JP2021157203A - 移動体制御装置および移動体制御方法、並びにプログラム - Google Patents

移動体制御装置および移動体制御方法、並びにプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】移動体が移動する際の進路の提示方法について改善する。【解決手段】移動体の周囲に居る人物との関係度が決定され、その関係度に基づいて、移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードが設定される。本技術は、例えば、全方位移動可能な自律移動型ロボットに適用できる。【選択図】図5

Description

本開示は、移動体制御装置および移動体制御方法、並びにプログラムに関し、特に、移動体が移動する際の進路の提示方法について改善することができるようにした移動体制御装置および移動体制御方法、並びにプログラムに関する。
近年、人間の生活環境の中において、ロボットなどの移動体が移動するような状況が普及すると想定されている。このような状況において、移動体が移動する際の進路を適切に提示することによって、移動体の周囲に居る人物に注意喚起するような運用が検討される。
例えば、特許文献1には、周囲に居る人物との距離を認識し、その人物との距離が短いほど、より詳細な移動経路を方向指示部により提示することができる移動装置が提案されている。
特開2011−204145号公報
ところで、特許文献1に開示されているように、移動体が移動する際に、周囲に居る人物との距離に基づいて進路を提示する提示方法では、その人物の行動とは無関係に進路を提示することがある。そのため、移動体の周囲に居る人物の行動によっては、その人物が、移動体の移動を適切に認識することができない状況が生じることがあると考えられ、進路の提示方法の改善が求められている。
本開示は、このような状況に鑑みてなされたものであり、移動体が移動する際の進路の提示方法について改善することができるようにするものである。
本開示の一側面の移動体制御装置は、移動体の周囲に居る人物との関係度を決定する関係度決定部と、前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定する設定部とを備える。
本開示の一側面の移動体制御方法は、移動体の移動を制御する移動体制御装置が、前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することとを含む。
本開示の一側面のプログラムは、移動体の移動を制御する移動体制御装置のコンピュータに、前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することとを含む移動体制御を実行させる。
本開示の一側面においては、移動体の周囲に居る人物との関係度が決定され、その関係度に基づいて、移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードが設定される。
本開示の一側面によれば、移動体が移動する際の進路の提示方法について改善することができる。
なお、ここに記載された効果は必ずしも限定されるものではなく、本開示中に記載されたいずれかの効果であってもよい。
本技術を適用した移動体制御システムの一実施の形態の構成例を示す図である。 自律移動型ロボットの構成例を示すハードウェアブロック図である。 駆動部として採用されるメカナムホイールの一例を示す図である。 表示部の各種の構成例を示す図である。 移動体制御処理を説明するフローチャートである。 走行パターンおよび走行モードの関係を説明する図である。 自律移動型ロボットの走行パターンを説明するのに用いる2種類の通路Aおよび通路Bを示す図である。 表示部の構成例および表示強度について説明する図である。 通路Aにおける走行パターンAでの進路変更の一例を示す図である。 通路Bにおける走行パターンAでの進路変更の一例を示す図である。 通路Aにおける走行パターンBでの進路変更の一例を示す図である。 通路Bにおける走行パターンBでの進路変更の一例を示す図である。 通路Aにおける走行パターンCでの進路変更の一例を示す図である。 通路Bにおける走行パターンCでの進路変更の一例を示す図である。 走行パターンCの表示最高強度について説明する図である。 通路Aにおける走行パターンDでの進路変更の一例を示す図である。 通路Bにおける走行パターンDでの進路変更の一例を示す図である。 走行パターンDの表示最高強度について説明する図である。 通路Bにおける走行パターンEでの進路変更の一例を示す図である。 走行パターンEの表示最高強度について説明する図である。 1次元ベクトルに基づく表示強度の算出手法について説明する図である。 2次元平面の距離に基づく表示強度の算出手法について説明する図である。 進行方向の表示のバリエーションを示す図である。 直進時における空間定位表現について説明する図である。 旋回時における空間定位表現について説明する図である。 パーティクル表現を利用した表示制御について説明する図である。 波紋表現を利用した表示制御について説明する図である。 円の収縮表現を利用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける走行ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける走行ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける走行ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける加速度ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける加速度ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 走行パターンDにおける加速度ベクトルを使用した表示制御について説明する図である。 予備動作表現を行う表示制御について説明する図である。 予備動作表現を行う表示制御について説明する図である。 予備動作表現を行う表示制御について説明する図である。 予備動作表現を行う表示制御について説明する図である。 2台連携移動時における表示制御について説明する図である。 4台連携移動時における表示制御について説明する図である。
以下、本技術を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<移動体制御システムの構成例>
図1は、本技術を適用した移動体制御システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
図1に示すように、移動体制御システム11は、自律移動型ロボット12、処理装置13、およびセンサモジュール14を備えて構成される。例えば、移動体制御システム11は、人間の生活環境の中での利用、即ち、複数の人物(図1の例では、立っている人物と座っている人物との二人)が自律移動型ロボット12の周囲に居るような環境での利用が想定される。
自律移動型ロボット12は、例えば、人物の動きに伴って移動するプログラムや、人物から離れて任意の場所への移動するプログラムなどを実行することで、人物による操作などに依らずに、自律的な移動を行うことができる。また、自律移動型ロボット12は、表示部(図4参照)を備えており、周囲に居る人物に、移動する際の進路を提示することができる。
処理装置13は、自律移動型ロボット12が利用される環境内に固定されており、例えば、自律移動型ロボット12が備える各種のセンサからの入力、または、センサモジュール14からの入力に基づいて、自律移動型ロボット12の移動を制御する処理を実行する。
センサモジュール14は、自律移動型ロボット12が利用される環境内に固定されており、例えば、処理装置13が自律移動型ロボット12の移動を制御するために必要となる各種の情報をセンシングして、処理装置13に入力する。
なお、図1に示す移動体制御システム11の構成例は一例であり、例えば、移動体制御システム11は、処理装置13およびセンサモジュール14が移動体制御システム11に内蔵されるような構成を採用することができる。その他、移動体制御システム11は、処理装置13およびセンサモジュール14が、人物の手や頭、胴体などに装着可能なウェアラブルデバイスとして提供されるような構成を採用してもよい。
<自律移動型ロボットの構成例>
図2乃至図4を参照して、自律移動型ロボット12の構成例について説明する。
図2は、自律移動型ロボット12の構成例を示すハードウェアブロック図である。
図2に示すように、自律移動型ロボット12は、入力部21、演算部22、駆動部23、および表示部24を備えて構成される。
入力部21は、自律移動型ロボット12の外部の情報を入力するために用いられ、レーザ測距装置31、RGBカメラ32、ステレオカメラ33、および慣性計測装置34を有して構成される。
レーザ測距装置31は、自律移動型ロボット12の周囲に向かって照射したレーザ光の反射光を検出することによって、その周囲にある物体までの距離を測定し、測定された物体までの距離を示す測距情報を取得する。
RGBカメラ32は、例えば、カラーフィルタを備えた撮像素子などにより構成され、自律移動型ロボット12の周囲を撮像することによりRGB画像を取得する。
ステレオカメラ33は、自律移動型ロボット12の周囲を2個の撮像素子により撮像することによって2枚の画像を取得し、それらの視差に基づいて画像に写されている被写体までの距離を表す距離画像を取得する。
慣性計測装置34は、例えば、ジャイロセンサなどにより構成され、自律移動型ロボット12の移動により生じる3軸の角度および加速度を測定し、その測定結果を慣性計測情報として取得する。
このように入力部21は構成されており、レーザ測距装置31、RGBカメラ32、ステレオカメラ33、および慣性計測装置34により取得される入力情報(即ち、測距情報、RGB画像、距離画像、および慣性計測情報)を演算部22に供給する。
なお、入力部21は、周囲の環境や障害物などを把握するためのLIDAR(Light Detection and Ranging,Laser Imaging Detection and Ranging)などの測距センサやデプスセンサなど、または、人物を体温により認識するためのサーモカメラを有した構成としてもよい。さらに、入力部21は、周囲の音を集音する収音装置を有した構成としてもよく、音声により人物が居る方向を認識することができる。また、自律移動型ロボット12が利用される環境内に、各種のセンシングを行うための複数のセンサモジュール(例えば、図1のセンサモジュール14)を配置し、入力部21は、それらのセンサモジュールと通信を行うような構成とすることができる。
演算部22は、入力部21を介して入力される外部の情報に基づいた演算に従って駆動部23および表示部24に対する制御を行うために用いられ、CPU41、GPU42、補助記憶装置43、および記憶装置44を有して構成される。
CPU(Central Processing Unit)41は、補助記憶装置43に記憶されている制御プログラムを読み出して実行する。そして、CPU41は、入力部21から供給される測距情報および慣性計測情報や、記憶装置44に記憶されている各種の情報、GPU42によるリアルタイム画像処理結果などを参照し、自律移動型ロボット12の移動および表示に関する制御を行う移動体制御処理(図5のフローチャート参照)を行う。
GPU(Graphics Processing Unit)42は、入力部21から供給されるRGB画像および距離画像に対してリアルタイム(供給に応じて逐次的)に、自律移動型ロボット12の周囲に居る人物などを認識する画像処理を行い、その処理結果をCPU41に供給する。
補助記憶装置43は、例えば、RAM(Random Access Memory)により構成され、記憶装置44から制御プログラムを読み出して記憶する。
記憶装置44は、例えば、EEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)により構成され、CPU41が実行する制御プログラムや、CPU41が移動体制御処理を行う際に必要となる各種の情報などを記憶する。
このように演算部22は構成されており、入力部21から供給される入力情報に基づいて、自律移動型ロボット12の移動に伴う各種の演算を行って、自律移動型ロボット12の行動計画を決定する。そして、演算部22は、この行動計画に基づいて、駆動部23に対する駆動制御、および、表示部24に対する表示制御を行うことができる。
また、演算部22は、後述するように、駆動部23の種類によって異なってくる挙動の差分を吸収する。なお、演算部22は、自律移動型ロボット12に内蔵される構成に限定されることなく、例えば、図1の処理装置13のように、自律移動型ロボット12が利用される環境内に演算部22を固定して用いることができる。これにより、例えば、自律移動型ロボット12の小型化を図ることができる。
駆動部23は、演算部22による駆動制御に従って自律移動型ロボット12を移動させるために用いられ、複数のモータ制御回路51、複数の駆動用モータ52、および複数のエンコーダ53を有して構成される。
モータ制御回路51は、演算部22による駆動制御に従った挙動を行うように、駆動用モータ52に対する制御を行う。
駆動用モータ52は、モータ制御回路51による制御に従って駆動することで、自律移動型ロボット12の移動を実現する。
エンコーダ53は、駆動用モータ52の駆動情報(回転量や回転角度、回転位置など)を検出して、演算部22による駆動制御に従った駆動を実現するために、その駆動情報を演算部22にフィードバックする。
ここで、自律移動型ロボット12は、全方位移動可能なメカナムホイールを駆動部23として採用することができる。例えば、図3に示すように、駆動部23は、入力部21や演算部22などが内蔵される筐体71に対して、4個のメカナムホイール72−1乃至72−4が装着された構成とすることができる。
メカナムホイール72−1乃至72−4は、例えば、通常の車両などと同様に、筐体71の両側面の前方および後方の4カ所に装着される。メカナムホイール72−1乃至72−4の外周には回転自在に複数のローラが取り付けられており、それらのローラの回転軸は、メカナムホイール72−1乃至72−4の回転軸(車軸)に対して所定の角度を有している。
例えば、駆動部23は、メカナムホイール72−1乃至72−4が同一方向に回転するように駆動することで、筐体71を前方または後方に向かって移動させることができる。また、駆動部23は、メカナムホイール72−1および72−2と、メカナムホイール72−3および72−4とが逆方向に回転するように駆動することで、筐体71を旋回させることができる。そして、駆動部23は、メカナムホイール72−1および72−3と、メカナムホイール72−2および72−4とが逆方向に回転するように駆動することで、筐体71の向きを変更することなく、筐体71を右方または左方に向かって移動させることができる。その他、駆動部23は、メカナムホイール72−1乃至72−4の回転を適切に制御することで、筐体71を任意の方向に移動させることができる。
なお、自律移動型ロボット12は、メカナムホイール72−1乃至72−4以外の様々な種類の駆動形態を駆動部23に採用してもよい。例えば、自律移動型ロボット12として、車両型ロボットや、2足歩行を含む多足型ロボット、ドローン・ホバークラフトなどの空気浮揚型ロボット、飛行ロボットなどを採用することができる。さらには、自律移動型ロボット12は、ROV(Remotely operated vehicle)などのような水中型ロボットを採用することができる。
表示部24は、演算部22による表示制御に従って自律移動型ロボット12の周囲に居る人物に進路を提示するために用いられ、複数の出力装置61を有して構成される。
例えば、出力装置61は、複数のLED(Light Emitting Diode)や、複数のプロジェクタ、複数のディスプレイ(液晶パネルや有機EL(Electro Luminescence)パネルなど)により構成することができる。
ここで、図4には、自律移動型ロボット12の筐体が平面視して正方形である構成において、筐体の側面全周に亘って表示を行う表示部24の各種の構成例が示されている。
例えば、図4のAに示すように、表示部24Aは、自律移動型ロボット12Aの筐体の4側面に周方向に沿ってライン状に配置された複数のLEDによって構成される。また、図4のBに示すように、表示部24Bは、自律移動型ロボット12Bの筐体の4側面それぞれから周囲の床に映像を投影するように設けられたプロジェクタによって構成される。また、図4のCに示すように、表示部24Cは、自律移動型ロボット12Cの筐体の4側面として、それぞれの側面に組み込まれたディスプレイによって構成される。
その他、表示部24には、自律移動型ロボット12の筐体の側面に映像を投影するようなプロジェクタや、自律移動型ロボット12の筐体の側面に三次元的に並べられた複数のLEDなどにより構成してもよい。また、表示部24は、自律移動型ロボット12の筐体の天面に設けられる構成としてもよい。さらに、自律移動型ロボット12の筐体は平面的な形状に構成される他、丸みを帯びた形状としてもよく、LEDアレイのような点光源を1次元で並べて表示部24を構成してもよい。
さらに、表示部24にプロジェクタを使用する構成では、自律移動型ロボット12の筐体の側面の数に応じた個数のプロジェクタを用いる他、1個のプロジェクタに対して魚眼レンズなどを用いて拡大表示を行ってもよい。また、自律移動型ロボット12の筐体に、2軸駆動することが可能なプロジェクタを設置して、必要な方向に映像を投影するような構成としてもよい。
また、表示部24は、自律移動型ロボット12の周囲に居る人物に進路を提示するという目的を達成することができれば、自律移動型ロボット12に搭載されないような構成とすることもできる。つまり、自律移動型ロボット12が利用される環境内(例えば、図1のセンサモジュール14の位置)にプロジェクタなどの投影装置を配置して映像を投影してもよい。または、現実空間に映像を重ねて表示するようなウェアラブル端末であるAR(Augmented Reality)グラスを人物が装着し、そのARグラスに映像を表示してもよい。
その他、自律移動型ロボット12の出力手段として、映像以外に音声を利用してもよく、例えば、スピーカから出力される音声によって人物に進路を提示するような構成を採用してもよい。例えば、表示部24による映像の表現だけでは、自律移動型ロボット12の周囲に居る人物が進路に気付かないような状況において、映像と合わせて音声を利用することが有効である。
このように自律移動型ロボット12は構成されており、演算部22において移動体制御処理が行われることにより、駆動部23に対する駆動制御、および、表示部24に対する表示制御が実行される。そして、演算部22は、移動体制御処理において、自律移動型ロボット12と、自律移動型ロボット12の周囲に居る人物(以下、周囲人物と称する)との関係度に応じて、自律移動型ロボット12が移動する際の走行モードを設定することができる。
例えば、演算部22は、自律移動型ロボット12が周囲人物と行動を共にしているか否か、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物が居るか否かの判断に基づいて、関係度を決定する。ここで、関係度とは、自律移動型ロボット12と周囲人物との関係(周囲人物の有無や自律移動型ロボット12の行動内容など)に基づいて、自律移動型ロボット12が行う振る舞いを決定する際に用いる情報である。例えば、自律移動型ロボット12と周囲人物との関係が緊密であるほど関係度は高くなり、自律移動型ロボット12と周囲人物とが無関係であるほど関係度は低くなる。
そして、演算部22は、周囲人物との関係度が高いほど、その周囲人物の安心感が向上するように作用する自律移動型ロボット12の移動、および、進路の提示を行うような走行モードを設定する。これにより、自律移動型ロボット12は、人間の生活環境の中での利用においても、自律移動型ロボット12の移動を周囲人物に適切に認識させることができ、より安全な運用が可能となる。
また、自律移動型ロボット12は、図3に示したようなメカナムホイール72を採用することで、筐体方向に制約されることなく進行方向を方向転換することができる。このように進行方向の制約がないことにより、周囲人物が、自律移動型ロボット12の進行方向や注目方向などを事前に知ることはできない。そのため、自律移動型ロボット12を、人間の生活環境の中において使用する場合には安心感が低下することが想定されるが、上述したように、周囲人物との関係度に応じて走行モードを適切に設定することで、このような安心感の低下を回避することができる。
また、自律移動型ロボット12は、図4に示したように、自律移動型ロボット12の筐体の全ての側面に表示部24を設ける構成により、自律移動型ロボット12の前方だけでなく、側方または後方に対しても進路を提示することができる。
<移動体制御処理>
図5は、演算部22が自律移動型ロボット12の移動を制御する移動体制御処理を説明するフローチャートである。
例えば、自律移動型ロボット12が移動を開始する際に移動体制御処理が実行され、ステップS11において、演算部22は、入力部21から供給される入力情報に基づいて、自律移動型ロボット12の周囲に居る周囲人物を検出する人物検出処理を行う。
人物検出処理は、入力部21のRGBカメラ32の撮像により取得されるRGB画像の他、例えば、図1のセンサモジュール14により取得されるRGB画像、図示しないサーモカメラにより取得されるサーモ画像を用いてもよい。さらに、図示しないLIDARやデプスセンサなどを用いた動体検出によって人物を検出してもよい。または、人物の身体に装着されているウェアラブル端末との通信によって、自律移動型ロボット12の近傍に人物が居るか否かを判断してもよい。
ステップS12において、演算部22は、自律移動型ロボット12が開始した移動によって実行される自律移動型ロボット12自身の行動内容を認識する行動内容認識処理を行う。例えば、自律移動型ロボット12は、人物に追従して移動する行動内容や、人物を先導して移動する行動内容、人物と一緒に移動する行動内容、人物からの命令または自発的な判断に従って移動する行動内容、人物とは別に移動する行動内容などを実行する。従って、演算部22は、それらの行動内容のうちの、いずれを実行するのかを認識する。
ステップS13において、演算部22は、ステップS11における人物検出処理の検出結果、および、ステップS12における行動内容認識処理の認識結果の両方に基づいて、自律移動型ロボット12と周囲人物との関係度を決定する。例えば、演算部22は、人物検出処理の検出結果に従った周辺人物の有無と、行動内容認識処理の認識結果に従った上述したような各種の行動内容との組み合わせをスコア化する演算を行い、その演算により求められるスコアを関係度として決定することができる。なお、演算部22は、人物検出処理の検出結果および行動内容認識処理の認識結果のうち、いずれか一方に基づいて関係度を決定してもよい。
ステップS14において、演算部22は、ステップS13で決定された周囲人物との関係度に基づいて、自律移動型ロボット12は周囲人物と一緒に移動を行うか否かを判定する。
ステップS14において、演算部22が、自律移動型ロボット12は周囲人物と一緒に移動を行うと判定した場合、処理はステップS15に進む。ステップS15において、演算部22は、進路を変更する際に筐体の方向転換を行って走行する走行モード1を設定した後、処理はステップS19に進む。
一方、ステップS14において、演算部22が、自律移動型ロボット12は周囲人物と一緒に移動を行わない(即ち、周囲人物とは別に移動する)と判定した場合、処理はステップS16に進む。ステップS16において、演算部22は、ステップS13で決定された周囲人物との関係度に基づいて、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物がいるか否かを判定する。
ステップS16において、演算部22が、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物がいると判定した場合、処理はステップS17に進む。ステップS17において、演算部22は、進路を提示するために進行方向および方向転換の表現を行って走行する走行モード2を設定した後、処理はステップS19に進む。
一方、ステップS16において、演算部22が、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物がいないと判定した場合、処理はステップS18に進む。ステップS18において、演算部22は、進路を提示するための進行方向および方向転換の表現を行わず、かつ、進路を変更する際に筐体の方向転換を行わずに走行する走行モード3を設定した後、処理はステップS19に進む。
ステップS19において、演算部22は、ステップS15、ステップS17、またはステップS18で決定した走行モードに基づいて、駆動部23に対する駆動制御、および、表示部24に対する表示制御を行った後、移動体制御処理は終了される。
以上のような移動体制御処理が実行されることで、自律移動型ロボット12は、周囲人物との関係度に基づいて、自律移動型ロボット12を3つの走行モード1乃至3で切り替えて設定することができる。
例えば、自律移動型ロボット12は、周囲人物と一緒に移動を行うという関係度が最も高い場合には、進路を変更する際に筐体の方向転換を行って走行する走行モード1を設定する。これにより、自律移動型ロボット12は、筐体方向の前方が常に進行方向に向かうような走行を行うことで、周囲人物は、自律移動型ロボット12の筐体方向により進行方向を容易に認識することができる。この場合、自律移動型ロボット12が、筐体方向の横に向かって進路変更するような、周囲人物が容易に認識できないような走行を行うことがなく、安心感を向上させることができる。
また、自律移動型ロボット12は、周囲人物と一緒に移動を行わないが、視認可能な周囲人物がいるという程度の関係度(周囲人物と一緒に移動を行うよりも低い関係度)の場合には、進路を提示するために進行方向および方向転換の表現を行って走行する走行モード2を設定する。これにより、自律移動型ロボット12は、筐体方向の横に向かって進路変更するような走行を行う際に、進行方向および方向転換の表現により進路を提示することで、周囲人物に対して、自律移動型ロボット12の進路を確実に認識させることができる。
そして、自律移動型ロボット12は、周囲人物と一緒に移動を行わず、かつ、視認可能な周囲人物がいないという関係度が最も低い場合には、進路を提示するための進行方向および方向転換の表現を行わず、かつ、進路を変更する際に筐体の方向転換を行わずに走行する走行モード3を設定する。即ち、この場合、自律移動型ロボット12の進路を周囲人物に認識させる必要がないため、自律移動型ロボット12は、進路を提示せずに、効率の良い走行(例えば、筐体方向の前方が常に進行方向に向かうような走行は効率が悪い)を行う。
このように、自律移動型ロボット12は、周囲人物との関係度に応じた走行モードで駆動制御および表示制御を行うことで、進路の提示方法について改善を図ることができる。例えば、周囲人物との関係度が高いほど安心感を向上させるような進路の提示や、周囲人物の学習負荷を低下させるように作用する進路の提示(駆動や表現など)を行うことができる。
なお、演算部22は、ステップS12における行動内容認識処理の認識結果そのものを関係度として用いて、行動内容を考慮した走行モードの設定を行ってもよい。例えば、演算部22は、行動内容認識処理の認識結果が、自律移動型ロボット12が周囲人物と一緒に移動することを示している場合には走行モード1を設定することができる。同様に、演算部22は、ステップS11における人物検出処理の検出結果そのものを関係度として用いて、周辺人物の有無を考慮した走行モードの設定を行ってもよい。例えば、演算部22は、人物検出処理の検出結果が、周囲人物がいることを示している場合には走行モード2を設定し、周囲人物がいないことを示している場合には走行モード3を設定することができる。
ここで、自律移動型ロボット12の3つの走行モード1乃至走行モード3は、進路を変更する際に筐体の方向転換を行うか否か、および、進路を提示するための進行方向および方向転換の表現を行うか否かに基づいて、5つの走行パターンに当て嵌めることができる。
図6を参照して、自律移動型ロボット12における走行パターンおよび走行モードの関係について説明する。
図6に示すように、走行パターンA乃至Eは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現が行われるか否か、並びに、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われるか否かの組み合わせに従って分類される。
走行パターンAでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現は行われない。また、走行パターンAでは、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動は行われない。
走行パターンBでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現は行われない。また、走行パターンBでは、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われる。
走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向の表現が行われ、表示部24による方向転換の表現は行われない。また、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われる。
走行パターンDでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現が行われる。また、走行パターンDでは、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動は行われない。
走行パターンEでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現が行われる。また、走行パターンEでは、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われる。
従って、図5のフローチャートを参照して説明したように、自律移動型ロボット12が周囲人物と一緒に移動を行う場合に設定される走行モード1には、進路を変更するために駆動部23による方向転換の駆動が行われる走行パターンBまたはCが適用される。
また、自律移動型ロボット12が周囲人物と一緒に移動を行わず、かつ、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物がいる場合に設定される走行モード2には、進路を提示するために表示部24による進行方向および方向転換の表現が行われる走行パターンDまたはEが適用される。
また、自律移動型ロボット12が周囲人物と一緒に移動を行わず、かつ、自律移動型ロボット12を視認可能な周囲人物がいない場合に設定される走行モード3には、進路を提示するために表示部24による進行方向および方向転換の表現が行われないともに、進路を変更するために駆動部23による方向転換の駆動が行われない走行パターンAが適用される。
ここで、以下では、図7に示すような2種類の通路Aおよび通路Bに対する自律移動型ロボット12の走行パターンについて説明する。
即ち、図7のAには、90°単位で進路が折れ曲がるような通路Aが示されている。従って、例えば、自律移動型ロボット12の筐体が正方形である場合、自律移動型ロボット12の側面の方向と、進路が曲がる方向とが一致する。
また、図7のBには、90°以外の角度(例えば、図示するような鋭角)で通路が折れ曲がるような通路Bが示されている。従って、例えば、自律移動型ロボット12の筐体が正方形である場合、自律移動型ロボット12の側面の方向と、進路が曲がる方向とは一致しない。
なお、図7に示されている通路地点P1乃至P4は、通路Aおよび通路Bにおいて、自律移動型ロボット12の駆動制御および表示制御が変更される地点を示している。例えば、通路地点P1は、走行を開始するように駆動制御を行う地点を示しており、通路地点P2は、曲がり角に差し掛かるために走行を停止するように駆動制御を行う地点を示している。また、通路地点P3は、曲がり角において旋回などを行う際の駆動制御が終了する地点を示しており、通路地点P4は、走行を終了するように駆動制御を行う地点を示している。
図8を参照して、複数の発光部がライン状に配置されて自律移動型ロボット12の表示部24が構成される構成例と、その構成例における発光部の発光強度について説明する。
図8のAには、表示部24の構成例が示されており、図8のBには、表示部24における発光部の発光強度の一例が示されている。
図8のAでは表示部24の構成が簡易的に示されており、自律移動型ロボット12の筐体を正方形として、その外周の各側面を5分割し、16個の発光部L1乃至L16が配置された構成例となっている。例えば、黒塗りの矢印が示す方向を自律移動型ロボット12の筐体方向の前方とし、自律移動型ロボット12の前方右端に発光部L1を割り当て、左回りに順番に、発光部L2乃至L16が割り当てられている。また、以下の説明では、筐体方向の前方を0°として、右回りに、筐体方向の右方(図7の通路Aで曲がる方向)を90°とし、筐体方向の右後方(図7の通路Bで曲がる方向)を135°とする。
従って、自律移動型ロボット12が筐体方向の前方に向かって移動する場合、表示部24は、進行方向に従って筐体方向の前面中央部に配置されている発光部L3の表示強度を最も高くすることで、進行方向を表現することができる。
図8のBには、表示強度が高くなるのに従って濃くなり、表示強度が低くなるのに従って薄くなるようなグラデーションで、表示部24による進行方向の表現が表されている。従って、自律移動型ロボット12が筐体方向の前方に向かって移動し、発光部L3の表示強度が最も高くなる場合には、筐体方向の前面中央部における表示強度が最も高くなる。
<走行パターンに従った進路変更>
図9乃至図20を参照して、図6に示した走行パターンA乃至走行パターンEに従って進路変更を行う際の駆動制御および表示制御について説明する。
図9には、通路Aにおける走行パターンAでの進路変更の一例が示されており、図10には、通路Bにおける走行パターンAでの進路変更の一例が示されている。
図9に示すように、通路Aにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を方向転換させることなく、通路地点P3から筐体方向の右方(90°)に向かうように進行方向を変更して移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。なお、走行パターンAでは、これらの駆動制御が行われる間、演算部22は、表示部24に対する表示制御は行わない。
図10に示すように、通路Bにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を方向転換させることなく、通路地点P3から筐体方向の右後方(135°)に向かうように進行方向を変更して移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。なお、走行パターンAでは、これらの駆動制御が行われる間、演算部22は、表示部24に対する表示制御は行わない。
このように、走行パターンAでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現は行われず、かつ、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動は行われない。従って、走行パターンAでは、自律移動型ロボット12は、通路Aおよび通路Bどちらにおいても、進行方向および方向転換を提示せずに、平行移動するように筐体方向を一定の方向に維持したまま進路変更を行う。
図11には、通路Aにおける走行パターンBでの進路変更の一例が示されており、図12には、通路Bにおける走行パターンBでの進路変更の一例が示されている。
図11に示すように、通路Aにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で90°転換させた後、通路地点P3から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。なお、走行パターンBでは、これらの駆動制御が行われる間、演算部22は、表示部24に対する表示制御は行わない。
図12に示すように、通路Bにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で135°転換させた後、通路地点P3から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。なお、走行パターンBでは、これらの駆動制御が行われる間、演算部22は、表示部24に対する表示制御は行わない。
このように、走行パターンBでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向および方向転換の表現は行われない一方で、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われる。従って、走行パターンBでは、自律移動型ロボット12は、通路Aおよび通路Bどちらにおいても、進行方向および方向転換を提示せずに、通路の角度に応じて筐体方向を転換させて進路変更を行う。
図13には、通路Aにおける走行パターンCでの進路変更の一例が示されており、図14には、通路Bにおける走行パターンCでの進路変更の一例が示されている。また、図15には、走行パターンCで進路変更する際に通路地点P1乃至P4において表示最高強度となる発光部が示されている。
図13に示すように、通路Aにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向に従って筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。また、演算部22は、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う際、それまでの進行方向に従った筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。
そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で90°転換させる。このとき、自律移動型ロボット12の筐体方向が転換するのに応じて、進行方向の前方となる筐体方向の前面中央部が最強強度で発光したままの状態となる。その後、演算部22は、通路地点P3から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
図14に示すように、通路Bにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向に従って筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。また、演算部22は、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う際、それまでの進行方向に従った筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。
そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で135°転換させる。このとき、自律移動型ロボット12の筐体方向が転換するのに応じて、進行方向の前方となる筐体方向の前面中央部が最強強度で発光したままの状態となる。その後、演算部22は、通路地点P3から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
このように、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による進行方向の表現(筐体方向の前面中央部が最強強度で発光)が行われ、かつ、自律移動型ロボット12の進路を変更するための駆動部23による方向転換の駆動が行われる。このとき、自律移動型ロボット12が方向転換するのに伴って、筐体方向の前面の向きも方向転換されるため、自律移動型ロボット12の進路を提示するための表示部24による方向転換の表現(例えば、最強強度で発光する発光部の移動)は行われない。従って、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12は、通路Aおよび通路Bどちらにおいても、進行方向の表現は行われる一方で方向転換の表現は行われず、かつ、通路の角度に応じて筐体方向を転換させて進路変更を行う。
つまり、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の筐体方向の前方が常に進行方向となるため、図15のAに示すように、表示部24は、筐体方向の前面中央部にある発光部L3を最高強度で発光させる。そして、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の筐体方向の前面が、常に、進行方向の前方を向くことになるため、図15のBに示すように、通路地点P1乃至P4のいずれにおいても、発光部L3が表示最高強度となる。
図16には、通路Aにおける走行パターンDでの進路変更の一例が示されており、図17には、通路Bにおける走行パターンDでの進路変更の一例が示されている。また、図18には、走行パターンDで進路変更する際に通路地点P1乃至P4において表示最高強度となる発光部が示されている。
図16に示すように、通路Aにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向に従って筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。また、演算部22は、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行った後、自律移動型ロボット12の筐体方向を方向転換させずに右方(90°)に進行方向を方向転換するのに応じて、最強強度での発光を移動させるように表示部24に対する表示制御を行う。
従って、表示部24は、筐体方向の前面中央部から移動させ、進行方向に従った筐体方向の右面中央部を最強強度で発光させる。その後、演算部22は、通路地点P3から筐体方向の右方(90°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
図17に示すように、通路Bにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向に従って筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。また、演算部22は、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行った後、自律移動型ロボット12の筐体方向を方向転換させずに右後方(135°)に進行方向を方向転換するのに応じて、最強強度での発光を移動させるように表示部24に対する表示制御を行う。
従って、表示部24は、筐体方向の前面中央部から移動させ、進行方向に従った筐体方向の右後方端部を最強強度で発光させる。その後、演算部22は、通路地点P3から筐体方向の右後方(135°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
このように、走行パターンDでは、表示部24により自律移動型ロボット12の筐体方向の前面中央部が最強強度で発光することで進行方向の提示が行われた後、その最強強度での発光を移動させることで、進行方向の方向転換の提示が行われる。また、駆動部23による自律移動型ロボット12の筐体方向の方向転換は行われない。従って、走行パターンDでは、自律移動型ロボット12は、通路Aおよび通路Bどちらにおいても、進行方向および方向転換を提示し、かつ、平行移動するように筐体方向を一定の方向に維持したまま進路変更を行う。
つまり、走行パターンDでは、図18のAに示すように、表示部24は、走行開始時の進行方向に従って、筐体方向の前面中央部にある発光部L3を最高強度で発光させる。そして、表示部24は進路変更に伴って、通路Aでは、筐体方向の右面中央部にある発光部L15を最高強度で発光させ、通路Bでは、筐体方向の右後方端部にある発光部L13を最高強度で発光させる。
従って、図18のBに示すように、通路地点P1から通路地点P2までの間は発光部L3が表示最高強度となる。そして、通路地点P2から通路地点P3までの間に、通路Aでは、発光部L3から発光部L15に向かって表示最高強度が変更され、通路Bでは、発光部L3から発光部L13に向かって表示最高強度が変更される。その後、通路地点P3から通路地点P4までの間は、通路Aでは発光部L15が表示最高強度となり、通路Bでは発光部L13が表示最高強度となる。
このように、走行パターンDでは、進路変更に伴って、自律移動型ロボット12の筐体方向は一定の方向を維持したままであるが、表示部24により進行方向の前方が表示最高強度とする表現によって、自律移動型ロボット12の進路を適切に提示することができる。なお、通路地点P2から通路地点P3までの間における表示最高強度の変更は、図示するような曲線とする他、例えば、直線的な変化や2値変化、反対方向へオーバーシュートする変化などの表現を行ってもよい。
図19には、通路Bにおける走行パターンEでの進路変更の一例が示されている。また、図20には、走行パターンEで進路変更する際に通路地点P1乃至P4において表示最高強度となる発光部が示されている。
図19に示すように、通路Bにおいて、演算部22は、通路地点P1から筐体方向の前方(0°)に向かって移動を開始するように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向に従って筐体方向の前面中央部が最強強度で発光するように表示部24に対する表示制御を行う。また、演算部22は、通路地点P2まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
そして、演算部22は、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で45°転換させるように駆動部23に対する駆動制御を行うとともに、進行方向が筐体方向の右方(90°)に方向転換するのに応じて、最強強度での発光を移動させるように表示部24に対する表示制御を行う。
従って、表示部24は、筐体方向の前面中央部から移動させ、進行方向に従った筐体方向の右面中央部を最強強度で発光させる。その後、演算部22は、通路地点P3から筐体方向の右方(90°)に向かって移動を再開するように駆動部23に対する駆動制御を行い、通路地点P4まで移動した後に停止するように駆動部23に対する駆動制御を行う。
つまり、走行パターンEでは、図20のAに示すように、表示部24により自律移動型ロボット12の筐体方向の前面中央部が最強強度で発光することで進行方向の提示が行われた後、その最強強度での発光を移動させることで、進行方向の方向転換の提示が行われる。従って、図20のBに示すように、通路地点P1から通路地点P2までの間は発光部L3が表示最高強度となり、通路地点P2から通路地点P3までの間に、発光部L3から発光部L15に向かって表示最高強度が変更される。その後、通路地点P3から通路地点P4までの間は、発光部L15が表示最高強度となる。
このとき、自律移動型ロボット12の進行方向は135°方向転換することになるが、筐体の側面方向を進行方向に一致させるように駆動による方向転換を行うことで、自律移動型ロボット12の筐体方向を右回転で45°転換させるだけでよい。即ち、駆動による筐体方向の方向転換(45°)と、最強強度での発光を移動させる方向転換(90°)とにより、自律移動型ロボット12の進路変更に伴う進路の方向転換(135°)を提示することができる。
つまり、走行パターンEは、走行パターンDでの移動表現を拡張したものとなっている。即ち、走行パターンDでは、通路Bの場合、自律移動型ロボット12の筐体の側面の向きと通路の向きとが一致していないため、表現によっては進行方向を示していても筐体の向きの不一致によって、周囲人物に対し違和感を与えることが想定される。そこで、走行パターンEでは、自律移動型ロボット12の筐体の向きと通路の向きとが一致する最小限の方向転換を駆動部23が行い、残りの方向転換を表示部24による表現によって補うことができる。
このように、筐体側面と進行方向とを一致させる駆動制御および表示制御を一般化すると、自律移動型ロボット12の筐体が正多角形(n角形)である場合、進路変更の回転角度aに対して、筐体の回転角度Gおよび表現の回転角度Dは、次の式(1)により表される。
Figure 2021157203
なお、走行パターンEにおいても表現による回転表現は、走行パターンDと同様に、図20に示すような曲線とする他、例えば、直線的な変化や2値変化、反対方向へオーバーシュートする変化などの表現を行ってもよい。
<表示強度の算出手法>
図21および図22を参照して、演算部22が表示部24における表示強度を算出する算出手法について説明する。
図21を参照して、1次元ベクトルに基づく表示強度の算出手法について説明する。
図21には、図8に示したように、自律移動型ロボット12の筐体の外周に周方向に沿って配置されている16個の発光部L1乃至L16の配置位置を直線に展開し、表示強度の高い発光部からの距離で、他の発光部の強度を算出する例が示されている。つまり、自律移動型ロボット12の前面中央部に配置されている発光部L3の表示強度を最も高くした場合、発光部L3に対して最も対極に配置される発光部L11までの表示強度は、発光部L3からの距離に応じて降下するような緩やかな曲線で表される。
なお、図21に示すような曲線は、表示部24を構成するLEDやディスプレイなどの特性に合わせて調整してもよく、直線的に表示強度が変化するようにしてもよい。
図22を参照して、2次元平面の距離に基づく表示強度の算出手法について説明する。
図22のAには、自律移動型ロボット12の筐体の中心に対して定義される進行方向ベクトルの一例が示されている。図22のBには、自律移動型ロボット12の中心から進行方向上にある筐体の側面上の仮想中心点Bと、その仮想中心点Bを中心とした半径rの仮想的に生成される仮想円の一例が示されている。図22のCには、仮想円に基づいた表示強度で表現される表示部24の一例が示されている。
即ち、図22のAに示すように進行方向ベクトルが定義された場合、その進行方向ベクトルと自律移動型ロボット12の筐体の側面との交点が、仮想中心点Bとして設定される。そして、仮想中心点Bを中心とした半径rの仮想円について、仮想円の中心が最高強度となり、仮想円の外周に向かって強度が低下するように、2次元平面の距離に基づいて表示強度が算出される。
例えば、図22のBに示すように、仮想中心点Bが含まれる発光部L4が最高強度となり、発光部L4に近いほど表示強度が高くなる。その結果、表示部24には、図22のCに示すように、表示強度が高くなるのに従って濃くなり、表示強度が低くなるのに従って薄くなるようなグラデーションで進行方向が表現される。
なお、図22を参照して説明したのと同様に、例えば、図4のCに示したように表示部24Cにディスプレイが採用される構成では、仮想中心点Bを中心とした球体を用いた3次元的な距離に基づいた表示強度による表現も可能である。
<表示のバリエーション>
図23乃至図28を参照して、表示部24による進行方向の表示のバリエーションについて説明する。
図23には、ライン状に配置された複数のLEDを採用した構成の表示部24において、自律移動型ロボット12を上方から見て進行方向となる筐体方向の前方(発光部L3)を表示最高強度とした場合で進路を表現するバリエーションが示されている。なお、図4のCに示したように表示部24Cにディスプレイが採用される構成では、3次元的な表現を用いてもよい。
例えば、表示部24に対する輝点の設定としては、表示部24の側面全体で1つの輝点を設定したり、表示部24の側面の面単位で1つの輝点を設定したり、表示部24の側面の面内に複数の輝点を設定したりすることができる。また、表示部24では、範囲、濃淡/明度、色相、および点滅により進路を表現することができる。このような輝点の設定に対し、どのような進路の表現を選択するかという組み合わせに応じて、図23に示すような様々なバリエーションを用いることが検討される。また、進路の表現は、1つだけ選択してもよいし、複数を選択して掛け合わせてもよい。
なお、表示部24が、自律移動型ロボット12の天面にディスプレイを備えたり、図4のBに示したようなプロジェクタを備えたりする構成では、矢印を表示したり、ルートや行程などを表示してもよい。また、例えば、進行方向に向かって視線を向けるような目のイラストを表示してもよい。
さらに、図23に示すバリエーションの例では、全方位に同一の表現手法が用いられているが、例えば、面ごとや特定のエリアのみに、他の面や他のエリアとは異なる表示内容を割り当ててもよい。即ち、自律移動型ロボット12の後ろから人物が付いて歩く場合には、その人物に向けた表示を1面だけに割り当てて、進行方向や行程の進捗度を表現し、その他の面は、その人物から見えないため、周囲に居る他の人物に向けての表示に割り当てることで、より効率的に進路を提示することができる。
図24および図25を参照して、空間に定位する表現について説明する。例えば、自律移動型ロボット12の移動速度に応じて、その移動速度と同じ速度で逆方向に表現を遷移させることで、空間に映像が定位しているような表現が可能である。
図24には、自律移動型ロボット12が直進しているときに、空間に映像が定位しているように表示部24が表示を行う例が示されている。
図24の上側から下側に向かって図示するように、自律移動型ロボット12は、右方向に移動速度vで移動しているとき、表示部24は、左方向に向かって遷移速度v1で移動するような表示を行う。即ち、表示部24による遷移速度v1は、自律移動型ロボット12の移動速度vを用いて、次の式(2)に示すよう表される。
Figure 2021157203
図25には、自律移動型ロボット12が旋回しているときに、空間に映像が定位しているように表示部24が表示を行う例が示されている。
図25の上側から下側に向かって図示するように、自律移動型ロボット12は、右回転により角速度ωで旋回しているとき、表示部24は、左回転により遷移速度v2で移動するような表示を行う。即ち、表示部24による遷移速度v2は、旋回中心から表示部24における現時点での輝点までの距離r、表示部24における現時点での輝点の垂直方向からの差分角度θ(最小値0°,最大値45°)を用いて、次の式(3)に示すよう表される。
Figure 2021157203
図26には、空間上でのパーティクル表現を2次元平面に投影した一例が示されている。
図26のAに示すように、自律移動型ロボット12の進行方向の前方のある起点からランダムのノイズを一定方向に遷移させることでパーティクル表現を作り出す。そして、図26のBに示すように、そのパーティクルが、自律移動型ロボット12の筐体を上から見た際の外周と交わる部分に投影されるように、表示部24によりパーティクルに対応する箇所の発光部を発光させることで表現することができる。
例えば、自律移動型ロボット12の進行方向に合わせてパーティクルの起点を変化させてもよいし、自律移動型ロボット12の速度に応じてパーティクルの量や粒子の速度を変化させてもよい。なお、図4のCに示したように表示部24Cにディスプレイが採用される構成では、パーティクルの放射を3次元平面でシミュレートして表現することができる。
図27には、波紋の展開の一例が示されている。
例えば、図27のAに示すように、2次元で波紋が動的に広がる表現をシミュレートする。そして、図27のBに示すように、その波紋が、自律移動型ロボット12の筐体を上から見た際の外周と交わる部分に投影されるように、表示部24により波紋に対応する箇所の発光部を発光させることで表現することができる。
また、波紋は複数個あってもよいし、波紋の発生場所も複数個あってもよい。このような波紋による表現は、進行方向の強調だけでなく、周囲人物とのコミュニケーションの応答や、周囲人物に注意を引かせる方法としても適用することができる。なお、図4のCに示したように表示部24Cにディスプレイが採用される構成では、波紋の動的な広がりを3次元平面でシミュレートして表現することができる。
なお、図26または図27に示した表現などは、時間関数として周期的に動くことで移動速度の速さを表してもよい。例えば、図26に示したパーティクルのような図形群であれば、パーティクルの進行速度や落下速度などにより移動速度の速さを表すことができ、図27に示したような波紋であれば、その波紋が広がる速度により移動速度の速さを表すことができる。
図28には、仮想的な円の収縮イメージの一例が示されている。
例えば、図28のAに示すように、自律移動型ロボット12の中心に仮想的な円を置き、その半径を周期的に拡縮(左側が拡大/右側が縮小)させる表現をシミュレートする。そして、図28のBに示すように、その円が、自律移動型ロボット12の筐体を上から見た際の外周と交わる部分に投影されるように、表示部24により円に対応する箇所の発光部を発光させることで表現することができる。
また、仮想的な円を決めるためのパラメータには、円半径や、拡大/縮小のそれぞれの周期、拡縮のカーブ、円中心から外周までのグラデーション、円中心の座標などが用いられる。そして、これらのパラメータを調整することで、進行方向やその速度などを表現することができる。例えば、収縮の周期を早くすることで呼吸が早い表現を表し、これから早く動くことを表現したり、遅い周期で動かすことで動き出しが遅いことを表現したりすることができる。また、円の中心を端に寄せつつ収縮を早めることで、その方向に注目させるように表現することができる。
<予備動作を表示系で再現>
図29乃至図38を参照して、予備動作を表示系により再現する例について説明する。
例えば、上述の説明では、自律移動型ロボット12の進行方向および速度に基づいて進路を提示していたが、その進路の提示には、これから動く自律移動型ロボット12の動きが反映されていなかった。そのため、自律移動型ロボット12の次の移動を予め提示することで、周囲人物に対する安心感の更なる向上を図ることができる。なお、この表現は、周囲人物の位置に応じて前方のみの表現と全周表現とを切り替えてもよいし、周囲人物との距離に応じて、これまで説明したような表現と切り替えてもよい。
図29乃至図31を参照して、自律移動型ロボット12の速度の表現方法の一例として、走行パターンDにおける走行ベクトルを使用した表示制御について説明する。
例えば、図29の上段に示すように、通路地点P1において停止しているとき、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。そして、図29の中段に示すように、移動を開始して通路地点P1から加速中であるとき、表示部24は、走行ベクトルに従って、自律移動型ロボット12の前面中央部が最強強度となるように表示制御を行うとともに、両側面における最強強度が前方側に移動し、後面の強度を低下させる。また、図29の下段に示すように一定速度で移動しているとき、および、図30の上段に示すように減速中のとき、表示部24は、走行ベクトルに従って、加速中と同様の表示を行う。
そして、図30の中段に示すように、通路地点P2において停止しているとき、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。以下、同様に、図30の下段に示すような加速中、図31の上段に示すような一定速度、図31の中段に示すような減速中において、表示部24は、走行ベクトルに従った表示を行う。その後、図31の下段に示すように、通路地点P4において停止すると、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。
図32乃至図34を参照して、自律移動型ロボット12の速度の表現方法の一例として、走行パターンDにおける加速度ベクトルを使用した表示制御について説明する。
例えば、図32の上段に示すように、通路地点P1において停止しているとき、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。そして、図32の中段に示すように、移動を開始して通路地点P1から加速中であるとき、表示部24は、加速度ベクトルに従って、自律移動型ロボット12の前面中央部が最強強度となるように表示制御を行うとともに、両側面における最強強度が前方側に移動し、後面の強度を低下させる。
その後、自律移動型ロボット12が一定速度での移動になると、図32の下段に示すように、表示部24は、加速度ベクトルに従って、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。そして、通路地点P2の手前で減速を行うとき、図33の上段に示すように、表示部24は、加速度ベクトルに従って、自律移動型ロボット12の後面中央部が最強強度となるように表示制御を行うとともに、両側面における最強強度が後方側に移動し、前面の強度を低下させる。
そして、図33の中段に示すように、通路地点P2において停止しているとき、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。以下、同様に、図33の下段に示すような加速中、図34の上段に示すような一定速度、図34の中段に示すような減速中において、表示部24は、加速度ベクトルに従った表示を行う。その後、図34の下段に示すように、通路地点P4において停止すると、表示部24は、自律移動型ロボット12の4側面で、それぞれの中央部が最強強度となるように表示制御を行う。
このように、自律移動型ロボット12は、加速度ベクトルに従った表示制御を行うことで、例えば、減速時には進行方向とは逆向きに表現を展開することができ、自律移動型ロボット12が停止することを予め表現することができる。
ところで、このように加速度ベクトルを利用しても、例えば、自律移動型ロボット12が曲線的に曲がるときや、直角に曲がるときには、その進路を予め表現することはできない。そこで、走行する経路が事前に把握できている場合は、現在の進行方向ではなく、次に曲がる方向を予め表示することで周囲に予備動作を伝えることが好ましい。
例えば、図35には、走行パターンCにおいて予備動作表現を行う表示制御の一例が示されており、図36には、走行パターンDにおいて予備動作表現を行う表示制御の一例が示されており、
例えば、走行パターンCでは、自律移動型ロボット12の筐体が進行方向を必ず向くため、表示系は常に前方固定でよいが、図35に示すように、曲線的に左に向かって旋回する前に、一度、中央部から左側に最高強度を移動させた後、旋回が終了する前に中央部に戻すような表示制御を行うことが好ましい。
また、走行パターンDでは、自律移動型ロボット12の筐体は原則的に旋回しないため、表示系のみで旋回を表現する。従って、図36に示すように、左に旋回する前に予め左方向を向いておき、進行方向切り替え時には既にその方向を向くことで、周囲人物は、自律移動型ロボット12が次に進む方向を、自律移動型ロボット12が実際に動く前に把握することができる。
また、図35および図36を参照して説明したような予備動作表現の他にも、例えば、移動していない待機状態で予備動作表現を適用してもよい。
例えば、図37および図38に示すように通路Aにおいて、通路地点P1で物理的には停止しているときに進行方向を提示することで、走行を開始する前に予備的に、進路を提示することができる。また、通路地点P2で停止中に、進行方向を旋回させることで次の進行方向を提示する表現を行うことができる。
また、通路地点P4で停止した後も、その先に注目して欲しいものがある場合は、表示部24は、待機状態の様に、自律移動型ロボット12の4側面の中央部が最強強度となるように表示制御とするのではなく、走行中と同様に、自律移動型ロボット12の前面中央部が最強強度となるように表示制御を行ってもよい。
<複数台連携時の表示方法>
図39および図40を参照して、複数台連携時の表示方法について説明する。
図39には、2台の自律移動型ロボット12−1および12−2が連携して移動する際に進路を提示する一例が示されており、図40には、4台の自律移動型ロボット12−1乃至12−4が連携して移動する際に進路を提示する一例が示されている。
例えば、複数台の自律移動型ロボット12は、互いに物理的に接続することにより、より大型の自律移動型ロボットとして協調して移動を行うことができる。また、自律移動型ロボット12が近接センサを搭載している場合には、物理的な接続を行わずに、より大型の自律移動型ロボットとして協調して移動を行うことができる。
このように、複数台の自律移動型ロボット12が協調して移動を行う際に、上述したような1台の自律移動型ロボット12で進路を提示する提示方法と同様に、進路を提示することができる。その際、自律移動型ロボット12どうしが接している側面は、周囲から見えないことより、図39および図40に示すように、消灯することができる。また、自律移動型ロボット12どうしの側面が連続している部分は、図39および図40に示すように、互いに連続しているように表現を補うことができる。
なお、自律移動型ロボット12が照度センサやカメラを内蔵している場合、自律移動型ロボット12どうしが接している側面、即ち、消灯している側面を、自律移動型ロボット12どうしで光を利用した通信用に用いることができる。
このように、上述した各種の進路の提示方法は、1台の自律移動型ロボット12において適用される他、複数台の自律移動型ロボット12が協調して動く際にも適用することができる。
<同期/非同期処理>
上述したように、複数台の自律移動型ロボット12で1つの自律移動型ロボットとして移動を行わなくても、それぞれの自律移動型ロボット12が協調していることを周囲人物に提示することができる。具体的には、時間で変化する点滅や波紋、空間定位、パーティクルなどの表現のタイミングを合わせることで、周囲人物に対して複数台の自律移動型ロボット12が物理的に離れていても同期していることを通知することができる。また、あえて同期をとらないことで、他の複数の自律移動型ロボット12とは別の動きをすることを提示することができる。
<走行パターンの学習および個別プロファイル化>
例えば、図6に示したような走行モードと走行パターンとの適応を、周囲人物の熟練度に応じて最適化を行ってもよい。例えば、一回見たらその行動中は把握したと見なすなど、特定の人物との接触時間や、その人物の挙動から自律移動型ロボット12の筐体の旋回が不要と判断された場合は、走行パターンBおよびCを採用せずに、走行パターンDおよびEのみを採用してもよい。
さらに、子供や高齢の方などのように、まだ習熟度が遅いと判断された場合は走行パターンDおよびEをあえて採用せずに、その他の走行パターンのみで走行してもよい。また、人物の顔の向きや視線を検出可能な場合は、その人物が自律移動型ロボット12を見ている時だけ表示が行われるようにしてもよい。
<全方位移動ロボット以外への適用>
上述したような進路の提示は、例えば、図3に示したような全方位移動可能なメカナムホイール72を採用した構成以外にも、ピポットターンや横移動のできない移動機構や、全方位に移動できない移動機構などを採用した構成にも部分的に適用することができる。
例えば、従来の自動車と同様に移動する自律移動型ロボット12の外周に表示部24を取り付けた構成では、ピポットターンの代わりに曲率の高いカーブを用いることで、図6に示した走行パターンBおよびCを適用することができる。また、この構成では、走行パターンDは全て適用できないものの、後退する場合などに、進行方向を180°変える表現を適用できるなど、その自律移動型ロボット12の移動制約の中で、上述した進路の提示を適用してもよい。
<音声出力を用いた注目表現>
例えば、上述したような進路の提示は、周囲人物や、他の自律移動型ロボット12に対する通知として主に用いられるが、周囲人物が自律移動型ロボット12の存在に気付かない状況があることが想定される。このような状況において、自律移動型ロボット12は、自律移動型ロボット12が利用される環境内に配置されるスピーカや、周囲人物が身に着けているウェアラブルデバイスから音声出力を行うことで、自身の存在を周囲人物に気付かせることができる。
例えば、周囲人物が自律移動型ロボット12に気付いているか否かの判断は、例えば、自律移動型ロボット12のRGBカメラ32(図2)や、図1のセンサモジュール14、ウェアラブルデバイスに内蔵されているカメラなどにより、人の顔の向きや視線方向に基づいて行うことができる。そして、自律移動型ロボット12が、周囲人物の視野内入っていないと判断された場合や、周囲人物の位置情報から自律移動型ロボット12に対し衝突する可能性のある動きをしている場合に、音声出力を用いた注目表現を行うことができる。
<人や環境光に応じた表示内容の強度の変更>
例えば、自律移動型ロボット12の環境によっては、表示部24の表示が見え難くなることが想定される。従って、例えば、自律移動型ロボット12の環境の照度が高い場合、表示部24を構成するディスプレイやLEDアレイ、プロジェクタなどのピーク輝度を、環境の照度に応じて高くしてもよい。
また、周囲人物が自律移動型ロボット12と同一の空間に居ても、自律移動型ロボット12との距離および視野角に応じては、周囲人物が自律移動型ロボット12に気付き難いことが想定される。従って、例えば、自律移動型ロボット12から距離が離れている場合や、視野角外の場合などには、表示部24のピーク輝度を高くしてもよい。または、子供などのように背が低いことより、自律移動型ロボット12が目線に入り易い場合や、光に対する感度に敏感な人物が居る場合には、表示部24のピーク輝度を低くしてもよい。
さらに、自律移動型ロボット12が旋回するときに、図6を参照して説明したような表現を用いる際に、周囲人物が自律移動型ロボット12の近傍に居る場合には、その周囲人物が自律移動型ロボット12に気付いているか、自律移動型ロボット12を知っているかなどの判断をすることで、旋回表現よりも、その周囲人物へのアイコンタクトを優先してもよい。
<非常時や環境が悪い場合の表現方法>
例えば、周囲人物が自律移動型ロボット12に接触する危険がある場合は、表示部24の輝度を最高にするだけでなく、スピーカなどを使用して通知してもよい。さらに、自律移動型ロボット12がスピンターンを高速で行うことで駆動音をあえて大きくして気づかせてもよい。また環境が極端に明るい場合など、自律移動型ロボット12のセンサによって、周囲に人物がいるか否かの検出が困難な場合は、表示部24による表示を行うように安全側に振ってもよい。
その他、自律移動型ロボット12の故障や移動不可、バッテリー状況など、周囲に異常を通知したい場合は、上述したのと同様に最高輝度で表示することができる。また、人物が周囲に居る状況でも緊急を要する場合は、図6を参照して説明した走行パターンのうち、走行パターンAおよびDなどの平行移動をするモードに強制的に切り替えてもよい。
また、自律移動型ロボット12の走行通路が狭く、周囲人物からの認識が困難な環境の場合は、プロジェクタやLEDアレイなどの表示部24の角度を調整することで、自律移動型ロボット12の周囲ではなく、広範囲に表現を展開することができる。このとき、自律移動型ロボット12は、より気づきやすい表現に変えてもよいし、環境照度が低く、周囲人物にとっても良くない環境の場合は、その周囲人物の足元を照らすなど、表示部24を安全補助に用いてもよい。
以上のように、自律移動型ロボット12は、進行方向の向きに関わらず全方位に表示部24を設けることで、周囲人物は、どの向きからも自律移動型ロボット12の動きを把握することができる。また、周囲人物は、自律移動型ロボット12の動きを事前に予測可能となるため、周囲人物に対して安心感を与えることができ、自律移動型ロボット12の使用者の初期学習コストを下げることができる。
また、自律移動型ロボット12は、周囲に人物が居ない場所では最適な移動方法を用いることで、バッテリーなどの移動コストの最適化や、自律移動型ロボット12の機構を活用することができる。また、自律移動型ロボット12は、周囲に人物が居る場所でも、表示系によって方向転換を示すことで、物理的な方向転換が不要となり、応答性の向上や移動の最適化を図ることができる。
特に、自律移動型ロボット12は、周囲人物と追従するような動作内容である場合には、従来の自動車などと同様に、進行方向の前方が、自律移動型ロボット12の筐体の前面と一致するような走行を行うことで、周囲人物に対して、より安心感を与えることができる。さらに、複数台の自律移動型ロボット12で連携して移動する際にも、同様の表現手法を用いることができる。
ここで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
さらに、本明細書において、システムとは、複数の構成要素(装置、モジュール(部品)等)の集合を意味し、すべての構成要素が同一筐体中にあるか否かは問わない。したがって、別個の筐体に収納され、ネットワークを介して接続されている複数の装置、及び、1つの筐体の中に複数のモジュールが収納されている1つの装置は、いずれも、システムである。
また、例えば、1つの装置(または処理部)として説明した構成を分割し、複数の装置(または処理部)として構成するようにしてもよい。逆に、以上において複数の装置(または処理部)として説明した構成をまとめて1つの装置(または処理部)として構成されるようにしてもよい。また、各装置(または各処理部)の構成に上述した以外の構成を付加するようにしてももちろんよい。さらに、システム全体としての構成や動作が実質的に同じであれば、ある装置(または処理部)の構成の一部を他の装置(または他の処理部)の構成に含めるようにしてもよい。
また、例えば、本技術は、1つの機能を、ネットワークを介して複数の装置で分担、共同して処理するクラウドコンピューティングの構成をとることができる。
また、例えば、上述したプログラムは、任意の装置において実行することができる。その場合、その装置が、必要な機能(機能ブロック等)を有し、必要な情報を得ることができるようにすればよい。
また、例えば、上述のフローチャートで説明した各ステップは、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。さらに、1つのステップに複数の処理が含まれる場合には、その1つのステップに含まれる複数の処理は、1つの装置で実行する他、複数の装置で分担して実行することができる。換言するに、1つのステップに含まれる複数の処理を、複数のステップの処理として実行することもできる。逆に、複数のステップとして説明した処理を1つのステップとしてまとめて実行することもできる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、プログラムを記述するステップの処理が、本明細書で説明する順序に沿って時系列に実行されるようにしても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで個別に実行されるようにしても良い。つまり、矛盾が生じない限り、各ステップの処理が上述した順序と異なる順序で実行されるようにしてもよい。さらに、このプログラムを記述するステップの処理が、他のプログラムの処理と並列に実行されるようにしても良いし、他のプログラムの処理と組み合わせて実行されるようにしても良い。
なお、本明細書において複数説明した本技術は、矛盾が生じない限り、それぞれ独立に単体で実施することができる。もちろん、任意の複数の本技術を併用して実施することもできる。例えば、いずれかの実施の形態において説明した本技術の一部または全部を、他の実施の形態において説明した本技術の一部または全部と組み合わせて実施することもできる。また、上述した任意の本技術の一部または全部を、上述していない他の技術と併用して実施することもできる。
<構成の組み合わせ例>
なお、本技術は以下のような構成も取ることができる。
(1)
移動体の周囲に居る周囲人物との関係度を決定する関係度決定部と、
前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定する設定部と
を備える移動体制御装置。
(2)
前記設定部は、前記周囲人物と一緒に移動を行う場合、進路を変更する際に前記駆動部により前記移動体の筐体の方向転換を行って走行する走行モードを設定する
上記(1)に記載の移動体制御装置。
(3)
前記出力部は、前記移動体の進行方向の提示を行う一方で、その進行方向を方向変換する表現は行わない
上記(2)に記載の移動体制御装置。
(4)
前記出力部は、前記移動体の進行方向の提示を行わず、進行方向を方向変換する表現も行わない
上記(2)に記載の移動体制御装置。
(5)
前記設定部は、前記周囲人物と一緒に移動を行わないが、視認可能な前記周囲人物が居る場合、前記出力部により前記移動体の進行方向の提示を行うとともに、前記移動体が進路を変更する際に前記出力部により進行方向を方向変換する表現を行って走行する走行モードを設定する
上記(1)に記載の移動体制御装置。
(6)
前記駆動部は、前記移動体が進路を変更する際に、前記移動体の筐体を一定の方向に維持したままの移動を行う
上記(5)に記載の移動体制御装置。
(7)
前記駆動部は、前記移動体が進路を変更する際に、前記移動体の筐体の方向転換を行う
上記(5)に記載の移動体制御装置。
(8)
前記設定部は、周囲人物と一緒に移動を行わず、かつ、視認可能な周囲人物が居ない場合、前記出力部による前記移動体の進路を提示するための進行方向および方向転換の表現を行わず、かつ、前記駆動部による前記移動体の筐体の方向転換を行わずに走行する走行モードを設定する
上記(1)に記載の移動体制御装置。
(9)
前記出力部は、前記移動体の筐体の側面全周に亘って表示を行う表示部により構成される
上記(1)から(8)までのいずれかに記載の移動体制御装置。
(10)
移動体の移動を制御する移動体制御装置が、
前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、
前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することと
を含む移動体制御方法。
(11)
移動体の移動を制御する移動体制御装置のコンピュータに、
前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、
前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することと
を含む移動体制御を実行させるためのプログラム。
なお、本実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。また、本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
11 移動体制御システム, 12 自律移動型ロボット, 13 処理装置, 14 センサモジュール, 21 入力部, 22 演算部, 23 駆動部, 24 表示部, 31 レーザ測距装置, 32 RGBカメラ, 33 ステレオカメラ, 34 慣性計測装置, 41 CPU, 42 GPU, 43 補助記憶装置, 44 記憶装置, 51 モータ制御回路, 52 駆動用モータ, 53 エンコーダ, 61 出力装置, 71 筐体, 72 メカナムホイール

Claims (11)

  1. 移動体の周囲に居る周囲人物との関係度を決定する関係度決定部と、
    前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定する設定部と
    を備える移動体制御装置。
  2. 前記設定部は、前記周囲人物と一緒に移動を行う場合、進路を変更する際に前記駆動部により前記移動体の筐体の方向転換を行って走行する走行モードを設定する
    請求項1に記載の移動体制御装置。
  3. 前記出力部は、前記移動体の進行方向の提示を行う一方で、その進行方向を方向変換する表現は行わない
    請求項2に記載の移動体制御装置。
  4. 前記出力部は、前記移動体の進行方向の提示を行わず、進行方向を方向変換する表現も行わない
    請求項2に記載の移動体制御装置。
  5. 前記設定部は、前記周囲人物と一緒に移動を行わないが、視認可能な前記周囲人物が居る場合、前記出力部により前記移動体の進行方向の提示を行うとともに、前記移動体が進路を変更する際に前記出力部により進行方向を方向変換する表現を行って走行する走行モードを設定する
    請求項1に記載の移動体制御装置。
  6. 前記駆動部は、前記移動体が進路を変更する際に、前記移動体の筐体を一定の方向に維持したままの移動を行う
    請求項5に記載の移動体制御装置。
  7. 前記駆動部は、前記移動体が進路を変更する際に、前記移動体の筐体の方向転換を行う
    請求項5に記載の移動体制御装置。
  8. 前記設定部は、周囲人物と一緒に移動を行わず、かつ、視認可能な周囲人物が居ない場合、前記出力部による前記移動体の進路を提示するための進行方向および方向転換の表現を行わず、かつ、前記駆動部による前記移動体の筐体の方向転換を行わずに走行する走行モードを設定する
    請求項1に記載の移動体制御装置。
  9. 前記出力部は、前記移動体の筐体の側面全周に亘って表示を行う表示部により構成される
    請求項1に記載の移動体制御装置。
  10. 移動体の移動を制御する移動体制御装置が、
    前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、
    前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することと
    を含む移動体制御方法。
  11. 移動体の移動を制御する移動体制御装置のコンピュータに、
    前記移動体の周囲に居る人物との関係度を決定することと、
    前記関係度に基づいて、前記移動体の移動を行う駆動部が行う処理、および、前記移動体の進路を提示する表現を出力する出力部が行う処理が対応付けられた走行モードを設定することと
    を含む移動体制御を実行させるためのプログラム。
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