JP2021154240A - 希ガス回収システムおよび回収方法 - Google Patents

希ガス回収システムおよび回収方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2021154240A
JP2021154240A JP2020058935A JP2020058935A JP2021154240A JP 2021154240 A JP2021154240 A JP 2021154240A JP 2020058935 A JP2020058935 A JP 2020058935A JP 2020058935 A JP2020058935 A JP 2020058935A JP 2021154240 A JP2021154240 A JP 2021154240A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
rare gas
exhaust gas
rare
noble
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2020058935A
Other languages
English (en)
Inventor
千佳子 鵜野
Chikako Uno
千佳子 鵜野
輝政 小浦
Terumasa Koura
輝政 小浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Air Liquide Japan GK
Original Assignee
Air Liquide Japan GK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Air Liquide Japan GK filed Critical Air Liquide Japan GK
Priority to JP2020058935A priority Critical patent/JP2021154240A/ja
Publication of JP2021154240A publication Critical patent/JP2021154240A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Treating Waste Gases (AREA)
  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Abstract

【課題】半導体製造装置から排出される、100ppm〜1%(好ましくは最大体積濃度が500ppm未満)の希ガス含有の排ガスから、希ガスを回収精製することができる希ガス(例えば、クリプトン)回収システムの提供。【解決手段】希ガス含有排ガスから、所定の不純物を除去する不純物除去部11と、所定の不純物を除去された希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガス(クリプトン)を含む濃縮排ガスと希ガス濃度が低い排ガスに分離する希ガス分離膜モジュール12と、濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する希ガス吸着部13を備える。【選択図】図1

Description

希ガス回収システムおよび回収方法に関し、特に、半導体製造工程(例えば、CVD装置など)から排出された排出ガスから希ガス(例えば、クリプトン)を選択的に回収するシステムおよびその方法に関する。
クリプトン(Kr)およびキセノン(Xe)を含む希ガスは貴重で高コストであり、そのため、これら希ガスの回収と精製は非常に有益である。例えば、エキシマレーザ発振装置から排出された排ガスから希ガス(クリプトン(Kr)およびキセノン)を回収することには大きな効果が期待されている。
一般的に、レーザガス成分(排ガスの成分)は、低濃度の希ガス(KrまたはXe)と高濃度の不活性ガスで構成されている。そして、高濃度の希ガス(KrまたはXe)が含まれる排ガスからの回収方法は従来から知られていたが、低濃度の希ガス(XeまたはKr)を回収する方法としては、濃度が低いためにターゲットガス(KrまたはXe)の回収には時間がかかり、非効率的であった。
特許文献1のキセノンの回収方法は、キセノン含有排ガスに対して、合成ゼオライトの吸着剤で水分およびCOを除去し、酸化アルミニウムの吸着剤でトリフルオロメタンを除去し、次いで、シリコーン製あるいはポリエチレン製の中空糸ガス分離膜モジュールからなるガス分離膜で、飽和結合からなるフルオロカーボンを除去するとともにキセノンを濃縮し、次いで、活性炭、合成ゼオライトおよびモレキュラーシービングカーボンのうちの一つ以上で構成される吸着剤で、濃縮されたキセノンを吸着し、次いで、反応剤としてカルシウム化合物が充填された反応手段で、不飽和結合からなるフルオロカーボンを除去する、ことを開示する。吸着剤に吸着されたキセノンは、吸着剤から分離して回収される。
特許第5202836号公報
しかしながら、特許文献1の回収方法は、中空糸ガス分離膜モジュールでキセノンを濃縮することを開示しているが、クリプトンについては言及していない。
また、ポリエチレン製の中空糸ガス分離膜モジュールからなるガス分離膜の前段で、酸化アルミニウムの吸着剤で、トリフルオロメタンを除去し、ガス分離膜の後段で、不飽和結合からなるフルオロカーボンを除去しており、すなわち、フルオロカーボンなどの不純物の除去をガス分離の前後行うものであるため、ガス分離膜の性能低下の恐れが懸念される。
上記実情を鑑みて、本発明者等は鋭意研究を重ねたことで、半導体製造装置から排出された排ガスから希ガス(例えば、クリプトン)を回収する方法およびその回収システムを創作するに至った。
本発明の目的は、半導体製造装置から排出される、100ppm〜〜1%(好ましくは最大体積濃度が500ppm未満)の希ガス含有の排ガスから、希ガスを回収精製することができる、希ガス(例えば、クリプトン)回収システムを提供する。
本発明の希ガス回収システムは、
希ガス含有排ガスから、所定の不純物を除去する不純物除去部(リムーバー)と、
前記不純物除去部の後段に配置され、前記希ガス含有排ガスから、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガス(クリプトン)を含む濃縮排ガスと、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスに分離する希ガス分離膜モジュールと、
前記希ガス分離膜モジュールの後段に配置され、前記希ガス分離膜モジュールで濃縮された前記濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する希ガス吸着部(アドソーバー)と、を備える。
前記不純物除去部(リムーバー)は、例えば、ソーダライムまたは水酸化カルシウムの吸着剤、それらが混合された吸着剤を含む吸着手段であってもよい。
前記希ガス分離膜モジュールは、シリコーン、ポリエチレン、セラミックおよびゼオライトから選択される1種または2種以上の分離膜を有する構成であってもよい。
前記希ガス吸着部は、例えば、ゼオライト(例えば、モレキュラーシーブ)、活性アルミナ、シリカゲルおよび活性炭のうちから選択される1種または2種以上であってもよい。
他の発明の希ガス回収方法は、以下のステップを含む。
(A)希ガス含有排ガスから、所定の不純物を除去し、
(B)前記希ガス含有排ガスから、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガス(クリプトン)を含む濃縮排ガスと、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスに分離し、
(C)前記濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する。
本発明では、排ガス成分の分子径分布を考慮して希ガス(クリプトン)の分子径に近い分子径の成分およびそれより小さい分子径の成分の除去を先に不純物除去部で行い、その下流側の分離膜で、希ガスを効果的に分離し、濃縮ガスを生成することができる。
前記希ガス分離膜モジュールは、前記濃縮排ガスが流れる第一経路と、希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスが流れる第二経路とを有し、第一経路が前記希ガス吸着部に接続される。
前記希ガス回収システムは、
前記不純物除去部、希ガス分離膜モジュールまたは希ガス吸着部より上流に希ガス含有排ガスを所定圧力値(例えば、0.2から0.8Mpa未満)に圧縮(昇圧)するコンプレッサーまたは昇圧装置を備えていてもよい。
前記希ガス回収方法は、所定圧力値(例えば、0.2から0.8Mpa未満)の希ガス含有排ガスが、少なくともステップ(B)および/またはステップ(C)にて実行されてもよい。
希ガス含有排ガスは、体積濃度が、100ppm〜〜1%(好ましくは最大体積濃度が500ppm未満)の希ガス(クリプトン)、10%未満の少なくとも水を含む不純物と、90%以上の窒素および/またはヘリウムであってもよい。
希ガス含有排ガスは、例えば、半導体製造装置から排出された排ガスでもよく、混合ガスでもよい。
上記構成において、ガス分離膜モジュールから分離される濃縮排ガス中の希ガスの体積濃度が0.5%以上、好ましくは1%以上、より好ましくは2%以上であることが好ましい。
また、本発明において、希ガス吸着部から回収される希ガス(クリプトン)の回収率が、20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上であることが好ましい。
前記ガス分離膜モジュールを構成する分離膜は、無機系の分離膜でのみ構成されていてもよく、無機系と有機系とを有して分離膜ユニットを構成していてもよい。
ガス分離膜モジュールまたは分離膜ユニットは、分離膜が1つまたは複数で構成されていてもよい。複数の場合に、異なる種類の分離膜でもよく、同じ種類の分離膜でもよい。
分離膜ユニットが複数の分離膜で構成されている場合に、分離膜が並列配置、直列配置、循環配置、並列でかつ一列が多段(直列配置、循環配置)に配置されていてもよい。循環配置には、例えば、1段循環方式、2段循環方式、連続膜筒方式が挙げられる。連続した多段配置には、例えばカスケード方式、単純直列方式、クリスマス方式などが挙げられる。
また、前記分離膜モジュールは、無機系の分離膜でのみ構成された無機系分離膜ユニットが多段(直列)に配置されていてもよい。
また、有機系の分離膜でのみ構成された有機系分離膜ユニットと、無機系の分離膜でのみ構成された無機系分離膜ユニットとが直列/または並列に配置されていてもよく、いずれか一方または両方が多段に配置されていてもよい。
分離膜ユニットまたは分離膜ユニットの一部を構成する分離膜を通過した透過ガスおよび/または非透過ガスが、同じあるいは別の分離膜ユニットまたは分離膜ユニットの一部を構成する分離膜に送られ分離処理されてもよい。
また、各分離膜において、供給ガスと透過・非透過ガスの分離膜面に対するフロー構造としては、例えば、並流プラグフロー、交流プラグフロー、十字流プラグフローなどが挙げられる。
フロー構造が同種のみ、または異種のフロー構造の組み合わせであってもよい。
また、前記ガス分離膜モジュールまたは分離膜ユニットは、その筐体内部に二段式あるいは複数段式の同種分離膜または異類分離膜が配置された構成であってもよい。
前記分離膜は、窒素、二酸化炭素、一酸化炭素、酸素などを透過し、希ガス(クリプトン)を透過しない分離膜が好ましい。
前記分離膜の構造状として、例えば、高分子膜の非多孔質膜、無機膜の多孔質膜などが挙げられる。
前記分離膜の形状として、例えば、中空糸、平膜、スパイラル、チューブ、プリーツなどが挙げられる。
多孔質膜の分離メカニズムとしては、例えば、クヌーセン拡散分離、表面拡散およびクヌーセン拡散分離、毛管凝縮分離、分子ふるい作用分離が挙げられる。
高分子膜の非多孔質膜の分離メカニズムは、透過側と非透過側の分圧差を推進力とし、高分子膜へのガス分子の溶解と膜中拡散と脱溶解の過程によって高分子膜を透過する。
前記分離膜は、例えば、有機膜(高分子膜)、無機膜が例示される。本発明では主に無機膜を用いる構成が好ましい。
有機膜の材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)、4フッ化エチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)、酢酸セルロース(CA)、ポリアクリロニトリル(PAN)、芳香族ポリイミドなどのポリイミド(PI)、ポリスルホン(PS)、ポリエーテルスルホン(PES)、シリコンなどが挙げられる。
無機膜の材料としては、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ Al2O3)、酸化ジルコニウム(ジルコニア ZrO)、酸化チタン(チタニア TiO2)、ステンレス(SUS)やガラス(SPG)などが挙げられる。
無機膜として、セラミック、モノキュラーシーブス、Niを含むγ−アルミナ多孔質(WO2014/007140参照)を用いて作製されていてもよい。
非多孔質および多孔質の分離膜の膜分離特性として、分離係数(希ガス(クリプトン)/他成分)が、50以上、好ましくは100以上である。
分離係数αは、以下式で示される。
αij=(Cpi/Cfi)/(Cpj/Cfj)=(Cpi/Cpj)/(Cfi/Cfj)
ここで、iはヘリウム、jは他成分、fは供給側、pは透過側、Cは濃度(モル濃度、モル分率、質量濃度、質量分率、ガス分圧など)である。
供給透過圧力比(供給側ガス圧力/透過側ガス圧力)が、2以上、好ましくは3以上、より好ましくは4以上、さらに好ましくは5以上、特に好ましくは6以上である。
前記不純物除去部または水分吸着部(40)で処理された後で、分離膜モジュール(分離膜)に供給される排ガス(供給ガス)の単位時間あたりの流量が1[m/h]であるときに、1の分離膜あたりで単位時間あたりの透過流束(膜単位面積当たりの透過流量)が、例えば、0.002〜0.3[m/h・m]の範囲であり、連続多段配置、循環配置の位置に応じて透過流速が変動してもよく、各分離膜の上流に配置された昇圧装置で、供給ガス(透過ガスまたは非透過ガス)の圧力を所定値(一定値あるいはそれぞれの特定値)に昇圧する構成であってもよい。
多孔質の分離膜の細孔径(最小、最大、平均径など)を、希ガス(クリプトン)の分子径よりも小さく、かつ窒素および/またはヘリウムの分子径よりも大きくすることが好ましい。これにより、希ガスは分離膜を透過せず、それよりも分子径の小さい物質は分離膜を透過する構成でもよい。
また、細孔径が、分子サイズに近づくと、細孔壁面に吸着したガス分子の拡散(表面拡散流)によって透過が行われる構成でもよい。
供給透過圧力比(供給側ガス圧力/透過側ガス圧力)の設定、透過流量の設定および/または透過速度(流速)に応じて、分離膜の細孔径を設定してもよい。例えば、分離膜の細孔径を、希ガス(クリプトン)の分子径よりも小さく、かつ窒素および/またはヘリウムの分子径よりも大きく設定し、供給側圧力および/または透過速度(流速)を所定範囲内に設定することで、希ガス(クリプトン)を選択的により透過させず、それ以外を透過させるようにしてもよい。
最終的な非透過ガスの希ガス(クリプトン)濃度に応じて、排ガスを分離膜に透過させる場合の各種条件を設定してもよい。供給側圧力、透過側圧力、流速、流量、分離膜の膜厚み、膜面積、透過流束(膜単位面積当たりの透過流量)を設定できる。
半導体製造装置(例えば、CVD装置)から排出される排ガスには、ヘリウム、不純物、不活性ガス、その他の希ガスなどが含まれていてもよい。
半導体製造装置(例えば、エキシマレーザ発振装置)から排出される排ガスには、ネオン、クリプトン、アルゴン、キセノン、ハロゲン、ネオン、ヘリウム、不純物、その他の希ガス、レーザガス(レーザ励起用希ガス、ハロゲン、バッファガスなど)などが含まれていてもよい。
排ガスには、半導体製造装置から排出された後で、50%以上、好ましくは60%以上の窒素ガスなどの不活性ガスが混合されてもよい。
排ガス中の「不純物」は、例えば、窒素、水素、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、パーフルオロカーボンなどが挙げられるが、これらの内の全てが含有されていなくてもよい。
水素は、例えば、高分子膜、パラジウム合金系膜などの水素高透過性分離膜モジュールで選択的に除去してもよい。水素高透過性分離膜モジュールは、上記分離膜モジュール(希ガスの高透過性分離膜モジュール)の前段あるいは後段、またはリアクターの前段または後段に配置されてもよい。
酸素は、例えば、酸素除去装置で選択的に除去してもよい。上記分離膜モジュールの前段あるいは後段、またはリアクターの前段または後段に配置されてもよい。
酸素以外の不純物は、例えば、上記ゲッターで除去してもよい。
本発明の希ガス回収システムは、半導体製造装置から排出された排ガスを直接導入する経路と接続されていてもよく、排ガスが貯留されたタンクあるいは可搬式シリンダから導入される経路と接続されていてもよい。
本発明において、特に明記しないかがり、「上流」および「下流」はガスの流れ方向における配置関係を意味する。
経路、ライン、バイパスラインは、例えば、配管と自動開閉弁を有して構成されていてもよい。
本発明において、特に質量または重量を明示している場合を除き、濃度は体積濃度を意味する。
実施形態1の希ガス回収システムの構成例を示す図である。 実施例と比較例の結果を示す図である。
(実施形態1)
図1は、希ガス回収システム1を示す。しかしながら、以下に説明する構成は一例であり、本発明の必須要素であることを明示するものではなく、各種変形例が可能である。
希ガス回収システム1は、希ガス含有排ガスの供給源S1(例えば、別装置からの配管系でもよくタンクでもよい)と、希ガス含有排ガスが送られるメイン経路L1を備える。希ガス含有排ガスは、例えば、半導体製造装置からの排ガス、各種装置からの排ガス、混合ガスなどである。
希ガス回収システム1は、コンプレッサー18を備え、供給源S1から送られる希ガス含有排ガスを、所定圧(例えば、0.2MPa以上から0.8MPa未満)までに昇圧する。なお、コンプレッサー18の替わりに他の昇圧装置を用いてもよい。コンプレッサー18とは別に、希ガス吸着部13の前段に昇圧装置が備えられ、、所定圧(例えば、0.2MPa以上から0.8MPa未満)までに昇圧されてもよい。
希ガス回収精製システム1は、不純物除去部11と、不純物除去部11の後段に配置される希ガス分離膜モジュール12と、希ガス分離膜モジュールの後段に配置される希ガス吸着部13を備える。
不純物除去部11は、ソーダライムの吸着剤、または水酸化カルシウムの吸着剤で構成され、希ガス含有排ガスから、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、水、パーフルオロカーボンなどを除去する。
排ガスの温度(例えば、18℃から25℃)および/または圧力、供給流速を制御することで、不純物、特に水分を選択的に吸着除去させることができる。
不純物除去部11の内部圧力は、吸着剤の種類や形状に応じて設定でき、例えば、0.2〜0.8[MPa]の範囲、好ましくは0.3〜0.8[MPa]の範囲である。また、流通するガスの線速は、吸着剤の種類や形状に応じて設定でき、例えば、0.05〜1.0[cm/s]、好ましくは0.05〜0.5[cm/s]に調整する。
不純物除去部11の温度は、吸着剤の種類に応じて設定でき、例えば、250〜400[℃]に加温されることが好ましい。
不純物除去部11を通過した希ガス含有排ガスの水分濃度が、200ppm以下、好ましくは150ppm以下、より好ましくは100ppm以下であることが好ましい。
希ガス分離膜モジュール12は、シリコーン、ポリエチレン、セラミックおよびゼオライトから選択され、希ガス含有排ガスから、希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガス(クリプトン)を含む濃縮排ガスと、希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスに分離する。濃縮排ガスは、後段の希ガス吸着部13へ送られる。一方、それ以外の排ガスは、ベント16に送られる。または、希ガス分離膜モジュール12へ再分離処理のために戻されてもよい。
希ガス吸着部13は、ゼオライト(例えば、モレキュラーシーブ)、活性アルミナ、シリカゲルおよび活性炭のうちから選択され、濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する。
モレキュラーシーブスは、その細孔径によって吸着される分子を分類選択できるので好ましい。希ガスの分子径を考慮した、有効直径のモレキュラーシーブスを使用することで、希ガス(クリプトン)を選択的に吸着する。
希ガス吸着部13を通過した希ガス含有排ガス中の希ガス濃度が、80ppm以下、好ましくは50ppm以下、より好ましくは30ppm以下である。通過した希ガス含有排ガスは、ベント15に送られる。または、希ガス分離膜モジュール12へ再分離処理のために戻されてもよく、希ガス吸着部13へ再吸着処理のために戻されてもよい。
希ガスの回収は、希ガス吸着部13を加温手段(例えば、電気ヒーター)で所定温度(例えば、250℃)に加熱し、吸着させた希ガス(Kr)含有ガスを取り出すことができる。
(実施例)
実施形態1(図1)のシステム構成で、以下の実施例1、2、3、比較例1、2、3を行った。
1.実施例1
(1)排ガス構成:
Kr 0.1%
CO 0.3%
PFCs 8.0%
91.6%
(2)システム構成
導入側線束 0.1cm/s
リムーバー ソーダムライム(350℃加熱)
希ガス分離膜モジュール ポリエチレン分離膜
アブソーバー導入圧力 0.3MPa
アドソーバー 活性炭
2.実施例2
実施例1と、リムーバーを水酸化カルシウム(350℃加熱)、希ガス分離膜モジュールをゼオライト分離膜にしたこと以外同じ条件である。
3.実施例3
実施例1と、アドソーバーをゼオライト系吸着剤にしたこと以外同じ条件である。
4.比較例1から3は、実施例1から3において、リムーバーを介さずに、希ガス分離膜モジュールへ排ガスを導入したこと以外同じ条件である。
実施例と比較例の結果を図2に示す。アドソーバーに吸着された希ガスを、所定温度で加熱し、希ガスを取り出し、希ガスの回収率を確認した。希ガスの測定には、ガスクロマトグラフ分析装置(GLサイエンス社製 GC3210)を使用した。
実施例1から3は、比較例1から3よりもクリプトンの回収率が高い結果であった。
1 ヘリウム回収システム
11 不純物除去部(リムーバー)
12 希ガス分離膜モジュール
13 希ガス吸着部(アドソーバー)

Claims (7)

  1. 希ガス含有排ガスから、所定の不純物を除去する不純物除去部と、
    前記不純物除去部の後段に配置され、前記希ガス含有排ガスから、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガスを含む濃縮排ガスと、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスに分離する希ガス分離膜モジュールと、
    前記希ガス分離膜モジュールの後段に配置され、前記希ガス分離膜モジュールで濃縮された前記濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する希ガス吸着部と、を備える希ガス回収システム。
  2. 前記不純物除去部は、ソーダライムまたは水酸化カルシウムの吸着剤、それらが混合された吸着材剤を含む吸着手段である、請求項1に記載の希ガス回収システム。
  3. 前記不純物除去部、希ガス分離膜モジュールまたは希ガス吸着部より上流に希ガス含有排ガスを所定圧力値に圧縮または昇圧するコンプレッサーまたは昇圧装置を備える、請求項1または2に記載の希ガス回収システム。
  4. 前記希ガス含有排ガスは、体積濃度が100ppm〜〜1%のクリプトン、10%未満の少なくとも水を含む不純物と、90%以上の窒素である、請求項1から3のいずれか1項に記載の希ガス回収システム。
  5. 以下のステップを含む希ガス回収方法。
    (A)希ガス含有排ガスから、所定の不純物を除去し、
    (B)前記希ガス含有排ガスから、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が高い高濃度希ガスを含む濃縮排ガスと、当該希ガス含有排ガスより希ガス濃度が低い排ガスに分離し、
    (C)前記濃縮排ガスから希ガスを選択的に吸着する。
  6. 所定圧力値の希ガス含有排ガスが、少なくとも前記ステップ(B)および/または前記ステップ(C)にて実行される、請求項4に記載の希ガス回収方法。
  7. 前記希ガス含有排ガスは、体積濃度が100ppm〜〜1%のクリプトン、10%未満の少なくとも水を含む不純物と、90%以上の窒素である、請求項5または6に記載の希ガス回収方法。


JP2020058935A 2020-03-27 2020-03-27 希ガス回収システムおよび回収方法 Pending JP2021154240A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020058935A JP2021154240A (ja) 2020-03-27 2020-03-27 希ガス回収システムおよび回収方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020058935A JP2021154240A (ja) 2020-03-27 2020-03-27 希ガス回収システムおよび回収方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2021154240A true JP2021154240A (ja) 2021-10-07

Family

ID=77916462

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020058935A Pending JP2021154240A (ja) 2020-03-27 2020-03-27 希ガス回収システムおよび回収方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2021154240A (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002097007A (ja) * 2000-09-22 2002-04-02 Nippon Sanso Corp 希ガスの回収方法及び装置
JP2003062419A (ja) * 2001-08-28 2003-03-04 Nippon Sanso Corp ガス混合物の分離方法及びその装置
JP2008137847A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Air Liquide Japan Ltd キセノンの回収システムおよび回収装置
JP2008136932A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Air Liquide Japan Ltd 不飽和結合を持つフルオロカーボンの選択的除去方法および処理ユニットおよび該処理ユニットを用いた試料処理システム
JP2019181383A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 オルガノ株式会社 ガス分離装置及びガス分離方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002097007A (ja) * 2000-09-22 2002-04-02 Nippon Sanso Corp 希ガスの回収方法及び装置
JP2003062419A (ja) * 2001-08-28 2003-03-04 Nippon Sanso Corp ガス混合物の分離方法及びその装置
JP2008137847A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Air Liquide Japan Ltd キセノンの回収システムおよび回収装置
JP2008136932A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Air Liquide Japan Ltd 不飽和結合を持つフルオロカーボンの選択的除去方法および処理ユニットおよび該処理ユニットを用いた試料処理システム
JP2019181383A (ja) * 2018-04-11 2019-10-24 オルガノ株式会社 ガス分離装置及びガス分離方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
RU2605593C2 (ru) Способ извлечения гелия и устройство для его осуществления
KR910003113B1 (ko) 가스 분리공정
US5858065A (en) Process and system for separation and recovery of perfluorocompound gases
US5976222A (en) Recovery of perfluorinated compounds from the exhaust of semiconductor fabs using membrane and adsorption in series
JP2872521B2 (ja) 二段階膜分離乾燥方法及び装置
US7575624B2 (en) Molecular sieve and membrane system to purify natural gas
JP5202836B2 (ja) キセノンの回収システムおよび回収装置
KR970005368A (ko) 퍼플루오로화합물 기체를 분리 및 회수하기 위한 방법 및 시스템
JP2013534863A (ja) ガス分離法
JPH04298216A (ja) 水蒸気含有供給ガスから油蒸気を除去するための吸着方法
JPH01148324A (ja) 統合圧力スイング吸着/膜分離方法
WO2011136002A1 (ja) 気体分離装置の運転方法
JP2019520198A (ja) ガス分離のためのプロセスおよび機器
JP2012232274A (ja) Co2のゼオライト膜分離回収システム
JP2020189757A (ja) へリウム回収精製システム
JP5516951B2 (ja) ガス精製方法
JP4031238B2 (ja) ヘリウム精製装置
JP5805586B2 (ja) 水素精製装置及び水素精製方法
JP2011230036A (ja) 気体分離装置の運転方法
JPH05317605A (ja) 膜式真空脱気方法および膜式真空脱気装置
JPH10512808A (ja) ガスの分離方法
KR102235015B1 (ko) 연소배가스를 이용한 질소농축공기의 제조방법
JP2021154240A (ja) 希ガス回収システムおよび回収方法
JP4998929B2 (ja) ガス精製方法
JP3727552B2 (ja) パーフルオロ化合物ガスの分離回収装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20220907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20230524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230530

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20231121