JP2021153163A - 半導体装置の製造方法、および半導体装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法、および半導体装置 Download PDF

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Issei Ishikawa
一斉 石川
浩和 藤巻
Hirokazu Fujimaki
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Abstract

【課題】簡易な構成で電圧−電流特性におけるハンプの発生が抑制される半導体装置の製造方法、および半導体装置を提供すること。【解決手段】半導体基板の素子の形成が予定される素子領域に隣接させて溝を形成する工程と、溝を埋めかつ素子領域の上部における膜厚が予め定められた膜厚となるように絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜上にマスク材を形成する工程と、素子領域に対応する領域のマスク材上にレジストを形成し、レジストをマスクとして溝の上部に絶縁膜の一部を残留させつつ、素子領域以外の領域の絶縁膜の一部およびマスク材の全部を除去する工程と、素子領域上に残留するマスク材の端部からマスク材の内部に向かって予め定められた範囲の絶縁膜の膜厚を厚くして厚膜部を形成する熱酸化処理を行う工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、半導体装置の製造方法、および半導体装置に関する。
半導体装置の一分野として、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の分野がある。MOSFETを半導体装置に集積化する場合において重要となる技術のひとつに、各MOSFET等の素子間の分離を確実に行うための素子分離技術がある。昨今では、この素子分離技術の主流は、LOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)分離からトレンチアイソレーション(溝素子分離)に移行してきている。トレンチアイソレーションにおいて、微細MOS素子に対応可能な溝の浅い素子分離形態は、STI(Shallow Trench Isolation)とも称され、素子形成領域以外の半導体基板に溝(トレンチ)を形成し、溝内部を絶縁物、例えば酸化シリコン膜などで充填し、素子間分離を実現する。LOCOSと比較して、STIでは半導体基板の深さ方向に分離構造を延伸させることができるので、分離構造を縮小することが可能となり、その結果半導体装置の高集積化に貢献している。
ここで、STIを用いてMOSFETの分離を行う場合の問題点のひとつとして、寄生トランジスタの問題がある。図7を参照して、この寄生トランジスタの問題について説明する。図7(a)は、従来技術に係るMOSFET(N型)としての半導体装置30を示している。図7(a)に示すように、半導体装置30は、半導体基板11、P型不純物領域12、ゲート酸化膜31、ゲート電極15、およびSTI部13を含んで構成されている。STI部13は、トレンチ16の内部に例えば酸化膜等が充填されて構成されている。ゲート電極15の下部で、2つのSTI部13で挟まれた領域がチャネル領域(図示省略、以下「素子領域」という場合がある)となっている。なお、図7(a)はゲート幅方向の断面図なので、ソース領域、ドレイン領域は見えていない。
図7(a)に示す領域P2は、上記寄生トランジスタが形成される領域を示している。
すなわち、寄生トランジスタは、素子領域とSTI部13の境界部を中心とした一定の範囲内において形成される。これは、半導体装置30の製造工程において、図7(c)に示すように、STI部13とゲート電極15下の素子領域との境界近傍のゲート酸化膜31の厚さが他の領域の厚さに対して薄くなることに起因している。この薄いゲート酸化膜31は、半導体装置30の製造工程において、領域P2に凹部D(図2(e)参照)が発生することにより形成される。この凹部Dの発生は、半導体基板に対してSTI部を形成するためのエッチングした際 、STI部端部の断面形状が半導体基板の表面に対してほぼ垂直になってコーナー部を形成し、後続工程の半導体基板表面の熱酸化時にこのコーナー部の酸化膜厚が平面部に比べて薄膜化してしまうことに起因している。MOSFETのゲート電極は、ゲート幅方向でこのSTI部端部と交差する。
そして、寄生トランジスタのゲート酸化膜31が本来の半導体装置30のゲート酸化膜31よりも薄いことに起因して、寄生トランジスタの閾値電圧は本来の半導体装置30の閾値電圧よりも低くなる。その結果、寄生トランジスタが形成されると、半導体装置30の特性が設計値とは異なる特性となってしまうという問題がある。また、寄生トランジスタが形成されるとアナログ回路の精度が劣化し、さらにはMOSFETのモデリングが複雑になるという問題もある。
図7(b)は、寄生トランジスタが形成されている半導体装置30のゲート電圧に対するドレイン電流の特性(以下、「ドレイン電流特性」という場合がある)Traを示している。図7(b)に示すように、寄生トランジスタが形成されると、MOSFETのドレイン電流特性にハンプ(こぶ)HPが発生する。これは、半導体装置30が、本来目標とするドレイン電流特性Tro以外に、寄生トランジスタのドレイン電流特性Trp1を内包しており、しかも寄生トランジスタの閾値が本来の半導体装置30の閾値電圧よりも低いからである。すなわち、ドレイン電流特性Traは、ドレイン電流特性Troとドレイン電流特性Trp1の合成(和)特性となるのでハンプHPが発生する。このハンプHPの発生は、上述したように半導体装置30の閾値電圧のばらつき等の原因となる。
上記の寄生トランジスタの問題に対するひとつの解決策を開示した文献として、例えば特許文献1が知られている。特許文献1に係る半導体装置の製造方法では、STI部と素子領域の境界近傍の段差に選択的に多結晶シリコン膜を埋設してこれを熱酸化し、境界近傍のゲート酸化膜の厚さを素子領域におけるゲート酸化膜の厚さよりも厚くしている。特許文献1では、本構成により寄生トランジスタをなくすことができるとしている。
特開2004−281504号公報
しかしながら、特許文献1に係る半導体装置の製造方法では、多結晶シリコンのような他の材料を埋設した上で熱処理を行っているので工程数が増え、必要以上にゲート酸化膜が厚くなる可能性がある等熱処理の制御等においても改善の余地があった。
本発明は、上記の事情を踏まえ、簡易な構成で電圧−電流特性におけるハンプの発生が抑制される半導体装置の製造方法、および半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板の素子の形成が予定される素子領域に隣接させて溝を形成する工程と、前記溝を埋めかつ前記素子領域の上部における膜厚が予め定められた膜厚となるように絶縁膜を形成する工程と、前記絶縁膜上にマスク材を形成する工程と、前記素子領域に対応する領域の前記マスク材上にレジストを形成し、前記レジストをマスクとして前記溝の上部に前記絶縁膜の一部を残留させつつ、前記素子領域以外の領域の前記絶縁膜の一部および前記マスク材の全部を除去する工程と、前記素子領域上に残留する前記マスク材の端部から前記マスク材の内部に向かって予め定められた範囲の前記絶縁膜の膜厚を厚くして厚膜部を形成する熱酸化処理を行う工程と、を含むものである。
上記課題を解決するため、本発明の他の形態に係る半導体装置の製造方法は、溝を含む構造によって素子を分離する分離領域以外の半導体基板の領域にマスク材を形成する工程と、前記マスク材をマスクとして前記半導体基板を酸化し、前記半導体基板の表面から前記マスク材の下部の所定の領域まで至る酸化膜を形成する工程と、前記マスク材をマスクとして前記半導体基板の表面に露出する前記酸化膜をエッチング除去するとともに前記マスク材の端部から前記所定の領域にかけて前記酸化膜を残留させる工程と、前記マスク材をマスクとして前記酸化膜が除去された領域をエッチングして前記溝を形成する工程と、を含むものである。
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、溝によって素子領域を分離する素子分離領域を有る半導体基板と、前記半導体基板の素子領域上に形成されたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、平面視で前記ゲート電極の両側に隣接して形成されたソース領域およびドレイン領域と、を含み、前記ゲート絶縁膜が、前記素子領域と前記素子分離領域との境界近傍から前記素子領域に向かって形成されるとともに、前記ゲート電極の下部に配置されたバーズビークを有するものである。
本発明によれば、簡易な構成で電圧−電流特性におけるハンプの発生が抑制される半導体装置の製造方法、および半導体装置を提供することが可能となる、という効果を奏する。
第1の実施の形態に係る半導体装置の、(a)は構成の一例を示す断面図、(b)はドレイン電流特性を示す図である。 (a)から(f)は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す断面図の一部である。 (a)から(f)は、第1の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す断面図の一部である。 (a)から(f)は、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す断面図の一部である。 (a)から(f)は、第2の実施の形態に係る半導体装置の製造方法の一例を示す断面図の一部である。 (a)は第2の実施の形態に係る半導体装置のSTI部端部近傍の拡大図であり、(b)は従来技術に係る半導体装置のSTI部端部近傍の拡大図である。 従来技術に係る半導体装置の、(a)は構成を示す断面図、(b)はドレイン電流特性を示す図、(c)は寄生トランジスタの形成について説明するための断面図である。
以下、図1から図6を参照し、本発明の実施の形態について詳細に説明する。以下の説明では、本発明に係る半導体装置をMOSFETに適用した形態を例示して説明する。
[第1の実施の形態]
図1(a)は、本実施の形態に係る半導体装置10の断面図を示している。図1(a)に示すように、半導体装置10は、半導体基板11、P型不純物領域12、ゲート酸化(絶縁)膜14、ゲート電極15、およびSTI部13を含んで構成されている。STI部13は、トレンチ16の内部に例えば酸化膜等が充填されて構成されている。ゲート電極15の下部で、2つのSTI部13で挟まれた領域が素子領域(図示省略)となっている。なお、図1(a)はゲート幅方向の断面図なので、ソース領域、ドレイン領域は見えていない。また、本実施の形態ではN型MOSFETを例示して説明するが、本発明はP型MOSFETに対しても同様に適用可能である。
図1(a)に示す符号P1で示された円内の領域は、寄生トランジスタの発生に対して対策を施した領域を示している。領域P1は、素子領域とSTI部13の境界を中心とする一定の範囲の領域である。図1(a)に示すように、本実施の形態に係る半導体装置10では、領域P1におけるゲート酸化膜14の厚さが、領域P1以外の素子領域におけるゲート酸化膜14より厚くなっている(厚膜部が形成されている)。半導体装置10においても寄生トランジスタは形成されるが、領域P1ではゲート酸化膜14の厚さが厚くなっていることにより、該寄生トランジスタの閾値電圧は半導体装置10の本来の閾値電圧より高い閾値電圧となっている。
図1(b)は、半導体装置10のドレイン電流特性を示している。図1(b)に示すように、半導体装置10のドレイン電流特性Troは半導体装置10の目標特性となっている。これは、寄生トランジスタの閾値電圧が高くなっていることにより、該寄生トランジスタのドレイン電流特性Trp2が、図7(b)に示す半導体装置30の寄生トランジスタのドレイン電流特性Trp1よりゲート電圧が高くなる方向(紙面右方向)にシフトしていることによる。このことにより、寄生トランジスタが所望の半導体装置10よりも低いゲート電圧でオンすることが回避され、半導体装置10は本来のドレイン電流特性を示す。
次に、図2および図3を参照して、本実施の形態に係る半導体装置10の製造方法について説明する。以下の説明では、一例として予めP型不純物領域56が形成されたP型のシリコン(Si)による半導体基板51を用いた形態を例示して説明する。なお、半導体装置10の製造は、複数の半導体装置10を一括して製造する半導体ウエハの状態で行われるが、以下の説明では、1つの半導体装置10に着目して図示している。
まず、シリコン酸化膜(SiO)53上にシリコン窒化膜(Si)54を形成した後、フォトリソグラフィ、エッチングによって形成したマスクを用いてエッチングによりトレンチ(溝)52を形成する(図2(a))。
次に、CVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長)等によって半導体基板51の面上にNSG(Non doped Silicate Glass:シリコン酸化膜)を堆積させ、シリコン酸化膜55を形成してトレンチ52を埋める(図2(b))。
次に、CMP(Chemical Mechanical Polishing:化学機械研磨)等により、シリコン窒化膜54が露出するまで研磨して、半導体基板51の表面を平坦化する(図2(c))。
次に、シリコン窒化膜54を除去する(図2(d))。
次に、シリコン酸化膜53を除去する(図2(e))。本工程においてSTI部61が形成される。このとき、図2(e)に示すように、トレンチ52の端部に、寄生トランジスタの形成要因となる凹部Dが形成される。なお、凹部Dは以降の工程でも発生したままであるが、以降の図では図示を省略している。
次に、素子領域上、およびSTI部61上にゲート酸化膜57を形成する(図2(f))。
次に、ゲート酸化膜57上にシリコン窒化膜58を堆積させる(図3(a))。
次に、シリコン窒化膜58上にレジストを塗布した後、フォトリソグラフィ、エッチングを用いて加工し、マスク59を形成する(図3(b))。
次に、マスク59を用いてシリコン窒化膜58をエッチングする(図3(c))。この際、ゲート酸化膜57の一部もエッチングする。
次に、レジストを除去し、ゲート酸化膜57に対して熱酸化処理を行う(図3(d))。本工程によって、シリコン窒化膜58の端部から内部に向かって食い込むようにゲート酸化膜57が再成長し、部分的に厚くなる(厚膜部が形成される)。この際のゲート酸化膜57の成長は、LOCOSにおけるフィールド酸化膜の成長と同様な成長過程を有するので、ゲート酸化膜57にはいわゆるバーズビークBBが形成される。
次に、シリコン窒化膜58を除去する(図3(e))。
次に、CVD等を用いてゲート酸化膜57上にポリシリコン膜を形成し、フォトリソグラフィ、およびエッチングを用いて加工し、ゲート酸化膜57上にポリシリコンによるゲート電極60を形成する(図3(f))。以上の工程によって、半導体装置10が製造される。なお、図3(f)における半導体基板51、P型不純物領域56、ゲート酸化膜57、ゲート電極60、およびSTI部61が、各々図1(a)に示す半導体基板11、P型不純物領域12、ゲート酸化膜14、ゲート電極15、およびSTI部13に相当する。
以上詳述したように、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法、および半導体装置によれば、簡易な構成で電圧−電流特性におけるハンプの発生が抑制される半導体装置の製造方法、および半導体装置を提供することが可能となる。
[第2の実施の形態]
図4および図5を参照して、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法について説明する。図4および図5は、MOSFETのゲート電極とSTI部端部との交差箇所近傍の拡大図であり、図1(a)と同じ方向から見た図である。本実施の形態に係る半導体装置の製造方法では、上記実施の形態に係る半導体装置の製造方法同様バーズビークを形成するが、形成方法が異なる。すなわち、上記実施の形態ではSTI部を形成した後バーズビークを形成するが、本実施の形態では、バーズビークを形成した後STI部を形成する点が主な違いとなっている。なお、本実施の形態に係る半導体装置の外観は図1(a)と同様なので、図示を省略する。また、半導体装置の製造は、複数の半導体装置を一括して製造する半導体ウエハの状態で行われるが、以下の説明では、1つの半導体装置10に着目して図示している。
図4を参照して、まず、半導体基板70上にパッド酸化膜71を形成する。この際、半導体基板70としては、例えばボロン(B)が5×1014/cm程度の濃度で添加された、結晶方位(100)のP型シリコン基板を用いる。また、パッド酸化膜71の形成は、例えば850℃の酸素雰囲気中で熱酸化することにより行い、パッド酸化膜71の厚さは、一例として15nmとする。
続けて、例えばCVD法を用いてシリコン窒化膜72を形成する。シリコン窒化膜72の厚さは、一例として150nmとする。さらに、例えばCVD法を用いて、プラズマ酸化膜73を形成する。プラズマ酸化膜73の厚さは、一例として150nmとする。
次に、フォトリソグラフィ技術を用いて半導体ウエハの表面上にレジストパターンを形成し、さらに該レジストパターンをマスクとして、プラズマ酸化膜73、シリコン窒化膜72、およびパッド酸化膜71をエッチングして、半導体基板70の表面を露出させる。
(以上、図4(a)。)
次に、残存したシリコン窒化膜72、プラズマ酸化膜73をマスクにして、表面に露出した半導体基板70の表面を熱酸化し、熱酸化膜(シリコン酸化膜)を形成する。本工程での熱酸化は、例えば約1000℃の水素/酸素雰囲気中で行う。形成する熱酸化膜の厚さは60nm程度となるよう酸化時間を制御する。この際、シリコン窒化膜72の下部にも熱酸化膜が成長して、バーズビーク74が形成される。(以上、図4(b)。)
その後、異方性のドライエッチングを用いて半導体ウエハ全体をエッチングし、前工程で形成したシリコン酸化膜の一部を取り除く。この際のエッチング量は、約70nmとする。以上により半導体基板70の表面が再度露出する。(以上、図4(c)。)
その後、残存した積層膜(シリコン窒化膜72、プラズマ酸化膜73)をマスクとして半導体基板70を異方性エッチングし、分離領域75(STI部)を形成する。この際のエッチング量は、例えば600nm程度とする。(以上、図4(d)。)
その後、露出した半導体基板70の表面を熱酸化し、前工程のエッチングで発生した結晶ダメージ層を除去する。この際の熱酸化は一例として15nm程度の酸化膜厚となるように行う。当該熱酸化による酸化膜を一旦フッ化水素を含有する薬液にて除去した後、再度半導体基板70の表面を熱酸化する。この熱酸化は半導体基板70の表面の界面特性を良好に保つことを目的としており、例えば10nm程度の酸化膜を形成する。その後、必要に応じて、フォトリソグラフィ技術、イオン注入あるいは拡散技術を用いて、分離領域75の下部にボロンを拡散させチャネルストップ層76を形成する。(以上、図4(e)。)
その後、半導体ウエハ全面にHDP(High Density Plasma)膜77を成膜する。HDP膜77の厚さは例えば900nm程度とする。(以上、図4(f)。)
その後、半導体ウエハの表面をCMP等を用いて研磨する、本研磨のエンドポイントはシリコン窒化膜72とし、シリコン窒化膜72を検出するまで研磨する。(以上、図5(a)。)
その後、例えば熱リン酸を用いてシリコン窒化膜72をすべて除去し、さらにパッド酸化膜71もフッ化水素溶液等を用いて除去する。その後、後工程におけるウエルインプランテーション(ウエル形成のための不純物注入)等に備え、半導体基板70の表面に再度、汚染物の混入を防ぐプロテクト酸化膜78を成膜する。(以上、図5(b)。)
その後、各導電型のウエル等の各種拡散層形成や、MOSデバイスの閾値電圧制御、さらにはMOSデバイス以外の半導体デバイスの形成、あるいは素子分離のための、各種フォトリソグラフィ、イオン注入工程等を、必要に応じて行う。この一連の工程が完了した後、プロテクト酸化膜78を除去する。(以上、図5(c)。)
その後、MOSFET(本実施の形態では高耐圧MOSデバイスを想定)を形成するための、ゲート酸化膜79を形成する。ゲート酸化膜79の厚さは、一例として約35nm程度とする。(以上、図5(d)。)
さらにゲート電極用のポリシリコンを堆積する。堆積させるポリシリコンの厚さは、一例として200nm程度とする。ここで、N型MOSFETの場合は当該ポリシリコンをN型にドーピングする。あるいはN型のポリシリコンを堆積してもよい。なお、HVMOSトランジスタ(高耐圧MOSトランジスタ)、LVMOSトランジスタ(低耐圧MOSトランジスタ)混載の半導体装置の場合は、一般にLVMOSトランジスタも同じ基板上に形成する。以上の工程が完了した後、堆積したポリシリコンをエッチングしてパターニングし、ゲート電極80を形成する。(以上、図5(e)。)
その後、各種拡散工程、ソース、ドレインの形成、サリサイド工程、中間絶縁膜成膜、平坦化工程等を経た後、配線用の電極81を形成する。(以上、図5(f)。)以上の工程によって、本実施の形態に係る半導体装置が製造される。
図6(a)は、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法によって製造した半導体装置において、ゲート電極80が分離領域75(STI部)の端部と交差する領域(換言すると、STI部と素子領域との境界近傍)の拡大図を示している。図6(b)は、従来技術に係る半導体装置の製造方法によって製造した半導体装置の同様の領域の拡大図を示している。図6(a)に点線円で示す領域P3と、図6(b)に点線で示す領域P4とを参照して明らかなように、本実施の形態に係る半導体装置では、素子領域とSTI部との境界近傍でのゲート酸化膜79の厚さが、従来技術に係る半導体装置に比べて厚くなっている。
すなわち、従来技術に係る半導体装置の製造方法で製造した半導体装置では、ゲート酸化膜79が領域P4で薄膜化しているのに対して、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法で製造した半導体装置では、領域P3でのゲート酸化膜79が厚くなっている。このことによって、従来技術に係る半導体装置の製造方法では、この端部領域の閾値電圧が素子領域内部の閾値電圧よりも下がってしまうのに対して、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法では、端部領域の閾値電圧は高くなる。
その結果、本実施の形態に係る半導体装置の製造方によれば、ゲート電圧が低い領域において本来の特性に対応するドレイン電流が先に増加し始めるため、ゲート電圧−ドレイン電流特性にハンプ特性が発生することを抑制することが可能となる。本実施の形態に係る半導体装置では、素子領域端部近傍のゲート酸化膜が相対的に厚くなり、結果としてゲート容量小さくなるために、閾値電圧が上がったと考えることができる。
以上、詳述したように、本実施の形態に係る半導体装置の製造方法、および半導体装置によっても、簡易な構成で電圧−電流特性におけるハンプの発生が抑制される半導体装置の製造方法、および半導体装置を提供することが可能となる。
10、30 半導体装置
11 半導体基板
12 P型不純物領域
13 STI部
14 ゲート酸化膜
15 ゲート電極
16 トレンチ
31 ゲート酸化膜
51 半導体基板
52 トレンチ
53 シリコン酸化膜
54 シリコン窒化膜
55 シリコン酸化膜
56 P型不純物領域
57 ゲート酸化膜
58 シリコン窒化膜
59 マスク
60 ゲート電極
61 STI部
70 半導体基板
71 パッド酸化膜
72 シリコン窒化膜
73 プラズマ酸化膜
74 バーズビーク
75 分離領域
76 チャネルストップ層
77 HDP膜
78 プロテクト酸化膜
79 ゲート酸化膜
80 ゲート電極
81 電極
BB バーズビーク
D 凹部
HP ハンプ
P1、P2、P3、P4 領域
Tro、Trp1、Trp2、Tra ドレイン電流特性

Claims (5)

  1. 半導体基板の素子の形成が予定される素子領域に隣接させて溝を形成する工程と、
    前記溝を埋めかつ前記素子領域の上部における膜厚が予め定められた膜厚となるように絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上にマスク材を形成する工程と、
    前記素子領域に対応する領域の前記マスク材上にレジストを形成し、前記レジストをマスクとして前記溝の上部に前記絶縁膜の一部を残留させつつ、前記素子領域以外の領域の前記絶縁膜の一部および前記マスク材の全部を除去する工程と、
    前記素子領域上に残留する前記マスク材の端部から前記マスク材の内部に向かって予め定められた範囲の前記絶縁膜の膜厚を厚くして厚膜部を形成する熱酸化処理を行う工程と、を含む
    半導体装置の製造方法。
  2. 前記素子領域にソース領域となる不純物層、およびドレイン領域となる不純物層を形成する工程と、
    前記マスク材を除去し、前記厚膜部を含む前記素子領域に対応する前記絶縁膜上に、前記絶縁膜をゲート絶縁膜とするゲート電極を形成する工程と、をさらに含む
    請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 溝を含む構造によって素子を分離する分離領域以外の半導体基板の領域にマスク材を形成する工程と、
    前記マスク材をマスクとして前記半導体基板を酸化し、前記半導体基板の表面から前記マスク材の下部の所定の領域まで至る酸化膜を形成する工程と、
    前記マスク材をマスクとして前記半導体基板の表面に露出する前記酸化膜をエッチング除去するとともに前記マスク材の端部から前記所定の領域にかけて前記酸化膜を残留させる工程と、
    前記マスク材をマスクとして前記酸化膜が除去された領域をエッチングして前記溝を形成する工程と、
    を含む半導体装置の製造方法。
  4. 前記溝を絶縁物で埋める工程と、
    前記マスク材を除去する工程と、
    前記溝と溝との間の素子領域にソース領域となる不純物層、およびドレイン領域となる不純物層を形成する工程と、
    前記素子領域上に前記絶縁物と連続する絶縁膜を形成する工程と、
    前記絶縁膜上にゲート電極を形成する工程と、
    を含む請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 溝によって素子領域を分離する素子分離領域を有する半導体基板と、
    前記半導体基板の素子領域上に形成されたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に形成されたゲート電極と、
    平面視で前記ゲート電極の両側に隣接して形成されたソース領域およびドレイン領域と、を含み、
    前記ゲート絶縁膜が、前記素子領域と前記素子分離領域との境界近傍から前記素子領域に向かって形成されるとともに、前記ゲート電極の下部に配置されたバーズビークを有する
    半導体装置。
JP2020100798A 2020-03-24 2020-06-10 半導体装置の製造方法、および半導体装置 Pending JP2021153163A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023189505A1 (ja) * 2022-03-31 2023-10-05 ローム株式会社 半導体装置

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