JP2021150220A - バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

Info

Publication number
JP2021150220A
JP2021150220A JP2020050590A JP2020050590A JP2021150220A JP 2021150220 A JP2021150220 A JP 2021150220A JP 2020050590 A JP2020050590 A JP 2020050590A JP 2020050590 A JP2020050590 A JP 2020050590A JP 2021150220 A JP2021150220 A JP 2021150220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
battery
amount
open circuit
circuit voltage
voltage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2020050590A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7449738B2 (ja
Inventor
典靖 岩根
Noriyasu Iwane
典靖 岩根
真司 横山
Shinji Yokoyama
真司 横山
悦藏 佐藤
Etsuzo Sato
悦藏 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
Furukawa Automotive Systems Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd, Furukawa Automotive Systems Inc filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP2020050590A priority Critical patent/JP7449738B2/ja
Publication of JP2021150220A publication Critical patent/JP2021150220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7449738B2 publication Critical patent/JP7449738B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Charge And Discharge Circuits For Batteries Or The Like (AREA)

Abstract

【課題】特性が異なるバッテリに対して、精度よく満充電容量や、開回路電圧と充電率との相関を推定できる方法、装置、プログラムおよび記録媒体を提供する。【解決手段】バッテリの電圧と充放電電流とを時系列的に測定するステップ202、206、212と、測定した電圧に基づいて、異なる2つの時点における、バッテリの開回路電圧を求めるステップ203、213と、開回路電圧に基づいて、異なる2つの時点間における開回路電圧変化量ΔOCVを求めるステップ214と、測定した充放電電流に基づいて、異なる2つの時点間における、バッテリの電気量変化量ΔQを求めるステップ207と、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率ΔOCV/ΔQ、ΔQ/ΔOCVを求めるステップ216と、満充電容量が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関に基づいてバッテリの満充電容量を推定する。【選択図】図1

Description

本発明は、バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体に関し、特にバッテリの満充電容量、および、開回路電圧と充電率との相関を推定する方法等に関する。
バッテリは、使用環境によりまた経時的に特性が大きく変化するため、常にバッテリ状態を把握することが求められている。特に、自動車用スタータバッテリなどの車両に搭載されるバッテリでは、バッテリの故障・異常が事故などの重大な事象につながる可能性があることから、バッテリの故障・異常を検知する車載センサには、バッテリ状態、特にバッテリの満充電容量SOHや、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関を推定する手段が搭載されていることが一般的である。
これらの推定方法として、充電状態の異なる2つのタイミングの電圧V1、V2および満充電時の電圧VM、充電率SOC=0%時の電圧V0、および2点間の電流積算量Qを用いて、満充電容量SOH=Q×(VM−V0)/|V1−V2|として求める方法(特許文献1)や、充電前後のSOC差と充電中の充電電流積算値とに基づいて、満充電容量を算出する方法(特許文献2)が提案されている。
特開平8−179018号公報 特開2014−185896号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、満充電時の電圧VMおよび充電率SOC=0%時の電圧V0が既知である必要がある。また、特許文献2に記載の方法では、充電前後のSOC差を求める手段が必要であり、このためにはOCVとSOCとの相関が既知である必要がある。このように、従来の方法では、推定を行うバッテリの特性(VM、V0、OCVとSOCとの相関など)が既知である必要があり、特性が異なるバッテリへの交換や、経時的劣化により特性が変化した場合には、推定が困難あるいは大幅な精度低下をきたしてしまう。
このため、特性が異なるバッテリに対しても、精度よく満充電容量SOHや、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関を推定できる方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体が求められていた。
上記課題は、バッテリ(1)の状態を推定する方法(20)であって、バッテリ(1)の電圧と充放電電流とをそれぞれ時系列的に測定するステップ(202、206、212)と、測定した電圧に基づいて、異なる2つの時点における、バッテリ(1)の開回路電圧(OCV1、OCV2)を求めるステップ(203、213)と、開回路電圧(OCV1、OCV2)に基づいて、異なる2つの時点間における開回路電圧変化量(ΔOCV)を求めるステップ(214)と、測定した充放電電流に基づいて、異なる2つの時点間における、バッテリ(1)の電気量変化量(ΔQ)を求めるステップ(207)と、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率(ΔOCV/ΔQ、ΔQ/ΔOCV)を求めるステッ
プ(216)と、満充電容量(SOH)が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率(ΔOCV/ΔQ、ΔQ/ΔOCV)と、満充電容量(SOH)との既知の相関(30)、および、求めた比率(ΔOCV/ΔQ、ΔQ/ΔOCV)に基づいて、バッテリ(1)の満充電容量(SOH)を推定するステップ(217)とを含む、方法により解決することができる。
すなわち、バッテリ(1)の電圧・電流の測定値から、現在の開回路電圧変化量と電気量変化量との比率(ΔOCV/ΔQ、ΔQ/ΔOCV)を求め、求めた比率を、予め複数のバッテリを用いて求められた既知の相関(30)と対応させて、満充電容量(SOH)を求めることにより、推定を行うバッテリ(1)の特性(VM、V0、OCVとSOCとの相関など)が未知でも、精度よく満充電容量SOHの推定を行うことが可能となる。
なお、本発明において、「時系列的」とは、異なる複数の時点を意味し、周期的か否かを問わない。例えば、「時系列的に測定」とは、周期的に行われる測定のみならず、必要に応じて、または、外部からの要求に応じて、異なる複数の時点で行われる不定期的な測定も含む。
上記方法において、バッテリ(1)が車両に搭載されたバッテリ(1)である場合には、異なる2つの時点は、車両の走行前後の時点であることが望ましい。車載バッテリでは、車両の走行時にバッテリの充放電量が大きくなるため、満充電容量SOHの推定に必要な、開回路電圧変化量(ΔOCV)、電気量変化量(ΔQ)の値を大きくとることができ、推定誤差を小さく抑えることが可能となる。
また、上記方法は、電気量変化量(ΔQ)および推定した満充電容量(SOH)に基づいて、充電率変化量(ΔSOC)を求めるステップ(218)と、バッテリ(1)がほぼ満充電のときの充電率(SOCo)および開回路電圧(OCVo)を求めるステップ(210、220)と、開回路電圧変化量(ΔOCV)、充電率変化量(ΔSOC)、並びに、バッテリ(1)がほぼ満充電のときの充電率(SOCo)および開回路電圧(OCVo)に基づいて、バッテリ(1)の開回路電圧と充電率との相関(40)を推定するステップ(221)とをさらに含むことが望ましい。
バッテリ(1)の電圧・電流の測定値から求めたSOH、ΔQ、SOCo、OCVoから、相関(40)を求めることにより、特性が未知のバッテリ(1)に対しても、精度よく開回路電圧と充電率との相関の推定を行うことが可能となる。
さらに、上記課題は、上述した方法を実施する装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体によっても解決することができる。
本発明に係るバッテリ状態推定方法およびプログラムのフローチャートである。 本発明に係るバッテリ状態推定装置の概略構成図である。 開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関を示す図である。 推定されるバッテリの開回路電圧と充電率との相関の一例である。
本発明の実施態様であるバッテリ状態推定装置10の概略構成図を図2に示す。バッテリ状態推定装置10は、バッテリ1と充電回路2とに接続されている。バッテリ1は、例えば、車両用の鉛蓄電池である。充電回路2は、バッテリ1に接続され、充電電流を供給
する電源回路である。また、バッテリ1は負荷3に、例えばモータ、制御回路、照明装置などの車載の電気機器に接続されている。バッテリ1、充電回路2、負荷3、およびバッテリ状態推定装置10は車両(図示しない)に搭載されている。
バッテリ状態推定装置10は、電圧測定部11と、電流測定部12、記憶部13と、制御部14とを備える。電圧測定部11、電流測定部12、および記憶部13は、制御部14と電気的に接続され、データや信号により相互に通信することができる。電圧測定部11、電流測定部12、記憶部13および制御部14は、ASICのように1チップに統合されていてもよい。
電圧測定部11は、バッテリ1の端子間に接続され、端子間電圧を周期的に、および/または制御部14からの要求に応じて測定し、測定した電圧を制御部14に送出する。電流測定部12は、バッテリ1と充電回路2との間であって、バッテリ1および電流測定部12と負荷3とが並列に接続されるように、接続され、バッテリ1に流れる充放電電流、すなわちバッテリ1に流入する充電電流やバッテリ1から負荷3に流れる放電電流を、周期的に、および/または制御部14からの要求に応じて測定し、測定された電圧を制御部14に送出する。
制御部14は、プロセッサを備え、電圧測定部11や電流測定部12から測定信号や測定データを取得し、バッテリ1の満充電容量SOHや、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40を推定するための処理を実行・制御する。さらに、制御部14は、電圧測定部11や電流測定部12が測定を行うタイミングを制御するように構成してもよい。
記憶部13は、RAM、SSD、フラッシュメモリなどの半導体メモリやHDDなどの磁気的メモリなどで構成されるコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。記憶部13は、制御部14のプロセッサにより実行されるプログラムや、プログラムによる情報処理で用いられる各種パラメータ、推定した満充電容量SOHや開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40、制御部14が電圧測定部11及び電流測定部12から取得した測定値などを格納する。さらに、記憶部13には、満充電容量が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関30が格納されている。図3に相関30の一例を示す。
図3は、横軸に単位電気量変化量当たりの開回路電圧変化量ΔOCV/ΔQ、縦軸に満充電容量SOHをとったグラフであり、満充電容量が既知の、満充電容量の異なる多数のバッテリから求めたデータ31、32、33・・・が点で示されている。図から明らかなとおり両者には相関があり、線形近似した相関30が破線で示されている。記憶部13には、相関30がテーブルや近似式など形式で格納されており、制御部14は格納された相関30を読み出して、推定するバッテリのΔOCV/ΔQに対応する満充電容量SOHを求めることができる。なお、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率は、単位電気量変化量当たりの電圧変化量ΔOCV/ΔQの逆数、すなわち単位電圧変化量に対する電気量変化量ΔQ/ΔOCVであってもよい。
次に、本発明の実施態様であるバッテリの状態推定方法20を、図1のフローチャート20を参照しながら説明を行う。バッテリ状態推定装置10の記憶部13には、フローチャート20に示された機能を、制御部14のプロセッサで実行するためのプログラムが記録されている。
状態推定は、車両の走行(ステップ205〜210)前の停止状態(ステップ202、203)から、走行後の停止状態(212〜)にわたって実行される。バッテリ1の充放電は主として車両の走行時に行われるため、走行前後の測定値を用いることで推定の過程
で必要となるパラメータΔOCV、ΔQの大きさを大きくとることができる。また、必要となる他のパラメータである開回路電圧OCVは、バッテリ1の充放電量が小さな車両停止時のほうが、安定かつ高い精度で測定または推定が可能となる。このため、走行前後の停止時の測定結果に基づいて、満充電容量SOHや、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40の推定を行うことにより、誤差が小さく高精度な推定を行うことが可能となる。以下、推定方法20を処理順序にしたがって説明する。
はじめに、制御部14は、車両が走行状態にあるか否かを判定し、走行状態にある場合には停止状態になるまで待つ(ステップ201)。車両の停止が判定されると、制御部14は、電圧測定部11にバッテリ1の端子間電圧を測定するよう要求して、電圧測定部11が測定した電圧を取得し、または、電圧測定部11が周期的に測定している最新の電圧を記憶部13から取得する(ステップ202)。
次に、制御部14は、取得した電圧から、開回路電圧OCV1を求める(ステップ203)。バッテリ1の充放電量が小さい状態が続いて、充放電による分極が十分解消して電圧が安定している場合には、取得した測定電圧を開回路電圧OCV1とみなすことができる。これに対して、電圧が安定していない場合には、時系列的に複数の電圧をサンプリングし、近似式を用いて電圧の収束値を推定することにより、開回路電圧OCV1を求めることができる。
以上の動作を車両が走行を開始する時点まで繰り返して(ステップ204)、開回路電圧OCV1を更新する。最終的に、OCV1は、車両が走行を開始する時点における開回路電圧となる。
車両の走行が判定されると、制御部14は、走行前後の電気量変化量ΔQを求める。具体的には、まず電気量変化量ΔQを0にリセットする(ステップ205)。次に、制御部14は、電流測定部12にバッテリ1の充放電電流を測定するよう要求して、電流測定部12が測定した電流の大きさを取得し、または、電流測定部12が周期的に測定している最新の電流の大きさを記憶部13から取得する(ステップ206)。
次に、制御部14は、ΔQを更新する(ステップ207)。より具体的には、取得した電流に、直前の測定電流の取得からの時間間隔(例えば、測定周期)を乗じて、測定間に変化したバッテリ1の電気量を求めて、ΔQに加算する。このように、測定した電流から求めた電気量を積算することにより、車両走行開始時点から現時点までの電気量変化量ΔQを求めることができる。
次に、制御部14は、バッテリ1が満充電あるいは満充電に近い状態(以下、単に「満充電状態」という。)にあるかを判定する(ステップ208)。例えば、充放電電流が所定の閾値より小さくなったときに、満充電状態であると判定することできる。また、電圧測定部11で測定した充電電圧と開回路電圧との差を、電流測定部12で測定した充電電流で除した充電抵抗によって、満充電状態を判定してもよい。満充電状態であると判定された場合には、制御部14は、バッテリ1の充電抵抗に基づいて充電率SOCoを求める(ステップ210)。この際、充電抵抗に加えてエンジン始動時の放電抵抗やパルス放電による抵抗を加えて、充電率SOCoを求めても良い。さらに、温度や充電電圧などの影響を考慮して、求めた充電率SOCoの値を微調整してもよい。充電率SOCoの推定に代えて、簡便的に充電率SOCo=100%としてもよい。
他方、満充電判定(ステップ208)の結果、満充電状態でないと判定された場合には、SOCoの推定(ステップ210)をスキップする。
その後、制御部14は、車両が停止状態となるまで、ステップ206〜210を繰り返す(ステップ211)。最終的に、電気量変化量ΔQは、車両の走行開始時点から走行終了時点までに、バッテリ1の充放電により生じた電気量の変化量となる。また、車両走行中にステップ208で満充電と判定された場合には、最終的な充電率SOCoは、車両走行終了時の充電率となる。
車両の停止が判定されると、制御部14は、電圧測定部11にバッテリ1の端子間電圧を測定するよう要求して、電圧測定部11が測定した電圧を取得し、または、電圧測定部11が周期的に測定している最新の電圧を記憶部13から取得する(ステップ212)。そして、制御部14は、取得した電圧から、走行終了時点の開回路電圧OCV2を求める(ステップ213)。バッテリ1の充放電量が小さい状態が続き、充放電による分極が十分解消して電圧が安定している場合には、取得した測定電圧を開回路電圧OCV2とみなすことができる。これに対して、電圧が安定していない場合には、時系列的に電圧をサンプリングし、近似式を用いて電圧の収束値を推定することにより、開回路電圧OCV2を求めることができる。
次に、制御部14は、走行開始時点の開回路電圧OCV1と、走行終了時点の開回路電圧OCV2との差をとることにより、走行開始時点と走行終了時点との間における開回路電圧変化量ΔOCVを求める(ステップ214)。
また、制御部14は、車両走行中の電気量変化量ΔQの絶対値が所定の閾値より大きい否かを判定する(ステップ215)。電気量変化量ΔQの絶対値が所定の閾値以下の場合には、誤差の影響が大きくなり、推定結果の精度が劣化する懸念があることから、走行開始前の開回路電圧OCV1を求める工程(ステップ202、203)に戻って、次に車両の走行前後の時点における、開回路電圧変化量ΔOCVと電気量変化量ΔQを求める。
車両走行中の電気量変化量ΔQの絶対値が所定の閾値より大きい場合には、対応する開回路電圧変化量ΔOCVも大きいと考えられることから、高い推定精度が期待できる。この場合、制御部14は、求めた開回路電圧変化量ΔOCVと電気量変化量ΔQとから、両者の比率を求める(ステップ216)。本実施態様では、記憶部13に格納されている既知の相関30が、単位電気量変化量当たりの電圧変化量と満充電容量との相関であることから、比率としてΔOCV/ΔQを求める。
次に、制御部14は、記憶部13に格納されている既知の相関30を参照して、求めたΔOCV/ΔQに対応する満充電容量SOHを求めることにより、満充電容量SOHを推定する(ステップ217)。なお、記憶部13に格納されている既知の相関30が、単位電圧変化量に対する電気量変化量と満充電容量との相関であるときには、比率としてΔQ/ΔOCVを求めて、対応する満充電容量SOHを推定することができる。推定した満充電容量SOHは記憶部13に格納され、必要に応じて車両やバッテリ1の制御に利用することができる。
以上により、推定を行うバッテリ1の特性(VM、V0、OCVとSOCとの相関など)が未知の場合でも、バッテリ1の電圧・電流の測定値から、精度よく満充電容量SOHを推定することが可能となる。
バッテリ状態推定装置10は、さらに、図4に示すようなバッテリ1の開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40を推定することができる。具体的には、まずステップ205〜207により求めた車両の走行前後の時点における電気量変化量ΔQを、ステップ217で推定した満充電容量SOHで除して、充電率変化量ΔSOCを求める(ステップ218)。求めた充電率変化量ΔSOCは、車両の走行前後の時点における開回路電圧変化
量ΔOCVに対応する充電率変化量ΔSOCである。よって、開回路電圧変化量ΔOCVと充電率変化量ΔSOCとから、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40の傾き42を求めることができる。
次に、制御部14は、満充電状態における充電率SOCoを求めることができたか否かを判定する(ステップ219)。充電率SOCoを求めることができた場合には、車両走行停止直後に推定された開回路電圧OCV2を、満充電状態のときの閉開回路電圧OCVoとする(ステップ220)。充電率SOCoを求めることができた場合とは、すなわち走行中に満充電判定がなされた場合であるから、充電率SOCoには、車両走行終了時の満充電状態の充電率が記録されている。そして、車両走行停止直後に推定された開回路電圧OCV2は、充電率SOCoに対応する開回路電圧である。
したがって、求めたOCVoおよびSOCoから相関40上の点41を特定することができる。特定された点41と傾き42とから直線を求めることにより、バッテリ1の開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40を推定することができる(ステップ221)。推定した相関40は、テーブルや近似式など所望の形式で記憶部13に格納され、必要に応じて車両やバッテリ1の制御に利用することができる。他方、ステップ219において、満充電状態における充電率SOCoを求められていない場合には、開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40を推定せずに終了する。
以上の方法により、推定を行うバッテリ1の特性(VM、V0、OCVとSOCとの相関など)が未知の場合でも、バッテリ1の電圧・電流の測定結果から、精度よく開回路電圧OCVと充電率SOCとの相関40を推定することが可能となる。
以上、本発明にかかるバッテリの状態を推定する方法、装置、プログラム、および該プログラムを記録した記録媒体ついて説明を行ったが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。例えば、上述した実施態様では、車載用の鉛バッテリの状態推定方法等を一例として説明したが、太陽光発電などで発電された電気を蓄積しておくバッテリなどの車載以外の、また鉛蓄電池以外のバッテリの状態推定にも適用することが可能である。また、記憶部に格納されている既知の相関30は線形近似ではなく、多変数関数近似による相関であってもよい。
1 バッテリ
2 充電回路
3 負荷
10 バッテリ状態推定装置
11 電圧測定部
12 電流測定部
13 記憶部
14 制御部

Claims (7)

  1. バッテリの状態を推定する方法であって、
    前記バッテリの電圧と充放電電流とをそれぞれ時系列的に測定するステップと、
    測定した前記電圧に基づいて、異なる2つの時点における、前記バッテリの開回路電圧を求めるステップと、
    前記開回路電圧に基づいて、前記異なる2つの時点間における開回路電圧変化量を求めるステップと、
    測定した前記充放電電流に基づいて、前記異なる2つの時点間における、前記バッテリの電気量変化量を求めるステップと、
    前記開回路電圧変化量と前記電気量変化量との比率を求めるステップと、
    満充電容量が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関、および、求めた前記比率に基づいて、前記バッテリの満充電容量を推定するステップと、
    を含む、方法。
  2. 前記バッテリは、車両に搭載されたバッテリであり、
    前記異なる2つの時点は、前記車両の走行前後の時点である、
    請求項1に記載の方法。
  3. 前記電気量変化量および推定した前記満充電容量に基づいて、充電率変化量を求めるステップと、
    前記バッテリがほぼ満充電のときの充電率および開回路電圧を求めるステップと、
    前記開回路電圧変化量、前記充電率変化量、並びに、前記バッテリがほぼ満充電のときの充電率および開回路電圧に基づいて、前記バッテリの開回路電圧と充電率との相関を推定するステップと、
    をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
  4. バッテリの状態を推定する装置であって、
    前記バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、
    前記バッテリの充放電電流を測定する電流測定部と、
    満充電容量が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関を格納する記憶部と、
    前記電圧測定部、前記電流測定部、および前記記憶部と通信可能な制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記電圧測定部により測定された前記バッテリの電圧と、前記電流測定部により測定された前記バッテリの充放電電流とを、それぞれ時系列的に取得し、
    取得した前記電圧に基づいて、異なる2つの時点における、前記バッテリの開回路電圧を求め、
    前記開回路電圧に基づいて、前記異なる2つの時点間における開回路電圧変化量を求め、
    取得した前記充放電電流に基づいて、前記異なる2つの時点における、前記バッテリの電気量変化量を求め、
    前記開回路電圧変化量と前記電気量変化量との比率を求め、
    前記相関および求めた前記比率に基づいて、前記バッテリの満充電容量を推定する
    ように構成されている、
    装置。
  5. 前記制御部は、さらに、
    前記電気量変化量および推定した前記満充電容量に基づいて、充電率変化量を求め、
    取得した前記電圧に基づいて、前記バッテリがほぼ満充電のときの充電率および開回路電圧を求め、
    前記開回路電圧変化量、前記充電率変化量、並びに、前記バッテリがほぼ満充電のときの充電率および開回路電圧に基づいて、前記バッテリの開回路電圧と充電率との相関を推定する
    ように構成されている、請求項4に記載の装置。
  6. バッテリの電圧を測定する電圧測定部と、
    前記バッテリの充放電電流を測定する電流測定部と、
    満充電容量が異なる複数のバッテリの、開回路電圧変化量と電気量変化量との比率と、満充電容量との既知の相関を格納する記憶部と、
    プロセッサを備え、前記電圧測定部、前記電流測定部、および前記記憶部と通信可能な制御部と、
    を備える、バッテリの状態を推定する装置の制御プログラムであって、
    前記プロセッサに、
    前記電圧測定部により測定された前記バッテリの電圧と、前記電流測定部により測定された前記バッテリの充放電電流とを、それぞれ時系列的に取得し、
    取得した前記電圧に基づいて、異なる2つの時点における、前記バッテリの開回路電圧を求め、
    前記開回路電圧に基づいて、前記異なる2つの時点間における開回路電圧変化量を求め、
    取得した前記充放電電流に基づいて、前記異なる2つの時点における、前記バッテリの電気量変化量を求め、
    前記開回路電圧変化量と前記電気量変化量との比率を求め、
    前記相関および求めた前記比率に基づいて、前記バッテリの満充電容量を推定する
    機能を実行させる、
    プログラム。
  7. 請求項6に記載されたプログラムが記録された、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
JP2020050590A 2020-03-23 2020-03-23 バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体 Active JP7449738B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020050590A JP7449738B2 (ja) 2020-03-23 2020-03-23 バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020050590A JP7449738B2 (ja) 2020-03-23 2020-03-23 バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021150220A true JP2021150220A (ja) 2021-09-27
JP7449738B2 JP7449738B2 (ja) 2024-03-14

Family

ID=77851399

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020050590A Active JP7449738B2 (ja) 2020-03-23 2020-03-23 バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7449738B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5960063B2 (ja) 2011-01-31 2016-08-02 三洋電機株式会社 電池の満充電容量検出方法
JP6098496B2 (ja) 2013-12-06 2017-03-22 トヨタ自動車株式会社 蓄電システム
JP6160473B2 (ja) 2013-12-20 2017-07-12 トヨタ自動車株式会社 蓄電システム
JP6871145B2 (ja) 2017-12-14 2021-05-12 本田技研工業株式会社 電池状態推定装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP7449738B2 (ja) 2024-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10312699B2 (en) Method and system for estimating battery open cell voltage, state of charge, and state of health during operation of the battery
JP4767558B2 (ja) 電源装置用状態検知装置,電源装置及び電源装置に用いられる初期特性抽出装置
JP5393837B2 (ja) バッテリの充電率推定装置
KR100759706B1 (ko) 하이브리드 차량용 배터리의 충전상태 추정 방법
US9533597B2 (en) Parameter identification offloading using cloud computing resources
JP2020060581A (ja) 蓄電素子管理装置、socのリセット方法、蓄電素子モジュール、蓄電素子管理プログラム及び移動体
JP6430054B1 (ja) 蓄電池の容量把握方法および容量監視装置
US20160097819A1 (en) Battery Control Device
KR20090082374A (ko) 배터리가 평형에 있지 않을 때 배터리의 충전 상태를 결정하기 위한 장치 및 방법
JP6200359B2 (ja) 二次電池内部温度推定装置および二次電池内部温度推定方法
JP2006194789A (ja) 電池の残容量検出方法及び電源装置
WO2017056732A1 (ja) 電池制御装置及び電池システム
JP5653881B2 (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP6452403B2 (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP2015215272A (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP7183576B2 (ja) 二次電池パラメータ推定装置、二次電池パラメータ推定方法及びプログラム
JP6498920B2 (ja) 二次電池状態検出装置および二次電池状態検出方法
JP6421986B2 (ja) 二次電池の充電率推定方法、充電率推定装置、及び健全度推定装置
JP2014059227A (ja) バッテリの健全度算出装置および健全度算出方法
JP5851514B2 (ja) 電池制御装置、二次電池システム
KR20200025495A (ko) 이차 전지의 충전 시간 추정 장치 및 방법
JP4564999B2 (ja) 車載二次電池の内部状態検出装置
JP5904916B2 (ja) バッテリの健全度算出装置および健全度算出方法
JP2016065844A (ja) 電池システム用制御装置および電池システムの制御方法
JP2021150220A (ja) バッテリ状態を推定する方法、装置、プログラムおよび記録媒体

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20210816

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211228

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220114

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20221024

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231108

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20231222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240219

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240304

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7449738

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151