JP2021143576A - コンクリート部材及びセグメント - Google Patents
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Abstract
Description
そのため、RCセグメントを用いた場合には外力に耐え得るように厚さを厚くする必要があり、トンネル外径が大きくなることにより非経済的でコスト高になる。
そして、圧縮伝達材と主鋼材の間にくさび材を介在させて圧縮力を調整することで、外力により対向する端面にかかる圧縮力を圧縮伝達材から主鋼材に分散させることで受け止めることができる。そのため、セグメントに過大な圧縮力がかかることがなく、継手面の圧壊を防止できるとしている。
本発明によれば、コンクリート部材の端面同士が連結された状態で圧縮力がかかった場合、圧縮伝達材に連結された補強用鋼材からコンクリートを介して鋼部材に伝達して分散させることができるので、端面のコンクリートが圧縮力で圧壊されることはなく耐圧縮力と強度が高い。しかも、圧縮伝達材に固定した補強用鋼材を鋼部材の間に配設しているだけなので、補強用鋼材が鋼部材と同一レベルの内外周面側に配設できてコンクリート部材の厚みを増大させることなく高強度が得られる。
補強用鋼材は鋼部材と重なる領域に孔が形成されているため、荷重伝達効果が向上する上にコンクリートからの脱落防止効果を得られ、コンクリート部材端面近傍の補強効果を向上できる。しかも、補強用鋼材に孔を形成したため、コンクリートを充填する際に補強用鋼材の孔を通してコンクリート部材内部にスムーズに流動させることができる。
鋼部材と補強用鋼材の間にコンクリートを充填することができるため、コンクリートの充填と流動がスムーズで十分な充填ができると共に、荷重を補強用鋼材からコンクリートを介して鋼部材に分散できる。
端面で連結されたコンクリート部材に圧縮力の荷重が上下いずれの方向から印加されたとしても、上下いずれかの補強用鋼材によって受け止めることができるため継手の周辺を高強度にして継手を保護できる。
本発明によれば、セグメントの端面同士が互いに連結された状態で圧縮力がかかった場合、圧縮伝達材に固定された補強用鋼材からコンクリートを介して鋼部材に伝達して分散させることができるので、大深度区間であっても端面のコンクリートが圧縮力で圧壊されることはなく耐圧縮力と強度が高い。しかも、圧縮伝達材に固定した補強用鋼材を鋼部材の間に挿入したので補強用鋼材を鋼部材と同一レベルの内外周面側に配設できてセグメントの厚みを増大させることなく高強度が得られる。
しかも、圧縮伝達材に固定した補強用鋼材を鋼部材の間に挿入したので補強用鋼材を鋼部材と同一レベルの内外周面側に配設できてコンクリート部材及びセグメントの厚みを増大させることなく耐圧縮力を向上できて高強度が得られる。
図1乃至図9は本発明の実施形態による大深度区間に設置したトンネル1に用いるセグメント2を示すものである。図1に示すトンネル1は地上から例えば70m以上の深さに設置されており、地上には高層建築物Bが構築されている。トンネル1は図2から図8に示す本発明の実施形態によるセグメント2が周方向に連結されたセグメントリング3が軸方向に連結されて筒状壁体を形成している。
これらの荷重はトンネル1のセグメントリング3のセグメント2同士を連結する継手面7に曲げ圧縮荷重として印加される。各セグメント2はこれらの圧縮荷重に耐え得る構成を必要とされている。
セグメント2の外周面8と内周面9はそれぞれ湾曲形成されたコンクリートCの面である。両側の主桁面6には所定間隔で雄継手からなる継手部11と雌継手からなる継手部11がそれぞれ設置されている。両側の継手面7には雄継手としての例えば2組のM金物12と、雌継手としての2組のF金物13がそれぞれ装着されている。なお、継手面7の雄継手や雌継手は1組でもよい。
M金物12及びF金物13には鉄筋かご16の内部に延びるアンカー筋14がコンクリートC中に固定されている。アンカー筋14は鉄筋かご16に固定または接触していてもよいし、非接触でもよい。
図6及び図7に示すように、上部鋼板15aに固定された孔あき鋼板ジベル21は上部鋼板15aの上下方向中央に配設されて、鉄筋かご16の主鉄筋18の間に延びている。下部鋼板15bに固定された孔あき鋼板ジベル22は上部鋼板15aの上端部に配設されて、鉄筋かご16の主鉄筋18の間に延びている。上部鋼板15aと孔あき鋼板ジベル21、下部鋼板15bと孔あき鋼板ジベル22は溶接等によって予め一体に連結しておくことが好ましい。
そのため、トンネル1のセグメントリング3において、互いに連結されたセグメント2の継手面7同士に外部から土圧等の荷重が印加された場合、互いに当接する上部鋼板15a及び下部鋼板15bにかかる圧縮荷重は孔あき鋼板ジベル21、22からコンクリートCを介して鉄筋かご16に伝達され、荷重を分担して受けることができる。継手面7から主鉄筋18の自由端までのコンクリートCのみの構造について、孔あき鋼板ジベル21,22が主鉄筋18と同等の働きをして補強される。なお、上述した説明では省略されているが、セグメント2の主桁面6と継手面7の上部鋼板15aには漏水を防止するためのシール溝とシール部材が設置されていてもよい。
図9(a)に示す型枠25は、セグメント2の内周面9に対向する凸状に湾曲した底盤部25aと、対向する主桁面6及び継手面7にそれぞれ対向する4面の側部25bとを有している。型枠25内に主鉄筋18と配力筋19とで格子状に形成された鉄筋かご16を設置する。
側部25bの上側には、孔あき鋼板ジベル21を予め溶接した上部鋼板15aを取り付けてネジ等で固定する。その際、孔あき鋼板ジベル21、22は鉄筋かご16の主鉄筋18の間に進入してその先端部分が主鉄筋18及び配力筋19に被るが、主鉄筋18及び配力筋19とは非接触に配置する。
型枠25内に充填されたコンクリートCを養生した後、型枠25から取り出すことで、図9(c)に示すRCのセグメント2を製造できる。
なお、鉄筋かご16は型枠25に接触しない配置構成を基本とするが、接触してもよい。また、鉄筋かご16と杭あき鋼板ジベル21、21は接触しないように配置することが製造上、有利である。
このトンネル1には外側から土圧、建築物荷重及び地下水圧による荷重が、隣り合うセグメント2の継手面7同士に外側から印加される。そのため、特に継手面7の鋼板15に大きな圧縮力荷重がかかる。しかし、この圧縮力荷重は鋼板15及び孔あき鋼板ジベル21、22からコンクリートCを介して鉄筋かご16の主鉄筋18及び配力筋19に伝達されることで分散して荷重を受ける。
また、孔あき鋼板ジベル21、22をM金物12及びF金物13の上下にそれぞれ配設したため、上下方向に不均等な荷重が印加されたとしても、孔あき鋼板ジベル21、22で荷重を受ける。
また、高層建築物B等によって地中で上下方向に不均衡な荷重がかかって曲げ荷重が増大したとしても、上部鋼板15a、下部鋼板15bに連結された孔あき鋼板ジベル21、22で曲げ荷重を受けることができる。
しかも、上部鋼板15a及び下部鋼板15bに固定した孔あき鋼板ジベル21、22を鉄筋かご16の主鉄筋18の間に挿入したので、孔あき鋼板ジベル21、22を主鉄筋18と同一レベルの外周面8及び内周面9側に配設できてセグメント2の厚みを増大させることなく高強度が得られる。また、孔あき鋼板ジベル21、22をM金物12及びF金物13の上下にそれぞれ配設したため、上下方向のいずれの向きの曲げ荷重がかかっても負荷や損傷を防止できる。
また、孔あき鋼板ジベル21、22と鉄筋かご16は非接触であるため、製造時にコンクリートCを充填し易い上にこれらの部材の配置構成を調整しなくてもよく製造が容易である。
また、セグメント2の継手面7における上部鋼板15aに連結する孔あき鋼板ジベル21は上部鋼板15aの上下方向中央、下部鋼板15bに連結する孔あき鋼板ジベル22は下部鋼板15bの上端に溶接等で取り付けた。しかしながら、上部鋼板15a、下部鋼板15bに対する孔あき鋼板ジベル21、22の取り付け位置は適宜の位置を選択できる。
また、本発明において孔あき鋼板ジベル21、22は平板状の鋼板が鉄筋かご16の主鉄筋18の間への挿入が容易であるが、棒状等や角柱状等でもよく、また、孔21a、22aが形成されていなくてもよい。本発明において、これらの孔あき鋼板ジベル21、22は補強用鋼材に含まれる。また、端面は継手面7を含んでいる。
また、鋼板15についてもその位置や形状を適宜選択でき、上部鋼板15a、下部鋼板15bの一方だけ設置してもよく、上部鋼板15a、下部鋼板15bは必ずしもセグメント2の上面、下面に到達していなくてもよい。これらの鋼板15は圧縮伝達材に含まれる。
本発明によるトンネル1は、道路トンネルだけでなく鉄道トンネル、共同溝、下水道、上水道、地下河川、貯留管等にも適用できる。
2 セグメント
3 セグメントリング
6 主桁面
7 継手面
12 M金物
13 F金物
15 鋼板
15a 上部鋼板
15b 下部鋼板
16 鉄筋かご
18 主鉄筋
19 配力筋
19a 第一の配力筋
19b 第二の配力筋
19c 第三の配力筋
21、22 孔あき鋼板ジベル
B 高層建築物
C コンクリート
Claims (5)
- 対向する端面を有するコンクリート部材であって、
対向する前記端面にそれぞれ露出して配設された圧縮伝達材と、
対向する前記圧縮伝達材の間に配設されている鋼部材と、
前記圧縮伝達材に連結されていて前記鋼部材の間に延びて配設された補強用鋼材と、
を備えたことを特徴とするコンクリート部材。 - 前記補強用鋼材は前記鋼部材と重なる領域に孔が形成されている請求項1に記載されたコンクリート部材
- 前記鋼部材と前記補強用鋼材の間にコンクリートが充填されている請求項1または2に記載されたコンクリート部材。
- 前記端面にはその上下に前記圧縮伝達材が配設され、前記上下の圧縮伝達材にそれぞれ前記補強用鋼材が連結され、前記上下の圧縮伝達材及び前記補強用鋼材の間に継手が設置されている請求項1から3のいずれか1項に記載されたコンクリート部材。
- コンクリート製の継手面及び主桁面で複数個連結されることで筒状壁体を構築する円弧版状のセグメントであって、
対向する前記継手面にそれぞれ露出して配設された圧縮伝達材と、
対向する前記圧縮伝達材の間に配設されている鋼部材と、
前記圧縮伝達材に固定されていて前記鋼部材の間に延びて配設された補強用鋼材と、
を備えたことを特徴とするセグメント。
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CN115306431A (zh) * | 2022-10-10 | 2022-11-08 | 湖南大学 | 一种闭腔薄壁超高性能混凝土盾构隧道管片 |
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2020
- 2020-03-13 JP JP2020044724A patent/JP2021143576A/ja active Pending
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