JP2021138808A - 熱接着フィルム - Google Patents

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浩之 鳶田
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博文 中村
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英明 古賀
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Abstract

【課題】ポリプロピレン系樹脂容器との熱接着強度を好適に制御でき、当該容器と熱接着フィルムとの界面にて好適に剥離できる熱接着フィルムを提供する。【解決手段】熱接着フィルムは、密度0.912g/cm3以上のポリエチレン系樹脂と、マルチサイト触媒を含むエチレン-ブテン共重合体とを含有してなる。【選択図】なし

Description

本発明は、熱接着フィルムに関する。
ゼリー、ヨーグルト、およびプリンなどの加工食品は、樹脂製の容器に入れられ、樹脂製の蓋材を当該容器に熱接着することで内部を密封した状態で流通している。
例えば、特許文献1には、シ−ル層と基材層とが積層された複合フィルムであって、シール層は、低密度ポリエチレンとポリブテン−1からなる層であり、基材層はポリエチレン系樹脂からなる層から構成される、易開封性複合フィルムが記載されている。
また、特許文献2には、ヒートシール層としてポリオレフィン樹脂層を備え、当該ヒートシール層に隣接して変性ポリオレフィン樹脂層を介してエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とで構成された易開封性複合フィルムが記載されている。当該易開封性複合フィルムは、ヒートシール層が容器と同種の樹脂で形成することで、容器と強固に熱接着する。また、当該易開封性複合フィルムは、ヒートシール層が、変性ポリオレフィン樹脂層及びエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層とは異種の樹脂で形成されている。このため、フィルムを剥離するときにおいて、特許文献2の易開封性複合フィルムは、変性ポリオレフィン樹脂層と、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層と層との層間で剥離していく。
特開平10−337829号公報(1998年12月22日公開) 特開平08−267634号公報(1996年10月15日公開)
特許文献1に記載のフィルムに含まれるポリブテンとポリエチレンとは非相溶であることから、当該フィルム内に海島構造を形成する。このため、被着体である容器から剥離するときに、特許文献1に記載の熱接着フィルムは、ポリブテンとポリエチレンとの界面において凝集破壊が発生する。これにより、特許文献1に記載の熱接着フィルムは、剥離時における凝集破壊に起因して糸引き、および樹脂容器への剥離痕などが発生することにより、被着体における剥離面の外観を悪くしてしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載の熱接着フィルムの成形には、多層フィルム成形機が必須でありフィルム設計も困難である。このため、製造コストが高くなるという問題がある。また、特許文献2に記載の熱接着フィルムとは異なり、容器に熱接着フィルムの一部が残らず、かつ十分に接着強度に設計できる熱接着フィルムは高い需要が期待できる。
以上の課題に鑑み、本発明の一態様は、ポリプロピレン系樹脂容器との熱接着強度を好適に制御でき、当該容器と熱接着フィルムとの界面にて好適に剥離できる熱接着フィルムを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、ポリプロピレン系樹脂に熱接着する熱接着フィルムであって、密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂と、マルチサイト触媒を含んだエチレン−ブテン共重合体と、を含有することを特徴とする。
本発明の一態様によれば、ポリプロピレン系樹脂容器との熱接着強度を好適に制御でき、当該容器と熱接着フィルムとの界面にて好適に剥離できる熱接着フィルムを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る熱接着フィルム2と基材1とをラミネートした積層フィルム10を、ポリプロピレン樹脂容器3に熱接着した状態の概略を説明する図である。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
<熱接着フィルム>
以下に、本発明の一態様に係る熱接着フィルムについてより詳細に説明する。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、ポリプロピレン系樹脂と熱接着する熱接着フィルムであって、樹脂組成物から形成されてなる。当該樹脂組成物は、密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂と、マルチサイト触媒を含んだ重合されたエチレン−ブテン共重合体と、を含有する。
密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂と、マルチサイト触媒で重合したエチレン−ブテン共重合体とは相溶性が高く、どのような混合比であっても、均一に混合できる。このため、ポリエチレン系樹脂とエチレン−ブテン共重合体との混合物はいわゆる海島構造を形成せず、当該海島構造に由来する界面が存在しない。よって、本発明の一態様に係る熱接着フィルムを蓋材に用いた容器は、開封するときに熱接着フィルムが凝集破壊し難く、容器に剥離痕を残さないようにして剥離できる。
また、ポリエチレン系樹脂に対するエチレン−ブテン共重合体の含有量を調整することによって、被着体であるポリプロピレン系樹脂の種類、形状、およびサイズなどに応じて、当該被着体への接着強度を好適に制御できる。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムの膜厚は、用途等に応じて適宜設定すればよい。
〔熱接着フィルム用樹脂組成物〕
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物は、密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂と、マルチサイト触媒で用いて重合されたエチレン−ブテン共重合体と、を含有する。また、本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物は、必要に応じてその他の添加剤を含んでもよい。
(ポリエチレン系樹脂)
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物は、密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂を含有する。ポリエチレン系樹脂の密度が0.912g/cm以上であることにより、高い耐熱性を備えた熱接着フィルムを得ることができる。また、ポリエチレン系樹脂の密度は、限定されるものではないが、0.930g/cm以下であることが好ましい。ポリエチレン系樹脂の密度が0.930g/cm以下であることにより、高い透明性を備えた熱接着フィルムを得ることができる。
また、密度が0.912g/cm以上であるポリエチレン系樹脂と、後述するエチレン−ブテン共重合体とを併用することで、熱接着フィルムにおける接着強度を容器のサイズや材質等に応じ、好適に調整することができる。また、密度が0.912g/cm以上であるポリエチレン系樹脂を樹脂組成物に含むことで、フィルムの成膜後における当該フィルムのブロッキングを抑制できる。
ポリエチレン系樹脂は、主なモノマーとしてエチレンを重合して得られる樹脂であり、モノマーとしてα−オレフィンを含み得る。すなわち、ポリエチレン系樹脂は、エチレンに由来する単量体単位と、α−オレフィンに由来する単量体単位とを含む、ポリエチレン系樹脂であり得る。ここで、α−オレフィンには、例えば、炭素数3〜20のα−オレフィンであり得、好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセン、1−および1−オクテン等を挙げることができ、より好ましくは、1−ブテン、および1−ヘキセンが挙げられる。
熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物に含まれるポリエチレン系樹脂は、密度が0.912g/cm以上であれば特に限定されず、例えば直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、および高密度ポリエチレン(HDPE)等のポリエチレン樹脂が挙げられる。なかでも、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、および低密度ポリエチレン(LDPE)が好ましく、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)がより好ましい。ポリエチレン系樹脂には、2つ以上のポリエチレン系樹脂を併用してもよい。なお、ポリエチレン系樹脂としての直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、密度が0.912g/cm以上であればよく、限定されないが、シングルサイト触媒のみを用いて重合した直鎖状低密度ポリエチレンであってもよい。シングルサイト触媒を用いて重合された直鎖状低密度ポリエチレンは、シングルサイト触媒を含み得る。
ポリエチレン系樹脂の製造方法は限定されず、高圧法、中低圧法、気相重合法、および液相重合法法等によって製造されたものを用いるとよい。
ポリエチレン系樹脂のメルトフローレート(MFR)は、特に限定されないが、0.1〜10g/10分であることが好ましく、0.5〜5g/10分であることがより好ましい。本明細書において、ポリエチレン系樹脂のメルトフローレートは、JIS K7210−1995に規定された方法において、温度190℃、荷重21.18Nの条件で、A法により測定される値である。ポリエチレン系樹脂のMFRが0.1g/10分以上の場合、フィルム製膜加工時の樹脂の発熱が少ないという利点がある。また、ポリエチレン系樹脂のMFRが10g/10分以下の場合、インフレーションフィルム製膜加工時のバブル安定性に優れるという利点がある。
ポリエチレン系樹脂は、例えば、プライムポリマー社製の直鎖状低密度ポリエチレン、エボリュー(登録商標)SP2020、およびスミカセンL(登録商標)FS150などの市販品が挙げられる。
(エチレン−ブテン共重合体)
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物は、マルチサイト触媒を用いて重合されたエチレン−α−オレフィン共重合体を含有し、ここで、エチレン−α−オレフィン共重合体は、典型的にはエチレン−ブテン共重合体である。エチレン−ブテン共重合体は、マルチサイト触媒を用いて重合されることでマルチサイト触媒を含有する。エチレン−ブテン共重合体は、エチレンと、コモノマーとしての1−ブテンとを共重合して得られる共重合体である。
マルチサイト触媒により重合したエチレン−ブテン共重合体は、上述のポリエチレン系樹脂との相溶性が高く、かつ、上述のポリエチレン系樹脂よりも、被着体への高い熱接着性を備えている。このため、マルチサイト触媒により重合したエチレン−ブテン共重合体は、熱接着フィルムの原料として好適である。
エチレン−ブテン共重合体を重合するためのマルチサイト触媒には、チーグラ・ナッタ触媒に例示される固体触媒が挙げられる。また、マルチサイト触媒は、当該マルチサイト触媒とメタロセン系触媒に例示されるシングルサイト触媒との両方を含む、バイモーダル型メタロセン触媒であってもよい。
マルチサイト触媒を用いて重合したエチレン−ブテン共重合体は、シングルサイト触媒のみを用いて重合した直鎖状低密度ポリエチレンよりも分子量分布が広く、かつポリエチレンの高分子構造も不均一になる。これにより、マルチサイト触媒を用いて重合したエチレン−ブテン共重合体は、ポリプロピレン系樹脂への高い熱接着性を熱接着フィルムに付与できる。
エチレン−ブテン共重合体は、20℃におけるキシレン可溶(Cold Xy1ene Soluble)成分(以下、CXS成分と略記する)の含有量がエチレン−ブテン共重合体全体に対し、18〜45重量%の範囲内であることが好ましく、ここで、CXS成分の重量平均分子鎖長は1000〜9000Åであることが好ましい。重量平均分子鎖長が1000〜9000Åの範囲内であるCXS成分を含むエチレン−ブテン共重合体はマルチサイト触媒によって好適に合成され得る。CXS成分の重量平均分子鎖長が1000Å以上であれば、熱接着フィルム表面に過度なブロッキングが発生することを好適に防止することができる。また、CXS成分の重量平均分子鎖長が9000Å以下であれば、ポリプロピレン系樹脂との熱接着性がより良好となる。CXS(キシレン可溶)成分とは、言い換えれば、キシレンで抽出されたキシレン抽出成分であり、当該キシレン抽出成分の重量平均分子鎖長が求められる。ここで、キシレン抽出成分とは、20℃のキシレンに可溶なエチレン−ブテン共重合体であり得る。エチレン−ブテン共重合体における重量平均分子鎖長が1000〜9000ÅであるCXS成分の含有量が18重量%以上であれば、ポリプロピレン系樹脂との熱接着性がより良好となる。エチレン−ブテン共重合体における重量平均分子鎖長が1000〜9000ÅであるCXS成分の含有量が45重量%以下であれば、ブロッキングの発生を抑制できる。
また、別の観点から、熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物に含まれるエチレン−ブテン共重合体の密度は、0.870〜0.910g/cmであることが好ましい。エチレン−ブテン共重合体の密度が、0.870g/cm以上である場合は、熱接着フィルムの表面におけるブロッキングの発生を防止でき、かつフィルムに高い接着強度や耐熱性を付与できる。また、エチレン−ブテン共重合体の密度が0.910g/cm以下であれば、ポリプロピレン系樹脂との熱接着性がより良好となる。本明細書中において、密度は、JIS K6760−1995に記載のアニーリングを行った後、JIS K7112−1980のうち、A法に規定された方法に従って測定される値である。
エチレン−ブテン共重合体は、密度が0.870〜0.910g/cmである直鎖状低密度ポリエチレンであり得、超低密度ポリエチレン(VLDPE,Very Low Density Polyethylene)と称されることもある。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物において、100重量部のポリエチレン系樹脂に対する、マルチサイト触媒を用いて重合したエチレン−ブテン共重合体の含有量は、1〜67重量部であることが好ましく、1〜25重量部であることがより好ましい。100重量部のポリエチレン系樹脂に対するエチレン−ブテン共重合体の含有量を1重量部以上にすることで、ポリプロピレン系樹脂に対する熱接着フィルムの接着強度がより高くできる。100重量部のポリエチレン系樹脂に対する、エチレン−ブテン共重合体の含有量が67重量部以下、より好ましくは25重量部以下であれば、熱接着フィルム表面におけるブロッキングの発生を抑制することができる。100重量部のポリエチレン系樹脂に対する、エチレン−ブテン共重合体の含有量を1〜25重量部の範囲で変化させることで、フィルムに過度なブロッキングが発生することを抑制しつつ、熱接着フィルムの熱接着強度を制御でき、さらには単層の熱接着フィルムとして首尾よく製造できる熱接着フィルムが得られる。
エチレン−ブテン共重合体の製造方法は、特に限定されない。エチレン−ブテン共重合体の製造方法として、たとえば、気相重合法、液相重合法、イオン重合法、高圧イオン重合などが挙げられるが、高圧イオン重合が特に好ましい。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物に含まれるエチレン−ブテン共重合体は、例えば、住友化学社製のエチレン−ブテン共重合体、エクセレン(登録商標)VL200、およびLUMITAC(登録商標)22−7などの市販品が挙げられる。
(添加剤)
本発明の一態様に係る熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で各種の添加剤を配合してもよい。添加剤としては、特に限定されないが、酸化防止剤、耐候安定剤、帯電防止剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、滑剤、核剤、顔料等を例示できる。これらの添加剤はマスターバッチとして、上述のポリエチレン系樹脂、またはエチレン−ブテン共重合体に予め混合したものを用いてもよい。
滑剤には、アマイドワックス、パラフィンワックスなどのワックス、ステアリルアルコールなどの脂肪族アルコール、ステアリン酸亜鉛、エルカ酸アミドなどの脂肪酸アミドを例示できる。
樹脂組成物における滑剤の含有量は、ポリエチレン系樹脂とエチレン−ブテン共重合体とからなる樹脂組成物を100重量部として0.01〜5重量部であることが好ましく、0.02〜3重量部であることがより好ましい。樹脂組成物を100重量部として滑剤の含有量が0.01〜5重量部であれば、滑剤に起因して熱接着フィルムの熱接着強度が低下することを防止できる。よって、熱接着フィルムの熱接着強度を好適に制御することができる。
アンチブロッキング剤としては、例えば、ポリスチレンやポリメチルメタアクリレートなどの架橋樹脂ビーズ、シリカ、クレー、タルク、珪藻土、長石、カオリン、ゼオライト、カオリナイト、ウォラストナイト、セリサイト、無定形アルミノシリケートなどのアルミノシリケート、無定形カルシウムシリケート等が挙げられる。アンチブロッキング性を発現させるために、ポリメチルメタアクリレートの架橋樹脂ビーズや無定形アルミノシリケート、およびこれらの混合物が製膜加工安定性の観点から好ましい。
樹脂組成物におけるアンチブロッキング剤の含有量は、ポリエチレン系樹脂とエチレン−ブテン共重合体とからなる樹脂組成物を100重量部として0.01〜5重量部であることが好ましく、0.05〜3重量部であることがより好ましい。樹脂組成物を100重量部としてアンチブロッキング剤の含有量が0.01〜5重量部であれば、アンチブロッキング剤に起因して熱接着フィルムの熱接着強度が低下することを防止できる。よって、熱接着フィルムの熱接着強度を好適に制御することができる。
〔熱接着フィルムの製造方法〕
本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、公知のフィルム製造方法によって製造することができる。ポリエチレン系樹脂とエチレン−ブテン共重合体とを含有する樹脂組成物を、例えば、Tダイによる押出成形、延伸成形、プレス成形、およびインフレーション押出成形することで製造してもよい。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、ポリブテンを実質的に含んでおらず、ポリエチレン系樹脂とエチレン−ブテン共重合体とが均一に相溶し、実質的に海島構造を形成しない。このため、例えば、延伸成形やインフレーション成形などによって熱接着フィルムを製造するときにおいて、当該海島構造に起因してフィルムの表面に凹凸が生じることを好適に防止でき、さらには当該フィルムに穴が開くことを防止できる。よって、特許文献1(特開平10−337829号公報)や特許文献2(特開平08−267634号公報)に記載の熱接着フィルムのように、2層以上の多層フィルムとして成形しなくてもよく、単層の熱接着フィルムとして好適に製造できる。このため、押出成形時のスリットロスや運転調整時におけるロスにおいて異種の樹脂同士が混ざり合うことを回避でき、回収したロスに含まれる樹脂を好適に再利用できるという利点もある。
また、分重量平均分子鎖長が1000〜9000ÅであるCXS成分を、18〜45重量%の範囲内で含有するエチレン−ブテン共重合体を用いることで、上述の通り、ポリプロピレン系樹脂との熱接着性がより良好となり、また、ブロッキングの発生を抑制できる。
熱接着フィルムは、100重量部のポリエチレン系樹脂に対するエチレン−ブテン共重合体の含有量が67重量部以下、より好ましくは25重量部以下であれば、フィルムに過度なブロッキングが発生することを抑制でき、単層の熱接着フィルムとして首尾よくロール状に巻き取ることができる。
なお、熱接着フィルムをインフレーション成形にするときにおける、引き取り速度、およびブローアップ比等、ならびに延伸成形することきにおける延伸倍率等は、製造する熱接着フィルムの大きさ、膜厚等に応じ、適宜設計すればよい。
〔用途〕
本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、ポリプロピレン系樹脂を被着体とする種々の容器の熱接着フィルムとして用いることができる。制御可能な熱接着強度と好適な外観を活かし、食品用のプロピレン系樹脂製容器における蓋材に利用することができる。
図1は、本発明の一態様に係る熱接着フィルムを備えた容器の概略を説明する図である。図1に示すように、蓋材(積層フィルム)10は、基材フィルム1と、熱接着フィルム2とが積層されてなり、当該熱接着フィルム2を介して容器3に接着されている。熱接着フィルム2は、本発明の一態様に係る熱接着フィルムであり、説明を省略する。
(蓋材10)
図1に示す、蓋材10は熱接着フィルム2を備えた積層フィルムの好ましい用途の1つであり、熱接着フィルム2とは別に基材フィルム1が積層されてなる。
基材フィルム1は積層フィルムの用途に応じて適宜選択すればよく特に限定されないが、例えば、熱接着フィルム2を蓋材に使用する場合、ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリプロピレン等の樹脂フィルムが好ましく用いられ、合成紙なども使用することができる。これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて使用してもよい。
一態様に係る熱接着フィルムは、シーラントフィルムとして好適に用いることができ、熱接着フィルムと基材フィルムとの接着は、例えば、接着層を介して押出ラミネート法(所謂サンドイッチラミネート法)により貼り合わせることができる。この場合は、接着層として、ポリオレフィン系の熱接着性樹脂、例えば、LDPE、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、アイオノマー等の単体、またはこれらにハードレジン等の接着性向上剤をブレンドした樹脂等を使用することができる。
また、基材フィルム1上に、熱接着フィルム2を成膜するための樹脂組成物を押出コーティングすることにより積層フィルムを形成してもよい。
さらに、接着剤を介して、ドライラミネート法で貼り合わせることもできる。使用する接着剤としては、例えば、ドライラミネート用の二液硬化型ポリウレタン系接着剤等が挙げられる。
蓋材10は、熱接着フィルム2と基材フィルム1との間において、バリア層が設けられていてもよい。
バリア層としては、例えば、アルミニウム箔などの金属箔のほか、アルミニウムなどの金属やアルミニウム酸化物などの金属酸化物、珪素酸化物などの無機酸化物をPETフィルムなどの基材フィルムに蒸着した蒸着フィルム、ポリアクリロニトリルフィルム、エチレン−ビニルアルコール共重合体フィルム等を使用することができる。
基材フィルム1とバリア層との接着は、例えば、上記の基材フィルムとシーラントとの接着と同様に、押出ラミネート法またはドライラミネート法で貼り合わせることができる。
また、熱接着フィルム2とバリア層との接着は、例えば、押出ラミネート法またはドライラミネート法で貼り合わせることができる。または、バリア層上に熱接着フィルムを形成するための樹脂組成物を押出コーティングすることにより積層してもよい。
いずれの場合も、各フィルムにおける積層面にアンカーコート剤を予め塗布しておくか、必要に応じて、コロナ処理、UV/オゾン処理等を施しておくことにより、層間の接着強度を高めることができる。
(容器3)
本発明の一態様に係る熱接着フィルム2は、容器(被着体)3と熱接着することで、当該容器3を封緘する。
容器3を成形するためのポリプロピレン系樹脂は、特に限定されないが、例えば、α−オレフィンなどに由来する単量体単位が含まれてもよい。ここで、α−オレフィンには、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテン等を挙げることができる。
被着体における熱接着フィルムとの接着面には、良好な接着強度を得る観点から、たとえばコロナ処理、UV/オゾン処理等が施されていてもよい。熱接着フィルム2と被着体である容器3との接着面の大きさは、熱接着フィルムの接着強度に影響する。そのため、熱接着フィルムの接着強度を接着面の大きさに応じて設計することもできる。
本発明の一態様に係る熱接着フィルムは、公知のフィルム熱接着方法によって、被着体に熱接着でき、例えば、公知のヒートシール装置によって熱接着すればよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1〜4の熱接着フィルムを備えた蓋材、ならびに比較例1の熱接着フィルムを備えた蓋材を作製し、各蓋材について、以下の接着強度、ベタつき(ブロッキング)の評価を行った。
実施例1〜4ならびに比較例1のフィルムの成形では、以下の材料を使用した。
(A−1)ポリエチレン系樹脂−1
商品名:エボリュー(登録商標)SP2020(プライムポリマー社製)
密度:0.916g/cm
MFR:2.3g/10min.
使用触媒:シングルサイト触媒
(B−1)エチレン−ブテン共重合体−1
商品名:エクセレン(登録商標) VL200(住友化学社製)
密度:0.900g/cm
MFR:2.0g/10min.
使用触媒:マルチサイト触媒
(C−1)添加材−1
商品名:A−26(住友化学社製)
滑剤およびアンチブロッキング剤を含む低密度ポリエチレン(LDPE)のマスターバッチである。
エチレン−ブテン共重合体−1におけるCXS成分の含有量の評価の評価結果を表1に示す。
〔CXS成分の抽出〕
5gのエチレン−ブテン共重合体を沸騰した500mLのキシレンに加え、完全に溶解させた。ついで、得られた懸濁液を20℃まで徐冷した。続いて、懸濁液をおよそ20℃のバス中に4時間放置し、その後、懸濁液から不溶成分をろ過により除去することで、エチレン−ブテン共重合体からCXS成分の抽出を行った。
〔CXS成分の重量平均分子鎖長の評価〕
ゲル浸透クロマトグラフィーによって、エチレン−ブテン共重合体におけるCXS成分の重量平均分子鎖長を評価した。
ゲル浸透クロマトグラフィー測定装置(東洋曹達社製HLC−811)にカラム(東洋曹達社製GMH6−HD)を2本取り付け、抽出したCXS成分をカラム温度140℃の条件下でゲル浸透クロマトグラフィーを行った。ゲル浸透クロマトグラフィーにおける移動相には、オルトジクロロベンゼンを用い、流速を1.0mL/秒とした。CXS成分のクロマトグラフィーの結果を評価し、重量平均分子鎖長を決定した。なお、重量平均分子鎖長の測定は、重量平均分子鎖長が既知であるポリスチレンを同じ条件にてゲル浸透クロマトグラフィーを行ない、検量線を作成し、当該検量線に基づき評価した。CXS成分の重量平均分子鎖長の評価を表1に示す。
〔CXS成分の含有量の評価〕
上述のCXS成分の重量平均分子鎖長の評価と同様にしてCXS成分を抽出し、エチレン−ブテン共重合体に含まれるCXS成分の含有量は以下のように評価した。抽出したCXS成分を、減圧条件下、60℃で加熱し、濃縮、乾固した。得られた乾燥物を秤量し、得た値を秤量値とした。CXS成分の含有量は以下の式ように決定した。
CXS成分の含有量(重量%)=秤量値(g)/5×100
Figure 2021138808
<熱接着フィルムの製造>
次に、実施例および比較例の熱接着フィルムの製造方法を説明する。
〔実施例1〕
95重量部のポリエチレン系樹脂−1に対して、5重量部のエチレン−ブテン共重合体−1および1.5重量部の添加材−1を加え、ペレット混合機により混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をインフレーション押出製膜機(住友重機械モダン社製)を用いて、100mmのリング径、170℃のダイ温度、520mmの折巾、20m/minの引き取り速度の条件で厚さ30μmのフィルムに成形して、実施例1の熱接着フィルムを得た。
〔実施例2〕
90重量部のポリエチレン系樹脂−1に対して、10重量部のエチレン−ブテン共重合体−1および1.5重量部の添加材−1を加えたことを除いて、実施例1と同様にして、実施例2の熱接着フィルムを得た。
〔実施例3〕
80重量部のポリエチレン系樹脂−1に対して、20重量部のエチレン−ブテン共重合体−1および1.5重量部の添加材−1を加えたことを除いて、実施例1と同様にして、実施例3の熱接着フィルムを得た。
〔実施例4〕
60重量部のポリエチレン系樹脂−1に対して、40重量部のエチレン−ブテン共重合体−1および1.5重量部の添加材−1を加えたことを除いて、実施例1と同様にして、実施例4の熱接着フィルムを得た。
〔比較例1〕
100重量部のポリエチレン系樹脂−1に対して、1.5重量部の添加材−1を加え、ペレット混合機により混合し、樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物をインフレーション押出製膜機(住友重機械モダン社製)を用いて、100mmのリング径、170℃のダイ温度、520mmの折巾、20m/minの引き取り速度、の条件で厚さ30μmのフィルムに成形して、比較例1の熱接着フィルムを得た。
その他、実施例1〜4の評価結果から、エチレン−ブテン共重合体−1のみの熱接着フィルムは、熱接着フィルム表面に過度なブロッキングが発生すると予想された。このため、エチレン−ブテン共重合体−1のみの熱接着フィルムの成形は行っていない。
<熱接着フィルムの評価方法>
次に、実施例1〜4、ならびに比較例1の熱接着フィルムの評価方法は、以下の通りである。
〔熱接着強度の評価〕
熱接着フィルムを熱接着させる容器として、ポリプロピレン系樹脂製の容器(シンギ社製PP71‐60‐7)を準備し、カップシーラー(第一包装機製作所社製)を用いて、シールバー温度175℃、シール圧力0.3MPa、およびシール時間2.5秒の条件で、実施例1〜4および比較例1で得られた熱接着フィルムとポリプロピレン製の容器とを熱接着した。
熱接着フィルムと熱接着しているポリプロピレン容器の開口部を15mm幅に切り出し、引張試験機(東洋精機社製ストログラフE3-L)を用いて、試験速度200mm/min.の条件にて熱接着強度(N/15mm)を測定した。また、測定された熱接着強度を定性評価した。評価基準は以下の通であった。
良:熱接着強度が6N/15mm以上であり、かつ15N/15mm以下であった。
可:熱接着強度が6N/15mm以上であった。
不可:熱接着強度が6N/15mm未満であった。
実施例1〜4、ならびに比較例1の結果を表2に示す。
なお、熱接着強度が6N/15mm以上であり、かつ15N/15mm以下であれば、ポリプロピレン系樹脂製のカップ(容器)を被着体とする熱接着フィルムとして極めて好適に用いることができる。
〔剥離状態の評価〕
前記熱接着強度の評価を実施した際に、ポリプロピレン樹脂容器の開口端面からの剥離状態を目視観察し、剥離状態を定性評価した。評価基準は以下の通り。
界面剥離:剥離時に熱接着フィルムとプロピレン樹脂容器との界面で剥離した。
凝集破壊:剥離時に糸引きを伴って剥離した。
層間剥離:剥離時に基材と熱接着フィルムとの界面(すなわち、接着剤層)で剥離した。
実施例1〜4、ならびに比較例1の結果を表2に示す。
〔べたつき(ブロッキング)の評価〕
当該実施例1〜4および比較例1において、インフレーション押出製膜機を用いた製膜過程で得られるチューブフィルムを、長さ30cmに切り取った。得られたチューブフィルムを手で開き、開きやすさを定性評価した。評価基準は以下の通りであった。
良:手で軽く揉むと口開きできる。
可:手で強く揉むと口開きできる。
不可:口開きできない。
表2に、実施例1〜4の熱接着フィルム、並びに比較例1の熱接着フィルムの組成、および各フィルムの評価結果を示す。
Figure 2021138808
表2に示すように、熱接着フィルムを形成する樹脂組成物中にエチレン−ブテン共重合体を含む実施例1〜4においては、エチレン−ブテン共重合体の含有量が大きくなるほど、熱接着強度が大きくなることを確認した。
また、表2における実施例3の評価結果から、100重量部のポリエチレン系樹脂−1に対し、25重量部のエチレン−ブテン共重合体−1は、熱接着フィルムの表面におけるブロッキングの発生が抑制され、単層フィルムとして首尾よくロール状に巻き取って保管できることを確認した。
本発明に係る熱接着フィルムは、生産性が高く、安価に製造することができる。また、剥離時の熱接着強度が制御できることから、プロピレン樹脂容器の種類や用途によって好適に利用できる。
1 基材フィルム
2 熱接着フィルム
3 容器(ポリプロピレン系樹脂)
10 蓋材

Claims (4)

  1. ポリプロピレン系樹脂に熱接着する熱接着フィルムであって、
    密度0.912g/cm以上のポリエチレン系樹脂と、
    マルチサイト触媒を含んだエチレン−ブテン共重合体とを含有する、熱接着フィルム。
  2. 100重量部の前記ポリエチレン系樹脂に対する前記エチレン−ブテン共重合体の含有量が1〜25重量部である、請求項1に記載の熱接着フィルム。
  3. 前記エチレン−ブテン共重合体は、20℃におけるキシレン可溶成分を前記エチレン−ブテン共重合体に対して18〜45重量%の範囲の量で含有し、キシレン可溶成分の重量平均分子鎖長は1000〜9000Åであり、
    前記エチレン−ブテン共重合体の密度は0.870〜0.910g/cmである、
    請求項1または2に記載の熱接着フィルム。
  4. 前記ポリエチレン系樹脂が、直鎖状低密度ポリエチレンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の熱接着フィルム。
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