JP2021138073A - 構造体 - Google Patents

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Takashi Taima
隆司 當間
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邦幸 川端
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Abstract

【課題】容易且つ確実に接合された井桁構造を有する構造体を提供する。【解決手段】構造体は、板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第1突起部が形成された第1部材と、板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第2突起部が形成された第2部材とを備え、前記第1部材及び前記第2部材は、少なくとも一部の前記第1突起部と前記第2突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて全体が平面的に溶着されることにより、前記第1突起部と前記第2突起部とが交わる部分で結合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、構造体に関する。
給水や給湯等の配管等においては、材料としてアルミニウムとポリエチレンを組み合わせたアルミ複合ポリエチレン管が知られているが、金属と樹脂を接合するために接着性樹脂層を介在させた構造となっている。市場ではその用途において、接着性樹脂層を介在させずに異種材料同士を接合させた構造の配管が求められている。そして、この用途に特許文献1や特許文献2に記載の造形物を適用することも想定される。
特許文献1及び特許文献2の造形物は、第1の層では、第1材料が第1方向に連続的に形成され第1方向と交差する第2方向に隙間を空けて配列されると共に、第2材料が第1方向に連続的に形成され隙間に配列される。また、その上の第2の層では、第1材料が第1方向と交差する第3方向に連続的に形成され第3方向と交差する第4方向に隙間を空けて配列されると共に、第2材料が第3方向に連続的に形成され隙間に配列される。このように、造形物は、第1材料及び第2材料が複合化された第1の層及び第2の層を積層させたいわゆる井桁構造を有する。
特許第5909309号公報 特許第6625134号公報
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2に開示された従来の造形物により配管を構成しようとすると、第1材料同士及び第2材料同士の交点を確実に接合する必要があるため、三次元造形装置を用いた造形方法以外の方法で異種材料同士の接合を行うことは極めて困難であるという問題がある。
また、異種材料を用いずとも材料の交点を確実に接合するためには、所定の加熱温度で圧力を加えて接合を行う必要があるが、材料の配列公差等に起因して各層の交点に十分に圧接力をかけることができない場合は、材料同士の接合不良が容易に発生してしまうことが問題となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、容易且つ確実に接合された井桁構造を有する構造体を提供することを目的とする。
本発明に係る構造体は、板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第1突起部が形成された第1部材と、板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第2突起部が形成された第2部材とを備え、前記第1部材及び前記第2部材は、少なくとも一部の前記第1突起部と前記第2突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて全体が平面的に溶着されることにより、前記第1突起部と前記第2突起部とが交わる部分で結合されていることを特徴とする。
本発明の一実施形態において、前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の周囲を囲む第3部材を備える。
本発明の他の実施形態において、板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第3突起部が形成された第4部材を更に備え、前記第2部材は、前記第2突起部が形成された面と反対側の面に複数の第4突起部が形成され、前記第2部材及び前記第4部材は、少なくとも一部の前記第4突起部と前記第3突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて結合されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記第1部材、前記第2部材及び前記第4部材は金属材料からなり、前記第3部材は樹脂材料からなる。
また、本発明に係る構造体は、帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第1突起部が形成された第1部材と、帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第2突起部が形成された第2部材とを備え、前記第1部材及び前記第2部材は、少なくとも一部の前記第1突起部と前記第2突起部とが対向接触した状態で円筒状となるよう巻回されて全体が曲面的に溶着されることにより、前記第1突起部と前記第2突起部とが交わる部分で結合されていることを特徴とする。
本発明の一実施形態において、前記第1部材及び前記第2部材は、同じ巻き方向に角度を変えて巻回されている。
本発明の他の実施形態において、前記第1部材及び前記第2部材は、異なる巻き方向に巻回されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の周囲を囲む第3部材を備える。
本発明の更に他の実施形態において、帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第3突起部が形成された第4部材を更に備え、前記第2部材は、前記第2突起部が形成された面と反対側の面に複数の第4突起部が形成され、前記第2部材及び前記第4部材は、少なくとも一部の前記第4突起部と前記第3突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて結合されている。
本発明の更に他の実施形態において、前記第1部材、前記第2部材及び前記第4部材は金属材料からなり、前記第3部材は樹脂材料からなる。
本発明によれば、容易且つ確実に接合された井桁構造を有することができる。
第1の実施形態に係る構造体を構成する部材を概略的に示す平面図である。 図1のA−A´断面図である。 同構造体の分解状態を示す断面図である。 同構造体の製造工程を概略的に示す説明図である。 同構造体の一部に着目して井桁構造を説明するための図である。 同構造体の変形例1を概略的に示す断面図である。 同構造体の変形例2を概略的に示す断面図である。 同構造体の変形例3を概略的に示す断面図である。 同構造体の変形例4を概略的に示す断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る構造体の製造工程を概略的に示す説明図である。 同構造体の変形例1を一部断面で概略的に示す説明図である。 同構造体の変形例2を一部断面で概略的に示す説明図である。 同構造体の変形例3を一部断面で概略的に示す説明図である。 同構造体の変形例3を概略的に示す断面図である。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態に係る構造体を詳細に説明する。ただし、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係る構造体100を概略的に示す平面図、図2は図1のA−A´断面図、図3は構造体100の分解状態を示す断面図である。なお、以下の実施形態においては、各構成要素の縮尺や寸法が誇張されて示されたり、一部の構成要素が省略されて示されたりする場合がある。
図1〜図3に示すように、第1の実施形態の構造体100は、例えば加熱した上で加圧する熱圧着により成形されるものであり、板状に形成された第1部材10及び第2部材20を備えて構成されている。第1部材10及び第2部材20は、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の同じ金属材料からなる。
第1部材10は、例えば構造体100の第1の層を構成し、少なくとも一方の面12側に環体形状で突出するよう形成された複数の第1突起部11を有する。第1突起部11は、例えばパンチング処理とバーリング処理により形成される。このため、第1突起部11は、他方の面13側から面12側に連通する孔部11aを備える。
第2部材20は、例えば構造体100の第2の層を構成し、少なくとも一方の面23側に環体形状で突出するよう形成された複数の第2突起部21を有する。第2突起部21は、第1突起部11と同様に、例えばパンチング処理とバーリング処理により形成される。また、第2突起部21は、他方の面22側から面23側に連通する孔部21aを備える。
なお、第1突起部11及び第2突起部21は、それぞれの先端部において、バーリング処理により肉厚が薄くなっているので、容易に変形し得る。また、図示は省略するが、第1突起部11及び第2突起部21は、環体形状の他に、例えば押圧加工により形成されたボス形状で構成されていても良い。ボス形状の場合、上述した孔部11a,21aは形成されないが、例えば一方のボスを凸形に成形し他方のボスを凹形に成形すれば、環体形状のものと同様に接触させて安定的に接合することが可能である。
このように形成された第1部材10及び第2部材20は、少なくとも一部の第1突起部11と第2突起部21とが、孔部11a,21aの先端側を向かい合わせて少なくとも点接触によって先端部が対向接触した状態となるよう積層される。そして、第1部材10及び第2部材20は、熱圧着により全体が平面的に溶着されることにより、断面が例えば図2に示すような格子状を形作るような矩形(長手方向に沿って格子が並ぶ形状)を形成した状態となり、第1突起部11と第2突起部21とが交わる部分で結合される。本実施形態では、接触面積の大きさに拘わらずにこの交わる部分を交点と呼ぶ。これにより、構造体100は板状の2層材として形成される。
この構造体100は、具体的には、図4に示すように製造される。
図4は、構造体100の製造工程を概略的に示す説明図である。
図4に示すように、予めバーリング処理を施して複数の第1突起部11が形成された第1部材10と、同じく複数の第2突起部21が形成された第2部材20とを、少なくとも一部の第1突起部11及び第2突起部21の先端部同士が対向するように配置して積層する。そして、所定の温度で加熱された回転する加熱ローラ19a,19bの間に、積層された第1部材10及び第2部材20を挿通させる。
このとき、加熱ローラ19a,19b間に所定の圧力を加えて第1部材10及び第2部材20を加圧しながら挿通させる。これにより、少なくとも一部の第1突起部11と第2突起部21とが、少なくとも点接触により先端部が対向接触した状態で溶着される。こうして、第1部材10及び第2部材20は、全体が平面的に熱圧着されて構造体100を形成する。
なお、第1部材10及び第2部材20が、例えばアルミニウムからなる場合、一般的にアルミ板は圧延処理で形成するため、板材には引き目が存在し、加圧方向とロール方向とで特性が変わるという性質を有することとなる。このため、例えばロール方向を直交させた状態でのラミネート処理によるアルミ板同士の熱圧着が考えられるが、熱圧着による溶着は材料の溶融温度まで昇温させる必要があるため、結晶方向がバラバラになってしまい別途硬化処理を施したアルミ板においてもJIS規格の調質記号が「O」であるO材になり軟化してしまうこととなる。
これに対し、構造体100のように、例えば硬化処理を施したアルミ板からなる第1部材10及び第2部材20において、バーリング処理により形成した複数の第1突起部11及び第2突起部21のうちの少なくとも一部を溶着させて結合する構造であれば、引き目も硬化処理も活かすことができる多層の構造体100を構成することができる。
ここで、構造体100の第1部材10と第2部材20との結合部分の一部に着目すると、例えばある材料が、第1の層とその上の第2の層とでそれぞれ異なる方向に交差するような状態で配置されることによって、積層(上下)方向で接合することが繰り返される井桁構造の一部を、第1部材10及び第2部材20が担っていることが分かる。
すなわち、例えば図5(a)に示すように、第1突起部11及び第2突起部21が溶着された状態の第1部材10及び第2部材20の一部を、それぞれが交差する状態で切り出して、更にそれらをそれぞれ面13側及び面22側にU字状(樋形状)に折り曲げる。そして、折り曲げた端部同士を接触させるようにO字状(円管形状)に曲げて成形すると、図5(b)に示すようになる。
更に、この折り曲げた端部同士を継ぎ目なく接合すると、図5(c)に示すように、第1部材10及び第2部材20を棒状の中空体(管状体)とみなすことが可能となり、第1突起部11及び第2突起部21を第1部材10及び第2部材20の外形まで縮めた状態にすると、図5(d)に示すように、第1部材10及び第2部材20が管状体としてそれぞれ交差して接する状態の井桁構造の一部として表すことができ、これらを多層に重ねれば井桁構造を構成する。従って、構造体100は、複数の管状体を組み合わせた井桁構造を有する板状体とみなすことができる。
このような複数の管状体を組み合わせた井桁構造によれば、複数の棒状体を組み合わせた井桁構造に比べて、次のような利点がある。すなわち、井桁構造全般においては、材料が交差する交点に対して所定の温度と圧力を加えて接合を行う必要があるが、棒状体の材料が入り組んだ井桁構造では内部の温度が上がり難く、圧力をかけても十分な圧接力を付与することが困難となる場合がある。
特に、材料を金属とした場合は、例えばアルミニウムであれば600℃以上の温度が必要となり、空気の流入がない加熱雰囲気下では昇温に時間を取られることとなる。また、材料である棒状体の太さにバラつきが発生していると、確実に交点に圧力をかけるためには大きな加圧力が必要となるだけではなく、接していない交点が溶着されないことも起こり得る。
これに対し、複数の管状体を組み合わせた井桁構造では、中空部分に空気の流入があるため昇温速度を上げることができると共に、中空部分で形状が歪みやすくなるため交点に十分な圧力をかけることができ、加熱温度と加圧力の管理が容易となるのみならず、確実に交点が接合された安定した井桁構造を実現することが可能となる。なお、管状体としては、上述したように円管形状の他に、樋形状も含まれる。
また、複数の管状体を組み合わせた井桁構造では、例えば異種材料として金属材料とセラミック材料の複合材で井桁構造を構成した場合、温度的には金属材料が溶着された後にセラミック材料が焼結されることになる。この場合、セラミック材料は焼結時の収縮量が大きいので、歪みにくい棒状体の金属材料では不要な間隙が形成されてしまうこととなるが、管状体は歪みやすいのでセラミック材料と同様に収縮させることができる。
このように、材料として管状体を用いることにより、間隙が形成されるのを防ぎながらセラミック材料の収縮に合わせた金属材料の体積収縮を行うことができるので、容易且つ確実に交点を接合した安定した井桁構造を実現することが可能となる。なお、上述した第1突起部11と第2突起部21とは、環体形状の先端部の全周が互いに接触する必要はなく、少なくとも2点の交点で接触していれば、概念的に複数の管状体を組み合わせた井桁構造とみなすことができるので、この井桁構造の効果を奏することが可能となる。
[第1の実施形態の変形例1]
次に、第1の実施形態に係る構造体100の変形例1について説明する。
図6に示すように、変形例1の構造体100Aは、第1部材10及び第2部材20の周囲を囲む第3部材30を備えて構成されている点が、第1の実施形態の構造体100とは相違している。第3部材30は、例えばABS樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂等の樹脂材料からなる。
この第3部材30は、図示の場合は第1部材10及び第2部材20の周囲全て、すなわち孔部11a,21aの内側や外側を含め面12,13,22及び23を全て覆うように形成されているが、第1部材10及び第2部材20の少なくとも一方の周囲を囲むように形成されていれば良い。この第3部材30は、上記のような工程で溶着された第1部材10及び第2部材20を、いわゆるドブ漬けにより樹脂コーティングすることで形成される。
これにより、第1部材10及び第2部材20と第3部材30とは、例えば金属材料と樹脂材料の複合材の井桁構造を構成するので、従来のような接着性樹脂層等の接着層を介さずに強固に互いに接合される。従って、この変形例1の構造体100Aによれば、上述した作用効果に加え、異種材料が強固に接合された複合材の構造体を成形することができる。
なお、第3部材30は、上記のような樹脂材料の他、セラミック材料からなるものでも良い。このように、第1部材10及び第2部材20をコア材として、周囲を第3部材30で囲むと、コア材を挟み込んだ複合体を形成することができるので、コア材のみでは実現できなかった特性を有する複合体をある種の素材として提供することが可能となる。また、このような複合材の井桁構造を有する構造体100Aによれば、接着性樹脂層等の接着層を介して複合材を構成する場合と比べて、全体として軽量化を図ることもできる。
[第1の実施形態の変形例2]
次に、第1の実施形態に係る構造体100の変形例2について説明する。
図7に示すように、変形例2の構造体100Bは、第2部材20の上層に複数の第3突起部41が形成された第4部材40が配置され、第2部材20の第2突起部21が形成された面23と反対側の面22に複数の第4突起部24が形成されて、第2部材20と第4部材40とが、少なくとも一部の第4突起部24と第3突起部41とが対向接触した状態で積層されている点が、第1の実施形態の構造体100とは相違している。第4部材40は、第1部材10及び第2部材20と同様に、例えばアルミニウム(Al)や銅(Cu)等の金属材料からなる。なお、第4部材40は、少なくとも第2部材20と接合可能なものであれば、第2部材20の材料とは異なる金属材料で構成されていても良い。
第4部材40は、例えば構造体100Bの第3の層を構成し、少なくとも一方の面43側に環体形状で突出するように形成された複数の第3突起部41を有する。この第3突起部41及び第2部材20の第4突起部24は、第1部材10及び第2部材20の第1突起部11及び第2突起部21と同様に、例えばパンチング処理とバーリング処理により形成されるので、それぞれ孔部41a,24a(不図示)を備える。
第4部材40は、第2部材20の上層で、第3突起部41と第2部材20の第4突起部24とが対向して、それぞれ接触した状態となるよう配置されている。この状態で熱圧着をかけることにより、第4部材40は、第1部材10及び第2部材20と共に結合される。従って、この変形例2の構造体100Bは、板状の3層材として形成され、上記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
[第1の実施形態の変形例3]
次に、第1の実施形態に係る構造体100の変形例3について説明する。
図8に示すように、変形例3の構造体100Cは、第1部材10及び第4部材40の間に多層の第2部材20が配置されている点が、第1の実施形態に係る構造体100及び変形例2とは相違している。なお、多層の第2部材20は、互いの第2突起部21と第4突起部24とが対向接触した状態で結合されている。
その上で、多層の第2部材20は、第1部材10及び第4部材40の間に、上層の第2部材20の第4突起部24と第4部材40の第3突起部41とが対向し、下層の第2部材20の第2突起部21と第1部材10の第1突起部11とが対向して、それぞれ接触した状態となるよう配置され、熱圧着されて結合されている。従って、この変形例3の構造体100Cは、板状の4層材として形成され、上記作用効果と同様の作用効果を奏することができる。なお、第2部材20の層を増加させれば、更に多層の構造体を構成することができる。
[第1の実施形態の変形例4]
次に、第1の実施形態に係る構造体100の変形例4について説明する。
図9に示すように、変形例4の構造体100Dは、第1部材10及び第2部材20の周囲を囲む第3部材30が配置され、且つ第3部材30が第1部材10の周囲を囲む第1樹脂材R1と第2部材20の周囲を囲む第2樹脂材R2とを備えて構成されている点が、第1の実施形態の構造体100及び変形例1とは相違している。第1部材10と第2部材20の層間には間隙が存在するため、例えばこの間隙における第1突起部11と第2突起部21との結合部分を境界にして、第1樹脂材R1と第2樹脂材R2が配置されている。
なお、第3部材30を構成する第1樹脂材R1及び第2樹脂材R2の一方が、例えばABS樹脂、PP樹脂、PA樹脂、及びPC樹脂等のうちのいずれか一つである場合は、他方はその一方の樹脂以外の樹脂材料で構成され得る。また、同じ材料の樹脂であっても、例えばその内部に含まれるフィラーの材料の種類や割合が異なるようにして、第1樹脂材R1と第2樹脂材R2とを構成することもできる。
この変形例4の構造体100Dによれば、上記作用効果を奏すると共に、例えば変形例1の構造体100Aと比べて、仮に第1樹脂材R1と第2樹脂材R2とが互いに接合不能な樹脂材料であっても、第1部材10及び第2部材20を鎹のように機能させて、これらを一体の材料として取り扱うことが可能となる。
[第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係る構造体200について説明する。なお、第2の実施形態以降の説明においては、第1の実施形態及びその変形例と同一の構成要素に関しては同一の符号を付しているので、以下では重複する説明は省略する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る構造体の製造工程を概略的に示す説明図である。
第2の実施形態に係る構造体200は、第1部材10及び第2部材20が、少なくとも一部の第1突起部11と第2突起部21とが、孔部11a,21aの先端側を向かい合わせて少なくとも点接触によって先端部が対向接触した状態となるよう積層され熱圧着される点は第1の実施形態と同様であるが、円筒状となるように、すなわち断面が例えば図10に示すような格子状(図示省略)を形作るような円形(周方向に沿って格子が並ぶ形状)となるように、一つの巻き方向に巻回された状態で全体が曲面的に溶着されて、第1突起部11と第2突起部21とが交わる部分で結合される点が、第1の実施形態の構造体100と相違している。
具体的には、図10に示すように、予めバーリング処理を施して複数の第1突起部11が形成された第1部材10を円形に巻いて端部を接合し、内部に小径の加熱ローラ18aをセットした上で、同じく複数の第2突起部21が形成された第2部材20を、少なくとも一部の第1突起部11及び第2突起部21の先端部同士が対向するように大径の加熱ローラ18b上に配置してセットする。そして、所定の温度で加熱された径が異なる回転する加熱ローラ18a,18bの間に、第2部材20を巻き込んでいく。
このとき、加熱ローラ19a,19b間に所定の圧力が加えられるので、第1部材10に第2部材20が加圧されながら巻き付けられる。これにより、少なくとも一部の第1突起部11と第2突起部21とが、少なくとも点接触により先端部が対向接触した状態で、全体で円形を保持するように溶着される。こうして、第1部材10及び第2部材20は、全体が曲面的に熱圧着されて管状体(円形)の構造体200を形成する。このように、構造体200は、管状の2層材として形成されるので、板状の2層材として形成された第1の実施形態の構造体100と同様の作用効果を奏することができる。
[第2の実施形態の変形例1]
次に、第2の実施形態に係る構造体200の変形例1について説明する。
図11に示すように、変形例1の構造体200Aは、帯状に形成された第1部材10及び第2部材20を備え、これらが同じ巻き方向(巻付け方向)に巻付け角度を変えて巻き付けられて、断面が円形となるように全体が曲面的に溶着されている点が、第2の実施形態に係る構造体200とは相違している。このように構成することで、上記作用効果を奏することができると共に、曲がり部分を有する管状体を容易に成形することができる。
[第2の実施形態の変形例2]
次に、第2の実施形態に係る構造体200の変形例2について説明する。
図12に示すように、変形例1の構造体200Bは、帯状に形成された第1部材10及び第2部材20を備え、これらが異なる巻付け方向に巻き付けられて、断面が円形となるように全体が曲面的に溶着されている点が、変形例1の構造体200Aとは相違している。このように構成することで、上記作用効果を奏することができると共に、巻きの復元力による巻き戻しを、第1部材10及び第2部材20で互いに相殺することができるので、巻き緩みの生じない構造を実現することができる。
[第2の実施形態の変形例3]
次に、第2の実施形態に係る構造体200の変形例3について説明する。
図13及び図14に示すように、変形例3の構造体200Cは、帯状に形成された第1部材10及び第2部材20を備え、これらが巻き付けられた状態で断面が円形となるように構成された点は、変形例1の構造体200A及び変形例2の構造体200Bと同様であるが、これら第1部材10及び第2部材20の間に円筒状の遮蔽部材50が配置されている点が、構造体200A,200Bとは相違している。このように構成することで、上記作用効果を奏することができると共に、第1部材10側と第2部材20側とを遮蔽部材50を境界として完全に分けることができる。
なお、この構造体200Cを製造する際には、図示は省略するが、例えば加熱ローラ18aを芯鉄として第1部材10を巻き付けたものを遮蔽部材50の内側に挿入して巻きを解き、遮蔽部材50の外側に第2部材20を巻き付けた上で、加熱ローラ18aで内側から及び加熱ローラ18bで外側から遮蔽部材50に対して第1部材10及び第2部材20を加熱加圧して熱圧着する。これにより、第1部材10の第1突起部11が遮蔽部材50の内側面と溶着すると共に、第2部材20の第2突起部21が遮蔽部材50の外側面と溶着して、機械的強度の高い構造体200Cが製造される。
[その他の実施形態]
その他、図示は省略するが、本発明に係る構造体としては、例えば第2の実施形態に係る構造体200〜200Cに対し、第3部材30を配置したものが挙げられる。この第3部材30を樹脂材料とすれば、金属材料及び樹脂材料の複合材からなる管状体を製造することができ、インサート成形等により製造された従来の複合材の管状体と比べて経時変化による樹脂材料の剥がれがなく、耐久性の高い頑丈な管状体を実現することができる。また、金属材料単体で構成された管状体と比べて、樹脂材料と金属材料の両方の利点を持たせることができると共に、極端な軽量化を実現することも可能となる。
特に、第2の実施形態の変形例3の構造体200Cに第3部材30を配置した構造体は、遮蔽部材50によるシールド効果を有するため、酸素透過性をなくしたガス管等の用途に用いることができる。なお、この場合、第1部材10側の第3部材30と第2部材20側の第3部材30とが繋がらないこととなるが、第1突起部11の孔部11a及び第2突起部21の孔部21aがそれぞれアンカー効果を発揮するので、第3部材30の剥がれを防止して安定した機械的強度を保つことができる。
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 第1部材
11 第1突起部
20 第2部材
21 第2突起部
30 第3部材
40 第4部材
50 遮蔽部材
100 構造体
R1 第1樹脂材
R2 第2樹脂材

Claims (10)

  1. 板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第1突起部が形成された第1部材と、
    板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第2突起部が形成された第2部材とを備え、
    前記第1部材及び前記第2部材は、少なくとも一部の前記第1突起部と前記第2突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて全体が平面的に溶着されることにより、前記第1突起部と前記第2突起部とが交わる部分で結合されている
    ことを特徴とする構造体。
  2. 前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の周囲を囲む第3部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1記載の構造体。
  3. 板状に形成され少なくとも一方の面に複数の第3突起部が形成された第4部材を更に備え、
    前記第2部材は、前記第2突起部が形成された面と反対側の面に複数の第4突起部が形成され、
    前記第2部材及び前記第4部材は、少なくとも一部の前記第4突起部と前記第3突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて結合されている
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の構造体。
  4. 前記第1部材、前記第2部材及び前記第4部材は金属材料からなり、前記第3部材は樹脂材料からなる
    ことを特徴とする請求項3記載の構造体。
  5. 帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第1突起部が形成された第1部材と、
    帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第2突起部が形成された第2部材とを備え、
    前記第1部材及び前記第2部材は、少なくとも一部の前記第1突起部と前記第2突起部とが対向接触した状態で円筒状となるよう巻回されて全体が曲面的に溶着されることにより、前記第1突起部と前記第2突起部とが交わる部分で結合されている
    ことを特徴とする構造体。
  6. 前記第1部材及び前記第2部材は、同じ巻き方向に角度を変えて巻回されている
    ことを特徴とする請求項5記載の構造体。
  7. 前記第1部材及び前記第2部材は、異なる巻き方向に巻回されている
    ことを特徴とする請求項5記載の構造体。
  8. 前記第1部材及び前記第2部材の少なくとも一方の周囲を囲む第3部材を備えた
    ことを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項記載の構造体。
  9. 帯状に形成され少なくとも一方の面に複数の第3突起部が形成された第4部材を更に備え、
    前記第2部材は、前記第2突起部が形成された面と反対側の面に複数の第4突起部が形成され、
    前記第2部材及び前記第4部材は、少なくとも一部の前記第4突起部と前記第3突起部とが対向接触した状態となるよう積層されて結合されている
    ことを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項記載の構造体。
  10. 前記第1部材、前記第2部材及び前記第4部材は金属材料からなり、前記第3部材は樹脂材料からなる
    ことを特徴とする請求項9記載の構造体。
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