JP2021134383A - 無方向性電磁鋼板 - Google Patents

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Abstract

【課題】鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板、及びその製造方法の提供。
【解決手段】質量%で、C:0.0100%以下、Si:1.50%以上5.00%以下、Mn:0.001%以上3.000%以下、sol.Al:0.0100%未満、S:0.0100%以下、N:0.0100%以下、並びに、残部:Feおよび不純物を含む成分組成を有し、電子線後方散乱回折(EBSD)測定による、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が70%以上を占め、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が25%以下を占め、かつ、板厚が0.10mm〜0.50mmである無方向性電磁鋼板。
【選択図】図3

Description

本発明は,無方向性電磁鋼板に関するものである。
近年、電気機器(特に、無方向性電磁鋼板がその鉄心材料として使用される回転機、中小型変圧器、電装品等)の分野においては、世界的な電力・エネルギー節減、CO削減等に代表される地球環境保全の動きがある。その中で、高効率化、及び小型化の要請はますます強まりつつある。このような社会環境下において、当然、無方向性電磁鋼板に対しても、その性能向上は、喫緊の課題である。
周知のように、無方向性電磁鋼板においては、その性能向上に対して数多の手段がとられてきた。鉄損はヒステリシス損と渦電流損との2つに大別される。一般的に、鉄損低減は、電気抵抗増大による渦電流損低減の観点から、Si、Al等の含有量を高める方法がとられてきた。しかし、この方法では、渦電流損が低減できる反面、磁束密度の低下は避け得ないという問題点があった。
鉄損を下げる方法の一つとして、Al含有量を0.01質量%以下(以下成分に関して、単に%と記述する場合は、質量%をさす)に少なくする手段(Alトレース)が提案されている。Alはヒステリシス損を増加させるため、Alトレースにより、ヒステリシス損を低下させることができる。そのため、Si含有量、及びAl含有量が両方0.01%超のときに比べると、鉄損を低下させることができる。しかし、この方法はより磁束密度が低下するという課題がある。
このAlトレースの磁束密度を向上させる手法の一つとして、特許文献1に記載されているように、Pを添加し、粒界に偏析させる手法が知られている。また、特許文献2に記載されているように、急速加熱を用いる方法が知られている。
一方で、磁束密度を向上させる手段として、特許文献3に記載されているように、急冷凝固法を用いる方法が知られている。しかし、この方法を工業的に実施しようとすると、仕上げ焼鈍時に微細な析出物が粒成長を阻害するという課題がある。この課題に対しては、特許文献4に記載されているように、希土類元素、及びCaの1種又は2種を含有させることで解決する方法も知られている。
特許第5995002号公報 特許第5825494号公報 特開昭62−240714号公報 特許第4648910号公報
しかし、特許文献1〜2の方法では、Alトレース時の磁束密度向上手段をうたっているが、Si、及びAlの両方が入った同一固有抵抗の材料より低いという課題がある。特許文献3では、再結晶時に粒成長が阻害され、鉄損が劣化するという課題がある。特許文献4では、特許文献3の課題は解決したが、Al含有量>0.2%にしているため、ヒステリシス損が悪いという課題がある。
このように、鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を得るには、改善の余地があるのが現状である。
そこで、本発明の課題は、上記問題を鑑み、鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板、及びその製造方法を提供しようとすることである。
本発明は上記の知見に基づきなされたものであり、その要旨は次の通りである。
<1>
質量%で、
C:0.0100%以下、
Si:1.50%以上5.00%以下、
Mn:0.001%以上3.000%以下、
sol.Al:0.0100%未満、
S:0.0100%以下、
N:0.0100%以下、並びに、
残部:Feおよび不純物を含む成分組成を有し、
電子線後方散乱回折(EBSD)測定による、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が70%以上を占め、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が25%以下を占め、
かつ、板厚が0.10mm〜0.50mmである無方向性電磁鋼板。
<2>
前記{411}方位粒(裕度20度以内)が鋼板面積の80%以上を占め、前記{111}方位粒(裕度20度以内)が鋼板面積の15%以下を占める<1>に記載の無方向性電磁鋼板。
<3>
質量%で、
Sn:0.020%以上0.400%以下、
Cu:0.10%以上1.00%以下、
Sb:0.020%以上0.400%以下、及び、
P :0.020%以上0.400%以下の1種または2種以上を含有する<1>または<2>に記載の無方向性電磁鋼板。
<4>
質量%で、質量%で、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdからなる群から選択された一種以上:総計で0.0010%以上0.0100%以下、を含有する<1>〜<3>のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板。
本発明によれば、低鉄損かつ高磁束密度な無方向性電磁鋼板、及びその製造方法が提供できる。
連続鋳造と熱間圧延との工程を経て得られる無方向性電磁鋼板(CC材)と、急冷凝固鋼帯を出発材とする無方向性電磁鋼板(急冷凝固材)において、Alトレースが及ぼす磁束密度B50への影響を示すグラフである。 CC材と急冷凝固材のAlトレースが及ぼす鉄損W10/50への影響を示すグラフである。 急冷凝固材のAl含有量が及ぼす鉄損W10/50への影響を示すグラフである。
以下、本発明の一例である実施形態について詳細に説明する。
なお、本明細書中において、「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
連続鋳造と熱間圧延との工程を経て得られる無方向性電磁鋼板は「CC材」とも称する。
急冷凝固鋼帯を出発材とする無方向性電磁鋼板は、「急冷凝固材」とも称する。
Al含有量を0.01質量%以下又は未満に少なくする手段は、「Alトレース」とも称する。
<無方向性電磁鋼板>
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板(以下単に「電磁鋼板」とも称する)は、質量%で、C:0.010%以下、Si:1.5%以上5.0%以下、Mn:0.001%以上3.0%以下、sol.Al:0.0100%未満、S:0.0100%以下、N:0.0100%以下、並びに、残部:Feおよび不純物を含む成分組成を有し、電子線後方散乱回折(EBSD)測定による、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が70%以上を占め、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が25%以下を占め、かつ、板厚が0.10〜0.50mmである。
なお、本実施形態に係る電磁鋼板は、C、Si、Mn、sol.Al、S、及びNを含有し、残部がFeおよび不純物からなる成分組成を有する鋼板であってもよい。
ただし、本実施形態に係る電磁鋼板は、C、S、及びNの少なくとも1種の元素を含まない態様の鋼板も含む。
本実施形態に係る電磁鋼板は、上記構成により、低鉄損かつ高磁束密度な無方向性電磁鋼板となる。そして、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、次に示す知見により見出された。
従来、Alは、Siと同様に電気抵抗を増大させて渦電流損(鉄損の1種)を減少させる元素として知られている。しかし、Alは鋼板を磁化させた時の歪(磁歪)を大きくする作用があり、ヒステリシス損(鉄損の1種)を増大させる。例えば、モータの鉄心で発生のエネルギー損失の一部である鉄損は、渦電流損とヒステリシス損との合計で示される。商用周波数(50Hz又は60Hz)ではヒステリシス損が多くを占めるため、商用周波数近傍で使用するモータ用鉄心では、Alを少なくした材料が有用である。
一方で、Alを少なくすると、磁束密度が下がるというデメリットも知られている。CC材ではAlが少ないと、粒界から再結晶しやすく、磁気特性に劣位な{111}方位粒が出やすいためである。
そこで、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、次の知見を得た。
sol.Al含有量が0.0100%未満となるようにAlトレースした溶鋼を急冷凝固した急冷凝固鋼帯を出発材とする急冷凝固材であれば、粒界から磁気特性に優位な{411}方位粒が多く発生する。一方で、磁気特性に劣位な{111}方位粒が発生し難くなる。そのため、Alを少なくした時のデメリットが低減できる。
また、sol.Al含有量を0.0100%以上とした場合、磁気特性に優位な{411}方位粒が発生することもあるが、磁歪が大きくなる。また、微細なAlNが多く作られ、結晶粒が成長しづらくなる。そのため、ヒステリシス損が多くなり鉄損が劣化する。
そして、電磁鋼板の板厚を0.10mm〜0.50mmにすると、鉄損の1種である渦電流損が低下するため、ヒステリシス損と渦電流損の両方が低い鋼板を得ることができる。
加えて、発明者らのさらなる検討により、Alトレースした溶鋼を急冷凝固した急冷凝固鋼帯を出発材とする製法(いわゆる、(1)ストリップキャスティング法)以外にも、(2)薄スラブ連続鋳造法、(3)潤滑熱延法、(4)高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法、(5)複数回冷延法などの製法によっても、粒界から磁気特性に優位な{411}方位粒が多く発生することを発明者らは知見した、
これら知見により、発明者らは、鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られることを見出した。
以下、本実施形態に係る電磁鋼板の成分組成の限定理由について述べる。なお、鋼板の成分組成について、「%」は「質量%」である。
(C:0.0100%以下)
Cは、鉄損を高める有害な成分で、磁気特性の劣化の原因ともなる。このため、C含有量は0.0100%以下とする。C含有量は、好ましくは0.0050%以下、より好ましくは0.003%以下である。一方、C含有量の下限値は、特に制限はないが、0%であってもよい。つまり、Cを含まなくてもよい。ただし、C含有量は、製鋼でのコストの観点から、0.0010%以上が好ましい。
(Si:1.50%以上5.00%以下)
Siは、電気抵抗を増大させて渦電流損を減少させることにより、鉄損を低減する作用のある成分であり、また、降伏比を増大させることにより、鉄心への打ち抜き加工性を向上させる作用も有する。これらの作用を奏するためには、Si含有量は1.50%以上とする。一方、Si含有量が増えると、磁束密度が低下し、かつ、硬度の上昇を招いて、打ち抜き加工性を劣化させる。また、無方向性電磁鋼板の製造工程そのものにおいても、冷延等の作業性が低下し、コスト高ともなる。このため、Si含有量は5.00%以下とする。Si含有量は、好ましくは2.50%以上4.50%以下である。
(Mn:0.001%以上3.000%以下)
Mnは、電気抵抗を増大させて渦電流損を減少させる作用を有する。さらに、Mnは、結晶粒成長に有害なMnS等の微細硫化物の析出を抑制する作用を有する。これらの作用を奏するためには、Mn含有量は0.001%以上とする。一方、Mn含有量が増えると、焼鈍時の結晶粒成長性そのものが低下し、鉄損が増大する。このため、Mn含有量は3.000%以下とする。Mn含有量は、好ましくは0.100%以上2.000%以下、より好ましくは0.100%以上0.500%以下である。
(sol.Al(酸可溶性Al):0.0100%未満)
Alは、本実施形態に係る電磁鋼板の特色の一つである元素である。Alが過剰に多いと、Alトレースした溶鋼を急冷凝固した急冷強固鋼帯を出発材としても、磁気特性に優位な{411}方位粒が発達し難くなる。また、磁歪が大きくなる。さらに、微細なAlNが多く作られ、結晶粒が成長しづらくなる。そのため、ヒステリシス損が多くなり鉄損が劣化する。このため、sol.Alは、0.0100%未満とする。Al含有量は、磁気特性向上の観点から、好ましくは0.0030以下、より好ましくは0.0010以下である。一方、sol.Al含有量の下限値は、特に制限はないが、0%であってもよい。つまり、sol.Alを含まなくてもよい。ただし、Alを過剰に少なくするには、溶鋼が触れている耐火物からのAlの流入を制御する必要があり、大変なコスト増を招く。そのため、sol.Al含有量は、0%超えが好ましく、0.0001%以上がより好ましく、0.0003%以上がさらに好ましい。
(S:0.0100%以下)
Sは、MnS等の硫化物の微細析出により、仕上げ焼鈍時等における再結晶および結晶粒成長を阻害する。このため、S含有量は0.0100%以下とする。ただし、希土類元素等のSを固定する元素がない場合のS含有量は、好ましくは0.0010%以下である。一方、S含有量の下限値は、特に制限はないが、0%であってもよい。つまり、Sを含まなくてもよい。ただし、S含有量は、脱Sのコスト及び生産性の観点から、0.0003%以上とすることが好ましい。
(N:0.0100%以下)
Nは、AlN等の窒化物の微細析出により、仕上げ焼鈍時等における再結晶および結晶粒成長を阻害する。このため、N含有量は0.0100%以下とする。N含有量は、好ましくは0.0020%以下である。一方、N含有量の下限値は、特に制限はないが、0%であってもよい。つまり、Nを含まなくてもよい。ただし、N含有量は、脱Nのコスト及び生産性の観点から、0.0010%以上とすることが好ましい。
(その他元素)
本実施形態に係る電磁鋼板には、質量%で、Sn:0%以上0.400%以下、Cu:0%以上1.00%以下、Sb:0%以上0.400%以下、P:0%以上0.400%以下の1種または2種以上を含有してもよい。
好ましくは、質量%で,Sn:0.020%以上0.400%以下、Cu:0.10%以上1.00%以下、Sb:0.020%以上0.400%以下、P:0.020%以上0.400%以下の1種または2種以上を含有することである。
Sn、Cu、Sb、およびPは、焼鈍時に粒界からの再結晶を抑制し、磁気特性に劣位な{111}方位粒等を抑制する作用を有する。これらの作用を奏するためには、Sn含有量、Sb含有量およびP含有量は0.020%以上、Cu含有量は0.10%以上とすることが好ましい。
一方、Sn、Cu、Sb、およびPは、含有量が増えても上記作用は飽和し、むしろ、鋼板が脆化することがある。このため、Sn含有量、Sb含有量およびP含有量は0.400%以下、Cu含有量は1.00%以下とすることが好ましい。
電磁鋼板には、質量%で、質量%で、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdからなる群から選択された一種以上:総計で0%以上0.0100%以下、を含有してもよい。
好ましくは、質量%で、質量%で、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdからなる群から選択された一種以上:総計で0.0010%以上0.0100%以下、を含有することである。
Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdは、硫化物または酸硫化物としてSを固定し、MnS等の微細析出を回避し、磁壁の移動をスムーズし、鉄損を低下させる作用を有する。これらの作用を奏するためには、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCd含有量は、0.0010%以上とすることが好ましい。
一方、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdは、含有量が増えると、硫化物または酸硫化物自体が過剰となり、鉄損が悪化する。このため、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCd含有量は、0.0100%以下とすることが好ましい。
(残部)
電磁鋼板の残部は、Feおよび不純物である。ここで、不純物とは、原材料に含まれる成分、または、製造の過程で混入する成分であって、意図的に鋼板に含有させたものではない成分を指す。さらに、不純物は、意図的に含有させた成分であっても、本実施形態の作用効果に影響を与えない範囲の量で含有する成分も含む。
次に、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の特性について説明する。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板は、電子線後方散乱回折(EBSD)測定による、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が70%以上を占め、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が25%以下を占める。
ここで、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率とは、{411}面から20°以内の結晶方位を持つ結晶粒が占める面積比率である。以下、{411}方位粒(裕度20度以内)を単に「{411}方位粒」と記す。
同様に、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率とは、{111}面から20°以内の結晶方位を持つ結晶粒が占める面積比率である。以下、{111}方位粒(裕度20度以内)を単に「{111}方位粒」と記す。
特定の方位粒の鋼板面積を求める測定条件の詳細は、次の通りである。
・測定装置:電子線後方散乱回折装置付き走査型電子顕微鏡(SEM−EBSD)「SEMの型番JSM−6400(JEOL社製)EBSD検出器は型番「HIKARI」(TSL社製)を使用」
・ステップ間隔:2μm
・倍率:100倍
・測定対象:鋼板のZ面(板厚方向に鋼板を切断した切断面)の中心層
・測定領域:8000μm×2400μmの領域
・測定結晶粒数:約1000個
{411}方位粒の鋼板面積率は下記のように求める。OIMアナリシス(TSL社製)を用いて、上記走査型電子顕微鏡による観察視野の中から{411}方位粒を抽出(トレランスは20°に設定)する。その抽出した面積を、観察視野の面積で割り、百分率を求める。この百分率を{411}方位粒の鋼板面積率とする。{111}方位粒の鋼板面積率も同様に求める。
さらに磁気特性を向上させるためには、{411}方位粒の鋼板面積率は80%以上で、{111}方位粒の鋼板面積率は15%以下が好ましく、{411}方位粒の鋼板面積率は85%以上で、{111}方位粒の鋼板面積率は10%以下がより好ましい。
本実施形態に係る電磁鋼板の板厚は、0.10mm〜0.50mmである。板厚が薄すぎると、冷間圧延が難しくなり、工業生産ができなくなる。一方、板厚が厚すぎると、渦電流損が多くなり、鉄損が劣化する。そのため、板厚は、0.10mm〜0.50mmとする。板厚は、好ましくは0.15mm〜0.35mmである。
以下、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法の詳細について説明する。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法は、例えば、上記本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の成分組成(鋼成分)の溶鋼を急冷凝固し、板厚0.5mm〜3.0mmの鋼帯を得る工程(以下「急冷凝固工程」と称する)と、鋼帯を冷間圧延する工程(以下「冷間圧延工程」と称する)と、冷間圧延後に鋼帯を焼鈍する工程(以下「焼鈍工程」と称する)と、を有する。
発明者らは、Alトレースした溶鋼の凝固によって鋼帯を鋳造すると、鋼帯には、{411}方位近傍の集合組織を有する柱状晶が発達し、その鋼帯を冷延・再結晶させることで、より{411}方位に集積した集合組織を有する鋼帯を得られることを見出した。それにより、発明者らは、鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板を製造できることを究明した。
以下、本発明の無方向性電磁鋼板の製造方法の詳細について説明する。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法としては、次の(1)ストリップキャスティング法、(2)薄スラブ連続鋳造法、(3)潤滑熱延法、(4)高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法、(5)複数回冷延法などが挙げられる。
(1)ストリップキャスティング法
ストリップキャスティング法では、次の各工程の通り、無方向性電磁鋼板を製造する。
−急冷凝固工程−
急冷凝固工程では、上記本実施形態に係る電磁鋼板と同じ成分組成を有する溶鋼を急冷凝固し、鋼帯を鋳造する。具体的には、例えば、移動更新する冷却体(例えば双ロール、単ロール等)の表面により、溶鋼を急冷凝固して、鋼帯を鋳造する。溶鋼の急冷凝固により鋼帯を鋳造する方法は、この方法に限られず、例えば、連続鋳造の鋳型を狭く制御したり、スラブ鋳造後に表層の柱状晶部のみ切り出す方法であったりしてもよい。ただし、生産性、コスト増大の点から、移動更新する冷却体の表面により、溶鋼を急冷凝固して、鋼帯を鋳造することがよい。
急冷凝固工程では、板厚0.50mm〜3.00mmの鋼帯(急冷凝固鋼帯)を鋳造する。鋳造する鋼帯の板厚を0.50mm〜3.00mmにすると、後述する冷延圧下率の範囲の冷間圧延で、目的とする板厚の無方向性電磁鋼板が得られる。また、最終板厚が薄いと鉄損が低減することとなる。これら観点から、鋳造する鋼帯の板厚は、0.50mm〜1.20mmが好ましい。
急冷凝固工程では、溶鋼の急冷凝固により、柱状晶率が80%以上、かつ平均結晶粒径が0.25mm以上である鋼帯を鋳造することが好ましい。柱状晶率を80%以上かつ平均結晶粒径を0.25mm以上にすると、磁気特性に優位な{411}方位近傍の粒を有する柱状晶が発達した状態となりやすい。また、結晶粒径が粗大で有れば、磁気特性を劣化させる結晶粒界の比率が下がるため、鉄損が低下する。また、柱状晶率は100%が理想であるため、上限値は定めない。しかし、平均結晶粒径は大きくなり過ぎると、冷延時に割れやすくなる。これら観点から、柱状晶率は90%〜100%(または95%〜100%)かつ平均結晶粒径は0.35mm〜1.00mm(又は0.40mm〜1.00mm)にすることが好ましい。
なお、柱状晶率の測定方法は、次の通りである。試験片を板厚断面が観察できるように切断する。ピクリン酸ソーダ液(苛性ソーダ(NaOH)40g、蒸留水160g、ピクリン酸(C)7gの混合液)を製造する。ピクリン酸ソーダ液を90℃〜100℃に加熱し、試験片をその中に20分〜30分浸漬させ、腐食させる。その後、光学顕微鏡で偏析物の観察をし、下式(A)から柱状晶率を求める。
・式(A): 柱状晶率(%)={1−(中心偏析が占める板厚断面の面積)/(全板厚断面の面積)}×100。
また、平均結晶粒径の測定方法は、次の通りである。試験片を板厚断面が観察できるように切断し、ナイタールエッチングにより粒界を腐食させて発現させる。その後100個以上の結晶粒の結晶粒径を線分法により測定し、平均結晶粒径を求める。
急冷凝固工程において、溶鋼の凝固速度を上げると、磁気特性に優位な{411}方位近傍の粒を有する柱状晶が発達しやすくなる。一方、溶鋼の凝固速度を上げ過ぎると、鉄が結晶化せずにアモルファス(非晶質)化し、磁気特性に優位な{411}方位近傍の粒を有する柱状晶が発現しなくなる。このため、溶鋼の凝固速度は、50℃/秒〜1000℃/秒が好ましく、150℃/秒〜800℃/秒がより好ましい。
−冷間圧延工程−
冷間圧延工程では、溶鋼の急冷凝固により鋳造した鋼帯を冷間圧延し、最終板厚(製品板厚)とする。冷間圧延工程において、冷延圧下率は5%以上とすることが好ましい。ここで、冷延圧下率が5%未満であると、溶鋼の急冷凝固による鋳造時の鋼帯の表面性状がそのまま残存し、無方向性電磁鋼板として製品には適さなくなる。また、表面性状が優れた鋼帯が鋳造できたとしても、冷延により{411}方位粒が発達し難くなる。
冷延圧下率を5%以上にすると、焼鈍時に{411}方位粒が発達しやすくなる。その結果、冷間圧延後の鋼帯(冷延板)の状態で、急冷凝固した直後の鋼帯(鋳造板)よりも{411}方位粒が発達する。この理由は定かではないが、{411}方位からややずれた柱状晶部が、{411}方位に集積するためと考えられる。
冷延圧下率は、磁気特性向上の観点から、5%以上が好ましく、20%以上がより好ましい。ただし、冷延圧下率の上限は、特に定めないが、鋳造機又は冷間圧延機の負荷が増え、工業化しにくい観点から、95%以下が好ましい。
冷間圧延工程において、冷延圧下率以外の条件は、特に制限はないが、例えば、温度が100℃〜300℃であったり、冷間圧延と仕上げ焼鈍を繰り返す回数が2回〜10回の条件であったりしてもよい。
冷間圧延工程では、鋼帯に一回の冷間圧延を実施してもよいし、鋼帯に複数回の冷間圧延を施してもよい。複数回の冷間圧延を実施する場合、複数回の中間冷間圧延間に、鋼板に中間焼鈍を施すことがよい。目的とする板厚の無方向性電磁鋼板が得られやすくする点からは、冷間圧延工程では、中間焼鈍を介した複数回の冷間圧延を実施することがよい。
冷間圧延工程において、冷間圧下率とは、式:[(冷間圧延開始前の鋼帯の板厚−冷間圧延後の鋼帯の板厚)/冷間圧延開始前の鋼帯の板厚]×100により算出されるものである。なお、複数回の冷間圧延を実施する場合、冷間圧延後の鋼板の板厚とは、最終の冷間圧延後の鋼帯の板厚である。
−焼鈍工程−
焼鈍工程では、冷間圧延後に、鋼帯を焼鈍する。焼鈍工程では、冷間圧延後に、全面再結晶完了し、粒成長する条件で、鋼帯を焼鈍することがよい。具体的には、焼鈍工程では、冷間圧延後に前記鋼帯を800℃以上で焼鈍することが好ましい。その結果、鉄損が低くかつ磁束密度が高い無方向性電磁鋼板が得られやすくなる。
ここで、焼鈍工程において、「焼鈍」とは、冷間圧延後に実施する周知の焼鈍(例えば、仕上げ焼鈍、固溶Cを低減する脱炭焼鈍、仕上げ焼鈍、ひずみ取り焼鈍等)のことを指す。
脱炭焼鈍は、鋼板中に一定量以上の炭素があると、現実の電気機器運転中においては、鉄心の温度が150℃〜200℃まで上昇する場合があることから、時効効果により鉄心の磁気特性が劣化する問題を確実に防ぐ目的で行う。
仕上げ焼鈍は、鋼板中の転位密度を再結晶しない範囲で低減する目的で行う。
ひずみ取り焼鈍は、無方向性電磁鋼板の歪を取り除く目的で行う。
焼鈍工程では、周知の焼鈍の全てを実施してもよいし、周知の焼鈍のいずれか一つ以上を実施(例えば、仕上げ焼鈍のみを実施、脱炭焼鈍、仕上げ焼鈍を実施等)してもよい。ただし、焼鈍工程では、鋼板中の転位密度を下げ、鉄損を改善させる観点から、少なくとも仕上げ焼鈍を実施することが好ましい。
−その他工程−
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板の製造方法では、冷間圧延前に、溶鋼を急冷凝固により鋳造した鋼帯を熱延圧下率5%〜35%で熱間圧延する工程を有していてもよい。上記範囲の熱延圧下率で鋼帯を熱間圧延すると、上記冷延圧下率の範囲の冷間圧延で、目的とする板厚の無方向性電磁鋼板が得られやすくなる。また、熱間で圧延すると可動転位が容易に導入され、冷延時に破断しにくくなる。しかし、熱延圧下率を高くしすぎると、磁気特性に劣位な{111}方位粒が増加する。これら観点から、熱延圧下率は、5%〜35%が好ましい。
熱間圧延において、熱延圧下率以外の条件は、特に制限はないが、例えば、仕上げ圧延完了温度が800℃〜1100℃、巻き取り温度が400℃〜700℃の条件で鋼帯を熱間圧延することがよい。
ここで、熱間圧下率とは、式:[(熱間圧延開始前の鋼帯の板厚−熱間圧延後の鋼帯の板厚)/熱間圧延開始前の鋼帯の板厚]×100により算出されるものである。
また、熱間圧延を実施する場合、熱間圧延後、冷間圧延前に、熱間圧延後の鋼帯(熱延板)を焼鈍(熱延板焼鈍)してもよい。
以上の工程を経て、(1)ストリップキャスティング法では、目的とする無方向性電磁鋼板が得られる。
(2)薄スラブ連続鋳造法
薄スラブ連続鋳造法では、次の通り、無方向性電磁鋼板を製造する。
薄スラブ連続鋳造法では、製鋼工程で30〜60mm厚さのスラブを製造し、熱間圧延工程の粗圧延を省略する。薄スラブで十分に柱状晶を発達させ、熱間圧延で柱状晶を加工して得られる{100}<011>方位を熱延板に残すことが望ましい。この過程で、{100}面が鋼板面に平行になるように柱状晶が成長する。この目的のためには連続鋳造での電磁撹拌を実施しない方が望ましい。また、凝固核生成を促進させる溶鋼中の微細介在物は極力低減することが望ましい。
そして、薄スラブを再加熱炉で加熱した後、熱間圧延工程で連続的に仕上げ圧延し、約2mm厚さの熱延コイルを得る。
その後、熱延コイルの鋼板に対して、(1)ストリップキャスティング法と同様にして、熱延板焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上焼鈍を実施する。
以上の工程を経て、(2)薄スラブ連続鋳造法では、目的とする無方向性電磁鋼板が得られる。
(3)潤滑熱延法
潤滑熱延法では、次の通り、無方向性電磁鋼板を製造する。
まず、製鋼工程でスラブを製造する。スラブを再加熱炉で加熱した後、熱間圧延工程で連続的に粗圧延および仕上げ圧延し、熱延コイルを得る。
ここで、熱間圧延は、通常無潤滑で実施するが、適切な潤滑条件で熱間圧延する。適切な潤滑条件で熱間圧延を実施すると、鋼板表層近傍に導入される剪断変形が低減する。それにより、通常鋼板中央で発達するαファイバと呼ばれるRD//<011>方位を持つ加工組織を鋼板表層近傍まで発達させることができる。例えば、特開平10−36912号に記載のように、熱間圧延時に潤滑剤として熱延ロール冷却水に0.5〜20%の油脂を混入し、仕上熱延ロールと鋼板との平均摩擦係数を0.25以下にすることで、αファイバを発達させることができる。
その後、熱延コイルの鋼板に対して、(1)ストリップキャスティング法と同様にして、熱延板焼鈍、酸洗、冷間圧延、仕上焼鈍を実施する。熱延コイルの鋼板でαファイバを鋼板表層近傍まで発達させると、その後の熱延板焼鈍で{h11}<1/h 1 2>、特に{100}<012>〜{411}<148>が再結晶する。この鋼板を酸洗後、冷間圧延し、仕上焼鈍を実施すると、{100}<012>〜{411}<148>が再結晶する。それにより、{100}面強度が増加し、{100}方位粒の存在確率が高まる。
以上の工程を経て、(3)潤滑熱延法では、目的とする無方向性電磁鋼板が得られる。
(4)高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法
高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法では、次の通り、無方向性電磁鋼板を製造する。
まず、製鋼工程でスラブを製造する。スラブを再加熱炉で加熱した後、熱間圧延工程で連続的に粗圧延および仕上げ圧延し、熱延コイルを得る。
次に、熱延コイルの鋼板に対して、熱延板焼鈍を実施する。熱延板焼鈍により、再結晶させ、結晶粒を結晶粒径300〜500μmまで粗大に成長させる。
熱延板焼鈍は、連続焼鈍でも、バッチ焼鈍でもよい。コストの観点から、熱延板焼鈍は連続焼鈍で実施するのが好ましい。連続焼鈍を実施するには、高温短時間で結晶粒成長させる必要があり、SiおよびMnの含有量を上記範囲に調整して、高温でフェライト−オーステナイト変態を起こさない成分にする。
次に、鋼板に対して、酸洗後、冷間圧延を実施する。
ここで、Si含有量の高い高級無方向性電磁鋼板では、結晶粒径を粗大にしすぎると鋼板が脆化し、冷間圧延での脆性破断懸念が生じる。そのため、冷間圧延前の鋼板の平均結晶粒径を、通常200μm以下に制限する。一方で、本発明では、冷間圧延前の平均結晶粒径を300〜500μmとし、続く冷間圧延を圧下率80〜95%で実施する。
なお、冷間圧延の代わりに、脆性破断回避の観点から、材料の延性/脆性遷移温度以上の温度で、温間圧延を実施しても良い。
その後、仕上焼鈍を実施すると、ND//<100>再結晶粒が成長する。それにより、{100}面強度が増加し、{100}方位粒の存在確率が高まる。
なお、酸洗、仕上焼鈍は、1)ストリップキャスティング法と同様にして実施する。
以上の工程を経て、(4)高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法では、目的とする無方向性電磁鋼板が得られる。
(5)複数回冷延法
複数回冷延法では、次の通り、無方向性電磁鋼板を製造する。
まず、製鋼工程でスラブを製造する。スラブを再加熱炉で加熱した後、熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗を実施する。
次に、酸洗後の鋼板に対して、冷間圧延を実施する。
ここで、高級無方向性電磁鋼板では、通常熱間圧延、熱延板焼鈍、酸洗を行った後に、1回の冷間圧延で所望の製品厚を得る。製品厚が0.3mm以下に薄くなると、冷間圧延の圧下率は高くなり、磁気特性にとって好ましくないγファイバと呼ばれるND//<111>集合組織が発達する。
そのため、冷間圧延は、1回以上の焼鈍を挟んで2回以上実施し、最終冷延圧下率を55〜75%にする。それにより、γファイバの発達を抑制でき、所望の製品特性を得ることができる。
さらに、冷間圧延は、2回以上の焼鈍を挟んで3回以上実施し、最終の冷間圧延と最終から2番目の冷間圧延の圧下率を55〜75%にすることが良い。それにより、よりγファイバの発達を抑制でき、ND//<001>集合組織を発達させ、所望の製品特性を得ることができる。
冷間圧延は、リバースミルで実施してもよいし、タンデムミルで実施してもよい。
なお、冷間圧延の代わりに、脆性破断回避の観点から、材料の延性/脆性遷移温度以上の温度で、温間圧延を実施しても良い。
その後、冷延コイルの鋼板に対して、(1)ストリップキャスティング法と同様にして、仕上焼鈍を実施する。
以上の工程を経て、(5)複数回冷延法では、目的とする無方向性電磁鋼板が得られる。
本実施形態に係る無方向性電磁鋼板、及びその製造位方法は、電気機器の鉄心材料(特に、回転機、中小型変圧器、電装品等の鉄心材料)に適用することができる。そして、本実施形態に係る無方向性電磁鋼板、及びその製造位方法は、電気機器の分野における喫緊の高効率化および小型化要請に十分に応えることができ、その工業的価値は極めて高いものである。
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、これら各実施例は、本発明を制限するものではない。
(実施例A1:(1)ストリップキャスティング法)
表1に記載の成分組成で、連続鋳造(CC:Continuous casting)と熱間圧延との工程を経て得られる無方向性電磁鋼板(CC材)と、急冷凝固鋼帯を出発材とする無方向性電磁鋼板(急冷凝固材)を作製して、磁気特性を評価する。Siの量が変化しているのは、渦電流損を同じにするためである。なお、仕上げ焼鈍後の各材(無方向性電磁鋼板)における、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率も表1に併記する。急冷凝固材では、{411}方位粒の鋼板面積率が70%以上、{111}方位粒の鋼板面積率が25%以下である。
Figure 2021134383
ここで、CC材は、次の通り作製する。
まず、ラボで150mm角の鋳型に、表1に記載の成分組成の溶鋼を流し込み、連続鋳造(CC)を模擬した凝固速度約0.1℃/秒で室温まで下げ、その後1150℃に再加熱したのち、2.00mmまで熱間圧延し、その後1000℃×1分の焼鈍を実施する。この時の仕上げ圧延完了温度は850℃である。これら工程を経て、板厚2.00mmのCC材(無方向性電磁鋼板)を得る。
一方、急冷凝固材は、次の通り作製する。
まず、双ロール法により、表1に記載の成分組成の溶鋼を凝固速度約300℃/秒で急冷凝固せしめて、厚さ2.00mmの急冷凝固鋼帯を鋳造する(柱状晶率=95%、平均結晶粒径=0.25mm)。
次に、鋳造した急冷凝固鋼帯を冷延温度50℃、冷延圧下率90%で冷延して厚さ0.20mmの鋼帯を得る。
そして、得られた鋼帯を仕上げ焼鈍する。仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、板厚0.20mmの急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)を得る。
得られた各材(無方向性電磁鋼板)の磁束密度B50、および鉄損W10/50を測定する。磁束密度B50、および鉄損W10/50は、55mm角に鋼板を切出(1辺は圧延方向で切出)した試験片に対して測定し、圧延方向と、その90°方向との平均値とする。
図1にB50を記す。CC材ではAlトレースにすると、B50が低下する傾向がある。しかし、急冷凝固材ではAlトレースにしてもB50はほとんど変化しない。図2にW10/50を示す。CC材、急冷凝固材ともにAlトレースにより低下している。また、急冷凝固材の方が、CC材よりも鉄損が低い。以上の結果から、Alトレースした溶鋼を急冷凝固した急冷凝固鋼帯を出発材とすることで、従来よりも低鉄損な材料を、磁束密度の低下を招くことなく得ることが可能である。
(実施例A2:ストリップキャスティング法)
表2に記載の成分組成で、急冷凝固材の磁束密度と鉄損を評価した。具体的には、次の通りである。
まず、双ロール法により、表2に記載の成分組成の溶鋼を凝固速度約300℃/秒で急冷凝固せしめて、厚さ2.00mmの急冷凝固鋼帯を鋳造する。鋳造した急冷凝固鋼帯を冷延温度50℃、冷延圧下率90%で冷延して厚さ0.20mmの鋼帯を得る。得られた鋼帯を仕上げ焼鈍する。仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)を得る。ただし、鋼種A2−15は、溶鋼を入れる鍋やタンディッシュ等の炉壁を安価なアルミナ系耐火物(Al含有)から、高価なマグネシア系耐火物(Al無し)に変更する。
得られた急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)の磁束密度B50、鉄損W10/50、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を測定する。その結果を表2に記し、sol.Al含有量を変更した鋼種A2−1〜A2−6の鉄損を図3に示す。{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率が上記範囲を満たしても、sol.Al含有量が高くなると鉄損が悪化することが分かる。これは磁歪が大きくなったためと考えられる。また、sol.Al含有量が0.0200%と少ないところでの鉄損の劣化は微細なAlNが多く作られたため、結晶粒成長しづらくなったためと考えられる。C含有量が多すぎる鋼種A2−17は鉄損が悪くなる。Si含有量は増加に伴い鉄損を下げる効果ある。そのため、Si含有量が少なすぎる鋼種A2−19は鉄損が悪くなる。逆にSi含有量が多すぎる鋼種A2−21は割れやすくなり、製造が困難である。Mnについては、鉄損を下げる適量範囲があり、少なすぎる鋼種A2−22と、多すぎる鋼種A2−25は鉄損が悪い傾向がある。
Figure 2021134383
(実施例A3:(1)ストリップキャスティング法)
表3に記載の成分組成で、凝固速度を変更することで、急冷凝固鋼帯の柱状晶率及び平均結晶粒径を変化させ、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を変更する試験を行う。凝固速度は正確にモニタリングができないため、柱状晶率及び平均結晶粒径のみ表3に記す。
次に、鋳造した急冷凝固鋼帯を冷延温度50℃、冷延圧下率90%で冷延して厚さ0.20mmの鋼帯を得る。次に、得られた鋼帯を仕上げ焼鈍する。仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、板厚0.20mmの急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)を得る。この時の各方位の鋼板面積率を表3に記す。
得られた急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)の磁束密度B50、鉄損W10/50を測定し、その結果を表3に記す。仕上げ焼鈍後の急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)の各方位の鋼板面積率が、上記範囲を外れると磁気特性が悪くなることが分かる。
Figure 2021134383
上記表3の結果から、本実施例の無方向性電磁鋼板は鉄損、磁束密度が共に比較例よりも優れていることがわかる。
(実施例A4:(1)ストリップキャスティング法)
表1の鋼種A1−4の成分にて、急冷凝固鋼帯の厚さ、冷延圧下率、仕上げ焼鈍温度等の製造変更し、得られる急冷凝固材の板厚を変更する試験を行う。
具体的には、まず、双ロール法により、表1の鋼種A1−4の成分組成の溶鋼を凝固速度約300℃/秒で急冷凝固せしめて、表4に示す厚さの急冷凝固鋼帯を鋳造する(柱状晶率=95%、平均結晶粒径=0.25mm)。
次に、鋳造した鋼帯を冷延温度50℃、表4に示す冷延圧下率で冷延して、表4に示す厚さの鋼帯を得る。
そして、得られた鋼帯を仕上げ焼鈍する。仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、表4に示す温度に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、表4に示す板厚の急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)を得る。この時の各方位の鋼板面積率を表4に記す。
得られた急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)の磁束密度B50、鉄損W10/50を測定し、その結果を表4に記す。急冷凝固材の板厚を制御することにより、仕上げ焼鈍後の急冷凝固材(無方向性電磁鋼板)の各方位の鋼板面積率が上記範囲を満たし、磁気特性が良好となることがわかる。
Figure 2021134383
上記表4の結果から、本実施例の無方向性電磁鋼板は鉄損が比較例よりも優れていることがわかる。
(実施例B1:(2)薄スラブ連続鋳造法)
表5に記載の成分組成の溶鋼を、化学組成を有する30mm厚のスラブを準備した。
次いで、上記スラブに対し、熱間圧延を施し2.0mm厚の熱延板を作製した。その時のスラブ再加熱温度は1200℃、仕上げ温度は850℃、巻き取り温度は650℃で行った。その後、酸洗で表層スケールを除去した。その後、0.20mmに冷間圧延した。
仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、無方向性電磁鋼板を得る。
得られた無方向性電磁鋼板の磁束密度B50、鉄損W10/50、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を測定する。その結果を表5に記す。B1−3〜6から、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率が上記範囲を満たしても、sol.Al含有量が高くなると鉄損が悪化することが分かる。これは磁歪が大きくなったためと考えられる。また、sol.Al含有量が0.0200%と少ないところでの鉄損の劣化は微細なAlNが多く作られたため、結晶粒成長しづらくなったためと考えられる。C含有量が多すぎる鋼種B1−24は鉄損が悪くなる。Si含有量は増加に伴い鉄損を下げる効果ある。そのため、Si含有量が少なすぎる鋼種B1−26は鉄損が悪くなる。逆にSi含有量が多すぎる鋼種B1−28は割れやすくなり、製造が困難である。Mnについては、鉄損を下げる適量範囲があり、少なすぎる鋼種B1−29と、多すぎる鋼種B1−32は鉄損が悪い傾向がある。
Figure 2021134383
(実施例C1:(3)潤滑熱延法)
表6に記載の化学組成を有する250mm厚のスラブを準備する。次いで、上記スラブに対し、熱間圧延を施し2.0mm厚の熱延板をそれぞれ作製する。
スラブ再加熱温度は1200℃、仕上げ温度は850℃、巻き取り温度は650℃で行う。そして、熱延時にはその冷却水に10%の油脂を添加し、潤滑圧延を実施する。その熱延板を950℃で1分焼鈍後、酸洗で表層スケールを除去する。
その後、0.20mmに冷間圧延する。冷延圧下率はいずれの熱延板でも90%とする。仕上げ焼鈍は、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、無方向性電磁鋼板を得る。
得られた無方向性電磁鋼板の磁束密度B50、鉄損W10/50、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を測定する。その結果を表6に記す。C1−3〜6から、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率が上記範囲を満たしても、sol.Al含有量が高くなると鉄損が悪化することが分かる。これは磁歪が大きくなったためと考えられる。また、sol.Al含有量が0.0200%と少ないところでの鉄損の劣化は微細なAlNが多く作られたため、結晶粒成長しづらくなったためと考えられる。C含有量が多すぎる鋼種C1−24は鉄損が悪くなる。Si含有量は増加に伴い鉄損を下げる効果ある。そのため、Si含有量が少なすぎる鋼種C1−26は鉄損が悪くなる。逆にSi含有量が多すぎる鋼種C1−28は割れやすくなり、製造が困難である。Mnについては、鉄損を下げる適量範囲があり、少なすぎる鋼種C1−29と、多すぎる鋼種C1−32は鉄損が悪い傾向がある。
Figure 2021134383
(実施例D1:(4)高温熱延板焼鈍+冷延強圧下法)
表7に記載の化学組成を有する250mm厚のスラブを準備する。次いで、上記スラブに対し、熱間圧延を施して、2.0mm厚の熱延板を作製する。スラブ再加熱温度は1200℃、仕上げ温度は850℃、巻き取り温度は650℃で行う。
得られた熱延板を1050℃で30分焼鈍後、酸洗で表層スケールを除去する。その後、0.20mmの厚さとなるように上記の熱延板を冷間圧延する。冷延での圧下率は90%とする。仕上げ焼鈍では、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、無方向性電磁鋼板を得る。
得られた無方向性電磁鋼板の磁束密度B50、鉄損W10/50、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を測定する。その結果を表7に記す。D1−3〜6から、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率が上記範囲を満たしても、sol.Al含有量が高くなると鉄損が悪化することが分かる。これは磁歪が大きくなったためと考えられる。また、sol.Al含有量が0.0200%と少ないところでの鉄損の劣化は微細なAlNが多く作られたため、結晶粒成長しづらくなったためと考えられる。C含有量が多すぎる鋼種D1−24は鉄損が悪くなる。Si含有量は増加に伴い鉄損を下げる効果ある。そのため、Si含有量が少なすぎる鋼種D1−26は鉄損が悪くなる。逆にSi含有量が多すぎる鋼種D1−28は割れやすくなり、製造が困難である。Mnについては、鉄損を下げる適量範囲があり、少なすぎる鋼種D1−29と、多すぎる鋼種D1−32は鉄損が悪い傾向がある。
Figure 2021134383
(実施例E1:(5)複数回冷延法)
表8に記載の化学組成を有する250mm厚のスラブを準備する。次いで、上記スラブに対し、熱間圧延を施して、2.0mm厚の熱延板を作製する。スラブ再加熱温度は1200℃、仕上げ温度は850℃、巻き取り温度は650℃で行う。
得られた熱延板を1050℃で30分焼鈍後、酸洗で表層スケールを除去する。その後、1.3mmの厚さとなるように上記の熱延板を冷間圧延する。仕上げ焼鈍では、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。その後、0.5mmの厚さとなるように上記の熱延板を冷間圧延する。仕上げ焼鈍では、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。その後、0.2mmの厚さとなるように上記の熱延板を冷間圧延する。仕上げ焼鈍では、昇温速度20℃/秒で鋼帯を加熱し、1000℃に到達後、15秒均熱後に空冷する。これら工程を経て、無方向性電磁鋼板を得る。
得られた無方向性電磁鋼板の磁束密度B50、鉄損W10/50、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率を測定する。その結果を表8に記す。E1−3〜6から、{411}方位粒および{111}方位粒の鋼板面積率が上記範囲を満たしても、sol.Al含有量が高くなると鉄損が悪化することが分かる。これは磁歪が大きくなったためと考えられる。また、sol.Al含有量が0.0200%と少ないところでの鉄損の劣化は微細なAlNが多く作られたため、結晶粒成長しづらくなったためと考えられる。C含有量が多すぎる鋼種E1−24は鉄損が悪くなる。Si含有量は増加に伴い鉄損を下げる効果ある。そのため、Si含有量が少なすぎる鋼種E1−26は鉄損が悪くなる。逆にSi含有量が多すぎる鋼種E1−28は割れやすくなり、製造が困難である。Mnについては、鉄損を下げる適量範囲があり、少なすぎる鋼種E1−29と、多すぎる鋼種E1−32は鉄損が悪い傾向がある。
Figure 2021134383

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.0100%以下、
    Si:1.50%以上5.00%以下、
    Mn:0.001%以上3.000%以下、
    sol.Al:0.0100%未満、
    S:0.0100%以下、
    N:0.0100%以下、並びに、
    残部:Feおよび不純物を含む成分組成を有し、
    電子線後方散乱回折(EBSD)測定による、{411}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が70%以上を占め、{111}方位粒(裕度20度以内)の鋼板面積率が25%以下を占め、
    かつ、板厚が0.10mm〜0.50mmである無方向性電磁鋼板。
  2. 前記{411}方位粒(裕度20度以内)が鋼板面積の80%以上を占め、前記{111}方位粒(裕度20度以内)が鋼板面積の15%以下を占める請求項1に記載の無方向性電磁鋼板。
  3. 質量%で、
    Sn:0.020%以上0.400%以下、
    Cu:0.10%以上1.00%以下、
    Sb:0.020%以上0.400%以下、及び、
    P :0.020%以上0.400%以下の1種または2種以上を含有する請求項1または請求項2に記載の無方向性電磁鋼板。
  4. 質量%で、Mg、Ca、Sr、Ba、Ce、La、Nd、Pr、Zn、およびCdからなる群から選択された一種以上:総計で0.0010%以上0.0100%以下、を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の無方向性電磁鋼板。
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