JP2021132816A - 姿勢変更器具 - Google Patents

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Chieko Nagai
智恵子 永井
美枝子 福田
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美枝子 福田
悦子 田淵
Etsuko Tabuchi
悦子 田淵
香里 井上
Kaori Inoue
香里 井上
留美子 篠原
Rumiko Shinohara
留美子 篠原
ルミ 宇野
Rumi Uno
ルミ 宇野
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Abstract

【課題】被介護者が寝た状態でのおもつの交換を容易にする姿勢変更器具を提供する。【解決手段】姿勢変更器具1は、仰向けに寝ている状態のユーザの下部に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの姿勢を変更せる為に少なくとも臀部の一部を上昇させるように膨張する第1膨張部11と、空気が注入されたときに、第1膨張部11の膨張に伴って姿勢が変更されたユーザを支えるために膨張する第2膨張部13と、第1乃至第2膨張部へ空気を個別に注入するための空気注入経路20とを有する。【選択図】図2

Description

本発明は、姿勢変更器具に関する。
ベッド等の寝具に寝ている人間の姿勢を維持及び変更するための種々の技術が知られている。例えば、特許文献1には、2列に配列されたエアバックの一方の列のエアバッグに吸気し且つ他方の列を脱気することによってエアバッグに身体の外形に沿った凹部を形成して身体を支持することで、身体を所定の***に維持させる***維持装置が記載される。また、特許文献2には、中央部より片端によった部分形成された屈曲部より面積の広い側に流体を供給することによって膨張し屈曲部を支点として扇状に膨張することによって傾斜面を形成する流体袋によって人体を載置する寝具用載置装置が記載される。
また、特許文献3には、寝姿勢の使用者がくしゃみ等をしたときに、使用者の首と背中の間の所定位置に配置されるエアバックに空気を充填して、使用者のくしゃみ等を鎮静させる寝具装置が記載れる。また、特許文献4には、使用者を支持する支持マットにおける、使用者の動かしたい部位に対応する部分を上方に変位させて使用者の***を微調整する変位動作部を有することを特徴とする***微調整マットレスが記載される。また、特許文献5及び6には、短手方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルのそれぞれを順次膨張及び収縮させて床ずれ(以下、褥瘡とも称する)の発生を抑制するエアマットレスが記載されている。
特開2001−170116号公報 特開2015−77180号公報 特開2015−116367号公報 特開2015−211793号公報 特開2003−290297号公報 特開2014−46043号公報
また、在宅施設及び自宅等で略1日中ベッド等の寝具の上で過ごす被介護者にとって***行為のために便所に出向くことは容易ではなく、被介護者が使い捨ておもつ(以下、おもつと称する)を使用することがある。被介護者がおもつを使用する場合、被介護者を介護する介護者が被介護者のおもつを交換することになるが、被介護者が寝た状態でおもつを交換することは容易ではない。
本発明は、被介護者が寝た状態でのおもつの交換を容易にする姿勢変更器具を提供することを目的とする。
本発明に係る姿勢変更器具は、仰向けに寝ている状態のユーザの下部に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの姿勢を変更せる為に少なくとも臀部の一部を上昇させるように膨張する第1膨張部と、空気が注入されたときに、第1膨張部の膨張に伴って姿勢が変更されたユーザを支えるために膨張する第2膨張部と、第1乃至第2膨張部へ空気を個別に注入するための空気注入経路とを有する。
本発明に係る姿勢変更器具は、向けに寝ている状態のユーザの下部に配置される基材と、基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの腰部を上昇させるように膨張する第3膨張部と、基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの脚部を上昇させるように膨張する第4膨張部と、を更に有し、空気注入経路は、第1乃至第4膨張部へ空気を個別に注入することが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具では、第1膨張部は、空気が注入されることに応じて第2膨張部に対向する面が徐々に起立することが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具では、第1膨張部は、空気が注入されたときに第2膨張部に対向する面が傾斜して膨張することが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具では、第3膨張部と第4膨張部との間の第1離隔距離は、第1膨張部と第2膨張部との間の第2離隔距離もよりも長いことが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具は、第1膨張部と第2膨張部のそれぞれの外側に配置され、基材を移動可能に保持する基材移動部を更に有することが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具は、第1膨張部と第2膨張部のそれぞれの外側に配置され、基材を移動可能に保持する基材移動部を更に有することが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具は、第1方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルを含む第1エアセル層と、第1方向に直交する第2方向に平行な方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルを含み、第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層と、を有し、第1膨張部及び第2膨張部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成されることが好ましい。
さらに、本発明に係る姿勢変更器具は、アレイ状に配置される複数のエアセルを含む第1エアセル層と、アレイ状に配置される複数のエアセルを含み、第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層と、を有し、第1膨張部と第2膨張部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成されることが好ましい。
本発明に係る姿勢変更器具によれば、被介護者が寝た状態でのおもつの交換を容易にすることができる。
第1実施形態に係る姿勢変更器具の斜視図である。 図1に示す脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれが膨らんだ状態を示す図である。 おむつ交換作業の第1工程を示す図である。 おむつ交換作業の第2工程を示す図である。 おむつ交換作業の第3工程を示す図である。 おむつ交換作業の第4工程(その1)を示す図である。 おむつ交換作業の第4工程(その2)を示す図である。 おむつ交換作業の第5工程を示す図である。 おむつ交換作業の第6工程を示す図である。 第2実施形態に係る姿勢変更器具の斜視図である。 図10に示す姿勢変更器具が当初の位置に配置される第1状態を示す図である。 図10に示す姿勢変更器具が上方に移動された第2状態を示す図である。 第3実施形態に係る姿勢変更器具を有する姿勢変更システムの斜視図である。 図13において矢印Aで示される方向からみた姿勢変更器具を示す図である。 図13に示す制御装置の機能ブロック図である。 図13に示す制御装置により実行されるおむつ交換補助処理のフローチャートである。 図13に示す携帯端末のタッチパネルに表示される第1指示画面を示す図である。 図17に示す第1指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。 図13に示す携帯端末のタッチパネルに表示される第2指示画面を示す図である。 図19に示す第2指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。 図13において矢印Aで示される方向からみたS107の処理が実行される前の姿勢変更器具の一例を示す図である。 図13において矢印Aで示される方向からみたS107の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す図である。 図13において矢印Aで示される方向からみたS109の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す図である。 第4実施形態に係る姿勢変更器具を有する姿勢変更システムの斜視図である。 図24に示す制御装置の機能ブロック図である。 図25に示す制御装置により実行されるおむつ交換補助処理のフローチャートである。 図24に示す携帯端末のタッチパネルに表示される第1指示画面を示す図である。 図27に示す第1指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。 図24に示す携帯端末のタッチパネルに表示される第2指示画面を示す図である。 図29に示す第2指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。 図24において矢印Aで示される方向からみたS207の処理が実行される前の姿勢変更器具の一例を示す図である。 S207の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す斜視図である。 図24において矢印Aで示される方向からみたS207の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す図である。 S209の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す斜視図である。 図24において矢印Aで示される方向からみたS209の処理が実行された後の姿勢変更器具の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に係る姿勢変更器具について詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
(実施形態に係る姿勢変更器具の概要)
実施形態に係る姿勢変更器具は、仰向けに寝ている状態の被介護者(以下、ユーザとも称する)のおむつ交換を補助するために、空気が注入されたときに、被介護者の姿勢を変更させる為に少なくとも臀部の一部を上昇させるように膨張する臀部昇降部を有する。介護者は、被介護者のおもつを交換するとき、臀部昇降部を膨らまして、仰向きで寝ていた被介護者の臀部を持ち上げることで、被介護者を横向きにして、介護者は、おもつを交換する。実施形態に係る姿勢変更器具は、被介護者を横向きにした上で、被介護者の腰部を昇降することで、被介護者は装着しているおもつを容易に交換できる。
具体的には、一実施形態に係る姿勢変更器具は、基材と、基材の表面に配置され、空気が圧入されることで膨らむ脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部とを有し、ベッド等の寝具の表面に配置される。介護者は、被介護者のおもつを交換するとき、腹部保持部を膨らませた状態で、臀部昇降部を膨らまして、仰向きで寝ていた被介護者の臀部を持ち上げることで、被介護者を横向きにする。次いで、腰部昇降部及び脚部昇降部を順次膨らませながらおもつを交換する。実施形態に係る姿勢変更器具は、被介護者を横向きにした上で、被介護者の腰部及び脚部を順次昇降することで、被介護者は装着しているおもつを容易に交換できる。
また、他の実施形態に係る姿勢変更器具は、棒状に膨らむ複数のエアセルを含む第1エアセル層と、第1エアセル層に含まれるエアセルと直交する方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルを含み、第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層とを有する。他の実施形態に係る姿勢変更器具では、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成される。
また、更に他の実施形態に係る姿勢変更器具は、アレイ状に配置される複数のエアセルを含む第1エアセル層と、アレイ状に配置される複数のエアセルを含み、第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層とを有する。更に他の実施形態に係る姿勢変更器具では、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成される。
(第1実施形態に係る姿勢変更器具)
図1は第1実施形態に係る姿勢変更器具の斜視図であり、図2は図1に示す脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれが膨張した状態を示す図である。図1及び2において、第1方向は第1実施形態に係る姿勢変更器具を平面視したときの右方向を示し、第2方向は第1方向から反時計回りに90度回転した方向を示し、第3方向は第2方向から反時計回りに90度回転した方向を示す。
姿勢変更器具1は、基材10と、脚部昇降部11と、腰部昇降部12と、腹部保持部13と、臀部昇降部14と、空気吸排口20とを有する。脚部昇降部11は第3膨張部とも称され、腰部昇降部12は第2膨張部とも称され、腹部保持部13は第4膨張部とも称され、臀部昇降部14は第1膨張部とも称される。また、脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14が膨張したときの幅及び高さ等の形状は、一例であり、脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部が膨張したときの幅はより長くてもよく、高さはより高くてもよい。
空気吸排口20は、第1吸排気口21〜第4吸排気口24を含む。第1吸排気口21〜第4吸排気口24のそれぞれは、不図示のポンプに接続され、脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14のそれぞれにへ空気を個別に注入するための空気注入経路である。脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部及び臀部昇降部は、別個に空気が注入可能である。
第1吸排気口21〜第4吸排気口24のそれぞれに接続されるポンプは、足踏みポンプ等の手動ポンプであってもよく、モータポンプ等の自動ポンプであってもよい。第1吸排気口21〜第4吸排気口24のそれぞれは、不図示の逆止弁が配置され、脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14のそれぞれに注入された空気が漏気することを防止する。脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14のそれぞれに注入された空気は、逆止弁を開放することで排気される。
基材10は、ポリ塩化ビニル及び多孔質ポリテトラフルオロエチレン(expanded poly-tetrafluoroethylene、ePTFE)等のフッ素樹脂等の可とう性の合成樹脂で形成され、矩形の表面100を有する。基材10の内部には、不図示の空気管が配置され、脚部昇降部11と第1吸排気口21との間、腰部昇降部12と第2吸排気口22との間、腹部保持部13と第3吸排気口23との間、臀部昇降部14と第4吸排気口24との間のそれぞれが接続される。基材10は、仰向けに寝ている状態の被介護者の下部に配置される。
脚部昇降部11は、ポリ塩化ビニル及びePTFE等のフッ素樹脂等の可とう性の合成樹脂で形成され、基材10の表面100に配置される。脚部昇降部11は、第1吸排気口21を介してポンプから空気が注入されたときに第1方向に延伸する棒状に膨張する。より具体的には、脚部昇降部11は、空気が注入されたときに第1方向に長手方向が延伸し且つ高さがH1である直方体形状となるように膨張する。脚部昇降部11は、空気が注入されたときに、被介護者の脚部を上昇させるように膨張する。
腰部昇降部12は、ポリ塩化ビニル及びePTFE等のフッ素樹脂等の可とう性の合成樹脂で形成され、脚部昇降部11から第2方向に第1離隔距離L1だけ離れた基材10の表面100に配置される。腰部昇降部12は、第2吸排気口22を介してポンプから空気が注入されたときに、脚部昇降部11と同様に、第1方向に延伸する棒状に膨張する。より具体的には、脚部昇降部11は、空気が注入されたときに第1方向に長手方向が延伸し且つ高さがH2である直方体形状となるように膨張する。腰部昇降部12の高さH2は、脚部昇降部11の高さH1と等しい。腰部昇降部12は、空気が注入されたときに、被介護者の腰部を上昇させるように膨張する。
腹部保持部13は、ポリ塩化ビニル及びePTFE等のフッ素樹脂等の可とう性の合成樹脂で形成され、脚部昇降部11及び腰部昇降部12から第1方向に離れた基材10の表面100に配置される。腹部保持部13は、第3吸排気口23を介してポンプから空気が注入されたときに第2方向に延伸する棒状に膨張する。より具体的には、腹部保持部13は、空気が注入されたときに第2方向に長手方向が延伸し且つ高さがH3である直方体形状となるように膨張する。腹部保持部13の高さH3は、脚部昇降部11の高さH1及び腰部昇降部12の高さH2よりも高い。腹部保持部13は、空気が注入されたときに、臀部昇降部14の膨張に伴って姿勢が変更された被介護者を支えるために膨張する。
臀部昇降部14は、ポリ塩化ビニル及びePTFE等のフッ素樹脂等の可とう性の合成樹脂で形成される。臀部昇降部14は、腹部保持部13から第1方向の反対の第3方向に、脚部昇降部11と腰部昇降部12との間の第1離隔距離L1よりも短い第2離隔距離L2だけ離れた基材10の表面100に配置される。すなわち、脚部昇降部11と腰部昇降部12との間の第1離隔距離L1は、腹部保持部13と臀部昇降部14との間の第2離隔距離L2もよりも長い。臀部昇降部14は、第4吸排気口24を介してポンプから空気が注入されたときに第2方向に延伸する半円柱状に膨張する。臀部昇降部14の高さH4は、腹部保持部13の高さH3よりも高い。臀部昇降部14は、空気が注入されたときに、被介護者の臀部を上昇させるように膨張する。
(第1実施形態に係る姿勢変更器具を使用したおむつ交換作業)
図3〜9は、姿勢変更器具1を使用したおむつ交換作業を示す図である。図3はおむつ交換作業の第1工程を示し、図4はおむつ交換作業の第2工程を示し、図5はおむつ交換作業の第3工程を示す。図6はおむつ交換作業の第4工程(その1)を示し、図7はおむつ交換作業の第4工程(その2)を示し、図8はおむつ交換作業の第5工程を示し、図9はおむつ交換作業の第6工程を示す。
まず、第1工程において、介護者は、姿勢変更器具1をベッド101の表面の中央部に配置する。姿勢変更器具1は、ベッド101の表面を覆うシーツ等の寝具の上に配置されてもよく、ベッド101の表面と寝具との間に配置されてもよい。また、姿勢変更器具1は、清掃等の保守作業を実施するとき以外は、ベッド101の配置された状態を維持してもよい。また、姿勢変更器具1は、腰部昇降部12が被看護者の頭が配置される枕に近くなるように配置されるが、腰部昇降部12が被看護者の頭が配置される枕から遠くなるように配置されてもよい。
次いで、第2工程において、介護者は、ベッド101の表面の中央部に配置された姿勢変更器具1の表面100を被介護者102の腰部、臀部及び大腿部が覆うように、被介護者102を配置する。被介護者102の大腿部は脚部昇降部11を覆い、被介護者102の腰部は腰部昇降部12を覆い、被介護者102の臀部は臀部昇降部14の右側部分を覆う。腹部保持部13は、被介護者102の何れの部位にも覆われない。
次いで、第3工程において、介護者は、第3吸排気口23に接続されたポンプを駆動して、腹部保持部13に空気を注入して腹部保持部13を膨張させる。腹部保持部13の高さH3は、被介護者102の胸の幅よりも高い。
次いで、第4工程において、介護者は、第4吸排気口24に接続されたポンプを駆動して、臀部昇降部14に空気を注入して臀部昇降部14を膨張させる。臀部昇降部14の腹部保持部13に対向する面は、空気が注入されることに応じてが徐々に起立する。また、臀部昇降部14の腹部保持部13に対向する面は、空気が注入されたときに傾斜して膨張する。臀部昇降部14の腹部保持部13に対向する面が傾斜しながら徐々に起立することで、被介護者102の臀部の端部は、徐々にベッド101の表面から離隔する。
第4工程において、臀部昇降部14に空気が注入されて臀部昇降部14が完全に膨張すると、被介護者102は仰向けから横向きに姿勢が変更される。被介護者102の姿勢が横向きになると、被介護者102の胸部及び腹部は、腹部保持部13によって保持される。
次いで、第5工程において、介護者は、第2吸排気口22に接続されたポンプを駆動して、腰部昇降部12に空気を注入して腰部昇降部12を膨張させる。腰部昇降部12が膨張することで、横向きに寝ている被介護者の腰部及び臀部の上端は、ベッド101の表面から離隔する。介護者はズボン及びおむつを被介護者の臀部から脚部方向に移動する。
次いで、第6工程において、介護者は、第2吸排気口22から腰部昇降部12に注入された空気を排気すると共に、第1吸排気口21に接続されたポンプを駆動して、脚部昇降部11に空気を注入して脚部昇降部11を膨張させる。脚部昇降部11が膨張させことで、横向きに寝ている被介護者の臀部の下端及び大腿部は、ベッド101の表面から離隔する。介護者はズボン及びおむつを被介護者の脚部から抜き取る。
そして、介護者は、第5工程及び第6工程を反対に実行することで、新しいおむつをズボンと共に被介護者の臀部に装着する。
(第1実施形態に係る姿勢変更器具の作用効果)
姿勢変更器具1は、脚部昇降部11及び腰部昇降部12を順次膨張させることで、介護者による被介護者102のおむつの交換を容易することができる。また、姿勢変更器具1は、臀部昇降部14によって被介護者の姿勢を仰向けから横向きに変更した後に、おむつを交換するので、被介護者102のおむつの交換が更に容易になる。
また、姿勢変更器具1は、臀部昇降部14に対向するように腹部保持部13が配置されるので、臀部昇降部14を膨張させて被介護者の姿勢を仰向けから横向けに変更するときに、被介護者が臀部昇降部14の反対側に回転して俯せになることを防止できる。
また、姿勢変更器具1は、臀部昇降部14は、空気が注入されることに応じて腹部保持部13に対向する面が傾斜しながら徐々に起立するので、仰向けに寝ている被介護者を確実に横向きにすることができる。
また、姿勢変更器具1では、脚部昇降部11と腰部昇降部12とは、別個に空気が注入可能であるので、腰部及び大腿部の一方のみを持ち上げておむつを交換できるため、被介護者の腰部及び大腿部の双方を持ち上げて被介護者に無理な姿勢を強いることがない。
また、姿勢変更器具1では、脚部昇降部11と腰部昇降部12とは、別個に空気が注入可能であるので、腰部及び大腿部の一方のみを持ち上げておむつを交換できるため、被介護者の腰部及び大腿部の双方を持ち上げて被介護者に無理な姿勢を強いることがない。
また、腹部保持部13と臀部昇降部14との間の第2離隔距離は、脚部昇降部11と腰部昇降部12との間の第1離隔距離もよりも短いので、臀部昇降部14が膨張している間、被介護者を横向きの状態で保持することができる。
(第2実施形態に係る姿勢変更器具)
図10は、第2実施形態に係る姿勢変更器具の斜視図である。
姿勢変更器具2は、基材10の四隅の裏面に配置される4つの基材移動部25と、4つの基材移動部25を支持する一対の支持部材26とを有することが姿勢変更器具1と相違する。基材移動部25及び一対の支持部材26以外の姿勢変更器具2の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された姿勢変更器具1の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
基材移動部25のそれぞれは、一対の案内板に挟持された車輪を有し、例えばベッドの長手方向の両脇に延伸する一対の桟の上に配置されることで、基材10を移動可能に保持する。基材移動部25の車輪は、不図示のストッパにより固定可能である。一対の支持部材26のそれぞれは、第2方向に延伸する平板状の剛性部材であり、表面に基材10の裏面が固定されると共に、裏面の両端に基材移動部25が固定される。
図11は姿勢変更器具2が当初の位置に配置される第1状態を示す図であり、図12は姿勢変更器具2が上方に移動された第2状態を示す図である。
被介護者は、寝ている間にベッドの下方に移動してしまうことが頻繁に発生する。介護者は、ベッドの下方に移動した被介護者を正常な位置に戻す必要がある。姿勢変更器具2は、基材移動部25によってベッド101の長手方向に移動可能なので、基材10の表面100に臀部が搭載された被介護者をベッド101の上側に移動させることができる。
(第3実施形態に係る姿勢変更器具)
図13は第3実施形態に係る姿勢変更器具を有する姿勢変更システムの斜視図であり、図14は図13において矢印Aで示される方向からみた姿勢変更器具を示す図である。
姿勢変更システム300は、姿勢変更器具3と、携帯端末301とを有する。携帯端末301は、スマートフォン及び携帯情報端末等の携帯端末であり、姿勢変更器具3を操作する操作指示処理を実行するための操作指示プログラムがアプリケーションプログラムとしてインストールされている。携帯端末301は、タッチパネル310を有し、姿勢変更器具3を操作する操作指示が介護者によりタッチパネル310を介して入力され、入力された操作指示を示す操作指示信号を無線通信を介して姿勢変更器具3に送信する。
姿勢変更器具3は、第1エアセル層31と、第2エアセル層32と、第1主エアバルブ33と、第2主エアバルブ34と、第1副エアバルブ35と、第2副エアバルブ36と、エアポンプ37と、制御装置38とを有し、例えばベッドに搭載される。第1エアセル層31及び第2エアセル層32のそれぞれは、複数のエアセルを含む。また、第1主エアバルブ33〜制御装置38は、第1エアセル層31及び第2エアセル層32に含まれるエアセルへへ空気を個別に注入するための空気注入経路を形成する。
第1エアセル層31に含まれるエアセルのそれぞれは、空気が圧入されたときに、ベッドの幅方向に平行な方向である第1方向に延伸する円柱状に膨らむエアセルである。第1エアセル層31に含まれるエアセルのそれぞれは、第1主エアバルブ33及び第1副エアバルブ35を介してエアポンプ37から空気が圧入される。第1エアセル層31に含まれるエアセルのそれぞれは、第1主エアバルブ33及び第1副エアバルブ35を開閉することにより、別個に収縮及び膨張することができる。第1エアセル層31に含まれるエアセルのそれぞれは、例えば収縮及び膨張を順次繰り返すようにエアポンプ37から空気が圧入されることで、姿勢変更器具3を使用する介護者の身体に褥瘡が発生することを抑制できる。
第2エアセル層32は、第1エアセル320〜第10エアセル329を含む。第1エアセル320〜第10エアセル329のそれぞれは、空気が圧入されたときに、ベッドの長さ方向に平行な方向である第2方向に延伸する円柱状に膨らむエアセルである。第1エアセル320〜第10エアセル329のそれぞれは、第2主エアバルブ34及び第2副エアバルブ36を介してエアポンプ37から空気が圧入される。第1エアセル320〜第10エアセル329のそれぞれは、第2主エアバルブ34及び第2副エアバルブ36を開閉することにより、別個に収縮及び膨張することができる。
第1主エアバルブ33〜第2副エアバルブ36は、例えば電動バルブである。第1主エアバルブ33は、エアポンプ37と第1副エアバルブ35との間の空気配管を開閉する。第2主エアバルブ34は、エアポンプ37と第2副エアバルブ36との間の空気配管を開閉する。
第1副エアバルブ35は、第1エアセル層31に含まれるエアセルと第1主エアバルブ33との間の空気配管を開閉すると共に、第1エアセル層31に含まれるエアセルと大気との間を開閉する三方弁である。第1副エアバルブ35は、第1エアセル層31に含まれるエアセルを膨張するときに、第1エアセル層31に含まれるエアセルと第1主エアバルブ33との間を開状態とし、且つ、第1エアセル層31に含まれるエアセルと大気との間を閉状態とする。第1副エアバルブ35は、第1エアセル層31に含まれるエアセルを収縮させるときに、第1エアセル層31に含まれるエアセルと第1主エアバルブ33との間を閉状態とし、且つ、第1エアセル層31に含まれるエアセルと大気との間を開状態とする。
第2副エアバルブ36は、第2エアセル層32に含まれる第1エアセル320〜第10エアセル329と第1主エアバルブ33との間の空気配管を開閉すると共に、第1エアセル320〜第10エアセル329と大気との間を開閉する三方弁である。第2副エアバルブ36は、第1エアセル320〜第10エアセル329を膨張するときに、第1エアセル320〜第10エアセル329と第2主エアバルブ34との間を開状態とし、且つ、第1エアセル320〜第10エアセル329と大気との間を閉状態とする。第2副エアバルブ36は、第1エアセル320〜第10エアセル329を収縮させるときに、第1エアセル320〜第10エアセル329と第2主エアバルブ34との間を閉状態とし、且つ、第1エアセル320〜第10エアセル329と大気との間を開状態とする。
エアポンプ37は、第1主エアバルブ33〜第2副エアバルブ36を介して第1エアセル層31及び第2エアセル層32に含まれるエアセルのそれぞれに空気を圧入するエアポンプである。
図15は、制御装置38の機能ブロック図である。
制御装置38は、通信部381と、記憶部382と、入力部383と、出力部384と、処理部385とを有する。通信部381、記憶部382、入力部383、出力部384及び処理部385は、バス380を介して互いに接続される。携帯端末301から受信する操作指示信号に基づいて、第1主エアバルブ33〜第2副エアバルブ36及びエアポンプ37を制御する。一例では、制御装置38は、エアポンプ37と一体化されてもよい。
通信部381は、イーサネット(登録商標)などの有線の通信インターフェース回路を有する。通信部381は、電気配線を介して5を介して第1主エアバルブ33〜第2副エアバルブ36及びエアポンプ37と通信を行う。また、通信部381は、Bluetooth LE(Low Energy)(登録商標)等の通信方式に従った近距離無線通信を行う通信インターフェース回路を有し、携帯端末301等との間で近距離無線通信を行う。
記憶部382は、例えば、半導体記憶装置、磁気テープ装置、磁気ディスク装置、又は光ディスク装置のうちの少なくとも一つを備える。記憶部382は、処理部385での処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶部382は、介護者による被介護者のおむつ交換を補助するために被介護者の姿勢を変更するおむつ交換補助処理を処理部385に実行させるためのおむつ交換補助プログラム等を記憶する。おむつ交換補助プログラムは、例えばCD−ROM、DVD−ROM等のコンピュータ読み取り可能な可搬型記録媒体から、公知のセットアッププログラム等を用いて記憶部382にインストールされてもよい。
入力部383は、データの入力が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、タッチパネル、ボタン等である。介護者は、入力部383を用いて、文字、数字、記号等を入力することができる。入力部383は、介護者により操作されると、その操作に対応する信号を生成する。そして、生成された信号は、オペレータの指示として、処理部385に供給される。
出力部384は、映像や画像等の表示が可能であればどのようなデバイスでもよく、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイ等である。出力部384は、処理部385から供給された映像データに応じた映像や、画像データに応じた画像等を表示する。また、出力部384は、紙などの表示媒体に、映像、画像又は文字等を印刷する出力装置であってもよい。
処理部385は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部385は、制御装置38の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部385は、記憶部382に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部385は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部385は、指示取得部386と、エアポンプ制御部387とを有する。これらの各部は、処理部385が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして制御装置38に実装されてもよい。
(制御装置38によるおむつ交換補助処理)
図16は、制御装置38により実行されるおむつ交換補助処理のフローチャートである。図16に示すおむつ交換補助処理は、予め記憶部382に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部385により制御装置38の各要素と協働して実行される。
まず、指示取得部386は、おむつ交換補助処理の開始を示すおむつ交換補助処理開始指示を取得したか否かを判定する(S101)。おむつ交換補助処理開始指示は、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部386は、おむつ交換補助処理開始指示を取得したと判定する(S101−YES)まで、S101の処理を繰り返す。
指示取得部386は、おむつ交換補助処理開始指示を取得したと判定する(S101−YES)と、第1指示画面をタッチパネル310に表示することを指示する第1指示画面表示指示を携帯端末301に出力する(S102)。第1指示画面は、被介護者のおむつを介護者が交換するときに、被介護者の姿勢を仰向けから横向けに変更するための指示を表示する画面である。
図17は携帯端末301のタッチパネル310に表示される第1指示画面を示す図であり、図18は図17に示す第1指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。
第1指示画面311は、第1エアセル320〜第10エアセル329のそれぞれのエアの充填率を指定する第1エアセルボタン31a〜第10エアセルボタン31jと、決定ボタン31kとを表示する。第1エアセルボタン31aは第1エアセル320のエアの充填率を指定し、第2エアセルボタン31bは第2エアセル321のエアの充填率を指定する。以下同様に、第10エアセルボタン31jは第10エアセル329のエアの充填率を指定する。
図18に示す例では、第1エアセルボタン31a〜第4エアセルボタン31d及び第10エアセルボタン31jが100%充填されることを示す。また、第5エアセルボタン31eは80%充填されることを示し、第6エアセルボタン31fは20%充填されることを示す。そして、第7エアセルボタン31g〜第9エアセルボタン31iが充填されないことを示す。
第10エアセルボタン31jに対応する第10エアセル329は、空気が圧入されたときに一方向に延伸する長手方向と前記長手方向に直交する短手方向とを有する立体状に膨らむ腹部保持部として機能する。また、第1エアセルボタン31a〜第6エアセルボタン31fに対応する第1エアセル320〜第6エアセル325は、空気が圧入されたときに、腹部保持部の長手方向と平行な方向に長手方向が延伸する立体状に膨らむ臀部昇降部として機能する。第1エアセル320〜第6エアセル325は、腹部保持部として機能する第10エアセル329の短手方向に離れて配置される。
決定ボタン31kが介護者によって押下されることに応じて、携帯端末301は、第1エアセルボタン31a〜第10エアセルボタン31jによって指定された充填率を含む第1操作指示を制御装置38に出力する。
携帯端末301が第1操作指示を制御装置38に出力すると、指示取得部386は、第1操作指示を取得し(S103)、取得した第1操作指示を記憶部382に記憶する。
次いで、第2指示画面をタッチパネル310に表示することを指示する第2指示画面表示指示を携帯端末301に出力する(S104)。第2指示画面は、被介護者のおむつを介護者が交換するときに、被介護者の姿勢を第1指示と反対方向の向きに変更するための指示を表示する画面である。
図19は携帯端末301のタッチパネル310に表示される第2指示画面を示す図であり、図20は図19に示す第2指示画面の介護者による操作の一例を示す図である。
第2指示画面312は、第1エアセル320〜第10エアセル329のそれぞれのエアの充填率を指定する第1エアセルボタン32a〜第10エアセルボタン32jと、決定ボタン32kとを表示する。第1エアセルボタン32aは第1エアセル320のエアの充填率を指定し、第2エアセルボタン32bは第2エアセル321のエアの充填率を指定する。以下同様に、第10エアセルボタン32jは第10エアセル329のエアの充填率を指定する。
図20に示す例では、第1エアセルボタン32a及び第7エアセルボタン32g〜第10エアセルボタン32jが100%充填されることを示す。また、第5エアセルボタン31eは20%充填されることを示し、第6エアセルボタン31fは80%充填されることを示す。そして、第2エアセルボタン32b〜第4エアセルボタン32dが充填されないことを示す。
第1エアセルボタン31aに対応する第1エアセル320は、空気が圧入されたときに一方向に延伸する長手方向と前記長手方向に直交する短手方向とを有する立体状に膨らむ腹部保持部として機能する。また、第5エアセルボタン31e〜第10エアセルボタン31jに対応する第5エアセル324〜第10エアセル329は、空気が圧入されたときに、腹部保持部の長手方向と平行な方向に長手方向が延伸する立体状に膨らむ臀部昇降部として機能する。第5エアセル324〜第10エアセル329は、腹部保持部として機能する第1エアセル320の短手方向に離れて配置される。
決定ボタン32kが介護者によって押下されることに応じて、携帯端末301は、第1エアセルボタン32a〜第10エアセルボタン32jによって指定された充填率を含む第2操作指示を制御装置38に出力する。
携帯端末301が第2操作指示を制御装置38に出力すると、指示取得部386は、第2操作指示を取得し(S105)、取得した第2操作指示を記憶部382に記憶する。
次いで、指示取得部386は、第1操作を開始することを示す第1操作開始指示を取得したか否かを判定する(S106)。第1操作開始指示は、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部386は、第1操作開始指示を取得したと判定する(S106−YES)まで、S106の処理を繰り返す。
指示取得部386によって第1操作開始指示を取得したと判定される(S106−YES)と、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S107)。まず、エアポンプ制御部387は、第1エアセル層31に含まれるエアセルのそれぞれのエアの充填率を、第1エアセル層31に含まれるエアセルが屈曲可能な充填率に減少させる。次いで、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ34及び第2副エアバルブ36を操作する。
図21は図13において矢印Aで示される方向からみたS107の処理が実行される前の姿勢変更器具3の一例を示す図であり、図22は図13において矢印Aで示される方向からみたS107の処理が実行された後の姿勢変更器具3の一例を示す図である。
S107の処理が実行される前では、第1エアセル320〜第10エアセル329は、何れもエアが100%充填されるため、被介護者102は姿勢変更器具3の表面に仰向きで寝ている。
S107の処理が実行された後では、第5エアセル324は80%充填され、第6エアセル325は20%充填され、第7エアセル326〜第9エアセル328が充填されないため、被介護者102は矢印Bで示される臀部が姿勢変更器具3の表面から離隔する。被介護者102の矢印Bで示される臀部が浮き上がることで、介護者は、被介護者102のおむつを部分的に臀部から脚部に移動する。
次いで、指示取得部386は、第2操作を開始することを示す第2操作開始指示を取得したか否かを判定する(S108)。第2操作開始指示は、第1操作開始指示と同様に、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部386は、第2操作開始指示を取得したと判定する(S108−YES)まで、S108の処理を繰り返す。
指示取得部386によって第2操作開始指示を取得したと判定される(S108−YES)と、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第2操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S109)。まず、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第2操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ34及び第2副エアバルブ36を操作する。
図23は、図13において矢印Aで示される方向からみたS109の処理が実行された後の姿勢変更器具3の一例を示す図である。
S109の処理が実行された後では、第5エアセル324は20%充填され、第6エアセル325は80%充填され、第2エアセル321〜第4エアセル323が充填されないため、被介護者102は矢印Cで示される臀部が姿勢変更器具3の表面から離隔する。S109の処理によって、S107の処理で姿勢変更器具3の表面から離隔する臀部と反対の臀部が姿勢変更器具3の表面から離隔する。被介護者102の反対側の臀部が浮き上がることで、介護者は、被介護者102のおむつを脚部を介して被介護者102から取り外す。次いで、介護者は、新しいおむつを脚部を介して被介護者102の臀部に部分的に取り付ける。
次いで、指示取得部386は、第3操作を開始することを示す第3操作開始指示を取得したか否かを判定する(S110)。第3操作開始指示は、第1操作開始指示及び第2操作開始指示と同様に、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部386は、第3操作開始指示を取得したと判定する(S110−YES)まで、S110の処理を繰り返す。
指示取得部386によって第3操作開始指示を取得したと判定される(S110−YES)と、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S111)。まず、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ34及び第2副エアバルブ36を操作する。
S111の処理が実行されることで、S107の処理が実行された後と同様に、図22に示すように、被介護者102は矢印Bで示される臀部が姿勢変更器具3の表面から離隔する。介護者は、S109の処理で部分的に被介護者102の臀部に取り付けられた新しいおむつを被介護者102の臀部に完全に装着する。
次いで、指示取得部386は、おむつ交換補助処理の終了を示すおむつ交換補助処理終了指示を取得したか否かを判定する(S112)。おむつ交換補助処理終了指示は、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部386は、おむつ交換補助処理終了指示を取得したと判定する(S112−YES)まで、S112の処理を繰り返す。
指示取得部386によっておむつ交換補助処理終了指示を取得したと判定される(S112−YES)と、エアポンプ制御部387は、おむつ交換補助処理が開始される前の初期状態になるように、エアバルブを操作する(S113)。まず、エアポンプ制御部387は、第1エアセル320〜第10エアセル329の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部387は、第1エアセル層31に含まれるエアセルの充填率を全て100%に戻す。そして、おむつ交換補助処理は、終了する。
(第3実施形態に係る姿勢変更器具の作用効果)
姿勢変更器具3は、第1エアセル320〜第10エアセル329の何れかを膨らませて、被介護者102の臀部の一部を上昇させることで、介護者による被介護者102のおむつの交換を容易することができる。
(第4実施形態に係る姿勢変更器具)
図24は第4実施形態に係る姿勢変更器具を有する姿勢変更システムの斜視図である。
姿勢変更システム400は、姿勢変更器具4と、携帯端末301とを有する。携帯端末301の構成及び機能は、既に説明したので、ここでは詳細な説明は省略する。
姿勢変更器具4は、第1エアセル層41と、第2エアセル層42と、第1主エアバルブ43と、第2主エアバルブ44と、第1副エアバルブ45と、第2副エアバルブ46と、エアポンプ47と、制御装置48とを有する。第1エアセル層41及び第2エアセル層42のそれぞれは、エアセルを含む。
第1エアセル層41に含まれるエアセル410のそれぞれは、アレイ状に配置され、空気が圧入されたときに、円柱状に膨らむエアセルである。エアセルのそれぞれは、第1主エアバルブ43及び第1副エアバルブ45を介してエアポンプ47から空気が圧入される。エアセル410のそれぞれは、第1主エアバルブ43及び第1副エアバルブ45を開閉することにより、別個に収縮及び膨張することができる。エアセル410のそれぞれは、例えば収縮及び膨張を順次繰り返すようにエアポンプ47から空気が圧入されることで、姿勢変更器具4を使用する介護者の身体に褥瘡が発生することを抑制できる。
第2エアセル層42に含まれるエアセル420のそれぞれは、第1エアセル層41に含まれるエアセルの下方にアレイ状に配置され、空気が圧入されたときに、円柱状に膨らむエアセルである。エアセル420のそれぞれは、第2主エアバルブ44及び第2副エアバルブ46を介してエアポンプ47から空気が圧入される。エアセル420のそれぞれは、第2主エアバルブ44及び第2副エアバルブ46を開閉することにより、別個に収縮及び膨張することができる。
第1主エアバルブ43〜エアポンプ47は、第1主エアバルブ33〜エアポンプ37と同様な構成及び機能を有するので、ここでは詳細な説明は省略する。エアセル410と第1副エアバルブ35との間の空気配管及びエアセル420と第2副エアバルブ46との間の空気配管は、例えば第2エアセル層42の下面並びにエアセル410及び420の間に配置される。
図25は、制御装置48の機能ブロック図である。
制御装置48は、処理部485を処理部385の代わりに有することが制御装置38と相違する。処理部485以外の制御装置48の構成要素の構成及び機能は、同一符号が付された制御装置38の構成要素の構成及び機能と同一なので、ここでは詳細な説明は省略する。
処理部485は、一又は複数個のプロセッサ及びその周辺回路を有する。処理部485は、制御装置48の全体的な動作を統括的に制御するものであり、例えば、CPUである。処理部485は、記憶部482に記憶されているプログラム(ドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム等)に基づいて処理を実行する。また、処理部485は、複数のプログラム(アプリケーションプログラム等)を並列に実行できる。
処理部485は、指示取得部486と、エアポンプ制御部487とを有する。これらの各部は、処理部485が備えるプロセッサで実行されるプログラムにより実現される機能モジュールである。あるいは、これらの各部は、ファームウェアとして制御装置48に実装されてもよい。
(制御装置48によるおむつ交換補助処理)
図26は、制御装置48により実行されるおむつ交換補助処理のフローチャートである。図26に示すおむつ交換補助処理は、予め記憶部482に記憶されているプログラムに基づいて、主に処理部485により制御装置48の各要素と協働して実行される。
まず、指示取得部486は、S101の処理と同様に、おむつ交換補助処理の開始を示すおむつ交換補助処理開始指示を取得したか否かを判定する(S201)。
指示取得部486は、おむつ交換補助処理開始指示を取得したと判定する(S201−YES)と、第1指示画面をタッチパネル310に表示することを指示する第1指示画面表示指示を携帯端末301に出力する(S202)。
図27は携帯端末301のタッチパネル310に表示される第1指示画面を示す図であり、図28は介護者による第1指示画面の操作の一例を示す図である。
第1指示画面411は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420のそれぞれのエアの充填率を指定する複数のエアセルボタン41aと、決定ボタン41bとを表示する。複数のエアセルボタン41aは、10行12列のアレイ状に配置され、第2エアセル層42に含まれるエアセル420のそれぞれに対応する。ここで、頭方向の上端に位置するエアセルボタン41aは第1行第1列のエアセルボタン41aと称し、脚方向の下端に位置するエアセルボタン41aは第10行第12列のエアセルボタン41aと称する。他のエアセルボタン41aは、同様に第i行第j列のエアセルボタン41aと称する。
図28に示す例では、第2行第3列から第4行第12列までの30個のエアセルボタン41aが充填されないことを示す。また、第5行第3列から第5行第12列までの10個のエアセルボタン41aが20%充填されることを示し、第6行第3列から第6行第12列までの10個のエアセルボタン41aが80%充填されることを示す。そして、他のエアセルボタン41aが80%充填されることを示す。
第1行第3列から第1行第12列までのエアセルボタン41aに対応するエアセル420は、空気が圧入されたときに一方向に延伸する長手方向と前記長手方向に直交する短手方向とを有する立体状に膨らむ腹部保持部として機能する。また、第6行第3列から第10行第12列までのエアセルボタン41aに対応するエアセル420は、空気が圧入されたときに、腹部保持部の長手方向と平行な方向に長手方向が延伸する立体状に膨らむ臀部昇降部として機能する。第6行第3列から第10行第12列までのエアセルボタン41aに対応するエアセル420は、腹部保持部として機能する第1行第3列から第1行第12列までのエアセルボタン41aに対応するエアセル420の短手方向に離れて配置される。
決定ボタン41bが介護者によって押下されることに応じて、携帯端末301は、複数のエアセルボタン41aによって指定された充填率を含む第1操作指示を制御装置48に出力する。
携帯端末301が第1操作指示を制御装置48に出力すると、指示取得部486は、第1操作指示を取得し(S203)、取得した第1操作指示を記憶部482に記憶する。
次いで、第2指示画面をタッチパネル310に表示することを指示する第2指示画面表示指示を携帯端末301に出力する(S204)。第2指示画面は、被介護者のおむつを介護者が交換するときに、被介護者の姿勢を第1指示と反対方向の向きに変更するための指示を表示する画面である。
図29は携帯端末301のタッチパネル310に表示される第2指示画面を示す図であり、図30は介護者による第2指示画面の操作の一例を示す図である。
第2指示画面412は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420のそれぞれのエアの充填率を指定する複数のエアセルボタン42aと、決定ボタン42bとを表示する。複数のエアセルボタン42aは、10行12列のアレイ状に配置され、第2エアセル層42に含まれるエアセル420のそれぞれに対応する。ここで、頭方向の上端に位置するエアセルボタン42aは第1行第1列のエアセルボタン42aと称し、脚方向の下端に位置するエアセルボタン42aは第10行第12列のエアセルボタン42aと称する。他のエアセルボタン42aは、同様に第i行第j列のエアセルボタン42aと称する。
図30に示す例では、第7行第3列から第9行第12列までの30個のエアセルボタン42aが充填されないことを示す。また、第5行第3列から第5行第12列までの10個のエアセルボタン42aが80%充填されることを示し、第6行第3列から第6行第12列までの10個のエアセルボタン42aが20%充填されることを示す。そして、他のエアセルボタン42aが100%充填されることを示す。
第10行第3列から第10行第12列までのエアセルボタン42aに対応するエアセル420は、空気が圧入されたときに一方向に延伸する長手方向と前記長手方向に直交する短手方向とを有する立体状に膨らむ腹部保持部として機能する。また、第1行第3列から第6行第12列までのエアセルボタン42aに対応するエアセル420は、空気が圧入されたときに、腹部保持部の長手方向と平行な方向に長手方向が延伸する立体状に膨らむ臀部昇降部として機能する。第1行第3列から第6行第12列までのエアセルボタン42aに対応するエアセル420は、腹部保持部として機能する第10行第3列から第10行第12列までのエアセルボタン41aに対応するエアセル420の短手方向に離れて配置される。
決定ボタン42bが介護者によって押下されることに応じて、携帯端末301は、複数のエアセルボタン42aによって指定された充填率を含む第2操作指示を制御装置48に出力する。
携帯端末301が第2操作指示を制御装置48に出力すると、指示取得部486は、第2操作指示を取得し(S205)、取得した第2操作指示を記憶部482に記憶する。
次いで、指示取得部486は、S106の処理と同様に、第1操作を開始することを示す第1操作開始指示を取得したか否かを判定する(S206)。
指示取得部486によって第1操作開始指示を取得したと判定される(S206−YES)と、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S207)。まず、エアポンプ制御部487は、第1エアセル層41に含まれるエアセル410のそれぞれのエアの充填率を、第1エアセル層41に含まれるエアセル410が屈曲可能な充填率に減少させる。次いで、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ44及び第2副エアバルブ46を操作する。
図31は、図24において矢印Aで示される方向からみたS207の処理が実行される前の姿勢変更器具4の一例を示す図である。図32はS207の処理が実行された後の姿勢変更器具4の一例を示す斜視図であり、図33は図24において矢印Aで示される方向からみたS207の処理が実行された後の姿勢変更器具4の一例を示す図である。
S207の処理が実行される前では、第2エアセル層42に含まれるエアセル420は、何れもエアが100%充填されるため、被介護者102は姿勢変更器具4の表面に仰向きで寝ている。
S207の処理が実行された後では、矢印Dで示される領域に含まれる第2行第3列から第6行第12列までの50個のエアセル420の充填率が減少して高さが低くなるので、被介護者102は矢印Bで示される臀部が姿勢変更器具4の表面から離隔する。被介護者102の矢印Bで示される臀部が浮き上がることで、介護者は、被介護者102のおむつを部分的に臀部から脚部に移動する。
次いで、指示取得部486は、第2操作を開始することを示す第2操作開始指示を取得したか否かを判定する(S208)。第2操作開始指示は、第1操作開始指示と同様に、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部486は、第2操作開始指示を取得したと判定する(S208−YES)まで、S208の処理を繰り返す。
指示取得部486によって第2操作開始指示を取得したと判定される(S208−YES)と、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第2操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S209)。まず、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第2操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ44及び第2副エアバルブ46を操作する。
図34はS209の処理が実行された後の姿勢変更器具4の一例を示す斜視図であり、図35は図24において矢印Aで示される方向からみたS209の処理が実行された後の姿勢変更器具4の一例を示す図である。
S209の処理が実行された後では、矢印Eで示される領域に含まれる第5行第3列から第9行第12列までの50個のエアセル420の充填率が減少して高さが低くなるので、被介護者102は矢印Cで示される臀部が姿勢変更器具4の表面から離隔する。S209の処理によって、S207の処理で姿勢変更器具4の表面から離隔する臀部と反対の臀部が姿勢変更器具4の表面から離隔する。被介護者102の反対側の臀部が浮き上がることで、介護者は、被介護者102のおむつを脚部を介して被介護者102から取り外す。次いで、介護者は、新しいおむつを脚部を介して被介護者102の臀部に部分的に取り付ける。
次いで、指示取得部486は、第3操作を開始することを示す第3操作開始指示を取得したか否かを判定する(S210)。第3操作開始指示は、第1操作開始指示及び第2操作開始指示と同様に、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部486は、第3操作開始指示を取得したと判定する(S210−YES)まで、S210の処理を繰り返す。
指示取得部486によって第3操作開始指示を取得したと判定される(S210−YES)と、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、エアバルブを操作する(S211)。まず、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率が第1操作指示に含まれた充填率となるように、第2主エアバルブ44及び第2副エアバルブ46を操作する。
S211の処理が実行されることで、S207の処理が実行された後と同様に、図32に示すように、被介護者102は矢印Bで示される臀部が姿勢変更器具4の表面から離隔する。介護者は、S209の処理で部分的に被介護者102の臀部に取り付けられた新しいおむつを被介護者102の臀部に完全に装着する。
次いで、指示取得部486は、おむつ交換補助処理の終了を示すおむつ交換補助処理終了指示を取得したか否かを判定する(S212)。おむつ交換補助処理終了指示は、介護者による携帯端末301の操作を介して取得される。指示取得部486は、おむつ交換補助処理終了指示を取得したと判定する(S212−YES)まで、S212の処理を繰り返す。
指示取得部486によっておむつ交換補助処理終了指示を取得したと判定される(S212−YES)と、エアポンプ制御部487は、おむつ交換補助処理が開始される前の初期状態になるように、エアバルブを操作する(S213)。まず、エアポンプ制御部487は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の充填率を全て100%に戻す。次いで、エアポンプ制御部487は、第1エアセル層41に含まれるエアセル410の充填率を全て100%に戻す。そして、おむつ交換補助処理は、終了する。
(第4実施形態に係る姿勢変更器具の作用効果)
姿勢変更器具4は、第2エアセル層42に含まれるエアセル420の何れかを膨らませて、被介護者102の臀部の一部を上昇させることで、介護者による被介護者102のおむつの交換を容易することができる。
また、姿勢変更器具4は、アレイ状に配置されるエアセル420の何れかを膨らませて、被介護者102の姿勢を変化させるので、被介護者102の体形に合わせて被介護者102の姿勢を変更することができる。姿勢変更器具4は、被介護者102の体形に合わせて被介護者102の姿勢を変更するので、姿勢を変更するときに、被介護者102の体勢を被介護者の身体に負担が少ない体勢とすることができる。
また、姿勢変更器具4は、アレイ状に配置されるエアセル420の何れかを膨らませて、被介護者102の姿勢を変化させるので、エアセル420によって脚部昇降部及び腰部昇降部を形成することができる。姿勢変更器具4は、エアセル420によって脚部昇降部及び腰部昇降部を形成することで、姿勢変更器具1及び2と同様に、被介護者102の被介護者の腰部及び大腿部を持ち上げておむつを交換できる。
(実施形態に係る姿勢変更器具の変形例)
姿勢変更器具1及び2では、脚部昇降部11及び腰部昇降部12は、第1方向に延伸する直方体形状となるように膨張するが、実施形態に係る姿勢変更器具では、脚部昇降部及び腰部昇降部は第1方向に延伸する半円柱状等の他の棒状の形状に膨張してもよい。また、姿勢変更器具1及び2では、腹部保持部13は、第2方向に延伸する直方体形状となるように膨張するが、実施形態に係る姿勢変更器具では、腹部保持部は第2方向に延伸する半円柱状等の他の棒状の形状に膨張してもよい。また、腹部保持部及び臀部昇降部は、膨張したときに同一の半円形状になるように形成されてもよい。腹部保持部及び臀部昇降部が膨張したときに同一の半円形状になるように形成されることで、腹部保持部及び臀部昇降部の双方は、腹部保持部及び臀部昇降部の双方の機能を有し、被介護者の姿勢を左右両方向に変更することができる。
また、姿勢変更器具1及び2では、臀部昇降部14は、第2方向に延伸する半円柱状となるように膨張するが、実施形態に係る姿勢変更器具では、臀部昇降部は第2方向に延伸する直方体形状等の他の形状に膨張してもよい。臀部昇降部が第2方向に延伸する直方体形状であるとき、臀部昇降部は、空気が注入されたときに腹部保持部に対向する面が傾斜して膨張し、腹部保持部に対向する面が徐々に起立する。
また、姿勢変更器具1及び2では、脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14のそれぞれは空気圧により膨張する。しかしながら、実施形態に係る姿勢変更器具では、脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部は、水及び油等液体並びにゲル状の半流体等の流体の圧力により膨張するように形成されてもよい。また、実施形態に係る姿勢変更器具では、脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部は、伸縮性に優れた素材で形成されることが好ましい。脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部は、伸縮性に優れた素材で形成されることで、膨張していないときの弛みを最小限とすることができるので、膨張していないときに被介護者の皮膚に接触して褥瘡が発生するおそれを低くできる。
また、姿勢変更器具1及び2では、臀部昇降部14は、被介護者102の臀部を昇降する位置に配置されるが、実施形態に係る姿勢変更器具では、臀部昇降部は、被介護者の臀部ではなく、被介護者の背部を昇降する位置に配置されてもよい。また、実施形態に係る姿勢変更器具では、臀部昇降部は、腰部昇降部12の長手方向に隣接する2つの部材として配置され、被介護者の臀部及び背部の双方を昇降するように形成されてもよい。
また、姿勢変更器具1及び2では、脚部昇降部11、腰部昇降部12、腹部保持部13及び臀部昇降部14のそれぞれは単一の部材として形成される。しかしながら、実施形態に係る姿勢変更器具では、脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれは、隣接し且つ別個に膨張可能な部材として形成されてもよい。実施形態に係る姿勢変更器具は、脚部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれが隣接し且つ別個に膨張可能な部材として形成されることで、種々の体形の被介護者に利用可能にすることができる。
また、実施形態に係る姿勢変更器具は、部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれの配置位置を変更した複数の形態を含んでもよい。実施形態に係る姿勢変更器具は、部昇降部、腰部昇降部、腹部保持部及び臀部昇降部のそれぞれの配置位置を変更した複数の形態を含むことで、種々の体形の被介護者に利用可能にすることができる。
なお、別の見方をすると、実施形態に係る姿勢変更器具は、以下の通りである。
(1)仰向けに寝ている状態のユーザの下部に配置される基材と、
前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの姿勢を変更せる為に少なくとも臀部の一部を上昇させるように膨張する第1膨張部と、
前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの腰部を上昇させるように膨張する第2膨張部と、
前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの脚部を上昇させるように膨張する第3膨張部と、
前記第1乃至第3膨張部へ空気を個別に注入するための空気注入経路と、
を有することを特徴とする姿勢変更器具。
(2)前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、前記第1膨張部の膨張に伴って姿勢が変更されたユーザを支えるために膨張する第4膨張部を更に有する、(1)に記載の姿勢変更器具。
(3)前記第1膨張部は、空気が注入されることに応じて前記第4膨張部に対向する面が徐々に起立する、(2)に記載の姿勢変更器具。
(4)前記第1膨張部は、空気が注入されたときに前記第4膨張部に対向する面が傾斜して膨張する、(2)又は(3)に記載の姿勢変更器具。
(5)前記第2膨張部と前記第3膨張部との間の第1離隔距離は、前記第1膨張部と前記第4膨張部との間の第2離隔距離もよりも長い、(1)〜(4)の何れか一つに記載の姿勢変更器具。
(6)前記第1膨張部と前記第4膨張部のそれぞれの外側に配置され、前記基材を移動可能に保持する基材移動部を更に有する、(1)〜(5)の何れか一つに記載の姿勢変更器具。
1〜4 姿勢変更器具
10 基材
11 脚部昇降部(第4膨張部)
12 腰部昇降部(第3膨張部)
13 腹部保持部(第2膨張部)
14 臀部昇降部(第1膨張部)
20 空気吸排口
25 基材移動部
31、41 第1エアバルブ層
32、42 第2エアバルブ層
320〜329、420 エアバルブ(第1膨張部、第2膨張部)

Claims (8)

  1. 仰向けに寝ている状態のユーザの下部に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの姿勢を変更せる為に少なくとも臀部の一部を上昇させるように膨張する第1膨張部と、
    空気が注入されたときに、前記第1膨張部の膨張に伴って姿勢が変更されたユーザを支えるために膨張する第2膨張部と、
    前記第1乃至第2膨張部へ空気を個別に注入するための空気注入経路と、
    をゆうすることを特徴とする姿勢変更器具。
  2. 仰向けに寝ている状態のユーザの下部に配置される基材と、
    前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの腰部を上昇させるように膨張する第3膨張部と、
    前記基材の表面に配置され、空気が注入されたときに、ユーザの脚部を上昇させるように膨張する第4膨張部と、を更に有し、
    前記空気注入経路は、前記第1乃至第4膨張部へ空気を個別に注入する、請求項1に記載の姿勢変更器具。
  3. 前記第1膨張部は、空気が注入されることに応じて前記第2膨張部に対向する面が徐々に起立する、請求項2に記載の姿勢変更器具。
  4. 前記第1膨張部は、空気が注入されたときに前記第2膨張部に対向する面が傾斜して膨張する、請求項2又は3に記載の姿勢変更器具。
  5. 前記第3膨張部と前記第4膨張部との間の第1離隔距離は、前記第1膨張部と前記第2膨張部との間の第2離隔距離もよりも長い、請求項2〜4の何れか一項に記載の姿勢変更器具。
  6. 前記第1膨張部と前記第2膨張部のそれぞれの外側に配置され、前記基材を移動可能に保持する基材移動部を更に有する、請求項2〜5の何れか一項に記載の姿勢変更器具。
  7. 第1方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルを含む第1エアセル層と、
    前記第1方向に直交する第2方向に平行な方向に延伸する棒状に膨らむ複数のエアセルを含み、前記第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層と、を有し、
    前記第1膨張部及び前記第2膨張部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成される、請求項1に記載の姿勢変更器具。
  8. アレイ状に配置される複数のエアセルを含む第1エアセル層と、
    アレイ状に配置される複数のエアセルを含み、前記第1エアセル層の下方に配置される第2エアセル層と、を有し、
    前記第1膨張部と前記第2膨張部のそれぞれは、第2エアセル層に含まれるエアセルによって形成される、請求項1に記載の姿勢変更器具。
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