JP2021131792A - 真贋判定用端末およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】ICカードの真贋判定を好適に行うのに役立つ真贋判定用端末等を提供する。【解決手段】真贋判定用端末1は、ICチップ20を有するICカード10の真贋判定に用いるものであり、読取部によりICチップ20から所定のAID(アプリケーション識別子)を読取れたかどうか判定する判定手段111と、ICカード10の撮影画像を用いてICカード10の券面の真偽を取得する取得手段112と、を有しており、これにより多面的な真贋判定を行うことが可能である。【選択図】図3

Description

本発明は、ICカードの真贋判定に用いる真贋判定用端末とそのプログラムに関する。
近年、少子高齢化による労働人口の不足が深刻化しており、労働人口の不足を補うために外国人労働者が増加している。例えば都心のコンビニエンスストアにおいてはかなりの外国人が働いている。
外国人が働くには所定の就労資格を有している必要があり、その就労資格を証明するために国が在留カードを発行して常時携帯することを義務づけている。経営者側は在留カードの提示を要求し、所定の就労資格を有しているかを確認するが、最近では在留カードが偽造される例が増加しており、在留カードの真贋判定に利用できるシステムが望まれている。
例えば、在留カードは内部にICチップを有するICカードであり、偽造カードにはICチップが入っていない、またはダミーのICチップが入っていることが多いため、在留カードの真贋判定にはICチップの読取を行うことが有効である。
また、インクジェットプリンタ等で偽の券面情報を印刷したものを在留カードに貼り付ける、といった券面情報の偽造もよく行われる。そのため、券面の画像を用いて在留カードの券面の偽造を検出することも有効であり、特許文献1にはICカードの券面のスキャン画像を用いて券面の偽造検出を行う例が開示されている。
特開2017-208767号公報
ICカードのICチップ付近を曲げたりICカードに強い衝撃を加えたりすると、ICチップが破壊されることがあり、この場合、正規の在留カードであってもICチップを読取ることはできなくなる。
そのため、前記のようにICチップの読取結果から真贋判定を行うと、このような正規の在留カードが偽とされることになり、正規の就労資格を有する外国人労働者を排除する可能性がある。券面の画像を用いて真贋判定を行う場合も、券面に汚れ等があると正規の在留カードが偽とされることがあり、上記と同様の問題がある。
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、ICカードの真贋判定を好適に行うのに役立つ真贋判定用端末等を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するための第1の発明は、ICチップを有するICカードの真贋判定に用いる真贋判定用端末であって、真贋判定用端末の読取部により前記ICチップから所定の情報を読取れたかどうか判定する判定手段と、前記ICカードの撮影画像を用いて前記ICカードの券面の真偽を取得する取得手段と、を有することを特徴とする真贋判定用端末である。
本発明の真贋判定用端末では、ICチップの読取結果の判定に加え、ICカードの撮影画像を用いてICカードの券面の真偽を取得することにより、ICカードの多面的な真贋判定を行うことが可能になる。例えばICチップが正しく読取れないときも、それだけでICカードを偽とするのではなく、券面の真偽も参照することで、ICチップの壊れている正規のICカードが偽とされるのを防ぐことができ、より正確な真贋判定に役立つ。またユーザは携帯端末などの一体の端末でICチップの読取結果の判定やICカードの券面の真偽の取得を行うことができ、これらの結果を用いてICカードの真贋判定を容易に行うことができる。
前記真贋判定用端末は、携帯端末であることが望ましい。また、前記ICカードは例えば在留カードである。
本発明では、スマートフォン等の携帯端末にアプリケーションをダウンロードすることで上記の処理が実現可能であり、大きな設備投資をすることなく導入できて普及性が高い。真贋判定の対象は例えば在留カードであり、偽造された在留カードの利用を防止することができる。
前記所定の情報は、暗証番号無しに前記ICチップから読取ることのできる情報であることが望ましい。前記所定の情報は、例えば前記ICチップに格納されたアプリケーション識別子である。
暗証番号無しにICチップから読取れる情報を読取結果の判定に用いることで、処理を容易に行うことができる。この情報の一例がAID(アプリケーション識別子)であり、例えば在留カードの券面情報を印刷した物を運転免許証の上に貼付けるような偽造を行った場合に、AIDが在留カードに対応するものでない(運転免許証に対応する)ことをもってその偽造を検出できる。
前記ICカードの券面の真偽は、例えば前記ICカードの券面印刷の解像度を利用した偽造検出の結果から得られる。あるいは、前記ICカードのプレ印刷部分の文字のスタイルを利用した偽造検出の結果から得られてもよく、前記ICカードの券面の文字情報の矛盾の有無による偽造検出の結果から得ることもできる。また、前記ICカードの券面の文字情報と前記ICチップ内のデータとの照合による偽造検出の結果から得ることも可能である。
これらの偽造検出手法によって、例えば偽の券面情報を印刷した物をICカードの上に貼付けるといった偽造を行った場合に、券面の偽造をICカードの券面の撮影画像を用いて好適に検出できる。
第2の発明は、コンピュータ端末を、ICチップを有するICカードの真贋判定に用いる真贋判定用端末であって、真贋判定用端末の読取部により前記ICチップから所定の情報を読取れたかどうか判定する判定手段と、前記ICカードの撮影画像を用いて前記ICカードの券面の真偽を取得する取得手段と、を有する真贋判定用端末として機能させるためのプログラムである。
本発明により、ICカードの真贋判定を好適に行うのに役立つ真贋判定用端末等を提供することができる。
真贋判定用端末1を示す図。 真贋判定用端末1のハードウェア構成を示す図。 真贋判定用端末1の機能構成を示す図。 ICカード10を示す図。 真贋判定用端末1が実行する処理を示すフローチャート。 ICカード10の撮影画面の例。 ICカード10の券面の偽造検出について説明する図。 ICカード10の券面の偽造検出について説明する図。
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
(1.真贋判定用端末1)
図1は本発明の実施形態に係る真贋判定用端末1を示す図である。真贋判定用端末1はスマートフォンやタブレット端末等の携帯端末であり、ICカード10のICチップ20の読取を行うとともに、ICカード10の券面の撮影画像を用いて券面の真偽を取得し、それらの結果をICカード10の真贋判定に利用可能とするものである。
図2は真贋判定用端末1のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、真贋判定用端末1は、制御部101、記憶部102、表示部103、入力部104、通信部105、カメラ106、音声入出力部107、読取部108等をバス等により接続して構成されたコンピュータ端末により実現できる。ただしこれに限ることは無く、適宜様々な構成をとることができる。
制御部101はCPU、ROM、RAMなどから構成される。CPUは、記憶部102、ROMなどの記憶媒体に格納された真贋判定用端末1の処理に係るプログラムをRAM上のワークエリアに呼び出して実行する。ROMは不揮発性メモリであり、ブートプログラムやBIOSなどのプログラム、データなどを恒久的に保持している。RAMは揮発性メモリであり、記憶部102、ROMなどからロードしたプログラムやデータを一時的に保持するとともに、制御部101が各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。
記憶部102はフラッシュメモリ等であり、後述する処理に際し真贋判定用端末1が実行するプログラム、プログラム実行に必要なデータ、OSなどが格納される。これらのプログラムやデータは、制御部101により必要に応じて読み出され実行される。記憶部102には、後述の図5で説明する処理を実行するための専用のアプリケーションプログラムが格納される。
表示部103は液晶パネル等のディスプレイ装置を有し、真贋判定用端末1に入力を行うための入力部104としてタッチパネルが設けられている。
通信部105はネットワークを介した通信を媒介する通信インタフェースであり、外部のサーバ等との間で通信を行う。
カメラ106は、光学レンズ、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の撮像素子、A/D(Analog/Digital)変換部等から構成される高解像度のエリアカメラである。カメラ106は、光学レンズを介して入力された被写体像を撮像素子により光電変換し、アナログ画像信号を生成する。そして、A/D変換部によりアナログ画像信号をデジタル画像データに変換する。
音声入出力部107は、音声の入力に用いるマイクや、音声の出力を行うスピーカーを備える。
読取部108は、ICカード10のICチップ20との間でNFC(Near Field Communication)等の近距離無線通信技術を用いた通信を行うことで、ICチップ20に格納された各種の情報をICチップ20から受信し、読取るものである。本実施形態ではICチップ20がICカード10に内蔵されており、読取部108との間で非接触式の通信が行われる。
(2.真贋判定用端末1の機能)
図3は真贋判定用端末1の機能構成を示す図である。真贋判定用端末1は、判定手段111、取得手段112等を有する。
判定手段111は、真贋判定用端末1の制御部101が、読取部108によりICカード10のICチップ20から所定の情報を読取れたかどうか判定するものである。この情報については後述する。
取得手段112は、真贋判定用端末1の制御部101が、ICカード10の券面をカメラ106により撮影した撮影画像を用いてICカード10の券面の真偽を取得するものである。
(3.ICカード10)
ICカード10は、本実施形態において真贋判定の対象となるカード媒体であり、その内部にはICチップ20が設けられる。本実施形態ではICカード10を在留カードとするが、これに限ることはない。ICチップ20を有していれば、運転免許証、マイナンバーカード、特別永住者カードなどであってもよい。
図4はICカード10(在留カード)の概略を示す図であり、ICカード10の券面情報を一部省略して模式的に示したものである。
ICカード10には様々な券面情報が印刷により形成され、例えば在留カードについては、カード発行国11、在留番号12、カード所持者の生年月日13、顔画像14、在留資格15、就労制限の有無16、カードの交付年月日17、有効期限18などが券面情報の例として挙げられる。
このうち、在留番号12、生年月日13、顔画像14、在留資格15、就労制限の有無16、交付年月日17、有効期限18などは個々のICカード10によって異なるオンデマンド情報である。
一方、在留番号12、生年月日13、在留資格15、就労制限の有無16、交付年月日17、有効期限18の記載欄を示す「番号」「生年月日」「在留資格」「就労制限の有無」「交付年月日」「このカードは…」などの文字、およびカード発行国11(「日本国政府」)等は、各ICカード10で共通に使用される。これらの文字は、オンデマンド情報の印刷前にカード基材上の決まった位置に予め形成され、プレ印刷部分と呼ばれる。
ICカード10は、予め上記のプレ印刷部分を形成したカード基材に前記のオンデマンド情報を印刷することで製造される。オンデマンド情報やプレ印刷部分がどのような構成となるかは、在留カード、運転免許証、マイナンバーカード、特別永住者カードなどICカード10の種類によって異なる。
(4.真贋判定用端末1の処理)
図5は真贋判定用端末1が実行する処理を示すフローチャートである。図5の各ステップは真贋判定用端末1の制御部101が真贋判定用端末1の各部を制御して実行する。
本実施形態では、まずユーザが真贋判定用端末1を操作して記憶部102に格納された専用のアプリケーションプログラムを立ち上げる。すると、真贋判定用端末1は表示部103にメニュー画面(不図示)を表示し、メニュー画面でのユーザの選択に応じて読取部108を起動し、ICカード10のICチップ20に格納された所定の情報を読取る(S1)。
ICチップ20には各種の情報が格納されているが、カード所持者に関する情報など守秘性の高いものはその読取に暗証番号を要する。一方、ICチップ20には暗証番号無しに読取ることのできる情報も格納されており、本実施形態では処理の容易さ等の観点から上記所定の情報としてそのような暗証番号無しに読取ることのできる情報を用いる。その一例がICチップ20のAID(アプリケーション識別子)である。AIDはICカード10の種類によって異なり、読取部108とICチップ20との間で通信が確立された際にICチップ20から読取部108に送信される。
真贋判定用端末1は、ICチップ20の読取結果として、在留カードに対応する所定のAIDをICチップ20から読取ることができたか否かを判定し(S2)、その判定結果を表示部103に表示する(S3)。
判定結果としては、所定のAIDをICチップ20から読取ることができたか否かの他、所定のAIDをICチップ20から読取ることができなかった場合には、ICチップ20からAIDを読取ること自体ができなかったのか、あるいはICチップ20から読取ったAIDが所定のAIDでなかったのかも判定し、表示させることができる。前者の場合、ICチップ20が壊れている、ICチップ20が存在しないなどの理由が考えられ、後者の場合、運転免許証など在留カードとは別の種類のICカードに対応するICチップ20が存在していることが考えられる。
真贋判定用端末1は、次に、インストラクションを表示部103に表示するなどしてICカード10の券面の撮影をユーザに促す。真贋判定用端末1は、ユーザの操作に応じてカメラ106を起動し、ICカード10の券面を撮影する(S4)。
図6はこの時のICカード10の撮影画面の例である。本実施形態では、前記のインストラクション等により、表示部103に表示された所定の枠1031内にICカード10を収めるよう促し、ICカード10の撮影を行う。
真贋判定用端末1は、ICカード10を撮影すると、ICカード10の撮影画像を用いてICカード10の券面の偽造検出を行うことにより(S5)、ICカード10の券面の真偽を取得し(S6)、券面の真偽を表示部103に表示する(S7)。S5の偽造検出については後述する。
ユーザは、S3、S7における表示内容を参照し、ICカード10の真贋を自身で判定することができる。例えばICチップ20から所定のAIDを読取れなかった時も、それだけでICカード10を偽とするのではなく、ICカード10の券面が真とされていればICカード10を真と判定すること等が可能である。
(5.S5における偽造検出の例)
前記のS5における偽造検出の具体的手法は、ICカード10の撮影画像を利用するものであれば特に限定されないが、以下その例を説明する。
(5−1.ICカード10の券面印刷の解像度を利用した偽造検出)
S5では、ICカード10の券面印刷の解像度を利用した偽造検出を行うことができる。例えば、正規のICカード10の券面の所定部分が面積階調方式でサーマル印刷され、偽造カードの同じ部分が面積階調方式でインクジェット印刷される場合、その部分の解像度は正規のICカード10よりもかなり高くなる。
この解像度を利用した偽造検出手法としては、例えば特開2011-34535号公報に開示されたモアレ縞の検知によるものが挙げられる。カメラ106により撮影した券面の撮影画像の場合、モアレ縞は、面積階調方式での券面印刷における網点のピッチ(解像度)とカメラ106の撮像素子のピッチの差により生じ、撮像素子のピッチよりもかなり高い解像度となるインクジェット印刷でICカード10の券面が印刷されている時にモアレ縞が生じる。真贋判定用端末1は、そのようなモアレ縞が券面の撮影画像に存在する場合に偽造が検出されたとし、ICカード10の券面を偽とできる。
(5−2.ICカード10のプレ印刷部分の文字のスタイルを利用した偽造検出)
前記したICカード10のプレ印刷部分の文字については、図7でカード発行国11(「日本国政府」)の例を示すように、偽造カードの文字が正規のICカード10の文字と異なるスタイル(形態)になっていることがある。
そこで、真贋判定用端末1は、偽造検出に用いる文字をICカード10の券面のプレ印刷部分の文字のなかから予め所定のものに設定しておき、券面の撮影画像から切出したその所定文字の画像について正のスタイルの所定文字をテンプレートとしたパターンマッチングを実施し、券面の撮影画像から切出した所定文字のスタイルが正しいか否かを判別する。真贋判定用端末1は、当該所定文字のスタイルが正しくない場合に偽造が検出されたとし、ICカード10の券面を偽とできる。
文字のスタイルが正しいか否かは、人工知能(AI)を用いて判別することもできる。この場合、例えば正のスタイルの所定文字と、これとスタイルの異なる多数の所定文字を準備し、これらの文字について機械学習を行うことで文字の形態的特徴によりスタイルの正誤を識別する識別器(判別式)を作成し、スタイルの正誤の判別に用いることができる。
(5−3.ICカード10の券面の文字情報の矛盾の有無による偽造検出)
また真贋判定用端末1は、既知のOCR(Optical Character Recognition;光学的文字認識)処理によってICカード10の券面の撮影画像から券面の文字情報を読取り、その文字情報の示す内容が矛盾を有するか否かを偽造検出に用いることも可能である。文字情報の矛盾には、大きく分けて、文字情報の内容と別の文字情報の内容との間に矛盾が有るケースと、文字情報の内容と当該文字情報の属性との間に矛盾が有るケースが考えられる。
前者のケースでは、一方の文字情報の内容が他方の文字情報の内容に応じた所定の値または範囲内でない場合に、矛盾を有すると判別できる。一例として、文字情報の間に法律面等から定まる所定の関係が存在し、当該関係から見た時に文字情報の間に矛盾を有する場合がある。例えば、在留資格15と就労制限の有無16との間には、在留資格15が「留学」である場合に就労制限の有無16が「就労不可」であるという法律面の関係が存在するので、仮に券面の撮影画像から得た在留資格15が「留学」であるのに就労制限の有無16が「就労可」であるような場合、これらの文字情報(「留学」と「就労可」)が矛盾を有するので券面の偽造が検出されたとし、ICカード10の券面が偽とされる。その他、生年月日13から求められる年齢がICカード10の交付年月日17に対し若すぎるなどの場合も矛盾を有すると判別できる。
後者のケースでは、文字情報の内容が当該文字情報の属性に応じた所定の値または範囲内でない場合に、矛盾を有すると判別できる。例えば、生年月日13が有り得ない年月日(「昭和70年」や「13月」、「4月31日」など)である場合、生年月日13の文字情報が、カード所持者の生年月日を示すものであること(文字情報の属性)に対して矛盾を有するので券面の偽造が検出されたとし、ICカード10の券面が偽とされる。これはICカード10の交付年月日17などについても同様であり、予め年月日として適切な値の範囲(例えば昭和は1〜64年まで、月は1〜12月まで、4月は1〜30日まで等)を真贋判定用端末1の記憶部102に記録しておき、当該範囲を参照して矛盾の有無を判別できる。その他、有効期限18が現在日時より前の日時である場合なども矛盾を有すると判別できる。
(5−4.券面の文字情報とICチップ20内のデータとの照合による偽造検出)
在留カードの場合、ICチップ20にはICカード10の券面画像のデータが格納されている。これは読取に際し暗証番号の入力を要するものであるが、在留カードの場合、真贋判定用端末1がICカード10の券面の撮影画像に対しOCR処理を行うことで在留番号12を取得し、これを暗証番号としてICチップ20に送信することで、ICチップ20に格納されたICカード10の券面画像を受信し読取ることができる。
従って、真贋判定用端末1は、図8に示すようにICカード10の券面の撮影画像100とICチップ20内に格納された券面画像200の双方に対しOCR処理を行うことによって得られる所定位置Aの文字情報(図8の例では生年月日13)同士を比較照合し、それらが異なっていた場合に偽造が検出されたとし、ICカード10の券面を偽とできる。この場合、券面の文字情報に前記の(5−3)のような矛盾が無くても、券面の文字情報がICチップ20内に格納された券面画像と矛盾していればICカード10の券面を偽とできる。
また真贋判定用端末1は、在留番号12を暗証番号としてICチップ20に送信することで、ICチップ20に格納されたカード所持者の生年月日などのデータを読取ることもでき、そのデータを、ICカード10の券面の撮影画像100に対しOCR処理を行うことによって得られる生年月日13等の文字情報と比較照合することも可能である。上記と同様、真贋判定用端末1は、両者が異なっていた場合に偽造が検出されたとし、ICカード10の券面を偽とできる。
これらの手法により、ICカード10の券面の撮影画像を用いてICカード10の券面の偽造検出を行い、ICカード10の券面の真偽を取得することができる。各手法は単独で利用してもよいが、複数の手法を組み合わせて利用することもできる。後者の場合、いずれか一つの手法において券面の偽造が検出された場合にICカード10の券面を偽としてもよく、全ての手法において券面の偽造が検出された場合にICカード10の券面を偽としてもよい。
また、ICカード10の券面の偽造検出(S5)は、券面の撮影画像と偽造検出に必要なその他のデータを含む偽造検出要求を外部のサーバに送信することで、当該サーバにより実行させてもよい。当該サーバは、例えば券面の偽造検出結果よりICカード10の券面の真偽を判定し、真贋判定用端末1はICカード10の券面の真偽をサーバから受信して取得する(S6)。
以上説明したように、本実施形態の真贋判定用端末1では、ICチップ20の読取結果の判定に加え、ICカード10の撮影画像を用いてICカード10の券面の真偽を取得することにより、ICカード10の多面的な真贋判定を行うことが可能になる。例えばICチップ20が正しく読取れないときも、それだけでICカード10を偽とするのではなく、券面の真偽も参照することで、ICチップ20の壊れている正規のICカード10が偽とされるのを防ぐことができ、より正確な真贋判定に役立つ。またユーザは携帯端末などの一体の端末でICチップ20の読取結果の判定やICカード10の券面の真偽の取得を行うことができ、これらの結果を用いてICカード10の真贋判定を容易に行うことができる。
また本実施形態では、スマートフォン等の携帯端末にアプリケーションをダウンロードすることで前記の図5で説明した処理が実現可能であり、大きな設備投資をすることなく導入できて普及性が高い。
さらに本実施形態では、暗証番号無しにICチップ20から読取れる情報をS2における読取結果の判定に用いることで、処理を容易に行うことができる。本実施形態ではこの情報をICカード10の種類に対応するAID(アプリケーション識別子)とすることで、例えば在留カードの券面情報を印刷した物を運転免許証の上に貼付けるような偽造を行った場合に、AIDが在留カードに対応するものでない(運転免許証に対応する)ことをもってその偽造を検出できる。ただし、読取結果の判定に用いる情報がAIDに限ることはない。
さらに、本実施形態では前記の(5−1)〜(5−4)で説明した偽造検出手法を用いることで、例えば偽の券面情報を印刷した物を在留カードの上に貼付けるといった偽造を行った場合に、券面の偽造を券面の撮影画像を用いて好適に検出できる。
しかしながら、本発明は以上の実施形態に限らない。例えば本実施形態における真贋判定の対象は在留カードであり、偽造された在留カードの利用を防止することができるが、真贋判定の対象はICチップ20を有するICカード10であれば特に限定されない。
さらに、本実施形態では、S3、S6での表示内容を参照し、ユーザ自身がICカード10の真贋を判定しているが、ICカード10の真贋の判定は、前記のアプリケーションプログラムによって実現される真贋判定手段により、ICチップ20の読取結果とICカード10の券面の真偽に基づき自動で行うこともできる。ICチップ20の読取結果およびICカード10の券面の真偽の組み合わせとICカード10の真贋とをどのように対応付けるかも任意である。
例えば、真贋判定用端末1は、ICチップ20から所定のAIDが読取れた場合にICカード10を真と判定して処理を終了する一方、ICチップ20から所定のAIDが読取れなかった場合にS4以降の処理を実行し、ICカード10の券面が真とされればICカード10が真であると判定し、券面が偽とされればICカード10を偽と判定する。真贋判定用端末1は、これらの真贋判定結果を表示部103に表示し、処理を終了する。
以上、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1:真贋判定用端末
10:ICカード
20:ICチップ
100:撮影画像
111:判定手段
112:取得手段
200:券面画像

Claims (10)

  1. ICチップを有するICカードの真贋判定に用いる真贋判定用端末であって、
    真贋判定用端末の読取部により前記ICチップから所定の情報を読取れたかどうか判定する判定手段と、
    前記ICカードの撮影画像を用いて前記ICカードの券面の真偽を取得する取得手段と、
    を有することを特徴とする真贋判定用端末。
  2. 前記真贋判定用端末は、携帯端末であることを特徴とする請求項1記載の真贋判定用端末。
  3. 前記ICカードは在留カードであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の真贋判定用端末。
  4. 前記所定の情報は、暗証番号無しに前記ICチップから読取ることのできる情報であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の真贋判定用端末。
  5. 前記所定の情報は、前記ICチップに格納されたアプリケーション識別子であることを特徴とする請求項4記載の真贋判定用端末。
  6. 前記ICカードの券面の真偽は、前記ICカードの券面印刷の解像度を利用した偽造検出の結果から得られるものであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の真贋判定用端末。
  7. 前記ICカードの券面の真偽は、前記ICカードのプレ印刷部分の文字のスタイルを利用した偽造検出の結果から得られるものであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の真贋判定用端末。
  8. 前記ICカードの券面の真偽は、前記ICカードの券面の文字情報の矛盾の有無による偽造検出の結果から得られるものであることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれかに記載の真贋判定用端末。
  9. 前記ICカードの券面の真偽は、前記ICカードの券面の文字情報と前記ICチップ内のデータとの照合による偽造検出の結果から得られるものであることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれかに記載の真贋判定用端末。
  10. コンピュータ端末を、
    ICチップを有するICカードの真贋判定に用いる真贋判定用端末であって、
    真贋判定用端末の読取部により前記ICチップから所定の情報を読取れたかどうか判定する判定手段と、
    前記ICカードの撮影画像を用いて前記ICカードの券面の真偽を取得する取得手段と、
    を有する真贋判定用端末として機能させるためのプログラム。
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