JP2021123010A - 画像形成装置および検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】プレコート剤の粘度を適正化して画質の安定化に寄与することが可能な画像形成装置および検知方法を提供する。【解決手段】画像形成装置は、インクが付与されることによって画像が形成される転写体の表面に、プレコート剤を付与する付与部と、付与されたプレコート剤を増粘させる増粘部と、増粘されたプレコート剤の増粘状態を検知する検知部と、を備える。また、画像形成装置は、検知部によって検知される増粘状態が適正となるように、プレコート剤の粘度に影響を与える制御パラメーターを制御する制御部を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、画像形成装置および検知方法に関する。
近年、紙、布帛等の種々の記録媒体に対して高精細な画像を記録する装置として、インクジェットヘッドからインクを吐出して記録媒体に印字するインクジェット方式による画像形成装置(以下、インクジェット画像形成装置という。)が広く普及している。
インクジェット画像形成装置において、インクジェットヘッドから吐出されるインクを中間転写ベルトなどの像担持体(転写体)に担持させ、該担持されたインクを転写ニップ部でインク像として記録媒体に転写する中間転写方式のものが提案されている(例えば特許文献1を参照)。
特開2017−39316号公報
ところで、中間転写方式のインクジェット画像形成装置では、インクの混色防止や位置精度の確保等のために、転写体上にプレコート剤を供給(付与)し、かかるプレコート剤による膜上にインクを吐出、着弾させる方式のものが多い。
かかる方式のインクジェット画像形成装置において、プレコート剤の機能を十分に発揮させるためには、インクの着弾時においてプレコート剤が適度に乾燥(増粘)していることが必要になる。
しかしながら、実際には、後述する種々の理由により、インク着弾時における転写体上のプレコート剤の乾燥(増粘)状態を適正化することが容易でなく、この結果、画像品質の安定化を図ることが難しい、という課題があった。
本発明の目的は、プレコート剤の粘度を適正化して画質の安定化に寄与することが可能な画像形成装置および検知方法を提供することである。
本発明に係る画像形成装置は、
インクが付与されることによって画像が形成される転写体の表面に、プレコート剤を付与する付与部と、
付与された前記プレコート剤を増粘させる増粘部と、
増粘された前記プレコート剤の増粘状態を検知する検知部と、
を備える。
本発明に係る検知方法は、
インクが付与されることによって画像が形成される転写体の表面に、プレコート剤を付与し、
付与された前記プレコート剤を増粘させ、
増粘された前記プレコート剤の増粘状態を検知する。
本発明によれば、プレコート剤の粘度を適正化して画質の安定化に寄与することができる。
本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置の概略構成図である。 図1のインクジェット画像形成装置の主要な機能構成を示すブロック図である。 通常の印刷ジョブ実行時における処理を説明するフローチャートである。 転写ベルト上にプレコート剤を供給した後の当該プレコート剤の状態変化を説明する図である。 図5Aはプレコート剤が乾燥ないし増粘してゆく状態の変化を表すグラフであり、図5Bはプレコート剤のかかる状態の変化を模式的に表す側面図である。 プレコート剤の増粘状態に応じたテストチャートのインクドットの状態変化を示す平面図である。 本実施の形態における特徴的な処理を示すフローチャートである。 プレコート剤の粘度(増粘状態)に影響を与える制御パラメーター(数値)の一例を説明する表であり、図8Aは通常時における数値、図8Bはプレコート剤の粘度を調整する場合の数値を、各々示す。 図1のインクジェット画像形成装置の変形例を示す概略構成図である。 プレコート剤の表面の増粘状態を検知するための他の具体例を説明する側面図である。 プレコート剤の表面の増粘状態を検知するためのさらに他の具体例を説明する側面図である。
以下、本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置について、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本実施の形態に係るインクジェット画像形成装置1の概略構成を示す図である。また、図2は、インクジェット画像形成装置1の主要な機能構成を示すブロック図である。
インクジェット画像形成装置1は、インクジェットヘッド102(図2を参照)が搭載されたヘッドユニット10と、像担持体または中間転写体としての転写ベルト20と、転写ベルト20を回転可能に張架する従動ローラー21,22および駆動ローラーとしての転写ローラー23と、記録媒体Pを搬送する搬送ドラム24と、装置全体の制御を行う制御部40(図2を参照)と、を備える。
このうち、搬送ドラム24は、本発明の「搬送部」に対応する。
また、インクジェット画像形成装置1は、画像形成(インク吐出)に先立って転写ベルト20にプレコート剤を供給するプレコート剤供給部26と、転写ベルト20に供給されたプレコート剤を増粘ないし乾燥させる熱風ブロワー30と、を備える。
さらに、インクジェット画像形成装置1は、転写ベルト20から記録媒体Pに転写されたインクを半硬化(プレ硬化ともいう)させるための第1UV照射部25と、転写ベルト20をクリーニングするクリーニング部27と、転写ローラー23および搬送ドラム24等の各部を駆動する搬送駆動部51(図2を参照)と、を備える。
さらにまた、インクジェット画像形成装置1は、記録媒体Pに転写されたインクを硬化(定着ともいう)させるための第2UV照射部28と、転写ベルト20上の状態を撮像する画像センサー31と、を備える。上記のうち、熱風ブロワー30は、本発明の「増粘部」に対応する。また、画像センサー31および制御部40は、本発明の「検知部」に対応する。
なお、図示しないが、インクジェット画像形成装置1は、記録媒体Pを積載して搬送ドラム24に給送する給送部、画像が転写された記録媒体Pを搬送ドラム24の搬送方向下流側に排出する排出部を備える。これらは公知の構成であるため、図示および説明を省略する。また、記録媒体Pとしては、普通紙や塗工紙といった紙のほか、布帛またはシート状の樹脂等、表面に着弾したインクを定着させることが可能な種々の媒体を用いることができる。
転写ベルト20は、上方に配置された従動ローラー21,22および下方に配置された転写ローラー23に架け渡された無端ベルトであり、搬送駆動部51の転写モーター(図示せず)の駆動力が転写ローラー23に伝達されることにより、図1中の時計方向に回転する。
本実施の形態では、転写ベルト20および転写ローラー23は、各々、後述する第1UV照射部25から照射される光を通過させる透光性を有している。
かかる転写ベルト20の一具体例としては、ポリイミド(PI)の基材上に、シリコンゴムの弾性層と、ポリプロピレン(PP)の表層と、が積層された透明ベルトが用いられる。
また、転写ローラー23の一具体例としては、回転軸となる直径35mmのステンレス製の芯金に、直径100mmの透明ゴム層が固着された透明ゴムローラーが用いられる。
インクジェット画像形成装置1において、転写ベルト20は、制御部40の制御信号に基づいて上記の転写モーターが駆動され転写ローラー23が図1中の時計方向に回転することによって、時計方向に回転駆動される(図中の各矢印参照)。一具体例では、制御部40の制御の下、転写ベルト20が600mm/秒の速さ(印画速度)で回転するように、転写ローラー23の回転速度が制御される。
搬送ドラム24は、円柱面状の外周曲面(搬送面)上に記録媒体Pを保持した状態で図1の図面に垂直な方向(以下、「直交方向」と称する)に延びた回転軸(図示せず)の回りで回転することで、記録媒体Pを搬送面に沿った搬送方向に搬送する。
具体的には、搬送ドラム24は、搬送ドラムモーター(図示せず)を備え、制御部40の制御によりかかるモーターが駆動されることにより、図1中の反時計方向に回転する。
一具体例では、搬送ドラム24は、大型(例えば印刷機用3倍胴)の金属製ドラムが用いられる。また、上述した転写ベルト20および搬送ドラム24は、800mmの幅すなわち軸方向の長さを有する。
転写ローラー23は、搬送ドラム24の上部に対向して配置され、転写ベルト20を介して搬送ドラム24を加圧する。また、転写ベルト20を挟んで、搬送ドラム24が転写ローラー23に圧接されることにより、転写ベルト20から記録媒体Pへインク像を転写する転写ニップNPが形成される。
一具体例では、転写ニップNPにおける加重ないし圧接力(以下、「転写圧」という)の初期値は、80Nに設定されている。
ヘッドユニット10は、転写ベルト20に対向するインク吐出面に設けられたノズル開口部から転写ベルト20に対してインクを吐出して画像を転写ベルト20に担持させる。搬送ドラム24は、転写ベルト20に担持された画像が転写ニップNPで記録媒体Pの所定の位置に転写されるように、記録媒体Pを搬送する。
本実施の形態におけるインクジェット画像形成装置1では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色のインクにそれぞれ対応する4つのヘッドユニット10が、転写ベルト20の回転方向上流側からY,M,C,Kの色の順に所定の間隔で並ぶように配列されている。
各ヘッドユニット10は、インクジェットヘッド102(図2を参照)を備える。インクジェットヘッド102には、インクを貯留する圧力室と、圧力室の壁面に設けられた圧電素子と、ノズルとを各々有する複数の記録素子が設けられている。この記録素子は、圧電素子を変形動作させる駆動信号が入力されると、圧電素子の変形により圧力室が変形して圧力室内の圧力が変化し、圧力室に連通するノズルからインクを吐出する。
インクジェットヘッド102に含まれるノズルの直交方向についての配置範囲は、搬送ドラム24により搬送される記録媒体Pのうち画像が記録される領域の直交方向の幅をカバーしている。ヘッドユニット10は、画像の記録時には搬送ドラム24の回転軸に対して位置が固定されて用いられる。すなわち、インクジェット画像形成装置1は、シングルパス形式のインクジェット画像形成装置である。
本実施の形態では、インクジェットヘッド102から転写ベルト20に吐出されるインクとして、転写ベルト20に供給される活性エネルギー線の量(この例では第1UV照射部25から出力される紫外線(UV:ultra violet)の光量)に応じて粘度が変化するインクが用いられる。具体的には、第1UV照射部25から照射される紫外線の光量が多いほど、粘度が高くなる性質のインクが用いられる。すなわち、このインクジェット画像形成装置1の画像形成部は、UV硬化型インクジェット方式を採用している。
本実施の形態では、第1UV照射部25は、図1に示すように、転写ベルト20に囲まれた空間における転写ローラー23の上方に配置されている。かかる第1UV照射部25は、制御部40の制御の下、転写ニップNPに向けて紫外線(以下「UV光」ともいう)を照射することにより、転写ベルト20に付着したインクをプレ硬化させる役割を担う。
また、転写ベルト20に囲まれた空間における第1UV照射部25の上方には、照射されたUV光の反射光が上方に到達することを防止(遮蔽)するためのカバー部材25aが配置されている。
一具体例では、第1UV照射部25は、波長420nmのUV光を出力するUV光源を備え、通常の印刷ジョブにおける照射強度のデフォルト値が3mW/cmとされる。
他の例として、第1UV照射部25は、転写ニップNPよりも上流側における転写ベルト20の外側(表面)にUV光を照射するように配置されてもよい。この場合、上述した転写ローラー23および転写ベルト20は、透光性を備える必要性がない。また、この場合、転写ベルト20は、シリコンゴムの弾性層とポリプロピレン(PP)の表層との間に、アルミニウム(Al)が蒸着された反射層を備えた構成とするとよい。
第2UV照射部28は、転写ニップNPの下流側に搬送される記録媒体PにUV光を照射するように配置されており、制御部40の制御の下、第1UV照射部25によりプレ硬化され転写ニップNPにより転写されたインク(画像)を本硬化、すなわち記録媒体Pに定着させる役割を担う。一具体例では、第2UV照射部28は、波長395nmのUV光を出力するUV光源を備え、通常の印刷ジョブにおける照射強度のデフォルト値が10mW/cmとされる。
クリーニング部27は、従動ローラー21と転写ローラー23との間の転写ベルト20の表面に対向配置され、かかる転写ベルト20の表面を清掃するドライウェブを備える。クリーニング部27のドライウェブは、転写ベルト20に対して離接可能に構成されており、制御部40の制御により転写ベルト20に対して当接することにより、転写ベルト20の表面の残インク等を除去する。
なお、他の例として、クリーニング部27は、転写ベルト20の表面を清掃するクリーニングローラー、クリーニングローラーの表面を清掃するブレード等を備える構成としてもよい。この場合、制御部40の制御によってクリーニングローラーが所定速度で回転して、転写ベルト20をクリーニングする。
プレコート剤供給部26は、搬送方向におけるヘッドユニット10の上流側に配置され、制御部40の制御の下、転写ベルト20の表面にプレコート剤を供給(付与)する。かかるプレコート剤供給部26は、本発明の「付与部」に対応する。
この例では、プレコート剤供給部26は、図1に示すように、貯液槽261内に収容されたプレコート剤PEを、複数のローラー262、264を通じて転写ベルト20の表面まで搬送して塗布(供給)する構成となっている。これらローラー262、264は、図示しないローラー駆動モーターの駆動力が伝達されることにより、図1中に示す各々の方向に回転する。
ここで、ローラー262は、プレコート剤PEを、貯液槽261から汲み上げて、対向する他のローラー264に供給する汲み上げローラーである。図1に示すように、汲み上げローラー262には、ブレード263が当接されることにより、貯液槽261から汲み上げられるプレコート剤PEの量が規制される。
また、ローラー264は、汲み上げローラー262から供給されたプレコート剤PEを転写ベルト20の表面(この例では従動ローラー21に対向する領域)に塗布する塗布ローラーである。本実施の形態では、制御部40の制御の下、塗布ローラー264が所定の速度で回転することにより、転写ベルト20の表面に一定量のプレコート剤PEを塗布(付与)する。
本実施の形態において、熱風ブロワー30は、プレコート剤PEを加熱して乾燥させる役割を担う装置であり、ヒーター(加熱部ないし熱源)やファン(送風機構)などを備える。
熱風ブロワー30は、制御部40の制御の下、上記のヒーターやファンが稼働して、転写ベルト20の表面に向けて熱風を吹き出すことにより、転写ベルト20上のプレコート剤PEを乾燥および増粘させる。
画像センサー31は、本実施の形態では、ヘッドユニット10の位置を通過した転写ベルト20の表面(上面)を撮影し、かかる撮影データを制御部40に出力する。一具体例では、画像センサー31は、CMOS(Complementary MOS)センサーである。あるいは、画像センサー31は、CCD(Charge Coupled Device)センサーであってもよい。
次に、主として図2を参照して、インクジェット画像形成装置1における他の主要な機能構成を説明する。インクジェット画像形成装置1は、ヘッドユニット10が有するヘッド駆動部101およびインクジェットヘッド102と、操作表示部34と、制御部40と、搬送駆動部51と、入出力インターフェース52とを備える。
ヘッド駆動部101は、制御部40の制御に基づいてインクジェットヘッド102の記録素子に対して適切なタイミングで画像データに応じて圧電素子を変形動作させる駆動信号を出力することにより、インクジェットヘッド102のノズルから画像データの画素値に応じた量のインクを吐出させる。
操作表示部34は、例えばタッチパネル付きの液晶ディスプレイであり、ユーザーの種々の入力操作を受け付けるとともに、制御部40の制御の下、インクジェット画像形成装置1の各種状態を表示する。
制御部40は、CPU(Central Processing Unit)41、RAM42(Random Access Memory)、ROM43(Read Only Memory)および記憶部44を有する。
CPU41は、ROM43に記憶された各種制御用のプログラムや設定データを読み出してRAM42に記憶させ、当該プログラムを実行して各種の演算処理を行う。また、CPU41は、インクジェット画像形成装置1の全体動作を統括制御する。
RAM42は、CPU41に作業用のメモリー空間を提供し、一時データを記憶する。なお、RAM42は、不揮発性メモリーを含んでいてもよい。
ROM43は、CPU41により実行される各種制御用のプログラムや設定データ等を格納する。なお、ROM43に代えて、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリー等の書き換え可能な不揮発性メモリーが用いられてもよい。
記憶部44には、入出力インターフェース52を介して外部装置2から入力された印刷ジョブ(印刷枚数などの種々のユーザー設定情報を含む画像形成指示)および当該印刷ジョブに係る画像データが記憶される。記憶部44としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が用いられ、また、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などが併用されてもよい。
搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて搬送ドラム24の搬送ドラムモーターに駆動信号を供給して搬送ドラム24を所定の速度およびタイミングで回転させる。また、搬送駆動部51は、制御部40から供給される制御信号に基づいて転写ローラー23のモーターに駆動信号を供給して、転写ベルト20を所定の速度およびタイミングで回転させる。
入出力インターフェース52は、外部装置2と制御部40との間のデータの送受信を媒介する。入出力インターフェース52は、例えば各種シリアルインターフェース、各種パラレルインターフェースのいずれか、または、これらの組み合わせで構成される。
外部装置2は、例えばパーソナルコンピューターであり、入出力インターフェース52を介して印刷ジョブおよび画像データ等を制御部40に供給する。
次に、図3および図4を参照して、外部装置2から印刷ジョブおよび画像データ等を受信した場合に制御部40が実行する、通常の印刷ジョブに関する処理を説明する。
ここで、図3は、通常の印刷ジョブ実行時における処理の概要を示すフローチャートである。また、図4は、転写ベルト20上にプレコート剤PEを供給(付与)した後の当該プレコート剤PEの状態変化を説明するための模式図である。
印刷ジョブ開始後のステップS10において、制御部40は、搬送ドラム24および転写ローラー23を駆動して、転写ベルト20を上述した回転速度(周速度)で回転させて記録媒体Pの搬送を開始するように、搬送駆動部51を制御する。また、制御部40は、熱風ブロワー30を稼働させる制御を行う。
続くステップS20において、制御部40は、プレコート剤供給部26のローラー駆動モーターに駆動信号を出力して、塗布ローラー264から転写ベルト20上にプレコート剤PEを塗布(付与)する処理を開始する。また、制御部40は、転写ベルト20を上述した回転速度(周速度)で回転させるように、搬送駆動部51を制御する(適宜、図4を参照)。
図4に示すように、かかる塗布段階における転写ベルト20上のプレコート剤PEは、液体の状態であり、この後、主として熱風ブロワー30から供給される熱風により、徐々に乾燥ないし粘度が増加(増粘)してゆく。
続いて、制御部40は、受信された画像データおよびユーザー設定情報に基づいて、当該印刷(画像形成)で使用する色のヘッドユニット10のインクジェットヘッド102から、転写ベルト20上にインクを吐出するようにヘッド駆動部101を制御する(ステップS30)。
インクジェット画像形成装置1では、かかる印字動作により、プレコート剤PEが付着された転写ベルト20の表面に、入力画像データに基づく画像(インク像)が重畳的に付着(担持)される(適宜、図4を参照)。
また、かかる印字段階における転写ベルト20上のプレコート剤PEは、通常は、少なくともプレコート剤PEの表面側(図4における上側)が固体の状態になっている。
ステップS40において、制御部40は、所定のタイミングで記録媒体Pを転写ニップNPに搬送するように搬送駆動部51を制御するとともに、インク像が転写された記録媒体Pが転写ニップNPの位置に来るタイミングで第1UV照射部25を稼働させるように制御する。
かかる動作により、第1UV照射部25から射出されたUV光が上述した転写ローラー23および転写ベルト20を透過してインク像に照射されるとともに、当該インク像は、予め設定された転写圧で押圧される(転写ニップNPで挟持される)。
かくして、転写ベルト20上に担持されたインク像は、UV光の照射によるプレ硬化が行われるとともに、転写ニップNPによる転写圧等に応じて全体的に広がるように記録媒体Pに転写される(適宜、図4を参照)。
かかる転写段階における転写ベルト20上のプレコート剤PEは、通常は、図4中の上側(すなわち記録媒体Pに近い側)が固体の状態であり、図4中の下側(転写ベルト20に近い側)は依然として液体の状態を保っている。
ステップS50において、制御部40は、インク像が転写された記録媒体Pが第2UV照射部28の位置に来るタイミングで第2UV照射部28の出力を制御することにより、インク像の本硬化ないし定着工程を実施する。この後、記録媒体Pは、図示しない排出部に排出される。
ステップS60において、制御部40は、クリーニング部27を作動させることにより、転写ベルト20上のプレコート剤PEや残インク等の残存物を除去して転写ベルト20をクリーニングする処理を実行する。
ステップS70において、制御部40は、印刷ジョブが終了したか否かを判定する。ここで、制御部40は、未だ印刷ジョブが終了していないと判定した場合(ステップS70、NO)、ステップS10に戻り、上述したステップS10〜ステップS70の処理を繰り返し実行する。一方、制御部40は、印刷ジョブが終了したと判定した場合(ステップS70、YES)、一連の処理を終了する。
かくして、中間転写方式のインクジェット画像形成装置1では、インクジェットヘッド102から吐出するインクの液量を抑えながら、インクを滲ませることなく記録媒体P上に平滑に広げることができるので、インクの節約を図ることができるメリットがある。
また、転写ベルト20に対して、インクが吐出される前にプレコート剤供給部26から例えばインクの混色防止や位置精度確保用のプレコート剤PEを供給することで、転写ニップNPでの記録媒体Pへの転写時に、インクの混色防止や位置精度の確保が図られる。
ところで、上記のようにプレコート剤PEを供給する方式のインクジェット画像形成装置1では、プレコート剤供給部26から転写ベルト20に供給されたプレコート剤PEは、インクの着弾時において適度に乾燥(増粘)している必要がある。
具体的には、プレコート剤PEをプレコート剤供給部26から転写ベルト20に塗布(付与)する際の当該膜厚を均一化する観点からは、貯液槽261に貯液されるプレコート剤PEの粘度は、ある程度低い方が望ましい。
一方、プレコートが低粘度状態のままでは、インクの着弾から転写までの間にプレコート剤PEが転写ベルト20上で移動しやすい状態であるため、プレコート剤PE上にインクドットが正しく形成できないおそれがある。
このため、転写ベルト20上に付与されたプレコート剤PEは、インクの着弾時には「表面(表層)が固体に近い膜状態」に変化(乾燥ないし増粘)している必要がある。かかる実情に鑑みて、インク着弾時までに転写ベルト20上のプレコート剤PEを乾燥(増粘)させるためのヒーターなどの種々の装置(以下「加熱部等」という)が実用化されている。
しかしながら、実際の印刷ジョブの実行時には、インク着弾時に転写ベルト20上のプレコート剤PEの乾燥(増粘)が十分でないために、画像品質に影響を及ぼす場合があることが分かった。特に、近年では、生産性向上等の要求により、転写ベルト20の回転ないし搬送速度が高速化されており、インク着弾時においてプレコート剤PEの乾燥(増粘)が不十分になるケースが発生しやすいとも考えられる。
上記の問題を解決するために、転写ベルト20上のプレコート剤PEを乾燥させるための加熱部等につき、従来よりも大型化する或いは出力を十分に増加させる等の方策が考えられる。
しかしながら、上記のような方策では、電力消費量が大きくなる或いは無駄な熱エネルギーが発生する等の別の問題が発生する。
この問題を、主として図5A、図5B等を参照してより具体的に説明する。ここで、図5Aは、転写ベルト20上のプレコート剤PEの乾燥(増粘)に伴って厚みが減少してゆく状態の変化を表す特性グラフであり、横軸に時間の経過を、縦軸に転写ベルト20上のプレコート剤PEの厚み(以下、単に「膜厚」という)を示す。
一方、図5Bは、図5A中の時刻t0、t1、およびt2におけるプレコート剤PEの膜厚および状態の変化を模式的に示す側面図である。
ここで、時刻t0はプレコート剤PEの塗布開始時に対応し、時刻t1はプレコート剤PEの特性が変化する時刻を示し、時刻t2はプレコート剤PEが完全に乾燥した時刻を示す。
なお、この例では、プレコート剤PEの成分として、水溶性のポリマー、グリセリン、および水を含有したものを使用した。このプレコート剤PEは、水が蒸発することで乾燥(すなわち粘度が上昇)し、一定の乾燥(増粘)状態に達すると、膜の表層にポリマーが析出される(図5B中の時刻t1における上側を参照)。
その後の時刻t2で、転写ベルト20上のプレコート剤PE中の水が完全に蒸発すると、その膜中におけるポリマーの下方には、グリセリンのみが残る(図5B中の時刻t2の状態を参照)。
そして、図5A中のグラフに示すように、時刻t0から時刻t1までの間(Δtの期間)、プレコート剤PEの膜厚は、線的な特性で急速に減少する。一方、時刻t1の後は、プレコート剤PEの膜厚は、非線形的な特性により緩やかに減少する。
ここで、プレコート剤PEの膜厚が線的な特性で減少する状態(Δtの期間)は、「定率乾燥状態」と呼ばれる。一方、プレコート剤PEの膜厚が非線的な特性で緩やかに減少する状態は、「減率乾燥状態」と呼ばれる。
そして、本発明者らは、中間転写方式のインクジェット画像形成装置1におけるプレコート剤PEと、該プレコート剤PEに着弾されるインクおよび画像品質に関する種々の実験等を行った結果、以下のような知見を得るに至った。
すなわち、中間転写方式のインクジェット画像形成装置において、記録媒体Pに転写される画像(インク像)の品質を担保するには、理論的には、転写ベルト20上のプレコート剤PEに対して、図5Aにおける時刻t1以後にインクが着弾すればよい。
より具体的には、図5Aに示すように、転写ベルト20上のプレコート剤PEが定率乾燥状態から減率乾燥状態に移行したタイミングで、言い換えるとプレコート剤PEの膜厚がΔWだけ減少したタイミングで、インクジェットヘッドから吐出されたインクが着弾すればよい。
以下、図6を参照して、本発明者らがプレコート剤PEの増粘状態と画像品質との相関関係について検証した実験の結果を説明する。図6中に示す3つの写真は、転写ベルト20上のプレコート剤PEの増粘状態が異なるタイミングで、テストチャートとしてのインクドットを着弾させた後の状態を撮影したものである。
なお、この実験では、共通条件として、熱風ブロワー30から送風される熱風の温度を40℃、当該熱風の風速を1m/s、転写ベルト20の搬送速度(回転速度)を1m/sに設定した。
また、使用したプレコート剤PEは、その成分が、グリセリン(12%)、水溶性ポリマー(2%)、および水(88%)で構成されるものである。そして、かかるプレコート剤PEの膜厚が10μmとなるように、プレコート剤供給部26の塗布ローラー264から転写ベルト20にプレコート剤PEを塗布した。
ここで、図6中の左側の写真は、上述した時刻t1でインクを着弾させた実験例を示す。このように、インク着弾時にプレコート剤PEの増粘状態が「高い」場合、プレコート剤PE上に重畳されるインクの状態が良好となり、その結果、記録媒体Pに転写される画像品質も良好(○)になる。
なお、図示しないが、時刻t1よりも後のタイミングでインクを着弾させた場合も、上述と同様の結果(画像品質○)が得られた。
一方、図6中における中央の写真は、上述した時刻t1よりも若干前のタイミングでインクを着弾させた実験例を示す。このように、インク着弾時にプレコート剤PEの増粘状態が「中程度」すなわち未だ十分に増粘していない場合、プレコート剤PE上に重畳されるインクドットに歪みが発生し、その結果、記録媒体Pに転写される画像品質に若干の劣化(△)が生じることが判明した。
さらに、図6中における右側の写真は、上述した中央の写真の実験例よりもさらに前のタイミングでインクを着弾させた実験例を示す。
このように、インク着弾時にプレコート剤PEの増粘状態が「低い」場合、言い換えると転写ベルト20上にプレコート剤PEが付与されて間もない段階では、当該プレコート剤PE上に重畳されるインクドットの歪みが一層大きくなる。加えて、この実験例では、着弾後のインクの位置がずれる(この例では写真中の上方向に移動する)、いわゆる「液寄り」と呼ばれる現象が発生しており、その結果、記録媒体Pに転写される画像品質は酷い劣化(×)が生じることが判明した。
図6中の左側の写真と比較して分かるように、プレコート剤PEの粘度が不十分な段階でインクを着弾させると、個々のインクドットの真円度が低下(劣化)し、インクドット同士で隙間が発生しやすくなり、さらにはインクの位置ずれが発生しやすくなる。これは、転写ベルト20上のプレコート剤PEの表面が未だ安定していない状態(すなわち表層が固体化していない状態)であることに起因するものと考えられる。
一方で、図5Aで上述したような期間Δtすなわちt0からt1までの時間的長さは、インク吐出時(着弾時)における周囲の環境(温湿度など)の変化や、プレコート剤供給部26の塗布ローラー264における塗布ムラ(すなわち膜厚の変動)等によって変動し得ることも判明した。
かくして、上記のようなプレコート剤PEの粘度不足の問題に対処するため、上述したような方策、すなわち加熱部等の大型化あるいは出力増加によって対応しようとすると、以下の問題が発生する。
すなわち、期間Δtの長さの変動を考慮する必要から、インクの着弾時にはプレコート剤PEの膜厚がΔWよりも大幅に減少した状態となりやすい(図5Aおよび図5B中の時刻t2の状態を参照)。この結果、加熱部等の電力消費量が大きくなる或いは無駄な熱エネルギーが発生する。
上述した実情に鑑みて、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1では、プレコート剤PEの粘度状態が良好となるタイミングでインクを着弾させて画質の安定化を図るために、転写ベルト20に付与されたプレコート剤PEの増粘状態を検知する検知部を備える構成とした。
かくして、本実施の形態では、画像センサー31および制御部40は、上記の「検知部」としての役割を担う。
具体的には、本実施の形態では、画像センサー31は、プレコート剤PEの上に着弾されたインク(画像)を撮像し、当該撮像結果としての画像データを制御部40に送信する。
そして、制御部40は、かかる画像データを解析し、プレコート剤PE上に乗った個々のインクドットの状態に基づいて、プレコート剤PEの粘度状態を検知する。
一具体例では、制御部40は、プレコート剤PE上に重畳されたインク(ドット)の配列状態から、印字画像の品質の良否を判定する。そして、制御部40は、印字画像の品質が良くないと判定した場合、プレコート剤PEの増粘状態が良好でないと判断(推定)して、かかる増粘状態が適正となるように、プレコート剤PEの粘度に影響を与える制御パラメーターを変更する処理を実行する。
以下、図7および図8(図8Aおよび図8B)を参照して、本実施の形態のインクジェット画像形成装置1における特徴的な処理を説明する。
ここで、図7は、本実施の形態における特徴的な処理の一例を示すフローチャートであり、かかる処理は、定期的(一定時間毎、一定枚数毎など)または通常の印刷前に実行することができる。
また、図8Aは、「標準条件」、すなわち通常の印刷時において熱風ブロワー30から送風される熱風の温度と風速、および転写ベルト20の搬送速度の値を示す表である。
一方、図8Bは、「プレコート増粘最適化モード」、すなわち後述するステップS160における制御パラメーターの変更例を示す表である。
ステップS110において、制御部40は、上述した転写ベルト20、プレコート剤供給部26、熱風ブロワー30などを駆動するとともに、図6で上述したようなテストパッチの画像データをメモリーから読み出す(テストパッチ生成)。
このとき、制御部40は、図8Aに示す標準条件となるように、すなわち、熱風ブロワー30から送風される熱風の温度が40℃、風速が1m/s、転写ベルト20の搬送速度が1m/sとなるように、熱風ブロワー30および搬送駆動部51を制御する。
ステップS120において、制御部40は、生成されたテストパッチを転写ベルト20上に吐出(着弾)するように、ヘッドユニット10を駆動制御する。
ステップS130において、制御部40は、画像センサー31の出力を監視し、画像センサー31によって撮像されたテストパッチの画像データを取得する。
ステップS140において、制御部40は、当該テストパッチの画像データから、プレコート剤PE上に乗った個々のインクドットの状態および配列状態を特定し、当該画像の品質が合格(上述した「○」のレベル)であるか否かを判定する。
ここで、制御部40は、画像の品質が合格(○)であると判定した場合(ステップS140、YES)、プレコート剤PEの粘度が十分に高い(すなわち良好である)と推定してステップS150に移行する。
一方、制御部40は、画像の品質が合格(○)でない、すなわち上述した「△」または「×」のレベルであると判定した場合(ステップS140、NO)、プレコート剤PEの粘度状態が上述した「中程度」または「低い」ものと推定して、ステップS160の「プレコート増粘最適化モード」に移行する。
ステップS150において、制御部40は、通常の印刷モード(スタンバイ状態)の処理を行って、本ルーチンを終了する。この後、制御部40は、図3で上述した通常の印刷処理を実行することができる。
一方、ステップS160(プレコート増粘最適化モード)において、制御部40は、転写ベルト20上のプレコート剤PEの粘度に影響を与える制御パラメーターを、該粘度が高くなるように調整(変更)する処理を行って、ステップS140の判定処理に戻る。
本実施の形態では、制御部40は、プレコート剤PEの粘度に影響を与える制御パラメーターとして、熱風ブロワー30から送風(出力)される熱風の温度および風速を調整(変更)する。
具体的には、ステップS160において、制御部40は、熱風ブロワー30から出力される熱風の温度(℃)または風速(m/s)を上昇させるように、熱風ブロワー30を制御する。
また、制御部40は、追加的に、転写ベルト20の搬送速度を変える(下げる)制御を行ってもよい。すなわち、転写ベルト20の搬送速度(回転速度)が下がることにより、熱風ブロワー30の加熱部(ヒーター等)による加熱時間が増加するので、転写ベルト20上のプレコート剤PEの表面が固体化しやすくなる。
「プレコート増粘最適化モード」における制御パラメーターの変更時の数値を規定したテーブルを図8Bに例示する。
図8Bに示す例では、制御部40は、上述したステップS140で特定された画像品質(この例では「△」か「×」か)に応じて、ステップS160における制御パラメーターの調整(変更)の仕方を変える。
具体的には、制御部40は、画像品質が△の場合、ステップS160において、熱風ブロワー30から送風される熱風の温度および風速を、50℃および2m/sに上昇させ、転写ベルト20の搬送速度は変更せず1m/sのままとする。
この後、制御部40は、ステップS140における判定結果がYESになるまでは、上述の値を保持し、ステップS140における判定結果がYESになった後のステップS150では、熱風ブロワー30の温度および風速を図8Aに示す標準状態(温度40℃、風速1m/s)に戻す。
一方、制御部40は、画像品質が×の場合、ステップS160において、熱風ブロワー30の温度および風速を、70℃および3m/sに上昇させ、かつ、転写ベルト20の搬送速度を0.5m/sに下げる制御を行う。
この後、制御部40は、ステップS140における判定結果がYESになるまでは、上述の値を保持し、ステップS140における判定結果がYESになった後のステップS150では、上述の値を図8Aに示す標準状態(温度40℃、風速1m/s、および搬送速度1m/s)に戻す。
なお、制御部40は、ステップS140における判定結果がNOであるが画像品質が×から△になった場合、ステップS160において、熱風ブロワー30の温度および風速を、50℃および2m/sに変更し、転写ベルト20の搬送速度を1m/sに戻す処理を行ってもよい。
上述のような制御パラメーターの調整を行う本実施の形態によれば、インクコストを抑えるという中間転写方式の長所を活かしつつ、インク吐出時におけるプレコート剤PEの粘度を適正化して、記録媒体Pに転写される画像品質の安定化を図ることができる。
上述した説明では、制御部40は、ステップS140における判定結果がNOである場合、プレコート剤PEの粘度(増粘状態)に関連した制御パラメーターの調整を行うことで、ステップS140における判定結果がYESになることを前提とした。
これに対し、制御部40は、上述した制御パラメーターの調整を行ってもステップS140における判定結果がYESにならない、言い換えると画像品質が一向に「○」にならないような場合、その旨のエラーメッセージを表示(警告を出力)するように操作表示部34を制御して、図7のフローを終了する。
他の例として、制御部40は、熱風ブロワー30の出力(温度および風速)の調整だけではステップS140における判定結果がYESにならない場合、上述した転写ベルト20の搬送速度の変更を行うことなく、操作表示部34にエラーメッセージ(警告)を表示させて図7のフローを終了してもよい。この変形例は、例えば、転写ベルト20の搬送速度が低くなることに伴って印刷の生産性が低下することを避けたい場合に有用である。
なお、制御部40は、図7のフローを実行している間、プレコート剤PEの増粘状態の検知結果に応じたメッセージ(警告あるいは「正常状態に戻った」等の種々のメッセージ)を表示するように操作表示部34を制御してもよい。
総じて、操作表示部34および制御部40は、プレコート剤PEの増粘状態の検知結果に応じた警告等のメッセージをユーザーに報知する「報知部」として機能する。
上述の説明では、プレコート剤PEの粘度を増加させるための「増粘部」の構成例として、熱風ブロワー30を採用した場合を例示した。上述のように、熱風ブロワー30は、プレコート剤PEを加熱して乾燥させるための熱風を吹き出すためのヒーター(加熱部ないし熱源)やファン(送風機構)などを備える。
一方で、「増粘部」は、他の様々の構成とされ得る。例えば、熱風ブロワー30の熱源(加熱部)として、赤外線ヒーターを備えたものであってもよい。あるいは、「増粘部」として、例えば転写ベルト20自体あるいは転写ベルト20の裏面を加熱して、転写ベルト20に伝導された熱(伝導熱)によってプレコート剤PEを加熱および乾燥させる構成としてもよい。
また、「増粘部」は、使用されるプレコート剤PEの性質に応じた構成とすることができる。例えば、プレコート剤PEが、活性光線(例えばUVなど)の照射により硬化する光重合性化合物を含有する場合、「増粘部」は、かかるプレコート剤PEに活性光線(UVなど)を照射してプレコート剤PEを半硬化させる構成とすればよい。
上述の説明では、図7に示すフローチャートの処理を、印刷ジョブの実行前、言い換えると未だ記録媒体Pが搬送されていないタイミングで実行することを前提として説明したが、これに制限されない。
すなわち、図7に示す特徴的な処理は、印刷ジョブの実行中、すなわち、記録媒体Pが搬送されているタイミングで実行してもよい。但し、テストパッチ(印字画像)を記録媒体Pに付着させないようにする観点から、制御部40は、以下のような制御を行う。
一具体例では、ステップS120において、制御部40は、搬送ドラム24によって連続的に搬送される記録媒体P同士間の搬送方向における転写ベルト20の隙間の領域(いわゆる紙間となる部位)にインクを吐出してテストパッチを形成するように、ヘッドユニット10を制御する。
言い換えると、制御部40は、印刷ジョブの実行中において、記録媒体Pにインク(テストパッチ)が転写されないタイミングで、転写ベルト20にインクを吐出してテストパッチを形成するように、ヘッドユニット10を制御する。
他の具体例では、ステップS120において、制御部40は、搬送ドラム24によって搬送される記録媒体Pの幅方向(走査方向)の外側における転写ベルト20の領域(余剰部分)にインクを吐出してテストパッチを形成するように、ヘッドユニット10を制御する。
上述のような制御を行うことにより、いわゆるヤレ紙の発生を防止ないし最小化しつつ、転写ベルト20上に形成される画像ひいては記録媒体Pに転写される画像の品質を安定化させることができる。
上述した実施の形態では、プレコート剤PEの膜上に吐出されたインク(画像)を画像センサー31で撮像し、撮像されたインク(画像)の配列状態に基づいて、プレコート剤PEの粘度(増粘状態の良否)を制御部40によって検知(判断ないし推定)する構成とした。このため、画像センサー31は、転写ベルト20の回転方向(搬送方向)におけるヘッドユニット10の下流側に設けられている(図1を参照)。
他の構成例として、記録媒体Pに転写されたインク(画像)の配列状態に基づいて、プレコート剤PEの粘度(増粘状態の良否)を制御部40によって検知(判断ないし推定)する構成としてもよい。
この場合、上述した画像センサー31を、搬送ドラム24の搬送方向(回転方向)における転写ニップNPの下流側に配置して、記録媒体Pに転写されたインク(画像)を撮像する。そして、制御部40は、図7で説明したフローと同様の制御処理を行えばよい。
上述した説明では、転写ベルト20の回転方向におけるヘッドユニット10の下流側に検知部(画像センサー31)を配置し、ヘッドユニット10(インクジェットヘッド)から吐出され撮影されたインクの状態に基づいてプレコート剤PEの増粘状態を検知する構成とした。
これに対し、転写ベルト20の回転方向におけるヘッドユニット10の上流側に検知部を配置し、ヘッドユニット10(インクジェットヘッド)からインクが吐出される前にプレコート剤PEの増粘状態を検知する構成としてもよい。
以下、かかる変形例の具体的な構成について、図9〜図11を参照して説明する。
図9は、変形例としてのインクジェット画像形成装置1Aの概略構成図である。図1と比較して分かるように、図9に示すインクジェット画像形成装置1Aは、画像センサー31を備えておらず、代わりに、搬送方向におけるヘッドユニット10の上流側に、投光器35および受光器36が配置されている。
投光器35は、所定波長の光を転写ベルト20の表面(上面)に向けて射出する光送信部としての機能を担う。受光器36は、光受信部として機能し、投光器35から射出され転写ベルト20を透過した光を受光して、かかる受光強度に応じた電圧を制御部40に出力する。
ここで、図5Bを参照すると、プレコート剤PEは、転写ベルト20への付与時すなわち乾燥前の時刻t0では、上述した各成分(水溶性ポリマー、グリセリン、水)が混ざった液体状態であり、この時点では光の透過率が高い(言い換えると光の吸収率が低い)。
その後、プレコート剤PEは、上述した「定率乾燥状態」が完了する時刻t1の時期には、表層にポリマーが析出されて膜化(表層が固体化)されている。そして、定率乾燥状態が完了した時刻t1の時点での当該ポリマーの膜は透光性が低いことから、光の透過率、すなわち受光器36で受光される光の強度は、大幅に低くなる。
このように、受光器36の受光強度は、転写ベルト20の表面(上面)に付与されたプレコート剤PEの表層の粘度(増粘状態)に応じて変化する。
したがって、一具体例では、プレコート剤PEの粘度と受光器36の受光強度ひいては出力電圧値との関係を、予め実験等により求め、受光器36によって出力されるべき電圧値、すなわち時刻t1でのプレコート剤PEの透光率に対応する所定値を定めておく。
そして、制御部40は、受光器36の出力電圧値が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
このような構成とすることにより、転写ベルト20に付与されるプレコート剤PEの粘度(インク着弾時における増粘状態)を適正化し、記録媒体Pに転写される画像の品質の安定化を図ることができる。
図10は、プレコート剤PEの表面の粘度(増粘状態)を検知するための他の具体例を説明する側面図である。
この変形例では、上述と同様に画像センサー31を備えず、図10に示すように、搬送方向におけるヘッドユニット10の上流側かつ熱風ブロワー30の下流側に、一対のローラー37,38が転写ベルト20を挟むように配置されている。
このうち、転写ベルト20の表面(上面)側に位置するローラー37の内部(回転軸側)には、公知の(例えば二重シリンダー式の)トルク測定部370が設けられている。この例では、トルク測定部370は、ローラー37に生じたトルク(シリンダー同士のねじれ)に応じた電圧を制御部40に出力する。
一方、転写ベルト20の裏面(下面)側に位置するローラー38の回転軸には、転写ベルト20を介してローラー37を一定の圧力で押圧するための押圧機構(図示せず)が備えられる。
かかる構成によれば、トルク測定部370によって測定されるトルクひいては出力電圧は、転写ベルト20の表面(上面)に付与されたプレコート剤PEの表面の粘度(増粘状態)、特に、ローラー37の表面に対する粘着性(タック性)に応じて変化する。具体的には、プレコート剤PEの表面の粘度(タック性)が高い場合には、同粘度(タック性)が低い場合に比べて、トルク測定部370の測定値(トルクひいては出力電圧値)が大きくなる。
したがって、一具体例では、プレコート剤PEの粘度とトルク測定部370によって測定されるトルクひいては出力電圧値との関係を、予め実験等により求め、トルク測定部370によって出力されるべき電圧値、すなわち時刻t1でのプレコート剤PEの表層の粘度に対応する所定値を定めておく。
そして、制御部40は、トルク測定部370の出力電圧値が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
なお、図10に示す構成の変形例として、図示しない公知の粘度計を配置して、プレコート剤PEの表層の粘度を測定する構成としてもよい。この場合、制御部40は、粘度計による測定結果が所定値になるように、上述した制御パラメーター(熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
図11は、プレコート剤PEの粘度(増粘状態)を検知するためのさらに他の具体例を説明する側面図である。この変形例では、画像センサー31を備えず、図11に示すように、搬送方向におけるヘッドユニット10の上流側、かつ、転写ベルト20の上方に、投光器35Aおよび受光器36Aが配置されている。
投光器35Aは、所定波長の光を転写ベルト20の表面(上面)に所定の入射角で射出する光送信部としての機能を担う。受光器36Aは、光受信部として機能し、投光器35から射出され転写ベルト20の表面(すなわちプレコート剤PE)を反射した光を受光して、かかる受光強度に応じた電圧を制御部40に出力する。
ここで、図4および図5Bを参照すると、時刻t0(乾燥前)では、プレコート剤PEは、上述した各成分(水溶性ポリマー、グリセリン、水)が混ざった液体状態であり、この時点では光の透過率が高い。言い換えると、この時点では、プレコート剤PEの表面での光の反射率が低い(光の吸収率が高い)状態であり、受光器36Aで受光される光の強度ひいては受光器36Aから出力される電圧値は低い。
その後、プレコート剤PEは、上述した「定率乾燥状態」が完了する時刻t1の時期には、表層にポリマーが析出されて膜化(表層が固体化)されている。そして、定率乾燥状態が完了した時刻t1の時点での当該ポリマーの膜は透光性が低くなり、言い換えるとプレコート剤PEの表面での光の反射率が高くなる(光の吸収率が低くなる)。この結果、受光器36Aで受光される光の強度ひいては受光器36Aから出力される電圧値は、大幅に高くなる。
かくして、受光器36Aの受光強度は、転写ベルト20の表面(上面)に付与されたプレコート剤PEの粘度(増粘状態)に応じて変化する。
したがって、この変形例では、プレコート剤PEの粘度と受光器36Aの受光強度ひいては出力電圧値との関係を、予め実験等により求め、受光器36Aによって出力されるべき電圧値、すなわち時刻t1でのプレコート剤PEの透光率に対応する所定値を定めておく。
そして、制御部40は、受光器36Aの出力電圧値が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
このような構成とすることにより、転写ベルト20に付与されるプレコート剤PEの粘度(インク着弾時における増粘状態)を適正化して、記録媒体Pに転写される画像の品質の安定化を図ることができる。
次に、本実施の形態における他の変形例について説明する。
上述した構成例では、熱風ブロワー30内のヒーター等が固定である場合を前提とした。他の例として、ヒーター等の加熱部(熱源)が熱風ブロワー30内で移動可能な構成としてもよい。この場合、制御部40は、上述したステップS140の判定結果がYESになるように、加熱部とプレコート剤PEとの距離を変える(近づける)制御を行えばよい。
また、転写ベルト20上に付与されたプレコート剤PEの増粘状態、上記例では定率乾燥状態から減率乾燥状態に移行するタイミング(時刻t1または期間Δt)を検知するための「検知部」は、上述した構成に限られず、他にも様々なものがあり得る。
「検知部」の他の一例として、例えば図示しないレーザー変位計を用いて、転写ベルト20上に付与されたプレコート剤PEの厚み(適宜、図5Bを参照)を測定(検知)する構成でも、プレコート剤PEの上述した増粘状態を検知することができる。
この変形例では、プレコート剤PEの表面の粘度とレーザー変位計での測定結果(出力電圧値)との関係を、予め実験等により求め、レーザー変位計によって出力されるべき電圧値、すなわち時刻t1でのプレコート剤PEの「厚み」に対応する所定値を定めておく。
そして、制御部40は、レーザー変位計の検知結果(出力電圧値)が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
なお、上述したように、プレコート剤供給部26から転写ベルト20上に付与されるプレコート剤PEの厚みにはバラツキが発生し得る。かかる現象を考慮すると、レーザー変位計を、転写ベルト20の回転方向における熱風ブロワー30の上流側および下流側に各々配置するとよい。
この場合、制御部40は、上流側のレーザー変位計および下流側のレーザー変位計によって測定(検知)されたプレコート剤PEの厚みの差分が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
また、「検知部」の他の構成例として、例えば図示しない非接触式の温度センサーを用いて、転写ベルト20上に付与されたプレコート剤PEの表面の温度を測定(検知)する構成でも、プレコート剤PEの上述した増粘状態を検知することができる。
この変形例では、プレコート剤PEの表面の粘度と温度センサーの測定結果(出力電圧値)との関係を、予め実験等により求め、温度センサーによって出力されるべき電圧値、すなわち時刻t1でのプレコート剤PEの「表面温度」に対応する所定値を定めておく。
そして、制御部40は、温度センサーの検知結果(出力電圧値)が所定値になるように、上述した制御パラメーター(すなわち熱風ブロワー30から送風される熱風の温度等)を調整する制御を行う。
上述したような種々の変形例の構成によっても、転写ベルト20に付与されるプレコート剤PEの粘度を適正化して、記録媒体Pに転写される画像の品質の安定化を図ることができる。
上述した実施の形態では、プレコート剤PEは、水の蒸発によって増粘する性質のものを使用した。他の例として、プレコート剤PEは、エネルギー線(例えばUV光)の照射によって増粘する性質のものであってもよい。
この場合、「増粘部」の構成として、熱風ブロワー30の代わりにエネルギー線照射部(UV光源など)を設けてプレコート剤PEを増粘させればよい。そして、制御部40は、プレコート剤PEの粘度に関する制御パラメーターとして、上記エネルギー線照射部の出力値(エネルギー線の照射量)を調整する処理を行う。
上述した実施の形態では、インクジェットヘッド102から吐出されるインクとして、当該インクに照射される紫外線(第1UV照射部25および第2UV照射部28から出力されるUV光)に応じて硬化する性質のインク(UV硬化性インク)を用いた例を前提とした。
他の例として、インクジェットヘッド102から吐出されるインクとして、アルコール類などの水溶性の有機溶媒が含有される水系インクを用いてもよい。この場合、上述した第1UV照射部25および第2UV照射部28を省略することができ、かつ、上述と同様の効果が得られる。
その他、上記実施の形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1,1A インクジェット画像形成装置(画像形成装置)
10 ヘッドユニット
20 転写ベルト(転写体)
21,22 従動ローラー
23 転写ローラー
24 搬送ドラム(搬送部)
25 第1UV照射部
25a カバー部材
26 プレコート剤供給部(付与部)
28 第2UV照射部
27 クリーニング部
30 熱風ブロワー(増粘部)
31 画像センサー(検知部)
34 操作表示部(報知部)
35、35A 投光器
36、36A 受光器
37,38 ローラー
40 制御部(検知部)
51 搬送駆動部
102 インクジェットヘッド
261 貯液槽
262 汲み上げローラー
263 ブレード
264 塗布ローラー
370 トルク測定部
NP 転写ニップ
P 記録媒体
PE プレコート剤
Δt プレコート剤が定率乾燥状態から減率乾燥状態に移行するまでの期間
ΔW プレコート剤の定率乾燥状態が完了するまでの厚みの減少量

Claims (24)

  1. インクが付与されることによって画像が形成される転写体の表面に、プレコート剤を付与する付与部と、
    付与された前記プレコート剤を増粘させる増粘部と、
    増粘された前記プレコート剤の増粘状態を検知する検知部と、
    を備える画像形成装置。
  2. 前記検知部によって検知される前記増粘状態に応じて、前記プレコート剤の粘度に影響を与える制御パラメーターを制御する制御部を備える、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御部は、前記増粘部を制御する、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記増粘部は、前記プレコート剤を加熱して乾燥させる加熱部を備え、
    前記制御部は、前記加熱部を制御する、
    請求項2または3に記載の画像形成装置。
  5. 前記加熱部は、熱風、赤外線、および伝導熱の内のいずれかを前記プレコート剤に供給する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記プレコート剤は、活性光線の照射により硬化する光重合性化合物を含有し、
    前記増粘部は、供給された前記プレコート剤に前記活性光線を照射して前記プレコート剤を硬化させる、
    請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写体に前記インクを吐出するインクジェットヘッドを備え、
    前記検知部は、前記インクジェットヘッドから吐出された前記インクの状態に基づいて、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記検知部は、前記転写体に付与された前記インクの状態に基づいて、前記増粘状態を検知する、
    請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記転写体に付与された前記インクが転写される記録媒体を、前記転写体の転写ニップに向けて搬送する搬送部を備え、
    前記インクジェットヘッドは、前記記録媒体に前記インクが転写されないタイミングで、前記転写体に前記インクを吐出する、
    請求項7または8に記載の画像形成装置。
  10. 前記インクジェットヘッドは、搬送される記録媒体の幅方向の外側における前記転写体の領域に前記インクを吐出する、
    請求項8または9に記載の画像形成装置。
  11. 前記検知部は、前記転写体のニップ部で記録媒体に転写された前記インクの状態に対応した前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  12. 前記検知部は、前記プレコート剤の厚みを検知することによって、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  13. 前記検知部は、前記プレコート剤の表層の粘度を検知することによって、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  14. 前記検知部は、前記プレコート剤の表面の温度を検知することによって、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  15. 前記検知部は、前記プレコート剤の表面の粘着性を検知することによって、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  16. 前記検知部は、前記プレコート剤に照射された光の透過率または吸収率を検知することによって、前記増粘状態を検知する、
    請求項1から10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  17. 前記検知部は、前記プレコート剤の前記増粘状態の変化を検知することによって、定率乾燥状態から減率乾燥状態への変化を検知する、
    請求項1から16の何れか一項に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御部は、前記熱風の温度または風速、前記赤外線または前記伝導熱の温度、前記加熱部と前記プレコート剤との距離、前記加熱部による加熱時間、のいずれかを変えるように前記加熱部を制御する、
    請求項5に記載の画像形成装置。
  19. 前記プレコート剤は、エネルギー線の照射を受けることによって粘度が増加し、
    前記増粘部は、前記プレコート剤にエネルギー線を照射するエネルギー線照射部を備え、
    前記制御部は、検知される前記増粘状態が適正となるように、前記エネルギー線照射部による前記エネルギー線の照射量を制御する、
    請求項4に記載の画像形成装置。
  20. 記録媒体を搬送する搬送部を備え、
    前記制御部は、検知された前記粘度に応じて、前記搬送部の搬送速度を制御する、
    請求項2に記載の画像形成装置。
  21. 検知された前記増粘状態に応じて警告を出力する報知部を備える、
    請求項1に記載の画像形成装置。
  22. 前記プレコート剤は、水溶性ポリマー、水、およびグリセリンを含有する、
    請求項1から19のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  23. 前記インクは、UV硬化性インクまたは水系インクである、
    請求項1から22のいずれか一項に記載の画像形成装置。
  24. インクが付与されることによって画像が形成される転写体の表面に、プレコート剤を付与し、
    付与された前記プレコート剤を増粘させ、
    増粘された前記プレコート剤の増粘状態を検知する、
    検知方法。
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