JP2021114689A - 基地局、情報処理装置、無線通信方法、及び、プログラム - Google Patents

基地局、情報処理装置、無線通信方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】或る特定のエリアに無線通信システムを構築する場合、その特定のエリア内における通信品質が所望の品質を満たすように無線基地局の配置が決定される。或るエリアの外側への漏洩電波(例えば、漏洩電力)が他の無線通信に与える影響(例えば、与干渉)を考慮した制御方法を提供する。【解決手段】基地局は、屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、屋内エリアにおいて形成するビームを制御する制御回路と、ビームを用いて無線機器と通信する通信回路と、を備える。【選択図】図4

Description

本開示は、基地局、情報処理装置、無線通信方法、及び、プログラムに関する。
或る特定のエリアに無線通信システムを構築する場合、その特定のエリア内における通信品質が所望の品質を満たすように無線基地局の配置が決定される。
特開2019−198055号公報
しかしながら、特定のエリアの外側に漏れる電波(例えば、漏洩電力)が他の無線通信に与える影響(例えば、与干渉)について、検討の余地がある。
本開示の非限定的な実施例は、或るエリアの外側への漏洩電力を考慮した制御を実現できる基地局、情報処理装置、無線通信方法、及び、プログラムの提供に資する。
本開示の一実施例に係る基地局は、屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて形成するビームを制御する制御回路と、前記ビームを用いて無線機器と通信する通信回路と、を備える。
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、基地局が設置される屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて前記基地局が形成するビームに関する情報を決定する決定部と、前記決定したビームに関する情報を出力する出力部と、を備える。
本開示の一実施例に係る無線通信方法は、基地局が、屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて形成するビームを制御し、前記ビームを用いて無線機器と通信する。
本開示の一実施例に係るプログラムは、コンピュータに、基地局が設置される屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて前記基地局が形成するビームを決定し、決定したビームに関する情報を出力する、処理を実行させる。
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
本開示の一実施例によれば、或るエリアの周辺への漏洩電力を考慮した制御を実現できる。
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
屋内エリアにおける基地局配置と基地局の電波到達範囲との一例を示す図 実施の形態における基地局配置と基地局の電波到達範囲との一例を示す図 実施の形態に係る情報処理装置の一例を示す図 実施の形態に係る基地局の構成の一例を示す図 実施の形態に係る最大送信電力のビームパターンと制限送信電力のビームパターンとの一例を示す図 実施の形態に係る最大送信電力Pbmaxのビームによって送信した信号の伝搬特性(減衰特性)の一例を示す図 図6Aの特性に対して、建物境界における建物透過損失が生じた場合の伝搬特性の一例を示す図 図6Bの特性に対して、制限送信電力によって送信を行った場合の伝搬特性の一例を示す図 実施の形態に係る基地局のビーム選択の一例を示す図 実施の形態に係る基地局のビーム選択の一例を示す図 実施の形態における端末の送信電力制御の一例を示す図 実施の形態における端末の送信電力制御の一例を示す図 実施の形態におけるサービスエリアの別の一例を示す図 実施の形態におけるサービスエリアの更に別の一例を示す図 実施の形態におけるサービスエリアの更に別の一例を示す図 実施の形態におけるサービスエリアの更に別の一例を示す図 実施の形態におけるサービスエリアの更に別の一例を示す図 実施の形態における複数の基地局が配置される一例を示す図 実施の形態における指向性制御の一例を示す図
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施形態について詳細に説明する。尚、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(一実施の形態)
基地局の置局設計において、或るエリアに無線通信サービスを提供する無線通信システムの基地局の配置は、基地局の送信能力及び当該エリアの構造に関する情報(空間情報)に基づいて決定される。無線通信システムが無線通信サービスを提供するエリアは、便宜的に、「サービスエリア」と記載される場合がある。例えば、サービスエリアは、「サービス空間」、又は、「サービスエリア空間」と称されてもよい。
配置された基地局の自律制御(及び/又は、複数の基地局による協調制御)は、機器のトレーニング、及び/又は、無線通信品質に関する端末(user equipment(UE)からのレポートに基づいて実行される。例えば、基地局は、隣り合うエリアをカバーする基地局との間の干渉レベルの測定結果(「干渉レベル測定」)、及び/又は、端末から報告される無線通信品質に関するレポート(「品質レポート」)等に基づいて、送信電力及び/又は受信電力を調整する。
図1は、屋内エリアにおける基地局配置と基地局の電波到達範囲との一例を示す図である。図1には、サービスエリアの一例としての屋内エリアに配置された基地局と、屋内エリア内に位置するUEと、基地局の複数の方向へのビームによって形成される電波到達範囲とが示される。電波到達範囲は、基地局が放射する所定レベル以上の電波が到達範囲の一例であり、基地局のカバーエリアと称されてもよい。電波到達範囲は、サービスエリアと異なる場合がある。
なお、図1における屋内エリアは、或る屋内の部屋であり、屋内エリアの外周は、例えば部屋の壁面に相当する。また、図1では、上方から平面視された屋内エリアを示すが、屋内エリアは、高さ方向を含む3次元空間において規定されてもよい。
例えば、基地局の配置が基地局の送信能力に基づいて決定された場合、電波到達範囲が屋内エリアよりも広くなる場合がある。この場合、基地局から放射される電波は、屋内エリアの外へ到達する。例えば、図1の斜線にて表されるエリアは、基地局から放射された電波が到達する屋内エリアの外のエリア(以下「電力漏洩エリア」と称することがある)である。例えば、電力漏洩エリアにおいて、別の無線システム(例えば、プライマリシステムあるいは1次システム)が運用されている場合、当該別の無線システムに電波干渉が与えられる。
例えば、サービスエリア内の1以上の基地局は、サービスエリア内の干渉レベル測定結果及び品質レポートを用いてサービスエリア内の通信を制御できる。しかし、これらの測定結果及び品質レポートは、サービスエリア外の無線環境を示さないため、基地局は、サービスエリア外にどの程度の漏洩電力が生じているかを確認(又は推定)することが難しい。そのため、例えば、サービスエリア外の漏洩電力を抑えるような制御が困難である。
サービスエリア外の無線環境を確認又は推定する方法の一つとして、例えば、サービスエリアの外のエリア(例えば、図1の電力漏洩エリア)に漏洩電力を検出するセンサ等を設けることが想定され得る。基地局は、センサの検出結果を用いて漏洩電力を抑える制御を行う。しかしながら、センサを含む設備の導入、センサの配置、及び、センサから情報を取得する手段を基地局とは別に設けることは、無線システムが全体として大規模化する。
また、サービスエリア内に構築された無線システム(例えば、セカンダリシステム又は2次システムと称される場合がある)と、プライマリシステムとが、互いに異なるシステムの場合、例えば、センサの情報を相互に送受信するためのインタフェースが追加で必要になり得る。
本実施の形態では、サービスエリアの構造に関する情報に基づいて予め決定された情報を用いて、基地局が送信電力を制御(例えば、ビーム制御)することによって、サービスエリア外への電力漏洩を抑えるような制御を可能とする。
図2は、本実施の形態における基地局配置と基地局の電波到達範囲との一例を示す図である。図2には、図1と同様に、屋内エリアに配置された基地局と、サービスエリア内に位置するUEと、基地局の電波到達範囲とが示される。
図2では、図1に比して、基地局が形成するビームの電力が、ビームの指向性によって異なる。本実施の形態では、基地局が、サービスエリアの構造に関する情報に基づいてビーム毎の電力を制御する。このようなビーム電力制御によって、基地局による電波到達範囲の形状を制御でき、例えば、サービスエリア外の特定方向への漏洩電力を抑制あるいは最小化できる。
以下、図2に示す基地局によるビーム制御について説明する。例えば、ビーム制御は、電波伝搬シミュレーションの結果に基づいて実行される。電波伝搬シミュレーションは、例えば、以下に説明する情報処理装置によって実行される。
<情報処理装置の構成例>
図3は、本実施の形態に係る情報処理装置10の一例を示す図である。情報処理装置10は、例えば、サービスエリアにおける基地局の設置位置を決定する。また、情報処理装置10は、例えば、ビーム制御に関する情報を電波伝搬シミュレーションによって決定する。
情報処理装置10は、例示的に、記憶部11と、計算処理部12とを有する。
記憶部11は、例えば、空間情報と機器性能情報とを記憶する。
空間情報は、例えば、基地局を設置するサービスエリアの構造に関する情報を含んでよい。サービスエリアの構造に関する情報は、例えば、サービスエリアのサイズ(空間の寸法)を含んでよい。例えば、サービスエリアが壁等によって仕切られた屋内のエリアである場合、サービスエリアの構造に関する情報は、壁、窓、間仕切りといった固定された物体に関する情報を含んでよい。物体に関する情報は、例えば、物体の位置、サイズ、材質の少なくとも1つの情報を含んでよい。材質の情報には、例えば、電波の反射率、透過率、拡散率、散乱率、導電率、誘電率等の少なくとも1つが含まれてよい。
また、空間情報は、情報処理装置10によって決定された基地局の設置位置に関する情報を含んでよい。また、例えば、空間情報は、基地局のアンテナの位置に関する情報、及び、アンテナの向き(角度)の少なくとも1つに関する情報を含んでよい。
また、空間情報には、例えば、サービスエリア外において運用される無線システムに関する情報が含まれてよい。例えば、空間情報には、サービスエリア外における漏洩電力の制限値(許容漏洩電力と称される場合がある)が含まれてよい。
機器性能情報は、例えば、基地局の無線特性(例えば、最大送信電力、ビーム数、ビーム幅等の少なくとも1つ)に関する情報を含んでよい。
計算処理部(決定部)12は、例えば、空間情報及び機器性能情報に基づいて、基地局の設置位置を決定する。例えば、計算処理部12は、空間情報(例えば、サービスエリアの構造に関する情報)と基地局の最大送信電力とに基づく電波伝搬シミュレーションによって、サービスエリア内の電力分布を算出する。電波伝搬シミュレーションでは、例えば、レイトレーシング、又は、FDTD(Finite-difference time-domain)法が用いられてよい。そして、計算処理部12は、電力分布を参照して、サービスエリア内において期待される通信品質を確保できる位置を基地局の設置位置に決定する。決定した設置位置に関する情報は、例えば、記憶部11に記憶されてよい。
また、計算処理部12によって決定された設置位置に関する情報は、情報処理装置10から出力され、基地局又は基地局を設置する事業者に通知される。基地局を設置する事業者は、例えば、通知された情報に基づいて、基地局を設置する。
また、計算処理部12は、例えば、ビーム制御に関する情報(以下「ビーム制御情報」と称することがある)をシミュレーションによって決定する。ビーム制御情報は、例えば、ビームの方向及びビームの電力を設定する重み付け係数(Antenna Weight Vector(AWV))を含んでよい。また、ビーム制御情報は、例えば、サービスエリア内の位置と1以上のビームとの対応関係を含んでよい。なお、ビーム制御情報の決定方法については後述する。
また、計算処理部12は、基地局のリソースの有効活用度(ビーム利用効率)、及び、電力効率を算出してもよい。例えば、計算処理部12は、サービスエリアにおいて、通信品質が向上するビームの組み合わせを算出してもよい。計算処理部12において算出された結果は、ビーム制御情報に含まれてよい。
情報処理装置10は、記憶部11に記憶された情報の一部を後述する基地局に出力する。また、情報処理装置10は、計算処理部12によって決定されたビーム制御情報を基地局に出力する。
<基地局の構成例>
図4は、本実施の形態に係る基地局20の構成の一例を示す図である。基地局20は、記憶部21、制御部22、送信部23、及び、受信部24を有する。なお、送信部23と受信部24とは、通信部と称されてもよい。
記憶部21には、情報処理装置10から出力された情報が記憶される。例えば、記憶部21には、空間情報、機器性能情報、及び、ビーム制御情報が記憶される。なお、記憶部21に記憶される空間情報は、上述した情報処理装置10の記憶部11に記憶された空間情報と同一であってもよいし、情報処理装置10の記憶部11に記憶された空間情報とは異なる情報(例えば、情報処理装置10の記憶部11に記憶された空間情報の一部を省略(削減)した情報)であってもよい。また、記憶部21に記憶される機器性能情報は、上述した情報処理装置10の記憶部11に記憶された機器性能情報と同一であってもよいし、情報処理装置10の記憶部11に記憶された機器性能情報とは異なる情報(例えば、情報処理装置10の記憶部11に記憶された機器性能情報の一部を省略した情報)であってもよい。
制御部22は、送信部23による、基地局20の信号送信を制御する。例えば、制御部22は、UE宛の送信信号を送信部23に出力し、UE宛の信号送信に用いるビームを設定する。また、制御部22は、受信部24による、基地局20の信号受信を制御する。例えば、制御部22は、信号受信に用いるビーム(例えば、受信の指向性)を設定し、当該ビームにて受信された信号を受信部24から取得する。
送信部23は、例えば、複数のアンテナ素子を有し、各アンテナ素子に重み付けを行うことによって、重み付けに応じた特定の方向にビーム(例えば、メインローブ)を形成する。送信部23は、制御部22の制御によりUE宛の送信信号を送信する。例えば、送信部23は、UE宛の送信信号の符号化及び変調を行い、ベースバンド信号を生成する。送信部23は、ベースバンド信号を周波数変換(アップコンバージョン)する。また、送信部23は、例えば、制御部22によって設定された重み付けに応じた方向にビームを形成し、形成したビームを用いて送信信号を送信する。
受信部24は、複数のアンテナ素子を有し、各アンテナ素子に重み付けを行うことによって、特定の方向へビーム(例えば、メインローブ)を形成する。受信部24は、制御部22の制御によりUEから受信信号を受信する。例えば、受信部24は、制御部22によって設定される重み付けに応じた方向にビームを形成し、形成したビームを用いて受信信号を受信する。受信部24は、受信信号を周波数変換(ダウンコンバージョン)してベースバンド信号を生成する。また、受信部24は、例えば、ベースバンド信号の復調及び復号を行い、UEが送信した信号を復元し、復元した信号を制御部22へ出力する。なお、UEからの受信信号には、例えば、UEが測定した受信品質に関する報告(品質レポート)が含まれてよい。
制御部22は、例えば、ビーム制御部221、推定部222、及び、再計算処理部(決定部)223を有する。
ビーム制御部221は、ビーム制御情報に基づいて、送信部23及び受信部24の少なくとも1つにおけるビームの形成を制御する。例えば、ビーム制御部221は、基地局20とUEとの通信に使用する1以上のビームに対応する重み付け係数(AWV)を送信部23及び受信部24の少なくとも1つに設定する。
推定部222は、例えば、UEからの受信信号に含まれる品質レポートに基づいてUEの位置を推定する。例えば、品質レポートには、UEが受信した信号の受信品質に関する情報が含まれる。推定部222は、例えば、UEから受信した品質レポートに基づいて、UEにとって受信に適したビームに関する情報(以下「UE選択ビーム情報」と称することがある)を決定する。推定部222は、決定したUE選択ビーム情報を再計算処理部223へ出力する。なお、推定部222は、推定したUEの位置に関する情報を再計算処理部223へ出力してもよい。
なお、UEの位置は、外部の別の位置特定システム(例えば、BT(Bluetooth(登録商標)ビーコン))によって推定されてもよい。この場合、推定部222は、位置特定システムから、UEの位置に関する情報を取得してもよい。
再計算処理部223は、記憶部21の空間情報及び機器性能情報、並びに、推定部222の出力を用いて、ビーム制御情報の更新(補正)を行う。例えば、再計算処理部223は、UEの位置に関する情報に基づいて、当該UEに対する通信に用いるビームを制御する。
また、再計算処理部223は、ビーム制御情報に含まれるビームの組み合わせについて、ビームの組み合わせを使用して通信を行った結果に基づいて、機械学習(あるいは、人工知能(AI))を用いて、ビームの組み合わせの優先度を決定してもよい。
なお、基地局20でのビーム制御は、例えば、サービスエリア内の電波伝搬に影響する物の検出(又は認識)結果に基づいて行われてもよい。例えば図4に点線で示したように、基地局20は、空間認識部30と有線又は無線によって接続されて、制御部22において空間認識部30の出力を基にビーム制御を行ってもよい。この場合、制御部22には、空間認識処理部224が備えられてよい。
空間認識部30は、例えば、サービスエリアにおける無線環境の変化を検出する。例えば、空間認識部30には、光レーダ、無線レーダ、カメラ、センサ、無線検知(レトロディレクティブ)の少なくとも1つが適用されてよい。空間認識部30は、例えば、サービスエリアにおける人物、移動可能な物体(例えば、ホワイトボード)の移動といった無線環境の変化を検出する。
また、空間認識部30は、サービスエリアに設けられたデバイス又はシステムからの情報を受信するインタフェースを有してもよい。当該インタフェースは、例えば、当該サービスエリアに設けられた監視用のカメラ、ドアを自動制御するための人物を検知するセンサ、窓の開閉を検知するセンサ、人物の在席を検知するシステムといったデバイス又はシステムから情報を受信してよい。
制御部22の空間認識処理部224は、例えば、空間認識部30から出力された情報を受信する。空間認識処理部224は、例えば、サービスエリアにおける無線環境の変化を検知し、検知した情報を再計算処理部223へ出力してもよい。
この場合、再計算処理部223は、サービスエリアにおける無線環境の変化に応じて、通信に用いるビームを制御する。例えば、サービスエリアに存在するドアが開放された場合、当該ドアから外側へ漏れる電力が閉鎖時よりも増加する。そのため、再計算処理部223は、例えば、ビームの重み付け係数(AWV)を調整することによって、ドアが位置する方向に向かうビームの電力を、ドアの外側への漏洩電力が許容漏洩電力以下に抑えられた電力に制御する。また、例えば、再計算処理部223は、或るUEとの通信に用いるビームの方向に遮蔽物が存在することが検知された場合、当該UEとの通信に用いるビームの方向を他の方向に変更することをビーム制御部221へ指示してよい。
なお、空間認識部30は、例えば、基地局20に含まれてもよい。また、制御部22の空間認識処理部224は、空間認識部30の内部に備えられてもよいし、基地局20と接続する、空間認識部30とは異なる外部装置に含まれてもよい。
なお、上述した基地局20の構成(基地局20が有する複数の機能部)は、物理的又は論理的な複数のユニット(又はブロック)に分割(又は分離)されてもよい。例えば、基地局20の構成は、記憶部21及び再計算処理部223を有する第1のユニットと、ビーム制御部221、推定部222、送信部23、及び、受信部24を有する第2のユニットとに分割されてもよい。第1のユニットは、例えば、Distributed Unit(DU)又はCentral Unit(CU)と称されてもよい。第2のユニットは、例えば、Remote Unit、又は、Radio Unit(RU)と称されてもよい。また、基地局20が有する複数の機能部は、例えば、CU、DU、及び、RUの3つに分割されてもよい。DU又はRUが、屋内エリアに設置された「基地局」に該当してもよい。
<ビーム制御情報の決定の一例>
次に、情報処理装置10において得られるビーム制御情報について説明する。例えば、情報処理装置10の計算処理部12は、屋内のサービスエリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション(電波伝搬シミュレーション)を実行する。基地局20の制御部22は、シミュレーションの結果(例えば、ビーム制御情報)に基づいて、屋内のサービスエリアにおいてビームを制御する。
例えば、計算処理部12は、基地局20の送信部23の性能、アンテナビームの特性、アンテナビームのIDとそのビームの基準方向、基地局20の設置場所(例えば、(X、Y、Z)によって表される3次元座標)、基地局20の設置条件(例えば、アンテナの向き(方位角及び俯角))、空間情報、許容漏洩電力(Pth)を用いて電波伝搬シミュレーションを行う。
例えば、計算処理部12は、サービスエリアに設置された基地局が最大送信電力(Pbmax)によって送信を行った場合の電波伝搬特性を、電波伝搬のシミュレーションによって決定する。
そして、計算処理部12は、算出した電波伝搬特性を用いて、各ビームの漏洩電力を算出する。例えば、ビーム#mの漏洩電力は、Pc(m)と表される。
そして、計算処理部12は、各ビームにおいて、漏洩電力を許容漏洩電力以下に制限するための制限送信電力を、算出する。例えば、ビーム#mの制限送信電力Pb(m)maxは、Pb(m)max=Pbmax−Pc(m)という関係を用いて算出される。
そして、計算処理部12は、各ビームの送信電力が制限送信電力となるAWVの設定値を決定する。
図5は、最大送信電力のビームパターンと制限送信電力のビームパターンとの一例を示す図である。
図5の(a)には、最大送信電力Pbmaxによって送信を行った場合のビーム#1〜ビーム#mのビームパターンが示される。また、図5の(b)には、漏洩電力を考慮して決定された制限送信電力Pb(k)max(kは、1〜mのいずれかの整数)によって送信を行った場合のビーム#1〜ビーム#mのビームパターンが示される。
また、図5の(c)には、図5の(a)に対応するAWVが示され、図5の(d)には、図5の(b)に対応するAWVが示される。
基地局20は、計算処理部12によって決定されたAWVの設定値を用いてビーム制御を行うことによって、例えば、図5の(b)に示すような制限送信電力のビームパターンを実現する。
図6Aは、最大送信電力Pbmaxのビームによって送信した信号の伝搬特性(減衰特性)の一例を示す図である。図6Aの横軸は、基地局からの距離を示し、縦軸は、電力を示す。また、図6Aには、許容漏洩電力と、漏洩規定境界が示される。漏洩規定境界は、サービスエリアとサービスエリア外との間の境界であってよい。
図6Bは、図6Aの特性に対して、建物境界における建物透過損失が生じた場合の伝搬特性の一例を示す図である。
図6Bの例では、漏洩規定境界よりも外側において、許容漏洩電力を超える電力が漏洩することが示される。
計算処理部12は、漏洩規定境界よりも外側に漏洩する電力が許容漏洩電力以下に抑えられる制限送信電力をビーム毎に決定する。
図6Cは、図6Bの特性に対して、制限送信電力によって送信を行った場合の伝搬特性の一例を示す図である。図6Cには、一例として、ビーム#mの制限送信電力Pb(m)maxの伝搬特性が示される。
図6Cに示すように、制限送信電力による送信では、漏洩規定境界よりも外に漏洩する電力が許容漏洩電力以下に収まる。
なお、基地局20から漏洩規定境界までの距離は、ビームの方向毎に異なる場合がある。そのため、計算処理部12は、各ビームにおいて、漏洩規定境界よりも外側に漏洩する電力が許容漏洩電力以下に収まる制限送信電力を決定する。
情報処理装置10は、各ビームの制限送信電力に対応するAWVを決定し、AWVを含むビーム制御情報を出力する。基地局20は、ビーム制御情報に基づいて、ビーム制御を行う。
例えば、基地局20は、UEとの無線接続において、ビームスイープを行い、同期信号を送信する。ここで、同期信号の送信に用いられるビームは、ビーム制御情報に基づいて設定される。同期信号には、使用されるビームの識別子(ビームID)が含まれてよい。
同期信号を受信したUEは、基地局20に対して品質レポートを送信する。品質レポートには、例えば、UEにおいて選択されたビームのビームID、及び、受信した同期信号の品質(例えば、Received Signal Strength Indicator(RSSI))が含まれる。なお、受信した同期信号の品質は、RSSIと異なる形式によって表されてよい。例えば、受信した同期信号の品質は、Signal to Noise Ratio(SNR)、Signal to Interference and Noise Ratio(SINR)によって表されてよい。
基地局20は、品質レポートに基づいて、当該UEとの通信に用いるビームを選択する。例えば、基地局20は、品質レポートに含まれるビームIDのビームを選択する。そして、基地局20は、選択したビームを用いて、UEと信号の送受信を行う。
なお、基地局20は、品質レポートに含まれるビームIDと異なるビームを選択してもよい。例えば、基地局20は、情報処理装置10のシミュレーション結果から得られる情報を用いて、UEとの通信に使用するビームを決定してよい。以下、基地局20におけるビーム選択の例を説明する。
<基地局のビーム選択の例>
図7A、図7Bは、本実施の形態に係る基地局20のビーム選択の一例を示す図である。
図7Aには、UEの品質レポートに基づくビーム選択が行われた場合の、基地局20のビームの方向の一例が示される。
図7Aの例では、UEの品質レポートに基づいて選択されたビーム#aの方向とビーム#bの方向とビーム#cの方向とが、空間的に近い(空間的な相関(空間相関)が高い)ため、遮蔽物によって3つの方向のビームが一緒に遮断され得る。別言すると、図7Aの例では、遮蔽物による遮断に対して弱い。
また、図7Aの例では、UEの機種、及び/又は、UE個別の特性に依存して、ビームを決定するためのトレーニング(例えば、BFTと称されるトレーニング)が収束しないことが有り得る。
本実施の形態では、基地局20が、電波伝搬シミュレーション結果に基づいてビーム制御を行うため、ビーム制御は、UEから受信する品質レポートに基づかなくてもよい。別言すると、基地局20の制御部22は、品質レポートに基づかずに、ビーム制御(例えば、通信に用いるビームの決定)を行ってよい。品質レポートに基づかないとは、品質レポートを有効に扱わない、品質レポートを無視(無効)にすることに相当してよい。ただし、シミュレーション結果と品質レポートとの双方に基づいてビーム制御が行われてもよい。
図7Bは、本実施の形態におけるビーム決定の一例を示す図である。
基地局20は、サービスエリア内の位置(例えば、3次元座標)と、当該位置に存在するUEとの通信に適した1以上のビームとの対応関係を有する。この対応関係は、例えば、情報処理装置10における電波伝搬シミュレーションによって予め決定され、テーブル形式で表されてよい。以下、この対応関係のテーブルは、便宜的に、ビーム選択テーブルと記載される。ビーム選択テーブルは、例えば、ビーム制御情報に含まれ、記憶部21に記憶されてよい。
例えば、ビーム選択テーブルは、電波伝搬シミュレーションにおいて設定された条件に基づいて決定されてよい。例えば、サービスエリア内の1つの位置に対して、最上位、又は、上位N個(Nは2以上の整数)のビームが対応づけられてよい。あるいは、サービスエリア内の1つの位置に対して、空間相関に基づいた複数のビームが対応づけられてよい。
基地局20は、UEの位置情報及びビーム選択テーブルに基づいて、UEの位置に対応づけられた1以上のビームを当該UEとの通信に用いることを決定する。例えば、UEの位置情報は、基地局20がUEから受信してもよい。あるいは、UEの位置情報は、UEから受信する信号に基づいて、基地局20が推定してもよい。
図7Bの例では、基地局20は、UEの位置情報に基づいて、ビーム#aとビーム#xとビーム#yとを選択する。
このビーム選択は、UEの品質レポートに基づかないため、ビーム毎の強度(例えば、UEにおける受信レベル)の変動によってUEの品質レポートが誤ってしまう場合でも、基地局20は、適切なビームを通信に用いることができる。UEの品質レポートが誤ってしまう場合とは、別言すると、UEの品質レポートの精度(信頼度)が低い場合である。UEの品質レポートが誤ってしまう場合とは、例えば、UEによって選択されたビームが最適なビームとは異なる場合を含む。
例えば、5G(5th Generation)と称される次世代無線通信では、無線通信装置(例えば、基地局)は、形成可能な多数のビーム(例えば、256本のビーム)から通信に使用する複数のビーム(例えば、8本のビーム)を決定する場合がある。このような場合、通信に使用するビームの組み合わせが増大する。本実施の形態では、基地局20は、予め得られた対応関係を用いてビーム選択を行うことができるため、ビームの組み合わせが増大する場合でも、適切なビームを選択できる。
また、これにより、空間的に離れたビームを通信に用いることができるため、サービスエリア内の遮蔽物による遮断による通信切断に対する耐性(ロバスト性)を向上できる。
また、これにより、ビームを決定するためのトレーニング(例えば、BFTと称されるトレーニング)が収束しない確率を低減できる。
なお、基地局20は、UEの位置情報とビーム選択テーブルとに基づいて決定したビームを、UEの品質レポートに基づいて、他のビーム(他の方向のビーム)に変更してもよい。例えば、人等の移動可能な物体によって通信が遮断される場合については、電波伝搬シミュレーションでは考慮されていない。このような場合、ビーム選択テーブルを用いて決定されたビームよりも、UEの品質レポートに基づいて決定されるビームの方が、通信に適する可能性がある。そのため、基地局は、UEの品質レポートに基づいて、UEの位置情報とビーム選択テーブルとに基づいて決定したビームを、品質レポートに基づいて決定されるビームに変更してもよい。
なお、基地局20は、ビーム制御情報に基づいて電力が制限されたビームを用いる場合に、UEの送信電力を制御してもよい。以下、UEの送信電力制御の例を説明する。
<UEの送信電力制御の一例>
図8A、図8Bは、本実施の形態におけるUEの送信電力制御の一例を示す図である。
図8Aには、基地局20が形成するビーム#2の方向に位置するUE#1と、ビーム#4の方向に位置するUE#2とが示される。なお、図8Aに示すビーム#2及びビーム#4は、例えば、図5に示したように、互いに異なる制限送信電力のビームである。また、基地局20とUE#1との間の距離、及び、基地局20とUE#2との間の距離は、d1である。
図8Bの縦軸は、電力(又は、RSSI)を示し、横軸は基地局20からの離隔距離を示す。また、図8BのPb(2)maxは、図8Aに示すビーム#2の送信電力を示し、Pb(4)maxは、ビーム#4の送信電力を示す。
ここで、ビーム#2の送信電力はビーム#4の送信電力よりも大きいため、UE#1から報告される品質レポートにおけるRSSI(例えば、図8BのX[dB])は、UE#2から報告される品質レポートにおけるRSSI(例えば、図8BのY[dB])よりも大きい。この場合、基地局20が、各ビームの送信電力が同一(例えば、ビーム#4の送信電力がPb(2)maxと同一)と想定した場合、図8Bの三角点に示すように、UE#2は、UE#1よりも離れた距離(例えば、d2(d2>d1))に位置すると判断される。この場合、基地局20は、UE#2に対して、UE#1の送信電力(例えば、P(UE#1))よりも大きな送信電力(例えば、P(UE#2))での送信を指示し得る。例えば、UE#2が、基地局20との距離がd1であるにも関わらず、P(UE#2)を用いて信号の送信を行った場合、UE#2は過剰な送信電力を消費し得る。
そこで、本実施の形態では、選択されたビームに対応するAWVに基づいて、例えば、RSSIの補正(例えば、重み付け)を行う。例えば、図8A、図8Bの例では、UE#2によって報告されるRSSIに対し、ビーム#2に対応するAWVに基づいて重み付けを行い、UE#1によって報告されるRSSIに対し、ビーム#4に対応するAWVに基づいて重み付けを行う。なお、各ビームに対応するAWVは、上述したビーム制御情報に含まれてよい。
基地局20は、重み付けの結果を用いて、UEそれぞれとの距離に応じてUE毎にビーム送信電力を制御する。別言すると、例えば、基地局20の制御部22は、UEから受信する品質レポートに基づくUEの送信電力を、電波伝搬シミュレーションの結果に基づいて補正する。これにより、UEのそれぞれは、通信品質を確保できる必要十分な電力での通信が可能となるため、UEの電力消費を抑制できる。また、過剰な電力での信号送信を回避できるため、与干渉の増加を回避できる。
以上のように、情報処理装置10が電波伝搬シミュレーションによって決定したビーム制御情報に基づいて、基地局20は、UEとの無線通信に用いるビームを制御する。ビーム制御情報には、サービスエリアの外に漏洩する電力が許容漏洩電力以下に抑えられる制限送信電力に対応するビーム制御に関する情報(例えば、AWV)が含まれる。これにより、周辺への漏洩電力を考慮した制御を実現できサービスエリアの外で運用される無線システムに与える干渉を抑制できる。また、これにより、基地局20は、必要十分な電力によって、通信品質を確保でき、基地局20の電力消費を抑制できる。
また、本実施の形態によれば、基地局20は、UEとの無線通信リンクに適したビームを選択でき、UEの品質レポートの精度(信頼度)に左右されずに、安定した無線通信リンクを確立できる。
また、本実施の形態によれば、基地局20は、サービスエリアの空間認識に基づいてビームを選択できるため、空間変化に適応した通信品質を確保できる。
なお、上述した実施の形態では、サービスエリアが屋内の部屋である例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、サービスエリアは、屋外に規定されてもよい。
また、上述した実施の形態では、サービスエリアを平面と捉えた例、別言すると、サービスエリアとサービスエリア外との境界がX−Y平面において規定される例について説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、サービスエリアは3次元空間において規定されてよい。以下、3次元空間において規定されるサービスエリアのバリエーションを説明する。
<サービスエリアのバリエーション>
図9は、本実施の形態におけるサービスエリアの別の一例を示す図である。図9に示すように、階層化された建物の1つの階層(図9では、上層階)がサービスエリアに規定され、別の階層(図9では、下層階)がサービスエリア外に規定されてもよい。
この場合、基地局20は、3次元空間の複数の方向に向けられるビームが、サービスエリア外のエリアに漏れる電力を許容漏洩電力以下に抑えられるAWVを決定する。
また、サービスエリアに配置される基地局20がセカンダリユーザ(SU)の基地局に該当し、サービスエリア外のエリアに配置される基地局がプライマリユーザ(PU)の基地局に該当する場合、SUとPUとのそれぞれの高さ方向が考慮されてよい。
図10〜図13は、本実施の形態におけるサービスエリアの更に別の一例を示す図である。
例えば、図10〜図13では、高さ方向を含むSUのサービスエリアと、サービスエリアに隣り合うPUのエリアとが示される。
図10〜図13の場合、SUの基地局20は、高さ方向を考慮したビームを形成してよい。例えば、(X,Y、Z)により規定される3次元空間において、(X,Y)座標が同じで、高さ方向を表すZ座標が異なる場合、高さ方向を考慮して漏洩電力を抑制したビームを用いることによって、許容される干渉を維持でき、SUとPUとが共存できる。
なお、上述した実施の形態では、サービスエリアに1つの基地局20が配置される例を説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、サービスエリアに複数の基地局20が配置されてもよい。この場合、サービスエリアが、複数の基地局20のそれぞれの電波到達範囲に区分けされてよい。そして、各基地局20は、電波到達範囲外に漏洩する電力を抑制する電力制御(ビーム制御)を行ってよい。以下、複数の基地局20が配置される例を説明する。
<複数の基地局20の配置例>
図14は、本実施の形態における複数の基地局20が配置される一例を示す図である。図14には、サービスエリア内に基地局20−1と基地局20−2との2つの基地局20が配置される。また、図14には、各基地局20が形成するビームと、電波到達範囲と、2つの基地局20の電波到達範囲の間の境界とが示される。
図14に示すように、例えば、1つのサービスエリア内に2つの基地局20が配置される場合、情報処理装置10は、互いの基地局の電波到達範囲の境界を規定し、境界の外へ漏れる電力を抑制するためのビーム制御情報を、2つの基地局20のそれぞれに対して決定する。
各基地局20は、ビーム制御情報に基づいて、ビーム制御を行うことによって、基地局20間での干渉を低減できる。
<ビーム制御のバリエーション>
なお、本実施の形態では、基地局20のビーム制御において、複数のビームを合成した指向性を用いてもよい。
例えば、基地局20が空間認識処理部224を有さない場合、及び/又は、サービスエリア内の遮蔽物が空間認識処理部224において正確に認識できない速さで移動する場合がある。このような場合、基地局20は、複数のビームを合成することによって、例えば、遮蔽物よりも大きい指向性のビームを形成してもよい。
図15は、本実施の形態における指向性制御の一例を示す図である。図15には、サービスエリア内の基地局20と、UEと、遮蔽物とが示される。
図15では、遮蔽物が、図示する移動方向へ定期的に移動する。この場合、基地局20は、UEとの通信に用いるビームを、狭い指向性を有するビームの代わりに、複数のビームを合成した指向性のビームに変更する。
この制御により、遮蔽物の移動があった場合でも、基地局20とUEとの通信品質の劣化を抑制できる。
なお、上記の実施の形態では、基地局とUEとの無線通信を一例に説明したが、本開示はこれに限定されない。例えば、基地局の通信相手は、UEと異なる無線機器であってもよい。あるいは、無線機器間(又は通信装置間)の通信において、本開示が適用されてもよい。
なお、上記の実施の形態において、「検出」、「検知」、「認識」、「推定」、「測定」といった用語は、相互に置換されてよい。また、上記の実施の形態において、「決定」、「選択」といった用語は、相互に置換されてよい。
なお、上記各実施の形態における「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。
上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサ又は専用プロセッサで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
本開示は、通信機能を持つあらゆる種類の装置、デバイス、システム(通信装置と総称)において実施可能である。通信装置の、非限定的な例としては、電話機(携帯電話、スマートフォン等)、タブレット、パーソナル・コンピューター(PC)(ラップトップ、デスクトップ、ノートブック等)、カメラ(デジタル・スチル/ビデオ・カメラ等)、デジタル・プレーヤー(デジタル・オーディオ/ビデオ・プレーヤー等)、着用可能なデバイス(ウェアラブル・カメラ、スマートウオッチ、トラッキングデバイス等)、ゲーム・コンソール、デジタル・ブック・リーダー、テレヘルス・テレメディシン(遠隔ヘルスケア・メディシン処方)デバイス、通信機能付きの乗り物又は移動輸送機関(自動車、飛行機、船等)、及び上述の各種装置の組み合わせがあげられる。
通信装置は、持ち運び可能又は移動可能なものに限定されず、持ち運びできない又は固定されている、あらゆる種類の装置、デバイス、システム、例えば、スマート・ホーム・デバイス(家電機器、照明機器、スマートメーター又は計測機器、コントロール・パネル等)、自動販売機、その他IoT(Internet of Things)ネットワーク上に存在し得るあらゆる「モノ(Things)」をも含む。
通信には、セルラーシステム、無線LANシステム、通信衛星システム等によるデータ通信に加え、これらの組み合わせによるデータ通信も含まれる。
また、通信装置には、本開示に記載される通信機能を実行する通信デバイスに接続又は連結される、コントローラやセンサ等のデバイスも含まれる。例えば、通信装置の通信機能を実行する通信デバイスが使用する制御信号やデータ信号を生成するような、コントローラやセンサが含まれる。
また、通信装置には、上記の非限定的な各種装置と通信を行う、あるいはこれら各種装置を制御する、インフラストラクチャ設備、例えば、基地局、アクセスポイント、その他あらゆる装置、デバイス、システムが含まれる。
以上、図面を参照しながら各種の実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、開示の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
以上、本開示の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本開示は、無線通信システムに好適である。
10 情報処理装置
11 記憶部
12 計算処理部
20 基地局
21 記憶部
22 制御部
23 送信部
24 受信部
30 空間認識部
221 ビーム制御部
222 推定部
223 再計算処理部
224 空間認識処理部

Claims (8)

  1. 屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて形成するビームを制御する制御回路と、
    前記ビームを用いて無線機器と通信する通信回路と、
    を備える基地局。
  2. 前記制御回路は、前記無線機器から受信した、前記無線機器での受信品質に関するレポートに基づかずに、前記ビームを決定する、
    請求項1に記載の基地局。
  3. 前記制御回路は、前記無線機器から受信した受信品質に基づく前記無線機器の送信電力を、前記シミュレーション結果に基づいて補正する、
    請求項1に記載の基地局。
  4. 前記制御回路は、前記シミュレーション結果に含まれる前記屋内エリア内の1つ以上の位置とビームの候補との対応関係に基づいて、前記無線機器の位置に対応付けられる前記ビームを選択する、
    請求項1に記載の基地局。
  5. 前記制御回路は、前記屋内エリアにおける前記無線伝搬環境の変化を検出するデバイスからの検出情報に基づいて、前記ビームを制御する、
    請求項1に記載の基地局。
  6. 基地局が設置される屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて前記基地局が形成するビームに関する情報を決定する決定部と、
    前記決定したビームに関する情報を出力する出力部と、
    を備えた情報処理装置。
  7. 基地局は、
    屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて形成するビームを制御し、
    前記ビームを用いて無線機器と通信する、
    無線通信方法。
  8. コンピュータに、
    基地局が設置される屋内エリアの内部から外部への電波伝搬を含む無線伝搬環境に関するシミュレーション結果に基づいて、前記屋内エリアにおいて前記基地局が形成するビームを決定し、
    決定したビームに関する情報を出力する、
    処理を実行させるプログラム。
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