JP2021110665A - 水分量測定装置 - Google Patents

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琢哉 廣瀬
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大輔 植松
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Abstract

【課題】電極を用いたものにおいて、測定対象となる部位の水分量の測定精度を向上させた水分量測定装置を提供する。【解決手段】長手方向Lに延び、マトリクスM中に埋設される1以上の電極2,4と、電極に電気信号を加える電気信号印加手段12と、電気信号により生じる電気的応答を電極を介して測定する測定手段R,12と、測定手段の測定結果に基づいてマトリクス中の水分量を判定する水分量判定手段12と、を備える水分量測定装置1であって、電極のうち、マトリクスに向く先端側の高感度部A1の感度が、高感度部の後端から該電極の後端までの後端部A2の感度よりも高い。【選択図】図6

Description

本発明は、土壌等のマトリクス中の水分量を測定する水分量測定装置に関する。
農業、園芸、家庭菜園等の土壌の水分量を測定する装置として、土壌に差し込んだ電極に電気信号を加え、その電気的応答から電極周囲の土壌の水分量を測定する各種の技術が知られている。ここで、電気的応答と水分量との関係を予め求めておく。
これらの技術として、静電容量法、誘電率法、電気抵抗法がある。
静電容量法(キャパシタンス型)は、水の比誘電率が土の比誘電率の数十倍であり、比誘電率と静電容量が比例することから、水分量と静電容量に関係があることを利用する。そして、水分を含む土壌を誘電体(コンデンサ)の等価回路とみなして静電容量を測定して水分量を求める。具体的には例えば、2〜3本の電極間に電圧を印加し、電極間の土壌をコンデンサとみなし、装置内の抵抗と並列又は直列のRC等価回路を形成させ、インピーダンスの計測やコンデンサへの充電時間から静電容量を測定する。
又、電極間に交流電流を流し、電極の静電容量が検出回路の一部となるような発振回路を形成し、土壌の水分量の変化に起因する電極の静電容量変化により発振周波数が変化することで静電容量を測定する技術も存在する。
誘電率法も、水と土の比誘電率が異なることを利用し、FDR(Frequency Domain Reflectometry)法、ADR (Amplitude-Domain Reflectometry)法、TDR(Time Domain Reflectometry)法がある。
FDR法は、センサとなる電極(プローブ)が1本であり、発振器から広範囲の周波数の電磁波を、電極を介して流し、電極の上端と下端の反射波を測ることで誘電率を測定する。
ADR法は、通常2〜4本の平行電極を用い、発振器から一定周波数の電磁波を電極を介して流し、電磁波が土壌中の電極を通過して往復する際のインピーダンスを測定する。
TDR法は、通常2〜3本の平行電極を用い、発振器から一定周波数の電磁波を電極を介して流し、電磁波が土壌中の電極を往復する伝播時間(速度)を測ることで誘電率を測定する。
一方、電気抵抗法は、水と土の電気抵抗が異なることを利用し、土壌中の2又は4本の電極間の抵抗を測定する。具体的には、例えば電極間の土壌の電気抵抗を抵抗ブリッジ回路の一辺とし、その電気抵抗に応じて流れる電流を測定して、電気抵抗を求める。
この中で、電気抵抗法、静電容量法及びADR法が装置として簡便であり、FDR法やTDR法は測定精度が高い。
そして、静電容量法の簡便な装置として、土壌に差し込んだ複数の電極間にパルス電圧を印加し、土壌で構成されるコンデンサと、装置内の抵抗とのRC等価回路を形成させ、抵抗部分の電圧から電極間の土壌の静電容量を測定する技術が提案されている(特許文献1)。
特開2014-059176号公報
ところで、土壌に差し込んだ電極に電気信号を加え、その電気的応答から水分量を測定する方法として、静電容量法を例にすると、図12に示すように、一対の電極100,102をマトリクス(土壌)Mに差し込み、一対の電極100,102間の静電容量に応じた電気的応答を測定することになる。そして、土壌Mの水分量としては、水がすぐに浸み込む表面Sよりも、植物の根が張っていて成育に影響が大きい内部Fの値を測定したいという要望がある。
しかしながら、実際の測定では、電極100,102の長手方向に先端から後端までの全長D2の静電容量の平均値に応じた電気的応答を測定してしまい、内部Fに相当する長さD1の部位の静電容量に応じた電気的応答(ひいては水分量)を精度よく測定することが困難である。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、電極を用いたものにおいて、測定対象となる部位の水分量の測定精度を向上させた水分量測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の水分量測定装置は、長手方向に延び、マトリクス中に埋設される1以上の電極と、前記電極に電気信号を加える電気信号印加手段と、前記電気信号により生じる電気的応答を前記電極を介して測定する測定手段と、前記測定手段の測定結果に基づいて前記マトリクス中の水分量を判定する水分量判定手段と、を備える水分量測定装置であって、前記電極のうち、前記マトリクスに向く先端側の高感度部の感度が、前記高感度部の後端から該電極の後端までの後端部の感度よりも高い
この水分量測定装置によれば、マトリクスのうち、電極の長手方向において、電極全長の範囲における土壌等のマトリクスの物性の平均値でなく、特定範囲におけるマトリクスの物性の平均値に応じた電気的応答を測定することができる。つまり、測定対象以外の部位を含む電極全長の範囲における土壌等のマトリクスの物性の平均値に応じた電気的応答を測定してしまうことを回避でき、測定対象となる部位の水分量をより良く反映させて測定精度を向上させることができる。
本発明の水分量測定装置において、前記電気信号はマイクロ波、電圧、又は電流であり、前記電気的応答は、電流又は電圧であってもよい。
この水分量測定装置によれば、現在開発されている種々の測定手法に従って、容易に測定を行える。
本発明の水分量測定装置において、前記電極は、導電性の本体部と、該本体部を被覆する絶縁部とを有し、前記高感度部と前記後端部における前記絶縁部の厚み又は材質が異なり、前記高感度部の静電容量が前記後端部の静電容量より低くてもよい。
この水分量測定装置によれば、電極の本体部の寸法や材質を一定としつつ、絶縁部の厚み又は材質を変えることで電極の感度を容易に調整できる。
本発明の水分量測定装置において、前記高感度部は前記電極の最先端まで延びてもよい。
この水分量測定装置によれば、電極の最先端を測定対象となる部位に設置することで、水分量の測定精度をさらに向上させることができる。
本発明の水分量測定装置において、前記高感度部よりも先端側に、前記高感度部より感度が低い低感度部が介在してもよい。
この水分量測定装置によれば、測定対象となる部位の先端側に測定しなくない部位が配置されている場合に、測定しなくない部位に低感度部を設置することで、測定しなくない部位を測定することを回避でき、測定対象となる部位の水分量をより良く反映させて測定精度を向上させることができる。
本発明の水分量測定装置において、前記電極は2本以上あり、前記電極間の間隔を一定に保つ保持部材をさらに有し、該保持部材は前記2本以の電極の後端部にそれぞれ固定されていてもよい。
この水分量測定装置によれば、感度が高い高感度部に保持部材を固定する場合に比べ、保持部材による測定への影響を低減でき、測定精度を向上させることができる。
本発明の水分量測定装置において、前記電極は2本以上あり、前記電気信号は直流の電圧又は電流であり、前記電気的応答は、前記電極間の前記マトリクスで形成されるコンデンサの静電容量に起因して生じ、前記水分量判定手段は、前記電気的応答に基づいて、静電容量法により前記マトリクス中の水分量を判定してもよい。
この水分量測定装置によれば、装置が簡便な静電容量法に本発明を適用できる。
本発明の水分量測定装置において、前記電気信号印加手段は、所定のパルスを前記電極に印加し、前記測定手段は、前記パルスにより生ずる所定の場所の抵抗に対して発生する電圧を検出し、前記水分量判定手段は、前記測定手段により検出された電圧に基づいて、前記マトリクス中の水分量を判定してもよい。
この水分量測定装置によれば、装置がより簡便になる。
この発明によれば、電極を用いたものにおいて、測定対象となる部位の水分量の測定精度を向上させた水分量測定装置が得られる。
本発明の実施形態に係る水分量測定装置の模式図である。 水分量測定装置の構成を示すブロック図である。 水分量測定装置の等価回路を示す回路図である。 水分量を判定する方法を示す図である。 土壌の水分量と、土壌で構成されるコンデンサの静電容量及び電流の関係を示す図である。 電極の詳細な構成を示す断面図である。 電極の変形例を示す断面図である。 水分量の測定方法として静電容量法を用いた場合の、別の測定回路を示す回路図である。 図8の回路によって水分量を判定する方法を示す図である。 土壌と絶縁部を含む等価回路を示す図である。 図10の等価回路において、測定される静電容量と、土壌及び絶縁部の静電容量との関係を表す式を示す図である。 従来の電極を用いて水分量を測定する方法を示す図である。
以下、図1〜図6を参照し、本発明の実施形態に係る水分量測定装置について説明する。
図1は本発明の実施形態に係る水分量測定装置1の模式図、図2は水分量測定装置1の構成を示すブロック図、図3は水分量測定装置1の等価回路を示す回路図、図4は水分量を判定する方法を示す図、図5は土壌Mの水分量と、土壌Mで構成されるコンデンサCの静電容量及び電流iの関係を示す図、図6は電極2、4の詳細な構成を示す断面図である。
図1に示すように、水分量測定装置1は、長手方向Lに延びてセンサとなる1以上(本例では2本)の電極2,4と、電極2,4の後端に接続された樹脂製の筐体10と、筐体10内に配置された抵抗R及びCPU(Central Processing Unit)12と、抵抗Rと、電極2,4の間隔を一定に保つ絶縁性(例えば樹脂製)の保持部材6と、を有している。
この水分量測定装置1は、ハンディタイプであり、筐体10を持って下面側の各電極2,4を土壌Mに突き刺すことで、水分測定を行える。
各電極2,4は、それぞれ例えば真鍮製の丸棒からなる導電性の本体部2a、4aと、各本体部2a、4aをそれぞれ被覆する絶縁部2b、4bと、を有する。絶縁部2b、4bは例えばポリオレフィンの熱収縮チューブを用いることができる。
ここで、各絶縁部2b、4bは、それぞれ最先端から長手方向Lの略中央部までの領域(高感度部)A1の厚みが、領域A1の後端から各電極2,4の後端(筐体10との接続部位)までの領域(後端部)A2の厚みよりも薄い。
このため、各電極2,4において、高感度部A1の感度が後端部A2の感度よりも高くなっている。この理由については後述する。
次に、図2を参照して水分量測定装置1の内部構成について説明する。
なお、本発明においては、上記したように、各電極2,4の高感度部A1の感度が後端部A2の感度よりも高いことが特徴部分であり、水分量測定装置1自体の構成は特に限定されないが、構成の一例として、特許文献1と同様な装置とした。図2の装置内の名称等も特許文献1の記載に一部従っている。
図2に示すように、CPU12は、入出力端子として、端子GPIO、端子ADC、端子Vcc、及び端子GNDを有する。そして、CPU12は、所定のパルス幅を有するパルス(電気信号)を発生させるパルス発生機能と、当該パルスにより生じる抵抗Rの電圧を検出する電圧検出機能と、検出された電圧の最大値に基づいて土壌の水分量を判定する水分量判定機能を有する。
端子GPIOは、上記パルスを出力する。端子ADCは、抵抗Rの電圧を示すアナログ信号が入力され、CPU12内部でA/D変換される。端子Vccは、電源電圧が入力され、電源電圧の値(Vcc)がパルスの高さとなる。端子GNDは、グランドに接地される。
そして、一方の電極2がキャパシタンスCxを介して端子GPIOに接続され、他の電極4がキャパシタンスCyを介して抵抗Rの一端に接続され、抵抗Rの他端が接地されている。
抵抗Rの上記一端に端子ADCが接続され、抵抗Rの電圧が端子ADCに入力されるようになっている。
又、電極2、4の先端側が土壌(マトリクス)Mに埋設されている。
図2の回路構成により、端子GPIOからキャパシタンスCxを介して電極2にパルスPが出力され、電極2、4の間の土壌Mが誘電体(コンデンサ)Cとして作用しつつ電極2、4間に電流iが流れ、この電流iはキャパシタンスCy、抵抗Rを流れてGNDに至る。
そして、抵抗Rを電流iが流れるときの電圧E(=i×R)を端子ADCにてモニタする。
なお、特許文献1におけると同様、キャパシタンスCx、Cpは、水分量の測定には必須ではないが、土壌内で発生する直流の静電気等の直流電流をカットする。キャパシタンスCx、Cpの静電容量は、土壌MのコンデンサCの静電容量に比較して相対的に十分に大きな値(例えば10倍以上)の値とすることで、土壌Mの水分量が変化したときの静電容量の変化が明確に現れ、測定精度の低下を抑制する。
CPU12が特許請求の範囲の「電気信号印加手段、測定手段、水分量判定手段」に相当する。又、抵抗Rが特許請求の範囲の「測定手段」に相当する。
次に、図3を参照して水分量測定装置1の内部構成について説明する。
2本の電極2,4の間に上述のパルス電圧を印加すると、土壌MがコンデンサCとして作用する。このとき、図3に示すように、水分量測定装置1の等価回路はRC直列等価回路となる。
ここで、式1:
コンデンサCの静電容量(同じCで表す)=Q/V∝ε(但し、Qは電荷、Vは電位、εは誘電率)
であることが知られており、静電容量は、土壌Mの誘電率εに比例する。つまり、図5に示すように、土壌Mの水分量が変化すると誘電率εが変化し、静電容量も変化する。
又、コンデンサに直流電圧が印加されるとき、コンデンサに流れこむ電流iは、式2
:i=C(dV/dt)(但し、tは時間)
であることが知られており、直流電圧Vが時間変化しない状態では電流i=0である。
一方、本実施形態では、一定の大きさの直流電圧でなく、パルス(電圧)Pを供給する。このため、図4のように、パルスPが印加された直後の短期間では、電圧Vが徐々に上昇し、dV/dtも0を超えた値を持つので、電流i>0となる。そこで、パルス幅Wを電圧Vが上昇する短期間程度とすることで、土壌のコンデンサCに電流iが流れるようになる。
そして、式2に示すように、この短期間では電流iが静電容量に応じて変化するから、土壌Mの水分量が変化すると、図5に示すように電流iも変化する。
従って、CPU12は、パルスPを発生させたときの土壌MのコンデンサCにおける電流iの大きさに基づいて、土壌の水分量を判定することができる。
ここで、電流iを簡便に検出する手法として、コンデンサCに直列接続された抵抗Rにも同じ電流iが流れるから、抵抗Rの両端の電圧Eを測定することで、i=E/Rによって電流iを求めることができる。
又、電流iは一定ではなく、パルスPを印加中も時間とともに変化し、抵抗Rの電圧の値Eも同様に時間とともに変化する。そこで、本実施形態では、図4に示すように、パルスPを発生させたときの抵抗Rの両端の電圧Eの値のうち最大値E-Maxに基づいて土壌の水分量を判定する。
なお、予め土壌の既知の水分量と、電圧Eの最大値E-Maxとの対応関係を測定しておき、両者の関係式やマップを作成し、これらを参照して実際の測定対象の土壌の水分量をCPU12にて求めればよい。
次に、図6を参照して本発明の特徴部分である電極2,4について説明する。
上述のように、本実施形態では、各電極2,4において、高感度部A1の感度が後端部A2の感度よりも高くなっている。
これにより、図6に示すように、土壌Mの水分量として、水がすぐに浸み込む表面Sよりも、植物の根が張っていて成育に影響が大きい内部Fの値を測定したい場合に、より感度の高い各電極2,4の高感度部A1を長さ方向Lに内部Fに相当する長さD1に重なるように配置することができる。
その結果、土壌Mのうち、電極2,4の長手方向Lにおいて、電極全長の範囲における土壌Mの静電容量の平均値でなく、特定範囲である内部Fにおける土壌Mの静電容量の平均値に応じた電圧を測定することができる。つまり、測定対象である内部F以外の部位を含む電極全長の範囲における静電容量の平均値に応じた電圧を測定してしまうことを回避でき、測定対象となる内部Fの水分量をより良く反映させて測定精度を向上させることができる。
ここで、感度は、図10、図11に示すようにして求めることができる。
つまり、図10の等価回路に示すように、水分量測定装置1で測定される静電容量Cが、静電容量Cwatである土壌Mからなるコンデンサと、静電容量Cである絶縁部2b、4bからなるコンデンサと、を直列に接続したコンデンサの合成静電容量であると考える。
そうすると、図11の式で表されるように、静電容量Cの逆数は、静電容量Cwatの逆数と、静電容量Cの逆数と、の和から算出され、感度=Cwat/Cとなる。
そして、図11から、絶縁部2b、4bの静電容量Cが大きいほど、測定値である静電容量Cに対して、求めたい土壌Mの静電容量Cwatの占める割合が大きくなり、上述の感度も高くなる。
ここで、絶縁部2b、4bの厚みが薄いほど、静電容量Cが大きくなる。又、絶縁部2b、4bが同じ厚みでも、その誘電率が大きいほど、静電容量Cが大きくなる。又、絶縁部2b、4bが同じ材質・厚みであって、その内側の本体部2a、4aの外表面積(=半径)を大きくするほど、静電容量Cが大きくなる。
従って、これらの方法により、感度を高めることができる。
なお、図10の静電容量Cは、土壌Mの表面に水分層が存在する場合に生じる静電容量であり、これによるコンデンサも図11の式に直列に接続されることになる。但し、図11ではCを無視している。
又、図10の土壌Mの静電容量Cwatは、土壌Mの砂利特性に起因する静電容量Cw1と、土壌Mのイオン性導電体の特性に起因する静電容量Cw2とを並列接続したものとみなしている。
なお、土壌Mの水分の検知(センシング)を行う電極として、後端部A2を無くし、高感度部A1のみを電極とすればよいと考えるかもしれない。
しかしながら、仮に高感度部A1のみを電極とし、その後端を測定回路にセンサ信号を伝送する導線としたとしても、その導線も土壌Mの水分を検知する電極(センサ)となってしまう。
従って、土壌Mの水分を検知する部位であれば「電極」とみなす。
又、本実施形態では、2本(以上)の電極2,4の間隔を一定に保って測定精度を維持する保持部材6を、後端部A2に固定させている。
これにより、感度が高い高感度部A1に保持部材6を固定する場合に比べ、保持部材6による測定への影響を低減でき、測定精度を向上させることができる。
図7は、本発明の実施形態に係る水分量測定装置における電極20、40の変形例を示す。
電極20、40の最先端に、高感度部A1より感度が低い低感度部A3が介在する。
このようにすると、例えば鉢植えの栽培において、測定したい内部Fより下方に水はけのための砂利層Tが配置されている場合に、砂利層Tに低感度部A3を設置することで、砂利層Tを測定することを回避でき、測定対象となる内部Fの水分量をより良く反映させて測定精度を向上させることができる。
図8、図9は、水分量の測定方法として静電容量法を用いた場合の、別の測定回路を示す。この例は、特許第5688731号に記載されているので、その記載に従って説明する。
図8に示すように、本例でも水分量測定装置の等価回路はRC直列等価回路であるが、土壌MのコンデンサCの一端がGNDに接地され、コンデンサCの他端が抵抗Rに接続されている。コンデンサCの両端に一対の電極2,4(図示せず)が配置されていることはいうまでもない。
そして、抵抗Rの他端から、図3の場合と同様にパルスP(パルス電圧又はパルス電流)が供給される。このとき、コンデンサCに電荷が蓄えられてコンデンサCの両端子間に電位差が生じる。これにより、図9に示すように、コンデンサCと抵抗Rとの接続端子の電圧Eが時間とともに上昇し、最終的に電圧Vccとなる。
電圧Eが所定の電圧Erefとなるまでの時間をtとすると、時間tとコンデンサC(静電容量C)との間には、式3:
t=C×R×ln{Vcc/(Vcc−Eref)}
及び、式4:
C=t/[R×ln{Vcc/(Vcc−Eref)}]
の関係が成立する。
従って、(Vcc−Eref)及びRを一定とすれば、tからコンデンサCの静電容量Cを求めることができる。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
水分量の測定原理や測定回路は上記に限定されない。静電容量法の場合、一対の電極間の土壌Mで形成されるコンデンサの静電容量に起因した何らかの電気的応答を電極で検知するものであればよい。又、上述のように、誘電率法(例えば、FDR法、ADR)法、TDR法)や、電気抵抗法にも本発明を適用できる。
さらに、長手方向に延びる電極を用い、電極に電気信号を加えて生じる電気的応答を電極を介して測定する限り、本明細書に記載がない測定法や、将来開発される測定法にも本発明を適用できる。
水分量測定装置の構成や、電極も限定されない。例えば、電極は、良好な導電性を有する素材であれば、金属、導電性カーボンなどが例示されるが、特に限定されない。電極の形状も、例えば丸棒、角柱、平板、筒状などが例示されるが、特に限定されない。
電極が埋設されて水分量の測定対象となるマトリクスは、水を含むことができるものであればよく、土壌に限らず、スポンジや吸水性樹脂などが例示されるが、特に限定されない。
本発明が適用できる分野も、農業、園芸、家庭菜園などの栽培だけでなく、米などの食品、木材の含水量、砂防、止水等の防災分野などが例示されるが、特に限定されない。
1 水分量測定装置
2,4、20、40 電極
2a、4a 本体部
2b、4b 絶縁部
6 保持部材
12 CPU(電気信号印加手段、測定手段、水分量判定手段)
C コンデンサ
L 長手方向
M マトリクス(土壌)
R 抵抗(測定手段)
A1 高感度部
A2 後端部
A3 低感度部

Claims (8)

  1. 長手方向に延び、マトリクス中に埋設される1以上の電極と、
    前記電極に電気信号を加える電気信号印加手段と、
    前記電気信号により生じる電気的応答を前記電極を介して測定する測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて前記マトリクス中の水分量を判定する水分量判定手段と、
    を備える水分量測定装置であって、
    前記電極のうち、前記マトリクスに向く先端側の高感度部の感度が、前記高感度部の後端から該電極の後端までの後端部の感度よりも高い水分量測定装置。
  2. 前記電気信号はマイクロ波、電圧、又は電流であり、
    前記電気的応答は、電流又は電圧である請求項1記載の水分量測定装置。
  3. 前記電極は、導電性の本体部と、該本体部を被覆する絶縁部とを有し、
    前記高感度部と前記後端部における前記絶縁部の厚み又は材質が異なり、前記高感度部の静電容量が前記後端部の静電容量より低い請求項1又は2記載の水分量測定装置。
  4. 前記高感度部は前記電極の最先端まで延びる請求項1〜3のいずれか一項に記載の水分量測定装置。
  5. 前記高感度部よりも先端側に、前記高感度部より感度が低い低感度部が介在する請求項1〜3のいずれか一項に記載の水分量測定装置。
  6. 前記電極は2本以上あり、
    前記電極間の間隔を一定に保つ保持部材をさらに有し、
    該保持部材は前記2本以の電極の後端部にそれぞれ固定されている請求項1〜5のいずれか一項に記載の水分量測定装置。
  7. 前記電極は2本以上あり、
    前記電気信号は直流の電圧又は電流であり、
    前記電気的応答は、前記電極間の前記マトリクスで形成されるコンデンサの静電容量に起因して生じ、
    前記水分量判定手段は、前記電気的応答に基づいて、静電容量法により前記マトリクス中の水分量を判定する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の水分量測定装置。
  8. 前記電気信号印加手段は、所定のパルスを前記電極に印加し、
    前記測定手段は、前記パルスにより生ずる所定の場所の抵抗に対して発生する電圧を検出し、
    前記水分量判定手段は、前記測定手段により検出された電圧に基づいて、前記マトリクス中の水分量を判定する、請求項7に記載の水分量測定装置。
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