JP2021106243A - 光スポット像照射装置および転写装置 - Google Patents

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Kazuyoshi Suzuki
一嘉 鈴木
新井 義之
Yoshiyuki Arai
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Abstract

【課題】光線を分割し、被照射面上に、均一なパワーを有する光スポットからなる光スポット像を照射する光スポット像照射装置、およびそれを用いたチップ転写装置を提供する。【解決手段】被照射面S上に複数の光スポットよりなる光スポット像2を照射する光スポット像照射装置1であって、レーザー光源11と、レーザー光源11から出射されたレーザー光Bを複数の光線に分割する位相回折素子13と、被照射面Sより上流側において複数の光線を個別に通過させる複数のアパーチャ19および複数のアパーチャ19を個別に開閉させる複数のシャッター19aを有するアパーチャ部材18と、を少なくとも備える。【選択図】図2

Description

本発明は、単一の光源から出射された光線を複数の光線に分割し、当該複数の光線に依る、複数の光スポットからなる光スポット像を被照射面上に照射する、光スポット像照射装置に関する。
さらに本発明は、当該光スポット像を用いて平面上基材に載置されたチップを、被転写面上に転写するチップ転写装置に関する。
近年、半導体チップはコスト低減のために小型化され、この小型化した半導体チップを高精度に実装するための取組みが行われている。特に、ディスプレイに用いられるLEDはマイクロLEDと呼ばれる50um×50um以下の半導体チップを数umの精度で高速に実装することが求められている。
この微小な半導体チップを高速で実装するにあたり、キャリア基板に接合された半導体チップのキャリア基板との接合面へレーザーを照射することによって半導体チップをキャリア基板から剥離、付勢させて被転写基板へと転写する、いわゆるレーザーリフトオフなる手法が採用されている。ただし、このレーザーリフトオフにも高速化が求められており、たとえば1回のレーザーの照射により複数の半導体チップを同時に転写されることができれば、レーザーリフトオフの高速化に寄与できる。
複数の半導体チップを同時に転写する方法として、ライン状のレーザーをキャリア基板に照射して、キャリア基板上で列をなす半導体チップを同時に剥離させる手法、1つのレーザー光源から出射されたレーザー光を分岐させて複数の半導体チップの接合面に同時に照射し、キャリア基板から剥離させる手法、などが考えられる。このうち、1つのレーザー光源から出射されたレーザー光を分岐させる技術として、特許文献1には、RFパワーを印加された音響光学素子へ単一のレーザービームを入射させることによってラマンナス回折によりレーザービームを複数のビームに分岐させ、集光レンズを透過させて被加工物表面に照射することによりライン状の加工を行うレーザー加工装置が示されている。
特開2009−248173号公報
しかしながら、特許文献1のレーザー加工装置では、複数のビームのパワーに差が生じ、チップの転写が不安定になるおそれがあった。具体的には、音響光学素子により回折する光の強度はベッセル関数に従うため、ゼロ次光のパワーが最も強く、大きく回折する光であるほどパワーが弱くなるとため、分岐される複数のビームのパワーに差が生じるといった問題があった。
本願発明は、上記問題点を鑑み、光線を分割し、被照射面上に、均一なパワーを有する光スポットからなる光スポット像を照射する光スポット像照射装置、およびそれを用いたチップ転写装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明の光スポット像照射装置は、被照射面上に複数の光スポットよりなる光スポット像を照射する光スポット像照射装置であって、レーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を複数の光線に分割する位相回折素子と、前記被照射面より上流側において前記複数の光線を個別に通過させる複数のアパーチャおよび該複数のアパーチャを個別に開閉させる複数のシャッターを有するアパーチャ部材と、を少なくとも備えることを特長としている。
この光スポット像照射装置により、光線を分岐させ、被照射面の面内方向の任意の複数の位置に均一なパワーの光スポット像を照射することができる。具体的には、位相回折格子によって1本の光線を複数の光線に分岐させることによりそれぞれの光線のパワーが均等な光スポット像を形成することができ、また、アパーチャ部材がシャッターを有していることにより、一部の光スポット像を選択的に照射させないようにすることができる。
また、前記位相回折素子は、前記レーザー光をそのレーザー光の進行方向に相対して見たときに、規則的に配列された複数の光線に分割するものであっても良い。
こうすることにより、被照射面上に容易にマトリクス状の光スポット像を形成することができる。
また、前記位相回折素子と前記被照射面との間に、可変焦点光学系がさらに設けられており、該可変焦点光学系の設定に応じて前記アパーチャ部材が交換可能であるように、前記アパーチャ部材が複数設けられていても良い。
こうすることにより、位相回折格子により分割された複数の光線による、被照射面上におけるスポット像のピッチを任意に変更することができる。
また、前記複数の光線による前記光スポット像を前記被照射面の面内方向にシフトさせる光スポット像シフト手段をさらに有すると良い。
こうすることにより、複数配列されている被照射物へ連続して光スポット像を照射することができる。
また、前記可変焦点光学系と前記被照射面の間に、前記可変焦点光学系による結像を、前記被照射面上に結像する結像光学系をさらに有し、前記結像光学系中に、前記光スポット像シフト手段たるガルバノミラー光学系が存していても良い。
こうすることにより、光スポット像のシフト方向のシフトピッチを任意に調節することができる。
また、前記光スポット像シフト手段として、前記被照射面そのものを移動させる移動ステージを有していても良い。
こうすることにより、光スポット像のシフト方向のシフトピッチを任意に調節することができる。
また、上記課題を解決するために本発明の転写装置は、平面基材上にマトリクス状に配列された複数のチップ群のうち、任意の位置にあるチップに対し、請求項1乃至6のいずれかに記載の光スポット像照射装置により生成された光スポット像を照射することにより、当該チップを被転写面へ転写させることを特長としている。
この転写装置により、光線を分岐させ、チップ群のうち二次元方向の任意の複数のチップに均一なパワーの光線を照射することができ、正確に各チップを転写することができる。具体的には、位相回折格子によって1本の光線を複数の光線へと分岐させることにより、それぞれの光線のパワーが均等である光スポット像を形成することができ、また、アパーチャ部材がシャッターを有していることにより、一部の光スポット像を照射させないようにすることができる。
本発明の光スポット像照射装置および転写装置により、光線を分割し、被照射面上に、均一なパワーを有する光スポットからなる光スポット像を照射することができる。
本発明の一実施形態における光スポット像照射装置を説明する図である。 本実施形態の光スポット像照射装置におけるアパーチャ部材および実像面での光線の形態を説明する図である。 本実施形態の光スポット像照射装置により被照射面に光スポット像が順次照射される過程を説明する図である。 本実施形態の光スポット像照射装置におけるアパーチャ部材の形態を説明する図である。 本発明の光スポット像照射装置を用いたチップ転写装置によりチップが順次転写される過程を説明する図である。 本発明の光スポット像照射装置を用いたチップ転写装置がリペア用途に用いられた状態を示す図である。 本発明の他の実施形態における光スポット像照射装置を説明する図である。
本発明の一実施形態における光スポット像照射装置について、図1を参照して説明する。図1(a)は光スポット像照射装置1の側面図であり、図1(b)は、光スポット像照射装置1の上面図である。
本実施形態の光線装置1は、光線を分岐させ、被照射面の面内方向の任意の複数の位置に光スポットよりなる光スポット像を照射するものであり、レーザー光源11、ビームエキスパンダー12、位相回折素子13、結像レンズ14、コリメートレンズ15、ガルバノミラー16、およびFθレンズ17を有しており、レーザー光源11から出射されたレーザー光Bはビームエキスパンダー12、位相回折素子13、結像レンズ14、コリメートレンズ15、ガルバノミラー16、Fθレンズ17の順に経由して被照射面Sへと到達する。この間に、位相回折素子13によって1本のレーザー光Bは複数の光線である光線束B1へと分岐される。また、結像レンズ14とコリメートレンズ15との間に設けられた、光線束B1の一部を遮断可能であるアパーチャ部材18によって光線束B2へと調節された状態で被照射面Sへと到達する。
なお、本説明では、鉛直方向をZ軸方向、水平方向においてレーザー光源11から光線が出射される方向をX軸方向、水平方向においてX軸方向と直交する方向をY軸方向と呼ぶ。
レーザー光源11は、1本のレーザー光Bを出射する装置であり、本実施形態ではYAGレーザー、可視光レーザーなどのレーザー光を出射する。
ビームエキスパンダー12は、レーザー光源11から出射されたレーザー光Bの径を拡張するためのレンズの組合わせであり、位相回折素子13による分岐に適した径のレーザー光Bを位相回折素子13に入射させるために、ビームエキスパンダー12がレーザー光Bの径を調節する。
位相回折素子(Diffractive Optical Element:DOE)13は、格子周期の異なる複数の回折格子が組合わされることにより構成され、光の回折現象を利用してレーザー光Bの形状を任意の形状に変換するものである。本実施形態で用いられる位相回折素子13は、1本のレーザー光Bを所定方向(X軸方向からレーザー光Bが入射した場合、Z軸方向)に等ピッチで1列に配列された複数本の光線からなる光線束B1に変換する。ここで、上記の構成を有する位相回折素子13では、光線の形状だけでなく光線のパワーも任意に設計可能であり、本実施形態では光線束B1を形成する各光線のパワーが均一となるよう、位相回折素子13が設計されている。
なお、DOEとは、レーザー光を回折格子によって回折パターンとして得られる複数の光束に分割するものであって、当該DOEから所定距離にある仮想面上に所望の回折パターンからなる光強度分布を得るものである。したがって、前記の所定距離以外の面上においてはその所望の光強度分布は得られないことが多い。よって、本明細書に言う、レーザー光を複数の光線に分割するとの表現は厳密には正しくないが、便宜上上記DOEによって複数個の回折パターンからなる光強度分布を得ることを、単に複数の光線に分割すると表現することとする。
位相回折素子13のすぐ下流には、結像レンズ14が設けられており、位相回折素子13によって光線束B1へと変換された光線は、実像面にて一度結像し、その後コリメートレンズ15へと入射する。
図2は図1(a)におけるaa断面図であり、光線束B1の実像面である。上記の通り、本実施形態では位相回折素子13がレーザー光BをZ軸方向に等ピッチで1列に配列された複数本の光線からなる光線束B1に変換するため、実像面上では図2(a)でピッチP1で示すように光線束B1を形成する光線の本数分の光スポットがZ軸方向に等ピッチで並ぶ。
ここで、本発明では、被照射面Sに照射される光スポット像2を形成する光線束B1の各光線の寸法および形状が所定の寸法および形状となるよう、実像面における各光線の配置に合わせて各光線を個別に通過させる複数のアパーチャ19が設けられたアパーチャ部材18が、被照射面Sより上流側であるこの実像面に設けられている。こうすることにより、用途に適した寸法および形状の光スポット像を被照射面Sへ照射することができる。
また、本発明では、アパーチャ部材18上には、アパーチャ19と同数のシャッター19aが設けられており、1つのアパーチャ19に1つのシャッター19aが対応している。
シャッター19aは、アパーチャ19を完全に覆うことが可能な面積を有する微小な板状体であり、たとえばピエゾ素子、ソレノイドなどの駆動源によって往復動可能となっている。このシャッター19aの往復動により、シャッター19aの位置はアパーチャ19と離間する位置とアパーチャ19を完全に覆う位置とで切り替えられる。すなわち、シャッター19aはアパーチャ19を個別に開閉させる。
図2(b)は、複数のシャッター19aのうち一部がアパーチャ19を閉じている状態を示している。光線束B1を構成する複数の光線のうち、このようにシャッター19aに閉じられたアパーチャ19へ届く光線はアパーチャ部材18に遮断されることとなり、被照射面Sへは到達しない。したがって、光線束B2は、光線束B1のうちアパーチャ部材18に遮断された光線が除かれた形態で構成される。
図1に戻り、本実施形態では、結像レンズ14を通過した後一度結像した光線束B2の各光線は、コリメートレンズ15により平行光にされた後、Fθレンズ17で集光されて被照射面Sで再度結像する。本説明では、光線を再度結像させる光学系を結像光学系と呼び、本実施形態では、コリメートレンズ15とFθレンズ17の組合わせがこの結像光学系にあたる。また、本実施形態では、コリメートレンズ15とFθレンズ17の間にガルバノミラー16が設けられている。
ガルバノミラー16は、2枚のミラーを有し、これらミラーの位置および角度を制御することにより、入射される光線を任意の方向へ出射させる。本実施形態では、このガルバノミラー16が、被照射面S上で光スポット像2が照射される位置を変化させる光スポット像シフト手段として機能する。
図3は、光スポット像照射装置により被照射面に光線が順次照射される過程を説明する図である。レーザー光源11から出射され、位相回折素子13による分岐を経てガルバノミラー16で反射された光線束B2の各光線は、被照射面Sに同時に照射される。ここで、本説明では被照射面S上で光線が照射された部位の集合を光スポット像2と呼ぶ。レーザー光源11からの一度のレーザー光Bによる光スポット像2の形状は、位相回折素子13の構成に依存し、本実施形態では図3(a)に示すように被照射面S上で光スポットが1列に配列された形状となる。
そして、ガルバノミラー16の各ミラーの位置および角度を制御した後、レーザー光源11から再度レーザー光Bを出射することにより、図3(b)に示す通り、被照射面S上における光線束B1の配列方向(X軸方向)と直交する方向(Y軸方向)に光スポット像2の照射位置を変化させて被照射面Sに照射させることができる。このときの光スポット像2の照射位置の変化量であるピッチP2は、ガルバノミラー16の制御によって任意に設定可能である。
このようにガルバノミラー16が光スポット像シフト手段となってガルバノミラー16の各ミラーの位置および角度を制御しながら順次レーザー光源11からレーザー光Bを出射することにより、被照射面S上に図3(c)のようなマトリクス状の光スポット像を形成することが可能である。また、マトリクスの行方向および列方向における照射位置のピッチP1およびP2は、それぞれ位相回折素子13、ガルバノミラー16によって任意に調節可能である。すなわち、被照射面Sの面内方向の任意の位置に光スポット像を照射することが可能である。
一方、このように被照射面S上にマトリクス状の光スポット像2を形成することは、1本の光線を照射位置をガルバノミラーで制御しながら繰り返し照射することによっても実施することは可能であるが、本発明のようにパワーが均等な複数本の光線に分岐させて照射することにより、より高速に複数位置に光スポット像2を照射することが可能となる。
ここで、図2(b)で示したように一部のアパーチャ19を閉状態にして光線の通過を遮断させた場合、図3(b)および図3(c)に示すように、被照射面S上でその光線が照射されたであろう箇所には光スポット像2は照射されない。このように、被照射面Sより上流側においてアパーチャ19を個別に開閉させるシャッター19aを有するアパーチャ部材18が設けられていることによって、被照射面S上で光スポット像2が照射されない部分を選択的に形成しながら、高速に複数位置に光スポット像2を照射することが可能である。
なお、光線束B1の照射位置を変化させる方向は必ずしも被照射面S上における光線束B1の各光線の配列方向と直交する方向である必要は無く、たとえば斜め方向に変化させることにより、千鳥状の光スポット像を形成することも可能である。
また、本実施形態では結像レンズ14として、可変焦点光学系、すなわちズームレンズが設けられている。この可変焦点光学系の焦点距離(ズームレンズにおける倍率)を変化させることによって、光スポットの面積およびピッチの拡大もしくは縮小が可能であり、図4(b)のピッチP1’で示すように、図4(a)のピッチP1と比較して光スポットを形成する光線束B1の各光線のピッチが任意に設定、調節された光線束B1’を形成することが可能である。これにより、図3に示した被照射面S上での光スポット像2のX軸方向のピッチを変化させることが可能である。
また、アパーチャ部材は、この可変焦点光学系の設定に応じて交換可能であるように、複数設けられている。具体的には、図4(a)のようにピッチP1の光線束B1を通す際は、アパーチャ19およびシャッター19aがピッチP1で配置されたアパーチャ部材18が使用され、図4(b)のようにピッチP1’の光線束B1’を通す際は、アパーチャ19’およびシャッター19aがピッチP1’で配置されたアパーチャ部材18’が使用される。
以上の光スポット像照射装置1は、キャリア基板(本発明でいう平面基材)に接合された半導体チップをレーザーリフトオフによって被転写基板へ転写させるチップ転写装置に適用することが可能である。
図5は、上記の光スポット像照射装置1を用いたチップ転写装置によりチップが順次転写される過程を説明する図である。チップ転写装置内では、被転写基板23が保持され、その上方に、複数のチップ21からなるチップ群がXY方向にマトリクス状に配列および接合されたキャリア基板22が、チップ21との接合面が被転写基板23と対向するように配置される。ここで、チップ21とキャリア基板22の接合面が上記説明における被照射面Sにあたる。
このようにキャリア基板22および被転写基板23とが配置された状態において光スポット像照射装置1(図1参照)のレーザー光源11からレーザー光Bが出射されることにより、チップ21とキャリア基板22の各接合部に光線束B2の各光線が照射される。なお、レーザー光源11から出射されるレーザー光BはYAGレーザーであり、各光線のパワーが均一になるよう、位相回折素子13によって調節されている。
チップ21とキャリア基板22の接合部に光スポット像が照射されることにより、図5(a)に示すように、チップ21がレーザーリフトオフされて被転写基板23へ飛行し、被転写基板23に転写される。具体的には、レーザー光の照射によりチップ21とキャリア基板22の接合部が分解され、ガスが発生し、このガスの発生によってチップ21がキャリア基板22から剥離するとともに付勢され、キャリア基板22から被転写基板23の方へ飛行する。たとえば、チップ21がGaNチップの場合は、レーザー光の照射によりGaとNが分解しN2が発生し、膨張する事でチップ21がキャリア基板22からレーザーリフトオフされる。また、チップ21がキャリア基板22に樹脂により接着されている場合はレーザー光の照射により接着樹脂が分解されてガスが発生する事でチップ21がキャリア基板22からレーザーリフトオフされる。
また、本実施形態では、チップ21のX軸方向の配列のピッチと等しいピッチの光線束B2による光スポット像が照射されることにより、X軸方向に並んだ複数のチップ21を同時にレーザーリフトオフさせることができる。
そして、光スポット像の照射位置のシフト量がマトリクス状のチップ群を形成するチップ21のY軸方向のピッチと等しくなるようガルバノミラーが制御され、順次光スポット像が照射されることにより、図5(b)および図5(c)に示すように順次チップ21がレーザーリフトオフされ、その結果、チップ群を高速で被転写基板23へ転写することができる。
また、アパーチャ部材18によって一部の光線を遮断することによって、たとえば一部のチップ21に欠陥があった場合、図5(b)および図5(c)に示すようにその欠陥チップを選択的に転写させないでおくことが可能である。また、このようにチップの転写および非転写を選択的に実施することは、リペア用途にも適用可能であり、図6に示すように一度全面的にチップ21の転写が実施された被転写基板23上の良品のチップが転写されていない箇所に対してキャリア基板22から選択的にチップ21を補充することが可能である。
図7は、本発明の他の実施形態における光スポット像照射装置を説明する図である。本実施形態における光スポット像照射装置1では、被照射面S上で光線束B2による光スポット像が照射される位置を変化させる光スポット像シフト手段として、被照射面Sを有する基材Wを吸着保持してY軸方向に移動させる、すなわち被照射面Sそのものを移動させることによって、レーザー光源11、ビームエキスパンダー12、位相回折素子13、結像レンズ14、アパーチャ部材18、1組のリレーレンズ32(結像光学系に相当)、およびミラー33からなる光学系全体と基材Wとを相対移動させる移動ステージ31を採用している。この移動ステージ31により基材Wを移動させながら、レーザー光源11からレーザー光Bを順次出射することにより、基材Wの被照射面SにおけるY軸方向の照射位置を変更しながら光線束B2を被照射面Sへ照射することができる。
この実施形態では、光線束B2を形成する光線同士のピッチは、図1で説明した実施形態と同様、結像レンズ14にズームレンズを採用し、の倍率を調節することにより調節することができる。また、光線束B2同士のY軸方向のピッチは、移動ステージ31の移動速度とレーザー光源11からのレーザー光Bの出射タイミングの少なくとも一方を調節することによって調節することができる。
以上の光スポット像照射装置およびチップ転写装置により、光線を分岐させ、被照射面の二次元方向の任意の複数の位置に均一なパワーの光線を照射することが可能である。
ここで、本発明の光スポット像照射装置およびチップ転写装置は、以上で説明した形態に限らず本発明の範囲内において他の形態のものであってもよい。たとえば、本発明の光スポット像照射装置は、半導体チップの転写用途に限らず他の用途に用いられても構わない。
また、図7に示す光スポット像照射装置1において、光スポット像を照射する領域の面積が大きい場合、Y軸方向の移動手段31だけでなくX軸方向の移動手段を設けても良い。また、図1に示す光スポット像照射装置1でも、光スポット像を照射する領域の面積が大きい場合、被照射面Sを有する基材をX軸方向およびY軸方向に移動させる移動手段を設けても良い。
また、位相回折素子によって形成される光スポット像およびアパーチャ部材上のアパーチャは、必ずしも一列に配列されたものでなくても構わない。レーザー光Bをそのレーザー光Bの進行方向に相対して見たときに、規則的に配列された複数の光線に分割されていれば良く、二列に配列されていても良く、また、三列以上に配列されても良い。そして、この光線の配列に応じてアパーチャがアパーチャ部材上に配置されていると良い。
また、アパーチャ部材18の各アパーチャ19は光線束B1を形成する各光線の実像面に設けられていることが好ましいが、それに限られない。結像レンズ14が可変焦点光学系であった場合に光線の焦点距離を変化させた際、これによってアパーチャ19が光線の実像面から外れる可能性もあるが、これも許容される。また、それとは逆に焦点距離の変化にあわせてアパーチャ部材18の位置を変化させるようにしても良い。
また、結像レンズ14は、可変焦点機能を有していなくても良い。
また、図1に示す光スポット像照射装置1では、光スポット像シフト手段としてガルバノミラー16を用いているが、これに限らず、たとえばポリゴンミラー、音響光学素子(AOD)であっても構わない。
1 光スポット像照射装置
2 光スポット像
11 レーザー光源
12 ビームエキスパンダー
13 位相回折素子
14 結像レンズ(ズームレンズ)
15 コリメートレンズ
16 ガルバノミラー(光スポット像シフト手段)
17 Fθレンズ
18 アパーチャ部材
18’ アパーチャ部材
19 アパーチャ
19’ アパーチャ
19a シャッター
21 チップ
22 キャリア基板
23 被転写基板
31 移動ステージ(光スポット像シフト手段)
32 リレーレンズ
33 ミラー
B レーザー光
B1 光線束
B1’ 光線束
B2 光線束
S 被照射面
W 基材

Claims (9)

  1. 被照射面上に複数の光スポットよりなる光スポット像を照射する光スポット像照射装置であって、レーザー光源と、該レーザー光源から出射されたレーザー光を複数の光線に分割する位相回折素子と、前記被照射面より上流側において前記複数の光線を個別に通過させる複数のアパーチャおよび該複数のアパーチャを個別に開閉させる複数のシャッターを有するアパーチャ部材と、を少なくとも備えることを特長とする光スポット像照射装置。
  2. 前記位相回折素子は、前記レーザー光をそのレーザー光の進行方向に相対して見たときに、規則的に配列された複数の光線に分割するものであることを特長とする請求項1に記載の光スポット像照射装置。
  3. 前記位相回折素子と前記被照射面との間に、可変焦点光学系がさらに設けられており、該可変焦点光学系の設定に応じて前記アパーチャ部材が交換可能であるように、前記アパーチャ部材が複数設けられていることを特長とする、請求項1もしくは2に記載の光スポット像照射装置。
  4. 前記複数の光線による前記光スポット像を前記被照射面の面内方向にシフトさせる光スポット像シフト手段をさらに有することを特長とする、請求項1から3のいずれかに記載の光スポット像照射装置。
  5. 前記光スポット像シフト手段としてガルバノミラーを用いることを特長とする、請求項4に記載の光スポット像照射装置。
  6. 前記光スポット像シフト手段としてポリゴンミラーを用いることを特長とする、請求項4に記載の光スポット像照射装置。
  7. 前記光スポット像シフト手段として音響光学素子を用いることを特長とする、請求項4に記載の光スポット像照射装置。
  8. 前記光スポット像シフト手段として、前記被照射面そのものを移動させる移動ステージを有することを特長とする、請求項4から7のいずれかに記載の光スポット像照射装置。
  9. 平面基材上に配列された複数のチップのうち、任意の位置にあるチップに対し、請求項1乃至8のいずれかに記載の光スポット像照射装置により生成された光スポット像を照射することにより、当該チップを被転写面へ転写させるチップ転写装置。
JP2019237924A 2019-12-12 2019-12-27 光スポット像照射装置および転写装置 Pending JP2021106243A (ja)

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