JP2021096910A - 蓄電装置の製造方法及び蓄電装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、集電板を製造する際の作業性を向上させることができる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置を提供する。【解決手段】アルミニウムからなる一層構成の正極集電板20と、アルミニウムからなる層と銅からなる層とを有する二層構成の負極集電板21とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する準備工程と、正極活物質及び負極活物質がセパレータを挟んで対向するように、正極集電板及び負極集電板を配置する第一配置工程と、正極活物質及び負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、正極集電板及び負極集電板を配置する第二配置工程と、正極活物質、負極活物質及びセパレータの収容空間を形成するように、正極集電板及び負極集電板における縁部同士を樹脂シールによって被覆する被覆工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、蓄電装置の製造方法及び蓄電装置に関する。
集電板に正極活物質層が形成された正極と、集電板に負極活物質層が形成された負極とを含んで形成される蓄電セルを、正極の集電板と負極の集電板とが接触するように電気的に直列接続させた積層型のリチウムイオン電池が知られている。このような積層型電池として、例えば、アルミニウム箔に正極活物質層が形成された正極と、銅箔に負極活物質が形成された負極とを含んで構成される電池セルを積層させることが考えられる。しかしながら、このような電池セルを積層させる場合には、アルミニウム箔と銅箔との間に電解液等が介在すると、アルミニウム箔と銅箔との間で電池反応が生じて、アルミニウム箔及び銅箔が腐食するおそれがある。
このような問題を解決する発明として、例えば、特許文献1には、アルミニウムと銅とからなるクラッド箔を集電板として用いた蓄電装置(二次電池)が開示されている。特許文献1に開示された蓄電装置によれば、アルミニウムと銅との間に電解液が浸入することを阻止できるので、上述したような腐食を防止することができる。
特開平9−22735号公報
しかしながら、上記従来の蓄電装置では、上述したような腐食は防止できるものの、隣接する二つの蓄電セルの間で一つの集電板を共有するような構成となる。すなわち、一つの集電板の両面に活物質が塗工された電極(両面塗工電極)を製造する必要がある。ところが、両面塗工電極は、集電板の一方の面に活物質を塗工することにより発生する反りを是正する是正処理をしながら、他方の面に活物質を塗工する必要が生じる。また、両面塗工電極は、一方の面における活物質の塗工範囲と他方の面における活物質の塗工範囲とを一致させる位置合わせ処理をしながら活物質を塗工する必要が生じる。このように、両面塗工電極の製造は、上述したような是正処理及び位置合わせ処理をしながら活物質を塗工する必要があるので作業性に劣る。
そこで、本発明の目的は、集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、集電板を製造する際の作業性を向上させることができる蓄電装置の製造方法及び蓄電装置を提供することにある。
本発明の蓄電装置の製造方法は、第一の材質をアルミニウム、第二の材質を銅又はニッケルとしたとき、正極活物質が塗工される第一の材質からなる一層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工されない第一の材質からなる層と負極活物質が塗工される第二の材質からなる層とを有する二層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群、又は、正極活物質が塗工される第一の材質からなる層と正極活物質が塗工されない第二の材質からなる層とを有する二層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工される第二の材質からなる一層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する準備工程と、正極活物質及び負極活物質がセパレータを挟んで対向するように、集電板群として準備された正極集電板及び負極集電板を配置する第一配置工程と、正極活物質及び負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、集電板群として準備された正極集電板及び負極集電板を配置する第二配置工程と、正極活物質、負極活物質及びセパレータの収容空間を形成するように、正極集電板及び負極集電板における縁部同士を樹脂シールによって被覆する被覆工程と、を含む。
本発明の蓄電装置は、第一の材質をアルミニウム、第二の材質を銅又はニッケルとしたとき、正極活物質が塗工される第一の材質からなる一層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工されない第一の材質からなる層と負極活物質が塗工される第二の材質からなる層とを有する二層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群、又は、正極活物質が塗工される第一の材質からなる層と正極活物質が塗工されない第二の材質からなる層とを有する二層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工される第二の材質からなる一層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を有し、正極活物質及び負極活物質は、セパレータを挟んで対向するように、かつ正極活物質及び負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、正極集電板及び負極集電板が積層されており、正極活物質、負極活物質及びセパレータの収容空間を形成するように、正極集電板及び負極集電板における縁部同士が樹脂シールによって被覆されている。
なお、ここでいう「セパレータ」は、正極活物質と負極活物質との接触を防ぐ役割を果たすために設けられる樹脂材料等からなる狭義のセパレータを含むだけでなく、正極活物質と負極活物質との接触を防ぐ役割に加え、正極活物質と負極活物質との間のイオンの移動を担う電解質としての役割を果たす広義のセパレータを含む概念である。
この構成の蓄電装置の製造方法及び蓄電装置では、下記に示される(1)〜(4)の正極集電板及び負極集電板を一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する。
(1)アルミニウムからなる一層構成の正極集電板、及びアルミニウムと銅とからなる二層構成の負極集電板
(2)アルミニウムからなる一層構成の正極集電板、及びアルミニウムとニッケルとからなる二層構成の負極集電板
(3)アルミニウムと銅とからなる二層構成の正極集電板、及び銅からなる一層構成の負極集電板
(4)アルミニウムとニッケルとからなる二層構成の正極集電板、及びニッケルからなる一層構成の負極集電板
上記準備工程の後、第一配置工程、第二配置工程、及び被覆工程が実施されると、直列型積層電池構成の蓄電装置が形成される。なお、第一配置工程及び第二配置工程は、どちらを先に実施してもよいし、同時に実施してもよい。ここで、準備工程として上記の(1)及び(2)が準備されると、第二配置工程では正極集電板及び負極集電板のアルミニウム同士が電気的に接触するようになる。また、準備工程として上記の(3)が準備されると、第二配置工程では正極集電板及び負極集電板の銅同士が電気的に接触するようになる。また、準備工程として上記の(4)が準備されると、第二配置工程では正極集電板及び負極集電板のニッケル同士が電気的に接触するようになる。すなわち、正極集電板及び負極集電板を接触させるにあたり、同じ材質同士が接触させることができる。このため、正極集電板と負極集電板とが接触する箇所においてイオン化傾向の差が生じ難い状態となり、電池反応が生じることを防止できる。また、この方法では、正極活物質が塗工された正極集電板と、負極活物質が塗工された負極集電板とをそれぞれ別々に製造した後で互いに接触させることになるので、両面塗工電極を製造する場合と比べて作業性に優れる。これらの結果、集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、集電板を製造する際の作業性を向上させることができる。
本発明の蓄電装置の製造方法では、被覆工程は、第一配置工程において配置された正極集電板及び負極集電板における縁部と樹脂シールによって封止して蓄電セルを形成し、第二配置工程は、正極活物質及び負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように蓄電セルを積層し、第二配置工程において積層された蓄電セル同士を一体化する一体化工程を更に含んでもよい。
本発明の蓄電装置では、正極活物質、負極活物質及びセパレータの収容空間を形成するように、一対の正極集電板及び負極集電板同士が樹脂シールによって封止された蓄電セルが一方向に積層された積層体を有しており、積層体では、一の蓄電セルの正極集電板が、隣接する他の蓄電セルの負極集電板と接触するように蓄電セルが積層されており、蓄電セルにおける正極集電板及び負極集電板の一方向における最外層は同じ材質により形成されていてもよい。
この方法及び構成では、被覆工程によって予め複数の蓄電セルを製造し、当該蓄電セルを積層して一体化するので、正極集電板及び負極集電板を含む全ての構成要素を治具等によって位置決めした上で一体化する方法と比べて作業性に優れる。
本発明の蓄電装置の製造方法の準備工程では、アルミニウム箔からなる正極集電板と、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備してもよい。
本発明の蓄電装置では、正極集電板はアルミニウム箔であり、負極集電板は一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔であってもよい。
ここで、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる正極集電板と、銅箔からなる負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備した場合、第二配置工程では、凹凸が形成された銅メッキと銅箔とを互いに接触させることになる。これに対し、この方法では、第二配置工程において、相対的に表面が滑らかなアルミニウム箔同士を接触させることになる。アルミニウム箔同士を接触させる本発明の方法及び構成では、正極集電板と負極集電板との接触面積を確保することができ、電池性能を高めることができる。
本発明の蓄電装置の製造方法の準備工程では、アルミニウム箔からなる正極集電板と、アルミニウムと銅とからなるクラッド箔からなる負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備してもよい。
本発明の蓄電装置では、正極集電板はアルミニウム箔であり、負極集電板はアルミニウムと銅とからなるクラッド箔であってもよい。
この方法及び構成では、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる負極集電板と比べて、負極集電板の強度を高めることができる。
本発明によれば、集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、集電板を製造する際の作業性を向上させることができる。
図1は、第一実施形態の蓄電モジュールの概略的な断面図である。 図2は、図1の蓄電モジュールに含まれる蓄電セルの製造方法の一実施形態を示す概略的な断面図である。 図3は、図2の後続の工程を示す概略的な断面図である。 図4は、図3の後続の工程を示す概略的な断面図である。 図5は、第二実施形態の蓄電モジュールの概略的な断面図である。 図6は、図5の蓄電モジュールに含まれる蓄電セルの製造方法の一実施形態を示す概略的な断面図である。 図7は、図6の後続の工程を示す概略的な断面図である。 図8は、図7の後続の工程を示す概略的な断面図である。 図9は、変形例に係る正極集電板及び負極集電板の概略的な断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号を用い、重複する説明を省略する。
図1に示す蓄電モジュール(蓄電装置)10は、例えば、フォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の各種車両のバッテリに用いられる。蓄電モジュール10は、例えばニッケル水素二次電池、リチウムイオン二次電池等の二次電池である。蓄電モジュール10は、複数の蓄電セル1が一方向に積層されている。蓄電セル1は、電気二重層キャパシタであってもよい。蓄電セル1は、全固体電池であってもよい。第一実施形態では、リチウムイオン二次電池を例示する。
[第一実施形態]
蓄電セル1は、図1に示されるように、正極11と、負極12と、セパレータ13と、封止部(樹脂シール)14とを備えている。正極11は、正極集電板20の一方の面に正極活物質が塗工されてなる正極活物質層22が設けられた矩形状の電極である。負極12は、負極集電板21の一方の面に負極活物質が塗工されてなる負極活物質層23が設けられた矩形状の電極である。第一実施形態では、正極活物質層22及び負極活物質層23は、いずれも矩形状に塗工されている。負極活物質層23は、正極活物質層22よりも一回り大きく形成されており、平面視において、正極活物質層22の塗工領域の全体が負極活物質層23の塗工領域内に位置している。第一実施形態の蓄電セル1は、上述したような正極集電板20と負極集電板21とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を有している。
正極集電板20は、正極活物質が塗工されるアルミニウム(第一の材質)からなる一層構成の金属箔である。
正極活物質層22は、例えば複合酸化物、金属リチウム、及び硫黄等の正極活物質を含んで構成されている。複合酸化物の組成には、例えば鉄、マンガン、チタン、ニッケル、コバルト、及びアルミニウムの少なくとも1つと、リチウムとが含まれる。複合酸化物の例には、オリビン型リン酸鉄リチウム(LiFePO)が挙げられる。
正極活物質層22には、正極活物質のほか、結着剤及び導電助剤が含まれ得る。結着剤は、活物質又は導電助剤を集電体の表面に繋ぎ止め、電極中の導電ネットワークを維持する役割を果たす。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸等のアクリル系樹脂、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸アンモニウム等のアルギン酸塩、水溶性セルロースエステル架橋体、デンプン−アクリル酸グラフト重合体を例示することができる。これらの結着剤は、単独で又は複数で用いられ得る。導電助剤は、例えばアセチレンブラック、カーボンブラック、グラファイト等である。粘度調整溶媒には、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等が用いられる。
負極集電板21は、負極活物質層23が塗工されないアルミウム(第一の材質)からなる本体層211と負極活物質層23が塗工される銅(第二の材質)からなるメッキ層212とを有する二層構成の金属箔である。
負極活物質層23は、例えば黒鉛、人造黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、金属化合物、リチウムと合金化可能な元素もしくはその化合物、ホウ素添加炭素等の負極活物質を含んで構成されている。リチウムと合金化可能な元素の例としては、シリコン(ケイ素)及びスズが挙げられる。導電助剤及び結着剤は、正極活物質層22と同様のものを用いることができる。
セパレータ13は、正極11と負極12との間に配置されている。蓄電セル1をスタックした際に隣り合うバイポーラ電極16,16間の短絡を防止する。詳細には、正極活物質層22及び負極活物質層23は、セパレータ13を挟んで対向するように(直接接触しないように)、正極集電板20及び負極集電板21が積層されている。
セパレータ13としては、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルムが用いられる。セパレータ13は、ポリプロピレン、メチルセルロース等からなる織布又は不織布等であってもよい。セパレータ13は、フッ化ビニリデン樹脂化合物で補強されていてもよい。第一実施形態では、セパレータ13の縁部13aは、封止部14の内縁に近接或いは接触した状態となっており、正極11と負極12とがセパレータ13を介さずに対向することが抑制されている。
封止部14は、正極11及び負極12との間の空間Sを封止(被覆)する部材であり、電気絶縁性を有している。封止部14は、正極活物質層22、負極活物質層23及びセパレータ13の収容空間である空間Sを形成するように、正極集電板20における縁部20a及び負極集電板21における縁部21a同士を封止する。封止部14は、平面視において矩形の枠状をなしており、正極集電板20の縁部20aと、負極集電板21の縁部21aとにそれぞれ溶着されている。この封止部14は、後述するように、正極集電板20の縁部20aに溶着された樹脂部251と、負極集電板21の縁部21aに溶着された樹脂部252とを互いに溶着してなる樹脂部25によって形成されている(図3参照)。
樹脂部25の縁部25aは、正極集電板20の縁部20a及び負極集電板21の縁部21aよりも外側に突出している。セルスタック1Aにおいて、樹脂部25の縁部25aは、熱板溶着等により互いに接合されている。これにより、封止部14は、セルスタック1Aの外周面(側面)を囲む略矩形の枠状をなし、積層方向に隣り合う蓄電セル1,1において互いに接する正極集電板20と負極集電板21との間を封止する封止部材としても機能する。
封止部14を形成する材料としては、耐熱性を示す樹脂部材等が挙げられる。耐熱性を示す樹脂部材としては、例えばポリイミド、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、変性ポリフェニレンエーテル(変性PPE)、及びPA66が挙げられる。封止部14によって封止された空間Sには、図示しない電解液が収容されている。電解液は、例えば環状カーボネート、環状エステル、鎖状カーボネート、鎖状エステル、又はエーテル類を含む電解液である。電解液に含まれる支持塩は、例えばリチウム塩である。リチウム塩は、例えば、LiBF、LiPF、LiN(FSO、LiN(SOCF、LiN(SO、若しくは、これらの混合物である。
蓄電セル1は、車両への搭載にあたり、正極集電板20と負極集電板21とが互いに接するようにスタック(積層)され、セルスタック(積層体)1Aとして蓄電モジュール10に組み込まれる。セルスタック1Aでは、積層方向に隣り合う蓄電セル1,1により、互いに接する正極集電板20及び負極集電板21を電極体とする疑似的なバイポーラ電極16が形成される。各バイポーラ電極16では、蓄電セル1の積層方向に沿って、アルミニウム(正極集電板20)、アルミニウム(負極集電板21の本体層211)、及び銅(負極集電板21のメッキ層212)の材質が上記の順番で並んでいる。
続いて、上述した蓄電セル1の製造方法について説明する。
蓄電セル1の製造にあたっては、まず、正極集電板20の一方の面に正極活物質層22が設けられた正極11と、負極集電板21の一方の面に負極活物質層23が設けられた負極12とを準備する。より詳細には、正極活物質が塗工されるアルミニウム(第一の材質)からなる一層構成の正極集電板20と、負極活物質が塗工されないアルミニウム(第一の材質)からなる層と負極活物質が塗工される銅(第二の材質)からなる層とを有する二層構成の負極集電板21とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する(準備工程)。準備工程では、正極活物質層22の塗工面積が負極活物質層23の塗工面積よりも小さくなるように正極11及び負極12を準備する。
次に、図2(a)に示されるように、正極集電板20の一方の面の縁部20aに樹脂部251を溶着して樹脂部付き正極31を形成すると共に、図2(b)に示されるように、負極集電板21の一方の面の縁部21aに樹脂部252を溶着して樹脂部付き負極32を形成する(形成工程)。形成工程では、樹脂部251の縁部を正極集電板20の縁部20aよりも外側に突出させ、樹脂部252の縁部を負極集電板21の縁部21aよりも外側にそれぞれ突出させる。
樹脂部付き正極31の樹脂部251の厚さと、樹脂部付き負極32の樹脂部252の厚さとは、互いに等しくてよい。樹脂部251と正極集電板20とを溶着する際、ヒータ等の加熱手段を用いることにより、正極集電板20側から樹脂部251に熱Hを加え、金属と樹脂との異種材接合を行う。同様に、樹脂部252と負極集電板21とを溶着する際には、ヒータ等の加熱手段を用いることにより、負極集電板21側から樹脂部252にそれぞれ熱Hを加え、金属と樹脂との異種材接合を行う。
次に、正極活物質層22及び負極活物質層23がセパレータ13を挟んで対向するように、上記準備工程において集電板群として準備された正極集電板20及び負極集電板21を配置する(第一配置工程)。第一配置工程は、樹脂部付き正極31及び樹脂部付き負極32の一方の活物質層上にセパレータ13を配置し、電解液Eをセパレータ13に滴下注液した後、樹脂部付き正極31及び樹脂部付き負極32の他方を配置する。
第一実施形態では、図3(a)に示されるように、活物質層の塗工面積が小さい樹脂部付き正極31の活物質層上にセパレータ13を配置し、電解液Eをセパレータ13に滴下注液した後、図3(b)に示されるように、樹脂部付き負極32を配置する。このとき、セパレータ13の縁部13aを樹脂部251の内縁に近接或いは接触させる。滴下された電解液Eは、セパレータ13に含浸される。樹脂部251は、滴下された電解液Eの液溜まりとしても機能する。
次に、正極活物質層22、負極活物質層23及びセパレータ13の収容空間である空間Sを形成するように、正極集電板20の縁部20a及び負極集電板21における縁部21a同士を樹脂部(樹脂シール)25によって封止(被覆)する(封止工程)。第一実施形態の封止工程(被覆工程)では、樹脂部付き正極31の樹脂部251と、樹脂部付き負極32の樹脂部252とを溶着し、正極11と負極12との間の空間Sを封止(被覆)する封止部14を形成する。
より詳細には、封止工程では、樹脂部付き正極31の正極集電板20側又は樹脂部付き負極32の負極集電板21側から熱Hを付加して樹脂部251,252同士を溶着する。ここでは、ヒータ等の加熱手段を用いることにより、図3(b)に示されるように、樹脂部付き負極32の負極集電板21における一方の面(負極活物質層23の形成面)と反対の他方の面(負極活物質層23が形成されない面)側から一方の面側に樹脂部251,252への熱Hを加え、樹脂同士の同種材接合を行う。以上により、図1に示した蓄電セル1が得られる。樹脂部251,252同士の溶着により、樹脂部25が形成される。樹脂部25の縁部は、正極集電板20の縁部20a及び負極集電板21の縁部21aよりも外側に突出する縁部25aとなる。
準備工程〜封止工程を繰り返し実施することにより、複数の蓄電セル1が得られる。複数の蓄電セル1を得た後、図4に示されるように、正極集電板20と負極集電板21とが接するように蓄電セル1を積層してセルスタック1Aを形成する(第二配置工程)。第二配置工程では、正極活物質層22及び負極活物質層23が設けられていない面同士が電気的に接触するように、集電板群として準備された正極集電板20及び負極集電板21を配置する。第一実施形態では、第二配置工程は、正極活物質層22及び負極活物質層23が設けられていない面同士が電気的に接触するように、上記封止工程によって形成された蓄電セル1を積層する。
次に、第二配置工程において積層されたセルスタック1Aの蓄電セル1同士を一体化する(一体化工程)。第一実施形態の一体化工程では、セルスタック1Aを形成した後、例えば熱板溶着により熱板35から各蓄電セル1における樹脂部25の縁部25aに熱Hを加え、積層方向に隣り合う各蓄電セル1の縁部25a同士を互いに溶着する(溶着工程)。これにより、積層方向に隣り合う蓄電セル1,1において互いに接する正極集電板20と負極集電板21との間が封止される。
上記実施形態の蓄電モジュール10は、アルミニウムからなる一層構成の正極集電板20及びアルミニウムと銅とからなる二層構成の負極集電板21を一セットとする複数のセットからなる集電板群を有している。そして、上記の正極集電板20及び負極集電板21を一セットとする複数のセットを有する蓄電モジュール10では、正極集電板20及び負極集電板21のアルミニウム同士が電気的に接触している。このため、正極集電板20と負極集電板21とが接触する箇所においてイオン化傾向の差が生じ難い状態となり、電池反応が生じることを防止できる。
また、この構成では、正極活物質が塗工された正極集電板20と、負極活物質が塗工された負極集電板21とをそれぞれ別々に製造した後で互いに接触させられているので、両面塗工電極を製造する場合と比べて作業性に優れる。これらの結果、集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、正極集電板20及び負極集電板21を製造する際の作業性を向上させることができる。
上記実施形態の蓄電モジュール10では、正極活物質層22、負極活物質層23及びセパレータ13の収容空間となる空間Sを形成するように、一対の正極集電板20及び負極集電板21同士が樹脂部25によって封止された複数の蓄電セル1が一方向に積層されたセルスタック1Aを有している。この構成では、予め製造された蓄電セル1が積層されて一体化されるので、正極集電板20及び負極集電板21を含む全ての構成要素を治具等によって位置決めした上で一体化された蓄電モジュール10と比べて製造コストを低減できる。
上記実施形態の正極集電板20はアルミニウム箔であり、負極集電板21は一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔である。この構成の蓄電モジュール10では、相対的に表面が滑らかなアルミニウム箔同士を互いに接触している。これにより、凹凸が形成された銅メッキと銅箔とを互いに接触している構成に比べ、正極集電板20と負極集電板21との接触面積を広く確保することができ、電池性能を高めることができる。
上記実施形態の蓄電モジュール10の製造方法では、上記準備工程の後、第一配置工程、第二配置工程、及び封止工程が実施されると、直列型積層電池構成の蓄電モジュール10が形成される。ここで、準備工程としてアルミニウムからなる一層構成の正極集電板20及びアルミニウムと銅とからなる二層構成の負極集電板21を一セットとする複数のセットからなる集電板群が準備されると、第二配置工程では正極集電板20及び負極集電板21のアルミニウム同士が電気的に接触するようになる。このため、正極集電板と負極集電板とが接触する箇所においてイオン化傾向の差が生じ難い状態となり、電池反応が生じることを防止できる。
また、この方法及び構成では、正極活物質が塗工された正極集電板20と、負極活物質が塗工された負極集電板21とをそれぞれ別々に製造した後で互いに接触させるので、両面塗工電極を製造する場合と比べて作業性に優れる。これらの結果、集電板同士が接触する部分に発生する腐食を抑制すると共に、集電板を製造する際の作業性を向上させることができる。
上記実施形態の蓄電モジュール10の製造方法では、封止工程によって予め蓄電セル1を製造し、当該蓄電セル1を積層して一体化する。この方法及び構成では、正極集電板20及び負極集電板21を含む全ての構成要素を治具等によって位置決めした上で一体化する方法と比べて作業性に優れる。
ここで、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる正極集電板と、銅箔からなる負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備した場合、第二配置工程では、凹凸が形成された銅メッキと銅箔とを互いに接触させることになる。これに対し、上記実施形態の蓄電モジュール10の製造方法の準備工程では、アルミニウム箔からなる正極集電板20と、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる負極集電板21とを一セットとする複数のセットからなる集電板群が準備される。これにより、第二配置工程では、相対的に表面が滑らかなアルミニウム箔同士を互いに接触されるようになる。これにより、正極集電板20と負極集電板21との接触面積を広く確保することができ、電池性能を高めることができる。
[第二実施形態]
主に、図5〜図8を用いて第二実施形態について説明する。なお、第二実施形態では、第一実施形態と異なる部分のみ詳細に説明し、同じ部分の説明を省略する。具体的には、第一実施形態と第二実施形態とでは、正極集電板及び負極集電板の構成が異なる。以下、詳細に説明する。
第一実施形態の正極集電板20は、正極活物質が塗工されるアルミニウムからなる一層構成の金属箔であるのに対して、図5に示されるように、第二実施形態の正極集電板320は、正極活物質が塗工されるアルミニウム(第一の材質)からなる本体層201と正極活物質が塗工されない銅(第二の材質)からなるメッキ層202とを有する二層構成の金属箔である。
また、第一実施形態の負極集電板21は、負極活物質層23が塗工されないアルミウムからなる本体層211と負極活物質層23が塗工される銅からなるメッキ層212とを有する二層構成の金属箔であるのに対して、図5に示されるように、第二実施形態の負極集電板321は、負極活物質が塗工される銅(第二の材質)からなる一層構成の金属箔である。
封止部14は、正極11及び負極12との間の空間Sを封止(被覆)する部材であり、電気絶縁性を有している。封止部14は、正極活物質層22、負極活物質層23及びセパレータ13の収容空間である空間Sを形成するように、正極集電板320における縁部320a及び負極集電板321における縁部321a同士を封止する。封止部14は、平面視において矩形の枠状をなしており、正極集電板320の縁部320aと、負極集電板321の縁部321aとにそれぞれ溶着されている。この封止部14は、後述するように、正極集電板320の縁部320aに溶着された樹脂部251と、負極集電板321の縁部321aに溶着された樹脂部252とを互いに溶着してなる樹脂部25によって形成されている(図7参照)。
樹脂部25の縁部25aは、正極集電板320の縁部320a及び負極集電板321の縁部321aよりも外側に突出している。セルスタック301Aにおいて、樹脂部25の縁部25aは、熱板溶着等により互いに接合されている。これにより、封止部14は、セルスタック301Aの外周面(側面)を囲む略矩形の枠状をなし、積層方向に隣り合う蓄電セル301,301において互いに接する正極集電板320と負極集電板321との間を封止する封止部材としても機能する。
第二実施形態における各バイポーラ電極16では、蓄電セル1の積層方向に沿って、アルミニウム(正極集電板320の本体層201)、銅(正極集電板320のメッキ層202)、及び銅(負極集電板321)の材質が上記の順番で並んでいる。
続いて、上述した蓄電セル301の製造方法について、第一実施形態と第二実施形態とで異なる点を説明する。第二実施形態の準備工程では、正極活物質が塗工されるアルミニウム(第一の材質)からなる本体層201と正極活物質が塗工されない銅(第二の材質)からなるメッキ層202とを有する二層構成の正極集電板320と、負極活物質が塗工される銅(第二の材質)からなる一層構成の負極集電板321とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する(準備工程)点で異なっている。
また、形成工程では、図6(a)に示されるように、正極集電板320の一方の面の縁部320aに樹脂部251を溶着して樹脂部付き正極331を形成すると共に、図6(b)に示されるように、負極集電板321の一方の面の縁部321aに樹脂部252を溶着して樹脂部付き負極332を形成する。なお、正極集電板320と樹脂部25との溶着及び負極集電板321と樹脂部25との溶着は、第一実施形態と同様の方法により実施される。
第一配置工程は、図7(a)に示されるように、活物質層の塗工面積が小さい樹脂部付き正極331の活物質層上にセパレータ13を配置し、電解液Eをセパレータ13に滴下注液した後、図7(b)に示されるように、樹脂部付き負極332を配置する。このとき、セパレータ13の縁部13aを樹脂部251の内縁に近接或いは接触させる。滴下された電解液Eは、セパレータ13に含浸される。樹脂部251は、滴下された電解液Eの液溜まりとしても機能する。
封止工程(被覆工程)では、図7(b)に示されるように、正極活物質層22、負極活物質層23及びセパレータ13の収容空間である空間Sを形成するように、正極集電板320の縁部320a及び負極集電板321における縁部321a同士を樹脂部(樹脂シール)25によって封止(被覆)する。第二実施形態の封止工程では、樹脂部付き正極331の樹脂部251と、樹脂部付き負極332の樹脂部252とを溶着し、正極11と負極12との間の空間Sを封止(被覆)する封止部14を形成する。
第二実施形態においても、準備工程〜封止工程を繰り返し実施することにより、複数の蓄電セル301が得られる。第二配置工程では、複数の蓄電セル301を得た後、図8に示されるように、正極集電板320と負極集電板321とが接するように蓄電セル301を積層してセルスタック301Aを形成する。第二配置工程は、正極活物質層22及び負極活物質層23が設けられていない面同士が電気的に接触するように、上記封止工程によって形成された蓄電セル301を積層する。一体化工程では、第一実施形態と同様に、第二配置工程において積層されたセルスタック301Aの蓄電セル301同士を一体化する。
上記実施形態の蓄電モジュール310は、アルミニウムと銅とからなる二層構成の正極集電板320及び銅からなる一層構成の負極集電板321を一セットとする複数のセットからなる集電板群を有している。そして、上記の正極集電板320及び負極集電板321を一セットとする複数のセットを有する蓄電モジュール310では、正極集電板320及び負極集電板321の銅同士が電気的に接触している。このため、正極集電板320と負極集電板321とが接触する箇所においてイオン化傾向の差が生じ難い状態となり、電池反応が生じることを防止できる。
また、第二実施形態の蓄電モジュール310の構成においても、第一実施形態の構成と同様に、正極活物質が塗工された正極集電板320と、負極活物質が塗工された負極集電板321とがそれぞれ別々に製造されているので、両面塗工電極を製造する場合と比べて作業性に優れ、製造コストを低減することができる。
上記実施形態の蓄電モジュール310の製造方法では、上記準備工程の後、第一配置工程、第二配置工程、及び封止工程が実施されると、直列型積層電池構成の蓄電モジュール310が形成される。ここで、準備工程としてアルミニウムと銅とからなる二層構成の正極集電板320及びアルミニウムからなる一層構成の負極集電板321を一セットとする複数のセットからなる集電板群が準備されると、第二配置工程では正極集電板320及び負極集電板321の銅同士が電気的に接触するようになる。このため、正極集電板320と負極集電板321とが接触する箇所においてイオン化傾向の差が生じ難い状態となり、電池反応が生じることを防止できる。
また、この方法では、正極活物質が塗工された正極集電板320と、負極活物質が塗工された負極集電板321とをそれぞれ別々に製造した後で互いに接触させるので、両面塗工電極を製造する場合と比べて作業性に優れる。
以上、本発明の一実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した第一実施形態及び第二実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
上記実施形態の蓄電モジュール10(310)は、正極集電板20(320)と負極集電板21(321)との間に形成された密閉した空間Sに、正極活物質層22と負極活物質層23とがセパレータ13を介して配置されると共に電解液(電解質)Eが収容された構成の蓄電セル1(301)が積層されている例を挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、変形例に係る蓄電モジュールは、正極活物質層、負極活物質層、及び正極活物質層と負極活物質層との間に配置される電解質層のそれぞれにポリマーを添加したポリマー型電池が積層された構成としてもよい。
より詳細には、変形例に係る蓄電モジュールは、活物質、非水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含む正極層が設けられた正極集電板と、リチウムイオンを吸蔵放出し得る炭素質材料、非水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含む負極層が設けられた負極集電板と、正極集電板と負極集電板との間に介在されており、非水電解液及びこの電解液を保持するポリマーを含む固体ポリマー電解質層とを含むポリマー型電池が一方向に積層された構成であってもよい。
このようなポリマー型電池が積層される構成では、正極集電板20(320)における縁部20a(320a)及び負極集電板21(321)における縁部21a(321a)同士が樹脂部25によって封止する構成に代えて、複数のポリマー型電池の積層方向に沿う四つの面(側面)に絶縁テープ(樹脂シール)を被覆することによって、複数のポリマー型電池を一体化してもよい。
上記実施形態では、セパレータ13は、正極活物質層22と負極活物質層23との接触を防ぐ役割を果たす樹脂材料からなる狭義のセパレータを例に挙げて説明したが、上記の変形例のようにセパレータ13に代えて、正極活物質層22と負極活物質層23との接触を防ぐ役割に加え、正極活物質層22と負極活物質層23との間のイオンの移動を担う電解質としての役割を果たす固体ポリマー電解質層を設けてもよい。
上記実施形態の蓄電モジュール10(310)は、蓄電セル1を備える構成又蓄電セル1を形成する工程を備える例を挙げて説明したがこれに限定されない。例えば、正極活物質層22及び負極活物質層23が、セパレータ13を挟んで対向するように、かつ正極活物質層22及び負極活物質層23が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、正極集電板20(320)及び負極集電板21(321)を積層し、これらの積層方向に沿う側面を樹脂シールで一括して封止してもよい。すなわち、蓄電セル1を形成した後に、蓄電セル1を積層して蓄電モジュールを形成するのではなく、蓄電モジュールを構成する全ての正極集電板20(320)及び負極集電板21(321)をまとめて一体化するように封止して蓄電モジュールを形成してもよい。この場合、正極集電板20(320)、負極集電板21(321)及びセパレータ13等の全ての構成要件を治具等によって固定した後でまとめて封止する。
上記実施形態及び変形例では、セルスタック1A(301A)の蓄電セル1(301)同士を一体化する方法として、熱板溶着により熱板35から各蓄電セル1における樹脂部25の縁部25aに熱Hを加え、積層方向に隣り合う各蓄電セル1(301)の縁部25a同士を互いに溶着する例を挙げて説明したが、例えば、複数の蓄電セル1(301)を一方向に荷重を加えながら拘束する拘束部材によって一体化してもよい。
上記第一実施形態の負極集電板21は、負極活物質層23が塗工されないアルミウムからなる本体層211と負極活物質層23が塗工される銅からなるメッキ層212とを有する二層構成の金属箔を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図9(a)に示されるように、負極集電板421は、負極活物質層23が塗工されないアルミウムからなる第一層211Aと負極活物質層23が塗工される銅(又はニッケル)からなる第二層212Aとを有する二層構成のクラッド箔を用いてもよい。この構成では、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる負極集電板を採用する場合と比べて、負極集電板421の強度を高めることができる。
上記第二実施形態の正極集電板320は、正極活物質層22が塗工されるアルミウムからなる本体層201と正極活物質層22が塗工されない銅からなるメッキ層202とを有する二層構成の金属箔を例に挙げて説明したが、これに限定されない。例えば、図9(b)に示されるように、正極集電板420は、正極活物質層22が塗工されるアルミウムからなる第一層201Aと正極活物質層22が塗工されない銅(又はニッケル)からなる第二層202Aとを有する二層構成のクラッド箔を用いてもよい。
上記第一実施形態の蓄電セル1では、アルミウムからなる本体層211と銅からなるメッキ層212とを有する二層構成の金属箔の負極集電板21に代えて、アルミウムからなる本体層とニッケルからなるメッキ層とを有する二層構成の金属箔を用いてもよい。また、上記第二実施形態の蓄電セル301では、アルミニウムからなる本体層201と銅からなるメッキ層202とを有する二層構成の金属箔の正極集電板320に代えて、アルミニウムからなる本体層とニッケルからなるメッキ層とを有する二層構成の金属箔を用いてもよい。
例えば、上記実施形態及び変形例では、樹脂部付き正極31側の樹脂部251の厚さと、樹脂部付き負極32側の樹脂部252の厚さとが等しい例を挙げ説明したが、樹脂部251,252の厚さが互いに異なっていてもよい。また、上記実施形態では、セパレータ13の縁部13aが封止部14の内縁に近接或いは接触しているが、セパレータ13の縁部13aを樹脂部251と樹脂部252とで挟み込み、セパレータ13の縁部13aを封止部14に埋没させてもよい。
1…蓄電セル、1A…セルスタック、10…蓄電モジュール(蓄電装置)、11…正極、12…負極、13…セパレータ、14…封止部、20…正極集電板、21…負極集電板、22…正極活物質層、23…負極活物質層、25…樹脂部、201…本体層、202…メッキ層、211…本体層、212…メッキ層、251,252…樹脂部、301…蓄電セル、301A…セルスタック、310…蓄電モジュール、320…正極集電板、321…負極集電板、420…正極集電板、421…負極集電板。

Claims (8)

  1. 第一の材質をアルミニウム、第二の材質を銅又はニッケルとしたとき、
    正極活物質が塗工される前記第一の材質からなる一層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工されない前記第一の材質からなる層と前記負極活物質が塗工される前記第二の材質からなる層とを有する二層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群、又は、前記正極活物質が塗工される前記第一の材質からなる層と前記正極活物質が塗工されない前記第二の材質からなる層とを有する二層構成の正極集電板と、前記負極活物質が塗工される前記第二の材質からなる一層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する準備工程と、
    前記正極活物質及び前記負極活物質がセパレータを挟んで対向するように、前記集電板群として準備された前記正極集電板及び前記負極集電板を配置する第一配置工程と、
    前記正極活物質及び前記負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、前記集電板群として準備された前記正極集電板及び前記負極集電板を配置する第二配置工程と、
    前記正極活物質、前記負極活物質及び前記セパレータの収容空間を形成するように、前記正極集電板及び前記負極集電板における縁部同士を樹脂シールによって被覆する被覆工程と、を含む、蓄電装置の製造方法。
  2. 前記被覆工程は、前記第一配置工程において配置された前記正極集電板及び前記負極集電板における縁部と前記樹脂シールによって封止して蓄電セルを形成し、
    前記第二配置工程は、前記正極活物質及び前記負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように前記蓄電セルを積層し、
    前記第二配置工程において積層された前記蓄電セル同士を一体化する一体化工程を更に含む、請求項1記載の蓄電装置の製造方法。
  3. 前記準備工程では、アルミニウム箔からなる前記正極集電板と、一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔からなる前記負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する、請求項1又は2記載の蓄電装置の製造方法。
  4. 前記準備工程では、アルミニウム箔からなる前記正極集電板と、アルミニウムと銅とからなるクラッド箔からなる前記負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を準備する、請求項1又は2記載の蓄電装置の製造方法。
  5. 第一の材質をアルミニウム、第二の材質を銅又はニッケルとしたとき、
    正極活物質が塗工される前記第一の材質からなる一層構成の正極集電板と、負極活物質が塗工されない前記第一の材質からなる層と前記負極活物質が塗工される前記第二の材質からなる層とを有する二層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群、又は、前記正極活物質が塗工される前記第一の材質からなる層と前記正極活物質が塗工されない前記第二の材質からなる層とを有する二層構成の正極集電板と、前記負極活物質が塗工される前記第二の材質からなる一層構成の負極集電板とを一セットとする複数のセットからなる集電板群を有し、
    前記正極活物質及び前記負極活物質は、セパレータを挟んで対向するように、かつ前記正極活物質及び前記負極活物質が塗工されていない面同士が電気的に接触するように、前記正極集電板及び前記負極集電板が積層されており、
    前記正極活物質、前記負極活物質及び前記セパレータの収容空間を形成するように、前記正極集電板及び前記負極集電板における縁部同士が樹脂シールによって被覆されている、蓄電装置。
  6. 前記正極活物質、前記負極活物質及び前記セパレータの収容空間を形成するように、一対の前記正極集電板及び前記負極集電板同士が前記樹脂シールによって封止された蓄電セルが一方向に積層された積層体を有しており、
    前記積層体では、一の前記蓄電セルの前記正極集電板が、隣接する他の前記蓄電セルの前記負極集電板と接触するように前記蓄電セルが積層されており、前記蓄電セルにおける前記正極集電板及び前記負極集電板の前記一方向における最外層は同じ材質により形成されている、請求項5記載の蓄電装置。
  7. 前記正極集電板はアルミニウム箔であり、前記負極集電板は一方の面に銅メッキが施されたアルミニウム箔である、請求項5又は6記載の蓄電装置。
  8. 前記正極集電板はアルミニウム箔であり、前記負極集電板はアルミニウムと銅とからなるクラッド箔である、請求項5又は6記載の蓄電装置。
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