JP2021095655A - 繊維及び繊維の製造方法 - Google Patents

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俊 山内
洋介 角前
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Abstract

【課題】ポリビニルアルコールを含む水溶性の繊維、及び、生産効率に優れた、ポリビニルアルコールを含む水溶性の繊維の製造方法を提供すること。【解決手段】本発明の繊維は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのどちらも水溶性の樹脂を含み、かつ繊維径が2μm以下と細いことから、水溶性でしかも繊維径の細い繊維を提供できる。また、本発明の繊維の製造方法は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの2種類の水溶性の樹脂を紡糸液に含んでおり、ポリビニルアルコールのみを含む紡糸液、及びポリビニルピロリドンのみを含む紡糸液で電界紡糸する場合に比べて、電界紡糸の際に低い電圧で繊維を製造でき、繊維の生産効率が良い。【選択図】なし

Description

本発明は、水溶性の樹脂である、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンが混合した水溶性の繊維及びその製造方法に関する。
水溶性の樹脂であるポリビニルアルコールは、電界紡糸法により細い繊維径を有するナノファイバーが製造可能であることが知られており、例えば、国際公開第2009/031620号(特許文献1)には、ポリビニルアルコールを水に溶かし、電界紡糸法によって製造した繊維径が0.2〜2.5μmのポリビニルアルコールナノファイバーシートが開示されている。
国際公開第2009/031620号
しかしポリビニルアルコールは導電率が高く、導電率の高い樹脂は溶媒に溶かして電界紡糸法で紡糸する際にノズル先端に電荷がたまりにくく、ノズル先端に電荷をため電界紡糸するために高い電圧をかける必要があることから、繊維の生産効率が低いものであった。また、ポリビニルアルコール繊維の生産性を高めるために添加剤を添加することを検討したものの、添加剤によってはポリビニルアルコールに含まれるヒドロキシ基と反応してポリビニルアルコールの親水性が失われ、繊維が水に溶けなくなってしまうことがあった。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ポリビニルアルコールを含む水溶性の繊維、及び、生産効率に優れた、ポリビニルアルコールを含む水溶性の繊維の製造方法を提供することを目的とする。
請求項1にかかる発明は、「ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを含み、繊維径が2μm以下である、繊維。」である。
請求項2にかかる発明は、「(i)ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを水に溶解させて、紡糸液を調製する工程、(ii)前記紡糸液を用いて電界紡糸法で紡糸し、繊維を形成する工程、を含むことを特徴とする、繊維の製造方法。」である。
本発明の請求項1にかかる繊維は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのどちらも水溶性の樹脂を含み、かつ繊維径が2μm以下と細いことから、水溶性でしかも繊維径の細い繊維を提供できる。また、耐熱性が優れるポリビニルピロリドンを含むことで、繊維の耐熱性が優れる。
本発明の請求項2にかかる繊維の製造方法は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの2種類の水溶性の樹脂を紡糸液に含んでおり、ポリビニルアルコールのみを含む紡糸液、及びポリビニルピロリドンのみを含む紡糸液で電界紡糸する場合に比べて、紡糸液の導電率及び粘度が電界紡糸に適した程度まで低くなることから、電界紡糸の際に低い電圧で繊維を製造でき、繊維の生産効率が良い。
本発明の繊維は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを含む繊維である。本発明の繊維に含まれるポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンは水溶性を示す樹脂をいい、架橋構造の導入などで疎水性を示すポリビニルアルコール誘導体及び/又は疎水性を示すポリビニルピロリドン誘導体を含む繊維は本発明の範囲に含まない。
ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの混合比率は、特に限定するものではないが、質量比で、10:90〜90:10が好ましく、15:85〜85:15がより好ましく、20:80〜80:20が更に好ましい。
本発明の繊維には、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドン以外の樹脂を含んでいても良い。樹脂としては従来公知の樹脂を用いることができるが、繊維の水溶性が低下することから、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを含む繊維は、ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンのみで構成されているのが好ましい。
本発明の繊維の繊維径は2μm以下である。繊維径が細い方がより水に溶けやすい繊維となることから、1μm以下がより好ましく、700nm以下が更に好ましい。一方、繊維径の下限は特に限定するものではないが、繊維の強度及び取り扱い性が優れているように、100nm以上が好ましい。本発明における「繊維径」は、繊維を切断した断面における任意の倍率の電子顕微鏡写真から測定した、繊維の断面から求められる直径のこと(断面が円形の場合)をいう。
また、本発明の繊維の構成繊維の繊維長は特に限定するものではないが、繊維の強度が上がる傾向があるため繊維長は1mm以上であるのが好ましく、5mm以上であるのがより好ましく、最も好ましくは実質的に連続繊維である。本発明における「繊維長」は、繊維が集積した繊維集合体の主面における電子顕微鏡写真から測定して得られた繊維における最も長い方向の長さを意味し、「実質的に連続繊維」とは、電子顕微鏡を用いる繊維集合体の主面上の写真撮影を、撮影画像の一辺が繊維の繊維径の60倍の長さとなる倍率で行った場合に、電子顕微鏡写真20枚以上における繊維の端部の総数を、電子顕微鏡写真の枚数で除した、電子顕微鏡写真1枚あたりの繊維の端部数が0.3以下であることを意味する。電子顕微鏡を用いる繊維集合体の主面上の写真撮影は、繊維集合体の切断部を含まない繊維集合体の主面の中央部における、連続的に異なる箇所において行う。例えば繊維径が500nmの繊維が実質的に連続繊維であるかどうか確認する場合、電子顕微鏡を用いる繊維集合体の主面上の写真撮影を、繊維集合体の切断面を含まない繊維集合体の主面の中央部における、連続的に異なる箇所において、撮影画像の一辺が30μmとなる倍率で20枚(4行×5列)行い、電子顕微鏡写真1枚あたりの端部数を算出し、1枚当たりの端部数が0.3以下であれば実質的に連続繊維と考えることができる。なお、本発明における「主面」とは、繊維集合体における面積が最も広い面をいう。
本発明の繊維の構造は特に限定するものではない。例えば、単繊維のような繊維が集合していない構造であっても良いし、織物、編物のように、規則的に繊維が集合した構造であっても良いし、不織布のように、不規則に繊維が集合した構造であっても良い。特に、不織布であると、空隙率が高く、各種用途に好適に使用できるため好ましい。
本発明の繊維は、例えば次のようにして製造できる。
まず、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、及びポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを溶解する水を用意する。ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンの混合比率は、ポリビニルアルコールが多すぎると樹脂と水を混合した紡糸液の導電率が高すぎて電界紡糸の際に高い印加電圧が必要になる一方、ポリビニルピロリドンが多すぎると樹脂と水を混合した紡糸液の粘度が高くなりすぎて紡糸できないおそれがあることから、質量比で10:90〜90:10が好ましく、15:85〜85:15がより好ましく、20:80〜80:20が更に好ましい。
次いで、水にポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドンを溶解することで紡糸液を調製する。なお、これらの紡糸液の調製方法は特に限定するものではない。例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンの両方を水に溶かして紡糸液を調製することができるし、ポリビニルアルコールを水に溶かした溶液と、ポリビニルピロリドンを水に溶かした溶液を別々に調製した後、混ぜ合わせて紡糸液を調製することもできる。紡糸液のポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを含む樹脂濃度が5質量%未満であると、樹脂濃度が希薄すぎるため繊維形成が困難になるおそれがある。一方、35質量%を超えると、紡糸液の粘度が高くなる傾向があり、粘度の高い紡糸液をノズル先から静電反発力で飛ばして紡糸する際により高い印加電圧を要する等、電界紡糸が困難になるおそれがある。そのため、紡糸液の樹脂濃度は、5〜35質量%が好ましく、10〜32質量%がより好ましく、20〜30質量%が更に好ましい。
次いで、前記紡糸液を電界紡糸法で紡糸して繊維を形成することができる。この時の紡糸液の粘度は、電界紡糸法で繊維が形成できるように、200〜20000mPa・sが好ましく、1000〜10000mPa・sがより好ましく、2000〜6000mPa・sが更に好ましい。本発明における「粘度」とは、粘度測定装置を用い、せん断速度100s−1の時の値をいう。
さらに、必要であれば、繊維が各種用途に適合するように、各種後処理を実施することができる。例えば、機械的強度の向上等を目的とした加熱処理やカレンダー処理などを実施することができる。本発明の繊維は、繊維単体で用いても良いし、織物、編物、不織布などの、繊維が集積した繊維集合体として用いてもよいし、強度など各種物性を向上させるため、前記繊維集合体に織物や編物、不織布を積層あるいは積層一体化させてもよい。また、各種用途へ適用できるように、繊維集合体を折ったり切り抜いたりする二次加工に供することもできる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
(実施例1〜4、比較例1〜2)
(紡糸液の調製)
ポリビニルアルコール(PVA)をイオン交換水に溶解させ、ポリビニルアルコール水溶液(樹脂濃度:30mass%)を用意し、比較例1の紡糸液とした。また、ポリビニルピロリドン(PVP)をイオン交換水に溶解させ、ポリビニルピロリドン水溶液(樹脂濃度:30mass%)を用意し、比較例2の紡糸液とした。また、表1に記載の質量比で前記ポリビニルアルコール水溶液と前記ポリビニルピロリドン水溶液を混合し、実施例1〜4の紡糸液(樹脂濃度:30mass%)を用意した。なお、実施例1及び2の紡糸液は同じ紡糸液である。
表1に、紡糸液に含まれる樹脂の質量比(PVA:PVP)と紡糸液の導電率及び粘度を示す。
Figure 2021095655
(不織布の製造)
表1に示す組成の各紡糸液を用い、下記及び表2に記載の電界紡糸条件により紡糸し、紡糸することで得られた繊維をステンレスドラム上に集積させて、表2で各々得られるような繊維径を有する不織布を製造した。
<電界紡糸条件>
・電極:金属ノズル(内径:0.41mm、先端が紡糸液吐出部)とステンレスドラム(紡糸した繊維の捕集体)
・金属ノズルからの吐出量:1g/時間
・紡糸空間の温湿度:25℃/30%RH
表2に、実施例及び比較例の不織布の紡糸時の金属ノズルからの吐出量、印加電圧、及び不織布を構成する繊維の繊維径を示す。
Figure 2021095655
本発明の構成を有する、実施例1〜4の不織布は、ポリビニルアルコールのみで電解紡糸法により紡糸した比較例1の不織布、及び、ポリビニルピロリドンのみで電界紡糸法により紡糸した比較例2の不織布と比較して、低い印加電圧で紡糸して不織布を製造することができた。
これは、ポリビニルアルコールのみで電界紡糸する場合(比較例1)と比べて実施例1〜4は紡糸液の導電率が低いため、少ない印加電圧であっても電荷がノズル先端にたまりやすいためと考えられる。
また、ポリビニルピロリドンのみで電界紡糸する場合(比較例2)と比べて、実施例1〜4は紡糸液の粘度が低いため、紡糸液が静電反発で吐出される時に、ノズル先から紡糸液が吐出されやすいためと考えられる。
本発明の繊維は、水溶性であることから、例えば化粧用シート(化粧用パックなど)、医療用シートなどの衛生材料、農業資材など、種々の素材として利用することができる。

Claims (2)

  1. ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを含み、繊維径が2μm以下である、繊維。
  2. (i)ポリビニルアルコールとポリビニルピロリドンを水に溶解させて、紡糸液を調製する工程、
    (ii)前記紡糸液を用いて電界紡糸法で紡糸し、繊維を形成する工程、
    を含むことを特徴とする、繊維の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN117137831A (zh) * 2023-09-07 2023-12-01 广东丸美生物技术股份有限公司 一种胶原蛋白眼膜及其制备方法和使用方法

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