JP2021088746A - 脱硫スラグを再利用する方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】脱硫工程が回分式または連続式のいずれであっても適用できる脱硫スラグを再利用する方法を実現する。【解決手段】キュポラから溶銑を出湯する溶解工程と、脱硫装置により溶銑から硫黄を除去する脱硫工程と、を有する製鉄方法において、脱硫工程で生じる脱硫スラグを再利用する方法であって、脱硫スラグを粉砕する粉砕工程S1と、粉砕工程S1において粉砕した脱硫スラグを、目開き1mm以下のふるいにより分級する分級工程S2と、分級工程S2においてふるい上に残った粒子のうち、磁性を有する磁性粒子を選別する磁選工程S3と、を含み、磁選工程S3において選別された磁性粒子を造粒し、造粒された磁性粒子をキュポラに投入する溶解時再利用工程S41、および、磁性粒子を溶銑とともに脱硫装置に導入する脱硫時再利用工程S42、の少なくとも一つをさらに含む。【選択図】図3
Description
本発明は、脱硫スラグを再利用する方法に関する。
製鉄方法のうちの脱硫工程で発生する脱硫スラグは、脱硫工程における反応生成物である硫化カルシウムを多く含むが、鉄や酸化カルシウムなどの製鉄原料となりうる成分も含んでいる。したがって、脱硫スラグを溶解工程に戻して再利用できれば、製鉄において資源を有効に活用できる。
脱硫スラグを再利用する技術として、特開2004−244706号公報(特許文献1)には、脱硫処理後の脱硫スラグを反応容器から排出せず、脱硫スラグを反応容器に残したまま新たな溶銑を注入する方法が開示されている。この方法によれば、スラグに付着した鉄分を有効に利用できるとともに、スラグを排出する時間を省略してタイムロスを削減しうる。
しかし、特許文献1の技術は、脱硫工程が回分式であることを前提としており、連続式の脱硫工程には適用できなかった。
そこで、脱硫工程が回分式または連続式のいずれであっても適用できる脱硫スラグを再利用する方法の実現が求められる。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、キュポラから溶銑を出湯する溶解工程と、脱硫装置により前記溶銑から硫黄を除去する脱硫工程と、を有する製鉄方法において、前記脱硫工程で生じる脱硫スラグを再利用する方法であって、前記脱硫スラグを粉砕する粉砕工程と、前記粉砕工程において粉砕した前記脱硫スラグを、目開き1mm以下のふるいにより分級する分級工程と、前記分級工程において前記ふるい上に残った粒子のうち、磁性を有する磁性粒子を選別する磁選工程と、を含み、前記磁選工程において選別された磁性粒子を造粒し、造粒された前記磁性粒子を前記キュポラに投入する溶解時再利用工程、および、前記磁性粒子を前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入する脱硫時再利用工程、の少なくとも一つをさらに含むことを特徴とする。
この構成によれば、脱硫工程が回分式または連続式のいずれであっても、脱硫スラグを再利用できる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。ただし、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定されるわけではない。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記溶解時再利用工程および前記脱硫時再利用工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、脱硫スラグの再利用率を高めうる。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記溶解時再利用工程を含み、前記溶解時再利用工程において、造粒された前記磁性粒子の平均粒子径が20〜50mmであることが好ましい。
この構成によれば、造粒された磁性粒子をキュポラに投入しやすい。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記脱硫時再利用工程を含み、前記脱硫時再利用工程において前記脱硫装置に導入される前記磁性粒子の重量は、前記溶銑の重量の10〜20%であることが好ましい。
この構成によれば、脱硫スラグの再利用率を高くすることと、磁性粒子を投入した溶銑の鉄含有量を高くすることとを両立しうる。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記粉砕工程において前記ふるいを通過した粒子および前記磁選工程において磁性粒子として選別されなかった粒子の少なくとも一つを含む粒子である非鉄粒子を、前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入する非鉄粒子再利用工程を含むことが好ましい。
この構成によれば、脱硫スラグの再利用率を高めうる。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記非鉄粒子再利用工程において、前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入される前記非鉄粒子の重量は、当該溶銑の重量の10〜50%であることが好ましい。
この構成によれば、脱硫スラグの再利用率を高くすることと、脱硫工程におけるカルシウムの濃度を適正な範囲にすることとを両立しうる。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法は、一態様として、前記粉砕工程において、ハンマーミルを用いて前記脱硫スラグを粉砕することが好ましい。
この構成によれば、好ましい粒子径の粉砕物を得やすい。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法の実施形態について、図面を参照して説明する。以下では、本発明に係る方法を、図1に示す製鉄設備100において鉄を生産する製鉄方法において、脱硫工程で生じる脱硫スラグを再利用する方法に適用した例について説明する。
〔製鉄設備および製鉄方法の概要〕
まず、本実施形態に係る方法を適用する製鉄設備100について説明する。製鉄設備100は、原料地金Mを溶解するキュポラ1と、キュポラ1から出湯される溶銑Pを脱硫する脱硫装置2と、脱硫装置2で生じた脱硫スラグSを粉砕するハンマーミル3と、ハンマーミル3で粉砕された脱硫スラグSを分級するふるい4と、ふるい4上に残った粒子を磁選する磁選装置5と、磁選装置により選別された磁性粒子を造粒する造粒装置6と、を備える。
まず、本実施形態に係る方法を適用する製鉄設備100について説明する。製鉄設備100は、原料地金Mを溶解するキュポラ1と、キュポラ1から出湯される溶銑Pを脱硫する脱硫装置2と、脱硫装置2で生じた脱硫スラグSを粉砕するハンマーミル3と、ハンマーミル3で粉砕された脱硫スラグSを分級するふるい4と、ふるい4上に残った粒子を磁選する磁選装置5と、磁選装置により選別された磁性粒子を造粒する造粒装置6と、を備える。
キュポラ1(図2)は、筒状の炉であり、その内部に原料地金MとコークスCとが交互層状に装入される。コークスCの燃焼によりキュポラ1の内部温度は1600℃以上に達し、これによって原料地金Mが溶解して溶銑Pが得られる(溶解工程の例)。原料地金MおよびコークスCは、キュポラ1の上部の開口部11から投入される。また、キュポラ1の上部の側壁部には、炉内で生じる排気ガスを吸引する排気設備に通じる排気口12が設けられている。
キュポラ1で得られた溶銑Pは、キュポラ1の下部に設けられた出湯口13から出湯され、脱硫装置2に導入される。脱硫装置2では、溶銑Pに酸化カルシウム(CaO)を加えて撹拌し、溶銑Pに含まれる硫黄と酸化カルシウムに含まれるカルシウムとの反応によって硫化カルシウム生じさせ、当該硫化カルシウムを含む脱硫スラグSを形成する。脱硫装置2の運転温度において、脱硫スラグSは固体であり、溶銑Pは液体であるので、固液分離操作により溶銑Pと脱硫スラグSとを分離できる(脱硫工程の例)。脱硫装置2において脱硫された溶銑Pは、その後、転炉等の公知の後工程(不図示)に送られる。
ハンマーミル3、ふるい4、磁選装置5、および造粒装置6は、それぞれその名称から当業者が理解できる公知の装置であるので、説明を省略する。各装置の役割については後述する。
〔脱硫スラグを再利用する方法〕
次に、本実施形態に係る脱硫スラグを再利用する方法について説明する。本実施形態に係る方法は、粉砕工程S1、分級工程S2、磁選工程S3、および再利用工程S4を含む(図3)。以下では、各工程について順に説明する。
次に、本実施形態に係る脱硫スラグを再利用する方法について説明する。本実施形態に係る方法は、粉砕工程S1、分級工程S2、磁選工程S3、および再利用工程S4を含む(図3)。以下では、各工程について順に説明する。
粉砕工程S1では、脱硫工程で生じた脱硫スラグSを、ハンマーミル3を用いて粉砕する。このとき、ハンマーミル3に目開き3mmのスクリーンを装着して脱硫スラグSの粉砕を行う。
分級工程S2では、粉砕工程S1で得られた脱硫スラグ粉砕物Spを、目開き1mmのふるい4により分級する。これにより、脱硫スラグ粉砕物Spは、ふるい4上に残った粒子径1mm以上の粒子Sf1と、ふるいを通過した粒子径1mm未満の粒子Sf2とに分級される。
脱硫スラグSは前述の通り硫化カルシウムを含むが、その他に、鉄、酸化カルシウムなどを含む。脱硫スラグSに含まれる成分のうち、鉄を含む部分は固く、鉄を含まず酸化物を主成分とする部分は脆い。そのため、粉砕工程S1において、鉄を含む部分が粒子径1mm程度まで粉砕される間に、酸化物を主成分とする部分の大半が粒子径1mm未満まで粉砕される。これを分級工程S2において、粒子径1mm以上の粒子Sf1と粒子径1mm未満の粒子Sf2とに分級することで、鉄を含む粒子と、酸化物を主成分とする粒子とに分離できる。以下では、分級工程S2において得られた各粒子について、粒子径1mm以上の粒子Sf1を第一粒子Sf1といい、粒子径1mm未満の粒子Sf2を第二粒子Sf2という。
磁選工程S3では、分級工程S2で得られた第一粒子Sf1(すなわち、ふるい上に残った粒子)を、ロール磁選機により磁選する。これによって、分級工程S2で得られた第一粒子から、磁性を有する磁性粒子Smのみを選別できる。すなわち、第一粒子Sf1から鉄を含まない粒子を排除でき、鉄の原料として再利用する観点において品質が向上する。
一方、分級工程S2で得られた第二粒子Sf2、および、磁選工程で磁性粒子Smとして選別されなかった粒子は、前述のように酸化物を主成分とする非鉄粒子Soである。この非鉄粒子Soには、利用可能な酸化カルシウムが相当量含まれているので、酸化カルシウム源として再利用できる。
再利用工程S4では、上記の粉砕工程S1、分級工程S2、および磁選工程S3を経て得られた磁性粒子Smおよび非鉄粒子Soを、キュポラにおける溶解工程および脱硫装置における脱硫工程において再利用する。再利用工程S4は、磁性粒子Smをキュポラ1に投入する溶解時再利用工程S41、磁性粒子Smを脱硫装置2に導入する脱硫時再利用工程S42、および非鉄粒子Soを脱硫装置2に導入する非鉄粒子再利用工程S43を含む。
溶解時再利用工程S41では、まず、造粒装置6によって磁性粒子Smを造粒する(造粒工程S411)。このとき、造粒された磁性粒子Sgの平均粒子径が、20〜50mmになるようにする。次に、公知のマグネットリフターを用いて、造粒された磁性粒子Sgを開口部11からキュポラ1に投入する(投入工程S412)。これによって、原料地金Mの一部を、造粒された磁性粒子Sgにより代替できる。
キュポラ1の塔内では、高い内部温度に起因して強い上昇気流が生じている。また、キュポラ1の構造上、開口部11からキュポラ1に投入された原料は、排気口12の近傍を通過する。これらの要因により、開口部11から投入された原料の粒子径が比較的小さい場合、相当量の原料がキュポラ1の塔底部に到達せず、排気口12から排気設備に回収されてしまう。すなわちこの場合、原料の再利用が行われない。そこで、本実施形態に係る方法では、磁性粒子Smをキュポラ1に投入する前に造粒し、その粒子径を20〜50mmとすることによって、造粒された磁性粒子Sgが、キュポラ塔内の上昇気流および排気口12近傍の吸引気流に逆らってキュポラ塔底部に落下することを可能にしている。
脱硫時再利用工程S42では、磁選工程S3で得られた磁性粒子Smを、溶銑Pとともに脱硫装置2に導入する。磁性粒子Smを脱硫装置2に導入する際は、これをキュポラ1に投入する場合と異なり、必ずしも造粒する必要はない。本実施形態では、造粒していない磁性粒子Smを脱硫装置2に導入する。このとき、脱硫装置2に導入する磁性粒子Smの重量は、溶銑Pの重量の10〜20%とする。
非鉄粒子再利用工程S43では、分級工程S2で得られた第二粒子Sf2、および、磁選工程で磁性粒子Smとして選別されなかった粒子を、非鉄粒子Soとして溶銑Pとともに脱硫装置2に導入する。前述のように、非鉄粒子Soは相当量の酸化カルシウムを含むので、脱硫装置2に導入する未使用の酸化カルシウムの一部を、非鉄粒子Soにより代替できる。このとき、脱硫装置2に導入する非鉄粒子Soの重量は、溶銑Pの重量の10〜50%とする。
以上の方法により、脱硫スラグを有効に再利用できる。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法のその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
最後に、本発明に係る脱硫スラグを再利用する方法のその他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
上記の実施形態では、再利用工程S4が、溶解時再利用工程S41、脱硫時再利用工程S42、および非鉄粒子再利用工程S43を含む方法を例として説明した。しかし、本発明に係る方法において脱硫スラグを再利用する工程は、溶解時再利用工程および脱硫時再利用工程の少なくとも一つを含む限り、特に限定されない。たとえば、磁選工程で選別された磁性粒子を再利用する工程は、溶解時再利用工程および脱硫時再利用工程のいずれか一方のみであってもよい。ただし、溶解時再利用工程および脱硫時再利用工程の両方を含むことは、脱硫スラグの再利用率を高くする観点から好ましい。また、溶解時再利用工程および脱硫時再利用工程の少なくとも一つに加えて非鉄粒子再利用工程を含むことも、脱硫スラグの再利用率を高くために好適である。
上記の実施形態では、造粒工程S411において磁性粒子Smを造粒する際に、造粒された磁性粒子Sgの平均粒子径が20〜50mmになるようにする構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、本発明に係る方法が溶解時再利用工程を含む場合、造粒された磁性粒子の平均粒子径は特に限定されない。ただし、当該平均粒子径が20mm以上であると、造粒された磁性粒子をキュポラに投入しやすくなる点で好まし。また、当該平均粒子径が50mm以下であると、磁性粒子を造粒するために要する時間が短縮される点で好ましい。
上記の実施形態では、脱硫時再利用工程S42において脱硫装置2に導入される磁性粒子Smの重量が、溶銑Pの重量の10〜20%である構成を例として説明した。しかし、本発明に係る方法が脱硫時再利用工程を含む場合、脱硫装置に導入される磁性粒子の重量は特に限定されない。ただし、当該重量が溶銑の重量の10%以上であると、脱硫スラグの再利用率が高くなるため好ましい。また、当該重量が溶銑の重量の20%以下であると、溶銑の鉄含有量が十分に高くなる点で好ましい。
上記の実施形態では、非鉄粒子再利用工程S43において脱硫装置2に導入される非鉄粒子Soの重量が溶銑Pの重量の10〜50%である構成を例として説明した。しかし、本発明に係る方法が非鉄粒子再利用工程を含む場合、脱硫装置に導入される非鉄粒子の重量は特に限定されない。ただし、当該重量が溶銑の重量の10%以上であると、脱硫スラグの再利用率が高くなるため好ましい。また、当該重量が溶銑の重量の50%以下であると、脱硫工程におけるカルシウムの濃度を適正な範囲にしうる点で好ましい。
上記の実施形態では、粉砕工程S1においてハンマーミル3を用いて脱硫スラグSを粉砕する構成を例として説明した。しかし、本発明に係る方法の粉砕工程では、公知の粉砕装置を使用できる。利用可能な粉砕装置としては、ハンマーミルのほかに、ローラーミル、ジェットミル、ピンミルなどが例示される。
本発明において、脱硫スラグは、鋳鉄脱硫スラグであることが好ましい。
その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本発明の範囲はそれらによって限定されることはないと理解されるべきである。当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜改変が可能であることを容易に理解できるであろう。したがって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で改変された別の実施形態も、当然、本発明の範囲に含まれる。
以下では、粉砕された脱硫スラグSの粒子径と鉄含有量との関係について、実施例を示して説明する。なお、以下の実施例は例示であり、本発明を限定するものではない。
〔試験方法〕
脱硫スラグ750kgを、目開き3mmのスクリーンを装着したハンマーミルを用いて、60分間粉砕した。得られた粉砕物を、3mm、2mm、1mm、0.75mm、0.375mm、および0.0625mmの目開きのふるいをこの順に用いて分級した。分級した各級の粉砕物について、蛍光X線による分析を行い、鉄含有量を定量した。
脱硫スラグ750kgを、目開き3mmのスクリーンを装着したハンマーミルを用いて、60分間粉砕した。得られた粉砕物を、3mm、2mm、1mm、0.75mm、0.375mm、および0.0625mmの目開きのふるいをこの順に用いて分級した。分級した各級の粉砕物について、蛍光X線による分析を行い、鉄含有量を定量した。
〔試験結果〕
各級の粉砕物の鉄含有量を表1に示した。ふるい目開き1mm以上の級では、鉄含有量が50%を超えていたのに対し、ふるい目開き0.75mm以下の級では、鉄含有量が30%未満であった。この結果から、粉砕工程を経た粒子のうち粒子径1mm以上の粒子を採取すると、鉄含有量が高い再利用原料として使用できることが示された。
各級の粉砕物の鉄含有量を表1に示した。ふるい目開き1mm以上の級では、鉄含有量が50%を超えていたのに対し、ふるい目開き0.75mm以下の級では、鉄含有量が30%未満であった。この結果から、粉砕工程を経た粒子のうち粒子径1mm以上の粒子を採取すると、鉄含有量が高い再利用原料として使用できることが示された。
本発明は、たとえば製鉄設備において脱硫工程で生じた脱硫スラグを再利用する方法として利用できる。
100 :製鉄設備
1 :キュポラ
11 :開口部
12 :排気口
13 :出湯口
2 :脱硫装置
3 :ハンマーミル
4 :ふるい
5 :磁選装置
6 :造粒装置
C :コークス
M :原料地金
P :溶銑
S :脱硫スラグ
Sp :脱硫スラグ粉砕物
Sf1 :第一粒子(粒子径1mm以上、ふるい上)
Sf2 :第二粒子(粒子径1mm未満、ふるい通過)
Sm :磁性粒子
Sg :造粒された磁性粒子
So :非鉄粒子
S1 :粉砕工程
S2 :分級工程
S3 :磁選工程
S4 :再利用工程
S41 :溶解時再利用工程
S411 :造粒工程
S412 :投入工程
S42 :脱硫時再利用工程
S43 :非鉄粒子再利用工程
1 :キュポラ
11 :開口部
12 :排気口
13 :出湯口
2 :脱硫装置
3 :ハンマーミル
4 :ふるい
5 :磁選装置
6 :造粒装置
C :コークス
M :原料地金
P :溶銑
S :脱硫スラグ
Sp :脱硫スラグ粉砕物
Sf1 :第一粒子(粒子径1mm以上、ふるい上)
Sf2 :第二粒子(粒子径1mm未満、ふるい通過)
Sm :磁性粒子
Sg :造粒された磁性粒子
So :非鉄粒子
S1 :粉砕工程
S2 :分級工程
S3 :磁選工程
S4 :再利用工程
S41 :溶解時再利用工程
S411 :造粒工程
S412 :投入工程
S42 :脱硫時再利用工程
S43 :非鉄粒子再利用工程
Claims (7)
- キュポラから溶銑を出湯する溶解工程と、脱硫装置により前記溶銑から硫黄を除去する脱硫工程と、を有する製鉄方法において、前記脱硫工程で生じる脱硫スラグを再利用する方法であって、
前記脱硫スラグを粉砕する粉砕工程と、
前記粉砕工程において粉砕した前記脱硫スラグを、目開き1mm以下のふるいにより分級する分級工程と、
前記分級工程において前記ふるい上に残った粒子のうち、磁性を有する磁性粒子を選別する磁選工程と、を含み、
前記磁選工程において選別された磁性粒子を造粒し、造粒された前記磁性粒子を前記キュポラに投入する溶解時再利用工程、および、前記磁性粒子を前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入する脱硫時再利用工程、の少なくとも一つをさらに含む脱硫スラグを再利用する方法。 - 前記溶解時再利用工程および前記脱硫時再利用工程を含む請求項1に記載の脱硫スラグを再利用する方法。
- 前記溶解時再利用工程を含み、
前記溶解時再利用工程において、造粒された前記磁性粒子の平均粒子径が20〜50mmである請求項1に記載の脱硫スラグを再利用する方法。 - 前記脱硫時再利用工程を含み、
前記脱硫時再利用工程において前記脱硫装置に導入される前記磁性粒子の重量は、前記溶銑の重量の10〜20%である請求項1に記載の脱硫スラグを再利用する方法。 - 前記粉砕工程において前記ふるいを通過した粒子および前記磁選工程において磁性粒子として選別されなかった粒子の少なくとも一つを含む粒子である非鉄粒子を、前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入する非鉄粒子再利用工程を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の脱硫スラグを再利用する方法。
- 前記非鉄粒子再利用工程において、前記溶銑とともに前記脱硫装置に導入される前記非鉄粒子の重量は、当該溶銑の重量の10〜50%である請求項5に記載の脱硫スラグを再利用する方法。
- 前記粉砕工程において、ハンマーミルを用いて前記脱硫スラグを粉砕する請求項1〜6のいずれか一項に記載の脱硫スラグを再利用する方法。
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CN114058789A (zh) * | 2021-10-18 | 2022-02-18 | 首钢集团有限公司 | 一种再生kr脱硫尾渣及其制备方法和应用 |
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- 2019-12-04 JP JP2019219749A patent/JP2021088746A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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