JP2021081451A - 光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法 - Google Patents

光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】製造が容易で鮮明な立体像を得ることが可能な光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法を提供する。【解決手段】第1の合成樹脂からなる板材13の一側に、傾斜面15と垂直面14とを有する断面三角形の溝16、及び断面三角形の凸条17が交互に平行配置され、凸条17の頂部に微小平面部19が形成された成型母材21を、プレス成型、インジェクション成型、又はロール成型で製造する第1工程と、傾斜面15を影にして垂直面14に対し斜め方向から金属噴射を行い金属反射面23を形成する第2工程と、微小平面部19に付着した不要金属24を、剥離処理、研磨処理、又は溶解処理によって除去する第3工程を有して光制御パネル11が製造され、この光制御パネル11を2組用意し、各光制御パネル11の垂直光反射面12が平面視して直交するようにして重ね合わせて、立体像結像装置10が製造される。【選択図】図3

Description

本発明は、隙間を有して垂直に配置された複数の垂直光反射面(鏡面)が形成された光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法に関する。
物体表面から発する光(散乱光)を用いて立体像を形成する装置として、例えば、特許文献1に記載の立体像結像装置(光学結像装置)がある。この結像装置は、2枚の透明平板の内部に、この透明平板の一方の面に垂直に多数かつ帯状の金属反射面からなる光反射面を一定のピッチで並べて形成した第1、第2の光制御パネルを有し、この第1、第2の光制御パネルのそれぞれの光反射面が直交するように、第1、第2の光制御パネルの一面側を向い合わせて密着させたものである。
しかし、光制御パネルの製造に際しては、金属反射面が一面側に形成された一定厚みの板状の透明合成樹脂板やガラス板を、金属反射面が一方側に配置されるように多数枚積層して積層体を作製し、この積層体から各金属反射面に対して垂直な切り出し面が形成されるように切り出す必要があり、作業性や製造効率が悪かった。
このため、特許文献2のように、平行な土手によって形成される断面四角形の溝が一面に形成され、この溝の対向する平行な側面に光反射部が形成された凹凸板材を備えた光制御パネルを2つ用意し、この2つの光制御パネルを、それぞれの光反射部を直交又は交差させた状態で向い合わせる方法が提案されていた。
しかし、インジェクション成型時に、凹凸板材の土手の高さを高くすると(即ち、溝の深さを深くすると)脱型が極めて困難となるという問題があった。更に、平行溝の側面を鏡面化するのは、特許文献2の技術を使用しても難しく、製品にバラツキが多いという問題があった。
そこで、特許文献3のように、透明板材の表側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置された成型母材を製造し、傾斜面に沿った方向から傾斜面が影になるようにして、垂直面に向けて金属噴射を行い鏡面を形成することで、第1、第2の光制御パネルを形成し、溝内に透明樹脂を充填して、第1、第2の光制御パネルをそれぞれの鏡面が平面視して直交するように重ね合わせる方法が提案されている。
このように、平行に多数形成された溝が傾斜面と垂直面を有し、溝の開放側に広くなるので、押型又は脱型が容易となる。更に、金属噴射を、傾斜面に沿った方向から傾斜面が影になるようにして垂直面に向けて行うので、傾斜面に鏡面が形成され難くなる。
国際公開第2009/131128号公報 国際公開第2015/033645号公報 特許第6203989号公報
上記した特許文献3では、図7に示すように、成型母材90の製造に際し、金型成型の寸法精度の向上と、製造過程での疵の発生防止を図るため、凸条91の断面三角形の角部に微小平面部92を形成している。しかし、金属噴射を傾斜面93に沿った方向から行った場合、垂直面94のみならず微小平面部92にも鏡面95が形成され易くなる。
このため、図8(A)、(B)に示すように、微小平面部92にも鏡面95が形成された成型母材90(即ち、光制御パネル96)を用いて製造した立体像結像装置97を使用した場合、1)微小平面部92の鏡面95により光の散乱と正反射が発生して立体像が白っぽく光ってみえる、2)立体像結像装置97を透過する結像に寄与する光が微小平面部92の鏡面95により反射され立体像が暗くなる、といった問題が発生する場合があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、製造が容易で鮮明な立体像を得ることが可能な光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る光制御パネルの製造方法は、一側に、隙間を有して垂直に配置された複数の垂直光反射面が形成された光制御パネルを製造する方法であって、
第1の合成樹脂からなる板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置され、かつ前記断面三角形の凸条の頂部には微小平面部が形成された成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
前記傾斜面を影にして前記垂直面に対して斜め方向から金属噴射を行い、金属反射面を形成する第2工程と、
前記第2工程の金属噴射によって前記微小平面部に付着した不要金属を、剥離処理、研磨処理、又は溶解処理によって除去する第3工程とを有する。
第1の発明に係る光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、表面が平面となったシートの表面に液状接着剤を塗布する工程aと、前記シートの上に前記金属噴射が行われた成型母材の一側を載せる工程bと、前記液状接着剤を硬化させる工程cと、前記液状接着剤が硬化した状態で前記シートを前記不要金属と共に剥離する工程dを有する前記剥離処理によって除去されることが好ましい。
第1の発明に係る光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、前記金属噴射が行われた成型母材の溝に第2の合成樹脂を充填する工程aと、前記成型母材の一側を前記微小平面部に形成された不要金属が無くなるまで研磨する工程bを有する前記研磨処理によって除去されることが好ましい。
ここで、前記第2の合成樹脂の屈折率は、前記第1の合成樹脂の屈折率の0.9〜1.1倍の範囲にあることが好ましい。
第1の発明に係る光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、前記金属噴射が行われた成型母材の溝を下向きにする工程aと、前記微小平面部にある不要金属を溶解液に漬けて除去する工程bと、前記微小平面部上に残った前記溶解液を洗浄する工程cとを有する前記溶解処理によって除去されることが好ましい。
前記目的に沿う第2の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の発明に係る光制御パネルの製造方法によって製造され、一側にのみ前記垂直光反射面を有する光制御パネルを2組用意し、これらの光制御パネルをそれぞれの前記垂直光反射面が平面視して直交するようにして重ね合わせる。
前記目的に沿う第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法は、第1の発明に係る光制御パネルの製造方法によって製造される前記光制御パネルの一側及び他側に前記垂直光反射面を平面視して直交状態で形成し、しかも、両側の前記微小平面部は、前記不要金属が除去されている。
なお、第2、第3の発明に係る立体像結像装置の製造方法において、垂直面と傾斜面によって形成される溝には第1の合成樹脂の屈折率の0.9〜1.1(より好ましくは0.95〜1.05)倍の屈折率を有する第2の合成樹脂を充填するのが好ましいが、予め溝内に第2合成樹脂が充填された光制御パネルを重ねて接合する場合は、任意の屈折率の透明樹脂(接着剤)を使用することができる。
本発明に係る光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法は、金属噴射によって微小平面部に付着した不要金属を、剥離処理、研磨処理、又は溶解処理によって除去する(即ち、第3工程を行う)ので、微小平面部に形成された不要金属による悪影響を無くすことができる。
従って、製造が容易で鮮明な立体像を得ることが可能な光制御パネル及び立体像結像装置を製造できる。
(A)、(B)はそれぞれ本発明の第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)は同立体像結像装置の製造方法に用いた光制御パネルの製造方法の第1工程における成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図、(B)、(C)はそれぞれ変形例に係る成型母材の凸条及び溝の部分拡大側面図である。 (A)〜(E)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。 (A)は同立体像結像装置の製造方法に用いた光制御パネルの製造方法の第3工程の説明図、(B)は変形例に係る第3工程の説明図である。 (A)、(B)はそれぞれ本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。 (A)〜(E)は同立体像結像装置の製造方法の説明図である。 従来例に係る光制御パネルの製造方法の説明図である。 (A)、(B)は同光制御パネルの製造方法を用いて製造した立体像結像装置の正断面図及び側断面図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
まず、図1(A)、(B)を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法により(光制御パネルの製造方法を用いて)製造した立体像結像装置10について説明する。
立体像結像装置10は、対となる第1、第2の光制御パネル(平行光反射パネル)11を有している。なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11を下側に、第2の光制御パネル11を上側に、それぞれ配置している。この第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11は同一の構成を有しているので、同一の番号を付与する。
第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ片側(表側、一側)に(第1の光制御パネル11では上部に、第2の光制御パネル11では下部に)、立設状態で(垂直に)隙間を有して平行配置された多数の帯状の垂直光反射面12(鏡面)が形成されている。
具体的には、第1、第2の光制御パネル11はそれぞれ、第1の合成樹脂からなる板材(透明板材)13の表側(一側)に垂直面14及び傾斜面(非光反射面であって光透過面とするのが好ましい)15を有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17を備え、溝16の垂直面14に垂直光反射面12が形成されている。なお、上記した第1、第2の光制御パネル11の溝16及び凸条17はそれぞれ一定のピッチで平行に多数設けられている。
第1、第2の光制御パネル11は、垂直光反射面12が平面視して直交配置された状態(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差配置された状態を含む)で、溝16を向かい合わせて接合され一体化されている。この向かい合わせた第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間には、第2の合成樹脂からなる接着剤18が配置されて、溝16の内部が接着剤18で埋められている(充填されている)。
なお、図1(A)、(B)においては、第1の光制御パネル11の凸条17の上面と、第2の光制御パネル11の凸条17の下面とが、間隔S(例えば、0を超え5mm以下程度)を有して近接配置された状態を示しているが、当接配置された状態(隙間がない:0mm)でもよい。この間隔Sにも接着剤18が充填されている(間隔Sが接着剤18の層厚)。
この第1、第2の光制御パネル11の形状を構成する第1の合成樹脂(透明樹脂)と、溝16に充填する接着剤18となる第2の合成樹脂(透明樹脂)は、透明度の高い同じ種類の樹脂であることが好ましいが、透明度の高い異なる種類の透明樹脂であってもよい。
第1の合成樹脂としては、例えば、第2の合成樹脂よりも融点の高い熱可塑性樹脂であるゼオネックス(ZEONEX:登録商標、ガラス転移温度:120〜160℃、屈折率η1:1.535、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。また、第2の合成樹脂としては、例えば、ゼオノア(ZEONOR:登録商標、ガラス転移温度:100〜102℃、屈折率η2:1.53、シクロオレフィンポリマー)を使用できる。
ここで、第1、第2の合成樹脂に同じ種類の熱可塑性樹脂を使用する場合、融点が同じであるため、第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11の間に、溶融状態の第2の合成樹脂が流し込まれることになる。
このとき、第1、第2の光制御パネル11の第2の合成樹脂との接触部分の第1の合成樹脂が部分的に軟化(溶融)するおそれもあるが、第1の合成樹脂と第2の合成樹脂が境界部分で混ざり合うため、例えば、屈折率の平均化や、第1の合成樹脂と第2の合成樹脂の結合力を高めることができる。
また、第1、第2の合成樹脂に異なる種類の透明樹脂を使用する場合、屈折率が同一又は近似しているのが好ましい。具体的には、第1の合成樹脂の屈折率η1と同一又は略等しい屈折率η2(例えば、±10%の範囲、即ち(0.9〜1.1)×η1の範囲、好ましくは下限が0.95×η1、上限が1.05×η1)を有する第2の合成樹脂を使用できる。
ここで、第1、第2の光制御パネル11を構成する第1の合成樹脂の屈折率に対し、第2の合成樹脂の屈折率を合わせる方法としては、例えば、異なる2種以上の樹脂を混合して屈折率を調整する方法がある(第1の合成樹脂も同様の方法で屈折率を調整できる)。
なお、第2の合成樹脂からなる接着剤18は、紫外線硬化型(例えば、ウレタン(メタ)アクリレート、ポリイソプレン骨格を有する(メタ)アクリレート、ポリブタジエン骨格を有する(メタ)アクリレート、(メタ)アクリレートモノマー等の(メタ)アクリレート)、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1であることが好ましい。また、例えば、ポリメチルメタクリレート(PMMA:アクリル系樹脂)、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー(COP)、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる(第1の合成樹脂も同様)。
第1、第2の光制御パネル11は、tを板材13の厚み、hを垂直光反射面12(凸条17)の高さとすると、例えば、t/hが0.5〜10の範囲にあるのが好ましい。ここで、(t+h)は0.5〜5mmの範囲で、hは例えば0.03〜3mmの範囲であるのが実用的であるが、本発明はこの数値に限定されない。
また、垂直光反射面12(垂直面14)と傾斜面15との角度θ1は15〜60度(好ましくは、上限を45度)の範囲にあるのが好ましいが、厚みtと高さhに応じて変えることができる。
更に、垂直光反射面12のピッチ(溝16の幅)pに対する垂直光反射面12の高さhの比であるアスペクト比(h/p)は0.8〜5(好ましくは、下限が2、上限が3.5)の範囲にあるのが好ましく、これによって、より高さの高い垂直光反射面12が得られる。
断面三角形の鋭角をなす凸条17の角部(先部、頂部)、及び断面三角形の鋭角をなす溝16の角部(底部)にはそれぞれ、第1、第2の微小平面部19、20が設けられている。
この第1の微小平面部19の幅w1は、垂直光反射面12が形成されるピッチpの0.01〜0.2倍(好ましくは、下限が0.02倍)の範囲にあり、また、第2の微小平面部20の幅w2は、上記したピッチpの0.01〜0.3倍(好ましくは、下限が0.02倍、上限が0.2倍)の範囲にあり、w2≧w1であるのが好ましい。
この第1、第2の微小平面部19、20を設けることにより、製品に疵が付き難くなり、製品精度が更に上がる。なお、本実施の形態においては、第1、第2の微小平面部19、20の幅は小さいので無視し、溝16及び凸条17の断面形状を断面三角形として説明している(以下の実施の形態においても同様)。
垂直光反射面12は、図2(A)に示すように、第1の合成樹脂で形成される、後述する成型母材21の溝16の垂直面14に、選択的に鏡面処理を行って形成されている(図3(B)参照)。
鏡面処理は、傾斜面15を影にして、垂直面14に対して斜め方向(傾斜面15に沿った方向)から金属噴射(金属照射)することにより行う。
この金属噴射には、スパッターリング、金属蒸着、金属微粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射等がある。また、鏡面処理には、高反射率を有する金属(例えば、Ag(銀)、Al(アルミニウム)、Ni(ニッケル)、Ti(チタン)、Cr(クロム)等)を用いており、垂直面14に形成される金属被膜22の表面(金属反射面)が垂直光反射面12となる。
これにより、溝16の傾斜面15に鏡面が形成されるのを極力防止し、溝16の垂直面14に鏡面を形成することが可能となる。
しかし、上記した方法で溝16の垂直面14に鏡面処理を行った場合、第1の微小平面部19にも金属皮膜が形成され、垂直面14から第1の微小平面部19にかけて金属反射面23が形成されることになる。この金属皮膜が残存する光制御パネルを用いて立体像結像装置を製造し使用した場合、前記したように、鮮明な立体像が得られなくなるおそれがある(図7、図8(A)、(B)参照)。
このため、図2(A)、図3(B)に示す、金属噴射によって第1の微小平面部19に付着した金属皮膜、即ち不要金属24は、後述する剥離処理、研磨処理、又は溶解処理によって除去されている。
一方、傾斜面15は、透明な成型母材21のままでよく、光透過性のよい均一な平面を有しているが、後述する成型母材21の製造に際し、型抜き抵抗を下げるため、傾斜面15に複数の凹凸(ディンプル)を形成する梨地処理(脱型表面処理の一例)を行うことが好ましい。この傾斜面15は、図2(A)に示すように平面となっているが、図2(B)、(C)に示すように、傾斜面25、26を、上側の第1の微小平面部19の溝側端部(上端)と、下側の第2の微小平面部20の垂直面側端部(下端)とを結ぶ、仮想平面27に対して窪む凹面で構成することもできる。具体的には、以下の通りである。
図2(B)に示す傾斜面25は、断面湾曲又は円弧状の曲面で構成されている。
図2(C)に示す傾斜面26は、上側に形成された平面と、これに連接する下側に形成された曲面(断面湾曲又は円弧状)とで構成されている。
なお、傾斜面は、凹面であれば上記した形状に限定されるものではなく、例えば、2つ以上の複数の平面で構成することもでき、この場合、隣接する平面のなす角を、180度未満(例えば、120〜175度、好ましくは、下限が150度、上限が170度)となるように、構成することもできる。
これにより、図2(A)に示すように、平面状の傾斜面15の断面傾斜角度θ1を超える角度(例えば、θ1+(1〜10度))で、傾斜面15に沿って、垂直面14に金属噴射することで、傾斜面15に鏡面が形成されるのを更に防止し、溝16の垂直面14に鏡面を形成することが可能となる(図2(B)、(C)も同様)。
このため、傾斜面15の仮想平面27に対する窪み量は、金属噴射の条件に応じて種々変更できる。
これにより、図1(A)、(B)において、立体像結像装置10の左下側から斜めに入光した対象物からの光L1、L2は、下側の垂直光反射面12のP1、P2で反射し、更に上側の垂直光反射面12のQ1、Q2で反射して、立体像結像装置10の上側に立体像を形成できる。
この立体像結像装置10は、上記したように、第1、第2の光制御パネル11を、溝16が向かい合うようにして重ね合わせるので、第1、第2の光制御パネル11の垂直光反射面12が近づき、対象物からの光の集光度合いが向上し、より鮮明な画像を得ることができる。
なお、本実施の形態においては、鏡面処理によって垂直面14に形成された金属被膜22の裏側(図1(A)、(B)では左側)を第1、第2の光制御パネル11の垂直光反射面12として使用したが、金属被膜22の表側(図1(A)、(B)では右側)を垂直光反射面として使用することもできる。
この立体像結像装置10の動作において、空気中から板材13へ入光する場合、及び板材13から空気中に出光する場合に、光の屈折現象、場合によって全反射現象を起こすので、これらを考慮して立体像結像装置10を使用する必要がある(以下の実施の形態においても同様である)。なお、傾斜面15と第1の微小平面部19はそのまま光通過面となる。
続いて、本発明の第1の実施の形態に係る立体像結像装置10の製造方法について、図3(A)〜(E)を参照しながら説明するが、第1の光制御パネル11の製造方法と第2の光制御パネル11の製造方法は同じであるので、第1の光制御パネル11の製造方法を主として説明する。なお、図3(A)〜(C)は第1の光制御パネル11の製造方法を示している。
(第1工程)
図3(A)に示すように、板材13の表側(一側)に、垂直面14と傾斜面15とを有する断面三角形の溝16、及び隣り合う溝16によって形成される断面三角形の凸条17がそれぞれ平行配置され、かつ凸条17の角部と溝16の角部にそれぞれ第1、第2の微小平面部19、20が形成された、第1の合成樹脂からなる成型母材21を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。この成型母材21を形成する第1の合成樹脂としては、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
成型母材21の寸法については、第1、第2の光制御パネル11の寸法と略同じであるが、前述の通り、溝16の部分が外広がりのテーパになっているので、更には傾斜面15に梨地処理を施すので、脱型性はよく、長尺の垂直面14を容易に得ることができる。なお、傾斜面15に梨地処理を施す方法としては、成型母材21を製造する型枠の、傾斜面15との当接面に複数の凹凸を形成する方法がある。
更に、成型母材21には、成型時に発生した残留応力を除去するためのアニーリング処理を行うことが好ましい。このアニーリング処理は、例えば成型母材21を、電気炉や熱風乾燥機、又は熱水槽(加熱溶媒)に所定時間入れることによって行う(以下の実施の形態においても同様)。
(第2工程)
図2(A)、図3(B)に示すように、垂直面14に対して例えばスパッターリングを行う。これにより、垂直面14から第1の微小平面部19にかけて金属反射面23が形成される。
ここで、スパッターリングとは、真空中で不活性ガス(主にアルゴン)を導入し、ターゲットにマイナスの電圧を引加してグロー放電を起こさせ、不活性ガスをイオン化し(又は、イオン化しない原子状態で)、高速でターゲットの表面にガスイオンを衝突させ、ターゲットを構成する成膜材料(例えば、Ag、Al、Ni等)の金属粒子を弾き出し、勢いよく基材(ここでは、垂直面14)に付着させ堆積させる技術である。
このとき、ガスの流れ28を傾斜面15に沿って(斜め方向(特定方向)から)、かつ傾斜面15が影になるようにして、垂直面14に向けてスパッターリング(金属粒噴射も含む)を行うと、傾斜面15には成膜材料が付着し難く、垂直面14に付着する(第1の微小平面部19にも付着する)。特に、傾斜面15の角度θ1が小さいほど、また、図2(B)、(C)に示した傾斜面25、26を採用するほど、選択的付着効率がよい。
なお、上記したスパッターリングの代わりに、他の鏡面処理、例えば、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いて、特定方向から金属噴射を行うこともできる。ここで、金属蒸着(金属めっき)を行った場合、傾斜面の金属めっきをレーザー又は薬品等で除去することもできる。
(第3工程)
図3(C)に示すように、第2工程の金属噴射によって第1の微小平面部19に付着した金属皮膜、即ち不要金属24を、剥離処理、研磨処理(研削処理)、又は溶解処理によって除去する。
剥離処理による不要金属24の除去は、図4(A)に示す以下の方法で行う。
まず、表面が平面となったシート29の表面に液状接着剤30を塗布する。
ここで、シート29には、紙製や布製のものを使用できるが、平滑で破れにくいものであれば特に限定されるものではない。また、液状接着剤30には、上記した第1の合成樹脂又は第2の合成樹脂と同一成分のものを使用できるが、作業効率の観点から、より短時間で硬化するものが好ましい(以上、工程a)。
次に、シート29の上に金属噴射が行われた成型母材21の表側、即ち、第1の微小平面部19側を載せる。
これにより、第1の微小平面部19に付着した不要金属24を、シート29上の液状接着剤30に密着させることができる。
従って、シート29上の液状接着剤30は、シート29上に満遍なく行き渡った状態(シート29上を覆った状態)で配置されていればよく、過剰に厚くする必要は無い(極薄の状態、即ち、垂直面14に形成される金属被膜22に付着しない程度の厚みであればよい。以上、工程b)。
上記した液状接着剤30を硬化させ、硬化した液状接着剤30と不要金属24を一体化する(以上、工程c)。
そして、液状接着剤30が硬化した状態でシート29を成型母材21から引き剥がす。具体的な方法としては、成型母材21をシート29の上側に配置しシート29を固定した状態で、成型母材21を上昇させる方法や、シート29を成型母材21の上側に配置し成型母材21を固定した状態で、シート29を成型母材21から引き剥がす方法がある。
これにより、不要金属24を、シート29と共に成型母材21から剥離できる。
このとき、不要金属24のみが剥離されることが好ましいが、垂直面14の頂部に位置する(不要金属24に連続する)金属被膜22が多少剥離する程度であれば問題ない(以上、工程d)。
研磨処理による不要金属24の除去は、図4(B)に示す以下の方法で行う。
まず、金属噴射が行われた成型母材21の溝16に第2の合成樹脂31を充填し硬化させる。この充填方法は、後述する第4工程と同様の方法により実施できる。ここで、第2の合成樹脂31は、接着剤18と同様に、板材13を形成する第1の合成樹脂の屈折率の0.9〜1.1倍の屈折率を有している。
なお、第2の合成樹脂31は、不要金属24が覆われる高さまで充填しているが、少なくとも垂直面14の上端位置(第1の微小平面部19の表面)まで充填すればよい(以上、工程a)。
続いて、成型母材21の表側を、第1の微小平面部19に形成された不要金属24が無くなるまで研磨する。なお、研磨処理は、露出する第1の微小平面部19の表面が透明な状態となるように行う。ここで、研磨には、ペースト状の研磨材等を使用できるが、薬液に反応して研磨材が消失するものも使用できる(以上、工程b)。
溶解処理による不要金属24の除去は、以下の方法で行う。
まず、金属噴射が行われた成型母材21の溝16を下向きにする(以上、工程a)。
次に、第1の微小平面部19にある不要金属24を溶解液に漬けて除去する。
この溶解液は、不要金属24の成分に応じて決定する。例えば、不要金属がAlで構成されていれば、水酸化ナトリウムを使用でき、Agで構成されていれば、硝酸や熱濃硫酸を使用できる(以上、工程b)。
不要金属24が溶解した後、第1の微小平面部19上に残った溶解液を、例えば、水やエタノール等(有機溶剤)を用いて洗浄する(以上、工程c)。
以上の方法により、垂直面14の表面に金属被膜(金属反射膜)22が形成され、その表面が垂直光反射面12となり、第1の光制御パネル11が得られる(第2の光制御パネル11も同様)。
(第4工程)
まず、2組の光制御パネル11(即ち、第1、第2の光制御パネル11)を用意する。
そして、図3(D)に示すように、第1工程〜第3工程を経て製造された第1の光制御パネル11を、溝16が上方に開口した状態で支持台32上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に、前記した第2の合成樹脂からなる接着剤18を載せる。なお、接着剤18は液体(ゼリー状)である。
この接着剤18には、紫外線硬化型、熱硬化型、2液硬化型、及び常温硬化型のいずれか1を使用することが好ましく、また、ポリメチルメタクリレート、非晶質フッ素樹脂、シクロオレフィンポリマー、光学用ポリカーボネート、フルオレン系ポリエステル、ポリエーテルスルホン等の熱可塑性樹脂も使用できる。
続いて、第1の光制御パネル11上に、第2の光制御パネル11を、それぞれの垂直光反射面12が平面視して直交配置された状態で、溝16を向かい合わせて配置する。
そして、脱気状態(減圧状態、更には真空状態)で、第2の光制御パネル11をプレス33で第1の光制御パネル11に対して押圧し、第1、第2の光制御パネル11の溝16内に接着剤18を充填して(溝16を接着剤18で埋めて)、第1、第2の光制御パネル11を接合する。
このように、第1、第2の光制御パネル11の接合作業を、脱気状態で行うことで、内部に気泡が発生することを防止できる。なお、第1、第2の光制御パネル11の接合中に超音波等の振動を加えて(加振して)、内部に発生した気泡を除去することもできる。
なお、接着剤18には、熱可塑性樹脂からなる板状(シート状)のものを使用することもできる。
この場合、まず、第1の光制御パネル11の上に板状の接着剤18を載せ、更にこの接着剤18の上に第2の光制御パネル11を載せる。次に、脱気状態で、第2の光制御パネル11をプレス33で第1の光制御パネル11に対して押圧しながら、少なくとも接着剤18を加熱し軟化(更には溶融)させて、溝16を接着剤18で埋めた後、冷却する。
また、脱気状態で、溝16を向かい合わせて対向配置された第1の光制御パネル11と第2の光制御パネル11との間に、接着剤18を注入することもできる。この場合、接着剤18の注入部以外を封止する。
なお、前記した第3工程において、研磨処理による不要金属24の除去を行った場合、第1、第2の光制御パネル11の溝16には第2の合成樹脂31が充填され硬化している。
このため、第2の合成樹脂31が充填され硬化した第1の光制御パネル11を、溝16の開口側を上にした状態で支持台32上に配置し、この第1の光制御パネル11の上に透明樹脂(液体(ゼリー状))を載せる。続いて、第1の光制御パネル11上に、第2の合成樹脂31が充填され硬化した第2の光制御パネル11を、それぞれの垂直光反射面12が平面視して直交配置された状態で、溝16の開口側を向かい合わせて配置して、上記した方法により第1、第2の光制御パネル11を接合する。
ここで、第1、第2の光制御パネル11を接合する透明樹脂には、前記した第2の合成樹脂や任意の屈折率の透明樹脂(接着剤)を使用することができる。
これによって、図3(E)に示す立体像結像装置10が完成する。
次に、図5(A)、(B)を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置の製造方法により製造した立体像結像装置40について説明するが、前記した立体像結像装置10と同一部材には同一符号を付し、詳しい説明を省略する。
前記した立体像結像装置10は、第1、第2の光制御パネル11を別々に製造し、溝16を向かい合わせた状態で重ね合わせて形成したものである。一方、この立体像結像装置40は、第1の合成樹脂からなる板材(透明板材)41の表裏側(両側)に形成される溝42、43及び凸条44、45を、金型(図示しない)によって一体成型して、形成されたものである。
この立体像結像装置40は、中央に位置する板材41の表側(一側)に、垂直面46と傾斜面47を有する断面三角形の溝(第1の溝)42、及び隣り合う溝42によって形成される断面三角形の凸条(第1の凸条)44が、それぞれ平行配置され、板材41の裏側(他側)に、垂直面48と傾斜面49を有する断面三角形の溝(第2の溝)43、及び隣り合う溝43によって形成される断面三角形の凸条(第2の凸条)45が、それぞれ平行配置された、第1の合成樹脂からなる成型母材50を有している。
この板材41の表側に形成された溝42と、板材41の裏側に形成された溝43とは、平面視して直交(例えば、85〜95度、より好ましくは88〜92度の範囲で交差した状態を含む)している。
溝42、43は、立体像結像装置10の溝16と同様の構成であり、凸条44、45は、立体像結像装置10の凸条17と同様の構成である。この溝42、43の垂直面46、48に、垂直光反射面12が形成されている。従って、立体像結像装置40は、一側及び他側に垂直光反射面12が平面視して直交状態で形成されている。
この垂直光反射面12の高さをh1とすると、板材41の厚みTは、例えば、0.5×h1〜3×h1(更には、上限が1×h1)の範囲にあるのが好ましい。また、垂直光反射面12のピッチpに対する垂直光反射面12の高さh1のアスペクト比(h1/p)は0.8〜5の範囲にあるのが好ましい。
なお、溝42、43の内部は、第2の合成樹脂からなる充填剤18a(前記した接着剤18と同一成分)で埋められている(充填されている)。この溝42、43を埋めた充填剤(充填材)18aの表面は、特に処理せずにそのままの状態でもよく、また、必要に応じて硬化後、研削(研磨)してもよい。
また、充填材18aの表面(露出面)に、例えば、第1の合成樹脂又は第2の合成樹脂からなる透明平板を配置することもできる。なお、透明平板は、凸条44、45の頂部(第1の微小平面部19)に当接してもよく、また、凸条44、45の頂部とは隙間を有してもよい。
このように、充填材18aの表面に透明平板を配置する場合、立体像結像装置を補強できるため、板材41の厚みTをより薄くできるので好ましい。
上記した立体像結像装置40は、板材41の両側(一側及び他側)に、断面三角形の第1、第2の溝42、43、及び断面三角形の第1、第2の凸条44、45がそれぞれ形成された成型母材50を用いるので、第1、第2の溝42、43及び第1、第2の凸条44、45を一体的に製造でき、立体像結像装置40の製造が容易になる。
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る立体像結像装置40の製造方法について、図6(A)〜(E)を参照しながら説明するが、前記した第1の実施の形態に係る立体像結像装置10の製造方法と同様の部分については、詳しい説明を省略する。
(第1工程)
図6(A)に示すように、板材41の両側に、断面三角形の溝42、43、及び隣り合う溝42、43によって形成される断面三角形の凸条44、45がそれぞれ形成され、しかも凸条44、45の角部と溝42、43の角部にそれぞれ第1、第2の微小平面部19、20が形成され、かつ板材41の両側にそれぞれ形成された溝42、43が平面視して直交して配置された成型母材50を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法によって製造する。
この成型母材50は、前記した立体像結像装置10の成型母材21と同様、第1の合成樹脂によって形成されている。
(第2工程)
図6(B)に示すように、垂直面46に対して例えばスパッターリングを行う。これにより、垂直面46から第1の微小平面部19にかけて金属反射面23が形成される。具体的には、ガスの流れ28を傾斜面47に沿って(傾斜面47に沿った方向(特定方向)から)、かつ傾斜面47が影になるようにして、垂直面46に向けてスパッターリング(金属粒噴射も含む)を行う。なお、垂直面48も同様の方法で鏡面処理を行う。
この鏡面処理には、スパッターリングの代わりに、金属蒸着、金属微小粒子の吹き付け、又はイオンビームの照射を用いることもできる。
(第3工程)
図6(C)に示すように、第2工程の金属噴射によって第1の微小平面部19に付着した金属皮膜、即ち不要金属24を、前記した剥離処理、研磨処理(研削処理)、又は溶解処理によって除去する。
これによって、一側の垂直面46及び他側の垂直面48の各表面に金属被膜(金属反射膜)22が形成され、その表面が垂直光反射面12となり、立体像結像装置本体51が得られる。
(第4工程)
図6(D)に示すように、立体像結像装置本体51の上に、前記した第2の合成樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝42を埋めて硬化させる。そして、立体像結像装置本体51を反転させ、立体像結像装置本体51の上に、前記した第2の合成樹脂からなる充填剤18aを載せ、この充填剤18aで溝43を埋めて硬化させる。
なお、使用する充填剤18aは液体(ゼリー状)である。
ここで、各溝42、43への充填剤18aの充填は、脱気状態で行うことが好ましい。また、各溝42、43への充填剤18aの充填の際(又は、充填後)には、平面化処理を行うことが好ましい。この平面化処理は、プレス等で押す場合、金型で成型する場合の他、切削又は研磨による場合や、液体の充填剤18a上に透明平板を配置する場合も含む。
なお、前記した第3工程において、研磨処理による不要金属24の除去を行う場合、上記した第4工程の処理が不要となる。
これにより、図6(E)に示す露出面が平面となった平板状の立体像結像装置40が得られる。
以上、本発明を、実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の光制御パネルの製造方法及び立体像結像装置の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
本発明に係る立体像結像装置の製造方法は、アスペクト比の比較的高い立体像結像装置を容易にかつ安価に製造できる。これによって、立体像結像装置を、映像を必要とする機器(例えば、医療機器、家庭電気製品、自動車、航空機、船舶等)で有効に利用できる。
10:立体像結像装置、11:光制御パネル、12:垂直光反射面、13:板材、14:垂直面、15:傾斜面、16:溝、17:凸条、18:接着剤、18a:充填剤、19:第1の微小平面部、20:第2の微小平面部、21:成型母材、22:金属被膜、23:金属反射面、24:不要金属、25、26:傾斜面、27:仮想平面、28:ガスの流れ、29:シート、30:液状接着剤、31:第2の合成樹脂、32:支持台、33:プレス、40:立体像結像装置、41:板材、42、43:溝、44、45:凸条、46:垂直面、47:傾斜面、48:垂直面、49:傾斜面、50:成型母材、51:立体像結像装置本体

Claims (7)

  1. 一側に、隙間を有して垂直に配置された複数の垂直光反射面が形成された光制御パネルを製造する方法であって、
    第1の合成樹脂からなる板材の一側に、傾斜面と垂直面とを有する断面三角形の溝、及び隣り合う前記溝によって形成される断面三角形の凸条がそれぞれ平行配置され、かつ前記断面三角形の凸条の頂部には微小平面部が形成された成型母材を、プレス成型、インジェクション成型、及びロール成型のいずれか1の方法で製造する第1工程と、
    前記傾斜面を影にして前記垂直面に対して斜め方向から金属噴射を行い、金属反射面を形成する第2工程と、
    前記第2工程の金属噴射によって前記微小平面部に付着した不要金属を、剥離処理、研磨処理、又は溶解処理によって除去する第3工程とを有することを特徴とする光制御パネルの製造方法。
  2. 請求項1記載の光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、表面が平面となったシートの表面に液状接着剤を塗布する工程aと、前記シートの上に前記金属噴射が行われた成型母材の一側を載せる工程bと、前記液状接着剤を硬化させる工程cと、前記液状接着剤が硬化した状態で前記シートを前記不要金属と共に剥離する工程dを有する前記剥離処理によって除去されることを特徴とする光制御パネルの製造方法。
  3. 請求項1記載の光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、前記金属噴射が行われた成型母材の溝に第2の合成樹脂を充填する工程aと、前記成型母材の一側を前記微小平面部に形成された不要金属が無くなるまで研磨する工程bを有する前記研磨処理によって除去されることを特徴とする光制御パネルの製造方法。
  4. 請求項3記載の光制御パネルの製造方法において、前記第2の合成樹脂の屈折率は、前記第1の合成樹脂の屈折率の0.9〜1.1倍の範囲にあることを特徴とする光制御パネルの製造方法。
  5. 請求項1記載の光制御パネルの製造方法において、前記微小平面部に形成された不要金属は、前記金属噴射が行われた成型母材の溝を下向きにする工程aと、前記微小平面部にある不要金属を溶解液に漬けて除去する工程bと、前記微小平面部上に残った前記溶解液を洗浄する工程cとを有する前記溶解処理によって除去されることを特徴とする光制御パネルの製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光制御パネルの製造方法によって製造され、一側にのみ前記垂直光反射面を有する光制御パネルを2組用意し、これらの光制御パネルをそれぞれの前記垂直光反射面が平面視して直交するようにして重ね合わせることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光制御パネルの製造方法によって製造される前記光制御パネルの一側及び他側に前記垂直光反射面を平面視して直交状態で形成し、しかも、両側の前記微小平面部は、前記不要金属が除去されていることを特徴とする立体像結像装置の製造方法。
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