JP2021080411A - 樹脂成形材料、成形品および成形品の製造方法 - Google Patents

樹脂成形材料、成形品および成形品の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高飽和磁束密度を有する磁性材料が得られるとともに成形性に優れた樹脂成形材料を提供する。【解決手段】本発明の樹脂成形材料は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される化合物と、軟磁性粒子と、を含む。【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂成形材料、成形品および成形品の製造方法に関する。
各種の電気・電子製品の部品として、磁性コア/外装部材を備えるコイル(応用分野によっては「リアクトル」「インダクタ」などとも呼ばれる)が盛んに検討されている。また、そのようなコイルの磁性コアや外装部材を作製するための、成形性のある磁性材料も盛んに検討されている。
例えば、特許文献1には、軟磁性材料80〜93重量%と、高分子材料7〜20重量%とを含む軟磁性粉末組成物が開示されている。そして、当該文献には、有機材料と無機材料との間の結合性を向上させるためにシランカップリング剤を使用することができると記載されている。
特許文献2には、エポキシ樹脂組成物と磁石用粉末を含む樹脂コンパウンドを圧縮成形または硬化処理したボンド磁石の空隙にシリコーン成分が存在しているボンド磁石硬化体が開示されている。そして、当該文献には、樹脂組成物と磁粉表面との密着性を高めるために、シランカップリング剤を使用することができると記載されている。
特許文献3には、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ワックスおよびイミダゾール系化合物を含有する樹脂組成物と、金属元素含有粉とを含むコンパウンドが開示されている。そして、当該文献には、樹脂組成物と金属元素含有粉との密着性を高め、コンパウンドから形成される成形体の可撓性や機械的強度を向上させるためにシランカップリング剤を使用することができると記載されている。
特開2017−043749号公報 特開2017−073479号公報 国際公開第2019/106813号
ここで、樹脂成型材料(組成物)から得られる磁性材料の飽和磁束密度を高くするには軟磁性粉の高充填量化が必要であるが、軟磁性粉の充填量を増加させると未充填部分が生じるなど樹脂成型材料の成形性が低下する。すなわち、磁性材料の飽和磁束密度の高密度化と、樹脂成型材料の成形性の向上とはトレードオフの関係にあった。
特許文献1および2にはどのようなシランカップリング剤を用いることができるのか具体的な記載がなく、当該文献記載の組成物は成形性に改善の余地があった。
特許文献3には、実施例において3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランが用いられているが、成形性に依然として改善の余地があった。
本発明者らは、鋭意検討の結果、以下に提供される発明を完成させ、上記課題を解決した。
本発明によれば、
エポキシ樹脂と、硬化剤と、下記一般式(1)で表される化合物と、軟磁性粒子と、を含む、樹脂成形材料:
Figure 2021080411
(一般式(1)中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示し、少なくとも2つのRは炭素数1〜3のアルコキシ基であり、
Lは、炭素数5〜17の直鎖状または分岐状アルキレン基を示し、
Xは、ビニル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、オキセタニル基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、メチル基を示す。)
が提供される。
また、本発明によれば、
前記樹脂成形材料を硬化してなる成形品、
が提供される。
また、本発明によれば、
トランスファー成形装置を用いて、前記樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、
前記溶融物が硬化する工程と、
を含む、成形品の製造方法、
が提供される。
また、本発明によれば、
前記樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む、成形品の製造方法、
が提供される。
本発明によれば、高飽和磁束密度を有する磁性材料が得られるとともに成形性に優れた樹脂成形材料を提供することができる。
実施例2の圧縮成形性(コンプレッション成形性)における成形品(未充填なし)の写真である。 比較例1の圧縮成形性(コンプレッション成形性)における成形品(未充填あり)のである。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本明細書中、数値範囲の説明における「a〜b」との表記は、特に断らない限り、a以上b以下のことを表す。例えば、「1〜5質量%」とは「1質量%以上5質量%以下」を意味する。
本実施形態の樹脂成形材料(樹脂組成物)は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、一般式(1)で表される化合物と、軟磁性粒子とを含む。
本実施形態の樹脂成形材料によれば、高飽和磁束密度を有する磁性材料が得られるとともに成形性にも優れる。
(エポキシ樹脂)
本実施形態の樹脂成形材料は、エポキシ樹脂を含む。
エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、テトラメチルビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、ビスフェノールM型エポキシ樹脂、ビスフェノールP型エポキシ樹脂、ビスフェノールZ型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂;ビフェニル型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、アリールアルキレン型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、アントラセン型エポキシ樹脂、フェノキシ型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ノルボルネン型エポキシ樹脂、アダマンタン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂等を挙げることができる。特定エポキシ樹脂としては、これらのうち、23℃で固形状のものを挙げることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、エポキシ樹脂を1種のみ含んでもよいし、2種類以上含んでもよい。また、同種のエポキシ樹脂であっても異なる分子量のものを併用してもよい。
エポキシ樹脂は、特に特定エポキシ樹脂として、好ましくはトリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂および/またはビフェニル構造を含むエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかを含む。これらエポキシ樹脂の構造の適度な剛直性により、得られる成形体の耐熱性や耐久性を高めることができる。
別観点として、エポキシ樹脂は、特に特定エポキシ樹脂として、好ましくはビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂を含む。このエポキシ樹脂の樹脂骨格は適度に柔軟であるため、トランスファー成形時の流動特性を高めやすかったり、トランスファー成形時の設定温度を低くしたりすることができる。さらに、トランスファー成形時および圧縮成形時の成形性(充填性)が改善される。
特に、(i)トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂および/またはビフェニル構造を含むエポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくともいずれかと、(ii)ビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂とを併用することが、種々の性能のバランスの点で好ましい。
トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂とは、具体的には、メタン(CH)の4つの水素原子のうちの3つがベンゼン環で置換された部分構造を含むエポキシ樹脂である。ベンゼン環は、無置換であっても置換基で置換されていてもよい。置換基としては、ヒドロキシ基やグリシジルオキシ基などを挙げることができる。
具体的には、トリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(a1)で表される構造単位を含む。この構造単位が2つ以上連なることで、トリフェニルメタン骨格が構成される。
Figure 2021080411
一般式(a1)において、
11は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基またはシアノ基であり、
12は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ハロゲン原子、ヒドロキシ基またはシアノ基であり、
iは、0〜3の整数であり、
jは、0〜4の整数である。
11およびR12の1価の有機基の例としては、後述の一般式(BP)におけるRおよびRの1価の有機基として列挙されているものを挙げることができる。
iおよびjは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。
一態様として、iおよびjはともに0である。つまり、一態様として、一般式(a1)中のベンゼン環の全ては、1価の置換基としては、明示されたグリシジルオキシ基以外の置換基を有しない。
ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂とは、具体的には、2つのベンゼン環が単結合で連結している構造を含むエポキシ樹脂のことである。ここでのベンゼン環は、置換基を有していてもいなくてもよい。
具体的には、ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(BP)で表される部分構造を有する。
Figure 2021080411
一般式(BP)において、
およびRは、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4であり、
*は、他の原子団と連結していることを表す。
およびRの1価の有機基の具体例としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキリデン基、アリール基、アラルキル基、アルカリル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、ヘテロ環基、カルボキシル基などを挙げることができる。
アルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基などが挙げられる。
アルケニル基としては、例えばアリル基、ペンテニル基、ビニル基などが挙げられる。
アルキニル基としては、例えばエチニル基などが挙げられる。
アルキリデン基としては、例えばメチリデン基、エチリデン基などが挙げられる。
アリール基としては、例えばトリル基、キシリル基、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。
アラルキル基としては、例えばベンジル基、フェネチル基などが挙げられる。
アルカリル基としては、例えばトリル基、キシリル基などが挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えばアダマンチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、s−ブトキシ基、イソブトキシ基、t−ブトキシ基、n−ペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、n−ヘキシルオキシ基などが挙げられる。
ヘテロ環基としては、例えばエポキシ基、オキセタニル基などが挙げられる。
およびRの1価の有機基の総炭素数は、それぞれ、例えば1〜30、好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10、特に好ましくは1〜6である。
rおよびsは、それぞれ独立に、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。一態様として、rおよびsはともに0である。
より具体的には、ビフェニル構造を含むエポキシ樹脂は、以下一般式(BP1)で表される構造単位を有する。
Figure 2021080411
一般式(BP1)において、
およびRの定義および具体的態様は、一般式(BP)と同様であり、
rおよびsの定義および好ましい範囲は、一般式(BP)と同様であり、
は、複数ある場合はそれぞれ独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
tは、0〜3の整数である。
の1価の有機基の具体例としては、RおよびRの具体例として挙げたものと同様のものを挙げることができる。
tは、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1である。
ビスフェノールA型またはF型エポキシ樹脂(ビスフェノールAまたはビスフェノールFと、エピクロルヒドリンとの縮合反応により製造されるエポキシ樹脂)として具体的には、以下一般式(EP)で表されるエポキシ樹脂を挙げることができる。
Figure 2021080411
一般式(EP)中、
複数のRは、各々独立に、水素原子またはメチル基、好ましくはメチル基であり、
、R、RおよびRは、それぞれ、複数存在する場合は各々独立に、1価の有機基、ヒドロキシル基またはハロゲン原子であり、
p、q、rおよびsは、それぞれ独立に、0〜4であり、好ましくは0〜2であり、
nは0以上の整数であり、通常0〜10、好ましくは0〜5である。
、R、RおよびRの1価の有機基の具体例としては、一般式(BP)におけるRおよびRの1価の有機基の具体例として挙げたものと同様のものを挙げることができる。
本実施形態の樹脂成形材料中のエポキシ樹脂の量は、例えば0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。
本実施形態の樹脂成形材料中のエポキシ樹脂の量は、例えば0.5〜60体積%、好ましくは3〜40体積%である。
(硬化剤)
本実施形態の樹脂成形材料は、硬化剤を含む。
硬化剤は、エポキシ樹脂が有するエポキシ基と反応して結合形成可能なものである限り、特に限定されない。例えば、脂肪族ポリアミン、芳香族ポリアミン、芳香族ジアミン、ジシアミンジアミドのようなアミン化合物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物のような酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂のようなフェノール化合物、イミダゾール化合物等を挙げることができる。特定硬化剤としては、これらの中から、23℃で固形のものを挙げることができる。
硬化剤は、特に特定硬化剤として、好ましくはフェノール系硬化剤(フェノール化合物)を含む。これにより、最終的に得られる成形体の耐久性の一層の向上などが期待できる。フェノール系硬化剤は、典型的には、1分子あたり2以上のヒドロキシ基を有する。
フェノール系硬化剤は、好ましくは、ノボラック骨格およびビフェニル骨格からなる群より選ばれるいずれかの骨格を含む。フェノール系硬化剤がこれらの骨格のいずれかを含むことで、特に成形体の耐久性を高めることができる。
「ビフェニル骨格」とは、具体的には、前述のエポキシ樹脂の説明における一般式(BP)のように、2つのベンゼン環が単結合で連結している構造である。
ビフェニル骨格を有するフェノール系硬化剤として具体的には、前述のエポキシ樹脂の説明における一般式(BP1)において、グリシジル基を水素原子に置き換えた構造のものなどを挙げることができる。
ノボラック骨格を有するフェノール系硬化剤として、具体的には以下一般式(N)で表される構造単位を有するものを挙げることができる。
Figure 2021080411
一般式(N)において、
は、1価の置換基を表し、
uは、0〜3の整数である。
の1価の置換基の具体例としては、一般式(BP)におけるRおよびRの1価の置換基として説明したものと同様のものを挙げることができる。
uは、好ましくは0〜2であり、より好ましくは0〜1であり、更に好ましくは0である。
硬化剤が高分子またはオリゴマーである場合、硬化剤の数平均分子量(GPC測定による標準ポリスチレン換算値)は、例えば200〜800程度である。
樹脂成形材料中の硬化剤の含有量は、例えば0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%である。
また、樹脂成形材料中の硬化剤の含有量は、例えば0.5〜60体積%、好ましくは3〜40体積%である。
硬化剤の量を適切に調整することにより、成形性を一層向上させることができ、得られる硬化物の機械特性や磁気特性を向上させることができる。
(一般式(1)で表される化合物)
本実施形態の樹脂成形材料は、下記一般式(1)で表される化合物を含む。
Figure 2021080411
一般式(1)中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示し、少なくとも2つのRは炭素数1〜3のアルコキシ基である。Rの全てが、炭素数1〜3のアルコキシ基であることが好ましく、炭素数1〜2のアルコキシ基であることがより好ましい。
Lは、炭素数5〜17の直鎖状または分岐状アルキレン基を示す。Lは、炭素数6〜15の直鎖状または分岐状アルキレン基であることが好ましく、炭素数6〜12の直鎖状または分岐状アルキレン基であることがより好ましい。
Lが長鎖のアルキレン基であることにより、軟磁性粒子の表面に対する樹脂の濡れ性が改善され、成形性や流動性が向上すると推察される。
Xは、ビニル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、オキセタニル基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、メチル基を示す。Xは、本発明の効果の観点から、ビニル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、メチル基が好ましく、エポキシ基、グリシジルエーテル基、メチル基がより好ましい。樹脂成形材料の溶融時の流動性や得られる成形品の曲げ強度をより向上させる観点から、Xは、エポキシ基、グリシジルエーテル基が好ましい。
一般式(1)で表される化合物としては、KBM−1083(オクテニルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)、KBM−3103C(デシルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)、KBM−4803(グリシドキシオクチルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)、KBM−5803(メタクリロキシオクチルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)等を挙げることができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、一般式(1)で表される化合物を0.01〜0.5質量%、好ましくは0.02〜0.2質量%の量で含むことができる。これにより、より成形性に優れた樹脂成形材料を提供することができる。
(軟磁性粒子)
本実施形態の樹脂成形材料は、軟磁性粒子を含む。なお、軟磁性とは、保磁力が小さい強磁性のことを指し、一般的には、保磁力が800A/m以下である強磁性のことを軟磁性という。
軟磁性粒子の構成材料としては、構成元素としての鉄の含有率が85質量%以上である金属含有材料が挙げられる。このように構成元素としての鉄の含有率が高い金属材料は、透磁率や磁束密度等の磁気特性が比較的良好な軟磁性を示す。このため、例えば磁性コア等に成形されたとき、良好な磁気特性を示し得る樹脂成形材料が得られる。
上記の金属含有材料の形態としては、例えば、単体の他、固溶体、共晶、金属間化合物のような合金等が挙げられる。このような金属材料で構成された粒子を用いることにより、鉄に由来する優れた磁気特性、すなわち、高透磁率や高磁束密度等の磁気特性を有する樹脂成形材料を得ることができる。
また、上記の金属含有材料は、構成元素として鉄以外の元素を含んでいてもよい。鉄以外の元素としては、例えば、B、C、N、O、Al、Si、P、S、Ti、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Cd、In、Sn等が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を組み合わせて用いられる。本実施形態においては、Fe、Ni、Si及びCoから選ばれる1種類以上の元素を主要元素として含むことができる。
上記の金属含有材料の具体例としては、例えば、純鉄、ケイ素鋼、鉄−コバルト合金、鉄−ニッケル合金、鉄−クロム合金、鉄−アルミニウム合金、カルボニル鉄、ステンレス鋼、またはこれらのうちの1種もしくは2種以上を含む複合材料等が挙げられる。入手性などの観点からケイ素鋼やカルボニル鉄を好ましく用いることができる。
軟磁性粒子(Fe基軟磁性粒子)はそれ以外の粒子であってもよい。例えば、Ni基軟磁性粒子、Co基軟磁性粒子等を含む磁性体粒子であってもよい。
本実施形態の樹脂成形材料は、軟磁性粒子を70体積%以上85体積%以下の量で含む。これにより得られる高飽和磁束密度の磁性材料を得ることができる。
(硬化触媒)
本実施形態の樹脂成形材料は、好ましくは硬化触媒を含む。硬化触媒は、硬化促進剤などと呼ばれる場合もある。硬化触媒は、エポキシ樹脂の硬化反応を早めるものである限り特に限定されず、公知のエポキシ硬化触媒を用いることができる。
具体的には、有機ホスフィン、テトラ置換ホスホニウム化合物、ホスホベタイン化合物、ホスフィン化合物とキノン化合物との付加物、ホスホニウム化合物とシラン化合物との付加物等のリン原子含有化合物;2−メチルイミダゾール等のイミダゾール類(イミダゾール系硬化促進剤);1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7、ベンジルジメチルアミン等が例示されるアミジンや3級アミン、アミジンやアミンの4級塩等の窒素原子含有化合物などを挙げることができる。
硬化触媒を用いる場合、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
硬化触媒を用いる場合、その含有量は、樹脂成形材料全体に対して、好ましくは0.01〜1質量%、より好ましくは0.05〜0.8質量%である。このような数値範囲とすることにより、他の性能を過度に悪くすることなく、十分に硬化促進効果が得られる。
(離型剤)
本実施形態の樹脂成形材料は、好ましくは離型剤を含む。これにより、トランスファー成形後または圧縮成型後の離型性を高めることができる。
離型剤としては、例えばカルナバワックス等の天然ワックス、モンタン酸エステルワックスや酸化ポリエチレンワックス等の合成ワックス、ステアリン酸亜鉛等の高級脂肪酸およびその金属塩類、ならびにパラフィン等が挙げられる。これらを単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
離型剤を用いる場合、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
離型剤を用いる場合、その含有量は、樹脂成形材料全体中、好ましくは0.01〜3質量%、より好ましくは0.05〜2質量%である。これにより、離型性向上の効果を確実に得ることができる。
(他の樹脂)
本実施形態の樹脂成形材料は、取扱い性などを過度に損なわない限り、エポキシ樹脂以外の他の樹脂を含んでもよい。
他の樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂等の熱硬化性樹脂を挙げることができる。
また、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(ナイロン)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の熱可塑性樹脂も挙げることができる。
(その他の成分)
本実施形態の樹脂成形材料は、上述した成分以外の成分を含んでいてもよい。例えば、低応力剤、密着助剤、着色剤、酸化防止剤、耐食剤、染料、顔料、難燃剤等のうち1または2以上を含んでもよい。
(揮発性有機溶剤について)
本実施形態の樹脂成形材料は、上述の種々の成分以外の成分として、揮発性有機溶剤を含まないか、含むとしても少量であることが好ましい。これにより、樹脂成形材料の取り扱い性が一層良好となる。
具体的には、本実施形態の樹脂成形材料中の揮発性有機溶剤の含有率は、好ましくは3質量%以下、より好ましくは2質量%以下、さらに好ましくは1質量%以下である。特に好ましくは、本実施形態の樹脂成形材料は、揮発性有機溶剤を実質的に含まない。
(樹脂成形材料の形態)
本実施形態の樹脂成形材料は、23℃で、好ましくはタブレット状または顆粒状であり、より好ましくはタブレット状である。樹脂成形材料がタブレット状または顆粒状であることにより、樹脂成形材料の流通や保管がしやすく、また、トランスファー成形や圧縮成形に適用しやすい。
(樹脂成形材料を溶融させた際の特性)
本実施形態の樹脂成形材料は一般式(1)で表される化合物を含んでおり、特に構造中に長鎖のアルキレン基を備えているため、樹脂成形材料の溶融時の流動性を改善することができ、成形性などを高めることができる。
具体的には、定荷重細管押出式レオメータ(フローテスタ)を用いて、温度175℃の条件で測定される溶融粘度は、好ましくは0.1〜200Pa・s、より好ましくは0.1〜180Pa・s、さらに好ましくは0.1〜150Pa・sである。
定荷重細管押出式レオメータとしては、例えば、島津製作所製のフローテスタ「CFT―500D」などを用いることができる。また、ダイ穴径は例えば0.5mm、ダイ長さは例えば1.0mm、圧力(荷重)は例えば40kgf(392N)とすることができる。
また、温度175℃のスパイラルフロー試験により測定される流動長が15cm以上、好ましくは20cm以上、さらに好ましくは25cm以上とすることができる。
スパイラルフロー試験は、たとえば低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−15」)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で樹脂成形材料を注入し、流動長を測定することにより行うことができる。
本実施形態の樹脂成形材料は、175℃におけるゲル化時間が5秒以上300秒以下、好ましくは10秒以上200秒以下とすることができる。
トランスファー成形の成形温度におけるゲル化時間を上記下限値以上とすることにより、車載用のリアクトル等のコイル(大型の構造体)における成形性を高めることができ、ゲル化時間を上記上限値以下とすることにより、比透磁率にバラツキが生じることを抑制し、磁気特性を高めることができる。
(硬化物のガラス転移温度)
本実施形態の樹脂成形材料を175℃で溶融して成形したものを、大気下で175℃、4時間後硬化させて得られる硬化物のガラス転移温度は、好ましくは150〜220℃、より好ましくは160〜200℃である。ガラス転移温度が150℃以上となるように樹脂成形材料を設計することで、例えば車載用途で要求される耐熱性をクリアしやすい。ガラス転移温度が220℃以下となるように樹脂成形材料を設計することで、比較的低温で成形をすることができるようになる。このことは、低温加工による成形物の収縮の抑制の点で好ましい。
(樹脂成形材料の製造方法)
本実施形態の樹脂成形材料は、工業的には、例えば、まず(1)ミキサーを用いて各成分を混合し、(2)その後、ロールを用いて、120℃前後で5分以上、好ましくは10分程度混練することにより混練物を得、(3)そして得られた混練物を冷却し、(4)さらにその後、粉砕することにより製造することができる。以上により、粉末状の樹脂成形材料を得ることができる。なお、本発明の効果の観点から、軟磁性粒子にあらかじめ一般式(1)の化合物を処理してから混合してもよい。
粉末状の樹脂成形材料を打錠し、顆粒状やタブレット状にしてもよい。これにより、特にトランスファー成形法や圧縮成形法に用いることに適した樹脂成形材料が得られる。
<成形品>
本実施形態の成形品は、上述の樹脂成形材料を硬化して得ることができる。
本実施形態の成形品は上述のように飽和磁束密度が高い複合材料から構成されているため、高飽和磁束密度を実現することができ、1.0T以上、好ましくは1.2T以上、より好ましくは1.3T以上とすることができる。
また、一般式(1)で表される化合物を含む樹脂成形材料から得られる本実施形態の成形品は、曲げ強度を改善することができる。具体的には、JIS K 6911に準拠して測定された室温25℃における曲げ強度が、50MPa以上300MPa以下、好ましくは70MPa以上200MPa以下とすることができる。一般式(1)で表される化合物の末端Lが反応性基である場合、成形品は曲げ強度をさらに改善することができる。具体的には、室温25℃における曲げ強度が、70MPa以上300MPa以下、好ましくは100MPa以上200MPa以下とすることができる。
成形品の製造方法は、特に限定されないが、トランスファー成形法または圧縮成形法等を挙げることができる。
(トランスファー成形法)
トランスファー成形法による成形品の製造方法は、トランスファー成形装置を用いて、上述の樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、その溶融物を硬化させる工程とを含む。
本実施形態の樹脂成形材料によれば、トレードオフの関係にある、磁性材料の飽和磁束密度の高密度化と、樹脂成型材料の流動性の改善とを何れも両立させることができる。
トランスファー成形については、公知のトランスファー成形装置を適宜用いるなどして行うことができる。具体的には、まず、予熱した樹脂成形材料を、トランスファー室とも言われる加熱室に入れて溶融し、溶融物を得る。その後、その溶融物をプランジャーで金型に注入し、そのまま保持して溶融物を硬化させる。これにより、所望の成形物を得ることができる。
トランスファー成形は、成形品の寸法の制御性や、形状自由度の向上などの点で好ましい。
トランスファー成形における各種条件は、任意に設定することができる。例えば、予熱の温度は60〜100℃、溶融の際の加熱温度は100〜250℃、金型温度は100〜200℃、金型に樹脂成形材料の溶融物を注入する際の圧力は1〜20MPaの間で適宜調整することができる。
金型温度を高くしすぎないことで、成形物の収縮を抑えることができる。
(圧縮成形法)
圧縮成形法(コンプレッション成形法)による成形品の製造方法は、前記樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む。
圧縮成形については、公知の圧縮成形装置を適宜用いて行うことができる。具体的には、上方に開口した凹形状の固定金型の凹部内に前記樹脂成形材料を載置する。樹脂成形材料は予め加熱しておくことができる。これにより、成形品を均一に硬化させることができ、成形圧力を低くすることができる。
次いで、上方から、凸形状の金型を凹形状の固定金型に移動して、凸部および凹部によって形成されたキャビティ内において樹脂成形材料を圧縮する。初めは低圧で樹脂成形材料を十分に軟化流動させ、次いで、金型を閉じて、再度加圧して所定時間硬化させる。
圧縮成形における各種条件は、任意に設定することができる。例えば、予熱の温度は60〜100℃、溶融の際の加熱温度は100〜250℃、金型温度は100〜200℃、金型で樹脂成形材料を圧縮する際の圧力は1〜20MPa、硬化時間60〜300秒の間で適宜調整することができる。
金型温度を高くしすぎないことで、成形物の収縮を抑えることができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、本発明の効果を損なわない範囲で、上記以外の様々な構成を採用することができる。
以下に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例1〜3、比較例1〜2>
まず、表1に記載の各成分を、記載の比率で準備し、均一に混合して混合物を得た。
次いで、得られた混合物を、120℃、10分の条件で混練した。混練終了後、得られた混練物を室温まで冷却して固形状とし、そして粉砕、打錠成形した。以上により、タブレット状の樹脂成形材料を得た。
表−1に記載された原料成分を以下に示す。表−1における樹脂成形材料および成形品の評価結果を示す。なお、表−1に記載された軟磁性体粒子の含有率(体積%)は、軟磁性粒子を含む樹脂成形材料を100体積%としたときの含有率(すなわち充填率)である。
(エポキシ樹脂)
jER1032H60:三菱ケミカル株式会社製のトリフェニルメタン構造を含むエポキシ樹脂、23℃で固形、前掲の一般式(a1)で表される構造単位含有
YL−6810:三菱ケミカル株式会社製のビスフェノールA型エポキシ樹脂、23℃で固形、前掲の一般式(EP)で表される構造含有
(硬化剤)
PR−HF−3:住友ベークライト株式会社製のノボラック型フェノール樹脂、23℃で固形
(離型剤)
WE−4:クラリアントケミカルズ株式会社製のエステルワックス
(硬化触媒)
キュアゾール2PZ−PW:四国化成工業株式会社製のイミダゾール系硬化促進剤
(一般式(1)で表される化合物)
化合物1:KBM−4803(グリシドキシオクチルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)
化合物2:KBM−3103C(デシルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)
化合物3:KBM−403(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、信越化学工業社製)
(軟磁性粒子)
鉄基粒子1:結晶磁性粉(大同特殊鋼株式会社製、DAPMS7−200、メジアン径D50:52μm、Fe93:質量%)
鉄基粒子2:(エプソンアトミックス株式会社製、Fe−3.5Si−4.5Cr、メジアン径D50:10μm、Fe93:質量%)
微小粒子:結晶磁性粉(BASF社製、CIP−HQ、メジアン径D50:2μm、Fe:98質量%)
<評価>
(トランスファー成形性)
直径50mm×高さ3mmの円柱状の空隙を有する金型を準備した。この金型に、低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS−15」)を用いて、タブレット状の樹脂成形材料の溶融物を注入した。注入の条件については、金型温度175℃、注入圧10MPa、硬化時間180秒とした。
冷却後、金型内の硬化物(成形品)を取り出し、その外観を観察した。そして以下基準によりトランスファー成形性を評価した。
○(良い):得られた成形物に未充填箇所は認めらなかった。
×(悪い):得られた成形物に未充填箇所が認められた。
(圧縮成形性(コンプレッション成形性))
樹脂成形材料を、圧縮成形機(TOWA株式会社製、PMC1040)を用いて、金型温度175℃、成形圧力9MPa、硬化時間180秒で行い、縦:62mm×横:220mmの基板の表面に、縦:54mm×横:217mm×厚み:3mmtの成形体(磁性部材)を形成した。
冷却後、金型内の硬化物(成形品)を取り出し、その外観を観察した。そして以下基準により圧縮成形性を評価した。
○(良い):得られた成形物に未充填箇所は認めらなかった。
×(悪い):得られた成形物に未充填箇所が認められた。
図1に実施例2の成形品の写真(未充填部分なし)を示し、図2に比較例1の成形品の写真(未充填部分あり)を示した。
(ゲル化時間)
175℃に設定されたホットプレート上に、粉体状の樹脂成形材料を置いた。材料が溶融した後、ヘラで練りながら、硬化するまでの時間(ヘラで練ることができなくなるまでの時間)を測定した。この時間がある程度長いことは、金型への溶融物の注入から完全硬化まである程度の時間的余裕があるということであり、複雑な形状の金型を用いることで複雑な形状の磁性体を製造可能なことを表す。
(溶融粘度)
島津製作所製のフローテスタ(定荷重細管押出式レオメータの一種)「CFT−500D」を用い、温度175℃、ダイ穴径0.5mm、ダイ長さ1.0mm、圧力40kgfの条件で、樹脂成形材料の溶融粘度を測定した。
(流動性:スパイラルフロー試験)
実施例および比較例の樹脂組成物を用いてスパイラルフロー試験を行った。
試験は、低圧トランスファー成形機(コータキ精機(株)製「KTS−15」)を用いて、EMMI−1−66に準じたスパイラルフロー測定用の金型に、金型温度175℃、注入圧力6.9MPa、硬化時間120秒の条件で封止用樹脂組成物を注入し、流動長を測定することにより行った。数値が大きいほど、流動性が良好であることを示す。
(機械的強度の評価(曲げ強度))
樹脂成形材料を、低圧トランスファー成形機(コータキ精機株式会社製「KTS−30」)を用いて、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒の条件で金型に注入成形した。これにより、幅10mm、厚み4mm、長さ80mmの成形品を得た。次いで、得られた成形品を175℃、4時間の条件で後硬化させた。これにより、機械的強度の評価用の試験片を作製した。そして、試験片の25℃における曲げ強度(MPa)を、JIS K 6911に準拠して測定した。
なお、圧縮成形で得られた試験片についても同様の効果が得られた。
Figure 2021080411

Claims (10)

  1. エポキシ樹脂と、
    硬化剤と、
    下記一般式(1)で表される化合物と、
    軟磁性粒子と、
    を含む、樹脂成形材料。
    Figure 2021080411
    (一般式(1)中、Rは、それぞれ独立に、炭素数1〜3のアルコキシ基または炭素数1〜3のアルキル基を示し、少なくとも2つのRは炭素数1〜3のアルコキシ基であり、
    Lは、炭素数5〜17の直鎖状または分岐状アルキレン基を示し、
    Xは、ビニル基、エポキシ基、グリシジルエーテル基、オキセタニル基、(メタ)アクリロイル基、アミノ基、メチル基を示す。)
  2. 前記軟磁性粒子の含有率は70体積%以上85体積%以下である、請求項1に記載の樹脂成形材料。
  3. 前記軟磁性粒子は、Fe、Ni、Si及びCoから選ばれる1種類以上の元素を含む、請求項1または2に記載の樹脂成形材料。
  4. 前記硬化剤はフェノール系硬化剤を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  5. 温度175℃のスパイラルフロー試験により測定される流動長が15cm以上である、請求項1〜4のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  6. 定荷重細管押出式レオメータを用いて、温度175℃の条件で測定される溶融粘度は0.1〜200Pa・sである、請求項1〜5のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  7. 23℃でタブレット状または顆粒状である、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂成形材料。
  8. 請求項1〜7いずれかに記載の樹脂成形材料を硬化してなる成形品。
  9. トランスファー成形装置を用いて、請求項1〜7いずれかに記載の樹脂成形材料の溶融物を金型に注入する工程と、
    前記溶融物が硬化する工程と、
    を含む、成形品の製造方法。
  10. 請求項1〜7いずれかに記載の樹脂成形材料を圧縮成形する工程を含む、成形品の製造方法。
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