以下、図面と共に本発明に係る通信制御装置の実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る通信制御装置であるSMF(Session Management Function)10を示す。SMF10は、移動体通信ネットワーク1のコアネットワークに含まれる。移動体通信ネットワーク1は、移動通信端末(移動局)100に移動体通信の機能を提供する通信ネットワークである。本実施形態に係る移動体通信ネットワーク1は、例えば、5Gの移動体通信ネットワークである。但し、移動体通信ネットワーク1は、必ずしも5Gの移動体通信ネットワークである必要はなく、本実施形態に準拠する枠組みの移動体通信ネットワークであればよい。
移動通信端末100は、移動体通信ネットワーク1に接続して移動体通信を行う機能を有する装置である。具体的には、移動通信端末100は、当該接続として移動体通信ネットワーク1によるセッションを確立して移動体通信を行う。移動通信端末100は、例えば、従来の携帯電話機又はスマートフォンに相当する。携帯電話機又はスマートフォンといったヒト(ユーザ)に所持されて用いられる移動通信端末100を、ヒトに用いられる移動通信端末100と呼ぶ。ヒトに用いられる移動通信端末100は、例えば、移動体通信ネットワーク1を介して、移動体通信ネットワーク1に接続された別のネットワーク(例えば、インターネット)のサービスを利用する。
あるいは、移動通信端末100は、例えば、自動販売機等である従来のIoTデバイスに相当する。IoTデバイスといったヒト(ユーザ)には直接的には用いられない移動通信端末100をモノに用いられる移動通信端末100と呼ぶ。モノに用いられる移動通信端末100は、例えば、移動体通信ネットワーク1を介して、移動体通信ネットワーク1に接続された専用線等を通じて企業のサーバとの間で通信する。自動販売機等であるIoTデバイスは、自動販売機を提供する企業からの制御のために移動体通信を行う。具体的には、自動販売機内の飲料の在庫確認、震災時の飲料の無償提供(災害用自販機)、及び自動販売機の掲示板への災害情報通知(災害用自販機)等のためにIoTデバイスの移動体通信が行われる。移動体通信ネットワーク1に接続される移動通信端末100には、ヒトに用いられる移動通信端末100とモノに用いられる移動通信端末100とが混在している。
移動通信端末100は、SIMカード110を着脱可能に装着することができる。SIMカード110は、移動通信端末100が移動体通信を行うために必要な情報である加入者情報を記憶する加入者認証モジュールである。SIMカード110は、利用者が移動体通信ネットワーク1を提供する通信キャリア(通信事業者)との間で契約を結ぶことで通信キャリアから利用者に提供される。SIMカード110は、当該契約に応じた加入者情報を記憶する。
移動通信端末100は、従来と同様にSIMカード110に記憶された加入者情報を利用することで移動体通信を行う。SIMカード110のハードウェアとしては、IC(Integrated Circuit)チップ等を備える従来のSIMカードのハードウェアを利用することができる。SIMカード110には、当該SIMカード110に一意に対応する識別子である番号が予め設定されている。例えば、SIMカード110には、電話番号として用いられるMSISDN(Mobile Subscriber ISDN number)予め設定されている。SIMカード110は、当該SIMカード110に設定されたMSISDNを記憶している。なお、加入者認証モジュールとしては、移動通信端末100が移動体通信を行うために必要な情報である加入者情報を記憶すると共に移動通信端末100に着脱可能に装着されるものであればSIMカード110以外のものが用いられてもよい。
SIMカード110が装着される移動通信端末100は、変更されてもよい。即ち、SIMカード110は、別の移動通信端末100に入れ替えられてもよい。例えば、モノに用いられる移動通信端末100に装着されていたSIMカード110が、ヒトに用いられる移動通信端末100に装着されて用いられてもよく、ヒトに用いられる移動通信端末100に装着されていたSIMカード110が、モノに用いられる移動通信端末100に装着されて用いられてもよい。具体的には、企業で使っていた自動販売機が撤去されたことで、当該自動販売機で用いていたSIMカード110をヒトに貸与するケース、又は逆のケースがある。
移動通信端末100が移動体通信をする際には、移動体通信ネットワーク1からIPアドレスがSIMカード110(SIMカード110が装着された移動通信端末100)に割り当てられて移動体通信に用いられる。移動通信端末100の割り当て方法には、動的な方法と静的な方法とがある。IPアドレスの割り当ては、SIMカード110毎に行われる。
動的な方法は、移動通信端末100が移動体通信ネットワーク1に接続する度に、移動体通信ネットワーク1が払い出し用にプールしてあるIPアドレスから、移動通信端末100に新たにIPアドレスを払い出す方法である。通常、動的な方法でのIPアドレスの割り当ては、ヒトに用いられる移動通信端末100、即ち、ヒトに用いられる移動通信端末100に装着されることが想定されるSIMカード110に対して行われる。動的な方法では、移動体通信ネットワーク1への接続の度に移動通信端末100に割り当てられるIPアドレスが異なる可能性がある。動的な方法では、IPアドレスの割り当ては自動的に行われるため、普段払い出されたIPアドレスを意識することがない。動的な方法では、通常、移動体通信ネットワーク1に接続している移動通信端末100に対してのみIPアドレスが割り当てられるため、IPアドレスを効率的に利用することができる。
静的な方法は、移動体通信ネットワーク1において予めIPアドレスとSIMカード110(例えば、MSISDN)との対応付けを記憶しておき、移動通信端末100に装着されるSIMカード110に対応付けられたIPアドレスを割り当てる方法である。通常、静的な方法でのIPアドレスの割り当ては、モノに用いられる移動通信端末100、即ち、モノに用いられる移動通信端末100に装着されることが想定されるSIMカード110に対して行われる。静的な方法では、例えば、企業によって予め移動通信端末100のIPアドレスを把握できるため、当該IPアドレスを指定して移動通信端末100の制御のための通信を行うことができる。その一方で静的な方法では、通常、SIMカード110に対して予めIPアドレスが割り当てられるため、その分のIPアドレスのリザーブが必要になる。
本実施形態は、SIMカード110の状況に応じてIPアドレスの割り当てが適切に行われるように、IPアドレスの割り当て方法を動的な方法又は静的な方法に設定するものである。
移動体通信ネットワーク1は、ネットワークインフラ上に生成される仮想ネットワークであるスライス20を用いて、移動通信端末100に移動体通信に係るサービスを提供する。スライス20は、ネットワーク装置のリンクとノードとのネットワーク資源(ネットワークインフラ)が仮想的に切り分けられて、切り分けられた資源が結合されて、論理的に生成される。具体的には、スライス20は、ネットワークインフラである物理サーバ上に実現される仮想マシンにおいて動作する複数の仮想サーバによって実現される。移動体通信ネットワーク1は、サービスを実現するために必要な移動体通信の機能をスライス20に割り当てて、スライス20毎に移動通信端末100にサービスを提供する。サービスとは、通信サービス(専用線サービス等)又はアプリケーションサービス(動画配信、エンベデッド装置等のセンサ装置を利用したサービス)等のネットワーク資源を用いたサービスをいう。スライス20は、移動体通信ネットワーク1に複数設けられており、スライス20毎に提供するサービスが異なる。移動通信端末100が移動体通信を行う際には、複数のスライス20のうちの何れかに接続して、当該スライス20からサービスを受ける。
スライス20は、複数の機能要素(ネットワーク機能部)であるNF(Network Function)を含んで構成される。NFは、スライス20を実現するための機能を有している。NFには、具体的には、その機能に応じてAMF(Access and Mobility management Function)及びUPF(User Plane Function)等がある。AMFは、移動通信端末100の位置管理及び通信経路の設定処理を行う機能を有するNFである。UPFは、サービス提供に利用されるユーザデータの送受信を行う機能を有するNFである。また、スライス20には、上記以外のノード等が含まれていてもよい。なお、スライス20自体は、従来のものであってよい。
SMF10は、移動体通信ネットワーク1において接続の管理、即ち、セッション管理を行うノードである。また、SMF10は、移動通信端末100に対するIPアドレスの割り当てを行う。SMF10は、ネットワークインフラである物理サーバ上に実現される仮想マシンにおいて動作する複数の仮想サーバによって実現される。また、移動体通信ネットワーク1には、上記のSMF10及びスライス20以外の移動体通信ネットワークに含まれるノード及び装置等(例えば、RAN(Radio Access Network)、PCF(Policy Control Function)、UDM(Unified Data Management))が含まれていてもよい。SMF10及びその他の移動体通信ネットワーク1のノード及び装置等の機能は、以下に説明をする機能を除いて従来のものと同様のものであってもよい。なお、移動体通信ネットワーク1のノード及び機能については、例えば、3GPP TS23.501及び3GPP TS23.502等に示されている。
引き続いて、上記の機能に加えて本実施形態に係るSMF10の機能を説明する。図1に示すようにSMF10は、機能的に、検出部11と、制御部12とを備えて構成される。
検出部11は、IP(インターネットプロトコル)における通信に必要なIPアドレスの割り当て対象となるSIMカード110に係る通信状況を検出する機能部である。検出部11は、SIMカード110に係る通信状況として、SIMカード110が装着された移動通信端末100の通信の切断から再接続までの間隔の長さを検出する。具体的には、検出部11は、SIMカード110(SIMカード110のMSISDN)毎に、通信の切断として移動通信端末100のセッションの解放の時刻(タイミング)及び通信の再接続として移動通信端末100のセッションの確立の時刻を検出して、セッションの解放から次のセッションの確立までの時間の長さを検出する。時刻の検出は、従来の方法によって行うことができる。検出部11は、SIMカード110に係る連続するセッション毎に上記の時刻を検出する。
また、検出部11は、加入者認証モジュールに係る通信状況として、SIMカード110が装着された移動通信端末100の通信時の位置を検出する。具体的には、検出部11は、SIMカード110毎に、移動通信端末100がセッションの確立を要求する信号(PDU Session Establishment Request)に含められるエリア情報を通信時の位置を示す情報として取得する。エリア情報は、移動通信端末100が無線通信を行っている基地局を特定するセルIDである。通常、基地局は、地理的な位置が決められて固定的に設けられているため、セルIDを移動通信端末100の位置を示す情報として利用することができる。検出部11は、セルIDを移動通信端末100がセッションを確立する度に取得する。
なお、セルID以外の情報が、が移動通信端末100の通信時の位置を示す情報として検出されてもよい。例えば、移動通信端末100が、通信時にGPS(グローバルポジショニングシステム)等によって自身の測位を行って測位によって得られた位置を示す情報(例えば、緯度及び経度)を移動体通信ネットワーク1に送信するようにしておき、検出部11は、その情報を取得して移動通信端末100の通信時の位置を検出してもよい。
また、検出部11は、SIMカード110に係る通信状況として、SIMカード110が装着された移動通信端末100の通信の間隔の周期を検出する。具体的には、検出部11は、SIMカード110毎の上記のセッションの解放から次のセッションの確立までの時間の長さの時系列の情報を当該間隔の周期を示す情報としてもよい。あるいは、通信の間隔の周期は、セッションの確立から次のセッションの確立までの間隔の周期、又はセッションの解放から次のセッションの解放までの間隔の周期であってもよい。
また、検出部11は、SIMカード110に係る通信状況として、SIMカード110が装着された移動通信端末100の通信のデータサイズを検出する。具体的には、検出部11は、SIMカード110及びセッション毎に、移動通信端末100に係るセッションにおいて送受信されたデータサイズ(データの量)を検出する。送受信されるデータ時刻の検出は、従来の方法によって行うことができる。検出部11は、当該データサイズを移動通信端末100がセッションを解放する度に取得する。
検出部11は、上記のように検出したSIMカード110に係る通信状況を示す情報を図2に示すテーブルに格納して記憶する。図2に示すテーブルは、「User情報(SIM)」、「接続エリア」、「接続時間」、「解放時間」、「データサイズ」及び「アドレス払い出し」が対応付いた情報である。「User情報(SIM)」は、SIMカード110を特定する情報であり、具体的にはMSISDNである。「接続エリア」、「接続時間」、「解放時間」及び「データサイズ」には、検出部11によって検出された、SIMカード110に係る通信状況を示す情報が格納される。各レコード(図2に示す1行のデータ)は、1つのセッションに対応するデータである。
「接続エリア」は、上記のように検出されたエリア情報である。「接続時間」は、セッションが確立された時刻を示す情報である。「解放時間」は、セッションが解放された時刻を示す情報である。「接続時間」及び「解放時間」は、例えば、図2に示すように時間、分及び秒で表される。但し、時刻を示す情報は、それ以外の形式の情報であってもよい。上記の前のセッションの解放から当該セッションの確立までの時間の長さは、前のセッションの「解放時間」から当該セッションの「接続時間」までの長さである。「データサイズ」は、上記のように検出されたデータサイズである。「アドレス払い出し」には、後述する制御部12によって、SIMカード110に係る通信状況に応じて設定されたIPアドレスの割り当て方法を示す情報が格納される。
制御部12は、検出部11によって検出された通信状況に応じて、SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を動的な方法又は静的な方法に設定する機能部である。制御部12は、例えば、移動通信端末100のセッションが解放された際に当該移動通信端末100に装着されているSIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を動的な方法及び静的な方法の何れにするか判断する。制御部12は、検出部11によって通信状況に係る情報が格納された図2に示すテーブルから当該SIMカード110に係る情報を参照して上記の判断を行う。
制御部12は、当該SIMカード110に係る最新の「接続時間」及びその1つ前の「解放時間」の情報を参照して、当該情報によって示される、前のセッションの解放から当該セッションの確立までの時間の長さが閾値であるt秒以内か否かを判断する(第1の判断)。即ち、制御部12は、前回のセッション開放から再接続までの時間がt秒以内か否かを判断する。閾値t秒は、予め設定される値であり、例えば、数分〜数十分の時間に対応する値である。但し、これ以外の時間が閾値t秒に設定されてもよい。時間の長さがt秒以内であると判断した場合、続いて、制御部12は、当該SIMカード110に係る最新及びその1つ前の「接続エリア」の情報を参照して、今回のエリア情報と前回のエリア情報とが同じか否かを判断する(第2の判断)。
今回のエリア情報と前回のエリア情報とが同じであると判断した場合、続いて、制御部12は、当該SIMカード110に係る最新の「接続時間」及びその1つ前の「解放時間」、並びに1つ前の「接続時間」及びその1つ前(最新の2つ前)の「解放時間」の情報を参照する。制御部12は、当該情報によって示される、1つ前のセッションの解放から当該セッションの確立までの時間の長さと、2つ前のセッションの解放から1つ前のセッションの確立までの時間の長さが同程度かを判断する(第3の判断)。同程度かの判断は、例えば、両者の差分が、予め設定した一定値以下、又は、何れかの時間の長さに対して予め設定した一定割合以下であるか否かを判断することで行う。あるいは、それらの時間の長さが一致しているか否かを判断してもよい。このように制御部12は、今回と前回との間、及び前回と前々回との接続のインターバルをチェックし、再接続は周期的か否かを判断する。なお、再接続は周期的か否かの判断は、上記の2回の時間間隔のみのチェックではなく、3回以上の時間間隔のチェックを行うものであってもよい。
それぞれの時間の長さが同程度である、即ち、再接続は周期的であると判断した場合、続いて、制御部12は、当該SIMカード110に係る最新及びその1つ前の「データサイズ」の情報を参照して、当該情報によって示されるそれぞれのデータサイズが同程度かを判断する(第4の判断)。同程度かの判断は、例えば、両者の差分が予め設定した一定値以下、又は、何れかのデータサイズに対して予め設定した一定割合以下であるか否かを判断することで行う。なお、データサイズが同程度か否かの判断は、上記の2回のセッションに係るチェックではなく、3回以上のセッションに係るチェックを行うものであってもよい。
それぞれのデータサイズが同程度であると判断した場合、制御部12は、当該SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を静的な方法に設定する。この場合、SIMカード110は、モノに用いられる移動通信端末100に装着されている、即ち、モノによってSIMカード110が利用されて通信が行われていると推定されるためである。それ以外の場合、制御部12は、当該SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を動的な方法に設定する。この場合、SIMカード110は、ヒトに用いられる移動通信端末100に装着されている、即ち、ヒトによってSIMカード110が利用されて通信が行われていると推定されるためである。制御部12は、設定したIPアドレスの割り当て方法をSIMカード110(例えば、MSISDN)に対応付けて記憶する。制御部12は、例えば、図2のテーブルの「アドレス払い出し」に設定した割り当て方法を示す情報を格納する。SMF10は、SIMカード110に対応付けて記憶されたIPアドレスの割り当て方法に基づいて次回のセッションの確立時のIPアドレスの割り当てを行う。
IPアドレスの割り当て方法を静的な方法に設定する時点でIPアドレスの割り当て方法が動的な方法であった場合、即ち、割り当て方法の変更があった場合、制御部12は、この時点で静的な方法でのIPアドレスの割り当てに用いるIPアドレスを設定する。例えば、制御部12は、この時点で(動的な方法で)設定されているIPアドレスを当該IPアドレスとして設定してもよい。また、制御部12は、予めSIMカード110毎に設定されているIPアドレスを当該IPアドレスとして設定してもよい。また、制御部12は、予め静的な方法でのIPアドレスの割り当てに用いるIPアドレスとしてプールされているIPアドレスから、当該IPアドレスを選択してもよい。
SMF10は、次回以降のセッションでの静的な方法でのIPアドレスの割り当ての処理自体を従来と同様に行ってもよい。また、判断の時点でIPアドレスの割り当て方法が静的な方法であった場合、即ち、割り当て方法の変更がなかった場合、制御部12は特段の制御を行わず、SMF10は、静的な方法でのIPアドレスの割り当ての処理自体を従来と同様に行ってもよい。
IPアドレスの割り当て方法を動的な方法にすると判断された場合、SMF10は、次回以降のセッションでの動的な方法でのIPアドレスの割り当ての処理自体を従来と同様に行ってもよい。
IoTデバイス等のモノによる通信(モノに用いられる移動通信端末100による通信)は、通常、機械的な制御に用いるため、ヒトによる通信(ヒトに用いられる移動通信端末100による通信)とは異なり画一的な特徴を有している。例えば、モノによる通信は、固定的な位置における比較的長い間隔を有する一定の周期の一定のデータサイズでの通信である。上記の判断は、モノによる通信の特徴を踏まえたものである。
上記の第1の判断は、再接続までの時間が短い場合、モノによる通信であることを否定し、ヒトによる通信と推定するものである。上記の第2の判断は、移動通信端末100の位置が異なっている場合、即ち、移動通信端末100のモビリティを検出した場合、モノによる通信であることを否定し、ヒトによる通信と推定するものである。上記の第3の判断は、再接続が周期的でない場合、即ち、接続時間の周期に乱れがある場合、モノによる通信であることを否定し、ヒトによる通信と推定するものである。上記の第4の判断は、データサイズが一定でない場合、モノによる通信であることを否定し、ヒトによる通信と推定するものである。なお、上記の各判断の順番は上記のものに限られない。また、上記の各判断を全て行う必要はなく、何れかが行われてもよい。また、上記のようにモノによる通信、あるいはヒトによる通信の特徴を考慮して、検出部11によって検出された通信状況に応じてIPアドレスの割り当て方法を設定するものであれば、上記以外の判断がなされてもよい。あるいは、モノ又はヒトによる通信以外の特徴に応じた設定が行われてもよい。
図2のレコードL1は、IPアドレスの割り当て方法が静的な方法から、動的な方法に変更された例である。レコードL1の1行目〜3行目では、再接続までの時間がt秒以内であり、エリア情報が前回と同じであり、再接続は周期的であり、データサイズは前回と同程度であり、静的な方法にする条件を全て満たしているため、割り当て方法が静的な方法に設定される。レコードL1の4行目では、エリア情報が3行目のレコードと異なっており、移動通信端末100のモビリティが検知されて、ここで割り当て方法が動的な方法(即ち、SIMカード110がヒトに用いられる)に設定される。なお、レコードL1の4行目では、データサイズが前回と異なっており、この点からも割り当て方法が動的な方法に設定される。
レコードL1の4〜6行目では、エリア情報が前回と同じであるものの、再接続は周期的であるか否か及びデータサイズの点で、割り当て方法が動的な方法に設定されたままとなる。また、レコードL1の7〜9行目も、エリア情報が前回と同じ、かつ再接続は周期的であるものの、再接続までの時間及びデータサイズの点で、割り当て方法が動的な方法に設定されたままとなる。レコードL1の7〜9行目は、例えば、定期的なデータを取得してストリーミング再生するようなケースを想定しており、最後の20kBは該当の再生番組が終わる時点のレコードである。
図2のレコードL2は、IPアドレスの割り当て方法が動的な方法から、静的な方法に変更された例である。レコードL2の4行目〜6行目では、同一エリアからの定期的な一定の通信が行われており、静的な方法に設定する条件をすべて満たした6行目の時点で割り当て方法が静的な方法に設定される。
また、制御部12は、SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を動的な方法に設定する場合に、移動通信端末100の通信の切断から所定の期間、当該SIMカード110に対してIPアドレスを割り当てたままにする制御を行うこととしてもよい。具体的には、移動通信端末100の通信の切断として、移動通信端末100に係るセッションの解放があった場合、制御部12は、SIMカード110に対して割り当てられたIPアドレスを解放せずに、SIMカード110に対して割り当てたままIPアドレスをキャッシュして記憶しておく。制御部12は、IPアドレスをキャッシュしてから予め設定された期間が経過するとキャッシュを削除し、SIMカード110に対するIPアドレスの割り当てを解除する。上記の予め設定された期間は、キャッシュされたIPアドレスは、他のSIMカード110には割り当てられない。
SMF10は、予め設定された期間に当該SIMカード110が装着された移動通信端末100から再接続の要求(セッション確立要求)があった場合、新たなIPアドレスの割り当て処理を行わず、キャッシュされたIPアドレスを当該SIMカード110に割り当てられたものとして接続(セッション)の確立の処理を行う。IPアドレスの割り当て方法を動的な方法であっても、IPアドレスをキャッシュしておくことで新たなIPアドレスの割り当て処理を省略することができる。上記の予め設定された期間は、例えば、数分〜数時間程度としてもよい。
制御部12は、移動体通信ネットワーク1の複数のスライス20のうち、設定した割り当て方法に応じたスライス20によって移動通信端末100に移動体通信の機能が提供されるように制御することとしてもよい。スライス20として、ヒトに用いられる移動通信端末100用のスライス20と、モノに用いられる移動通信端末100用のスライス20とがそれぞれ設けられていてもよい。これは、ヒトによる通信とモノによる通信とで、要求される移動体通信に係るサービスが異なるためである。例えば、ヒトによる通信では、大容量の通信が要求される。一方で、モノによる通信では、大規模IoT(大量マシン向け)接続が要求される。
制御部12は、IPアドレスの割り当て方法が変更された場合に移動通信端末100が接続されるスライス20を変更する。IPアドレスの割り当て方法が静的な方法から動的な方法に変更された場合、制御部12は、当該SIMカード110が装着された移動通信端末100が接続されるスライス20をヒト用のスライス20に変更する。IPアドレスの割り当て方法が動的な方法から静的な方法に変更された場合、制御部12は、当該SIMカード110が装着された移動通信端末100が接続されるスライス20をモノ用のスライス20に変更する。
上記の変更に係る処理は、例えば、移動通信端末100からセッションの確立の要求があった際に行われる。制御部12は、スライス20を変更するとした場合に、変更後のスライス20を示す情報であるSST(Slice Service Type)パラメータをセッションの確立の要求に対する応答の信号(Nsmf PDU Session CreateSM Context Response)に含めて移動通信端末100に通知する。当該信号には、移動通信端末100にセッションの再確立を指示する情報(Cause indicating that a PDU Session re-establishment)を含めてもよい。移動通信端末100が当該通知を受けると、移動通信端末100と移動体通信ネットワーク1とはSSTパラメータによって示されるスライス20に接続する処理を行う。以上が、本実施形態に係るSMF10の機能である。
引き続いて、図3及び図4のフローチャートを用いて、本実施形態に係るSMF10で実行される処理(SMF10が行う動作方法)を説明する。まず、図3のフローチャートを用いて、移動通信端末100のセッションが解放される際に実行される、当該移動通信端末100に装着されているSIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法を設定する処理を説明する。
SMF10では、検出部11によって、SIMカード110に係る通信状況が検出される(S01)。なお、通信状況の検出処理の一部又は全部は、セッションの解放前に行われてもよい。続いて、検出された通信状況に応じて、制御部12によって、SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法が動的な方法又は静的な方法に設定される(S02〜S07)。具体的には、以下のように設定が行われる。
まず、前回のセッション開放から再接続までの時間の長さがt秒以内か否かが判断される(S02)。時間の長さがt秒以内であると判断された場合(S02のYES)、続いて、今回のエリア情報と前回のエリア情報とが同じか否かが判断される(S03)。今回のエリア情報と前回のエリア情報とが同じであると判断された場合(S03のYES)、続いて、再接続は周期的か否かが判断される(S04)。
再接続は周期的であると判断された場合(S04のYES)。続いて、今回のセッションに係る通信のデータサイズと前回のセッションに係る通信のデータサイズが同程度かが判断される(S05)。今回のデータサイズと前回のデータサイズが同程度であると判断された場合(S05のYES)、当該SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法が静的な方法に設定される(S06)。上記以外の場合(S02のNO、S03のNO、S04のNO及びS05のNO)、当該SIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法が動的な方法に設定される(S07)。この場合、続いて、その時点で当該SIMカード110に設定されているIPアドレスが、制御部12によって所定の期間キャッシュされる(S08)。当該所定の期間に当該SIMカード110が装着された移動通信端末100から再接続の要求があった場合、キャッシュされたIPアドレスが割り当てられたものとして接続の確立の処理が行われる。
なお、SIMカード110に係る通信状況に応じた判断の順番(S02〜S05の順番)は、必ずしも上記である必要はなく、どのような順番であってもよい。当該SIMカード110が装着された移動通信端末100の次のセッション確立の際に、設定された割り当て方法でSMF10によってIPアドレスの割り当てが行われる。以上が、移動通信端末100のセッションが解放される際に実行されるSMF10の処理である。
続いて、図4のフローチャートを用いて、移動通信端末100のセッションが確立される際に実行される、移動通信端末100にサービスを提供するスライス20を変更する処理を説明する。本処理は、移動通信端末100からのセッションの確立を要求する信号が移動体通信ネットワーク1に送信された際に行われる。SMF10によって当該信号に応じた信号(Nsmf PDU Session CreateSM Context Request)がAMFから受信されると、制御部12によって当該信号に係るSIMカード110に対するIPアドレスの割り当て方法が、前回のセッションの解放時に前回のセッション確立時から変更されているか否かが判断される(S11)。IPアドレスの割り当て方法が変更されていない場合(S11のNO)、特段の処理は行われない。
IPアドレスの割り当て方法が変更されている場合(S11のYES)、制御部12によって、移動通信端末100が接続されるスライス20が、変更後のIPアドレスの割り当て方法に応じたスライス20に変更される(S12)。IPアドレスの割り当て方法が静的な方法から動的な方法に変更された場合、接続されるスライス20はヒト用のスライス20に変更される。IPアドレスの割り当て方法が動的な方法から静的な方法に変更された場合、接続されるスライス20はモノ用のスライス20に変更される。また、制御部12によって、移動通信端末100が変更後のスライス20に接続する制御が行われて、当該制御によって移動通信端末100が変更後のスライス20に接続して移動体通信を行う。以上が、移動通信端末100のセッションが確立される際に実行されるSMF10の処理である。
本実施形態では、SIMカード110に係る通信状況に応じて、IPアドレスの割り当て方法が動的な方法又は静的な方法に設定される。従って、本実施形態によれば、SIMカード110が装着される移動通信端末100の種別、例えば、ヒトに用いられるものか、モノに用いられるものかに応じて、移動体通信ネットワーク1においてIPアドレスを適切に割り当てることができる。これによって、ヒトによる通信では、通信毎にIPアドレスが設定されるため、移動体通信ネットワーク1のリソースを有効に活用することができる。また、ヒトによる通信では、IPアドレスが固定されているため、企業等からの制御を適切かつ確実に行うことができる。
また、本実施形態のように、SIMカード110に係る通信状況としては、上述したように移動通信端末100の通信の切断から再接続までの間隔の長さ、移動通信端末100の通信時の位置、移動通信端末100の通信の周期及び移動通信端末100の通信のデータサイズを用いることができる。これらをSIMカード110に係る通信状況として用いることで、IPアドレスの割り当て方法を適切に設定することができる。なお、これらをSIMカード110に係る通信状況として全て用いる必要はなく何れかが用いられてもよい。また、上記以外がSIMカード110に係る通信状況として用いられてもよい。
また、本実施形態のように、IPアドレスの割り当て方法を動的な方法に設定した場合、移動通信端末100の通信の切断から所定の期間、SIMカード110に対してIPアドレスを割り当てたままにする制御を行う、例えば、所定の期間、IPアドレスをキャッシュしておくこととしてもよい。この構成によれば、再接続時に新たなIPアドレスの割り当ての処理を省略して、再接続の処理を簡略化することができる。但し、IPアドレスのキャッシュは必ずしも行う必要はない。
また、本実施形態のように、設定したIPアドレスの割り当て方法に応じたスライス20によって移動通信端末100に移動体通信の機能が提供されるような制御を行うこととしてもよい。即ち、ネットワークスライシングを移動体通信ネットワーク1側のトリガによって自動的に切り替えて、切替対象にあったネットワークを提供することとしてもよい。この構成によれば、SIMカード110が装着される移動通信端末100の種別、例えば、ヒトに用いられるものか、モノに用いられるものかに応じて、移動通信端末100に適切な移動体通信のサービスを受けさせることができる。但し、必ずしもIPアドレスの割り当て方法に応じたスライス20を選択する必要はない。
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
例えば、本開示の一実施の形態におけるSMF10(が実現される物理サーバ)は、本開示の方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図5は、本開示の一実施の形態に係るSMF10(が実現される物理サーバ)のハードウェア構成の一例を示す図である。上述のSMF10(が実現される物理サーバ)は、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。SMF10(が実現される物理サーバ)のハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
SMF10における各機能は、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004による通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現される。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。例えば、上述のSMF10における各機能は、プロセッサ1001によって実現されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、SMF10における各機能は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサ1001によって実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサ1001により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施の形態に係る方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD−ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu−ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。SMF10(が実現される物理サーバ)が備える記憶媒体は、例えば、メモリ1002及びストレージ1003の少なくとも一方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、例えば周波数分割複信(FDD:Frequency Division Duplex)及び時分割複信(TDD:Time Division Duplex)の少なくとも一方を実現するために、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。例えば、上述のSMF10における各機能は、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、SMF10(が実現される物理サーバ)は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。例えば、情報の通知は、物理レイヤシグナリング(例えば、DCI(Downlink Control Information)、UCI(Uplink Control Information))、上位レイヤシグナリング(例えば、RRC(Radio Resource Control)シグナリング、MAC(Medium Access Control)シグナリング、報知情報(MIB(Master Information Block)、SIB(System Information Block)))、その他の信号又はこれらの組み合わせによって実施されてもよい。また、RRCシグナリングは、RRCメッセージと呼ばれてもよく、例えば、RRC接続セットアップ(RRC Connection Setup)メッセージ、RRC接続再構成(RRC Connection Reconfiguration)メッセージなどであってもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT−Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、NR(new Radio)、W−CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及びこれらに基づいて拡張された次世代システムの少なくとも一つに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE及びLTE−Aの少なくとも一方と5Gとの組み合わせ等)適用されてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネル及びシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネル(例えば、PUCCH、PDCCHなど)及び情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネル及び情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセルを収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head)によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置、通信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。例えば、基地局及び移動局の少なくとも一方は、センサなどのIoT(Internet of Things)機器であってもよい。
また、本開示における基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。また、「上り」及び「下り」などの文言は、端末間通信に対応する文言(例えば、「サイド(side)」)で読み替えられてもよい。例えば、上りチャネル、下りチャネルなどは、サイドチャネルで読み替えられてもよい。
同様に、本開示におけるユーザ端末は、基地局で読み替えてもよい。この場合、上述のユーザ端末が有する機能を基地局が有する構成としてもよい。
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみが採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。