JP2021067098A - Seismic damping device - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、構造物の振動を抑制する制震装置に関する。 The present disclosure relates to a vibration control device that suppresses vibration of a structure.
一般に、住宅等の構造物は、上梁と下梁との間に左右方向に間隔をもって左柱と右柱とを有している。この上で、左柱の表面と右柱の表面には、壁板が取付けられている。昨今の構造物には、地震等による振動を吸収する制震装置が設けられている。 In general, a structure such as a house has a left column and a right column with a left-right interval between the upper beam and the lower beam. On this, wall plates are attached to the surface of the left pillar and the surface of the right pillar. Recent structures are provided with a vibration control device that absorbs vibrations caused by earthquakes and the like.
制震装置は、左柱と右柱との間に設けられ、左柱と右柱を通じて上梁の振動が入力される上部伝達部材と、上部伝達部材よりも下側に位置して左柱と右柱との間に設けられ、左柱と右柱を通じて下梁の振動が入力される下部伝達部材と、上部伝達部材と下部伝達部材との間に設けられ、上部伝達部材と下部伝達部材との間の振動による相対変位を減衰するダンパと、を含んで構成されている。制震装置は、地震等が発生して上部伝達部材と下部伝達部材との間に相対変位が生じると、この相対変位によってダンパが伸長、縮小して減衰力を発生する。これにより、制震装置は、構造物の振動を抑制している（特許文献１）。 The seismic control device is installed between the left column and the right column, and the upper transmission member where the vibration of the upper beam is input through the left column and the right column, and the left column located below the upper transmission member. A lower transmission member provided between the right column and inputting vibration of the lower beam through the left column and the right column, and an upper transmission member and a lower transmission member provided between the upper transmission member and the lower transmission member. It is configured to include a damper that attenuates the relative displacement due to vibration between the columns. In the seismic control device, when an earthquake or the like occurs and a relative displacement occurs between the upper transmission member and the lower transmission member, the damper expands and contracts due to this relative displacement to generate a damping force. As a result, the vibration control device suppresses the vibration of the structure (Patent Document 1).
ところで、特許文献１による制震装置は、構造物の施工時に設置されるもので、上梁、下梁、左柱、右柱によって囲まれた空間に配置され、壁板で覆われている。このために、構造物の施工後に制震装置を取付ける場合には、壁板を取外すなどの大掛かりな工事が必要になるから、構造物の施工後には、制震装置を取付けることが難しいという問題がある。
By the way, the vibration control device according to
本発明の一実施形態の目的は、構造物の施工後であっても、簡単な作業で取付けることができるようにした制震装置を提供することにある。 An object of an embodiment of the present invention is to provide a vibration control device that can be installed by a simple operation even after construction of a structure.
本発明の一実施形態は、上梁と下梁との間に左右方向に間隔をもって左柱と右柱とが設けられ、前記左柱の表面と前記右柱の表面に壁板が取付けられた構造物に適用され、前記構造物の振動を吸収する制震装置であって、前記左柱に前記壁板を挟んで取付けられた左当木と、前記右柱に前記壁板を挟んで取付けられた右当木と、前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記上梁の振動が入力される上部伝達部材と、前記上部伝達部材よりも下側に位置して前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記下梁の振動が入力される下部伝達部材と、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間に設けられ、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間の振動による相対変位を減衰するダンパと、を備えたことを特徴としている。 In one embodiment of the present invention, a left pillar and a right pillar are provided between the upper beam and the lower beam at intervals in the left-right direction, and wall plates are attached to the surface of the left pillar and the surface of the right pillar. A seismic control device that is applied to a structure and absorbs the vibration of the structure, and is attached to the left pillar with the wall plate sandwiched between the left roof and the right pillar with the wall plate sandwiched between them. From the upper transmission member provided between the right-handed tree and the left-handed tree and the right-handed tree, and the vibration of the upper beam is input through the left pillar and the right pillar, and the upper transmission member. The lower transmission member, which is located on the lower side and is provided between the left-handed wood and the right-handed wood, and the vibration of the lower beam is input through the left pillar and the right pillar, and the upper transmission member. It is characterized by being provided between the lower transmission member and a damper for dampening the relative displacement due to vibration between the upper transmission member and the lower transmission member.
本発明の一実施形態によれば、構造物の施工後であっても、簡単な作業で制震装置を取付けることができる。 According to one embodiment of the present invention, the vibration control device can be attached by a simple operation even after the construction of the structure.
以下、本発明の第１の実施形態に係る制震装置について、図１ないし図９に従って詳細に説明する。 Hereinafter, the vibration control device according to the first embodiment of the present invention will be described in detail with reference to FIGS. 1 to 9.
図１において、構造物１は、例えば木造建築物、木材と鉄骨のハイブリッド建築物等の建物の一部を構成している。例えば、木造建築物を構成する構造物１は、水平方向に延びた上梁２と、上梁２よりも下側に位置して上梁２と平行に延びた下梁３と、左右方向に間隔をもった状態で垂直方向に延び上梁２と下梁３とに連結された左柱４、右柱５と、左柱４の表面４Ａ、右柱５の表面５Ａに取付けられた壁板６とを備えている。
In FIG. 1, the
上梁２は、室内の高い位置（天井側）で水平方向に延びた横木の一種を例示したものであり、胴差し、桁等も含んでいる。また、下梁３は、室内の低い位置（床板側）で水平方向に延びた横木の一種を例示したものであり、土台、胴差し等も含まれる。一般的に、上梁２、下梁３、左柱４、右柱５には、断面矩形状の木材（図５参照）が用いられている。一方で、上梁２と下梁３には、軽量鉄骨を用いることもできる（ハイブリッド建築物）。さらに、壁板６としては、合板、石膏ボード等が用いられる。
The
左柱４と右柱５は、角柱体として形成され、室内側となる表面４Ａ，５Ａには、壁板６が取付けられている。ここで、図９に示すように、左柱４、右柱５および壁板６には、後述する左当木１２、右当木１３を取付けるための多数個の下穴７が設けられている。各下穴７は、壁板６を貫通して左柱４、右柱５まで延びている。
The
次に、本実施形態による制震装置１１の構成について述べる。制震装置１１は、壁板６よりも室内側に位置して左柱４、右柱５間に設けられている。ここで、制震装置１１は、左右方向に間隔をもった状態で垂直方向に延びた２本の左柱４と右柱５が存在していれば、壁板６を取付けた構造物１の施工後であっても、左柱４、右柱５を利用して設けることができる。そして、制震装置１１は、例えば地震により水平方向（左右方向）の振動が構造物１に入力されると、ダンパ１７が伸長、縮小することで発生する減衰力を利用して構造物１の振動を吸収する。
Next, the configuration of the
制震装置１１は、後述の左当木１２、右当木１３、上部伝達部材１５、下部伝達部材１６、ダンパ１７、上部振れ止め部材１８、下部振れ止め部材２１、上部ボックス家具２４、下部ボックス家具２５を含んで構成されている。
The
図３ないし図９に示すように、左当木１２は、左柱４に対して壁板６を挟んで取付けられている。右当木１３は、右柱５に対して壁板６を挟んで取付けられている。左当木１２と右当木１３は、左柱４、右柱５に沿って垂直方向に延びた長板材として形成されている。詳しくは、図４に示すように、左当木１２と右当木１３は、上端が上梁２の近傍に位置し、下端が下梁３の近傍に位置するように、垂直方向に長尺に形成されている。また、図５に示すように、左当木１２と右当木１３は、大きな板厚寸法をもった断面長方形状の板体（角柱体）からなり、その板厚寸法は、後述の上部伝達部材１５、下部伝達部材１６およびダンパ１７が収まる寸法に設定されている。
As shown in FIGS. 3 to 9, the
左当木１２は、壁板６に対面する取付面１２Ａ、この取付面１２Ａと反対側の前面１２Ｂおよび右当木１３と対面する右側の対向面１２Ｃを有している。左当木１２には、左柱４および壁板６に亘って形成された多数個の下穴７に対応するように、多数個のねじ挿通孔１２Ｄ（図９参照）が設けられている。
The
また、前面１２Ｂには、上部伝達部材１５の構造板１５Ａの途中の高さ位置に２個、下部伝達部材１６の構造板１６Ａの途中の高さ位置に２個、合計４個のねじ穴１２Ｅが設けられている。上側に位置する２個のねじ穴１２Ｅには、上部振れ止め部材１８の表側ガイド２０を固定するためのねじ部材１４が螺着される。一方、下側に位置する２個のねじ穴１２Ｅには、下部振れ止め部材２１の表側ガイド２３を固定するためのねじ部材１４が螺着される。ねじ穴は、合計で５個以上設ける構成としてもよい。
Further, on the
さらに、長板材からなる左当木１２には、対向面１２Ｃの上側部分に上部伝達部材１５が取付けられ、対向面１２Ｃの下側部分に下部伝達部材１６が取付けられる。従って、対向面１２Ｃの上側部分と下側部分には、上部伝達部材１５の左当木ブラケット１５Ｂ、下部伝達部材１６の左当木ブラケット１６Ｂを固定するための複数個の下穴（図示せず）がそれぞれに設けられている。
Further, the
図９に示すように、左当木１２は、左柱４と対面するように、取付面１２Ａを壁板６に当接させる。この状態で、各ねじ挿通孔１２Ｄに挿通させた各ねじ部材１４を各下穴７に螺合させる。これにより、左当木１２は、各伝達部材１５，１６を取付けるための構造体となり、振動が入力されたときには、左柱４と一緒に振動する。
As shown in FIG. 9, the left-handed
右当木１３は、左当木１２と左右方向で対称形状をなしている。即ち、右当木１３は、取付面１３Ａ、前面１３Ｂ、対向面１３Ｃ、各ねじ挿通孔１３Ｄ、各ねじ穴１３Ｅおよび各下穴（図示せず）を有している。対向面１３Ｃには、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６が取付けられる。
The
右当木１３は、右柱５と対面するように、取付面１３Ａを壁板６に当接させる。この状態で、各ねじ挿通孔１３Ｄに挿通させた各ねじ部材１４を各下穴７に螺合させる。これにより、右当木１３は、左当木１２と同様に、各伝達部材１５，１６を取付けるための構造体となり、振動が入力されたときには、右柱５と一緒に振動する。
The right-
また、長板材からなる左当木１２と右当木１３には、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６の両方を取付けることができる。これにより、制震装置１１を設置する現場では、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との取付間隔の調整作業を行う必要がなく、設置作業を容易に行うことができる。
Further, both the
図４ないし図８に示すように、上部伝達部材１５は、上側に位置して左右方向で対向した左当木１２と右当木１３との間に設けられている。上部伝達部材１５には、左柱４と右柱５を通じて上梁２の振動が入力される。上部伝達部材１５は、大きな歪みを生じることがない十分な厚さをもった構造用合板等からなり、下側に向けて狭幅となる台形状に形成された構造板１５Ａと、構造板１５Ａの上部の幅方向の両端に設けられた左当木ブラケット１５Ｂ、右当木ブラケット１５Ｃと、構造板１５Ａの下部に設けられたダンパブラケット１５Ｄとにより構成されている。上部伝達部材１５は、左当木１２、右当木１３、左柱４、右柱５を通じて上梁２と一緒に水平方向（左右方向）に振動する。
As shown in FIGS. 4 to 8, the
２個の当木ブラケット１５Ｂ，１５Ｃは、構造板１５Ａに沿って水平方向に延びた金属板の端部をＬ字状に折曲げることにより連結金具として形成されている。左当木ブラケット１５Ｂは、左当木１２の対向面１２Ｃにねじ部材（図示せず）を用いて固定され、右当木ブラケット１５Ｃは、右当木１３の対向面１３Ｃにねじ部材を用いて固定されている。そして、各当木ブラケット１５Ｂ，１５Ｃは、構造物１の振動時に左柱４と右柱５（左当木１２と右当木１３）の変位に伴って弾性変形することにより、左柱４と右柱５（左当木１２と右当木１３）の変位を阻害しないように、この変位を構造板１５Ａに伝達する構造になっている。
The two
さらに、ダンパブラケット１５Ｄは、構造板１５Ａの下部にねじ部材を用いて固定されている。例えば、ダンパブラケット１５Ｄには、ダンパ１７のシリンダ１７Ａが取付けられている。
Further, the
下部伝達部材１６は、上部伝達部材１５よりも下側に位置して左右方向で対向した左当木１２と右当木１３との間に設けられている。下部伝達部材１６には、左柱４と右柱５を通じて下梁３の振動が入力される。下部伝達部材１６は、上部伝達部材１５と同一の構造体として形成されている。即ち、上部伝達部材１５を１８０度回転させて上下を反転させることにより下部伝達部材１６になる。従って、下部伝達部材１６は、上部伝達部材１５の構成で用いた符号と同じ順番で新たに符号を付し、その構成の説明は省略する。
The
下部伝達部材１６は、構造板１６Ａ、左当木ブラケット１６Ｂ、右当木ブラケット１６Ｃ、ダンパブラケット１６Ｄを含んで構成されている。下部伝達部材１６は、左当木１２、右当木１３、左柱４、右柱５を通じて下梁３と一緒に水平方向（左右方向）に振動する。ダンパブラケット１６Ｄには、ダンパ１７のピストンロッド１７Ｂが取付けられている。
The
ダンパ１７は、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との間に設けられている。ダンパ１７は、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との間の振動による相対変位を減衰する。ダンパ１７は、作動油が充填されたシリンダ１７Ａと、シリンダ１７Ａ内を摺動するピストン（図示せず）に結合されてシリンダ１７Ａから突出したピストンロッド１７Ｂとを含んで構成されている。
The
ダンパ１７は、水平方向（左右方向）に延びるように配置され、シリンダ１７Ａの一端側は、上部伝達部材１５のダンパブラケット１５Ｄに回動可能に取付けられ、ピストンロッド１７Ｂの他端側は、下部伝達部材１６のダンパブラケット１６Ｄに回動可能に取付けられている。これにより、ダンパ１７は、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６の間の振動による相対変位を、ピストンに設けた減衰バルブ（図示せず）によって減衰させる。なお、ダンパ１７は、２本以上設ける構成としてもよい。
The
上部振れ止め部材１８は、左当木１２と右当木１３との間に上下方向に間隔をもって２組設けられている。２組の上部振れ止め部材１８は、上部伝達部材１５が相対変位する方向（左右方向）と異なる方向（構造板１５Ａの厚さ方向）に振れるのを抑止する。図５、図７、図８に示すように、上部振れ止め部材１８は、壁板６と上部伝達部材１５の構造板１５Ａとの間に位置して左右方向に延びて設けられた奥側ガイド１９と、奥側ガイド１９と構造板１５Ａを挟んで対面して設けられた表側ガイド２０とにより構成されている。
Two sets of upper
奥側ガイド１９は、壁板６と上部伝達部材１５の構造板１５Ａとの間に収まる長尺な板体として形成されている。奥側ガイド１９は、例えば端部が各当木１２，１３の対向面１２Ｃ，１３Ｃに取付けられている。奥側ガイド１９は、壁板６側に移動しようとする構造板１５Ａに当接することで、構造板１５Ａが壁板６側に振れるのを抑制している。
The
表側ガイド２０は、構造板１５Ａの表面（前面）に対面する位置に、左右方向に延びて２組設けられている。表側ガイド２０の両端部には、各当木１２，１３の上側に位置するねじ穴１２Ｅに対応する位置にねじ挿通孔２０Ａが形成されている。また、表側ガイド２０の表面の両側には、後述する上部ボックス家具２４を固定するためのねじ穴２０Ｂが形成されている。
Two sets of front side guides 20 are provided so as to extend in the left-right direction at positions facing the surface (front surface) of the
そして、表側ガイド２０は、構造板１５Ａの表面に宛がうように配置し、各ねじ挿通孔２０Ａに挿通したねじ部材１４を各当木１２，１３のねじ穴１２Ｅ，１３Ｅに螺着する。これにより、表側ガイド２０は、壁板６と反対側に移動しようとする構造板１５Ａに当接することで、構造板１５Ａが壁板６と反対側に振れるのを抑制している。
Then, the
従って、上部振れ止め部材１８は、奥側ガイド１９と表側ガイド２０とによって構造板１５Ａを厚さ方向で挟む構成となっている。この構成では、上部振れ止め部材１８は、上部伝達部材１５が相対変位する方向と異なる方向に振れないように、ガイドすることができる。これにより、振動による変位をダンパ１７に効率よく（直接的に）作用させることができる。なお、上部振れ止め部材１８は、奥側ガイド１９と表側ガイド２０とを上下方向で位置をずらして配置することもできる。
Therefore, the upper
下部振れ止め部材２１は、上部振れ止め部材１８と同様に、下部伝達部材１６が相対変位する方向（左右方向）と異なる方向（構造板１６Ａの厚さ方向）に振れるのを抑止する。２組の下部振れ止め部材２１は、奥側ガイド２２と表側ガイド２３（ねじ挿通孔２３Ａ、ねじ穴２３Ｂ）とにより構成されている。この構成では、下部振れ止め部材２１は、下部伝達部材１６が相対変位する方向と異なる方向に振れないように、ガイドすることができる。
Like the upper
図１ないし図３に示すように、上部ボックス家具２４は、上部伝達部材１５を覆うカバー部材を構成している。上部ボックス家具２４は、前後方向に奥行きをもった矩形状の枠板２４Ａと、枠板２４Ａの奥部を閉塞した矩形状の背板２４Ｂとにより構成されている。図３に示すように、背板２４Ｂには、各表側ガイド２０のねじ穴２０Ｂに対応する４箇所にねじ挿通孔２４Ｃが設けられている。このねじ挿通孔２４Ｃは、左右方向に延びた長孔として形成されている。
As shown in FIGS. 1 to 3, the
上部ボックス家具２４は、背板２４Ｂを上部振れ止め部材１８の表側ガイド２０に押し当て、この状態で、各ねじ挿通孔２４Ｃに挿通したねじ部材２６を表側ガイド２０のねじ穴２０Ｂに螺着する。これにより、上部ボックス家具２４は、上部伝達部材１５を覆う位置に固定される。このときに、左右方向に延びた長孔として形成された各ねじ挿通孔２４Ｃは、上部伝達部材１５の変位を許容することができ、上部ボックス家具２４の変形を防止することができる。
The
下部ボックス家具２５は、上部ボックス家具２４をダンパ１７の位置で上下方向に反転させたもので、下部伝達部材１６を覆うカバー部材を構成している。下部ボックス家具２５は、枠板２５Ａ、背板２５Ｂ、ねじ挿通孔２５Ｃを有している。
The
ここで、上部ボックス家具２４と下部ボックス家具２５との間には、空間が形成されており、この空間を通じてダンパ１７を目視することができる。この場合、ダンパ１７をインテリアの一部として利用することができる。
Here, a space is formed between the
次に、制震装置１１を、施工後の構造物１に取付ける場合の作業手順の一例について説明する。
Next, an example of the work procedure when the
まず、制震装置１１を施工後の構造物１に取付ける準備作業として、設計図や検査機器を用いて壁板６の裏側（奥）に左柱４と右柱５を探す。左柱４と右柱５位置が明確になったら、図９に示すように、左柱４、右柱５および壁板６に多数個の下穴７を穿設する。
First, as a preparatory work for attaching the
準備作業が終了したら、左柱４と対面するように、左当木１２を壁板６に当接させる。この状態で、各ねじ挿通孔１２Ｄに挿通させた各ねじ部材１４を各下穴７に螺合させる。同様に、右柱５と対面するように、右当木１３を壁板６に当接させる。この状態で、各ねじ挿通孔１３Ｄに挿通させた各ねじ部材１４を各下穴７に螺合させる。これにより、左当木１２と右当木１３を、構造物１の所定位置に固定することができる。
When the preparatory work is completed, the
構造物１に左当木１２と右当木１３を固定したら、図８に示すように、左当木１２と右当木１３との間に、各上部振れ止め部材１８の奥側ガイド１９と各下部振れ止め部材２１の奥側ガイド２２を取付ける。続いて、上部伝達部材１５の各当木ブラケット１５Ｂ，１５Ｃを各当木１２，１３の対向面１２Ｃ，１３Ｃにねじ部材を用いて固定する。また、各当木ブラケット１５Ｂ，１５Ｃには、構造板１５Ａを取付け、構造板１５Ａには、ダンパブラケット１５Ｄを取付ける。同様に、下部伝達部材１６の各当木ブラケット１６Ｂ，１６Ｃを各当木１２，１３の対向面１２Ｃ，１３Ｃにねじ部材を用いて固定する。また、各当木ブラケット１６Ｂ，１６Ｃには、構造板１６Ａを取付け、構造板１６Ａには、ダンパブラケット１６Ｄを取付ける。さらに、上部伝達部材１５のダンパブラケット１５Ｄと下部伝達部材１６のダンパブラケット１６Ｄとの間には、水平方向に延びるようにダンパ１７を取付ける。
After fixing the left-handed
次に、図７に示すように、各上部振れ止め部材１８の表側ガイド２０は、構造板１５Ａの表面に宛がうように配置し、各ねじ挿通孔２０Ａに挿通したねじ部材１４を各当木１２，１３のねじ穴１２Ｅ，１３Ｅに螺着する。これにより、各表側ガイド２０は、壁板６と反対側に移動しようとする構造板１５Ａに当接することで、上部伝達部材１５が壁板６と反対側に振れるのを抑制している。
Next, as shown in FIG. 7, the front side guide 20 of each upper
ここまでの作業で、図４、図６に示すように、制震装置１１は、構造物１の振動を吸収するための構造を備えている。
In the work up to this point, as shown in FIGS. 4 and 6, the
次に、各振れ止め部材１８，２１を取付けたら、上部ボックス家具２４の背板２４Ｂを各上部振れ止め部材１８の表側ガイド２０に宛がうように配置し、背板２４Ｂの各ねじ挿通孔２４Ｃに挿通したねじ部材２６を各表側ガイド２０のねじ穴２０Ｂに螺着する。同様に、下部ボックス家具２５の背板２５Ｂを各下部振れ止め部材２１の表側ガイド２３に宛がうように配置し、背板２５Ｂの各ねじ挿通孔２５Ｃに挿通したねじ部材２６を各表側ガイド２３のねじ穴２３Ｂに螺着する。
Next, after the
これにより、図１、図２に示すように、上部ボックス家具２４は、ダンパ１７よりも上側に位置する各当木１２，１３の上側部分、上部伝達部材１５、上部振れ止め部材１８を覆うカバー部材として機能する。また、下部ボックス家具２５は、ダンパ１７よりも下側に位置する各当木１２，１３の下側部分、下部伝達部材１６、下部振れ止め部材２１を覆うカバー部材として機能する。しかも、各ボックス家具２４，２５は、前方に突出した枠板２４Ａ，２５Ａによって、物品を収容（陳列）することができる。
As a result, as shown in FIGS. 1 and 2, the
本実施形態による制震装置１１は、上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
The
制震装置１１が取付けられた構造物１に、例えば地震等により水平方向の振動が入力されると、上梁２および下梁３を介して左柱４と右柱５との間で水平方向の相対変位が生じる。このときには、左柱４と右柱５と一緒に左当木１２と右当木１３も変位する。そして、左当木１２と右当木１３との変位は、上部伝達部材１５、下部伝達部材１６を通じて、ダンパ１７に入力される。これにより、ダンパ１７は、シリンダ１７Ａ内をピストンが摺動することにより減衰力を発生して、構造物１に作用した振動エネルギを吸収し、振動を抑制する。
When horizontal vibration is input to the
また、上部振れ止め部材１８は、奥側ガイド１９と表側ガイド２０とによって上部伝達部材１５の構造板１５Ａを厚さ方向で挟み、下部振れ止め部材２１は、奥側ガイド２２と表側ガイド２３とによって下部伝達部材１６の構造板１６Ａを厚さ方向で挟んでいる。従って、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６は、相対変位する方向と異なる方向に振れることなく変位することができる。これにより、振動による変位をダンパ１７に効率よく作用させることができる。
Further, the upper
かくして、本実施形態によれば、制震装置１１は、構造物１の左柱４に壁板６を挟んで取付けられた左当木１２と、構造物１の右柱５に壁板６を挟んで取付けられた右当木１３と、左当木１２と右当木１３との間に設けられ、左柱４と右柱５を通じて上梁２の振動が入力される上部伝達部材１５と、上部伝達部材１５よりも下側に位置して左当木１２と右当木１３との間に設けられ、左柱４と右柱５を通じて下梁３の振動が入力される下部伝達部材１６と、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との間に設けられ、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との間の振動による相対変位を減衰するダンパ１７と、を備えている。
Thus, according to the present embodiment, the
従って、本実施形態の制震装置１１は、左柱４と右柱５に壁板６を取付けた構造物１の施工後であっても、左柱４に壁板６を挟んで左当木１２を取付け、右柱５に壁板６を挟んで右当木１３を取付けることにより、左柱４、右柱５と制震装置１１とを左当木１２、右当木１３を介して連結することができる。この結果、制震装置１１は、構造物１の施工後であっても、簡単な作業で取付けることができる。
Therefore, in the
また、左当木１２と右当木１３との間には、上部伝達部材１５が相対変位する方向と異なる方向に振れるのを抑止する上部振れ止め部材１８が設けられている。左当木１２と右当木１３との間には、下部伝達部材１６が相対変位する方向と異なる方向に振れるのを抑止する下部振れ止め部材２１とが設けられている。これにより、上部振れ止め部材１８は、上部伝達部材１５が相対変位する方向と異なる方向に振れないように、ガイドすることができる。また、下部振れ止め部材２１は、下部伝達部材１６が相対変位する方向と異なる方向に振れないように、ガイドすることができる。この結果、振動による変位をダンパ１７に直接的に効率よく作用させることができる。
Further, an upper
上部伝達部材１５を覆うカバー部材としての上部ボックス家具２４と、下部伝達部材１６を覆うカバー部材としての下部ボックス家具２５とを設ける構成としている。従って、各ボックス家具２４，２５は、制震装置１１の一部を覆い隠すことができ、見栄えを良好にすることができる。しかも、各ボックス家具２４，２５には、枠板２４Ａ，２５Ａによって物品を収容（陳列）することができる。
The
さらに、左当木１２と右当木１３とは、垂直方向に延びた長板材として形成されている。この上で、長板材からなる各当木１２，１３の上側部分に上部伝達部材１５が取付けられ、長板材からなる各当木１２，１３の下側部分に下部伝達部材１６が取付けられている。この構成により、制震装置１１を設置する現場では、上部伝達部材１５と下部伝達部材１６との取付間隔の調整作業を行う必要がなく、設置作業を容易に行うことができる。
Further, the
次に、図１０は本発明の第２の実施形態を示している。第２の実施形態の特徴は、当木を垂直方向で２個に分割したことにある。なお、第２の実施形態では、前述した第１の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 10 shows a second embodiment of the present invention. The feature of the second embodiment is that the tree is divided into two in the vertical direction. In the second embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are designated by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
図１０において、制震装置３１は、第１の実施形態の制震装置１１と同様に、上部伝達部材１５、下部伝達部材１６、ダンパ１７、後述の左当木３２、右当木３３、上部振れ止め部材３４、下部振れ止め部材３６を含んで構成されている。
In FIG. 10, the
左当木３２は、第１の実施形態による左当木１２と同様に、左柱４に壁板６を挟んで取付けられている。しかし、第２の実施形態による左当木３２は、垂直方向で上部板体３２Ａと下部板体３２Ｂとの２個に分割されている点で、第１の実施形態による左当木１２と相違している。上部板体３２Ａには、上部伝達部材１５が取付けられ、下部板体３２Ｂには、下部伝達部材１６が取付けられている。一方、右当木３３は、左当木３２と同様に、垂直方向で上部板体３３Ａと下部板体３３Ｂとの２個に分割されている。
The
２組の上部振れ止め部材３４は、第１の実施形態による上部振れ止め部材１８と同様に、奥側ガイド（図示せず）と表側ガイド３５とにより形成されている。しかし、第２の実施形態による上部振れ止め部材３４は、壁板６を介して左柱４と右柱５に取付けられている点で相違している。
The two sets of upper
さらに、２組の下部振れ止め部材３６は、第１の実施形態による下部振れ止め部材２１と同様に、奥側ガイド（図示せず）と表側ガイド３７とにより形成されている。しかし、第２の実施形態による下部振れ止め部材３６は、壁板６を介して左柱４と右柱５に取付けられている点で相違している。
Further, the two sets of lower
かくして、第２の実施形態でも、第１の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第２の実施形態によれば、各当木３２，３３は、上部板体３２Ａ，３３Ａと下部板体３２Ｂ，３３Ｂの２個に分割しているから、１個の上部板体３２Ａ，３３Ａ、下部板体３２Ｂ，３３Ｂを小さな板体として形成することができる。この結果、各当木３２，３３の運搬作業、取付作業を容易に行うことができる。また、製造コストも削減することができる。
Thus, even in the second embodiment, it is possible to obtain almost the same effect as that in the first embodiment. According to the second embodiment, since each of the
次に、図１１は本発明の第３の実施形態を示している。第３の実施形態の特徴は、上部ボックス家具と下部ボックス家具との間にダンパボックス家具を設けたことにある。なお、第３の実施形態では、前述した第１の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 11 shows a third embodiment of the present invention. The feature of the third embodiment is that the damper box furniture is provided between the upper box furniture and the lower box furniture. In the third embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are designated by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
図１１において、制震装置４１は、第１の実施形態の制震装置１１と同様に、左当木、右当木、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパ１７、上部振れ止め部材、下部振れ止め部材、上部ボックス家具２４、下部ボックス家具２５を含んで構成されている。しかし、第３の実施形態による制震装置４１は、上部ボックス家具２４と下部ボックス家具２５との間にダンパボックス家具４２が設けられている点で、第１の実施形態の制震装置１１と相違している。
In FIG. 11, the
ダンパボックス家具４２は、上部ボックス家具２４と下部ボックス家具２５との小さな隙間に収まるように、上下方向に扁平で広幅な箱体として形成されている。ダンパボックス家具４２は、矩形状の枠板４２Ａと、枠板４２Ａの奥部を閉塞した矩形状の背板４２Ｂとにより構成されている。また、背板４２Ｂには、ダンパ１７の前側に位置して幅広な開口４２Ｃが形成されている。この開口４２Ｃによって、室内からダンパ１７を目視することができる。
The
かくして、第３の実施形態でも、第１の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第３の実施形態によれば、上部ボックス家具２４と下部ボックス家具２５との隙間にダンパボックス家具４２を設けたから、収容スペースを拡大することができる。この上で、ダンパボックス家具４２には、ダンパ１７を望む開口４２Ｃを設けているから、制震性能を実感することができる。
Thus, even in the third embodiment, it is possible to obtain almost the same effect as that in the first embodiment. According to the third embodiment, since the
次に、図１２は本発明の第４の実施形態を示している。第４の実施形態の特徴は、制震装置を覆う上部有孔パネルと下部有孔パネルとダンパボックス家具とを設けたことにある。なお、第４の実施形態では、前述した第１の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 12 shows a fourth embodiment of the present invention. The feature of the fourth embodiment is that the upper perforated panel, the lower perforated panel, and the damper box furniture covering the vibration control device are provided. In the fourth embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are designated by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
図１２において、制震装置５１は、第１の実施形態の制震装置１１と同様に、左当木、右当木、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパ１７、上部振れ止め部材、下部振れ止め部材を含んで構成されている。しかし、第４の実施形態による制震装置５１は、上部有孔パネル５２と下部有孔パネル５３とダンパボックス家具５４が設けられている点で、第１の実施形態の制震装置１１と相違している。
In FIG. 12, the
上部有孔パネル５２は、上部伝達部材を覆うカバー部材を構成している。下部有孔パネル５３は、下部伝達部材を覆うカバー部材を構成している。これらの有孔パネル５２，５３は、多数個の孔を有し、フックやラックを掛けることができ、物品を収容することができる。
The upper
ダンパボックス家具５４は、有孔パネル５２，５３間に収まるように、上下方向に扁平で広幅な箱体として形成されている。ダンパボックス家具５４は、矩形状の枠板５４Ａと、枠板５４Ａの奥部を閉塞した矩形状の背板５４Ｂとにより構成されている。また、背板５４Ｂには、ダンパ１７の前側に位置して幅広な開口５４Ｃが形成されている。この開口５４Ｃによって、室内からダンパ１７を目視することができる。
The
かくして、第４の実施形態でも、第１の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第４の実施形態によれば、上部有孔パネル５２と下部有孔パネル５３を設けているから、フックやラックを自由に掛けかえることができる。また、ダンパボックス家具５４は、収容スペースを拡大できる上に、開口５４Ｃを通してダンパ１７を望むことができ、制震性能を実感することができる。
Thus, even in the fourth embodiment, it is possible to obtain almost the same effect as that in the first embodiment. According to the fourth embodiment, since the upper
次に、図１３は本発明の第５の実施形態を示している。第５の実施形態の特徴は、制震装置を覆う仏壇箱付き上部有孔パネルと下部有孔パネルとダンパボックス家具とを設けたことにある。なお、第５の実施形態では、前述した第１の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 13 shows a fifth embodiment of the present invention. The feature of the fifth embodiment is that the upper perforated panel with the Buddhist altar box, the lower perforated panel, and the damper box furniture covering the vibration control device are provided. In the fifth embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are designated by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
図１３において、制震装置６１は、第１の実施形態の制震装置１１と同様に、左当木、右当木、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパ１７、上部振れ止め部材、下部振れ止め部材を含んで構成されている。しかし、第５の実施形態による制震装置６１は、仏壇箱付き上部有孔パネル６２と下部有孔パネル６３とダンパボックス家具６４が設けられている点で、第１の実施形態の制震装置１１と相違している。
In FIG. 13, the
仏壇箱付き上部有孔パネル６２は、上部伝達部材を覆うカバー部材を構成している。仏壇箱付き上部有孔パネル６２の中央位置には、仏壇（図示せず）を収めるための仏壇箱６２Ａが設けられている。下部有孔パネル６３は、下部伝達部材を覆うカバー部材を構成している。これらの有孔パネル６２，６３は、多数個の孔を有し、フックやラックを掛けることができ、物品を収容することができる。
The upper
ダンパボックス家具６４は、有孔パネル６２，６３間に収まるように、上下方向に扁平で広幅な箱体として形成されている。ダンパボックス家具６４は、矩形状の枠板６４Ａと、枠板６４Ａの奥部を閉塞した矩形状の背板６４Ｂとにより構成されている。また、背板６４Ｂには、ダンパ１７の前側に位置して幅広な開口６４Ｃが形成されている。この開口６４Ｃによって、室内からダンパ１７を目視することができる。
The
かくして、第５の実施形態でも、第１の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第５の実施形態によれば、仏壇箱付き上部有孔パネル６２と下部有孔パネル６３を設けているから、フックやラックを自由に掛けかえることができる。また、仏壇箱６２Ａには、仏壇を収めることができる。さらに、ダンパボックス家具６４は、収容スペースを拡大できる上に、開口６４Ｃを通してダンパ１７を望むことができ、制震性能を実感することができる。
Thus, even in the fifth embodiment, almost the same action and effect as in the first embodiment can be obtained. According to the fifth embodiment, since the upper
次に、図１４は本発明の第６の実施形態を示している。第６の実施形態の特徴は、制震装置を覆う複数個のボックス家具とダンパボックス家具とを設けたことにある。なお、第６の実施形態では、前述した第１の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。 Next, FIG. 14 shows a sixth embodiment of the present invention. The feature of the sixth embodiment is that a plurality of box furniture and damper box furniture covering the vibration control device are provided. In the sixth embodiment, the same components as those in the first embodiment described above are designated by the same reference numerals, and the description thereof will be omitted.
図１４において、制震装置７１は、第１の実施形態の制震装置１１と同様に、左当木、右当木、上部伝達部材、下部伝達部材、ダンパ１７、上部振れ止め部材、下部振れ止め部材を含んで構成されている。しかし、第６の実施形態による制震装置７１は、第１〜第７ボックス家具７２〜７８とダンパボックス家具７９が設けられている点で、第１の実施形態の制震装置１１と相違している。
In FIG. 14, the
第１〜第７ボックス家具７２〜７８は、ダンパ１７を避けつつ、上部伝達部材と下部伝達部材を覆うように適宜に配置されている。第１〜第７ボックス家具７２〜７８は、カバー部材を構成している。第１〜第７ボックス家具７２〜７８は、前側が開口した箱体として形成され、物品を収容することができる。
The first to seventh box furnitures 72 to 78 are appropriately arranged so as to cover the upper transmission member and the lower transmission member while avoiding the
ダンパボックス家具７９は、ダンパ１７の前側に設けられた広幅な箱体として形成されている。ダンパボックス家具７９は、ダンパ１７を露出させるための開口７９Ａを有している。
The
かくして、第６の実施形態でも、第１の実施形態とほぼ同様な作用効果を得ることができる。第６の実施形態によれば、様々な大きさ形の第１〜第７ボックス家具７２〜７８を設けているから、自由に配置を変えることができる。また、ダンパボックス家具７９は、収容スペースを拡大できる上に、開口７９Ａを通してダンパ１７を望むことができ、制震性能を実感することができる。
Thus, even in the sixth embodiment, almost the same action and effect as in the first embodiment can be obtained. According to the sixth embodiment, since the first to
なお、第１の実施形態では、上部伝達部材１５の構造板１５Ａと下部伝達部材１６の構造板１６Ａを台形状に形成する構成とした。しかし、本発明はこれに限らず、例えば構造板を、三角形状、四角形状、多角形状等に形成する構成としてもよい。この構成は、他の実施形態についても同様に適用することができる。
In the first embodiment, the
また、第１の実施形態では、上部振れ止め部材１８と下部振れ止め部材２１を、それぞれ２組ずつ配置した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば上部振れ止め部材１８と下部振れ止め部材２１を、１組または３組以上設ける構成としてもよい。この構成は、他の実施形態についても同様に適用することができる。
Further, in the first embodiment, the case where two sets of the upper
第１の実施形態では、左当木１２と右当木１３を構造物１に取付けた後に、各当木１２，１３に各伝達部材１５，１６、ダンパ１７等を取付けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、左当木１２と右当木１３に対し、各伝達部材１５，１６、ダンパ１７等を予め取付けた組立体（サブアッセンブリ）を形成した後に、この組立体を構造物１に取付ける構成としてもよい。この構成は、他の実施形態についても同様に適用することができる。
In the first embodiment, a case where the left-handed
第１の実施形態では、垂直方向に延びた左当木１２と右当木１３を設けているが、左当木１２の上部と右当木１３の上部とを連結する上当木と、左当木１２の下部と右当木１３の下部とを連結する下当木とを設けることで、枠状に形成する構成としてもよい。この構成は、他の実施形態についても同様に適用することができる。
In the first embodiment, the left-
第１の実施形態では、ダンパ１７は、作動油が充填されたシリンダ１７Ａと、シリンダ１７Ａ内を摺動するピストンに結合されてシリンダ１７Ａから突出したピストンロッド１７Ｂとを含んだオイルダンパとして構成した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば、ゴム材(樹脂材)の弾性力を利用して減衰力を発生するゴムダンパ、摩擦材の摩擦力を利用して減衰力を発生する摩擦ダンパ等、他の形式のダンパを用いる構成としてもよい。この構成は、他の実施形態についても同様に適用することができる。
In the first embodiment, the
一方、第３の実施形態では、ダンパボックス家具４２に開口４２Ｃを設け、この開口４２Ｃを通じてダンパ１７を露出させた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、ダンパボックス家具の開口を廃止し、ダンパを覆い隠す構成としてもよい。この構成は、第４〜第６の実施形態についても同様に適用することができる。
On the other hand, in the third embodiment, the case where the
さらに、各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組合わせが可能であることは言うまでもない。 Furthermore, it goes without saying that each embodiment is exemplary and the configurations shown in the different embodiments can be partially replaced or combined.
以上説明した実施形態に基づく制震装置として、例えば、以下に述べる態様のものが考えられる。 As the vibration control device based on the embodiment described above, for example, the device described below can be considered.
制震装置の第１の態様としては、上梁と下梁との間に左右方向に間隔をもって左柱と右柱とが設けられ、前記左柱の表面と前記右柱の表面に壁板が取付けられた構造物に適用され、前記構造物の振動を吸収する制震装置であって、前記左柱に前記壁板を挟んで取付けられた左当木と、前記右柱に前記壁板を挟んで取付けられた右当木と、前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記上梁の振動が入力される上部伝達部材と、前記上部伝達部材よりも下側に位置して前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記下梁の振動が入力される下部伝達部材と、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間に設けられ、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間の振動による相対変位を減衰するダンパと、を備えたことを特徴としている。これにより、構造物の施工後であっても、簡単な作業で制震装置を取付けることができる。 As a first aspect of the seismic control device, a left pillar and a right pillar are provided between the upper beam and the lower beam at intervals in the left-right direction, and wall plates are provided on the surface of the left pillar and the surface of the right pillar. It is a seismic control device that is applied to the attached structure and absorbs the vibration of the structure, and the left wall plate is attached to the left pillar with the wall plate sandwiched between them, and the wall plate is attached to the right pillar. An upper transmission member provided between the right-handed wood and the left-handed wood and the right-handed wood, and the vibration of the upper beam is input through the left pillar and the right pillar, and the upper part. A lower transmission member located below the transmission member and provided between the left-handed wood and the right-handed wood, and the vibration of the lower beam is input through the left pillar and the right pillar, and the upper part. It is characterized by being provided between the transmission member and the lower transmission member, and provided with a damper for dampening the relative displacement due to vibration between the upper transmission member and the lower transmission member. As a result, the vibration control device can be installed with a simple operation even after the construction of the structure.
制震装置の第２の態様としては、第１の態様において、前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記上部伝達部材が前記相対変位する方向と異なる方向に振れるのを抑止する上部振れ止め部材と、前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記下部伝達部材が前記相対変位する方向と異なる方向に振れるのを抑止する下部振れ止め部材と、をさらに備えたことを特徴としている。これにより、構造物に作用した振動をダンパに効率よく伝えることができる。 As a second aspect of the vibration control device, in the first aspect, the upper transmission member is provided between the left-handed wood and the right-handed wood and swings in a direction different from the relative displacement direction. An upper steady rest member for restraining and a lower steady rest member provided between the left-handed wood and the right-handed wood to prevent the lower-lower transmission member from swinging in a direction different from the relative displacement direction. It is also characterized by being prepared. As a result, the vibration acting on the structure can be efficiently transmitted to the damper.
制震装置の第３の態様としては、第１の態様において、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材の少なくとも一方の伝達部材を覆うカバー部材をさらに備えたことを特徴としている。これにより、制震装置の見栄えを良好にすることができる。 A third aspect of the vibration control device is characterized in that, in the first aspect, a cover member that covers at least one of the upper transmission member and the lower transmission member is further provided. As a result, the appearance of the vibration control device can be improved.
制震装置の第４の態様としては、第１の態様において、前記左当木と前記右当木とは、垂直方向に延びた長板材として形成され、前記各長板材の上側部分に前記上部伝達部材が取付けられ、前記各長板材の下側部分に前記下部伝達部材が取付けられていることを特徴としている。これにより、制震装置を設置する現場では、上部伝達部材と下部伝達部材との取付間隔の調整作業を行う必要がなく、設置作業を容易に行うことができる。 As a fourth aspect of the vibration control device, in the first aspect, the left-handed wood and the right-handed wood are formed as vertically extending long plate members, and the upper portion is formed on the upper portion of each long plate member. The transmission member is attached, and the lower transmission member is attached to the lower portion of each of the long plate members. As a result, at the site where the vibration control device is installed, it is not necessary to adjust the mounting interval between the upper transmission member and the lower transmission member, and the installation work can be easily performed.
１ 構造物
２ 上梁
３ 下梁
４ 左柱
４Ａ，５Ａ 表面
５ 右柱
６ 壁板
１１，３１，４１，５１，６１，７１ 制震装置
１２，３２ 左当木
１３，３３ 右当木
１５ 上部伝達部材
１６ 下部伝達部材
１７ ダンパ
１８，３４ 上部振れ止め部材
２１，３６ 下部振れ止め部材
２４ 上部ボックス家具（カバー部材）
２５ 下部ボックス家具（カバー部材）
４２，５４，６４，７９ ダンパボックス家具（カバー部材）
５２ 上部有孔パネル（カバー部材）
５３，６３ 下部有孔パネル（カバー部材）
６２ 仏壇箱付き上部有孔パネル（カバー部材）
７２〜７８ 第１〜第７ボックス家具（カバー部材）
1
25 Lower box furniture (cover member)
42, 54, 64, 79 Damper box furniture (cover member)
52 Upper perforated panel (cover member)
53, 63 Lower perforated panel (cover member)
62 Upper perforated panel with Buddhist altar box (cover member)
72-78 1st to 7th box furniture (cover member)
Claims (4)
前記左柱に前記壁板を挟んで取付けられた左当木と、
前記右柱に前記壁板を挟んで取付けられた右当木と、
前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記上梁の振動が入力される上部伝達部材と、
前記上部伝達部材よりも下側に位置して前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記左柱と前記右柱を通じて前記下梁の振動が入力される下部伝達部材と、
前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間に設けられ、前記上部伝達部材と前記下部伝達部材との間の振動による相対変位を減衰するダンパと、を備えたことを特徴とする制震装置。 The structure is applied to a structure in which a left pillar and a right pillar are provided between the upper beam and the lower beam at intervals in the left-right direction, and wall plates are attached to the surface of the left pillar and the surface of the right pillar. It is a seismic control device that absorbs the vibration of objects.
The left wood attached to the left pillar with the wall plate sandwiched between them,
The right tree attached to the right pillar with the wall plate sandwiched between them,
An upper transmission member provided between the left-handed wood and the right-handed wood, and the vibration of the upper beam is input through the left pillar and the right pillar.
A lower transmission member located below the upper transmission member and provided between the left-handed wood and the right-handed wood, and the vibration of the lower beam is input through the left-hand pillar and the right-hand pillar.
A vibration control device provided between the upper transmission member and the lower transmission member and provided with a damper for damping a relative displacement due to vibration between the upper transmission member and the lower transmission member. ..
前記左当木と前記右当木との間に設けられ、前記下部伝達部材が前記相対変位する方向と異なる方向に振れるのを抑止する下部振れ止め部材と、をさらに備えたことを特徴とする請求項１に記載の制震装置。 An upper steady rest member provided between the left-handed wood and the right-handed wood to prevent the upper transmission member from swinging in a direction different from the relative displacement direction.
It is characterized in that it is further provided with a lower steady rest member provided between the left-handed wood and the right-handed wood to prevent the lower transmission member from swinging in a direction different from the relative displacement direction. The vibration control device according to claim 1.
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-
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