JP2021065804A - 窒化チタン含有塊の除去方法 - Google Patents

窒化チタン含有塊の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
洗浄対象物に付着堆積している金属酸化物を含む高硬度の窒化チタン含有塊の除去を、洗浄対象物を傷付けることなく実施する方法を提供することを課題とする。
【解決手段】
硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液に洗浄対象物を浸漬する工程と、浸漬工程後の洗浄対象物を物理処理する工程を含む窒化チタン含有塊の除去方法であって、このとき、(1)浸漬工程は、複数個の洗浄対象物を1個以上からなる複数の組に分け、時間的間隔をあけて、1組ずつ、浸漬槽に追加投入して浸漬工程を行うことが好ましく、(2)物理処理工程は、エアー噴射、水噴射、バフ掛け、ブラシ掛け、水洗の何れか1つ以上で行うことが好ましい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、洗浄対象物に付着堆積している窒化チタン含有塊の除去方法に関し、特に窒化チタンと共に金属酸化物を含む高硬度の塊を、洗浄対象物を傷付けることなく除去し、洗浄対象物を、再度、有効利用することができる上記除去方法に関する。
窒化チタンは、硬度が極めて高いのみならず、無毒であり、黄金色を呈する等の優れた特性を有しているため、半導体等のセラミック、歯科用等の金属部材、その他の素材の表面保護や装飾等として広い分野で使用されている。
上記窒化チタンの表面保護層は、一般には、CVD法等により形成され、この際、保護対象物(すなわち、窒化チタン層を形成する上記のような各種の対象物)を、CVD法等の装置に保持する治具が使用される。
この治具の材料としては金属、セラミック等各種のものが使用されるが、加工が容易であり、毒性が無く、取り扱い易さ等の点から、炭素系の材料が重用されている。
ところで、近年、炭素系の材料が市場で入手し難くなっており、上記の治具も、繰り返して複数回使用する必要性が強まって来ている。
繰り返し使用に際しては、治具に付着堆積している窒化チタン塊を除去しなければならない。
窒化チタンの除去技術としては、従来から各種のものが提案されている。例えば、
(i)フッ素化合物と、還元力をもつ金属イオン(3価チタン、2価鉄)を含有するpH5以下の水溶液からなるチタン剥離液(特開2005−232559)、
(ii)フッ酸、過酸化水素、水、フッ酸以外の無機酸(硫酸、硝酸、塩酸)を含有する窒化チタン剥離液(特開2009−19255)、
(iii)フッ酸、過酸化水素、水溶性有機溶剤(イミダゾール、ピラゾール)、防食剤(エーテル)を含有する窒化チタン剥離液(特開2009−21516)、
(iv)フッ酸、過酸化水素、及び水溶性有機溶剤(多価アルコール、そのアルキルエーテル)を含む窒化チタン剥離液(特開2009−44129)、
等がある。
特開2005−232559号公報 特開2009−19255号公報 特開2009−21516号公報 特開2009−44129号公報
しかし、上記(i)〜(iv)何れの剥離液を用いても、また剥離液の使用方法を種々変えてみても、治具からの窒化チタン含有塊の美麗な除去は不可能であり、もちろん治具の再利用には至っていない。
治具の材料、特に炭素系の材料から製造される治具にあっては、治具の材料入手上深刻な問題があることから、窒化チタン含有塊の美麗な除去技術の開発が急務となっている。
本発明は、以上のような状況の下で、窒化チタン保護層の形成対象物(本明細書において、“窒化チタン層形成対象物”と記すこともある)を、CVD装置等の該保護層形成装置に保持する際に使用する治具(本明細書において、“洗浄対象物”と記すこともある)に付着堆積している窒素チタン含有塊を、美麗に除去し、該治具の繰り返し使用可能な状態まで洗浄する方法を提案することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、次のような知見を得た。
(1)上記(i)〜(iv)の剥離液を用いて窒化チタン含有塊の除去を試みたところ、窒化チタン塊(層)の下層にTi以外の金属の酸化物の塊(層)が存在しており、この金属酸化物は、上記の剥離液では除去することができない。
(2)上記の金属酸化物は、窒化チタン保護層を形成する際の下地層として形成するものであり、この下地層を形成しないと、窒化チタン保護層の形成対象物によっては、窒化チタン保護層が良好に形成されないばかりか、せっかく形成された保護層が簡単に剥離してしまうと言う問題がある。
(3)この金属酸化物も、当然に、上記治具に付着堆積し、この金属酸化物の上に窒化チタンが付着堆積してしまう。従って、上記治具を繰り返し使用するに際しては、窒化チタン塊(層)のみならず、金属酸化物塊(層)をも美麗に除去する必要がある。
(4)そこで、先ず、窒化チタン塊(層)を除去する薬剤を検討中に、特定のフッ素化合物と硝酸との混合液を用いたところ、窒化チタン塊(層)が美麗に除去されるのみならず、該層の下側に存在している金属酸化物塊(層)が面粗し状態となっており、この面粗し状態は、手指の触感で、ささくれ状であることが確認された。
(5)また、洗浄対象物を上記混合液で洗浄する操作を混合液に浸漬して行うことが利便性の点で好ましいが、複数個の洗浄対象物を長時間浸漬したままでは、たとえ攪拌操作を併用しても、十分な除去が困難になる場合があるが、このような場合、未処理の洗浄対象物を追加浸漬したところ、意外にも除去が進行することが判明した。
(6)次いで、上記のささくれ状に面粗しされた金属酸化物塊(層)の除去方法を追求した結果、薬剤による溶解除去よりも、エアーや水の噴射、バフ掛けやブラシ掛け等の物理処理による除去が、洗浄対象物の表面を平滑に処理しつつ除去できることが確認され、物理処理した洗浄対象物であれば、そのまま再使用できるとの知見を得た。
本発明は、上記知見に基づいて提案されたものであって、
(1)硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液に洗浄対象物を浸漬する工程、洗浄対象物を物理処理する工程を含んでなることを特徴とする窒化チタン含有塊を除去する方法である。
このとき、(2)上記の浸漬工程は、複数個の洗浄対象物を1個以上からなる複数の組に分け、時間的間隔をあけて、1組ずつ、浸漬槽に追加投入(すなわち、最初の1組目を浸漬し、適宜の時間経過後、2組目を1組目に追加する態様で投入)してもよいし、また浸漬工程は、常温〜90℃、0.5時間〜30日間で行ってよいし、攪拌操作を加えてもよい。さらに、(3)上記物理処理工程は、エアー噴射、水噴射、サンド噴射、バフ掛け、ブラシ掛け、水洗の何れか1つ以上で行ってよい。
なお、上記(2)の分割追加投入法の場合、第1組目の投入個数は、洗浄対象物全個数の半数以上、最終組の投入個数は、洗浄対象物全個数の20%以下程度とすることが好ましい。
本発明の方法によれば、窒化チタン層形成対象物をCVD装置等に保持する工具等の洗浄対象物に、窒化チタン層形成操作途上で付着堆積した金属酸化物を含む窒化チタン塊(層)を、容易な操作で、美麗に洗浄除去することができ、該工具等を繰り返し使用することができる。
特に、原材料が枯渇している炭素系の工具において、本発明の方法により、該工具に付着堆積している金属酸化物含有窒化チタン塊(層)を、該工具を傷付けることなく、かつ美麗な表面状態を呈して除去することができるため、本発明の方法で処理した該工具は、そのまま繰り返し使用することができる。
本発明の方法における硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液すなわち洗浄対象物の浸漬工程で使用する混合液は、硝酸(液)に酸性フッ化アンモニウム(粉末)を溶解した液であって、一般には、市販の濃硝酸(98%濃度)液に市販の粉末状酸性フッ化アンモニウムを投入するか、逆に粉末状酸性フッ化アンモニウムに市販の濃硝酸液を注入し、攪拌し、粉末状酸性フッ化アンモニウムを濃硝酸液に溶解して調製する。このときの、濃硝酸と酸性フッ化アンモニウムの配合比率は、特に限定しないが、作業効率を考慮して、酸性フッ化アンモニウム1kgに対し濃硝酸0.5〜10リットル(以下、リットルを“L”、ミリリットルを“mL”と記す)程度とする。
本発明方法の浸漬工程は、上記のようにして調製した混合液中に、洗浄対象物を浸漬して行うが、浸漬する際の混合液の温度は常温〜90℃程度が好ましく、浸漬時間は除去する窒化チタン塊の付着状況はもとより、洗浄対象物の大きさや個数により一概には決められないが、10mm×10mm×10mm以下の小さいものから1000mm×1000mm×1000mm程度の大きいものまでを1〜100個程度洗浄する場合、0.5時間〜30日間程度で行う。
この浸漬工程の際、攪拌操作を加えてもよく、攪拌操作は浸漬工程中連続してあるいは間隔を一定にしてあるいはランダムに断続的に行ってもよい。攪拌の程度は、上記の混合液が洗浄対象物の全面に接触できればよいため、一般には、0.1〜10rpm程度で十分である。
また本発明では、上記の複数個の洗浄対象物を1個以上複数個からなる複数の組に分け、最初の1組目を浸漬し、適宜の時間経過後、2組目を1組目に追加する態様で投入して浸漬処理してもよい。このときの時間的間隔は、洗浄対象物に付着堆積している窒化チタン塊(層)の付着状態によって種々異なり、一般には、浸漬槽の状況を目視観察し、溶解反応が静止しつつあると判断される状態のとき(例えば、洗浄対象物からの溶解剥離《溶離》物が減少ないしは消失したとき)に、2組目を投入し浸漬処理を続行する。再び、浸漬槽内の溶離が静止しつつあると判断されるときに、3組目の洗浄対象物を追加浸漬する。このような追加浸漬操作を繰り返して浸漬工程を終了する。
この分割追加投入法では、第1組目の投入個数は、洗浄対象物全個数の半数以上、最終組の投入個数は、洗浄対象物全個数の20%以下程度とすることが、洗浄効率の点から好ましく、最初の組と最終の組の間の組の個数については、次第に少なくなるようにしてもよいし、逆に次第に多くなるようにしてもよく、あるいはランダムに多→少→多、あるいは同数→同数→同数のようにしてもよい。
このような分割追加投入による浸漬工程においても、上記の温度、時間で行い、さらに攪拌操作を加えてもよいことは言うまでもない。
上記の浸漬工程で、洗浄対象物に付着堆積している窒化チタン塊(層)が上記混合液、言い換えれば浸漬液中に溶解し洗浄対象物から剥離する。このとき、窒化チタン塊(層)の主として下側に付着堆積している金属酸化物塊(層)は、一部剥離するが、大部分は指による触感や目視で表面がささくれ状態となって残存する。
このささくれ状態の金属酸化物塊(層)は、次工程の物理処理によって除去する。
本発明における物理処理は、エアー噴射、水噴射、バフ掛け、ブラシ掛け、水洗の何れか1つ以上であり、上記の浸漬工程後に残存している金属酸化物塊(窒化チタンが若干含まれる場合もある)の量や状態により、またこの金属酸化物塊が付着残存している洗浄対象物の構造や大きさ、あるいは構成材の種類により適宜の方法が選定される。例えば、構造がシンプルで、また構成材が高強度の場合、大きいサイズのものから小さいサイズのものまで、或る程度の噴射圧でエアーや水を噴射することで美麗に除去することができる。
また、このような場合、水やエアー噴射を水中で行う方法も採用でき、物理処理の速度を向上させることができる。
上記のエアーや水を噴射する際に使用する噴射ノズルは、コンバートジェント型が好ましく、その寸法あるいは噴射圧は、上記の残存金属酸化物塊の量や状態、洗浄対象物の構造、大きさ、構成材の種類により適宜選定される。
例えば、カーボングラファイト製の外径100〜700mm、内径70〜650mm、厚さ10〜50mmの薄肉ドーナツ型円盤状(あるいは箍状)の外周に沿って凹状の保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径5〜25mm、深さ3〜15mm程度の概略円筒形)を複数具備する構造を有するもの、あるいはカーボングラファイト製の外径100〜700mm、内径8〜50mm、厚さ10〜50mmの薄肉ドーナツ型円盤状のドーナツ型円盤面に凹状の保持部(上記と同様の開口部径5〜25mm、深さ3〜15mm程度の概略円筒形)を複数具備する構造を有するもの、を洗浄対象物とする場合、ノズル寸法が先端部0.1〜0.7mm、後端部0.5〜1.5mmを使用し、噴射圧が1〜50L/sec程度で行われる。水中で水やエアー噴射を行う言わばジェットバスタイプの場合の水槽は、上記の洗浄対象物が複数個没入できる程度の大きさのものを使用する。
また、エアーや水の噴射は行わず、水洗のみの場合は、平板状、スパイラル状等の羽を少なくとも1個具備する攪拌手段を使用する。攪拌手段の具材や寸法は、残存している金属酸化物塊の量や状態により、あるいは洗浄対象物の構造や大きさ、あるいは構成材の種類により、合成樹脂、金属、木材等から適宜選定され、その寸法も同様に適宜選定される。
さらに本発明の方法では、バフ掛けやブラシ掛けで上記の金属酸化物塊を除去することもできる。バフ材やブラシ材の具材や寸法も、上記の残存金属酸化物塊の量や状態により、あるいは洗浄対象物の構造や大きさ、構成材の種類により、合成樹脂、金属、セラミックス、植物、動物等から適宜選定される。また、金属とセラミックの混合体(例えば、金属ベースにダイヤモンド粒子が混在しているブラシ等)や、合成樹脂と植物の混合体(例えば、合成樹脂ベースに竹や棕櫚の短枝が混在しているブラシ等)も使用できる。
本発明の方法において、物理処理としてバフ掛けやブラシ掛けを採用する場合、これらの処理に先立って、洗浄対象物を水洗して、該対象物の表面に残存している浸漬処理水を除去しておくことが好ましいが、上記のようなエアーや水の噴射、あるいは水洗で物理処理する場合には、これらの処理に先立つ水洗は不要とすることができる。
本発明の実施例において、物理処理を行う際に使用した機器の構成例を説明するための図であり、(A)は一例の機器本体の説明図、(B)は他の例の機器本体の説明図、(C)は制御部を示す概念図である。
[実施例1]
カーボングラファイト製の外径300mm、内径250mm、厚さ25mmの薄肉ドーナツ型円盤状(箍状)の外周に沿って凹状保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径20mm、深さ10mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(窒化チタン層形成対象物を保持してCVD法により該層を形成する際に使用した治具《以下、“使用済み治具”と記すこともある》、なおアルミナが窒化チタン層の下地層として形成されている《以下、“下地層あり”と記すこともある》)12個を次の工程により処理した。
<浸漬処理工程>:
内槽(内容量200L)に浸漬用の液を注入し、外槽に湯を流通させて内槽の浸漬液の温度を一定に保持する二槽タイプの浸漬槽を使用した。
浸漬液は、酸性フッ化アンモニウム(ステラケミファ社製商品名“酸性フッ化アンモニウム(D)”)20kgに、硝酸(濃度98%の武田商事社製商品名“CAS 7697−37−2”)14.2Lの割合で混合して調製した。
この浸漬液150Lを、上記の浸漬槽の内槽に注入し、外槽に80℃の湯を流通して、浸漬液を65℃に保持した。
この浸漬液中に、上記の洗浄対象物12個全量を20mmの間隔を空けて埋没させ、8時間毎に、浸漬液15Lを排出し、メイクアップ用に新規な浸漬液13.5Lと、排出した浸漬液を固液分離し液分から分取した1.5Lとを混合し、このメイクアップ用混合浸漬液を内槽に戻す操作を繰り返し行った。なお、この操作中、攪拌棒を用いて内槽を手作業により、3rpm程度の緩い攪拌を行うと共に、洗浄対象物をその円周に沿って180°回転させる操作を手作業により行った。
上記操作を48時間行った後、洗浄対象物12個を取り出し、表面状態を目視観察した。結果は、12個全てが、多少の差は有るものの、チタン層形成対象物の保持部内面までも表面がささくれ立った状態となっており、窒化チタン塊(層)の大部分が除去できていることが確認された。
<物理処理工程>:
浸漬槽から取り出した浸漬処理後の洗浄対象物を水道水で水洗し、乾燥した。
乾燥後の洗浄対象物の保持部内面をも含めた全表面を、大〜小面積用の金属ブラシ(スリーエム社製商品名“スコッチブライト工業用パッド7448”)と、極小面積用のダイヤモンド電着ブラシ(ダイヤモンドヤスリ)(ビップ商工社販売商品名“DCW5”)とを用い、手作業によりブラシ掛けを行い、目視と指の触感とにより、洗浄対象物の略全表面のささくれ状態が無くなり、滑らかにまるまでブラシ処理を行った。
物理処理後の洗浄対象物は、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例2]
物理処理工程を、鉄バフ材(有明鍍研磨材工業社製商品名“鉄バフTE100×12.7”)を用い、手作業によりバフ掛けを行う以外は実施例1と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様、保持部内面までをも含め、表面のささくれ状態は無くなり、平滑な表面となっており、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例3]
物理処理工程を、ジェット噴射機付き水槽(内容量200L)(浸漬工程で使用した浸漬槽の内槽と同じ仕様の水槽に、一般家庭用のジェットバス《森鉄工社製商品名“家庭用マイクロバブル発生器BU―BU本体セット”》を設置)内に水道水150Lを注入し、ここに浸漬処理後の洗浄対象物12個を200mmの間隔を空けて埋没させ、水中に水噴射を行いつつ水洗する以外は実施例1と同様にして処理した。なお、水噴射圧の調整は、洗浄対象物の状態を目視観察しつつ行った。フルパワーでの噴射圧で24時間洗浄した結果、ほぼ全ての洗浄対象物が良好に洗浄できた。一部、残存していたものについては、実施例1又は2と同じブラシ又はバフを用いて、仕上げ処理の感覚で処理した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1,2と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例4]
物理処理工程を、本例では、図1(A)に示す透明合成樹脂製円筒形容器(径900mm×長さ1200mm、長さ方向に開閉)1の長さ方向に等間隔で4か所、周方向に4本のエアー又は水噴射用ノズル設置部2,2・・・を有し、各設置部にそれぞれ4個の噴射ノズル3,3・・・を等間隔(すなわち45°毎)に設置した。ノズルの向きは上記円筒形容器の内面から15°傾斜させた。
ノズル3,3・・は、先端部0.5mm、後端部0.8mmのコンバートジェント型を使用した。ノズル3,3・・・は、図1(C)に示すように、導管4,4・・・を介して制御部5に連結され、噴射圧が制御されて、エアーや水が供給される。
このような構成の透明合成樹脂製円筒形容器1内の噴射ノズル設置部2,2・・の下方に位置させて(すなわちノズルからのエアー、水、又はサンドが図示しない洗浄対象物の保持部設置面に15°の角度で衝射されるように)、浸漬処理済の洗浄対象物(図示省略)を4個セットした後、4個のノズルそれぞれから、エアーを30L/secで噴射する以外は実施例1と同様にして処理した。
結果は、透明容器の外側から内部を目視により観察しつつ上記の噴射圧の調整を行おうとしたが、洗浄対象物から剥離する微粉末(金属酸化物の微粒子)が容器内全体に飛散して視界を遮るため、30分毎に、5分間エアー噴射を休止し、容器内の飛散を沈めて目視観察する操作を、5時間継続したところ、洗浄対象物に残存していた金属酸化物塊は、略全てが除去されていた。僅かに残っていた塊は、バフ掛けにより除去した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1〜3と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
なお、上記と同様の物理処理を、残り8個についても4個ずつ繰り返し行った。結果は、上記と同様であった。
[実施例5]
エアー噴射を水噴射に替え、噴射圧を20L/secとする以外は実施例4と同様にして処理した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1〜4と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例6〜9]
カーボングラファイト製の外側辺が一辺700mm、内側辺が一辺450mm、厚さ40mmの薄肉矩形型盤状(矩形フレーム状)の側辺に沿って凹状保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径25mm、深さ15mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(窒化チタン層形成対象物を保持してCVD法により該層を形成する際に使用した治具)3個と、実施例1〜5と同じ形状・寸法の洗浄対象物5個と、寸法が外径200mm、内径150mm、厚さ25mmである以外は実施例1〜5と同じ薄肉ドーナツ型円盤状(箍状)の洗浄対象物5個を用意し、次の工程により処理した。
浸漬処理工程の浸漬液の配合割合を表1に示す通りとし、浸漬条件を表1に示す通りとする以外は、実施例1と同様に処理した。もちろん、浸漬液の交換・攪拌、洗浄対象物の回転も実施例1と略同様に行った。
結果は、何れの実施例においても、実施例1と略同様、多少の差は有るものの、12個全ての洗浄対象物において、形成対処物の保持部内面までも含めて表面がささくれ立った状態となっており、窒化チタン塊(層)の大部分が除去できていることが確認された。
Figure 2021065804
実施例6〜9で浸漬処理した後の洗浄対象物を、表2に示す物理処理工程に付した。
結果は、表2に合わせて示す通りであった。
Figure 2021065804
[実施例10]
<浸漬処理工程>:
実施例1と同様の形状を有する洗浄対象物12個を、11個の組(第1の組)と1個の組(第2の組)の2つの組に分け、第1の組の11個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、24時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の1個を追加浸漬し、約22時間浸漬処理を行った。
(2)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、9個の組(第1の組)と2個の組(第2の組)と1個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の9個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、22時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、17時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の1個を追加浸漬し、約6時間浸漬処理を行った。
(3)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、8個の組(第1の組)と2個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の8個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、21時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、15時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(4)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、9個の組(第1の組)と1個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の9個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、22時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の1個を追加浸漬し、17.5時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(5)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、6個の組(第1の組)と4個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の6個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、20時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の4個を追加浸漬し、18時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(6)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、6個の組(第1の組)と3個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)と1個の組(第4の組)の4つの組に分け、第1の組の6個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、20時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の3個を追加浸漬し、17時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約3時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第4の組の1個を追加浸漬し、約3時間漬処理を行った。
<上記浸漬処理工程(1)〜(6)の結果>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物を取り出して、表面状態を目視観察したところ、浸漬処理工程(1)〜(6)のいずれの場合も、実施例1のものより、大きなささくれ状態となっており、作業員が指でささくれの1つを摘まんで上方に引っ張ったところ、容易に剥離することが確認された。剥離後の目視観察によれば、チタン層形成対象物の素材自体の表面が露出していることが確認された。
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例11]
<浸漬処理工程>:
実施例10の浸漬処理工程(1)と(5)と同様の浸漬処理を、表3に示す配合割合の浸漬液にて、表3に示す温度条件で行った。
浸漬時間についての結果は、表3に示す通りであった。
Figure 2021065804
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)、(5)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例12]
カーボングラファイト製の外径300mm、内径55mm、厚さ25mmの薄肉ドーナツ型円盤状のドーナツ型円盤面に凹状保持部(開口部径20mm、深さ10mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(使用済み治具で、アルミナ下地層あり)24個を次の工程により処理した。
<浸漬処理工程>:
上記洗浄対象物を12個づつ2組に分け、それぞれの組について実施例1と同様にして行った。結果は、2つの組の全てにおいて実施例1と略同様であった。
<物理処理工程>:
(1)浸漬処理工程後の洗浄対象物2個について、実施例1と同様のダイヤモンド電着ブラシ処理を行った。結果は、処理時間が洗浄対象物2個の合計で約30分であった以外は、実施例1と略同様であった。
(2)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物2個について、実施例2で使用したものと同じ鉄バフ処理を行った。結果は、処理時間が洗浄対象物2個の合計で約30分であった以外は、実施例2と略同様であった。
(3)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物6個について、実施例3と同様のジェットバス処理を行った。結果は、処理時間が約15時間であった以外は、実施例3と略同様であった。
(4)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物4個について、本例では、図1(B)の一部説明図に示すように、図1(A)と同様の透明合成樹脂製円筒形容器(径900mm×長さ1200mm、長さ方向に開閉)1の長さ方向に等間隔で4か所(図1(B)では省略)、該円筒形容器1の上曲面の頂点1か所と、該頂点から左右方向に等間隔で1か所ずつの計3か所から垂直方向に3本のエアー又は水噴射用ノズル設置用パイプ6,6,6を有し、同図(B)に示すように、頂点の設置用パイプ6には長さ方向に4個のノズル3,3,3,3、左右方向の設置用パイプ6,6にはそれぞれ長さ方向に2個のノズル3,3、3,3を取り付けた
ノズル3,3・・は、図1(A)に示すものと同様のコンバートジェント型を使用した。ノズル3,3・・・は、図1(A)の場合と同様、図1(C)に示す導管4,4・・・により制御部5に連結され、噴射圧が制御されて、エアーや水が供給される。
このような構成の透明合成樹脂製円筒形容器1内のノズル3,3・・・に対面させて(すなわちノズルからのエアー、水、又はサンドが図示しない洗浄対象物の保持部設置面に衝射されるように)、浸漬処理済の洗浄対象物(図示省略)を4個セットした後、4個のノズルそれぞれから、エアーを30L/secで噴射する以外は実施例4と同様にして処理した。
結果は、実施例4と同様、内部の目視観察は極めて困難故に、実施例4と同様に、30分毎に、5分間エアー噴射を休止し、容器内の飛散を沈めて目視観察する操作を、5時間継続したところ、実施例4の場合と同様、金属酸化物塊は、略全てが除去されていた。続いて、ノズル3,3,3・・・・・と反対側面にも上記と同様のエアー噴射処理を行うべく、洗浄対象物を反転させて、1時間のエアー噴射を行った結果、この面に僅かに残っていた塊も略全てが除去されていた。その後、僅かに残っていた塊は、両面共にバフ掛けにより除去した。
(5)浸漬処理工程後の更に他の洗浄対象物4個について、エアー噴射を水噴射に替え、噴射圧を20L/secとする以外は上記(4)と同様にして処理した。
処理後の洗浄対象物は、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例13]
<浸漬処理工程>:
実施例12と同様の形状を有する洗浄対象物を、実施例10(1)〜(6)と同様の組に分けて、実施例10(1)〜(6)と同様の浸漬処理を行った。
<上記浸漬処理工程(1)〜(6)の結果>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物を取り出して、表面状態を目視観察したところ、浸漬処理工程(1)〜(6)のいずれの場合も、実施例12のものより、大きなささくれ状態となっており、作業員が指でささくれの1つを摘まんで上方に引っ張ったところ、容易に剥離することが確認された。剥離後の目視観察によれば、チタン層形成対象物の素材自体の表面が露出していることが確認された。
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例14]
<浸漬処理工程>:
実施例13の浸漬処理工程(3)と(6)と同様の浸漬処理を、表4に示す配合割合の浸漬液にて、表4に示す温度条件で行った。
浸漬時間についての結果は、表4に示す通りであった。
Figure 2021065804
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(3)、(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
本発明の方法によれば、窒化チタンの保護層を形成する対象物を、CVD装置等の該保護層形成装置に保持する際に使用する治具に付着堆積している窒素チタン含有塊を、美麗に除去することができ、この結果として、該治具の繰り返し使用が可能となる。
よって、該冶具の材料が枯渇している現状において、本発明の方法は、当該産業分野において、極めて有益な利用可能性がある。
1 容器
2 ノズル設置部
3 ノズル
4 パイプ
5 制御部
6 ノズル設置用パイプ
本発明は、洗浄対象物である炭素系材料製治具に付着堆積している窒化チタン含有塊の除去方法に関し、特に窒化チタンと共に金属酸化物を含む高硬度の塊を、洗浄対象物を傷付けることなく除去し、洗浄対象物を、再度、有効利用することができる上記除去方法に関する。
窒化チタンは、硬度が極めて高いのみならず、無毒であり、黄金色を呈する等の優れた特性を有しているため、半導体等のセラミック、歯科用等の金属部材、その他の素材の表面保護や装飾等として広い分野で使用されている。
上記窒化チタンの表面保護層は、一般には、CVD法等により形成され、この際、保護対象物(すなわち、窒化チタン層を形成する上記のような各種の対象物)を、CVD法等の装置に保持する治具が使用される。
この治具の材料としては金属、セラミック等各種のものが使用されるが、加工が容易であり、毒性が無く、取り扱い易さ等の点から、炭素系の材料が重用されている。
ところで、近年、炭素系の材料が市場で入手し難くなっており、上記の治具も、繰り返して複数回使用する必要性が強まって来ている。
繰り返し使用に際しては、治具に付着堆積している窒化チタン塊を除去しなければならない。
窒化チタンの除去技術としては、従来から各種のものが提案されている。例えば、
(i)フッ素化合物と、還元力をもつ金属イオン(3価チタン、2価鉄)を含有するpH5以下の水溶液からなるチタン剥離液(特開2005−232559)、
(ii)フッ酸、過酸化水素、水、フッ酸以外の無機酸(硫酸、硝酸、塩酸)を含有する窒化チタン剥離液(特開2009−19255)、
(iii)フッ酸、過酸化水素、水溶性有機溶剤(イミダゾール、ピラゾール)、防食剤(エーテル)を含有する窒化チタン剥離液(特開2009−21516)、
(iv)フッ酸、過酸化水素、及び水溶性有機溶剤(多価アルコール、そのアルキルエーテル)を含む窒化チタン剥離液(特開2009−44129)、
等がある。
特開2005−232559号公報 特開2009−19255号公報 特開2009−21516号公報 特開2009−44129号公報
しかし、上記(i)〜(iv)何れの剥離液を用いても、また剥離液の使用方法を種々変えてみても、治具からの窒化チタン含有塊の美麗な除去は不可能であり、もちろん治具の再利用には至っていない。
治具の材料、特に炭素系の材料から製造される治具にあっては、治具の材料入手上深刻な問題があることから、窒化チタン含有塊の美麗な除去技術の開発が急務となっている。
本発明は、以上のような状況の下で、窒化チタン保護層の形成対象物(本明細書において、“窒化チタン層形成対象物”と記すこともある)を、CVD装置等の該保護層形成装置に保持する際に使用する治具(本明細書において、“洗浄対象物”と記すこともある)に付着堆積している窒素チタン含有塊を、美麗に除去し、該治具の繰り返し使用可能な状態まで洗浄する方法を提案することを課題とする。
本発明者は、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、次のような知見を得た。
(1)上記(i)〜(iv)の剥離液を用いて窒化チタン含有塊の除去を試みたところ、窒化チタン塊(層)の下層にTi以外の金属の酸化物の塊(層)が存在しており、この金属酸化物は、上記の剥離液では除去することができない。
(2)上記の金属酸化物は、窒化チタン保護層を形成する際の下地層として形成するものであり、この下地層を形成しないと、窒化チタン保護層の形成対象物によっては、窒化チタン保護層が良好に形成されないばかりか、せっかく形成された保護層が簡単に剥離してしまうと言う問題がある。
(3)この金属酸化物も、当然に、上記治具に付着堆積し、この金属酸化物の上に窒化チタンが付着堆積してしまう。従って、上記治具を繰り返し使用するに際しては、窒化チタン塊(層)のみならず、金属酸化物塊(層)をも美麗に除去する必要がある。
(4)そこで、先ず、窒化チタン塊(層)を除去する薬剤を検討中に、特定のフッ素化合物と硝酸との混合液を用いたところ、窒化チタン塊(層)が美麗に除去される場合であっ 、該層の下側に存在している金属酸化物塊(層)が面粗し状態となっており、この面粗し状態は、手指の触感で、ささくれ状であることが確認された。
(5)また、洗浄対象物を上記混合液で洗浄する操作を混合液に浸漬して行うことが利便性の点で好ましいが、複数個の洗浄対象物を長時間浸漬したままでは、たとえ攪拌操作を併用しても、十分な除去が困難になる場合があるが、このような場合、未処理の洗浄対象物を追加浸漬したところ、意外にも除去が進行することが判明した。
(6)次いで、上記のささくれ状に面粗しされた金属酸化物塊(層)の除去方法を追求した結果、薬剤による溶解除去よりも、エアーや水の噴射、バフ掛けやブラシ掛け等の物理処理による除去が、洗浄対象物の表面を平滑に処理しつつ除去できることが確認され、物理処理した洗浄対象物であれば、そのまま再使用できるとの知見を得た。
本発明は、上記知見に基づいて提案されたものであって、
(1)硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液に、洗浄対象物である炭素系材料製の治具を浸漬する工程、浸漬工程後の洗浄対象物を、エアー噴射、水噴射、サンド噴射、バフ掛 け、ブラシ掛けの何れか1つ以上で物理処理する工程を含んでなることを特徴とする炭素 系材料製治具に付着堆積している窒化チタン含有塊を除去する方法である。
このとき、(2)上記の浸漬工程は、複数個の洗浄対象物を1個以上からなる複数の組に分け、時間的間隔をあけて、1組ずつ、浸漬槽に追加投入(すなわち、最初の1組目を浸漬し、適宜の時間経過後、2組目を1組目に追加する態様で投入)してもよいし、また浸漬工程は、常温〜90℃、0.5時間〜30日間で行ってよいし、攪拌操作を加えてもよい。さらに、(3)上記物理処理工程における水噴射は、ノズル又はジェットバスを用 いて行ってよい。
なお、上記(2)の分割追加投入法の場合、第1組目の投入個数は、洗浄対象物全個数の半数以上、最終組の投入個数は、洗浄対象物全個数の20%以下程度とすることが好ましい。
本発明の方法によれば、窒化チタン層形成対象物をCVD装置等に保持する工具等の洗浄対象物に、窒化チタン層形成操作途上で付着堆積した金属酸化物を含む窒化チタン塊(層)を、容易な操作で、美麗に洗浄除去することができ、該工具等を繰り返し使用することができる。
特に、原材料が枯渇している炭素系の工具において、本発明の方法により、該工具に付着堆積している金属酸化物含有窒化チタン塊(層)を、該工具を傷付けることなく、かつ美麗な表面状態を呈して除去することができるため、本発明の方法で処理した該工具は、そのまま繰り返し使用することができる。
本発明の実施例において、物理処理を行う際に使用した機器の構成例を説明するための図であり、(A)は一例の機器本体の説明図、(B)は他の例の機器本体 におけるノズル部周辺の説明図、(C)は制御部を示す概念図である。
本発明の方法における硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液すなわち洗浄対象物の浸漬工程で使用する混合液は、硝酸(液)に酸性フッ化アンモニウム(粉末)を溶解した液であって、一般には、市販の濃硝酸(98%濃度)液に市販の粉末状酸性フッ化アンモニウムを投入するか、逆に粉末状酸性フッ化アンモニウムに市販の濃硝酸液を注入し、攪拌し、粉末状酸性フッ化アンモニウムを濃硝酸液に溶解して調製する。このときの、濃硝酸と酸性フッ化アンモニウムの配合比率は、特に限定しないが、作業効率を考慮して、酸性フッ化アンモニウム1kgに対し濃硝酸0.5〜10リットル(以下、リットルを“L”、ミリリットルを“mL”と記す)程度とする。
本発明方法の浸漬工程は、上記のようにして調製した混合液中に、洗浄対象物を浸漬して行うが、浸漬する際の混合液の温度は常温〜90℃程度が好ましく、浸漬時間は除去する窒化チタン塊の付着状況はもとより、洗浄対象物の大きさや個数により一概には決められないが、10mm×10mm×10mm以下の小さいものから1000mm×1000mm×1000mm程度の大きいものまでを1〜100個程度洗浄する場合、0.5時間〜30日間程度で行う。
この浸漬工程の際、攪拌操作を加えてもよく、攪拌操作は浸漬工程中連続してあるいは間隔を一定にしてあるいはランダムに断続的に行ってもよい。攪拌の程度は、上記の混合液が洗浄対象物の全面に接触できればよいため、一般には、0.1〜10rpm程度で十分である。
また本発明では、上記の複数個の洗浄対象物を1個以上複数個からなる複数の組に分け、最初の1組目を浸漬し、適宜の時間経過後、2組目を1組目に追加する態様で投入して浸漬処理してもよい。このときの時間的間隔は、洗浄対象物に付着堆積している窒化チタン塊(層)の付着状態によって種々異なり、一般には、浸漬槽の状況を目視観察し、溶解反応が静止しつつあると判断される状態のとき(例えば、洗浄対象物からの溶解剥離《溶離》物が減少ないしは消失したとき)に、2組目を投入し浸漬処理を続行する。再び、浸漬槽内の溶離が静止しつつあると判断されるときに、3組目の洗浄対象物を追加浸漬する。このような追加浸漬操作を繰り返して浸漬工程を終了する。
この分割追加投入法では、第1組目の投入個数は、洗浄対象物全個数の半数以上、最終組の投入個数は、洗浄対象物全個数の20%以下程度とすることが、洗浄効率の点から好ましく、最初の組と最終の組の間の組の個数については、次第に少なくなるようにしてもよいし、逆に次第に多くなるようにしてもよく、あるいはランダムに多→少→多、あるいは同数→同数→同数のようにしてもよい。
このような分割追加投入による浸漬工程においても、上記の温度、時間で行い、さらに攪拌操作を加えてもよいことは言うまでもない。
上記の浸漬工程で、洗浄対象物に付着堆積している窒化チタン塊(層)が上記混合液、言い換えれば浸漬液中に溶解し洗浄対象物から剥離する。このとき、窒化チタン塊(層)の主として下側に付着堆積している金属酸化物塊(層)は、一部剥離するが、大部分は指による触感や目視で表面がささくれ状態となって残存する。
このささくれ状態の金属酸化物塊(層)は、次工程の物理処理によって除去する。
本発明における物理処理は、エアー噴射、水噴射、サンド噴射、バフ掛け、ブラシ掛 何れか1つ以上であり、上記の浸漬工程後に残存している金属酸化物塊(窒化チタンが若干含まれる場合もある)の量や状態により、またこの金属酸化物塊が付着残存している洗浄対象物の構造や大きさ、あるいは構成材の種類により適宜の方法が選定される。例えば、構造がシンプルで、また構成材が高強度の場合、大きいサイズのものから小さいサイズのものまで、或る程度の噴射圧でエアーや水,あるいはサンドを噴射することで美麗に除去することができる。
また、このような場合、水やエアー噴射を水中で行う方法も採用でき、物理処理の速度を向上させることができる。
上記のエアーや水、あるいはサンドを噴射する際に使用する噴射ノズルは、コンバートジェント型が好ましく、その寸法あるいは噴射圧は、上記の残存金属酸化物塊の量や状態、洗浄対象物の構造、大きさ、構成材の種類により適宜選定される。
例えば、カーボングラファイト製の外径100〜700mm、内径70〜650mm、厚さ10〜50mmの薄肉ドーナツ型円盤状(あるいは箍状)の外周に沿って凹状の保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径5〜25mm、深さ3〜15mm程度の概略円筒形)を複数具備する構造を有するもの、あるいはカーボングラファイト製の外径100〜700mm、内径8〜50mm、厚さ10〜50mmの薄肉ドーナツ型円盤状のドーナツ型円盤面に凹状の保持部(上記と同様の開口部径5〜25mm、深さ3〜15mm程度の概略円筒形)を複数具備する構造を有するもの、を洗浄対象物とする場合、ノズル寸法が先端部0.1〜0.7mm、後端部0.5〜1.5mmを使用し、噴射圧が1〜50L/sec程度で行われる。水中で水やエアー噴射を行う言わばジェットバスタイプの場合の水槽は、上記の洗浄対象物が複数個没入できる程度の大きさのものを使用する。
また、エアーや水の噴射は行わず、水洗のみの場合は、平板状、スパイラル状等の羽を少なくとも1個具備する攪拌手段を使用する。攪拌手段の具材や寸法は、残存している金属酸化物塊の量や状態により、あるいは洗浄対象物の構造や大きさ、あるいは構成材の種類により、合成樹脂、金属、木材等から適宜選定され、その寸法も同様に適宜選定される。
さらに本発明の方法では、バフ掛けやブラシ掛けで上記の金属酸化物塊を除去することもできる。バフ材やブラシ材の具材や寸法も、上記の残存金属酸化物塊の量や状態により、あるいは洗浄対象物の構造や大きさ、構成材の種類により、合成樹脂、金属、セラミックス、植物、動物等から適宜選定される。また、金属とセラミックの混合体(例えば、金属ベースにダイヤモンド粒子が混在しているブラシ等)や、合成樹脂と植物の混合体(例えば、合成樹脂ベースに竹や棕櫚の短枝が混在しているブラシ等)も使用できる。
本発明の方法において、物理処理としてバフ掛けやブラシ掛けを採用する場合、これらの処理に先立って、洗浄対象物を水洗して、該対象物の表面に残存している浸漬処理水を除去しておくことが好ましいが、上記のようなエアーや水の噴射、あるいは水洗で物理処理する場合には、これらの処理に先立つ水洗は不要とすることができる。
[実施例1]
カーボングラファイト製の外径300mm、内径250mm、厚さ25mmの薄肉ドーナツ型円盤状(箍状)の外周に沿って凹状保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径20mm、深さ10mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(窒化チタン層形成対象物を保持してCVD法により該層を形成する際に使用した治具《以下、“使用済み治具”と記すこともある》、なおアルミナが窒化チタン層の下地層として形成されている《以下、“下地層あり”と記すこともある》)12個を次の工程により処理した。
<浸漬処理工程>:
内槽(内容量200L)に浸漬用の液を注入し、外槽に湯を流通させて内槽の浸漬液の温度を一定に保持する二槽タイプの浸漬槽を使用した。
浸漬液は、酸性フッ化アンモニウム(ステラケミファ社製商品名“酸性フッ化アンモニウム(D)”)20kgに、硝酸(濃度98%の武田商事社製商品名“CAS 7697−37−2”)14.2Lの割合で混合して調製した。
この浸漬液150Lを、上記の浸漬槽の内槽に注入し、外槽に80℃の湯を流通して、浸漬液を65℃に保持した。
この浸漬液中に、上記の洗浄対象物12個全量を20mmの間隔を空けて埋没させ、8時間毎に、浸漬液15Lを排出し、メイクアップ用に新規な浸漬液13.5Lと、排出した浸漬液を固液分離し液分から分取した1.5Lとを混合し、このメイクアップ用混合浸漬液を内槽に戻す操作を繰り返し行った。なお、この操作中、攪拌棒を用いて内槽を手作業により、3rpm程度の緩い攪拌を行うと共に、洗浄対象物をその円周に沿って180°回転させる操作を手作業により行った。
上記操作を48時間行った後、洗浄対象物12個を取り出し、表面状態を目視観察した。結果は、12個全てが、多少の差は有るものの、チタン層形成対象物の保持部内面までも表面がささくれ立った状態となっており、窒化チタン塊(層)の大部分が除去できていることが確認された。
<物理処理工程>:
浸漬槽から取り出した浸漬処理後の洗浄対象物を水道水で水洗し、乾燥した。
乾燥後の洗浄対象物の保持部内面をも含めた全表面を、大〜小面積用の金属ブラシ(スリーエム社製商品名“スコッチブライト工業用パッド7448”)と、極小面積用のダイヤモンド電着ブラシ(ダイヤモンドヤスリ)(ビップ商工社販売商品名“DCW5”)とを用い、手作業によりブラシ掛けを行い、目視と指の触感とにより、洗浄対象物の略全表面のささくれ状態が無くなり、滑らかになるまでブラシ処理を行った。
物理処理後の洗浄対象物は、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例2]
物理処理工程を、鉄バフ材(有明鍍研磨材工業社製商品名“鉄バフTE100×12.7”)を用い、手作業によりバフ掛けを行う以外は実施例1と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様、保持部内面までをも含め、表面のささくれ状態は無くなり、平滑な表面となっており、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例3]
物理処理工程を、ジェット噴射機付き水槽(内容量200L)(浸漬工程で使用した浸漬槽の内槽と同じ仕様の水槽に、一般家庭用のジェットバス《森鉄工社製商品名“家庭用マイクロバブル発生器BU―BU本体セット”》を設置)内に水道水150Lを注入し、ここに浸漬処理後の洗浄対象物12個を200mmの間隔を空けて埋没させ、水中に水噴射を行いつつ水洗する以外は実施例1と同様にして処理した。なお、水噴射圧の調整は、洗浄対象物の状態を目視観察しつつ行った。フルパワーでの噴射圧で24時間洗浄した結果、ほぼ全ての洗浄対象物が良好に洗浄できた。一部、残存していたものについては、実施例1又は2と同じブラシ又はバフを用いて、仕上げ処理の感覚で処理した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1,2と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例4]
物理処理工程を、本例では、図1(A)に示す透明合成樹脂製円筒形容器(径900mm×長さ1200mm、長さ方向に開閉)1の長さ方向に等間隔で4か所、周方向に4本のエアー又は水噴射用ノズル設置部2,2・・・を有し、各設置部にそれぞれ4個の噴射ノズル3,3・・・を等間隔(すなわち45°毎)に設置した。ノズルの向きは上記円筒形容器の内面から15°傾斜させた。
ノズル3,3・・は、先端部0.5mm、後端部0.8mmのコンバートジェント型を使用した。ノズル3,3・・・は、図1(C)に示すように、導管4,4・・・を介して制御部5に連結され、噴射圧が制御されて、エアーや水が供給される。
このような構成の透明合成樹脂製円筒形容器1内の噴射ノズル設置部2,2・・の下方に位置させて(すなわちノズルからのエアー、水、又はサンドが図示しない洗浄対象物の保持部設置面に15°の角度で衝射されるように)、浸漬処理済の洗浄対象物(図示省略)を4個セットした後、4個のノズルそれぞれから、エアーを30L/secで噴射する以外は実施例1と同様にして処理した。
結果は、透明容器の外側から内部を目視により観察しつつ上記の噴射圧の調整を行おうとしたが、洗浄対象物から剥離する微粉末(金属酸化物の微粒子)が容器内全体に飛散して視界を遮るため、30分毎に、5分間エアー噴射を休止し、容器内の飛散を沈めて目視観察する操作を、5時間継続したところ、洗浄対象物に残存していた金属酸化物塊は、略全てが除去されていた。僅かに残っていた塊は、バフ掛けにより除去した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1〜3と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
なお、上記と同様の物理処理を、残り8個についても4個ずつ繰り返し行った。結果は、上記と同様であった。
[実施例5]
エアー噴射を水噴射に替え、噴射圧を20L/secとする以外は実施例4と同様にして処理した。
処理後の洗浄対象物は、実施例1〜4と同様に、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例6〜9]
カーボングラファイト製の外側辺が一辺700mm、内側辺が一辺450mm、厚さ40mmの薄肉矩形型盤状(矩形フレーム状)の側辺に沿って凹状保持部(窒化チタン層形成対象物の保持部であって、開口部径25mm、深さ15mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(窒化チタン層形成対象物を保持してCVD法により該層を形成する際に使用した治具)3個と、実施例1〜5と同じ形状・寸法の洗浄対象物5個と、寸法が外径200mm、内径150mm、厚さ25mmである以外は実施例1〜5と同じ薄肉ドーナツ型円盤状(箍状)の洗浄対象物5個を用意し、次の工程により処理した。
浸漬処理工程の浸漬液の配合割合を表1に示す通りとし、浸漬条件を表1に示す通りとする以外は、実施例1と同様に処理した。もちろん、浸漬液の交換・攪拌、洗浄対象物の回転も実施例1と略同様に行った。
結果は、何れの実施例においても、実施例1と略同様、多少の差は有るものの、12個全ての洗浄対象物において、形成対処物の保持部内面までも含めて表面がささくれ立った状態となっており、窒化チタン塊(層)の大部分が除去できていることが確認された。
Figure 2021065804
実施例6〜9で浸漬処理した後の洗浄対象物を、表2に示す物理処理工程に付した。
結果は、表2に合わせて示す通りであった。
Figure 2021065804
[実施例10]
<浸漬処理工程>:
(1)実施例1と同様の形状を有する洗浄対象物12個を、11個の組(第1の組)と1個の組(第2の組)の2つの組に分け、第1の組の11個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、24時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の1個を追加浸漬し、約22時間浸漬処理を行った。
(2)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、9個の組(第1の組)と2個の組(第2の組)と1個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の9個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、22時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、17時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の1個を追加浸漬し、約6時間浸漬処理を行った。
(3)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、8個の組(第1の組)と2個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の8個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、21時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、15時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(4)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、9個の組(第1の組)と1個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の9個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、22時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の1個を追加浸漬し、17.5時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(5)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、6個の組(第1の組)と4個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)の3つの組に分け、第1の組の6個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、20時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の4個を追加浸漬し、18時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の2個を追加浸漬し、約5時間浸漬処理を行った。
(6)実施例1と同様の形状の洗浄対象物12個を、6個の組(第1の組)と3個の組(第2の組)と2個の組(第3の組)と1個の組(第4の組)の4つの組に分け、第1の組の6個を実施例1の浸漬処理工程と同じ条件で浸漬処理を行い、20時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第2の組の3個を追加浸漬し、17時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第3の組の2個を追加浸漬し、約3時間程度経過した時点で、浸漬処理を続行しつつ、この浸漬槽に第4の組の1個を追加浸漬し、約3時間浸漬処理を行った。
<上記浸漬処理工程(1)〜(6)の結果>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物を取り出して、表面状態を目視観察したところ、浸漬処理工程(1)〜(6)のいずれの場合も、実施例1のものより、大きなささくれ状態となっており、作業員が指でささくれの1つを摘まんで上方に引っ張ったところ、容易に剥離することが確認された。剥離後の目視観察によれば、チタン層形成対象物の素材自体の表面が露出していることが確認された。
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例11]
<浸漬処理工程>:
実施例10の浸漬処理工程(1)と(5)と同様の浸漬処理を、表3に示す配合割合の浸漬液にて、表3に示す温度条件で行った。
浸漬時間についての結果は、表3に示す通りであった。
Figure 2021065804
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)、(5)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例12]
カーボングラファイト製の外径300mm、内径55mm、厚さ25mmの薄肉ドーナツ型円盤状のドーナツ型円盤面に凹状保持部(開口部径20mm、深さ10mmの円筒形)を複数具備する構造の洗浄対象物(使用済み治具で、アルミナ下地層あり)24個を次の工程により処理した。
<浸漬処理工程>:
上記洗浄対象物を12個づつ2組に分け、それぞれの組について実施例1と同様にして行った。結果は、2つの組の全てにおいて実施例1と略同様であった。
<物理処理工程>:
(1)浸漬処理工程後の洗浄対象物2個について、実施例1と同様のダイヤモンド電着ブラシ処理を行った。結果は、処理時間が洗浄対象物2個の合計で約30分であった以外は、実施例1と略同様であった。
(2)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物2個について、実施例2で使用したものと同じ鉄バフ処理を行った。結果は、処理時間が洗浄対象物2個の合計で約30分であった以外は、実施例2と略同様であった。
(3)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物6個について、実施例3と同様のジェットバス処理を行った。結果は、処理時間が約15時間であった以外は、実施例3と略同様であった。
(4)浸漬処理工程後の他の洗浄対象物4個について、本例では、図1(B)の一部説明図に示すように、図1(A)と同様の透明合成樹脂製円筒形容器(径900mm×長さ1200mm、長さ方向に開閉)1の長さ方向に等間隔で4か所(図1(B)では省略)、該円筒形容器1の上曲面の頂点1か所と、該頂点から左右方向に等間隔で1か所ずつの計3か所から垂直方向に3本のエアー又は水噴射用ノズル設置用パイプ6,6,6を有し、同図(B)に示すように、頂点の設置用パイプ6には長さ方向に4個のノズル3,3,3,3、左右方向の設置用パイプ6,6にはそれぞれ長さ方向に2個のノズル3,3、3,3を取り付けた。
ノズル3,3・・は、図1(A)に示すものと同様のコンバートジェント型を使用した。ノズル3,3・・・は、図1(A)の場合と同様、図1(C)に示す導管4,4・・・により制御部5に連結され、噴射圧が制御されて、エアーや水が供給される。
このような構成の透明合成樹脂製円筒形容器1内のノズル3,3・・・に対面させて(すなわちノズルからのエアー、水、又はサンドが図示しない洗浄対象物の保持部設置面に衝射されるように)、浸漬処理済の洗浄対象物(図示省略)を4個セットした後、4個のノズルそれぞれから、エアーを30L/secで噴射する以外は実施例4と同様にして処理した。
結果は、実施例4と同様、内部の目視観察は極めて困難故に、実施例4と同様に、30分毎に、5分間エアー噴射を休止し、容器内の飛散を沈めて目視観察する操作を、5時間継続したところ、実施例4の場合と同様、金属酸化物塊は、略全てが除去されていた。続いて、ノズル3,3,3・・・・・と反対側面にも上記と同様のエアー噴射処理を行うべく、洗浄対象物を反転させて、1時間のエアー噴射を行った結果、この面に僅かに残っていた塊も略全てが除去されていた。その後、僅かに残っていた塊は、両面共にバフ掛けにより除去した。
(5)浸漬処理工程後の更に他の洗浄対象物4個について、エアー噴射を水噴射に替え、噴射圧を20L/secとする以外は上記(4)と同様にして処理した。
処理後の洗浄対象物は、そのままCVD装置の窒化チタン被膜形成対象物保持具として良好に使用することができた。
[実施例13]
<浸漬処理工程>:
実施例12と同様の形状を有する洗浄対象物を、実施例10(1)〜(6)と同様の組に分けて、実施例10(1)〜(6)と同様の浸漬処理を行った。
<上記浸漬処理工程(1)〜(6)の結果>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物を取り出して、表面状態を目視観察したところ、浸漬処理工程(1)〜(6)のいずれの場合も、実施例12のものより、大きなささくれ状態となっており、作業員が指でささくれの1つを摘まんで上方に引っ張ったところ、容易に剥離することが確認された。剥離後の目視観察によれば、チタン層形成対象物の素材自体の表面が露出していることが確認された。
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(1)〜(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
[実施例14]
<浸漬処理工程>:
実施例13の浸漬処理工程(3)と(6)と同様の浸漬処理を、表4に示す配合割合の浸漬液にて、表4に示す温度条件で行った。
浸漬時間についての結果は、表4に示す通りであった。
Figure 2021065804
<物理処理工程>:
上記浸漬処理工程(3)、(6)で処理した後の各12個の洗浄対象物をそれぞれ、実施例1〜5の物理処理工程と同様にして処理した。
結果は、実施例1と同様のブラシ掛け、実施例2と同様のバフ掛け処理共に、12個の合計時間で、実施例1,2の処理時間(各5時間程度)が6割程度の処理時間(各3時間程度)で、良好に再使用することができた。また、実施例3と同様の水中での水噴射処理では15時間程度で、実施例4と同様のエアー噴射処理、実施例5と同様の水噴射処理はともに3時間程度で、良好に再使用することができた。
本発明の方法によれば、窒化チタンの保護層を形成する対象物を、CVD装置等の該保護層形成装置に保持する際に使用する炭素系材料製の治具に付着堆積している窒素チタン含有塊を、美麗に除去することができ、この結果として、該治具の繰り返し使用が可能となる。
よって、該冶具の材料が枯渇している現状において、本発明の方法は、当該産業分野において、極めて有益な利用可能性がある。
1 容器
2 ノズル設置部
3 ノズル
4 パイプ
5 制御部
6 ノズル設置用パイプ

Claims (3)

  1. 硝酸と酸性フッ化アンモニウムの混合液に洗浄対象物を浸漬する工程、
    浸漬工程後の洗浄対象物を物理処理する工程
    を含んでなることを特徴とする窒化チタン含有塊の除去方法。
  2. 複数個の洗浄対象物を1個以上からなる複数の組に分け、時間的間隔をあけて、1組ずつ、浸漬槽に追加投入して浸漬工程を行うことを特徴とする請求項1記載の窒化チタン含有塊の除去方法。
  3. 物理処理工程を、エアー噴射、水噴射、サンド噴射、バフ掛け、ブラシ掛け、水洗の何れか1つ以上で行うことを特徴とする請求項1又は2記載の窒化チタン含有塊の除去方法。
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