JP2021053713A - 旋盤 - Google Patents

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Abstract

【課題】主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせる旋盤を提供する。【解決手段】旋盤1は、機械本体10と多関節ロボット50を備える。機械本体10は、主軸中心線AX1に沿って棒材W1を解放可能に把持する主軸21を加工室14に有し、主軸21の前端21aから出た棒材W1を加工する。多関節ロボット50は、機械本体10の外側に取り付けられたロボットアーム60、及び、該ロボットアーム60のリスト63に取り付けられたグリッパ70を有し、機械本体10の外部O1においてグリッパ70で棒材W1を解放可能に把持し、該棒材W1を主軸中心線AX1に沿って主軸21の後端21bから主軸21に供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、後端から棒材が供給される主軸を備える旋盤に関する。
旋盤として、主軸の後端から棒材を主軸中心線に沿って主軸に供給して主軸の前端から出た棒材を工具により加工する主軸移動型旋盤が知られている。主軸移動型旋盤が主軸の前端から出た棒材をガイドブッシュで支持する場合、ガイドブッシュから出た棒材が加工される。
後端から主軸に棒材を供給する装置として、バーフィーダーが使用されている。例えば、特許文献1には、バーフィーダーとしての棒材供給機が開示されている。バーフィーダーは、旋盤とは独立して旋盤の側方に設置され、主軸中心線を中心として高速度で回転する長尺な棒材を支持する。バーフィーダーは、棒材を支持する以外に棒材の搬送機構等が必要であるため、主軸中心線方向において棒材よりも長い大きさを有している。バーフィーダーを設置する際には、高速度で回転する棒材の回転振れを抑制するため、棒材の芯出し作業が行われている。この芯出し作業は、感覚に頼る部分が多いため、専門の技術者を派遣することにより行われている。
特開平05−111807号公報
旋盤の側方にバーフィーダーを設置するためには、主軸中心線方向において長尺な棒材よりも長い設置スペースが工場に必要である。
尚、上述のような問題は、主軸の後端から棒材を主軸中心線に沿って主軸に供給する必要がある限り、主軸固定型旋盤にも存在する。
本発明は、主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせることが可能な旋盤を開示するものである。
本発明の旋盤は、主軸中心線に沿った棒材を解放可能に把持する主軸を内部に有し、前記主軸の前端から出た前記棒材を加工する機械本体と、
前記機械本体の外側に取り付けられたロボットアーム、及び、該ロボットアームの先端に取り付けられたグリッパを有し、前記機械本体の外部において前記グリッパで前記棒材を解放可能に把持し、該棒材を前記主軸中心線に沿って前記主軸の後端から前記主軸に供給する多関節ロボットと、
を備える、態様を有する。
本発明によれば、主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせる旋盤を提供することができる。
旋盤の例を模式的に示す正面図である。 多関節ロボットの例を模式的に示す正面図である。 旋盤の例を模式的に示す左側面である。 グリッパの例を模式的に示す左側面である。 旋盤の電気回路の構成例を模式的に示すブロック図である。 旋盤で行われる棒材供給加工処理の例を示すフローチャートである。 旋盤で行われる棒材把持処理の例を示すフローチャートである。 旋盤で行われる芯出し処理の例を示すフローチャートである。 旋盤で行われる加工補助処理の例を示すフローチャートである。 多関節ロボットが棒材を主軸に供給する例を模式的に示す図である。 棒材を把持しているグリッパの動作を主軸の移動に同期させる例を模式的に示す正面図である。 稼働していない時の旋盤の例を模式的に示す正面図である。 現在のグリッパ70の位置で芯出しが必要かどうかを機械学習によって予測する構成の簡易ブロック図である。 旋盤にバーフィーダーを並置した比較例を示す正面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。むろん、以下の実施形態は本発明を例示するものに過ぎず、実施形態に示す特徴の全てが発明の解決手段に必須になるとは限らない。
(1)本発明に含まれる技術の概要:
まず、図1〜13に示される例を参照して本発明に含まれる技術の概要を説明する。尚、本願の図は模式的に例を示す図であり、これらの図に示される各方向の拡大率は異なることがあり、各図は整合していないことがある。むろん、本技術の各要素は、符号で示される具体例に限定されない。
[態様1]
本技術の一態様に係る旋盤1は、機械本体10、及び、多関節ロボット50を備える。前記機械本体10は、主軸中心線AX1に沿った棒材W1を解放可能に把持する主軸21を内部(例えば加工室14)に有し、前記主軸21の前端21aから出た前記棒材W1を加工する。前記多関節ロボット50は、前記機械本体10の外側に取り付けられたロボットアーム60、及び、該ロボットアーム60の先端(例えばリスト63)に取り付けられたグリッパ70を有し、前記機械本体10の外部O1において前記グリッパ70で前記棒材W1を解放可能に把持し、該棒材W1を前記主軸中心線AX1に沿って前記主軸21の後端21bから前記主軸21に供給する。
上記態様1では、機械本体10の外部O1において多関節ロボット50のグリッパ70で把持された棒材W1が主軸中心線AX1に沿って主軸21の後端21bから主軸21に供給される。これにより、主軸中心線方向において長い設置スペースが必要なバーフィーダーを旋盤1の側方に設置する必要が無くなる。従って、本態様は、主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせることが可能な旋盤を提供することができる。
ここで、主軸は、主軸中心線の方向へ移動してもよいし、主軸中心線の方向へ移動しなくてもよい。機械本体は、主軸に対向する対向主軸を有していてもよい。また、機械本体は、主軸の前端から出た棒材を主軸中心線の方向へ摺動可能に支持するガイドブッシュを有していてもよい。この場合、機械本体は、ガイドブッシュの前端から出た棒材を加工すればよい。むろん、ガイドブッシュの前端から出た棒材は、主軸の前端から出た棒材に含まれる。
本願において、多関節ロボットは、ロボットアームに加えてグリッパを含むものとする。
尚、上述した付言は、以下の態様においても適用される。
[態様2]
図1,5に例示するように、前記機械本体10は、前記棒材W1の加工の数値制御を行う数値制御装置(例えばNC装置30)を有していてもよい。前記数値制御装置(30)は、前記多関節ロボット50に対して、前記機械本体10の外部O1において前記グリッパ70で前記棒材W1を把持させて該棒材W1を前記主軸中心線AX1に沿って前記主軸21の前記後端21bから前記主軸21に供給させる制御を行ってもよい。本態様は、棒材W1の加工の数値制御を行う数値制御装置(30)により棒材供給用の多関節ロボット50が制御されるので、棒材供給用の多関節ロボットの専用コントローラーが不要になる旋盤を提供することができる。
[態様3]
図4,5に例示するように、前記多関節ロボット50は、前記主軸21の前記後端21bから前記主軸21に供給された前記棒材W1の芯出しを行うための情報IN1を取得するセンサー80を有していてもよく、前記グリッパ70で把持した前記棒材W1に対して前記情報IN1に基づいた芯出しを行ってもよい。本態様は、棒材供給用の多関節ロボット50により棒材W1の芯出しが行われるので、芯出し作業が不要になる旋盤を提供することができる。
ここで、棒材の芯出しは、グリッパと主軸と必要に応じてガイドブッシュとで棒材を支持している状態において棒材の回転振れを抑制するように棒材の回転中心と主軸の回転中心とを近付けることを意味する。
センサーには、加速度センサー、変位センサー、歪みセンサー、等が含まれる。
以上の付言は、以下の態様においても適用される。
[態様4]
図13に例示するように、本旋盤1は、機械学習部311をさらに備えていてもよい。前記機械学習部311は、前記芯出しが行われた前記棒材W1のサイズを含む棒材情報、前記棒材W1を把持した前記グリッパ70の位置、及び、前記センサー80により取得された前記情報IN1に基づいた機械学習により、現在の前記グリッパ70の位置で前記芯出しを行う必要があるか否かを判定する学習モデルLMを生成する。この学習モデルLMを用いることにより、現在のグリッパ70の位置で芯出しを行う必要があるか否かを判定することができ、芯出しが不要な位置にグリッパ70が配置されているときには芯出しを行う必要が無くなる。
[態様5]
図5に例示するように、前記旋盤1は、径検出部85と警告部(例えば図7のステップS210)をさらに備えていてもよい。ここで、前記径検出部85は、前記グリッパ70で把持された前記棒材W1の径Dwを検出する。前記警告部は、前記径検出部85により検出された径Dwが設定された径Dsの許容範囲内であるか否かを判断し、許容範囲内でないと判断した場合に警告を出力する。本態様は、主軸21に供給する棒材W1の径Dwが設定された径Dsの許容範囲内でない場合に警告が出力されるので、材料の無駄を抑制することができる。
(2)旋盤の具体例:
図1は、多関節ロボット50を備える旋盤1の正面を模式的に例示している。図1は加工室14を示すためドア15が開いている状態を示しているが、棒材W1の加工はドア15が閉じている状態で行われる。また、図1では、図3に示すラック90の図示が省略されている。図2は、多関節ロボット50の正面をロボットアーム60とグリッパ70とに分けて模式的に例示している。図3は、旋盤1の左側面を模式的に例示している。図4は、棒材W1を把持しているグリッパ70の左側面を模式的に例示している。尚、本明細書において参照される図面は、本技術を説明するための例を示しているに過ぎず、本技術を限定するものではない。また、各部の位置関係の説明は、例示に過ぎない。従って、左右を逆にしたり、回転方向を逆にしたり等することも、本技術に含まれる。また、方向や位置等の同一は、厳密な一致に限定されず、誤差により厳密な一致からずれることを含む。
便宜上、旋盤1において上面を除いてドア15が存在する外面を前面として、各図には、必要に応じて、前面方向D1、背面方向D2、上方向D3、下方向D4、左方向D5、及び、右方向D6を示している。「前面方向」や「背面方向」と記載しているのは、主軸21や棒材W1の部分的な位置を示す場合に、右方向D6の端を前端と呼び、左方向D5の端を後端と呼ぶためである。また、機械本体10の制御軸として、左右方向(D5,D6)をZ軸方向とし、Z軸方向と直交する水平方向をX軸方向とし、Z軸方向と直交する鉛直方向をY軸方向とする。Z軸方向は、棒材W1の回転中心となる主軸中心線AX1に沿った方向である。図1〜4には、X軸方向を示す「X」、Y軸方向を示す「Y」、及び、Z軸方向を示す「Z」を示している。さらに、図2,4には、グリッパ70の制御軸として、Xg軸方向を示す「Xg」、Yg軸方向を示す「Yg」、及び、Zg軸方向を示す「Zg」を示している。
図1等に示す旋盤1は、棒材W1の加工の数値制御を行うNC(数値制御)装置30を備えるNC旋盤であり、加工室14を囲む覆い11の前面に操作部40が配置されている。加工室14には、主軸21を備える主軸台20(図5参照)、主軸21の前端21aから右方向D6にあるガイドブッシュ23、該ガイドブッシュ23を介して主軸21に対向している対向主軸24を備える対向主軸台(不図示)、棒材W1を加工するための工具を保持する刃物台25,26、等が配置されている。主軸21は正面主軸とも呼ばれ、対向主軸24は背面主軸とも呼ばれる。棒材W1の加工は、ドア15が閉じている状態で行われる。
主軸21を備える主軸台20は、Z軸方向へ移動可能とされている。従って、旋盤1は、主軸移動型旋盤である。主軸21は、コレット等といった把持部22(図5参照)を前端21aに有し、主軸中心線AX1に沿って主軸21を貫通した棒材W1を解放可能に把持する。棒材W1を把持した主軸21は、主軸中心線AX1を中心として回転可能である。棒材W1は、主軸21の後端21bから主軸21に挿入され、主軸21の前端21aからガイドブッシュ23を貫通して右方向D6へ出ている。
ガイドブッシュ23は、主軸中心線AX1に沿ってガイドブッシュ23を貫通した棒材W1をZ軸方向へ摺動可能に支持し、主軸21と同期して主軸中心線AX1を中心として回転する。
対向主軸24を備える対向主軸台は、少なくともZ軸方向へ移動可能とされている。棒材W1の正面加工後、対向主軸24は、Z軸方向においてガイドブッシュ23に近付くことにより、正面加工後の棒材W1を受け取る。対向主軸24は、正面加工後の棒材W1を把持した状態で主軸中心線AX1を中心として回転可能である。
刃物台25,26は、X軸方向とY軸方向の少なくとも1軸方向へ移動可能である。刃物台25,26は、図1に示すようにタレット刃物台でもよいし、くし形刃物台等でもよい。工具には、突っ切りバイトを含むバイト、ドリルやエンドミルといった回転工具、等が含まれる。ガイドブッシュ23と対向主軸24との間で正面加工後の棒材W1が突っ切り工具により切断され、対向主軸24に把持された正面加工後の棒材W1に背面加工が行われると、製品P1となる。
以上のようにして、機械本体10は、加工室14において、主軸21の前端21aから出てガイドブッシュ23に支持された棒材W1を加工する。主軸21に供給される棒材W1は、図3に示すように、機械本体10から左方向D5(図1参照)にあるラック90に置かれている。
機械本体10の外部O1には、棒材W1を主軸中心線AX1に沿って主軸21の後端21bから主軸21に供給する多関節ロボット50が配置されている。多関節ロボット50は、側部12の外側面に取り付けられたロボットアーム60、及び、ロボットアーム60の先端にあるリスト63に取り付けられたグリッパ70を有している。本具体例の覆い11は、棒材W1を外部O1から加工室14に供給するための開口11aを左側の側部12に有している。そこで、ロボットアーム60は、左側の側部12の外側面に取り付けられている。
本具体例のロボットアーム60は、機械本体10に取り付けられたベース61からリスト63までの要素群を指すものとする。図2に示すロボットアーム60は、ベース61、リンク62a〜62c、リスト63、関節64a〜64d、及び、内蔵のアーム駆動モーター68を有している。リンクは、関節(回転ジョイント)により相手部位に連結される剛体である。リスト63は、グリッパ70のロボットインターフェイス71を接続するためのインターフェイス63aを有している。多関節ロボットは、ロボットアームに複数の関節を有するロボットである。
ベース61は、ロボットアーム60を機械本体10に取り付けるための部位であり、機械本体10の外部O1において側部12の下部13(例えば機械本体10のベッド)に取り付けられている。これは、側部12の上部にベース61を取り付けるためには側部12の剛性を高くする必要があること、及び、棒材W1から落下する潤滑油をオイルパン75で受けるためにはロボットアーム60が棒材W1の下側に有る方がよいことによる。むろん、側部12の剛性を高くすることにより側部12の上部にベース61を取り付けてもよい。ベース61は、例えば、ボルトにより側部12の下部13に固定される。ベース61には、関節64aを介してリンク62aが回転運動可能に接続されている。図2に示す関節64aは、リンク62aに対してZ軸方向に沿った回転軸を中心とした回転運動を許容する。
リンク62aには、関節64bを介してリンク62bが回転運動可能に接続されている。図2に示す関節64bの回転軸は、関節64aの回転軸と直交している。図2に示すように関節64bの回転軸がX軸方向(図3参照)に沿った方向である場合、関節64bは、リンク62bに対してX軸方向に沿った回転軸を中心とした回転運動を許容する。むろん、関節64bの回転軸の向きは、リンク62aの回転位置に応じて変わる。リンク62bには、関節64cを介してリンク62cが回転運動可能に接続されている。図2に示す関節64cの回転軸は、関節64bの回転軸と平行である。リンク62cには、関節64dを介してリスト63が回転運動可能に接続されている。図2に示す関節64dの回転軸は、関節64cの回転軸と平行である。
アーム駆動モーター68は、電気エネルギーをリンク62a〜62c及びリスト63の運動に変換するアクチュエーターであり、図1に示すNC装置30からの指令に従ってリンク62a〜62c及びリスト63を動作させる。アーム駆動モーター68は、リンク62aを回転駆動するサーボモーター、リンク62bを回転駆動するサーボモーター、リンク62cを回転駆動するサーボモーター、及び、リスト63を回転駆動するサーボモーターを含んでいる。
グリッパ70は、棒材W1といった対象物を解放可能に把持するエンドエフェクタである。図2,4に示すグリッパ70は、ロボットインターフェイス71、掌72、指73、及び、内蔵のグリッパ駆動モーター78を有し、潤滑油供給部76やオイルパン75やセンサー80が取り付けられている。ロボットインターフェイス71をリスト63のインターフェイス63aに接続すると、グリッパ70は、指73を動作させる指令等を受信したり、指73の位置情報等の情報をロボットアーム60に送信したりすることができる。
図4に示すように、掌72には、指73a,73bがXg軸方向(図4に示す例ではX軸方向)へ移動可能に取り付けられている。ここで、指73は、指73a,73bの組合せを意味する。指73a,73bは、掌72からXg軸方向と直交するYg軸方向(図4に示す例ではY軸方向)に沿って突出している。図2に示すように、指73a,73bの組合せとしての指73は、Xg軸方向及びYg軸方向と直交するZg軸方向(図2に示す例ではZ軸方向)において掌72に2箇所取り付けられている。
図4に示すように、指73aは、指73bと対向する面において、傾斜部s1、及び、該傾斜部s1よりも掌72に近い傾斜部s2を有している。指73bは、指73aと対向する面において、傾斜部s3、及び、該傾斜部s3よりも掌72に近い傾斜部s4を有している。Zg方向から見て、傾斜部s1〜s4は菱形の一部となる位置関係にあり、傾斜部s1と傾斜部s4とが平行であり、傾斜部s2と傾斜部s3とが平行である。
傾斜部s1,s2,s3,s4には、それぞれ、Zg軸方向に沿った回転軸を中心として転動可能なローラー74a,74b,74c,74dが取り付けられている。ローラー74a〜74dは、棒材W1に回転に応じて転動する従動ローラーである。従って、把持部22で棒材W1を把持した主軸21が主軸中心線AX1を中心として回転しても、同じ棒材W1を把持したグリッパ70が摩耗し難く、棒材W1に傷が付き難い。また、指73a,73bの間隔を制御することにより、様々な径の棒材をローラー74a〜74dに接触させてグリッパ70で把持することができる。図4に示すようにグリッパ70が主軸中心線AX1を中心として回転可能に棒材W1を把持する時、ローラー74a〜74dが棒材W1に接触して棒材W1の回転時に転動する。棒材W1を4点で支持することにより、主軸中心線AX1を中心として指73a,73bの移動を制御することができるので、グリッパ70が様々な径Dwの棒材W1を把持する時に指73a,73bの制御が容易となる。むろん、棒材W1の支持は、4点支持に限定されず、3点支持等でもよい。また、ローラー74a〜74dの代わりにパッド式の滑り案内を用いてもよい。
さらに、棒材W1をZ軸方向へ摺動させ易くするため、転動面に僅かな凸の曲率を有するクラウニングローラーをローラー74a〜74dに用いてもよい。
グリッパ駆動モーター78は、電気エネルギーを指73の運動に変換するアクチュエーターであり、図1に示すNC装置30からの指令に従って指73を動作させる。グリッパ駆動モーター78は、指73aを駆動するサーボモーターと指73bを駆動するサーボモーターとを含んでいてもよく、指73a,73bを互いに近接及び離隔させる共通のサーボモーターでもよい。グリッパ駆動モーター78は、Xg軸方向における指73a,73bのXg位置を検出可能なエンコーダー78a(図5参照)を有している。指73a,73bのXg位置から指73a,73bの間隔Lfが求まり、該間隔Lfから棒材W1の径Dwが求まる。尚、図4に示す間隔Lfはローラー74a,74cの回転軸の間隔であるが、間隔Lfは指73a,73bのどの位置を基準にしてもよい。
図4に示す潤滑油供給部76は、グリッパ70が把持している棒材W1に潤滑油を供給する。
図2に示すように、オイルパン75は、掌72において指73の取り付け面とは反対側の面に取り付けられている。グリッパ70で棒材W1を把持する時、ロボットアーム60は、指73を上向きにしてオイルパン75を指73の下に配置させる。この配置において、オイルパン75は、棒材W1から落下する潤滑油を受ける。
センサー80は、後端21bから主軸21に供給された棒材W1の芯出しを行うための情報IN1を取得する。図4には、センサー80として加速度センサー81が用いられていることが示されている。加速度センサー81は、グリッパ70におけるXg軸方向、Yg軸方向、及び、Zg軸方向の加速度を検出し、該加速度を表す情報IN1をロボットアーム60に送信する。尚、加速度センサー81は、グリッパ70におけるXg軸方向、及び、Yg軸方向の加速度を検出する2軸タイプでもよい。
ロボットアーム60とグリッパ70とを有する多関節ロボット50は、機械本体10の外部O1においてラック90に置かれている棒材W1をグリッパ70で解放可能に把持し、把持している棒材W1を主軸中心線AX1に沿って後端21bから主軸21に供給する。本具体例の多関節ロボット50の動作は、機械本体10に有るNC装置30により制御される。
図5は、旋盤1の電気回路の構成を模式的に例示している。図5に示す旋盤1において、NC装置30には、操作部40、Z軸モーター36、主軸21用の回転モーター37、主軸21の把持部22を開閉するアクチュエーター38、刃物台駆動モーター39、等が接続され、さらに多関節ロボット50が接続されている。NC装置30は、CPU(Central Processing Unit)31、半導体メモリーであるROM(Read Only Memory)32、半導体メモリーであるRAM(Random Access Memory)33、タイマー回路34、I/F(インターフェイス)35、等を備えている。従って、NC装置30は、コンピューターの一種である。図5では、操作部40、Z軸モーター36、回転モーター37、アクチュエーター38、刃物台駆動モーター39、多関節ロボット50、等のI/FをまとめてI/F35と示している。ROM32には、加工プログラムPR2を解釈して実行するための解釈実行プログラムPR1が書き込まれている。RAM33には、ユーザーにより作成された加工プログラムPR2が書き換え可能に記憶される。加工プログラムは、NCプログラムとも呼ばれる。CPU31は、RAM33をワークエリアとして使用し、ROM32に記録されている解釈実行プログラムPR1を実行することにより、NC装置30の機能を実現させる。むろん、解釈実行プログラムPR1により実現される機能の一部又は全部をASIC(Application Specific Integrated Circuit)といった他の手段により実現させてもよい。
操作部40は、入力部41及び表示部42を備え、NC装置30のユーザーインターフェイスとして機能する。入力部41は、例えば、オペレーターから操作入力を受け付けるためのボタンやタッチパネルから構成される。表示部42は、例えば、オペレーターから操作入力を受け付けた各種設定の内容や旋盤1に関する各種情報を表示するディスプレイで構成される。オペレーターは、操作部40や外部コンピューターを用いて加工プログラムPR2をRAM33に記憶させることが可能である。
Z軸モーター36は、NC装置30からの指令に従って主軸台20をZ軸方向へ移動させるサーボモーターである。Z軸モーター36は、主軸台20のX位置に応じた基準角パルスを発生するエンコーダー36aを有し、エンコーダー36aの発生パルスに基づいて主軸台20のX位置をNC装置30からの指令に合わせる。
回転モーター37は、NC装置30からの指令に従った回転速度で主軸21を回転駆動するサーボモーターである。回転速度は、回転数とも呼ばれ、単位時間当たりの回転の回数を意味する。回転モーター37は、主軸21の回転位置に応じた基準角パルスを発生するエンコーダー37aを有し、エンコーダー37aの発生パルスに基づいて主軸21の回転位置をNC装置30からの指令に合わせる。
アクチュエーター38は、NC装置30の制御に従い、スリーブ部材等の動力伝達機構を介して主軸21の把持部22を開閉する。把持部22が開くと棒材W1がZ軸方向へ移動可能となり、把持部22が閉じると棒材W1が把持部22に把持される。アクチュエーター38には、リニアモーターを含むサーボモーター、エアーシリンダー、油圧シリンダー、等を必要に応じて減速機構等とともに用いることができる。
刃物台駆動モーター39は、NC装置30からの指令に従って刃物台25を移動させるサーボモーターである。刃物台駆動モーター39は、刃物台25の位置に応じた基準角パルスを発生するエンコーダー(不図示)を有し、エンコーダーの発生パルスに基づいて刃物台25の位置をNC装置30からの指令に合わせる。
多関節ロボット50において、NC装置30には、アーム駆動モーター68、グリッパ駆動モーター78、及び、加速度センサー81が接続されている。
ロボットアーム60に内蔵されているアーム駆動モーター68は、NC装置30からの指令に従ってリンク62a〜62c及びリスト63を動作させる。アーム駆動モーター68は、リンク62a〜62c及びリスト63の位置に応じた基準角パルスを発生するエンコーダー68aを有し、エンコーダー68aの発生パルスに基づいてリンク62a〜62c及びリスト63の位置をNC装置30からの指令に合わせる。
グリッパ70に内蔵されているグリッパ駆動モーター78は、NC装置30からの指令に従って指73a,73bをXg軸方向へ移動させる。グリッパ駆動モーター78は、指73a,73bのXg位置に応じた基準角パルスを発生するエンコーダー78aを有し、エンコーダー78aの発生パルスに基づいて指73a,73bのXg位置をNC装置30からの指令に合わせる。グリッパ駆動モーター78は、指73a,73bのXg位置をNC装置30に送信可能である。NC装置30は、指73a,73bのXg位置から棒材W1の径Dwを検出することが可能である。本具体例において、グリッパ駆動モーター78とNC装置30は、棒材W1の径Dwを検出する径検出部85を含んでいる。
以上説明したように、本具体例の旋盤1は、NC装置30で制御可能な多関節ロボット50が機械本体10の側部12に取り付けられることにより一体化されたという特徴を有する。
(3)棒材供給加工処理の具体例:
図6は、解釈実行プログラムPR1を実行するNC装置30が主体となって旋盤1が行う棒材供給加工処理を例示している。図6に示す棒材供給加工処理は1本の棒材W1が加工に使用される処理を示しており、次の棒材W1が加工に使用される時には再び図6に示す棒材供給加工処理が行われる。図7は、図6のステップS104で行われる棒材把持処理を例示している。図7のステップS206の棒材径検出処理を行うNC装置30及びグリッパ駆動モーター78は、径検出部85に対応している。図7のステップS210の警告出力処理を行う機械本体10は、警告を出力する警告部に対応している。図8は、図6のステップS108で行われる芯出し処理を例示している。図9は、図6のステップS110で行われる加工補助処理を例示している。以下、「ステップ」の記載を省略する。
図6に示す棒材供給加工処理が開始すると、NC装置30は、主軸21の把持部22を開く指令をアクチュエーター38に出す(S102)。これにより、把持部22が開き、棒材W1を主軸21に通して棒材W1の前端W1aを主軸21の前端21aから出すことが可能となる。尚、把持部22が開いている場合、S102の処理は省略可能である。次に、旋盤1は、設定された径Dsの棒材W1をグリッパ70で把持する棒材把持処理を行う(S104)。棒材把持処理の詳細が図7に示されている。
図7に示す棒材把持処理が開始すると、NC装置30は、設定された径Dsを取得する(S202)。径Dsが加工プログラムPR2に記述されている場合、NC装置30は、加工プログラムPR2から径Dsを取得すればよい。また、NC装置30は、オペレーターから径Dsを設定する操作を操作部40において受け付けることにより径Dsを取得してもよい。
設定された径Dsの取得後、NC装置30は、設定された径Dsに基づいて、ラック90から棒材W1をグリッパ70で解放可能に把持する指令を多関節ロボット50に出す(S204)。これにより、多関節ロボット50は、指73a,73bを設定された径Dsの棒材が通り抜けることが可能な間隔に開いたうえ、ラック90から棒材W1をグリッパ70で把持する。この状態が図4に示されている。図4には、棒材W1がグリッパ70のローラー74a〜74dの4点で支持されていることが示されている。
ラック90が径Dsの棒材用の段を有している場合、多関節ロボット50は、径Dsの棒材用の段から棒材W1をグリッパ70で把持する。また、ラック90に置かれている棒材の径を画像処理により検出するためのカメラを旋盤1が備えている場合、ラック90を撮影したカメラによる棒材の径の検出結果を利用することが可能である。この場合、多関節ロボット50は、ラック90に混在して置かれている複数の径の棒材から検出結果が径Dsに合った棒材を選択してグリッパ70で把持してもよい。
棒材W1の把持後、NC装置30は、グリッパ駆動モーター78から指73a,73bのXg位置を取得し、該Xg位置に基づいて棒材W1の径Dwを検出する(S206)。図4を参照して説明すると、NC装置30は、指73a,73bのXg位置から指73a,73bの間隔Lfを計算し、該間隔Lfから棒材W1の径Dwを計算してもよい。このようにして、NC装置30は、棒材W1の径Dwを検出することができる。
径Dwの検出後、NC装置30は、検出された径Dwが設定された径Dsの許容範囲内であるか否かを判断する(S208)。径Dwが径Dsの許容範囲内である場合、NC装置30は、棒材把持処理を終了させ、図6のS106に処理を進める。径Dwが径Dsの許容範囲内でない場合、NC装置30は、警告を出力する指令を警告手段に出す(S210)。これにより、警告手段は、警告を出力する。その後、NC装置30は、処理をS204に戻す。警告手段には、警告灯、ブザー、表示部42、これらの少なくとも一部の組合せ、等を用いることができる。S210の警告出力処理には、図示しない警告灯の点灯又は点滅、図示しないブザーの音声出力、表示部42への警告表示、これらの少なくとも一部の組合せ、等の処理を採用することができる。なお、NC装置30をインターネットやイントラネットなどのネットワーク回線に接続した場合、該ネットワーク回線に接続されている所定のサーバーやコンピューター、スマートフォン等に対して警告を出力するようにしてもよい。警告の出力後、S204〜S208の処理が行われるので、検出された径Dwが設定された径Dsの許容範囲内となってから図6のS106に処理が進められることになる。
図7に示す棒材把持処理において主軸21に供給する棒材W1の径Dwが設定された径Dsの許容範囲内でない場合に警告が出力されるので、材料の無駄を抑制することができる。
図6のS104の処理後、NC装置30は、棒材W1を主軸中心線AX1に沿って主軸21の後端21bから主軸21に供給する指令を多関節ロボット50に出す(S106)。これにより、多関節ロボット50は、棒材W1を主軸中心線AX1に沿って後端21bから主軸21に供給する。図10は、機械本体10を断面視した状態で、多関節ロボット50が棒材W1を主軸21に供給する様子を模式的に例示している。図10に示す多関節ロボット50は、機械本体10の外部O1において棒材W1を主軸中心線AX1に合わせ、棒材W1の前端W1aを側部12にある開口11aに向けている。これにより、グリッパ70におけるXg、Yg、及び、Zgの直交座標系が機械本体10におけるX、Y、及び、Zの直交座標系に合わせられる。その後、多関節ロボット50は、棒材W1を右方向D6へ動かすことにより、棒材W1の前端W1aを開口11aに通して後端21bから主軸21に通す。棒材W1の前端W1aが主軸21の前端21aから出ると、主軸21の把持部22が棒材W1を把持することが可能である。
その後、旋盤1は、後端21bから主軸21に供給された棒材W1の芯出しを行う芯出し処理を行う(S108)。芯出し処理の詳細が図8に示されている。
図8に示す芯出し処理が開始すると、NC装置30は、主軸21の把持部22を閉じる指令をアクチュエーター38に出す(S302)。これにより、把持部22が閉じ、棒材W1の前端W1aが主軸21の前端21aから出ている状態で棒材W1が把持部22に把持される。
把持部22が閉じた後、NC装置30は、加工時の高速度よりも遅い低速度VLで主軸21を回転する指令を回転モーター37に出す(S304)。これにより、主軸21の把持部22に把持されている棒材W1が主軸中心線AX1を中心として低速度VLで回転し、グリッパ70のローラー74a〜74dが棒材W1の回転に応じて転動する。すると、棒材W1の回転により生じる振動がグリッパ70に伝わり、グリッパ70の振動に起因する加速度が加速度センサー81により検出される。ここで、グリッパ70におけるXg、Yg、及び、Zgの直交座標系が機械本体10におけるX、Y、及び、Zの直交座標系に合わせられているので、加速度センサー81は、グリッパ70におけるX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向の加速度を検出する。棒材W1の芯ずれがある場合、通常、X軸方向とY軸方向の少なくとも一軸方向の加速度が大きくなる。
主軸21の回転後、NC装置30は、加速度センサー81からグリッパ70におけるX軸方向、Y軸方向、及び、Z軸方向の加速度を表す情報IN1を所定期間取得する(S306)。情報IN1を取得する期間は、棒材W1が少なくとも1回転する期間である。情報IN1の取得後、NC装置30は、X軸方向及びY軸方向の加速度(aX-Yとする。)が所定期間中、許容範囲内であるか否かに応じて処理を分岐させる(S308)。加速度aX-Yは、X軸方向の加速度をaXとし、Y軸方向の加速度をaYとして、(aX 2+aY 21/2であるとする。NC装置30は、所定期間中の加速度aX-Yの最大値が所定の閾値以下である場合に許容範囲内であると判断することができる。尚、NC装置30は、Z軸方向の加速度を加味してS308の判断処理を行ってもよい。
加速度aX-Yが許容範囲内でない場合、NC装置30は、X−Y平面においてグリッパ70を現在位置から微小距離d移動させることによりグリッパ70の加速度aX-Yが小さくなる方向を探索する(S310)。例えば、X−Y平面においてグリッパ70を現在位置から微小距離d移動させる方向を8方向といった所定数の方向であるものとする。NC装置30は、これらの方向へグリッパ70を現在位置から微小距離d移動させた時に上述の所定期間中の加速度aX-Yの最大値が最も小さい方向を探索結果として決定すればよい。
次に、NC装置30は、探索された方向においてグリッパ70を移動させることによりグリッパ70の加速度aX-Yが最も小さくなるX,Y位置を探索する(S312)。例えば、NC装置30は、探索された方向においてグリッパ70を微小距離dずつ移動させ、各位置において所定期間中の加速度aX-Yの最大値を取得し、得られた最大値が極小となったX,Y位置を探索結果として決定すればよい。
その後、NC装置30は、処理をS308に戻す。探索されたX,Y位置における所定期間中の加速度aX-YがS308の判断処理において許容範囲内である場合、NC装置30は、芯出し処理を終了させ、図6のS110に処理を進める。探索されたX,Y位置における所定期間中の加速度aX-YがS308の判断処理において許容範囲内でない場合、NC装置30は、S310,S312,S308の処理を繰り返す。従って、探索されたX,Y位置における所定期間中の加速度aX-Yが許容範囲内となってから図6のS110に処理が進められることになる。
以上のようにして、多関節ロボット50は、NC装置30の制御に従って、グリッパ70で把持した棒材W1に対して加速度の情報IN1に基づいた芯出しを行う。棒材供給用の多関節ロボット50により棒材W1の芯出しが行われるので、専門の技術者を派遣することにより行われていた芯出し作業が不要になる。
図6のS108の処理後、旋盤1は、主軸21の前端21aから出た棒材W1を加工する棒材加工処理を行う(S110)。図1に示す機械本体10はガイドブッシュ23を備えているので、NC装置30は、図1に示すように棒材W1の前端W1aがガイドブッシュ23から出るように主軸台20をZ軸方向に沿って前進させる。この状態で、NC装置30は、ガイドブッシュ23から前端W1aが出た棒材W1を加工する制御を機械本体10に行う。棒材W1の加工中、グリッパ70は、主軸中心線AX1を中心として高速度で回転する長尺な棒材W1を支持する。併せて、NC装置30は、棒材W1の加工を補助する制御を多関節ロボット50に対して行う。多関節ロボット50に対する制御を行う加工補助処理の詳細が図9に示されている。
図9に示す加工補助処理が開始すると、NC装置30は、現在の棒材W1の長さに応じたZ位置において棒材W1をグリッパ70で把持する指令を多関節ロボット50に出す(S402)。これにより、多関節ロボット50は、現在の棒材W1の長さに応じたZ位置において棒材W1をグリッパ70で把持する。S402の処理を行うのは、棒材W1の加工が進むにつれて棒材W1の残りが短くなることにより最適な把持位置が変わっていくためである。次に、NC装置30は、Z軸方向において主軸台20の移動に合わせてグリッパ70を移動させる指令を多関節ロボット50に出す(S404)。これにより、多関節ロボット50は、Z軸方向においてグリッパ70の動作を主軸21の移動に合わせる同期制御を行う。
図11は、棒材W1を把持しているグリッパ70の動作を主軸21の移動に同期させる様子を模式的に例示している。図11の上段に示す状態において、NC装置30は、主軸台20をZ軸方向へ+ΔZ移動させる指令をZ軸モーター36に出す場合、グリッパ70をZ軸方向へ+ΔZ移動させる指令を多関節ロボット50に出す。すると、主軸21を含む主軸台20が+ΔZ移動するのと同時にグリッパ70が+ΔZ移動する。移動後の主軸台20及びグリッパ70の状態が図11の下段に示されている。また、図11の下段に示す状態において、NC装置30は、主軸台20をZ軸方向へ−ΔZ移動させる指令をZ軸モーター36に出す場合、グリッパ70をZ軸方向へ−ΔZ移動させる指令を多関節ロボット50に出す。すると、主軸21を含む主軸台20が−ΔZ移動するのと同時にグリッパ70が−ΔZ移動する。移動後の主軸台20及びグリッパ70の状態が図11の上段に示されている。
Z軸方向において主軸21の移動に合わせてグリッパ70が移動することにより、グリッパ70に対して棒材W1が摺動することによる棒材W1への傷の発生が抑制される。尚、主軸21の移動がグリッパ70の移動よりも速いことがあり得るが、この場合でも、グリッパ70に対して棒材W1の摺動が減ることにより棒材W1に傷が生じ難くなる。
上述したS404の同期制御処理は、棒材W1の正面加工の1サイクルが終了するまで繰り返される(S406)。すなわち、NC装置30は、正面加工の1サイクルが終了していないと判断した時に処理をS404に戻し、正面加工の1サイクルが終了したと判断した時に処理をS408に進める。ガイドブッシュ23から出た部分において正面加工が行われた棒材W1は、対向主軸24に把持されて背面加工が行われる。
S408において、NC装置30は、主軸21に挿入されている棒材W1を交換する必要があるか否かに応じて処理を分岐させる。例えば、NC装置30は、棒材W1の残りが所定の長さ未満となった場合に棒材W1を交換する必要があると判断してもよい。棒材W1の交換が必要でない場合、NC装置30は、処理をS402に戻し、次の加工サイクルにおける加工補助処理を行う。棒材W1の交換が必要である場合、NC装置30は、加工補助処理を終了させる。その後、図6のS112に処理が進められることになる。
図6のS110の処理後、NC装置30は、主軸21から棒材W1の残材を除去する指令を多関節ロボット50に出す(S112)。これにより、多関節ロボット50は、主軸21から棒材W1の残材を除去する。多関節ロボット50は、グリッパ70で棒材W1の残材を引き抜いてもよいし、残材を引き抜くための専用のエンドエフェクタを用意しておけばグリッパ70を専用のエンドエフェクタに交換してから棒材W1の残材を引き抜いてもよい。
以上により、1本の棒材W1が加工に使用される棒材供給加工処理が終了する。棒材W1の加工を継続する時、図6に示す棒材供給加工処理が繰り返し行われる。
旋盤1が稼働していない時には、専有面積が少なくなるように多関節ロボット50を配置することが可能である。図12は、稼働していない時の旋盤1を模式的に例示している。図12に示す多関節ロボット50は、なるべく専有面積が少なくなるように機械本体10の側部12に沿って配置されている。むろん、非稼働時の多関節ロボット50は、折り畳まれて配置されてもよい。
また、旋盤1を別の場所に動かしたり移設したりする時も、多関節ロボット50を図12に示す配置や折り畳まれた配置とすることにより作業が容易となる。
(4)具体例の作用、及び、効果:
図14は、比較例に係る旋盤900の正面を模式的に示している。尚、上述した例に類似する要素は、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。図14も加工室14を示すためドア15が開いている状態を示しているが、棒材W1の加工はドア15が閉じている状態で行われる。
図14に示す旋盤900の左方向D5には、旋盤900とは独立してバーフィーダー950が並置されている。バーフィーダー950は、主軸中心線AX1を中心として高速度で回転する長尺な棒材W1を支持する。従って、旋盤900とバーフィーダー950とは、セットで使用される。バーフィーダー950は、棒材W1を支持する以外に棒材W1の搬送機構等が必要であるため、Z軸方向において棒材W1よりも長い大きさを有している。従って、工場には、バーフィーダー950を設置するため、Z軸方向において長尺な棒材W1よりも長い設置スペースが必要である。また、主軸中心線AX1を中心として回転する棒材W1の芯出し作業は、感覚に頼る部分が多いため、工場に派遣された専門の技術者が行っている。
バーフィーダー950の制御は、旋盤900の制御から独立している。バーフィーダー950と旋盤900とをシステム化するためには、同期用のサーボシステムを構築する等、複雑なシステムを構築する必要がある。従って、バーフィーダー950と旋盤900とのシステム化は、容易ではない。
また、バーフィーダー950では、棒材W1の径の変更による段取り替えが面倒であり、段取り替えに時間がかかる。さらに、旋盤900とバーフィーダー950とを一旦設置した後に別の場所に動かしたり移設したりしようとすると、別々に移すしかないため、再び、専門の技術者による芯出し作業が必要となる。
尚、図14に示す旋盤900のようにガイドブッシュ23を備える主軸移動型旋盤の場合、加工室14からワークを搬入するためには、ワークをガイドブッシュ23に通してから主軸21に挿入して把持部22に把持させる必要がある。しかし、ワークをガイドブッシュ23に通してから主軸21に挿入することは、精度の高い位置決めが必要であり、非常に煩雑な制御が求められる。また、ガイドブッシュ23を通してから主軸21に挿入することが可能な長さがワークに必要であるため、その長さのワークを外部O1から加工室14に進入させることが求められる。従って、加工室14の入口スペースを大きくする必要がある。むろん、主軸21に挿入されない程度の短いワークをガイドブッシュ23に挿入しても、ワークを加工することができない。
主軸移動型旋盤では、長尺なワークを連続加工することが多いため、主軸21の後端21bから棒材W1を挿入することが望まれる。
一方、図1〜12に示す本具体例の旋盤1は、機械本体10の外部O1において多関節ロボット50がグリッパ70で棒材W1を把持して主軸中心線AX1に沿って後端21bから主軸21に供給する。これにより、Z軸方向において長い設置スペースが必要なバーフィーダーを旋盤1の側方に設置する必要が無くなる。バーフィーダーが不要になることにより、本具体例の旋盤1は、主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせることができ、作業者のスキルが要求され且つ手間がかかる芯出し作業が不要となり、棒材の径を変更する等の段取り替えの時間を少なくさせることができる。また、NC装置30により棒材供給用の多関節ロボット50が制御されるので、多関節ロボット50の専用コントローラーが不要である。
以上の解決に加え、本具体例の旋盤1は、様々な付帯作業も実施可能であるので、工場の省人化に寄与することができる。さらに、多関節ロボット50を図12に示す配置や折り畳まれた配置とすることにより、容易に旋盤1を別の場所に運んだり移設したりすることができる。
(5)変形例:
本発明は、種々の変形例が考えられる。
例えば、本技術を適用可能な旋盤は、ガイドブッシュを備えていない旋盤でもよいし、主軸固定型旋盤でもよい。
上述した多関節ロボット50のロボットアーム60は4個の関節を有しているが、ロボットアームの関節数は、3個でもよいし、5個以上でもよい。
多関節ロボットにより棒材を支持する箇所を増やすために、グリッパ70からZg軸方向へ所定距離離れた箇所において棒材を支持する受け部材(例えばV形の受け部材)がグリッパ70に取り付けられてもよい。
図8で示した芯出し処理において、NC装置30は、所定期間内のグリッパ70の加速度からグリッパ70の振幅を計算し、該振幅が許容範囲内でない場合に振幅が許容範囲内となるX,Y位置を探索してもよい。
棒材W1の芯出しを行うための情報IN1を取得するセンサー80は、変位センサーでもよい。例えば、X−Y平面において互いに異なる3方向から主軸中心線AX1の方を向いた変位センサーが棒材W1の変位を検出する場合、各変位センサーにより検出された変位に基づいて主軸中心線AX1が回転中心となるようにグリッパ70の位置を調整することが可能である。また、センサー80は、歪みセンサー等でもよい。
また、図13に例示するように、NC装置30において、機械学習プログラムPR3を実行するCPU31に機械学習部311、RAM33にデーターベースDBを構成し、機械学習によってグリッパ70の最適な位置を予測してもよい。図13は、現在のグリッパ70の位置で芯出しが必要かどうかを機械学習によって予測する構成を例示している。図13において、図5と一部重複する要素については記載及び説明を省略している。図13の下部には、データーベースDBの構造例が示されている。図13に示す機械学習プログラムPR3はROM32に書き込まれているが、RAM33に機械学習プログラムが格納されていてもよい。
まず、RAM33にはデーターベースDBが構築される。棒材W1の芯出しを行う際、NC装置30は、対象となる棒材W1の芯出しID(Mid)、長さLw、径Dw、および、材質Mwの情報をRAM33のデーターベースDBに記録する。芯出しID(Mid)は、芯出し対象の棒材の芯出し作業中に付与されるID(識別情報)であり、同じ個体の棒材の芯出しを行っている最中には同一のIDが付与される。棒材の個体が変わって芯出しがされるときには、芯出しID(Mid)も変更される。なお、これらの芯出しID(Mid)および棒材W1の情報は、旋盤1のオペレーターにより操作部40の入力部41から入力されてもよい。また、芯出しID(Mid)は個々の棒材ごとに固有に割り振られるIDでもよい。
次に、NC装置30は、芯出しを開始するときのグリッパ70のX方向の座標情報XC1およびY方向の座標情報YC1、座標情報XC1および座標情報YC1の位置にグリッパ70を配置した状態で芯出しし始めたときの情報IN1をRAM33のデーターベースDBに記録する。このとき、座標情報XC1および座標情報YC1はエンコーダー68aで取得される情報から推定した数値でもよいし、操作部40の入力部41から旋盤1のオペレーターが入力した数値でもよい。次に、情報IN1を利用して、芯出し作業が必要かどうかが判断される。詳細には、センサー80で取得する情報に閾値を設定しておくことにより、取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まっているかどうかを判定することができる。この判定は、芯出し作業が必要か(グリッパ70を移動させる必要があるかどうか)どうかを判定するものであり、NC装置30が判定してもよいし、旋盤1のオペレーターが判定してもよい。仮に取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まる場合は、判定結果JRを2とし、芯出し作業は行わずに芯出し作業完了とする。なお、NC装置30は、判定結果JRをRAM33のデーターベースDBに記録する。もし、取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まらない場合は、判定結果JRを1とし、芯出し作業が必要であると判定して再度芯出し作業を行う。
判定結果JRが1となり、再度芯出し作業を行う場合、データーベースDBに新たなレコードが生成される。このとき、芯出しID(Mid)および棒材W1の長さLwおよび径Dw、材質Mwの情報は同一の情報が自動で入力される。そして、芯出し作業を行っているとき、NC装置30は再度グリッパ70のX方向の座標情報XC1およびY方向の座標情報YC1および該座標での情報IN1を取得し、取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まっているかどうかが判定される。取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まる場合は、判定結果JRを2とし、更なる芯出し作業は行わずに芯出し作業完了とする。取得した情報IN1が閾値の範囲内に収まらない場合は、判定結果JRを1とし、芯出し作業を継続する。以下、芯出し作業をn回繰り返し、情報IN1が閾値の範囲内に収まるまで芯出し作業が繰り返される。繰り返しの間、芯出しID(Mid)は同一の値が付与される。なお、閾値については旋盤1のオペレーターが定めた所定の数値をROM32もしくはRAM33に記憶させておけばよい。
なお、芯出しID(Mid)、棒材のサイズを含む棒材情報(長さLw、径Dw、材質Mw)および座標情報XC1,YC1、情報IN1、判定結果JRは、それぞれが紐付けされてRAM33のデーターベースDBに記録される。旋盤1のオペレーターが芯出し作業を行うたびにデーターベースDBを更新する(データーベースDBのレコードを追加する)ことにより、データーの蓄積を行う。なお、図13の下部にはデーターベースDBの構築イメージを表している。
旋盤1においては、RAM33のデーターベースDBに蓄積したデーターが機械学習部311に入力される。NC装置30は、例えば、オペレーターによる入力指示を操作部40の入力部41から受け付けた時にデーターベースDBに蓄積したデーターを機械学習部311に入力する処理を行えばよい。具体的には、同一の芯出しID(Mid)が付与されているデーターのうち、判定結果JRが1のとき(情報IN1が閾値の範囲内に収まらないとき)のデーターを抽出し、抽出したデーターを「芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が有る場合のデーター」とする。詳細には、判定結果JRが1と同じレコードに記録されている棒材情報(長さLw、径Dw、材質Mw)およびグリッパの座標情報(XC1、YC1)、情報IN1を「芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が有る場合のデーター」とする。次に、同一の芯出しID(Mid)が付与されているデーターのうち、判定結果JRが2のとき(情報IN1が閾値の範囲内に収まるとき)のデーターを抽出し、抽出したデーターを「芯出し完了後のデーター(クリッパ70を適切な位置に移動させた後のデーター)」とする。詳細には、判定結果JRが2と同じレコードに記録されている棒材情報(長さLw、径Dw、材質Mw)およびグリッパの座標情報(XC1、YC1)、情報IN1を「芯出し完了後のデーター(クリッパ70を適切な位置に移動させた後のデーター)」とする。そして、「芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が有る場合のデーター」と「芯出し完了後のデーター」の両方のデーターを教師データーとして機械学習部311に入力する処理が行われる。また、芯出しID(Mid)が重複せず(つまり芯出しID(Mid)が同一のレコードが1つしかなく)、情報IN1が閾値の範囲を超えないとき(判定結果JRが2のとき)のデーターにおいては、棒材情報(長さLw、径Dw、材質Mw)およびグリッパ70の座標情報(XC1、YC1)、情報IN1を「芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が無い場合のデーター」とし、これらのデーターを教師データーとして機械学習部311に入力する処理が行われる。
機械学習部311は、教師データー(芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が有る場合のデーター、芯出し完了後のデーター、および芯出しのためにグリッパを移動させる必要性が無い場合のデーター)に基づいて教師あり学習を行い、現在のグリッパの位置で芯出しを行う必要があるか否かを判定する学習モデルLMを構築する。そして、機械学習部311は、構築した学習モデルLMをRAM33に記憶する。学習モデルLMが構築された状態で、旋盤1において芯出しを行うとき、NC装置30は、棒材情報(長さLw、径Dw、材質Mw)、現在のグリッパ70の座標情報、学習モデルLMをもとに情報IN1を予測する。この予測結果に基づき、現状のグリッパ70の位置で芯出しが必要かどうかを予測することが出来る。よって、芯出しが不要な位置にグリッパ70が配置されているときには芯出し作業が不要となる。なお、現状のグリッパ70の位置で芯出しが必要と判断された場合、機械学習部311は学習モデルLMを利用してグリッパ70の適切な座標を予測してもよい。この予測結果に基づき、NC装置30はグリッパ70を適切な位置に移動させることができる。よって、芯出し作業のそもそもの回数を減らすことが可能になる。機械学習部311が構築する学習モデルLMは、入力データーから情報IN1が閾値を超えるか否かの予測をすることが可能な学習モデルLMであればどのようなものを用いてもよい。例えば、公知のニューラルネットワークや、ベイジアンネットワークなどを用いることができる。ニューラルネットワークを学習モデルとして用いる場合には深層学習の手法により学習を進めるようにしてもよい。なお、ニューラルネットワーク、深層学習などの詳細については公知であるため説明を省略する。
なお、学習モデルLMを構築する際に、情報IN1を取得した日時や旋盤1の稼動状況、材料のロットナンバー、旋盤1のオペレーターID、旋盤1が設置されている工場の環境温度などのデータを追加で利用してもよい。これにより、旋盤の連続運転時間や材料による個体差、オペレーターによる機械の設定の個体差や環境温度による熱変位などを加味して機械学習を行えるようになる。また、機械学習部311はNC装置30において機械学習プログラムPR3を実行するCPU31により構成されたが、例えばNC装置30のI/F35をインターネットやイントラネットなどのネットワークに接続した状態では、ネットワークに接続された所定のサーバーやコンピューター、スマートフォン等に機械学習部を持たせてもよい。
(6)結び:
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により、主軸に棒材を供給するために必要なスペースを少なくさせる旋盤等の技術を提供することができる。むろん、独立請求項に係る構成要件のみからなる技術でも、上述した基本的な作用、効果が得られる。
また、上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、公知技術及び上述した例の中で開示した各構成を相互に置換したり組み合わせを変更したりした構成、等も実施可能である。本発明は、これらの構成等も含まれる。
1…旋盤、
10…機械本体、11…覆い、12…側部、13…下部、14…加工室、
20…主軸台、21…主軸、21a…前端、21b…後端、22…把持部、
23…ガイドブッシュ、24…対向主軸、25,26…刃物台、
30…NC装置、
36…Z軸モーター、37…回転モーター、
38…アクチュエーター、39…刃物台駆動モーター、
50…多関節ロボット、
60…ロボットアーム、
61…ベース、62a〜62c…リンク、63…リスト、64a〜64d…関節、
68…アーム駆動モーター、68a…エンコーダー、
70…グリッパ、72…掌、73,73a,73b…指、74a〜74d…ローラー、
75…オイルパン、76…潤滑油供給部、
78…グリッパ駆動モーター、78a…エンコーダー、
80…センサー、81…加速度センサー、85…径検出部、
AX1…主軸中心線、
D1…前面方向、D2…背面方向、D3…上方向、D4…下方向、
D5…左方向、D6…右方向、
IN1…情報、
O1…外部、
W1…棒材、W1a…前端。

Claims (5)

  1. 主軸中心線に沿った棒材を解放可能に把持する主軸を内部に有し、前記主軸の前端から出た前記棒材を加工する機械本体と、
    前記機械本体の外側に取り付けられたロボットアーム、及び、該ロボットアームの先端に取り付けられたグリッパを有し、前記機械本体の外部において前記グリッパで前記棒材を解放可能に把持し、該棒材を前記主軸中心線に沿って前記主軸の後端から前記主軸に供給する多関節ロボットと、
    を備える、旋盤。
  2. 前記機械本体は、前記棒材の加工の数値制御を行う数値制御装置を有し、
    前記数値制御装置は、前記多関節ロボットに対して、前記機械本体の外部において前記グリッパで前記棒材を把持させて該棒材を前記主軸中心線に沿って前記主軸の前記後端から前記主軸に供給させる制御を行う、請求項1に記載の旋盤。
  3. 前記多関節ロボットは、前記主軸の前記後端から前記主軸に供給された前記棒材の芯出しを行うための情報を取得するセンサーを有し、前記グリッパで把持した前記棒材に対して前記情報に基づいた芯出しを行う、請求項1又は請求項2に記載の旋盤。
  4. 前記芯出しが行われた前記棒材のサイズを含む棒材情報、前記棒材を把持した前記グリッパの位置、及び、前記センサーにより取得された前記情報に基づいた機械学習により、現在の前記グリッパの位置で前記芯出しを行う必要があるか否かを判定する学習モデルを生成する機械学習部をさらに備える、請求項3に記載の旋盤。
  5. 前記グリッパで把持された前記棒材の径を検出する径検出部と、
    該径検出部により検出された径が設定された径の許容範囲内であるか否かを判断し、許容範囲内でないと判断した場合に警告を出力する警告部と、をさらに備える、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の旋盤。
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