JP2021051604A - ドライブレコーダ、データ記録方法およびプログラム - Google Patents

ドライブレコーダ、データ記録方法およびプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】車両周辺の状況に応じてドライブデータを適切に記録する。【解決手段】ドライブレコーダ10は、車載カメラ32が撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得する取得部12と、取得部12が取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および対象物の種類を特定する特定部14と、特定部14が特定した対象物の種類に応じて定められる対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて対象物の優先度を算出する評価部16と、評価部16が算出した対象物の優先度に基づいてイベントを検出するイベント検出部18と、イベント検出部18によるイベントの検出を契機として、取得部12が取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録する記録制御部20と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、ドライブレコーダ、データ記録方法およびプログラムに関する。
近年、車両の周囲の画像を撮像して記録するドライブレコーダが広く普及している。ドライブレコーダでは、例えば、加速度センサの検出値が所定の閾値を超えることをトリガとして、トリガ検出の前後数秒間に取得される各種データを一つの運転情報としてメモリカードに記録する(例えば、特許文献1参照)。
特開2010−257484号公報
近年、車両の接触や急ブレーキといった事象が発生していなくても、ドライブレコーダのデータを証拠としての残しておきたいというニーズが存在する。例えば、煽り運転などの迷惑行為を受けたり、車両の近くを通る歩行者がよろけてケガをしたりすることでトラブルにつながる可能性がある。このような状況は、加速度センサの検出値をトリガとして記録することはできない。一方、全てのデータを記録しておくことはドライブレコーダの記録容量の制限等から現実的とは言えない。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、車両周辺の状況に応じて適切にデータを記録する技術を提供することを目的とする。
本発明のある態様のドライブレコーダは、車載カメラが撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得する取得部と、取得部が取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および対象物の種類を特定する特定部と、特定部が特定した対象物の種類に応じて定められる対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて対象物の優先度を算出する評価部と、評価部が算出した対象物の優先度に基づいてイベントを検出するイベント検出部と、イベント検出部によるイベントの検出を契機として、取得部が取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録する記録制御部と、を備える。
本発明の別の態様は、データ記録方法である。この方法は、車載カメラが撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得するステップと、取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および対象物の種類を特定するステップと、特定した対象物の種類に応じて定められる対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて対象物の優先度を算出するステップと、算出した対象物の優先度に基づいてイベントを検出するステップと、イベントの検出を契機として、取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録するステップと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組合せや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、車両周辺の状況に応じて適切にデータを記録できる。
実施の形態に係るドライブレコーダの機能構成を模式的に示すブロック図である。 共通要素の評価基準を模式的に示す図である。 個別要素の評価基準を模式的に示す図である。 報知優先度の調整係数を模式的に示す図である。 報知態様の設定画面を模式的に示す図である。 報知態様の設定画面を模式的に示す図である。 実施の形態に係るデータ記録方法を示すフローチャートである。 図7の報知処理の詳細を示すフローチャートである。 図7の記録処理の詳細を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。かかる実施の形態に示す具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
実施の形態を詳細に説明する前に概要を述べる。本実施の形態は、車両周辺に衝突の危険があると考えられる対象物が存在する状況をイベントとして検出してドライブデータを記録するドライブレコーダである。本実施の形態では、車両周辺の対象物の種類を自動車、自転車、歩行者、その他(交通標識、建築物や落下物)などに分類し、対象物の種類に応じて定められる複数の要素について対象物を評価することで、その対象物をイベントとして検出すべきか否かの優先度を算出する。例えば、歩行者であれば、歩行者の身長、ふらつき等の挙動、視線方向、車椅子や杖などの補助具の使用有無、歩行の速度や向きといった複数の要素に基づいて優先度を評価する。これにより、対象物の種類や要素に応じて何らかの事故やトラブルが発生する可能性が高い状況を特定し、その後に実際に事故等が発生したか否かによらずにイベントデータを記録できるようにする。本実施の形態によれば、事故等につながらない場合であっても危険度の高い状況を記録でき、証拠として残しおきたいと考える重要なデータを自動的に記録できる。
本実施の形態に係るドライブレコーダは、算出した優先度に基づいて、車両の運転者や対象物に警告のための報知をしてもよい。本実施の形態では、車両の現在位置および現在時刻に応じて優先度の評価基準や運転者と対象物のいずれに警告をするか否かの報知基準を可変としてもよい。例えば、夜間の繁華街近傍を車両が走行する場合、歩行者全般の報知優先度を高めたり、ふらつきの大きい歩行者の報知優先度を高めたりするとともに、ふらつきの大きい歩行者に対する警告をせずに運転者にのみ警告をするようにしてもよい。また、朝や夕方といった登下校時間帯の学校近傍を車両が走行する場合、低身長の子供の報知優先度を高め、低身長の子供には警告をせずに運転者にのみ警告をしてもよい。このようにして、対象物の種類や要素、車両の現在位置や現在時刻に基づいて警告すべき対象および警告の態様を決めることで、衝突予防のためのより適切な報知が実現されるようにしてもよい。なお、本実施の形態において、上述の報知機能は必須の構成ではなく、報知機能を有していなくてもよい。
図1は、ドライブレコーダ10の機能構成を模式的に示すブロック図である。図示する各機能ブロックは、ハードウェア的には、コンピュータのCPUやメモリをはじめとする素子や機械装置で実現でき、ソフトウェア的にはコンピュータプログラム等によって実現されるが、ここでは、それらの連携によって実現される機能ブロックとして描いている。したがって、これらの機能ブロックはハードウェア、ソフトウェアの組み合わせによっていろいろなかたちで実現できることは、当業者には理解されるところである。
ドライブレコーダ10は、車載ネットワーク48を介して車両に搭載される各種機器と接続される。車載ネットワーク48には、ナビゲーション装置30、車載カメラ32、車載センサ34、車外用表示装置38、車外用スピーカ40、車内用表示装置42、車内用スピーカ44、入力装置46などが接続される。ドライブレコーダ10の機能構成を詳述する前に周辺機器について説明する。
ナビゲーション装置30は、地図情報を有し、地図上での車両の現在位置を特定する。ナビゲーション装置30は、地図上に設定される地域に関する情報を有し、車両の現在位置がどの地域に含まれるかを特定するための情報を有する。ナビゲーション装置30は、例えば都市計画法で定められる用途地域に関する情報を有し、車両の現在位置が住居地域、商業地域、工業地域等のいずれであるかが特定できるようにする。ナビゲーション装置30は、学校や病院などの公共施設の位置、商店街や繁華街の位置に関する情報を有し、車両の現在位置が公共施設や繁華街等の近傍であるかを特定できるよう構成されてもよい。
車載カメラ32は、車両の周辺を撮像するよう構成され、例えば、車両の前方を撮像するように構成される。車載カメラ32は、車両の室外のみを撮像するように構成されてもよいし、車両の室外および室内の双方を撮像するように構成されてもよい。車両に複数のカメラが搭載されてもよく、例えば複数のカメラのそれぞれが車両の前方、後方、側方を撮像してもよい。車載カメラ32は、車両の運転者を撮像してもよく、運転者の視線方向が特定できるように運転者の顔を撮像してもよい。車載カメラ32は、カメラの周囲360度の全てを実質的に撮像可能な全天周カメラであってもよい。車載カメラ32は、ドライブレコーダ10とは別体であってもよいし、ドライブレコーダ10に内蔵されていてもよい。
車載センサ34は、車両に関する情報や車両の周辺状況に関する情報を取得するための機器である。車載センサ34には、車両周辺に存在する物体の位置および距離を測定するためのレーダセンサ、ライダ(LiDAR;Light Detection and Ranging)などが含まれる。その他、車載センサ34の具体例として、車速センサ、舵角センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、位置情報センサ(GPSセンサ)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。車載センサ34の少なくとも一部は、ドライブレコーダ10に内蔵されてもよい。例えば、ドライブレコーダ10に加速度センサや位置情報センサなどが設けられてもよい。
車外用表示装置38は、車両周辺の歩行者、自動車や自転車の運転者に向けて視覚的に報知するための装置である。車外用表示装置38は、例えば、車両の前方、右前方、左前方、右側方、左側方、後方といった車両周辺の一部領域のみを照明し、照明する一部領域に向けて注意喚起をする。車外用表示装置38は、文字や図形などを車両周辺に投射可能となるよう構成されてもよいし、車両の外側に配置されるディスプレイであってもよい。
車外用スピーカ40は、車両周辺の歩行者、自動車や自転車の運転者に向けて音声により報知するための装置である。車外用スピーカ40は、車両のクラクションであってもよいし、特定方向に音声を出力可能な指向性スピーカであってもよい。車外用スピーカ40は、車両の前方、右前方、左前方、右側方、左側方、後方といった車両周辺の一部領域に向けて警告音や警告のメッセージ音声を出力可能となるよう構成されてもよい。
車内用表示装置42は、車両の運転者に向けて視覚的に報知するための装置である。車内用表示装置42は、液晶ディスプレイやヘッドアップディスプレイなどの表示デバイスであり、車両のセンターコンソールやダッシュボードの位置に取り付けられる。車内用表示装置42は、車両の前方や左右のウインドシールドに車外の対象物に重畳するように枠線や警告マークなどを表示することで運転者が注意すべき対象物を報知してもよい。車内用表示装置42は、リアビューミラーに見える対象物に重畳表示してもよいし、バックモニタやサイドビューモニタに表示される対象物に重畳表示してもよい。
車内用スピーカ44は、車両の運転者に向けて音声により報知する装置である。車内用スピーカ44は、運転者の周囲の複数位置に設けられ、例えば、運転者の前方、右前方、左前方、右側方、左側方、後方といった注意すべき対象物が位置する方向から警告音が聞こえるように構成されてもよい。
入力装置46は、運転者から操作入力を受け付ける装置である。入力装置46は、例えば、車両のセンターコンソールやダッシュボード、ステアリングホイールの位置に取り付けられる。入力装置46は、ユーザの手で操作するボタンやスイッチで構成されてもよいし、タッチパネルなどで構成されてもよい。入力装置46は、ユーザの音声入力を受け付けるように構成されてもよく、例えばマイクを含んでもよい。
つづいて、ドライブレコーダ10の機能構成を詳述する。ドライブレコーダ10は、取得部12、特定部14、評価部16、イベント検出部18および記録制御部20を備える。ドライブレコーダ10は、報知態様設定部22、報知態様決定部24および報知制御部26を備えてもよい。
取得部12は、車両の走行や運転に関するドライブデータ(運転情報ともいう)を取得する。取得部12は、運転情報として車両の周辺状況に関する情報を取得する。取得部12は、車載カメラ32により撮像される車両周辺の画像、車載センサ34により検出される車両周辺の物体の位置に関する情報などを取得する。取得部12は、運転情報として車載カメラ32により撮像される運転者の画像を取得する。取得部12は、ナビゲーション装置30から車両の現在位置や現在時刻に関する情報や、車両の現在位置が含まれる地域に関する情報を運転情報として取得する。
特定部14は、取得部12が取得する運転情報に基づいて、車両周辺に存在する対象物を特定し、対象物の種類を特定する。特定部14は、車両周辺を撮像した画像に含まれる自動車、自転車、歩行者、その他(交通標識、建築物や落下物)などをパターン認識などの技術を用いて特定する。特定部14は、車両周辺を撮像した画像に複数の対象物が含まれる場合、複数の対象物のそれぞれを種類とともに特定する。
評価部16は、特定した対象物を評価して対象物の優先度を算出する。ここで「優先度」とは、対象物が車両に衝突する可能性(または危険性)の高さを判別する指標であり、運転情報をイベントデータとして記録する契機となるイベントを検出するために用いられる。例えば、優先度が所定の閾値以上となる場合にイベントが検出される。なお、ドライブレコーダ10が報知機能を有する場合、対象物または運転者に報知するか否かを判別するための指標として「優先度」が用いられてもよい。優先度は、報知すべき対象物が複数存在する場合にいずれの対象物を優先して報知すべきかを判別するためのレベルとして使用されてもよい。
評価部16は、対象物の種類に依らずに定められる共通要素と、対象物の種類に応じて定められる個別要素とをそれぞれ評価して優先度を算出する。優先度を算出するための各要素は、段階的に評価され、例えば3段階で評価される。
図2は、共通要素の評価基準を模式的に示す図である。優先度は「0」、「1」「2」の3段階で評価され、「対象物の相対距離」、「対象物の移動方向および移動速度」、「運転者の視線方向」の3つの共通要素が評価される。例えば、車両から対象物までの相対距離が近いほど優先度が高く評価され、相対距離が20m以上であれば優先度が「0」、相対距離が10m以上20m未満であれば優先度が「1」、相対距離が10m未満であれば優先度が「2」となる。同様にして、対象物が車両に近づくように移動する場合には優先度が高くなり、対象物が車両から離れるように移動する場合には優先度が低くなる。例えば、自車両に他車両が急接近するような煽り運転を受ける場合には、優先度が高く算出される。
また、運転者の視線方向と対象物の位置が一致する場合には優先度が低くなり、運転者の視線方向と対象物の位置が一致しない場合には優先度が高くなる。対象物の位置および運転者の視線方向の一致性は、例えば、運転者が対象物の方向に視線を合わせる頻度によって評価できる。運転者の視線方向は、運転者の顔面を撮像する画像に含まれる眼球の向きを検出することで特定できる。例えば、眼球を動かしたときに移動する動点と、眼球を動かしたとしても移動しない基準点との位置の差に基づいて眼球の向きを検出し、視線方向を特定できる。このとき、動点として眼球の虹彩や瞳孔を用いることができ、基準点として目頭や目尻、運転者を照明するための点光源が眼球に映り込むことで生じる角膜反射点を用いることができる。
図3は、個別要素の評価基準を模式的に示す図であり、対象物が歩行者である場合の個別要素について示す。個別要素についても優先度が「0」、「1」「2」の3段階で評価され、「身長」、「歩行補助」、「挙動(ふらつき)」、歩行者の視線方向」の4つの個別要素が評価される。例えば、未就学児の平均身長に相当する1m未満の身長であれば優先度が「2」、小学生の平均身長に相当する1m以上1.5m未満の身長であれば優先度が「1」、中学生以上の平均身長に相当する1.5m以上の身長であれば優先度が「0」となる。車椅子や盲導犬といった歩行補助がある場合には優先度が「2」となり、杖やカート(手押車)といった歩行補助がある場合には優先度が「1」となり、歩行補助がなければ優先度が「0」となる。また、歩行者のふらつきが大きい場合には優先度が高くなり、歩行者のふらつきが小さい場合には優先度が低くなる。さらに、歩行者の両目が検知可能である場合には視線方向が車両に向けられているとみなして優先度を低くし、歩行者の片目のみが検知される場合や歩行者の両目とも検知されない場合には視線方向が車両に向けられていないとみなして優先度を高くする。
個別要素は、歩行者のみならず、自動車や自転車、交通標識などの異なる種類の対象物にも設定される。例えば、自動車であれば、自動車の車種(小型車、普通車、大型車など)、ブレーキランプの点灯状態、ウインカの点滅状態などを個別要素として用いることができる。自転車であれば、補助席や荷物の有無、乗員数、ハンドルの操作状態(両手操作、片手操作、両手離し)などを個別要素として用いることができる。交通標識であれば、標識の種類(規制標識、警戒標識、案内標識)、指示標識や補助標識の有無、規制時間帯に該当するか否かなどを個別要素として用いることができる。
なお、上述の共通要素や個別要素および各要素の評価の段階数は一例にすぎない。上述とは異なる共通要素や個別要素が用いられてもよいし、上述の共通要素や個別要素の一部が用いられなくてもよい。また、各要素は2段階や4段階以上の段階数で評価されてもよいし、連続的な数値として評価されてもよい。例えば、対象物の移動速度について、移動速度の増減に応じて優先度が連続的に増減するように評価基準を定めてもよい。その他、歩行者の身長について、身長の値を変数とする数式を用いて優先度が算出されてもよい。
評価部16は、車載カメラ32の撮像画像や車載センサ34の検出結果を解析することで、上述の共通要素および個別要素の評価を行う。例えば、共通要素の「対象物の相対距離」や「対象物の移動方向および移動速度」は、レーダセンサやLiDARの検出結果に基づいて評価できる。また、共通要素の「運転者の視線方向」は、運転者を撮像した画像を解析することで評価できる。個別要素の「身長」「歩行補助」「挙動(ふらつき)」「歩行者の視線方向」は、車両周辺を撮像した画像を解析することで評価できる。
評価部16は、要素ごとの評価結果を足し合わせることで、対象物の優先度を算出する。例えば、対象物が歩行者であれば、図2の3つの共通要素について決定される優先度と、図3の4つの個別要素について決定される優先度とを合算することで、歩行者の優先度が算出される。一例を挙げれば、図2の共通要素の評価結果が左から順に「0:相対距離が20m以上」、「2:歩行者が車両に近づく」、「1:運転者の視線方向が部分一致」であり、図3の個別要素の評価結果が左から順に「2:身長1m未満」、「0:歩行補助なし」、「1:ふらつき中」、「2:歩行者の視線方向が一致せず」である場合、優先度は「8(=0+2+1+2+0+1+2)」となる。このようにして、対象物ごとに優先度が算出される。
評価部16は、複数の対象物が同時に特定される場合、複数の対象物のそれぞれについて優先度を算出する。評価部16は、複数の対象物の優先度を算出することで、複数の対象物のうち少なくとも一つの対象物の優先度が高い場合にイベントを検出できる。また、ドライブレコーダ10が報知機能を有する場合には、複数の対象物のうちいずれの対象物を優先的に報知するかの優先順位付けが可能となる。この場合、算出された優先度の値が大きいほど優先順位を上位とする。
評価部16は、対象物の種類や、車両の現在位置および現在時刻に応じて対象物の優先度を調整してもよい。評価部16は、対象物の種類に応じて算出された優先度に調整係数を掛け合わせることにより、特定種類の対象物の優先度を相対的に高めたり、相対的に低くしたりしてもよい。評価部16は、場所および時間帯の組み合わせに応じた複数の評価基準(例えば調整係数)を有し、車両の現在位置および現在時刻に対応する評価基準を用いて優先度を算出してもよい。具体的には、要素ごとの評価結果の合計値に対して所定の調整係数を掛け合わせることにより、最終的な優先度が算出される。
図4は、優先度の調整係数を模式的に示す図である。評価部16は、場所および時間帯の組み合わせに応じた複数の評価基準A〜Eを有し、車両の現在位置および現在時刻に対応する評価基準を用いて優先度を算出する。評価基準Aは、場所および時間帯が指定されていない通常時に参照する基準であり、対象物の種類ごとに異なりうる値の調整係数が定められている。評価基準Aの調整係数は、歩行者が1.5倍、自転車が1倍、自動車が0.5倍、交通標識が0.2倍、その他が1倍に設定されている。これにより、歩行者や自転車の優先度が相対的に高くなる一方、自動車や標識の優先度が低くなる。評価基準Bは、場所のみが指定されており、車両が自動車専用道路を走行中に用いられる。評価基準Cは、時間帯のみが指定されており、場所が指定されていない夜間に用いられる。
評価基準Dは、場所および時間帯の双方が指定されており、朝(7時−9時)や夕方(15時−17時)の登下校時間帯の学校近傍を指定している。車両が学校近傍を走行しているか否かは、例えば、車両の周囲500m以内や300m以内に学校が存在するか、スクールゾーンに指定される地域を走行しているかに基づいて判定される。評価基準Dでは、歩行者や自転車の優先度が評価基準Aよりもさらに高められ、登下校中の子供を優先できるようにしている。評価基準Eは、夜間(例えば18時〜24時)の繁華街が指定されており、酔っぱらいの歩行者を優先できるようにしている。
場所および時間帯の組み合わせに応じた調整係数は、個別要素ごとに設定されてもよい。例えば、登下校時間帯の学校近傍では、歩行者の個別要素のうち「身長」の調整係数を2倍とすることで、身長1m未満の優先度が「4(=2×2)」となるようにし、低身長の子供の優先度を高めてもよい。別の例として日中(例えば9時−15時)の病院近傍や介護施設近傍では、「歩行補助」の調整係数を2倍とすることで、歩行補助を必要とする通院者や高齢者の優先度を高めてもよい。その他、夜間(例えば18時−24時)の繁華街では、「挙動(ふらつき)」の調整係数を2倍とすることで、飲酒により千鳥足となった歩行者の優先度を高めてもよい。調整係数は、複数の個別要素のうちのいずれか一つにのみ設定されてもよいし、二以上の個別要素に対して設定されてもよい。
なお、対象物の種類や個別要素ごとに異なる調整係数を設定する代わりに、個別要素ごとに優先度の値を異ならせてもよい。例えば、歩行者の個別要素については、「4」「2」「0」の3段階とする一方、自動車の個別要素については「2」「1」「0」や「1」「0.5」「0」の3段階としてもよい。その他、歩行者の「身長」の優先度については「4」「2」「0」の3段階にする一方、歩行者のその他の個別要素の優先度については「2」「1」「0」の3段階にしてもよい。これにより、特定種類の対象物(例えば歩行者)や個別要素が特定条件を満たす対象物(例えば身長が1m未満の歩行者)について、優先度を相対的に高くできる。
イベント検出部18は、運転情報をイベントデータとして記録するためのトリガとなるイベントを検出する。イベント検出部18は、例えば、車両の走行速度や加速度の情報、アクセル、ブレーキおよびハンドルなどの操作情報から、急ブレーキ、急ハンドル、急発進などによる車両挙動の急激な変化をイベントとして検出する。イベント検出部18は、例えば、加速度センサの検出値が所定の閾値以上となる場合にイベントを検出する。イベント検出部18は、車載センサ34として設けられる加速度センサの検出値を用いてもよいし、ドライブレコーダ10に搭載される加速度センサ(不図示)の検出値を用いてもよい。また、イベント検出部18は、評価部16が算出した優先度に基づいてイベントを検出する。イベント検出部18は、評価部16が算出した優先度が所定の閾値以上となる場合にイベントを検出する。イベント検出部18は、例えば、評価部16が算出した優先度が「6」以上や「7」以上となる場合にイベントとして検出する。
記録制御部20は、イベント検出部18によるイベントの検出を契機として記録部28にイベントデータを記録する。記録部28は、SDカード(登録商標)などのフラッシュメモリで構成される。記録部28は、例えば、ドライブレコーダ10に設けられるスロットに挿入して使用され、ドライブレコーダ10から取り外し可能となるよう構成される。記録部28は、ドライブレコーダ10に内蔵されていてもよい。記録部28は、ハードディスクドライブなどの磁気記憶装置で構成されてもよい。イベントデータは、記録部28において上書禁止の属性で記録される。
記録制御部20は、イベントデータとして、取得部12が取得する運転情報を記録部28に記録する。イベントデータに含まれる運転情報として、車載カメラ32が撮像した車両周辺の画像や運転者の画像が記録される。イベントデータに含まれる運転情報として、車載センサ34から取得する車両の走行速度や加速度の情報、アクセル、ブレーキおよびハンドルなどの操作情報などが記録されてもよいし、ナビゲーション装置30から取得する車両の位置情報などが記録されてもよい。
記録制御部20は、イベントデータとして、イベント検出部18により検出されたイベントに関する情報(イベント情報ともいう)を記録部28に記録する。例えば、イベント検出部18が加速度センサの検出に基づいてイベントを検出した場合、「衝撃検知」などのイベントを識別する情報や加速度の検出値などがイベント情報として記録される。また、イベント検出部18が優先度に基づいてイベントを検出した場合、「危険予測」などのイベントを識別する情報や、「歩行者」や「自動車」といった優先度が閾値以上となった対象物の種類を特定する情報などがイベント情報として記録される。記録制御部20は、優先度が閾値以上となった対象物が撮像された画像に含まれる対象物を強調するためのマーカ表示等を付与し、事後的に画像を確認するときに危険予測された対象物が判別しやすくなるようにしてもよい。
記録制御部20は、イベントデータとして、評価部16による評価結果を記録部28に記録してもよい。記録制御部20は、評価部16が評価した対象物の種類、対象物ごとの優先度の値、優先度の算出に用いた複数の要素ごとの優先度の値などをイベントデータとして記録してもよい。記録制御部20は、イベントデータが記録される期間にわたって時間経過とともに変化する対象物の優先度の時系列データや、優先度の算出に用いた複数の要素ごとの優先度の時系列データを記録してもよい。
記録制御部20は、イベントデータの記録の契機となったイベントの種類に依らずに、評価部16による評価結果をイベントデータとして記録してもよい。つまり、加速度センサの検出値に基づく「衝撃検知」の場合であっても、評価部16が算出した優先度の値に基づく「危険予測」の場合であっても、評価部16による評価結果をイベントデータとして記録してもよい。なお、記録制御部20は、イベントデータの記録の契機となったイベントが優先度に基づく場合にのみ評価部16による評価結果をイベントデータとして記録してもよい。つまり、加速度センサの検出値に基づく衝撃検知の場合、記録制御部20は、評価部16による評価結果をイベントデータとして記録しなくてもよい。
記録制御部20は、ドライブレコーダ10が報知機能を有する場合、イベントデータとして、報知態様に関する情報を記録部28に記録してもよい。記録制御部20は、後述する報知制御部26による報知が実行された場合、報知の実行内容や実行タイミングに関する情報をイベントデータとして記録してもよい。
記録制御部20は、イベントが検出された場合、イベント検出タイミングを含む所定期間(例えば、イベント検出タイミングの前後10秒ずつ)のイベントデータを記録部28に記録する。記録制御部20は、優先度に基づくイベント検出がなされた場合、優先度が所定の閾値以上となる期間にわたってイベントデータを記録部28に記録してもよい。記録制御部20は、優先度が所定の閾値以上となることを契機にイベントデータの記録を開始し、優先度が所定の閾値未満に下がるまでイベントデータの記録を継続してもよい。記録制御部20は、優先度が所定の閾値以上となったタイミングよりも所定時間(例えば10秒)だけ手前のタイミングに対応するイベントデータから記録を開始し、優先度が所定の閾値未満となったタイミングから所定時間(例えば10秒)だけ経過したタイミングに対応するイベントデータまで記録を継続してもよい。
記録制御部20は、第1イベントの発生を契機としたイベントデータの記録中に第1イベントとは別の第2イベントが発生した場合、第1イベントと第2イベントをまとめて一つのイベントデータとして記録してもよい。言いかえれば、一つのイベントデータに対して第1イベントに関するイベント情報と第2イベントに関するイベント情報の双方が記録されてもよい。例えば、優先度が閾値以上となって第1イベントが検出された後、優先度が閾値以上となった対象物と車両が接触して第2イベントが検出された場合に、両者を一つのイベントデータにまとめて記録してもよい。
記録制御部20は、イベントが検出されていない状況下において、イベントデータとして記録される可能性のある情報を記録部28に常時記録してもよい。記録制御部20は、イベントが検出されていない状況下において、イベントデータとして記録される可能性のある情報を記録部28に上書可能のフラグを付与して記録し、イベントが検出された場合に上書可能で記録されているデータを上書不可のフラグに変更することにより、イベントデータとして記録するようにしてもよい。記録制御部20は、記録部28に常時記録される運転情報に対し、イベントデータとして記録されるべき期間の開始タイミングと終了タイミングに上書不可のフラグを付与することで、上書不可のイベントデータとして記録されるようにしてもよい。
つづいて、ドライブレコーダ10の報知機能について説明する。報知態様設定部22は、評価部16が算出した車両周辺の優先度の高い対象物について、運転者または対象物のいずれに報知するのか、運転者と対象物の双方に報知するのかに関する設定値を保持する。報知態様設定部22は、報知態様の設定変更をするための操作画面を車内用表示装置42に表示させ、入力装置46を通じて運転者が報知態様の設定を変更できるようにする。
図5は、車内用表示装置42に表示される報知態様の設定画面を模式的に示す図であり、対象物の種類ごとの設定画面を示す。画面の左側には対象物の種類(歩行者、自転車、自動車、交通標識、その他)が列挙され、画面の右側には報知対象の要否を選択するためのラジオボタンが配置されている。「相手」は対象物に対する報知を意味し、「自分」は運転者に対する報知を意味する。右側のラジオボタンにおいて、黒丸は報知の実行を意味する「有効」の設定であり、白丸は報知の非実行を意味する「無効」の設定である。例えば、歩行者の項目では、「相手」と「自分」の双方への報知が有効(黒丸)となっているため、優先度の高い歩行者を特定した場合には、歩行者と運転者の双方に報知される。自転車の項目では、「自分」への報知のみが有効(黒丸)であり、「相手」への報知が無効(白丸)であるため、優先度の高い自転車を特定した場合には、運転者のみに報知され、「相手」である自転車に対しては報知されない。自動車の項目では、「相手」への報知のみが有効(黒丸)であり、「自分」への報知が無効(白丸)であるため、優先度の高い自動車を特定した場合には、「相手」である車外の自動車のみに報知され、車内の運転者に対しては報知されない。なお、交通標識やその他(建築物)については、対象物に対して報知する意味がないため、「相手」である対象物の設定が不可とされ、運転者への報知の要否のみが設定可能となる。
図6は、報知態様の設定画面を模式的に示す図であり、例外設定をするための設定画面を示す。例外設定画面では、対象物の種類、対象物に応じた共通要素および個別要素、場所、時間帯、優先度といった様々な条件を組み合わせて報知態様を設定できる。例外設定画面に設定した条件は、図5の一般的な報知条件よりも優先して反映される。右側のラジオボタンにおいて、黒丸は報知の実行を意味する「有効」の設定であり、白丸は報知の非実行を意味する「無効」の設定であり、二重丸は図5の一般的な報知条件を優先することを意味する設定である。例えば、共通要素である場所(学校周辺)および対象物の種類(歩行者)を組み合わせた条件において、「相手」である歩行者に報知が行われるように黒丸が設定され、「自分」である運転者への報知は、図5の一般条件を参照するように二重丸が設定されている。さらに、歩行者の個別要素である身長を組み合わせた条件において、対象物が低身長や中身長の子供の場合には、運転者にのみ報知が行われるように設定されている。また、共通要素である時間帯(深夜22時−4時)の条件では、近隣住宅への影響を加味して相手(車外)への報知をしないように設定されている。さらに、優先度が「5」以上と判定される歩行者については、運転者への報知がなされるように設定されている。また、共通要素の「運転者の視線方向」について、運転者の視線方向と一致しない対象物について運転者への報知がなされるように設定されている。
報知態様決定部24は、評価部16が算出する優先度と、報知態様設定部22の報知態様の設定に応じて、どのような報知を実行するかを決定する。報知態様決定部24は、評価部16が算出する優先度に基づいて報知すべき対象物を決定する。報知態様決定部24は、複数の対象物が同時に特定される場合、優先度が最も高い対象物を報知すべき対象物として決定し、それ以外の対象物について報知すべき対象物から除外する。報知態様決定部24は、優先度が所定の閾値以上となる対象物のみを報知対象としてもよい。例えば、図2および図3に示す例において、優先度が「3」以上または「4」以上となる対象物のみを報知対象としてもよい。言いかえれば、優先度が所定の閾値未満となる対象物しか特定されない場合には、報知しない旨を決定してもよい。
報知態様決定部24は、報知すべき対象物を決定した後、その対象物について運転者への報知の要否および対象物への報知を報知態様設定部22の設定に基づいて決定する。具体的には、図5および図6の設定画面で設定される報知態様にしたがって運転者および対象物への報知の要否が決定される。なお、優先度の値が同じとなる対象物が複数存在する場合には、それぞれの対象物への報知が同時に実現されるように報知態様を決定する。例えば、運転者のみに報知すべき対象物Aと、対象物のみに報知すべき対象物Bの双方に報知すべき場合には、運転者および対象物の双方に対して報知が実行される。また、運転者のみに報知すべき対象物が複数存在する場合には、それらをまとめて1回だけ運転者に報知する。
報知制御部26は、報知態様決定部24の決定にしたがって、車外用表示装置38、車外用スピーカ40、車内用表示装置42および車内用スピーカ44を用いて報知を実行させる。報知制御部26は、車外用表示装置38および車内用表示装置42を用いた視覚的な報知のみを実行させてもよいし、車外用スピーカ40および車内用スピーカ44を用いた音声による報知のみを実行させてもよいし、これらを組み合わせて視覚的な報知と音声による報知を同時に実行させてもよい。
報知制御部26は、例えば、車両のクラクションを鳴らすことで対象物に対して音声による報知を実行させる。報知制御部26は、「車が通ります」といった音声メッセージを出力することで対象物に対する音声による報知を実行させてもよい。この場合、報知すべき対象物が存在する方向に音声を出力することにより、その他の対象物に向けて報知音声が届かない、または、届きにくくなるようにしてもよい。報知制御部26は、対象物に向けて車両のヘッドランプを点灯させたり、ブレーキランプやウインカを点灯させたりすることによって対象物に視覚的に報知を実行させてもよい。報知制御部26は、対象物が存在する路面付近を模様が施されたパターン光や均一光で照明させたり、対象物に向けたディスプレイに警告のためのメッセージを表示させたりしてもよい。
報知制御部26は、車内に警告音を出力させたり、「左側に歩行者です」といった対象物の種類および位置を特定するためのメッセージを出力させたりすることで運転者に対する音声による報知を実行させてもよい。「車椅子利用者です」や「歩行者の死角にいます」といった個別要素に関する情報を報知させてもよいし、優先度の数値を運転者に通知させてもよい。また、対象物が位置する方向から音声が聞こえるように音像を制御することにより、運転者の注意が対象物が位置する方向に向けられるようにしてもよい。また、対象物の優先度に応じて報知の音量や音色などを変化させてもよい。例えば、優先度が高いほど報知の音量を上げたり、運転者に気づきやすい音色の警報音を出力させたりしてもよい。
報知制御部26は、ナビゲーション画面やドライブレコーダ画面に表示を行うことで運転者に対する視覚的な報知を実行させてもよい。例えば、ドライブレコーダ画面に報知すべき対象物が含まれる場合、その対象物を枠線で囲ったり、マークを付したりすることで対象物を強調表示させてもよい。ヘッドアップディスプレイを用いてウインドシールドの対象物の位置に対応する箇所に枠線やマークを表示させ、ウインドシールド越しに見える対象物に重畳する表示がなされてもよい。その他、注意すべき対象物との衝突を回避するために車両の進行方向を誘導する矢印画像を表示させてもよい。リアビューミラーやサイドビューミラーに映る対象物に重畳するように警告画像を表示させてもよい。
報知制御部26は、例えば、1秒〜2秒間程度といった所定時間にわたって報知を行った後に報知を終了させる。報知制御部26は、運転者に対する報知の場合、運転者の視線が報知した対象物に向けられるまで報知を継続した後に報知を終了させてもよい。報知制御部26は、対象物に対する報知の場合、歩行者や自転車の乗員の視線が車両に向けられるまで報知を継続した後に報知を終了させてもよいし、歩行者や自転車が車両から離れるまで報知を継続した後に報知を終了させてもよい。
図7は、実施の形態に係るデータ記録方法を示すフローチャートである。取得部12は、車載カメラ32や車載センサ34などから運転情報を取得する(S10)。特定部14は、取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および対象物の種類を特定する(S12)。評価部16は、特定した対象物に関する複数の要素について評価し、対象物の優先度を算出する(S14)。ドライブレコーダ10が報知機能を有する場合、優先度に基づいて報知処理を実行する(S16)。イベントが検出される場合、イベントデータの記録処理を実行する(S18)。
図8は、図7のS16の報知処理の詳細を示すフローチャートである。報知態様決定部24は、優先度に基づいて報知すべき対象物を決定し、報知すべき対象物について報知態様を決定する(S20)。運転者への報知が必要であり(S22のY)、対象物への報知も必要であれば(S24のY)、運転者および対象物の双方に報知する(S26)。運転者への報知が必要であるが(S22のY)、対象物への報知が必要ない場合(S24のN)、運転者のみに報知する(S28)。運転者への報知が不要であり(S22のN)、対象物への報知が必要であれば(S30のY)、対象物のみに報知する(S32)。運転者への報知が不要であり(S22のN)、対象物への報知も不要であれば(S30のN)、報知処理をスキップする。
図9は、図7のS18の記録処理の詳細を示すフローチャートである。イベント検出部18は、優先度が所定の閾値以上である場合(S40のY)、優先度に基づいてイベントを検出する(S42)。一方、優先度が所定の閾値以上ではない場合(S40のN)、加速度が所定の閾値以上であるときに(S44のY)、イベント検出部18は、加速度に基づいてイベントを検出する(S45)。イベント検出時に優先度が算出されている場合(S46のY)、イベント検出タイミングに対応して報知が実行されていれば(S47のY)、記録制御部20は、運転情報、イベント情報、優先度および報知態様をイベントデータとして記録する(S48)。一方、イベント検出タイミングに対応して報知が実行されていなければ(S47のN)、記録制御部20は、運転情報、イベント情報および優先度をイベントデータとして記録する(S49)。
なお、イベント検出時に優先度が算出されていない場合(S46のN)、記録制御部20は、運転情報およびイベント情報をイベントデータとして記録する(S50)。例えば、イベント検出時に、車両周辺の対象物が特定部14により特定されていないために評価部16が優先度を算出していない場合、記録制御部20は、優先度をイベントデータとして記録しない。また、優先度が所定の閾値以上でない場合であって(S40のN)、加速度が所定の閾値以上でない場合(S44のN)、イベント検出およびイベントデータの記録処理をスキップする。なお、ドライブレコーダ10が報知機能を有しない場合、S47およびS48の処理を実行せずにS49の処理が実行されてもよい。
本実施の形態によれば、対象物に応じた複数の要素に基づいて算出される優先度を用いることで、何らかの事故やトラブルが発生する危険が予測される状況をイベントとして検出できる。また、車両と対象物が実際に衝突するか否かによらずに危険が予測される状況をイベントデータとして自動記録できる。その結果、衝突などの事故が発生していない場合であっても、トラブルが発生した状況の証明や運転者の行動に過失がないことの証明にイベントデータを使用できる。また、衝突などの事故が発生してしまった場合であっても、事故に至る前兆となった事象をイベントデータとして記録できるため、事故の直前の10秒程度のみが記録される場合に比べて証拠能力を高めることができる。また、事故に至る過程において、対象物を事前に察知して報知をした場合、報知した事象についてもイベントデータとして記録できるため、証拠能力をさらに高めることができる。
本実施の形態によれば、何らかの事故やトラブルが発生する危険を回避するために運転者や対象物に報知すべき状況となる場合に、複数の要素に基づいて報知対象を決定することで、より適切な報知を実行できる。対象物の種類によらない共通要素のみならず、対象物の種類に応じた個別要素を評価することで、より適切な優先順位付けができる。さらに、場所や時間帯に応じて評価基準を変化させることで、きめ細やかな優先順位付けが可能となる。また、報知すべき対象物に対して一律的な報知をするのではなく、対象物の種類や種類に応じた個別要素、場所、時間帯、ユーザの設定といった様々な要因を加味して運転者への報知の要否および対象物への報知の要否を決定するため、より適切な報知が実現できる。したがって、本実施の形態によれば、車両周辺に存在する対象物の種類や要素に応じて適切な報知を実行することができ、これにより何らかの事故やトラブルを回避するための危険防止策をより適切に実現できる。
以上、本発明を上述の実施の形態を参照して説明したが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、各表示例に示す構成を適宜組み合わせたものや置換したものについても本発明に含まれるものである。
上述の実施の形態において、イベント検出をするための優先度の閾値(第1閾値)は、報知要否を決定するための優先度の閾値(第2閾値)と同じであってもよいし、異なってもよい。イベント検出用の第1閾値を報知要否を決定するための第2閾値以下とする場合、報知がなされる場合には必ずイベント検出されるため、報知時の状況をイベントデータとして確実に記録できる。イベント検出用の第1閾値を報知要否を決定するための第2閾値より小さくする場合、報知が実行される前の優先度がそれほど高くない状況についてもイベントデータとして記録できる。また、イベント検出用の第1閾値を報知要否を決定するための第2閾値より大きくする場合、報知の実行後に優先度がさらに高くなる状況についてのみイベントデータとして記録できるため、イベントデータとして記録されるデータ量の増大を防ぎつつ、衝突の危険度が高い状況についてイベントデータとして確実に記録できる。
上述の実施の形態において、イベント検出をするための優先度の閾値(第1閾値)の大きさをユーザが任意に設定できるように構成されてもよい。また、報知要否を決定するための優先度の閾値(第2閾値)の大きさについてユーザが任意に設定できるように構成されてもよい。第1閾値と第2閾値の大きさは、例えば、3段階で設定できるように構成されてもよい。第1閾値について、例えば、記録頻度「大」(閾値:低)、記録頻度「中」(閾値:中)、記録頻度「小」(閾値:高)の3段階で設定が可能であってもよい。第2閾値において、例えば、報知頻度「大」(閾値:低)、報知頻度「中」(閾値:中)、報知頻度「小」(閾値:高)の3段階で設定が可能であってもよい。
上述の実施の形態では、優先度に基づくイベントデータの記録機能と、優先度に基づく報知機能とがドライブレコーダとして実現される場合について示した。別の実施の形態では、これらの機能が車両に搭載される運転支援装置として実現されてもよい。この場合、優先度が所定の閾値以上となる対象物が特定された場合、車両のアクセル、ブレーキ、ハンドルなどを自動制御して衝突回避動作が実行されるようにしてもよい。この場合、報知のみとするか、衝突回避動作を実行するかをユーザが設定できるように構成されてもよい。また、衝突回避動作の実行を可能とする状況を、上述の報知態様の設定と同様、対象物の種類、共通要素、個別要素、場所、時間帯などの組み合わせに応じて適宜設定できるようにしてもよい。
10…ドライブレコーダ、12…取得部、14…特定部、16…評価部、18…イベント検出部、20…記録制御部。

Claims (6)

  1. カメラが撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得する取得部と、
    前記取得部が取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および前記対象物の種類を特定する特定部と、
    前記特定部が特定した前記対象物の種類に応じて定められる前記対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて前記対象物の優先度を算出する評価部と、
    前記評価部が算出した前記対象物の優先度に基づいてイベントを検出するイベント検出部と、
    前記イベント検出部によるイベントの検出を契機として、前記取得部が取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録する記録制御部と、を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
  2. 前記記録制御部は、前記評価部が評価した前記対象物に関する複数の要素のそれぞれの評価結果および前記評価部が算出した前記対象物の優先度の少なくとも一方を前記イベントデータとして記録することを特徴とする請求項1に記載のドライブレコーダ。
  3. 前記評価部は、前記車両の運転者を撮像した画像を用いて前記運転者の視線方向を評価し、前記運転者の視線方向の評価結果に基づいて前記対象物の優先度を算出し、
    前記記録制御部は、前記運転者を撮像した画像および前記運転者の視線方向の評価結果の少なくとも一方を前記イベントデータとして記録することを特徴とする請求項1または2に記載のドライブレコーダ。
  4. 前記評価部は、場所および時間帯の組み合わせに応じて定められる評価基準を有し、前記車両の現在位置および現在時刻に対応する評価基準を用いて前記対象物の優先度を算出することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のドライブレコーダ。
  5. カメラが撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得するステップと、
    前記取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および前記対象物の種類を特定するステップと、
    前記特定した前記対象物の種類に応じて定められる前記対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて前記対象物の優先度を算出するステップと、
    前記算出した前記対象物の優先度に基づいてイベントを検出するステップと、
    前記イベントの検出を契機として、前記取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録するステップと、を備えることを特徴とするデータ記録方法。
  6. カメラが撮像した画像を含む車両の周辺状況に関する情報を取得する機能と、
    前記取得した情報に基づいて車両周辺に存在する対象物および前記対象物の種類を特定する機能と、
    前記特定した前記対象物の種類に応じて定められる前記対象物に関する複数の要素について評価し、各要素の評価結果に基づいて前記対象物の優先度を算出する機能と、
    前記算出した前記対象物の優先度に基づいてイベントを検出する機能と、
    前記イベントの検出を契機として、前記取得した情報の少なくとも一部をイベントデータとして記録する機能と、をコンピュータに実現させることを特徴とするプログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2023223524A1 (ja) * 2022-05-20 2023-11-23 三菱電機株式会社 運転支援装置、路車間運転支援システム、運転支援方法、および運転支援プログラム

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