JP2021041416A - 打ち抜き装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続的なクリアランスの調整を可能とする打ち抜き装置を提供する。【解決手段】本開示に係る打ち抜き装置は、パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型を形成するダイと、一つ以上の駆動機構とを備える打ち抜き装置であって、ダイは、複数の分割ダイを含み、複数の分割ダイによって抜き型を形成するように構成され、複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、駆動機構は、複数の分割ダイの少なくとも一部を、対応する当接面に沿って移動させる。【選択図】図3A
Description
本開示は、打ち抜き装置に関し、より詳しくは、打ち抜きプレス加工用金型のダイに関する。
打ち抜きプレス加工は、一般的に、ダイと呼ばれる部材の上に置かれたワーク(被加工物)をストリッパという部材により押さえつつ、パンチと呼ばれる工具によって、ダイにより形成された抜き型の中にワークを押しこんで打ち抜くことで、所定の形状の製品を成形する技術である。打ち抜きプレス加工は、一般的に、家電機器、精密機器、及び自動車部品といった多岐にわたる分野で普及している。
打ち抜きプレス加工において、抜き型とパンチとの間の間隔であるクリアランスは、ワークの品質(バリ、表面粗さなど)に大きな影響を与える重要なパラメータである。その適正量は、一般的に、ワークの厚みの6〜10%の範囲内に設定されることが知られている。一方、材料によってクリアランスの適正量が異なるがゆえに、最適な設定をするためには、クリアランスを微調整する必要がある。
従来、クリアランスを調整することができるプレス金型装置として、例えば、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1には、ダイを分割し、分割ダイ同士の間にスペーサーを設けることで抜き型の寸法を変更させてクリアランスの調整を行うように構成されたプレス金型装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1によるクリアランスの調整方法では、調整分解能がスペーサーの厚みとなるため、連続的にクリアランスを調整することができず、例えば、ミクロン単位での微小なクリアランスの調整は困難である。
そこで、本開示は、上記従来の課題に鑑み、連続的なクリアランスの調整を実現する打ち抜き装置を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本開示に係る打ち抜き装置は、
パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型が形成されているダイと、一つ以上の駆動機構と、を備える打ち抜き装置であって、
前記ダイは、複数の分割ダイを含み、前記複数の分割ダイによって前記抜き型を形成するよう構成され、
前記複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、前記パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、
前記駆動機構は、前記複数の分割ダイのうちの少なくとも一部を、対応する前記当接面に沿って移動させる。
パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型が形成されているダイと、一つ以上の駆動機構と、を備える打ち抜き装置であって、
前記ダイは、複数の分割ダイを含み、前記複数の分割ダイによって前記抜き型を形成するよう構成され、
前記複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、前記パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、
前記駆動機構は、前記複数の分割ダイのうちの少なくとも一部を、対応する前記当接面に沿って移動させる。
本開示の打ち抜き装置によれば、抜き型の寸法を連続的に制御することが可能となり、ミクロン単位以下の微小なクリアランスの調整を実現することができる。
上記目的を達成するために、本開示は以下のように構成する。
本開示の第1態様によれば、
パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型を形成するダイと、一つ以上の駆動機構と、を備える打ち抜き装置であって、
前記ダイは、複数の分割ダイを含み、前記複数の分割ダイによって前記抜き型を形成するよう構成され、
前記複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、前記パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、
前記駆動機構は、前記複数の分割ダイのうちの少なくとも一部を、対応する前記当接面に沿って移動させる、
打ち抜き装置を提供する。
本開示の第1態様によれば、
パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型を形成するダイと、一つ以上の駆動機構と、を備える打ち抜き装置であって、
前記ダイは、複数の分割ダイを含み、前記複数の分割ダイによって前記抜き型を形成するよう構成され、
前記複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、前記パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、
前記駆動機構は、前記複数の分割ダイのうちの少なくとも一部を、対応する前記当接面に沿って移動させる、
打ち抜き装置を提供する。
本開示の第2態様によれば、前記駆動機構は、少なくとも一部の前記分割ダイを、前記抜き型の重心に対して遠ざけるように移動させる、第1態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第3態様によれば、前記駆動機構は、少なくとも一部の前記分割ダイを、前記抜き型の重心に対して近づけるように移動させる、第1態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第4態様によれば、前記抜き型は、前記パンチの打ち抜き方向から見て直線のみで構成された、第1から第3態様のいずれか一つに記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第5態様によれば、前記複数の分割ダイの個数は、前記抜き型を構成する直線の数以上である、第4態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第6態様によれば、前記複数の分割ダイは、前記抜き型を構成する直線又は前記直線によって成す角に対応して配置される、第4又は第5態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第7態様によれば、前記複数の分割ダイは、前記抜き型を構成する直線のうちの一の直線が、隣接する2つの他の直線と直角を成すとき、前記一の直線及び前記隣接する2つの他の直線のそれぞれを形成するように配置される、第6態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
本開示の第8態様によれば、前記複数の分割ダイは、
前記抜き型を構成する直線のうちの一の直線が、隣接する2つの他の直線と直角以外の角度を成すとき、
前記一の直線及び前記隣接する2つの他の直線のそれぞれ、ならびに前記一の直線と前記隣接する2つの他の直線のそれぞれとの成す角を形成するように配置される、第6又は第7態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
前記抜き型を構成する直線のうちの一の直線が、隣接する2つの他の直線と直角以外の角度を成すとき、
前記一の直線及び前記隣接する2つの他の直線のそれぞれ、ならびに前記一の直線と前記隣接する2つの他の直線のそれぞれとの成す角を形成するように配置される、第6又は第7態様に記載の打ち抜き装置を提供する。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、これらの実施形態によって本開示が限定されるものではない。
本開示の実施形態に係る打ち抜き装置の全体構造について説明する。
《実施形態1》
図1は、実施形態1に係る打ち抜き装置の斜視図である。図2は、図1の打ち抜き装置の断面図である。
図1は、実施形態1に係る打ち抜き装置の斜視図である。図2は、図1の打ち抜き装置の断面図である。
図1又は図2に示すように、実施形態1に係る打ち抜き装置100の上型は、パンチ2と、パンチホルダ101と、パンチプレート102と、ストリッパ104と、ストリッパホルダ105とを含む。パンチ2は、パンチホルダ101によりパンチプレート102に対して保持され、ストリッパ104は、ストリッパホルダ105によって、パンチホルダ101の下面に対向して保持されている。
打ち抜き装置100の下型は、ストリッパ104の下面に対向して設置されたダイプレート103と、ダイプレート103の上面に設けられたダイ1及びダイ1の外側に設けられた駆動機構3とを含む。ダイ1は、ダイプレート103の中央部に抜き型を形成し、駆動機構3は、ダイ1に接続され、ダイ1により形成される抜け型のクリアランスを変動させるために用いられる。ダイ1及び駆動機構3の構成について、後に詳細に説明する。
パンチ2は、パンチホルダ101から、ストリッパ104の中央部を貫通するように延びている。更に、下型には、パンチ2の先端部分が抜き型を通して入り込むように、ダイプレート103の中央部において、抜き型に対応する位置に貫通部106が設けられている。
打ち抜き装置の打ち抜きプレス加工工程において、抜き型の上に置かれたワークが、ストリッパ104と、ダイ1と、ダイプレート103とにより押さえられ、その上方からパンチ2を降下させることによってワークが打ち抜かれ、所定の形状体が形成される。このとき、形状体の断面に良い品質を得るためには、適切に抜き型のクリアランスを調整する必要がある。
以下に、図3A−3Bを参照しながら、実施形態1に係る打ち抜き装置において、抜き型のクリアランスを調整するための構成を説明する。
図3A(a)及び3B(a)を参照すれば、本実施形態1に係る打ち抜き装置のダイ1は、角部Aに配置される分割ダイ1aと、直線部Bに配置される分割ダイ1bとを含み、2種類の分割ダイ1a及び1bによって、パンチ2の先端が入り込むように、対応する抜き型が形成される。本実施形態において、ダイ1は、4つの分割ダイ1aと4つの分割ダイ1bとを交互に組み合わせることによって、矩形の抜き型を形成するように構成されている。
駆動機構3は、第一駆動機構3aと第二駆動機構3bとの2種類を含み、第一駆動機構3aと第二駆動機構3bとは、分割ダイ1aと1bとのそれぞれに接続されている。分割ダイ1a及び1bは、2種類の駆動機構により駆動されて移動することによって、抜き型のクリアランスを変動させ、広いクリアランスの状態(図3A(a))又は狭いクリアランスの状態(図3B(a))にすることができる。
図3A(b)及び3B(b)を参照すれば、分割ダイ1aと1bとのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面f1を有し、当接面f1は、パンチ2の打ち抜き方向Pに対して傾斜している。望ましくは、当接面f1は、第一駆動機構3a及び第二駆動機構3bの駆動軸線を有する平面(図3A(b)及び図3B(b)における分割ダイ1a又は1bの底面)に対して浅い傾斜角度α1(例えば、45度未満の角度)を有する。そうすることによって、第一駆動機構3a及び第二駆動機構3bに対するプレス打ち抜き荷重による衝撃を緩和することができる。本実施形態1において、直線部Bに配置される分割ダイ1bは、台形の断面形状を有してもよい。
なお、分割ダイ1a同士、又は分割ダイ1b同士は、互いに完全に同一な形状又は寸法に限定されるものではなく、異なる形状又は寸法の分割ダイを含むことができる。また、分割ダイ1a又は1bは、それぞれ隣接する分割ダイとの当接面が異なる傾斜角度を有するように構成することも可能である。
次に、図4A−図4Cを参照して、本実施形態1に係る打ち抜き装置によるクリアランスを変動させる動作について説明する。
図4Aは、実施形態1に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する前(広いクリアランス)の状態を示す部分平面図(a)、及び(a)の切断線F−Fにおける駆動機構及び分割ダイの部分正面断面図(b)である。分割ダイ1aに接続されている第一駆動機構3aは、好ましくは、分割ダイ1aが対応する抜き型の角部Aの二等分線と幾何学的に一致する方向に、分割ダイ1aを駆動する。そうすることによって、分割ダイ1aの移動によって、対応する抜き型の角部Aのクリアランスを均等に変動させることができる。
図4A(b)を参照すれば、第一駆動機構3aは、その送り機構31(例えば、ボールねじ)の端部において、接合部32を介して分割ダイ1aに接続されている。好ましくは、接合部32は、パンチ2の打ち抜き方向Pに対して傾斜した当接面s1で分割ダイ1aに当接して接続される。当接面s1は、第一駆動機構3aの駆動軸線を有する平面(図4A(b)における分割ダイ1a又は1bの底面)に対して浅い傾斜角度β1(例えば、45度未満の角度)を有することが望ましい。そうすることによって、駆動機構3aに対するプレス打ち抜き荷重による衝撃を緩和することができる。
第二駆動機構3bは、第二駆動機構3bの駆動軸線を有する平面において、抜き型の重心に対して遠ざける又は近づけるように、分割ダイ1bを移動させるように構成されている。第二駆動機構3bは、例えば、接合部を介することなく、直接に分割ダイ1bに接続されてもよい(図示せず)。好ましくは、第二駆動機構3bは、接続されている分割ダイ1bが対応する抜き型の直線部Bに垂直な直線と幾何学的に一致する方向に分割ダイ1bを駆動する。そうすることによって、分割ダイ1bの移動によって、対応する抜き型の直線部Bのクリアランスを均等に変動させることができる。
なお、第一駆動機構3a及び第二駆動機構3bは、分割ダイ1a及び1bの移動を精密に制御するために、例えば、ボールねじなどの精密な送り機構を有することが望ましい。
図4Bは、実施形態1に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する変動状態1を示す部分平面図(a)、及び(a)の切断線G−Gにおける駆動機構及び分割ダイの部分正面断面図(b)である。第一駆動機構3aの(N1方向の)駆動によって、抜き型の角部Aに配置されている分割ダイ1a同士は、それぞれ隣接するダイ1bとの当接面f1に沿って(N2方向に)移動する。図4B(a)に示すように、この移動により、分割ダイ1aによって形成された抜き型の角部のクリアランスは、M1又はM2方向に変動し、抜き型の角部Aのクリアランスが狭まる。
次に、図4Cは、実施形態1に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する変動状態2を示す部分平面図(a)、及び(a)の切断線H−Hにおける駆動機構及び分割ダイの部分正面断面図(b)である。図4C(a)に示すように、第一駆動機構3aの駆動により移動しなかった分割ダイ1bは、第二駆動機構3bの駆動により抜き型の重心に対して近づけるように(M3又はM4方向に)移動する。この移動により、分割ダイ1bによって形成された抜き型の直線部Bのクリアランスが変動し、その結果、抜き型のクリアランスは、全体的に狭まる。最終的には、図4A(a)に示すクリアランスを調整する前の状態と比較すれば、抜き型のクリアランスは、均等に狭いクリアランスの状態に変動している。
前述したように、分割ダイ1a及び1bは、駆動機構3a及び3bに駆動されて移動することによって、抜き型のクリアランスを変動させ、連続的なクリアランスの調整を可能とする打ち抜き装置を実現することができる。
図5A−図5Bは、実施形態1の変形例に係る打ち抜き装置200及び300を示す。本開示に係る打ち抜き装置に適応可能な抜き型の形状は、基本的に、角部と直線部とにより形成される形状、すなわち、パンチの打ち抜き方向から見て直線のみで構成される形状である。図5A−図5Bに示す変形例における分割ダイは、前述した分割ダイ1a又は1bとは異なる形状を有しているが、それぞれが抜き型の角部又は直線部に配置され、それぞれ駆動機構(図示せず)に接続されて駆動される。
図5Aを参照すれば、本実施例に係る打ち抜き装置200の抜き型は、角部A1と直線部B1とを含み、角部A1の数が奇数である。この場合、ダイ1は、角部A1に配置される分割ダイ11aと、直線部B1に配置される分割ダイ11bとを含み、2種類の分割ダイによって、パンチ2に対応する抜き型が形成される。本実施例において、図5A(a)に示すように、ダイ1は、3つの分割ダイ11aと3つの分割ダイ11bとを交互に組み合わせることによって、三角形の抜き型を形成するように構成されている。本実施例に係る打ち抜き装置200において、前述した実施形態1(図4A−図4C)と同様に、分割ダイ11a及び11bは、それぞれが駆動機構により駆動されて移動することによって、抜き型のクリアランスを変動させることができる。
図5Bを参照すれば、本実施例に係る打ち抜き装置300の抜き型は、角度が180度未満の角部A2と、角度が180度を超えて360度未満の角部A3と、直線部B2とを含む。ダイ1は、角部A2に配置される分割ダイ21aと、角部A3に配置される分割ダイ22aと、直線部B2に配置される分割ダイ21bとを含み、2種類の角部のそれぞれに対応する分割ダイ21a,22aと、直線部に対応する分割ダイ21bとによって、パンチ2に対応する抜き型が形成される。本実施例において、図5B(a)に示すように、ダイ1は、5つの角部の分割ダイ21aと、1つの角部の分割ダイ22aと、6つの直線部の分割ダイ21bとを交互に組み合わせることによって、凹型六角形の抜き型を形成するように構成されている。
本実施例において、2種類の角部の分割ダイと直線部の分割ダイとは、それぞれが駆動機構により駆動されて移動する。例えば、クリアランスを変動させるときに、2種類の角部に対応する分割ダイ21aと22aとは、それぞれが隣接する直線部B2との対応する当接面に沿って、上昇方向に駆動されて移動することができる。このとき、角部A2と角部A3との間の直線部B2に対応して配置される分割ダイ21bは、図5B(b)に示すように、概ね平行四辺形の断面形状を有することができる。
前述した実施形態1に対して、分割ダイの構造が簡略化できるケースが存在する。このようなケースの一例として、以下に、図6を参照しながら、実施形態2に係る打ち抜き装置において、抜き型のクリアランスを調整するための構成を説明する。
《実施形態2》
図6は、実施形態2に係る打ち抜き装置の分割ダイを示す平面図(a)、及び(a)の切断線K−Kにおける分割ダイの正面断面図(b)である。本実施形態2に係る打ち抜き装置400に係るダイ1は、抜き型を構成する直線のうちの1つの直線が、隣接する2つの他の直線とは、直角を成している。この場合、分割ダイは、その1つの直線と隣接する2つの他の直線とのそれぞれを形成するように配置することができる。すなわち、図6(a)に示すように、ダイ1は、直線部Bに配置される分割ダイ1bと、直線部Cに配置される分割ダイ1cとを含み、2種類の直線部に対応する分割ダイによって、パンチ2に対応する抜き型が形成される。本実施形態2において、ダイ1は、2つの分割ダイ1bと2つの分割ダイ1cとを交互に組み合わせることによって、矩形の抜き型を形成するように構成されている。
図6は、実施形態2に係る打ち抜き装置の分割ダイを示す平面図(a)、及び(a)の切断線K−Kにおける分割ダイの正面断面図(b)である。本実施形態2に係る打ち抜き装置400に係るダイ1は、抜き型を構成する直線のうちの1つの直線が、隣接する2つの他の直線とは、直角を成している。この場合、分割ダイは、その1つの直線と隣接する2つの他の直線とのそれぞれを形成するように配置することができる。すなわち、図6(a)に示すように、ダイ1は、直線部Bに配置される分割ダイ1bと、直線部Cに配置される分割ダイ1cとを含み、2種類の直線部に対応する分割ダイによって、パンチ2に対応する抜き型が形成される。本実施形態2において、ダイ1は、2つの分割ダイ1bと2つの分割ダイ1cとを交互に組み合わせることによって、矩形の抜き型を形成するように構成されている。
すなわち、本実施形態2において、図3Aに示す実施形態1に係る打ち抜き装置における抜き型の角部に配置される分割ダイが省略され、隣接する直線部の分割ダイ同士が成す角によって抜き型の角が形成されている。従って、本開示に係る打ち抜き装置の分割ダイの個数は、抜き型を構成する直線の数以上となる。
実施形態2において、ダイ1は、分割ダイの個数が最小となるように構成されている。例えば、分割ダイは、図6(a)に示すように、抜き型を構成する直線部のそれぞれに対応するように配置することができる。この場合、必要な分割ダイの個数は、抜き型を構成する直線の数となる。又は、分割ダイは、図6に示す抜き型を構成する角部のそれぞれに対応するように配置することもできる(図示せず)。この場合、必要な分割ダイの個数は、抜き型を構成する角の数となる。いずれも、分割ダイは、個数が最小となる構成である。又は
一方、分割ダイが、抜き型の直線部及び角部のそれぞれに対応する位置に配置することが必要な場合も存在する。それは、分割ダイの構成が簡略化できない箇所が少なくとも1箇所が存在する場合に該当する。この場合、対応箇所に配置される分割ダイの個数は、少なくとも抜き型の当該箇所における角の数と直線の数の総数となる。
例えば、図5A又は図5Bに示すように、抜き型を構成する直線のうちの1つの直線が、隣接する2つの他の直線と直角以外の角度を成すときには、抜き型を構成する前記1つの直線及びそれに隣接する2つの他の直線のそれぞれに対応するように、直線部の分割ダイが配置される。更に、前記1つの直線とそれに隣接する2つの他の直線との成す角のそれぞれに対応するように、角部の分割ダイが配置される。
図6(b)に示すように、本実施形態2において、分割ダイ1cと1bとのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面f2を有し、当接面f2は、パンチ2の打ち抜き方向Pに対して傾斜している。望ましくは、当接面f2は、分割ダイに接続される駆動機構の駆動軸線を有する平面(図6(b)における分割ダイ1c又は1bの底面)に対して浅い傾斜角度α2(例えば、45度未満の角度)を有する。そうすることによって、駆動機構に対するプレス打ち抜き荷重による衝撃を緩和することができる。本実施形態2において、直線部Bに配置される分割ダイ1bは、台形の断面形状を有してもよい。
なお、分割ダイ1b同士、又は分割ダイ1c同士は、互いに完全に同一な形状又は寸法に限定されるものではなく、異なる形状又は寸法の分割ダイを含むことができる。また、分割ダイ1b又は1cは、それぞれ隣接する分割ダイとの当接面が異なる傾斜角度を有して構成することも可能である。
次に、図7A−図7Cを参照して、本実施形態2に係る打ち抜き装置によるクリアランスを変動させる動作について説明する。
図7Aは、実施形態2に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する前(広いクリアランス)の状態を示す平面図(a)、及び(a)の切断線L−Lにおける駆動機構及び分割ダイの正面断面図(b)である。実施形態2において、駆動機構3は、第二駆動機構3bと第三駆動機構3cとの2種類を含む。図7A(b)に示すように、第三駆動機構3cは、その送り機構33の端部において、接合部34を介して分割ダイ1cに接続されている。好ましくは、接合部34は、パンチ2の打ち抜き方向Pに対して傾斜した傾斜する当接面s2で分割ダイ1cに当接して接続される。当接面s2は、第三駆動機構3cの駆動軸線を有する平面(図6−2における分割ダイ1c又は1bの底面)に対して浅い傾斜角度β2(例えば、45度未満の角度)を有することが望ましい。そうすることによって、駆動機構3cに対するプレス打ち抜き荷重による衝撃を緩和することができる。
第三駆動機構3cは、分割ダイ1cと隣接する分割ダイ1bとの傾斜する当接面f2に沿って、分割ダイ1cを移動させるように構成されている。好ましくは、第三駆動機構3cは、直線部Cに垂直な直線と幾何学的に一致する方向に分割ダイ1cを駆動する。そうすることによって、分割ダイ1cの移動によって、対応する抜き型の直線部Cのクリアランスを均等に変動させることができる。
第二駆動機構3bは、第二駆動機構3bの駆動軸線を有する平面において、抜き型の重心に対して遠ざけるまたは近づけるように、分割ダイ1bを移動させるように構成されている。第二駆動機構3bは、例えば、接合部を介することなく、直接に分割ダイ1bに接続されてもよい(図示せず)。好ましくは、第二駆動機構3bは、直線部Bに垂直な直線と幾何学的に一致する方向に分割ダイ1bを駆動する。そうすることによって、分割ダイ1bの移動によって、対応する抜き型の直線部Bのクリアランスを均等に変動させることができる。
図7Bは、実施形態2に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する変動状態1を示す平面図(a)、及び(a)の切断線R−Rにおける駆動機構及び分割ダイの正面断面図(b)である。第三駆動機構3cの(N1又はN2方向の)駆動によって、分割ダイ1c同士は、それぞれ隣接する分割ダイ1bとの傾斜する当接面f2に沿って(N3又はN4方向に)移動する。図7B(a)に示すように、この移動により、分割ダイ1cによって形成された抜き型の直線部Cのクリアランスは、M1又はM2方向に変動し、抜き型のクリアランスは部分的に狭まる。
次に、図7Cは、実施形態2に係る打ち抜き装置によるクリアランスを調整する変動状態2を示す平面図(a)、及び(a)の切断線T−Tにおける駆動機構及び分割ダイの正面断面図(b)である。図7C(a)に示すように、第三駆動機構3cの駆動により移動しなかった分割ダイ1bは、第二駆動機構3bの駆動により抜き型の重心に対して近づけるように(M3又はM4方向に)移動する。この移動により、分割ダイ1bによって形成された抜き型の直線部Bのクリアランスが変動し、その結果、抜き型のクリアランスは、全体的に狭まる。最終的には、図7A(a)に示すクリアランスを調整する前の状態と比較すれば、抜き型のクリアランスは、均等に狭いクリアランスの状態に変動している。
なお、本開示は前記実施形態に限定されるものではなく、その他種々の態様で実施できる。例えば、上記記載では、抜き型を広いクリアランスの状態から狭いクリアランスの状態に変動させる実施形態を記載したが、本開示はこれに限定されない。例えば、狭いクリアランスの状態から広いクリアランスの状態に変動させることも可能である。
また、本開示は、分割ダイの形状又は寸法は限定されるものではない。例えば、上記記載では、図3A(b)等の正面図において、分割ダイ1bは、台形の断面形状を有するものとしたが、本開示はこれに限定されない。それぞれの分割ダイは、他の適切な断面形状を有することも可能である。
また、上記記載では、クリアランスの調整順序として、変動状態1から変動状態2へとするようにしたが、本開示はこれに限定されない。例えば、その逆の順でクリアランスを調整してもよい。
本開示は、添付図面を参照しながら好ましい実施の形態に関連して充分に記載されているが、この技術に熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本開示の範囲から外れない限りにおいて、本開示の請求の範囲内に含まれると理解されるべきである。
本開示の打ち抜き装置によれば、駆動機構を用いて分割ダイの位置を変更することで抜き型の寸法を連続的に制御することが可能となり、ミクロン単位以下の微小なクリアランスの調整を実現することができる。特に、例えば、電子機器材料などの打ち抜きプレス加工において、ミクロン単位の微小なクリアランスの調整が必要とされる場合でも、適切なクリアランスの調整が可能となり、品質を向上させるとともに調整工数を削減することができる。
1 ダイ
2 パンチ
3 駆動機構
3a 第一駆動機構
3b 第二駆動機構
3c 第三駆動機構
31、33 送り機構
32、34 接合部
101 パンチホルダ
102 パンチプレート
103 ダイプレート
104 ストリッパ
105 ストリッパホルダ
106 貫通部
P パンチの打ち抜き方向
100、200、300、400 打ち抜き装置
1a、1b、1c 分割ダイ
11a、11b、21a、22a、21b 分割ダイ
f1、f2、s1、s2 当接面
α1、α2、β1、β2 傾斜角度
2 パンチ
3 駆動機構
3a 第一駆動機構
3b 第二駆動機構
3c 第三駆動機構
31、33 送り機構
32、34 接合部
101 パンチホルダ
102 パンチプレート
103 ダイプレート
104 ストリッパ
105 ストリッパホルダ
106 貫通部
P パンチの打ち抜き方向
100、200、300、400 打ち抜き装置
1a、1b、1c 分割ダイ
11a、11b、21a、22a、21b 分割ダイ
f1、f2、s1、s2 当接面
α1、α2、β1、β2 傾斜角度
Claims (8)
- パンチと、ワークを所定の形状に打ち抜くための抜き型を形成するダイと、一つ以上の駆動機構と、を備える打ち抜き装置であって、
前記ダイは、複数の分割ダイを含み、前記複数の分割ダイによって前記抜き型を形成するよう構成され、
前記複数の分割ダイのそれぞれは、隣接する分割ダイとの当接面が、前記パンチの打ち抜き方向に対して傾斜しており、
前記駆動機構は、前記複数の分割ダイのうちの少なくとも一部を、対応する前記当接面に沿って移動させる、
打ち抜き装置。 - 前記駆動機構は、少なくとも一部の前記分割ダイを、前記抜き型の重心に対して遠ざけるように移動させる、請求項1に記載の打ち抜き装置。
- 前記駆動機構は、
少なくとも一部の前記分割ダイを、前記抜き型の重心に対して又は近づけるように移動させる、請求項1に記載の打ち抜き装置。 - 前記抜き型は、前記パンチの打ち抜き方向から見て直線のみで構成される、請求項1から3のいずれか1項に記載の打ち抜き装置。
- 前記複数の分割ダイの個数は、前記抜き型を構成する直線の数以上である、請求項4に記載の打ち抜き装置。
- 前記複数の分割ダイは、前記抜き型を構成する直線又は前記直線によって成す角に対応して配置される、請求項4又は5に記載の打ち抜き装置。
- 前記複数の分割ダイは、
前記抜き型を構成する直線のうちの一の直線が、隣接する2つの他の直線と直角を成すとき、
前記一の直線及び前記隣接する2つの他の直線のそれぞれを形成するように配置される、請求項6に記載の打ち抜き装置。 - 前記複数の分割ダイは、
前記抜き型を構成する直線のうちの一の直線が、隣接する2つの他の直線と直角以外の角度を成すとき、
前記一の直線及び前記隣接する2つの他の直線のそれぞれ、及びならびに前記一の直線と前記隣接する2つの他の直線のそれぞれとの成す角を形成するように配置される、請求項6又は7に記載の打ち抜き装置。
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CN114535446A (zh) * | 2022-03-15 | 2022-05-27 | 威海化工机械有限公司 | 用于压力容器收口的模具及收口装置及工艺 |
CN116765249A (zh) * | 2023-05-08 | 2023-09-19 | 东莞海雅特汽车科技有限公司 | 一种汽车零部件加工用冲压模具及成型方法 |
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2019
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