JP2021031357A - 分断方法および分断装置 - Google Patents

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智子 中川
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Abstract

【課題】基板に形成されたスクライブラインに沿って端材部を容易かつ良好に分断することが可能な分断方法および分断装置を提供する。【解決手段】基板10に形成されたスクライブラインL1に沿って基板10から端材部30を分断する分断方法は、端材部30を基板10の厚み方向に湾曲させる力を端材部30に付与する第1工程(S12)と、第1工程(S12)の前に、基板10の厚み方向に端材部30を変位させる第2工程(S11)と、基板10の厚み方向に端材部30を移動させる第3工程(S15)と、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、スクライブラインが形成された基板を分断する分断方法および分断装置に関する。
従来、ガラス基板等の脆性材料基板の分断は、基板の表面にスクライブラインを形成するスクライブ工程と、形成されたスクライブラインに沿って基板の表面に所定の力を付加するブレイク工程とによって行われる。スクライブ工程では、スクライビングホイールが、基板の表面に押し付けられながら、所定のラインに沿って移動される。
特許文献1には、基板の端縁から基板の内側に向かって凹んだ形状の端材部をスクライブラインに沿って除去する方法が開示されている。特許文献1に開示されている端材部除去方法は、端材部の外縁に沿ってスクライブラインを形成するステップと、帯状部を形成するようにスクライブラインに沿って補助スクライブラインを端材部に形成するステップと、端材部から本体部を除去するステップと、帯状部の両端部を互いに近付けるように移動させるステップと、を含んでいる。
特開2015−174804号公報
特許文献1に記載された方法では、帯状部の両端部を互いに近付けるように移動させて帯状部が製品部から分離されるが、端材部が鋭角な部分を含むなど、複雑な形状の場合は帯状部の分離が難しい。また、この方法では、スクライブラインとは別に補助スクライブラインを形成する必要があり、さらに、端材部の分断の際に本体部と帯状部とをそれぞれ分断する必要があるが、端材部の大きさによっては帯状部を形成することが困難になる場合がある。
かかる課題に鑑み、本発明は、基板に形成されたスクライブラインに沿って端材部を容易かつ良好に分断することが可能な分断方法および分断装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、基板に形成されたスクライブラインに沿って基板から端材部を分断する分断方法に関する。本態様に係る分断方法は、前記端材部を前記基板の厚み方向に湾曲させる力を前記端材部に付与する第1工程を含む。
本態様に係る構成によれば、端材部を湾曲させる力を端材部に付与することにより、端材部の境界付近に、端材部が基板の厚み方向に変位させられる。これにより、端材部の境界に形成されたスクライブラインにおいて垂直クラックが浸透し、スクライブラインに沿って基板から端材部が分断される。よって、端材部を容易に分断できる。
また、垂直クラックを浸透させて端材部が分断されるため、基板の端部に生じるチッピング(欠け)を抑制することができる。よって、基板から高品質の製品を得ることができる。
本態様に係る分断方法において、前記第1工程の前に、前記基板の厚み方向に前記端材部を変位させる第2工程をさらに含むよう構成され得る。
この構成によれば、基板の厚み方向に端材部を変位させると、端材部に応力が生じる。これにより、次の工程で端材部を湾曲させたとき、スクライブラインに沿って垂直クラックをより良好に浸透させ得る。これにより、基板から端材部をより円滑に分断させ得る。また、垂直クラックがより良好に浸透するため、基板の端部に生じるチッピングをより効果的に抑制することができる。
本態様に係る分断方法において、前記第1工程の後に、前記基板の厚み方向に前記端材部を移動させる第3工程をさらに含むよう構成され得る。
本態様に係る分断方法によれば、端材部の幅が基板の端に向かって狭まっている場合も、基板から分断された端材部を基板から円滑に分離させることができる。なお、第2工程(端材部を変位させる工程)が含まれる場合は、第2工程において、端材部が変位する方向に、端材部を移動させることが好ましい。これにより、第1工程により分断された端材部の端部が第3工程において製品部側の端部に接触することを抑制でき、製品部側の端部にチッピングが生じることを抑制できる。
本態様に係る分断方法において、前記第1工程は、前記端材部の中央と端部とが互いに逆方向に変位するように、前記端材部に力を付与するよう構成され得る。
本態様に係る分断方法によれば、第1工程により端材部に力が付与されることにより、スクライブラインに沿って同じ厚み方向に力が付与される。よって、第1工程により、スクライブラインの全周において、垂直クラックを円滑に進展させることができ、端材部を円滑に分断できる。
この場合、前記第1工程は、前記端材部の一方の面を少なくとも1箇所において押圧し、前記一方の面の押圧位置を挟む少なくとも2箇所において前記端材部の他方の面を押圧するよう構成され得る。
本態様に係る分断方法によれば、第1工程により、一方の面の押圧位置を挟む端材部の両端に同じ方向に力を付与できる。よって、スクライブラインの全周において、垂直クラックを円滑に進展させることができ、端材部を円滑に分断できる。
また、前記第1工程は、前記端材部の一方の面の中央付近を押圧し、前記一方の面の押圧位置の周囲の位置において前記端材部の他方の面を押圧するよう構成され得る。
この構成によれば、第1工程において、端材部の端縁の全範囲に力を付与できる。よって、スクライブラインに沿って垂直クラックをより効果的に浸透させることができ、端材部をより円滑に分断できる。
この場合、前記端材部の前記他方の面を押圧する位置が、前記端材部の外周縁付近に設定されるよう構成され得る。
この構成によれば、スクライブラインに接する端材部の外周縁に効果的に力を付与できる。よって、スクライブラインに沿って垂直クラックをより効果的に浸透させることができ、基板から端材部をより円滑に分断させることができる。また、垂直クラックをより効果的に浸透させ得るため、基板の端部に生じるチッピングを一層抑制することができる。
本態様に係る分断方法において、前記端材部は、前記基板の外周縁から前記基板の内側に向かって幅が広がり、少なくとも輪郭形状の一部に曲線部を含むよう構成され得る。
本態様に係る分断方法によれば、端材部を湾曲させて端材部を分断させるため、このような形状の端材部であっても、製品部の品質を損なうことなく、基板から端材部を分断することができる。
本発明の第2の態様は、基板に形成されたスクライブラインに沿って基板から端材部を分断する分断装置に関する。本態様に係る分断装置は、前記基板を戴置する戴置台と、前記端材部を厚み方向へ湾曲させる治具と、前記治具を昇降させる昇降機構と、を有し、前記治具は、前記端材部の一方の面を押圧する第1の治具と、前記端材部の他方の面を押圧する第2の治具と、を備え、前記第2の治具は、前記第1の治具の外方に配置される、ことを特徴とする。
本態様に係る分断装置においても、本発明の第1の態様と同様の効果を奏することができる。
以上のとおり、本発明によれば、基板に形成されたスクライブラインに沿って端材部を容易かつ良好に分断することが可能な分断方法および分断装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
図1は、実施形態1に係る分断方法を示すフローチャートである。 図2(a)、(b)は、それぞれ、実施形態1に係る分断方法が適用される基板および分断装置の一部を示す図である。図2(a)は、上面図であり、図2(b)は、側面図である。 図3(a)〜(f)は、実施形態1に係る分断方法の過程を模式的に示す断面図である。 図4(a)〜(e)は、実施形態1に係る分断方法の過程を模式的に示す断面図である。 図5は、実施形態1に係る分断方法により基板が分断される際、スクライブラインに沿ってクラックが伸展することを説明するための模式図である。 図6(a)、(b)は、それぞれ、実施形態1に係る分断方法の検証1に用いた端材部の輪郭形状の模式図であり、図6(c)は、検証結果を示す表である。 図7(a)は、実施形態2に係る分断方法の検証2に用いた端材部の輪郭形状の模式図である。図7(b)は、実施形態1に係る分断方法の検証2に用いた端材部の輪郭形状の模式図である。図7(c)は、実施形態1および実施形態2に係る分断方法で基板を分断した場合の検証結果を示す表である。図7(d)は、従来の分断方法で基板を分断した場合の検証結果を示す表である。 図8は、実施形態1に係る分断方法の検証3に用いた端材部の輪郭形状および端材部において治具が当接する領域を示す模式図である。 図9は、実施形態2に係る分断方法の検証4に用いた端材部の輪郭形状および端材部において治具が当接する領域を示す模式図である。 図10は、実施形態2に係る分断方法の変更例を説明するための図であり、端材部の輪郭形状および端材部において治具が当接する領域を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、各図には、便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が付記されている。Z軸は、鉛直方向における上方および下方を示す。以降、上方および下方は、それぞれZ軸正側およびZ軸負側を意味する。
<実施形態1>
図1は、基板を分断する分断方法を示すフローチャートである。
本実施の形態に係る分断方法が適用される基板は、製品として必要な部分である製品部と不要な部分である端材部とを有する。この分断方法では、治具を用いて基板から端材部が分離される。
図1に示すように、基板の分断は、端材部を上または下方向に変位させる工程(S11)と、端材部を挟む方向に治具を駆動する工程(S12)と、端材部を湾曲する工程(S13)と、端材部を分断する工程(S14)と、分断後の端材部を治具で挟んだ状態で、上または下方向に治具を移動させる工程(S15)と、によりなされる。
以下、図1で示した基板の分断方法について、詳細に説明する。まず、図1で示した基板の分断方法が適用される基板および分断装置について、図2(a)、(b)を参照して説明する。
図2(a)、(b)は、それぞれ、図1で示した分断方法が適用される基板10を示す図である。図2(a)は、基板10の上面図であり、図2(b)は、図2(a)の構成をX軸負側から見た側面図である。ただし、図2(a)では、昇降機構2は図示が省略されている。また、昇降機構2は、図2(b)において、破線で示されている。
図2(a)に示すように、基板10は、製品部20および端材部30から構成される。便宜上、図2(a)では、製品部20に斜線が付されている。上記図1で示した分断方法によって、端材部30は基板10から除去される。
端材部30は、基板10の外周縁から基板10の内側に向かって幅が狭まるように凹む凹状の輪郭形状を有し、一部に曲線部を含む。図2(a)で示されている端材部30の輪郭形状は、基板10の端縁10aを含む台形状である。また、端材部30の輪郭形状に含まれるY軸正側の2箇所のコーナー部34は曲線状である。そして、図2(a)の破線で示すように、基板10には、上記した端材部30の輪郭形状に沿ってスクライブラインL1が形成されている。
分断装置100は、戴置台1と、昇降機構2と、治具40と、を備える。載置台1は、基板10を載置する。昇降機構2は、治具40を基板10に対して昇降させる。治具40は、端材部30を厚み方向に湾曲させて端材部30から分断する。
図2(a)において、端材部30内に示されている3つの領域は、治具40(図2(b)参照)が当接する当接領域を示している。当接領域31〜33は、端縁10aに沿って並んでいる。中央の当接領域33には、基板10の下面において治具40が当接する。両側の当接領域31、32は、基板10の上面において治具40と当接する領域である。当接領域31、32のサイズは略等しい。
基板10から端材部30を分断する際、端材部30を含む基板10の端の領域が分断装置100の載置台1からはみ出るように、基板10が載置台1に載置される。基板10が載置台1に載置されると、昇降機構2が治具40を昇降させることにより、治具40は端材部30に当接する。治具40は、第1の治具41および第2の治具42から構成されており、昇降機構2により第1の治具41および第2の治具42のそれぞれが昇降する。昇降機構2は、公知の昇降手段、たとえば、エアシリンダにより構成される。この場合、エアシリンダに適切に圧力を付与することにより、第1の治具41および第2の治具42のそれぞれを端材部30に向けて昇降させることができる。
また、基板10の分断の最中、基板10が載置台1上で動くことや、製品部20に過度の変形が及ぶことを抑制するため、図2(b)に示すように、基板10の上面が押さえ部材3で押さえ付けられる。押さえ部材3は、たとえば、戴置台1の端部付近に配置され、少なくとも基板10の端材部30に近接する表面に当接するように設けられる部材である。または、載置台1に対して、たとえば、基板10に圧力を付与するための圧力調整部が設けられてもよい。この場合、圧力調整部に適切に圧力を付与することにより、基板10を載置台1に吸着させることができるため、押さえ部材3を省略することができる。
図2(b)に示すように、基板10は、第1基板11と第2基板12とが貼り合わされてなる貼り合わせ基板10である。このような基板10として、たとえば、第1基板11にはカラーフィルタ(CF)が形成され、第2基板12には薄膜トランジスタ(TFT)が形成されているものが挙げられる。以降、本明細書では、「貼り合わせ基板10」は、単に「基板10」と称される。また、本明細書では、特に断りがない場合、「基板10を分断する」または「基板10を分離する」とは、第1基板11および第2基板12を同時に分断または分離するという意味である。
なお、基板10は、貼り合わせ基板でなくてもよく、また、ガラス基板のほか、低温焼成セラミックスや高温焼成セラミックスなどのセラミックス基板、シリコン基板、化合物半導体基板、サファイア基板、石英基板等であってもよい。また、基板10は、表面または内部に脆性材料に該当しない薄膜あるいは半導体材料を付着させたり、含ませたりしたものであってもよい。
上記のとおり、治具40は、第1の治具41および第2の治具42から構成される。図2(b)に示すように、第1の治具41および第2の治具42は、それぞれ、基板10を挟んで対向配置されている。以降、本明細書では、第1の治具41を「上治具」、第2の治具を「下治具」と称する。上治具41および下治具42は、一体となって構成されてもよく、別体であってもよい。上治具41には、当接領域31、32に当接する突部41a、41bが設けられている。なお、図2(b)では、突部41aのみ図示されている。下治具42には、当接領域33に当接する突部42aが設けられている。上治具41の突部41a、41bのX−Y平面における形状およびサイズは、当接領域31、32の形状およびサイズと合致する。同様に、下治具42の突部42aのX−Y平面における形状およびサイズは、当接領域33の形状およびサイズと合致する。突部41a、41bと、突部42aとはX−Y平面上で互いに所定の間隔を空けて配置されている。
なお、図2(a)では、当接領域33は、当接領域31、32よりも小さく図示されているが、当接領域31〜33の形状およびサイズは互いに同一であってもよい。この場合、上治具41の突部41a、41bと下治具42の突部42aとは、互いに形状およびサイズが同一である。上治具41の突部41a、41bおよび下治具42の突部42aの形状およびサイズは、端材部30の厚み、形状、およびサイズに応じて、端材部30を湾曲させて基板10から端材部30を分断可能なように、適切に調整される。また、端材部30における上治具41の突部41a、41bおよび下治具42の突部42aのそれぞれが当接する位置も、端材部30の厚み、形状、およびサイズに応じて、端材部30を湾曲させて基板10から端材部30を分断可能なように、適切な位置が選択される。
図1で示した分断方法で基板10を分断する場合、昇降機構2により上治具41および下治具42をそれぞれ図2(b)の矢印の方向に移動させて端材部30を挟む。そして、昇降機構2が上治具41および下治具42をさらに移動させて、上治具41および下治具42が端材部30に対して適切な力を付与することにより、スクライブラインL1すなわち端材部30の輪郭形状に沿って基板10から端材部30が分断される。
次に、図1で示した分断方法の各工程を、図3(a)〜図4(e)を参照して詳細に説明する。
図3(a)〜(f)および図4(a)〜(e)は、基板10の分断方法の過程を模式的に示す図である。図3(a)〜(f)は、端材部30のX軸方向の中間位置においてY−Z平面に平行な平面で基板10、載置台1、昇降機構2、押さえ部材3および治具40を切断した場合の断面をX軸負側から見た場合の断面図である。図4(a)〜(e)は、端材部30のY軸方向の中間位置においてX−Z平面に平行な平面で昇降機構2、基板10、および治具40を切断した場合の断面をY軸負側から見た場合の断面図である。便宜上、図3(a)〜(f)および図4(a)〜(e)では、基板10のみに、断面を示すハッチングが付されている。また、図3(a)〜(d)および図4(a)〜(c)では、説明の便宜上、仮想的に垂直クラックC1、C2が図示されている。また、図4(a)〜(e)では、載置台1、昇降機構2、および押さえ部材3の図示が省略されている。
図3(a)および図4(a)は、図1で示した分断方法が行われる前の状態を示す。図3(b)〜(f)および図4(b)〜(e)は、図1で示した分断方法の各工程が行われたときの基板10の状態を示す。
図3(a)は、基板10を分断するための準備工程を示す。基板10において端材部30を含む領域が載置台1からはみ出るようにして基板10は載置台1に載置される。基板10の上面は、押さえ部材3で押さえられている。下治具42は、当初、下治具42の突部42aが基板10の下面から離間するような位置に配置されている。昇降機構2は、当初の位置から下治具42を上昇させ、下治具42の突部42aが基板10の下面すなわち第2基板12の表面の適切な位置(図2(b)に示す当接領域33)に当接するように移動させる。
また、上記のとおり、基板10は第1基板11と第2基板12とが貼り合わされた貼り合わせ基板である。スクライブラインL1は、第1基板11および第2基板12に形成されており、このスクライブラインL1に沿って第1基板11側に垂直クラックC1が形成され、第2基板12側に垂直クラックC2が形成される。図3(a)の基板10をY軸負側から見た場合の模式図が図4(a)である。
図3(b)に示すように、昇降機構2が下治具42を上方向に移動させると(破線の矢印)、端材部30は上方向に変位する。この状態を基板10のY軸負側から見た場合、図4(b)のように示される。図4(b)の破線は、当初の位置にあった基板10および下治具42を示しており、実線は、変位後の位置に位置付けられた基板10および下治具42を示す。図3(b)および図4(b)に示すように、下治具42が上方向に移動すると、端材部30には、下治具42から端材部30を押し上げる力が作用するため、端材部30に応力が生じる。この工程は、図1のステップS11に相当する。
こうして下治具42により端材部30が押し上げられた後、図3(b)および図4(b)に示すように、昇降機構2は、上治具41を基板10に向かって降下させる。このとき、上治具41の突部41a、41bが基板10の上面すなわち第1基板11の表面の適切な位置(図2(b)に示す当接領域31、32)に当接するように配置される。この工程は、図1のステップS12に相当する。
図3(c)に示すように、上治具41および下治具42が端材部30を挟んだ状態で昇降機構2により上治具41がさらに下方向に移動し、端材部30が上下から押圧される。端材部30に押圧力が付与されると、基板10において載置台1からはみ出している端材部30を含む領域が全体的に湾曲する。この状態を基板10のY軸負側から見た場合、図4(c)のように示される。図4(c)に示すように、端材部30を含む領域が湾曲すると、垂直クラックC1、C2が基板10の厚み方向に浸透する。この工程は、図1のステップS13に相当する。
図3(d)に示すように、端材部30に押圧力が付与されると、垂直クラックC1、C2は端材部30の厚み方向に浸透するとともに、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が伸展する。その結果、図3(e)に示すように、端材部30は基板10から分断される。この状態を基板10のY軸負側から見た場合、図4(d)のように示される。図4(d)に示すように、端材部30は湾曲した状態で基板10から分断される。これは、図1のステップS14に相当する。
こうして、端材部30が分断されると、この分断に伴い、端材部30以外の基板10の部分、すなわち基板10の製品部20が、弾性復帰力により、図4(b)の破線の位置に復帰する。これにより、分断後の端材部30は、図4(d)に示すように、製品部20に対して相対的にやや上方に持ち上げられた位置に位置付けられる。
図3(f)に示すように、昇降機構2は、分断された端材部30を挟んだ状態の上治具41および下治具42を端材部30が変位した方向と同方向に移動させる。この状態を、基板10のY軸負側から見た場合、図4(e)のように示される。図3(b)、図4(b)に示したとおり、端材部30は下治具42により上方向に変位したため、図3(f)、図4(e)では、治具40の移動方向は上方向とされている。この工程は、図1のステップS15に相当する。このようにして、端材部30が基板10から抜き取られる。
なお、上記の例では、図1のステップS11の工程の際、図3(b)、図4(b)に示すように、下治具42により端材部30を上方向に変位させたが、これに代えて、上治具41ことにより端材部30を下方向に変位させてもよい。この場合、ステップS11の工程において、上治具41の突部41a、41bを端材部30の当接領域31、32(図2(a)参照)に当接させて、上治具41を下方向に変位させて端材部30を下方向に変位させる。その後、ステップS12、S13において、昇降機構2により下治具42を上昇させて、下治具42を端材部30の下面に押しつけて端材部30を湾曲させ、ステップS14において端材部30を分断させる。こうして端材部30を基板10から分断した後、ステップS15では、昇降機構2は上治具41と下治具42とを下方向に移動させて端材部30を引き抜く。
次に、上記図3(c)、(d)および図4(c)、(d)を示して説明した図1のステップS12、S13の工程による垂直クラックC1、C2の伸展について、図5を参照して説明する。
図5は、基板10が分断される際、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が伸展することを説明するための模式図である。なお、図5では、端材部30の輪郭形状に沿って形成されるスクライブラインL1は破線で示されており、製品部20は省略されている。
図3(c)、(d)、図4(c)に示すように、上治具41を下方向に移動させて端材部30を湾曲させると、端材部30のX軸方向の両端、すなわち、スクライブラインL1との境界付近を含む基板が厚み方向に変形する。これにより、まず、外力によって垂直クラックC1、C2が最も浸透しやすいスクライブラインL1の端部L11、L12において、端材部30の厚み方向に垂直クラックC1、C2が浸透する。これにより、図5に示すように、端部L11、L12から端材部30の開放端へと向かう方向D1に垂直クラックC1、C2が伸展し、端部L11、L12が開放端に繋がる。さらに、端部L11、L12から内方に向かう方向D2において、垂直クラックC1、C2がスクライブラインL1に沿って順次浸透していき、スクライブラインL1の中間位置において、垂直クラックC1、C2の浸透が繋がる。こうして、スクライブラインL1の全範囲において垂直クラックC1、C2が浸透し、端材部30が分断される。
なお、本実施形態では、図1のステップS13において、端材部30のX軸方向の両端が同じ方向に変位されるため、図5に示すように、端部L11、L12から内方に向かう方向D2において、垂直クラックC1、C2がスクライブラインL1に沿って同様の状態で伸展していく。これにより、スクライブラインL1の全周において、垂直クラックC1、C2を円滑に伸展させることができ、端材部30を円滑に分断できる。
また、本実施の形態では、図1のステップS13において端材部30を湾曲させる前に、ステップS11において、端材部30を変位させることで端材部30に応力が生じる。このため、ステップS13において端材部30を湾曲させる力が端材部30に付与されると、ステップS11で生じた応力とステップS13で付与された力とが相俟って、垂直クラックC1、C2の浸透が促進され、垂直クラックC1、C2がより伸展しやすくなる。よって、端材部30を円滑に分断できる。
<実施形態2>
上記実施形態1では、治具40が当接する当接領域は、少なくとも3つの領域であり(たとえば、図2(a)では当接領域31〜33が示されている。)、各当接領域がスクライブラインL1の開放端に沿って並んでいた。すなわち、治具40は、下治具の突部の外方に、所定の間隔を空けて上治具の2つの突部が配置されるように構成されていた。実施形態2では、端材部30において治具が当接する当接領域の配置が実施形態1と異なる。具体的には、端材部30において上治具が当接する当接領域は、下治具が当接する領域の外周を取り囲むように配置される。
上記のような当接領域に当接する治具は、実施形態1と同様に第1の治具である上治具と第2の治具である下治具とから構成されるが、たとえば、上治具は円環状の部材であり、下治具は球体である。第1の治具である円環状の部材は、球体と所定の間隔を空けて球体を囲むようにその外方に配置され、円状の面に沿って突部が設けられている。上治具が第2の治具である球体で、下治具が第1の治具である円環状の部材であってもよい。また、第2の治具として球体に代え、円柱状の部材が用いられてもよい。さらに、端材部30に点接触または面接触し得る他の形状の部材(円錐体または円錐体の頂部を丸めた形状の部材等)が用いられてもよい。
実施形態2の治具(円環状の部材と球体)を用いて基板10を分断する際、実施形態1と同様に、上治具を端材部30の上面の適切な位置に当接させ、昇降機構2が上治具を下降させて、端材部30を下方向に変位させる。これに代えて、下治具である球体を端材部30の下面の適切な位置に当接させ、昇降機構2が下治具を上昇させて、端材部30を上方向に変位させてもよい(図1のS11)。
続いて、昇降機構2が上治具を下方向に移動させて、端材部30を湾曲するための力(押圧力)を端材部30に付与する。これに代えて、下治具を上方向に移動させてもよい(図1のS12)。これにより、端材部30が湾曲する(図1のS13)。端材部30が湾曲することにより、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が伸展するため、基板10から端材部30が分断される(図1のS14)。そして、昇降機構2は、分断された端材部30を挟んだ状態の上治具と下治具を、端材部30が変位した方向と同方向に移動させる(図1のS15)。このようにして、端材部30が基板10から抜き取られる。
<検証>
本願発明者らは、上記した実施形態1および実施形態2に係る分断方法を用いた場合の効果を検証するため、検証1〜4を行った。以下、検証1〜4および検証結果について、図6(a)〜図9を参照して説明する。なお、検証1〜4では、上治具および下治具を所定の昇降機構を用いて上下方向に移動させた。
<検証1>
検証1では、上記実施形態1に係る分断方法に関して検証した。具体的には、検証1では、端材部の輪郭形状を矩形状から変形させた場合、基板から端材部を分離できるか検証した。
[検証1の条件]
図6(a)に示すように、検証1では、2つの基板が貼り合わされてなる基板13であって、製品部21と端材部35とを有する基板13を使用した。端材部35は、基板13の内側に向かって凹む凹状の輪郭形状を有し、基板13の内側に位置する2つのコーナー部39は曲線状の形状である。基板13には、端材部35の輪郭形状に沿ってスクライブラインL2が形成されている。上記2つのコーナー部39の角度をαとする。
また、以下の説明では、端材部35のスクライブラインL2の始端と終端との間の長さを、端材部35の幅として扱う。さらに、Y軸方向の端材部35の長さを、端材部の深さとして扱う。なお、以下の説明では、端材部35のスクライブラインL2の始端と終端との間を、「端材部35の開口部」と表記する場合がある。
検証1では、端材部35の深さDを30mm、幅Wを60mmに設定し、コーナー部39の角度αを90°から鋭角に変化させた。端材部35の深さDを一定とすると、端材部35の輪郭形状はコーナー部39の角度αの変化に伴って変形する。
基板13は、カラーフィルタ(CF)が形成された第1基板、および薄膜トランジスタ(TFT)が形成された第2基板から構成される。第1基板および第2基板の厚みは、0.2mmであった。分断に用いた治具は、2つの突部を有する上治具および1つの突部を有する下治具を用いた。図6(a)に示すように、端材部35において、X軸方向に沿って3つの当接領域36〜38が並んで配置されており、当接領域36、37の間の距離は20.5mmであった。当接領域36〜38に当接するように、上治具と下治具とを端材部35に当接させた。なお、当接領域38は基板13の下面に位置し、下治具の突部が当接した。
[検証1の手順]
図6(a)に示すように、角度αが90°の場合、上記構成の分断方法を適用して基板13から端材部35の分断を行った。まず、端材部35の当接領域36、37に上治具の2つの突部を当接させ、上治具を2mm下方向に移動させた(図1のS11)。そして、下治具の突部を端材部35の下面に位置する当接領域38に当接させた。上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具を0.625mm下方向に移動させて、端材部35に押圧力を付与した(図1のS12)。これにより、端材部35が湾曲した(図1のS13)。この状態でさらに、上治具と下治具とを同時に約2mm下降させた。これにより、基板13から端材部35が分断された(図1のS14)。端材部35を分断した後、上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具と下治具とをさらに下方向に移動させ、端材部35を基板10から完全に除去した。
基板13から端材部35を分離した後、製品部21の端部を観察し、チッピング(欠け)が生じているか確認した。
上記の手順と同様の手順で、角度αを80°、60°、50°、45°と変更し、それぞれの角度における製品部21の端部を観察した。なお、角度αが45°のときの端材部35の輪郭形状は、図6(b)に示される。図6(b)に示すように、角度αが90°未満のとき、端材部35の開口部の幅Wは、端材部35の最奥部の幅(端材部35の2つのコーナー部39間の距離)よりも小さい。
[検証1の結果]
図6(c)の表は、検証1の結果である。基板13から端材部35を分断できた場合、表中の「分離」の欄には「○」が表示される。製品部21の端部にチッピングが略生じていない、または、チッピングのサイズが100μm以下の場合は「◎」、チッピングのサイズが100〜200μmの場合は「○」、200μm以上の場合は「△」と表示される。
図6(c)に示すように、角度αが90°、80°の場合、端材部35は基板13から分離可能であり、チッピングは略生じていないか、生じていたとしても100μm以下の微小なチッピングであった。このように、角度αが90°、80°の場合、製品部21の品質は高品質であった。
角度αが60°の場合、角度αが90°、80°の場合よりもサイズの大きなチッピングが生じていた。このように、製品部21の品質は、角度αが90°、80°のときよりも劣るものの、製品としては概ね良好であった。
角度αが50°、45°の場合、比較的大きなチッピングが生じていたものの、基板13から端材部35の分離は可能であった。
図6(b)に示すように、端材部35が、開口部の幅Wが端材部35の最大の幅(端材部35の最奥部の幅であり、2つのコーナー部39間の距離)よりも小さくなるように形成された形状の場合、端材部35の開口部を経て端材部35を基板13から引き離して分離することが不可能である。しかし、検証1の結果より、端材部35のコーナー部39の角度αを鋭角に設定した場合にも、本実施形態の分断方法を用いることで端材部35を基板13から分断できることが確認された。
<検証2>
検証2では、端材部のサイズおよび輪郭形状を変更した場合、基板から端材部を分断できるか検証した。検証2では、上記実施形態1に係る治具と同様の形状の治具と上記実施形態2に係る治具と同様の形状の治具(円環状の部材と球体)を用いた。
[検証2の条件]
検証2では、基板13は、検証1と同様のものを用いた。図7(a)に示すように、端材部35の輪郭形状は台形状であり、2つのコーナー部39は曲線状とした。また、使用した治具は、以下の4種類の治具であった。
・治具1:治具1は、上記実施形態2で用いた治具と同種の治具である。検証2では、治具1として、上治具に円環状の部材、下治具に球体を用いた。この場合、図7(a)に示すように、端材部35において、上面に位置する当接領域50は、所定の大きさの径を有する円から径が6mmの円を除いた外周部(ハッチング部分)である。図7(a)において、一点鎖線で示されている円状の当接領域51の径は、球体の最大径に等しく、この当接領域51の中心に球体が点接触する(黒丸で示されている。)。検証2では、当接領域51の径は3.0mmに設定された。
・治具2〜4:治具2〜4は、上記実施形態1と同種の治具である。図7(b)に示すように、端材部35の上面にX軸方向に沿って3つ当接領域36〜38が並んで配置されており、治具2を用いた場合の当接領域36、37の距離は6.5mm、治具3を用いた場合の当接領域36、37の距離は13.5mm、治具4を用いた場合の当接領域36、37の距離は20.5mmである。このように設定された当接領域36〜38に上治具と下治具とがそれぞれ当接する。なお、当接領域38は基板13の下面に位置し、下治具の突部が適切に当接した。
[検証2の手順]
端材部のサイズが異なる基板13に対し、治具ごとに以下のような手順で分断した。
・治具1を用いて基板13から端材部35を分断する場合、端材部35の当接領域50に下治具の突部を当接させ、下治具を0.8mm上方向に移動させた(図1のS11)。上治具を端材部35の上面に位置する当接領域51に当接させた。上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具を0.625mm〜0.875mmの範囲で下方向に移動させて、端材部35に押圧力を付与した(図1のS12)。これにより、端材部35が湾曲した(図1のS13)。この状態でさらに、上治具と下治具とを同時に約1.5mm上昇させた。これにより、基板13から端材部35が分断された(図1のS14)。端材部35を分断した後、上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具と下治具とを上方向に移動させ、端材部35を基板13から完全に引き抜いた。
基板13から端材部35を分離した後、製品部21の端部を観察し、チッピング(欠け)が生じているか確認した。
・治具2〜4を用いて基板13から端材部35を分断する場合においても、端材部35の当接領域38に下治具の突部を当接させ、下治具を0.8mm上方向に移動させた(図1のS11)。その後、上治具を端材部35の上面に位置する当接領域36、37に当接させた。これ以降は、治具1を用いた場合の手順と同様であるため、説明を省略する。
・上記と同様の手順で、端材部35のサイズを変更(深さD、および(幅W/深さD)の値を変更)して、端材部35を基板13から分断した。
具体的には、下記のように、端材部の深さD=10mm〜50mm、端材部35の幅W/端材部35の深さDの値が1〜2となるような範囲で端材部35の深さDおよび端材部35の幅Wの値を設定し、上記した治具1〜4の何れかを用いて、端材部35を基板13から分断した。
・端材部35の深さDを10mm、(端材部35の幅W/端材部35の深さD)の値を1、2と設定した基板13に対しては、治具1を用いた。
・端材部35の深さDを20mm、(端材部35の幅W/端材部35の深さD)の値を1と設定した基板13に対しては、治具2を用いた。
・端材部35の深さDを30mm、40mm、50mmとし、それぞれの場合において、(端材部35の幅W/端材部35の深さD)の値を1と設定した基板13に対しては、治具3を用いた。
・端材部35の深さDを50mm、(端材部35の幅W/端材部35の深さD)の値を2と設定した基板13に対しては、治具4を用いた。
このように、端材部35のサイズに合わせ、上治具および下治具の間隔および形状を変更して、端材部35を基板13から分断した。検証2の結果を図7(c)に示す。
[検証2の比較例]
検証2の比較例として、端材部35を治具で挟み、湾曲させることなく端材部35の開口方向へ引き離すことにより、基板13から端材部35を分断した。検証2と同様に、端材部35のサイズを変更(深さD、および(幅W/深さD)の値を変更)していき、端材部35を基板13から分断した。検証2の比較例の結果を図7(d)に示す。
[検証2の結果]
図7(c)、(d)の表は、端材部35の深さ、および(端材部35の幅W/端材部35の深さD)の値の関係を示しており、表中の数値は、端材部35の深さDおよび端材部35の幅Wの値である。図7(c)、(d)の表中におけるハッチングは、基板13から端材部35の分断が可能と判断された範囲に付されている。
検証2では、図7(c)に示すように、D=10mm〜50mmかつW/D=1である全ての条件において端材部35の分離が確認された。さらに、D=10mm、W/D=2すなわちW=20mm、D=50mm、W/D=2すなわちW=100mmの条件においても端材部35が分離可能であった。このことから、D=10mm〜50mmかつW/D=1〜2である形状については、本実施の形態における分断方法を適用可能であると判断した。
これに対し、比較例では、図7(d)に示すように、端材部35が基板13から分離できる場合と、分離できない場合とがあった。たとえば、D=10mm、W/D=1すなわちW=10mmの場合、比較例では端材部35は分離できなかった。また、D=40mm、W/D=1.25すなわちW=50mmの場合や、D=50mm、W/D=1および2すなわちW=50mmおよび100mmの場合も、比較例では端材部35を分離できなかった。
検証2の結果より、本実施の形態の分断方法では、端材部35の深さDと幅Wとを変更した場合でも、比較例より広い範囲において基板13から端材部35を分離することができた。
特に、治具40の形状を端材部35のサイズに合わせて変更することで、端材部35のサイズが小さい場合および端材部35のサイズが大きい場合にも、本実施の形態の分断方法を用いて好適に端材部35を基板13から分離することができた。また、治具2〜4を用い、端材部35の当接領域36、37が当接領域38を挟み、かつ開放端に対して横並びに配置される場合(実施形態1)、および治具1を用い、端材部35の当接領域50が当接領域51の外周を囲むように配置される場合(実施形態2)のいずれにおいても、基板13から端材部35を分断できることが確認された。
<検証3>
検証3では、検証2において、端材部35の分離が可能であった結果のうち、端材部35の深さDが50mm、幅Wが50mmの場合(つまり、W/D=1)について、検証2と条件を異ならせて分断を行った。
[検証3の条件]
検証3では、図8に示すように、X軸方向に沿って3つ当接領域36〜38が並んで配置されており、当接領域36、37の距離は20.5mmに設定され、当接領域38のX軸方向の幅は7.0mmに設定された。このように設定された当接領域36〜38に上治具と下治具とがそれぞれ当接する。なお、当接領域38は基板13の下面に位置し、下治具の突部が当接する。
[検証3の手順]
まず、端材部35の当接領域36、37に上治具の2つの突部を当接させ、上治具を3mm下方向に移動させた(図1のS11)。下治具の突部を端材部35の下面に位置する当接領域38に当接させた。上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具を0.625mm下方向に移動させて、端材部35に押圧力を付与した(図1のS12)。これにより、端材部35が湾曲し(図1のS13)、基板13から端材部35が分断された(図1のS14)。端材部35を分断した後、上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具と下治具とを下方向に移動させ、端材部35を基板13から完全に引き抜いた。
基板13から端材部35を分離した後、製品部21の端部を観察し、チッピングが生じているか確認した。
なお、検証1、2では端材部35を湾曲させた後、上治具および下治具を下方向に移動させる工程(検証1)、あるいは上方向に移動させる工程(検証2)を行った。しかし、検証3では、端材部35が湾曲した(図1のS13)時点で、端材部35は基板13から分離したため、この工程は行われなかった。
[検証3の結果]
上記の手順では、端材部35が上治具で押圧され(図1のS12)、湾曲した(図1のS13)時点で基板13から端材部35が分断された。
また、製品部21において、第2基板側(薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている)の端部に、チッピングは生じていなかった。一方、第1基板側(カラーフィルタ(CF)が形成されている)の端部には微小なチッピングが生じていた。
[検証1〜3のまとめ]
・検証1の結果(図6(c))より、角度αが鋭角となり、端材部35の開口が小さい形状の場合でも、上記構成の分断方法により端材部35は基板13から分断可能であった。
・検証2の結果(図7(c)、(d))より、上記構成の分断方法により幅広い形状の端材部35を基板13から分断可能であった。
・検証1、2と比較し、検証3では、端材部35を上治具と下治具で挟んだ状態で、端材部35を移動させる(図1のS11)際の変位量を増加させた。これにより、端材部35が湾曲した(図1のS13)時点で、端材部35は基板13から分離していた。したがって、端材部35により大きな応力が生じた状態で端材部35を湾曲させる(図1のS13)ことで、よりクラックの伸展が促進されることが分かった。
一方、端材部の形状や基板の厚さなどの条件により、端材部35を湾曲させた後のクラックの伸展が不十分であり、スクライブラインL2の全周に行き渡っていない場合に、上治具と下治具とを上方向または下方向に移動させる工程を行うと、スクライブラインL2に沿ってクラックの伸展が促進され、確実に端材部35を分断することができると考えられる。
続いて、発明者らは、主に上記実施形態2に係る基板の分断方法、すなわち、治具として円環状の部材と球体とを用いた場合に関して、より詳細に検証した。
<検証4>
[検証4の条件]
検証4では、検証2において、端材部の分離が可能であった結果のうち、端材部の深さDが20mm、幅Wが20mmの場合(つまり、W/D=1)について、検証2と条件を異ならせて分断を行った。検証4では、図9に示すように、治具は、検証2の治具1を使用した。
[検証4の手順]
検証4では、端材部35の変位量および治具の端材部35を湾曲させるための湾曲量がそれぞれ異なる検証4−1および4−2を行った。
検証4−1を以下の手順で行った。下治具(球体)を端材部35の当接領域51内に当接させ、下治具を1.1mm上方向に移動させた(図1のS11)。この端材部を変位させるための下治具の移動量を以下では変位量とする。その後、上治具(円環状の部材)を端材部35の上面に位置する当接領域50に当接させた。上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具を0.625mm下方向に移動させて、端材部35に押圧力を付与した(図1のS12)。この端材部35を湾曲させるための上治具の移動量を以下では湾曲量とする。これにより、端材部35が湾曲し(図1のS13)、基板13から端材部35が分断された(図1のS14)。端材部35を分断した後、上治具と下治具とで端材部35を挟んだ状態で、上治具と下治具とを上方向に移動させ、端材部35を基板13から抜き取った(図1のS15)。
基板13から端材部35を分離した後、製品部21の端部を観察し、チッピングが生じているか確認した。
検証4−2では、検証4−1の手順において、変位量を0.8mm、湾曲量を0.375mmとし、端材部35に押圧力を付与した(図1のS12)。端材部35を湾曲させる工程(図1のS13)の後、さらに、上治具と下治具とを同時に1.0mm上昇させた。これにより、基板13から端材部35が分断された(図1のS14)。
[検証4の結果]
・検証4−1では、基板13から端材部35が分離でき、また、製品部21の端部にチッピングは生じていなかった。
・検証4−2では、基板13から端材部35が分離できた。しかし、製品部21の第2基板(TFT)の端部にチッピングが生じた。
・検証4−1では、端材部35の移動量および湾曲量が検証4−2より大きい。これにより、端材部35の湾曲後に端材部35を分離することが可能であったと考えられる。一方検証4−2では、端材部35を湾曲させる工程の後、さらに上治具および下治具を上方向に移動させて端材部35を変位させる工程により端材部35の分離が行われたが、製品部21の第2基板(TFT)の端部にチッピングが生じていた。したがって、湾曲後に分離されるように端材部35の変位量および湾曲量を適切に調整することで、より高品質の分断が可能になると考えられる。
<実施形態1、2の効果>
図1、図3(c)、(d)、図4(c)、(d)に示すように、上治具41および下治具42により端材部30に対して押圧力が付与される。これにより、端材部30は、端材部30の厚み方向に湾曲する。そして、図5に示すように、スクライブラインL1に形成されている垂直クラックC1、C2がスクライブラインL1の端部L11、L12から端材部30の厚み方向に浸透し、この浸透がスクライブラインL1に沿って内方に向かって伸展する。これにより、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が順次伸展する。
このようにして、基板10から端材部30を容易且つ円滑に分断できる。
また、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が十分浸透しているため、分断後の製品部20の端部にチッピングが生じることを抑制できる。よって、高品質の製品部20を得ることができる。
図1、図3(b)、図4(b)に示すように、上治具41で端材部30に押圧力を付与する前に、端材部30を下方向または上方向に変位させる工程が行われてもよい(図1のS11)。これにより、端材部30を含むスクライブラインL1の周辺に応力が生じる。このため、端材部30に押圧力が付与されると(図1のS12)、端材部30は、端材部30の厚み方向における変位の影響をより受けやすくなる。よって、端材部30が厚み方向に湾曲したとき、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2をより良好に浸透させることができる。これにより、基板10から端材部30をより円滑に分断させ得る。また、垂直クラックC1、C2がより良好に浸透するため、分断後の製品部20の端部に生じるチッピングをより効果的に抑制することができる。
また、端材部30を湾曲させる工程(図1のS13)を行い、基板10から端材部30を分断した後、さらに上治具41および下治具42を上方向または下方向に移動させてもよい。
これにより、端材部30の幅が基板10の端に向かって狭まっている場合も、端材部30を基板から円滑に分離させることができる。なお、たとえば、図4(d)、(e)に示すように、端材部30を上方向に変位させた場合、分断後に端材部30を下方向に移動させると、端材部30が分断されて開口となった領域を端材部30が通ることになるので、通る際に端材部30のエッジが製品部20のエッジに引っかかり、製品部20にチッピングが生じる虞がある。これに対し、端材部30を上方向に移動させた場合、端材部30が分断されて開口となった領域を端材部30は通らないため、製品部20の端部と擦れることはない。よって、製品部20の品質を担保できる。
なお、端材部30に上方向に押圧力を付与する工程(図1のS12)の前に、端材部30を変位させる工程(図1のS11)が行われていた場合に、上記構成の工程を行う場合、端材部30を変位させた方向と同じ方向に、上治具41および下治具42を移動させることが好ましい。
上記したとおり、端材部30を変位させる工程(図1のS11)を行った場合、端材部30に応力が生じる。このため、上記構成の工程を行う場合、端材部30を変位させた方向と同じ方向に、上治具41および下治具42を移動させると、端材部30を変位させる工程で生じた応力と同じ方向に応力が生じる。これにより、端材部30は、端材部30の厚み方向における変位の影響をより受けやすくなる。よって、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2が伸展し、端材部30は基板10から分断される。
図2(a)、図3(d)、図4(c)、(d)に示すように、端材部30を湾曲させる工程(S13)では、端材部30において当接領域33と、当接領域31、32とが互いに逆方向に変位するように端材部30に力を付与する。このように端材部30に力が付与されることにより、スクライブラインL1に沿って同じ厚み方向に力が付与される。よって、スクライブラインL1の全周において、垂直クラックC1、C2を円滑に伸展させることができ、端材部30を円滑に分断できる。
また、端材部30において、当接領域33を挟む位置に配置される当接領域31、32は上治具41により上方向から押圧され、当接領域33は下治具42により下方向から押圧される。これにより、端材部30の両端すなわちスクライブラインL1の端部L11、L12に同じ方向の力を付与できる。よって、スクライブラインL1の全周において、垂直クラックC1、C2を円滑に伸展させることができ、端材部30を円滑に分断できる。
また、端材部30の下面の中央付近が押圧され、この押圧位置つまり当接領域33の周囲の位置において端材部30の上面が押圧される。これにより、端材部30の端縁の全範囲に力を付与できる。よって、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2をより効果的に浸透させることができ、端材部30をより円滑に分断できる。
図2(a)に示すように、端材部30の上面を押圧する位置つまり当接領域31、32が、端材部30の外周縁付近に設定される。これにより、スクライブラインL1に接する端材部30の外周縁に効果的に力を付与できる。よって、スクライブラインL1に沿って垂直クラックC1、C2をより効果的に浸透させることができ、基板10から端材部30をより円滑に分断させることができる。また、垂直クラックC1、C2をより効果的に浸透させ得るため、基板10の端部に生じるチッピングを一層抑制することができる。
<実施形態1の変更例>
上記実施形態1では、図2(a)に示すように、端材部30に、治具40が当接する3つの当接領域31〜33が配置されていたが、当接領域の数は3つに限られない。
たとえば、端材部30に、端縁10aに沿って4つの当接領域を設けることができる。この場合、端材部30の中央に、下治具が当接する2つの当接領域が配置され、この2つの当接領域を挟むように、上治具が当接する当接領域が配置される。このように当接領域が配置された場合でも、基板10から端材部30を分断できる。
また、上記実施形態1では、図2(a)に示すように、当接領域31〜33は、開放端に沿って横並び(X軸方向)に配置されたが、当接領域31〜33の配置方法はこれに限られるものではない。たとえば、当接領域31〜33がX軸方向から傾く直線に沿って配置されてもよく、あるいは、当接領域31〜33が、開放端に対して垂直方向(Y軸方向)に配置されてもよい。
当接領域31〜33は、端材部30の形状に応じ、スクライブラインL1および開放端と、外側の当接領域31、33の距離が大きくなりすぎる箇所が生じないように配置されることが好ましい。たとえば、図2(a)に示すように、当接領域31は、スクライブラインL1のX軸負側に近い位置に配置され、当接領域32は、スクライブラインL1のX軸正側に近い位置に配置され、当接領域31、32からスクライブラインL1への距離は等しい。これにより、スクライブラインL1の両端付近が同程度に変位するように端材部30を湾曲させることができ、スクライブラインL1の両端から円滑に垂直クラックC1、C2を進展させることができる。よって、端材部30の分断をより円滑に行うことができる。
[実施形態2の変更例]
上記実施形態2では、端材部35において、当接領域51の外周に沿って当接領域51を囲むように当接領域50が配置されており、当接領域50、51に当接するような治具(円環状の部材と球体)により端材部35が分断された。変更例では、図10に示すように、下治具が当接する当接領域53の外側に、上治具が当接する4つの当接領域52が周方向に均等な位置に配置される。
このように当接領域52、53を配置した場合も、上記実施形態2と略同様に、端材部35を湾曲させることができる。よって、この構成によっても、端材部35を湾曲させる工程(S13)において、スクライブラインL2の端部から垂直クラックC1、C2がスクライブラインL2の内方に向かって伸展する。これにより、端材部35を基板13から分断することができる。
なお、当接領域53の外側に配置される当接領域52は、4つに限られず、3つ、または4つ以上であってもよい。また、複数の当接領域は、必ずしも周方向に均等な位置に配置されなくてもよく、周方向に均等な位置からややずれてもよい。また、複数の当接領域は、必ずしも周方向に並んでいなくてもよく、周方向からややずれていてもよい。
<その他の変更例>
上記実施形態1、2および各変更例の分断方法は、種々の基板の分断に適用可能である。たとえば、スマートフォンに搭載されるディスプレイの加工の際に有効である。近年、スマートフォンのディスプレイは、大面積のものが好まれる。このため、端末サイズを大きくせずにカメラやセンサをスマートフォンの前面に設けるため、ディスプレイにノッチ(凹状の切欠き部)が形成される場合が多い(ノッチ加工)。このノッチにカメラやセンサが配置される。本実施形態の分断方法をノッチ加工に適用すれば、ノッチ部分の端部にチッピングが生じない高品質のディスプレイを製造することができる。
また、分断される端材部30の輪郭形状は、実施形態1、2および各変更例に示した形状に限られるものではない。本発明は、種々の輪郭形状の端材部30の分断に適用可能であり、特に、図6(b)に示したような端材部35の角部分(コーナー部39)が鋭角の輪郭の端材部の分断にも好適である。
また、上記実施形態1、2、および各変更例では、端材部30の中央と外周部とが互いに逆方向に変位するように端材部を湾曲させたが、端材部30の輪郭形状、サイズ、厚みによっては、端材部30の両端が互いに逆方向に変位するように端材部30を湾曲させることが可能な場合がある。具体的には、たとえば、図2(a)に示す端材部30の場合、端材部30のX軸負側の領域が端材部30の上面から上治具で押圧され、端材部30のX軸正側の領域が端材部30の下面から下治具で押圧される。湾曲した端材部30は、上記実施形態1、2、および各変更例と同様に基板から分断される。
さらに、上記実施形態1、2、および各変更例では、分断後の端材部を治具で挟んだ状態で、上または下方向に治具を移動させることにより端材部を基板から分離しているが、端材部を開口方向へ引き離すことにより、基板から端材部を分離してもよい。
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
10 基板
20、21 製品部
30、35 端材部
31、32、33 当接領域
36、37、38 当接領域
34、39 コーナー部
40 治具
41 上治具(第1の治具)
41a、41b 突部(第1の治具の突部)
42 下治具(第2の治具)
42a 突部(第2の治具の突部)
50、51 当接領域
52、53 当接領域
L1、L2 スクライブライン

Claims (9)

  1. 基板に形成されたスクライブラインに沿って前記基板から端材部を分断する分断方法であって、
    前記端材部を前記基板の厚み方向に湾曲させる力を前記端材部に付与する第1工程を含む、
    ことを特徴とする、分断方法。
  2. 請求項1に記載の分断方法において、
    前記第1工程の前に、前記基板の厚み方向に前記端材部を変位させる第2工程をさらに含む、
    ことを特徴とする分断方法。
  3. 請求項1または2に記載の分断方法において、
    前記第1工程の後に、前記基板の厚み方向に前記端材部を移動させる第3工程をさらに含む、
    ことを特徴とする分断方法。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の分断方法において、
    前記第1工程は、前記端材部の中央と端部とが互いに逆方向に変位するように、前記端材部に力を付与する、
    ことを特徴とする分断方法。
  5. 請求項4に記載の分断方法において、
    前記第1工程は、前記端材部の一方の面を少なくとも1箇所において押圧し、前記一方の面の押圧位置を挟む少なくとも2箇所において前記端材部の他方の面を押圧する、
    ことを特徴とする分断方法。
  6. 請求項4に記載の分断方法において、
    前記第1工程は、前記端材部の一方の面の中央付近を押圧し、前記一方の面の押圧位置の周囲の位置において前記端材部の他方の面を押圧する、
    ことを特徴とする分断方法。
  7. 請求項5または6に記載の分断方法において、
    前記端材部の前記他方の面を押圧する位置が、前記端材部の外周縁付近に設定されている、
    ことを特徴とする分断方法。
  8. 請求項1ないし7の何れか一項に記載の分断方法において、
    前記端材部は、前記基板の外周縁から前記基板の内側に向かって幅が広がり、少なくとも輪郭形状の一部に曲線部を含む、
    ことを特徴とする分断方法。
  9. 基板に形成されたスクライブラインに沿って前記基板から端材部を分断する分断装置であって、
    前記基板を戴置する戴置台と、
    前記端材部を厚み方向へ湾曲させる治具と、
    前記治具を昇降させる昇降機構と、を有し
    前記治具は、
    前記端材部の一方の面を押圧する第1の治具と、
    前記端材部の他方の面を押圧する第2の治具と、を備え、
    前記第1の治具は、前記第2の治具の外方に配置される、
    ことを特徴とする分断装置。
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