JP2021027611A - ハイサイドドライバ、スイッチング回路、モータドライバ、dc/dcコンバータのコントローラ - Google Patents

ハイサイドドライバ、スイッチング回路、モータドライバ、dc/dcコンバータのコントローラ Download PDF

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Abstract

【課題】しきい値が小さいハイサイドトランジスタを正確に駆動可能なハイサイドドライバを提供する。【解決手段】ハイサイドドライバ300は、N型のハイサイドトランジスタMHを駆動する。スイッチングライン302は、ハイサイドトランジスタMHのソースと接続される。選択回路310は、スイッチングライン302の電圧VSと、電源電圧VCCのうち高い方をコモンライン306に発生させる。レギュレータ330は、基準ライン308の電圧VCOMLを、コモンライン306の電圧VCOMより所定の電圧幅ΔVだけ低いレベルに安定化する。チャージポンプ回路340は、コモンライン306の電圧VCOMと基準ライン308の電圧VCOMLでスイングするクロック信号にもとづいて、ローサイドライン305にスイッチングライン302よりも低い電圧VSMを発生させる。【選択図】図2

Description

本発明は、ハイサイドトランジスタの駆動回路に関する。
DC/DCコンバータ、電力変換装置やモータ駆動回路などのさまざまなアプリケーションにおいて、パワートランジスタおよびその駆動回路(ゲートドライバ)を含むスイッチング回路が用いられる。
図1は、スイッチング回路の回路図である。スイッチング回路100Rは、ハイサイドトランジスタMH、ローサイドトランジスタML、ハイサイド駆動回路300R、ローサイド駆動回路110を備える。
ハイサイドトランジスタMHは、入力ラインINとスイッチングラインVSの間に設けられ、ローサイドトランジスタMLは、スイッチングラインVSと接地ラインGNDの間に設けられる。ハイサイド駆動回路300Rは、制御入力HINに応じて、ハイサイドトランジスタMHを駆動し、ローサイド駆動回路110は制御入力LINに応じてローサイドトランジスタMLを駆動する。
ハイサイドトランジスタMHがオン、ローサイドトランジスタMLがオフのとき、スイッチングラインVSには入力電圧VINが発生し、ハイサイドトランジスタMHがオフ、ローサイドトランジスタMLがオンのとき、スイッチングラインVSには接地電圧VGND(0V)が発生する。ハイサイドトランジスタMHおよびローサイドトランジスタMLが両方オフの期間、スイッチングラインVSはハイインピーダンスとなる。スイッチング回路100Rは、この3状態を切り替えることで、図示しない負荷に電力を供給する。
ハイサイドトランジスタMHとして、N型(Nチャンネル)が用いられる場合がある。ハイサイドトランジスタMHをターンオンさせ、オン状態を維持するためには、そのゲートソース間に、FETのゲートしきい値VGS(th)を超える電圧を印加する必要がある。ハイサイドトランジスタMHがオンのとき、スイッチングラインVSの電圧V、すなわちハイサイドトランジスタMHのソース電圧は、入力電圧VINと実質的に等しいから、ハイサイドトランジスタMHのオンを維持するためには、ハイサイドトランジスタMHのゲートに、VIN+VGS(th)より高いゲート信号を印加する必要がある。
入力電圧VINよりも高いゲート信号を発生するために、ブートストラップ回路が設けられる。ブートストラップ回路は、ブートストラップキャパシタC1および整流素子D1を含む。ブートストラップキャパシタC1は、ブートストラップ端子(あるいはブートストラップライン)VBと、スイッチング端子VSの間に設けられる。ブートストラップ端子VBには、整流素子D1を介して直流電圧VREG(>VGS(th))印加される。
スイッチング電圧Vがロー(0V)のとき、キャパシタC1は、整流素子D1を介して充電され、その両端間電圧は、ΔV=VREG−Vfとなる。Vfは整流素子D1の電圧降下である。スイッチング電圧Vが上昇すると、ブートストラップ端子VBの電圧Vは、V=V+ΔVを維持しながら上昇する。ブートストラップ回路により、VB端子とVS端子間の電位差が、ΔVに保たれる。
ハイサイド駆動回路300Rは、ドライバ(バッファ)360およびレベルシフト回路320を備える。ドライバ360の上側電源端子には電圧Vが供給され、その下側電源端子には電圧Vが供給される。ドライバ360は、Vをハイ、Vをローとするゲート電圧をハイサイドトランジスタMHのゲートに供給する。
レベルシフト回路320は、ロジックレベル(VDD−0V)の2値の制御信号HINを、V−Vの2値の中間信号LVSFTOUTに変換する。
特開2011−014738号公報 米国特許出願公開第2015/0295574A1号明細書 米国特許出願公開第2015/0318851A1号明細書
近年、Si(シリコン)のパワートランジスタに代えて、GaN(窒化ガリウム)などの化合物半導体のパワートランジスタの採用が進められている。GaNデバイスは、Siデバイスに比べて、低損失化、高速化が期待されている。
GaNデバイスは、当初、ノーマリオフ化が課題であったが、近年ではノーマリオフ型のデバイスが実用化されている。しかしながら、しきい値電圧はSiデバイスのそれと比べて小さいため、GaNデバイスを採用したスイッチング回路では、GaNデバイスのゲートにノイズが混入すると、GaNデバイスが誤ってターンオンするおそれがある。
本発明は係る状況においてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、しきい値が小さいハイサイドトランジスタを正確に駆動可能なハイサイドドライバの提供にある。
本発明のある態様は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバに関する。ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタのソースと接続されるスイッチングラインと、ハイサイドラインと、ローサイドラインと、コモンラインと、基準ラインと、スイッチングラインの電圧と、電源電圧のうち高い方をコモンラインに発生させる選択回路と、基準ラインの電圧を、コモンラインの電圧より所定の電圧幅だけ低いレベルに安定化するレギュレータと、コモンラインの電圧と基準ラインの電圧でスイングするクロック信号にもとづいて、ローサイドラインにスイッチングラインよりも低い電圧を発生させる負電圧チャージポンプ回路と、上側電源端子がハイサイドラインと接続され、下側電源端子がローサイドラインと接続され、出力がハイサイドトランジスタのゲートと接続されるドライバと、を備える。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや本発明の構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明のある態様によれば、しきい値が小さいハイサイドトランジスタの誤動作を防止できる。
スイッチング回路の回路図である。 実施の形態に係るハイサイドドライバを備えるスイッチング回路の回路図である。 図3(a)、(b)は、図2のスイッチング回路の動作を説明するレベルダイアグラムである。 変形例に係るハイサイドドライバの回路図である。 図4のハイサイドドライバの構成例を示す回路図である。 図5のハイサイドドライバの動作波形図である。 図5のハイサイドドライバの動作波形図である。 図8(a)〜(d)は、スイッチング回路の用途を示す図である。
(実施の形態の概要)
本明細書に開示される一実施の形態は、ハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバに関する。ハイサイドドライバは、ハイサイドトランジスタのソースと接続されるスイッチングラインと、ハイサイドラインと、ローサイドラインと、コモンラインと、基準ラインと、スイッチングラインの電圧と、電源電圧のうち高い方をコモンラインに発生させる選択回路と、基準ラインの電圧を、コモンラインの電圧より所定の電圧幅だけ低いレベルに安定化するレギュレータと、コモンラインの電圧と基準ラインの電圧でスイングするクロック信号にもとづいて、ローサイドラインにスイッチングラインよりも低い電圧を発生させる負電圧チャージポンプ回路と、上側電源端子がハイサイドラインと接続され、下側電源端子がローサイドラインと接続され、出力がハイサイドトランジスタのゲートと接続されるドライバと、を備える。
スイッチングラインの電圧Vは、ハイサイドトランジスタがオンの期間、ハイサイドトランジスタのドレイン(あるいはコレクタ)の入力電圧VINと等しく、ハイサイドトランジスタがオフの期間、0V(あるいは別の電圧)となる。したがってコモンラインの電圧(コモン電圧という)VCOMには、ハイサイドトランジスタがオンの期間、VINが現れ、ハイサイドトランジスタがオフの期間、電源電圧VCCが現れる。基準ラインの電圧(基準電圧という)VCOMLは、レギュレータによってVCOM−ΔVに安定される。ΔVは所定の電圧幅である。ハイサイドトランジスタのオフ期間においてV=0Vであるとき、VCC>Vであるから、VCOM=VCCとなる。負電圧チャージポンプ回路は、VCOM/VCOMLの間でスイングするクロック信号にもとづいて、スイッチングライン、すなわちハイサイドトランジスタのソースよりも低い電圧を発生する。これにより、ハイサイドトランジスタのゲートソース間に、負電圧を印加することができ、しきい値電圧が小さい(あるいはしきい値が負電圧である)ハイサイドトランジスタを確実にオフすることができ、誤動作を防止できる。
チャージポンプ回路は、コモンラインと基準ラインの間に設けられたオシレータを含み、オシレータが生成するクロックに応じて動作してもよい。ハイサイドドライバは、スイッチングラインとローサイドラインの電位差を所定のしきい値と比較し、電位差の方がしきい値より大きいとき、オシレータを停止させる過電圧保護回路をさらに備えてもよい。これにより過電圧状態においてチャージポンプ動作が停止し、過電圧状態を緩和できる。
レギュレータは、基準ラインと接地の間に設けられる電流源と、コモンラインの電圧と基準ラインの電圧の電位差が、所定の電圧幅に近づくように、電流源を制御するフィードバック回路と、を含んでもよい。
ハイサイドドライバは、基準ラインとローサイドラインの間に設けられたダイオードをさらに備えてもよい。これにより、ハイサイドトランジスタがオンの期間、このダイオードを利用して、ローサイドラインの電圧を、スイッチングラインの電圧より低い電圧レベルに維持しておくことができる。
ハイサイドドライバは、ひとつの半導体基板に一体集積化されてもよい。「一体集積化」とは、回路の構成要素のすべてが半導体基板上に形成される場合や、回路の主要構成要素が一体集積化される場合が含まれ、回路定数の調節用に一部の抵抗やキャパシタなどが半導体基板の外部に設けられていてもよい。回路を1つのチップ上に集積化することにより、回路面積を削減することができるとともに、回路素子の特性を均一に保つことができる。
(実施の形態)
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
本明細書において、「部材Aが、部材Bと接続された状態」とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合のほか、部材Aと部材Bが、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Cが、部材Aと部材Bの間に設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、それらの電気的な接続状態に実質的な影響を及ぼさない、あるいはそれらの結合により奏される機能や効果を損なわせない、その他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
また、「信号A(電圧、電流)が信号B(電圧、電流)に応じている」とは、信号Aが信号Bと相関を有することを意味し、具体的には、(i)信号Aが信号Bである場合、(ii)信号Aが信号Bに比例する場合、(iii)信号Aが信号Bをレベルシフトして得られる場合、(iv)信号Aが信号Bを増幅して得られる場合、(v)信号Aが信号Bを反転して得られる場合、(vi)あるいはそれらの任意の組み合わせ、等を意味する。「応じて」の範囲は、信号A、Bの種類、用途に応じて定まることが当業者には理解される。
図2は、実施の形態に係るハイサイドドライバ300を備えるスイッチング回路100の回路図である。スイッチング回路100は、ハイサイドトランジスタMHと、ハイサイドトランジスタMHを駆動するハイサイドドライバ300と、ブートストラップキャパシタC1を備える。
ハイサイドトランジスタMHは、N型の化合物半導体トランジスタであり、たとえばGaNデバイスである。ハイサイドトランジスタMHのドレインは入力端子102と接続され、ソースは出力端子104と接続される。入力端子102には、直流の入力電圧VINが供給される。入力電圧VINは数十V以上の高電圧であり、たとえば48Vである。
ハイサイドドライバ300は、スイッチング端子VS、出力端子OUT、ブートストラップ端子VB、接地端子GND、電源端子VCCを備える。出力端子OUTは、ハイサイドトランジスタMHのゲートと接続され、スイッチング端子VSはハイサイドトランジスタMHのソースと接続される。ブートストラップ端子VBとスイッチング端子VSの間には、ブートストラップキャパシタC1が外付けされる。接地端子GNDは接地される。
ハイサイドドライバ300は、スイッチングライン302、ハイサイドライン304、ローサイドライン305、コモンライン306、基準ライン308、選択回路310、電源回路312、レギュレータ330、チャージポンプ回路340、整流素子350、ドライバ360を備え、ひとつの半導体基板に集積化される。
スイッチングライン302はスイッチング端子VSと接続され、ハイサイドライン304はブートストラップ端子VBと接続される。スイッチングライン302の電圧をスイッチング電圧V、ハイサイドライン304の電圧をブートストラップ電圧Vという。スイッチング電圧Vは、ハイサイドトランジスタMHがオンのとき、VINと等しく、ハイサイドトランジスタMHがオフのとき、0V(あるいは負荷の状態に応じた別の電圧)となる。
電源回路312は、電源電圧VCCを生成する。電源回路312をハイサイドドライバ300の外部に設けて、ハイサイドドライバ300の電源端子VCCに、外部から電源電圧VCCを供給するようにしてもよい。
選択回路310は、スイッチング端子VSの電圧Vと、電源電圧VCCのうち高い方をコモンライン306に発生させる。その限りでないが、選択回路310はたとえばダイオードOR回路で構成することができ、コモンライン306の電圧VCOMは、
COM=V−Vf (V>VCC
COM=VCC−Vf (V<VCC
となる。
レギュレータ330は、基準ライン308の電圧VCOMLを、コモンライン306のコモン電圧VCOMより所定の電圧幅ΔVだけ低いレベル(VCOM−ΔV)に安定化する。
負電圧のチャージポンプ回路340は、コモンライン306の電圧VCOMと基準ライン308の電圧VCOMLの二値でスイングする振幅がΔVのクロック信号CLK(図2に不図示)にもとづいて、ローサイドライン305にスイッチングライン302よりも低い電圧VSMを発生させる。
ブートストラップ端子VBとスイッチング端子VSの間には、ブートストラップキャパシタC1が接続される。出力端子104の電圧Vが0Vのとき、ブートストラップキャパシタC1は、整流素子350を介して、所定の定電圧VREGによって充電される。整流素子350の電圧降下を無視すれば、ブートストラップキャパシタC1は、VREGで充電される。整流素子350を、スイッチ(トランジスタ)で構成してもよい。
ドライバ360は、上側電源端子362がハイサイドライン304と接続され、下側電源端子363がローサイドライン305と接続され、出力364が出力端子OUTを介してハイサイドトランジスタMHのゲートと接続される。ドライバ360の入力端子365には、図示しないレベルシフタによるレベルシフト(シフトアップ)後の制御信号SCNTが入力される。ドライバ360は、制御信号SCNTがオンレベル(たとえばハイ)のときに、ハイレベル電圧Vを出力し、制御信号SCNTがオフレベル(たとえばロー)のときに、ローレベル電圧VSMを出力する。
以上がハイサイドドライバ300の構成である。続いてその動作を説明する。図3(a)、(b)は、図2のスイッチング回路100の動作を説明するレベルダイアグラムである。図3(a)にはハイサイドトランジスタMHがオフのときの各ノードの電圧レベルが示され、図3(b)にはハイサイドトランジスタMHがオンのときの各ノードの電圧レベルが示される。理解の容易化のため、VIN=48V、VCC=12Vとする。またΔV=5Vとする。
図3(a)は、制御信号SCNTがオフレベルのときのレベルダイアグラムである。ハイサイドトランジスタMHがオフのとき、V=0Vである。このときブートストラップキャパシタC1は、定電圧VREGにより充電される。またV<VCCが成り立つから、コモンライン306の電圧VCOMは電源電圧VCCと等しくなり(VCOM≒VCC−Vf)、基準ライン308の電圧VCOMLはVCC−Vf−ΔVとなる。
チャージポンプ回路340は、出力キャパシタCoを充電し、その両端間にチャージポンプ電圧VCP(OFF)を発生させる。これにより、ローサイドライン305にはスイッチングライン302の電圧V、すなわち0Vよりも、VCP(OFF)だけ低い負のローレベル電圧VSM(OFF)が発生する。
制御信号SCNTがオフレベルのとき、V=VSM(OFF)であり、したがってハイサイドトランジスタMHのゲートソース間電圧はVSM(OFF)−V=−VCPとなり、負電圧を印加し、ハイサイドトランジスタMHを確実にオンすることができる。
図3(b)は、制御信号SCNTがオンレベルのときのレベルダイアグラムである。ハイサイドトランジスタMHがオンのとき、V=VINとなる。このとき、V>VCCであるから、VCOM=V−Vf=VIN−Vfとなる。またVCOML=V−ΔV=VIN−Vf−ΔVとなる。
ハイサイドトランジスタMHのターンオンの後、チャージポンプ回路340によるチャージポンプ動作によって、出力キャパシタCoが充電され、その両端間にチャージポンプ電圧VCP(ON)を発生させる。これにより、ローサイドライン305にはスイッチングライン302の電圧V、すなわちVIN−Vfよりも、VCP(ON)だけ低いローレベル電圧VSM(ON)が発生している。ただし、ハイサイドトランジスタMHのオン期間において、ハイサイドトランジスタMHのゲートにはハイレベル電圧Vが印加されるから、ローレベル電圧VSM(ON)はハイサイドトランジスタMHの動作に直接的な影響を及ぼさない。
以上がスイッチング回路100の動作である。このスイッチング回路100によれば、図3(a)の状態において、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間電圧を負電圧に維持することができる。これにより、ハイサイドトランジスタMHがGaNデバイスなどの低しきい値デバイス(あるいはノーマリオン型のデバイス)である場合に、ハイサイドトランジスタMHを確実にオフさせることができ、ノイズ耐性を高めることができる。
図4は、変形例に係るハイサイドドライバ300Aの回路図である。ハイサイドドライバ300Aは、図2のハイサイドドライバ300に加えて、OVP(過電圧保護)回路370を備える。OVP回路370は、スイッチングライン302とローサイドライン305の電位差VCPを監視し、電位差VCPが過電圧しきい値VTH(OCP)を超えると、過電圧保護信号SOCPをアサートし、チャージポンプ回路340の動作を停止させる。
このハイサイドドライバ300Aによれば、スイッチングライン302とローサイドライン305の電位差VCPが、しきい値VTH(OCP)を超えないようにクランプされる。その結果、ドライバ360を構成するトランジスタに耐圧を超える高電圧が印加されたり、ハイサイドトランジスタMHのゲートソース間(ベースエミッタ間)に耐圧を超える高電圧が印加されるのを防止できる。
また、式(2)、(4)で示したように、ハイサイドトランジスタMHのオン期間とオフ期間とで、電位差VCPが異なる場合がある。この場合に、OVP回路370を追加してしきい値電圧VTH(OCP)を適切に定めることにより、VCP(ON)=VCP(OFF)=VTH(OCP)とすることができる。
以下では、ハイサイドドライバ300Aのより具体的な構成例を説明する。
図5は、図4のハイサイドドライバ300Aの構成例を示す回路図である。チャージポンプ回路340は、コモンライン306と基準ライン308の間に設けられたオシレータ342を含んでいる。これにより、接地電圧基準で動作するオシレータから、チャージポンプ回路340に対して、レベルシフタを介してクロック信号を受け渡す必要がないため、回路構成を簡素化できる。
チャージポンプ回路340の構成・トポロジーは限定されず、公知のさまざまな回路を採用しうる。図5のチャージポンプ回路340は昇圧率が−1倍であり、1個のフライングキャパシタCFLYと、整流素子D11,D12および出力キャパシタCVSMを備える。出力キャパシタCVSMは、図4の出力キャパシタCoに相当する。フライングキャパシタCFLYはチップ部品であってもよい。
OVP回路370は、スイッチングライン302とローサイドライン305の電位差VCP(=V−VSM)を所定のしきい値VTH(OVP)と比較し、電位差VCPの方がしきい値VOVPより高い過電圧状態において、オシレータ342を停止させる。これにより、チャージポンプ回路340の昇圧動作を停止し、無駄な電力消費を抑制できる。
OVP回路370は、コンパレータ372、電圧源374、トランジスタ376を含む。電圧源374は、ローサイドライン305の電圧VSMを基準とするしきい値VOCP=VSM+VTH(OVP)を生成する。コンパレータ372は、スイッチングライン302の電圧Vと、電圧源374の出力電圧VOCPを比較する。コンパレータ372の出力は、VOCP>Vのとき、すなわちVTH(OCP)>VCPのときにハイとなり、VOCP<Vのとき、すなわちVTH(OCP)<VCPのときにローとなる。コンパレータ372の出力がローとなると、トランジスタ376がオンとなり、過電圧状態を示すハイレベルの過電圧検出信号SOCPがチャージポンプ回路340のオシレータ342に供給される。オシレータ342は、OCP信号SOCPがアサート(すなわちハイ)となると、動作を停止する。
レギュレータ330は、電圧源332、フィードバック回路334、スイッチ336、電流源338および外付けのキャパシタCC5Vを備える。スイッチ336と電流源338は、基準ライン308と接地の間に直列に設けられる。スイッチ336は、イネーブル信号ENに応じて制御される。
フィードバック回路334は、コモンライン306の電圧VCOMと基準ライン308の電圧VCOMLの電位差が、所定の電圧幅ΔVに近づくように、電流源338を制御する。フィードバック回路334は、エラーアンプであってもよいし、コンパレータであってもよい。
ダイオードD13は、基準ライン308とローサイドライン305の間に設けられる。ダイオードD13に代えて、ハイサイドトランジスタMHのオン期間に導通するトランジスタ(スイッチ)を設けてもよい。
図6は、ハイサイドトランジスタMHがオフのときの、図5のハイサイドドライバの動作波形図である。オシレータ342の出力電圧VCPHPは、VCOM(=VCC−Vf)とVCOML(=VCOM−ΔV)の2レベルでスイッチングする。
オシレータ342の出力がハイ(VCPHP=VCOM)のときが充電フェーズφであり、オシレータ342の出力から、フライングキャパシタCFLY、ダイオードD11、VS端子を経て、出力キャパシタCVSMが充電される。
CPHP=VCOM
CPHM=V+Vf
したがってフライングキャパシタCFLYの両端間電圧は、
CFLY=VCPHP−VCPHM=VCOM−(V+Vf)
となる。
オシレータ342の出力がロー(VCPHP=VCOML)のとき、電荷転送フェーズφである。フライングキャパシタCFLYの両端間電圧VCFLYが維持されるから、VCPHMは以下の電圧レベルとなる。
CPHM=VCPHP−VCFLY=VCOML−VCFLY
このときダイオードD12を含む経路を介して、フライングキャパシタCFLYから出力キャパシタCVSMに電荷が転送される。VSM端子の電圧VSMは、
SM=VCPHM+Vf
=(VCOML−VCFLY)+Vf
=VCOML−{VCOM−(V+Vf)}+Vf
={VCOM−ΔV}−{VCOM−(V+Vf)}+Vf
=V−(ΔV−2Vf)
となる。充電フェーズφと電荷転送フェーズφを繰り返すことにより、ローサイドライン305の電圧VSMは、スイッチングライン302の電圧Vより低い電圧に維持される。
図7は、ハイサイドトランジスタMHがオンのときの、図5のハイサイドドライバの動作波形図である。ハイサイドトランジスタMHがオンのときは、以下の状態となる。
≒VIN=48V
COM=V−Vf
COML=VCOM−ΔV
VSM端子の電圧VSMは、ダイオードD13によって、以下の電圧にクランプされる。
SM=VCOML+Vf
=V−ΔV
つまり図5のハイサイドドライバ300Aにおいては、ハイサイドトランジスタMHがオンの間は、チャージポンプ回路340によるチャージポンプ動作ではなく、ダイオードD13によるクランプによって、ローサイドライン305の電圧VSMは、スイッチングライン302の電圧Vより低い電圧に維持することができる。
(用途)
続いてスイッチング回路100の用途を説明する。図8(a)〜(d)は、スイッチング回路100の用途を示す図である。図8(a)は降圧DC/DCコンバータ500であり、トランジスタM,M、インダクタL、キャパシタCO1、コントローラ502、駆動段504を備える。コントローラ502は、負荷の状態(たとえば出力電圧VOUTや出力電流IOUT)がその目標に近づくようにフィードバック制御によりハイサイドパルスSおよびローサイドパルスSを生成する。トランジスタMがハイサイドトランジスタに相当し、駆動段504は、上述のハイサイドドライバ300のアーキテクチャにもとづいて構成される。
図8(b)は昇圧DC/DCコンバータ600であり、トランジスタM,M、インダクタL、キャパシタCO2、コントローラ602、駆動段604を備える。コントローラ602は、負荷の状態(たとえば出力電圧VOUTや出力電流IOUT)がその目標に近づくようにフィードバック制御によりハイサイドパルスSおよびローサイドパルスSを生成する。トランジスタMがハイサイドトランジスタに対応し、駆動段604が上述のハイサイドドライバ300のアーキテクチャにもとづいて構成される。スイッチング回路100は、昇降圧コンバータにも使用可能である。
図8(c)は三相モータドライバ700であり、U相、V相、W相の各レグが、スイッチング回路100で構成される。
図8(d)は、双方向絶縁型DC/DCコンバータ800であり、1次側のHブリッジ回路802、2次側のHブリッジ回路804の各レグがスイッチング回路100を利用して構成される。
実施の形態にもとづき、具体的な語句を用いて本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を逸脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が認められる。
100 スイッチング回路
102 入力端子
104 出力端子
MH ハイサイドトランジスタ
300 ハイサイドドライバ
VS スイッチング端子
VB ブートストラップ端子
302 スイッチングライン
304 ハイサイドライン
305 ローサイドライン
306 コモンライン
308 基準ライン
310 選択回路
312 電源回路
320 レベルシフト回路
330 レギュレータ
332 電圧源
334 フィードバック回路
336 スイッチ
338 電流源
340 チャージポンプ回路
342 オシレータ
350 整流素子
360 ドライバ
370 OVP回路

Claims (10)

  1. N型のハイサイドトランジスタを駆動するハイサイドドライバであって、
    前記ハイサイドトランジスタのソースと接続されるスイッチングラインと、
    ハイサイドラインと、
    ローサイドラインと、
    コモンラインと、
    基準ラインと、
    前記スイッチングラインの電圧と、電源電圧のうち高い方を前記コモンラインに発生させる選択回路と、
    前記基準ラインの電圧を、前記コモンラインの電圧より所定の電圧幅だけ低いレベルに安定化するレギュレータと、
    前記コモンラインの電圧と前記基準ラインの電圧でスイングするクロック信号にもとづいて、前記ローサイドラインに前記スイッチングラインよりも低い電圧を発生させるチャージポンプ回路と、
    上側電源端子が前記ハイサイドラインと接続され、下側電源端子が前記ローサイドラインと接続され、出力が前記ハイサイドトランジスタのゲートと接続されるドライバと、
    を備えることを特徴とするハイサイドドライバ。
  2. 前記スイッチングラインと前記ローサイドラインの電位差を所定のしきい値と比較し、前記電位差の方が前記しきい値より大きいとき、前記チャージポンプ回路を停止させる過電圧保護回路をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のハイサイドドライバ。
  3. 前記チャージポンプ回路は、前記コモンラインと前記基準ラインの間に設けられたオシレータを含み、前記オシレータが生成するクロックに応じて動作することを特徴とする請求項1に記載のハイサイドドライバ。
  4. 前記スイッチングラインと前記ローサイドラインの電位差を所定のしきい値と比較し、前記電位差の方が前記しきい値より大きいとき、前記オシレータを停止させる過電圧保護回路をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のハイサイドドライバ。
  5. 前記レギュレータは、
    前記基準ラインと接地の間に設けられる電流源と、
    前記コモンラインの電圧と前記基準ラインの電圧の電位差が、前記所定の電圧幅に近づくように、前記電流源を制御するフィードバック回路と、
    を含むことを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のハイサイドドライバ。
  6. 前記基準ラインと前記ローサイドラインの間に設けられたダイオードをさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のハイサイドドライバ。
  7. ひとつの半導体基板に一体集積化されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のハイサイドドライバ。
  8. ハイサイドトランジスタと、
    前記ハイサイドトランジスタを駆動する請求項1から7のいずれかに記載のハイサイドドライバと、
    を備えることを特徴とするスイッチング回路。
  9. 請求項1から7のいずれかに記載の前記ハイサイドドライバを備えることを特徴とするDC/DCコンバータのコントローラ。
  10. 請求項1から7のいずれかに記載の前記ハイサイドドライバを備えることを特徴とするモータドライバ。
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