JP2021021418A - 密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプリングの力を支持するフランジが高い耐久性を有する密封装置の提供。【解決手段】密封構造は、棒体14の軸線方向に往復運動可能に案内する円筒状のガイド18と、ガイドが取り付けられる支持体2と、ガイドの端部を覆う密封装置30と、密封装置を支持体に押し付ける圧縮コイルスプリング29を有する。密封装置は、弾性環34と剛性環36を有する。弾性環は、棒体の外周面が摺動可能に接触するリップ44、46を有する。剛性環は、円筒部54とフランジ58を有する。フランジは、径方向外側ほど、円筒部の端部を含む円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜しており、支持体に接触する第1の面60と、第1の面と反対側にあり圧縮コイルスプリングで押圧される第2の面62を有する。圧縮コイルスプリングは、円筒部の周囲に配置されており、圧縮コイルスプリングのフランジ側の端部の座巻が第2の面と面接触する傾斜平面を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、例えばバルブステムシールのような密封装置を有する密封構造に関する。
自動車、船舶、農機などに使用されるガソリンエンジン、ディーゼルエンジンなどの内燃機関の吸気ポートおよび排気ポートには、それぞれ吸気バルブおよび排気バルブが配置されている。各バルブは、バルブステムと、バルブステムを軸線方向に往復運動可能に案内するバルブステムガイドを有する。バルブステムとバルブステムガイドの間の間隙へのエンジンオイルが侵入することを制限するためにバルブステムシール(密封装置)が使用されている。バルブステムシールは、周囲のエンジンオイルがバルブステムとバルブステムガイドの間の間隙に流入することを許容し、バルブステムとバルブステムガイドを潤滑する。但し、エンジンオイルによる白煙の発生を低減または防止し、エンジンオイルの消費を削減するため、バルブステムシールは、バルブステムとバルブステムガイドの間の間隙へのエンジンオイルの流入量を適切に抑制する。
バルブステムシールには、上記の間隙を通じて、内燃機関の燃焼室の高い圧力が与えられることが知られている。特に、排気ポートに設けられるバルブステムシールには、排気工程での高い圧力が与えられる。
特許文献1は、弾性体から形成された部分と金属環を備えるバルブステムシールを開示する。金属環の一端に形成されたフランジは、スプリングリテーナー部として機能する。スプリングリテーナー部には、バルブステムを常に持ち上げる方向にバルブステムに力を与えるコイルスプリングの端部が接触させられている。スプリングリテーナー部には、コイルスプリングから反力が与えられるため、上記の高い圧力が与えられても、バルブステムシールがバルブステムガイドから外れることが抑制されると考えられる。
特開2009−257401号公報
スプリングの力を支持する上記のフランジは、高い耐久性を持つことが望ましい。
そこで、本発明は、スプリングの力を支持するフランジが高い耐久性を有する密封構造を提供する。
本発明のある態様に係る密封構造は、円筒形部分を有する棒体を前記棒体の軸線方向に往復運動可能に案内する円筒状のガイドと、前記ガイドが取り付けられる支持体と、前記ガイドの端部を覆う密封装置と、前記密封装置を前記支持体に押し付ける圧縮コイルスプリングを有する。前記密封装置は、弾性材料から形成された弾性環と、前記弾性環を補強するよう前記弾性環に固着され剛性材料から形成された剛性環を有する。前記弾性環は、前記棒体の外周面が摺動可能に接触するリップを有する。前記剛性環は、前記ガイドの端部の径方向外側に配置される円筒部と、前記円筒部の前記リップとは反対側の端部から径方向外側に広がるフランジを有する。前記フランジは、径方向外側ほど、前記円筒部の端部を含む前記円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜しており、前記支持体に接触する第1の面と、前記第1の面と反対側にあり前記圧縮コイルスプリングで押圧される第2の面を有する。前記圧縮コイルスプリングは、前記円筒部の周囲に配置されており、前記圧縮コイルスプリングの前記フランジ側の端部の座巻が前記第2の面と面接触する傾斜平面を有する。
この態様においては、圧縮コイルスプリングの力を支持するスプリングリテーナーまたはスプリングシートとしてフランジを使用することができる。フランジは、径方向外側ほど、円筒部の端部を含む円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜している。圧縮コイルスプリングのフランジ側の座巻は、フランジの第2の面と面接触する傾斜平面を有する。したがって、フランジの第1の面は支持体に接触し、フランジの第2の面は圧縮コイルスプリングのフランジ側の座巻の傾斜平面に面接触する。このように、フランジが支持体と圧縮コイルスプリングの座巻の間にしっかり挟まれ、フランジの第2の面が圧縮コイルスプリングの座巻の傾斜平面に広い面積で面接触することにより、フランジの変形が抑制され、フランジの耐久性が向上する。
好ましくは、前記支持体は、前記フランジの前記第1の面に面接触する傾斜した支持面を有する。
この場合には、フランジの第1の面は支持体の傾斜した支持面に面接触し、フランジの第2の面は圧縮コイルスプリングの座巻の傾斜平面に面接触する。このように、フランジの両側がしっかりと支持体と圧縮コイルスプリングの座巻に面接触することにより、フランジの変形が抑制され、フランジの耐久性がさらに向上する。
本発明の他の態様に係る密封構造は、円筒形部分を有する棒体を前記棒体の軸線方向に往復運動可能に案内する円筒状のガイドと、前記ガイドが取り付けられる支持体と、前記ガイドの端部を覆う密封装置と、前記密封装置を前記支持体に押し付ける圧縮コイルスプリングを有する。前記密封装置は、弾性材料から形成された弾性環と、前記弾性環を補強するよう前記弾性環に固着され剛性材料から形成された剛性環を有する。前記弾性環は、前記棒体の外周面が摺動可能に接触するリップを有する。前記剛性環は、前記ガイドの端部の径方向外側に配置される円筒部と、前記円筒部の前記リップとは反対側の端部から径方向外側に広がるフランジを有する。前記フランジは、径方向外側ほど、前記円筒部の端部を含む前記円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜しており、前記支持体に接触する第1の面と、前記第1の面と反対側にあり前記圧縮コイルスプリングで押圧される第2の面を有する。前記圧縮コイルスプリングは、前記円筒部の周囲に配置されている。前記支持体は、前記フランジの前記第1の面に面接触する傾斜した支持面を有する。
この態様においては、圧縮コイルスプリングの力を支持するスプリングリテーナーまたはスプリングシートとしてフランジを使用することができる。フランジは、径方向外側ほど、円筒部の端部を含む円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜している。フランジの第2の面は圧縮コイルスプリングに接触し、フランジの第1の面は支持体の傾斜した支持面に面接触する。このように、フランジが支持体と圧縮コイルスプリングの間にしっかり挟まれ、フランジの第1の面が支持体の傾斜した支持面に広い面積で面接触することにより、フランジの変形が抑制され、フランジの耐久性が向上する。
本発明の実施形態に係る密封構造が使用される内燃機関の一部の断面図である。 実施形態に係る密封構造を示す部分断面図である。 実施形態に係る密封構造の一部を破断して示す斜視図である。 比較例に係る密封構造の一部を破断して示す斜視図である。 実施形態の変形例に係る密封構造を示す部分断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る実施形態を説明する。図面の縮尺は必ずしも正確ではなく、一部の特徴は誇張または省略されることもある。
図1に示すように、実施形態に係る密封構造が使用される内燃機関1は、シリンダーヘッド2を備える。シリンダーヘッド2は、シリンダー(図示せず)の上方に配置されている。シリンダーの内部にはピストン(図示せず)が往復運動可能に配置されている。シリンダーヘッド2と、シリンダーとピストンは、燃焼室4を画定する。シリンダーヘッド2には、吸気ポート6と排気ポート8が形成されており、吸気ポート6と排気ポート8には、それぞれ吸気バルブ10と排気バルブ12が配置されている。
吸気バルブ10と排気バルブ12の各々は、円筒形のバルブステム(棒体)14と、バルブステム14の下端に取り付けられたバルブヘッド16を有する。各バルブは、バルブステム14の軸線方向に往復運動可能であって、往復運動に伴って、バルブヘッド16がポート6または8を開閉する。シリンダーヘッド2には、各バルブステム14の往復運動を案内する円筒状のバルブステムガイド(ガイド)18が固定されており、バルブステムガイド18にバルブステム14が挿入されている。
各バルブステム14の上端には、カムフォロワー20が取り付けられている。カムフォロワー20の上面には、カムシャフト22に取り付けられたカム24が接触する。
また、各バルブステム14の上端には、スプリングシート26が取り付けられている。スプリングシート26と、シリンダーヘッド2に形成されたスプリングシート28との間には、コイルスプリング29が圧縮状態で配置されている。圧縮コイルスプリング29の弾性復元力は、バルブステム14を常に上方に持ち上げる方向に働く。
上記構成において、カムシャフト22の回転によってカム24が、圧縮コイルスプリング29の弾性復元力に抗して、カムフォロワー20を押し下げると、バルブステム14が下降して、ポート6または8が開かれる。カムシャフト22の回転によって、カム24がカムフォロワー20を押し下げる力が減少すると、圧縮コイルスプリング29の弾性復元力によって、バルブステム14が上昇して、ポート6または8が閉じられる。
バルブステムガイド18の端部およびバルブステム14の中央部は、バルブステムシール(密封装置)30で覆われている。バルブステムシール30は、周囲の油室32のエンジンオイルがバルブステム14とバルブステムガイド18の間の間隙(図2の間隙Ga)に流入することを許容し、バルブステム14とバルブステムガイド18を潤滑する。但し、エンジンオイルによる白煙の発生を低減または防止し、エンジンオイルの消費を削減するため、バルブステムシール30は、バルブステム14とバルブステムガイド18の間の間隙へのエンジンオイルの流入量を適切に抑制する。
図2を参照して、バルブステムシール30とバルブステムガイド18を有する密封構造をさらに詳しく説明する。図2は、バルブステム14およびバルブステムガイド18に接触させられた使用状態のバルブステムシール30を示す。バルブステムシール30およびバルブステムガイド18は円筒状の形状を有するが、図2においては、それらの左側部分のみが示されている。
バルブステムガイド18の内周面は、バルブステム14の外周面と間隙Gaをおいて配置されている。バルブステムシール30には、間隙Gaを通じて、燃焼室4の高い圧力(以下、「背圧」と呼ぶ)が与えられる。特に、排気ポート8に設けられるバルブステムシール30には、排気工程での高い背圧が与えられる。
バルブステムシール30は、弾性環34と剛性環36を有する二重構造である。弾性環34は、弾性材料(例えばエラストマー)から形成されている。剛性環36は、剛性材料(例えば金属)から形成され、弾性環34に密着させられて、弾性環34を補強する。
弾性環34は、弾性環円筒部38、内側円環部40、および連結円環部42を備える。弾性環円筒部38は、バルブステムガイド18の端部の径方向外側に配置され、弾性環円筒部38には、バルブステムガイド18が締まり嵌め方式で嵌め入れられる。したがって、弾性環円筒部38の内周面は、バルブステムガイド18の外周面に面接触する。内側円環部40は、弾性環円筒部38の上方に配置され、弾性環円筒部38よりも小さい外径および内径を有する。連結円環部42は、弾性環円筒部38の上端と内側円環部40を連結する。
内側円環部40には、メインリップ44と、背圧リップ46と、複数の突起48が形成されている。メインリップ44と背圧リップ46には、バルブステム14の外周面が摺動可能に接触する。メインリップ44は、主に油室32のエンジンオイルが過剰にバルブステムガイド18に向けて流入しないように設けられている。背圧リップ46は、バルブステム14とバルブステムガイド18の間の間隙Gaを通じてバルブステムシール30に与えられる背圧を受ける。背圧リップ46は、過剰な背圧によってメインリップ44が過剰に変形しないように設けられている。複数の突起48は、バルブステム14を囲むように、周方向に間欠的に配置されている。これらの突起48は、バルブステムシール30をバルブステムガイド18に装着した場合に、バルブステムシール30がバルブステム14に対して偏心していても、メインリップ44と背圧リップ46がバルブステム14の全周にわたってほぼ均等な接触圧で接触するように、設けられている。
図2に示すように、バルブステム14に接触すると、メインリップ44と背圧リップ46は変形し、バルブステム14の外周面に全周にわたって接触する。但し、バルブステム14とバルブステムガイド18の間の間隙Gaに適量のエンジンオイルを供給するため、メインリップ44とバルブステム14の外周面の間には、微小な間隙(図示せず)が設けられ、背圧リップ46とバルブステム14の外周面の間にも、微小な間隙(図示せず)が設けられている。
不可欠ではないが、内側円環部40の周囲には、ガータースプリング50を巻きつけてもよい。この実施形態では、内側円環部40の外周面にガータースプリング50を受ける周溝52が形成されている。ガータースプリング50は、メインリップ44および突起48を内側に向けて押圧し、バルブステム14に対するメインリップ44および突起48の接触圧を高める。
剛性環36は、剛性環円筒部54、円環部56およびフランジ58を備える。剛性環円筒部54は、弾性環34の弾性環円筒部38の径方向外側に配置され、弾性環円筒部38の外周面に固定されている。したがって、弾性環34の弾性環円筒部38は、剛性環36の剛性環円筒部54に全周にわたって包囲されており、半径方向への移動または膨張が拘束されている。
円環部56は、剛性環円筒部54のメインリップ44の側の端部から径方向内側に広がる。円環部56は、弾性環34の内側円環部40および連結円環部42に固定されている。
フランジ58は、剛性環円筒部54のメインリップ44の反対側の端部から径方向外側に広がる円環板である。フランジ58は、上記の圧縮コイルスプリング29の下端部が接触させられるスプリングリテーナーまたはスプリングシートとして使用される。したがって、剛性環円筒部54の周囲に配置された圧縮コイルスプリング29は、バルブステムシール30のフランジ58をシリンダーヘッド2に押し付ける。
フランジ58は、径方向外側ほど、剛性環円筒部54の端部を含む剛性環円筒部54の軸線に直交する仮想的な平面Fから離れるように傾斜している。
フランジ58は、第1の面60と第2の面62を有する。第1の面60は、バルブステムガイド18の軸線方向においてメインリップ44とは反対側にあり、シリンダーヘッド2のスプリングシート28の支持面28Aに接触する。第2の面62は、バルブステムガイド18の軸線方向においてメインリップ44の側にあり、圧縮コイルスプリング29に接触し、圧縮コイルスプリング29で押圧される。フランジ58は傾斜しており、第1の面60は、仮想的な平面Fに対して傾斜角θで交差する母面を持つ円錐台形状を有し、第2の面62も、仮想的な平面Fに対して傾斜角θで交差する母面を持つ円錐台形状を有する。実施形態において、第2の面62は、第1の面60に平行であるが、必ずしも平行でなくてもよい。
圧縮コイルスプリング29の下端部(フランジ58側の端部)の座巻29Aは、フランジ58の第2の面62に面接触させられる。このため、座巻29Aは、フランジ58の第2の面62と面接触する傾斜平面29Bを有する。傾斜平面29Bも、径方向外側ほど、剛性環円筒部54の端部を含む剛性環円筒部54の軸線に直交する仮想的な平面Fから離れるように傾斜している。すなわち、傾斜平面29Bも仮想的な平面Fに対して傾斜角θで交差する母面を持つ円錐台形状を有する。
したがって、フランジ58の第1の面60はシリンダーヘッド2に接触し、フランジ58の第2の面62は圧縮コイルスプリング29のフランジ58側の座巻29Aの傾斜平面29Bに面接触する。このように、フランジ58がシリンダーヘッド2と圧縮コイルスプリング29の座巻29Aの間にしっかり挟まれ、フランジ58の第2の面62が圧縮コイルスプリング29の座巻29Aの傾斜平面29Bに広い面積で面接触することにより、フランジ58の変形が抑制され、フランジ58の耐久性が向上する。
図示しないが、第2の面62には、圧縮コイルスプリング29がその軸線を中心に回転することを抑制するための回転止め(例えば、突起)を形成してもよい。
フランジ58には、圧縮コイルスプリング29から常に反力が与えられ、そのためバルブステムシール30の全体は、常に下向きに押圧されている。したがって、バルブステム14とバルブステムガイド18の間の間隙Gaを通じて、バルブステムシール30に高い背圧が与えられても、バルブステムガイド18からバルブステムシール30が外れにくい。このように、フランジ58は、スプリングリテーナーまたはスプリングシートとして機能すると同時に、バルブステムシール30の外れ止めとして機能する。
シリンダーヘッド28は、フランジ58の第1の面60に面接触する傾斜した支持面28Aを有する。すなわち、支持面28Aも、仮想的な平面Fに対して傾斜角θで交差する母面を持つ円錐台形状を有する。したがって、フランジ58の第1の面60はシリンダーヘッド2の傾斜した支持面28Aに広い面積で面接触し、フランジ58の第2の面62は圧縮コイルスプリング29の座巻29Aの傾斜平面29Bに面接触する。このように、フランジ58の両側がしっかりとシリンダーヘッド2と圧縮コイルスプリング29の座巻29Aに面接触することにより、フランジ58の変形が抑制され、フランジ58の耐久性がさらに向上する
図3は、実施形態に係る密封構造の一部を破断して示す斜視図であり、図4は、比較例に係る密封構造の一部を破断して示す斜視図である。
比較例では、圧縮コイルスプリング29の下端部(フランジ58側の端部)の座巻29Aは平坦面29Cを有し、平坦面29Cは剛性環円筒部54の軸線に直交する平面である。したがって、フランジ58の第2の面62と平坦面29Cの間には、間隙gが生ずる。このため、圧縮コイルスプリング29の伸縮に伴って、フランジ58に繰り返し応力が加わり、フランジ58は繰り返し変形する。
これに対して、実施形態では、フランジ58の傾斜した第2の面62が圧縮コイルスプリング29の座巻29Aの傾斜平面29Bに広い面積で面接触することにより、フランジ58の変形が抑制される。さらに好ましくは、フランジ58の傾斜した第1の面60はシリンダーヘッド2の傾斜した支持面28Aに広い面積で面接触することにより、フランジ58の変形がさらに抑制される。
以上、本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明を図示して説明したが、当業者にとって特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変更が可能であることが理解されるであろう。このような変更、改変および修正は本発明の範囲に包含されるはずである。
例えば、上記の実施形態においては、圧縮コイルスプリング29の座巻29Aがフランジ58の第2の面62と面接触する傾斜平面29Bを有し、シリンダーヘッド28がフランジ58の第1の面60に面接触する傾斜した支持面28Aを有する。但し、シリンダーヘッド28が傾斜平面29Bを有し、座巻29Aの平面29Bが剛性環円筒部54の軸線に傾斜せずに直交してもよい。逆に、座巻29Aが傾斜平面29Bを有し、平面29Bが剛性環円筒部54の軸線に傾斜せずに直交してもよい。
上記の実施形態においては、剛性環36の剛性環円筒部54がバルブステムガイド18に直接接触することはなく、バルブステムガイド18は弾性環34の弾性環円筒部38に嵌め入れられ、剛性環円筒部54は弾性環円筒部38を拘束する。しかし、図5に示すように、短い弾性環円筒部38を有するバルブステムシール30において、剛性環円筒部54にバルブステムガイド18を嵌め入れてもよい。
上記の実施形態においては、密封装置は、バルブステム14とバルブステムガイド18とを密封するバルブステムシール30である。しかし、本発明は、ピストン式の燃料ポンプのピストン(往復運動可能な棒体)とピストンガイドを密封する密封装置にも適用することができる。
弾性環34の弾性環円筒部38の内周面は、摩擦係数が小さくエラストマーより硬い樹脂材料でコーティングして、弾性環円筒部38にバルブステムガイド18を嵌め入れやすくしてもよい。このような樹脂材料としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)がある。
弾性環34のメインリップ44、背圧リップ46および突起48の少なくともいずれかをこのような樹脂材料でコーティングして、これらの摩耗を低減させてもよい。
上記の実施形態においては、圧縮コイルスプリング29は、コイル径が一様な円筒形である。しかし、軸線方向において異なるコイル径を有する円錐コイルスプリング、たる形コイルスプリングなどの他の形状を有するコイルスプリングを使用してもよい。
2 シリンダーヘッド(支持体)
14 バルブステム(棒体)
18 バルブステムガイド(ガイド)
28 スプリングシート(支持平面)
28A 支持面
29A 座巻
29B 傾斜平面
30 バルブステムシール(密封装置)
32 油室
34 弾性環
36 剛性環
44 メインリップ
46 背圧リップ
54 剛性環円筒部
58 フランジ
60 第1の面
62 第2の面

Claims (3)

  1. 円筒形部分を有する棒体を前記棒体の軸線方向に往復運動可能に案内する円筒状のガイドと、
    前記ガイドが取り付けられる支持体と、
    前記ガイドの端部を覆う密封装置と、
    前記密封装置を前記支持体に押し付ける圧縮コイルスプリングを有し、
    前記密封装置は、弾性材料から形成された弾性環と、前記弾性環を補強するよう前記弾性環に固着され剛性材料から形成された剛性環を有し、
    前記弾性環は、前記棒体の外周面が摺動可能に接触するリップを有し、
    前記剛性環は、前記ガイドの端部の径方向外側に配置される円筒部と、前記円筒部の前記リップとは反対側の端部から径方向外側に広がるフランジを有し、
    前記フランジは、径方向外側ほど、前記円筒部の端部を含む前記円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜しており、前記支持体に接触する第1の面と、前記第1の面と反対側にあり前記圧縮コイルスプリングで押圧される第2の面を有しており、
    前記圧縮コイルスプリングは、前記円筒部の周囲に配置されており、前記圧縮コイルスプリングの前記フランジ側の端部の座巻が前記第2の面と面接触する傾斜平面を有する
    ことを特徴とする密封構造。
  2. 前記支持体は、前記フランジの前記第1の面に面接触する傾斜した支持面を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の密封構造。
  3. 円筒形部分を有する棒体を前記棒体の軸線方向に往復運動可能に案内する円筒状のガイドと、
    前記ガイドが取り付けられる支持体と、
    前記ガイドの端部を覆う密封装置と、
    前記密封装置を前記支持体に押し付ける圧縮コイルスプリングを有し、
    前記密封装置は、弾性材料から形成された弾性環と、前記弾性環を補強するよう前記弾性環に固着され剛性材料から形成された剛性環を有し、
    前記弾性環は、前記棒体の外周面が摺動可能に接触するリップを有し、
    前記剛性環は、前記ガイドの端部の径方向外側に配置される円筒部と、前記円筒部の前記リップとは反対側の端部から径方向外側に広がるフランジを有し、
    前記フランジは、径方向外側ほど、前記円筒部の端部を含む前記円筒部の軸線に直交する平面から離れるように傾斜しており、前記支持体に接触する第1の面と、前記第1の面と反対側にあり前記圧縮コイルスプリングで押圧される第2の面を有しており、
    前記圧縮コイルスプリングは、前記円筒部の周囲に配置されており、
    前記支持体は、前記フランジの前記第1の面に面接触する傾斜した支持面を有する
    ことを特徴とする密封構造。
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