JP2021016282A - 亜鉛電池の制御方法及び電源システム - Google Patents

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Abstract

【課題】充電状態で待機させる用途において亜鉛電池の寿命を延ばすことができる、亜鉛電池の制御方法及び亜鉛電池を備える電源システムを提供する。【解決手段】この制御方法は、亜鉛電池を充電状態で待機させる方法であって、亜鉛電池の充電を行う充電ステップS1と、亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池の充電率を低下させる自己放電ステップS2とを含み、充電ステップS1及び自己放電ステップS2を連続して交互に繰り返し行う。【選択図】図4

Description

本発明は、亜鉛電池の制御方法及び電源システムに関する。
特許文献1は、蓄電池制御装置に関する技術を開示する。この蓄電池制御装置は、情報取得部と、制御部とを備える。情報取得部は、蓄電池の充電率に関する充電率情報と、蓄電池の温度に関する温度情報とを取得する。制御部は、情報取得部により取得された充電率情報および温度情報に基づき、蓄電池の充電率が第1閾値充電率以上であり、且つ、蓄電池の温度が第1閾値温度未満に低下した場合に、蓄電池を放電状態に切り替える。
特開2019−4565号公報
蓄電池を充電状態で待機させ、蓄電池の電力が必要となった場合に電源を蓄電池に切り替える電源システムが知られている。例えば、無停電電源システム(Uninterruptible Power Systems;UPS)では、商用電源を用いて充電した蓄電池を充電状態で待機させ、停電の際に、電源を商用電源から蓄電池に切り替える。このような電源システムでは、蓄電池の寿命が重要となる。蓄電池の寿命が長くなるほど蓄電池の交換サイクルが長くなり、運用コストを抑制できるからである。また、近年、このような用途で用いられる電源システムの蓄電池として、亜鉛電池が注目されている。例えばニッケル亜鉛電池は、水酸化カリウム水溶液等の水系電解液を用いる水系電池であることから、高い安全性を有すると共に、亜鉛電極とニッケル電極との組み合わせにより、水系電池としては高い起電力を有する。さらに、ニッケル亜鉛電池は、優れた入出力性能に加えて、低コストといった利点を有する。
本発明の一側面は、充電状態で待機させる用途において亜鉛電池の寿命を延ばすことができる、亜鉛電池の制御方法及び亜鉛電池を備える電源システムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の一側面に係る亜鉛電池の制御方法は、亜鉛電池を充電状態で待機させる方法であって、亜鉛電池の充電を行う充電ステップと、亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池の充電率を低下させる自己放電ステップと、を含み、充電ステップ及び自己放電ステップを連続して交互に繰り返し行う。また、本発明の一側面に係る電源システムは、亜鉛電池と、亜鉛電池の充電及び放電を制御する制御部と、を備える。制御部は、亜鉛電池を充電状態で待機させる際に、亜鉛電池を充電する第1の動作と、亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池の充電率を低下させる第2の動作とを連続して交互に繰り返し行う。
例えば鉛蓄電池やリチウムイオン電池などを用いる電源システムでは、蓄電池を充電状態で待機させる際、蓄電池に一定電圧を印加し続ける。このような方式は、フロート充電方式またはトリクル充電方式と呼ばれる。亜鉛電池を用いる電源システムの場合、鉛蓄電池を用いる場合とは異なり、一定電圧を印加し続けると電極が劣化し、電池寿命が抑制されてしまう。上記の制御方法及び電源システムでは、亜鉛電池を充電状態で待機させる際、亜鉛電池の充電動作と、亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池の充電率を低下させる動作とを連続して交互に繰り返し行う。鉛蓄電池の場合、このように充電及び休止を繰り返す動作方式は電池寿命を低下させる要因となり得るが、亜鉛電池の場合、このような動作方式は、一定電圧を印加し続ける場合と比較して電極の劣化を抑制し、長寿命化に寄与する。すなわち、上記の制御方法及び電源システムによれば、充電状態で待機させる用途において亜鉛電池の寿命を延ばすことができる。
上記の亜鉛電池の制御方法では、充電ステップ及び自己放電ステップの繰り返し周期が一定であってもよい。同様に、上記の電源システムでは、第1及び第2の動作の繰り返し周期が一定であってもよい。この場合、充電期間と自己放電期間との切り替えタイミングを、計時のみに基づいて容易に判断することができる。
上記の亜鉛電池の制御方法では、亜鉛電池の部分充電状態(SOC:State Of Charge)の大きさに基づいて、充電ステップから自己放電ステップへの切り替えタイミング、及び自己放電ステップから充電ステップへの切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断してもよい。同様に、上記の電源システムは、亜鉛電池のSOCを測定するSOC測定部を更に備え、制御部が、SOC測定部において測定したSOCの大きさに基づいて、第1の動作から第2の動作への切り替えタイミング、及び第2の動作から第1の動作への切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断してもよい。この場合、例えば待機期間のSOCレベルを一定以上に維持するといった運用を精度良く行うことができる。
上記の亜鉛電池の制御方法及び電源システムでは、充電ステップ(第1の動作)から自己放電ステップ(第2の動作)への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池のSOCが80〜100%の範囲内であってもよい。このように、充電完了を判断する亜鉛電池のSOCを比較的低く設定することにより、待機中における亜鉛電池のSOCの上限を低く維持して、過充電による亜鉛電池の劣化(主に正極)を抑制し、亜鉛電池の寿命を更に延ばすことができる。なお、充電完了の下限SOCは、UPSに必要な電力量を確保できる値に設定されてもよい。
上記の亜鉛電池の制御方法及び電源システムでは、自己放電ステップ(第2の動作)から充電ステップ(第1の動作)への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池のSOCが50%以上100%未満であってもよい。このように、自己放電完了を判断する亜鉛電池のSOCを比較的高く設定することにより、待機中における亜鉛電池のSOCの下限を高く維持して、亜鉛電池の電力が必要となった場合に十分な電力を供給することができる。
本発明の一側面に係る亜鉛電池の制御方法及び電源システムによれば、充電状態で待機させる用途において亜鉛電池の寿命を延ばすことができる。
図1は、電源システム1およびその周辺の構成の一例を模式的に示す図である。 図2は、制御部14のハードウェア構成例を示す図である。 図3は、待機期間におけるSOCの変化を拡大して示すグラフである。 図4は、亜鉛電池10の制御方法を示すフローチャートである。 図5は、実施例による初期比容量維持率の推移を示すグラフであって、試験温度が25℃の場合を示す。 図6は、実施例による初期比容量維持率の推移を示すグラフであって、試験温度が40℃の場合を示す。 図7は、比較例による初期比容量維持率の推移を示すグラフである。
以下、添付図面を参照しながら本発明による亜鉛電池の制御方法及び電源システムの実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、電源システム1およびその周辺の構成の一例を模式的に示す図である。電源システム1は、蓄電池の充電状態を維持しつつ未使用状態で待機させ、必要に応じて蓄電池の電力を供給する。電源システム1が適用される場面は限定されず、例えば、電源システム1は固定物にも移動体にも適用可能である。固定物への適用の例として、電源システム1は、UPSとして家庭、オフィス、工場、農場等の様々な場所で利用され得る。
電源システム1は、電源システム1に電力を供給可能な供給要素2と、電源システム1から電力を受け取ることが可能な需要要素(負荷)4との間に設けられる。電源システム1、供給要素2、および需要要素4は、直流電流または交流電流が流れる配線6を介して電気的に接続される。供給要素2により生成された電気、または電源システム1に蓄えられた電力は配線6を通じて需要要素4に供給される。
供給要素2は、電源システム1に電力を供給可能な装置または設備である。供給要素2の種類は何ら限定されない。例えば、供給要素2は、再生可能エネルギを利用して発電を行う発電装置であってもよい。発電方法および発電装置の種類は何ら限定されず、例えば、発電装置は太陽光発電装置でもよいし風力発電機でもよい。あるいは、供給要素2は、発電、変電、送電、および配電を統合した商用電源の設備である外部の電力系統であってもよい。外部の電力系統は、例えば電力会社により提供される。
需要要素4は、電源システム1から電力を受け取ることが可能な装置または設備である。需要要素4の種類も何ら限定されない。需要要素4は、電力を消費する1以上の機器または装置の集合である負荷であってもよい。負荷の例として、1以上の家庭用または業務用の様々な電気機器の集合と、任意の装置の任意の構成要素とが挙げられる。
電源システム1は、電力変換器8、亜鉛電池10、バッテリ・コントロール・ユニット(Battery Control Unit:BCU)12、および制御部14を備える。亜鉛電池10と電力変換器8とはDC配線7を介して電気的に接続されている。図1の例では電源システム1は1組の電力変換器8及び亜鉛電池10を備えるが、その組数は限定されず、2以上でもよい。複数の組が存在する場合に、亜鉛電池10の性能(例えば、定格容量、応答速度など)および電力変換器8の性能(例えば、定格出力、応答速度など)は統一されてもよいし、統一されなくてもよい。制御部14は、通信線を介して電力変換器8と通信可能に接続される。
亜鉛電池10は、供給要素2から提供される電気を化学エネルギに変えて蓄える装置であり、充放電が可能である。亜鉛電池10は、例えばニッケル亜鉛電池であり、直列に接続された複数のセルを含んで構成される。亜鉛電池10には制御機能としてのBCU12が接続されている。BCU12は、亜鉛電池10に関するデータを制御部14に送信する。
BCU12は、本実施形態におけるSOC測定部を兼ねる。すなわち、BCU12は、亜鉛電池10の充電状態(SOC)を測定する。例えば、BCU12は、亜鉛電池10に通電された電流を計測し、積算することによりSOCを測定する。BCU12が測定したSOCに関する情報は、他のデータとともに制御部14に送信される。なお、SOCの算出に必要な情報(例えば電池の開回路電圧、放電電流量及び充電電流量、または放電電流の積算量および充電電流の積算量)をBCU12が制御部14に送信し、制御部14がSOCを算出してもよい。
SOCは、例えば次のようにして測定される。まず、亜鉛電池10の充電中における、亜鉛電池10へ流れる電流量を取得する。そして、該電流量から充電容量を算出する。次に、亜鉛電池10の放電中における、亜鉛電池10から流れる電流量を取得する。そして、該電流量から放電容量を算出する。これらの充電容量及び放電容量に基づいて、SOCを算出することができる。
電力変換器8は、亜鉛電池10の充放電を制御する装置である。電力変換器8は、制御部14から指示信号(データ信号)を受信し、その指示信号に基づいて亜鉛電池10の充放電を制御する。特に、本実施形態の制御部14は、BCU12から得られる亜鉛電池10のSOCに基づいて、電力変換器8の動作を制御することにより、亜鉛電池10の充放電を制御する。電力変換器8は、充電モードでは、供給要素2から流れてきた電気を亜鉛電池10に蓄え、放電モードでは、亜鉛電池10を強制的に放電させて外部に電力を供給する。電力変換器8は、例えばDC/DCコンバータまたはAC/DCコンバータであり得る。
制御部14は、亜鉛電池10の充電及び放電を制御するコンピュータ(例えばマイクロコンピュータ)である。図2は、制御部14のハードウェア構成例を示す図である。この図に示すように、制御部14は、プロセッサ141、メモリ142、および通信インタフェース143を有する。プロセッサ141は例えばCPUであり、メモリ142は例えばフラッシュメモリで構成されるが、制御部14を構成するハードウェア装置の種類はこれらに限定されず、任意に選択されてよい。制御部14の各機能は、プロセッサ141が、メモリ142に格納されているプログラムを実行することで実現される。例えば、プロセッサ141は、メモリ142から読み出したデータまたは通信インタフェース143を介して受信したデータに対して所定の演算を実行し、その演算結果を他の装置に出力することで、該他の装置を制御する。あるいは、プロセッサ141は受信したデータまたは演算結果をメモリ142に格納する。制御部14は1台のコンピュータで構成されてもよいし、複数のコンピュータの集合(すなわち分散システム)で構成されてもよい。
例えばUPS等である電源システム1は、亜鉛電池10の電力を必要としない平常時においては、亜鉛電池10の充電状態を維持しつつ亜鉛電池10を未使用状態で待機させる。その際、制御部14は、亜鉛電池10のSOCを、或る大きさ(例えば100%)となるように制御する。この期間は、例えば数ヶ月(例えば約3ヶ月)といった長期間にわたって継続される。
ここで、上記の充放電制御について詳細に説明する。図3は、亜鉛電池10の充電状態を維持しつつ亜鉛電池10を未使用状態で待機させる期間(以下、待機期間という)におけるSOCの変化を拡大して示すグラフである。図3に示すように、待機期間では、制御部14が、亜鉛電池10の充電動作(第1の動作、期間P11)と、亜鉛電池10に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池10の充電率を低下させる動作(第2の動作、期間P12)とを連続して交互に繰り返し行う。
充電動作とは、図1に示された電力変換器8の動作によって配線6から亜鉛電池10へ電力を供給し、電荷を亜鉛電池10において蓄えることをいう。充電動作は、例えば亜鉛電池10に一定の電圧を印加することにより行われる。また、充放電に関する制御を休止するとは、電力変換器8の動作を停止することをいう。この場合、電力変換器8は、亜鉛電池10に蓄えられた電力の充電および放電のいずれも行わず、配線6と亜鉛電池10との間で電荷の授受を生じさせない。その間、亜鉛電池10に蓄えられている電荷は、自然放電によって時間の経過と共に徐々に減少する。
また、上述した充電動作及び休止動作を連続して交互に繰り返すとは、充電動作→休止動作→充電動作→休止動作・・・と繰り返す際、充電動作とその次の休止動作との間、及び休止動作とその次の充電動作との間のいずれにおいても、他の動作(例えば強制放電動作)が介在しないことを意味する。言い換えると、待機期間の間、電力変換器8は充電動作及び休止動作のみを繰り返す。
待機期間においては、浅い充放電を周期的に繰り返す。充電動作と休止動作との繰り返し周期Taは例えば1秒〜90日の範囲内であり、一実施例では5日、15日、または30日といった周期である。但し、充電動作は休止動作と比較して格段に短く、例えば数十分である。従って、一周期の殆どは休止動作に割り当てられる。休止動作を30日とした場合でも、亜鉛電池10のSOCの低下量は小さく、例えば25℃で3%程度である。
充電動作と休止動作との繰り返し周期Taは、予め定められた一定の周期であってもよい。その場合、繰り返し周期Taは、例えば図2に示した通信インタフェース143を介して外部から予め入力され、メモリ142に記憶される。
充電動作と休止動作との繰り返し周期Taは、不定であってもよい。その場合、制御部14は、BCU12において測定される亜鉛電池10のSOCの大きさに基づいて、充電動作と休止動作との切り替えを制御してもよい。例えば、亜鉛電池10のSOCが所定の大きさまで上昇した場合に、制御部14が充電動作から休止動作に切り替えてもよい。充電動作から休止動作への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、例えば80〜100%の範囲内である。また、亜鉛電池10のSOCが所定の大きさまで下降した場合に、制御部14が休止動作から充電動作に切り替えてもよい。休止動作から充電動作への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、例えば50%以上100%未満である。
或いは、充電動作を開始してから休止動作に切り替えるまでの期間を予め一定に定めておき、休止動作開始後、BCU12において測定される亜鉛電池10のSOCが所定の大きさ(例えば50%以上100%未満の大きさ)まで下降した場合に、制御部14が休止動作から充電動作に切り替えてもよい。
充電動作を開始してから休止動作に切り替えるまでを一定期間とする場合、充電動作後のSOCは、充電開始時のSOCと、充電電圧(一定電圧)と、充電時間とに依存する。充電動作を開始してから休止動作に切り替えるまでの期間の長さ及び充電電圧は、充電動作後のSOCが例えば80〜100%の範囲内となるように定められるとよい。
ここで、電源システム1を用いた亜鉛電池10の制御方法について説明する。図4は、本実施形態の亜鉛電池10の制御方法を示すフローチャートである。この制御方法は、亜鉛電池10の充電状態を維持しつつ未使用状態で待機させる方法であって、亜鉛電池10の充電を行う充電ステップS1と、亜鉛電池10に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池10の充電率を低下させる自己放電ステップS2とを、連続して交互に繰り返し行う。前述したように、充電ステップS1及び自己放電ステップS2の繰り返し周期は一定であってもよく、また、亜鉛電池10のSOCの大きさに基づいて、充電ステップS1から自己放電ステップS2への切り替えタイミング、及び自己放電ステップS2から充電ステップS1への切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断してもよい。その場合、前述したように、充電ステップS1から自己放電ステップS2への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、80〜100%の範囲内であってもよい。また、自己放電ステップS2から充電ステップS1への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、50%以上100%未満であってもよい。
以上に説明した本実施形態の亜鉛電池10の制御方法及び電源システム1によって得られる効果について説明する。本実施形態では、亜鉛電池10を充電状態で待機させる際、亜鉛電池10の充電動作と、亜鉛電池10に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により亜鉛電池10の充電率を低下させる動作とを連続して交互に繰り返し行う。鉛蓄電池の場合、このように充電および休止を繰り返す動作方式は電池寿命を低下させる要因となり得るが、後述する実施例に示されるように、亜鉛電池10の場合、このような動作方式は、一定電圧を印加し続ける場合と比較して電極の劣化を抑制し、長寿命化に寄与する。すなわち、本実施形態の制御方法及び電源システム1によれば、充電状態で待機させる用途において亜鉛電池10の寿命を延ばすことができる。
前述したように、充電動作(充電ステップS1)及び休止動作(自己放電ステップS2)の繰り返し周期は一定であってもよい。この場合、充電動作と休止動作との切り替えタイミングを、計時のみに基づいて容易に判断することができる。
前述したように、亜鉛電池10のSOCの大きさに基づいて、充電ステップS1から自己放電ステップS2への切り替えタイミング、及び自己放電ステップS2から充電ステップS1への切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断してもよい。この場合、例えば待機期間のSOCレベルを一定以上に維持するといった運用を精度良く行うことができる。この場合、充電ステップS1(充電動作)から自己放電ステップS2(休止動作)への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、80〜100%の範囲内であってもよい。このように、充電完了を判断する亜鉛電池10のSOCを比較的低く設定することにより、待機中における亜鉛電池10のSOCの上限を低く維持して、過充電による亜鉛電池10の劣化を抑制し、亜鉛電池10の寿命を更に延ばすことができる。また、自己放電ステップS2(休止動作)から充電ステップS1(充電動作)への切り替えタイミングを判断する基準となる亜鉛電池10のSOCは、50%以上100%未満であってもよい。このように、自己放電の完了を判断する亜鉛電池10のSOCを比較的高く設定することにより、待機中における亜鉛電池10のSOCの下限を高く維持して、亜鉛電池10の電力が必要となった場合に十分な電力を供給することができる。
(実施例)
本発明者は、上記実施形態の効果を確かめるため、ニッケル亜鉛電池(公称電圧1.65V、定格容量8Ah@8A)を用いて下記の試験を行った。手順は次のA1〜A10の通りである。
A1)放電容量を測定するため、亜鉛電池を満充電状態(SOC100%)にする。
A2)25℃で6時間休止し、電池の状態を安定化する。
A3)放電容量(8Ah@32A)を確認するため、初期放電容量を測定する。
A4)寿命試験を開始するため、亜鉛電池を再び満充電状態(SOC100%)にする。
A5)25℃または40℃で所定期間(5日、15日、または30日)休止する。このとき、電池のSOCは自己放電によって徐々に低下する。
A6)所定期間が5日、15日の電池を所定期間が経過したときに充電し、自己放電により低下したSOCを満充電状態まで回復させる。
A7)30日経過後、放電容量を測定するため、すべての電池を満充電状態(SOC100%)にする。
A8)放電容量(@32A)を測定し、放電容量維持率を算出する。
A9)試験継続のため、亜鉛電池を再び満充電状態(SOC100%)に回復させる。
A10)A5〜A9の手順を繰り返す。
なお、上記A1,A4,A7,及びA9の充電条件は下記の通りである。
・充電方式 CC−CV充電
・温度 25℃
・電流 8A、0.4A−cutoff
・電圧 1.9V
・充電後休止時間 6時間
・サンプリング時間 60秒
また、上記A3,A8の放電条件は下記の通りである。
・温度 25℃
・電流 32A
・放電終止電圧 1.1V
・放電後休止時間 0時間
・サンプリング時間 1秒
また、上記A6の充電条件は下記の通りである。
<25℃の場合>
・充電方式 CC−CV充電
・電流 8A、0.4A−cutoff
・電圧 1.9V
・サンプリング時間 1秒
・5日間隔 充電上限容量 0.112Ah
・15日間隔 充電上限容量 0.32Ah
<40℃の場合>
・充電方式 CC−CV充電
・電流 8A、0.4A−cutoff
・電圧 1.89V
・サンプリング時間 1秒
・5日間隔 充電上限容量 0.224Ah
・15日間隔 充電上限容量 0.672Ah
また、比較のため、上記と同仕様のニッケル亜鉛電池を用いて下記の試験を行った。手順は次のB1〜B7の通りである。
B1)放電容量を測定するため、亜鉛電池を満充電状態(SOC100%)にする。
B2)25℃で6時間休止し、電池の状態を安定化する。
B3)放電容量(8Ah@32A)を確認するため、初期放電容量を測定する。
B4)放電完了後、フロート充電電圧にて電池を30日間充電する。
B5)電池の温度を試験温度に調整するため、25℃で12時間休止する。
B6)放電容量(@32A)を測定し、放電容量維持率を算出する。
B7)B4〜B6の手順を繰り返す。
なお、上記B1の充電条件は、前述したA1,A4,A7,及びA9の充電条件と同じである。また、上記B3,B6の放電条件は、前述したA3,A8の充電条件と同じである。上記B4の充電条件は下記の通りである。
・充電方式 CC−CV充電
・温度 25℃または40℃
・上限電流 1.6A
・電圧 1.83V
・フロート充電時間 30日
・充電後休止時間 0時間
・サンプリング時間 1800秒
図5及び図6は、上記A1〜A10の試験(実施例)による初期比容量維持率の推移を示すグラフである。これらの図において、縦軸は初期比容量維持率(単位:%)を表し、横軸は試験期間(単位:日)を表す。図5は試験温度が25℃の場合を表し、図6は試験温度が40℃の場合を表す。また、図7は、上記B1〜B7の試験(比較例)による初期比容量維持率の推移を示すグラフである。図7において、縦軸は初期比容量維持率(単位:%)を表し、横軸は試験期間(単位:日)を表す。更に、下記の表1は、210日経過時点での初期比容量維持率を示す。
Figure 2021016282
図5及び表1を参照すると、試験温度が25℃の場合の実施例における210日経過後の初期比容量維持率は、何れの充電間隔(5日、15日、30日)であっても97%を超えている。一方、図7及び表1を参照すると、試験温度が25℃の場合の比較例における210日経過後の初期比容量維持率は、90%を僅かに上回っている程度である。また、図6及び表1を参照すると、試験温度が40℃の場合の実施例における210日経過後の初期比容量維持率は、何れの充電間隔(5日、15日、30日)であっても87%を超えている。一方、図7及び表1を参照すると、試験温度が40℃の場合の比較例における210日経過後の初期比容量維持率は、55%を下回っている。すなわち、上記実施形態によれば、従来のフロート充電方式と比較して、亜鉛電池10の寿命を効果的に延ばすことができる。
本発明による亜鉛電池の制御方法及び電源システムは、上述した実施形態の例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…電源システム、2…供給要素、4…需要要素、6…配線、7…DC配線、8…電力変換器、10…亜鉛電池、14…制御部、141…プロセッサ、142…メモリ、143…通信インタフェース、Ta…周期。

Claims (10)

  1. 亜鉛電池を充電状態で待機させる方法であって、
    前記亜鉛電池の充電を行う充電ステップと、
    前記亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により前記亜鉛電池の充電率を低下させる自己放電ステップと、
    を含み、
    前記充電ステップ及び前記自己放電ステップを連続して交互に繰り返し行う、亜鉛電池の制御方法。
  2. 前記充電ステップ及び前記自己放電ステップの繰り返し周期が一定である、請求項1に記載の亜鉛電池の制御方法。
  3. 前記亜鉛電池のSOCの大きさに基づいて、前記充電ステップから前記自己放電ステップへの切り替えタイミング、及び前記自己放電ステップから前記充電ステップへの切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断する、請求項1に記載の亜鉛電池の制御方法。
  4. 前記充電ステップから前記自己放電ステップへの切り替えタイミングを判断する基準となる前記亜鉛電池のSOCが80〜100%の範囲内である、請求項3に記載の亜鉛電池の制御方法。
  5. 前記自己放電ステップから前記充電ステップへの切り替えタイミングを判断する基準となる前記亜鉛電池のSOCが50%以上100%未満である、請求項3または4に記載の亜鉛電池の制御方法。
  6. 亜鉛電池と、
    前記亜鉛電池の充電及び放電を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記亜鉛電池を充電状態で待機させる際に、前記亜鉛電池を充電する第1の動作と、前記亜鉛電池に対する充放電に関する制御を休止し、自己放電により前記亜鉛電池の充電率を低下させる第2の動作とを連続して交互に繰り返し行う、電源システム。
  7. 前記第1及び第2の動作の繰り返し周期が一定である、請求項6に記載の電源システム。
  8. 前記亜鉛電池のSOCを測定するSOC測定部を更に備え、
    前記制御部は、前記亜鉛電池のSOCの大きさに基づいて、前記第1の動作から前記第2の動作への切り替えタイミング、及び前記第2の動作から前記第1の動作への切り替えタイミングのうち少なくとも一方を判断する、請求項6に記載の電源システム。
  9. 前記第1の動作から前記第2の動作への切り替えタイミングを判断する基準となる前記亜鉛電池のSOCが80〜100%の範囲内である、請求項8に記載の電源システム。
  10. 前記第2の動作から前記第1の動作への切り替えタイミングを判断する基準となる前記亜鉛電池のSOCが50%以上100%未満である、請求項8または9に記載の電源システム。
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