JP2021011725A - 鉄筋結束機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 挟持部材のワイヤを挟持する箇所を小型化することができる技術を提供する。【解決手段】 鉄筋結束機は、鉄筋の周りにワイヤを結束してもよい。鉄筋結束機は、挟持部材を備えていてもよい。挟持部材は、第1挟持部材と、第1挟持部材と第1方向に対向している第2挟持部材と、を備えていてもよい。挟持部材は、鉄筋の周りのワイヤの両端近傍部にある第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とを、第1挟持部材と第2挟持部材との間で挟持してもよい。【選択図】図14
Description
本明細書で開示する技術は、鉄筋結束機に関する。
特許文献1には、鉄筋結束機が開示されている。鉄筋結束機は、鉄筋の周りにワイヤを結束する。鉄筋結束機は、挟持部材を備えている。挟持部材は、第1挟持部材と、第2挟持部材と、中間部材と、を備えている。第2挟持部材は、第1挟持部材と対向している。中間部材は、第1挟持部材と第2挟持部材との間に配置されている。挟持部材は、鉄筋の周りのワイヤの第1被挟持箇所を第1挟持部材と中間部材との間で挟持し、ワイヤの第2被挟持箇所を第2挟持部材と中間部材との間で挟持する。
上記の鉄筋結束機は、第1挟持部材と第2挟持部材と中間部材との3個の部材によって、鉄筋の周りのワイヤを挟持する。この構成では、3個の部材を配置する必要があり、挟持部材のワイヤを挟持する箇所が大型化する。本明細書では、挟持部材のワイヤを挟持する箇所を小型化することができる技術を提供する。
本明細書は、鉄筋結束機を開示する。鉄筋結束機は、鉄筋の周りにワイヤを結束する。鉄筋結束機は、第1挟持部材と、第1挟持部材と第1方向に対向している第2挟持部材と、を備えている挟持部材を備えている。挟持部材は、鉄筋の周りのワイヤの両端近傍部にある第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とを、第1挟持部材と第2挟持部材との間で挟持する。
上記の構成では、第1挟持部材と第2挟持部材との2個の部材によって、鉄筋の周りのワイヤを挟持する。このため、3個の部材によって鉄筋の周りのワイヤを挟持する場合と比較して、挟持部材のワイヤを挟持する箇所を小型化することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、捩り機構を備えていてもよい。捩り機構は、鉄筋の周りに巻回されたワイヤを保持する保持部と、保持部を駆動する捩りモータと、を備えていてもよい。捩り機構は、捩りモータを駆動させて保持部によって保持したワイヤを鉄筋から離れる方向に引張る引張動作と、捩りモータを駆動させて保持部によって保持したワイヤを捩る捩り動作と、を実行可能であってもよい。
上記の構成では、捩りモータ、即ち1個のモータによって、捩り機構は、引張動作と捩り動作とを実行する。このため、複数個のモータによって捩り機構が引張動作と捩り動作とを実行する場合と比較して、モータを駆動する制御を簡素化することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、捩り機構は、ワイヤの先端近傍を固定する固定部をさらに備えていてもよい。鉄筋結束機は、送り機構をさらに備えていてもよい。送り機構は、ワイヤを送り出す送り部と、送り部を駆動する送りモータと、を備えていてもよい。送り機構は、送りモータを駆動させて送り部によってワイヤを鉄筋の周りに送り出す送り出し動作と、送りモータを駆動させて送り部によってワイヤを鉄筋の周りから引き戻す引き戻し動作と、を実行可能であってもよい。
上記の構成では、送り機構は、送り出し動作によって鉄筋の周りに送り出したワイヤが緩んでいる場合でも、引き戻し動作を実行することによって、鉄筋の周りのワイヤを縮径させて、ワイヤを鉄筋に密着させることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、保持部は、捩りモータの駆動によって回転するスクリューシャフトと、スクリューシャフトの回転に連動して開閉する挟持部材と、を備えていてもよい。
上記の構成では、開いている挟持部材が閉じることによって、ワイヤが保持される。このため、挟持部材の開閉を利用する簡素な構成によって、ワイヤを保持することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、保持部は、挟持部材を支持するクランプガイドと、クランプガイドおよびスクリューシャフトが挿通しているスリーブと、をさらに備えていてもよい。スクリューシャフトの回転に応じて、スリーブがクランプガイドに対して進退し、スリーブがクランプガイドに対して前進した前進位置では、挟持部材が開いており、スリーブがクランプガイドに対して後退した後退位置では、挟持部材が閉じていてもよい。
上記の構成では、スリーブには、クランプガイドおよびスクリューシャフトが挿通している。このため、簡素な構成によって、スクリューシャフトの回転を利用して挟持部材の開閉動作を実現することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、スリーブは、ボールねじを介してスクリューシャフトと連結していてもよい。スリーブは、スリーブの外面から突出するフィンを備えていてもよい。鉄筋結束機は、スリーブの回転方向にフィンと当接するストッパをさらに備えていてもよい。フィンとストッパとが当接する場合には、スクリューシャフトの回転に応じてスリーブが進退し、フィンとストッパとが当接しない場合には、スクリューシャフトの回転に応じてスリーブが回転してもよい。
上記の構成では、フィンとストッパとの当接を利用する簡素な構成によって、スリーブの進退動作と回転動作とを変更することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、切断機構をさらに備えていてもよい。切断機構は、ワイヤを切断する切断部材を備えていてもよい。保持部は、捩りモータの駆動に連動して切断部材を操作するプッシュプレートを備えていてもよい。
上記の構成では、プッシュプレートは、捩りモータの駆動に連動して切断部材を操作する。このため、切断部材を駆動するための別のモータを設置せずに済む。
1つまたはそれ以上の実施形態において、結束方法は、捩りモータの駆動によって鉄筋の周りのワイヤを結束する方法であってもよい。結束方法は、鉄筋の周りにワイヤを送り出す送り出し工程と、鉄筋の周りに巻回されたワイヤを保持する保持工程と、捩りモータの駆動によって保持されたワイヤを鉄筋から離れる方向に引張る引張工程と、捩りモータの駆動によって保持されたワイヤを捩る捩り工程と、を備えていてもよい。
上記の構成では、捩りモータ、即ち1個のモータによって、引張工程と捩り工程とが実行される。このため、複数個のモータによって引張工程と捩り工程とが実行される場合と比較して、モータを駆動する制御を簡素化することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、結束方法は、鉄筋の周りに巻回されたワイヤの先端近傍を固定する固定工程と、鉄筋の周りからワイヤを引き戻す引き戻し工程と、をさらに備えてもよい。
上記の構成では、送り出し工程によって鉄筋の周りに送り出したワイヤが緩んでいる場合でも、引き戻し工程を経ることによって、鉄筋の周りのワイヤを縮径させて、ワイヤを鉄筋に密着させることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、結束方法では、捩り工程が実行された後に、引張工程が実行され、その後再び捩り工程が実行されてもよい。
ワイヤが鉄筋の所望の結束箇所から離れている離間箇所に引っ掛かった状態で捩られる場合、ワイヤが捩られている間に、ワイヤが離間箇所から外れて結束箇所に移動すると、鉄筋とワイヤとの間に隙間が形成され、結束不良が発生する。上記の構成では、ワイヤは、捩り工程によって捩られた後、引張工程によって鉄筋から離れる方向に引張られ、その後捩り工程によって再び捩られる。このため、1回目の捩り工程が実行される間にワイヤが離間箇所から外れることによって鉄筋とワイヤとの間に隙間が形成された場合であっても、引張工程と2回目の捩り工程を経ることによって、鉄筋とワイヤとの隙間が小さくなり、結束不良が発生することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、捩り機構と、本体と、グリップと、制御基板と、を備えていてもよい。捩り機構は、捩りモータと、捩りモータの駆動によって鉄筋の周りのワイヤを捩る保持部と、を備えていてもよい。本体は、捩り機構を収容していてもよい。グリップは、本体の下部に設けられており、作業者に把持されてもよい。制御基板は、捩りモータの駆動を制御してもよい。制御基板は、グリップと本体との接続部よりも下方に配置されていてもよい。
上記の構成では、制御基板は、グリップと本体との接続部よりも下方に配置されているので、制御基板が本体に収容されている場合と比較して、捩りモータの駆動に伴い発生する熱が制御基板に伝わり難い。このため、制御基板の温度が高くなることを抑制することができ、制御基板による捩りモータの制御時に動作不良が発生することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、グリップの下方に配置されており、捩りモータに電力を供給するバッテリをさらに備えていてもよい。制御基板は、グリップとバッテリとの間に配置されていてもよい。
上記の構成では、バッテリと制御基板とが配線によって接続されるとともに、制御基板と捩りモータとが配線によって接続される。上記の構成では、バッテリと、制御基板と、捩りモータとが順番に並んでいるので、バッテリと、制御基板と、捩りモータとが順番に並んでいない場合と比較して、配線の長さを短くすることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、グリップの下部に設けられており、バッテリが取り付けられるバッテリ取付部をさらに備えていてもよい。制御基板は、バッテリ取付部に収容されていてもよい。
上記の構成では、制御基板を収容するための別部材を設置せずに済む。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、ワイヤが巻回されたリールをさらに備えていてもよい。リールは、グリップよりも前方であって、本体よりも下方に配置されていてもよい。制御基板は、グリップの下方とリールの下方とに跨って配置されていてもよい。
上記の構成では、制御基板がグリップの下方とリールの下方とに跨って配置されていない構成と比較して、本体と制御基板との間の空間を有効に利用することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、ワイヤが巻回されたリールをさらに備えていてもよい。リールは、グリップよりも前方であって、本体よりも下方に配置されていてもよい。制御基板は、グリップとリールとの間に配置されていてもよい。
上記の構成では、制御基板がグリップとリールとの間に配置されていない構成と比較して、グリップとリールとの間の空間を有効に利用することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、ワイヤが巻回されたリールをさらに備えていてもよい。リールは、グリップよりも前方であって、本体よりも下方に配置されていてもよい。制御基板は、リールと左右方向に重なって配置されていてもよい。
上記の構成では、制御基板がリールと左右方向に重なっていない場合と比較して、鉄筋結束機が前後方向に大型化することを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、鉄筋の周りにワイヤを結束してもよい。鉄筋結束機は、第1挟持部材と、第1挟持部材と第1方向に対向している第2挟持部材と、を備えている挟持部材を備えていてもよい。挟持部材は、鉄筋の周りのワイヤの両端近傍部にある第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とを、第1挟持部材と第2挟持部材との間で挟持してもよい。
上記の構成では、第1挟持部材と第2挟持部材との2個の部材によって、鉄筋の周りのワイヤを挟持する。このため、3個の部材によって鉄筋の周りのワイヤを挟持する場合と比較して、挟持部材のワイヤを挟持する箇所を小型化することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1挟持部材は、第1部分と第2部分とを備えていてもよい。第2挟持部材は、第3部分と第4部分とを備えていてもよい。挟持部材は、第2部分と第3部分との間の第1挟持箇所でワイヤの第1被挟持箇所を挟持してもよく、第1部分と第4部分との間の第2挟持箇所でワイヤの第2被挟持箇所を挟持してもよい。
上記の構成では、ワイヤの第1被挟持箇所が挟持部材の第1挟持箇所で挟持され、ワイヤの第2被挟持箇所が挟持部材の第2挟持箇所で挟持される。言い換えると、ワイヤは、挟持部材の2箇所で挟持される。この結果、ワイヤの第1被挟持箇所と第2被挟持箇所との両方が挟持部材の1箇所でのみ挟持される場合と比較して、ワイヤが挟持部材から抜け出ることを抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、挟持部材は、第1挟持箇所でワイヤの第1被挟持箇所を挟持した後、第2挟持箇所でワイヤの第2被挟持箇所を挟持してもよい。
上記の構成では、挟持部材によってワイヤの第1被挟持箇所が挟持された後であって、ワイヤの第2被挟持箇所が挟持される前に、他の動作を実行するための期間を確保することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、鉄筋結束機は、鉄筋の周りのワイヤを引き戻す引き戻し部をさらに備えていてもよい。ワイヤの第1被挟持箇所は、ワイヤの先端近傍部であってもよい。引き戻し部は、挟持部材が第1挟持箇所でワイヤの第1被挟持箇所を挟持しており、第2挟持箇所でワイヤの第2被挟持箇所を挟持していない状態で、ワイヤを鉄筋から引き戻してもよい。
上記の構成では、引き戻し部の動作によって、ワイヤの先端近傍部が挟持部材に挟持された状態でワイヤが鉄筋から引き戻される。このため、ワイヤを鉄筋の周りに密着させることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、挟持部材は、挟持部材によってワイヤが挟持されたときに、鉄筋とワイヤとの間に配置される抜け止め部をさらに備えていてもよい。抜け止め部は、ワイヤの第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とが第1挟持部材と第2挟持部材との間から抜け出ることを抑制してもよい。
上記の構成では、抜け止め部によって、ワイヤの第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とが挟持部材から抜け出ることが抑制される。このため、ワイヤの第1被挟持箇所と第2被挟持箇所との少なくとも一方が挟持部材から抜け出ることによるワイヤの結束不良を抑制することができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1挟持部材が動くと、第2挟持部材が連動して動いてもよい。
上記の構成では、第1挟持部材と第2挟持部材との一方のみが動く場合と比較して、挟持部材がワイヤを挟持するのに要する期間を短くすることができる。
1つまたはそれ以上の実施形態において、第1挟持部材と第2挟持部材とを第1方向に見たとき、第1挟持部材と第2挟持部材とは、互いに近接する方向に動いてもよい。
上記の構成では、第1挟持部材と第2挟持部材との一方のみが第1挟持部材と第2挟持部材との他方に向かって動く場合と比較して、第1挟持部材と第2挟持部材とが動く距離を短くすることができる。
(第1実施例)
図1から図17を参照して、第1実施例の電動工具2を説明する。電動工具2は、複数の鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する鉄筋結束機である。例えば、電動工具2は、直径が16mm以下の細径の鉄筋Rや、直径が16mmよりも大きい(例えば直径が25mmまたは32mmの)太径の鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する。ワイヤWの直径は、例えば、0.5mmから2.0mmの間の値である。
図1から図17を参照して、第1実施例の電動工具2を説明する。電動工具2は、複数の鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する鉄筋結束機である。例えば、電動工具2は、直径が16mm以下の細径の鉄筋Rや、直径が16mmよりも大きい(例えば直径が25mmまたは32mmの)太径の鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する。ワイヤWの直径は、例えば、0.5mmから2.0mmの間の値である。
図1に示すように電動工具2は、本体4と、グリップ6と、バッテリ取付部10と、バッテリBと、リールホルダ12と、を備えている。本体4は、左側本体4aと、右側本体4bと、を備えている。左側本体4aは、本体4の左半分の外形形状を形成している。右側本体4bは、本体4の右半分の外形形状を形成している。なお、本実施例では、後述する捩り機構30の長手方向を前後方向と呼び、前後方向に直交する方向を上下方向と呼び、前後方向および上下方向に直交する方向を左右方向と呼ぶ。
グリップ6は、作業者が把持するための部材である。グリップ6は、本体4の後側下部に設けられている。グリップ6は、本体4と一体的に形成されている。グリップ6は、左側グリップ6aと、右側グリップ6bと、を備えている。左側グリップ6aは、グリップ6の左半分の外形形状を形成している。右側グリップ6bは、グリップ6の右側の外形形状を形成している。
グリップ6の前側上部には、トリガ8が取り付けられている。トリガ8が押し込まれると、鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する動作が実行される。
バッテリ取付部10は、グリップ6の下部に設けられている。バッテリ取付部10は、グリップ6と一体的に形成されている。バッテリ取付部10は、左側バッテリ取付部10aと、右側バッテリ取付部10bと、を備えている。左側バッテリ取付部10aは、バッテリ取付部10の左半分の外形形状を形成している。右側バッテリ取付部10bは、バッテリ取付部10の右半分の外形形状を形成している。
バッテリBは、バッテリ取付部10に着脱可能に取り付けられる。バッテリBは、グリップ6とバッテリ取付部10とよりも下方に配置される。バッテリBは、電動工具2が動作するための電力供給源である。バッテリBは、例えばリチウムイオンバッテリである。
リールホルダ12は、本体4の下方に配置されている。リールホルダ12は、グリップ6よりも前方に配置されている。リールホルダ12は、グリップ6と離れており、リールホルダ12とグリップ6との間には、作業者がグリップ6を把持するための空間S1が形成されている。
リールホルダ12は、ホルダハウジング12aと、カバー部材12bと、を備えている。ホルダハウジング12aは、ねじ13aによって本体4の前側下部に取り付けられており、ねじ13bによってバッテリ取付部10の前部に取り付けられている。カバー部材12bは、ホルダハウジング12aに回動可能に取り付けられている。カバー部材12bは、ホルダハウジング12aの開口を開閉する。図2に示すように、ホルダハウジング12aとカバー部材12bとによって、収容空間14が画定されている。収容空間14には、ワイヤWが巻回されているリール16が配置されている。即ち、リールホルダ12は、リール16を内部に収容している。
電動工具2は、制御基板20をさらに備えている。制御基板20は、トリガ8が押し込まれると、鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する動作を実行するための制御を実行する。制御基板20は、本体4とグリップ6との接続部、即ち、本体4の後側下部よりも下方に配置されている。制御基板20は、本体4よりも下方に離れている。制御基板20は、グリップ6とバッテリBとの間に配置されている。制御基板20は、バッテリ取付部10に収容されている。
電動工具2は、送り機構24と、切断機構28と、捩り機構30と、を備えている。送り機構24は、本体4の前部に配置されている。送り機構24は、右側本体4bに取り付けられている。送り機構24は、図3に示す送りモータ34および送り部38と、図4に示す減速部35および案内部26と、を備えている。図3に示すように、送りモータ34は、図示省略の配線によって制御基板20に接続されている。送りモータ34は、バッテリBから供給される電力によって駆動する。送りモータ34は、制御基板20によって駆動を制御される。送りモータ34のシャフトは、正方向D1と負方向D2との両方向に回転する。以下では、送りモータ34のシャフトが正方向D1に回転することを、送りモータ34が正駆動すると呼び、送りモータ34のシャフトが負方向D2に回転することを、送りモータ34が逆駆動すると呼ぶ。
送りモータ34のシャフトには、減速部35が連結している。減速部35は、複数の減速ギヤによって送りモータ34の回転を減速する。
送り部38は、ワイヤWを案内部26に送り出す送り出し動作と、ワイヤWを案内部26から引き戻す引き戻し動作を実行する。図2に示すように、送り部38は、本体4の前方下部に配置されている。送り部38は、本体4に収容されている。送り部38は、リール16の上方に配置されている。
図3に示すように、送り部38は、ベース部材40と、ガイド部材42と、主動ギヤ44と、従動ギヤ46と、ギヤ支持部材48と、付勢部材52と、を備えている。ガイド部材42は、ベース部材40に固定されている。ガイド部材42は、ガイド孔42aを有している。ガイド孔42aは、下端部が広く上端部が狭いテーパ形状を有している。ガイド孔42aには、ワイヤWが通過する。
主動ギヤ44と従動ギヤ46とは、ガイド部材42よりも上方に配置されている。主動ギヤ44は、ベース部材40に回転可能に支持されている。主動ギヤ44は、減速部35の出力ギヤ36と噛み合っている。主動ギヤ44は、出力ギヤ36の回転により回転する。主動ギヤ44は、溝44aを有する。溝44aは、主動ギヤ44の外周面において、主動ギヤ44の回転方向に沿う方向に形成されている。
従動ギヤ46は、主動ギヤ44と噛み合っている。従動ギヤ46は、ギヤ支持部材48に回転可能に支持されている。従動ギヤ46は、溝46aを有している。溝46aは、従動ギヤ46の外周面において、従動ギヤ46の回転方向に沿う方向に形成されている。
ギヤ支持部材48は、揺動軸50を介してベース部材40に揺動可能に支持されている。付勢部材52は、ギヤ支持部材48とベース部材40との間に挟まれている。付勢部材52は、付勢部材52が当接するベース部材40の箇所からギヤ支持部材48を離す方向に付勢している。これにより、ギヤ支持部材48が揺動軸50を中心にして揺動し、ギヤ支持部材48には、従動ギヤ46を主動ギヤ44に近づける方向に働くトルクが作用する。このため、従動ギヤ46が主動ギヤ44に押し当てられる。この結果、主動ギヤ44の溝44aと従動ギヤ46の溝46aとの間にワイヤWが挟持される。ギヤ支持部材48が付勢部材52を縮ませる方向に押し込まれると、従動ギヤ46が主動ギヤ44から離れる。これにより、リール16を交換する場合、主動ギヤ44の溝44aと従動ギヤ46の溝46aとの間にワイヤWを容易に通すことができる。
ワイヤWが主動ギヤ44の溝44aと従動ギヤ46の溝46aとの間に挟持された状態で送りモータ34が回転することによって、ワイヤWが移動する。送りモータ34が正駆動すると、ワイヤWは、案内部26に向けて送り出される。一方、送りモータ34が逆駆動すると、ワイヤWは、案内部26から引き戻される。
図4に示される案内部26は、送り部38から送り出されたワイヤWを鉄筋Rの周りに円環状に案内する。案内部26は、上側案内ガイド58と、下側案内ガイド60と、ワイヤガイド56と、第1案内ピン61と、第2案内ピン62と、を備えている。ワイヤガイド56の内部には、送り部38から送り出された後のワイヤWが通過する。ワイヤガイド56の内部には、突起部56aが形成されている。
上側案内ガイド58と下側案内ガイド60とは、本体4の前部に設けられている。上側案内ガイド58は、上側案内通路58aを有する。上側案内通路58aには、ワイヤガイド56の内部を通過したワイヤWが通過する。上側案内通路58aには、第1案内ピン61と第2案内ピン62とが配置されている。ワイヤWがワイヤガイド56の突起部56aと、第1案内ピン61と、第2案内ピン62とに接触しながら上側案内通路58aを通過すると、ワイヤWに下向きの巻きぐせが付与される。
下側案内ガイド60は、下側案内通路60aを有する。下側案内通路60aには、上側案内通路58aを通過したワイヤWが通過する。図4では、下側案内ガイド60と捩り機構30とによって隠れて見えないワイヤWの一部が、破線によって図示されている。
図5に示すように、電動工具2は、切断機構28をさらに備えている。切断機構28は、鉄筋Rの周りに巻回された状態のワイヤWを切断する。切断機構28は、本体4に収容されている(図2参照)。切断機構28は、切断部材66と、リンク部68と、を備えている。切断部材66は、ワイヤWを切断する部材である。切断部材66は、送り部38から送り出されたワイヤWが上側案内通路58aに達するまでに通過する通路上に配置されている。切断部材66の内部には、ワイヤWが通過する。切断部材66が図4に示す方向D3に回転すると、切断部材66の内部のワイヤWが切断される。
リンク部68は、連結部材70と、***作部材72と、付勢部材74と、を備えている。連結部材70は、切断部材66と***作部材72とを連結する。***作部材72は、通常時、付勢部材74によって、初期位置に付勢されている。付勢部材74による付勢力よりも大きい力が***作部材72に加わると、***作部材72は、回動軸AX2の周りを回動する。これにより、連結部材70を介して、切断部材66が回動軸AX1の周りを回動する。***作部材72が回動軸AX2の周りを初期位置から図6に示される所定の位置まで回動すると、切断部材66の回動によりワイヤWが切断される。以下では、前記状態での***作部材72の位置を、切断位置と呼ぶ。
図7に示される捩り機構30は、鉄筋Rの周りのワイヤWを捩る。図2に示すように、捩り機構30は、前後方向に延びている。捩り機構30は、送り部38と切断機構28よりも上方に配置されている。捩り機構30は、本体4に収容されている。上下方向に関して、捩り機構30は、リール16と制御基板20と重なり合っている。
図7に示すように、捩り機構30は、捩りモータ76と、減速部78と、保持部82と、を備えている。捩りモータ76は、図示省略の配線によって制御基板20に接続されている。捩りモータ76は、バッテリBから供給される電力によって駆動する。捩りモータ76は、制御基板20によって駆動を制御される。
減速部78は、捩りモータ76のシャフトの前部に連結している。減速部78は、複数の減速ギヤによって捩りモータ76のシャフトの回転を減速して保持部82に伝達する。
図7から図9に示すように、保持部82は、スクリューシャフト84と、クランプガイド86と、付勢部材92と、スリーブ88と、挟持部材90と、を備えている。
図7に示すように、スクリューシャフト84は、減速部78に連結されている。捩りモータ76の駆動によって、スクリューシャフト84は、スクリューシャフト84を後方から見て左ねじの方向と右ねじの方向との両方向に回転する。以下では、捩りモータ76の駆動によって、スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転することを、捩りモータ76が正駆動すると呼び、スクリューシャフト84が右ねじの方向に回転することを、捩りモータ76が逆駆動すると呼ぶ。
図8に示すように、スクリューシャフト84は、太径部84aと、細径部84bと、を備えている。太径部84aは、スクリューシャフト84の後部に位置しており、細径部84bは、スクリューシャフト84の前部に位置している。太径部84aの外周面には、螺旋状のボール溝84cが形成されている。ボール溝84cには、ボール94が嵌合する。太径部84aと細径部84bとの段差には、円環状のワッシャ96が配置されている。細径部84bの前部には、係合溝84dが形成されている。
図9に示すように、細径部84bの前部は、クランプガイド86の後部開口86aに挿通している。クランプガイド86の係合ピン86bは、スクリューシャフト84の細径部84bの係合溝84dに係合している。これにより、スクリューシャフト84とクランプガイド86とが係合している。クランプガイド86の外周面には、段差部86cが形成されている。段差部86cよりも後方にあるクランプガイド86の外周面は、段差部86cよりも前方にあるクランプガイド86の外周面よりも大径である。
また、細径部84bは、付勢部材92に挿通している。付勢部材92は、ワッシャ96とクランプガイド86との間に配置されている。付勢部材92は、クランプガイド86をワッシャ96から離れる方向に付勢する。
スクリューシャフト84とクランプガイド86とは、スリーブ88に挿通している。スリーブ88は、インナスリーブ100と、アウタスリーブ102と、を備えている。インナスリーブ100には、スクリューシャフト84の太径部84aが挿通されている。インナスリーブ100には、ボール穴(図示省略)が形成されている。ボール穴には、ボール94が嵌合する。インナスリーブ100は、ボール溝84cとボール穴との間に嵌合したボール94を介して、即ち、ボールねじを介してスクリューシャフト84と連結している。ボール溝84cが形成されている範囲では、スクリューシャフト84がインナスリーブ100に対して回転すると、インナスリーブ100は、スクリューシャフト84に対して前後方向に移動する。
アウタスリーブ102には、スクリューシャフト84とクランプガイド86とインナスリーブ100とが挿通されている。アウタスリーブ102は、前後方向に延びる円筒形状を有する。アウタスリーブ102の内周面には、段差部102aが形成されている。段差部102aよりも前方にあるアウタスリーブ102の内周面は、段差部102aよりも後方にあるアウタスリーブ102の内周面よりも小径である。アウタスリーブ102は、止めねじ106によって、インナスリーブ100に固定されている。アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともに動作(即ち、移動または回転)する。ボール溝84cが形成されている範囲では、スクリューシャフト84がインナスリーブ100に対して回転すると、アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともに、スクリューシャフト84に対して前後方向に移動する。また、スクリューシャフト84がインナスリーブ100に対して回転すると、アウタスリーブ102は、クランプガイド86に対して前進位置と後進位置との間を移動する。以下では、アウタスリーブ102がクランプガイド86に対して前進位置に向かって(即ち、前方に向かって)移動することを、アウタスリーブ102が前進するといい、アウタスリーブ102がクランプガイド86に対して後退位置に向かって(即ち、後方に向かって)移動することを、アウタスリーブ102が後退するという。
保持部82は、支持部材104をさらに備えている。支持部材104は、アウタスリーブ102の外周面を覆っている。支持部材104は、アウタスリーブ102に対して回転可能である。支持部材104は、アウタスリーブ102に対して前後方向に移動可能である。支持部材104は、本体4に支持されている。支持部材104は、本体4に対して前後方向に移動することができない。
挟持部材90は、クランプガイド86の前部に支持されている。挟持部材90は、アウタスリーブ102が備える2個の案内ピン110(図8参照)によって、アウタスリーブ102に対して移動可能に支持されている。挟持部材90は、ワイヤWを挟持する部材である。挟持部材90は、スクリューシャフト84の回転に連動して開閉する。
挟持部材90は、上側挟持部材114と、下側挟持部材116と、を備えている。上側挟持部材114は、下側挟持部材116と上下方向に対向している。図10に示すように、上側挟持部材114は、上側基部118と、第1上側突部120と、上側連結部121と、第2上側突部122と、を備えている。上側基部118は、クランプガイド86と案内ピン110とに支持される部分である。上側基部118は、2個の上側案内孔118aを備えている。2個の上側案内孔118aは、互いに同一の形状を有している。2個の上側案内孔118aは、前後方向に延びており、上側基部118を上方から見たとき、後方から前方に向かって右側に傾斜している。
第1上側突部120は、上側基部118の左前端部から前方に向かって延びている。上側連結部121は、第1上側突部120の中央右端部から右方向に向かって延びている。第2上側突部122は、上側連結部121から前方に向かって延びている。第1上側突部120と第2上側突部122とは、左右方向に離れている。第1上側突部120と第2上側突部122との間には、第1ワイヤ通路124が形成されている。第1ワイヤ通路124には、送り機構24の送り部38から送り出された後であって、案内部26の上側案内通路58aに達する前のワイヤWが通過する。
挟持部材90は、図12に示す第1抜け止め部123をさらに備えている。第1抜け止め部123は、上側挟持部材114と一体的に形成されている。第1抜け止め部123は、第2上側突部122の前端部から下方に向かって延びている。第1抜け止め部123は、前後方向に関して、下側挟持部材116と部分的に重なっている。第1抜け止め部123は、挟持部材90によって挟持されたワイヤWが挟持部材90から抜け出ることを抑制する。
図11に示すように、下側挟持部材116は、下側基部126と、第1下側突部128と、下側連結部129と、第2下側突部130と、を備えている。下側基部126は、クランプガイド86と案内ピン110とに支持される部分である。下側基部126は、2個の下側案内孔126aを備えている。下側基部126を上方から見たときの下側案内孔126aの形状は、左右方向に直交する平面に対して、上側基部118を上方から見たときの上側案内孔118aの形状と面対称の関係にある。即ち、2個の下側案内孔126aは、前後方向に延びており、下側基部126を上方から見たとき、後方から前方に向かって左側に傾斜している。
第1下側突部128は、下側基部126の右前端部から前方に向かって延びている。下側連結部129は、第1下側突部128の中央左端部から左方に向かって延びている。第2下側突部130は、下側連結部129の中央前端部から前方に向かって延びている。第1下側突部128と第2下側突部130とは、左右方向に離れている。第1下側突部128と第2下側突部130との間には、第2ワイヤ通路132が形成されている。第2ワイヤ通路132には、案内部26の下側案内通路60aを通過した後のワイヤWが通過する。
挟持部材90は、第2抜け止め部131をさらに備えている。第2抜け止め部131は、下側挟持部材116と一体的に形成されている。第2抜け止め部131は、第2下側突部130の左前端部から左方に延びている。第2抜け止め部131は、挟持部材90によって挟持されたワイヤWが挟持部材90から抜け出ることを抑制する。第2抜け止め部131と下側連結部129とは、前後方向に離れている。第2抜け止め部131と下側連結部129との間には、補助通路134が形成されている。
図8に示すように、上側挟持部材114と下側挟持部材116とが上下方向に重なり合っている状態で、アウタスリーブ102の案内ピン110は、上側案内孔118aと下側案内孔126aとのそれぞれに挿通されている。アウタスリーブ102がクランプガイド86に対して前後方向に移動すると、案内ピン110は、上側案内孔118a内と下側案内孔126a内を前後方向に移動する。案内ピン110が上側案内孔118aと下側案内孔126aの前部に配置されている場合、図12に示すように、第1ワイヤ通路124と第2ワイヤ通路132とは開いている。このときの挟持部材90の状態を、全開状態と呼ぶ。
アウタスリーブ102がクランプガイド86に対して後退すると、案内ピン110は、上側案内孔118a内と下側案内孔126a内を後方に向かって移動する。上側挟持部材114がクランプガイド86に対して右方向に向かって動くと、下側挟持部材116がクランプガイド86に対して左方向(即ち、上側挟持部材114が移動する方向と反対の方向)に向かって連動して動く。上側挟持部材114が右方向に向かって動く距離は、下側挟持部材116が左方向に向かって動く距離と同一である。挟持部材90を上下方向に見たとき、上側挟持部材114と下側挟持部材116とは、互いに近接する方向に動く。図13に示すように、案内ピン110が上側案内孔118a内と下側案内孔126a内を中間位置まで移動すると、第2ワイヤ通路132は、第2上側突部122によって塞がれる。一方、第1ワイヤ通路124は、第2下側突部130に形成された補助通路134によって、開いている。このときの挟持部材90の状態を、半開状態と呼ぶ。第2ワイヤ通路132にワイヤWが配置されていた場合、ワイヤWは、第2上側突部122と第1下側突部128との間の第1挟持箇所P1に挟持されて固定される。以下では、第1挟持箇所P1によって挟持されるワイヤWの部分を、第1被挟持箇所WP1と呼ぶ。半開状態では、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1を前方から塞いでいる。なお、図13では、前後方向に関する第1抜け止め部123の位置が破線によって図示されている。第1抜け止め部123は、鉄筋R(図13に図示省略)と第1挟持箇所P1との間に配置されている。
図14に示すように、案内ピン110が上側案内孔118aと下側案内孔126aの後部まで移動すると、第1ワイヤ通路124は、第2下側突部130によって塞がれる。第2ワイヤ通路132は、第2上側突部122によって塞がれたままである。このときの挟持部材90の状態を、全閉状態と呼ぶ。第1ワイヤ通路124にワイヤWが配置されていた場合、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1が挟持部材90の第1挟持箇所P1によって把持されたまま、ワイヤWは、第1上側突部120と第2下側突部130との間の第2挟持箇所P2に挟持されて固定される。以下では、第2挟持箇所P2によって挟持されるワイヤWの部分を、第2被挟持箇所WP2と呼ぶ。全閉状態では、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1を前方から塞いでおり、第2抜け止め部131は、第2挟持箇所P2の直下前方に配置されている。なお、図14では、第2抜け止め部131の前端部が、第1抜け止め部123を示す破線よりも短ピッチの破線によって図示されている。第2抜け止め部131は、鉄筋R(図14に図示省略)と第2挟持箇所P2との間に配置される。
図5に示すように、保持部82は、プッシュプレート140をさらに備えている。プッシュプレート140は、インナスリーブ100の後端部に形成されているリブ100aと、アウタスリーブ102の後端部との間に挟持されている。プッシュプレート140は、捩りモータ76の駆動に伴うスクリューシャフト84の回転によって、インナスリーブ100とアウタスリーブ102とともに、スクリューシャフト84に対して前後方向に移動する。
プッシュプレート140は、切断機構28の***作部材72を操作する。通常時、プッシュプレート140は、***作部材72の突片72aと離れている。このとき、***作部材72は、初期位置に位置している。プッシュプレート140がスクリューシャフト84の回転によってスクリューシャフト84に対して後退すると、プッシュプレート140は、突片72aに当接して***作部材72を後方に押す。これにより、***作部材72が回動軸AX2の周りを回動し、連結部材70を介して、切断部材66は回動軸AX1の周りを回動する。プッシュプレート140は、***作部材72を操作することによって、切断部材66を操作することができる。図6に示すように、***作部材72が切断位置まで回動すると、切断部材66によって切断部材66の内部を通過するワイヤWが切断される。その後、プッシュプレート140がスクリューシャフト84の回転によってスクリューシャフト84に対して前進すると、***作部材72は、付勢部材74によって付勢され、回動軸AX2の周りを初期位置まで回動する。
図7に示すように、アウタスリーブ102の後部外周面には、フィン144が形成されている。フィン144は、前後方向に延びている。フィン144は、アウタスリーブ102の回転を許容または禁止する。本実施例では、アウタスリーブ102の外周面において、8個のフィンが、互いに45度の間隔を有して配置されている。また、本実施例では、フィン144は、7個のショートフィン146と、1個のロングフィン148と、を備えている。ロングフィン148の前後方向の長さは、ショートフィン146の前後方向の長さよりも長い。前後方向において、ロングフィン148の前端部の位置は、ショートフィン146の前端部の位置と同一である。一方、前後方向において、ロングフィン148の後端部は、ショートフィン146の後端部よりも後方にある。
電動工具2は、図15に示す回転制限部150をさらに備えている。回転制限部150は、アウタスリーブ102に近接する位置に配置されており(図17参照)、フィン144と協働することにより、アウタスリーブ102の回転を許容または禁止する。図15に示すように、回転制限部150は、ベース部材152と、上側ストッパ154と、下側ストッパ156と、摺動軸158、160と、付勢部材162、164と、を備えている。ベース部材152は、右側本体4bに固定されている。上側ストッパ154は、摺動軸158を介して、ベース部材152に摺動可能に支持されている。上側ストッパ154は、規制片154aを備えている。規制片154aは、上側ストッパ154の下部に位置している。付勢部材162は、規制片154aを外側に開く方向(即ち、規制片154aがベース部材152から離れる方向)に付勢している。
スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が右ねじの方向に回転する場合、ショートフィン146とロングフィン148とは、規制片154aを押し込む。このため、上側ストッパ154は、アウタスリーブ102の回転を禁止しない。一方、スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転する場合、ショートフィン146とロングフィン148とは、アウタスリーブ102の回転方向に規制片154aと当接する。このため、上側ストッパ154は、アウタスリーブ102の回転を禁止する。スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が右ねじの方向に回転する場合は、捩り機構30が鉄筋Rの周りのワイヤWを捩り終わり、初期状態に復帰する場合に該当する。また、スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転する場合は、捩り機構30が鉄筋Rの周りのワイヤWを挟持して捩る場合に該当する。
下側ストッパ156は、摺動軸160を介して、ベース部材152に摺動可能に支持されている。下側ストッパ156は、規制片156aを備えている。規制片156aは、下側ストッパ156の上部に位置している。規制片156aは、規制片154aと対向している。規制片156aの後端部は、規制片154aの後端部よりも後方に配置されている。規制片156aの前端部は、規制片154aの前端部よりも後方に配置されている。付勢部材164は、規制片156aを外側に開く方向(即ち、規制片156aがベース部材152から離れる方向)に付勢している。
スクリューシャフト84を後方から見て、スクリューシャフト84が右ねじの方向に回転する場合、ショートフィン146とロングフィン148とは、アウタスリーブ102の回転方向に規制片156aと当接する。このため、下側ストッパ156は、アウタスリーブ102の回転を禁止する。一方、スクリューシャフト84を後方からみて、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転する場合、ショートフィン146とロングフィン148とは、規制片156aを押し込む。このため、下側ストッパ156は、アウタスリーブ102の回転を禁止しない。
次に、図4、図9、および図16から図18を参照して、電動工具2が鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する動作を説明する。電動工具2が鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する動作は、送り出し工程と、先端保持工程と、引き戻し工程と、後端保持工程と、切断工程と、引張工程と、捩り工程と、を備えている。送り出し工程と、先端保持工程と、引き戻し工程と、後端保持工程と、切断工程と、引張工程と、捩り工程と、が順に実行される。ここで、電動工具2が鉄筋RにワイヤWを結束する動作を実行する前の初期状態では、図9に示すように、スクリューシャフト84の前部のみがインナスリーブ100の内部に配置されている。また、ロングフィン148は、上側ストッパ154の規制片154aと下側ストッパ156の規制片156aとの間に挟まれている。また、アウタスリーブ102は、クランプガイド86に対して前進位置にある。2個の案内ピン110が2個の上側案内孔118aと2個の下側案内孔126aの前部に位置しており、挟持部材90は全開状態にある。図5に示すように、プッシュプレート140は、***作部材72の突片72aから離れており、***作部材72は、初期位置にある。
(送り出し工程)
初期状態から、送りモータ34が正駆動すると、送り部38は、リール16に巻回されているワイヤWを所定長さだけ送り出す。ワイヤWの先端部は、切断部材66の内部、第1ワイヤ通路124、上側案内通路58a、下側案内通路60a、第2ワイヤ通路132を順番に通過する。これにより、図4に示すように、ワイヤWが鉄筋Rの周りに円環状に巻き回される。
初期状態から、送りモータ34が正駆動すると、送り部38は、リール16に巻回されているワイヤWを所定長さだけ送り出す。ワイヤWの先端部は、切断部材66の内部、第1ワイヤ通路124、上側案内通路58a、下側案内通路60a、第2ワイヤ通路132を順番に通過する。これにより、図4に示すように、ワイヤWが鉄筋Rの周りに円環状に巻き回される。
(先端保持工程)
この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転する。ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しており、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともにクランプガイド86に対して後退する。アウタスリーブ102の後退に伴い、2個の案内ピン110は、2個の上側案内孔118a内と2個の下側案内孔126a内を前部から中間位置まで移動する。挟持部材90は、全開状態から半開状態に変わり、第2上側突部122と第1下側突部128との間の第1挟持箇所P1に、ワイヤWの先端近傍部(即ち、第1被挟持箇所WP1)が挟持されて固定される。これにより、ワイヤWの先端近傍部が挟持部材90によって保持される。以下では、ワイヤWの先端近傍部に、符号WP1を付して説明する。ワイヤWの先端近傍部WP1とは、ワイヤWの先端部と、ワイヤWの先端部から所定長さ離れた位置との間の部分であり、所定長さとは、例えば、30mm以下である。この状態では、第1抜け止め部123は、挟持部材90の第1挟持箇所P1を前方から塞いでいる。
この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、スクリューシャフト84が左ねじの方向に回転する。ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しており、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が禁止される。このため、アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともにクランプガイド86に対して後退する。アウタスリーブ102の後退に伴い、2個の案内ピン110は、2個の上側案内孔118a内と2個の下側案内孔126a内を前部から中間位置まで移動する。挟持部材90は、全開状態から半開状態に変わり、第2上側突部122と第1下側突部128との間の第1挟持箇所P1に、ワイヤWの先端近傍部(即ち、第1被挟持箇所WP1)が挟持されて固定される。これにより、ワイヤWの先端近傍部が挟持部材90によって保持される。以下では、ワイヤWの先端近傍部に、符号WP1を付して説明する。ワイヤWの先端近傍部WP1とは、ワイヤWの先端部と、ワイヤWの先端部から所定長さ離れた位置との間の部分であり、所定長さとは、例えば、30mm以下である。この状態では、第1抜け止め部123は、挟持部材90の第1挟持箇所P1を前方から塞いでいる。
(引き戻し工程)
この状態から、捩りモータ76が停止し、送りモータ34が逆駆動すると、送り部38は、鉄筋Rの周りのワイヤWを引き戻す。ワイヤWの先端部近傍は、挟持部材90によって保持されており、鉄筋Rの周りのワイヤWが縮径する。上下方向に関して、送り部38が案内部26と同一の位置に配置されている場合または送り部38が案内部26よりも上方に配置されている場合と比較して、送り部38が案内部26よりも下方に配置されていることによって、ワイヤWの円環形状が崩れることなく、ワイヤWが縮径する。制御基板20によって、送りモータ34に加わるトルク(例えば、送りモータ34の電流値)が一定値を超えたと判断されると、送りモータ34が停止する。
この状態から、捩りモータ76が停止し、送りモータ34が逆駆動すると、送り部38は、鉄筋Rの周りのワイヤWを引き戻す。ワイヤWの先端部近傍は、挟持部材90によって保持されており、鉄筋Rの周りのワイヤWが縮径する。上下方向に関して、送り部38が案内部26と同一の位置に配置されている場合または送り部38が案内部26よりも上方に配置されている場合と比較して、送り部38が案内部26よりも下方に配置されていることによって、ワイヤWの円環形状が崩れることなく、ワイヤWが縮径する。制御基板20によって、送りモータ34に加わるトルク(例えば、送りモータ34の電流値)が一定値を超えたと判断されると、送りモータ34が停止する。
(後端保持工程)
この状態から、捩りモータ76が再び正駆動すると、アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともにクランプガイド86に対してさらに後退する。アウタスリーブ102の後退に伴い、2個の案内ピン110は、2個の上側案内孔118a内と2個の下側案内孔126a内を中間位置から後部まで移動する。挟持部材90は、半開状態から全閉状態に変わり、第1上側突部120と第2下側突部130との間の第2挟持箇所P2に、ワイヤWの後端近傍部(即ち、第2被挟持箇所WP2)が挟持されて固定される。これにより、ワイヤWの後端近傍部が挟持部材90によって保持される。以下では、ワイヤWの後端近傍部に、符号WP2を付して説明する。ワイヤWの後端近傍部WP2とは、後述する切断工程によって切断された後のワイヤWの端部(以下、後端部と呼ぶ)と、ワイヤWの後端部から所定長さ離れた位置との間の部分であり、所定長さとは、例えば、50mm以下である。この状態では、第1抜け止め部123は、挟持部材90の第1挟持箇所P1を前方から塞いでおり、第2抜け止め部131は、挟持部材90の第2挟持箇所P2の直下に配置されている。また、第1抜け止め部123と第2抜け止め部131とは、鉄筋RとワイヤWとの間に配置されている。
この状態から、捩りモータ76が再び正駆動すると、アウタスリーブ102は、インナスリーブ100とともにクランプガイド86に対してさらに後退する。アウタスリーブ102の後退に伴い、2個の案内ピン110は、2個の上側案内孔118a内と2個の下側案内孔126a内を中間位置から後部まで移動する。挟持部材90は、半開状態から全閉状態に変わり、第1上側突部120と第2下側突部130との間の第2挟持箇所P2に、ワイヤWの後端近傍部(即ち、第2被挟持箇所WP2)が挟持されて固定される。これにより、ワイヤWの後端近傍部が挟持部材90によって保持される。以下では、ワイヤWの後端近傍部に、符号WP2を付して説明する。ワイヤWの後端近傍部WP2とは、後述する切断工程によって切断された後のワイヤWの端部(以下、後端部と呼ぶ)と、ワイヤWの後端部から所定長さ離れた位置との間の部分であり、所定長さとは、例えば、50mm以下である。この状態では、第1抜け止め部123は、挟持部材90の第1挟持箇所P1を前方から塞いでおり、第2抜け止め部131は、挟持部材90の第2挟持箇所P2の直下に配置されている。また、第1抜け止め部123と第2抜け止め部131とは、鉄筋RとワイヤWとの間に配置されている。
(切断工程)
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86に対してさらに後退する。図6に示すように、プッシュプレート140は、アウタスリーブ102とともに後退しており、***作部材72の突片72aに当接して後方に向かって押し込む。***作部材72が回動軸AX2の周りを切断位置まで回動すると、切断部材66は、回動軸AX1の周りを所定の位置まで回動する。これにより、切断部材66の内部を通過するワイヤWが切断される。鉄筋Rの周りのワイヤWは、挟持部材90によって、ワイヤWの先端部近傍と後端部近傍との2点で保持される。
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86に対してさらに後退する。図6に示すように、プッシュプレート140は、アウタスリーブ102とともに後退しており、***作部材72の突片72aに当接して後方に向かって押し込む。***作部材72が回動軸AX2の周りを切断位置まで回動すると、切断部材66は、回動軸AX1の周りを所定の位置まで回動する。これにより、切断部材66の内部を通過するワイヤWが切断される。鉄筋Rの周りのワイヤWは、挟持部材90によって、ワイヤWの先端部近傍と後端部近傍との2点で保持される。
(引張工程)
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86に対してさらに後退すると、図16に示すように、アウタスリーブ102の段差部102aがクランプガイド86の段差部86cに当接する。このため、アウタスリーブ102は、クランプガイド86に対してさらに後退することができず、クランプガイド86と一体となって後退する。これにより、挟持部材90が後退し、即ち、挟持部材90が鉄筋Rから離れる方向に移動し、鉄筋Rの周りのワイヤWが鉄筋Rから離れる方向に引張られる。引張工程が実行されている間、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1の前方を塞いでおり、第2抜け止め部131は、第2挟持箇所P2の直下前方に配置されている。このため、ワイヤWが引張られることに伴いワイヤWに付与される張力によって、ワイヤWが挟持部材90に対して前方に移動した場合、ワイヤWの先端近傍部WP1が第1抜け止め部123に当接し、ワイヤWの後端近傍部WP2が第2抜け止め部131に当接する。これにより、ワイヤWは、挟持部材90から抜け出ることなく、鉄筋Rから離れる方向に引張られる。
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86に対してさらに後退すると、図16に示すように、アウタスリーブ102の段差部102aがクランプガイド86の段差部86cに当接する。このため、アウタスリーブ102は、クランプガイド86に対してさらに後退することができず、クランプガイド86と一体となって後退する。これにより、挟持部材90が後退し、即ち、挟持部材90が鉄筋Rから離れる方向に移動し、鉄筋Rの周りのワイヤWが鉄筋Rから離れる方向に引張られる。引張工程が実行されている間、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1の前方を塞いでおり、第2抜け止め部131は、第2挟持箇所P2の直下前方に配置されている。このため、ワイヤWが引張られることに伴いワイヤWに付与される張力によって、ワイヤWが挟持部材90に対して前方に移動した場合、ワイヤWの先端近傍部WP1が第1抜け止め部123に当接し、ワイヤWの後端近傍部WP2が第2抜け止め部131に当接する。これにより、ワイヤWは、挟持部材90から抜け出ることなく、鉄筋Rから離れる方向に引張られる。
(捩り工程)
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86とともに後退すると、図17に示すように、ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しなくなる。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容される。この状態では、付勢部材92は圧縮されており、クランプガイド86をワッシャ96から離す方向に付勢する付勢力が、付勢部材92からクランプガイド86に付与される。このため、インナスリーブ100のボール穴に嵌合されたボール94と、スクリューシャフト84のボール溝84cとの間に摩擦力が作用する。この結果、クランプガイド86が回転すると、アウタスリーブ102はスクリューシャフト84に対して後退することなく、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが捩られる。捩り工程が実行されている間、引張工程が実行されている場合と同様に、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1の前方を塞いでおり、第2抜け止め部131は、第2挟持箇所P2の直下前方に配置されている。このため、ワイヤWが捩られることに伴いワイヤWに付与される張力によって、ワイヤWが挟持部材90に対して前方に移動した場合、ワイヤWの先端近傍部WP1が第1抜け止め部123に当接し、ワイヤWの後端近傍部WP2が第2抜け止め部131に当接する。これにより、ワイヤWは、挟持部材90から抜け出ることなく捩られる。制御基板20によって、捩りモータ76に加わるトルク(例えば、捩りモータ76の電流値)が一定値を超えたと判断されると、捩りモータ76の正駆動が停止する。
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102がクランプガイド86とともに後退すると、図17に示すように、ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しなくなる。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容される。この状態では、付勢部材92は圧縮されており、クランプガイド86をワッシャ96から離す方向に付勢する付勢力が、付勢部材92からクランプガイド86に付与される。このため、インナスリーブ100のボール穴に嵌合されたボール94と、スクリューシャフト84のボール溝84cとの間に摩擦力が作用する。この結果、クランプガイド86が回転すると、アウタスリーブ102はスクリューシャフト84に対して後退することなく、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが捩られる。捩り工程が実行されている間、引張工程が実行されている場合と同様に、第1抜け止め部123は、第1挟持箇所P1の前方を塞いでおり、第2抜け止め部131は、第2挟持箇所P2の直下前方に配置されている。このため、ワイヤWが捩られることに伴いワイヤWに付与される張力によって、ワイヤWが挟持部材90に対して前方に移動した場合、ワイヤWの先端近傍部WP1が第1抜け止め部123に当接し、ワイヤWの後端近傍部WP2が第2抜け止め部131に当接する。これにより、ワイヤWは、挟持部材90から抜け出ることなく捩られる。制御基板20によって、捩りモータ76に加わるトルク(例えば、捩りモータ76の電流値)が一定値を超えたと判断されると、捩りモータ76の正駆動が停止する。
その後、捩りモータ76が逆駆動して、スクリューシャフト84が右ねじの方向に回転する。アウタスリーブ102が右ねじの方向に回転し、ショートフィン146またはロングフィン148が下側ストッパ156の規制片156aに当接して、アウタスリーブ102の右ねじの方向の回転が禁止される。クランプガイド86をワッシャ96から離す方向に付勢する付勢力が、付勢部材92からクランプガイド86に付与されており、アウタスリーブ102は、クランプガイド86と一体となって前進する。係合ピン86bが係合溝84dの前端部に当接すると、アウタスリーブ102は、クランプガイド86に対して前進する。2個の案内ピン110が、2個の上側案内孔118a内と2個の下側案内孔126a内を後部から前部まで移動すると、挟持部材90が全開状態に変わる。これにより、挟持部材90に保持されていたワイヤWが挟持部材90から外れる。ショートフィン146が規制片156aに当接していた場合、アウタスリーブ102がクランプガイド86に対して前進して、ショートフィン146が規制片156aの前端部よりも前方に移動すると、アウタスリーブ102が再度右ねじの方向に回転する。ロングフィン148が規制片156aに当接すると、アウタスリーブ102の回転が禁止される。これにより、挟持部材90が初期角度に復帰する。
本実施例の電動工具2は、鉄筋結束機である。電動工具2は、捩り機構30を備えていている。図7に示すように、捩り機構30は、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWを保持する保持部82と、保持部82を駆動する捩りモータ76と、を備えている。捩り機構30は、捩りモータ76を駆動させて保持部82によって保持したワイヤWを鉄筋Rから離れる方向に引張る引張動作と、捩りモータ76を駆動させて保持部82によって保持したワイヤWを捩る捩り動作Rと、を実行可能である。
上記の構成では、捩りモータ76、即ち1個のモータによって、捩り機構30は、引張動作と捩り動作とを実行する。このため、複数個のモータによって捩り機構30が引張動作と捩り動作とを実行する場合と比較して、モータを駆動する制御を簡素化することができる。
また、捩り機構30は、ワイヤWの先端近傍を固定する固定部をさらに備えている。固定部は、挟持部材90である。電動工具2は、送り機構24をさらに備えている。図3に示すように、送り機構24は、ワイヤWを送り出す送り部38と、送り部38を駆動する送りモータ34と、を備えている。送り機構24は、送りモータ34を駆動させて送り部38によってワイヤWを鉄筋Rの周りに送り出す送り出し動作と、送りモータ34を駆動させて送り部38によってワイヤWを鉄筋Rの周りから引き戻す引き戻し動作と、を実行可能である。
上記の構成では、送り機構24は、送り出し動作によって鉄筋Rの周りに送り出したワイヤWが緩んでいる場合でも、引き戻し動作を実行することによって、鉄筋Rの周りのワイヤWを縮径させて、ワイヤWを鉄筋Rに密着させることができる。
また、保持部82は、捩りモータ76の駆動によって回転するスクリューシャフト84と、スクリューシャフト84の回転に連動して開閉する挟持部材90と、を備えている。
上記の構成では、開いている挟持部材90が閉じることによって、ワイヤWが保持される。このため、挟持部材90の開閉を利用する簡素な構成によって、ワイヤWを保持することができる。
また、図9に示すように、保持部82は、挟持部材90を支持するクランプガイド86と、クランプガイド86およびスクリューシャフト84が挿通しているスリーブ88と、をさらに備えている。スクリューシャフト84の回転に応じて、スリーブ88がクランプガイド86に対して進退し、スリーブ88がクランプガイド86に対して前進した前進位置では、挟持部材90が開いており、スリーブ88がクランプガイド86に対して後退した後退位置では、挟持部材90が閉じている。
上記の構成では、スリーブ88には、クランプガイド86およびスクリューシャフト84が挿通している。このため、簡素な構成によって、スクリューシャフト84の回転を利用して挟持部材90の開閉動作を実現することができる。
また、スリーブ88は、ボールねじを介してスクリューシャフト84と連結している。図7に示すように、スリーブ88は、スリーブ88の外面から突出するフィン144を備えている。電動工具2は、スリーブ88の回転方向にフィン144と当接するストッパ154、156(図15参照)をさらに備えている。フィン144とストッパ154、156とが当接する場合には、スクリューシャフト84の回転に応じてスリーブ88が進退し、フィン144とストッパ154、156とが当接しない場合には、スクリューシャフト84の回転に応じてスリーブ88が回転する。
上記の構成では、フィン144とストッパ154、156との当接を利用する簡素な構成によって、スリーブ88の進退動作と回転動作とを変更することができる。
また、電動工具2は、切断機構28をさらに備えている。図5に示すように、切断機構28は、ワイヤWを切断する切断部材66を備えている。保持部82は、捩りモータ76の駆動に連動して切断部材66を操作するプッシュプレート140を備えている。
上記の構成では、プッシュプレート140は、捩りモータ76の駆動に連動して切断部材66を操作する。このため、切断部材66を駆動するための別のモータを設置せずに済む。
また、結束方法は、捩りモータ76の駆動によって鉄筋Rの周りのワイヤWを結束する方法である。結束方法は、鉄筋Rの周りにワイヤWを送り出す送り出し工程と、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWを保持する保持工程と、捩りモータ76の駆動によって保持されたワイヤWを鉄筋Rから離れる方向に引張る引張工程と、捩りモータ76の駆動によって保持されたワイヤWを捩る捩り工程と、を備えている。
上記の構成では、捩りモータ76、即ち1個のモータによって、引張工程と捩り工程とが実行される。このため、複数個のモータによって引張工程と捩り工程とが実行される場合と比較して、モータを駆動する制御を簡素化することができる。
また、結束方法は、鉄筋Rの周りに巻回されたワイヤWの先端近傍を固定する固定工程と、鉄筋Rの周りからワイヤWを引き戻す引き戻し工程と、をさらに備えてもよい。
上記の構成では、送り出し工程によって鉄筋Rの周りに送り出したワイヤWが緩んでいる場合でも、引き戻し工程を経ることによって、鉄筋Rの周りのワイヤWを縮径させて、ワイヤWを鉄筋Rに密着させることができる。
また、電動工具2は、捩り機構30と、本体4と、グリップ6と、制御基板20と、を備えている。捩り機構30は、捩りモータ76と、捩りモータ76の駆動によって鉄筋Rの周りのワイヤWを捩る保持部82と、を備えている。図2に示すように、本体4は、捩り機構30を収容している。グリップ6は、本体4の下部に設けられており、作業者に把持される。制御基板20は、捩りモータ76の駆動を制御する。制御基板20は、グリップ6と本体4との接続部よりも下方に配置されている。
上記の構成では、制御基板20は、グリップ6と本体4との接続部よりも下方に配置されているので、制御基板20が本体4に収容されている場合と比較して、捩りモータ76の駆動に伴い発生する熱が制御基板20に伝わり難い。このため、制御基板20の温度が高くなることを抑制することができ、制御基板20による捩りモータ76の制御時に動作不良が発生することを抑制することができる。
また、図2に示すように、電動工具2は、グリップ6の下方に配置されており、捩りモータ76に電力を供給するバッテリBをさらに備えている。制御基板20は、グリップ6とバッテリBとの間に配置されている。
上記の構成では、バッテリBと制御基板20とが配線によって接続されるとともに、制御基板20と捩りモータ76とが配線によって接続される。上記の構成では、バッテリBと、制御基板20と、捩りモータ76とが順番に並んでいるので、バッテリBと、制御基板20と、捩りモータ76とが順番に並んでいない場合と比較して、配線の長さを短くすることができる。
また、図2に示すように、電動工具2は、グリップ6の下部に設けられており、バッテリBが取り付けられるバッテリ取付部10をさらに備えている。制御基板20は、バッテリ取付部10に収容されている。
上記の構成では、制御基板20を収容するための別部材を設置せずに済む。
また、電動工具2は、鉄筋結束機である。電動工具2は、鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する。電動工具2は、上側挟持部材114と、上側挟持部材114と上下方向に対向している下側挟持部材116と、を備えている挟持部材90を備えている。図14に示すように、挟持部材90は、鉄筋Rの周りのワイヤWの両端近傍部にある第1被挟持箇所WP1と第2被挟持箇所WP2とを、上側挟持部材114と下側挟持部材116との間で挟持している。
上記の構成では、上側挟持部材114と下側挟持部材116との2個の部材によって、鉄筋Rの周りのワイヤWを挟持する。このため、3個の部材によって鉄筋Rの周りのワイヤWを挟持する場合と比較して、挟持部材90のワイヤWを挟持する箇所を小型化することができる。
また、図10に示すように、上側挟持部材114は、第1上側突部120と、第2上側突部122と、を備えている。図11に示すように、下側挟持部材116は、第1下側突部128と、第2下側突部130と、を備えている。図14に示すように、挟持部材90は、第2上側突部122と第1下側突部128との間の第1挟持箇所P1でワイヤWの第1被挟持箇所WP1を挟持し、第1上側突部120と第2下側突部130との間の第2挟持箇所P2でワイヤWの第2被挟持箇所WP2を挟持する。
上記の構成では、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1が挟持部材90の第1挟持箇所P1で挟持され、ワイヤWの第2被挟持箇所WP2が挟持部材90の第2挟持箇所P2で挟持される。言い換えると、ワイヤWは、挟持部材90の2箇所で挟持される。この結果、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1と第2被挟持箇所WP2との両方が挟持部材90の1箇所でのみ挟持される場合と比較して、ワイヤWが挟持部材90から抜け出ることを抑制することができる。
また、挟持部材90は、第1挟持箇所P1でワイヤWの第1被挟持箇所WP1を挟持した後、第2挟持箇所P2でワイヤWの第2被挟持箇所WP2を挟持する。
上記の構成では、挟持部材90によってワイヤWの第1被挟持箇所WP1が挟持された後であって、ワイヤWの第2被挟持箇所WP2が挟持される前に、他の動作を実行するための期間を確保することができる。
また、電動工具2は、鉄筋Rの周りのワイヤWを引き戻す送り部38をさらに備えていている。送り部38は、引き戻し動作を実行する。ワイヤWの第1被挟持箇所WP1は、ワイヤWの先端近傍部WP1である。送り部38は、挟持部材90が第1挟持箇所P1でワイヤWの第1被挟持箇所WP1を挟持しており、第2挟持箇所P2でワイヤWの第2被挟持箇所WP2を挟持していない状態で、ワイヤWを鉄筋Rから引き戻す。
上記の構成では、送り部38の動作によって、ワイヤWの先端近傍部WP1が挟持部材90に挟持された状態でワイヤWが鉄筋Rから引き戻される。このため、ワイヤWを鉄筋Rの周りに密着させることができる。
また、挟持部材90は、挟持部材90によってワイヤWが挟持されたときに、鉄筋RとワイヤWとの間に配置される抜け止め部123、131(図14参照)をさらに備えている。抜け止め部123、131は、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1と第2被挟持箇所WP2とが上側挟持部材114と下側挟持部材116との間から抜け出ることを抑制する。
上記の構成では、抜け止め部123、131によって、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1と第2被挟持箇所WP2とが挟持部材90から抜け出ることが抑制される。このため、ワイヤWの第1被挟持箇所WP1と第2被挟持箇所WP2との少なくとも一方が挟持部材90から抜け出ることによるワイヤWの結束不良を抑制することができる。
また、上側挟持部材114が動くと、下側挟持部材116が連動して動く。
上記の構成では、上側挟持部材114と下側挟持部材116との一方のみが動く場合と比較して、挟持部材90がワイヤWを挟持するのに要する期間を短くすることができる。
また、上側挟持部材114と下側挟持部材116とを上下方向に見たとき、上側挟持部材114と下側挟持部材116とは、互いに近接する方向に動く。
上記の構成では、上側挟持部材114と下側挟持部材116との一方のみが上側挟持部材114と下側挟持部材116との他方に向かって動く場合と比較して、上側挟持部材114と下側挟持部材116とが動く距離を短くすることができる。
(対応関係)
挟持部材90は「固定部」の一例であり、先端保持工程は「固定工程」の一例であり、送り部38は、「引き戻し部」の一例である。上側挟持部材114は、「第1挟持部材」の一例であり、第1上側突部120は、「第1部分」の一例であり、第2上側突部122は、「第2部分」の一例である。下側挟持部材116は、「第2挟持部材」の一例であり、第1下側突部128は、「第3部分」の一例であり、第2下側突部130は、「第4部分」の一例である。上下方向は、「第1方向」の一例である。
挟持部材90は「固定部」の一例であり、先端保持工程は「固定工程」の一例であり、送り部38は、「引き戻し部」の一例である。上側挟持部材114は、「第1挟持部材」の一例であり、第1上側突部120は、「第1部分」の一例であり、第2上側突部122は、「第2部分」の一例である。下側挟持部材116は、「第2挟持部材」の一例であり、第1下側突部128は、「第3部分」の一例であり、第2下側突部130は、「第4部分」の一例である。上下方向は、「第1方向」の一例である。
(第2実施例)
図18を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第2実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。リールホルダ12の収容空間14は、バッテリ取付部10の内部空間と連通している。制御基板20の前部は、収容空間14に配置されており、制御基板20の後部は、バッテリ取付部10の内部空間に配置されている。制御基板20は、収容空間14とバッテリ取付部10の内部空間とに跨って配置されている。制御基板20は、グリップ6の下方とリール16の下方とに跨って配置されている。制御基板20と本体4との間に空間に、グリップ6とリール16とが配置されている。図示省略しているが、制御基板20から送りモータ34に延びる配線は、収容空間14を通過しており、制御基板20から捩りモータ76に延びる配線は、グリップ6の内部を通過している。これにより、制御基板20から送りモータ34に延びる配線を、本体4の内部を通過させずに済む。
図18を参照して、第2実施例を説明する。第2実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第2実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。リールホルダ12の収容空間14は、バッテリ取付部10の内部空間と連通している。制御基板20の前部は、収容空間14に配置されており、制御基板20の後部は、バッテリ取付部10の内部空間に配置されている。制御基板20は、収容空間14とバッテリ取付部10の内部空間とに跨って配置されている。制御基板20は、グリップ6の下方とリール16の下方とに跨って配置されている。制御基板20と本体4との間に空間に、グリップ6とリール16とが配置されている。図示省略しているが、制御基板20から送りモータ34に延びる配線は、収容空間14を通過しており、制御基板20から捩りモータ76に延びる配線は、グリップ6の内部を通過している。これにより、制御基板20から送りモータ34に延びる配線を、本体4の内部を通過させずに済む。
本実施例の電動工具2は、ワイヤWが巻回されたリール16をさらに備えている。リール16は、グリップ6よりも前方であって、本体4よりも下方に配置されている。制御基板20は、グリップ6の下方とリール16の下方とに跨って配置されている。
上記の構成では、制御基板20がグリップ6の下方とリール16との下方に跨って配置されていない構成と比較して、本体4と制御基板20との間の空間を有効に利用することができる。
(第3実施例)
図19を参照して、第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第3実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。制御基板20は、リール16よりも後方上側であって、グリップ6よりも前方に配置されている。制御基板20は、リール16とグリップ6との間に配置されている。制御基板20は、リールホルダ12の収容空間14に配置されている。
図19を参照して、第3実施例を説明する。第3実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第3実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。制御基板20は、リール16よりも後方上側であって、グリップ6よりも前方に配置されている。制御基板20は、リール16とグリップ6との間に配置されている。制御基板20は、リールホルダ12の収容空間14に配置されている。
本実施例の電動工具2は、ワイヤWが巻回されたリール16をさらに備えている。リール16は、グリップ6よりも前方であって、本体4よりも下方に配置されている。制御基板20は、グリップ6とリール16との間に配置されている。
上記の構成では、制御基板20がグリップ6とリール16との間に配置されていない構成と比較して、グリップ6とリール16との間の空間を有効に利用することができる。
(第4実施例)
図20を参照して、第4実施例を説明する。第4実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第4実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。制御基板20は、リール16と左右方向に重なって配置されている。制御基板20は、リール16よりも右側に配置されている。なお、図20では、制御基板20がリール16に隠れて見えていないが、制御基板20の位置を理解し易くするために、制御基板20が破線によって図示されている。制御基板20は、収容空間14に配置されている。
図20を参照して、第4実施例を説明する。第4実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第4実施例では、制御基板20の配置が、第1実施例の制御基板20の配置と異なる。制御基板20は、リール16と左右方向に重なって配置されている。制御基板20は、リール16よりも右側に配置されている。なお、図20では、制御基板20がリール16に隠れて見えていないが、制御基板20の位置を理解し易くするために、制御基板20が破線によって図示されている。制御基板20は、収容空間14に配置されている。
本実施例の電動工具2は、ワイヤWが巻回されたリール16をさらに備えている。リール16は、グリップ6よりも前方であって、本体4よりも下方に配置されている。制御基板20は、リール16と左右方向に重なって配置されている。
上記の構成では、制御基板20がリール16と左右方向に重なっていない場合と比較して、電動工具2が前後方向に大型化することを抑制することができる。
(第5実施例)
図21を参照して、第5実施例を説明する。第5実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第5実施例では、第1実施例の7個のショートフィン146のうちの1個のショートフィン146が、ロングフィン250に置き換わっている。フィン244は、6個のショートフィン146と、1個のロングフィン148と、1個のロングフィン250と、を備えている。以下では、ロングフィン148、250の違いを理解し易くするために、ロングフィン148を第1ロングフィン148と呼び、ロングフィン250を第2ロングフィン250と呼ぶ。アウタスリーブ102の外周面において、8個のフィンが互いに45度の間隔を有して配置されており、第1ロングフィン148と第2ロングフィン250とが隣り合っている。アウタスリーブ102を後方から見て、第2ロングフィン250は、第1ロングフィン148よりも左ねじの方向に配置されている。
図21を参照して、第5実施例を説明する。第5実施例では、第1実施例と異なる点を説明し、第1実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第5実施例では、第1実施例の7個のショートフィン146のうちの1個のショートフィン146が、ロングフィン250に置き換わっている。フィン244は、6個のショートフィン146と、1個のロングフィン148と、1個のロングフィン250と、を備えている。以下では、ロングフィン148、250の違いを理解し易くするために、ロングフィン148を第1ロングフィン148と呼び、ロングフィン250を第2ロングフィン250と呼ぶ。アウタスリーブ102の外周面において、8個のフィンが互いに45度の間隔を有して配置されており、第1ロングフィン148と第2ロングフィン250とが隣り合っている。アウタスリーブ102を後方から見て、第2ロングフィン250は、第1ロングフィン148よりも左ねじの方向に配置されている。
第2ロングフィン250の前後方向の長さは、ショートフィン146の前後方向の長さよりも長い。前後方向において、第2ロングフィン250の後端部の位置は、ショートフィン146の後端部の位置と同一である。一方、前後方向において、第2ロングフィン250の前端部は、ショートフィン146の前端部と第1ロングフィン148の前端部とよりも前方にある。
次に、電動工具2が鉄筋Rの周りにワイヤWを結束する動作を説明する。第5実施例では、第1実施例の引張工程が実行された後、捩り工程と、引張工程と、捩り工程と、が順に実行される。以下では、1回目の捩り工程を第1捩り工程と呼び、2回目の捩り工程を第2捩り工程と呼ぶ。
(第1捩り工程)
引張工程が実行された後、鉄筋Rの周りのワイヤWは、挟持部材90によって、ワイヤWの先端近傍部WP1と後端近傍部WP2との2点で挟持されている。また、引張工程が実行された後、第1ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しておらず、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容されている。この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが捩られる。アウタスリーブ102が左ねじの方向に315度回転すると、第2ロングフィン250は、アウタスリーブ102の回転方向に規制片154aと当接する。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が禁止される。
引張工程が実行された後、鉄筋Rの周りのワイヤWは、挟持部材90によって、ワイヤWの先端近傍部WP1と後端近傍部WP2との2点で挟持されている。また、引張工程が実行された後、第1ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しておらず、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容されている。この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが捩られる。アウタスリーブ102が左ねじの方向に315度回転すると、第2ロングフィン250は、アウタスリーブ102の回転方向に規制片154aと当接する。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が禁止される。
(引張工程)
この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、アウタスリーブ102は、クランプガイド86と一体となって後退する。これにより、挟持部材90が後退し、即ち、挟持部材90が鉄筋Rから離れる方向に移動し、第1捩り工程によって一度捩られたワイヤWが鉄筋Rから離れる方向に引張られる。
この状態から、捩りモータ76が正駆動すると、アウタスリーブ102は、クランプガイド86と一体となって後退する。これにより、挟持部材90が後退し、即ち、挟持部材90が鉄筋Rから離れる方向に移動し、第1捩り工程によって一度捩られたワイヤWが鉄筋Rから離れる方向に引張られる。
(第2捩り工程)
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102が後退すると、規制片154a、156aの間を移動していた第2ロングフィン250は、アウタスリーブ102の回転方向に規制片154aと当接しなくなる。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの回転が再び許容される。この結果、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に再び回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に再び回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが再び捩られる。制御基板20によって、捩りモータ76に加わるトルク(例えば、捩りモータ76の電流値)が一定値を超えたと判断されると、捩りモータ76の正駆動が停止する。
この状態から、捩りモータ76の正駆動に伴いアウタスリーブ102が後退すると、規制片154a、156aの間を移動していた第2ロングフィン250は、アウタスリーブ102の回転方向に規制片154aと当接しなくなる。これにより、アウタスリーブ102の左ねじの回転が再び許容される。この結果、アウタスリーブ102は、スクリューシャフト84と一体となって左ねじの方向に再び回転する。これにより、クランプガイド86と挟持部材90とが左ねじの方向に再び回転し、挟持部材90によって保持されたワイヤWが再び捩られる。制御基板20によって、捩りモータ76に加わるトルク(例えば、捩りモータ76の電流値)が一定値を超えたと判断されると、捩りモータ76の正駆動が停止する。
その後、捩りモータ76が逆駆動することによって、第1実施例と同様の原理で、挟持部材90が初期角度に復帰する。
本実施例の結束方法では、捩り工程が実行された後に、引張工程が実行され、その後再び捩り工程が実行される。
ワイヤWが鉄筋Rの所望の結束箇所から離れている離間箇所で引っ掛かった状態で捩られる場合、ワイヤWが捩られている間に、ワイヤWが離間箇所から外れて結束箇所に移動すると、鉄筋RとワイヤWとの間に隙間が形成され、結束不良が発生する。上記の構成では、ワイヤWは、捩り工程によって捩られた後、引張工程によって鉄筋Rから離れる方向に引張られ、その後捩り工程によって再び捩られる。このため、1回目の捩り工程が実行される間にワイヤWが離間箇所から外れることによって鉄筋RとワイヤWとの間に隙間が形成された場合であっても、引張工程と2回目の捩り工程を経ることによって、鉄筋RとワイヤWとの隙間が小さくなり、結束不良が発生することを抑制することができる。
(第6実施例)
第6実施例では、第5実施例と異なる点を説明し、第5実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第6実施例では、ショートフィン146と第1ロングフィン148の長さが、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の長さよりも短い。第6実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の前端部の位置は、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の前端部の位置よりも後方にある。第6実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の後端部の位置は、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の後端部の位置と同一である。これにより、第6実施例では、第5実施例の切断工程が実行された後、第1ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しておらず、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容されている。このため、切断工程が実行された後、引張工程を経ることなく、第1捩り工程が実行される。即ち、第6実施例では、第5実施例の切断工程が実行された後、第1捩り工程、引張工程、第2捩り工程が順に実行される。
第6実施例では、第5実施例と異なる点を説明し、第5実施例と同様の点については同様の符号を付して説明を省略する。第6実施例では、ショートフィン146と第1ロングフィン148の長さが、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の長さよりも短い。第6実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の前端部の位置は、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の前端部の位置よりも後方にある。第6実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の後端部の位置は、第5実施例のショートフィン146と第1ロングフィン148の後端部の位置と同一である。これにより、第6実施例では、第5実施例の切断工程が実行された後、第1ロングフィン148は、アウタスリーブ102の回転方向に上側ストッパ154の規制片154aと当接しておらず、アウタスリーブ102の左ねじの方向の回転が許容されている。このため、切断工程が実行された後、引張工程を経ることなく、第1捩り工程が実行される。即ち、第6実施例では、第5実施例の切断工程が実行された後、第1捩り工程、引張工程、第2捩り工程が順に実行される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
一実施形態に係る電動工具2では、ワイヤWの先端近傍部WP1を保持する固定部が、挟持部材90とは別に設けられてもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、引張工程と捩り工程とが同時に実行されてもよい。この場合、ワイヤWが鉄筋Rから離れる方向に引張られると同時に、ワイヤWが捩られる。
一実施形態に係る電動工具2では、アウタスリーブ102の外周面において、第1ロングフィン148と第2ロングフィン250との間隔は、第5実施例に記載の間隔に限定されない。例えば、第1ロングフィン148と第2ロングフィン250とは、180度の間隔を有して配置されていてもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、上側挟持部材114と下側挟持部材116との一方のみが動いてもよい。また、上側挟持部材114と下側挟持部材116とは、独立して動いてもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、挟持部材90は、ワイヤWの後端近傍部WP2を第2挟持箇所P2で挟持した後、ワイヤWの先端近傍部WP1を第1挟持箇所P1で挟持してもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、引き戻し動作が実行されなくてもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、上側挟持部材114と下側挟持部材116とは、上下方向に関して互いに近接する方向に動いてもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、挟持部材90は、ワイヤWの先端近傍部WP1と後端近傍部WP2とを、1箇所で挟持してもよい。例えば、ワイヤWが鉄筋Rの周りに巻回されて、先端近傍部WP1と後端近傍部WP2とで交差して重なり合っている場合、挟持部材90は、重なり合っているワイヤWの先端近傍部WP1と後端近傍部WP2とを第1挟持箇所P1または第2挟持箇所P2で挟持してもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、上側挟持部材114と第1抜け止め部123とは、別体であってもよい。また、下側挟持部材116と第2抜け止め部131とは、別体であってもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、挟持部材90は、第1抜け止め部123と第2抜け止め部131とを備えておらず、1個の抜け止め部のみを備えていてもよい。この場合、1個の抜け止め部によって、ワイヤWの先端近傍部WP1と後端近傍部WP2とが挟持部材90から抜け出ることを抑制してもよい。
一実施形態に係る電動工具2では、上側挟持部材114と下側挟持部材116とが上下方向に動くことによって、ワイヤWが挟持部材90に挟持されてもよい。
一実施形態に係る電動工具2の制御基板20は、収容空間14に配置されておらず、リールホルダ12の外部で、リール16と左右方向に重なって配置されていてもよい。この場合、制御基板20を収容する収容部がリールホルダ12に取り付けられてもよい。
一実施形態に係る電動工具2のリールホルダ12には、ワイヤWを巻回したリール16に代えて、例えばシートねじまたは連結釘が収容されていてもよい。この場合、電動工具2は、対象物に向けてねじまたは釘を打ち込むように構成されていてもよい。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :電動工具
4 :本体
6 :グリップ
10 :バッテリ取付部
12 :リールホルダ
16 :リール
20 :制御基板
24 :送り機構
26 :案内部
28 :切断機構
30 :捩り機構
34 :送りモータ
38 :送り部
58 :上側案内ガイド
60 :下側案内ガイド
66 :切断部材
72 :***作部材
72a :突片
76 :捩りモータ
82 :保持部
84 :スクリューシャフト
84c :ボール溝
86 :クランプガイド
86c :段差部
88 :スリーブ
90 :挟持部材
92 :付勢部材
100 :インナスリーブ
102 :アウタスリーブ
102a :段差部
110 :案内ピン
114 :上側挟持部材
116 :下側挟持部材
118a :上側案内孔
123 :第1抜け止め部
124 :第1ワイヤ通路
126a :下側案内孔
131 :第2抜け止め部
132 :第2ワイヤ通路
134 :補助通路
140 :プッシュプレート
144、244:フィン
148、250:ロングフィン
150 :回転制限部
154 :上側ストッパ
154a、156a:規制片
156 :下側ストッパ
B :バッテリ
P1 :第1挟持箇所
P2 :第2挟持箇所
R :鉄筋
W :ワイヤ
WP1 :第1被挟持箇所、先端近傍部
WP2 :第2被挟持箇所、後端近傍部
4 :本体
6 :グリップ
10 :バッテリ取付部
12 :リールホルダ
16 :リール
20 :制御基板
24 :送り機構
26 :案内部
28 :切断機構
30 :捩り機構
34 :送りモータ
38 :送り部
58 :上側案内ガイド
60 :下側案内ガイド
66 :切断部材
72 :***作部材
72a :突片
76 :捩りモータ
82 :保持部
84 :スクリューシャフト
84c :ボール溝
86 :クランプガイド
86c :段差部
88 :スリーブ
90 :挟持部材
92 :付勢部材
100 :インナスリーブ
102 :アウタスリーブ
102a :段差部
110 :案内ピン
114 :上側挟持部材
116 :下側挟持部材
118a :上側案内孔
123 :第1抜け止め部
124 :第1ワイヤ通路
126a :下側案内孔
131 :第2抜け止め部
132 :第2ワイヤ通路
134 :補助通路
140 :プッシュプレート
144、244:フィン
148、250:ロングフィン
150 :回転制限部
154 :上側ストッパ
154a、156a:規制片
156 :下側ストッパ
B :バッテリ
P1 :第1挟持箇所
P2 :第2挟持箇所
R :鉄筋
W :ワイヤ
WP1 :第1被挟持箇所、先端近傍部
WP2 :第2被挟持箇所、後端近傍部
Claims (7)
- 鉄筋の周りにワイヤを結束する鉄筋結束機であって、
第1挟持部材と、前記第1挟持部材と第1方向に対向している第2挟持部材と、を備えている挟持部材を備えており、
前記挟持部材は、前記鉄筋の周りの前記ワイヤの両端近傍部にある第1被挟持箇所と第2被挟持箇所とを、前記第1挟持部材と前記第2挟持部材との間で挟持する、鉄筋結束機。 - 前記第1挟持部材は、第1部分と第2部分とを備えており、
前記第2挟持部材は、第3部分と第4部分とを備えており、
前記挟持部材は、前記第2部分と前記第3部分との間の第1挟持箇所で前記ワイヤの前記第1被挟持箇所を挟持し、前記第1部分と前記第4部分との間の第2挟持箇所で前記ワイヤの前記第2被挟持箇所を挟持する、請求項1に記載の鉄筋結束機。 - 前記挟持部材は、前記第1挟持箇所で前記ワイヤの前記第1被挟持箇所を挟持した後、前記第2挟持箇所で前記ワイヤの前記第2被挟持箇所を挟持する、請求項2に記載の鉄筋結束機。
- 前記鉄筋の周りの前記ワイヤを引き戻す引き戻し部をさらに備えており、
前記ワイヤの前記第1被挟持箇所は、前記ワイヤの先端近傍部であり、
前記引き戻し部は、前記挟持部材が前記第1挟持箇所で前記ワイヤの前記第1被挟持箇所を挟持しており、前記第2挟持箇所で前記ワイヤの前記第2被挟持箇所を挟持していない状態で、前記ワイヤを前記鉄筋から引き戻す、請求項3に記載の鉄筋結束機。 - 前記挟持部材は、前記挟持部材によって前記ワイヤが挟持されたときに、前記鉄筋と前記ワイヤとの間に配置される抜け止め部をさらに備えており、
前記抜け止め部は、前記ワイヤの前記第1被挟持箇所と前記第2被挟持箇所とが前記第1挟持部材と前記第2挟持部材との間から抜け出ることを抑制する、請求項1から4のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。 - 前記第1挟持部材が動くと、前記第2挟持部材が連動して動く、請求項1から5のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。
- 前記第1挟持部材と前記第2挟持部材とを前記第1方向に見たとき、前記第1挟持部材と前記第2挟持部材とは、互いに近接する方向に動く、請求項1から6のいずれか一項に記載の鉄筋結束機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019126068A JP2021011725A (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 鉄筋結束機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2021011725A true JP2021011725A (ja) | 2021-02-04 |
Family
ID=74227208
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019126068A Pending JP2021011725A (ja) | 2019-07-05 | 2019-07-05 | 鉄筋結束機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2021011725A (ja) |
-
2019
- 2019-07-05 JP JP2019126068A patent/JP2021011725A/ja active Pending
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