JP2021003769A - トルクドライバ - Google Patents

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Shingo Kimura
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Abstract

【課題】小さなネジの頭部に確実にマーキングを行うことができるとともに、軸部材について十分な強度を確保することができるトルクドライバを提供する。【解決手段】トルクドライバ1は、握り部3と、ビット5と、トルクリミッタ16と、マーカ部7と、を備える。ビット5には、ネジ100に噛み合う刃先部18が形成される。トルクリミッタ16は、握り部3の回転をビット5に伝達し、ネジ100に対する締付けトルクが所定値に達すると、握り部3をビット5に対して相対回転させる。マーカ部7は、握り部3のビット5に対する相対回転に伴って往復運動する。マーカ部7の長手方向が、刃先部18に近づくに従ってビット5の中心軸C1との距離が短くなるように傾斜している。【選択図】図2

Description

本発明は、トルクドライバに関する。
従来から、マーキング機能を有するドライバが知られている。特許文献1,2は、それぞれ、この種のドライバを開示する。
特許文献1の構成は、円筒形握り部と、鋸歯状部と、トルク・ドライバと、マーキング・ロッドと、を備える。鋸歯状部は、円筒形握り部の下端部に設けられている。トルク・ドライバは、鋸歯状部を貫通した状態で円筒形握り部の下端部から下方に突出している。マーキング・ロッドは、インク含浸マーカを最下端に有し、トルク・ドライバに対しその長手方向に上下動自在に設けられている。マーキング・ロッドは、トルク・ドライバの外周面の外側に配置されている。この構成で、所定のトルクでねじ締めを行う場合に、ねじが締まらなくなると、トルク・ドライバだけが空転して、鋸歯状部によりマーキング・ロッドが下方に導かれ、インク含浸マーカがねじ頭部を着色する。
特許文献2のトルクドライバーは、ケースと、主軸と、カプラーと、ビットと、マーカーと、を備える。ケースは、握り部をなす。主軸には、ケースに加わる締め付け力がトルクリミッタ部を介して伝達される。カプラーは、主軸の先端に設けられている。ビットは、カプラーの先端部に装着されている。マーカーは、カプラー内からビットの側面を通してビットの先端部に達する。この構成で、ケースを握ってねじを締め付けた場合に、締付けトルクが設定トルク値に達すると、主軸に対してケースが回転する。このときのケースの回転を利用してマーカーが移動し、マーカー先端部のマーキング部がねじの頭部に当接して、マーキングが行われる。
実開昭59−69869号公報 特開2013−119132号公報
特許文献1の構成では、ねじの頭部が小さい場合、マーキング・ロッドを下方に移動させても、マーキング・ロッドの先端がねじの頭部から外れてしまう。つまり、ねじ頭部のサイズによっては、ねじの頭部にマーキングを行うことができない場合がある。
特許文献2の構成では、ビットの側面にマーカーガイド溝を設けるので、マーカーガイド溝の分だけビットが細くなり、ビットの強度が低下するおそれがある。一方で、ビットの強度を十分に確保するためにビットを太くすると、ドライバの重量が増加してしまう。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、小さなネジの頭部に確実にマーキングを行うことができるとともに、軸部材について十分な強度を確保することができるトルクドライバを提供することにある。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点によれば、以下の構成のトルクドライバが提供される。即ち、このトルクドライバは、握り部と、軸部材と、トルクリミッタと、マーカ部と、を備える。前記軸部材には、ネジに噛み合う刃先部が形成される。前記トルクリミッタは、前記握り部の回転を前記軸部材に伝達し、ネジに対する締付けトルクが所定値に達すると、前記握り部を前記軸部材に対して相対回転させる。前記マーカ部は、前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に伴って往復運動する。前記マーカ部の長手方向が、前記刃先部に近づくに従って前記軸部材の軸心との距離が短くなるように傾斜している。
これにより、マーカ部の先端を軸部材の中心軸に近づけるレイアウトを容易に実現できる。従って、トルクドライバによるマーキングの位置をネジの頭部の中央部付近とすることができるので、ネジの頭部のサイズが比較的小さい場合であっても確実にマーキングを行うことができる。また、マーカ部の長手方向が傾斜して配置されるので、マーカ部と軸部材が長い範囲にわたって物理的に干渉することを防止できる。従って、軸部材の機械的強度を容易に確保することができる。
前記のトルクドライバにおいては、前記軸部材には、前記マーカ部の長手方向に沿うように傾斜面が形成されていることが好ましい。
これにより、軸部材の機械的強度と、マーカ部及び軸部材の小型化と、を両立することができる。
前記のトルクドライバにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、前記マーカ部の先端部のうち少なくとも一部が、前記刃先部の幅を直径とする円柱よりも内側に位置している。前記マーカ部のうち先端部と反対側の端部は、前記刃先部の幅を直径とする円柱の外側に位置する。
これにより、マーカ部の先端部を刃先部に近づけることができるので、頭部が小さいネジに対しても確実にマーキングを行うことができる。一方で、刃先部から遠い部分ではマーカ部が軸部材と機械的に干渉しないので、軸部材の機械的強度を確保することができる。
前記のトルクドライバにおいては、前記マーカ部が運動する方向が、前記刃先部に近づくに従って前記軸部材の軸心との距離が短くなるように傾斜していることが好ましい。
これにより、小さなスペースでマーカ部を移動させてマーキングを行うことができる。
前記のトルクドライバにおいては、以下の構成とすることが好ましい。即ち、トルクドライバは、前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に連動して、前記軸部材の軸心と平行な方向に移動する押出部材を備える。前記押出部材と前記マーカ部とが、弾性変形部によって連結されている。
これにより、押出部材を移動させる力を、簡単かつコンパクトな構成でマーカ部に伝達して、マーカ部を斜めの向きに運動させることができる。
前記のトルクドライバにおいては、前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に伴って、前記押出部材を押して移動させるカム機構を備えることが好ましい。
これにより、マーキングを行う簡単な構成を実現できる。
本発明の一実施形態に係るトルクドライバの正面図。 図1のA−A断面矢視図。 図2の一部拡大図。 トルクドライバの4半断面斜視図。 トルクドライバにおけるマーカ部の配置を説明する模式断面図。 図1から押出部が動作した状態を示す正面図。 マーカ部がマーキングを行う状態を示す、図6のB−B断面矢視図。 図7の一部拡大図。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るトルクドライバ1の正面図である。図2は、図1のトルクドライバ1のA−A断面矢視図である。図3は、図2の一部拡大図である。図4は、トルクドライバ1の4半断面斜視図である。図5は、トルクドライバ1におけるマーカ部7の配置を説明する模式断面図である。
図1に示すトルクドライバ1は、所定のネジ(例えば、電気機器の端子ネジ)100の締付けを行うために用いられる。トルクドライバ1の先端には、刃先部18が形成されている。刃先部18をネジ100の頭部101のネジ溝に噛み合わせた状態でトルクドライバ1を回転させることにより、ネジ100を回転させることができる。
図2等に示すように、トルクドライバ1は、握り部3と、伝達軸4と、ビット(軸部材)5と、押出部6と、マーカ部7と、を備える。
握り部3は、ネジの取付け/取外しを行う作業者が手で握る部分である。握り部3は、図2に示すように中空の筒形状に形成されている。握り部3は、その軸心がビット5の軸心と一致するように配置されている。握り部3において刃先部18から遠い側の部分には、径方向外側に膨らむ膨らみ部11が設けられている。
握り部3は、本実施形態では、第1筒部13と、第2筒部14と、を備える。第1筒部13は、その大部分が第2筒部14よりもビット5から遠い側に位置している。第2筒部14は、第1筒部13と同軸に配置されている。図2に示すように、第2筒部14は、第1筒部13のうち刃先部18に近い部分に径方向外側から嵌められた状態で固定されている。
伝達軸4は、握り部3の内部に差し込まれるように配置されている。伝達軸4の軸心は、握り部3の軸心と一致している。伝達軸4は、握り部3の内部から刃先部18に近づく向きに延びて、握り部3から突出している。
握り部3の内部には、握り部3に加わる回転力を伝達軸4に伝達するためのトルクリミッタ16が配置されている。トルクリミッタ16は、握り部3と伝達軸4との間に設けられている。
トルクリミッタ16は、作業者が握り部3を握って回転させてネジ100の締付けを行う場合に、伝達軸4及びビット5に伝達されるトルクを制限する。詳しくは、作業者が握り部3を締付方向に回転させるとき、この握り部3から伝達軸4に伝達される締付けトルクが所定のトルク値に達すると、トルクリミッタ16が動作して、握り部3を伝達軸4に対し相対回転(空転)させる。これにより、既定のトルクでネジ100を締め付けることができ、端子の導通不良及びネジ100の脱落を防止できる。また、過大なトルクが加わらないので、頭部101のネジ溝の損傷等を防止することができる。トルクリミッタ16が動作するトルク値は、握り部3内に設けられたトルク設定ばね17により設定される。
ビット5は、棒状に形成され、伝達軸4の軸心に沿って延びるように設けられている。ビット5の軸方向一端部には、上述の刃先部18が形成されている。本実施形態において、ビット5の刃先部18はマイナス形状となっている。
ビット5において、刃先部18と反対側の端部は、伝達軸4の端部に形成された軸穴に差し込まれた状態で固定される。ビット5の軸心である中心軸C1は、伝達軸4の軸心と同軸である。
押出部6は、握り部3よりも刃先部18に近い側に取り付けられている。詳細は後述するが、押出部6は、当該押出部6が備える第2カム部材22を、ビット5の中心軸C1の向きで移動させることができる。第2カム部材22は、刃先部18から離れた通常位置(図1及び図2の位置)と、刃先部18に近づいた押出位置(図6及び図7の位置)との間で移動する。
押出部6は、第1カム部材21と、第2カム部材(押出部材)22と、戻しバネ(弾性部材)23と、を備える。押出部6は、第1カム部材21により第2カム部材22を通常位置から押出位置まで移動させ、戻しバネ23により第2カム部材22を押出位置から通常位置に戻すことができる。
第1カム部材21は、握り部3(具体的には、第2筒部14)において、軸方向で刃先部18に近い側の端部に固定されている。第1カム部材21は、握り部3と一体的に回転する。第1カム部材21は筒状に形成されており、その内部を伝達軸4が通過している。第1カム部材21は、握り部3及び伝達軸4のそれぞれと同軸に配置されている。トルクリミッタ16が動作し、伝達軸4(言い換えれば、ビット5)に対して握り部3が空転する場合は、第1カム部材21も握り部3とともに伝達軸4及びビット5に対して相対回転する。
第1カム部材21において刃先部18に近い側の端部には、図1及び図4に示すように、複数の第1凹部25及び複数の第1凸部26が形成されている。複数の第1凹部25及び複数の第1凸部26は、第1カム部材21の周方向に交互に配置されている。
複数の第1凹部25は、それぞれ、刃先部18に近い側が開放されている。複数の第1凸部26は、刃先部18に近づく向きに突出している。それぞれの第1凸部26においては、突出側に位置する頂部に対して、第1カム部材21の周方向の一方に傾斜部26aが設けられ、他方に鉛直部26bが設けられている。
第2カム部材22は、第1カム部材21よりも刃先部18に近い側に配置されている。第2カム部材22は筒状に形成されており、その内部をビット5が通過している。第2カム部材22は、第1カム部材21と同軸に配置されている。第2カム部材22は、ビット5に対して相対回転不能に、かつ、軸方向で移動可能に、ビット5に支持されている。第2カム部材22の外径は、第1カム部材21の外径と略等しい。
第2カム部材22において刃先部18に近い側には、マーカ部7が取り付けられている。図3に示すように、第2カム部材22には、マーカ部7の一部を収容するための溝部28が形成されている。溝部28はスリット状に形成され、径方向外側を開放させるとともに、刃先部18に近い側を開放させている。この溝部28に、マーカ部7において刃先部18から遠い側の端部が挿入されている。
第2カム部材22において刃先部18から遠い側の端部には、図1、図5及び図6に示すように、複数の第2凹部31及び複数の第2凸部32が形成されている。複数の第2凹部31及び複数の第2凸部32は、第2カム部材22の周方向に交互に配置されている。それぞれの第2凹部31には、第1カム部材21の第1凸部26を嵌めることができる。それぞれの第2凸部32は、第1カム部材21の第1凹部25に嵌まることができる。
それぞれの第2凸部32においては、上述の傾斜部26aに対応する傾斜部32aが設けられるとともに、鉛直部26bに対応する鉛直部32bが設けられている。これにより一方向クラッチが構成され、第1カム部材21は、第2カム部材22に対し周方向の一方のみに相対回転可能になっている。この方向は、トルクリミッタ16の動作によって握り部3が伝達軸4に対して空転する方向と一致する。
戻しバネ23は、そのバネ力によって、第2カム部材22を第1カム部材21に近づく向きに(言い換えれば、刃先部18から離れる向きに)押す。これにより、第1カム部材21と第2カム部材22において互いに対向する凹凸を噛み合わせることができる。マーカ部7は第2カム部材22に取り付けられているので、戻しバネ23は、マーカ部7に対しても、刃先部18から離れる向きの力を作用させる。
戻しバネ23は、例えば圧縮バネとして構成されている。ビット5の長手方向途中部にはリングプレート(バネ受け部材)35が固定されており、戻しバネ23は、リングプレート35と第2カム部材22との間に配置されている。
戻しバネ23は、第1凹部25に第2凸部32が嵌まり、かつ、第2凹部31に第1凸部26が嵌まるように、第2カム部材22を第1カム部材21に対して押し付ける。従って、第2カム部材22は通常、図1、図2及び図4に示すように、第1カム部材21に対して噛み合った通常位置にある。
第1カム部材21と第2カム部材22とが噛み合った状態から、第1カム部材21が第2カム部材22に対して相対回転すると、傾斜部26a,32aの作用により、第1凹部25から第2凸部32が離脱し、かつ、第2凹部31から第1凸部26が離脱する。この結果、第2カム部材22は、戻しバネ23の弾性力に抗して、第1カム部材21から離れて刃先部18に近づく向きに移動し、やがて、図6及び図7に示す押出位置に至る。第2カム部材22に対する第1カム部材21の相対回転角度が一定値を超えると、再び凹凸が噛み合うことが可能になるので、第2カム部材22は戻しバネ23の作用によって再び第1カム部材21に近づく向きに移動し、図1等に示す通常位置に戻る。
このように、第1カム部材21と第2カム部材22とで構成されるカム機構は、伝達軸4(ビット5)に対して握り部3が空転するときの回転を、第2カム部材22の軸方向の往復運動に変換する。
マーカ部7は、ビット5に概ね沿う向きに延びるように設けられている。マーカ部7は、握り部3が伝達軸4に対して相対回転する場合に、カム機構によって移動する第2カム部材22により押し出される。マーカ部7は、第2カム部材22により押し出されて移動することで、ネジ100にマーキングを行う。
図3等に示すように、マーカ部7は真っ直ぐな棒状に形成されている。マーカ部7は、ビット5よりも細くかつ短く形成されている。
マーカ部7は、ビット5の側方に配置されている。前述のとおり、マーカ部7の長手方向一端部は、第2カム部材22に形成された溝部28に挿入されている。
ビット5の中心軸C1と直交する方向に沿って(更に言えば、マイナス形状に形成された刃先部18の刃幅方向に沿って)図5のように見たときに、マーカ部7の中心軸C2は、ビット5の中心軸C1に対して少し傾いている。マーカ部7の中心軸C2は、ビット5の中心軸C1と平行ではなく、刃先部18に近づくに従ってビット5の中心軸C1との距離が小さくなるように傾斜する。このマーカ部7は、第2カム部材22の軸方向の移動に連動して、当該中心軸C2の方向に移動することができる。
マーカ部7は、第2カム部材22から戻しバネ23及びリングプレート35の内部を通過して延び、リングプレート35から下方へ突出している。マーカ部7において刃先部18に近い側の端部は、マイナス形状の刃先部18のすぐ側方に位置している。
マーカ部7は、中心軸C2の方向で移動することで、図2及び図3に示すように刃先部18の近傍から退避した第1位置と、図7及び図8に示すように刃先部18に近接するように突出した第2位置と、の間で変位することができる。
マーカ部7の先端部51には、インクを含浸させることができる。マーカ部7は、先端部51を相手の部材に接触させることで、先端部51に含まれるインクを用いてマーキングを行うことができる。インクは、公知の任意の方法で先端部51に含浸させることができる。
次に、図5等を参照して、ビット5とマーカ部7の配置について詳細に説明する。
本実施形態において、丸棒状に形成されたビット5の外周面のうち、マイナス形状の刃先部18を境にして一側の部分が緩やかに斜めに削られて、平面状の案内斜面(傾斜面)53が形成されている。この案内斜面53がビット5の中心軸C1に対してなす角度θ2は、マーカ部7がビット5の中心軸C1に対してなす角度θ1と略同じである(θ2≒θ1)。
マーカ部7は、図4等に示すように、案内斜面53に近接した状態で、ビット5とともにリングプレート35の軸孔を通過している。従って、マーカ部7の中心軸C2の向きは、ビット5の案内斜面53と、リングプレート35の軸孔の内壁(案内壁36)と、によって規制される。同様に、マーカ部7が移動する向きも、案内斜面53及び案内壁36によってガイドされる。
マーカ部7には、ストッパ部材46が固定されている。ストッパ部材46は、マーカ部7の長手方向のうち、刃先部18から遠い側の端部付近に配置されている。ストッパ部材46は、第2カム部材22の溝部28内に配置されている。
ストッパ部材46は、後述の伝達バネ45に対するバネ受け部材として機能する。また、ストッパ部材46には、マーカ部7の長手方向と平行に細長く形成された長孔が形成されている。この長孔に、第2カム部材22に固定された丸棒状の軸部48が挿入されている。これにより、第2カム部材22に対するマーカ部7の移動ストロークを、長孔の長さの範囲内に制限することができる。
第2カム部材22に形成された溝部28の内部には、伝達バネ(弾性変形部)45が配置されている。伝達バネ45は、例えば圧縮バネとして構成され、溝部28に形成されたバネ収容穴49と、前述のストッパ部材46と、の間に配置されている。伝達バネ45は、第2カム部材22を刃先部18に近づく向きに移動させる力をマーカ部7に伝達して、マーカ部7を刃先部18に近づく向きに移動させる。第2カム部材22の移動方向とマーカ部7の移動方向は少し異なるが、この向きの違いは、伝達バネ45のバネ軸が多少撓むことで吸収することができる。
このような構成のトルクドライバ1を用いてネジ100を締め付ける場合、締付けトルクが所定値に達すると、ビット5に対して握り部3が空転する。このとき、押出部6の第1カム部材21が、握り部3とともに空転し、伝達軸4及びビット5に対し相対回転する。一方、第2カム部材22は、伝達軸4及びビット5に対して相対回転しない。従って、第1カム部材21は、空転するのに伴って、第2カム部材22に対する回転位相が変化する。この結果、第1カム部材21が第2カム部材22を、戻しバネ23の弾性力に抗して、刃先部18に近づける向きに押す。
第2カム部材22は、第1カム部材21に押されることで、図1に示す通常位置から図6に示す押出位置まで移動する。これに伴って、第2カム部材22に対して伝達バネ45を介して連結されているマーカ部7が、図2及び図3に示す第1位置から図7及び図8に示す第2位置まで押し出される。
マーカ部7が第2位置付近まで到達するのに伴い、図7及び図8に示すように、インクを含む先端部51がネジ100の頭部101に接触する。
このとき、伝達バネ45は適宜弾性変形して、マーカ部7の位置を、ストッパ部材46に形成された長孔に相当する範囲内で調整する。この結果、先端部51のネジ100に対する接触圧力が適切な大きさとなるので、マーキングのカスレ等を防止できる。また、マーカ部7(特に、先端部51)がネジ100に当たって発生する衝撃が緩和されるので、部品の寿命を延ばすことができる。
マーカ部7の向き及び移動方向が前述のように傾斜しているので、マーカ部7の先端部51は、図2及び図3の第1位置において、ビット5の中心軸C1に近接している。また、マーカ部7の先端部51は、マーカ部7が図7及び図8の第2位置に近づくに伴って、ビット5の中心軸C1に更に近づくことになる。
従って、頭部101のサイズの小さいネジ100を締め付ける場合でも、マーカ部7の先端部51がネジ100の頭部101に当たり易くなる。よって、マーカ部7によるマーキングの確実性が向上する。
ここで、仮にマーカ部7の中心軸C2をビット5の中心軸C1に平行に配置しようとすると、マーカ部7を配置するためにビット5の長い範囲にわたって外周面を削る必要があり、ビット5の機械的強度を低下させてしまう。この点、本実施形態ではマーカ部7の中心軸C2が傾斜しているので、ビット5の先端部近くだけを削るだけで、マーカ部7の配置スペースを得ることができる。従って、ビット5の機械的強度を容易に確保することができる。
本実施形態では、図4に示すように、ビット5の中心軸C1を軸心とし、刃先部18の幅W1を直径とする仮想円柱60を考えたときに、マーカ部7の先端部51の大部分は仮想円柱60に入っている一方、マーカ部7のうち刃先部18から遠い側の端部は仮想円柱60の外側に位置している。このように構成することにより、小さなネジ100へのマーキング性と、ビット5の機械的強度と、の何れも良好に実現することができる。
以上に説明したように、本実施形態のトルクドライバ1は、握り部3と、ビット5と、トルクリミッタ16と、マーカ部7と、を備える。ビット5には、ネジ100に噛み合う刃先部18が形成される。トルクリミッタ16は、握り部3の回転をビット5に伝達し、ネジ100に対する締付けトルクが所定値に達すると、握り部3をビット5に対して相対回転させる。マーカ部7は、握り部3のビット5に対する相対回転に伴って往復運動する。マーカ部7の長手方向が、刃先部18に近づくに従ってビット5の中心軸C1との距離が短くなるように傾斜している。
これにより、マーカ部7の先端をビット5の中心軸C1に近づけるレイアウトを容易に実現できる。従って、トルクドライバ1によるマーキングの位置をネジ100の頭部101の中央部付近とすることができるので、小さなネジ100に対しても確実にマーキングを行うことができる。また、マーカ部7の長手方向が傾斜して配置されるので、マーカ部7とビット5との物理的な干渉を少なくすることができる。従って、ビット5を広範囲にわたって削る必要がないので、ビット5の機械的強度を容易に確保することができる。
また、本実施形態のトルクドライバ1において、ビット5には、マーカ部7の長手方向に沿うように案内斜面53が形成されている。
これにより、ビット5の機械的強度と、マーカ部7及びビット5の小型化と、を両立することができる。
また、本実施形態のトルクドライバ1において、マーカ部7の先端部51のうち少なくとも一部が、刃先部18の幅W1を直径とする仮想円柱60よりも内側に位置している。マーカ部7のうち先端部51と反対側の端部は、刃先部18の幅W1を直径とする仮想円柱60の外側に位置する。
これにより、マーカ部7の先端部を刃先部18に近づけることができるので、頭部101が小さいネジ100に対しても確実にマーキングを行うことができる。一方で、刃先部18から遠い部分ではマーカ部7がビット5と機械的に干渉しないので、ビット5の機械的強度を確保することができる。
また、本実施形態のトルクドライバ1は、マーカ部7が運動する方向が、刃先部18に近づくに従ってビット5の中心軸C1との距離が短くなるように傾斜している。
これにより、小さなスペースでマーカ部7を移動させてマーキングを行うことができる。
また、本実施形態のトルクドライバ1は、握り部3のビット5に対する相対回転に連動して、ビット5の中心軸C1と平行な方向に移動する第2カム部材22を備える。第2カム部材22とマーカ部7とが、伝達バネ45によって連結されている。
これにより、第2カム部材22を移動させる力を、簡単かつコンパクトな構成でマーカ部7に伝達して、マーカ部7を斜めの向きに運動させることができる。
また、本実施形態のトルクドライバ1は、握り部3のビット5に対する相対回転に伴って、第2カム部材22を押して移動させるカム機構を備える。
これにより、マーキングを行う簡単な構成を実現できる。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更することができる。
握り部3において、第2筒部14は、第1筒部13と一体に形成しても良い。また、第2筒部14は、押出部6の第1カム部材21と一体に形成しても良い。そして、第1筒部13と第2筒部14と第1カム部材21とを一体に形成しても良い。
マーカ部7の中心軸C2がビット5の中心軸C1に対してなす角度(所定の角度θ1)は、適宜変更することができる。
ビット5において案内斜面53が中心軸C1に対してなす所定の角度θ2は、マーカ部7の傾斜角度(所定の角度θ1)と略同じとすることに代えて、適宜に変更することができる。
マーカ部7が、マーカ部7の中心軸C2の向きと異なる向きに往復運動するように変更することもできる。
案内斜面53は、平面状に形成することに代えて、例えばV字溝状、U字溝状に形成することもできる。
第2カム部材22とマーカ部7とは、伝達バネ45に限らず、他の部材(例えば、長孔が形成された部材)を介して連結することもできる。
ビット5の刃先部18は、マイナス形状とすることに限定されず、例えばプラス形状とすることもできる。
ビット5は、伝達軸4と一体的に構成することもできる。
上述の教示を考慮すれば、本発明が多くの変更形態及び変形形態をとり得ることは明らかである。従って、本発明が、添付の特許請求の範囲内において、本明細書に記載された以外の方法で実施され得ることを理解されたい。
1 トルクドライバ
3 握り部
5 ビット(軸部材)
7 マーカ部
16 トルクリミッタ
18 刃先部
45 伝達バネ(弾性変形部)
51 先端部
53 案内斜面(傾斜面)
100 ネジ
C1 中心軸(軸心)

Claims (6)

  1. 握り部と、
    ネジに噛み合う刃先部が形成された軸部材と、
    前記握り部の回転を前記軸部材に伝達し、ネジに対する締付けトルクが所定値に達すると、前記握り部を前記軸部材に対して相対回転させるトルクリミッタと、
    前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に伴って往復運動するマーカ部と、
    を備え、
    前記マーカ部の長手方向が、前記刃先部に近づくに従って前記軸部材の軸心との距離が短くなるように傾斜していることを特徴とするトルクドライバ。
  2. 請求項1に記載のトルクドライバであって、
    前記軸部材には、前記マーカ部の長手方向に沿うように傾斜面が形成されていることを特徴とするトルクドライバ。
  3. 請求項1又は2に記載のトルクドライバであって、
    前記マーカ部の先端部のうち少なくとも一部が、前記刃先部の幅を直径とする円柱よりも内側に位置しており、
    前記マーカ部のうち先端部と反対側の端部は、前記刃先部の幅を直径とする円柱の外側に位置することを特徴とするトルクドライバ。
  4. 請求項1から3までの何れか一項に記載のトルクドライバであって、
    前記マーカ部が運動する方向が、前記刃先部に近づくに従って前記軸部材の軸心との距離が短くなるように傾斜していることを特徴とするトルクドライバ。
  5. 請求項4に記載のトルクドライバであって、
    前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に連動して、前記軸部材の軸心と平行な方向に移動する押出部材を備え、
    前記押出部材と前記マーカ部とが、弾性変形部によって連結されていることを特徴とするトルクドライバ。
  6. 請求項5に記載のトルクドライバであって、
    前記握り部の前記軸部材に対する相対回転に伴って、前記押出部材を押して移動させるカム機構を備えることを特徴とするトルクドライバ。
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JP2013119132A (ja) * 2011-12-07 2013-06-17 Tohnichi Mfg Co Ltd トルクドライバー

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