JP2021003476A - 評価装置、評価プログラム、及び評価システム - Google Patents

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Abstract

【課題】認知障害の進行度を精度よく評価する。【解決手段】評価装置10は指示を受け付け、指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得し、取得した指標が指示を受け付ける前の指標に戻るまでの回復時間を計測し、計測した回復時間と指標を用いて、検診者の認知障害の進行度を評価する。【選択図】図6

Description

本発明は、評価装置、評価プログラム、及び評価システムに関する。
特許文献1には、観察者の左右の眼にそれぞれ対応させた左眼用映像と右眼用映像を生成させるための立体視プログラムが実行されるアプリケーション実行部と、前記アプリケーション実行部により実行された立体視プログラムによって生成された前記左眼用映像及び前記右眼用映像を、左右の眼にそれぞれ対応した箇所に表示させる表示部と、ユーザー操作を受け付けるユーザーインターフェイスとを備えた情報処理端末を用いて、軽度認知症の早期発見又は予防するための早期発見・予防プログラムであって、前記早期発見・予防プログラムは、前記情報処理端末に、前記左眼用映像及び前記右眼用映像との間に輻輳角及び視差を発生させて構成された立体映像を表示させる立体映像エリアを生成する立体映像生成ステップと、前記立体映像エリア中に構築された仮想空間内における位置、又は向きが変化する複数のオブジェクトを表示し、前記複数のオブジェクトを、前記仮想空間内に設置された任意の重心位置を中心として任意の速度で回転させると共に、任意のタイミング及び時間長で前記オブジェクトの色を変化させるオブジェクト動作ステップと、前記オブジェクトの色が変化したタイミング及び時間長と、前記ユーザーインターフェイスに対するユーザー操作との時間差、及びユーザー操作の正確性を、空間認識能力及び状況判断力のテスト結果として記録する認識力測定ステップと、を含む処理を実行させることを特徴とする軽度認知症の早期発見予防プログラムが開示されている。
特許文献2には、検診者が立位で足を載せる測定面に作用する荷重を検出する荷重センサと、該荷重センサの検出信号によって該検診者の重心位置を検出する重心検出装置と、該測定面に配された複数の圧力検出部を備える圧力分布センサと、該圧力分布センサの検出信号によって該検診者の足圧作用領域を検出する足圧領域検出装置と、重心変位方向における該足圧作用領域の基準幅寸法を該足圧領域検出装置で検出される該足圧作用領域の検出信号に基づいて設定する基準幅寸法設定装置と、該基準幅寸法設定装置によって設定された該足圧作用領域の基準幅寸法に対する幅方向寸法割合をもって、該重心検出装置によって検出される該検診者の該重心位置の変位量を求める重心変位量演算装置と、該重心変位量演算装置で求められた該重心位置の変位量に基づいた結果を外部表示する表示装置とを、有することを特徴とするバランス能力測定装置が開示されている。
特許文献3には、検診者の視覚及び聴覚の少なくとも一方に働きかけて当該検診者に情報を伝達する情報伝達部と、前記情報が伝達された前記検診者の反応を測定する測定部と、前記測定部の結果に基づいて異なる複数の特徴量を算出すると共に、当該特徴量に基づいて前記検診者が認知症であるか否かを判定する制御部と、を備え、前記測定部が、前記検診者が発する音声を集音する集音部を備えており、前記制御部が、少なくとも、前記検診者が発する音声の音響的な特徴量である少なくとも1つの音響特徴量と、前記検診者が発する音声の言語的な特徴量である少なくとも1つの言語特徴量と、に基づいて、前記検診者が認知症であるか否かを判定することを特徴とする認知症検査システムが開示されている。
特許第6229867号公報 特開2016−209546号公報 特開2018−15139号公報
検診者に認知障害の疑いが見られるかを判定するため、例えば医師による問診、及びミニメンタルステート検査(Mini Mental State Examination:MMSE)のような定型テストが実施されることがある。
しかしながら、問診による認知障害の判定は、医師の経験や主観に基づいて行われる傾向があるため、判定結果にばらつきが生じることがある。
また、認知障害による物事の認知レベルには波があるため、実際には認知障害がある検診者であっても、MMSE検査の実施中は意識がはっきりして、物事の認知レベルが健常者の認知レベルと同程度となっている状態では、正しい判定が困難な場合がある。
本発明は、認知能力の把握に用いられる質問の正解率に基づいて、検診者の認知障害の進行度を評価する場合と比較して、認知障害の進行度を精度よく評価することができる評価装置、評価プログラム、及び評価システムを提供することを目的とする。
第1態様に係る評価装置は、指示を受け付ける受付部と、前記受付部で前記指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得する取得部と、前記指示を受け付けた後の前記指標が、前記指示を受け付ける前の前記指標に戻るまでの回復時間を計測する計測部と、前記計測部で計測した前記回復時間と前記取得部で取得した前記指標を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する評価部と、を備える。
第2態様に係る評価装置は、指示を受け付ける受付部と、前記受付部で前記指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得する取得部と、前記取得部で取得した前記指標から前記指示を受け付けた前後における前記検診者の身体の動揺量を計測する計測部と、前記計測部で計測された動揺量を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する評価部と、を備える。
第3態様に係る評価装置は、第1態様に係る評価装置において、前記指示が、前記検診者の身体を動揺する指示であり、前記評価部が、前記回復時間と前記指標から得られる、前記検診者の身体を動揺する前の姿勢に戻る回復速度を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する。
第4態様に係る評価装置は、第3態様に係る評価装置において、前記評価部が、前記回復速度が速いほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う。
第5態様に係る評価装置は、第2態様に係る評価装置において、前記検診者の身体の動揺量に、前記検診者に前記検診者の平衡感覚に影響を与える映像を見せた場合における前記検診者の頭部または足元のそれぞれの動揺量を表す第1動揺量と、前記映像を見せない場合の前記検診者の頭部または足元のそれぞれの動揺量を表す第2動揺量が含まれ、前記評価部は、前記第1動揺量と予め設定された第1基準動揺量との差分、及び前記第2動揺量と予め設定された第2基準動揺量との差分が小さいほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う。
第6態様に係る評価装置は、第5態様に係る評価装置において、前記第1基準動揺量及び前記第2基準動揺量が、認知障害が認められないグループに属する各々の人の身体バランスから設定される。
第7態様に係る評価装置は、第5態様または第6態様に係る評価装置において、前記評価部が、前記第1動揺量と前記第2動揺量の差分と、予め設定された基準差分との差分が小さいほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う。
第8態様に係る評価装置は、第7態様に係る評価装置において、前記基準差分が、認知障害が認められないグループに属する各々の人の前記第1動揺量と前記第2動揺量の差分から設定される。
第9態様に係る評価装置は、第1態様〜第8態様の何れかの態様に係る評価装置において、前記計測部が、前記指示によって要求された動作の完了時間を更に計測し、前記評価部が、前記完了時間が短いほど前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う。
第10態様に係る評価装置は、第1態様〜第9態様の何れかの態様に係る評価装置において、前記評価部が、前記取得部で前記検診者の身体バランスを取得する前に、前記検診者が認知機能の検査に適した人物であるかを評価するための初期検査を実施し、前記初期検査の検査結果が予め定めた基準を満足しない場合、前記検診者に対する認知障害の進行度の評価を中止する。
第11態様に係る評価装置は、第10態様に係る評価装置において、前記初期検査に視力検査及び聴力検査が含まれ、前記評価部は、視力検査及び聴力検査の少なくとも一方が前記予め定めた基準を満足しない場合、前記検診者に対する認知障害の進行度の評価を中止する。
第12態様に係る評価装置は、第1態様〜第11態様の何れかの態様に係る評価装置において、前記評価部で評価した前記検診者の認知障害の進行度を時系列に沿って出力する出力部を備える。
第13態様に係る評価プログラムは、コンピュータを、第1態様〜第12態様の何れかの態様に係る評価装置の各部として機能させるためのプログラムである。
第14態様に係る評価システムは、検診者の身体状況を測定する測定装置と、第1態様〜第12態様の何れかの態様に係る評価装置と、を含む。
第1態様、第2態様、第13態様及び第14態様によれば、認知能力の把握に用いられる質問の正解率に基づいて、検診者の認知障害の進行度を評価する場合と比較して、認知障害の進行度を精度よく評価することができる、という効果を有する。
第3態様によれば、検診者の身体を動揺することで検診者の身体バランスを取得することができる、という効果を有する。
第4態様によれば、身体の動揺に対する体勢の回復速度を、認知障害の進行度の評価に利用することができる、という効果を有する。
第5態様によれば、検診者に平衡感覚を狂わせる映像を見せることなく認知障害の進行度を評価する場合と比較して、認知障害の進行度を精度よく評価することができる、という効果を有する。
第6態様によれば、認知障害が認められないグループに属する人の身体バランスを基準にして、検診者の身体バランスを評価することができる、という効果を有する。
第7態様によれば、平衡感覚に影響を与える負荷の有無による動揺量の差分を、認知障害の進行度の評価に利用することができる、という効果を有する。
第8態様によれば、認知障害が認められないグループに属する人の動揺量の差分を基準にして、検診者における動揺量の差分を評価することができる、という効果を有する。
第9態様によれば、指示された動作の完了時間を、認知障害の進行度の評価に利用することができる、という効果を有する。
第10態様によれば、検診者の身体バランスを示す指標を取得する前に、検診者における認知障害の進行度が評価可能であるか否かを判定することができる、という効果を有する。
第11態様によれば、指示が理解できない検診者に対する認知障害の進行度の評価を中止することができる、という効果を有する。
第12態様によれば、認知障害の改善に有益なトレーニングの成果を出力することができる、という効果を有する。
評価システムの構成例を示す図である。 検診者の検診中における状態の一例を示す図である。 検診者における足元の動揺の軌跡例を示す図である。 検診者にかけられる負荷の一例を示す図である。 検診者における頭部の動揺の軌跡例を示す図である。 評価装置の機能構成例を示す図である。 評価装置における電気系統の要部構成例を示す図である。 第1実施形態に係る評価処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態に係るメニュー画面の一例を示す図である。 重心移動距離のグラフの一例を示す図である。 図形認識検査で用いられる図形の一例を示す図である。 感情認識検査で用いられる画像の一例を示す図である。 記憶検査で用いられる画像の一例を示す図である。 第1実施形態に係る評価処理の変形例を示すフローチャートである。 初期検査で用いられるランドルト環の一例を示す図である。 第2実施形態に係る評価処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態に係るメニュー画面の一例を示す図である。 認知スコアのグラフの一例を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、機能が同じ構成及び処理には全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明を省略する。
<第1実施形態>
図1は、本実施の形態に係る評価システム100の構成例を示す図である。評価システム100は、認知障害の検診を受ける検診者の認知障害の進行度を評価する評価装置10と、検診者の認知状況及び身体状況を測定する測定装置20を含み、評価装置10と測定装置20は通信回線2で接続されている。
通信回線2は無線回線であっても有線回線であってもよく、また、専用回線であっても、インターネットのように不特定多数の装置が接続される公衆回線であってもよい。適用される無線回線の種類にも制限はなく、例えば無線LAN(Local Area Network)、及びブルートゥース(登録商標)等が用いられる。
測定装置20は、足圧センサ21、HMD(Head Mounted Display:ヘッドマウントディスプレイ)22、動きセンサ23、及びマイク24を用いて、検診者の認知状況及び身体状況を表す測定データを収集する。そして、測定装置20は収集した測定データを、通信回線2を通じて評価装置10に送信する。
図2は、評価システム100で認知障害の検診を受ける検診者の検診の様子を示す図である。図2に示すように、検診者は頭部にHMD22を装着した状態で、シート状に形成された足圧センサ21の上に立って認知障害の検診を受ける。また、検診者の両腕にはそれぞれ動きセンサ23が取り付けられている。
足圧センサ21は、内部に備えられた圧力センサによって検診者の足裏の位置、及び足裏にかかる圧力を測定する。また、足圧センサ21によって、検診者の足裏にかかる圧力の変化を時系列に沿って測定することで、図3に示すような検診者における足元の動揺の軌跡4が得られる。図3のX軸は、検診者の前後方向に沿った動揺量を示しており、検診者の前後方向とは、図2に示すように検診者の両肩を結ぶ直線と直交する方向のことをいう。また、図3のY軸は、検診者の左右方向に沿った動揺量を示しており、検診者の左右方向とは、図2に示すように検診者の両肩を結ぶ直線に沿った方向、すなわち、X軸と直行する方向のことをいう。
HMD22は、例えば液晶ディスプレイ、または有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置を備え、検診者に映像を表示するデバイスである。検診者はHMD22を装着することで、HMD22によって周囲の視界が遮られ、HMD22に表示される映像だけを見ることになる。すなわち、HMD22は、HMD22が表示する映像の中の世界にあたかも自分自身が存在するような錯覚を検診者に引き起こす仮想現実(virtual reality:VR)を体感させる。
したがって、図4に示すように、例えば回転する渦巻6の映像をHMD22に表示した場合、検診者は映像の中の世界に引き込まれ、例えば、身体バランスを崩してよろけるといった検診者の平衡感覚に変化が生じることになる。以降では、HMD22で検診者の平衡感覚に影響を与えるような映像を見せることを、「検診者に負荷をかける」ということにする。
また、HMD22には加速度センサが取り付けられており、HMD22は加速度センサによって、映像を見ている検診者の頭部の動きを測定する。また、加速度センサによって検診者の頭部の動きを時系列に沿って測定することで、図5に示すような検診者における頭部の動揺の軌跡4が得られることになる。図5のZ軸は、検診者の上下方向に沿った頭部の動揺量を示しており、検診者の上下方向とは、図2に示すように検診者の頭部から足元に向かう方向、すなわち、鉛直方向のことをいう。
更に、図2に示すように、HMD22にはマイク24が取り付けられており、質問に対して検診者が発した回答を音声データに変換する。なお、HMD22に必ずしもマイク24が取り付けられている必要はなく、マイク24が取り付けられていないHMD22を用いる場合、マイク24を別途用意すればよい。
動きセンサ23は、検診者の腕の動きを測定するセンサであり、例えば加速度センサが用いられるが、変位センサを用いてもよい。動きセンサ23は、質問に対して検診者がジェスチャーで回答する場合の腕の動きを測定する。
一方、図6は、評価装置10の機能構成例を示す図である。図6に示すように、評価装置10は、受付部11、取得部12、計測部13、回答判定部14、評価部15、及び出力部16の各機能部を含む。
受付部11は、医師及び看護師等の医療従事者からの指示を受け付ける。受付部11で受け付ける指示には、例えば検査の開始指示が含まれる。
取得部12は、受付部11で指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得する。指示を受け付ける前とは、受け付けた指示が検査の開始指示である場合、受付部11で検査の開始指示を受け付ける前の期間の他に、検査の開始指示を受け付けてから規定された検査を実際に開始し始めるまでの期間も含まれる。したがって、指示を受け付けた後とは、規定された検査を開始し始めた以降の期間をいう。
また、検診者の身体バランスを示す指標を取得するとは、指示された検査の内容に対応した検診者の身体バランスを示す測定データを測定装置20から取得することの他に、測定装置20で測定された測定データを解析することで、指示された検査の内容に対応した検診者の身体バランスを示すデータを取得することをいう。
認知障害の進行度を評価するための検査の内容、及び検査の内容に対応した検診者の身体バランスを示す指標についての詳細は後程説明する。取得部12で取得した指標を「バランス指標」という。
計測部13は、取得部12で取得したバランス指標を用いて、検診者の身体バランスに基づく身体特性を計測する。計測部13で計測する身体特性についての詳細は後程説明する。
回答判定部14は、指示された検査の内容が検診者の認知能力を調べる検査であった場合に、医療従事者が行った質問に対する検診者の回答を認識し、質問の正解率を判定する。
評価部15は、計測部13で計測した身体特性、及び回答判定部14で判定した質問の正解率の少なくとも一方を用いて、検診者の認知障害の進行度を評価する。なお、認知障害の進行度の評価に取得部12で取得したバランス指標が必要な場合、評価部15は、バランス指標を加えて検診者の認知障害の進行度を評価する。なお、評価部15における認知障害の進行度の評価方法についての詳細は後程説明する。
出力部16は、評価部15で評価した検診者の認知障害の進行度を、医療従事者及び検診者の少なくとも一方が確認できるように出力する。認知障害の進行度の出力方法は、医療従事者及び検診者の少なくとも一方が認知障害の進行度を確認できる方法であればよく、例えば表示装置への表示の他、画像形成ユニットによる印刷、音声による通知、並びに、医療従事者及び検診者の少なくとも一方が読み出し可能な記憶装置への記憶といった方法が用いられる。
次に、評価装置10における電気系統の要部構成例について説明する。
図7は、評価装置10における電気系統の要部構成例を示す図である。評価装置10は例えばコンピュータ30を用いて構成される。
コンピュータ30は、評価装置10に係る各機能部を担うCPU(Central Processing Unit)31、コンピュータ30を図6に示した各機能部として機能させる評価プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)32、CPU31の一時的な作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)33、不揮発性メモリ34、及び入出力インターフェース(I/O)35を備える。そして、CPU31、ROM32、RAM33、不揮発性メモリ34、及びI/O35がバス36を介して各々接続されている。
不揮発性メモリ34は、不揮発性メモリ34に供給される電力が遮断されても、記憶した情報が維持される記憶装置の一例であり、例えば半導体メモリが用いられるがハードディスクを用いてもよい。不揮発性メモリ34は、必ずしもコンピュータ30に内蔵されている必要はなく、例えばメモリカードのようにコンピュータ30に着脱される可搬型の記憶装置であってもよい。
I/O35には、例えば通信ユニット37、入力ユニット38、及び表示ユニット39が接続される。
通信ユニット37は通信回線2に接続され、通信回線2に接続される外部装置との間でデータ通信を行う通信プロトコルを備える。CPU31は、通信ユニット37を通じて通信回線2に接続される測定装置20を制御する。
入力ユニット38は、医療従事者の指示を受け付けてCPU31に通知する装置であり、例えばボタン、タッチパネル、キーボード、及びマウス等が用いられる。
表示ユニット39は、CPU31によって処理された情報を表示する装置であり、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、または映像をスクリーンに投影するプロジェクタ等が用いられる。
なお、I/O35に接続されるユニットは図7に示した各ユニットに限定されず、例えば用紙に画像を形成する画像形成ユニットや音声を出力するスピーカのような他のユニットを接続してもよい。また、評価装置10は測定装置20から通信回線2を通じて測定データを取得するのではなく、例えばメモリカードやUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の半導体メモリを媒介して、測定データを取得してもよい。
次に、評価装置10の動作について説明する。
図8は、検査の開始指示を受け付けた場合に、評価装置10のCPU31によって実行される評価処理の一例を示すフローチャートである。評価処理を規定する評価プログラムは、例えば評価装置10のROM32に予め記憶されている。評価装置10のCPU31は、ROM32に記憶される評価プログラムを読み込み、評価処理を実行する。
検査の開始指示は、例えば医療従事者が表示ユニット39に表示される図9に示すようなメニュー画面40を操作することで行われる。
メニュー画面40は、実施する検査を選択する選択領域42、選択した検査の開始指示をCPU31に通知する計測ボタン44、及び認知障害の進行度を数値化して表示する結果表示欄46を含む。
選択領域42には、評価装置10での評価対象となる検査項目の名称が表示されており、図9の例の場合、動揺検査(両足)、動揺検査(片足)、動揺差分検査、重心移動検査、体勢回復検査、図形認識検査、感情認識検査、及び記憶検査に対応している。医療従事者が“All in One”を選択した場合には、評価装置10で対応している全ての検査項目が実施される。一方、医療従事者が“選択モード”を選択した場合には、個別に選択した検査項目だけが実施される。
以降では一例として、“All in One”が選択された場合の評価装置10の動作について説明する。
ステップS10において、CPU31は、メニュー画面40で選択された「動揺検査(両足)」に対応した両足立ち動揺検査を実施する。
両足立ち動揺検査は、開眼した状態で検診者に足圧センサ21の上に両足立ちしてもらい、指定された期間に亘ってできるだけ身体を揺らさないように直立状態を維持してもらう検査である。両足立ち動揺検査では、検診者の基本的な身体バランスの状態が計測される。
まず、CPU31は、検診者に負荷をかける映像を表示しないようにHMD22を制御した状態で、両足立ち動揺検査を開始する直前の検診者の頭部の位置を基準として、HMD22で収集された頭部の加速度から得られる検診者の頭部の変位量、すなわち、頭部の動揺量を指定された期間に亘って計測する。直立状態を維持する期間は短すぎても、また、長すぎても頭部の動揺量の計測精度が低下する傾向にあるため、例えば30秒以上90秒以下の範囲に設定されることが好ましい。本実施の形態では、一例として直立状態を維持する期間を60秒に設定している。
検診者の頭部の動揺量は、前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離によって表される。頭部の前後方向の動揺幅は、図5におけるX軸方向の軌跡4の幅によって表される。頭部の左右方向の動揺幅は、図5におけるY軸方向の軌跡4の幅によって表される。頭部の総動揺移動距離は、図5における軌跡4の始点から終点までの長さによって表される。
HMD22で収集される頭部の加速度は、検診者の身体バランスを示す指標の一例であり、頭部の動揺量は、身体バランスに基づく検診者の身体特性の一例である。
CPU31は、認知障害が認められない人(以降、「健常者」という)のグループに属する各々の健常者に対して事前に両足立ち動揺検査を実施し、健常者グループから得られた頭部の動揺量を表す統計量を用いて、検診者の頭部の動揺量から認知障害の進行度を示す値(以降、「スコア」という)を算出する。
なお、検診者の頭部の動揺量から算出されるスコアを「両足立ち動揺スコア」という。特に検診者に負荷がかけられていない状態での両足立ち動揺スコアを「負荷なし状態での両足立ち動揺スコア」といい、検診者に負荷がかけられた状態での両足立ち動揺スコアを「負荷あり状態での両足立ち動揺スコア」という。
健常者グループから得られた頭部の動揺量を表す統計量として、健常者の各々に負荷をかけない状態で計測された、それぞれ頭部の前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離の各々に対する平均値と標準偏差が用いられる。当該各々の平均値及び標準偏差は、予め不揮発性メモリ34に記憶されている。
検診者の頭部における前後方向の動揺幅をDH1、左右方向の動揺幅をDH2、及び総動揺移動距離をDH3とし、健常者グループから計測された頭部における前後方向の動揺幅の平均値をMH1、左右方向の動揺幅の平均値をMH2、総動揺移動距離の平均値をMH3、前後方向の動揺幅の標準偏差をσH1、左右方向の動揺幅の標準偏差をσH2、及び総動揺移動距離の標準偏差をσH3とすれば、負荷なし状態での両足立ち動揺スコアYHAは(1)式で表される。
ここで、YHi(i=1〜3)は、検診者の頭部の動揺量を健常者グループの頭部の動揺量の平均値MHiと標準偏差σHiで補正した基準化データである。基準化データYH1は、検診者における頭部の前後方向の動揺幅に対する基準化データ、基準化データYH2は、検診者における頭部の左右方向の動揺幅に対する基準化データ、基準化データYH3は、検診者における頭部の総動揺移動距離に対する基準化データをそれぞれ表す。
負荷をかけない状態でそれぞれ健常者グループから計測された頭部における前後方向の動揺幅の平均値MH1、左右方向の動揺幅の平均値MH2、及び総動揺移動距離の平均値MH3は、本実施の形態に係る第1基準動揺量に相当する。
次に、CPU31は、検診者に負荷をかける映像を表示するようにHMD22を制御した状態で、上述した両足立ち動揺検査を再度実施して、負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBを算出する。負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBの算出式は、“YHA”を“YHB”に読み替えた(1)式に従う。
なお、負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBを算出する場合、CPU31は、健常者グループから得られた頭部の動揺量を表す統計量として、健常者の各々に負荷をかけた状態で計測された頭部における前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離の各々に対する平均値と標準偏差を用いて、負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBを算出する。すなわち、健常者グループから計測された平均値MH1、MH2、MH3、及び標準偏差σH1、σH2、σH3には、それぞれ健常者の各々に負荷をかけた状態で計測された統計量が用いられる。
負荷をかけた状態でそれぞれ健常者グループから計測された頭部における前後方向の動揺幅の平均値MH1、左右方向の動揺幅の平均値MH2、及び総動揺移動距離の平均値MH3は、本実施の形態に係る第2基準動揺量に相当する。
CPU31は、負荷なし状態での両足立ち動揺スコアYHAと負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBの平均値YHMを用いて最終的な両足立ち動揺スコアQ1を設定し、RAM33に記憶する。
平均値YHMが大きいほど、検診者は健常者よりも同じ姿勢を維持し続けることが困難な状態であることを表している。したがって、CPU31は、平均値YHMが大きくなるに従って、両足立ち動揺スコアQ1が低くなるように設定する。具体的には、平均値YHMが取り得る範囲を平均値YHMの大きさに応じてN個の区分に分類し、最も大きい平均値YHMを含む区分から最も小さい平均値YHMを含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、算出した平均値YHMが含まれる区分に対応付けられた値を両足立ち動揺スコアQ1として設定する。
両足立ち動揺スコアQ1を、負荷に関して異なる状態で算出された負荷なし状態での両足立ち動揺スコアYHAと負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBのそれぞれを用いて算出することで、何れか一方のスコアYHA,YHBから両足立ち動揺スコアQ1を設定する場合と比較して、検診者の頭部の動揺量が精度よく評価されることになる。
なお、認知障害の進行度に対して、負荷なし状態での両足立ち動揺スコアYHAと負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBの影響度が異なる場合、CPU31は、負荷なし状態での両足立ち動揺スコアYHAと負荷あり状態での両足立ち動揺スコアYHBの加重平均に基づいて、両足立ち動揺スコアQ1を設定してもよい。
ステップS20において、CPU31は、メニュー画面40で選択された「動揺検査(片足)」に対応した片足立ち動揺検査を実施する。
片足立ち動揺検査は、開眼した状態で検診者に足圧センサ21の上に片足立ちしてもらい、指定された期間に亘ってできるだけ身体を揺らさないように直立状態を維持してもらう検査である。片足立ち動揺検査では、検診者の小脳や体幹の働きによる身体バランスの状態が計測される。
まず、CPU31は、検診者に負荷をかける映像を表示しないようにHMD22を制御した状態で、片足立ち動揺検査を開始する直前の検診者の足裏の位置を基準として、足圧センサ21で収集された検診者の足裏にかかる圧力の変化から得られる検診者の足元の変位量、すなわち、足元の動揺量を指定された期間に亘って計測する。
片足立ちの場合、両足立ちよりも直立状態を維持することが困難であるため、片足立ちで直立状態を維持する期間は、両足立ちで直立状態を維持する期間よりも短く設定することが好ましい。本実施の形態では、一例として片足立ちで直立状態を維持する期間を30秒に設定している。
検診者の足元の動揺量は、頭部の動揺量と同じく前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離によって表される。足元の前後方向の動揺幅は、図3におけるX軸方向の軌跡4の幅によって表される。足元の左右方向の動揺幅は、図3におけるY軸方向の軌跡4の幅によって表される。足元の総動揺移動距離は、図3における軌跡4の始点から終点までの長さによって表される。
足圧センサ21で収集される足裏にかかる圧力は、検診者の身体バランスを示す指標の一例であり、足元の動揺量は、身体バランスに基づく検診者の身体特性の一例である。
CPU31は、健常者グループに属する各々の健常者に対して事前に片足立ち動揺検査を実施し、健常者グループから得られた足元の動揺量を表す統計量を用いて、検診者の足元の動揺量に対応したスコアを算出する。
なお、検診者の足元の動揺量から算出されるスコアを「片足立ち動揺スコア」という。特に検診者に負荷がかけられていない状態での片足立ち動揺スコアを「負荷なし状態での片足立ち動揺スコア」といい、検診者に負荷がかけられた状態での片足立ち動揺スコアを「負荷あり状態での片足立ち動揺スコア」という。
健常者グループから得られた足元の動揺量を表す統計量として、健常者の各々に負荷をかけない状態で計測された、足元の前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離の各々に対する平均値と標準偏差が用いられる。当該各々の平均値及び標準偏差は、予め不揮発性メモリ34に記憶されている。
検診者の足元における前後方向の動揺幅をDF1、左右方向の動揺幅をDF2、及び総動揺移動距離をDF3とし、それぞれ健常者グループから計測された足元の前後方向の動揺幅の平均値をMF1、左右方向の動揺幅の平均値をMF2、総動揺移動距離の平均値をMF3、前後方向の動揺幅の標準偏差をσF1、左右方向の動揺幅の標準偏差をσF2、及び総動揺移動距離の標準偏差をσF3とすれば、負荷なし状態での片足立ち動揺スコアYFAは(2)式で表される。
ここで、YFi(i=1〜3)は、検診者の足元の動揺量を健常者グループの足元の動揺量の平均値MFiと標準偏差σFiで補正した基準化データである。基準化データYF1は、検診者における足元の前後方向の動揺幅に対する基準化データ、基準化データYF2は、検診者における足元の左右方向の動揺幅に対する基準化データ、基準化データYF3は、検診者における足元の総動揺移動距離に対する基準化データを表す。
次に、CPU31は、検診者に負荷をかける映像を表示するようにHMD22を制御した状態で、上述した片足立ち動揺検査を再度実施して、負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBを算出する。負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBの算出式は、“YFA”を“YFB”に読み替えた(2)式に従う。
なお、負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBを算出する場合、CPU31は、健常者グループから得られた足元の動揺量を表す統計量として、健常者の各々に負荷をかけた状態で計測された、足元における前後方向の動揺幅、左右方向の動揺幅、及び総動揺移動距離の各々に対する平均値と標準偏差を用いて、負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBを算出する。すなわち、健常者グループから計測された平均値MF1、MF2、MF3、及び標準偏差σF1、σF2、σF3には、それぞれ健常者の各々に負荷をかけた状態で計測された統計量が用いられる。
CPU31は、負荷なし状態での片足立ち動揺スコアYFAと負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBの平均値YFMを用いて最終的な片足立ち動揺スコアQ2を設定し、RAM33に記憶する。
平均値YFMも平均値YHMと同様に、値が大きいほど検診者は健常者よりも同じ姿勢を維持し続けることが困難な状態であることを表している。したがって、CPU31は、平均値YFMが大きくなるに従って、片足立ち動揺スコアQ2が低くなるように設定する。具体的には、平均値YFMが取り得る範囲を平均値YFMの大きさに応じてN個の区分に分類し、最も大きい平均値YFMを含む区分から最も小さい平均値YFMを含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、算出した平均値YFMが含まれる区分に対応付けられた値を片足立ち動揺スコアQ2として設定する。
なお、片足立ち動揺スコアQ2についても両足立ち動揺スコアQ1と同様に、CPU31は、負荷なし状態での片足立ち動揺スコアYFAと負荷あり状態での片足立ち動揺スコアYFBの加重平均に基づいて、片足立ち動揺スコアQ2を設定してもよい。
ステップS30において、CPU31は、メニュー画面40で選択された動揺差分検査を実施する。
動揺差分検査は、検診者に負荷をかけた場合と負荷をかけない場合での動揺量の変化に基づいて、認知障害の進行度を評価する検査であり、頭部の動揺量の変化及び足元の動揺量の変化に着目して実施される。
CPU31はステップS10で計測した、負荷をかけていない状態での検診者の頭部の動揺量と、負荷をかけた状態での検診者の頭部の動揺量を取得する。なお、負荷をかけていない状態での検診者の頭部の動揺量は、本実施の形態に係る第1動揺量に相当し、負荷をかけた状態での検診者の頭部の動揺量は、本実施の形態に係る第2動揺量に相当する。
CPU31は、取得した検診者の頭部の動揺量のうち、まず負荷をかけていない状態での前後方向の動揺幅DH1と、負荷をかけた状態での前後方向の動揺幅DH1の差分(「前後動揺差分ΔH1」という)を算出する。
更に、CPU31は、健常者グループに属する各健常者の頭部の動揺量から予め算出された、健常者の頭部における前後動揺差分の平均値ΔMH1を取得する。健常者の頭部における前後動揺差分の平均値ΔMH1は本実施の形態に係る基準差分に相当し、例えば不揮発性メモリ34に記憶されている。
その上で、CPU31は、検診者の頭部における前後動揺差分ΔH1と健常者の頭部における前後動揺差分の平均値ΔMH1との差分ΔΔH1を算出する。検診者に認知障害が認められる蓋然性が高いほど、検診者の頭部における前後動揺差分ΔH1は、健常者の頭部における前後動揺差分の平均値ΔMH1からずれやすくなる。したがって、CPU31は差分ΔΔH1が小さいほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、スコアYΔH1Cを設定する。
具体的には、差分ΔΔH1が取り得る範囲を差分ΔΔH1の大きさに応じてN個の区分に分類し、最も大きい差分ΔΔH1を含む区分から最も小さい差分ΔΔH1を含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、算出した差分ΔΔH1が含まれる区分に対応付けられた値をスコアYΔH1Cとして設定する。
次に、CPU31は、取得した検診者の頭部の動揺量のうち、負荷をかけていない状態での左右方向の動揺幅DH2と、負荷をかけた状態での左右方向の動揺幅DH2の差分(「左右動揺差分ΔH2」という)を算出し、検診者の頭部における左右動揺差分ΔH2と健常者の頭部における左右動揺差分の平均値ΔMH2との差分ΔΔH2を算出する。なお、健常者の頭部における左右動揺差分の平均値ΔMH2は本実施の形態に係る基準差分に相当し、例えば不揮発性メモリ34に記憶されている。
検診者に認知障害が認められる蓋然性が高いほど、検診者の頭部における左右動揺差分ΔH2は、健常者の頭部における左右動揺差分の平均値ΔMH2からずれやすくなる。したがって、CPU31は差分ΔΔH2が小さいほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、スコアYΔH1Cの設定で説明したような区分を差分ΔΔH2に適用してスコアYΔH2Cを設定する。
次に、CPU31は、取得した検診者の頭部の動揺量のうち、負荷をかけていない状態での総動揺移動距離DH3と、負荷をかけた状態での総動揺移動距離DH3の差分(「総動揺差分ΔH3」という)を算出し、検診者の頭部における総動揺差分ΔH3と健常者の頭部における総動揺差分の平均値ΔMH3との差分ΔΔH3を算出する。なお、健常者の頭部における総動揺差分の平均値ΔMH3は本実施の形態に係る基準差分に相当し、例えば不揮発性メモリ34に記憶されている。
検診者に認知障害が認められる蓋然性が高いほど、検診者の頭部における総動揺差分ΔH3は、健常者の頭部における総動揺差分の平均値ΔMH3からずれやすくなる。したがって、CPU31は差分ΔΔH3が小さいほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、スコアYΔH1Cの設定で説明したような区分を差分ΔΔH3に適用してスコアYΔH3Cを設定する。
更に、CPU31はステップS20で計測した、負荷をかけていない状態での検診者の足元の動揺量と、負荷をかけた状態での検診者の足元の動揺量を取得する。なお、負荷をかけていない状態での検診者の足元の動揺量は、本実施の形態に係る第1動揺量に相当し、負荷をかけた状態での検診者の足元の動揺量は、本実施の形態に係る第2動揺量に相当する。
そして、CPU31は、検診者の頭部における前後動揺差分ΔH1と健常者の頭部における前後動揺差分の平均値ΔMH1との差分ΔΔH1からスコアYΔH1Cを設定した手法と同様の手法で、検診者の足元における前後動揺差分ΔF1と健常者の足元における前後動揺差分の平均値ΔMF1との差分ΔΔF1からスコアYΔF1Cを設定する。
また、CPU31は、検診者の頭部における左右動揺差分ΔH2と健常者の頭部における左右動揺差分の平均値ΔMH2との差分ΔΔH2からスコアYΔH2Cを設定した手法と同様の手法で、検診者の足元における左右動揺差分ΔF2と健常者の足元における左右動揺差分の平均値ΔMF2との差分ΔΔF2からスコアYΔF2Cを設定する。
更に、CPU31は、検診者の頭部における総動揺差分ΔH3と健常者の頭部における総動揺差分の平均値ΔMH3との差分ΔΔH3からスコアYΔH3Cを設定した手法と同様の手法で、検診者の足元における総動揺差分ΔF3と健常者の足元における総動揺差分の平均値ΔMF3との差分ΔΔF3からスコアYΔF3Cを設定する。
スコアYΔF1C、スコアYΔF2C、及びスコアYΔF3Cの設定にそれぞれ用いられる、健常者の足元における前後動揺差分の平均値ΔMF1、健常者の足元における左右動揺差分の平均値ΔMF2、及び健常者の足元における総動揺差分の平均値ΔMF3は、本実施の形態に係る基準差分に相当し、例えば不揮発性メモリ34に記憶されている。
CPU31は、スコアYΔH1C、スコアYΔH2C、スコアYΔH3C、スコアYΔF1C、スコアYΔF2C、及びスコアYΔF3Cの平均値を最終的な動揺差分スコアQ3として設定する。
なお、認知障害の進行度に対するスコアYΔH1C、スコアYΔH2C、スコアYΔH3C、スコアYΔF1C、スコアYΔF2C、及びスコアYΔF3Cの影響度が異なる場合、CPU31は、影響度に応じた重みを用いた加重平均に基づいて、動揺差分スコアQ3を設定してもよい。また、動揺差分スコアQ3の設定に必ずしもスコアYΔH1C、スコアYΔH2C、スコアYΔH3C、スコアYΔF1C、スコアYΔF2C、及びスコアYΔF3Cの各スコアを用いる必要はなく、少なくとも1つのスコアを用いて動揺差分スコアQ3を設定してもよい。
ステップS40において、CPU31は、メニュー画面40で選択された重心移動検査を実施する。
重心移動検査は、医療従事者が指示した動作を検診者がどの程度の時間で行うことができるのかを計測することで、検診者の認知障害の進行度を評価する検査である。
医療従事者が指示する動作としては、検診者の身体バランス能力が把握できるような動作が好ましい。本実施の形態では、検診者の重心を前後方向に移動させる動作と、左右方向に移動させる動作を医療従事者が指示するものとする。
検診者の重心を前後方向に移動させる動作の場合、医療従事者は例えば「重心を前に傾けてください」、「重心を戻してください」、「重心を後ろに傾けてください」、「重心を戻してください」といった指示を検診者に対して行う。CPU31は指示毎に、指示が行われた時間から指示された動作が完了するまでの完了時間を計測する。時間の計測には、例えばCPU31に内蔵されているタイマ機能が利用される。
指示された動作が完了した場合、足圧センサ21で測定される足裏の圧力の変化から得られる重心位置が、予め定めた範囲内で規定時間以上留まる傾向を示すため、CPU31は、検診者における重心位置の変化によって、検診者が指示された動作を完了したか否かを判定すればよい。
「重心を前に傾けてください」、「重心を戻してください」、「重心を後ろに傾けてください」、「重心を戻してください」の各指示に対する動作の完了時間をそれぞれtfb1、tfb2、tfb3、及びtfb4とすれば、検診者が前後方向に移動する場合の反応時間tfbは(3)式で表される。
一方、検診者の重心を左右方向に移動させる動作の場合、医療従事者は例えば「重心を右に傾けてください」、「重心を戻してください」、「重心を左に傾けてください」、「重心を戻してください」といった指示を検診者に対して行う。CPU31は指示毎に、指示が行われた時間から指示された動作が完了するまでの完了時間を計測する。
「重心を右に傾けてください」、「重心を戻してください」、「重心を左に傾けてください」、「重心を戻してください」の各指示に対する動作の完了時間をそれぞれtrll、trl2、trl3、及びtrl4とすれば、検診者が左右方向に移動する場合の反応時間trlは(4)式で表される。
CPU31は、検診者が前後方向に移動する場合の反応時間tfbと、左右方向に移動する場合の反応時間trlを足し合わせた値を検診者の総反応時間tとして算出する。検診者に認知障害が認められる蓋然性が高いほど、指示の理解に時間がかかる上、身体バランス能力が低下することから、総反応時間tが長くなる傾向がみられる。したがって、CPU31は総反応時間tが短いほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、重心移動スコアQ4を設定する。
具体的には、総反応時間tが取り得る範囲を総反応時間tの長さに応じてN個の区分に分類し、最も長い総反応時間tを含む区分から最も短い総反応時間tを含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、算出した総反応時間tが含まれる区分に対応付けられた値を重心移動スコアQ4として設定する。
なお、重心移動検査では、必ずしも重心を前後方向に移動させる動作と重心を左右方向に移動させる動作の総反応時間tを算出する必要はなく、何れか一方の動作に対する反応時間から重心移動スコアQ4を設定してもよい。
ステップS50において、CPU31は、メニュー画面40で選択された体勢回復検査を実施する。
体勢回復検査は、検診者の意思とは無関係に検診者の身体を外部から動揺し、検診者が動揺前の体勢に戻る際の回復速度から、検診者の認知障害の進行度を評価する検査である。
本実施の形態では、例えば検診者の足元に敷かれたシート状の足圧センサ21を振動させて検診者の身体を動揺する方法を用いるが、検診者の身体を規定の力で押下してもよい。
まず、CPU31は、HMD22に取り付けられた加速度センサで測定される検診者の頭部の加速度を、足圧センサ21を振動させる前から収集した状態で、足圧センサ21を振動させる制御を行う。更に、CPU31は、足圧センサ21を振動させた時点からの経過時間を計測する。
足圧センサ21の突然の振動によって、足圧センサ21に乗っている検診者は身体バランスを崩すことになるため、検診者は、反射的に足圧センサ21が振動する前にとっていた体勢(「元の体勢」という)に戻ろうとする。CPU31は、この間もHMD22から検診者の頭部の加速度を収集して検診者の重心位置を算出し、足圧センサ21を振動させる直前の検診者の重心位置を基準とした重心移動距離を時間毎に取得する。なお、重心移動距離は、本実施の形態に係る検診者の身体バランスを示す指標の一例である。
そして、CPU31は、検診者が元の体勢に戻ったか否かを判定し、足圧センサ21を振動させてから検診者が元の体勢に戻るまでの回復時間を計測する。
ステップS40の重心移動検査で説明したように、検診者が元の体勢に戻った場合には、検診者の重心位置が足圧センサ21を振動させる直前の重心位置から予め定めた範囲内に規定時間以上留まる傾向を示す。したがって、CPU31は、重心移動距離が予め定めた距離内に規定時間以上留まっている状態を検知した場合に、検診者が元の体勢に戻ったと判定して検診者の回復時間を計測すればよい。
図10は、体勢回復検査によって得られる重心移動距離のグラフの一例を示す図である。図10のグラフの縦軸は重心移動距離を表し、横軸は時間を表す。
CPU31は、計測した検診者の回復時間と重心移動距離を用いて、検診者が元の体勢に戻る場合の回復速度を算出する。具体的には、重心移動距離をghp、時間をtgとすれば、CPU31は、重心移動距離ghpを時間tgで微分することで検診者の回復速度を算出する。
検診者に認知障害が認められる蓋然性が高いほど、体勢を元に戻す瞬発力が鈍くなるため、回復速度が遅くなる傾向が見られる。したがって、CPU31は、検診者の回復速度が速いほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、体勢回復スコアQ5を設定する。
具体的には、検診者の回復速度が取り得る範囲を速度に応じてN個の区分に分類し、最も遅い回復速度を含む区分から最も速い回復速度を含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、算出した検診者の回復速度が含まれる区分に対応付けられた値を体勢回復スコアQ5として設定する。
ステップS60において、CPU31は、メニュー画面40で選択された図形認識検査を実施する。
図形認識検査は、例えば特定の図形を表示して、図形の特徴を把握する能力から検診者の認知障害の進行度を評価する検査である。
まず、CPU31は、特定の図形を表示するようにHMD22を制御する。これに対して、検診者は、HMD22に表示された図形を用いた質問に対して回答を行う。
図11は、HMD22に表示される図形の一例を示す図であり、表示される図形に対して、例えば「この図形を正確にそのまま書き写してください」といった質問が行われる。当該質問は図形と共にHMD22に表示しても、CPU31が図示しないスピーカから合成音声で通知しても、または医療従事者が声で通知してもよい。検診者に対する質問は、本実施の形態に係る指示の一例でもある。
検診者は、質問内容に応じた回答方法で回答を行う。例えば上述した質問であれば、図形を書き写す必要があるため、検診者は腕を動かして空中に図形を描画することになる。検診者の腕には動きセンサ23が装着されているため、動きセンサ23で測定された腕の動きから、検診者が描画した図形がCPU31によって認識され、回答結果が得られることになる。
なお、例えば「この図形の名称は?」というように音声での回答を求める質問の場合、検診者は声を発して回答することになる。検診者が発した声はマイク24で音声データに変換され、CPU31が音声データに対して公知の音声認識処理を行うことで、回答結果が得られることになる。
不揮発性メモリ34には、図形認識検査で行われる質問に対する正解が予め記憶されており、CPU31は、検診者の回答結果と質問に対する正解の類似度が高いほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、図形認識スコアQ6を設定する。
具体的には、当該類似度が取り得る範囲をその値に応じてN個の区分に分類し、最も低い類似度を含む区分から最も高い類似度を含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、検診者の回答結果と質問に対する正解の類似度が含まれる区分に対応付けられた値を図形認識スコアQ6として設定する。
ステップS70において、CPU31は、メニュー画面40で選択された感情認識検査を実施する。
感情認識検査は、物語や映像に登場する人物がどのような感情や考えを持っているのかを想像する想像力から検診者の認知障害の進行度を評価する検査である。
まず、CPU31は、感情の認識対象となる人物が映ったイラストや写真(「画像」という)を表示するようにHMD22を制御する。これに対して、検診者は、HMD22に表示された画像に対して行われる質問に回答する。ステップS60の図形認識検査で説明したように、質問の回答は腕の動作によるジェスチャーで行っても、口頭で行ってもよい。
図12は、感情認識検査でHMD22に表示される画像の一例を示す図である。
図12(A)は、様々な感情を示す顔の表情を表示した画像であり、例えば「笑っている顔はどれですか?」というような質問が行われる。こうした質問では、主に検診者の視覚認知能力が検査される。
図12(B)は、物語の1コマを表示した画像であり、例えば「姨捨山の話です。お婆さんはどうして枝を折っているのでしょう?」というような質問が行われる。こうした質問では、主に検診者の社会規範に対する理解力が検査される。
図12(C)は、社会の出来事の1コマを表示した画像であり、例えば「この子供はなぜ泣いているのでしょう?」というような質問が行われる。こうした質問では、主に検診者の幸福への反応度が検査される。
不揮発性メモリ34には、感情認識検査で行われる質問に対する正解が予め記憶されており、CPU31は、質問に対する正解率が高いほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、感情認識スコアQ7を設定する。
具体的には、当該正解率をN個の区分に分類し、最も低い正解率を含む区分から最も高い正解率を含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、検診者の正解率が含まれる区分に対応付けられた値を感情認識スコアQ7として設定する。
ステップS80において、CPU31は、メニュー画面40で選択された記憶検査を実施する。
記憶検査は、検診者の記憶力から検診者の認知障害の進行度を評価する検査である。
まず、CPU31は、検診者の記憶力の判定に用いる画像を表示するようにHMD22を制御する。これに対して、検診者は、HMD22に表示された画像に対して行われる質問に回答する。ステップS60の図形認識検査で説明したように、質問の回答は腕の動作によるジェスチャーで行っても、口頭で行ってもよい。
図13は、記憶検査でHMD22に表示される画像の一例を示す図である。図13に示す画像には複数の物品が描画されており、CPU31は、予め決められた期間(例えば30秒)に亘って画像をHMD22に表示してから、画像の表示を中止する制御を行う。その上で、「先ほどの画像に含まれる物品で覚えているものを言ってください」というような質問が行われる。
不揮発性メモリ34には、記憶検査で行われる質問に対する正解が予め記憶されており、CPU31は、質問に対する正解率(この場合、全物品に対して検診者が覚えていた物品の数の割合)が高いほど検診者の認知障害の進行度が低く評価されるように、記憶スコアQ8を設定する。
具体的には、当該正解率をN個の区分に分類し、最も低い正解率を含む区分から最も高い正解率を含む区分に向かって順に“0”,“1”,・・・,“N−1”の値を各区分に対応付けておく。CPU31は、検診者の正解率が含まれる区分に対応付けられた値を記憶スコアQ8として設定する。
なお、図形認識検査、感情認識検査、及び記憶検査では、検診者の回答結果と質問に対する正解との類似度、または正解率を用いてスコアを設定したが、CPU31は、質問が行われてから検診者が回答するまでに要した回答時間を用いて、各々の検査のスコアを補正するようにしてもよい。
検診者の認知障害の進行度が高くなるに従って、健常者よりも理解力、判断能力、及び記憶能力が低下することから、それに伴い、質問に対する回答時間も長くなる傾向が見られる。したがって、CPU31は、例えば正解率等が同じであったとしても、検診者の回答時間が長くなるほど検診者の認知障害の進行度が高く評価されるように、設定した図形認識スコアQ6、感情認識スコアQ7、及び記憶スコアQ8を補正してもよい。
更に、CPU31は、図形認識検査、感情認識検査、及び記憶検査においても、検診者の頭部における動揺量、及び検診者の足元の動揺量の少なくとも一方を計測し、計測した動揺量が大きいほど検診者の認知障害の進行度が高く評価されるように、設定した図形認識スコアQ6、感情認識スコアQ7、及び記憶スコアQ8を補正してもよい。
ステップS90において、CPU31は、ステップS10〜ステップS80で実施した各々の検査項目のスコアを用いて、検診者の認知障害の進行度を総合的に表す認知スコアJを算出する。
認知スコアJは、(5)式に示すように両足立ち動揺スコアQ1、片足立ち動揺スコアQ2、動揺差分スコアQ3、重心移動スコアQ4、体勢回復スコアQ5、図形認識スコアQ6、感情認識スコアQ7、及び記憶スコアQ8の加重和で算出される。
ここで、kiは各スコアQiの重みを表す定数である。各スコアQiのうち、認知スコアJに与える影響が大きいスコアほど大きな重みkiをスコアQiに乗じて、認知スコアJを算出する。
各スコアQiは、値が大きいほど検診者の認知障害の進行度が低いことを表しているため、(5)式で算出される認知スコアJも、値が大きいほど検診者の認知障害の進行度が低いことを表している。
なお、認知スコアJの算出式は(5)式に限られない。例えば、健常者グループに属する各健常者の各検査項目におけるスコアの平均値を基準として、当該スコアの平均値からのずれに基づいて、認知スコアJを算出してもよい。
具体的には、検診者の各スコアQiにそれぞれ対応する、健常者グループにおける各スコアの平均値をスコアQMiとすれば、(6)式に示すように、認知スコアJをスコアQiとスコアQMiの差分ΔQiの加重和として算出してもよい。
各スコアQiがスコアQMiから外れるほど、検診者の認知障害の進行度は高いと推定されるため、(6)式で認知スコアJを算出した場合には、認知スコアJの値が大きいほど検診者の認知障害の進行度が高いことを表している。
なお、本実施の形態では説明の便宜上、(5)式を用いて認知スコアJを算出する例について説明する。
ステップS100において、CPU31は、ステップS90で算出した認知スコアJを図9に示したメニュー画面40の結果表示欄46に表示するように、表示ユニット39を制御する。以上により、CPU31は図8に示した評価処理を終了する。
医師は、結果表示欄46に表示された認知スコアJを参考にして、検診者に認知障害が認められるか否かを最終的に判断する。
このように本実施の形態に係る評価システム100によれば、認知能力の把握に用いられる質問の正解率だけでなく、指示を受け付ける前と受け付けた後の検診者の身体バランスを加味して、検診者の認知障害の進行度を評価する。
<第1実施形態の変形例>
上述した各検査項目では、画像を見て質問に答えたり、口頭で発せられた指示に従って身体を動かしたりすることがあるため、認知の程度に関係なく、少なくとも検診者が視覚及び聴覚に基づく情報を処理する能力を備えていることが前提となる。
したがって、評価装置10は、検診者の身体バランスを取得する前に、検診者が視覚及び聴覚に基づく情報を処理する能力を備えているか、すなわち、検診者が評価システム100を用いた認知機能の検査に適した人物であるかを評価するための初期検査を実施することが好ましい。
図14は、検査の開始指示を受け付けた場合に、評価装置10のCPU31によって実行される評価処理の変形例を示すフローチャートである。評価処理を規定する評価プログラムは、例えば評価装置10のROM32に予め記憶されている。評価装置10のCPU31は、ROM32に記憶される評価プログラムを読み込み、評価処理を実行する。
図14に示すフローチャートが図8に示したフローチャートと異なる点は、ステップS2及びS4が追加された点であり、その他の処理は図8に示したフローチャートと同じである。
ステップS2において、CPU31は、検診者に対して初期検査を実施する。初期検査では、検診者の視覚及び聴覚が、以降のステップS20〜S80で実施される各検査項目を正しく受診することができる程度の機能を有しているかを判定するため、視力検査及び聴力検査が行われる。
まず、CPU31は、図15に示すようなランドルト環を表示するようにHMD22を制御する。これに対して、検診者は、HMD22に表示されたランドルト環の欠けた方向を回答して視力を測定する。
検診者はランドルト環の欠けた方向を指差しするといった腕の動きで回答しても、「右」というように口頭で回答してもよい。検診者がジェスチャーで回答した場合は、動きセンサ23で測定された腕の動きから、検診者が指差しした方向がCPU31によって認識される。また、検診者が口頭で回答した場合は、回答がマイク24によって音声データに変換され、CPU31が音声データに対して公知の音声認識処理を行うことで、検診者が回答した方向が認識される。
これにより、CPU31は、検診者の視力が基準視力以上あるか否かを判定する。基準視力は、HMD22に表示される画像を認識することができると考えられる最低の視力に設定される。
また、CPU31は、何らかの指示を合成音声で生成し、生成した指示を図示しないスピーカから出力して、指示が聞こえているか判定する。例えばCPU31は、「このナレーションが聞こえますか?聞こえる場合には画面の“Yes”のボタンを押してください」というような指示を、小さい音量から段階的に音量を大きくしながら出力する。この場合、CPU31は、HMD22に“Yes”と表示したボタンを表示させておく。
検診者が指示の内容を理解し、手を動かして仮想空間に表示される“Yes”のボタンを押下すれば、検診者は指示の内容を理解する理解力があり、かつ、聴力に問題ないことがわかる。なお、CPU31は、どの程度の音量まで上げた場合に検診者が“Yes”のボタンを押下したかによって、検診者の聴力が基準聴力以上あるか否かを判定する。基準聴力は、音声で発せられる指示を聞くことができると考えられる最低の聴力に設定される。
なお、初期検査を実施することで、HMD22、動きセンサ23、マイク24、及び図示しないスピーカといった、検診者の認知障害の進行度の評価(以降、「認知機能の評価」ともいう)に用いられる機材が故障していないことも確認できる。
ステップS4において、CPU31は、以降に実施される検査項目によって、検診者の認知機能の評価を行うことができるか否かを判定する。具体的には、検診者の視力が基準視力以上あり、かつ、検診者の聴力が基準視力以上あり、かつ、検診者が指示通りの動作や回答を行った場合に、CPU31は、評価システム100を用いた検診者の認知機能の評価を行うことができると判定する。
検診者の認知機能の評価を行うことができない場合には、ステップS10〜S100の各処理を実行せずに、図14に示す評価処理を中止する。一方、検診者の認知機能の評価を行うことができる場合には、既に説明したステップS10〜S100の各処理を実行して、検診者の認知機能を評価する。
このように本実施の形態に係る評価システム100の変形例によれば、検診者の認知機能を評価する前に初期検査を実施し、検診者が評価システム100を用いた認知機能の検査に適した人物でなければ、認知機能の評価を中止する。したがって、初期検査を実施せずに検診者の認知機能の評価を行う場合と比較して、評価結果の信頼性が向上することになる。
<第2実施形態>
第1実施形態では、評価システム100を用いて検診者の認知障害の進行度を評価する例について説明したが、評価システム100の用途はこれに限られない。
評価システム100を用いて実施される検査項目には、指示に従って検診者の体を動かす検査項目や、検診者に思考を求める検査項目が含まれる。思考及び適度な運動は、認知能力の維持及び向上につながることが期待されるため、認知機能のトレーニングとしても有効である。
第2実施形態では、評価システム100を用いて検診者に認知機能の改善につながるトレーニングを継続して実施してもらえるような動機付けを与える例について説明する。
なお、本実施の形態に係る評価装置10の機能構成及び電気系統の要部構成は、それぞれ図6に示した第1実施形態に係る評価装置10の機能構成例、及び図7に示した第1実施形態に係る評価装置10の電気系統の要部構成例と同じである。
図16は、トレーニングの開始指示を受け付けた場合に、評価装置10のCPU31によって実行される評価処理の一例を示すフローチャートである。第1実施形態で説明したように、評価処理を規定する評価プログラムは、例えば評価装置10のROM32に予め記憶されている。評価装置10のCPU31は、ROM32に記憶される評価プログラムを読み込み、評価処理を実行する。
トレーニングの開始指示は、例えば医療従事者が表示ユニット39に表示される図17に示すようなメニュー画面40Aを操作することで行われる。図17に示すメニュー画面40Aが図9に示した第1実施形態に係るメニュー画面40と異なる点は、履歴ボタン48が追加された点であり、その他の内容についてはメニュー画面40と同じである。
なお、医療従事者または検診者は、メニュー画面40を操作して、実施する検査項目を予め選択しているものとする。
ステップS200において、CPU31は、メニュー画面40Aを通じて実施の指示を受け付けた検査項目の中から、まだ選択していない何れか1つの検査項目を選択する。メニュー画面40Aを通じて実施の指示を受け付けた検査項目を「指示検査項目」といい、CPU31がステップS200で選択した検査項目を「選択検査項目」という。
ステップS210において、CPU31は、選択検査項目を実施する。なお、実施される検査項目の内容については、第1実施形態で説明した各検査項目の内容と同じである。
ステップS220において、CPU31は、指示検査項目の中に、まだステップS200で選択していない未実施の検査項目が存在するか否かを判定する。
未選択の検査項目が存在する場合にはステップS200に移行して、まだ選択していない何れか1つの検査項目を選択する。すなわち、ステップS200〜S220を実行することで、指示検査項目の各々が実施され、指示検査項目毎にスコアが設定される。
一方、ステップS220の判定処理で、全ての指示検査項目を選択したと判定された場合には、ステップS230に移行する。
ステップS230において、CPU31は、指示検査項目毎のスコアを用いて、検診者の認知障害の進行度を総合的に表す認知スコアJを(5)式に従って算出する。この場合、CPU31は、実施を指示されなかった検査項目のスコアを“0”に設定して認知スコアJを算出する。CPU31は算出した認知スコアJを、指示検査項目及び認知スコアJを算出した日時情報と対応付けて、不揮発性メモリ34に記憶する。
ステップS240において、CPU31は、ステップS230で算出した認知スコアJを,図17に示したメニュー画面40Aの結果表示欄46に表示するように、表示ユニット39を制御する。
なお、医療従事者または検診者によって履歴ボタン48が押下された場合、CPU31は、過去に実施した指示検査項目の認知スコアJを不揮発性メモリ34から取得し、取得した認知スコアJを時系列に沿って示したグラフを表示ユニット39に表示させる制御を行う。
図18は、表示ユニット39に表示される認知スコアJのグラフの一例を示す図である。図18に示すグラフの横軸は評価装置10を用いて検査項目を実施した日時を表し、縦軸は、認知スコアJを表す。図18に示すグラフによって、日々のトレーニングの成果が認知スコアJの変化として示されるため、検診者は、トレーニングの成果を数値として把握することができる。
なお、検診者が毎日同じ検査項目を実施するのではなく、例えば日によって異なる検査項目を実施するような場合には、CPU31は、同じ指示検査項目が実施された日の認知スコアJを不揮発性メモリ34から取得し、取得した認知スコアJを時系列に沿って示したグラフを表示ユニット39に表示させればよい。以上により、図16に示した評価処理を終了する。
このように本実施の形態に係る評価システム100によれば、実施した検査項目から算出される認知スコアJを時系列に沿って出力する。したがって、評価システム100は、検診者にトレーニングを継続して実施する動機付けを与えることになる。
以上、各実施の形態を用いて本発明について説明したが、本発明は各実施の形態に記載の範囲には限定されない。本発明の要旨を逸脱しない範囲で各実施の形態に多様な変更又は改良を加えることができ、当該変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、本発明の要旨を逸脱しない範囲で処理の順序を変更してもよい。
各実施の形態では、一例として評価処理をソフトウェアで実現する形態について説明したが、図8、図14、及び図16に示した各フローチャートと同等の処理を、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)に実装し、ハードウェアで処理させるようにしてもよい。この場合、評価処理をそれぞれソフトウェアで実現した場合と比較して、処理の高速化が図られる。
また、上述した各実施の形態では、評価プログラムがROM32にインストールされている形態について説明したが、これに限定されるものではない。本発明に係る評価プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体に記録された形態で提供することも可能である。例えば、本発明に係る評価プログラムを、CD(Compact Disc)−ROM、又はDVD(Digital Versatile Disc)−ROM等の光ディスクに記録した形態で提供してもよい。また、本発明に係る情報処理プログラムを半導体メモリに記録した形態で提供してもよい。
更に、評価装置10は通信回線2を通じて、外部装置から本発明に係る評価プログラムを取得するようにしてもよい。
2 通信回線、4 軌跡、10 評価装置、11 受付部、12 取得部、13 計測部、14 回答判定部、15 評価部、16 出力部、20 測定装置、21 足圧センサ、22 HMD、23 動きセンサ、24 マイク、30 コンピュータ、31 CPU、32 ROM、33 RAM、34 不揮発性メモリ、37 通信ユニット、38 入力ユニット、39 表示ユニット、40(40A) メニュー画面、42 選択領域、44 計測ボタン、46 結果表示欄、48 履歴ボタン、100 評価システム

Claims (14)

  1. 指示を受け付ける受付部と、
    前記受付部で前記指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得する取得部と、
    前記指示を受け付けた後の前記指標が、前記指示を受け付ける前の前記指標に戻るまでの回復時間を計測する計測部と、
    前記計測部で計測した前記回復時間と前記取得部で取得した前記指標を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する評価部と、
    を備えた評価装置。
  2. 指示を受け付ける受付部と、
    前記受付部で前記指示を受け付ける前と受け付けた後のそれぞれについて、検診者の身体バランスを示す指標を取得する取得部と、
    前記取得部で取得した前記指標から前記指示を受け付けた前後における前記検診者の身体の動揺量を計測する計測部と、
    前記計測部で計測された動揺量を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する評価部と、
    を備えた評価装置。
  3. 前記指示は、前記検診者の身体を動揺する指示であり、
    前記評価部は、前記回復時間と前記指標から得られる、前記検診者の身体を動揺する前の姿勢に戻る回復速度を用いて、前記検診者の認知障害の進行度を評価する
    請求項1記載の評価装置。
  4. 前記評価部は、前記回復速度が速いほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う
    請求項3記載の評価装置。
  5. 前記検診者の身体の動揺量に、前記検診者に前記検診者の平衡感覚に影響を与える映像を見せた場合における前記検診者の頭部または足元のそれぞれの動揺量を表す第1動揺量と、前記映像を見せない場合の前記検診者の頭部または足元のそれぞれの動揺量を表す第2動揺量が含まれ、
    前記評価部は、前記第1動揺量と予め設定された第1基準動揺量との差分、及び前記第2動揺量と予め設定された第2基準動揺量との差分が小さいほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う
    請求項2記載の評価装置。
  6. 前記第1基準動揺量及び前記第2基準動揺量が、認知障害が認められないグループに属する各々の人の身体バランスから設定された
    請求項5記載の評価装置。
  7. 前記評価部は、前記第1動揺量と前記第2動揺量の差分と、予め設定された基準差分との差分が小さいほど、前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う
    請求項5または請求項6記載の評価装置。
  8. 前記基準差分が、認知障害が認められないグループに属する各々の人の前記第1動揺量と前記第2動揺量の差分から設定された
    請求項7記載の評価装置。
  9. 前記計測部は、前記指示によって要求された動作の完了時間を更に計測し、
    前記評価部は、前記完了時間が短いほど前記検診者の認知障害の進行度が低くなるような評価を行う
    請求項1〜請求項8の何れか1項に記載の評価装置。
  10. 前記評価部は、前記取得部で前記検診者の身体バランスを取得する前に、前記検診者が認知機能の検査に適した人物であるかを評価するための初期検査を実施し、前記初期検査の検査結果が予め定めた基準を満足しない場合、前記検診者に対する認知障害の進行度の評価を中止する
    請求項1〜請求項9の何れか1項に記載の評価装置。
  11. 前記初期検査に視力検査及び聴力検査が含まれ、
    前記評価部は、視力検査及び聴力検査の少なくとも一方が前記予め定めた基準を満足しない場合、前記検診者に対する認知障害の進行度の評価を中止する
    請求項10記載の評価装置。
  12. 前記評価部で評価した前記検診者の認知障害の進行度を時系列に沿って出力する出力部を備えた
    請求項1〜請求項11の何れか1項に記載の評価装置。
  13. コンピュータを、請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の評価装置の各部として機能させるための評価プログラム。
  14. 検診者の身体状況を測定する測定装置と、
    請求項1〜請求項12の何れか1項に記載の評価装置と、
    を含む評価システム。
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