JP2021000869A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構造で軸受固定部材の締め付けの緩みに起因する軸受の脱落を防止すること。【解決手段】ステアリング装置1は、軸受81及び軸受81に対して軸方向に隣接して配置され軸受81を固定する軸受固定部材82が組み付けられる第一ハウジング40と、第一ハウジング40に対して、軸受固定部材82に軸方向で対向するように組み付けられる第二ハウジング50と、を備える。第一ハウジング40と第二ハウジング50との組み付けが完了した状態における軸受固定部材82と第二ハウジング50との間の軸方向距離は、軸受固定部材82が第一ハウジング40への組付状態から第一ハウジング40から脱落する状態に至るまでに要する所定軸方向移動距離よりも小さい。【選択図】図2

Description

本発明は、ステアリング装置に関する。
従来、電動モータを用いて車両運転者によるステアリングホイールの操舵操作を補助するアシストトルクを付与するステアリング装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。このステアリング装置は、ピニオン歯が形成されたピニオンシャフトと、ラック歯が形成されたラックシャフトと、を備えている。ピニオンシャフトは、減速機構を介して電動モータに接続されている。電動モータの回転トルクは、減速機構を介してピニオンシャフトに伝達される。ピニオンシャフトのピニオン歯は、ラックシャフトのラック歯に噛合している。ラックシャフトは、ステアリングホイールの操舵操作により直接に車両左右方向に直線運動することが可能である。また、電動モータからピニオンシャフトに伝達された回転トルクは、ラックシャフトの直線運動に変換される。ラックシャフトの両端には、ボールジョイント及びタイロッドなどを介して転舵輪が連結されている。ラックシャフトが車両左右方向に直線運動すると、転舵輪が転舵される。この際、電動モータからの回転トルクがラックシャフトの直線運動に変換された分は、車両運転者による操舵操作を補助するアシストトルクとなる。
上記のステアリング装置において、ピニオンシャフトとラックシャフトとの噛み合い部は、筒状の収容部を有するラックハウジングに収容されている。また、減速機構とピニオンシャフトとの噛み合い部は、筒状の収容部を有するウォームハウジングに収容されている。ウォームハウジングは、ラックハウジングに組み付けられて固定される。ウォームハウジングの内周には、ピニオンシャフトを回転可能に支持する軸受が圧入されている。
上記の軸受がウォームハウジングから脱落しひいてはピニオンシャフトがウォームハウジングから抜けるのを防止するうえでは、トッププラグなどの軸受固定部材をウォームハウジングに組み付けることが有効である。この軸受固定部材は、軸方向に向いた軸方向端面と、ピニオンシャフトが挿通される挿通孔と、を有する筒状の部材である。ウォームハウジングにピニオンシャフトが配置されかつ軸受が圧入された後、軸受固定部材は、そのウォームハウジングにラックハウジング側の軸方向から挿通孔にピニオンシャフトが挿通されるように組み付けて、上記の軸受に対して軸方向に隣接して当接するまでウォームハウジングに螺合により締め付けられる。この軸受固定部材によれば、軸受がウォームハウジングから脱落するのを防止することができる。
特開2018−203135号公報
ところで、ステアリング装置の製造後、上記の軸受固定部材の締め付けが緩むと、ウォームハウジングからの軸受の脱落を抑えることができなくなる。そこで、軸受固定部材の締め付けの緩みを防止するうえで、軸受固定部材とは別体のロックナットを用いること、或いは、軸受固定部材の締め付け後にカシメ処理を行うことが考えられる。これらの構成によれば、軸受固定部材の締め付け後にロックナットが締め付けられ或いはカシメ処理が行われるので、その軸受固定部材の締め付けの緩みを防止することができる。
しかしながら、軸受固定部材の締め付けの緩みを防止するためにロックナットが用いられ或いはカシメ処理が行われると、部品点数が増加して製造コストが上昇し或いは組み付け性が低下してしまう。
本発明は、簡易な構造で軸受固定部材の締め付けの緩みに起因する軸受の脱落を防止することが可能なステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様であるステアリング装置は、軸受及び前記軸受に対して軸方向に隣接して配置され前記軸受を固定する軸受固定部材が組み付けられる第一ハウジングと、前記第一ハウジングに対して、前記軸受固定部材に軸方向で対向するように組み付けられる第二ハウジングと、を備えるステアリング装置であって、前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとの組み付けが完了した状態における前記軸受固定部材と前記第二ハウジングとの間の軸方向距離は、前記軸受固定部材が前記第一ハウジングへの組付状態から前記第一ハウジングから脱落する状態に至るまでに要する所定軸方向移動距離よりも小さい。
このステアリング装置によれば、第一ハウジングと第二ハウジングとの組み付けが完了した後、軸受固定部材が第一ハウジングへの組付状態から緩んだときに、その軸受固定部材が第一ハウジングから抜けて脱落する前に、その軸受固定部材が第二ハウジングに当接するので、軸受固定部材が第一ハウジングに対して更に軸方向に移動するのは規制される。このため、軸受固定部材が第一ハウジングから脱落するのは回避され、軸受固定部材の緩みに起因する第一ハウジングからの軸受の脱落は防止される。
本発明の一実施形態に係るステアリング装置の全体構成図である。 実施形態のステアリング装置の要部の断面図である。 実施形態のステアリング装置が備える、第一ハウジングに対して組み付けられた軸受固定部材を軸方向から見た図である。 実施形態のステアリング装置が備える、第一ハウジングに対して組み付けられる第二ハウジングの要部を軸方向から見た図である。 本発明の一変形形態に係るステアリング装置が備える、第一ハウジングに対して組み付けられる第二ハウジングの要部を軸方向から見た図である。
図面を参照して、本発明の一実施形態に係るステアリング装置1について説明する。
(1.ステアリング装置の全体構成)
ステアリング装置1は、車両に搭載されており、車両運転者によるステアリングホイールの操舵操作により車両の転舵輪を転舵させる装置である。ステアリング装置1は、電動モータを用いて車両運転者による操舵操作を補助する電動パワーステアリング装置である。
ステアリング装置1は、図1に示す如く、ステアリングシャフト10を備えている。ステアリングシャフト10は、車幅方向Aに対して直交する方向に線状に延びている。ステアリングシャフト10は、ユニバーサルジョイントなどを介して連結される複数のシャフトを有している。ステアリングシャフト10の一端部には、車両運転者により回転操作されるステアリングホイール11が連結されている。ステアリングシャフト10は、ステアリングホイール11の回転に伴って回転する。ステアリングシャフト10の他端部には、ピニオン歯12が形成されている。
ステアリング装置1は、ラックシャフト20を備えている。ラックシャフト20は、車幅方向Aに線状に延びている。ラックシャフト20の一端側には、第一ラック歯21が形成されている。ステアリングシャフト10のピニオン歯12とラックシャフト20の第一ラック歯21とは、互いに噛合している。ピニオン歯12と第一ラック歯21とは、ラックアンドピニオン機構を構成している。ラックシャフト20は、ステアリングシャフト10の回転に伴って車幅方向Aに移動する。
車両運転者による操舵操作によりステアリングホイール11に加わった回転トルクは、ステアリングシャフト10に付与されると共に、その後にラックアンドピニオン機構を介してラックシャフト20に付与される。ステアリングシャフト10の回転運動は、ラックシャフト20の車幅方向Aへの直線運動に変換される。
ラックシャフト20の軸方向両端部には、ボールジョイント22を介してタイロッド23が揺動可能に連結されている。タイロッド23には、ナックルアーム24を介して転舵輪25が連結されている。転舵輪25は、ラックシャフト20の車幅方向Aへの移動により転舵される。この転舵輪25の転舵により車両は左右に操舵される。
ステアリング装置1は、例えばいわゆるデュアルピニオンタイプの電動パワーステアリング装置(DP−EPS)である。ステアリング装置1は、操舵補助装置30を備えている。操舵補助装置30は、車両運転者によるステアリングホイール11の操舵操作を補助するアシストトルクを発生する装置である。操舵補助装置30は、電動モータ31と、減速機構32と、ピニオンシャフト33と、を有している。
電動モータ31は、ステアリングホイール11の操舵操作に伴う操舵トルクや車両車速に応じたアシストトルクを発生する。電動モータ31の出力軸は、減速機構32に連結されている。減速機構32は、電動モータ31の出力軸の回転を減速させる機構である。減速機構32は、ウォーム32aと、ウォームホイール32bと、を有している。ウォーム32aは、電動モータ31の出力軸に一体回転するように連結された駆動ギヤである。ウォームホイール32bは、ウォーム32aに噛合する減速ギヤであり、電動モータ31の出力軸の回転を減速させて回転する。
ピニオンシャフト33は、ステアリングシャフト10とは別に設けられたシャフトである。ピニオンシャフト33は、車幅方向Aに対して直交する方向に線状に延びている。ピニオンシャフト33は、ウォームホイール32bに圧入嵌合されている。ピニオンシャフト33は、ウォームホイール32bに一体で回転する。ピニオンシャフト33には、ピニオン歯34が形成されている。ラックシャフト20の他端側には、第二ラック歯26が形成されている。ピニオンシャフト33のピニオン歯34とラックシャフト20の第二ラック歯26とは、互いに噛合している。ピニオン歯34と第二ラック歯26とは、ラックアンドピニオン機構を構成している。ラックシャフト20は、ピニオンシャフト33の回転に伴って車幅方向Aに移動する。
電動モータ31の発生したアシストトルクは、減速機構32を介してピニオンシャフト33に付与されると共に、その後にラックアンドピニオン機構を介してラックシャフト20に付与される。電動モータ31の回転運動は、ラックシャフト20の車幅方向Aへの直線運動に変換される。従って、操舵補助装置30により発生したアシストトルクをラックシャフト20に付与して転舵輪25の転舵を補助することができる。
ステアリング装置1は、第一ハウジング40と、第二ハウジング50と、カバー部材60と、を備えている。第一ハウジング40は、操舵補助装置30の減速機構32及びピニオンシャフト33を収容するウォームハウジングである。第二ハウジング50は、ステアリングシャフト10、ピニオンシャフト33、及びラックシャフト20を収容するラックハウジングである。以下、第一ハウジング40をウォームハウジング40と、第二ハウジング50をラックハウジング50と、それぞれ称す。カバー部材60は、ウォームハウジング40の開口を塞ぐ蓋部材である。
ラックハウジング50は、例えばダイカストにより形成されている。ラックハウジング50は、本体筒部51と、第一ピニオンギヤ収容部52と、第二ピニオンギヤ収容部53と、を有している。本体筒部51は、ラックシャフト20を車幅方向Aに移動可能に収容する部位である。本体筒部51は、円筒状に形成されて、車幅方向Aに延びている。第一ピニオンギヤ収容部52は、ステアリングシャフト10のピニオン歯12を含む箇所を収容する部位である。第二ピニオンギヤ収容部53は、ピニオンシャフト33のピニオン歯34を含む箇所を収容する部位である。
ラックハウジング50は、また、図2に示す如く、サポート収容部54を有している。サポート収容部54は、本体筒部51に交差して連通するように形成されている。サポート収容部54は、第二ピニオンギヤ収容部53の形成箇所に近接して設けられている。サポート収容部54は、本体筒部51から車両前後方向に円筒状に延びている。サポート収容部54には、ラックガイド機構70が収容されている。ラックガイド機構70は、ラックシャフト20をピニオンシャフト33に弾性的に押し付けることにより、ラックシャフト20の第二ラック歯26とピニオンシャフト33のピニオン歯34との噛み合いを良好な状態に維持するための機構である。
ラックガイド機構70は、サポートヨーク71と、キャップ72と、コイルバネ73と、を有している。サポートヨーク71は、サポート収容部54の内周面に摺接するように円柱状に形成された部材である。サポートヨーク71は、ラックシャフト20の第二ラック歯26の外周面に摺接するサポート溝74と、そのサポート溝74とは反対側に設けられたバネ収容溝75と、を有している。キャップ72は、サポート収容部54の開口を閉塞する部材である。キャップ72は、サポート収容部54の内周面に螺合される。キャップ72は、サポート収容部54の内周面への螺合によりサポートヨーク71をサポート収容部54内で進退移動させることが可能である。
コイルバネ73は、サポートヨーク71のバネ収容溝75に収容されている。コイルバネ73は、サポートヨーク71とキャップ72との間で一端がバネ収容溝75の底面に固定されかつ他端がキャップ72の裏面に固定されるように配置されている。コイルバネ73は、サポートヨーク71とキャップ72との間で発生する付勢力をサポートヨーク71に付与する。この付勢力がサポートヨーク71に付与されると、ラックシャフト20がピニオンシャフト33側に押し付けられるので、ラックシャフト20の第二ラック歯26とピニオンシャフト33のピニオン歯34との噛み合いが良好になる。この噛み合いは、ラックガイド機構70によるラックシャフト20からピニオンシャフト33への押し付け力の増減により調整される。
第二ピニオンギヤ収容部53は、収容筒部53aと、外壁部53bと、フランジ部53cと、を有している。収容筒部53aは、ピニオンシャフト33におけるピニオン歯34とラックシャフト20の第二ラック歯26との噛み合い箇所を含む軸方向下端側を収容する部位である。収容筒部53aは、有底円筒状に形成されている。ピニオンシャフト33は、軸受80を介して収容筒部53aの底部に回転可能に支持されている。軸受80は、例えば針状ころ軸受である。外壁部53bは、収容筒部53aの軸方向開口側端部である軸方向上端部から外周側に向けて延びると共に上方に向けて延びた状態で環状に形成された筒状部位である。外壁部53bは、収容筒部53aの外径よりも大きな外径を有している。フランジ部53cは、外壁部53bから外周側に向けて突出するフランジ状に形成された部位である。フランジ部53cは、外壁部53bの外周側に複数箇所(例えば三箇所)設けられている。
ウォームハウジング40は、例えばダイカストにより形成されている。ウォームハウジング40は、円筒部41と、フランジ部42と、内鍔部43と、ウォーム収容部44と、を有している。円筒部41は、減速機構32のウォームホイール32b及びピニオンシャフト33の軸方向上端側を収容する部位である。フランジ部42は、円筒部41の軸方向下端部から外周側に受けて突出するフランジ状に形成された部位である。フランジ部42は、円筒部41の外周側に、上記のフランジ部53cに対応して複数箇所(例えば三箇所)設けられている。内鍔部43は、円筒部41の下端部から内周側に受けて突出する環状に形成された部位である。ウォーム収容部44は、電動モータ31の出力軸に連結するウォーム32aを収容する部位である。
内鍔部43は、内周側端部から下方に突出する補助筒部43aを有している。ウォームハウジング40は、内鍔部43の補助筒部43aが第二ピニオンギヤ収容部53の外壁部53bの内側に嵌ることによりラックハウジング50に組み付けられている。すなわち、ウォームハウジング40は、補助筒部43aにてラックハウジング50にインロー嵌合されている。また、ウォームハウジング40とラックハウジング50とは、フランジ部42,53cそれぞれに設けられたボルト孔に挿通されるボルト(図示せず)によって互いに締結されている。
ピニオンシャフト33は、軸受81を介してウォームハウジング40の内鍔部43の補助筒部43aに回転可能に支持されている。従って、ピニオンシャフト33は、軸方向下端部にて軸受80を介してラックハウジング50の第二ピニオンギヤ収容部53の収容筒部53aに回転可能に支持されると共に、軸方向中央部にて軸受81を介してウォームハウジング40の内鍔部43の補助筒部43aに回転可能に支持される。
軸受81は、例えば玉軸受である。軸受81は、ウォームハウジング40及びピニオンシャフト33に圧入されて、ウォームハウジング40に組み付けられる。軸受81は、外輪81aと、内輪81bと、ボール81cと、を有している。外輪81aは、ウォームハウジング40の補助筒部43aの内周側に下方側から挿入されて、補助筒部43aの上端部から内周側に受けて突出する突出部43bに上方への移動が規制されるように補助筒部43aに嵌められる。内輪81bは、ピニオンシャフト33の外周側に下方側から挿入されて、ピニオンシャフト33の軸方向上端側に設けられた段差部33aに上方への移動が規制されるようにピニオンシャフト33に嵌められる。ボール81cは、外輪81aと内輪81bとの間で転動可能に配置されている。
ウォームハウジング40には、また、軸受固定部材82が組み付けられている。軸受固定部材82は、トッププラグなどの、ウォームハウジング40に組み付けられた軸受81の軸方向Bへの移動を規制してその軸受81をウォームハウジング40に固定する部材である。軸受固定部材82は、軸受81に対してピニオンシャフト33の軸方向B(具体的には、下方)に隣接して配置される。軸受固定部材82は、円筒状に形成されている。軸受固定部材82の外周面には、雄ネジが形成されている。ウォームハウジング40の補助筒部43aの内周面には、雌ネジが形成されている。軸受固定部材82は、図3に示す如く、補助筒部43aに螺合により締め付けられる。軸受固定部材82は、補助筒部43aに対して所定角度以上回転して螺合されると、その補助筒部43aから脱落することなく取り付けられる。
軸受固定部材82は、軸方向上端面82aと、挿通孔82bと、軸方向下端面82cと、を有している。軸方向上端面82aは、ウォームハウジング40への軸受固定部材82の組付後、軸方向Bの上方に向く面であって、軸受81に当接し得る当接面である。軸方向上端面82aは、環状に形成された面である。挿通孔82bは、ピニオンシャフト33が挿通される孔である。補助筒部43aに対する軸受固定部材82の螺合は、回転角度が上記所定角度以上になりかつ軸方向上端面82aが軸受81に対して軸方向Bに隣接して当接するまで行われる。軸方向下端面82cは、ウォームハウジング40への軸受固定部材82の組付後、軸方向Bの下方に向く面であって、ラックハウジング50に対向する対向面である。
ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けは、ラックハウジング50の収容筒部53aの上端部が軸受固定部材82に軸方向Bで対向するように行われる。ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した状態におけるラックハウジング50と軸受固定部材82との間の距離(以下、軸方向距離と称す。)は、その軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から脱落状態に至るまでに要する緩み方向への螺合による所定軸方向移動距離よりも小さいように設定されている。尚、この軸方向距離は、その軸方向距離相当分だけ軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から緩んだときにも軸受81がピニオンシャフト33をウォームハウジング40に対して回転可能に支持する機能を確保できる距離に設定されている。
尚、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した状態において、ラックハウジング50と軸受固定部材82とは、互いに軸方向Bで当接していてもよいし、また、軸方向Bに隙間を介して対向していてもよい。図2には、ラックハウジング50と軸受固定部材82とが軸方向Bに隙間83を介して対向している状況が示されている。以下、ラックハウジング50と軸受固定部材82との間に隙間83が存在するものとし、ラックハウジング50と軸受固定部材82とが隙間83を介して対向しているものとする。
ラックハウジング50の第二ピニオンギヤ収容部53は、また、突起部53dを有している。突起部53dは、ピニオンシャフト33の軸方向下端側を収容する収容筒部53aの上端部(尚、その収容筒部53aと外壁部53bとを接続する接続部を含む。)の軸方向Bの上方に向いた軸方向面53eから上方に向けて突出している。突起部53dは、軸方向面53eにおける軸受固定部材82の軸方向下端面82cに対向する位置に設けられている。突起部53dは、図4に示す如く、軸方向Bにピン状に延びるように形成されている。突起部53dは、収容筒部53aの周方向において不連続に一つ以上の所定数(図4においては、その周方向に離間して4つ)だけ設けられている。上記の軸方向距離は、突起部53dの先端と軸受固定部材82の軸方向下端面82cとの間の距離である。
ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した状態において、突起部53dの先端と軸受固定部材82の軸方向下端面82cとは、軸方向Bに隙間83を介して対向している。この隙間83の大きさは、軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から脱落状態に至るまでに要する緩み方向への螺合による所定軸方向移動距離よりも小さい。
ウォーム収容部44は、円筒部41に連通するように形成されている。ウォーム収容部44に収容されたウォーム32aは、円筒部41に収容されたウォームホイール32bに噛み合っている。円筒部41の上端は、開口している。カバー部材60は、円盤状に形成されている。カバー部材60は、ウォームハウジング40の円筒部41の開口を閉塞している。尚、カバー部材60とウォームハウジング40との間には、合成樹脂などのシール部材が配置されていてよい。
(2.ステアリング装置の組立手順)
まず、ウォームハウジング40のウォーム収容部44にウォーム32aが配置される。そして、ウォームハウジング40に円筒部41の軸方向外方(図2における上方)から、ウォームホイール32bに圧入嵌合されたピニオンシャフト33が挿入され、その円筒部41にウォームホイール32b及びピニオンシャフト33の軸方向上端側が配置される。この配置は、ウォームホイール32bがウォーム収容部44内のウォーム32aに噛合するように行われる。
次に、ウォームハウジング40の内鍔部43の補助筒部43aに軸方向内方(図2における下方)から軸受81が突出部43b及び段差部33aに当接するまで圧入されると共に、その後、その補助筒部43aに下方側から軸受固定部材82が螺合により締め付けられる。この締め付けが行われると、ピニオンシャフト33がウォームハウジング40に対して回転可能に保持される。そして、その締め付け完了後、ウォームハウジング40とラックハウジング50とが互いに組み付けられる。具体的には、ウォームハウジング40の補助筒部43aがラックハウジング50の第二ピニオンギヤ収容部53の外壁部53bの内側に嵌められると共に、その状態でウォームハウジング40とラックハウジング50とがボルト締結される。
(3.ステアリング装置の動作)
上記のステアリング装置1において、ステアリングホイール11が回転操作されると、その操舵トルクがステアリングシャフト10に伝達され、ピニオン歯12と第一ラック歯21とからなるラックアンドピニオン機構を介してラックシャフト20が車幅方向Aに移動される。また、ステアリングシャフト10に入力された操舵トルクは、トルクセンサなどを用いて検出される。操舵補助装置30の電動モータ31は、操舵トルクや車速などに基づいて回転制御される。電動モータ31が回転制御されると、その電動モータ31が発生したアシストトルクが、減速機構32を介してピニオンシャフト33に伝達され、ピニオン歯34と第二ラック歯26とからなるラックアンドピニオン機構を介してラックシャフト20を車幅方向Aに移動させる駆動力に変換される。
電動モータ31によるアシストトルクがラックシャフト20の直線運動に変換されれば、運転者がステアリングホイール11を操作してそのラックシャフト20を車幅方向Aに移動させる際に必要となる操舵トルクが軽減される。ラックシャフト20が車幅方向Aに移動されると、ボールジョイント22、タイロッド23、及びナックルアーム24を介して転舵輪25の向きが変更される。従って、ステアリング装置1によれば、運転者によるステアリングホイール11への操舵トルクだけでなく、その操舵トルクなどに応じた電動モータ31によるアシストトルクをもラックシャフト20に付与して、そのラックシャフト20を車幅方向Aに移動させることができるので、運転者がステアリングホイール11を操作する際に必要となる操舵トルクを補助することができる。
(4.ステアリング装置の効果)
ステアリング装置1において、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した状態におけるラックハウジング50と軸受固定部材82との間の軸方向距離は、その軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から脱落状態に至るまでに要する緩み方向への螺合による所定軸方向移動距離よりも小さい。具体的には、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した状態において、突起部53dの先端と軸受固定部材82の軸方向下端面82cとは軸方向Bに離間し、その離間する隙間83の大きさは、軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から脱落状態に至るまでに要する緩み方向への螺合による所定軸方向移動距離よりも小さい。
この構造においては、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付けが完了した後、軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から緩んだときに、その軸受固定部材82が補助筒部43aから抜けて脱落する前に、その軸受固定部材82の軸方向下端面82cが突起部53dの先端に当接する。軸受固定部材82が補助筒部43aから脱落する前に、その軸受固定部材82の軸方向下端面82cが突起部53dの先端に当接すれば、軸受固定部材82が補助筒部43aに対して更に軸方向に移動するのは規制されるので、その軸受固定部材82が補助筒部43aから脱落することは回避される。
従って、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付け完了後、軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から緩んだときにも、その緩みが軸受固定部材82の脱落に至るまで生ずるのを防止することができ、これにより、その軸受固定部材82の締め付けの緩みに起因して軸受81が補助筒部43aから軸方向Bに抜けて脱落しひいてはピニオンシャフト33が軸方向Bに抜けるのを防止することができる。
このステアリング装置1においては、軸受固定部材82の締め付けの緩みに起因する軸受81の脱落を防止するうえで、その軸受固定部材82の緩み自体を規制するロックナットを設けることを不要とすることができる。また、軸受81の脱落を防止するうえで、軸受81とウォームハウジング40又はピニオンシャフト33とをカシメ固定する或いは軸受固定部材82とウォームハウジング40又はピニオンシャフト33とをカシメ固定することを不要とすることができる。このため、ステアリング装置1によれば、ロックナットやカシメを用いることなく簡易な構造で、軸受固定部材82の締め付けの緩みに起因する軸受81の脱落を防止することができる。
また、ステアリング装置1においては、ラックハウジング50に、軸受固定部材82の脱落防止のための突起部53dが設けられている。この突起部53dは、第二ピニオンギヤ収容部53の軸方向Bの上方に向いた軸方向面53eから上方に向けて突出するように形成されている。この構造においては、突起部53dの周囲(特に、第二ピニオンギヤ収容部53の外壁部53bと突起部53dとの間を含む。)に空間が形成される。
ラックハウジング50とウォームハウジング40とが組み付けられた状態において、第二ピニオンギヤ収容部53の外壁部53bと突起部53dとの間に形成される空間の軸方向Bの上方には、ウォームハウジング40の補助筒部43aが位置する。このため、突起部53dによれば、ラックハウジング50とウォームハウジング40とが組み付けられた状態で補助筒部43aの軸方向先端がラックハウジング50に当接して干渉するのを確実に防止することができる。また、突起部53dによれば、収容筒部53aの上端部と外壁部53bとの接続部全体を軸方向Bに突起部53dの軸方向長さに相当する分だけ厚肉にすることが不要になるので、その対比構造に比べて、軽量化して低コスト化することが可能である。
更に、ステアリング装置1においては、突起部53dが、ラックハウジング50に軸方向Bにピン状に延びている。このため、突起部がラックハウジング50に周方向に亘って環状に形成される構造に比べて、軽量化して低コスト化することが可能である。
(5.変形形態)
ところで、上記の実施形態においては、軸受固定部材82が、操舵補助装置30の電動モータ31の回転に伴って一体回転するピニオンシャフト33の軸方向中央部を支持する軸受81に対して軸方向Bに隣接して配置されて、その軸受81を固定している。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、軸受固定部材82が固定する対象の軸受を、ピニオンシャフト33の軸方向端部を支持する軸受とすることとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、軸受81及び軸受固定部材82がウォームハウジング40に対して組み付けられるものとし、軸受固定部材82の脱落防止のための突起部53dがラックハウジング50に設けられるものとしている。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、逆に、軸受81及び軸受固定部材82がラックハウジング50に対して組み付けられるものとし、軸受固定部材82の脱落防止のための突起部がウォームハウジング40に設けられるものとしてもよい。
また、上記の実施形態においては、ウォームハウジング40に組み付けられた軸受固定部材82の脱落防止のため、ラックハウジング50に軸方向面53eから上方に向けて突出する突起部53dを設けることとしている。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、ラックハウジング50を、上記の突起部53dを設けることなく、軸方向面53e自体の軸方向位置が軸受固定部材82に近接するように形成するものとし、ラックハウジング50とウォームハウジング40との組み付け完了状態で、ラックハウジング50の軸方向面53eとウォームハウジング40に組み付けられた軸受固定部材82との軸方向距離が、軸受固定部材82が補助筒部43aへの組付状態から脱落状態に至るまでに要する緩み方向への螺合による所定軸方向移動距離よりも小さいように設定されていてもよい。
また、上記の実施形態においては、ラックハウジング50に設けられた突起部53dが、図4に示す如く、軸方向Bにピン状に延びるように形成されている。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、突起部53dが、図5に示す如く、軸方向面53eに収容筒部53aの周方向に亘って環状に連続するように形成されていてもよい。
更に、上記の実施形態においては、操舵補助装置30が有するピニオンシャフト33を支持する軸受81及びその軸受81を固定する軸受固定部材82が組み付けられるウォームハウジング40と、そのウォームハウジング40に対して組み付けられるラックハウジング50と、を備えるステアリング装置1が用いられている。しかし、本発明は、これに限定されるものではなく、軸受及びその軸受を固定する軸受固定部材が組み付けられる第一ハウジングと、その第一ハウジングに対して組み付けられる第二ハウジングと、を備えるステアリング装置に適用することとすればよい。
尚、本発明は、上述した実施形態や変形例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更を施すことが可能である。
1:ステアリング装置、20:ラックシャフト、33:ピニオンシャフト、40:第一ハウジング(ウォームハウジング)、50:第二ハウジング(ラックハウジング)、53:第二ピニオンギヤ収容部、53a:収容筒部、53b:外壁部、53d:突起部、53e:軸方向面、81:軸受、82:軸受固定部材、83:隙間。

Claims (4)

  1. 軸受及び前記軸受に対して軸方向に隣接して配置され前記軸受を固定する軸受固定部材が組み付けられる第一ハウジングと、
    前記第一ハウジングに対して、前記軸受固定部材に軸方向で対向するように組み付けられる第二ハウジングと、
    を備えるステアリング装置であって、
    前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとの組み付けが完了した状態における前記軸受固定部材と前記第二ハウジングとの間の軸方向距離は、前記軸受固定部材が前記第一ハウジングへの組付状態から前記第一ハウジングから脱落する状態に至るまでに要する所定軸方向移動距離よりも小さい、ステアリング装置。
  2. 前記第一ハウジングと前記第二ハウジングとの組み付けが完了した状態において、前記軸受固定部材と前記第二ハウジングとは、隙間を介して対向している、請求項1に記載されたステアリング装置。
  3. 前記第二ハウジングは、前記軸受により回転可能に支持される軸の一部を収容する収容筒部と、前記収容筒部における前記第一ハウジング側に向いた軸方向面から軸方向に突出する突起部と、を有し、
    前記軸方向距離は、前記軸受固定部材と前記突起部との間の距離である、請求項1又は2に記載のステアリング装置。
  4. 前記突起部は、前記収容筒部の軸方向に延び、前記収容筒部の周方向において不連続に一つ以上設けられている、請求項3に記載のステアリング装置。
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