JP2020536282A - 眼科用レンズを評価する方法、眼科用レンズを製造するための関連評価システム及び産業アセンブリ - Google Patents

眼科用レンズを評価する方法、眼科用レンズを製造するための関連評価システム及び産業アセンブリ Download PDF

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Abstract

視覚性能パラメータ(VPP)に従って所与の装着者の眼科用レンズ(1)を評価する方法であって、所与の装着者のデータを提供する工程と、装着者の視覚性能パラメータ公差範囲(VPPV1、VPPV2)を提供する工程と、光幾何学的特徴により特徴付けられる評価対象眼科用レンズを提供する工程と、モデルに基づき評価対象レンズの視覚性能パラメータの値を計算する工程と、視覚性能パラメータの計算値と視覚性能パラメータ公差範囲を比較することにより眼科用レンズを評価する工程を含む方法。本方法は眼科用レンズ(1)の品質検査を行う際に実施される。

Description

本発明は、一般的には視覚改善に関し、より具体的には眼科用レンズ(ophthalmic lens)を評価する方法に関する。本発明はまた、評価システムと、眼科用レンズを製造するための産業アセンブリとに関する。
眼科用レンズは眼の前に装着される矯正レンズ又は非矯正レンズである。矯正レンズは近視、遠視、乱視及び老視を治療するために主として使用される。
本発明によると、眼科用レンズは、「眼鏡(glasses)」又は「眼鏡(spectacles)」を指し、顔の上(眼の前の短距離の位置)に装着される、又は、眼上に装着される「コンタクトレンズ」も指す。
一実施形態によると、本発明は単焦点眼科用レンズに関する。別の実施形態によると、本発明は多焦点眼科用レンズ、例えば累進加入度眼科用レンズに関する。
眼科用レンズは、レンズブランク又は半完成レンズブランクを成形することにより又はその表面仕上げをすることにより製造され得、レンズブランク又は半完成レンズブランクは通常、成形により製造される。
製造された眼科用レンズは配送の前に完全に検査される。品質検査は、例えば塵、損傷及び色に関する目視検査と、個々の眼科用レンズが光学的及び幾何学的仕様を満足するかどうかを、例えば製造された眼科用レンズの屈折力、軸、円柱度数、プリズム度数、厚さ、設計、径又は形状を測定することにより検査することとを含み得る。
本発明者らは、所与の装着者の視覚快適性又は装着満足度を改善するように、所与の装着者の眼科用レンズを評価するための新しい道筋を提供する必要性が依然としてあるということに気付いた。
例えば、ISOの光学的公差を満足するレンズは、著しい視力損失(0.05logMARより大きく、これは平均装着者の感度閾値を超える)を与え得る。
国際公開第2017/064065A1号パンフレットは、局所光学的判断基準と閾値との間の条件が満たされる領域を計算し前記領域に従って眼科用レンズの3次元性能を判断する工程を含む眼科用レンズの3次元性能を判断する方法と、また前記方法を含む眼科用レンズを計算する方法とを開示する。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、製造された眼科用レンズの品質検査を行う際に装着者の視覚快適性又は装着満足度を改善するための関連するデータを考慮する可能性がある所与の装着者の眼科用レンズを評価する方法を提供することである。
この目的のため、本発明の主題は、視覚性能パラメータ(VPP)に従って所与の装着者の眼科用レンズを評価するコンピュータ手段により実施される方法である。本方法は以下の工程を含む:
・ 所与の装着者の少なくとも処方箋データを含む装着者のデータを提供する工程(a)、
・ 視覚性能パラメータ(VPP)に関する装着者の視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を提供する工程(b)、
・ 光幾何学的特徴により特徴付けられる評価対象眼科用レンズを提供する工程(c)、
・ 装着者のデータ、評価済みレンズの光幾何学的特徴、及び所与の装着者の少なくとも1つの注視方向に応じた装着者視覚性能モデルに基づき、評価対象レンズの視覚性能パラメータ(VPP)の値(VPPV)を判断する工程(d)、
・ 視覚性能パラメータの判断された値(VPPV)と視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)とを比較することにより眼科用レンズを評価する工程(e)。
本発明者らは、所与の装着者の眼科用レンズを評価するこのような方法は、装着者の視覚快適性又は装着満足度を改善するための役立つ結果を提供するということを実証した。特に、このような方法は、装着者へのレンズの配送前の製造段階における眼科用レンズの管理と、装着者へのレンズの配送後(例えば数週間後)の眼科用レンズの管理との両方を可能にする。
組み合わせられ得る本発明の眼科用レンズを評価する方法の様々な実施形態によると:
・ 装着者視覚性能モデルは装着者により装着される評価対象レンズを模擬する数学的モデルであり、工程(d)の判断された値(VPPV)は前記数学的モデルに基づき計算される;
・ 工程(c)は、レンズブランク又は半完成レンズブランクを提供する副工程と、評価対象眼科用レンズを得るように処方箋データに応じてレンズブランク又は半完成レンズブランクの表面仕上げをする副工程とを含む;
・ 工程(c)は、例えば干渉計又はShack−Hartmann測定装置を使用することにより、計算工程(d)に関連する光幾何学的特徴を判断するように評価対象眼科用レンズを測定する(例えば眼科用レンズの平均屈折力ΡΡΟ(α,β)と、結果として生じる非点収差ASR(α,β)のモジュールとを測定する)副工程を含み、ここで、(α,β)は眼の回転中心(CRE)を通過する注視方向であり、αは俯角(度)であり,βは方位角(度)である。
・ 評価工程(e)は、視覚性能パラメータ(VPPV)の判断された値が視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)に入れば眼科用レンズを受容する副工程と、そうでなければ眼科用レンズを拒絶する副工程とを含む;
・ 装着者のデータは装着条件データを含み;前記装着条件データは、装用時前傾角、そり角、眼−レンズ距離(頂点間距離とも呼ばれる)のうちの少なくとも1つを含み;一実施形態によると、装着条件データは標準的装着者に関し定義され;別の実施形態によると、装着条件データは所与の装着者に関し定義される(例えば装着者の視認嗜好に従って又は選択された眼鏡フレームに応じて);
・ 本方法は、製造された眼科用レンズが装着条件データに従って装着者により装着される際の視覚性能を判断する(例えば測定により)別の工程を含む;
・ 視覚性能パラメータ(VPP)は視力損失;コントラスト感度損失;動的視覚性能損失、又はこれらの組み合わせからなるリスト内で選択され、このような組み合わせの選択は、例えば装着者の希望又は習慣に依存する;
・ 視覚性能パラメータ(VPP)は、logMARで表される視力損失値ACU(α,β)により定義され、装着者によりレンズの装着時条件において判断される視力損失であり、ここで、視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は、例えば(0;0.2)、例えば(0;0.1)、又は例えば(0;0.05)であり、ここで、VPP1及びVPP2はlogMARで表される;
・ 視覚性能パラメータ(VPP)は視力損失であり、工程(d)の数学的モデルは、以下に従って視力損失値を計算することに関連する:ACU(αFP,βFP)は、眼科用レンズの平均屈折力ΡΡΟ(α,β)と、結果として生じる非点収差ASR(α,β)のモジュールと、次式とに従って注視点FP(αFP,βFP,PROXFP)に関し計算される:
ACU(αFP,βFP)=−log(AC%(αFP,βFP)/100)、ここで:
・ AC%(αFP,βFP)=100−63×RPE(αFP,βFP)−44.3×ASR(αFP,βFP)+7.2×RPE(αFP,βFP+19.5×RPE(αFP,βFP)×ASR(αFP,βFP)+ASR(αFP,βFP
・ PE(αFP,βFP)≧0の場合、RPE(αFP,βFP)=PE(αFP,βFP);及び
・ PE(αFP,βFP)<0の場合、RPE(αFP,βFP)=0;
・ PE(αFP,βFP)=PPO(αFP,βFP)−MS(αFP,βFP)−PROXFP
・ MS(αFP,βFP)は、装着者の処方平均球面度数であり、ここでMS(αFP,βFP)=SPH(αFP,βFP)−[CYL(αFP,βFP)/2];SPH(αFP,βFP)は処方球面度数であり、CYL(αFP,βFP)は、(αFP,βFP)注視方向の処方非点収差値CYLである;
・ 視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を提供する工程(b)は、収差計又はフォロプタにより装着者の視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を、例えば検眼レンズにより測定する副工程を含む;
・ モデルは、視覚性能パラメータに対する装着者の感度を測定するおかげで装着者に個人化される;
・ 視覚性能パラメータ(VPP)は単眼的に評価され;別の実施形態によると、視覚性能パラメータ(VPP)は双眼的に評価される。
別の態様では、本発明はまた、眼科用レンズを装着者へ提供するコンピュータ手段により実施される方法を提供し、本方法は、以下の工程を含む:
i.少なくとも1つの製造された眼科用レンズを提供する工程;
ii.眼科用レンズを評価する方法の上記実施形態に従って所与の装着者の眼科用レンズを評価する方法により工程i.の眼科用レンズを評価する工程;
iii.工程i.の眼科用レンズが工程ii.の工程eの結果に照らして装着者の視覚的満足度を満たすのに好適であるかどうかを判断する工程。
眼科用レンズを提供する前記方法の一実施形態によると、処方箋データを提供し、工程i.において1つの眼科用レンズを提供するために前記処方箋データに従って眼科用レンズを製造し、工程ii.において前記眼科用レンズを評価し、そして工程iii.において、視覚性能パラメータ(VPPV)の計算された値が視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)に入れば前記眼科用レンズを配送し、そうでなければ眼科用レンズを拒絶する。眼科用レンズを提供する前記方法の別の実施形態によると、複数の既に在庫の製造されたレンズを工程i.において提供し、装着者の処方箋データ及び装着条件データを提供し、工程ii.において前記眼科用レンズを評価し、視覚性能パラメータ値(VPPV)が視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)に入る眼科用レンズを選択する別の工程iv.を含む。眼科用レンズを提供する前記方法のさらに別の実施形態によると、複数の既に在庫の製造されたレンズを工程i.において提供し、装着者の処方箋データ及び装着条件データを提供し、工程ii.において前記眼科用レンズを評価する。その視覚性能パラメータ値(VPPV)が視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)に入る複数の眼科用レンズの中から、その視覚性能パラメータ値(VPPV)がVPP1とVPP2とにより形成される間隔から最も近い眼科用レンズを選択する別の工程iv.を含む。
別の態様では、本発明はまた、眼科用レンズを評価する方法の上記実施形態による方法により評価される眼科用レンズを提供する。
さらに別の態様では、本発明は、所与の装着者のフレームと前記フレームに取り付けられた左及び右眼科用レンズとを含む光学機器を評価する方法を提供し、ここで、前記方法は、眼科用レンズを評価する方法の上記実施形態に従って取り付けられた眼科用レンズのそれぞれを評価する工程を含む。
さらに別の態様では、本発明は、所与の装着者へ適応化された眼科用レンズを製造するための産業アセンブリを提供し、アセンブリは:
・ 少なくとも処方箋データを含む装着者のデータに基づき製造判断基準を規定する発注システム、
・ 製造判断基準に基づき眼科用レンズを製造するための生産システム、及び
・ 生産システムにより製造される眼科用レンズを評価するための上記評価システムを含む。
別の態様では、本発明はまた、プロセッサへアクセス可能な1つ又は複数の格納された一連の命令を含むコンピュータプログラム製品であって、プロセッサにより実行されるとプロセッサに眼科用レンズを評価する上記方法又は光学機器を評価する上記方法の工程を行わせるコンピュータプログラム製品を提供する。本発明はまた、前記コンピュータプログラム製品の1つ又は複数の一連の命令を運ぶコンピュータ可読媒体を提供する。
特記しない限り、以下の論述から明らかなように、本明細書論述を通して、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「生成する」などの用語を使用する論述は、計算システムのレジスタ及び/又はメモリ内の電子的量などの物理量として表されるデータを、計算システムのメモリ、レジスタ、又は他のこのような情報記憶装置、送信装置又は表示装置内の物理量として同様に表される他のデータに操作及び/又は変換するコンピュータ又は計算システム又は同様な電子計算装置の行為及び/又は処理を指すということが理解される。
本発明のいくつかの実施形態は本明細書における操作を行う装置を含み得る。この装置は、所望の目的のために特に構築され得る、又はコンピュータ内に格納されたコンピュータプログラムにより選択的に活性化又は再構成される汎用コンピュータ又はディジタル信号処理装置(「DSP」)を含み得る。このようなコンピュータプログラムは、限定しないが、フロッピーディスク、光ディスク、CD−ROM、光磁気ディスク、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、電気的プログラム可能読み出し専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能及びプログラム可能読み出し専用メモリ(EEPROM)、磁気又は光カード、又は電子的命令を格納するのに好適であり且つコンピュータシステムバスへ結合されることができる任意の他のタイプの媒体を含む任意のタイプのディスクなどのコンピュータ可読記憶媒体内に格納され得る。
本明細書に提示される処理とディスプレイは、いかなる特定のコンピュータ又は他の装置にも本質的には関連付けられない。様々な汎用システムが本明細書の教示に従ってプログラムと共に使用され得る、又は様々な汎用システムは所望の方法を実行するようにより専用化された装置を構築するのに好都合であるということが分かるかもしれない。多種多様のこれらのシステムの所望の構造は以下の説明から分かる。加えて、本発明の実施形態はいかなる特定のプログラミング言語も参照して記述されない。本明細書に記載される本発明の教示を実施するために様々なプログラミング言語が使用され得るということが理解される。
本発明の特徴と本発明自体との両方は、その構造及びその動作に関し、添付明細書と併せて採用された添付非限定的添付図面及び例から最もよく理解されることになる。
眼とレンズの光学系と、眼の回転中心からの光線追跡とを図式的に示す。 本発明の方法に対応する概略フローチャートを示す。
定義
本発明の枠内で使用される語法を規定するようにいくつかの定義が提供される。
「装着者のデータ」は、装着者が自身の眼科用レンズを発注する際に考慮されるデータを指し、少なくとも処方箋データを含み;一実施形態によると、装着者のデータはまた、レンズ又はフレームの装用時傾斜、レンズ又はフレームのそり角、及びレンズの頂点間距離などの装着条件データを含む。
「処方箋データ」は「装着者の処方箋」とも呼ばれ、当該技術分野で知られている。処方箋データは、装着者に関し得られる1つ又は複数のデータであって、装着者の各眼の非正視を補正するのに好適な処方球面度数SPH、及び/又は処方非点収差値CYL並びに処方軸AXISを、そして好適であれば、装着者の眼のそれぞれの眼の老視を補正するのに好適な処方加入度ADDを少なくとも1つの眼に関し(好適には眼毎に)示す1つ又は複数のデータを指す。
用語「眼科用レンズ」は、装着者の顔により支持されるようにされた任意のタイプの知られたレンズと、また眼の上に装着される任意のタイプの知られたコンタクトレンズとを意味するものと理解されるべきである。この用語は、非矯正レンズ、累進加入度レンズなどの矯正レンズ、単焦点又は作業用又は多焦点レンズを指し得る。この用語はまた、例えば色調、フォトクロミズム、偏光濾過、エレクトロクロミズム、反射防止特性、抗傷特性など少なくとも1つの付加価値を提示するであろう前記眼科用レンズを指し得る。レンズはまた、情報眼鏡用のレンズであり得、このレンズは眼の前に情報を表示する手段を含む。
「累進眼科加入度レンズ」は当該技術分野で知られている。「累進眼科加入度レンズ」は、すべての距離において老眼装着者に快適な視力を提供する。
本発明のすべての眼科用レンズは一対(左眼LE、右眼RE)のレンズを形成するように対にされ得る。
眼科用レンズの「光幾何学的特徴」は、装着者により装着される際に眼科用レンズの視覚効果を提供又は計算するのに好適なデータである。
一実施形態によると、眼科用レンズの光幾何学的特徴は、前記レンズの後面と前面との両方の幾何学形状と、前記後面と前面との相対位置と、前記後面と前面との間の屈折率とを定義する一組のデータ及び/又は式である。
別の実施形態によると、眼科用レンズの光幾何学的特徴は、装着される際のレンズの光学的特徴を定義する一組のデータ及び/又は式であり、所与のエルゴラマ(ergorama)に関するものであり;このような一実施形態によると、眼科用レンズの光幾何学的特徴は、平均屈折力ΡΡΟ(α,β)のデータと、前記眼科用レンズを通る装着者の視力注視方向をマッピングするのに好適な注視方向(α,β)に従う非点収差AST(α,β)のモジュールのデータとである。
「注視方向」は一対の角度値(α,β)により識別され、前記角度値は、眼の回転中心(「CRE」と通常は名付けられる)を中心とする基準軸に関して測定される。より正確には、図1は、注視方向を定義するために使用されるパラメータα及びβを示すこのような系の斜視図を表す。図2は、装着者の頭の前後軸に平行な鉛直面内であって、パラメータβが0に等しい場合の眼の回転中心を通る鉛直面内の図である。眼の回転中心はCREと標記される。鎖線で図2に示された軸CRE−F’(すなわち主注視方向に対応する軸CRE−F’)は眼の回転中心を通り装着者の前に延びる水平軸である。レンズ1は、軸CRE−F’が取り付け用十字(眼鏡技師によるフレーム内のレンズの位置決めを可能にするためにレンズ上に通常は存在する)と呼ばれる点上のレンズの前面を切るように眼の前に置かれ芯合わせされる。レンズの裏面と軸CRE−F’との交差の点は点Oである。その中心が眼の回転中心CREであり半径q’=O−CREを有する頂点球が、水平軸の点においてレンズの裏面に接する。25.5mmの半径q’の値は通常値に対応し、レンズを着用する際に満足な結果を提供する。半径q’の他の値が選択され得る。図1上の実線により表される所与の注視方向は、CREを中心とする回転における眼の位置と頂点球の点J(図2を参照)とに対応し;角度βは、軸CRE−F’と軸CRE−F’を含む水平面上の直線CRE−Jの投影との間に形成される角度であり;この角度は図1上の図式上に現われる。角度αは、軸CRE−Jと軸CRE−F’を含む水平面上の直線CRE−Jの投影との間に形成される角度であり;この角度は図1と図2の図式上に現われる。したがって、所与の注視視野(gaze view)は頂点球の点J又は組(α,β)に対応する。下向き注視角の値が正になればなるほど注視はより下向きとなり、同値が負になればなるほど注視はより上向きとなる。所与の注視方向において、所与の物体距離に位置する物体空間内の点Mの像は、最小距離JSと最大距離JT(サジタル(sagittal)局所焦点距離と接線方向(tangential)局所焦点距離であろう)に対応する2点SとTとの間に形成される。無限大における物体空間内の点の像は点F’に形成される。距離Dはレンズの裏側正面に対応する。
注視方向(α,β)毎に、平均屈折力ΡΡΟ(α,β)、非点収差ASR(α,β)のモジュール及びこの非点収差の軸ΑXΕ(α,β)、並びに結果として生じる(残存又は不要とも称する)非点収差ASR(α,β)のモジュールが規定される。
「非点収差」は、レンズにより生成される非点収差、又は処方非点収差(装着者非点収差)とレンズ生成非点収差との差異に対応する残存非点収差(結果として生じる非点収差)を指し;いずれの場合も、振幅又は振幅と軸との両方に関する。
「エルゴラマ」は、物点の通常距離と各注視方向とを関連付ける関数である。通常、主注視方向に従う遠方視において、物点は無限大にある。鼻側方向に絶対値で35°程度の角度αと5°程度の角度βとにほぼ対応する注視方向に従う近方視では、物体距離は30〜50cm程度である。エルゴラマの考えられる定義に関する詳細については、米国特許第A−6,318,859号明細書が考慮され得る。この文書は、エルゴラマ、その定義、そのモデリング方法について説明している。本発明の方法に関しては、点は無限大にあってもなくてもよい。エルゴラマは装着者の非正視の関数であり得る。これらの要素を使用することにより、各注視方向における装着者屈折力及び非点収差を定義することが可能である。エルゴラマにより与えられる物体距離における物点Mは、注視方向(α,β)に関して考慮される。物体近接度(object proximity)PROXは、頂点球の点Mと点Jとの間の距離MJの逆数として物体空間内の当該光線上の点Mに関し定義される:
ProxO=1/MJ。
これは、エルゴラマの判断に使用されるこの頂点球のすべての点の薄肉レンズ近似内で物体近接度を計算することを可能にする。実際のレンズについては、物体近接度は、当該光線上の物点とレンズの前面との間の距離の逆数と考えられ得る。
同じ注視方向(α,β)については、所与の物体近接度を有する点Mの像は、最小焦点距離と最大焦点距離(サジタル焦点距離と接線方向焦点距離)にそれぞれ対応する2つの点SとTとの間に形成される。量Proxlは点Mの像近接度と呼ばれる:
Figure 2020536282
したがって、薄肉レンズの場合との類推により、所与の注視方向と所与の物体近接度に関し(すなわち、当該光線上の物体空間の点に関し)、像近接度と物体近接度との合計としての屈折力(平均屈折力(refractive power)とも呼ばれる)PPOが定義され得る。
PPO=PROX+Proxl。
屈折力(optical power)は屈折力(refractive power)とも呼ばれる。
同表記により、非点収差ASTは、あらゆる注視方向に関して、そして所与の物体近接度に関し次式のように定義される:
Figure 2020536282
この定義は、レンズにより生成される光線ビームの非点収差に対応する。
結果として生じる非点収差ASRは、同じレンズのこの注視方向の実際の非点収差値ASTと処方非点収差との間の差としてレンズを通るあらゆる注視方向に関して定義される。残存非点収差(結果として生じる非点収差)ASRはより正確には、実際のデータ(AST,AXE)と処方箋データ(CYL,AXIS)との間のベクトル差のモジュールに対応する。
レンズの特徴付けが光学的種類のものである場合、これは上述のエルゴラマ−眼−レンズ系を指す。簡単のため、用語「レンズ」が本明細書では使用されるが、これは「エルゴラマ−眼−レンズ系」として理解される必要がある。光学的用語における値は注視方向に関し表され得る。エルゴラマ−眼−レンズ系を判断するのに好適な条件は、本発明の枠内では「装着時条件」と呼ばれる。
「視力」は、視覚処理システムの空間分解能の尺度を指す。
所与の機器の「視力損失」は、機器を装着する装着者に関し測定された視力と、屈折試験中に判断された補正により同じ装着者に関し測定された視力との間の差を指す。
「コントラスト感度」は、光の微細な増分と闇の微細な増分とを区別する能力を指す。コントラスト感度は、例えばPelli−Robsonの試験に従って測定される。
所与の機器の「コントラスト感度損失」は、機器を装着する装着者に関して測定されたコントラスト感度と、屈折試験中に判断された補正により同じ装着者に関して測定されたコントラスト感度との間の差を指す。
「動的視力」とも呼ばれる「動的視覚性能」は装着者の頭の動き中の装着者の視力である。動的視覚性能は動的視力試験に従って測定される。
所与の機器の「動的視覚性能損失」は、機器を装着する装着者に関して測定された動的視覚性能と、屈折試験中に判断された補正により同じ装着者に関して測定された動的視覚性能との間の差を指す。
「装着者の感度」はレンズの幾何学的特徴に関する視覚性能パラメータの変化率を指す。
以下の実施例では、そして概略フローチャートを示す図3に示すよう、本発明の方法は、コンピュータ手段により実施され、視覚性能パラメータ(VPP)に従って所与の装着者の眼科用レンズを評価することを可能にする。本方法は以下の工程を含む:
− 図3のボックス[(a)]に対応する、所与の装着者の少なくとも処方箋データを含む装着者のデータを提供する工程(a);
− 図3のボックス[(b),VPP]に対応する、視覚性能パラメータ(VPP)を提供する工程(b)、そして図3のボックス[(b),(VPP1;VPP2)]に対応する、装着者の視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を提供する工程(b);
− 図3のボックス[(c)]に対応する、光幾何学的特徴により特徴付けられた評価対象眼科用レンズを提供する工程(c);
− 図3のボックス[(d),VPPV]に対応する、装着者のデータ、評価済みレンズの光幾何学的特徴、及び所与の装着者の少なくとも1つの注視方向に応じたモデルに基づき評価対象レンズの視覚性能パラメータ(VPP)の値(VPPV)を判断する工程(d);及び
− 図3のボックス[(e)]に対応する、視覚性能パラメータの判断された値(VPPV)と、視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)とを比較することにより眼科用レンズを評価する工程(e)。
前記実施例では、視覚性能パラメータ(VPP)は、logMARで表される視力損失値ACU(α,β)により定義され、装着者によるレンズの装着時条件において判断される視力損失である。
以下の実施例1〜3では、視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)(すなわち視力損失公差範囲)は(0;0.1)であり、ここで、VPP1とVPP2はlogMARで表される。加えて、このモデルは、装着者により装着される評価対象レンズを模擬する数学的モデルであり、工程(d)の判断された値(VPPV)は前記数学的モデルに基づき計算される。
実施例1:
視覚性能パラメータは所与の装着者の単一眼科用レンズに関し評価される。
視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は装着者に関しては測定されない。
装着者の最大視力が10/10(0logMAR)であるということを仮定する。したがって、検眼レンズによる装着者の視覚性能の測定は無い。
前記実施例では、視力損失値を計算するための工程(d)の数学的モデルは次のとおりである:ACU(αFP,βFP)は、眼科用レンズの平均屈折力ΡΡΟ(α,β)と、結果として生じる非点収差ASR(α,β)のモジュールと、次式とに従って注視点FP(αFP,βFP、PROXFP)に関し計算される:
ACU(αFP,βFP)=−log(AC%(αFP,βFP)/100)、ここで:
・ AC%(αFP,βFP)=100−63×RPE(αFP,βFP)−44.3×ASR(αFP,βFP)+7.2×RPE(αFP,βFP+19.5×RPE(αFP,βFP)×ASR(αFP,βFP)+ASR(αFP,βFP
・ PE(αFP,βFP)≧0の場合、RPE(αFP,βFP)=PE(αFP,βFP);及び
・ PE(αFP,βFP)<0の場合、RPE(αFP,βFP)=0;
・ PE(αFP,βFP)=PPO(αFP,βFP)−MS(αFP,βFP)−PROXFP
・ MS(αFP,βFP)は装着者の処方平均球面度数値であり、ここで、MS(αFP,βFP)=SPH(αFP,βFP)−[CYL(αFP,βFP)/2];SPH(αFP,βFP)は処方球面度数であり、CYL(αFP,βFP)は(αFP,βFP)注視方向の処方非点収差値CYLである。
本実施例では、(αFP,βFP)=(0,0)。
レンズ発注パラメータは以下のとおりである:
・ 処方球面度数SPH=0.75D
・ 処方非点収差値CYL=−3.00D
・ 処方軸AXIS=95度
・ レンズの装用時前傾角=0度
・ レンズのそり角=0度。
製造されたレンズは以下の値により規定され、このような値は、例えばレンズの中心において焦点距離計により測定される:
・ 実際の球面度数値=0.85D、
・ 実際の非点収差値=−2.98D、
・ 実際の軸=97度。
球面度数及び円柱度数誤差が計算される一方で:
・ 球面度数誤差=0.21D
・ 非点収差誤差=0.21D。
PE及びASRは球面度数誤差及び非点収差誤差に直接等しいという仮定がなされる。この近似は、レンズの光軸に近い注視方向に有効である。
以下のことが得られる:
・ PE=0.21D
・ ASR=0.21D。
視力損失は、視力損失値を計算する工程(d)の上記数学的モデルに従って計算され、以下のことが得られる:
・ AC%=78.4%
・ ACU=0.11logMAR。
レンズは、VPP2=0.1logMARの視覚性能指標閾値を超え、拒絶される。
ISOの公差によると、レンズは受容されていただろう。実際、処方球面度数、処方円柱度数それぞれと、実際の球面度数値、実際の円柱度数値それぞれとの差は、0.10D、0.02Dそれぞれに等しく、これは0.12DのISO公差閾値に劣る。したがって、本発明は、装着者の視覚快適性を改善するために重要なデータを考慮しながら眼科用レンズを評価することを可能にする。
実施例2:
視覚性能パラメータは所与の装着者の単一眼科用レンズに関し評価される。
視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は装着者に関しては測定されない。
本実施例では、(αFP,βFP)=(0,0)。
検眼レンズを有する装着者の視覚性能を測定し、装着者の最大視力が以下のとおりであると判断する:
AcuityMax=16/10=−0.20logMAR。
前記装着者の個人化視力モデルを定義する:
・ 0.25D球面度数誤差に晒されると、視力は8/10=0.1logMARまで低下する;
・ 0.25D円柱度数誤差に晒されると、視力は10/10=0.0logMARまで低下する。
視力損失値を計算する工程(d)の数学的モデルは、次式に従う個人化視力損失式である:
AC%=100−k1.RPE−k2.ASR
ここで:
k1=100.(16/10−8/10)/(16/10)/0.25=200
k2=100.(16/10−10/10)/(16/10)/0.25=150。
次に、AC%=100−200.RPE−150.ASR。
レンズ発注パラメータは以下のとおりである:
・ 処方球面度数SPH=−2.25D
・ 処方非点収差値CYL=−2.00D
・ 処方軸AXIS=55度
・ レンズの装用時前傾角=0度
・ レンズのそり角=0度。
製造されたレンズは以下の値により規定され、このような値は、例えばレンズの中心において焦点距離計により測定される:
・ 実際の球面度数値=−2.16D、
・ 実際の非点収差値=−1.93D、
・ 実際の軸=53度。
球面度数及び円柱度数誤差が計算される一方で:
・ 球面度数誤差=0.20D
・ 非点収差誤差=0.15D。
PE及びASRは球面度数誤差及び非点収差誤差に直接等しいという仮定がなされる。この近似は、レンズの光軸に近い注視方向に有効である。
以下のことが得られる:
・ PE=0.20D
・ ASR=0.15D。
視力損失は視力損失値を計算する工程(d)の上記数学的モデルに従って計算され、以下のことが得られる:
・ AC%=36.5%
・ ACU=0.44logMAR。
レンズは、VPP2=0.1logMARの視覚性能指標閾値を超え、拒絶される。
実施例3:
所与の装着者のフレームと、前記フレームに取り付けられた左及び右眼科用レンズとを含む光学機器を評価する。
前記フレームに取り付けられた各眼科用レンズは実施例1のように評価され得る。
視覚性能パラメータ(VPP)は、単眼的に、双眼的に、又は単眼的と双眼的との両方で評価され得る。
視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)(すなわち視力損失公差範囲)は(0;0.1)であり、ここで、VPP1及びVPP2はlogMARで表される。
度数誤差(PE)と結果として生じる非点収差(ASR)とに応じて数学的モデルに従って単眼視力損失を眼毎に別個に判断する:
ACU_left=0.12logMAR
ACU_right=0.13logMAR。
単眼観点から、左眼と右眼との両方の視力損失は視覚性能パラメータ範囲外である。
装着者は以下のモデルに従って双眼的視力損失ACU_binoを判断し得る:
ACU_Snellen_left=10^(−ACU_left)
ACU_Snellen_right=10^(−ACU_right)
ACU_Snellen_bino=(ACU_Snellen_right^7.3+ACU_Snellen_left^7.3)^(1/7.3)
ACU_bino=−log10(ACU_Snellen_bino)
ここで、X^AはXのA乗又はX指数Aを意味する。
計算された双眼的視力損失は:
ACU_bino=0.08logMARであり、これは視覚性能パラメータ範囲内である。
したがって、双眼的観点から、機器は受容される。
実施例4:
モデルは、視覚性能パラメータに対する装着者の感度を測定するおかげで装着者に個人化される。
前記の個人化は以下の測定に基づき得る:
・ 通常の屈折測定中、装着者は装着者視覚性能判断基準に基づきレベルを記録し、処方箋を試した。前記データは、装着者視覚性能の個人化モデルを評価するために統計的回帰と共に使用され得る。
・ 通常の屈折測定中、最適化処方箋を発見する。その後、装着者は、最適化処方箋上に誤差を加えた追加の検眼レンズを使用し、装着者視覚性能判断基準の測定を行う。前記データは、装着者視覚性能の個人化モデルを評価するために統計的回帰と共に使用され得る。
一実施例によると、最適化処方箋はSPH=−2.00;CYL=−0.75;AXIS=90°、8/10の視力であり;装着者はさらにSPH=−1.50;CYL=−0.75;AXIS=90°を試し、6.5/10の視力レベルであることが分かり;装着者はさらにSPH=−2.00;CYL=−0.25;AXIS=90°を試し、6/10の視力レベルであることが分かる。
・ 通常の屈折測定中、最適化処方箋を発見する。その後、装着者視覚性能判断基準が所与の閾値を超えるまで、装着者が最適化処方箋上で耐え得る最大誤差を探す。前記データは、装着者視覚性能の個人化モデルを評価するために統計的回帰と共に使用され得る。
一実施例によると、最適化処方箋はSPH=−2.00;CYL=−0.75;AXIS=90°、8/10の視力であり;6/10の視力限界を規定する。
装着者が6/10の視力レベルに到達するためにSPH=−1.29;CYL=−0.75;AXIS=90°であることが分かる。
装着者が6/10の視力レベルに到達するためにSPH=−2.00;CYL=−0.23;AXIS=90°であることが分かる。
・ 通常の屈折測定中、劣化最適化処方箋と最適化処方箋とを交互に切り替え、いつ装着者が装着者視覚性能判断基準上の差異に気付くかが分かる。装着者視覚性能の個人化モデルを評価するために統計的回帰のためのこの最大容認誤差を使用する。
一実施例によると、最適化された処方箋はSPH=−2.00;CYL=−0.75;AXIS=90°、8/10の視力であり;1人の装着者はSPH−1.73;CYL=−0.75;AXIS=90°の視力7/10となり;装着者はSPH=−2.00;CYL=−0.52;AXIS=90°の視力7/10となる。
前記測定に基づき、モデルを定義する。
実施例5:
視覚性能パラメータは所与の装着者の単一眼科用レンズに関し評価される。
視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は装着者に関し測定される。
眼の試験中、装着者に尋ねることにより、ぼけ(blur)は視力損失が0.2logMARに達すると厄介になるということが確証される。
したがって、視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は(0;0.2)へ設定され、ここで、VPP1とVPP2はlogMARで表される。
本発明は、一般的発明概念の制限無しに実施形態の助けを借りて上に説明された。特に、視力損失は、本発明の枠組み内の視覚性能パラメータに従って所与の装着者の眼科用レンズを評価するために選択され得るただ1つの視覚性能パラメータではなく;コントラスト感度損失又は動的視覚性能損失もまた他の好適な視覚性能パラメータと同様に選択され得る。

Claims (13)

  1. 視覚性能パラメータ(VPP)に従って所与の装着者の眼科用レンズを評価するコンピュータ手段により実施される方法であって、
    − 前記所与の装着者の少なくとも処方箋データを含む前記装着者のデータを提供する工程(a)、
    − 前記視覚性能パラメータ(VPP)に関する前記装着者の視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2))を提供する工程(b)、
    − 光幾何学的特徴により特徴付けられる評価対象レンズを提供する工程(c)、
    − 装着者視覚性能モデルに基づき前記評価対象レンズの前記視覚性能パラメータ(VPP)の値(VPPV)を判断する工程(d)であって、前記装着者視覚性能モデルは、前記装着者のデータ、評価済みレンズの前記光幾何学的特徴、及び前記所与の装着者の少なくとも1つの注視方向に応じたものである、工程(d)と、
    − 前記視覚性能パラメータの前記判断された値(VPPV)と前記視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)とを比較することにより前記眼科用レンズを評価する工程(e)と、
    を含む方法において、
    前記方法は前記眼科用レンズの品質検査を行う際に実施されることを特徴とする、眼科用レンズを評価する方法。
  2. 前記装着者視覚性能モデルは前記装着者により装着される前記評価対象レンズを模擬する数学的モデルであり、工程(d)の前記判断された値(VPPV)は前記数学的モデルに基づき計算される、請求項1に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  3. 工程(c)は、レンズブランク又は半完成レンズブランクを提供する副工程と、前記評価対象レンズを得るように前記処方箋データに応じて前記レンズブランク又は前記半完成レンズブランクの表面仕上げをする副工程とを含む、請求項1又は2に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  4. 工程(c)は例えば干渉計又はShack−Hartmann測定装置を使用することにより、工程(d)に関連する前記光幾何学的特徴を判断するように前記評価対象レンズを測定する(例えば前記眼科用レンズの平均屈折力ΡΡΟ(α,β)と結果として生じる非点収差ASR(α,β)のモジュールとを測定する)副工程を含み、(α,β)は眼の回転中心(CRE)を通過する凝視方向であり、αは俯角(度)であり、βは方位角(度)である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  5. 工程(e)は、前記視覚性能パラメータ(VPPV)の前記判断された値が前記視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)に入れば前記眼科用レンズを受容する副工程と、そうでなければ前記眼科用レンズを拒絶する副工程とを含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  6. 前記装着者のデータは装着条件データを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  7. 前記視覚性能パラメータ(VPP)は視力損失;コントラスト感度損失;及び動的視覚性能損失からなるリスト内で選択される、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  8. 前記視覚性能パラメータ(VPP)は、logMARで表される視力損失値ACU(α,β)により定義され前記装着者による前記レンズの装着時条件において判断される視力損失であり、
    前記視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)は、例えば(0;0.2)、例えば(0;0.1)、又は例えば(0;0.05)であり、VPP1とVPP2はlogMARで表される、請求項7に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  9. 視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を提供する工程(b)は、例えば検眼レンズを使用して前記装着者の前記視覚性能パラメータ公差範囲(VPP1;VPP2)を収差計又はフォロプタにより測定する副工程を含む、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  10. 前記装着者視覚性能モデルは、前記視覚性能パラメータに対する装着者の感度を測定するおかげで前記装着者に個人化される、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の眼科用レンズを評価する方法。
  11. 所与の装着者のフレームと前記フレームに取り付けられた左及び右眼科用レンズとを含む光学機器を評価する方法であって、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法に従って前記取り付けられた眼科用レンズのそれぞれを評価する工程を含む、方法。
  12. 所与の装着者へ適応化された眼科用レンズを製造するための産業アセンブリであって、
    − 少なくとも処方箋データを含む装着者のデータに基づき製造判断基準を規定する発注システムと、
    − 前記製造判断基準に基づき眼科用レンズ製造するための生産システムと、
    − 前記生産システムにより製造される眼科用レンズを評価するための請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法を実行するための評価システムと、を含むアセンブリ。
  13. プロセッサへアクセス可能であって前記プロセッサにより実行されると前記プロセッサに請求項1乃至11のいずれか一項に記載の方法の様々な実施形態のステップを実行させる1つ又は複数の格納された一連の命令を含むコンピュータプログラム製品。
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