JP2020534325A - オルガノヒドリドクロロシランの製造方法 - Google Patents

オルガノヒドリドクロロシランの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020534325A
JP2020534325A JP2020516657A JP2020516657A JP2020534325A JP 2020534325 A JP2020534325 A JP 2020534325A JP 2020516657 A JP2020516657 A JP 2020516657A JP 2020516657 A JP2020516657 A JP 2020516657A JP 2020534325 A JP2020534325 A JP 2020534325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iii
reaction
formula
group
silane
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2020516657A
Other languages
English (en)
Inventor
アウナー,ノルベルト
サントウスキー,トビアス
シュツゥルム,アレクサンダー,ゲー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Momentive Performance Materials Inc
Original Assignee
Momentive Performance Materials Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Momentive Performance Materials Inc filed Critical Momentive Performance Materials Inc
Publication of JP2020534325A publication Critical patent/JP2020534325A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/14Preparation thereof from optionally substituted halogenated silanes and hydrocarbons hydrosilylation reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F7/00Compounds containing elements of Groups 4 or 14 of the Periodic Table
    • C07F7/02Silicon compounds
    • C07F7/08Compounds having one or more C—Si linkages
    • C07F7/12Organo silicon halides
    • C07F7/121Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20
    • C07F7/123Preparation or treatment not provided for in C07F7/14, C07F7/16 or C07F7/20 by reactions involving the formation of Si-halogen linkages

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

本発明は、オルガノモノシラン、オルガノジシランおよびオルガノカルボジシランから選択される1つ以上のシランを含むシラン基材(但しこれらのシランの少なくとも1つがケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有することを条件する)を、再分配触媒として作用するホスファンまたはアミンの存在下で再分配反応に供することにより、ケイ素原子に水素置換基および塩素置換基の両方を有するオルガノモノシランの製造方法に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒドリドシランの製造、特に、ヒドリドクロロシラン、特に、モノおよびジクロロヒドリドシラン、特に、MeSi(H)Cl、MeSi(H)ClおよびMeSi(H)Clから選択されるメチルクロロヒドリドモノシランの製造に関する。より具体的には、本発明は、オルガノクロロシランから出発するヒドリドクロロシランの製造方法に関する。
オルガノヒドリドシランは、合成有機ケイ素化学の非常に有用な出発物質であり、したがって工業的に価値のある化合物のクラスを構成する。クロロ置換基とヒドリド置換基の両方を有するこのような有機シランは、異なる反応性の官能基を有することを意味する二官能性のため、合成において魅力的な出発物質を構成している。クロリド置換基は、ヒドリド基よりも優れた離脱基であり、例えば、温和な条件下でSi−H結合を保持しながら、さらなるモノマーまたはオリゴマーのシロキサン単位の制御された付加を可能にし、それにより、前記クロロヒドリドシランは、規定されたオリゴおよびポリシロキサンの合成におけるブロッキングおよびカップリング剤として有用なものとなる。
このような化合物は、一般的に、例えば、電子機器、自動車、建築、その他多くの分野での例えば接着剤、シーリング剤、成形品、複合材料および樹脂の製造のための、幅広い用途が見出されている。
ヒドリドクロロシランに存在するSi−H部分は、例えば、ポリオルガノシロキサンへの有機残基の導入のため、またはポリオルガノシロキサンを含む様々な種類の組成物において望ましいヒドロシリル化反応による架橋のために、合成後の修飾および官能化のために利用することができる。
Si−H結合を介した変換から始まり、Si−Cl結合の加水分解またはアルコール分解、および任意にてポリシロキサンを形成するための縮合が続く官能化ポリシロキサンの合成も実行可能である。
US2008/0200710 A1は、a)パラジウム、b)三級アミン、およびc)三級ホスフィンの触媒混合物の存在下で1,2−テトラメチルジクロロジシランを塩化水素と反応させることによるジメチルクロロシランの調製方法を開示している。そのような方法で得られるヒドリドシランの割合は比較的低く、その方法は高価な金属触媒を必要とする。
US5 856 548 Aは、不活性液体有機ビヒクル中、ジメチルジクロロシラン(CHSiCl、水素化マグネシウム、および塩化アルミニウムを含む反応混合物を確立し、前記液体有機ビヒクル中で連続的に粉砕しながら、前記反応混合物中で前記ジメチルジクロロシランを部分的に水素化する、ジメチルモノクロロシラン(CHSi(H)Clの調製方法に関する。この方法は単なる水素化方法であり、これは、HClによる触媒的開裂であるUS 2008/0200710 A1の方法とは共通することがない。US 5 856548の方法は、腐食性の高い塩化アルミニウムを使用するという不利な点を被り、これはまた、クロロヒドリドメチルシランのクロロメチルシランおよびヒドリドメチルシランへの望ましくない不均化を触媒し、所望のクロロヒドリドメチルシランの収率を低下させ、また副産物の形成も促進すると考えられる。US 2008/0200710 A1またはUS 5 856 548に記載されている方法はいずれも、再分配触媒の使用を記載していない。US 2008/0200710 A1では、アミンとホスフィンはパラジウム触媒を安定化するのに役に立つだけである。
Si−HおよびSi−Cl結合の両方を有するそのような二官能性シランに対する高い需要があるが、開示されたそのようなビルディングブロックの合成のための実用的で経済的に合理的で持続可能な工業的方法はまだない。特に、MeSi(H)Cl、MeSi(H)Cl、およびMeSi(H)Cl、特にMeSiHClおよびMeSiHClから選択されるメチルクロロヒドリドモノシランについては、そのような製造方法が強く求められている。
Si−H結合とSi−Cl結合の両方を含むクロロシランを生成する多くの手順は、出発原料としてのオルガノヒドリドシランに基づいている。有機ケイ素水素化物、および有機ケイ素ハロゲン化物、特に有機ケイ素塩化物からのSi−HおよびSi−Cl結合の両方を含む有機ケイ素化合物の調製も、当技術分野で知られている。
解決される課題
本発明により解決される課題は、特にクロロシランからの特にモノおよびジクロロヒドリドオルガノシランの生成の方法の提供である。特に、本発明の目的は、反応の収率、生成物の純度、変換の選択性、反応手順の利便性、後処理手順の利便性、試薬の容易な取り扱い、および方法のコスト効率に関して、従来の方法よりも改善された性能を有する、新規な方法を提供することである。
本発明によれば、この課題は以下のように解決される。
一実施形態において、本発明は、特にケイ素原子に結合した置換基の再分配により、好ましくは少なくとも1つの塩素置換シランから出発するヒドリドクロロモノシランの生成の方法に関する。
本発明は、一般式(I)のモノシランの製造のための方法であって、
SiHCl (I)
ここでRはオルガニル基であり、
x=1から3、好ましくは1から2、
y=1から3、好ましくは1から2、
z=0から3、好ましくは1から2、
x+y+z=4であり、
A)
a)一般式(II)のモノシラン、
SiHCl (II)
ここでRは上記定義通りであり、
a=1から3、
b=0から3、
c=0から3、および
a+b+c=4である、および
b)一般実験式(III)のジシラン
SiCl (III)
ここでRは上記定義通りであり、
e=1から5、
f=0から5、
g=0から5、および
e+f+g=6である、
c)一般実験式(IV)のカルボジシラン
(SiCHSi)HCl (IV)
ここでRは上記定義通りであり、
m=1から5、
n=0から5、
o=0から5、および
m+n+o=6である、
からなる群から選択される1以上のシランを含むシラン基材を
− ホスファンR P、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくはRP、ここでRは上記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばPPh、および
− アミンR N、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくは三級アミンRN、ここでRは上記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばn−BuNまたはNPh
からなる群から選択される1つ以上の化合物(C)の存在下での反応に供するステップ、ならびに
B)任意にて、得られた一般式(I)のモノシランを反応混合物から分離するステップを含み、
但し
(i)式(II)、(III)または(IV)の少なくとも1つのシランは、ケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有するという条件であり、
そして、但し以下の(ii)および(iii)
(ii)式(II)、(III)または(IV)のシランの少なくとも1つは、ケイ素原子に少なくとも1つのヒドリド置換基を有する、
(iii)ステップA)は、1つ以上の水素化物ドナーの存在下で行われる、
の少なくとも1つ、好ましくは1つであるという条件である、方法に関する。
本出願において、本明細書に記載された任意の数値範囲は、その範囲内のすべての部分範囲と、そのような範囲または部分範囲のさまざまな端点の任意の組み合わせを含み、実施例または明細書のいずれかに記載されていることが理解されることになる。
本出願において、本明細書の実施例部分で詳述される特定の属または種によって説明される本明細書の本発明の任意の構成要素は、その構成要素に関して本明細書で説明する範囲の任意の端点の代替のそれぞれの規定を定義するように一実施形態で使用されることができ、そしてしたがって他の場所で説明されるそのような範囲の端点を置き換えるために1つの非限定的な実施形態において使用されることができることが、ここでまた理解されることになる。
本出願において、構造的、組成的および/または機能的に関連する化合物、材料または物質の群に属するものとして本明細書および/または請求項に明示的または黙示的に開示されている任意の化合物、材料または物質には、その群の個々の代表およびそれらのすべての組み合わせが含まれることが、さらに理解されることになる。
本出願には多くの詳細が含まれているが、これらの詳細は、本発明の範囲に対する制限として解釈されるべきではなく、単にその好ましい実施形態の例示として解釈されるべきである。当業者は、本明細書に添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲および精神内にある多くの他の可能な変形を想定し得る。
好ましい実施形態では、本発明による方法は、塩化水素の供給なしで、および/または金属触媒の不在下で、好ましくは塩化アルミニウム触媒またはパラジウム触媒の不在下で実施される。「不在」とは、機能的(または生産的)な量の塩化水素および/または金属触媒がないことを意味する。すなわち、「不在」には、不純物などのそれぞれの化合物の非機能的または非生産的な量の存在が含まれることになる。
本発明の方法の実施形態では、好ましくは、一般式(I)の1つの化合物または一般式(I)の1つより多い化合物の混合物が形成される。
好ましくは、置換基Rは、炭素原子を介してケイ素原子に結合しているオルガニル基を表し、そしてそのオルガニル基は同じであっても異なっていてもよい。好ましくは、オルガニル基は、任意に置換された、より好ましくは非置換の基であり、それは、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、シクロアラルキル、シクロアラルケニル、シクロアラルキニル、さらにより好ましくは、アルキル、シクロアルキル、アルケニルおよびアリール、さらに好ましくはメチル、ビニルおよびフェニルからなる群から選択され、そして最も好ましくは、Rはメチル基(本明細書ではMeと略される)である。
は水素またはオルガニル基であり、ここでオルガニル基は、上記のRの定義と同様に定義された通りである。
本発明によれば、オルガニル基は、官能基の種類に関係なく、その炭素原子に1つの自由原子価を有する任意の有機置換基である。
好ましくは、本発明の方法で形成される一般式(I)のモノシランは、RSiHCl、RSiHCl、RSiHCl、より好ましくはRSiHClおよびRSiHCl、ここでRは上記定義通りであり、好ましくはメチル、ビニル、およびフェニル、最も好ましくはメチルである、からなる群から選択される化合物を含む。
さらに好ましくは、本発明の方法で形成される一般式(I)のモノシランは、MeSiHCl、MeSiHCl、MeSiHCl、より好ましくはMeSiHClおよびMeSiHClの群から選択される。
一般式(III)のジシラン
SiCl (III)
はまた下記構造式でも表すことができ、

ここで置換基R’は、上記で定義されたオルガニル基(R)、水素(H)および塩素(Cl)から独立して選択され、ここでオルガニル基の数e=1から5、水素原子の数f=0から5、塩素原子の数g=0から5、およびe+f+gの合計=6である。
一般式(IV)のカルボジシラン
(SiCHSi)HCl (IV)
は下記構造式でも表すことができ、

ここで置換基R’’は、上記で定義されたオルガニル基(R)、水素(H)および塩素(Cl)から独立して選択され、そして
ここでオルガニル基の数m=1から5、水素原子の数n=0から5、塩素原子の数o=0から5、そしてm+n+o=6である。
本発明によれば、シラン基材は、一般式(II)、(III)および(IV)のシランの1つ以上を含む任意の混合物であり得る。ここでシラン基材は、シラン基材の総重量に基づいて、好ましくは一般式(II)、(III)および(IV)のシランおよび他のシランを約50重量%より多く、より好ましくは一般式(II)、(III)および(IV)のシランおよび他のシランを約75重量%より多く、そしてさらにより好ましくは一般式(II)、(III)および(IV)のシランおよび他のシランを約90重量%より多く含む。
本明細書における「他のシラン」は、例えば、モノ、ジ、オリゴおよびポリシランならびにカルボシランであって一般式(II)、(III)または(IV)に該当しないものを含み、ここでこれらの他のシランは、オルガニル、塩素、および水素置換基で置換されていてもよい。
好ましくは、シラン基材中の一般式(II)、(III)および(IV)のシランの量は、約50重量%より多く、より好ましくは約70重量%より多く、さらにより好ましくは約90重量%より多く、最も好ましくは約95重量%より多い。好ましくは、一般式(II)、(III)および(IV)のシランとは別のシラン基材は、式(II)、(III)および(IV)によってカバーされない他のシランからなる。
本発明によれば、「反応に供する」という用語は、好ましくは開放または閉鎖反応容器内での、一般式(I)の生成物の形成につながるシラン基材の反応を実施するため、シラン基材と、ホスファンR Pおよび/またはアミンR Nから選択される1つ以上の化合物(C)との組み合わせの任意の方法を指し、ここで反応は、連続的またはバッチ式で実施されてもよい。
ここで、一般式(I)の生成物は、特に、ホスファンR PおよびアミンR Nから選択される1つ以上の化合物(C)により触媒される再分配反応により形成される。
本発明によれば、「再分配反応」という用語は、シラン基材に含まれる1つ以上のシラン化合物のケイ素原子に結合した水素、塩素置換基および/またはオルガニル基、好ましくは水素および塩素置換基の、これらの置換基の交換による再分配を表す。交換は、特に29SiNMR、GCおよび/またはGC/MSで監視され得る。
好ましくは、(反応条件下での)ケイ素原子に塩素置換基のみを有するシランおよびケイ素原子に水素置換基のみを有するシランの再分配反応により、ケイ素原子に水素と塩素の両方の置換基を有する一般式(I)のシランが得られる。
本発明の文脈におけるシランの再分配反応は、特に、1つの特定のクロロヒドリドメチルシランの形成を伴う2つの異なるメチルシラン(さらなる置換基として塩素のみを有するもの、およびさらなる置換基として水素のみを有するもの)の均等化を含み、例えば、特に:
MeSiCl+MeSiH=>2MeSiHCl
2MeSiCl+MeSiH=>3MeSiHCl
クロロヒドリドメチルシランが反応して2つの異なるメチルシラン(さらなる置換基として塩素のみを有するもの、およびさらなる置換基として水素のみを有するもの)を形成する望ましくない不均化とは反対である:
2MeSiHCl=>MeSiCl+MeSiH
3MeSiHCl=>2MeSiCl+MeSiH
後者は、例えば、AlClなどの特定の金属触媒によって促進されると考えられている。したがって、本発明では、AlClなどの金属触媒、またはパラジウム触媒などの遷移金属触媒の使用は好ましくは除外される。より好ましくは本発明の方法では、任意の金属触媒の実質的な存在は除外される。実質的な存在とは、例えば不純物としてではなく、金属触媒が機能的または生産的な量で存在することを意味する。
一実施形態では、好ましくは、方法の反応に供されるシラン基材に含まれるモノシランは、一般式(II)で表され、ここでaは1または2である。より好ましくは、モノシランは、a=1または2の一般式(II)で表され、ここでb=0である。さらにより好ましくは、モノシランは、a=1または2、b=0、そしてRがメチル、ビニルまたはフェニルの一般式(II)で表される。
別の実施形態では、モノシランは、a=1または2の一般式(II)で表され、ここでc=0である。さらにより好ましくは、モノシランは、a=1または2、c=0、そしてRがメチル、ビニルまたはフェニルの一般式(II)で表される。
最も好ましくは、一般式(II)で表されるモノシランは、MeSiCl、MeSiCl、MeSiHおよびMeSiHである。
一般式(I)のシランの生成のための一般実験式(III)の好ましい(Si−Si部分を有する)ジシランは、RSiCl、RSiCl、およびRSiCl、またはRSi、RSi、およびRSiであり、ここでRは上記定義通りである。より好ましくは、Rはアルキル、アリールおよびアルケニル基から選択され、さらにより好ましくはフェニル、ビニルおよびメチル基の群から選択される。
本出願全体において、「実験式」という用語の意味は、式が構造式を表さず、分子内に存在する化学基または原子を単に要約することを意味することを意図している。例えば、実験式RSiClは下記構造式を含むことができる。
一般実験式(I)のシランにつながる反応のための特に好ましい一般式(III)のジシランは、MeSiCl、MeSiCl、MeSiClおよびMeSi、MeSi、MeSiである。
一般式(I)のシランにつながる反応のための一般式(IV)の好ましい(Si−CH−Si部分を有する)カルボジシランは、RClSi−CH−SiClR、RClSi−CH−SiClR、RClSi−CH−SiClR、RSi−CH−SiClR、およびRSi−CH−SiClRであり、ここでRは上記定義通りである。より好ましくは、Rは、アルキル、アリールおよびアルケニル基から選択され、さらにより好ましくはフェニル、ビニルおよびメチル基から選択される。
また一般式(I)のシランにつながる反応のための一般式(IV)の好ましいカルボジシランは、RHSi−CH−SiHR、RHSi−CH−SiHR、RHSi−CH−SiHR、RSi−CH−SiHR、およびRSi−CH−SiHRであり、ここでRは上記定義通りである。より好ましくは、Rはアルキル、アリールおよびアルケニル基から選択され、さらにより好ましくはフェニル、ビニルおよびメチル基から選択される。
一般式(I)の化合物につながる一般式(III)の特に好ましいカルボジシランは、MeClSi−CH−SiClMe、MeClSi−CH−SiClMe、MeClSi−CH−SiClMe、およびMeHSi−CH−SiHMe、MeHSi−CH−SiHMe、MeHSi−CH−SiHMeである。
また好ましくは、一般式(III)および(IV)のジシランおよびカルボジシランは、直接法残留物に含まれ、または部分的または完全な水素化により、直接法残留物に存在する前駆体から誘導することができる。
本発明によれば、「直接法残留物(DPR)」という用語は、ロショー・ミュラー直接法の残留物を指す。
アルキルハロシランとアリールハロシランを調製するための主要な商業的方法は、銅活性化シリコンを対応する有機ハロゲン化物、特に塩化メチルと気固またはスラリー相反応器で反応させる、ロショー・ミュラー直接法(直接合成または直接反応とも称される)を経る。ガス状生成物と未反応の有機ハロゲン化物は、微粒子とともに反応器から連続的に取り出される。反応器から出る高温流出物は、銅、金属ハロゲン化物、ケイ素、ケイ化物、炭素、ガス状有機ハロゲン化物、有機ハロシラン、有機ハロジシラン、カルボシランおよび炭化水素の混合物を含む。通常、この混合物は最初にサイクロンとフィルターで気固分離に供される。次に、ガス状混合物と超微粒子固体は、沈殿器またはスラリータンクで凝集され、そこから有機ハロゲン化物、有機ハロシラン、炭化水素、および有機ハロジシランとカルボシランの一部が蒸発し、分別蒸留に送られて有機ハロシランモノマーを回収する。沈殿器に蓄積された固形分は、揮発性の低いケイ素含有化合物とともに定期的にパージされ、廃棄物処理または二次処理に送られる。蒸留後の残留物に残っている有機ハロシランとカルボシランも塩化水素化に供給される。蒸留後の残留物または反応器からパージされたスラリーのいずれかでの、有機ハロジシラン、有機ハロポリシラン、カルボシラン、関連するシロキサンおよび炭化水素は、有機ハロシランモノマーより上で沸騰する。これらを総称して、直接法残留物(DPR)と称する。高沸点物、高沸点残留物、ジシラン留分という用語もDPRと交換可能に使用される。
本発明によれば、DPRの水素化は、DPRのシランの塩素置換基が水素置換基と交換される任意の反応を指す。
得られた生成物は「水素化DPR」と称される。
本発明によれば、DPRは部分的または完全に水素化されることがあり得、ここで完全に水素化されたという用語は、ケイ素原子のすべての塩素置換基が水素置換基と交換されることを意味する。
水素化は、LiAlH、n−BuSnH、NaBH、(i−BuAlH)、例えばVitride(登録商標)またはRed-Al(登録商標)の商標で市販されているナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリドなどの金属水素化物、好ましくは錯体金属水素化物、または二元金属水素化物、特に水素化ナトリウム、水素化リチウムまたはそれらの組み合わせ、最も好ましくは水素化リチウムの群から選択された水素化物ドナーで行われる。
本発明によれば、水素化物ドナーは、式(II)、(III)および(IV)のシランのSi−Cl/Si−H交換に水素化物アニオンを提供できる任意の化合物である。
好ましくは、一般式(II)、(III)および(IV)による基材は、一般式(II)、(III)および(IV)のうちの1つで表される1つ以上、好ましくは1つまたは2つの特定の化合物を、シラン基材の総重量に基づいて75重量%を超える総量で含む。より好ましくは、一般式(II)、(III)および(IV)によって表される化合物の混合物は、ステップA)の反応条件に供される。
好ましくは、一般式(I)の生成物は、水素置換基を有しない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランを、塩素置換基を有しない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランとの反応に供することにより形成される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(II)のモノシランは、MeSiClおよびMeSiHからなる群から選択される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(III)のジシランは、MeClSi−SiClMe、MeClSi−SiClMe、MeSi−SiClMe、MeHSi−SiHMe、MeHSi−SiHMe、MeSi−SiHMe、より好ましくはMeClSi−SiClMe、MeClSi−SiClMe、MeHSi−SiHMe、MeHSi−SiHMe、最も好ましくはMeClSi−SiClMe、およびMeHSi−SiHMeからなる群から選択される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(IV)のカルボジシランは、MeClSi−CH−SiClMe、MeClSi−CH−SiClMe、MeHSi−CH−SiHMe、MeHSi−CH−SiHMe、より好ましくはMeClSi−CH−SiClMe、およびMeHSi−CH−SiHMeからなる群から選択される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(II)のモノシランは、MeSiCl、MeSiH、およびMeSiHCl、より好ましくはMeSiCl、およびMeSiHからなる群から選択される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(III)のジシランは、MeClSi−SiClMe、MeClSi−SiClMe、MeHSi−SiHMe、MeHSi−SiHMe、より好ましくはMeClSi−SiClMe、およびMeHSi−SiHMeからなる群から選択される。
好ましくは、ステップA)の再分配反応におけるMeSiHClの生成のため、一般式(IV)のカルボジシランは、MeClSi−CH−SiClMe、MeClSi−CH−SiClMe、MeHSi−CH−SiHMe、MeHSi−CH−SiHMe、より好ましくはMeClSi−CH−SiClMe、およびMeHSi−CH−SiHMeからなる群から選択される。
トリオルガノホスファンPRから選択される好ましい化合物(C)では、Rはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、より好ましくは、Rはアルキル、シクロアルキルまたはアリール基であり、最も好ましくはオルガノホスフィンはPPhまたはn−BuPである。
トリオルガノアミンNRから選択される好ましい化合物(C)では、Rはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、より好ましくはRはアルキル、シクロアルキルまたはアリール基であり、最も好ましくはオルガノアミンはNPhまたはn−BuNである。
得られた一般式(I)のクロロヒドリドモノシランを分離する任意のステップは、生成物混合物中の一般式(I)による1つ以上のメチルモノシランの含有量を高めるために適用される、または本発明による方法のステップA)で得られた生成物混合物から式(I)の単一化合物が分離されることになる任意の技術的手段を指す。
さらに好ましくは、反応ステップA)は、ガラスやハステロイCなどの塩化物による腐食に耐える材料で作られた適切なサイズの反応器で行われる。反応混合物中の化合物(C)および金属水素化物を分散または溶解させるために、激しく攪拌する手段が提供されている。
本発明の好ましい実施形態では、ステップA)は、有機溶媒またはその混合物、好ましくは高沸点エーテル化合物、より好ましくは1,4−ジオキサン、ジグライムまたはテトラグライム、最も好ましくはジグライム中で行われる。
本発明によれば、「有機溶媒」という用語は、室温で液体状態であり、その中のステップA)の再分配反応を行うための媒体として適している任意の有機化合物またはその混合物を指す。したがって、有機溶媒は、反応条件下で本発明の化合物(C)に対して不活性であることが好ましい。さらに、一般式(II)、(III)および(IV)の出発物質および一般式(I)の生成物は、それぞれ有機溶媒に可溶であるか、有機溶媒と完全に混和性であることが好ましい。
好ましくは、有機溶媒は、これらに限定されないが、任意に置換された、好ましくは非置換の直鎖または環状脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素またはエーテル化合物から選択される。
本明細書において、「エーテル化合物」という用語は、特に式R−O−Rの、エーテル基−O−を含む任意の有機化合物を意味するものとし、ここでRおよびRは、上記で定義されたオルガニル基Rから独立して選択される。
特に、オルガニル基Rは、任意にて置換された、好ましくは非置換の、アルキル、アリール、アルケニル、アルキニル、アルカリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、シクロアラルキル、シクロアラルケニル、シクロアラルキニル、好ましくはアルキル、アルケニルおよびアリール基から選択される。
好ましくは、RおよびRは、置換または非置換の直鎖または分岐アルキル基またはアリール基であり、酸素、窒素、または硫黄などのさらなるヘテロ原子を有していてもよい。環状エーテル化合物の場合、RおよびRは、例えばジオキサン、特に1,4−ジオキサンにおけるように、酸素、窒素、または硫黄などのさらなるヘテロ原子を有していてもよい、任意にて置換されたアルキレンまたはアリーレン基を共に構成できる。
エーテル化合物は、エーテル基−O−の置換基に関して対称または非対称であり得る。
本発明による「エーテル化合物」という用語は、1つより多いエーテル基が含まれ、ジ、トリ、オリゴまたはポリエーテル化合物を形成してもよい直鎖エーテル化合物も含まれ、ここでRおよびRは、それらが化合物の末端基である場合はオルガニル基を構成し、それらが内部基である場合はアルキレンまたはアリーレン基を構成する。本明細書において、末端基は、エーテル基の一部である1つの酸素原子に結合する任意の基として定義され、一方で内部基は、エーテル基の構成要素である2つの酸素原子に結合する任意の基として定義される。
そのような化合物の好ましい例は、ジメトキシエタン、グリコールジエーテル(グライム)、特にジグライムまたはテトラグライムであるが、これらに限定されない。
本発明によれば、用語「高沸点エーテル化合物」は、好ましくは少なくとも約70℃、より好ましくは少なくとも約85℃、さらにより好ましくは少なくとも約100℃、最も好ましくは少なくとも約120℃の約1.01325バール(標準大気圧)での沸点を有する上記定義によるエーテル化合物として定義される。
本発明における高沸点エーテルの適用は、一般式(I)の所望の生成物の、溶媒および残留出発物質を含む反応混合物からの分離を促進するので好ましい。一般式(I)の生成物は一般に、上記定義の高沸点エーテルよりも低い沸点を有する。
例えば、一般式(I)の選択された代表的な生成物の沸点は、大気圧で35℃(MeSiHCl)および41℃(MeSiHCl)であり、一方で代表的な高沸点エーテル化合物のジグライムは標準大気圧で162℃の沸点を有する。溶媒としての高沸点エーテル化合物の適用は、より高い反応温度を可能にし、蒸留による反応混合物からの所望の生成物のより効率的な分離を可能にする。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、ステップA)は、1つ以上の水素化物ドナー、好ましくは1つ以上の金属水素化物、より好ましくはアルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物の群から選択される1つ以上の金属水素化物、最も好ましくは水素化リチウムの存在下で実施される。
本発明によれば、「水素化物ドナー」という用語は、一般式(I)の生成物につながる、一般式(II)、(III)および(IV)のシラン基材のいずれかの反応において少なくとも1つの水素化物アニオンを供与することができる任意の化合物を指す。
本発明によれば、「金属水素化物」という用語は、錯体金属水素化物、有機金属試薬および二元金属水素化物を含む、少なくとも1つの金属原子または金属イオンを含む任意の水素化物ドナーを指す。
本発明による「錯体金属水素化物」という用語は、アニオンが水素化物アニオンを含む金属塩、例えばLiAlHまたはNaBHを指す。通常、錯体金属水素化物には1つより多い種類の金属または半金属が含まれている。本発明によれば、用語「半金属」は、ホウ素、ケイ素、ゲルマニウム、ヒ素、アンチモン、テルル、炭素、アルミニウム、セレン、ポロニウム、およびアスタチンの元素を含む。
「有機金属水素化物試薬」という用語は、炭素と金属原子間の結合を含み、一般式(I)の生成物につながる、一般式(II)、(III)または(IV)の基材の反応で使用される少なくとも1つの水素化物アニオンを供与できる化合物を指す。
本発明による二元金属水素化物は、1つの特定の金属のイオンおよび水素化物イオンからなる金属水素化物である。
好ましくは、本発明による金属水素化物は、二元金属水素化物から選択され、より好ましくはアルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物から選択され、さらにより好ましくは水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化マグネシウム、水素化カルシウムの群から選択され、さらにより好ましくは水素化リチウムおよび水素化ナトリウムから選択され、最も好ましくは、金属水素化物は水素化リチウムである。
本発明による別の好ましい実施形態では、一般式(I)および一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上において、Rは、アルキルまたはシクロアルキル基、好ましくはメチル基である。
好ましくは、一般式(I)および一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランにおいて、Rは、アルキルまたはシクロアルキル基、より好ましくは1から約20個の炭素原子を有するアルキルまたはシクロアルキル基、さらにより好ましくは1から約10個の炭素原子、さらにより好ましくは1から約6個の炭素原子を有するアルキルまたはシクロアルキル基であり、そして最も好ましくは、Rはメチル基である。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランは、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する。
好ましくは、ステップA)の式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランは、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有し、より好ましくは、ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランは、1つまたは複数またはすべてのケイ素原子で水素置換基よりも多くの塩素置換基を有する。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、ステップA)の式(II)(III)または(IV)のすべてのシランは、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に水素置換基を有しない。
好ましくは、ステップA)の一般式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランは、1つ、複数またはすべてのケイ素原子に水素置換基を持たず、より好ましくは、ステップA)の一般式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランは、1つ、複数またはすべてのケイ素原子に水素置換基および1または2個の置換基Rを持たず、ここでRは好ましくは上記定義通りのオルガニル基である。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、シラン基材は、シラン基材の総重量に基づいて、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する、式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含む。この実施形態では、好ましくは、ステップA)で金属水素化物が添加される。
好ましくは、シラン基材は、1つ、複数またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含み、より好ましくは、シラン基材は、1つ、複数またはすべてのケイ素原子で水素置換基よりも多くの塩素置換基を有する式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含み、ここで各パーセンテージは、シラン基材の総重量に基づく。この実施形態では、好ましくは、ステップA)で金属水素化物が添加される。
本発明による方法の別のさらに好ましい実施形態では、シラン基材は、シラン基材の総重量に基づいて、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に水素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含む。この実施形態では、好ましくは、ステップA)で金属水素化物が添加される。
好ましくは、基材は、1つ、複数またはすべてのケイ素原子に水素置換基を持たない式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含み、より好ましくは、式(II)、(III)または(IV)の特定のシランは、1つ、複数またはすべてのケイ素原子に水素置換基および1または2つの置換基Rを持たず、ここでRは上記定義通りのオルガニル基であり、ここで重量パーセンテージは、シラン基材の総重量に基づく。この実施形態では、好ましくは、ステップA)で金属水素化物が添加される。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)での1つ、複数またはすべてのケイ素原子に1つ以上の水素置換基を有する一般式(II)、(III)または(IV)のシラン基材は、ステップA)の前の水素化反応により調製される。
本明細書において、ステップA)の1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に1つ以上の水素置換基を有する一般式(II)、(III)、または(IV)のすべてのシラン基材は、ステップA)の前の水素化ステップによって調製されることができ、またはステップA)での1つ、複数またはすべてのケイ素原子に1つ以上の水素置換基を有する一般式(II)、(III)または(IV)のシラン基材の一部のみが、ステップA)の前の水素化反応によって調製されることができる。
本発明によれば、「水素化」という用語は、ケイ素原子での1つまたは複数の塩素置換基の同じ数の水素置換基による交換を指す。
好ましくは、一般式(II)、(III)および(IV)の水素化された基材につながるステップA)の前の水素化反応は、金属水素化物、好ましくは、LiAlH、n−BuSnH、NaBH、i−BuAlH、またはナトリウムビス(2−メトキシエトキシ)アルミニウムヒドリドなどの錯体金属水素化物および有機金属水素化物試薬の群から選択される水素化物ドナーを用いて行われる。
本発明による方法の同様に好ましい実施形態では、シラン基材化合物に関するステップA)の金属水素化物の量は、約0.05モル%から約395.95モル%、好ましくは約20モル%から約200モル%、より好ましくは約50モル%から約150モル%、最も好ましくは約80モル%から約100モル%の範囲である。本明細書では、%でのモル比は次のように定義される:
[n(ステップA)で反応混合物に加えられた金属水素化物)/n(一般式(II)、(III)および/または(IV)のシラン基材化合物)]×100。
このモル比の決定のために、一般式(II)のモノシラン、一般式(III)のジシラン、および一般式(IV)のカルボジシランから選択される化合物が考慮され、それらが他の化合物、特にジシランおよびカルボジシランであってそれぞれ一般式(II)、(III)または(IV)に該当しないものを含む混合物の一部として供されているかどうかに関わらない。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、ステップA)のシラン基材化合物に対するステップA)の1つ以上の化合物(C)の量は、約0.0001モル%から約600モル%、より好ましくは約0.01モル%から約20モル%、さらにより好ましくは約0.05モル%から約2モル%、最も好ましくは約0.05モル%から約1モル%の範囲である。本明細書では、%でのモル比は次のように定義される:
[n(ステップA)の1つまたは複数の化合物(C))/n(ステップA)の一般式(II)、(III)および(IV)のシラン基材化合物)]×100。
このモル比の決定のために、化合物(C)の定義に該当するすべての化合物が考慮され、そして反応ステップA)に供される一般式(II)のモノシラン、一般式(III)のジシラン、および一般式(IV)のカルボジシランのすべての化合物が考慮され、それらが、他の化合物、特にジシランおよびカルボジシランであって一般式(II)、(III)または(IV)に該当しないものを含む混合物の一部として供されるかどうかに関わらない。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、ステップA)において、有機溶媒に対するシラン基材の重量比は、約0.01から約100の範囲、好ましくは約0.1から約10、より好ましくは約0.5から約4、最も好ましくは約0.5から約1の範囲である。本明細書では、重量比は下記の通り定義される:
m(ステップA)の一般式(II)、(III)および(IV)のシラン基材化合物)/m(ステップA)の有機溶媒)。
この比の決定のために、反応ステップA)に供される一般式(II)のモノシラン、一般式(III)のジシランおよび一般式(IV)のカルボジシランであるすべての化合物が考慮され、それらが他の化合物、特にジシランおよびカルボジシランであって一般式(II)、(III)または(IV)に該当しないものを含む混合物の一部として供されているかどうかに関わらない。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)は、約0℃から約300℃、好ましくは約20℃から約200℃、より好ましくは約80℃から約200℃の温度で実施される。
本発明によれば、ステップA)の反応温度は、反応混合物の温度、つまり、反応が行われる反応容器内で測定された温度である。
本発明による方法のまた好ましい実施形態では、ステップA)は、約0.1バールから約30バール、好ましくは約1バールから約20バール、最も好ましくは約1バールから約10バールの圧力で実施される。
示された圧力範囲は、反応ステップA)を実施するときに使用される反応容器内で測定された圧力を指す。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、式(I)のメチルモノシランは、MeSiHCl、MeSiHClおよびMeSiHClからなる群から選択される。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、式(I)のメチルモノシランは、MeSiHClおよびMeSiHClからなる群から選択される。
好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それはMeSiClを反応ステップA)に供することにより生成され、より好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClと塩素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、さらにより好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClおよび、実験式:MeSiH、MeSiH、MeSi、MeSi、MeSi、Me(SiCHSi)H(例えばHMe(SiCHSi)H、またはHMe(SiCHSi)MeH)、Me(SiCHSi)H、およびMe(SiCHSi)Hからなる群から選択される1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、最も好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClおよびMeSiHを反応ステップA)に供することにより生成される。
さらに好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiHと水素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、さらにより好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それはMeSiHおよび、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、Me(SiCHSi)Cl、Me(SiCHSi)Cl、およびMe(SiCHSi)Clからなる実験式の群から選択される1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、最も好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiHおよびMeSiClを反応ステップA)に供することにより生成される。
また好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClと塩素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、さらにより好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClおよび、実験式MeSiH、MeSiH、MeSi、MeSi、MeSi、Me(SiCHSi)H、Me(SiCHSi)H、およびMe(SiCHSi)Hのシランからなる群から選択される1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、最も好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiClおよびMeSiHを反応ステップA)に供することにより生成される。
さらに好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiHと水素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、さらにより好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それはMeSiHおよび、実験式MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、Me(SiCHSi)Cl、Me(SiCHSi)Cl、およびMe(SiCHSi)Clのシランからなる群から選択される1つ以上のシランを反応ステップA)に供することにより生成され、最も好ましくは、式(I)のメチルモノシランはMeSiHClであり、それは、MeSiHおよびMeSiClを反応ステップA)に供することにより生成される。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、一般式(II)または(III)のシランは、実験式MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、およびMeSiClのシランからなる群から選択される。
好ましくは、MeSiClは、ステップA)におけるMeSiHClの生成のための出発物質として選択され、より好ましくは、実験式MeSiH、MeSiH、MeSi、およびMe(SiCHSi)Hのシランからなる群から選択される1つ以上のシランの存在下で、ステップA)におけるMeSiHClの生成のための出発物質としてMeSiClが選択され、最も好ましくは、MeSiClは、MeSiHの存在下でステップA)でMeSiHClを生成するための出発物質として選択される。
また好ましくは、MeSiClは、ステップA)でMeSiHClを生成するための出発材料として選択され、より好ましくは、実験式MeSiH、MeSiH、MeSi、およびMe(SiCHSi)Hのシランからなる群から選択される1つ以上のシランの存在下で、ステップA)におけるMeSiHClの製造のための出発材料としてMeSiClが選択され、最も好ましくは、MeSiHの存在下で、ステップA)でMeSiHClを生成するための出発材料としてMeSiClが選択される。
さらに好ましくは、ステップA)におけるMeSiHClの生成のための出発物質として実験式MeSiClのシランが選択され、より好ましくは、実験式MeSiH、MeSiH、MeSi、またはMe(SiCHSi)Hのシランからなる群から選択される1つ以上のシランの存在下で、ステップA)におけるMeSiHClの生成のための出発材料としてMeSiClが選択され、最も好ましくは、MeSiHの生成のための出発物質としてMeSiClが選択される。
また好ましくは、ステップA)におけるMeSiHClの生成のための出発物質として実験式MeSiClのシランが選択され、より好ましくは、MeSiH、MeSiH、MeSi、またはMe(SiCHSi)Hの実験式のシランからなる群から選択される1つ以上のシランの存在下で、ステップA)でMeSiHClの生成のための出発材料としてMeSiClが選択され、最も好ましくは、MeSiHの存在下で、ステップA)でMeSiHClの生成のための出発物質としてMeSiClが選択される。
本発明による一般式(III)のジシランの反応において、ジシランは、一般式(II)のモノシランとの再分配反応で、水素化物ドナーまたは水素化物アクセプターとして機能し、そしてそれらは、ステップA)の反応条件下で、一般式(II)および(I)のモノシランに切断され得る。
本発明による方法の好ましい実施形態では、一般式(II)のシランは、MeSiClおよびMeSiClからなる群から選択される。
好ましくは、MeSiClは、MeSiHClの生成のためにステップA)で適用され、より好ましくは、MeSiClは、MeSiH、MeSiH、MeSi、またはMe(SiCHSi)Hからなる群から選択される実験式の1つ以上のシランの存在下でMeSiHClの生成のためにステップA)で適用され、最も好ましくは、MeSiClは、MeSiHの存在下でMeSiHClの生成のためにステップA)で適用される。
また好ましくは、MeSiClは、MeSiHClの生成のためにステップA)で適用され、より好ましくはMeSiClは、MeSiH、MeSiH、MeSi、またはMe(SiCHSi)Hからなる群から選択される実験式の1つ以上のシランの存在下でMeSiHClの生成のためにステップA)で適用され、最も好ましくは、MeSiClは、MeSiHの存在下でのMeSiHClの生成のためにステップA)で適用される。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、ステップA)は、式R PClの少なくとも1つの化合物の追加の存在下で行われ、ここでRは上記定義通りである。
好ましくは、式R PClにおいて、Rは、水素またはオルガニル基であって上記で定義したものであり、同じでも異なっていてもよく、より好ましくは、Rは芳香族基または脂肪族炭化水素基であり、さらにより好ましくは、Rは、アルキルまたはシクロアルキル基であり、さらにより好ましくは、Rはn−アルキル基であり、そして最も好ましくは、一般式R PClの化合物は、n−BuPClである。
本発明において、式R PClの化合物は、ステップA)における再分配反応のための追加の触媒として、および一般式(III)または(IV)のシランの開裂のための試薬として作用し得る。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、式R PClの1つ以上の化合物は、式R PおよびRClの化合物からその場で形成され、ここでRはHまたはオルガニル基である。
本発明によれば、その場で形成されたR PClのRはHまたはオルガニル基であって上記で定義したものであり、同じでも異なっていてもよく、そして好ましくはRClはHClまたはクロロアルカンであり、より好ましくはRはR Pにおけるものと同じであり、そしてRClは、最大約20個の炭素原子を有する1−クロロアルカンであり、さらにより好ましくはRはR Pにおけるものと同じであり、そしてRClは、最大約10個の炭素原子を有する1−クロロアルカンであり、そして最も好ましくはRはR Pにおけるものと同じであり、そしてRClは、1−クロロブタンである。
本発明による「その場で形成された」という用語は、化合物R PClが、R PおよびRClから、反応ステップA)が行われる反応容器中でこれらの化合物を組み合わせることにより、またはステップA)の前に別の反応容器でこれらの化合物を組み合わせ、さらに後処理することなくこの混合物を反応ステップA)に加えることにより、形成される。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、ステップA)は、水素化リチウムの存在下で行われる。
好ましくは、ステップA)は、水素化リチウムの存在下で行われ、ここで一般式(II)、(III)または(IV)のシラン基材は、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に水素置換基を持たず、より好ましくは、ステップA)は、水素化リチウムの存在下で行われ、ここでシラン基材は、実験式MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、Me(SiCHSi)Cl、Me(SiCHSi)Cl、およびMe(SiCHSi)Clのシランの群から選択され、最も好ましくは、ステップA)は、水素化リチウムの存在下で行われ、ここで反応に供されるシラン基材は、MeSiClおよびMeSiClから選択される。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、ステップA)にてMeSiHClは、MeSiClのMeSiHとの反応によって生成される。
好ましくは、そこでのMeSiClのMeSiHに対するモル比は、約99から約1、より好ましくは約5から約1、さらにより好ましくは約3から約1の範囲であり、そして最も好ましくは比は約2から約1の範囲であり、そして反応温度は約80℃から約200℃の範囲である。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中でMeSiClのMeSiHとの反応により生成される。
好ましくは、ここでのMeSiClのMeSiHに対するモル比は、約99から約1、より好ましくは約5から約1、さらにより好ましくは約3から約1の範囲であり、さらにより好ましくはモル比は約2から約1であり、そして反応温度は約80℃から約200℃の範囲であり、そして最も好ましくはモル比は約2から約1の範囲であり、反応温度は約120℃から約200℃の範囲であり、そして高沸点エーテル化合物は、ジグライム、テトラグライムまたは1,4−ジオキサンから選択される。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)において、MeSiHClは、MeSiClのMeSiHとの反応によって生成される。
好ましくは、ここでのMeSiClのMeSiHに対するモル比は、約99から約1、より好ましくは約10から約1、さらにより好ましくは約5から約1の範囲であり、そして最も好ましくは比は約3から約1の範囲であり、そして反応温度は約80℃から約200℃の範囲である。
本発明による方法の好ましい実施形態では、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中でMeSiClのMeSiHとの反応により生成される。
好ましくは、ここでのMeSiClのMeSiHに対するモル比は、約99から約1、より好ましくは約10から約1、さらにより好ましくは約5から約1の範囲であり、さらにより好ましくはモル比は約3から約1であり、そして反応温度は約80℃から約200℃の範囲であり、そして最も好ましくはモル比は約3から約1の範囲であり、反応温度は約120℃から約200℃の範囲であり、そして高沸点エーテル化合物は、ジグライム、テトラグライムまたは1,4−ジオキサンから選択される。
本発明による方法の好ましい実施形態では、ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中で水素化リチウムの存在下でMeSiClの反応により生成される。
好ましくは、ステップA)でのMeSiHClの生成のため、シラン基材の総量に基づいて少なくとも90重量%のMeSiClを含むシラン基材、または他のシランを伴うMeSiClの混合物は、高沸点エーテル化合物、好ましくはジグライム中の水素化リチウムでのステップA)に供される。
本発明による方法のさらに好ましい実施形態では、ステップA)にて、MeSiHClは、溶媒としてのジグライム中で水素化リチウムの存在下でMeSiClの反応により生成される。
本発明による方法の別の好ましい実施形態では、ステップA)にて、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中で水素化リチウムの存在下でMeSiClの反応により生成される。
好ましくは、MeSiHClの生成のため、シラン基材の総量に基づいて少なくとも90重量%のMeSiClを含むシラン基材、または他のシランを伴うMeSiClの混合物は、高沸点エーテル化合物、好ましくはジグライム中の水素化リチウムの存在下でステップA)に供される。
本発明の方法は、連続式またはバッチ式で行うことができ、好ましくは、連続式で行われる。そこでは、ステップA)および/またはB)は、連続式またはバッチ式で行うことができ、好ましくは、ステップA)およびB)の両方が連続式で行われる。
本発明による方法の好ましい実施形態では、得られた式(I)のモノシランを分離するステップB)は、蒸留および/または凝集により行われる。
本発明による「蒸留」という用語は、選択的蒸発および凝集によって液体混合物から成分または物質を分離するための任意の方法に関する。そこでは、蒸留は混合物の成分の実質的に完全な分離をもたらすことができ、したがってほぼ純粋な化合物の分離につながり、またはそれは、蒸留に供せられた混合物と比較した場合に、留出物中の混合物の選択された成分の濃度を増加させる部分的な分離であり得る。
好ましくは、分離ステップB)を構成し得る蒸留方法は、単蒸留、分別蒸留、真空蒸留、短経路蒸留、または当業者に知られている任意の他の種類の蒸留であり得る。
また好ましくは、本発明による式(I)のモノシランを分離するステップB)は、1つ以上のバッチ蒸留ステップを含むことができ、または連続蒸留プロセスを含むことができる。
さらにより好ましくは、「凝集」という用語は、反応容器からの揮発による反応混合物からの一般式(I)の1つ以上の化合物の分離または濃縮および冷却された容器内の液体および/または固体としての凝集であって、その後、蒸留によって、またはエーテル溶媒中の溶解によって回収することができるものを含み得る。
凝集の代替の好ましい方法として、モノシランは、冷却された容器に含まれるエーテル溶媒に吸収され得る。
本発明によれば、冷却されたという用語は、周囲温度未満、好ましくは約10℃未満、より好ましくは約0℃未満、そして最も好ましくは約−10℃未満の温度に冷却された任意の物体に適用される。
本発明による方法の好ましい実施形態では、方法は不活性条件下で行われることができる。
本発明によれば、「不活性条件下で行われる」という用語は、方法が、周囲の空気、特に水分および酸素の排除のもとで部分的または完全に行われることを意味する。反応混合物および反応生成物から周囲空気を排除するために、密閉反応容器、減圧および/または不活性ガス、特に窒素またはアルゴン、またはそのような手段の組み合わせが使用され得る。
本発明の好ましい実施形態
以下に、本発明の好ましい実施形態を示す。
1.一般式(I)
SiHCl (I)、
ここでRはオルガニル基であり、
x=1から3、好ましくは1から2、
y=1から3、好ましくは1から2、
z=0から3、好ましくは1から2、および
x+y+z=4である、
のモノシランの製造のための方法であって、
A)
a)一般式(II)のモノシラン
SiHCl (II)
ここでRは上記定義通りであり、
a=1から3、
b=0から3、
c=0から3、および
a+b+c=4であり、および
b)一般式(III)のジシラン
SiCl (III)
ここでRは上記定義通りであり、
e=1から5、
f=0から5、
g=0から5、および
e+f+g=6であり、
c)一般式(IV)のカルボジシラン
(SiCHSi)HCl (IV)
ここでRは上記定義通りであり、
m=1から5、
n=0から5、
o=0から5、および
m+n+o=6である、
からなる群から選択される1つ以上のシランを含むシラン基材を、
− ホスファンR P、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくはRP、ここでRは上記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばPPh、および
− アミンR N、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくはRN、ここでRは上記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばn−BuNまたはNPh
からなる群から選択される1つ以上の化合物(C)の存在下で、反応に供するステップ、ならびに
B)任意にて、得られた一般式(I)のモノシランを分離するステップを含み、
但し
(i)式(II)、(III)または(IV)の少なくとも1つのシランは、ケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有するという条件であり、
そして、但し以下の(ii)および(iii)
(ii)式(II)、(III)または(IV)のシランの少なくとも1つは、ケイ素原子に少なくとも1つのヒドリド置換基を有する、
(iii)ステップA)は、1つ以上の水素化物ドナーの存在下で行われる、
の少なくとも1つであるという条件である、方法。
2.塩化水素の供給なしで、および/または金属触媒の不在下で、好ましくは塩化アルミニウムまたはパラジウム触媒の不在下で行われる、実施形態1に記載の方法。
3.ステップA)が有機溶媒、好ましくは高沸点エーテル化合物、より好ましくは1,4−ジオキサン、ジグライムまたはテトラグライム、最も好ましくはジグライム中で行われる、実施形態1または2に記載の方法。
4.ステップA)は、1つ以上の水素化物ドナー、好ましくは1つ以上の金属水素化物、より好ましくはアルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物の群から選択される1つ以上の金属水素化物、そして最も好ましくは水素化リチウムの存在下で行われる、実施形態1から3のいずれかに記載の方法。
5.一般式(I)および一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上において、Rがアルキルまたはシクロアルキル基、好ましくはメチル基である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
6.ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランが、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
7.ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランが、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に水素置換基を有さない、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
8.シラン基材は、ケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含み、ここで重量パーセントは、シラン基材の総重量に基づく、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
9.シラン基基材は、ケイ素原子に水素置換基を持たない一般式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つの特定のシランを約90重量%より多く含み、ここで重量パーセントはシラン基材の総重量に基づく、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
10.ステップA)におけるケイ素原子に1つ以上の水素置換基を有する一般式(II)、(III)または(IV)のシラン基材は、ステップA)の前に水素化反応によって調製される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
11.シラン基材化合物に対するステップA)における金属水素化物の量は、約0.05モル%から約395.95モル%、好ましくは約20モル%から約200モル%、より好ましくは約50モル%から約150モル%、最も好ましくは約80モル%から約100モル%の範囲である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
12.シラン基材化合物に対するステップA)における1つ以上の化合物(C)の量は、約0.0001モル%から約600モル%、より好ましくは約0.01モル%から約20モル%、さらにより好ましくは約0.05モル%から約2モル%、そして最も好ましくは約0.05モル%から約1モル%の範囲である、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
13.ステップA)において、有機溶媒に対するシラン基材の重量比は、約0.01から約100の範囲、好ましくは約0.1から約10、より好ましくは約0.5から約4、最も好ましくは約0.5から約1の範囲である、実施形態3から13のいずれかに記載の方法。
14.ステップA)は、約0℃から約300℃、好ましくは約20℃から約200℃、より好ましくは約80℃から約200℃の温度で行われる、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
15.ステップA)は、約0.1バールから約30バール、好ましくは約1バールから約20バール、最も好ましくは約1バールから約10バールの圧力で行われる、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
16.式(I)のメチルモノシランは、MeSiHCl、MeSiHCl、およびMeSiHClからなる群から選択される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
17.式(I)のメチルモノシランは、MeSiHCl、およびMeSiHClからなる群から選択される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
18.一般式(II)または(III)のシランは、実験式MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、およびMeSiClのシランからなる群から選択される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
19.一般式(II)のシランは、MeSiClおよびMeSiClからなる群から選択される、前記実施形態に記載の方法。
20.ステップA)は、式R PClの少なくとも1つの化合物(C)の存在下で行われ、ここでRは上記定義通りである、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
21.式R PClの1つ以上の化合物は、式R PおよびRClの化合物からその場で形成され、ここでRは水素またはオルガニル基である、実施形態20に記載の方法。
22.ステップA)は、少なくとも1つの金属水素化物、好ましくは水素化リチウムの存在下で、好ましくは高沸点エーテル化合物中で行われる、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
23.ステップA)において、MeSiHClは、好ましくは高沸点エーテル化合物中で、MeSiClのMeSiHとの反応により生成される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
24.ステップA)において、MeSiHClは、好ましくは高沸点エーテル化合物中で、MeSiClのMeSiHとの反応により生成される、実施形態1から22のいずれかに記載の方法。
25.ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中でMeSiClの水素化リチウムとの反応により生成される、実施形態1から22のいずれかに記載の方法。
26.ステップA)において、MeSiHClは、溶媒としてジグライム中でMeSiClの水素化リチウムとの反応により生成される、実施形態1から22および25のいずれかに記載の方法。
27.ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中でMeSiClの水素化リチウムとの反応により生成される、実施形態1から22のいずれかに記載の方法。
28.ステップA)において、MeSiHClは、溶媒としてのジグライム中でMeSiClの水素化リチウムとの反応によって生成される、実施形態1から22および27のいずれかに記載の方法。
29.得られた式(I)のモノシランを分離するステップB)は、蒸留および/または凝集により行われる、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
30.前記方法は不活性条件下で行われる、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
31.前記実施形態のいずれかに記載の方法により得られた、上記定義通りの一般式(I)のモノシランおよびその混合物。
32.実施形態1から30のいずれかに記載の方法により得られた、上記定義通りの一般式(I)の少なくとも1つのモノシランを含む組成物。
33.式(II)の1つ以上のシランと、式(III)および(IV)から選択される1つ以上のシランとが反応される、前記実施形態のいずれかに記載の方法。
本発明は、以下の例によってさらに説明されるが、それらに限定されない。
一般
反応の前に、金属塩ならびに使用される溶媒は、文献から知られている手順に従って注意深く乾燥された。調査した反応は一般に、水素化オルガノモノシランなどの低沸点反応生成物の蒸発を防ぎ、実行した反応の反応条件(温度、時間)を解明するために、最初に密閉NMRチューブで行われた。続いて、これらの条件は、例として、低沸点反応抽出物および生成物、例えばオルガノクロロシランおよびオルガノヒドリドシランの蒸発を避けるために、閉鎖系、好ましくは密封ガラスアンプルでの分取スケールの開裂反応に移された。反応が完了した後、アンプルを凍結し、真空下で開封し、形成された生成物を、凝集/蒸留手順の組み合わせにより分離した。生成物は、標準的な手順、特にNMR分光法とGC/MS分析によって分析され、特徴付けられた。
生成物の同定
生成物は、H、29SiおよびH−29Si−HSQCNMR分光法で分析された。スペクトルは、Prodigy BBO 500 S1プローブを備えたBruker AV-500分光計で記録された。H−NMRスペクトルは、残留溶媒のプロトン共鳴([D]ベンゼンδ=7.16ppm)に合わせて較正された。さらに、GC−MS分析と主要生成物の検証された同定により、生成物同定がサポートされた。GC−MS分析は、ITQ 900MS質量分析計を組み合わせたThermo Scientific TraceGC Ultraにて測定した。固定相(Macherey-Nagel PERMABONDシラン)は、内径0.32mmの長さ50mを有していた。1μlの検体溶液を注入し、その1/25をヘリウムガスで運ばれる1.7mL/分の流速でカラムに移した。最初にカラムの温度を50℃に10分間維持した。次に、温度を20℃/分の速度で250℃まで上げ、その温度でさらに40分間保持した。カラムを出た後、物質は70eVでイオン化され、カチオン性フラグメントが34−600m/z(電荷あたりの質量)の範囲内で測定された。測定前に生成物混合物をベンゼンで希釈した。
化合物IからXXVIIIの特徴的な29Si−NMR化学シフトおよびカップリング定数J{29Si−H}を表1に示す。

ここでVi=ビニル、Ph=フェニル
例1
ジメチルジヒドリドモノシラン(1.0mmol)およびジメチルジクロロモノシラン(1.5mmol)を、41と59のモル比で(表2の抽出物混合物としてモル%で示す)、溶媒としてのジグライム(0.35ml)中で触媒量の再分配触媒PPh(0.02mmol)と共に、NMRチューブ内で混合し、−196℃(液体窒素)で固化し、真空で密閉した。サンプルを室温まで温めた後、29Si−およびH−NMRスペクトルを測定して、異なる反応の時間と温度の後のSiH/SiCl再分配の程度を確認し、混合物内の関連するNMR信号の強度を積分して、生成物の形成を制御および定量化した。生成物の収率は表2にモル%で示されている。
シランIおよびIIは120℃(21時間)で反応し始め、5%の量で目的の生成物IIIが得られた。140℃での反応時間が長くなると(48時間)、IIIのモル量は54%に増加した。再分配によって形成されたクロロシランIIIの最大量は、160℃で160時間後に58%であった。
例2
ジメチルジヒドリドモノシラン(1.0mmol)およびジメチルジクロロモノシラン(1.3mmol)を、44と56のモル比で(表3の抽出物混合物としてモル%で表示)、溶媒としてのジグライム(0.35ml)中で触媒量の再分配触媒n−BuP(0.2mmol)と共に、NMRチューブ内で混合し、−196℃(液体窒素)で固化し、真空で密閉した。サンプルを室温まで温めた後、29Si−およびH−NMRスペクトルを測定して、異なる反応の時間と温度の後のSiH/SiCl再分配の程度を確認し、混合物内の関連するNMR信号の強度を積分して、生成物の形成を制御および定量化した。生成物の収率は、表3にモル%で示されている。
例1と同様に、120℃(21時間)で再分配反応が始まり、4%のIIIが得られた。再分配によって形成されるクロロシランIIIの最大量は、160℃で160時間後に59%であった。
例3
LiH(1.5mmol)、MeSiCl(1.6mmol)、ジグライム(0.4ml)および触媒量のPPh(0.02mmol)を、−196℃(液体窒素)に冷却したNMRチューブに入れた。真空での排気後、NMRチューブを密封し、室温まで温めた。出発物質は、サンプルの加熱時に反応し、クロロシラン還元/再分配反応の反応過程は、NMR分光法によって監視された。
表4からわかるように、MeSiHCl IIIの形成は、反応の温度と時間の増加に伴って着実に増加していた。ヒドリドシランIのジクロロシランIIとの再分配によって形成されるクロロシランIIIの最大量は、160℃で62時間後に56%であった。
例4
反応は、再分配触媒としてn−BuP(0.02mmol)を使用して、例3の反応と同様に行われた。
例3と同様に、再分配によって形成されたクロロシランIIIの最大量は、160℃で62時間後に54%であった(表5)。
例5
例3と同様に、MeSiCl(1.7mmol)を、溶媒としてのジグライム(0.4ml)中、再分配触媒としての触媒量のPPh(0.02mmol)の存在下で、LiH(1.5mmol)と反応させた。
120℃で13時間後、MeSiCl IVが還元され、再分配反応によりシランVIIが32%、ならびにVおよびVIが5%および3%の量で得られた。反応温度を160℃(22時間)に上げると、MeSiHCl VIが62%、MeSiHCl Vが15%になり、一方でシランVIIはわずか1%のままであった。長くされた反応時間により、クロロシランIVの量がさらに減少し、MeSiHCl(V)が23%で得られた。目的生成物VIは62%の量のままであった(表6)。
例6
反応は、再分配触媒としてn−BuP(0.02mmol)を使用して、例5の反応と同様に行った。
表7に示すように、目的生成物VIおよびVは、120℃/13時間でそれぞれ34%および13%の量で形成された。ヒドリドシランVIIとメチルトリクロロシランIVの再分配によって形成されるクロロシランVIとVの最大量は、160℃で62時間後に66%と15%であった。
例7
MeSiH(1.1mmol)、MeSiCl(2.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のPPh(0.05mmol)を、−196℃(液体窒素)に冷却したNMRチューブに入れた。真空での排気後、NMRチューブを密封し、室温まで温めた。出発物質は、サンプルの加熱時に反応し、クロロシラン還元/再分配反応の反応過程は、NMR分光法によって監視された。
80℃/6時間で、目的生成物VIおよびVは、それぞれ4%および11%の量で形成された。長くされた反応時間(62時間/160℃)により、VIとVのモル量は64%と16%に増加したが、MeSiH VIIはほぼ定量的に消費された(表8)
例8
反応は、MeSiH(1.1mmol)、MeSiCl(2.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例7の反応と同様の方法で行われた。
例7と同様に、目的生成物VIおよびVは、80℃/6時間で10%および15%の量で形成されたが、160℃での長くされた反応時間(62時間)は、VIおよびVのモル量をそれぞれ65%および6%に増加した。出発ヒドリドシランVIIに関連して、再分配反応は定量的であった(表9)。
例9
反応は、MeSiH(1.1mmol)、MeSiCl(1.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例7の反応と同様の方法で行われた。
表10に示すように、80℃で7時間、目的生成物であるMeSiHCl III、MeSiHCl VIおよびMeSiHCl VIは、それぞれ16%、9%および3%の量で形成された。100℃での長くされた時間反応(22時間)は、III、VIおよびVをそれぞれ29%、36%、および11%の量で与えたが、出発シランIは完全に塩素化されてIIとIIIを与えた。160℃で40時間後、IIIの量(32%)は(II型への)塩素化により減少し、一方でVIの量(32%)は水素化により減少した。MeSiHCl VおよびMeSiH VIIは、それぞれ22%および5%の量で形成された。
例10
反応は、MeSiH(1.1mmol)、MeSiCl(1.7mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例3の反応と同様に行った。
表11に示すように、80℃で6時間後、少量の再分配生成物(IIIが1%、Vが2%)のみが検出された。160℃で22時間後、目的生成物III、VI、Vがそれぞれ28%、9%、16%の量で形成され、一方でシランVIIの出発モル量は12%に減少した。IIIの最大量(30%)は、160℃で40時間後に形成され、一方でVI、V、VIIの量は大きく変化しなかった。
例11
反応は、MeSiH(1.1mmol)、PhMeSiCl(1.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例7の反応と同様に行った。
160℃で22時間後、出発シランIを塩素化して、IIIを34%、IIを7%の量で与え、一方でPhMeSiCl VIIIを水素化して、IXおよびXをそれぞれ24%および9%の量で与えた。160℃での長くした反応時間により、塩素化によりIII(29%)の量が減少し、一方で水素化によりIII(32%)とX(13%)の量が増加した(表12)。
例12
反応は、MeSiH(1.1mmol)、PhSiCl(1.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例7の反応と同様に行った。
例11と同様に、IIIの最大量(35%)は160℃/22時間で形成された。XIは再分配により水素化され、XIIおよびXIIIをそれぞれ22%および14%の量で得た。160℃での長くされた反応時間により、IIIの量は25%に減少し、一方でXII(36%)とXIII(18%)の量は増加した(表13)。
例13
反応は、MeSiH(1.1mmol)、ViMeSiCl(1.1mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のn−BuP(0.05mmol)を使用して、例7の反応と同様の方法で行われた。
表14に示すように、IIIの最大量(40%)は80℃/7時間で形成された。ViMeSiCl XIVの水素化により、XVおよびXVIがそれぞれ20%および7%のモル量で得られた。100℃/22時間でXIVはさらに減少して、XVおよびXVIを30%および8%にて与え、一方でIIIの量(31%)は塩素化により減少した;MeSiH(VII、4%)はビニル基の開裂によって形成された。160℃での長くされた反応時間は、VII(10%)ならびにV(5%)およびVI(1%)の形成を増加し、一方でIII(27%)、XV(17%)およびXVI(4%)の量は減少した。さらに、同定されていない生成物が11%で形成された。
例14
11.13g(86.2mmol)のMeSiCl、3.30g(54.9mmol)のMeSiH、0.73g(2.8mmol)のPPh、1.5mlのC、8mlのジグライムを、取り付けたNMRチューブを有する冷却アンプル(−196℃)に入れた;アンプルを真空にして密封した。160℃で160時間後、0.6mlの生成物混合物をアンプルからNMRチューブに注ぎ、その後、密封してアンプルから取り外した。NMR分光測定により、表15に表される生成物分布が明らかになった。
表15に示すように、MeSiHCl(III)は59モル%の量で形成された。ジメチルシランの出発量に関して、72%が目標生成物に変換された。
例15
12.2g(81.7mmol)のMeSiCl、1.26g(27.2mmol)のMeSiH、0.35g(1.3mmol)のPPh、1.5mlのCおよび8mlのジグライムを、取り付けられたNMRチューブを有する冷却アンプル(−196℃)に入れた;アンプルを真空にして密封した。160℃で72時間後、アンプルからNMRチューブに生成物混合物0.6mlを注ぎ、その後、密封してアンプルから取り外した。NMR分光測定により、表16に表されている生成物分布が明らかになった。
表16に示すように、MeSiHCl VIおよびMeSiHCl Vは、それぞれ61%および9%の量で形成された。メチルシランの出発量に関して、再分配反応は定量的であった。
例16
反応は、再分配触媒としてn−BuN(0.02mmol)を使用して、例5の反応と同様に行われた。
120℃で13時間後、MeSiCl IVが還元されて、25%のシランVIIと、VとVIがそれぞれ2%と3%の量で再分配反応を介して得られた。反応温度を160℃(22時間)に上げると、MeSiHCl VIが10%の量、MeSiHCl Vが14%の量で得られ、一方シランVIIは23%のレベルのままであった。長くされた反応時間により、クロロシランIVの量がさらに減少し、それぞれ28%および22%の量の目的生成物VIおよびVが得られた。MeSiH VIIは9%のレベルを維持した(表17)。
例17
反応は、NPh(0.02mmol)を再分配触媒として使用して、例5の反応と同様に行われた。
表18に示されているように、メチルシランVIIは19%の量で、VとVIはそれぞれ2%と5%の量で、VIIとIVの再分配により形成された。MeSiHCl VIの最大量は160℃/62時間で55%であったが、MeSiH VIIは完全に消費された;メチルクロロシランVは8%のレベルに達した。
例18
反応は、MeSiH(1.6mmol)、MeSiCl(1.6mmol)、ジグライム(0.35ml)および触媒量のNPh(0.04mmol)を使用して、例7の反応と同様に行った。
80℃/7時間で、生成物の形成は検出されなかった。反応温度を200℃(40時間)に上げると、MeSiHCl IIIが19%の量で得られた(表19)。
例19
MeHSi−SiHMe(0.3mmol)、MeSiCl(0.8mmol)、ジグライム(0.4ml)および触媒量のPPh(0.05mmol)を、−196℃(液体窒素)に冷却したNMRチューブに入れた。真空での排気後、NMRチューブを密封し、室温まで温めた。出発物質は、サンプルの加熱時に反応し、クロロシラン還元/再分配反応の反応過程は、NMR分光法によって監視された。
220℃/15時間でジメチルジクロロシランを水素化して、MeSiHCl IIIを7%の量で、そしてMeSiH Iを2%の量で得て、一方で出発物質のヒドリジシランXVIIIを塩素化して、5%の量の部分塩素化ジシランXIXと、1%の量の完全塩素化ジシランXVIIを得た(表20)。
例20
反応は、MeClSi−SiClMe(0.6mmol)、MeSiCl(0.6mmol)、LiH(0.4mmol)、ジグライム(0.4ml)および再分配触媒としてPPh(0.05mmol)を使用して、例19の反応と同様の方法で行った。
160℃で16時間後、出発ジシランMeClSi−SiClMe XXVIIIが定量的に切断され、そして再分配反応を介して目的生成物であるMeSiHCl VIおよびMeSiHCl Vは、それぞれ50%および8%の量で形成された。220℃での長くされた反応時間により(15時間)、VIおよびVのモル量はさらに56%および11%に増加し、一方で同定されていない生成物は4%の量で形成された(表21)。
例21
0.6mmolのクロロカルボジシランの複合混合物(カルボジシランの分布は表22に記載)、MeSiCl(0.8mmol)、LiH(1.6mmol)、n−BuP(0.05mmol)およびジグライム(0.3ml)を冷却したNMRチューブに入れた(−196℃)。真空での排気後、NMRチューブを密封し、室温まで温めた。出発物質は、サンプルの加熱時に反応し、クロロシラン還元/再分配反応の反応過程は、NMR分光法によって監視された。

160℃で16時間後、目的生成物であるMeSiHCl IIIとジメチルシランがそれぞれ8%と34%の量で形成された。クロロカルボジシランの水素化と開裂により、メチルシランVIIが2%の量で得られた。220℃での長くされた反応時間(15時間)により、IIIのモル量は34%に増加し、一方でMeSiH Iのモル量はクロロシランとの再分配反応により減少した(5%)。カルボジシランはさらに開裂され(残り13%)、シランVI、V、VIIがそれぞれ7%、7%、9%の量で得られた(表23)。
例22
0.8mmolのヒドリドカルボジシランの複合混合物(カルボジシランの分布は表24に記載)、MeSiCl(0.8mmol)、n−BuP(0.05mmol)、およびジグライム(0.35ml)を冷却したNMRチューブ(−196℃)に入れた。真空での排気後、NMRチューブを密封し、室温まで温めた。出発物質は、サンプルの加熱時に反応し、クロロシラン還元/再分配反応の反応過程は、NMR分光法によって監視された。

160℃で16時間後、目的生成物MeSiHCl IIIは2%の量のみで形成された。反応温度を220℃に15時間上げると、29%の量のIII、および20%の量のジメチルシランを与えた。カルボジシランのモル量が51%から11%に減少し、それぞれ10%、3%、および24%の量のMeSiHCl VI、MeSiHCl VおよびMeSiH VIIをもたらした(表25)。
比較例1
ジメチルジヒドリドモノシラン(0.318mmol)とジメチルジクロロモノシラン(0.281mmol)を、53と47のモル比で(表26の抽出混合物としてモル%で表示)、溶媒としてのジグライム(0.4ml)中で触媒量の再分配触媒塩化リチウム(0.08mmol)とNMRチューブ内で混合し、−196℃(液体窒素)で固化し、真空で密封した。サンプルを室温まで温めた後、29Si−およびH−NMRスペクトルを測定して、異なる反応の時間と温度の後のSiH/SiCl再分配の程度を確認し、混合物内の関連するNMR信号の強度の積分により生成物の形成を制御および定量化した。生成物収率は表26にモル%で示されている。
MeSiHCl IIIは、モノシランIとIIのほぼ等モルの混合物から9%の収率で、高温(160℃)と長い反応時間(320時間)でのみ形成された。
比較例2
メチルシランVII(1.2mmol)とメチルトリクロロシランIV(0.9mmol)を、58と42のモル比で(表27に抽出混合物としてモル%で記載)、溶媒としてのジグライム(0.4ml)中で触媒量の再分配触媒塩化リチウム(0.08mmol)とNMRチューブ内で混合し、−196℃(液体窒素)で固化し、真空で密封した。サンプルを室温まで温めた後、29Si−およびH−NMRスペクトルを測定して、異なる反応の時間と温度の後のSiH/SiCl再分配の程度を確認し、混合物内の関連するNMR信号の強度の積分により生成物の形成を制御および定量化した。生成物収率は表27にモル%で示されている。
目的化合物VとVIは、160℃の反応温度での長い反応時間(320時間)で、それぞれ42%と35%の量で得られた。
比較例3
反応は、MeHSi−SiHMe(0.3mmol)、MeSiCl(0.8mmol)、ジグライム(0.4ml)および再分配触媒としてAlCl(0.05mmol)を使用して、例19の反応と同様の方法で行われた。
160℃で16時間後、MeSiHCl IIIとMeSiH Iがそれぞれ9%と7%で形成され、さらに15%の部分塩素化ジシランXIXと46%の同定されていない副生成物が形成された。220℃での長くされた反応時間(15時間)により、68%の副産物が形成され、一方で目的生成物IIIは完全に分解された。結果を表28に示す。


Claims (15)

  1. 一般式(I)
    SiHCl (I)
    ここでRはオルガニル基であり、
    x=1から3、好ましくは1から2、
    y=1から3、好ましくは1から2、
    z=0から3、好ましくは1から2、および
    x+y+z=4である、
    のモノシランの製造のための方法であって、
    A)
    a)一般式(II)のモノシラン
    SiHCl (II)
    ここでRは前記定義通りであり、
    a=1から3、
    b=0から3、
    c=0から3、および
    a+b+c=4である、および
    b)一般式(III)のジシラン
    SiCl (III)
    ここでRは前記定義通りであり、
    e=1から5、
    f=0から5、
    g=0から5、および
    e+f+g=6である、
    c)一般式(IV)のカルボジシラン
    (SiCHSi)HCl (IV)
    ここでRは前記定義通りであり、
    m=1から5、
    n=0から5、
    o=0から5、および
    m+n+o=6である、
    の群から選択される1つ以上のシランを含むシラン基材を、
    − ホスファンR P、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくはRP、ここでRは前記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばPPh、および
    − アミンR N、ここでRは水素またはオルガニル基であり、同じでも異なっていてもよく、好ましくはRN、ここでRは前記定義通りであり、同じでも異なっていてもよく、例えばn−BuNまたはNPh
    からなる群から選択される1つ以上の化合物(C)の存在下で
    反応に供するステップ、ならびに
    B)任意にて、得られた一般式(I)のモノシランを分離するステップ、を含み、
    但し、
    (i)式(II)、(III)または(IV)の少なくとも1つのシランは、ケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有するという条件であり、
    そして但し以下の(ii)および(iii)
    (ii)式(II)、(III)または(IV)のシランの少なくとも1つは、ケイ素原子に少なくとも1つのヒドリド置換基を有する、
    (iii)ステップA)は、1つ以上の水素化物ドナーの存在下で行われる、
    の少なくとも1つであるという条件である、方法。
  2. 塩化水素の供給なしで、および/または金属触媒の不在下で、好ましくは塩化アルミニウムまたはパラジウム触媒の不在下で行われる、請求項1に記載の方法。
  3. ステップA)が有機溶媒、好ましくは高沸点エーテル化合物、より好ましくは1,4−ジオキサン、ジグライムまたはテトラグライム、最も好ましくはジグライム中で行われる、請求項1または2に記載の方法。
  4. ステップA)が、1つ以上の水素化物ドナー、好ましくは1つ以上の金属水素化物、より好ましくはアルカリ金属水素化物およびアルカリ土類金属水素化物の群から選択される1つ以上の金属水素化物、そして最も好ましくは水素化リチウムの存在下で行われる、請求項1から3のいずれかに記載の方法。
  5. 一般式(I)および一般式(II)、(III)または(IV)の1つ以上において、Rがアルキルまたはシクロアルキル基、好ましくはメチル基である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  6. ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランが、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  7. ステップA)における式(II)、(III)または(IV)のすべてのシランが、1つ、複数、またはすべてのケイ素原子に水素置換基を有さない、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  8. シラン基材は、ケイ素原子に少なくとも1つの塩素置換基を有する式(II)、(III)または(IV)の1つまたは2つ、好ましくは1つの特定のシランを約90重量%より多く含み、ここで重量パーセントはシラン基材の総重量に基づいており、またはシラン基材は、ケイ素原子に水素置換基を有しない一般式(II)、(III)、または(IV)の1つまたは2つ、好ましくは1つの特定のシランを約90重量%より多く含み、ここで重量パーセントはシラン基材の総重量に基づいている、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  9. ステップA)が約0℃から約300℃、好ましくは約20℃から約200℃、より好ましくは約80℃から約200℃の温度で行われる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  10. 式(I)のメチルモノシランは、MeSiHCl、MeSiHCl、およびMeSiHClからなる群から選択され、好ましくは式(I)のメチルモノシランは、MeSiHCl、およびMeSiHClからなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  11. 一般式(II)または(III)のシランは、実験式MeSiCl、MeSiCl、MeSiCl、およびMeSiClのシランからなる群から選択され、好ましくは一般式(II)のシランは、MeSiCl、およびMeSiClからなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  12. ステップA)において、MeSiHClは、好ましくは高沸点エーテル化合物中で、MeSiClのMeSiHとの反応によって生成される、または
    ステップA)において、MeSiHClは、好ましくは高沸点エーテル化合物中で、MeSiClのMeSiHとの反応によって生成される、または
    ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中で、MeSiClの水素化リチウムとの反応によって生成される、または
    ステップA)において、MeSiHClは、溶媒としてのジグライム中で、MeSiClの水素化リチウムとの反応によって生成される、または
    ステップA)において、MeSiHClは、高沸点エーテル化合物中で、MeSiClの水素化リチウムとの反応によって生成される、または
    ステップA)において、MeSiHClは、溶媒としてのジグライム中で、MeSiClの水素化リチウムとの反応によって生成される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  13. 得られた式(I)のモノシランを分離するステップB)は、蒸留および/または凝集により行われる、前記請求項のいずれかに記載の方法。
  14. 請求項1から13のいずれかに記載の方法により得られる、前記定義通りの一般式(I)の少なくとも1つのモノシランを含む組成物。
  15. 式(II)の1つ以上のシランならびに式(III)および(IV)から選択される1つ以上シランが反応させられる、前記請求項のいずれかに記載の方法。

JP2020516657A 2017-09-20 2018-09-20 オルガノヒドリドクロロシランの製造方法 Withdrawn JP2020534325A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP17192242 2017-09-20
EP17192242.0 2017-09-20
EP18177923.2 2018-06-15
EP18177923 2018-06-15
PCT/US2018/051857 WO2019060484A1 (en) 2017-09-20 2018-09-20 PROCESS FOR PRODUCING ORGANOHYDRIDOCHLOROSILANES

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020534325A true JP2020534325A (ja) 2020-11-26

Family

ID=63788037

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020516657A Withdrawn JP2020534325A (ja) 2017-09-20 2018-09-20 オルガノヒドリドクロロシランの製造方法

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11352377B2 (ja)
EP (1) EP3684777B1 (ja)
JP (1) JP2020534325A (ja)
CN (1) CN111247155A (ja)
RU (1) RU2020113716A (ja)
WO (1) WO2019060484A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111108110A (zh) * 2017-09-20 2020-05-05 莫门蒂夫性能材料股份有限公司 有机氢氯硅烷生产工艺
EP3684778B1 (en) * 2017-09-20 2023-08-02 Momentive Performance Materials Inc. Integrated process for the manufacture of methylchlorohydridomonosilanes

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5856548A (en) 1997-05-17 1999-01-05 Th. Goldschmidt Ag Process for preparing dimethylmonochlorosilane
US6251057B1 (en) * 1999-04-13 2001-06-26 Korea Institute Of Science And Technology Dehydrohalogenative coupling reaction of organic halides with silanes
KR100706568B1 (ko) 2006-07-18 2007-04-13 삼성전자주식회사 시간 오프셋 정보를 이용한 노드 위치 측정 방법 및 장치
JP4458295B2 (ja) 2007-02-21 2010-04-28 信越化学工業株式会社 ジメチルクロロシランの製造方法
DE102007055732A1 (de) * 2007-12-07 2008-12-24 Wacker Chemie Ag Verfahren zur Herstellung von Silanen aus Dislanen
CN111108110A (zh) * 2017-09-20 2020-05-05 莫门蒂夫性能材料股份有限公司 有机氢氯硅烷生产工艺

Also Published As

Publication number Publication date
RU2020113716A3 (ja) 2022-04-29
RU2020113716A (ru) 2021-10-20
EP3684777B1 (en) 2021-11-03
US11352377B2 (en) 2022-06-07
CN111247155A (zh) 2020-06-05
US20200223874A1 (en) 2020-07-16
WO2019060484A1 (en) 2019-03-28
EP3684777A1 (en) 2020-07-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11008349B2 (en) Process for the production of organohydridochlorosilanes
US11518773B2 (en) Integrated process for the manufacture of methylchlorohydridomonosilanes
CN110799458A (zh) 用于制备锗-硅-层的三苯基甲锗烷基甲硅烷和三氯甲硅烷基-三氯甲锗烷以及由三氯甲硅烷基-三苯基甲锗烷制备其的方法
CN106604924B (zh) 用于裂解单硅烷、聚硅烷和/或低聚硅烷中的硅-硅键和/或硅-氯键的方法
US11352377B2 (en) Process for the production of organohydridochlorosilanes
WO2019060475A2 (en) SYNTHESIS OF ORGANO-CHLOROSILANES FROM ORGANOSILANES
Sturm et al. Müller–Rochow Reloaded: Single-Step Synthesis of Bifunctional Monosilanes
JP6906424B2 (ja) アミノシラン類の製造方法
US20230192731A1 (en) Process for the stepwise synthesis of silahydrocarbons
JP2000159779A (ja) 濃アルキル・シルアルキレン含有残渣におけるシルアルキレンの再分配法
CN112839904B (zh) 由四氯硅烷和氢硅烷合成三氯硅烷
WO2019060481A1 (en) CLEAVING DISILANE, CARBODISILANE AND OLIGOSILANE WITH CLEAVING COMPOUND AS CATALYST AND HYDROGENATION SOURCE
RU2785123C2 (ru) Интегрированный способ получения метилхлоргидридмоносиланов
WO2019060480A1 (en) CLEANING OF METHYLILISILANES, CARBODISILANES AND METHYLOLIGOSILANES WITH SALTS OF ALKALI AND ALKALINE-EARTH METALS
WO2019060486A1 (en) PROCESS FOR PRODUCING ORGANOHYDRIDOCHLOROSILANES FROM HYDRUROSILANES
US20220169520A1 (en) Low temperature process for the safe conversion of the siemens process side-product mixture to chloromonosilanes
WO2019060479A1 (en) CLEAVAGE OF METHYLDISILANES IN METHYLMONOSILANES

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210827

A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20220812

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220831