JP2020511395A - 酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法及びそれにより製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲル - Google Patents

酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法及びそれにより製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲル Download PDF

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Abstract

本発明は酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法及びそれによって製造された軽量性に優れた酸化金属−シリカ複合エアロゲルに関する発明であって、より詳細には、第1水ガラス溶液に酸触媒を添加して酸性水ガラス溶液を準備するステップ(ステップ1)と、前記酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加して前駆体溶液を製造するステップ(ステップ2)と、前記前駆体溶液に第2水ガラス溶液を添加し、ゲル化反応させるステップ(ステップ3)と、を含む酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法に関するものである。

Description

本出願は、2017年9月8日付けの韓国特許出願第10−2017−0115274号及び韓国特許出願第10−2017−0115275号に基づく優先権の利益を主張し、該当韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
本発明は、軽量性酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法及びそれにより製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルに関する。
シリカエアロゲル(aerogel)は90〜99.9%程度の気孔率と1〜100nm範囲の気孔サイズを有する超多孔性の高比表面的物質であって、優れた超軽量/超断熱/超低誘電などの特性を有する材料であるため、エアロゲル素材の開発研究はもちろん、透明断熱材及び環境にやさしい高温型断熱材、高集積素子用極低誘電薄膜、触媒及び触媒担体、スーパーキャパシタ用電極、海水淡水化用電極材料としての応用研究も活発に行われている。
シリカエアロゲルの最も大きい長所は、従来スタイロフォームなどの有機断熱材より低い0.300W/mK以下の熱伝導率を示すスーパー断熱性(super−insulation)である。また、有機断熱材の致命的な弱点である火災脆弱性と火災時の有害ガス発生を解決することもできる。
一方、シリカエアロゲルの活用範囲をさらに拡大させるために、前記シリカエアロゲルが本来有する特性に加えて機械的物性を向上させる方案が検討されており、一例として酸化金属が導入された酸化金属−シリカ複合エアロゲルが開発されてきた。
従来の一般的な酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造工程は製造工程が複雑であり、溶媒置換の際に有機溶媒の使用による多量の廃水発生、そして表面改質ステップにおける表面改質剤の過量消費という問題点があった。
これを解決するために、近年では有機溶媒と表面改質剤が必要な高コストの表面置換工程と熱分解工程を省略した低コストの生産工程で製造することを研究してきた。
具体的に、酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、水ガラス溶液に金属イオン溶液及び酸触媒を添加し、反応させるステップ(ステップ1)と、前記湿潤ゲルを洗浄及び乾燥するステップ(ステップ2)と、を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造する方法である。
しかし、酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、酸化金属とシリカ間の複合構造体を形成することによって反応が不均一に進行して、広い気孔分布度(Broad pore distribution)を有することになり、粒子の表面を安定化させる表面改質反応を省略することによって乾燥時に激しい収縮現象が発生することになって低い有効気孔体積(effective pore volume)を有するようになる。
酸化金属−シリカ複合エアロゲルの場合、一次粒子(primary particles)間の網状構造の形成によるオープン−ポア構造を有しており、気孔内部へのポリマー樹脂の浸透を制限して軽量化がなされるため、ポリマー樹脂の浸透が制限される有効気孔体積が軽量化添加剤として重要な物性であるが、前述のように低い有効気孔体積を有することにより軽量性添加剤としての物性が悪化するという問題点がある。
したがって、酸化金属とシリカ間の反応均一性を向上させて狭い気孔分布度(Narrow pore distribution)を有することができるようにし、内部の網状構造の強化を通じて乾燥時の収縮現象を減少させ、気孔体積及び有効密度を改善して軽量性添加剤として応用可能な酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造工程の改善が必要な実情である。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するために案出されたものであって、より均一な気孔構造と強化された網状構造を有し、気孔体積が増大することにより優れた軽量性を有する酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、前記製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルを提供することである。
前記課題を解決するために、本発明は、第1水ガラス溶液に酸触媒を添加して酸性水ガラス溶液を準備するステップ(ステップ1)と、前記酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加して前駆体溶液を製造するステップ(ステップ2)と、前記前駆体溶液に第2水ガラス溶液を添加し、ゲル化反応させるステップ(ステップ3)と、を含む酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法を提供する。
併せて、本発明は、気孔径による分布度において半値全幅(FWHM)値が34nm以下であり、有効気孔体積(effective pore volume)が0.9cm3/g以上である酸化金属−シリカ複合エアロゲルを提供する。
本発明による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法は、表面置換工程及び熱分解工程を省略することにより生産コストが低減されて経済性に優れるだけでなく、酸化金属とシリカ間の反応均一性を向上させ、内部の網状構造を強化することにより乾燥時の収縮現象が抑制されて気孔構造の崩壊が効果的に防止されることができる。
また、本発明による前記製造方法により製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、均一な気孔構造及びより強化された網状構造を有することにより、比表面積と気孔体積、気孔均一度、有効気孔体積、単独粒子の有効密度などの気孔特性が著しく改善されることができ、これにより超軽量の特性を有することができる。
したがって、本発明の一実施例による前記製造方法及びそれにより製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、これを必要とする産業、例えば、シリカエアロゲル関連産業に容易に適用することができ、特に軽量化添加剤として有用に用いられることができる。
本明細書に添付される次の図面は、本発明の具体的な実施例を例示するものであり、前述した発明の内容とともに本発明の技術思想をさらに理解させる役割をするものであるため、本発明はかかる図面に記載された事項にのみ限定されて解釈されてはならない。
従来の一般的な酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法のフローチャートを概略的に示した図である。 本発明の一実施例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法のフローチャートを概略的に示した図である。 本発明の一実施例及び比較例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法によって製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔径による分布度グラフである。 本発明の一実施例及び比較例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法によって製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔径による分布度グラフである。
以下、本発明に対する理解を助けるために本発明をさらに詳細に説明する。
本明細書及び特許請求の範囲に使用された用語や単語は、通常的または辞書的な意味として限定して解釈されてはならず、発明者は自分の発明を最良の方法で説明するために、用語の概念を適切に定義することができるという原則に則って本発明の技術的思想に合致する意味と概念として解釈されるべきである。
従来の一般的な酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造工程は、エージング、溶媒置換、表面改質工程を経て製造工程が複雑であり、溶媒置換の際に有機溶媒の使用による多量の廃水発生、そして表面改質ステップにおける表面改質剤の過量消費という問題点があった。
これを解決するために、図1のように有機溶媒と表面改質剤が必要な高コストの表面置換工程と熱分解工程を省略した低コストの生産工程で製造する方法が提示されたが、酸化金属−シリカ複合エアロゲルの場合、酸化金属とシリカ間の複合構造体を形成することによって反応が不均一に進行して、広い気孔分布度(Broad pore distribution)を有することになり、粒子の表面を安定化させる表面改質反応を省略することによって乾燥時に激しい収縮現象が発生することになって低い有効気孔体積(effective pore volume)を有するため、軽量化添加剤用としては性能に極めて劣るという問題点がある。
したがって、本発明では従来の問題点を克服し、均一な気孔構造及び強化された網状構造を有し、比表面積、気孔体積、有効密度などが改善された酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法を提供する。
以下、図2を参考として、本発明の一実施例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法を具体的に説明する。
まず、図2は、本発明の一実施例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法をフローチャートで示した図であり、第1水ガラス溶液に酸触媒を添加して酸性水ガラス溶液を準備するステップ(ステップ1)と、前記酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加して前駆体溶液を製造するステップ(ステップ2)と、前記前駆体溶液に第2水ガラス溶液を添加し、ゲル化反応させるステップ(ステップ3)と、を含むものであって、前記前駆体溶液に高濃度の第2水ガラス溶液を徐々に添加することにより遅いゲル化反応を誘導してゲルの網状構造が強化されたゲル化物を製造することができる。このように、本発明による酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法は溶媒置換工程や、表面改質、熱分解工程を含まないため、製造工程が比較的単純であり生産効率を高めることができ、製造コストも低減されて経済的な上昇効果を奏することができる。また、前記製造方法によって製造された複合エアロゲルは、酸化金属とシリカの反応均一度に優れて、機械的物性などが向上する効果があり、特に、より強化された網状構造を有することによりポリマー樹脂の浸透が制限される有効気孔体積、有効密度が改善されるなど、気孔特性及び比表面積などが著しく向上して軽量化添加剤として有用に使用され得る効果がある。
ここで、ステップ1〜3を経て酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを得ることができる。
本発明で使用される用語「第1水ガラス溶液」、「第2水ガラス溶液」において水ガラス溶液は、水ガラスに蒸留水を添加し、混合した希釈溶液を示すものであってもよく、前記水ガラスは二酸化ケイ素(SiO2)とアルカリを融解して得たケイ酸アルカリ塩であるソジウムシリケート(Sodium silicate、Na2SiO3)であってもよい。前記「第1」及び「第2」は添加手順を区分するためのものであってもよい。すなわち、前記「第1水ガラス溶液」及び「第2水ガラス溶液」はそれぞれ順次に添加される水ガラス溶液を示すものであってもよい。また、場合によって各水ガラス溶液内の水ガラスの濃度が異なることを示すものであってもよい。
本発明で使用される「ゲル化反応」は、ゾル−ゲル反応を示すものであってもよく、前記「ゾル−ゲル(sol−gel)反応」はシリコンや金属アルコキシド単位の前駆体物質から網状構造を形成させるものであって、例えば、シリコンと水が反応して金属にヒドロキシ(−OH)官能基を形成する加水分解反応(hydrolysis)が起こった後、二つのヒドロキシ官能基から一つの水分子が同時に金属−酸素間の結合を形成する縮合反応(condensation)を経て反応物と反応物とが互いに連結されて成長する反応を示すものであってもよい。
ここで、前記網状構造(network structure)は、原子配列が1種あるいはそれ以上の種類からなっている、ある特定の多角形が連続した平面網状の構造または特定の多面体の頂点、角、面などを共有して三次元の骨格構造を形成している構造を示すものであってもよい。
本発明で使用される用語「前駆体溶液」は、第1水ガラス溶液に酸触媒を含んで製造された酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を混合して金属イオンが混合された酸性の反応物溶液を意味するものであってもよく、前記前駆体溶液はゾル−ゲル反応の反応物となるゾル(sol)剤形の前駆体物質を意味するものであってもよい。
本発明の一実施例による製造方法において、ステップ1は、酸性水ガラス溶液を準備するステップであって、第1水ガラス溶液に酸触媒を添加して酸性水ガラス溶液を製造することができる。
前記第1水ガラス溶液の濃度は0.01M〜2.0Mであってもよく、好ましくは0.05M〜1.2M、より好ましくは0.1M〜0.5Mであってもよい。この際、第1水ガラス溶液の濃度は第1水ガラス溶液内の水ガラスの濃度を意味するものであって、すなわち、第1水ガラス溶液は前記数値範囲の濃度で水ガラスを含有するものであってもよい。
前記第1水ガラス溶液の溶液内の水ガラスの濃度が0.01M未満であると、濃度が低すぎてステップ2で金属イオンと混合する時、均一に混合されず、酸化金属とシリカ間の反応均一性が低下する恐れがあり、前記水ガラスの濃度が2.0Mを超えると、塩基性が強く、酸性の水ガラス溶液に保持するために酸触媒が過度な量で使用され、生産の効率性及び生産コストの面で経済性に劣るという問題が発生する恐れがあり、また、第2水ガラス溶液を投入する時、反応に適したpHを合わせるために過量の第2水ガラス溶液が投入されなければならないため、製造される酸化金属シリカ複合エアロゲルの物性が低下するという問題が発生する恐れがあり、過量の第2水ガラス溶液を投入せず、適量の第2水ガラス溶液を投入する場合には塩基触媒の導入が必要となることがあり、工程が複雑となり、生産の効率性及び生産コストの面で経済性に劣るという問題が発生する恐れがある。
ステップ1において、前記酸性水ガラス溶液のpHは0.1〜2.9、好ましくは0.3〜2、より好ましくは0.5〜1.5であってもよく、前記pHは酸触媒により調節されたものであってもよい。
pHは水素イオンの濃度または酸性度を意味するものであって、物質の酸性、塩基性の程度を示す数値として使用されることができ、水素イオンの解離濃度をログの逆数を取って示した値であってもよい。
酸性水ガラス溶液のpHが2.9を超えると、前記第1水ガラス溶液のゲル化反応が進行して凝集物が形成されることができ、ステップ2で金属イオンを添加する時、沈殿反応が起こって金属イオンが混合された凝集物が形成されるという問題点が発生する恐れがある。前記凝集物はゲル化物または沈殿物を意味し得る。
第1水ガラス溶液のゲル化反応が進行して凝集物が形成されると、製造されたエアロゲルの網状構造が弱く、気孔が大きい構造で形成されて乾燥時に収縮現象が激しくなって気孔特性が悪化する恐れがあり、酸化金属との反応均一性が著しく低下し、製造されたエアロゲルの機械的物性などが悪化するという問題点が発生する恐れがある。また、金属イオンが混合された凝集物が形成される場合も酸化金属と水ガラス溶液内のシリカが均一に混合されないことにより、製造されたエアロゲルの気孔特性及び機械的物性などが悪化するという問題点が発生する恐れがある。
ここで、添加される酸触媒は特に制限されるものではないが、例えば、塩酸、硝酸、酢酸、硫酸及びフッ酸からなる群から選択された1種以上であってもよく、好ましくは塩酸であってもよい。前記酸性水ガラス溶液内の酸触媒の含量は特に制限されず、酸性水ガラス溶液のpHが前記範囲を示す量で含むものであってもよい。
本発明の一実施例による製造方法において、ステップ2は前駆体溶液を製造するステップであって、酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加して混合することにより製造することができる。
前記金属イオン溶液は、最終製造される酸化金属−複合エアロゲルにおいて酸化金属を形成するようにする原料物質である金属塩を溶媒中に溶解させて製造されたものであってもよい。前記金属イオン溶液の濃度は0.01M〜2.0Mであってもよく、好ましくは0.01M〜1.2M、より好ましくは0.01M〜0.2Mであってもよい。ここで、金属イオン溶液の濃度は金属イオン溶液内の金属イオンの濃度を意味するものであってもよい。
前記金属イオン溶液内の金属イオンの濃度が0.01M未満であると、濃度が低すぎて水ガラス溶液内のシリカと均一に混合されることができず、製造されたエアロゲルの気孔特性を悪化させるという問題点があり得るだけでなく、エアロゲル内の酸化金属の含量が少なくて機械的物性などの金属酸化物の形成による改善効果をもたらし得ないという問題点があり得るとともに、金属の濃度が2.0Mを超える場合、製造されたエアロゲルの多孔性構造を阻害して気孔体積の面で物性が悪化するという問題点が発生する恐れがある。
金属イオン溶液の溶媒は、金属塩を十分に溶解させるものであれば、特に制限されるものではないが、例えば、蒸留水であってもよい。
前記金属イオン溶液は、具体的にアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタン族、アクチニウム族、遷移金属及び第13族(IIIA)の金属からなる群から選択されるいずれか一つまたは二つ以上の金属イオンを含むことができ、より具体的には、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銀(Ag)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、及びタングステン(W)からなる群から選択されるいずれか一つまたは二つ以上の金属イオンを含むことができる。また、前記金属イオンを形成する金属塩の中でも酸化金属−シリカ複合エアロゲルの用途に応じて適宜選択されることができるが、本発明において好ましくは、前記金属塩はカルシウムとマグネシウムを金属として含むことができる。
また、前記金属塩は、前記金属を使用して塩化物(chloride)、硝酸塩(nitrate)、硫酸塩(sulfate)及びこれらの水和物からなる群から選択される1種以上の金属塩を形成して使用することができ、本発明においてより具体的には、塩化カルシウム二水和物(CaCl2・2H2O)及び塩化マグネシウム六水和物(MgCl2・6H2O )であってもよい。
すなわち、本発明の一実施例において、金属イオン溶液はカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)を含む二成分金属イオン溶液であってもよく、この際、前記カルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)のモル比は1:1〜1:20、好ましくは1:1〜1:15、より好ましくは1:1〜1:12であってもよい。
前記金属イオン溶液をステップ1で準備した酸性水ガラス溶液に添加しても沈殿反応が起こらず、溶液上で水ガラス溶液のシリカと金属が均一に混合されて反応均一性を向上させることができるが、これは、ステップ1において酸触媒を先に添加して第1水ガラス溶液のpHを調節したことによる結果であり得る。
また、前記金属イオン溶液は溶液内の金属イオンと水ガラス溶液内の水ガラスが容易に反応可能な量で添加するものであってもよく、具体的には、前記金属イオン溶液は水ガラス溶液対比5:1〜1:5の体積比で添加するものであってもよい。さらに具体的には、前記金属イオン溶液は水ガラス溶液対比3:1〜1:3の体積比で添加するものであってもよく、より好ましくは2:1〜1:2の体積比で添加するものであってもよい。
また、前記金属イオン溶液は、水ガラス溶液内のケイ素(Si)対金属イオン溶液内の金属イオン(Mg2+及びCa2+)のモル比が1:0.3〜1:2.5となるように添加するものであってもよい。
前記金属イオン溶液を添加して混合する過程は、特に制限されるものではないが、例えば、攪拌して混合するものであってもよく、前記攪拌はマグネチックバーまたはmechanical mixerを用いて回転させるものであってもよい。
ここで、前記前駆体溶液の濃度は、溶媒1Lを基準として0.1〜3.9重量%、好ましくは0.1〜3重量%、より好ましくは0.5〜2.5重量%であってもよい。この際、前記重量%の重量は前駆体溶液内の溶質の重量であり、前記溶質は前駆体溶液内の溶媒に溶けている水ガラス、金属イオンなどを全て含むものである。前記前駆体溶液の濃度が0.1〜3.9重量%である時、サイズの小さい気孔が多く形成されてレジンの浸透が制限される有効気孔の割合を高めることができ、気孔の均一度が向上するため、前記濃度範囲は製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルを添加剤として適用する際に軽量性をより改善することから好ましい。
また、この際、溶媒は前記溶質を十分に溶解させることができるものであれば特に制限されるものではないが、例えば、蒸留水であってもよい。
本発明の一実施例による製造方法において、ステップ3は前駆体溶液をゲル化反応させるステップであって、前記ステップ2の前駆体溶液にシリカ前駆体を添加してゲル化反応させて製造することができる。
本発明の一実施例において、シリカ前駆体はテトラメチルオルトシリケート(tetramethyl orthosilicate;TMOS)、テトラエチルオルトシリケート(tetraethyl orthosilicate;TEOS)またはメチルトリエチルオルトシリケート(methyl triethyl orthosilicate)のようなシリコン含有アルコキシド系化合物を使用することができるが、本発明において、より具体的には水ガラスを使用することができる。すなわち、好ましくは前駆体溶液に第2水ガラス溶液を添加してゲル化反応を進行することができる。
ここで、第2水ガラス溶液はシリカ前駆体であると同時に塩基触媒として機能するものであってもよい。
このように、本発明では、一般的にエアロゲルを形成する時に使用される塩基触媒を別途に使用しなくても高濃度の第2水ガラス溶液を含むことにより、酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造することができるため、製造コストの面でコストが低減されることができ、工程が単純化されて効率的な酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法を提供することができる。
一方、ステップ3におけるゲル化反応は、水ガラス溶液がゲル化物を形成するとともに金属イオンの含浸反応が起こることができ、例えば、高濃度の第2水ガラス溶液を添加してpHを高めて塩基性条件を形成することにより、ゲル化物の形成及び含浸反応を誘導することができる。
前記第2水ガラス溶液の濃度は0.5M〜6.0Mであってもよく、好ましくは1.0M〜5.0M、より好ましくは1.2M〜4.0Mであってもよい。 ここで、第2水ガラス溶液の濃度は第2水ガラス溶液内の水ガラスの濃度を意味するものであって、すなわち、前記第2水ガラス溶液は前記数値範囲の濃度で水ガラスを含有するものであってもよく、第2水ガラス溶液内の水ガラスの濃度は前記第1水ガラス溶液内の水ガラスの濃度より大きいものであってもよい。
また、前記第2水ガラスの濃度が0.5M未満である場合には、前記ゲル化物が大きすぎる多孔性の網状構造を形成することになり、乾燥時に収縮現象が激しくなって結果的に極めて低い気孔体積及び気孔均一度と高い単独粒子の有効密度を有するなど、物性の良くない酸化金属−シリカ複合エアロゲルを形成する恐れがあり、前記第2水ガラスの濃度が6.0Mを超える場合には、前記ゲル化物が多孔性の網状構造を形成することができず、緻密な構造体になり得るため、最終的に製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルの比表面積が低下するという問題が発生する恐れがあり、塩基性が急激に強くなってゲル化反応が迅速に起こることにより気孔の構造が均一でなく、大きすぎる多孔性の網状構造を形成することになって前述と同様に極めて低い、気孔の物性が著しく低下した酸化金属−シリカ複合エアロゲルを形成するという問題点が発生する恐れがある。
併せて、前記第2水ガラス溶液は、前記前駆体溶液のpHが3〜10、好ましくはpHが3.5〜9.5、より好ましくはpHが4〜8となるように添加するものであってもよい。
前記前駆体溶液のpHが前記範囲を外れる場合、ゲル化が容易でないか、ゲル化の速度が過度に遅くなり、工程性が低下する恐れがある。
ここで、前記第2水ガラス溶液は徐々に添加することにより、遅いゲル化反応を誘導することができ、第2水ガラス溶液の投入方法は、好ましくは連続的に投入する方法または数回にわたって周期的に繰り返して投入する方法があり得るが、これに限定されない。但し、第2水ガラス溶液を一度に投入する方法は、反応溶液間に十分に混合されず、不均一な反応が誘導され得る。
また、前記ステップ2で製造された前駆体溶液は低いpH範囲を形成しており、構成成分の中に水ガラス溶液を既に含んでいるため、従来の方式のように金属イオン溶液に直に水ガラス溶液を投入した時、投入した位置を中心として直ちにゲル化がなされることに対し、本発明の前駆体溶液は第2水ガラス溶液を添加しても直ちにゲル化がなされず、第2水ガラス溶液が均一に混合されながら全体的にゲル化が徐々になされることができる。
このように、本発明では、第2水ガラス溶液を徐々に添加して遅いゲル化反応を誘導することにより、ゲル化物の網状構造をより均一に形成することができる。
また、前記ゲル化反応は特に制限されるものではないが、例えば、攪拌しながら行うものであってもよく、前記攪拌はマグネチックバーまたはmechanical mixerを用いて10rpm〜500rpm、好ましくは100rpm〜300rpmで回転させるものであってもよく、反応時間は30分〜5時間、好ましくは1〜4時間、より好ましくは1〜3時間の間進行するものであってもよい。
ここで、前記ゲル化反応は温度10〜100℃、好ましくは10〜80℃、より好ましくは20〜60℃、さらに好ましくは25〜50℃の条件の下で行われるものであってもよい。前記反応温度は反応時間を短縮させ、製造工程の効率を最適化し、沈殿物の形成を防止して気孔均一度を改善することから好ましい。
前記ステップ3では、高濃度の第2水ガラス溶液を添加することにもかかわらず、追加的に塩基触媒をさらに含むことを排除するものではなく、前記塩基触媒は前記前駆体溶液のpHが3〜10、好ましくはpHが3.5〜9.5、より好ましくはpHが4〜8となるような量で使用するものであってもよい。
前記塩基触媒は特に制限されるものではないが、例えば、水酸化ナトリウム(NaOH)、アンモニア水(NH4OH)及び水酸化カリウム(KOH)のうち1種以上のものであってもよい。具体的には、水酸化ナトリウムであってもよい。
本発明の一実施例による製造方法は、製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを洗浄するステップをさらに行うことができ、前記洗浄は反応中に発生した不純物(例えば、Si4+、Mg2+またはCa2+のような未反応物、Na+またはCl-などの副産物など)を除去して高純度の酸化金属−シリカ複合エアロゲルを得るためのものであって、特に制限されず、本発明が属する技術分野における通常の方法を通じて行うものであってもよい。
例えば、前記洗浄は酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルに蒸留水または有機溶媒を添加し、20分〜1時間の間攪拌して行うものであってもよく、前記有機溶媒は特に制限されるものではないが、例えば、アルコール系化合物、炭化水素系化合物またはケトン系化合物などが使用されることができ、より具体的にはメタノール、エタノール、イソプロパノールまたはプロパノールなどのアルコール系化合物;ヘキサン、オクタン、n−デカン、n−ヘプタン、n−ウンデカン、シクロヘキサンまたはトルエンなどの炭化水素系化合物;メチルエチルケトンまたはアセトンなどのケトン系化合物などが挙げられ、これらのうちいずれか一つまたは二つ以上の混合物が使用されることができる。万一、前記洗浄を有機溶媒を使用して行う場合には、この中でも反応溶媒である水との混和性に優れ、シリカゲル粒子の内部の気孔まで浸透が容易であり、後続の乾燥工程との組み合わせの際に乾燥効果及びそれによる気孔の収縮及び変形の懸念のないアルコール系化合物、より具体的にはエタノールが使用されることができる。アルコール系化合物を使用する場合、前記酸化金属−シリカ複合湿潤ゲル内に存在する水分が相対的に表面張力の低いアルコールに置換されることにより、乾燥時に発生する収縮現象が追加的に抑制されることができる。
前記洗浄工程は通常の洗浄方法によって行われることができ、1回または2回以上、具体的には3回〜5回繰り返して行われることができる。また、前記洗浄工程が2回以上行われる場合、同一の洗浄溶媒を用いて行われることもでき、互いに異なる異種の洗浄溶媒を用いて行われることもできる。具体的に蒸留水またはエタノールを用いて一次洗浄後、メタノール、テトラヒドロフラン、トルエン及びヘキサンからなる群から選択されるいずれか一つまたは二つ以上の混合物を含む洗浄溶媒を用いた二次洗浄工程が行われることができる。
また、本発明の一実施例による製造方法は、前記洗浄するステップで固体/液体分離による含水率制御工程が追加的に共に行われることができる。
前記含水率制御工程は、真空フィルタなどのような通常の固体/液体分離方法により行われることができ、より具体的には、金属酸化物−シリカ複合沈殿物内の含水率が金属酸化物−シリカ複合沈殿物の総重量に対して99重量%以下、好ましくは95重量%以下となるように行われることができる。このように固体/液体分離による含水率制御工程を進行することにより、最終産物である酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔の内部及び/または外部に含まれた塩を効果的に除去することができ、乾燥時に乾燥時間を短縮させるとともに工程性を向上させることができる。
本発明の一実施例による製造方法は、洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを乾燥するステップをさらに行うことができる。
前記乾燥するステップは、加熱処理または熱風注入などの方法で行われることができる。また、前記乾燥の際、具体的な温度及び時間条件は洗浄溶媒に応じて適切に調節されることができ、具体的には90℃〜200℃の温度で行われることができ、常圧乾燥して行われるものであってもよく、前記乾燥は酸化金属−シリカ複合エアロゲルの含水率が10%以内となるように温度及び時間などを調節して進行することができる。
一方、「常圧」とは、Normal pressureまたはAtmospheric pressureを意味するものであって、別途のオートクレーブのような高圧の装置を使用せず、特に圧力を減らしたり高めたりしない時の圧力を意味する。
本発明の一実施例による製造方法は、酸性水ガラス溶液を準備し、前記酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加及び均一に混合して前駆体溶液を製造し、前記前駆体溶液に高濃度の第2水ガラス溶液を徐々に投入して遅いゲル化反応を誘導するステップを含むことにより、網状構造及び/または均一な気孔構造が容易に形成され、これにより気孔均一度、気孔体積、気孔径、有効気孔体積、単独粒子の有効密度のような気孔特性、比表面積、密度減少率が著しく向上して超軽量化が可能である酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造することができる。
また、本発明は前記製造方法により製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルを提供する。
本発明の一実施例による前記エアロゲルは酸化金属がシリカにドーピングされているものであってもよく、前記酸化金属はシリカエアロゲルの表面のシラノール基により固定されて複合エアロゲルを形成するのに使用されるものであれば、特別な制限なく使用されることができる。具体的に前記酸化金属は、アルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタン族、アクチニウム族、遷移金属及び第13族(IIIA)の金属からなる群から選択されるいずれか一つまたは二つ以上の金属を含む酸化物であってもよく、より具体的には、カルシウム(Ca)、マグネシウム(Mg)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、カドミウム(Cd)、鉛(Pb)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銀(Ag)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、コバルト(Co)、モリブデン(Mo)、錫(Sn)、アンチモン(Sb)、ストロンチウム(Sr)、バリウム(Ba)、及びタングステン(W)からなる群から選択されるいずれか一つまたは二つ以上の金属元素を含む酸化物であってもよく、さらに具体的には、酸化マグネシウム、酸化カルシウムまたはこれらの混合物であってもよい。すなわち、本発明の一実施例による酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム(CaO)及びシリカ(SiO2)を含むものであってもよい。
ここで、前記ドーピング(doping)は純粋な物質に制限された量の外部物質を添加することを示すものであって、例えば、シリカの網状構造内に酸化金属が結合していることを示すものであり得る。
また、前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔均一度は、気孔径による分布度において分布曲線の半値全幅(Full Width Half Maximum、FWHM)値として示すことができ、前記半値全幅値が34nm以下のものであってもよく、好ましくは0.1〜15nm以下、より好ましくは0.1〜7nm、さらに好ましくは0.1〜5nmのものであってもよい。
ここで、気孔均一度の尺度として見る半値全幅値は、図3及び図4のように気孔径による分布度においてピーク値の半分となる二つの独立変数値の差の絶対値を意味するものである。
半値全幅値が小さいほど前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔径の分布が狭く形成されて気孔サイズがより均一であることを意味し、逆に、半値全幅値が大きいほど気孔径の分布が広く形成されることを意味し、気孔サイズが相対的に不均一であることを示すため、気孔径による分布度において半値全幅値は気孔サイズが均一な程度、つまり気孔均一度を確認することができる。
本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、従来のエアロゲルが40nm以上の半値全幅値を有することに比べ、34nm以下、好ましくは15nm以下、最も好ましくは5nm以下の値を有することができるため、本発明では気孔均一度が著しく向上した酸化金属−シリカ複合エアロゲルを提供することができる。
また、本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、気孔体積(pore volume)が0.9cm3/g以上であってもよく、好ましくは1.0〜3cm3/g、より好ましくは1.3〜2.5cm3/gであってもよい。
特に、前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、有効気孔体積(effective pore volume)が0.9cm3/g以上であってもよく、好ましくは1.0〜3cm3/g、より好ましくは1.3〜2.5cm3/gであってもよいため、前述の気孔体積と大差ない有効気孔体積値を有することができる。すなわち、測定された総気孔体積(測定気孔体積)を基準として有効気孔体積の割合が0.8以上、好ましくは0.9以上、より好ましくは0.98〜1であってもよく、これは酸化金属−シリカ複合エアロゲル内の気孔体積の全体または殆どが有効気孔体積であることを意味し得る。
ここで、有効気孔体積(Effective pore volume)とは、前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルを軽量化添加剤として使用する時、気孔内部へのポリマー樹脂の浸透が制限される気孔の体積値を意味し得るとともに、具体的には、約50nm以下の気孔径における累積気孔体積(cumulative pore volume)から求めることができる。前記有効気孔体積を占める気孔にはポリマー樹脂の浸透が制限されるため、有効気孔体積及び総気孔体積対比有効気孔体積の比が大きいほど軽量性に優れたものであり得る。
本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、従来のエアロゲルの有効気孔体積が0.5〜0.8cm3/gの低い値を有することに比べ、0.9cm3/g以上、最も好ましくは1.3〜2.5cm3/gの値を有することができるため、軽量性に極めて優れた酸化金属−シリカ複合エアロゲルを提供することができる。
本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、単独粒子の有効密度が0.7g/ml以下のものであってもよく、好ましくは0.01〜0.7g/ml、より好ましくは0.01〜0.6g/ml以下のものであってもよい。
ここで、単独粒子の有効密度(Single Particle Effective Density)とは、酸化金属−シリカ複合エアロゲルを添加剤として適用する時、ポリマー樹脂の浸透部位を除いた実際の軽量化に影響を及ぼす酸化金属−シリカ複合エアロゲルの密度を意味するものであって、以下の数式1から求めることができる。
*Single Particle Effective Density: 単独粒子の有効密度
*Skeletal Density:酸化金属−シリカ複合エアロゲル自体の密度
*Effective Pore Volume:酸化金属−シリカ複合エアロゲルにおいて50nm以下の気孔サイズにおける累積気孔体積
この際、単独粒子の有効密度が低いほどポリマー樹脂が浸透していない気孔が多いことを意味するため、軽量性に優れることができ、本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、従来のエアロゲルの単独粒子の有効密度が0.9g/ml水準でポリマー樹脂の軽量化用添加剤としての応用性に劣ることに対し、0.7g/ml以下、最も好ましくは0.01〜0.6g/mlであってもよく、軽量性に極めて優れたエアロゲルを提供することができ、ポリマー樹脂の軽量化用添加剤として有用であり得る。
ここで、前記酸化金属−シリカ複合エアロゲル自体の密度はGas pyconometer装置(AccuPyc 1340、Micromeritics社)を用いて常温及び常圧で測定した値であってもよい。
本発明において、「常温」は「室温(room temperature)」を意味するものであって、別途に温度を下げたり上げたりしない状態での温度であり、一般的に20±5℃の温度を示す。
併せて、本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、密度減少率が3%以上、好ましくは4〜20%、より好ましくは5〜20%であってもよい。
ここで、密度減少率は、ポリプロピレン樹脂(PP resin)自体の密度対比前記ポリプロピレン樹脂に酸化金属−シリカ複合エアロゲルを添加剤として一定量添加した時の減少した密度の割合(百分率)を意味し得る。すなわち、密度減少率が高いほどポリマー樹脂が浸透していない有効気孔が多く存在するものであるため軽量性に優れたものであり得る。
また、本発明の一実施例による製造方法で製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔径は制限されるものではないが、好ましくは50nm以下であってもよい。前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔径が50nmを超えると、気孔のサイズが大きくてポリマー樹脂が酸化金属−シリカ複合エアロゲルの気孔内に浸透することができ、酸化金属−シリカ複合エアロゲルの軽量性を悪化させるという問題点がある。
また、前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルは比表面積が300m2/g以上のものであってもよく、好ましくは、比表面積が500m2/g〜1500m2/g、より好ましくは800m2/g〜1500m2/gのものであってもよい。
本発明において前記気孔体積、気孔径及び比表面積は、150℃において真空状態で24時間の間、前処理を行って水分、有機成分を除去した試料0.3gをBET測定装置(ASAP 2010、Micrometrics社)に投入して部分圧(0.11<p/p0<1)による窒素の吸/脱着量で分析した値であってもよく、ここで比表面積はBET比表面積を示すものであってもよい。
本発明の一実施例による前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルは、前述のような製造方法を通じて製造されることにより、比表面積が増加して多孔性を示すだけでなく、気孔均一度に優れており、有効気孔体積、単独粒子の有効密度などの気孔特性が改善されてポリマー樹脂が浸透できない有効気孔が多数存在することができるため、軽量性に優れた効果を有することができる。
以下、実施例及び実験例により本発明をさらに詳細に説明する。しかし、下記の実施例及び実験例は、本発明を例示するためのものであって、これらのみで本発明の範囲が限定されるものではない。
(実施例1)
図2に示したようなステップを通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
具体的に、0.25Mの水ガラス溶液(第1水ガラス溶液)200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性水ガラス溶液を製造した。この際、酸性水ガラス溶液のpHは0.9である。前記酸性水ガラス溶液にMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.05Mの金属イオン溶液200mlを添加及び攪拌して前駆体溶液を製造した。この際の前駆体溶液の濃度は2.0wt%である。この後、25℃の温度条件の下で2.0Mの水ガラス溶液(第2水ガラス溶液)を前駆体溶液のpHが4.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、蒸留水及びエタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例2)
第1水ガラス溶液にpH0.95となるように塩酸(HCl)を添加し、第2水ガラス溶液を前駆体溶液のpHが7.5となるまで添加することを除いては、実施例1と同じ方法を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例3)
第1水ガラス溶液にpH1.0となるように塩酸(HCl)を添加し、第2水ガラス溶液を前駆体溶液のpHが9.5となるまで添加することを除いては、実施例1と同じ方法を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例4)
0.125Mの水ガラス溶液(第1水ガラス溶液)200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性水ガラス溶液を製造した。この際、酸性水ガラス溶液のpHは0.9である。前記酸性水ガラス溶液にMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.025Mの金属イオン溶液200mlを添加及び攪拌して前駆体溶液を製造した。この際、前駆体溶液の濃度は1.0wt%である。この後、50℃の温度条件の下で1.0Mの水ガラス溶液(第2水ガラス溶液)を前駆体溶液のpHが7.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、蒸留水及びエタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例5)
0.188Mの水ガラス溶液(第1水ガラス溶液)200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性水ガラス溶液を製造した。この際、酸性水ガラス溶液のpHは0.9である。前記酸性水ガラス溶液にMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.038Mの金属イオン溶液200mlを添加及び攪拌して前駆体溶液を製造した。この際、前駆体溶液の濃度は1.5wt%である。この後、25℃の温度条件の下で1.5Mの水ガラス溶液(第2水ガラス溶液)を前駆体溶液のpHが7.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、蒸留水及びエタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例6)
0.375Mの水ガラス溶液(第1水ガラス溶液)200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性水ガラス溶液を製造した。この際、酸性水ガラス溶液のpHは0.9である。前記酸性水ガラス溶液にMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.075Mの金属イオン溶液200mlを添加及び攪拌して前駆体溶液を製造した。この際、前駆体溶液の濃度は3.0wt%である。この後、25℃の温度条件の下で3.0Mの水ガラス溶液(第2水ガラス溶液)を前駆体溶液のpHが7.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、蒸留水及びエタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例7)
0.5Mの水ガラス溶液(第1水ガラス溶液)200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性水ガラス溶液を製造した。この際、酸性水ガラス溶液のpHは0.9である。前記酸性水ガラス溶液にMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.1Mの金属イオン溶液200mlを添加及び攪拌して前駆体溶液を製造した。この際、前駆体溶液の濃度は4.0wt%である。この後、50℃の温度条件の下で4.0Mの水ガラス溶液(第2水ガラス溶液)を前駆体溶液のpHが7.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、蒸留水及びエタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例8)
ゲル化反応が40℃の温度条件の下で行われることを除いては、実施例2と同じ方法を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例9)
ゲル化反応が60℃の温度条件の下で行われることを除いては、実施例2と同じ方法を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(実施例10)
ゲル化反応が100℃の温度条件の下で行われることを除いては、実施例2と同じ方法を通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(比較例1)
図1に示したようなステップを通じて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
具体的に、Mg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.25Mの金属イオン溶液200mlに塩酸(酸触媒)を添加して酸性金属イオン溶液を製造した。この際、酸性金属イオン溶液のpHは0.9である。前記酸性金属イオン溶液に2.0Mの水ガラス溶液を前記酸性金属イオン溶液のpHが4.5となるまで徐々に添加しながら2時間の間沈殿反応(ゲル化)を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。製造された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを、エタノールを洗浄溶媒として洗浄するとともに含水率95%以内に固/液分離しており、前記洗浄過程を4回繰り返した。前記洗浄された酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを125℃のオーブンで6時間の間常圧乾燥させて酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(比較例2)
0.5Mの水ガラス溶液200mlにpHが4.0となるまで塩酸(酸触媒)を添加し、ゲル化反応を進行してシリカ湿潤ゲルを製造した。前記シリカ湿潤ゲルにMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する0.25Mの金属イオン溶液100mlと2.0Mの水ガラス溶液をpHが7.5となるまで添加し、二次ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。洗浄及び乾燥は比較例1と同様に進行して酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
(比較例3)
0.5Mの水ガラス溶液200mlに反応pHが4.0となるまで塩酸を添加し、ゲル化反応を進行してシリカ湿潤ゲルを製造した。前記シリカ湿潤ゲルにMg2+:Ca2+=9:1のモル比を有する2.0Mの金属イオン溶液100mlと2.0Mの水ガラス溶液を反応pHが7.5となるまで添加し、二次ゲル化反応を進行して酸化金属−シリカ複合湿潤ゲルを製造した。洗浄及び乾燥は比較例1と同様に進行して酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造した。
実施例1〜10及び比較例1〜3の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの合成条件は、下記の表1のように示すことができる。
(実験例)
前記実施例1〜実施例10及び比較例1〜比較例3で製造した各酸化金属−シリカ複合エアロゲルの物性の比較分析のために、各エアロゲルの気孔体積(Pore Volume、cm3/g)、気孔径(pore diameter、nm)、有効気孔体積(effective pore volume、cm3/g)を測定しており、これにより気孔均一度(FWHM、nm)、単独粒子の有効密度(Single Particle Effective Density、g/ml)、密度減少率(%)及び有効気孔体積/気孔体積(effective P.V./Measured P.V.)値を算出してその結果を下記の表2に示した。
1)気孔体積(Vpore、cm3/g)及び平均気孔径(Dpore、nm)
気孔体積及び平均気孔径はASAP 2010装置(Micrometrics社)を用いて部分圧(0.11<p/p0<1)による窒素の吸/脱着量で分析した。
具体的に、150℃において真空状態で24時間の間前処理を行って水分、有機成分を除去した試料0.3gをBET測定装置(ASAP 2010、Micrometrics社)に投入して気孔体積及び平均気孔径を測定した。
2)気孔均一度(FWHM、nm)
図3及び図4のような気孔径による分布度においてピーク値の半分となる二つの独立変数値の差の絶対値で算出した。
3)有効気孔体積(effective pore volume、cm3/g)及びEffective P.V./Measured P.V.の測定
有効気孔体積は、前記1)で測定された気孔体積において気孔径が50nm以下の数値範囲を有する気孔の総体積累積量で算出した。Effective P.V./Measured P.V.値は算出された有効気孔体積を前記1)で測定された気孔体積で除した値で示した。
4)単独粒子の有効密度(Single Particle Effective Density、g/ml)
Gas pyconometer装置(AccuPyc 1340、Micromeritics社)を用いて常温及び常圧で酸化金属−シリカ複合エアロゲル自体の密度(Skeletal density)を測定した後、前記測定された有効気孔体積値を用いて以下の数式1で算出した。単独粒子の有効密度が低いほどポリマー樹脂が浸透していない有効気孔が多いことであるため、添加剤として適用する際に軽量性に優れる。
*Single Particle Effective Density:単独粒子の有効密度
*Skeletal Density:酸化金属−シリカ複合エアロゲル自体の密度
*Effective Pore Volume:酸化金属−シリカ複合エアロゲルにおいて50nm以下の気孔サイズにおける累積気孔体積
5)密度減少率(%)
ポリプロピレン樹脂(PP resin)自体の密度対比前記ポリプロピレン樹脂に酸化金属−シリカ複合エアロゲルを添加剤として一定量添加した時の減少した密度の割合を百分率で算出した値である。
下記の表2は、実施例1〜10及び比較例1〜3の物性の測定値を示したものである。
前記の表2に示されたように、本発明の一実施例によって製造された実施例1〜実施例3の酸化金属−シリカ複合エアロゲルが比較例1〜比較例3の酸化金属−シリカ複合エアロゲルに比べて気孔体積が大きく、特に、気孔均一度(FWHM)と有効気孔体積が著しく改善された値を有することによって単独粒子の有効密度、密度減少率、全気孔体積対比有効気孔体積値も優れていることを確認した。
具体的に、実施例1〜10は比較例1〜3に比べ、大きい気孔体積を有し、ポリマーが浸透しにくい50nm以下の気孔径における累積された気孔体積を示して実質的に軽量性に影響を及ぼす有効気孔体積も大きい値を有することを確認することができ、特に、全気孔体積対比有効気孔体積の割合が1に近く、エアロゲル内に存在する殆どの気孔が軽量化の面で改善効果をもたらし得る有効気孔である点を確認することができる。このように、気孔体積が大きいながらも、特に有効気孔体積の割合が高いことに伴って単独粒子の有効密度も著しく減少された値を有することを確認することができる。
また、実施例1〜10は比較例1〜3に比べ、気孔均一度を示す半値全幅値(FWHM)が極めて小さい値を有することを確認することができ、これに対し、比較例1〜3は気孔径による分布度において分布曲線が極めて広く形成されるか、ピークが二つ以上に多数形成されて、分布曲線の半値全幅値が算出されないか、算出されても正確度が低下し、極めて大きい値で示されるなど、気孔均一度が低下することを確認することができる。
一方、エアロゲルの気孔特性は、本発明の図3及び図4を通じても確認できるが、図3は、実施例1と比較例1〜3の気孔径による分布度を示した図であり、図4は、実施例4〜比較例1〜3の気孔径による分布度を示した図である。図3及び図4を見ると、実施例1及び実施例4は、極めて狭い気孔径の分布曲線を有するとともに前記気孔径が極めて小さい数値でピークを形成しているのに対し、それぞれ従来の製造方法を用いて製造した比較例1〜3は、いずれも広い気孔径の分布曲線を有し、ピークが形成される場合にも二つ以上のピークが形成されることを確認することができる。このことから、本発明の実施例によるエアロゲルの気孔均一度が比較例1〜3に比べて著しく優れたことはもちろん、殆どの気孔の気孔径が小さくてポリマー樹脂の浸透が制限される有効気孔が全気孔の殆どを占めることを確認することができる。
また、実施例1〜10のエアロゲルは、ポリプロピレン樹脂に添加剤として投入した時、ポリプロピレン樹脂自体の密度対比密度が大幅に減少するのに対し、比較例1〜3は密度減少率が実施例に比べて劣り、特に、比較例1はポリプロピレン樹脂に添加剤として投入した場合、密度がさらに増加した値を示して軽量化添加剤として効果が低下することを確認することができる。
また、比較例1〜3は、実施例1〜10とは異なって金属イオンが水ガラス溶液内に混合されるステップがなく、金属イオンと水ガラス溶液が接触するやいなや直ちにゲル化がなされるか、既に湿潤ゲル状態で金属イオン溶液を混合して酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造するため、実施例1〜10に比べて金属がエアロゲル内に相対的に不均一に存在して製造された酸化金属−シリカ複合エアロゲルを添加剤として使用する際、機械的強度が低下する恐れがあり、金属とシリカの不均一な網状構造により全体的に気孔特性が低下したことを確認することができる。また、比較例1は、実施例1〜10と同様に、水ガラス溶液を徐々に投入しても、酸性の金属イオン溶液に水ガラス溶液を投入するものであるため、金属イオンと水ガラス溶液が接触した瞬間、直ちにゲル化がなされるため、複合エアロゲル内のシリカの濃度が不均一であり、これにより、前述のように気孔特性が低下したことを確認することができる。
前記実験結果を通じて本発明は、酸化金属−シリカ複合エアロゲルを製造することにおいて、酸性の水ガラス溶液状態で金属イオン溶液を混合して沈殿が発生しないようにするとともに、高濃度の水ガラス溶液で徐々にゲル化反応させることにより、内部の網状構造を強化して気孔体積が増大し、有効気孔体積及び有効密度が改善され、均一な気孔構造を有することができ、軽量性添加剤として有用なエアロゲルを製造することができることを確認した。

Claims (18)

  1. 1)第1水ガラス溶液に酸触媒を添加して酸性水ガラス溶液を準備するステップと、
    2)前記酸性水ガラス溶液に金属イオン溶液を添加して前駆体溶液を製造するステップと、
    3)前記前駆体溶液に第2水ガラス溶液を添加し、ゲル化反応させるステップと、を含むことを特徴とする酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  2. 前記酸性水ガラス溶液のpHは0.1〜2.9であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  3. 前記ステップ3において反応温度は10〜100℃であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  4. 前記ステップ3において反応温度は10〜80℃であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  5. 前記前駆体溶液の濃度は溶媒1L基準で0.1〜3.9重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  6. 前記前駆体溶液の濃度は溶媒1L基準で0.1〜3.0重量%であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  7. 前記第1水ガラス溶液の濃度は0.01M〜2.0Mであることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  8. 前記金属イオン溶液の濃度は0.01M〜2.0Mであることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  9. 前記第2水ガラス溶液の濃度は0.5M〜6.0Mであることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  10. 前記第2水ガラス溶液の濃度は前記第1水ガラス溶液の濃度より大きいことを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  11. 前記第2水ガラス溶液は前記前駆体溶液のpHが3〜10となるように添加することを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  12. 前記金属イオン溶液はアルカリ金属、アルカリ土類金属、ランタン族、アクチニウム族、遷移金属及び第13族(IIIA)の金属からなる群から選択される一つ以上の金属イオンを含むことを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  13. 前記金属イオン溶液はカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)を含む二成分金属イオン溶液であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  14. 前記金属イオン溶液内のカルシウムイオン(Ca2+)とマグネシウムイオン(Mg2+)のモル比は1:1〜1:20であることを特徴とする、請求項13に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  15. 前記酸触媒は塩酸、硝酸、酢酸、硫酸及びフッ酸からなる群から選択された1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  16. 前記3)ステップ以後、洗浄及び乾燥するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲルの製造方法。
  17. 気孔径による分布度において半値全幅(FWHM)値が34nm以下であり、
    有効気孔体積(effective pore volume)が0.9cm3/g以上であることを特徴とする、酸化金属−シリカ複合エアロゲル。
  18. 前記酸化金属−シリカ複合エアロゲルは単独粒子の有効密度(singleparticle effective density)が0.7g/ml以下であることを特徴とする、請求項17に記載の酸化金属−シリカ複合エアロゲル。
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