JP2020196194A - 積層フィルム - Google Patents

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良司 森脇
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達也 奥
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Abstract

【課題】縦型製袋充填機(VFFS)の如き高速シーリング・包装手段を用いた場合であってもシール部分の破袋を起こすことなく包装袋を製造可能な包装用の延伸積層フィルム、ならびに内容物が収納された包装袋を提供すること。【解決手段】本発明は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃未満であり、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素原子数5〜20のα—オレフィンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とα—オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系共重合体(B)を40〜100質量部、および示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が150℃以上170℃以下であるプロピレン系重合体(A)を0〜60質量部、および、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃未満であり、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素原子数5〜20のα—オレフィンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とα—オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系重合体(B)を40〜100質量部〔但し(AB)+(BA)=100質量部とする。〕を含む樹脂組成物を含むヒートシール層および基材層を含むことを特徴とする延伸積層フィルムに係る。【選択図】なし

Description

本発明は、ヒートシール性に優れた積層フィルムに関するものであり、より詳細にはヒートシール性、低温シール性及びホットタック性に優れたヒートシール層に基材層が積層された、特に高速包装に好適に用いられる積層フィルムに関する。
魚肉、ハム、ソーセージなどの食用加工品、チーズやバターなどの乳製品、あるいはインスタント食品等に使われる液体スープ等の被包装物を包装する作業においては、包装体の生産スピードを向上させるために、連続的に供給されるプラスチックフィルムで包装袋を高速形成しつつ、ほぼ同時に形成された該包装袋中に、例えば縦型製袋充填機(VFFS)を用いて被包装物を高速充填・シーリングする包装手段が産業界に徐々に浸透しつつある(例えば、特許文献1、2)。
従来から直鎖状低密度ポリエチレン(L−LDPE)をベースとした樹脂フィルムが広く使われてきたが、ますます高速化される充填・シーリングスピードに対応して、より高度のヒートシール性と低温シール性及びホットタック性が付与された高速包装用の積層フィルムの要求が強まっている。
例えば、縦型製袋充填機(VFFS)の如き高速シーリング・包装手段を用いた場合であってもシール部分の破袋を起こすことなく包装体を製造可能な包装用積層フィルム、ならびに内容物が収納された包装体を提供しようとするものである。このような縦型製袋充填機(VFFS)を用いて高速包装する際には、被包装物が鉛直方向にヒートシール直後の十分冷えきっていない下部シール部分に落下するため、被包装物重量が重い場合や、あるいは被包装物形状に突起部分がある場合などでは下部シール面が裂けてしまい破袋する可能性があった。
このような不具合を防止するためヒートシール層に要求される主なる性能は高度なヒートシール性能と低温シール性(すなわち、現行より低いシール温度で高いヒートシール強度を発現、あるいは現行温度であっても、より短いシール時間で高いヒートシール強度を発現する性能)と、高度なホットタック性能(すなわち、シール部の温度が十分に冷えきっていない高温状態にあったとしてもシール部分が強い接着力を示す性能)の三点であり、本出願人は、低温ヒートシール性およびホットタック性を改良する方法として、ヒートシール層として融点が120〜170℃の範囲にあるプロピレン系重合体を主成分(50〜97重量部)に1−ブテン系重合体を3〜50重量部加えた樹脂組成物を用いることを提案(特許文献3)した。当該特許文献3の実施例には、プロピレン系重合体として、融点が138℃のプロピレンランダム共重合体:85重量部に、融点が75.3℃のプロピレン・1−ブテン共重合体を15重量部加えた組成物を用いたことが記載されている。
一方、近年では、更に製袋機を高速化することがはかられており、より低温ヒートシール性、ヒートシール性およびホットタック性に優れるフィルムへの要望が高まっている。
特開2009−051212公報 特開2013−18161号公報 国際公開WO2016/052326号パンフレット
本発明は、より低温ヒートシール性、ヒートシール強度およびホットタック性能に優れる積層フィルムを開発することにある。
すなわち、本発明は、[1]〜[10]に係る。
[1]示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃未満であり、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素原子数5〜20のα―オレフィンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とα―オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系共重合体(B)を40〜100質量部、および示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が150℃以上170℃以下であるプロピレン系重合体(A)を0〜60質量部〔但し(B)+(A)=100質量部とする。〕を含む樹脂組成物を含むヒートシール層および基材層を含むことを特徴とする積層フィルム。
[2]上記樹脂組成物が、1−ブテン系共重合体(B)を50〜95質量部、およびプロピレン系重合体(A)を5〜50質量部〔但し(B)+(A)=100質量部とする。〕含むことを特徴とする項[1]に記載の積層フィルム。
[3]上記樹脂組成物が、さらに示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃以上150℃未満であるプロピレン系共重合体(C)を0〜100質量部〔但し(B)+(A)=100質量部に対し。〕含むことを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。項[1]または[2]に記載の積層フィルム。
[4]上記1−ブテン系共重合体(B)が、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、プロピレンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とプロピレンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系共重合体(B’)であることを特徴とする項[1]〜[3]の何れかの項に記載の積層フィルム。
[5]上記1−ブテン系共重合体(B’)が、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が90℃以上110℃以下である1−ブテン系共重合体(b1)、同方法により測定した融点が65℃以上90℃未満である1−ブテン系共重合体(b2)および同方法により測定した融点が65℃未満である1−ブテン系共重合体(b3)から選ばれる一種以上を含むことを特徴とする項[4]に記載の積層フィルム。
[6]上記1−ブテン系共重合体(b1)および(b2)がメタロセン触媒によって製造された重合体であることを特徴とする項[5]に記載の積層フィルム。
[7]上記樹脂組成物を含むヒートシール層が延伸されてなる項[1]〜[6]の何れかの項に記載の積層フィルム。
[8]上記基材層が延伸されてなる項[1]〜[7]の何れかの項に記載の積層フィルム。
[9]項[1]〜[8]の何れかの項に記載の積層フィルムのヒートシール層を内側にしてシールされた包装袋。
[10]項[9]に記載の包装袋に被包装物が収納されていることを特徴とする包装袋。
本発明の積層フィルムは、110℃以上はもちろん、70〜100℃の温度範囲でヒートシールした場合でも十分なヒートシール強度を示すと同時に、このような低温ヒートシール性を有するフィルムで懸念となる110℃以上におけるホットタック強度の低下が軽減され、高温で十分なホットタック強度を示す。そのため、縦型製袋充填機(VFFS)を用いて被包装物を高速充填・シーリングする際の包装フィルムとして好適に利用される。
実施例の積層フィルムを示す模式断面図である。
以下、本発明の実施の形態について詳説する。
〔1−ブテン系共重合体(B)〕
本発明の積層フィルムのヒートシール層を形成する樹脂組成物の主成分である1−ブテン系共重合体(B)は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃未満であり、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素数5〜20のα−オレフィンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する、1−ブテン系共重合体(ただし、1−ブテンから導かれる単位とα−オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)である。〔以下、「成分(B)」と呼称する場合がある。〕
炭素原子数3または炭素数5〜20のα−オレフィンとしては、汎用性と入手容易性の視点から炭素原子数3のα−オレフィン、すなわちプロピレンが好適に用いられる(以下の説明では、α−オレフィンとしてプロピレンを用いた場合の1−ブテン系共重合体を成分(B’)と呼ぶ場合がある)。α−オレフィンとしてプロピレンを用いた場合の成分(B’)の融点(Tm)は、好ましくは40℃〜115℃、より好ましくは45〜110℃の範囲にある。
本発明に係わる成分(B)は、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜80モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素数5〜20のα−オレフィン、好ましくはプロピレンから導かれる構成単位を90〜20モル%の量で含有することが特に好ましい態様である。このような好ましい態様にすることによって、本発明の効果である優れたヒートシール性能とホットタック性を発現し易く、またハンドリング性にも優れる。
本実施形態においては、前記の成分(B’)が、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が90℃以上110℃以下である1−ブテン系共重合体(b1)、同方法により測定した融点(Tm)が65℃以上90℃未満である1−ブテン系共重合体(b2)および同方法により測定した融点(Tm)が65℃未満である1−ブテン系共重合体(b3)から選ばれる一種以上から構成されていることが好ましい態様として挙げられる。
なお、本発明に係わる成分(B)の融点(Tm)は以下の方法にて測定することができる。すなわち、セイコーインスツルメンツ社製DSCを用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、100℃/minで200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/minで−150℃まで降温し、ついで10℃/minで200℃まで昇温した吸熱曲線より求めることができる。
本発明に係わる成分(B)は、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であること好ましく、より好ましくは2.0〜3.0であり、さらに好ましくは2.0〜2.5である。
Mw/Mnを上記範囲に設定することで、成分(B)として低分子量の含有量を制御できるので、積層フィルムの表層からブリードが起こり辛くなり、積層フィルムの保管時における表層のべた付き、ブロッキングを抑制できる。Mw/Mnの測定方法については、後述のプロピレン系重合体(A)に対する測定方法と同様の方法を採用することができる。
本発明に係わる成分(B)は、示差走査型熱量計によって測定される融点(Tm)と、1−ブテン構成単位含量M(モル%)との関係が、
−3.2M+130≦Tm≦−2.3M+155
を満たすことが好ましい。このTmとMが以上の関係を満たすことにより、低温ヒートシール性に優れ、ヒートシール強度が高く、延伸後のエージングによるシール強度の低下が少ない積層フィルムを得ることができる。
また、本実施形態に使用される成分(B)のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)は、0.1〜30g/10分とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜20g/10分、特に好ましくは1.0〜10g/10分である。
本発明に係わる1−ブテン系共重合体(B)の好ましい態様である1−ブテン・プロピレン共重合体(B’)は、1−ブテンとプロピレンを、メタロセン化合物を含む触媒の存在下に共重合することにより好適に得ることができる。本発明においては1−ブテン・プロピレン共重合体(B’)の内で、融点(Tm)が90℃以上110℃以下である1−ブテン系共重合体(b1)と融点(Tm)が65℃以上90℃未満である1−ブテン系共重合体(b2)は、メタロセン触媒、好ましくは、WO2004/087775号パンフレットまたはWO01/27124号パンフレットに記載の方法で製造することができる。
より好ましくは、成分(B)は、下記一般式(1a)で表される遷移金属化合物を含む触媒の存在下に、1−ブテンと炭素原子数3または炭素数5〜20のα−オレフィン、好ましくはプロピレンとを共重合して得られたものであることが望ましい。遷移金属化合物(1a)は、置換シクロペンタジエニル環および置換フルオレニル環が炭素で架橋された配位子が、遷移金属原子に配位した化合物である。
ここで、遷移金属化合物(1a)を含む触媒は、(2a)有機金属化合物と、(2b)有機アルミニウムオキシ化合物と、(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物と、から選ばれる少なくとも1種の化合物を、遷移金属化合物(1a)とともに含む触媒であることが望ましい。
(式(1a)中、R1、R3は水素であり、R2、R4は炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14は水素、炭化水素基、ケイ素含有基から選ばれ、それぞれ同一でも異なっていてもよく、R5からR12までの、隣接した炭素に結合した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。R13とR14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。Mは第4族遷移金属であり、Yは炭素原子であり、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選ばれ、jは1〜4の整数である。)
上述の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、アリル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デカニル基などの直鎖状炭化水素基;イソプロピル基、tert−ブチル基、アミル基、3−メチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、1−メチル−1−プロピルブチル基、1,1−プロピルブチル基、1,1−ジメチル−2−メチルプロピル基、1−メチル−1−イソプロピル−2−メチルプロピル基などの分岐状炭化水素基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、ノルボルニル基、アダマンチル基などの環状飽和炭化水素基;フェニル基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、アントラセニル基などの環状不飽和炭化水素基;ベンジル基、クミル基、1,1−ジフェニルエチル基、トリフェニルメチル基などの環状不飽和炭化水素基の置換した飽和炭化水素基;メトキシ基、エトキシ基、フェノキシ基、フリル基、N−メチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N−フェニルアミノ基、ピリル基、チエニル基等のヘテロ原子含有炭化水素基などを挙げることができる。
上述のケイ素含有基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、ジメチルフェニルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、トリフェニルシリル基などを挙げることができる。
また、R5からR12までの、隣接した炭素に結合した置換基は互いに結合して環を形成してもよい。このような置換フルオレニル基としては、ベンゾフルオレニル基、ジベンゾフルオレニル基、オクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルオクタヒドロジベンゾフルオレニル基、オクタメチルテトラヒドロジシクロペンタフルオレニル基などを挙げることができる。
13およびR14はアリール基であることが好ましい。アリール基としては、前述の環状不飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基で置換された飽和炭化水素基、フリル基、ピリル基、チエニル基などのヘテロ原子含有環状不飽和炭化水素基等を挙げることができる。また、R13、R14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。
一般式(1a)において、シクロペンタジエニル環に結合した置換基であるR2、R4は炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、前述の炭化水素基を例示することができる。中でも、R2はtert−ブチル基、アダマンチル基、トリフェニルメチル基のような嵩高い置換基であることがより好ましく、R4はメチル基、エチル基、n−プロピル基のようにR2より立体的に小さい置換基であることがより好ましい。ここでいう立体的に小さいとは、その置換基が占有する体積が小さいことを指す。
一般式(1a)において、フルオレニル環に結合した置換基であるR5からR12のうち、R6、R7、R10、R11のうちの任意の二つ以上は炭素数1〜20の炭化水素基であることが好ましい。炭素数1〜20の炭化水素基としては、前述の炭化水素基を例示することができる。特に配位子の合成上の容易さから、左右対称、すなわちR6とR11およびR7とR10が同一の基であることが好ましい。このような好ましい態様の中には、R6とR7が脂肪族環(AR−1)を形成し、かつ、R10とR11が脂肪族環(AR−1)と同一な脂肪族環(AR−2)を形成している場合も含まれる。
一般式(1a)において、シクロペンタジエニル環とフルオレニル環を架橋するYは炭素原子である。このYに結合した置換基であるR13とR14は同時に炭素数6〜20のアリール基であることが好ましい。炭素数6〜20のアリール基としては、前述の環状不飽和炭化水素基、環状不飽和炭化水素基で置換された飽和炭化水素基、ヘテロ原子含有環状不飽和炭化水素基を挙げることができる。また、R13、R14はそれぞれ同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよい。このような置換基としては、フルオレニリデン基、10−ヒドロアントラセニリデン基、ジベンゾシクロヘプタジエニリデン基などが好ましい。
一般式(1a)において、Mは第4族遷移金属であり、具体的にはTi、Zr、Hf等が挙げられる。
また、Qはハロゲン、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子から同一または異なる組合せで選ばれる。jは1〜4の整数であり、jが2以上の時は、複数あるQは互いに同一でも異なっていてもよい。
ハロゲンの具体例としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、炭化水素基の具体例としては前述と同様のものなどが挙げられる。アニオン配位子の具体例としては、メトキシ、tert−ブトキシ、フェノキシなどのアルコキシ基、アセテート、ベンゾエートなどのカルボキシレート基、メシレート、トシレートなどのスルホネート基等が挙げられる。孤立電子対で配位可能な中性配位子の具体例としては、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルメチルホスフィンなどの有機リン化合物、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどのエーテル類等が挙げられる。Qは少なくとも1つがハロゲンまたはアルキル基であることが好ましい。
このような遷移金属化合物(1a)としては、例えばジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、 ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(3,6−ジ−tert−ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)(オクタメチルオクタヒドリドジベンズフルオレニル)ジルコニウムジクロリドなどが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
本発明に係わる成分(B)、好ましくは成分(b1)および成分(b2)、を製造する際に好適に用いられる触媒は、上述の遷移金属化合物(1a)とともに、(2a)有機金属化合物、(2b)有機アルミニウムオキシ化合物、(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物、から選ばれる少なくとも1種の化合物を含むことが好ましい。これらの(2a)、(2b)、(2c)の化合物には特に制限はないが、好ましくは、WO2004/087775号パンフレットまたはWO01/27124号パンフレットに記載の化合物が挙げられ、例えば以下のものが挙げられる。
(2a)有機金属化合物としては、下記のような第1、2族および第12、13族の有機金属化合物が用いられる。
(2a−1)一般式:Ra mAl(ORbnpq
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、Xはハロゲン原子を示し、mは0<m≦3、nは0≦n<3、pは0≦p<3、qは0≦q<3の数であり、かつm+n+p+q=3である。)で表される有機アルミニウム化合物。
このような化合物の具体例として、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム、ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどを例示することができる。
(2a−2)一般式:M2AlRa 4
(式中、M2はLi、NaまたはKを示し、Raは炭素数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示す。)で表される第1族金属とアルミニウムとの錯アルキル化物。
このような化合物としては、LiAl(C254、LiAl(C7154などを例示することができる。
(2a−3)一般式:Rab3
(式中、RaおよびRbは、互いに同一でも異なっていてもよく、炭素数が1〜15、好ましくは1〜4の炭化水素基を示し、M3はMg、ZnまたはCdである)で表される第2族または第12族金属のジアルキル化合物。
これらの有機金属化合物(2a)のなかでは、有機アルミニウム化合物が好ましい。また、このような有機金属化合物(2a)は、1種単独で用いてもよいし2種以上組み合わせて用いてもよい。
(2b)有機アルミニウムオキシ化合物は、従来公知のアルミノキサンであってもよく、また特開平2−78687号公報に例示されているようなベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物であってもよい。
従来公知のアルミノキサンは、たとえば下記のような方法によって製造することができ、通常、炭化水素溶媒の溶液として得られる。
1)吸着水を含有する化合物または結晶水を含有する塩類、たとえば塩化マグネシウム水和物、硫酸銅水和物、硫酸アルミニウム水和物、硫酸ニッケル水和物、塩化第1セリウム水和物などの炭化水素媒体懸濁液に、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物を添加して、吸着水または結晶水と有機アルミニウム化合物とを反応させる方法。
2)ベンゼン、トルエン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどの媒体中で、トリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に直接水、氷または水蒸気を作用させる方法。
3)デカン、ベンゼン、トルエンなどの媒体中でトリアルキルアルミニウムなどの有機アルミニウム化合物に、ジメチルスズオキシド、ジブチルスズオキシドなどの有機スズ酸化物を反応させる方法。
なお、アルミノキサンは、アルミノキサン以外の少量の有機金属成分を含有してもよい。また、回収された上記のアルミノキサンの溶液から溶媒または未反応有機アルミニウム化合物を蒸留して除去した後、溶媒に再溶解またはアルミノキサンの貧溶媒に懸濁させてもよい。アルミノキサンを調製する際に用いられる有機アルミニウム化合物として具体的には、前記(2a−1)に属する有機アルミニウム化合物として例示したものと同一の有機アルミニウム化合物を挙げることができる。これらのうち、トリアルキルアルミニウム、トリシクロアルキルアルミニウムが好ましく、トリメチルアルミニウムが特に好ましい。上記のような有機アルミニウム化合物は、1種単独でまたは2種以上組み合せて用いられる。
また、ベンゼン不溶性の有機アルミニウムオキシ化合物(2b)としては、60℃のベンゼンに対する溶解量(100ミリグラム原子のアルミニウムに相当する有機アルミニウムオキシ化合物を100mlのベンゼンに懸濁させ、60℃で撹拌しながら6時間混合した後、ジャケット付きG5ガラス製フィルターを用いて60℃で熱時濾過を行い、フィルター上に分離した固体を60℃のベンゼン50mlで4回洗浄して濾液を回収し、濾液中に存在するアルミニウム原子の存在量(ミリモル)を測定することによって求められる。)が、アルミニウム原子換算で通常10ミリモル以下、好ましくは5ミリモル以下、特に好ましくは2ミリモル以下であるものが好ましく、すなわち、ベンゼンに対して不溶性または難溶性であるものが好ましい。これらの有機アルミニウムオキシ化合物(2b)は、1種単独でまたは2種以上組み合わせて用いられる。
(2c)遷移金属化合物(1a)と反応してイオン対を形成する化合物としては、特公平1−501950号公報、特公平1−502036号公報、特開平3−179005号公報、特開平3−179006号公報、特開平3−207703号公報、特開平3−207704号公報、USP−5321106号明細書などに記載されたルイス酸、イオン性化合物、ボラン化合物およびカルボラン化合物などを挙げることができる。さらに、ヘテロポリ化合物およびイソポリ化合物も挙げることができる。このような(2c)の化合物は、1種単独または2種以上組み合わせて用いられる。
本発明に係わる成分(B)の製造においては、遷移金属化合物(1a)とともに、メチルアルミノキサンなどの有機アルミニウムオキシ化合物(2b)を併用した触媒を用いると、特に高い重合活性を達成できるため好ましい。
また、本発明に係わる成分(B)の製造に用いる重合用触媒は、必要に応じて担体を用いたものであってもよく、その他の助触媒成分を含むものであってもよい。
このような触媒は、あらかじめ各成分を混合するか、または担体に担持させて調製してもよく、重合系に各成分を同時にまたは逐次に添加して用いてもよい。
本発明に係わる成分(B)は、好適には、上述の触媒の存在下に、1−ブテンとプロピレンとを共重合して得られる。共重合に際し、各モノマーは、製造する成分(B)中の各構成単位量が所望の比率となる量で用いられればよく、具体的には、プロピレン/1−ブテンのモル比が50/50〜95/5、好ましくは60/40〜90/10、より好ましくは70/30〜90/10となる割合で用いられる。
共重合条件は特に限定されるものではなく、たとえば、重合温度は通常−50〜+200℃、好ましくは0〜170℃の範囲、重合圧力は、通常常圧〜10MPaゲージ圧、好ましくは常圧〜5MPaゲージ圧の条件下で行うことができる。また、重合反応は、回分式、半連続式、連続式のいずれの方法においても行うことができる。さらに重合を反応条件の異なる二段以上に分けて行うことも可能である。
成分(B)の分子量は、重合系に水素を存在させるか、または重合温度を変化させることによっても調節することができ、触媒中の(2a)、(2b)または(2c)の量により調節することもできる。水素を添加する場合、その量はモノマー1kgあたり0.001〜100NL程度が適当である。
〔プロピレン系重合体(A)〕
本発明の積層フィルムのヒートシール層を形成する樹脂組成物の副成分であるプロピレン系重合体(A)は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が150℃以上170℃以下であるプロピレン系重合体〔以下、「成分(A)」と呼称する場合がある。〕であり、当該プロピレン系重合体はプロピレンの単独重合体(ホモPP)であっても、プロピレンと炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)とのランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよいが、好ましくはプロピレン単独重合体である。
本発明に係わる成分(A)としては、積層フィルムのヒートシール層に耐熱性と剛性を付与する観点からは、融点(Tm)が高い、特にプロピレン単独重合体を用いることが好ましく、ヒートシール層に柔軟性と透明性を付与する観点からは、融点(Tm)が低いプロピレン・炭素数2〜20のα−オレフィンランダム共重合体を用いることが好ましい。後述するように、プロピレン単独重合体とプロピレンランダム共重合体を併用する方法も本発明の好ましい仕様の一つである。
ここで、プロピレンと共重合させるα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。本実施形態においては二種類以上のα−オレフィンを用いることも好ましい態様の一つである
また、本発明に係わる成分(A)としては、アイソタクティックプロピレン系重合体が好ましく用いられる。
アイソタクティックプロピレン系重合体とは、NMR法により測定したアイソタクティックペンタッド分率が0.9以上、好ましくは0.95以上であるプロピレン系重合体である。このアイソタクティックプロピレン重合体のアイソタクティックペンタッド分率を百分率で表すと90%以上、好ましくは95%以上である。
アイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)は、13C−NMRを使用して測定される分子鎖中のペンタッド分率単位でのアイソタクティック連鎖の存在割合を示しており、プロピレンモノマー単位が5個連続してメソ結合した連鎖の中心にあるプロピレンモノマー単位の分率である。具体的には13C−NMRスペクトルで観測されるメチル炭素領域の全吸収ピーク中に占めるmmmmピークの分率として算出される値である。なお、このアイソタクティックペンタッド分率(mmmm分率)は、以下のようにして測定される。
mmmm分率は、13C−NMRスペクトルにおけるPmmmm(プロピレン単位が5単位連続してアイソタクティック結合した部位における第3番目のメチル基に由来する吸収強度)およびPw(プロピレン単位の全メチル基に由来する吸収強度)の吸収強度から下記式により求められる。
mmmm分率=Pmmmm/Pw
NMR測定は、例えば次のようにして行われる。すなわち、試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mLに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mLを加え、内径10mmのNMRチューブに装入する。そして日本電子株式会社製JNM GX−500型NMR測定装置を用い、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は10,000回以上とする。
また、本発明に係わる成分(A)は、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry(DSC))により得られる融点(Tm)は150℃以上170℃以下であり、好ましくは155℃以上168℃以下である。
融点(Tm)がこの範囲である成分(A)を用いることで、ヒートシール層として優れたシール強度とホットタック性、成形性、耐熱性が付与される。
さらに、同時に得られる融解熱量(ΔH)は50mJ/mg以上であることが好ましい。
本発明に係わる成分(A)の融点(Tm)ならびに融解熱量(ΔH)は例えば以下のようにして測定される。
すなわち、パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、窒素雰囲気下(20ml/min)、約5mgの試料を200℃まで昇温・10分間保持した後、10℃/分で30℃まで冷却する。30℃で5分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点を求めることができる。
本発明に係わる成分(A)のメルトフローレート(MFR;ASTM D1238、230℃、2.16kg荷重下)は、好ましくは0.01〜400g/10分、より好ましくは0.1〜100g/10分である。このようなMFR値の成分(A)を用いることにより、樹脂組成物としての流動性を向上させ、比較的大きめのシートであっても成形が容易となる。
また、本発明に係わる成分(A)のゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)により求められる分子量分布(Mw/Mn)が3.0以下であること好ましく、より好ましくは2.0〜3.0であり、さらに好ましくは2.0〜2.5である。
この分子量分布(Mw/Mn)は、たとえばWaters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC−2000型を用い、以下のようにして測定することができる。分離カラムは、TSKgel GNH6−HTを2本およびTSKgel GNH6−HTLを2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業社製)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品社製)0.025質量部を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mLとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いる。標準ポリスチレンは、分子量Mw<1000およびMw>4×106については東ソー社製を用い、1000≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用いる。
また、本発明に係わる成分(A)としては、引張弾性率は500MPa以上であるものを好ましく用いることができる。引張弾性率は、JIS K6301に準拠して、JIS 3号ダンベルを用いて、スパン間:30mm、引張り速度:30mm/minで23℃にて測定した値である。
本発明に係わる成分(A)は、種々の方法により製造することができるが、例えば立体規則性触媒を用いて製造することができる。具体的には、固体状チタン触媒成分と有機金属化合物触媒成分とさらに必要に応じて電子供与体とから形成される触媒を用いて製造することができる。固体状チタン触媒成分としては、具体的に、三塩化チタンまたは三塩化チタン組成物が、比表面積が100m2/g以上である担体に担持された固体状チタン触媒成分、あるいはマグネシウム、ハロゲン、電子供与体(好ましくは芳香族カルボン酸エステルまたはアルキル基含有エーテル)およびチタンを必須成分とし、これらの必須成分を比表面積が100m2/g以上である担体に担持した固体状チタン触媒成分が挙げられる。
また、メタロセン触媒を用いて製造することもできる。
また、有機金属化合物触媒成分としては、有機アルミニウム化合物が好ましく、有機アルミニウム化合物としては具体的に、トリアルキルアルミニウム、ジアルキルアルミニウムハライド、アルキルアルミニウムセスキハライド、アルキルアルミニウムジハライドなどが挙げられる。なお、有機アルミニウム化合物は、使用するチタン触媒成分の種類に合わせて適宜選択することができる。
電子供与体としては、窒素原子、リン原子、硫黄原子、ケイ素原子あるいはホウ素原子などを有する有機化合物を使用することができ、好ましくは上記のような原子を有するエステル化合物およびエーテル化合物等が挙げられる。
なお、このような触媒は、さらに共粉砕等の手法により活性化されていてもよく、また上記のようなα−オレフィンが前重合されていてもよい。
〔プロピレン系共重合体(C)〕
本発明の積層フィルムのヒートシール層を形成する樹脂組成物に含まれてもよい成分の一つであるプロピレン系共重合体(C)〔以下、「成分(C)」と呼称する場合がある。〕は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃以上150℃未満であるプロピレン系共重合体であり、当該プロピレン系重合体はプロピレンと炭素数2〜20のα−オレフィン(ただしプロピレンを除く)ランダム共重合体であっても、プロピレンブロック共重合体であってもよいが、好ましくはプロピレン・α−オレフィンランダム共重合体である。
本発明に係わる成分(C)は、積層フィルムのヒートシール層に柔軟性と低温シール性を付与する観点から、プロピレン・炭素数2〜20のα−オレフィンランダム共重合体を用いることが好ましい。
ここで、プロピレンと共重合させるα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン等が挙げられる。本実施形態においてはエチレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテンのα−オレフィンを用いることも好ましい態様の一つである。
また、本発明に係わる成分(C)は、アイソタクティックプロピレン系共重合体が好ましく用いられる。
アイソタクティックプロピレン系共重合体とは、NMR法により測定したアイソタクティックペンタッド分率が0.9以上、好ましくは0.95以上であるプロピレン系共重合体である。このアイソタクティックプロピレン系重合体のアイソタクティックペンタッド分率を百分率で表すと90%以上、好ましくは95%以上である。
本発明に係わる成分(C)は、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃以上150℃以下であるプロピレン系重合体(a1)0〜45質量部、好ましくは0〜30質量部、より好ましくは0〜20質量部から構成されるプロピレン系重合体を用いる方法が好ましい態様である。成分(C)の好ましい融点(Tm)は120℃〜150℃、より好ましい融点(Tm)は120〜140℃である。
〔樹脂組成物〕
本発明の積層フィルムのヒートシール層を形成する樹脂組成物は、上記1−ブテン系共重合体(B)「成分(B)」を40〜100質量部、好ましくは50〜100質量部、さらに好ましくは75〜95質量部、および上記プロピレン系重合体(A)「成分(A)」を0〜60質量部、好ましくは0〜50質量部、さらに好ましくは5〜30質量部〔但し、(B)+(A)=100質量部とする。〕の範囲で含む。
本発明に係わる樹脂組成物は、上記記載のように、上記成分(A)が0、すなわち、上記成分(A)を含まない態様を含むが、その場合も便宜上、樹脂組成物と呼称する。
本発明に係わる樹脂組成物は、上記成分(B)を主成分として含むので、当該樹脂組成物を含むヒートシール層は、低温ヒートシール性、ヒートシール強度、ホットタック性に優れる。
樹脂組成物に含まれる成分(A)の量が60質量部を超える樹脂組成物をヒートシール層に用いた場合は、低温ヒートシール性、ヒートシール強度、ホットタック性が改良されない。
本発明の積層フィルムを形成する樹脂組成物が、上記成分(C)を含む場合は、上記成分(B)と上記成分(A)の合計量=100質量部〕に対して、上記プロピレン系共重合体(C)〔成分(C)〕を0〜100質量部含む。
成分(C)の配合量の下限は、好ましくは、通常1重量部、好ましくは5質量部、より好ましくは10質量部、さらに好ましく20質量部である。
本発明に係る樹脂組成物、あるいは、本発明に係る成分(B)、成分(A)および成分(C)には、必要に応じて、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料等の通常ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
〔積層フィルム〕
本発明の積層フィルムは、上記樹脂組成物を含むヒートシール層と基材層を含む積層フィルムである。
〈ヒートシール層〉
本発明の積層フィルムを構成するヒートシール層は、上記樹脂組成物を含む層である。
本発明の積層フィルムを構成するヒートシール層の厚さは、用途に応じて、適宜決め得るが、通常、0.5〜20μm、好ましくは1〜15μm、さらに好ましくは1〜10μmの範囲にある。
〈基材層〉
本発明の積層フィルムを構成する基材層としては、用途に合わせて従来公知のものが適宜採用される。その具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表されるポリエステルからなるフィルム、ポリカーボネートフィルム、ナイロン6、ナイロン66等からなるポリアミドフィルム、エチレン・ビニルアルコール共重合体フィルム、ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、及びポリプロピレン、ポリエチレン、ポリ1−ブテン、ポリ4−メチルー1−ペンテン等のポリオレフィンからなるフィルム等の熱可塑性樹脂フィルム等が挙げられる。
また、基材層は目的に合わせて一層でも二層以上としてもよい。また、基材層としての熱可塑性樹脂フィルムは、アルミニウム、亜鉛、シリカ等の無機物あるいはその酸化物が蒸着された異種無機材料との積層フィルムの形態であってもよい。
本発明の積層フィルムを構成する基材層の厚さは、用途に応じて、適宜決め得るが、通常、5〜100μm、好ましくは10〜80μm、さらに好ましくは10〜50μmの範囲にある。
本発明の積層フィルムは、上記ヒートシール層および上記基材層に加えて、本発明の目的を損なわない範囲で、ポリオレフィンやポリ塩化ビニル等の他の樹脂からなる層、シリカ蒸着層等のガスバリア層などの中間層を介在させても良い。
本発明の積層フィルムは、通常、5〜250μm、好ましくは10〜120μmの範囲にある。
本発明の積層フィルムを構成するヒートシール層およびまたは基材層は、無延伸(未延伸)であっても、延伸されていてもよい。
〔積層フィルムの製造方法〕
本発明の積層フィルムは、公知の種々公知のフィルム成形方法を採用し得る。例えば、二層以上の構造の多層ダイを備えた少なくとも二台の押出機を用い、一台の押出機に予め用意したヒートシール層を形成する上記組成樹脂組成物、あるいは上記成分(B)、成分(A)および成分(C)を所定量計量して投入し、他の押出機に基材層を形成する上記熱可塑性樹脂等を投入し、樹脂組成物と熱可塑性樹脂とを溶融して、共押出し成形して、ヒートシール層と基材層とが積層された積層フィルムとする方法、あるいは、それぞれ、別個のフィルム成形機で、樹脂組成物と熱可塑性樹脂とを溶融してフィルムを得た後、樹脂組成物からなるフィルム(ヒートシール層)と熱可塑性樹脂からなるフィルム(基材層)とを貼り合わせる(積層する)方法、あるいは、予め得た熱可塑性樹脂からなるフィルム(基材層)上に、上記樹脂組成物を押出しラミネートして、積層フィルムとする方法などが挙げられる。
延伸された積層フィルムを得るには、例えば、上記製造方法で得た積層フィルムを種々公知の方法で、一軸あるいは二軸延伸する方法、上記樹脂組成物あるいは熱可塑性樹脂からなるフィルムを各々個別に一軸、あるいは二軸延伸して得たフィルムを貼り合わせる(積層する方法)、予め一軸、あるいは二軸延伸して得た熱可塑性樹脂からなる基材層に上記樹脂組成物を押出しラミネートして、積層フィルムとする方法などが挙げられる。
〔積層フィルムの用途〕
本発明の積層フィルムは、当該積層フィルムのヒートシール層同士をヒートシールさせることにより、包装袋を作製することができる。そして包装袋の中に内容物(被包装物)を収納し、必要に応じて更なるヒートシール密封操作を行うことによって包装袋を得ることが可能となる。
本発明の積層フィルムは包装フィルムからの製袋業界で一般的に採用されているヒートシール温度でシールする場合であっても十分なヒートシール強度と現行の強度を凌駕するホットタック性能を発現し、また通常業界で採用されているヒートシール温度以下の温度であっても十分なヒートシール強度とホットタック性能を発現させる。
そのため、縦型製袋充填機(VFFS)の如き高速シーリング・包装手段を用いた場合であってもシール部分の破袋を起こすことのない丈夫な包装袋および包装袋を提供可能な包装用積層フィルムとして好適に用いられる。
次に、本発明の積層フィルムおよびそれから得られる包装袋について実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
まず、成分(A)および成分(B)の各物性値の測定方法を以下に示す。
[分子量分布(Mw/Mn)]
分子量分布(Mw/Mn)は、Waters社製ゲル浸透クロマトグラフAlliance GPC−2000型を用い、以下のようにして測定した。分離カラムは、TSKgel GNH6−HTが2本およびTSKgel GNH6−HTLが2本であり、カラムサイズはいずれも直径7.5mm、長さ300mmであり、カラム温度は140℃とし、移動相にはo−ジクロロベンゼン(和光純薬工業社製)および酸化防止剤としてBHT(武田薬品社製)0.025質量部を用い、1.0ml/分で移動させ、試料濃度は15mg/10mLとし、試料注入量は500マイクロリットルとし、検出器として示差屈折計を用いた。標準ポリスチレンは、分子量Mw<103およびMw>4×106については東ソー社製を用い、103≦Mw≦4×106についてはプレッシャーケミカル社製を用いた。
[重合体中のプロピレンおよびα−オレフィン含量]
プロピレンおよびα−オレフィン含量の定量は、日本電子(株)製JNM GX−500型NMR測定装置を用いて、下記のように測定した。試料0.35gをヘキサクロロブタジエン2.0mlに加熱溶解させる。この溶液をグラスフィルター(G2)で濾過した後、重水素化ベンゼン0.5mlを加え、内径10mmのNMRチューブに装入して、120℃で13C−NMR測定を行う。積算回数は、10,000回以上とする。得られた13C−NMRスペクトルにより、プロピレンおよびα−オレフィンの組成を定量化した。
[成分(A)の融点(Tm)]
パーキンエルマー社製DSCPyris1またはDSC7を用い、窒素雰囲気下(20ml/min)、約5mgの試料を200℃まで昇温・10分間保持した後、10℃/分で−100℃まで冷却した。−100℃で1分間保持した後、10℃/分で200℃まで昇温させた時の結晶溶融ピークのピーク頂点から融点を求めた。
[成分(B)および成分(C)の融点(Tm)]
セイコーインスツルメンツ社製DSCを用い、測定用アルミパンに約5mgの試料をつめて、100℃/minで200℃まで昇温し、200℃で5分間保持した後、10℃/minで−100℃まで降温し、ついで10℃/minで200℃まで昇温した吸熱曲線より求めた。
[成分(A)、成分(B)および成分(C)のメルトフローレート(MFR)]
メルトフローレート(MFR)は、ASTM D1238に準拠し、230℃、2.16kg荷重下にて測定を行った。
[ヒートシール強度]
後述する方法で調製した積層フィルムをヒートシール層同士が重なるようにフィルムを重ね、重ねたフィルムの両面を厚さ50μmのテフロン(登録商標)シートで挟んだ試験体を作製した。次いで、ヒートシールテスター(テスター産業株式会社製TB−701B型)のヒートシールバーを幅5mm×長さ300mmに設置し、上下シールバーを同温度に設定した。ヒートシールバー部分に、該試験体(テフロン(登録商標)シート/フィルム/フィルム/テフロン(登録商標)シート)を挟み、0.1MPaの圧力で0.5秒間ヒートシールを行った。テフロン(登録商標)シートを外し、ヒートシールされたフィルム部分を約23℃の室温下で1日間放置した。フィルムのヒートシール部分を含むように15mm幅のスリットを入れ、シールされていない部分を引張試験機(「INTESCO社製 IM−20ST」)にチャックした。300mm/分の速度でフィルムの180°剥離強度を測定した。上記操作を5回行い、その平均値をヒートシール強度とした。
[ホットタック性]
後述する方法で調製した積層フィルムをヒートシール層同士が重なるように短冊状フィルムを重ねPETフィルム(12μm)で挟んだ試験体を作製した。ホットタック試験機(Theller社製Model HT、U.S.A.特許#5,331,858.;5,847,284.)でのシール面積は横幅25mm、奥行き12,7mmとし、上下シールバー同温度、0,1MPaの圧力で0,5秒間シール、次いで0.05秒後に400mm/分の速度でフィルムの180℃剥離強度を測定した。上記操作を5回行い、それぞれの最大強度の平均をホットタック強度とした。
次に、オレフィン重合触媒の構成成分であるメタロセン型錯体の合成例、並びに該メタロセン触媒を用いてプロピレン・1−ブテン共重合体成分(b2)および(b1)の調製例を示す。
〔合成例〕−メタロセン型錯体の合成−
(1)1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエンの調製
窒素雰囲気下でtert−ブチルマグネシウムクロライド/ジエチルエーテル溶液(450ml、0.90mol、2.0mol/L溶液)に脱水ジエチルエーテル(350ml)を加えた溶液に、氷冷下で0℃を保ちながら3−メチルシクロペンテノン(43.7g、0.45mmol)の脱水ジエチルエーテル(150ml)溶液を滴下し、さらに室温で15時間攪拌した。反応溶液に塩化アンモニウム(80.0g、1.50mol)の水(350ml)溶液を、氷冷下で0℃を保ちながら滴下した。この溶液に水(2500ml)を加え攪拌した後、有機層を分離して水で洗浄した。この有機層に、氷冷下で0℃を保ちながら10%塩酸水溶液(82ml)を加えた後、室温で6時間攪拌した。この反応液の有機層を分離し、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、濾液から溶媒を留去して液体を得た。この液体を減圧蒸留(45−47℃/10mmHg)することにより14.6gの淡黄色の液体を得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ6.31+6.13+5.94+5.87(s+s+t+d、2H)、3.04+2.95(s+s、2H)、2.17+2.09(s+s、3H)、1.27(d、9H)
(2)3−tert−ブチル−1,6,6−トリメチルフルベンの調製
窒素雰囲気下で1−tert−ブチル−3−メチルシクロペンタジエン(13.0g、95.6mmol)の脱水メタノール(130ml)溶液に、氷冷下で0℃を保ちながら脱水アセトン(55.2g、950.4mmol)を滴下し、さらにピロリジン(68.0g、956.1mmol)を滴下した後、室温で4日間攪拌した。反応液をジエチルエーテル(400ml)で希釈後、水(400ml)を加えた。有機層を分離し、0.5Nの塩酸水溶液(150ml×4)、水(200ml×3)飽和食塩水(150ml)で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾過し、濾液から溶媒を留去して液体を得た。この液体を減圧蒸留(70〜80℃/0.1mmHg)することにより10.5gの黄色の液体を得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ6.23(s、1H)、6.05(d、1H)、2.23(s、3H)、2.17(d、6H)、1.17(s、9H)
(3)2−(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2−フルオレニルプロパンの調製
フルオレン(10.1g、60.8mmol)のTHF(300ml)溶液に、氷冷下でn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(40ml、61.6mmol)を窒素雰囲気下で滴下し、さらに室温で5時間攪拌した(濃褐色溶液)。この溶液を再度氷冷し、3−tert−ブチル−1,6,6−トリメチルフルベン(11.7g、66.5mmol)のTHF(300ml)溶液を窒素雰囲気下で滴下した。室温で14時間攪拌した後に得られた褐色溶液を氷冷し、水(200ml)を加えた。ジエチルエーテルで抽出、分離した有機相を硫酸マグネシウムで乾燥した後、濾過し、濾液から溶媒を減圧下で除去して橙褐色オイルを得た。このオイルをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン)で精製して3.8gの黄色オイルを得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ7.70(d、4H)、7.34−7.26(m、6H)、7.18−7.11(m、6H)、6.17(s、1H)、6.01(s、1H)、4.42(s、1H)、4.27(s、1H)、3.01(s、2H)、2.87(s、2H)、2.17(s、3H)、1.99(s、3H)、2.10(s、9H)、1.99(s、9H)、1.10(s、6H)、1.07(s、6H)
(4)ジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリドの調製
氷冷下で2−(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)−2−フルオレニルプロパン(1.14g、3.3mmol)のジエチルエーテル(25ml)溶液にn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(5.0ml、7.7mmol)を窒素雰囲気下で滴下し、さらに室温で14時間攪拌して桃色スラリーを得た。このスラリーに−78℃でジルコニウムテトラクロライド(0.77g、3.3mmol)を加え、−78℃で数時間攪拌し、室温で65時間撹拌した。得られた黒褐色スラリーを濾過し、濾物をジエチルエーテル10mlで洗浄した後、ジクロロメタンで抽出して赤色溶液を得た。この溶液の溶媒を減圧留去して0.53gの赤橙色の固体状のメタロセン触媒であるジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリドを得た。分析値を以下に示す。
1H−NMR(270MHz、CDCl3中、TMS基準)δ8.11−8.02(m、3H)、7.82(d、1H)、7.56−7.45(m、2H)、7.23−7.17(m、2H)、6.08(d、1H)、5.72(d、1H)、2.59(s、3H)、2.41(s、3H)、2.30(s、3H)、1.08(s、9H)
〔調製例1〕プロピレン・1−ブテン共重合体(b2)の調製
充分に窒素置換した2000mlの重合装置に、875mlの乾燥ヘキサン、1−ブテン75gとトリイソブチルアルミニウム(1.0mmol)を常温で仕込んだ後、重合装置内温を65℃に昇温し、プロピレンで0.7MPaに加圧した。次いで、上記合成例で得られたメタロセン触媒であるジメチルメチレン(3−tert−ブチル−5−メチルシクロペンタジエニル)フルオレニルジルコニウムジクロリド0.002mmolと、アルミニウム換算で0.6mmolのメチルアルミノキサン(東ソー・ファインケム社製)とを接触させたトルエン溶液を重合器内に添加し、内温65℃、プロピレン圧0.7MPaを保ちながら30分間重合し、20mlのメタノールを添加し重合を停止した。脱圧後、2Lのメタノール中で重合溶液からポリマーを析出し、真空下130℃、12時間乾燥した。
得られた重合ポリマーは、15.2gであった。重合ポリマーは、1−ブテン含量(M):19.4モル%、メルトフローレート(MFR):6.5g/10分で、分子量分布(Mw/Mn):2.11および融点(Tm):75.3℃であった。なお、以下の説明では該重合ポリマーをPBR(1)と略称する場合がある。
〔調製例2〕プロピレン・1−ブテン共重合体(b1)の調製
前記調製例2において、1−ブテンの使用量を45gに、プロピレン圧を0.7MPaに変更した以外は調製例1と全く同様にして重合ポリマーを得た。重合ポリマーの、1−ブテン含量(M):14.5モル%、メルトフローレート(MFR):6.7g/10分で、分子量分布(Mw/Mn):2.25および融点(Tm):85.7℃であった。なお、以下の説明では該重合ポリマーをPBR(2)と略称する場合がある。
〔実施例1〕
(未延伸積層フィルム1の製造)
Tダイが接続された二台の押出機を用いて、以下に示すヒートシール層用の樹脂組成物と基材層用の熱可塑性樹脂をそれぞれの押出機に供給し、ダイおよび樹脂温度が230℃に、ヒートシール層と基材層の厚みが2/18になるように各押出機の押出し量を設定し、共押出成形により厚み800μmの未延伸フィルム1を得た。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を単独で用いた。
基材層用の熱可塑性樹脂;プロピレン単独重合体〔プライムポリマー社製 商品名 プライムポリプロF−300SP〕
(延伸積層フィルム1の製造)
上記未延伸フィルム1をバッチ式二軸延伸機により、延伸温度158℃、延伸速度238%で、縦×横=5倍×8倍に二軸延伸(延伸後応力緩和30秒)して延伸積層フィルム1を得た(基材層厚み;18μm、ヒートシール層厚み;2μm)。
(ヒートシール強度およびホットタック強度の測定)
次に、ヒートシール層同士が重なるように延伸積層フィルム1を重ね、重ねたフィルムの両面を厚さ50μmのテフロン(登録商標)シートで挟んだ試験体を作製した。前述のヒートシール強度およびホットタック試験方法に従い剥離強度を測定した。表1に各物性値を示す。
〔実施例2〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を5/95の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例3〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を10/90の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例4〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を20/80の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例5〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を30/70の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例6〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を40/60の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例7〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を45/55の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例8〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を50/50の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例9〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を60/40の質量比でブレンドして得られた樹脂組成物。
〔実施例10〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、前記調製例2で得たPBR(2)を単独で用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
〔実施例11〕
実施例10で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例10と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例10と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)として、MFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)としての前記調製例2で得たPBR(2)を30/70の質量比でブレンドして得られる樹脂組成物。
〔実施例12〕
実施例10で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例10と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例10と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)としてMFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例2で得たPBR(2)を、成分(C)として、MFR=5.5g/10分および融点(Tm)=138℃を有するプロピレンランダム共重合体〔lyondellbasell社製 商品名Adsyl5C30F〕を、30/50/30の質量比でブレンドして得られる樹脂組成物。
〔実施例13〕
実施例10で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例10と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例10と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)としてMFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を、成分(C)として、MFR=5.5g/10分および融点(Tm)=138℃を有するプロピレンランダム共重合体〔lyondellbasell社製 商品名Adsyl5C30F〕を、30/35/35の質量比でブレンドして得られる樹脂組成物。
〔実施例14〕
実施例10で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例10と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例10と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(A)としてMFR=3g/10分および融点(Tm)=160℃を有するプロピレン単独重合体(ホモPP)〔プライムポリマー社製 商品名F−300SP〕と、成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)を、成分(C)として、MFR=5.5g/10分および融点(Tm)=138℃を有するプロピレンランダム共重合体〔lyondellbasell社製 商品名Adsyl5C30F〕を、30/20/50の質量比でブレンドして得られる樹脂組成物。
〔比較例1〕
実施例1で用いたヒートシール層用樹脂組成物に替えて、下記樹脂組成物を用いる以外は、実施例1と同様に行い延伸積層フィルムを製造し、実施例1と同様な評価方法でヒートシール強度およびホットタック強度を測定した。表1に結果を示す。
ヒートシール層用樹脂組成物;成分(B)として前記調製例1で得たPBR(1)と、成分(C)として、MFR=5.5g/10分および融点(Tm)=138℃を有するプロピレンランダム共重合体〔lyondellbasell社製 商品名Adsyl5C30F〕をを15/85の質量比でブレンドして得られる樹脂組成物。
表1から容易に理解されるように、本発明の積層フィルムは、ヒートシール強度に優れる。例えばヒートシール温度が110℃を例にとった場合、成分(B)と成分(C)のみからなる比較例1のヒートシール強度が1.5Nであるのに対して実施例1〜11のヒートシール強度は約4倍程度になる。本発明の積層フィルムの、このような低温における優れたヒートシール強度特性は、70〜120℃の広いヒートシール温度範囲で認められる。一方で、実施例1〜4はホットタック強度においても80〜120℃の範囲で比較例1以上の強度を発現している。
また、実施例1のように低温でのヒートシール強度が高いフィルムでは110℃以上のヒートシール強度が変化しない傾向を示すが、これに対し、実施例2〜5のように成分(A)のようなプロピレン単独重合体(ホモPP)を配合した積層フィルムでは、90〜100℃において、実施例1以上の十分なヒートシール強度を発現すると同時に、なおかつ、100℃以上におけるホットタック強度の低下も抑制できることが分かる。すなわち、本願発明品は幅広い温度範囲において十分なヒートシール強度と低温シール性、ホットタック強度を発現することが認められる。よって高速包装時のヒートシール温度に幅広く対応することが可能となる、
30・・・積層フィルム
10・・・ヒートシール層
20・・・基材層

Claims (10)

  1. 示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃未満であり、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、炭素原子数3または炭素原子数5〜20のα―オレフィンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とα―オレフィンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系共重合体(B)を40〜100質量部、および示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が150℃以上170℃以下であるプロピレン系重合体(A)を0〜60質量部〔但し(B)+(A)=100質量部とする。〕を含む樹脂組成物を含むヒートシール層および基材層を含むことを特徴とする積層フィルム。
  2. 上記樹脂組成物が、1−ブテン系共重合体(B)を50〜95質量部、およびプロピレン系重合体(A)を5〜50質量部〔但し(B)+(A)=100質量部とする。〕含むことを特徴とする請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 上記樹脂組成物が、さらに示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が120℃以上150℃未満であるプロピレン系共重合体(C)を0〜100質量部〔但し(B)+(A)=100質量部に対し。〕含むことを特徴とする請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 上記1−ブテン系共重合体(B)が、1−ブテンから導かれる構成単位を10〜90モル%の量で含有し、プロピレンから導かれる構成単位を90〜10モル%の量で含有する(ただし、1−ブテンから導かれる単位とプロピレンから導かれる単位との合計は100モル%である。)1−ブテン系共重合体(B’)であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の積層フィルム。
  5. 上記1−ブテン系共重合体(B’)が、示差走査熱量測定(DSC)により測定した融点(Tm)が90℃以上110℃以下である1−ブテン系共重合体(b1)、同方法により測定した融点が65℃以上90℃未満である1−ブテン系共重合体(b2)および同方法により測定した融点が65℃未満である1−ブテン系共重合体(b3)から選ばれる一種以上を含むことを特徴とする請求項4に記載の積層フィルム。
  6. 上記1−ブテン系共重合体(b1)および(b2)がメタロセン触媒によって製造された重合体であることを特徴とする請求項5に記載の積層フィルム。
  7. 上記樹脂組成物を含むヒートシール層が延伸されてなる請求項1〜6の何れか1項に記載の積層フィルム。
  8. 上記基材層が延伸されてなる請求項1〜7の何れか1項に記載の積層フィルム。
  9. 請求項1〜8の何れか1項に記載の積層フィルムのヒートシール層を内側にしてシールされた包装袋。
  10. 請求項9に記載の包装袋に被包装物が収納されていることを特徴とする包装袋。
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