JP2020187939A - レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できるレドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法を提供する。【解決手段】正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える、レドックスフロー電池システム。【選択図】図1
Description
本開示は、レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法に関する。
蓄電池の一つに、レドックスフロー電池がある。レドックスフロー電池は、正極電極を備える正極セルと、負極電極を備える負極セルとを備える。レドックスフロー電池を充放電運転する際には、正極活物質イオンを含む正極電解液を正極セルに供給すると共に、負極活物質イオンを含む負極電解液を負極セルに供給する。特許文献1は、正極活物質イオン及び負極活物質イオンとして、価数が異なるバナジウムイオンを用いたバナジウム系レドックスフロー電池を開示する。
活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できるレドックスフロー電池が望まれる。
長期間にわたってレドックスフロー電池を充放電運転すると、正極セル及び負極セルの一方から他方に、活物質イオンが移動することがある。例えば、上述のバナジウム系レドックスフロー電池では、負極活物質イオンが負極セルから正極セルに移動する。そのため、上述の負極活物質イオンの移動後では、負極電解液中の負極活物質イオンの濃度は、初期に設定された値よりも低くなる。通常、初期の活物質イオンの濃度は、充放電の反応を適切に行えるように設定される。負極電解液中の負極活物質イオンの濃度が初期の濃度よりも低ければ、上記負極活物質イオンの量は、正極電解液中の正極活物質イオンの量に対して不足しているといえる。この状態で、例えば充電運転を行えば、負極電解液の充電状態(以下、負極SOCと呼ぶことがある)が正極電解液の充電状態(以下、正極SOCと呼ぶことがある)よりも高くなり易い。更には、負極SOCが100%を超えて、過充電になり得る。このような充電状態(以下、SOCと呼ぶことがある)の不均一や過充電は、電池容量の低下といった電池特性の低下を招く。
例えば、正極電解液と負極電解液とを混合すれば、負極電解液中の負極活物質イオンの濃度を初期の濃度に戻す等といった、適切な濃度に是正することができる。この是正により、両電解液のSOCが過度に不均一になったり、過充電が生じたりすることを防止し易い。また、例えば、定期的に、かつ定量で、両電解液を混合すれば、混合作業を行い易い。しかし、定期的に混合を行う場合には、混合時に、少なくとも一方の電解液のSOCが高いことが有り得る。SOCが高い電解液を混合すれば、自己放電量が大きく、電流効率といった電池特性が著しく低下し得る。
そこで、本開示は、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できるレドックスフロー電池システムを提供することを目的の一つとする。また、本開示は、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できるレドックスフロー電池の運転方法を提供することを他の目的の一つとする。
本開示のレドックスフロー電池システムは、
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える。
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える。
本開示のレドックスフロー電池の運転方法は、
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池を運転するレドックスフロー電池の運転方法であって、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを測定する工程と、
測定された前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態を用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する工程と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程とを備える。
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池を運転するレドックスフロー電池の運転方法であって、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを測定する工程と、
測定された前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態を用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する工程と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程とを備える。
本開示のレドックスフロー電池システム、及び本開示のレドックスフロー電池の運転方法は、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できる。
[本開示の実施の形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係るレドックスフロー電池システムは、
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える。
以下、「レドックスフロー電池」をRF電池と呼ぶことがある。
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の一態様に係るレドックスフロー電池システムは、
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える。
以下、「レドックスフロー電池」をRF電池と呼ぶことがある。
本開示のRF電池システムは、以下に説明するように、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できる。
本開示のRF電池システムは、正極セル及び負極セルの一方から他方に移動した活物質イオンの量(以下、イオン量Xと呼ぶことがある)に基づいて、正極電解液と負極電解液とを混合することができる。また、本開示のRF電池システムは、上記イオン量Xに基づいて、両電解液を混合する量を適切に設定し易い。適切な混合量に基づいて両電解液を混合すれば、上述の活物質イオンが移動した電解液における活物質イオンの濃度を適切に是正することができる。このような本開示のRF電池システムは、長期にわたり使用されることで、両電解液のSOCの不均一や過充電に起因する電池容量の低下等を抑制し易い。
(2)本開示のRF電池システムの一例として、
前記正極電解液と前記負極電解液との電位差を測定する第一の測定部と、
前記正極電解液及び前記負極電解液のうち、一方の電解液の電位を測定する第二の測定部と、
測定された前記一方の電解液の電位を用いて、前記一方の電解液の充電状態を演算する第二の演算部と、
測定された前記電位差と、前記一方の電解液の充電状態とを用いて、他方の電解液の充電状態を演算する第三の演算部とを備える形態が挙げられる。
前記正極電解液と前記負極電解液との電位差を測定する第一の測定部と、
前記正極電解液及び前記負極電解液のうち、一方の電解液の電位を測定する第二の測定部と、
測定された前記一方の電解液の電位を用いて、前記一方の電解液の充電状態を演算する第二の演算部と、
測定された前記電位差と、前記一方の電解液の充電状態とを用いて、他方の電解液の充電状態を演算する第三の演算部とを備える形態が挙げられる。
上記形態は、イオン量Xを求めるにあたり、後述するように参照電極の使用を低減できるため、簡便な構造とすることができる。
(3)本開示の一態様に係るレドックスフロー電池の運転方法は、
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池を運転するレドックスフロー電池の運転方法であって、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを測定する工程と、
測定された前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態を用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する工程と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程とを備える。
正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池を運転するレドックスフロー電池の運転方法であって、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを測定する工程と、
測定された前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態を用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する工程と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程とを備える。
本開示のRF電池の運転方法は、以下に説明するように、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を抑制できる。
本開示のRF電池の運転方法は、上述のイオン量Xに基づいて、両電解液を混合する量を適切に設定し易い。適切な混合量に基づいて両電解液を混合すれば、上述の活物質イオンが移動した電解液における活物質イオンの濃度を適切に是正することができる。このような本開示のRF電池の運転方法は、長期にわたり実施されることで、両電解液のSOCの不均一や過充電に起因する電池容量の低下等を抑制し易い。
(4)本開示のRF電池の運転方法の一例として、
更に、前記レドックスフロー電池の充電状態を測定する工程を備え、
前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程は、測定された前記レドックスフロー電池の充電状態が所定の値以下であるときに行う形態が挙げられる。
更に、前記レドックスフロー電池の充電状態を測定する工程を備え、
前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程は、測定された前記レドックスフロー電池の充電状態が所定の値以下であるときに行う形態が挙げられる。
上記形態は、両電解液の混合に起因する電流効率の低下を低減できる。また、上記形態は、活物質イオン等が析出することも抑制し易い。このような形態では、両電解液の混合量、及び両電解液の混合時期の双方が適切であるといえる。また、上記形態は、通常の充放電運転を行う際にRF電池のSOC(以下、電池SOCと呼ぶことがある)を確認しながら、充放電運転を行える。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施形態を具体的に説明する。図において同一符号は同一名称物を意味する。
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施形態を具体的に説明する。図において同一符号は同一名称物を意味する。
[実施形態1]
図1,図2を参照して、実施形態1のRF電池システム1を説明する。まず、RF電池システム1の基本構成を説明する。
図1,図2を参照して、実施形態1のRF電池システム1を説明する。まず、RF電池システム1の基本構成を説明する。
(基本構成)
実施形態1のRF電池システム1は、図1に示すように、正極セル11と負極セル12とを備えるRF電池10とを備える。代表的には、RF電池システム1は、正極セル11に正極電解液を循環供給し、負極セル12に負極電解液を循環供給する機構(後述の循環機構)を備える。
実施形態1のRF電池システム1は、図1に示すように、正極セル11と負極セル12とを備えるRF電池10とを備える。代表的には、RF電池システム1は、正極セル11に正極電解液を循環供給し、負極セル12に負極電解液を循環供給する機構(後述の循環機構)を備える。
〈RF電池〉
RF電池10は、代表的には、介在機器6を介して、発電部7と負荷8とに接続される。介在機器6は、例えば交流/直流変換器、変電設備等が挙げられる。発電部7は、例えば太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所等が挙げられる。負荷8は、例えば電力系統や電力の需要家等が挙げられる。RF電池10は、循環機構によって正極電解液及び負極電解液が供給された状態で、発電部7を電力供給源として充電を行い、負荷8を電力提供対象として放電を行う。RF電池10は、負荷平準化、瞬低補償や非常用電源、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギー発電の出力平滑化等に利用される。
RF電池10は、代表的には、介在機器6を介して、発電部7と負荷8とに接続される。介在機器6は、例えば交流/直流変換器、変電設備等が挙げられる。発電部7は、例えば太陽光発電機、風力発電機、その他一般の発電所等が挙げられる。負荷8は、例えば電力系統や電力の需要家等が挙げられる。RF電池10は、循環機構によって正極電解液及び負極電解液が供給された状態で、発電部7を電力供給源として充電を行い、負荷8を電力提供対象として放電を行う。RF電池10は、負荷平準化、瞬低補償や非常用電源、太陽光発電や風力発電といった自然エネルギー発電の出力平滑化等に利用される。
RF電池10は、正極セル11と負極セル12との組を一つ備える単セル電池、又は上記組を複数備える多セル電池として利用される。正極セル11は、正極電解液が供給される正極電極(図示せず)を備える。負極セル12は、負極電解液が供給される負極電極(図示せず)を備える。正極セル11と負極セル12とは、正極電極と負極電極との間に隔膜(図示せず)を介して積層される。
RF電池10は、代表的には、セルフレーム(図示せず)を用いて構築される。セルフレームは、双極板と、枠体とを備える。単セル電池では、正極電極及び負極電極のうち、一方の電極が双極板の一面に配置される。多セル電池では、正極電極と負極電極とが双極板の両面を挟むように配置される。枠体は、代表的には、双極板上の電極に電解液を供給するためのマニホールド及びスリットと、上記電極からの電解液を排出するためのマニホールド及びスリットとを備える。
多セル電池では、セルスタックと呼ばれる形態が利用される。図1は、多セル電池を例示する。セルスタックは、代表的には、以下の積層体と、一対のエンドプレート(図示せず)と、複数の締付部材とを備える。上記積層体は、セルフレーム(双極板)、正極電極、隔膜、負極電極という順に、これらが積層されたものを複数備える。一対のエンドプレートは、上記積層体を挟む。複数の締付部材は、両エンドプレート間を締め付けることで、上記積層体を液密に保持する。
〈循環機構〉
循環機構は、正極循環路と、負極循環路とを備える。
正極循環路は、通常の充放電の運転時、RF電池10に循環供給する正極電解液を流通する。正極循環路は、タンク13と、配管14と、ポンプ15とを備える。タンク13は、正極セル11に供給する正極電解液を貯留する。配管14は、タンク13とRF電池10(正極セル11)との間を繋ぐ。配管14は、タンク13からRF電池10に供給する正極電解液を流す往路配管141と、RF電池10から排出された正極電解液を流す復路配管142とを備える。ポンプ15は、往路配管141に設けられる。正極電解液は、ポンプ15によって、タンク13からRF電池10に向かって圧送される。図1の白抜きの太い矢印は、通常の充放電運転時における電解液の流通方向を示す。
循環機構は、正極循環路と、負極循環路とを備える。
正極循環路は、通常の充放電の運転時、RF電池10に循環供給する正極電解液を流通する。正極循環路は、タンク13と、配管14と、ポンプ15とを備える。タンク13は、正極セル11に供給する正極電解液を貯留する。配管14は、タンク13とRF電池10(正極セル11)との間を繋ぐ。配管14は、タンク13からRF電池10に供給する正極電解液を流す往路配管141と、RF電池10から排出された正極電解液を流す復路配管142とを備える。ポンプ15は、往路配管141に設けられる。正極電解液は、ポンプ15によって、タンク13からRF電池10に向かって圧送される。図1の白抜きの太い矢印は、通常の充放電運転時における電解液の流通方向を示す。
負極循環路は、通常の充放電の運転時、RF電池10に循環供給する負極電解液を流通する。負極循環路は、タンク16と、配管17と、ポンプ18とを備える。タンク16は、負極セル12に供給する負極電解液を貯留する。配管17は、タンク16とRF電池10(負極セル12)との間を繋ぐ。配管17は、タンク16からRF電池10に供給する負極電解液を流す往路配管171と、RF電池10から排出された負極電解液を流す復路配管172とを備える。ポンプ18は、往路配管171に設けられる。負極電解液は、ポンプ18によって、タンク16からRF電池10に向かって圧送される。本例のポンプ15,18はいずれも電動ポンプである。
往路配管141,171、復路配管142,172はそれぞれ、上述のセルフレームのマニホールド、又は多セル電池の場合には複数のセルフレームのマニホールドが連なることで形成される管路に接続される。この接続によって、通常の充放電の運転時、正極循環路は、タンク13から正極セル11に正極電解液を供給できると共に、正極セル11から排出された正極電解液をタンク13に戻すことができる。負極循環路は、タンク16から負極セル12に負極電解液を供給できると共に、負極セル12から排出された負極電解液をタンク16に戻すことができる。
RF電池10の基本構成、構成部材の材料等は、公知の構成、材料等を利用してもよい。
更に、本例のRF電池システム1は、制御部5を備える。本例では、ポンプ15,18の駆動、停止は、制御部5によって制御される。制御部5は、例えばコンピュータ等が利用できる。制御部5の詳細は後述する。
〈電解液〉
電解液には、活物質として機能するイオン(活物質イオン)を含む溶液が利用できる。代表的な電解液は、活物質イオンと、酸とを含む水溶液が挙げられる。正極電解液は正極活物質イオンを含む。負極電解液は負極活物質イオンを含む。本例の正極電解液は、正極活物質イオンとして、4価のバナジウムイオン及び5価のバナジウムイオンの少なくとも一方を含む。本例の負極電解液は、負極活物質イオンとして、2価のバナジウムイオン及び3価のバナジウムイオンの少なくとも一方を含む。このようなRF電池10は、バナジウム系RF電池と呼ばれる。又は、例えば、正極電解液は、正極活物質イオンとしてマンガンイオンを含み、負極電解液は、負極活物質イオンとしてチタンイオンを含むものが挙げられる。その他、電解液は、公知の活物質イオンを含む種々のものを利用できる。
電解液には、活物質として機能するイオン(活物質イオン)を含む溶液が利用できる。代表的な電解液は、活物質イオンと、酸とを含む水溶液が挙げられる。正極電解液は正極活物質イオンを含む。負極電解液は負極活物質イオンを含む。本例の正極電解液は、正極活物質イオンとして、4価のバナジウムイオン及び5価のバナジウムイオンの少なくとも一方を含む。本例の負極電解液は、負極活物質イオンとして、2価のバナジウムイオン及び3価のバナジウムイオンの少なくとも一方を含む。このようなRF電池10は、バナジウム系RF電池と呼ばれる。又は、例えば、正極電解液は、正極活物質イオンとしてマンガンイオンを含み、負極電解液は、負極活物質イオンとしてチタンイオンを含むものが挙げられる。その他、電解液は、公知の活物質イオンを含む種々のものを利用できる。
(活物質イオンの濃度を是正するための構成)
特に、実施形態1のRF電池システム1は、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に移った活物質イオンの量(イオン量X)を求める構成を備える。また、実施形態1のRF電池システム1は、イオン量Xに基づいて、タンク13に貯留される正極電解液と、タンク16に貯留される負極電解液とを混合可能な構成を備える。詳しくは、実施形態1のRF電池システム1は、以下の第一の演算部51(図2)と、混合部4とを備える。第一の演算部51は、正極電解液の充電状態(正極SOC)と、負極電解液の充電状態(負極SOC)とを用いて、イオン量Xを演算する。混合部4は、上述の正極循環路及び負極循環路に付加される電解液の流通路である。RF電池システム1は、混合部4を利用して、イオン量Xが所定の値以上である場合に、このイオン量Xに基づいて、正極電解液と負極電解液とを混合する。
特に、実施形態1のRF電池システム1は、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に移った活物質イオンの量(イオン量X)を求める構成を備える。また、実施形態1のRF電池システム1は、イオン量Xに基づいて、タンク13に貯留される正極電解液と、タンク16に貯留される負極電解液とを混合可能な構成を備える。詳しくは、実施形態1のRF電池システム1は、以下の第一の演算部51(図2)と、混合部4とを備える。第一の演算部51は、正極電解液の充電状態(正極SOC)と、負極電解液の充電状態(負極SOC)とを用いて、イオン量Xを演算する。混合部4は、上述の正極循環路及び負極循環路に付加される電解液の流通路である。RF電池システム1は、混合部4を利用して、イオン量Xが所定の値以上である場合に、このイオン量Xに基づいて、正極電解液と負極電解液とを混合する。
更に、本例のRF電池システム1は、以下の第一の測定部2と、第二の測定部3と、第二の演算部52(図2)と、第三の演算部53(図2)とを備える。第一の測定部2は、正極電解液と負極電解液との電位差を測定する。第二の測定部3は、正極電解液及び負極電解液のうち、一方の電解液の電位を測定する。本例では、第二の測定部3は、負極電解液の電位を測定する。第二の演算部52は、測定された一方の電解液(本例では負極電解液)の電位を用いて、一方の電解液の充電状態(ここでは負極SOC)を演算する。第三の演算部53は、第一の測定部2によって測定された上記電位差と、一方の電解液のSOCとを用いて、他方の電解液のSOC(ここでは正極SOC)を演算する。この演算は、例えば、ネルンストの式を利用して行う。
以下、部材ごとに説明する。以下の説明では、特段の断りが無い限り、一方の電解液のSOCを負極SOCとし、他方の電解液のSOCを正極SOCとする。
以下、部材ごとに説明する。以下の説明では、特段の断りが無い限り、一方の電解液のSOCを負極SOCとし、他方の電解液のSOCを正極SOCとする。
〈第一の測定部〉
本例の第一の測定部2は、セル部20と、電位測定部21とを備える。本例のセル部20は、RF電池10をなす正極セル11及び負極セル12と同じ構成の正極セル及び負極セルを備える単セル電池である(詳細は図示せず)。但し、セル部20は、上述の介在機器6に接続されておらず、充放電に利用されない。セル部20は、正極電解液と負極電解液との電位差を測定することに利用される。
本例の第一の測定部2は、セル部20と、電位測定部21とを備える。本例のセル部20は、RF電池10をなす正極セル11及び負極セル12と同じ構成の正極セル及び負極セルを備える単セル電池である(詳細は図示せず)。但し、セル部20は、上述の介在機器6に接続されておらず、充放電に利用されない。セル部20は、正極電解液と負極電解液との電位差を測定することに利用される。
本例のセル部20は、RF電池10とは独立して設けられている。また、本例のRF電池システム1は、正極循環路の配管14から分岐させた配管と、負極循環路の配管17から分岐させた配管とを備える。これらの配管はそれぞれ、セル部20に接続される。図1は、往路となる分岐配管と復路となる分岐配管の一端部とを示す。図1は、復路となる分岐配管の他端部を省略しているが、上記他端部はそれぞれ、復路配管142,172に接続される。往路となる分岐配管はそれぞれ、往路配管141,171とセル部20とに接続される。復路となる分岐配管の一端部は、セル部20に接続される。このような分岐配管によって、ポンプ15,18を駆動すれば、RF電池10に向かって供給される正極電解液及び負極電解液がセル部20にも循環供給される。即ち、RF電池10とセル部20とは、配管14,17の一部及びポンプ15,18を共用する。又は、例えば、RF電池システム1は、セル部20とタンク13,16とを接続する配管を正極循環路及び負極循環路とは独立して備えてもよい。
又は、セル部20は、RF電池10をなすセルスタックに一体に備えてもよい(図示せず)。例えば、セル部20は、正極セル11及び負極セル12の積層体における積層方向の端部に積層させる。この場合も、RF電池10とセル部20とは、配管14,17及びポンプ15,18を共用する。
電位測定部21は、セル部20における正極セル(正極電解液)と負極セル(負極電解液)との電位差を測定する。測定された電位差は、RF電池10の開放電圧に相当する。電位測定部21は、上記電位差を測定可能であり、測定した情報(信号)を制御部5に送信可能な各種の測定機器を利用するとよい。例えば、電位測定部21は、市販の電圧計等が挙げられる。電位測定部21は、信号線を介して、制御部5に接続される。本例の制御部5は、電位測定部21からの情報(上記電位差)を用いて、電池SOCを演算する。このようなRF電池システム1は、電池SOCを確認しながら、充放電運転を行える。電池SOCの求め方は後述する。
〈第二の測定部〉
本例の第二の測定部3は、電極部30と、電位測定部31と、参照電極部32とを備える。第二の測定部3は、電極部30に電解液(ここでは負極電解液)が供給された状態において、この電解液の電位と参照電極部32の電位との差を電位測定部31によって測定する。測定された電位差は、電極部30に供給される電解液自体の電位として利用される。
本例の第二の測定部3は、電極部30と、電位測定部31と、参照電極部32とを備える。第二の測定部3は、電極部30に電解液(ここでは負極電解液)が供給された状態において、この電解液の電位と参照電極部32の電位との差を電位測定部31によって測定する。測定された電位差は、電極部30に供給される電解液自体の電位として利用される。
本例の電極部30は、RF電池10をなす正極セル11及び負極セル12と同じ構成の正極セル及び負極セルを備える単セル電池である(詳細は図示せず)。但し、電極部30は、上述の介在機器6に接続されておらず、充放電に利用されない。電極部30は、正極電解液及び負極電解液のうち、一方の電解液の電位を測定することに利用される。
本例の電極部30は、RF電池10とは独立して設けられている。また、本例のRF電池システム1は、負極流通路の配管17から分岐される配管174を備える。配管174は、往路配管171と電極部30とに接続される往路部と、電極部30と復路配管172とに接続される復路部とを備える。ポンプ18を駆動すれば、RF電池10の負極セル12に向かって供給される負極電解液が電極部30にも循環供給される。即ち、RF電池10と電極部30とは、配管17の一部及びポンプ18を共用する。
電位測定部31は、上述の電位差を測定可能であり、測定した情報(信号)を制御部5に送信可能な各種の測定機器を利用するとよい。例えば、電位測定部31は、市販の電圧計等が挙げられる。電位測定部31は、信号線を介して、制御部5に接続される。制御部5は、電位測定部31からの情報(上記電位差)を用いて、一方のSOCを演算する。一方のSOCの求め方は後述する。
参照電極部32は、例えば、電位が既知である参照電極を利用するとよい。電位が既知である参照電極として、例えば、銀・塩化銀参照電極(Ag/AgCl/飽和KCl溶液)、水銀・硫酸第一水銀参照電極(Hg/Hg2SO4)等が挙げられる。
〈混合部〉
本例の混合部4は、クロス配管41,42と、弁部43,44,143,173とを備える。図1は、混合部4を二点鎖線の長方形で囲み、仮想的に示す。図1において黒矢印は、クロス配管41における電解液の流通方向を示す。図1において白抜きの細線矢印は、クロス配管42における電解液の流通方向を示す。
本例の混合部4は、クロス配管41,42と、弁部43,44,143,173とを備える。図1は、混合部4を二点鎖線の長方形で囲み、仮想的に示す。図1において黒矢印は、クロス配管41における電解液の流通方向を示す。図1において白抜きの細線矢印は、クロス配管42における電解液の流通方向を示す。
クロス配管41,42はそれぞれ、正極循環路の復路配管142と負極循環路の復路配管172とを連結する。弁部43,44はそれぞれ、クロス配管41,42に設けられる。弁部143,173はそれぞれ、復路配管142,172に設けられる。正極側の弁部143は、復路配管142において、上流側に位置するクロス配管41との接続箇所と、下流側(タンク13側)に位置するクロス配管42との接続箇所との間に設けられる。負極側の弁部173は、復路配管172において、上流側に位置するクロス配管42との接続箇所と、下流側(タンク16側)に位置するクロス配管41との接続箇所との間に設けられる。
本例の弁部43,44,143,173はいずれも電動弁である。弁部43,44,143,173は、信号線を介して、制御部5に接続される。弁部43,44,143,173の開閉は、制御部5によって制御される。なお、弁部43,44,143,173の少なくとも一つは、手動式の開閉弁でもよいが、本例のように電動弁であると、制御部5によって開閉を自動的に行えるため、作業性に優れる。
RF電池10が通常の充放電運転を行う際には、復路配管142,172の弁部143,173が開き、かつクロス配管41,42の弁部43,44が閉じる。両電解液の混合を行う際には、復路配管142,172の弁部143,173が閉じ、かつクロス配管41,42の弁部43,44が開く。
弁部143,173が閉じ、弁部43,44が開いた状態で、ポンプ15を駆動する。ポンプ15の駆動により、タンク13からの正極電解液は、正極側の往路配管141、RF電池10の正極セル11、クロス配管41及び弁部43、負極側の復路配管172を順に経て、タンク16に導入される。その結果、タンク16内で、両電解液を混合することができる。本例のバナジウム系RF電池では、経時的に負極活物質イオンが正極側に移動する。従って、正極電解液を負極側のタンク16に導入することは、負極活物質イオンの移動に起因して、タンク16に貯留される負極電解液中の負極活物質イオンの濃度が低下したことを是正することに寄与する。
弁部143,173が閉じ、弁部43,44が開いた状態で、ポンプ18を駆動する。ポンプ18の駆動により、タンク16からの負極電解液は、負極側の往路配管171、RF電池10の負極セル12、クロス配管42及び弁部44、正極側の復路配管142を順に経て、タンク13に導入される。正極側のタンク13から負極側のタンク16への電解液の導入と、負極側のタンク16から正極側のタンク13への電解液の導入という、双方向に電解液を供給することによって、両タンク13,16の貯留量は、所定の量に維持され易い。
〈制御部〉
本例の制御部5は、図2に示すように、第一の演算部51と、第二の演算部52と、第三の演算部53とを備える。更に、本例の制御部5は、第四の演算部54、第五の演算部55、第一の判定部56、第二の判定部57、ポンプ制御部58、弁制御部59を備える。ポンプ制御部58は、ポンプ15,18の駆動、停止を制御する。弁制御部59は、弁部143,173,43,44の開閉を制御する。その他、制御部5は、参照データや所定の設定値等を記憶する記憶部(図示せず)等を備える。制御部5には、信号線を介して接続される電位測定部21,31、弁部143,173,43,44、ポンプ15,18からの情報(信号)がそれぞれ送信される。
本例の制御部5は、図2に示すように、第一の演算部51と、第二の演算部52と、第三の演算部53とを備える。更に、本例の制御部5は、第四の演算部54、第五の演算部55、第一の判定部56、第二の判定部57、ポンプ制御部58、弁制御部59を備える。ポンプ制御部58は、ポンプ15,18の駆動、停止を制御する。弁制御部59は、弁部143,173,43,44の開閉を制御する。その他、制御部5は、参照データや所定の設定値等を記憶する記憶部(図示せず)等を備える。制御部5には、信号線を介して接続される電位測定部21,31、弁部143,173,43,44、ポンプ15,18からの情報(信号)がそれぞれ送信される。
第一の演算部51は、正極SOCと、負極SOCとを用いてイオン量Xを演算する。
第二の演算部52は、電位測定部31からの情報(負極電解液と参照電極との電位差=負極電解液自体の電位)に基づいて、負極SOCを演算する。
第三の演算部53は、電位測定部21からの情報(正極電解液と負極電解液との電位差=開放電圧)と、負極SOCとを用いて、正極SOCを演算する。
第四の演算部54は、上述の電位測定部21からの情報に基づいて、電池SOCを演算する。
第五の演算部55は、イオン量Xに基づいて、両電解液の混合量Vを演算する。
第二の演算部52は、電位測定部31からの情報(負極電解液と参照電極との電位差=負極電解液自体の電位)に基づいて、負極SOCを演算する。
第三の演算部53は、電位測定部21からの情報(正極電解液と負極電解液との電位差=開放電圧)と、負極SOCとを用いて、正極SOCを演算する。
第四の演算部54は、上述の電位測定部21からの情報に基づいて、電池SOCを演算する。
第五の演算部55は、イオン量Xに基づいて、両電解液の混合量Vを演算する。
負極SOC、電池SOCは、例えば、以下のように求める。電位測定部21,31等によって測定される電位差(電圧)と、SOCとには、対応関係がある。そのため、各電圧に対応したSOCのデータを予め作成する。作成したデータを参照データとし、制御部5に保存する。第二の演算部52、第四の演算部54は、電位測定部31,21からの情報(電圧)を取得したら、上記参照データを呼び出し、取得した電圧と参照データとを照合する。その結果、取得した電圧に対応するSOCが求められる。
正極SOCは、例えば、以下のように求める。第三の演算部53は、電位測定部21によって測定される正極電解液と負極電解液との電位差と、第二の演算部52が求めた負極SOCとをネルンストの式に代入することで、正極SOCを求める。ネルンストの式を以下に示す。
(負極側)En=E0n+(RT/zF)×ln(SOCn/(1−SOCn))
(正極側)Ep=E0p+(RT/zF)×ln(SOCp/(1−SOCp))
上記ネルンストの式において、Rは気体定数、Tは絶対温度、zはイオンの電荷、Fはファラデー定数である。「ln」は自然対数を意味する。
Enは負極電解液の電位、E0nは負極電解液の基準起電力、SOCnは負極SOCである。
Epは正極電解液の電位、E0pは正極電解液の基準起電力、SOCpは正極SOCである。
(負極側)En=E0n+(RT/zF)×ln(SOCn/(1−SOCn))
(正極側)Ep=E0p+(RT/zF)×ln(SOCp/(1−SOCp))
上記ネルンストの式において、Rは気体定数、Tは絶対温度、zはイオンの電荷、Fはファラデー定数である。「ln」は自然対数を意味する。
Enは負極電解液の電位、E0nは負極電解液の基準起電力、SOCnは負極SOCである。
Epは正極電解液の電位、E0pは正極電解液の基準起電力、SOCpは正極SOCである。
イオン量X(mol/l、モル/リットル)は、例えば、以下の連立方程式から求める。ここでは、負極活物質イオンが正極側に移動した場合を説明する。正極活物質イオンが負極側に移動した場合には、以下の(正極側の式)における(k+X)を(k−X)に変更すると共に、(負極側の式)における(k−X)を(k+X)に変更する。
(正極側の式)p=Y/{v×(k+X)×F}
(負極側の式)q=Y/{v×(k−X)×F}
(正極側の式)p=Y/{v×(k+X)×F}
(負極側の式)q=Y/{v×(k−X)×F}
上述の連立方程式における各文字は、以下の通りである。
pは、正極SOC(%)である。
qは、負極SOC(%)である。
Yは、充電電荷量(C、クーロン)である。充電電荷量Yは、RF電池10を一定の電流で所定の時間、充電運転した際の電荷量である。
vは、タンク13,16における電解液の貯留量(l、リットル)である。ここでは、初期の正極電解液の貯留量と、初期の負極電解液の貯留量とは等しいとする(いずれもvリットルである)。初期の電解液の貯留量は、通常、RF電池10の運転前に設定される。初期の正極電解液の貯留量と、初期の負極電解液の貯留量とが異なるように設定することもできる。
kは、初期の活物質イオンの濃度(mol/l、モル/リットル)である。ここでは、初期の正極活物質イオンの濃度と、初期の負極活物質イオンの濃度とが等しいとする(いずれもkモル/リットルである)。初期の活物質イオンの濃度は、通常、RF電池10の運転前に設定される。
Fは、ファラデー定数(C/mol、クーロン/モル)である。
pは、正極SOC(%)である。
qは、負極SOC(%)である。
Yは、充電電荷量(C、クーロン)である。充電電荷量Yは、RF電池10を一定の電流で所定の時間、充電運転した際の電荷量である。
vは、タンク13,16における電解液の貯留量(l、リットル)である。ここでは、初期の正極電解液の貯留量と、初期の負極電解液の貯留量とは等しいとする(いずれもvリットルである)。初期の電解液の貯留量は、通常、RF電池10の運転前に設定される。初期の正極電解液の貯留量と、初期の負極電解液の貯留量とが異なるように設定することもできる。
kは、初期の活物質イオンの濃度(mol/l、モル/リットル)である。ここでは、初期の正極活物質イオンの濃度と、初期の負極活物質イオンの濃度とが等しいとする(いずれもkモル/リットルである)。初期の活物質イオンの濃度は、通常、RF電池10の運転前に設定される。
Fは、ファラデー定数(C/mol、クーロン/モル)である。
両電解液の混合量Vは、例えば、活物質イオンの移動によって活物質イオンの濃度が低下した一方の電解液(ここでは負極電解液)において、活物質イオンの濃度が所定の濃度となるように設定することが挙げられる。上記所定の濃度は、例えば、初期の濃度kが挙げられる。又は、上記所定の濃度は、例えば、両電解液の混合以降に行われる充放電運転によって生じ得る活物質イオンの移動を見込んで、初期の濃度kよりも大きな値を設定してもよい。その他、混合量Vは、両電解液の混合後における両電解液の活物質イオンの濃度が等しくなるように設定してもよい。第五の演算部55は、設定した混合量Vを演算するように構成するとよい。例えば、混合によって是正されるバナジウムイオンの濃度をT(モル/リットル)とする場合、混合量Vは、以下の式によって求められる。
(混合量Vの算出式)k+a−T={(v−V)×(k+X)+V×(k−X)}/v
上記の算出式において、aは、所定の値(閾値)である。ここでは、T<aとする。その他の文字は、上述の通りである。
(混合量Vの算出式)k+a−T={(v−V)×(k+X)+V×(k−X)}/v
上記の算出式において、aは、所定の値(閾値)である。ここでは、T<aとする。その他の文字は、上述の通りである。
第一の判定部56は、イオン量Xと所定の値(閾値)aとを比較し、イオン量Xが所定の値a以上であるか否かを判定する。イオン量Xが所定の値a以上である場合に、RF電池システム1は、正極電解液と負極電解液とを混合する。所定の値aは、活物質イオンの移動に起因する電池特性の低下を招き難い範囲で、混合作業の頻度が高くなり過ぎない程度に設定することが挙げられる。また、所定の値aは、活物質イオンの種類、初期の活物質イオンの濃度k、初期の電解液の貯留量v等に応じて設定することが挙げられる。
第二の判定部57は、電池SOCと所定の値(閾値)bとを比較し、電池SOCが所定値b以下であるか否かを判定する。ここで、両電解液の混合は、充放電運転を行っていないとき、例えば待機時やメンテナンス時等に行うことが挙げられる。この場合に、電池SOCが高い状態、例えば充電運転直後の待機時等に両電解液を混合すると、自己放電量が多く、電流効率が著しく低下し易い。一方、電池SOCがある程度低い状態のときに両電解液を混合すれば、自己放電量が少なく、自己放電に起因する電流効率の低下を少なくし易い。この点で、RF電池システム1は、電池特性の低下を抑制し易い。所定の値bは、低いほど電流効率の低下を抑制し易い。更に、活物質イオンが析出することも防止し易い。所定の値bと混合量Vとは、例えば、以下とすることが挙げられる。また、電池SOCが低いほど混合量Vを増やして、電池特性の低下を防止することが挙げられる。
所定の値bが20%である場合には、T=(3/4)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
所定の値bが25%である場合には、T=(1/2)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
所定の値bが30%である場合には、T=(1/4)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
所定の値bが20%である場合には、T=(3/4)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
所定の値bが25%である場合には、T=(1/2)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
所定の値bが30%である場合には、T=(1/4)×aとする。このTの値を上述の(混合量Vの算出式)に代入して、混合量Vを求める。
(RF電池の運転方法)
実施形態のRF電池の運転方法は、正極セル11と負極セル12とを備えるRF電池10を運転する方法であって、以下の工程を備える。実施形態のRF電池の運転方法は、例えば、上述の実施形態1のRF電池システム1を利用して実施することができる。
実施形態のRF電池の運転方法は、正極セル11と負極セル12とを備えるRF電池10を運転する方法であって、以下の工程を備える。実施形態のRF電池の運転方法は、例えば、上述の実施形態1のRF電池システム1を利用して実施することができる。
〈SOCの測定工程〉正極電解液の充電状態(正極SOC)と、負極電解液の充電状態(負極SOC)とを測定する。
〈イオン量Xの演算工程〉測定された正極SOC及び負極SOCを用いて、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に移った活物質イオンの量(イオン量X)を演算する。
〈混合工程〉イオン量Xが所定の値以上である場合に、このイオン量Xに基づいて、正極電解液と負極電解液とを混合する。
〈イオン量Xの演算工程〉測定された正極SOC及び負極SOCを用いて、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に移った活物質イオンの量(イオン量X)を演算する。
〈混合工程〉イオン量Xが所定の値以上である場合に、このイオン量Xに基づいて、正極電解液と負極電解液とを混合する。
本例のRF電池の運転方法は、更に、RF電池10の充電状態(電池SOC)を測定する工程を備える。上記〈混合工程〉は、測定された電池SOCが所定の値以下であるときに行う。
以下、図3のフローチャートを参照しつつ、実施形態1のRF電池システム1を用いて、本例のRF電池の運転方法を実施する手順の一例を説明する。
〈SOCの測定工程〉
制御部5は、以下のステップS1〜S3を行って、正極SOC(p%)と、負極SOC(q%)とを求める。
制御部5は、以下のステップS1〜S3を行って、正極SOC(p%)と、負極SOC(q%)とを求める。
第二の演算部52は、第二の測定部3に備えられる電位測定部31からの情報と、記憶部から呼び出した参照データとを照合して、負極SOC(q%)を演算する(ステップS1)。
第三の演算部53は、第一の測定部2に備えられる電位測定部21からの情報と、ステップS1の負極SOCとをネルンストの式に代入することで正極SOC(p%)を演算する(ステップS2)。
第三の演算部53は、第一の測定部2に備えられる電位測定部21からの情報と、ステップS1の負極SOCとをネルンストの式に代入することで正極SOC(p%)を演算する(ステップS2)。
〈イオン量Xの演算工程〉
次に、第一の演算部51は、ステップS2の正極SOC(p%)及びステップS1の負極SOC(q%)と、上述の連立方程式とを用いて、イオン量Xを演算する(ステップS3)。充電電荷量Y、初期の電解液の貯留量v、初期の活物質イオンの濃度k、ファラデー定数Fは、予め制御部5の記憶部に保存する。
次に、第一の演算部51は、ステップS2の正極SOC(p%)及びステップS1の負極SOC(q%)と、上述の連立方程式とを用いて、イオン量Xを演算する(ステップS3)。充電電荷量Y、初期の電解液の貯留量v、初期の活物質イオンの濃度k、ファラデー定数Fは、予め制御部5の記憶部に保存する。
〈混合工程〉
次に、第一の判定部56は、ステップS3のイオン量Xと、記憶部から呼び出した所定の値aとを比較し、イオン量Xが所定の値a以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
次に、第一の判定部56は、ステップS3のイオン量Xと、記憶部から呼び出した所定の値aとを比較し、イオン量Xが所定の値a以上であるか否かを判定する(ステップS4)。
イオン量Xが所定の値a以上である場合(Y判定)、ここでは負極活物質イオンが正極側に移動した量が比較的多いと考えられる。そのため、正極電解液と負極電解液とを混合して、タンク16に貯留される負極電解液における負極活物質イオンの濃度を是正することが望まれる。そこで、イオン量Xが所定の値a以上である場合、第五の演算部55は、上述の設定された条件に基づいて、電解液の混合量Vを演算する(ステップS5)。
ここでは、両電解液の混合は、電池SOCがある程度低い状態のときに行う。そこで、第四の演算部54は、第一の測定部2に備えられる電位測定部21からの情報と、記憶部から呼び出した参照データとを照合して、電池SOCを演算する(ステップS6)。第二の判定部57は、ステップS6の電池SOCと、記憶部から呼び出した所定の値bとを比較し、電池SOCが所定の値b以下であるか否かを判定する(ステップS7)。電池SOCが所定の値b以下であれば、両電解液を混合しても、自己放電による電流効率の低下量を低減し易い。そこで、電池SOCが所定の値b以下である場合に、正極電解液と負極電解液とを混合する(ステップS8)。
具体的には、弁制御部59は、弁部143,173を閉じ、弁部43,44を開くように、弁部143,173,43,44の駆動部に操作指令を出す。ポンプ制御部58は、弁部43,44が開いたら、ポンプ15,18を駆動するようにポンプ15,18の駆動部に操作指令を出す。ポンプ15,18の送液圧力、駆動時間等といった操作条件は、混合量Vに応じて予め設定して、記憶部に保存する。ポンプ制御部58は、混合量Vに対応した操作条件を記憶部から呼び出して、ポンプ15,18を制御する。ポンプ制御部58は、所定の駆動時間が経過したら、ポンプ15,18を停止するように上記駆動部に操作指令を出す。弁制御部59は、弁部43,44を閉じ、弁部143,173を開くように上記駆動部に操作指令を出す。この工程により、RF電池システム1は、両電解液の混合を終了し、次の充放電運転を可能な状態にすることができる。
なお、上述した両電解液の混合操作に係る演算や判定等は、RF電池10の運転状態に係わらず、行うことができる。しかし、両電解液の混合は、上述のように待機時やメンテナンス時に行うことが望ましい。そこで、制御部5は、上述の両電解液の混合を行う前に、現在、RF電池10が充放電運転を行っているか否かを判定する第三の判定部を備えることが挙げられる。また、制御部5は、第三の判定部が充放電運転を行っていないと判定した場合に、上述のポンプ制御部58,弁制御部59を制御するように構成することが挙げられる。
一方、電池SOCが所定の値b超である場合(ステップS7:N判定)、ここでは電池SOCが所定の値b以下となるまで、両電解液を混合せず、一連の処理を終了する。例えば、現在、待機中であり、待機後に放電運転を行う場合には、この放電運転後に電池SOCが所定の値b以下になり得る。即ち、上記放電運転後の待機時には、上述のステップS7においてY判定が得られ易い。Y判定が得られたら、この待機時に両電解液を混合すればよい。
上述のステップS4において、イオン量Xが所定の値a未満である場合(N判定)、ここでは、負極活物質イオンが正極側に移動した量が少ないと考えられる。そのため、両電解液を混合しなくても、RF電池システム1は、活物質イオンの移動に起因する電気特性の低下を招き難いと考えられる。そこで、イオン量Xが所定の値a未満である場合は、両電解液を混合せず、一連の処理を終了する。
制御部5は、常時(例、5分以下の間隔)、上述の一連の処理を行うように構成することが挙げられる。この場合、イオン量Xが所定の値a以上になった際に、両電解液を速やかに混合することができる。その結果、RF電池システム1は、活物質イオンの移動に伴う電池特性の低下をより確実に抑制し易い。又は、制御部5は、所定の時間ごとに上述の一連の処理を行うように構成してもよい。但し、間隔が長過ぎると、イオン量Xが増大し易く、電池特性の低下を招く。間隔は、例えば、1時間以上320時間以下の範囲から選択される程度が好ましいと期待される。
(主な作用効果)
実施形態1のRF電池システム1は、イオン量Xに基づいて正極電解液と負極電解液とを混合することができる。実施形態のRF電池の運転方法は、イオン量Xに基づいて正極電解液と負極電解液とを混合する。このような実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、適切な混合量Vを設定することができる。そのため、実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に活物質イオンが移動しても、活物質イオンが減った電解液の活物質イオンの濃度を適切に是正できる。従って、実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、両電解液のSOCの不均一や過充電に起因する電池容量の低下といった電池特性の低下を抑制できる。
実施形態1のRF電池システム1は、イオン量Xに基づいて正極電解液と負極電解液とを混合することができる。実施形態のRF電池の運転方法は、イオン量Xに基づいて正極電解液と負極電解液とを混合する。このような実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、適切な混合量Vを設定することができる。そのため、実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、正極セル11及び負極セル12の一方から他方に活物質イオンが移動しても、活物質イオンが減った電解液の活物質イオンの濃度を適切に是正できる。従って、実施形態1のRF電池システム1及び実施形態のRF電池の運転方法は、両電解液のSOCの不均一や過充電に起因する電池容量の低下といった電池特性の低下を抑制できる。
特に、本例のように、電池SOCが所定の値b以下の際に両電解液を混合すれば、電流効率の低下といった電池特性の低下を抑制することができる。また、この場合、活物質イオンの析出も抑制することができる。
なお、従来、正極電解液と負極電解液とにおいて、液量の不均一を是正するために両電解液を混合して、両電解液の量を等しくすることがある。しかし、上記液量を単に等しくするだけでは、活物質イオンの移動に起因して、活物質イオンの濃度が低下した電解液の活物質イオンの濃度を適切に是正することは難しいと考えられる。
本発明は、これらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上述の実施形態1のRF電池システム1において、以下の変更が可能である。
例えば、上述の実施形態1のRF電池システム1において、以下の変更が可能である。
(変形例1)クロス配管41,42及び弁部43,44に代えて、混合部4は、両タンク13,16を連通する配管(図示せず)と、この配管に設けられた弁部及びポンプ(いずれも図示せず)とを備える。
上記配管は、例えばタンク13,16の下方に接続する。弁部及びポンプは、電動弁、電動ポンプとし、制御部5によって制御するとよい。
上記配管は、例えばタンク13,16の下方に接続する。弁部及びポンプは、電動弁、電動ポンプとし、制御部5によって制御するとよい。
(変形例2)
正極電解液と正極電解液との電位差を測定する第一の測定部2に代えて、RF電池システム1は、他方の電解液の電位を測定する第三の測定部(図示せず)を備える。即ち、このRF電池システム1は、第一の測定部2を備えず、一方の電解液の電位を測定する第二の測定部3と、他方の電解液の電位を測定する第三の測定部とを備える。
第三の測定部の基本的な構成は、上述の第二の測定部3の説明における負極流通路に関する事項を正極流通路に読み替えるとよい。この場合、電池SOCは、例えば、以下のようにして求める。負極SOCの算出に用いる負極電解液自体の電位と、正極SOCの算出に用いる正極電解液自体の電位との差を求める。この電位差(電圧)に対応した電池SOCのデータを予め作成する。作成したデータを参照データとし、制御部5に保存する。電池SOCは、上記電位差と参照データとを用いて求めることができる。
正極電解液と正極電解液との電位差を測定する第一の測定部2に代えて、RF電池システム1は、他方の電解液の電位を測定する第三の測定部(図示せず)を備える。即ち、このRF電池システム1は、第一の測定部2を備えず、一方の電解液の電位を測定する第二の測定部3と、他方の電解液の電位を測定する第三の測定部とを備える。
第三の測定部の基本的な構成は、上述の第二の測定部3の説明における負極流通路に関する事項を正極流通路に読み替えるとよい。この場合、電池SOCは、例えば、以下のようにして求める。負極SOCの算出に用いる負極電解液自体の電位と、正極SOCの算出に用いる正極電解液自体の電位との差を求める。この電位差(電圧)に対応した電池SOCのデータを予め作成する。作成したデータを参照データとし、制御部5に保存する。電池SOCは、上記電位差と参照データとを用いて求めることができる。
(変形例3)
RF電池システム1は、負極循環路ではなく、正極循環路に第二の測定部3を備える。第二の測定部3の基本的な構成は、実施形態1の説明において負極流通路に関する事項を正極流通路に読み替えるとよい。
RF電池システム1は、負極循環路ではなく、正極循環路に第二の測定部3を備える。第二の測定部3の基本的な構成は、実施形態1の説明において負極流通路に関する事項を正極流通路に読み替えるとよい。
1 レドックスフロー電池システム(RF電池システム)
10 レドックスフロー電池(RF電池)、11 正極セル、12 負極セル
13,16 タンク、14,17 配管、15,18 ポンプ
141,171 往路配管、142,172 復路配管、143,173 弁部
174 配管
2 第一の測定部、20 セル部、21 電位測定部
3 第二の測定部、30 電極部、31 電位測定部、32 参照電極部
4 混合部、41,42 クロス配管、43,44 弁部
5 制御部、51 第一の演算部、52 第二の演算部、53 第三の演算部
54 第四の演算部、55 第五の演算部、56 第一の判定部、57 第二の判定部
58 ポンプ制御部、59 弁制御部
6 介在機器、7 発電部、8 負荷
10 レドックスフロー電池(RF電池)、11 正極セル、12 負極セル
13,16 タンク、14,17 配管、15,18 ポンプ
141,171 往路配管、142,172 復路配管、143,173 弁部
174 配管
2 第一の測定部、20 セル部、21 電位測定部
3 第二の測定部、30 電極部、31 電位測定部、32 参照電極部
4 混合部、41,42 クロス配管、43,44 弁部
5 制御部、51 第一の演算部、52 第二の演算部、53 第三の演算部
54 第四の演算部、55 第五の演算部、56 第一の判定部、57 第二の判定部
58 ポンプ制御部、59 弁制御部
6 介在機器、7 発電部、8 負荷
Claims (4)
- 正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池と、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する第一の演算部と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する混合部とを備える、
レドックスフロー電池システム。 - 前記正極電解液と前記負極電解液との電位差を測定する第一の測定部と、
前記正極電解液及び前記負極電解液のうち、一方の電解液の電位を測定する第二の測定部と、
測定された前記一方の電解液の電位を用いて、前記一方の電解液の充電状態を演算する第二の演算部と、
測定された前記電位差と、前記一方の電解液の充電状態とを用いて、他方の電解液の充電状態を演算する第三の演算部とを備える請求項1に記載のレドックスフロー電池システム。 - 正極セルと負極セルとを備えるレドックスフロー電池を運転するレドックスフロー電池の運転方法であって、
正極電解液の充電状態と、負極電解液の充電状態とを測定する工程と、
測定された前記正極電解液の充電状態及び前記負極電解液の充電状態を用いて、前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量を演算する工程と、
前記正極セル及び前記負極セルの一方から他方に移った活物質イオンの量が所定の値以上である場合に、この活物質イオンの量に基づいて、前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程とを備える、
レドックスフロー電池の運転方法。 - 更に、前記レドックスフロー電池の充電状態を測定する工程を備え、
前記正極電解液と前記負極電解液とを混合する工程は、測定された前記レドックスフロー電池の充電状態が所定の値以下であるときに行う請求項3に記載のレドックスフロー電池の運転方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019092356A JP2020187939A (ja) | 2019-05-15 | 2019-05-15 | レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 |
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JP (1) | JP2020187939A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022219974A1 (ja) * | 2021-04-15 | 2022-10-20 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 |
-
2019
- 2019-05-15 JP JP2019092356A patent/JP2020187939A/ja active Pending
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WO2022219974A1 (ja) * | 2021-04-15 | 2022-10-20 | 住友電気工業株式会社 | レドックスフロー電池システム、及びレドックスフロー電池の運転方法 |
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