JP2020176346A - ニードルパンチ不織布構造体 - Google Patents
ニードルパンチ不織布構造体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020176346A JP2020176346A JP2019080029A JP2019080029A JP2020176346A JP 2020176346 A JP2020176346 A JP 2020176346A JP 2019080029 A JP2019080029 A JP 2019080029A JP 2019080029 A JP2019080029 A JP 2019080029A JP 2020176346 A JP2020176346 A JP 2020176346A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- woven fabric
- fabric structure
- needle
- fiber
- dtex
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Filtering Materials (AREA)
- Nonwoven Fabrics (AREA)
Abstract
【課題】ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、高強力であり、好ましくは捕集性にも優れたニードルパンチ不織布構造体を提供する。【解決手段】ニードルパンチ不織が施されたニードルパンチ不織布構造体において、油剤の付着量を、不織布構造体質量対比0.3質量%以下とする。【選択図】なし
Description
本発明は、ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、高強力であり、好ましくは捕集性にも優れたニードルパンチ不織布構造体に関する。
一般的にニードルパンチ不織布は、カード工程で開繊、シート状のウエブを作製し、クロスレイ工程にてウエブを積層させ、ニードルパンチを施し形成される。ニードルパンチ工程後に撥水処理やカレンダー加工等の処理をすることもある。
カード工程では、静電気抑制だけでなく、繊維−金属摩擦性および繊維−繊維摩擦性が重要であり、不織布材料である繊維表面の油剤種と油剤付着量を適宜調整して、カード工程を通過させる(例えば、特許文献1〜6)。クロスレイ工程ではウエブを積層し、ニードルパンチ工程で厚さ方向に上下に針刺してウエブを交絡処理することで不織布の密度を上げて形態を保持させる。ニードルパンチ工程で交絡(繊維同士の絡み合い)して不織布の引張強力を高めることが狙いでもあるが、一方で針刺しにより、繊維自体は切断される場合もある。特に繊維が細くなると繊維1本1本の強力が小さくなって切れやすくなり不織布強力が低くなる傾向がある。
一方、細繊度材料を用いて不織布を作ると、捕集性が高く優れたフィルターが得やすいことが知られている(たとえば特許文献7)。
しかしながら、前記の通り構成する繊維の繊度が小さいほど、不織布の強力が低下する傾向にあり、特に高い強力が必要な用途、例えばバグフィルターとして用いられた場合は実装時に破れやすくなるという問題があった。
本発明は上記の背景に鑑みなされたものであり、その目的は、ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、高強力であり、好ましくは捕集性にも優れたニードルパンチ不織布構造体を提供することである。
本発明者らは上記の課題を達成するため鋭意検討した結果、不織布構造体作製後に油剤を脱脂処理すれば、高強力なニードルパンチ不織布構造体が得られることを見出し、さらに鋭意検討することにより、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明によれば「ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、油剤の付着量が、不織布構造体質量対比0.3質量%以下であることを特徴とするニードルパンチ不織布構造体。」が提供される。
その際、ニードルパンチ不織布構造体が脱油処理が施されていることが好ましい。また、ニードルパンチ不織布構造体が、単繊維繊度0.3〜0.9dtexの短繊維aを含むウエブAと、基布と、単繊維繊度0.3〜4.0dtexの短繊維bを含むウエブBをこの順に積層し、ニードルパンチ加工を施したものであることが好ましい。また、前記ウエブAまたは基布またはウエブBにアラミド短繊維が含まれることが好ましい。
本発明のニードルパンチ不織布構造体において、引張強力がMD方向600N/5cm以上かつCD方向1000N/5cm以上であることが好ましい。また、ニードルパンチ不織布構造体がバグフィルター用ろ過布であることが好ましい。
本発明によれば、ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、高強力かつ捕集性に優れたニードルパンチ不織布構造体が提供される。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。まず、本発明はニードルパンチ不織布を含むニードルパンチ不織布構造体(「不織布構造体」ということもある。)であって、油剤の付着量が、不織布構造体質量対比0.3質量%以下である。不織布構造体重量対比0.3質量%より高いと、繊維間の摩擦力が小さくなって不織布の強力が低下するおそれがあり、好ましくない。
繊維には通常、油剤が付着しており、ニードルパンチ不織布構造体に脱油処理を施すことにより油剤の付着量を前記範囲とすることができる。脱脂処理の方法としては特に限定されず、撥水(ディップ、スプレー、ナイフコーティングなど)、染色(液流染色など)、高温処理(カレンダー、毛焼処理など)、水洗、湯洗など脱油されうる全ての方法を含む。
ここで、油剤としては特に限定されないが、炭素数8〜18のアルキルホスフェートアルカリ金属塩が60〜90wt%、炭素数8〜18の高級アルコール及び/または高級脂肪酸に、エチレンオキサイドを5〜20モル付加したノニオン化合物が10〜40wt%であることが好ましい。ここで主成分として好ましく用いられるアルキルホスフェートアルカリ金属塩は、不織布とするためのカード工程で静電気の発生を防止し、均一なウエブを得るのに有効である。また好ましく用いられるノニオン化合物は液状成分であることが好ましく、集束性を向上させることにより工程中のフライの発生が抑制され、工程通過性が安定する。
アルカリ金属塩としてはナトリウム塩、カリ塩、リチウム塩を挙げることができ、より具体的には、オクチルホスフェートのカリ塩、ラウリルホスフェートのカリ塩、ラウリルホスフェートのナトリウム塩、セチルホスフェートのカリ塩、オレイルホスフェートのカリ塩、ステアリルホスフェートのカリ塩等を挙げることができる。ステープル油剤中の燐酸エステル塩の含有量としては、60〜100wt%の範囲であることが好ましい。含有量が少なすぎる場合には制電性が低下し、カードで静電気が発生しやすくなり、ウエブの均一性を保つことが困難な傾向にある。逆に含有量が多すぎる場合には、固状の燐酸エステル塩の含有量が増えることにより、集束性が低下する傾向にあり、不織布の製造工程であるカード工程での原綿を開繊する際にも、単糸のバラケが多くなり、不良品発生率が増加する傾向にある。また、この単糸のバラケは、フライとなって室内を汚染したり、シリンダーやドッファーの軸への付着、捲き付きの要因となり、カード工程の運転停止の原因となる。また好ましくはステープル油剤に使用されるノニオン成分は、燐酸エステル塩との併用が有効であり、集束剤として働きを持つものである。具体的には、炭素数8〜18の高級アルコールや高級脂肪酸にエチレンオキサイドを5〜20モル付加したものであることが好ましい。通常の環境下ではこのような成分は液状であり、より好ましい。より具体的には、ラウリルアルコールやオレイルアルコールのエチレンオキサイド付加物、ラウリン酸やステアリン酸のエチレンオキサイド付加物であることが好ましい。必要に応じて、抗菌剤、防腐剤、紫外線吸収剤等を本発明の目的を損なわない程度に適宜選択使用できることは言うまでも無い。
本発明のニードルパンチ不織布構造体は、ニードルパンチ不織布を含むものであれば特に限定はないが、優れた強力や捕集性を得る上で、単繊維繊度0.3〜0.9dtexの短繊維aを含むウエブAと、基布と、単繊維繊度0.3〜4.0dtexの短繊維bを含むウエブBをこの順に積層し、ニードルパンチ加工を施したものであることが好ましい。
ここで、短繊維aにおいて、単繊維繊度が0.3〜0.9dtex(より好ましくは0.3〜0.8dtex、特に好ましくは0.3〜0.6dtex)の範囲内であることが好ましい。該単繊維繊度が0.3dtexよりも小さいと、繊維自体の強度が小さくなりやすく、ろ過布を製造する際に交絡処理などにより繊維が断裂しやすく不織布強度が低下するおそれがある。逆に、該単繊維繊度が0.9dtexよりも大きいと、不織布構造体をバグフィルターとして用いた場合にダストの捕集性が低下しダストがろ過布内部まで進入しやすくなるおそがある。前記短繊維aにおいて、伸度が25%以上(より好ましくは25〜50%)であることが好ましい。伸度が25%より小さいと、ろ過布を製造する際に交絡処理などにより繊維が断裂しやすく不織布強度が低下するおそれがある。
前記短繊維aにおいて、捲縮が付与されているとダストを捕集しやすく好ましい。その際、捲縮数が1〜30ケ/2.54cmの範囲内であることが好ましい。また、捲縮率が8〜40%の範囲内であることが好ましい。
前記短繊維aにおいて、繊維長が20〜80mmの範囲内であることが好ましい。
前記短繊維aの繊維種類としては特に限定されず、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、PPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維、アラミド繊維(全芳香族ポリアミド繊維)、ガラス繊維等が例示される。なかでも耐熱性の点でメタ型アラミド繊維(メタ型全芳香族ポリアミド繊維)が好ましい。メタ型アラミド繊維は、その繰返し単位の85モル%以上がm−フェニレンイソフタルアミドであるポリマーからなる繊維である。かかるメタ型全芳香族ポリアミドは、15モル%未満の範囲内で第3成分を含んだ共重合体であっても差しつかえない。
このようなメタ型全芳香族ポリアミドは、従来から公知の界面重合法により製造することができ、そのポリマーの重合度としては、0.5g/100mlの濃度のN−メチル−2−ピロリドン溶液で測定した固有粘度(I.V.)が1.3〜1.9dl/gの範囲のものが好ましく用いられる。メタ型アラミド繊維の市販品としては、コーネックス(商標名)、コーネックスネオ(商標名)、ノーメックス(商標名)などが例示される。
一方、短繊維bにおいて、単繊維繊度が0.9〜4.0dtex(より好ましくは1.0〜3.2dtex、特に好ましくは1.2〜2.5dtex)の範囲内であることが好ましい。該単繊維繊度が0.9dtexよりも小さいと、繊維自体の強度が小さくなりやすく、ろ過布を製造する際に交絡処理などにより繊維が断裂しやすく不織布強度が低下するおそれがある。逆に、該単繊維繊度が4.0dtexよりも大きいと、ダストの捕集性能が低下するおそれがある。
また、短繊維bにおいて、引張強度が2.2cN/dtex以上(より好ましくは2.2〜6.0cN/dtex)であることが好ましい。該引張強度が2.2cN/dtexよりも小さいと、繊維自体の強度が小さくなりやすく、ろ過布を製造する際に交絡処理などにより繊維が断裂しやすく不織布強度が低下するおそれがある。
前記短繊維bにおいて、伸度が25%以上(より好ましくは25〜50%)であることが好ましい。伸度が25%より小さいと、ろ過布を製造する際に交絡処理などにより繊維が断裂しやすく不織布強度が低下するおそれがある。
前記短繊維bにおいて、捲縮が付与されているとダストを捕集しやすく好ましい。その際、捲縮数が1〜30ケ/2.54cmの範囲内であることが好ましい。また、捲縮率が8〜40%の範囲内であることが好ましい。
前記短繊維bにおいて、繊維長が20〜80mmの範囲内であることが好ましい。
前記短繊維bの繊維種類としては特に限定されず、ポリエステル繊維、ポリアミド繊維、ポリオレフィン繊維、PPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維、アラミド繊維、ガラス繊維等が例示される。なかでも耐熱性の点でメタ型アラミド繊維(メタ型全芳香族ポリアミド繊維)が好ましい。メタ型アラミド繊維は、その繰返し単位の85モル%以上がm−フェニレンイソフタルアミドであるポリマーからなる繊維である。かかるメタ型全芳香族ポリアミドは、15モル%未満の範囲内で第3成分を含んだ共重合体であっても差しつかえない。
このようなメタ型全芳香族ポリアミドは、従来から公知の界面重合法により製造することができ、そのポリマーの重合度としては、0.5g/100mlの濃度のN−メチル−2−ピロリドン溶液で測定した固有粘度(I.V.)が1.3〜1.9dl/gの範囲のものが好ましく用いられる。メタ型アラミド繊維の市販品としては、コーネックス(商標名)、コーネックスネオ(商標名)、ノーメックス(商標名)などが例示される。
ここで、前記短繊維aおよび/または前記短繊維bが染色可能な繊維であると、適宜、異なる色に染色することにより、混繊斑を感知可能となり好ましい。その際、前記短繊維aおよび/または前記短繊維bが染色可能なアラミド繊維(例えば、コーネックスネオ(商標名))であることが好ましい。
本発明の不織布構造体の製造方法としては、不織布Aと、基布と、不織布Bとをこの順で積層した後、ニードルパンチを施すことが好ましい。また、次いでカレンダー加工を施すことが好ましい。
その際、カレンダー加工は、上下メタルローラーの仕様であるものを用いることが好ましい。温度としては上下ともに100〜330℃、線圧50〜200kg/cmの範囲内であることが好ましい。
また、カレンダー加工の前か後の工程で前記のような脱油処理を施すことが好ましい。
また、カレンダー加工の前か後の工程で前記のような脱油処理を施すことが好ましい。
かくして得られたニードルパンチ不織布構造体は高強力である。その理由は、油剤の付着量を低下させることにより繊維間摩擦力が大きくなるためであろうと推定している。その際、引張強力がMD方向600N/5cm以上(より好ましくは600〜2000N/5cm)かつCD方向1000N/5cm以上(より好ましくは1000〜3000N/5cm)であることが好ましい。また、油剤の付着量を低下させることにより大気塵が通過し難くなり捕集効率も向上する。
本発明のニードルパンチ不織布構造体の用途としては特に限定されないが、バグフィルター用ろ過布が好適である。もちろん、エアーフィルター、液体フィルターなど他の用途に用いてもよい。
次に本発明の実施例及び比較例を詳述するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中の各測定項目は下記の方法で測定した。
(1)ニードルパンチ不織布構造体の油剤の付着量
サンプル2g(W1)及びアルミ皿(W2)秤量後、迅速抽出機を用いて、エタノール15mlの溶媒に浸漬、押し付けて、油剤をアルミ皿に抽出した。アルミ皿上のエタノールのみを蒸発乾固後、アルミ皿(W3)を秤量し、次式より油剤付着量(opu、単位;%)を求めた。
opu(%)=((W3−W2)/W1)×100
(2)目付け、厚さ
JIS L1096により評価した。厚さについては、荷重5g/m2で評価した。
(3)大気塵捕集率
風速5.1cm/secとなるように調整し、試料前後の大気塵をパーティクルカウンターでカウントし、その比によって捕集効率を算出した。
大気塵捕集効率(%)=(1−(試料通過後大気塵数/試料通過前大気塵数))×100
(4)圧力損失(圧損)
大気塵捕集効率測定時に試験片通過前後の圧力を測定しその圧力差を圧力損失として求めた。
(5)通気度
JIS L1096 8.26 A法(フラジール形法)により通気度を測定した。
(6)引張強力
JIS L1096に準拠、サンプル幅50mm、つかみ間隔100mm、引張速度200mm/minにて実施し、最大引張強力を測定した。
(1)ニードルパンチ不織布構造体の油剤の付着量
サンプル2g(W1)及びアルミ皿(W2)秤量後、迅速抽出機を用いて、エタノール15mlの溶媒に浸漬、押し付けて、油剤をアルミ皿に抽出した。アルミ皿上のエタノールのみを蒸発乾固後、アルミ皿(W3)を秤量し、次式より油剤付着量(opu、単位;%)を求めた。
opu(%)=((W3−W2)/W1)×100
(2)目付け、厚さ
JIS L1096により評価した。厚さについては、荷重5g/m2で評価した。
(3)大気塵捕集率
風速5.1cm/secとなるように調整し、試料前後の大気塵をパーティクルカウンターでカウントし、その比によって捕集効率を算出した。
大気塵捕集効率(%)=(1−(試料通過後大気塵数/試料通過前大気塵数))×100
(4)圧力損失(圧損)
大気塵捕集効率測定時に試験片通過前後の圧力を測定しその圧力差を圧力損失として求めた。
(5)通気度
JIS L1096 8.26 A法(フラジール形法)により通気度を測定した。
(6)引張強力
JIS L1096に準拠、サンプル幅50mm、つかみ間隔100mm、引張速度200mm/minにて実施し、最大引張強力を測定した。
(スクリム)
メタ型アラミド繊維(帝人株式会社製、コーネックス(商品名)、単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)からなり、経糸は10番手双糸を用い、織密度:20本/2.54cm、緯糸は20番単糸を用い、織密度14本/2.54cmの平織物である。
メタ型アラミド繊維(帝人株式会社製、コーネックス(商品名)、単繊維繊度2.2dtex、繊維長51mm)からなり、経糸は10番手双糸を用い、織密度:20本/2.54cm、緯糸は20番単糸を用い、織密度14本/2.54cmの平織物である。
(カレンダー加工)
上下メタルローラーの仕様であるものを用い、上下ともに温度約200℃〜330℃で、線圧約100kg/cmで狙いの厚さ、空隙率となるように上下ローラーの間隔を適宜調整して実施した。
上下メタルローラーの仕様であるものを用い、上下ともに温度約200℃〜330℃で、線圧約100kg/cmで狙いの厚さ、空隙率となるように上下ローラーの間隔を適宜調整して実施した。
(油剤)
不織布の油剤は材料である原綿の油剤が繊維表面に付着しており、各原綿の油剤の種類及び付着量は下記の通りである。
不織布の油剤は材料である原綿の油剤が繊維表面に付着しており、各原綿の油剤の種類及び付着量は下記の通りである。
スクリムに用いたメタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex、カット長51mmの油剤種は炭素数8〜18のアルキルホスフェートアルカリ金属塩を付与した。繊維の油剤付着量は0.4〜1.0%であった。
ウエブに用いたメタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex、カット長51mmの油剤種は炭素数8〜18のアルキルホスフェートアルカリ金属塩が60〜90wt%、炭素数8〜18の高級アルコール及び/または高級脂肪酸に、エチレンオキサイドを5〜20モル付加したノニオン化合物が10〜40wt%を付与した。この時、繊維の油剤付着量は0.4〜1.0%であった。
ウエブに用いたメタ型アラミド繊維からなる原綿0.5dtex、カット長51mmの油剤種は炭素数8〜18のアルキルホスフェートアルカリ金属塩を付与した。繊維の油剤付着量は0.4〜1.0%であった。
[実施例1]
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex(表1では「2.2T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。その後、不織布構造体が油剤の付着量0.3%以下となるまでエタノールで洗浄した。エタノール洗浄方法は、2Lの容器に約500mLのエタノールと、サンプル15cm角を入れ、100回振とうした。
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex(表1では「2.2T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。その後、不織布構造体が油剤の付着量0.3%以下となるまでエタノールで洗浄した。エタノール洗浄方法は、2Lの容器に約500mLのエタノールと、サンプル15cm角を入れ、100回振とうした。
得られたサンプルの油剤の付着量、目付、厚さ、大気塵捕集率、圧損、通気度、引張強力を評価した。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿0.5dtex(表1では「0.5T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。その後、不織布構造体が油剤の付着量0.3%以下となるまでエタノールで不織布を洗浄した。エタノール洗浄方法は、2Lの容器に約500mLのエタノールと、サンプル15cm角を入れ、100回振とうした。
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿0.5dtex(表1では「0.5T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。その後、不織布構造体が油剤の付着量0.3%以下となるまでエタノールで不織布を洗浄した。エタノール洗浄方法は、2Lの容器に約500mLのエタノールと、サンプル15cm角を入れ、100回振とうした。
得られたサンプルの油剤の付着量、目付、厚さ、大気塵捕集率、圧損、通気度、引張強力を評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex(表1では「2.2T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtex(表1では「2.2T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。
得られたサンプルの油剤の付着量、目付、厚さ、大気塵捕集率、圧損、通気度、引張強力を評価した。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿0.5dtex(表1では「0.5T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。
素材は、メタ型アラミド繊維からなる原綿0.5dtex(表1では「0.5T」と表示)でカット長51mmと、メタ型アラミド繊維からなる原綿2.2dtexでカット長51mmをそれぞれ単独でカーディング後、濾過物捕集面側の不織布目付け約200g/m2、その反対側の不織布目付け約200g/m2で、目付け70g/m2のスクリムを基布として中間に積層させてニードルパンチを行い、200℃でカレンダー加工を施した。
得られたサンプルの油剤の付着量、目付、厚さ、大気塵捕集率、圧損、通気度、引張強力を評価した。評価結果を表1に示す。
本発明によれば、ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、高強力かつ捕集性に優れたニードルパンチ不織布構造体が得られ、高強力かつ捕集性に優れたバグフィルター用ろ過布などとして使用することができ、その工業的価値は極めて大である。
Claims (7)
- ニードルパンチが施されたニードルパンチ不織布構造体であって、油剤の付着量が、不織布構造体質量対比0.3質量%以下であることを特徴とするニードルパンチ不織布構造体。
- 脱油処理が施されている、請求項1に記載のニードルパンチ不織布構造体。
- 単繊維繊度0.3〜0.9dtexの短繊維aを含むウエブAと、基布と、単繊維繊度0.3〜4.0dtexの短繊維bを含むウエブBをこの順に積層し、ニードルパンチ加工を施したものである、請求項1または請求項2に記載のニードルパンチ不織布構造体。
- 前記ウエブAまたは基布またはウエブBにアラミド短繊維が含まれる、請求項3に記載のニードルパンチ不織布構造体。
- カレンダー加工が施されている、請求項1〜4のいずれかに記載のニードルパンチ不織布構造体。
- 引張強力がMD方向600N/5cm以上かつCD方向1000N/5cm以上である、請求項1〜5のいずれかに記載のニードルパンチ不織布構造体。
- ニードルパンチ不織布構造体がバグフィルター用ろ過布である、請求項1〜6のいずれかに記載のニードルパンチ不織布構造体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019080029A JP2020176346A (ja) | 2019-04-19 | 2019-04-19 | ニードルパンチ不織布構造体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019080029A JP2020176346A (ja) | 2019-04-19 | 2019-04-19 | ニードルパンチ不織布構造体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020176346A true JP2020176346A (ja) | 2020-10-29 |
Family
ID=72937238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019080029A Pending JP2020176346A (ja) | 2019-04-19 | 2019-04-19 | ニードルパンチ不織布構造体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020176346A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220155506A (ko) * | 2021-05-14 | 2022-11-23 | 주식회사 디아이티그린 | 매트리스용 방염 부직포 및 이의 제조방법 |
-
2019
- 2019-04-19 JP JP2019080029A patent/JP2020176346A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20220155506A (ko) * | 2021-05-14 | 2022-11-23 | 주식회사 디아이티그린 | 매트리스용 방염 부직포 및 이의 제조방법 |
KR102522833B1 (ko) | 2021-05-14 | 2023-04-19 | 주식회사 디아이티그린 | 매트리스용 방염 부직포 및 이의 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4876579B2 (ja) | フィルター材 | |
CN108698741A (zh) | 灭菌用包装材料 | |
KR20050111387A (ko) | 고내수압을 갖는 폴리에스테르 부직포 | |
EP3175902B1 (en) | Filtration material, filter element using same, and manufacturing method of filtration material | |
JP2020176346A (ja) | ニードルパンチ不織布構造体 | |
JP6692463B2 (ja) | バグフィルター用ろ過布およびその製造方法 | |
JP4882984B2 (ja) | エレクトレット濾材およびフィルタユニット | |
JP4110628B2 (ja) | 布帛およびその製造方法 | |
JP4882985B2 (ja) | エレクトレット濾材およびフィルタユニット | |
JP4900675B2 (ja) | エアフィルター用複合不織布 | |
Schutz et al. | Respiratory protection for physiologically straining environments | |
US20070141926A1 (en) | Hydroentangled elastic nonwoven sheet | |
JP2012082535A (ja) | 不織布用芳香族ポリアミド短繊維の製造方法 | |
JP2019199673A (ja) | 不織布およびその製造方法 | |
JP4137602B2 (ja) | 高効率低圧損の表面濾過フィルター材 | |
JP2559872B2 (ja) | 耐熱性不織布 | |
Yeo et al. | Effects of processing condition on the filtration performances of nonwovens for bag filter media | |
JP6427922B2 (ja) | 混繊不織布 | |
JP2006281108A (ja) | 換気扇用フィルター及びその製造方法 | |
JP2018111908A (ja) | 乾式不織布の製造方法 | |
JP3769159B2 (ja) | 粘着式フィルタ | |
JP2020020856A (ja) | 吸音材用積層不織布 | |
JPS6392723A (ja) | 湿潤性複合繊維およびその不織布 | |
JP2020081904A (ja) | バグフィルター用ろ過布およびその製造方法 | |
JPH108380A (ja) | 親水性繊維及び布状物 |