JP2020167323A - 光電変換装置及びその製造方法 - Google Patents

光電変換装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光の照射による特性劣化を低減することができる光電変換装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】光電変換装置は、基板に設けられた光電変換部と、基板に設けられ、ゲート電極を含み、光電変換部で生じた電荷を転送する転送トランジスタと、基板の少なくとも光電変換部を含む領域上に設けられたシリコン窒化膜とを有し、シリコン窒化膜は、ゲート電極の光電変換部の側の側面よりも光電変換部の側に端部を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、光電変換装置及びその製造方法に関する。
特許文献1には、光電変換素子の受光面と絶縁体を有する素子分離領域とコンタクトが形成された活性領域との上部に、反射防止膜が配されている光電変換装置が記載されている。また、特許文献1には、反射防止膜が、コンタクトを形成する際のエッチングにおけるエッチングストップ膜であることが記載されている。
特開2007−165864号公報
光電変換素子を含む光電変換装置においては、特性劣化を低減することが求められている。しかしながら、特許文献1に記載された光電変換装置では、光電変換素子に非常に強い光が照射された際に、当該画素の暗出力が光の照射の前後で変化し、その結果、特性劣化が生じることがある。
本発明の目的は、光の照射による特性劣化を低減することができる光電変換装置及びその製造方法を提供することにある。
本発明の一観点によれば、基板に設けられた光電変換部と、前記基板に設けられ、ゲート電極を含み、前記光電変換部で生じた電荷を転送する転送トランジスタと、前記基板の少なくとも前記光電変換部を含む領域上に設けられたシリコン窒化膜とを有し、前記シリコン窒化膜は、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側に端部を有することを特徴とする光電変換装置が提供される。
本発明の他の観点によれば、光電変換部と、ゲート電極を含み、前記光電変換部で生じた電荷を転送する転送トランジスタとが設けられて基板の少なくとも前記光電変換部を含む領域上にシリコン窒化膜を形成する工程と、前記シリコン窒化膜を、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側において不連続にする工程とを有することを特徴とする光電変換装置の製造方法が提供される。
本発明によれば、光の照射による特性劣化を低減することができる。
本発明の第1実施形態による光電変換装置の構成を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の画素を示す回路図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置における画素の一部を示す図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置における画素のレイアウトの例を示す平面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置について光の照射後の暗出力の増加量を測定した結果を示すグラフである。 比較例による光電変換装置における画素の一部を示す図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による光電変換装置の製造方法を示す断面図である。 本発明の第2実施形態による光電変換装置における画素の一部を示す概略図である。 本発明の第3実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態による撮像システム及び移動体の構成例を示す図である。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態による光電変換装置及びその製造方法について図1乃至10を用いて説明する。
まず、本実施形態による光電変換装置の構造について図1乃至図4を用いて説明する。図1は、本実施形態における光電変換装置の構成を示す平面図である。図2は、本実施形態による光電変換装置における画素を示す回路図である。図3は、本実施形態による光電変換装置における画素の一部を示す図である。図4は、本実施形態による光電変換装置における画素のレイアウトの例を示す平面図である。
図1に示すように、本実施形態による光電変換装置100は、画像を撮影するための撮像装置であり、画素領域1001と、周辺回路領域1002とを有している。画素領域1001には、マトリクス状に配列された複数の画素Pが設けられている。周辺回路領域1002には、画素領域1001における各画素から出力された信号に対する信号処理等を行う回路が設けられている。周辺回路領域1002に設けられた回路は、例えば、垂直走査回路、読み出し回路、水平走査回路、出力回路、制御回路等である。画素領域1001と周辺回路領域1002とは、同じ基板上に形成されている。
なお、複数の画素Pの配列は、マトリクス状に限定されるものではない。例えば、複数の画素Pの配列は、1次元状であってもよい。また、画素領域1001に含まれる画素Pは、複数であるのみならず、単一であってもよい。
画素領域1001における各画素Pは、例えば、図2に示すように、光電変換部PDと、転送トランジスタM1と、リセットトランジスタM2と、増幅トランジスタM3と、選択トランジスタM4とを有している。各トランジスタM1、M2、M3、M4は、例えば、MOS(Metal Oxide Semiconductor)電界効果トランジスタにより構成されている。
光電変換部PDは、例えばフォトダイオードであり、アノードが接地ノードに接続され、カソードが転送トランジスタM1のソースに接続されている。転送トランジスタM1のドレインは、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートに接続されている。転送トランジスタM1のドレイン、リセットトランジスタM2のソース及び増幅トランジスタM3のゲートの接続ノードは、いわゆる浮遊拡散(フローティングディフュージョン)部FDである。浮遊拡散部FDは、配線容量、接合容量等の寄生容量からなる容量成分(浮遊拡散容量Cfd)を含み、電荷保持部としての機能を備える。リセットトランジスタM2のドレイン及び増幅トランジスタM3のドレインは、電圧VDDが供給される電源ノードに接続されている。増幅トランジスタM3のソースは、選択トランジスタM4のドレインに接続されている。選択トランジスタM4のソースは、出力線Lに接続されている。出力線Lは、電流源ISに接続されている。
光電変換部PDは、入射光をその光量に応じた量の電荷に変換(光電変換)するとともに、生じた電荷を蓄積する。転送トランジスタM1は、オンになることにより光電変換部PDが保持する電荷を浮遊拡散部FDに転送する。浮遊拡散部FDは、その容量による電荷電圧変換によって、光電変換部PDから転送された電荷の量に応じた電圧となる。増幅トランジスタM3は、ドレインに電圧VDDが供給され、ソースに選択トランジスタM4を介して電流源ISからバイアス電流が供給される構成となっており、ゲートを入力ノードとする増幅部(ソースフォロワ回路)を構成する。これにより増幅トランジスタM3は、浮遊拡散部FDの電圧に基づく信号を、選択トランジスタM4を介して出力線Lに出力する。リセットトランジスタM2は、オンになることにより浮遊拡散部FDを電圧VDDに応じた電圧にリセットする。
図3は、図1に示す画素領域1001に配される1つの画素Pのうち、基板10に形成された光電変換部PD、転送トランジスタM1及び浮遊拡散部FDを抜き出して示している。図3(a)は、本実施形態による光電変換装置100における画素Pの一部を示す平面図であり、光が入射する上面側から画素を見た平面図である。図3(b)は、図3(a)に示すA−A′線に沿った断面図である。図3(c)は、図3(b)に示す破線で囲まれた矩形領域Bを拡大して示す断面図である。
基板10は、例えばシリコン基板等の半導体基板である。基板10には、その基板10における領域間を電気的に分離して活性領域12を画定する素子分離領域14が設けられている。素子分離領域14は、例えば、LOCOS(Local Oxidation Of Silicon)、STI(Shallow Trench Isolation)等により例えばシリコン酸化膜で形成された絶縁分離領域である。
活性領域12には、光電変換部PDを構成するフォトダイオードと、転送トランジスタM1と、光電変換部PDから転送される電荷を保持する電荷保持部としての浮遊拡散部FDとが配されている。活性領域12に配された光電変換部PD及び浮遊拡散部FDは、混色を防ぐために隣接する画素P間で素子分離領域14により分離されている。ただし、隣接する画素P間の分離は、この限りではない。画素P間の分離は、画素P間に不純物領域を設けた拡散層による分離であってもよいし、素子分離領域14による分離と拡散層による分離とを併用してもよい。拡散層による分離を使用する場合は、不純物領域16の導電型とは反対の導電型からなる不純物領域を画素P間に設けることができる。
光電変換部PDは、基板10の活性領域12の表面に設けられた第1導電型の不純物領域16と、不純物領域16の下部に接して設けられた第2導電型の不純物領域18とを含む埋め込みフォトダイオードである。第2導電型は、第1導電型と反対の導電型である。例えば、第1導電型はP型、第2導電型はN型である。不純物領域16は、光電変換部PDを埋め込みフォトダイオード構造とするためのものであり、基板10の表面部の界面準位の影響により生じる暗電流の影響を抑制する役割を有する。不純物領域18は、光電変換部PDで信号電荷を蓄積するための電荷蓄積層である。なお、不純物領域16が設けられていない構成であってもよい。なお、基板10は第1導電型であるか、活性領域12内に図示しない第1導電型のウェルが設けられている。
浮遊拡散部FDは、基板10の活性領域12の表面部に不純物領域18から離間して設けられた第2導電型の不純物領域20により構成されている。
転送トランジスタM1は、不純物領域18と不純物領域20との間の基板10上にゲート絶縁膜22を介して設けられたゲート電極24を含む。ゲート絶縁膜22は、例えばシリコン酸化膜等の絶縁膜により形成されている。ゲート電極24は、例えばポリシリコン等により形成されている。
光電変換部PDを構成するフォトダイオードでは、pn接合によってできた空乏層により、光電変換が行われる。光電変換部PDに光が入射することにより、信号電荷となるキャリアが発生する。発生したキャリアは、転送トランジスタM1を通じて、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20に移動させることができる。転送トランジスタM1は、ゲート電極24に接続された後述のコンタクトプラグ32に不図示の配線を通じて電圧を印加することによりオンオフを切り替えることができる。これにより、光電変換部PDにおける電荷の蓄積時間等が調整される。
また、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20は、光電変換部PDの不純物領域18と同じ導電型であり、光電変換部PDの不純物領域18をソースと見た場合、ドレインとしての役割を担っている。不純物領域20に移動したキャリアは、不純物領域20に接続された後述のコンタクトプラグ34を介して、不図示の配線や不図示のトランジスタに移動される。これにより、不純物領域20に蓄積されたキャリアの量に応じた信号を、周辺回路領域1002に読み出すことができる。なお、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20は、複数の画素Pで共用されてもよい。
不純物領域16、18、20が設けられた基板10上、並びにゲート電極24上及びゲート電極24の側面には、絶縁膜であるシリコン酸化膜26が設けられている。なお、シリコン酸化膜26に代えて、他の絶縁膜が設けられていてもよい。
シリコン酸化膜26上には、後述するように反射防止膜及びエッチングストップ膜として機能しうるシリコン窒化膜28が設けられている。シリコン窒化膜28は、例えば、基板10に設けられた光電変換部PD、転送トランジスタM1及び浮遊拡散部FDの上にわたって設けられている。なお、シリコン窒化膜28は、基板10の少なくとも光電変換部PDを含む領域上に設けられていればよい。
シリコン窒化膜28上には、層間絶縁膜30が設けられている。層間絶縁膜30は、例えばシリコン酸化膜等により形成されている。順次積層されたシリコン酸化膜26、シリコン窒化膜28及び層間絶縁膜30内には、ゲート電極24に接続されたコンタクトプラグ32と、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20に接続されたコンタクトプラグ34とが設けられている。コンタクトプラグ32、34は、例えば、チタン、タングステン、アルミ、銅等を含む金属又はこれらを含む合金からなる導電部材により形成されている。
ゲート電極24に接続されたコンタクトプラグ32は、ゲート電極24上に設けられたシリコン窒化膜28に側部で接触している。また、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20に接続されたコンタクトプラグ34は、浮遊拡散部FD上に形成されたシリコン窒化膜28に側部で接触している。
なお、シリコン窒化膜28は、基板10の表面の近くに設けられた膜になっている。具体的には、シリコン窒化膜28は、基板10のシリコン酸化膜26との界面である基板10の表面からシリコン窒化膜28までのその膜厚方向の距離dが、シリコン窒化膜28の膜厚tよりも小さくなるように設けられていることが好ましい。すなわち、シリコン窒化膜28の膜厚tは、距離dよりも大きくなっていることが好ましい。距離dは、例えばシリコン酸化膜26の膜厚に相当する5〜25nmである。膜厚tは、例えば25〜100nmである。また、シリコン窒化膜28の上面の高さは、ゲート電極24の高さよりも低いことが好ましい。基板10の表面からゲート電極24の上面までのゲート電極24の高さは、例えば100〜300nmである。
シリコン窒化膜28は、光電変換部PDの受光表面での反射を防止する反射防止膜として機能することができる。つまり、シリコン窒化膜28は、光電変換部PDに入射する光が、基板10の表面で反射するのを低減するための膜である。反射防止膜として機能するシリコン窒化膜28は、層間絶縁膜30の屈折率と基板10の屈折率との間の屈折率を有している。
さらに、シリコン窒化膜28は、反射防止膜として機能しうるとともに、コンタクトプラグ32、34が埋め込まれるコンタクト孔を層間絶縁膜30に開口する際のエッチングストップ膜としても機能しうる。つまり、シリコン窒化膜28は、コンタクトプラグ32、34が埋め込まれるコンタクト孔を形成するエッチングの際に、層間絶縁膜30よりもエッチングされにくい膜になっている。
シリコン窒化膜28は、例えば、後述するようにHCD(ヘキサクロロジシラン、SiCl)を原料ガスに用いた熱CVD(Chemical Vapor Deposition)法により成膜されたものである。HCDを原料ガスに用いて成膜されたシリコン窒化膜28は、一定量の塩素を含んでいる。具体的には、HCDを原料ガスに用いて成膜されたシリコン窒化膜28の塩素濃度は、例えば0.5〜5原子%である。
シリコン窒化膜28は、ゲート電極24の光電変換部PDの側の側面よりも光電変換部PDの側に端部を有する。これにより、シリコン窒化膜28のうちの光電変換部PD上の部分からゲート電極24に向かう、シリコン窒化膜28を介したキャリアの経路を不連続にしている。シリコン窒化膜28の端部が開口部36を画定する。シリコン窒化膜28の端部は、少なくともシリコン窒化膜28の上面に続く、シリコン窒化膜28の端面の一部または全部を含む。本例では、シリコン窒化膜28には、光電変換部PD上とゲート電極24との間の領域において、シリコン窒化膜28における不連続部を構成する開口部36が設けられている。開口部36は、シリコン窒化膜28の、ゲート電極24の光電変換部PDの側の側面よりも光電変換部PDの側の領域に設けられている。そのため、光電変換部PDの上に位置するシリコン窒化膜28のゲート電極24の側の端部が、ゲート電極24よりも光電変換部PDの側に位置する。シリコン窒化膜28のうちの光電変換部PDを覆う部分は、ゲート電極24の光電変換部PDの側の側面よりも光電変換部PDの側において、開口部36により途切れて、シリコン窒化膜28のうちのゲート電極24を覆う部分から不連続になっている。
シリコン窒化膜28を不連続にする開口部36は、シリコン窒化膜28の下地の層であるシリコン酸化膜26に達していてもよいし、シリコン酸化膜26の側の端である底にシリコン窒化膜28が所定の膜厚で一部残存する穴又は凹みであってもよい。開口部36がシリコン酸化膜26に達する場合には、シリコン窒化膜28の端面は、シリコン窒化膜28の下面に続く。なお、シリコン窒化膜28は、開口部36によってのみならず、ゲート電極24までのキャリアの経路が不連続になっていればよい。例えば、シリコン窒化膜28は、そのゲート電極24の側の端部が、ゲート電極24よりも光電変換部PDの側に位置することにより、ゲート電極24までのキャリアの経路が不連続になっていてもよい。その場合、シリコン窒化膜28はゲート電極24を覆わなくてもよい。シリコン窒化膜28がゲート電極24を覆わない場合、或る光電変換部PDを覆うシリコン窒化膜28が、別の光電変換部PDを覆うシリコン窒化膜28と不連続であってもよい。
開口部36は、基板10に垂直な方向から見て、例えば、転送トランジスタM1のゲート電極24のゲート幅方向に細長い矩形状の平面形状を有している。なお、開口部36の平面形状は、特に限定されるものではなく、種々の形状を採用することができる。
開口部36は、例えば、基板10に垂直な方向から見て、光電変換部PDの不純物領域16の一部又は全部と重なるように設けられていてもよい。また、開口部36は、例えば、ゲート電極24と光電変換部PDの不純物領域16との間において光電変換部PDの不純物領域16とは重ならないように設けられていてもよい。
なお、シリコン窒化膜28が反射防止膜としての機能を有する場合、開口部36で光の反射が大きくなり、その結果、感度の低下が起こりうる。このため、開口部36は、光電変換部PDとの重なりがより小さくなるように又は光電変換部PDとの重なりがないように設けられていることが好ましい。
開口部36には、層間絶縁膜30が埋め込まれている。なお、開口部36は、層間絶縁膜30が埋め込まれているのみならず、例えば、一部又は全部が空隙であってもよいし、他の絶縁物質が埋め込まれていてもよい。
図4は、画素領域1001における画素Pのレイアウトの例を示している。図4は、図2に示す画素Pの構成に加えて、光電変換部PDから溢れた電荷を蓄積する保持容量として機能する容量部CSが、スイッチトランジスタM5を介して浮遊拡散部FDに接続された構成を示している。容量部CSは、例えば、MOSキャパシタにより構成されている。スイッチトランジスタM5は、例えば、MOS電界効果トランジスタにより構成されている。スイッチトランジスタM5は、浮遊拡散部FDと容量部CSとの接続を制御するスイッチとして機能する。なお、画素Pは、図4に示すレイアウトのほか、種々のレイアウトを採用することができる。
図4に示すように、画素領域1001には、複数の行及び複数の列にわたってマトリクス状に画素Pの光電変換部PDが配置されている。光電変換部PDの列の間には、2列ごとに領域R1が設けられている。領域R1には、転送トランジスタM1及び増幅トランジスタM3が光電変換部PDの列に沿って設けられている。転送トランジスタM1及び増幅トランジスタM3は、それぞれゲート幅方向が光電変換部PDの列に沿うように配置されている。転送トランジスタM1は、光電変換部PDに対応して列状に配置されている。また、光電変換部PDの行の間には、2行ごとに領域R2が設けられている。領域R2には、容量部CS、スイッチトランジスタM5、リセットトランジスタM2及び選択トランジスタM4が光電変換部PDの行に沿って設けられている。スイッチトランジスタM5、リセットトランジスタM2及び選択トランジスタM4は、それぞれゲート長方向が光電変換部PDの行に沿うように配置されている。
転送トランジスタM1等が設けられた領域R1の光電変換部PDの列の側、すなわち、トランジスタM1のゲート電極の光電変換部PDの側の側面の光電変換部PDの側には、シリコン窒化膜28に設けられた開口部36が配置されている。開口部36は、光電変換部PDの列における複数の光電変換部PDに沿った帯状に連続的に形成されている。なお、光電変換部PDの列における複数の光電変換部PDに対して、互いに分離された複数の開口部36が配置されていてもよい。
本実施形態による光電変換装置100では、光電変換部PD及びゲート電極24の上に形成されたシリコン窒化膜28において、ゲート電極24の側面よりも光電変換部PDの側に開口部36が設けられている。これにより、シリコン窒化膜28は、ゲート電極24の側面よりも光電変換部PDの側で開口部36により不連続になっている。このようにシリコン窒化膜28が不連続であることにより、本実施形態による光電変換装置100では、光電変換部PDへの光の照射後における画素Pの暗出力の増加が低減され、よって光電変換部PDへの光の照射による特性劣化が低減されている。以下、この点についてさらに図5及び図6を用いて説明する。
図5は、光電変換装置のサンプル1、2のそれぞれについて、光を1時間照射した後、光照射前後の暗出力の差分(増加量)を測定した結果を示すグラフである。サンプル1は、図6に示す比較例による光電変換装置のサンプルである。サンプル2は、本実施形態による光電変換装置100のサンプルである。なお、図5では、サンプル1について測定された暗出力の差分を1として、サンプル2について測定された暗出力の差分を示している。
図6(a)は、比較例による光電変換装置における画素の一部を示す平面図であり、光が入射する上面側から画素を見た平面図である。図6(b)は、図6(a)に示すC−C′線に沿った断面図である。図6に示す比較例による光電変換装置は、シリコン窒化膜28に開口部36が設けられていない点を除き、図3等に示す本実施形態による光電変換装置100と不図示の箇所を含めて同等の構成を有している。
図5に示すように、サンプル1、2のそれぞれについて光照射後の暗出力が増加したが、サンプル2では、サンプル1と比較して暗出力の増加量が低減されている。サンプル2の暗出力の増加量は、サンプル1の暗出力の増加量の6割程度である。
光電変換装置に光が照射された場合、特に強い光が照射された場合には、光が入射する光電変換部PD上のシリコン窒化膜28に存在する欠陥等で光励起されたキャリアが発生する場合がある。こうして発生したキャリアは、転送ゲートであるゲート電極24に電圧が印加されることでゲート電極24近傍に引き寄せられ、基板界面に電界がかかる。そこで電荷がトラップされたり、暗電流が発生したりして、光電変換部PDからの出力変動に寄与しうる。特に、HCDを原料ガスに用いた熱CVD法により成膜されたシリコン窒化膜28の場合には、出力変動に寄与しうるキャリアが発生しやすい。上述のように、シリコン窒化膜28が基板10の表面の近くに設けられた膜であると、光電変換部PDからの出力が大きく変動しうる。開口部36は、このようなキャリアのゲート電極24に向かう移動経路を遮断することができるとともに、キャリアの滞留領域を低減することができる。このため、本実施形態による光電変換装置100では、光照射後の暗出力の増加を低減することができ、よって特性劣化を低減することができたと考えられる。
ここで、開口部36は、転送トランジスタM1のゲート電極24のゲート幅方向において、光電変換部PDの長さL1よりも短い長さで設けられていてもよいし、長さL1と同じ長さで設けられていてもよいし、長さL1よりも長い長さで設けられていてもよい。ただし、開口部36は、長さL1よりも長い方がキャリアの移動経路を遮断する効果がより高まる。したがって、開口部36は、ゲート電極24のゲート幅方向において、光電変換部PDの長さL1よりも長い長さで設けられていることが好ましい。
また、開口部36は、上述のように、一部又は全部が空隙であってもよいし、開口部36の一部又は全部に絶縁物質が埋め込まれていてもよい。開口部36に埋め込まれる絶縁物質は、シリコン窒化膜28より絶縁性が高い物質、つまり、シリコン窒化膜28より高抵抗な物質である方が、キャリアの移動をより低減することができる。したがって、開口部36に埋め込まれる絶縁物質は、シリコン窒化膜28より高抵抗な物質であることが好ましい。
また、開口部36は、転送トランジスタM1のゲート電極24のゲート長方向において、十分な絶縁効果が得られる幅、例えば50nm以上の幅で開口されていることが好ましい。
このように、本実施形態による光電変換装置100では、光電変換部PD上のシリコン窒化膜28の、ゲート電極24の光電変換部PD側の側面よりも光電変換部PD側の領域に開口部36が設けられている。このため、本実施形態による光電変換装置100によれば、光の照射による特性劣化を低減することができる。
本実施形態による光電変換装置100は、例えば、パッケージに収容され、このパッケージを組み込んだカメラや情報端末等の撮像システムを構築することができる。撮像システムについては、第3及び第4実施形態において説明する。
次に、本実施形態による光電変換装置100の製造方法について図7乃至図10を用いて説明する。図7乃至図10は、本実施形態による光電変換装置100の製造方法を示す断面図である。図7乃至図10の各図において、領域101は図3(b)に示す断面に対応する工程断面を示し、領域102は図1に示す周辺回路領域1002における1つのトランジスタの断面に対応する工程断面を示している。以下では、周辺回路領域1002におけるトランジスタを周辺トランジスタと適宜称する。
まず、シリコン基板等の半導体基板である基板10にトレンチを形成する。次いで、トレンチ内にシリコン酸化物等の絶縁体を埋め込んで素子分離領域14を形成する(図7(a))。
次いで、基板10内に、不純物が導入された不純物領域18や不純物領域202を形成する(図7(b))。不純物領域18は、光電変換部PDの電荷蓄積層である。不純物領域202は、周辺トランジスタのチャネル部に相当する。不純物領域18や不純物領域202は、例えば、フォトリソグラフィ等でパターニングされたレジストをマスクとするイオン注入等の方法により、それぞれ所定の深さ及び不純物濃度で不純物を基板10内に導入して形成することができる。
次いで、例えば熱酸化法、CVD法等を用いて、画素領域1001の基板10の表面にゲート絶縁膜22を形成し、周辺回路領域1002の基板10の表面にゲート絶縁膜222を形成する。
次いで、例えばCVD法により多結晶シリコン膜等の導電膜を堆積した後、この導電膜及びゲート絶縁膜22、222をパターニングし、ゲート電極24、224を形成する(図7(c))。導電膜等のパターニングには、例えば、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを用いることができる。ゲート電極24は、転送トランジスタM1のゲート電極である。ゲート電極224は、周辺トランジスタのゲート電極である。
次いで、基板10内に、不純物が導入された不純物領域16や不純物領域20、不純物領域226を形成する(図8(a))。不純物領域16は、光電変換部PDを埋め込みフォトダイオード構造とする。不純物領域20は、浮遊拡散部FDを構成する。不純物領域226は、周辺トランジスタのLDD(Lightly Doped Drain)として機能しうる。これらの不純物領域は、イオン注入等の方法により、それぞれ所定の深さ及び不純物濃度で不純物を基板10内に導入して形成することができる。イオン注入を行う際には、フォトリソグラフィ等の方法によりパターニングされたレジストをシャドウマスクとしても使用することができるが、ゲート電極24やゲート電極224をシャドウマスクの一部として利用することができる。そうした場合、ゲート電極24やゲート電極224からの距離を他の画素や他のトランジスタでそろえることができるため、画素特性やトランジスタ特性のバラつきを低減することができる。
次いで、基板10上に、シリコン酸化膜26、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜38を順次成膜する(図8(b))。シリコン酸化膜26、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜38は、例えばCVD法を用いて成膜することができる。シリコン酸化膜26及びシリコン酸化膜38は、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)等のプロセスガスを含む熱CVD法である減圧CVD(LPCVD)法を用いて成膜することができる。これらの成膜時の成長温度(基板温度)は、例えば500℃から800℃の範囲とすることができる。また、シリコン窒化膜28は、例えば、成長温度500℃から800℃、プロセスガスにアンモニア及びHCDを用い、圧力20Pa〜200Pa等の条件を用いた熱CVD法であるLPCVD法で成膜することができる。
次いで、周辺トランジスタ等のサイドウォール228を形成する(図8(c))。例えば、周辺回路領域1002の所定の箇所においてのみエッチバックを行って、シリコン酸化膜26、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜38の3種類の膜からなるサイドウォール228を形成することができる。また、一旦、周辺回路領域1002のシリコン酸化膜26、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜38の全部又は一部をウェットエッチング等の手法で除去した後に、別途、絶縁膜の成膜を行なった後にエッチバックを行って形成することもできる。
次いで、基板10内に、不純物が導入された不純物領域230を形成する(図9(a))。不純物領域230は、周辺トランジスタのソース及びドレインとして機能しうる。不純物領域230も、所定の深さ及び不純物濃度で不純物を基板10内に導入して形成することができる。イオン注入を行う際には、フォトリソグラフィ等によりパターニングされたレジストをシャドウマスクとしても使用することができるが、ゲート電極224やサイドウォール228をシャドウマスクの一部として利用することができる。
次いで、ゲート電極224の上面及び不純物領域226の上面を含む基板10上の活性領域にシリサイド210を形成する(図9(b))。シリサイド210は、例えば、コバルトシリサイド、ニッケルシリサイドである。シリサイド210を形成する際には、例えば、コバルト、ニッケル等の金属を成膜し、アニールを行うことにより、酸化膜等の絶縁体で覆われていない活性領域をシリサイド化することができる。シリサイド化の完了後、余分な金属をウェットエッチング等で除去する。活性領域をシリサイド化することにより、抵抗を低減することができる。
次いで、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜38に、開口部36をパターニングして形成する(図9(c))。開口部36のパターニングには、例えば、フォトリソグラフィ及びドライエッチングを用いることができる。こうしてシリコン窒化膜28に開口部36を形成することにより、シリコン窒化膜28を、ゲート電極24の光電変換部PDの側の側面よりも光電変換部PDの側において不連続にする。開口部36の形成は、シリサイド210を形成する活性領域のシリサイド化の後に行うことが好ましい。シリサイド210の形成時に開口部36が既に形成されていると、拡散した金属が光電変換部PDに侵入して暗出力を増大させることがあるためである。
次いで、全面にシリコン窒化膜234を形成した後、シリコン窒化膜234をパターニングして、画素領域1001におけるシリコン窒化膜234を除去する。シリコン窒化膜234は、LPCVD法等により成膜することができる。次いで、全面に層間絶縁膜30を成膜する(図10(a))。層間絶縁膜30としては、例えば、HDP(High Density Plasma)CVD法、LPCVD法等によりシリコン酸化膜等の絶縁体を形成する。開口部36は、層間絶縁膜30により埋め込まれる。開口部36を隙間なく埋めるためには、LPCVD法よりもHDPCVD法の方が優位である。
次いで、画素領域1001における層間絶縁膜30、シリコン窒化膜28及びシリコン酸化膜26中にコンタクトプラグ32、34を形成する。これとともに、周辺回路領域1002における層間絶縁膜30及びシリコン窒化膜234中にコンタクトプラグ236、238、240を形成する(図10(b))。なお、画素領域1001における層間絶縁膜30はシリコン酸化膜38を含む。コンタクトプラグ32は、転送トランジスタM1のゲート電極24に接続される。コンタクトプラグ34は、浮遊拡散部FDに接続される。コンタクトプラグ238は、周辺トランジスタM6のゲート電極224にシリサイド210を介して接続される。コンタクトプラグ236、240は、不純物領域226、230により構成される周辺トランジスタM6のソース及びドレインにシリサイド210を介して接続される。これらのコンタクトプラグが埋め込まれるコンタクト孔を形成する際、シリコン窒化膜28やシリコン窒化膜234は、エッチングストップ膜として機能しうる。すなわち、一旦、シリコン窒化膜28やシリコン窒化膜234をエッチングストップ膜として層間絶縁膜30をパターニングによりエッチングし、その後、セルフアライメントで、シリコン窒化膜28及びシリコン窒化膜234をエッチングすることができる。コンタクト孔の形成後、チタン、窒化チタン等のバリアメタル、及びタングステン等の導電体を成膜してコンタクト孔に形成し、エッチバック法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法等の方法で不要な金属を除去する。これにより、コンタクト孔内に形成されたバリアメタル及び導電体からなるコンタクトプラグ32、34、236、238、240を形成する。
次いで、不図示の配線層、ライトガイド、インナーレンズ、カラーフィルタ、マイクロレンズ等を形成して、本実施形態による光電変換装置100を完成させることができる。
このように、本実施形態によれば、光電変換部PD上のシリコン窒化膜28の、ゲート電極24の光電変換部PD側の側面よりも光電変換部PD側の領域に開口部36を設けるので、光の照射による特性劣化を低減することができる。
[第2実施形態]
本発明の第2実施形態による光電変換装置及びその製造方法について図11を用いて説明する。図11は、本実施形態による光電変換装置における画素の一部を示す概略図である。なお、第1実施形態による光電変換装置及びその製造方法と同様の構成要素には同一の符号を付し説明を省略し又は簡略にする。
第1実施形態では、基板10に垂直な方向から見て矩形状の平面形状を有する開口部36がシリコン窒化膜28に設けられている場合について説明したが、開口部36の平面形状は、矩形状に限定されるものではない。本実施形態では、矩形状の平面形状を有する開口部36に代えて、光電変換部PDを囲む枠状の平面形状を有する開口部336がシリコン窒化膜28に設けられている場合について説明する。
図11(a)は、本実施形態による光電変換装置における画素Pの一部を示す平面図であり、光が入射する上面側から画素を見た平面図である。図11(b)は、図11(a)に示すD−D′線に沿った断面図である。
本実施形態による光電変換装置では、シリコン窒化膜28の、ゲート電極24の側面よりも光電変換部PDの側の領域に、光電変換部PDを囲むように開口部336が設けられている。開口部336は、基板10に垂直な方向から見て、光電変換部PDを囲む枠状の平面形状を有している。開口部336は、第1実施形態による開口部36と同様に、シリコン窒化膜28における不連続部を構成する。シリコン窒化膜28は、開口部336で途切れて不連続になっている。
開口部336は、例えば、基板10に垂直な方向から見て、光電変換部PDの一部と重なるように設けられていてもよいし、光電変換部PDとは重ならないように光電変換部PDの外側に設けられていてもよい。
本実施形態では、上述のように、シリコン窒化膜28に光電変換部PDを囲むように開口部336が設けられている。このような開口部336により、光電変換装置に光が照射された際に光電変換部PD上のシリコン窒化膜28でキャリアが発生しても、キャリアがゲート電極24に向かう移動経路が存在しないことになる。したがって、本実施形態によれば、光照射後の暗出力の増加をさらに低減することができ、よって特性劣化をさらに低減することができる。
枠状の開口部336のうち、少なくとも転送トランジスタM1のゲート電極24側の部分は、第1実施形態による開口部36と同様のゲート幅方向における長さ及びゲート長方向における幅で設けることができる。
また、第1実施形態による開口部36と同様に、開口部336は、一部又は全部が空隙であってもよいし、開口部336の一部又は全部に絶縁物質が埋め込まれていてもよい。
なお、本実施形態による光電変換装置は、第1実施形態と同様に製造することができる。
このように、本実施形態によれば、シリコン窒化膜28に光電変換部PDを囲むように開口部336が設けられているので、光の照射による特性劣化をさらに低減することができる。
[第3実施形態]
本発明の第3実施形態による撮像システムについて、図12を用いて説明する。図12は、本実施形態による撮像システムの概略構成を示すブロック図である。
上記第1及び第2実施形態で述べた光電変換装置100は、種々の撮像システムに適用可能である。適用可能な撮像システムの例としては、デジタルスチルカメラ、デジタルカムコーダ、監視カメラ、複写機やファックスなどの画像読み取り装置、携帯電話、車載カメラ、観測衛星などが挙げられる。また、レンズなどの光学系と撮像装置とを備えるカメラモジュールも、撮像システムに含まれる。図12には、これらのうちの一例として、デジタルスチルカメラのブロック図を例示している。
図12に例示した撮像システム400は、撮像装置401、被写体の光学像を撮像装置401に結像させるレンズ402、レンズ402を通過する光量を可変にするための絞り404、レンズ402の保護のためのバリア406を有する。レンズ402及び絞り404は、撮像装置401に光を集光する光学系である。撮像装置401は、第1及び第2実施形態のいずれかで説明した光電変換装置100であって、レンズ402により結像された光学像を画像データに変換する。
撮像システム400は、また、撮像装置401より出力される出力信号の処理を行う信号処理部408を有する。信号処理部408は、撮像装置401が出力するアナログ信号をデジタル信号に変換するAD変換を行う。また、信号処理部408はその他、必要に応じて各種の補正、圧縮を行って画像データを出力する動作を行う。信号処理部408の一部であるAD変換部は、撮像装置401が設けられた半導体基板に形成されていてもよいし、撮像装置401とは別の半導体基板に形成されていてもよい。また、撮像装置401と信号処理部408とが同一の半導体基板に形成されていてもよい。
撮像システム400は、さらに、画像データを一時的に記憶するためのメモリ部410、外部コンピュータ等と通信するための外部インターフェース部(外部I/F部)412を有する。さらに撮像システム400は、撮像データの記録又は読み出しを行うための半導体メモリ等の記録媒体414、記録媒体414に記録又は読み出しを行うための記録媒体制御インターフェース部(記録媒体制御I/F部)416を有する。なお、記録媒体414は、撮像システム400に内蔵されていてもよく、着脱可能であってもよい。
さらに撮像システム400は、各種演算とデジタルスチルカメラ全体を制御する全体制御・演算部418、撮像装置401と信号処理部408に各種タイミング信号を出力するタイミング発生部420を有する。ここで、タイミング信号などは外部から入力されてもよく、撮像システム400は少なくとも撮像装置401と、撮像装置401から出力された出力信号を処理する信号処理部408とを有すればよい。
撮像装置401は、撮像信号を信号処理部408に出力する。信号処理部408は、撮像装置401から出力される撮像信号に対して所定の信号処理を実施し、画像データを出力する。信号処理部408は、撮像信号を用いて、画像を生成する。
このように、本実施形態によれば、第1及び第2実施形態による光電変換装置100を適用した撮像システムを実現することができる。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態による撮像システム及び移動体について、図13を用いて説明する。図13は、本実施形態による撮像システム及び移動体の構成を示す図である。
図13(a)は、車載カメラに関する撮像システムの一例を示したものである。撮像システム500は、撮像装置510を有する。撮像装置510は、上記第1及び第2実施形態のいずれかに記載の光電変換装置100である。撮像システム500は、撮像装置510により取得された複数の画像データに対し、画像処理を行う画像処理部512と、撮像システム500により取得された複数の画像データから視差(視差画像の位相差)の算出を行う視差取得部514を有する。また、撮像システム500は、算出された視差に基づいて対象物までの距離を算出する距離取得部516と、算出された距離に基づいて衝突可能性があるか否かを判定する衝突判定部518と、を有する。ここで、視差取得部514や距離取得部516は、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段の一例である。すなわち、距離情報とは、視差、デフォーカス量、対象物までの距離等に関する情報である。衝突判定部518はこれらの距離情報のいずれかを用いて、衝突可能性を判定してもよい。距離情報取得手段は、専用に設計されたハードウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアモジュールによって実現されてもよい。また、FPGA(Field Programmable Gate Array)やASIC(Application Specific Integrated circuit)等によって実現されてもよいし、これらの組合せによって実現されてもよい。
撮像システム500は車両情報取得装置520と接続されており、車速、ヨーレート、舵角などの車両情報を取得することができる。また、撮像システム500は、衝突判定部518での判定結果に基づいて、車両に対して制動力を発生させる制御信号を出力する制御装置である制御ECU530が接続されている。また、撮像システム500は、衝突判定部518での判定結果に基づいて、ドライバーへ警報を発する警報装置540とも接続されている。例えば、衝突判定部518の判定結果として衝突可能性が高い場合、制御ECU530はブレーキをかける、アクセルを戻す、エンジン出力を抑制するなどして衝突を回避、被害を軽減する車両制御を行う。警報装置540は音等の警報を鳴らす、カーナビゲーションシステムなどの画面に警報情報を表示する、シートベルトやステアリングに振動を与えるなどしてユーザに警告を行う。
本実施形態では、車両の周囲、例えば前方又は後方を撮像システム500で撮像する。図13(b)に、車両前方(撮像範囲550)を撮像する場合の撮像システムを示した。車両情報取得装置520が、撮像システム500ないしは撮像装置510に指示を送る。このような構成により、測距の精度をより向上させることができる。
上記では、他の車両と衝突しないように制御する例を説明したが、他の車両に追従して自動運転する制御や、車線からはみ出さないように自動運転する制御などにも適用可能である。さらに、撮像システムは、自車両等の車両に限らず、例えば、船舶、航空機あるいは産業用ロボットなどの移動体(移動装置)に適用することができる。加えて、移動体に限らず、高度道路交通システム(ITS)等、広く物体認識を利用する機器に適用することができる。
[変形実施形態]
本発明は、上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。例えば、いずれかの実施形態の一部の構成を他の実施形態に追加した例や、他の実施形態の一部の構成と置換した例も、本発明の実施形態である。
例えば、上記実施形態では、シリコン窒化膜28が光電変換部PD、転送トランジスタM1及び浮遊拡散部FDの上にわたって設けられている場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、シリコン窒化膜28は、光電変換部PD及び転送トランジスタM1の上には設けられている一方で、浮遊拡散部FDの一部又は全部の上には設けられていなくてもよい。この場合、浮遊拡散部FDを構成する不純物領域20に接続されたコンタクトプラグ34は、シリコン窒化膜28と接触しないように形成することができる。
また、上記実施形態に示した不純物領域の導電型は変更可能であり、例えば、すべての導電型が逆であってもよい。また、図2に示した画素内の回路構成、図4に示した画素のレイアウト等は一例であり、これらと異なっていてもよい。
また、上記実施形態に示した光電変換装置は、画像の取得を目的とした装置、すなわち撮像装置として用いることができる。また、上記実施形態に示した光電変換装置の適用例は必ずしも撮像装置に限定されるものではなく、例えば上記第4実施形態で説明したような測距を目的とする装置に適用する場合にあっては、必ずしも画像を出力する必要はない。このような場合、当該装置は、光情報を所定の電気信号に変換する光電変換装置と言うことができる。撮像装置は、光電変換装置の1つである。
また、上記第3及び第4実施形態に示した撮像システムは、本発明の光電変換装置を適用しうる撮像システム例を示したものであり、本発明の光電変換装置を適用可能な撮像システムは図12及び図13に示した構成に限定されるものではない。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
10 基板
16 不純物領域
18 不純物領域
24 ゲート電極
28 シリコン窒化膜
36、336 開口部
100 光電変換装置
M1 転送トランジスタ
PD 光電変換部

Claims (19)

  1. 基板に設けられた光電変換部と、
    前記基板に設けられ、ゲート電極を含み、前記光電変換部で生じた電荷を転送する転送トランジスタと、
    前記基板の少なくとも前記光電変換部を含む領域上に設けられたシリコン窒化膜と
    を有し、
    前記シリコン窒化膜は、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側に端部を有する
    ことを特徴とする光電変換装置。
  2. 前記基板の表面から前記シリコン窒化膜までの距離は、前記シリコン窒化膜の膜厚よりも小さい
    ことを特徴とする請求項1記載の光電変換装置。
  3. 前記シリコン窒化膜には、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側の領域において、前記シリコン窒化膜を不連続にする開口部が設けられている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の光電変換装置。
  4. 前記開口部は、前記ゲート電極のゲート幅方向において、前記光電変換部の長さよりも長い長さで設けられている
    ことを特徴とする請求項3記載の光電変換装置。
  5. 前記開口部は、前記ゲート電極のゲート長方向において50nm以上の幅で設けられている
    ことを特徴とする請求項3又は4に記載の光電変換装置。
  6. 前記開口部の一部又は全部に絶縁物質が埋め込まれている
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  7. 前記絶縁物質は、前記シリコン窒化膜より高抵抗な物質である
    ことを特徴とする請求項6記載の光電変換装置。
  8. 前記開口部は、前記基板に垂直な方向から見て、前記光電変換部の少なくとも一部と重なるように設けられている
    ことを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  9. 前記開口部は、前記光電変換部を囲むように設けられている
    ことを特徴とする請求項3乃至8のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  10. 前記シリコン窒化膜は、前記ゲート電極の上にも設けられている
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  11. 前記ゲート電極に接続された第1のコンタクトプラグを有し、
    前記第1のコンタクトプラグは、前記シリコン窒化膜に接触する
    ことを特徴とする請求項10記載の光電変換装置。
  12. 前記基板に形成され、前記転送トランジスタにより前記電荷が転送される電荷保持部と、
    前記電荷保持部に接続された第2のコンタクトプラグとを有し、
    前記シリコン窒化膜は、前記電荷保持部の上にも設けられ、
    前記第2のコンタクトプラグは、前記シリコン窒化膜に接触する
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  13. 前記シリコン窒化膜の塩素濃度が0.5〜5原子%である
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の光電変換装置。
  14. 光電変換部と、ゲート電極を含み、前記光電変換部で生じた電荷を転送する転送トランジスタとが設けられて基板の少なくとも前記光電変換部を含む領域上にシリコン窒化膜を形成する工程と、
    前記シリコン窒化膜を、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側において不連続にする工程と
    を有することを特徴とする光電変換装置の製造方法。
  15. 前記シリコン窒化膜を不連続にする工程では、前記シリコン窒化膜の、前記ゲート電極の前記光電変換部の側の側面よりも前記光電変換部の側の領域に開口部を形成する
    ことを特徴とする請求項14記載の光電変換装置の製造方法。
  16. 前記シリコン窒化膜の上に層間絶縁膜を形成する工程と、
    前記シリコン窒化膜をエッチングストップ膜として前記層間絶縁膜をエッチングする工程と
    を有することを特徴とする請求項14又は15に記載の光電変換装置の製造方法。
  17. 前記シリコン窒化膜を不連続にする工程の前に、前記基板の上の活性領域をシリサイド化する工程を有する
    ことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の光電変換装置の製造方法。
  18. 請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置から出力される信号を処理する信号処理部と
    を有することを特徴とする撮像システム。
  19. 移動体であって、
    請求項1乃至13のいずれか1項に記載の光電変換装置と、
    前記光電変換装置からの信号に基づく視差画像から、対象物までの距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    前記距離情報に基づいて前記移動体を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする移動体。
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