JP2020166458A - 無人搬送車、無人搬送車システムおよび無人搬送車の制御方法 - Google Patents

無人搬送車、無人搬送車システムおよび無人搬送車の制御方法 Download PDF

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研郎 鵜殿
祐輝 遠藤
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祐輝 遠藤
良樹 前澤
Yoshiki Maezawa
良樹 前澤
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Abstract

【課題】移動経路の変更を従来より簡易に行うことができる無人搬送車、無人搬送車システムおよび無人搬送車の制御方法を提供することを目的とする。【解決手段】無人搬送車は、送信機に固有の識別情報と送信機の位置情報を含み走行する領域を含む地図情報と、移動先の目的位置を取得する取得部と、送信機から固有の識別情報を含む光信号を撮影し、撮影した画像に基づいて識別情報を取得し、識別情報と地図情報に基づいて自己位置を同定する受信機と、自己位置と、地図情報と、目的位置に基づいて、現在位置から目的位置までの移動経路を演算し、演算した移動経路を走行させる制御部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、無人搬送車、無人搬送車システムおよび無人搬送車の制御方法に関する。
例えば工場や倉庫内等において、物品を搬送するために、床面上を走行する無人搬送車(Automated guided vehicle)が利用されている。一般的な無人搬送車は、例えば工場構内の床に施設された誘導用の磁気テープに沿って走行し、停止や分岐などの情報も誘導と同様に磁気テープから得ている(例えば特許文献1参照)。
また、磁気テープ式の他に、床や壁等に施設された反射板を用いた無人搬送車が提案されている。例えば特許文献2に記載の技術では、無人搬送車が、マーク検出センサによって自動旋回操舵開始マークを検出することにより、走行モードを誘導線追従モードから自動旋回操舵モードに切換える。
特開2000−3218号公報 特開2016−21149号公報
しかしながら、特許文献1と特許文献2に記載の技術では、テープが床に張り付けられているため運用開始時やレイアウト変更などに対応する経路の変更の際、都度張り直し作業が必要になる。また、誘導テープは、無人搬送車の走行や作業者の歩行などにともなって劣化するため、定期的に検査を行ったり張り替える必要があり、維持管理に手間がかかっていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、誘導テープの施工や維持管理の手間を省くことができる無人搬送車、無人搬送車システムおよび無人搬送車の制御方法を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る無人搬送車<5>は、送信機<2>に固有の識別情報<ID>と前記送信機の位置情報を含み走行する領域を含む地図情報と、移動先の目的位置を取得する取得部と、前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影し、撮影した画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する受信機<3>と、前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる制御部<移動経路動作計画部53>と、を備える。
(2)また、本発明の一態様に係る無人搬送車において、前記制御部は、前記無人搬送車の停止位置、待機位置、および自由走行領域を取得し、取得した前記停止位置、前記待機位置、および前記自由走行領域のうち少なくとも1つを用いて現在位置から前記目的位置までの前記移動経路を演算するようにしてもよい。
(3)また、本発明の一態様に係る無人搬送車において、障害物を検出するセンサ<51>を備え、前記制御部は、前記センサが検出した検出結果に基づいて、前記障害物の位置を取得し、前記障害物の位置を避けるように、前記センサが検出した際の現在位置から前記目的位置までの経路を再演算して変更し、変更した前記移動経路を走行させる
ようにしてもよい。
(4)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る無人搬送車システム<1>は、送信機<2>に固有の識別情報<ID>を光信号で送信する送信機と、無人搬送車<5>と、管理システム<6>と、を備え、前記管理システムは、前記送信機に固有の前記識別情報と前記送信機の位置情報を含み前記無人搬送車が走行する領域を含む地図情報を記憶する地図データ記憶部<61>と、前記地図情報を提示する表示部<65>と、目的位置と前記地図情報を前記無人搬送車へ送信する管理部<62>と、を備え、前記無人搬送車は、前記地図情報と、前記目的位置を取得する取得部<通信部52>と、前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影し、撮影した画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する受信機<3>と、前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる制御部<移動経路動作計画部53>と、を備える。
(5)また、本発明の一態様に係る無人搬送車において、前記管理システムは、利用者が操作した結果を検出する操作部<64>を備え、前記管理システムの管理部は、前記表示部に表示された前記地図情報に基づいて、前記操作部を前記利用者が操作して前記無人搬送車の移動先である目的位置を設定した結果を取得するようにしてもよい。
(6)また、本発明の一態様に係る無人搬送車において、前記管理システムの管理部は、前記表示部に表示された前記地図情報に基づいて、前記操作部を前記利用者が操作して前記無人搬送車の前記現在位置から移動先である目的位置を設定した経路を取得し、取得した前記経路を前記無人搬送車へ送信し、前記無人搬送車は、前記管理システムから受信した前記経路を前記移動経路の代わりに使用して走行させるようにしてもよい。
(7)上記目的を達成するため、本発明の一態様に係る無人搬送車の制御方法は、取得部が、送信機に固有の識別情報と前記送信機の位置情報を含み走行する領域を含む地図情報と、移動先の目的位置を取得する手順と、撮影部<31>が、前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影する手順と、処理部<32>が、撮影された画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する手順と、制御部<移動経路動作計画部53>が、前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる手順と、を含む。
上述した(1)、(4)または(7)によれば、送信機が送信する光信号を用いるようにしたので、誘導テープの施工や維持管理の手間を省くことができる。
また、上述した(2)によれば、利用者によって設定された停止位置、待機位置、および自由走行領域に基づいて、現在位置から目的位置までの移動経路を自律的に移動することができる。
また、上述した(3)によれば、新たな障害物を発見した場合に、新たな障害物を避けるように移動経路を変更することができる。
また、上述した(4)〜(6)によれば、管理システム上で容易に経路や目的位置の変更が可能となるため、任意のタイミングで例えば工程変更に合わせ日に何度でも自由に経路切り替えができる。また、上述した(4)〜(6)によれば、また,稼働エリア内を自由に移動できることから、ループ軌道や複線の設定を行わなくても複数台の無人搬送車のすれ違いなどの自律的な経路移動による同時稼働が可能である。
実施形態に係る光信号を用いた無人搬送車システムの構成例を示す図である。 実施形態に係る無人搬送車と管理システムの構成例を示すブロック図である。 実施形態に係る地図データ記憶部が記憶する送信機に関する情報例を示す図である。 実施形態に係る指示情報例を示す図である。 実施形態に係る送信機と受信機の構成例を示すブロック図である。 実施形態に係るビーコン信号の“0”と“1”の発光パターンを示す図である。 実施形態におけるビーコン信号の構成例を示す図である。 実施形態に係るメインデータセットに重畳されるサブデータセットの例を示す図である。 実施形態に係る送信機が行う送信処理手順のフローチャートである。 実施形態に係る送信機からの光を含む画像を撮影部の全感度領域で撮影した画像例を示す図である。 実施形態に係る光学系にフィルタ処理を行った後撮影した画像例を示す図である。 実施形態に係る“0”の発光パターンにおける消灯と点灯の判定例を示す図である。 実施形態に係る“1”の発光パターンにおける消灯と点灯の判定例を示す図である。 実施形態に係る判定基準例を示す図である。 実施形態に係る撮影された画像に対して行う処理を説明するための図である。 実施形態に係る受信機の処理部が行う画像処理手順のフローチャートである。 実施形態に係る撮影された画像における座標を示す図である。 実施形態に係るカメラ座標を示す図である。 実施形態におけるカメラ座標とワールド座標を示す図である。 天井に取り付けられている複数の送信機からの光を撮影した際の画像のイメージ図である。 実施形態に係る地図上の自己位置を示す図である。 実施形態に係る受信機が行う位置同定の処理手順のフローチャートである。 実施形態に係る地図情報、移動経路、停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲の例を示す図である。 レイアウト変更に伴う移動経路の変更例を示す図である。 実施形態に係る無人搬送車が行う処理手順のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明に用いる図面では、各部材を認識可能な大きさとするため、各部材の縮尺を適宜変更している。
[位置同定システムの構成]
まず、光信号を用いた無人搬送車システムの構成例を説明する。
図1は、本実施形態に係る光信号を用いた無人搬送車システム1の構成例を示す図である。図1に示すように、光信号を用いた無人搬送車システム1は、送信機2a,2b,2c,…、無人搬送車5、および管理システム6を備える。なお、以下の説明において、送信機2a,2b,2c,…のうちの1つを特定しない場合は送信機2という。
送信機2は、送信機2の識別情報(ID)を含む送信データを発光と消灯によってビーコン信号(符号g1)を送信する。送信機2の構成については図5を用いて後述する。
無人搬送車5は、管理システム6から受信した地図情報と移動先等の情報と、送信機2が送信したビーコン信号を撮影した画像に基づいて抽出した識別情報と、無人搬送車5が備えるセンサが検出した検出結果とに基づいて無人走行を行う。無人搬送車5は、送信機2が送信したビーコン信号を撮影した画像に基づいて自己位置同定を行い、同定した自己位置を示す情報を、例えば無線通信で管理システム6へ送信する。なお、自己位置には、地図上における座標と方向(方位角ω、仰角θ)が含まれている。無人搬送車5の構成については図2と図5を用いて後述する。また、無人搬送車5が行う自己位置同定方法については後述する。なお、無人搬送車5は、不図示の車輪、ブレーキ等の機構部も備える。また、無人搬送車5は、不図示の例えば二次電池、充電制御部等も備え、二次電池の電力を各部に供給する。そして、二次電池への充電は、例えば充電ステーションで行う。
管理システム6は、例えば工場内の地図情報を格納する。また、管理システム6は、例えば作業者の操作に応じて、無人搬送車5の移動先の目的位置などの指示と地図情報を、例えば無線通信で無人搬送車5に送信する。管理システム6は、無人搬送車5から受信した自己位置を示す自己位置情報に基づいて、地図上に無人搬送車5の現在位置と移動方向を表示させる。管理システム6の構成については図2を用いて後述する。
[無人搬送車5と管理システム6の構成例]
次に、無人搬送車5と管理システム6の構成例を説明する。
図2は、本実施形態に係る無人搬送車5と管理システム6の構成例を示すブロック図である。
無人搬送車5は、受信機3、センサ51、通信部52(取得部)、移動経路動作計画部53(制御部)、および駆動部54を備える。また、受信機3は、撮影部31と処理部32を備える。
管理システム6は、地図データ記憶部61、管理部62、通信部63、操作部64、および表示部65を備える。
まず、無人搬送車5の各機能部について説明する。
受信機3は、送信機2から受信したビーコン信号に基づいて自己位置を求める。受信機3は、求めた自己位置を移動経路動作計画部53に出力する。受信機3は、移動経路動作計画部53が出力する地図情報を取得し、取得した地図情報に基づいて自己位置を同定する。受信機3の構成については、図5を用いて後述する。
センサ51は、例えば接触を検出する接触センサである。センサ51は、検出した検出結果を移動経路動作計画部53に出力する。
通信部52は、管理システムが送信した管理情報(地図情報、指示情報を含む)を受信し、受信した管理情報を移動経路動作計画部53に出力する。通信部52は、移動経路動作計画部53が出力する自己位置情報を管理システム6に送信する。
移動経路動作計画部53は、受信機3が出力する自己位置情報を通信部52に出力する。
移動経路動作計画部53は、通信部52が出力する地図情報と指示情報と、受信機3が出力する自己位置情報と、センサ51が出力する検出結果に基づいて駆動指示を生成し、生成した駆動指示を駆動部54に出力する。移動経路動作計画部53は、通信部52が出力する地図情報を受信機3に出力する。
駆動部54は、移動経路動作計画部53が出力する駆動指示に応じて、不図示の車輪やブレーキ等の動作を制御する。
次に、管理システム6の各機能部について説明する。
地図データ記憶部61は、地図情報を記憶する。なお、地図情報には、送信機2の識別情報と、送信機2が取り付けられているワールド座標系における位置(以下、ビーコン座標という)が関連付けられている。なお、地図情報には、例えば工場の壁やレイアウトを示す地図を含み、例えば建屋構造体のCAD(Computer Aided Design)データに基づいて作成された地図である。また、地図データ記憶部61は、利用者(作業者)によって設定された操作結果に基づく指示情報も記憶する。なお、指示情報は、例えば管理部62が記憶するようにしてもよい。さらに地図情報には、工場のレイアウトに基づいて無人搬送車5の運行に対して障害となる障害物の位置も関連付けている。
管理部62は、操作部64が出力する操作結果を取得する。操作結果には、無人搬送車5に対する停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲等の情報が含まれている。なお、停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲については図23を用いて後述する。管理部62は、操作結果に基づいて無人搬送車5に対する指示情報を生成し、生成した指示情報と地図データ記憶部61が記憶する地図情報を通信部63に出力する。管理部62は、通信部63が出力する自己位置情報と、地図データ記憶部61が記憶する地図情報と、操作結果に基づいて、無人搬送車5の現在位置を地図上に示す画像を生成する。管理部62は、生成した画像を表示部65に出力する。
通信部63は、管理部62が出力する情報(地図情報、指示情報)を管理情報として無人搬送車5へ送信する。通信部63は、無人搬送車5が送信した自己位置情報を受信し、受信した自己位置情報を管理部62に出力する。
操作部64は、例えば表示部65上に設けられているタッチパネルセンサである。操作部64は、利用者が操作した操作結果を検出し、検出した操作結果を管理部62に出力する。
表示部65は、例えば液晶表示装置、有機EL(Electro Luminescence)表示装置等である。表示部65は、管理部62が出力する画像を表示する。
[地図データ記憶部61が記憶する情報]
次に、地図データ記憶部61が記憶する情報の例を、図3と図4を用いて説明する。
図3は、本実施形態に係る地図データ記憶部61が記憶する送信機2に関する情報例を示す図である。図3のように、地図データ記憶部61は、送信機2のID(識別情報)に、送信機2が設置されている地図上の座標を関連付けて記憶する。なお、送信機2のIDは、送信機2毎に固有のものである。
なお、地図データ記憶部61は、無人搬送車5が走行する範囲の地図情報を記憶する。
図4は、本実施形態に係る指示情報例を示す図である。図4のように、指示情報は、無人搬送車5の番号に、停止位置、待機位置、目的位置等が関連付けられている。なお、待機位置等は複数であってもよい。
[送信機2と受信機3の構成例]
次に、送信機2と受信機3それぞれの構成例を説明する。なお、以下の説明では、図1に示した送信機2a,2b,2c,…の構成が同じ場合を説明する。なお、送信機2a,2b,2c,…の構成は、異なっていてもよい。
図5は、本実施形態に係る送信機2と受信機3の構成例を示すブロック図である。
送信機2は、送信情報生成部21(生成部)、エンコーダ22(生成部)、送信部23、発光部24を備える。
受信機3は、撮影部31、処理部32を備える。処理部32は、露光制御部321、画像処理部322、記憶部323、判定部324、デコーダ325、CALデータ記憶部326、方向演算部327、自己位置演算部329、および接続部330を備える。
図5に示すように、本実施形態の送信機2と受信機3は、従来技術とは異なり、送信機2は互いに非同期であり、かつ受信機3とも非同期である。このため、本実施形態では、送信機2同士は、互いに同期信号の送受信を行わない。また、本実施形態では、送信機2と受信機3も、互いに同期信号の送受信を行わない。
送信機2は、固有のビーコン信号(符号g1)を発光と消灯によって送信する。なお、従来技術とは異なり、送信機2は互いに非同期であり、かつ受信機3とも非同期である。このため、送信機2同士は、互いに同期信号の送受信を行わない。また、送信機2と受信機3も、互いに同期信号の送受信を行わない。なお、送信部23が取り付けられているワールド座標系における位置は既知である。
送信情報生成部21は、送信情報を生成して、生成した送信情報をエンコーダ22に出力する。なお、送信情報には、送信機2を識別するための識別情報(ID)が含まれている。また、送信情報には、ビーコン座標を示す情報が含まれていてもよい。
エンコーダ22は、送信情報生成部21が出力する送信情報を、後述するようにエンコード処理して送信データを生成する。エンコーダ22は、生成した送信データを送信部23に出力する。なお、後述するように、送信データにおける1ビットは、例えば6単位(6つの所定時間)のH(ハイ)レベルとL(ロー)レベルによって構成されている。また、1セットのメインデータには、後述するようにスタートビットと、データビットと、パリティビットが含まれている。なお、単位および送信データの構成等については後述する。
送信部23は、エンコーダ22が出力する送信データに基づいて、Hレベルの信号に対して発光部24を点灯するように制御し、Lレベルの信号に対して発光部24を消灯するように制御することで、ビーコン信号を送信するように制御する。なお、送信部23は、発光部24に供給する電流値または電圧値を制御することで点灯と消灯を制御する。
発光部24は、例えばLED(発光ダイオード)であり、送信部23の制御に応じて点灯と消灯を行うことで、ビーコンを送信する。なお、光源の波長は、例えば赤外線(IR(Infrared Rays))である。なお、光源の波長は赤外線に限らない。
受信機3は、受信したビーコン信号から送信情報を抽出する。また、受信機3は、複数の送信機2から受信したビーコン信号に基づいて、自己位置を求める。なお、受信機3は、各送信機2の位置情報を、ビーコン信号から取得してもよく、外部装置(不図示)から取得してもよく、予め地図データ記憶部328に記憶させておいてもよい。
撮影部31は、露光制御部321の制御に応じて送信データを1単位のフレームレートで撮影を行い、撮影した画像を処理部32に出力する。撮影部31は、慣性センサ(不図示)、距離センサ(不図示)等を備えている。撮影部31は、センサが検出した検出結果を自己位置演算部329に出力する。
処理部32は、撮影された画像に対して画像処理を行って送信情報を抽出する。
露光制御部321は、撮影部31の露光タイミングを制御する。なお、露光タイミングについては後述する。
画像処理部322は、撮影部31が撮影した画像を取得し、取得した画像を記憶部323に記憶させる。画像処理部322は、取得した画像に対して画像処理を行う。なお、画像処理については後述する。画像処理部322は、画像処理した結果を判定部324と方向演算部327に出力する。画像処理部322が出力する結果には、カメラ座標におけるビーコン信号による輝点の座標(u,v)が含まれている。なお、撮影された画像等については後述する。
記憶部323は、撮影された画像を記憶する。記憶部323は、撮影された画像に含まれる各信号に対応する画素領域がHレベルであるかLレベルであるかを判定するための画像に対する閾値を記憶する。記憶部323は、送信情報のビットの判定に用いられる判定基準を記憶する。なお、判定基準については後述する。記憶部323は、画像処理に必要な情報を記憶する。記憶部323は、デコードに必要な情報を記憶する。
判定部324は、画像処理部322が出力する画像処理された画像に対して、記憶部323が記憶する閾値に基づいて、撮影された画像に含まれる各信号に対応する画素領域がHレベルであるのかLレベルであるのか判定する。判定部324は、判定した判定結果をデコーダ325に出力する。
デコーダ325は、記憶部323が記憶する判定基準に基づいて、ビットが“0”の発光パターンであるのか、“1”の発光パターンであるのか判定する。なお、“0”の発光パターンと“1”の発光パターンについては後述する。デコーダ325は、判定した結果に基づいて、ビーコン信号から情報を抽出する(デコードする)。デコーダ325は、抽出した情報を自己位置演算部329と接続部330に出力する。
CALデータ記憶部326は、撮影部31が有するレンズや撮像素子等の組み合わせに固有のキャリブレーションデータを記憶する。
方向演算部327は、CALデータ記憶部326が記憶するキャリブレーションデータを用いて、画像処理部322が出力する画像処理された画像に基づいて、ビーコン信号が送信された方向を演算する。なお、方向の演算方法については後述する。方向演算部327は、演算した方向を示す方向情報を自己位置演算部329に出力する。なお、方向演算部327が出力する方向情報には、撮影部31に対するビーコン信号の方向(方位角ω、仰角θ)が含まれている。
自己位置演算部329は、撮影部31が出力する検出結果と、方向演算部327が出力する方向情報を取得する。自己位置演算部329は、検出結果と、方向情報と、接続部330が出力する地図情報を用いて、送信機2の自己位置を演算する。自己位置演算部329は、演算した位置を示す位置情報を接続部330に出力する。自己位置演算部329が出力する位置情報には、ワールド座標系における自己位置(x,y,z,θz)が含まれている。なお、位置の演算方法については後述する。
接続部330は、例えば画像表示装置である。接続部330は、デコーダ325が出力する情報と、自己位置演算部329が出力する位置情報を移動経路動作計画部53に出力する。接続部330は、移動経路動作計画部53が出力する地図情報を自己位置演算部329に出力する。
[送信データの構成]
次に、送信データの構成について、図6〜図7を用いて説明する。
まず、本実施形態におけるビーコン信号の発光パターンを説明する。
図6は、本実施形態に係るビーコン信号の“0”と“1”の発光パターンを示す図である。図6において、横軸は経過時間であり、縦軸は信号のレベル(Hレベル、Lレベル)である。なお、“0”と“1”は、ビーコン信号におけるビットである。本実施形態では、図6に示すようにビットを発光部24の発光時間の長短(光信号)で表現する。また、以下の説明では、1ビットは6単位の通信時間である。なお、1単位は、所定時間であり、図6においてt(nは1以上の整数)〜tn+1の期間である。
時刻t1〜t7の期間の信号が“0”の発光パターンである。“0”の発光パターンは、時刻t1〜t3の期間が点灯(Hレベル)であり、時刻t3〜t7の期間が消灯(Lレベル)である。すなわち、“0”の発光パターンは、2単位時間が点灯であり、4単位時間が消灯である。
また、時刻t11〜t17の期間の信号が“1”の発光パターンである。“1”の発光パターンは、時刻t11〜t15の期間が点灯(Hレベル)であり、時刻t15〜t17の期間が消灯(Lレベル)である。すなわち、“1”の発光パターンは、4単位時間が点灯であり、2単位時間が消灯である。
このように、送信機2のエンコーダ22は、“0”に対して“HHLLLL”に変換(エンコード)し、“1”に対して“HHHHLL”に変換(エンコード)する。そして、送信機2の送信部23は、Hレベルに対して発光部24を点灯するように制御し、Lレベルに対して発光部24を消灯するように制御する。
なお、図6に示した例では、“0”と“1”の発光パターンがHレベルから開始される例を説明したが、これに限らない。例えば、“0”の発光パターンがLレベルから開始され、4単位の消灯後に2単位の点灯であってもよく、“1”の発光パターンがLレベルから開始され、2単位の消灯後に4単位の点灯であってもよい。また、Hレベルが消灯であり、Lレベルが点灯であってもよい。
次に、ビーコン信号の構成例を説明する。
図7は、本実施形態におけるビーコン信号の構成例を示す図である。図7において、符号g5が示す図は、ビーコン信号に対する発光部24への制御電圧の測定値例を示している。また、符号g7が示す図は、符号g5のビーコン信号のうち、メインデータセットを示している。なお、図7において、横軸は経過時間であり、符号g5の縦軸は信号レベル[V]であり、符号g7の縦軸は信号レベル(HレベルとLレベル)である。
図7に示すように、ビーコン信号のメインデータセットは、スタートビット(Start,S)と、データビット(Data)と、パリティビット(Parity,P)とで構成されている。図6のルールで作成されたデータビットは、“1”、“0”、“1”、“1”、“0”、“0”、“0”、“1”であり、パリティビットが“1”である。
スタートビットは、1ビット(6単位)であり、データビットの前に設けられている。また、スタートビットは、連続した消灯信号であり、図7に示す例では6単位の消灯である。
データビットは、スタートビットの後に連続して設けられ、例えば8ビット以上の情報を有する。なお、データビットには、エラー検出符号や、エラー訂正符号が含まれていてもよい。
パリティビットは、1ビット(6単位)であり、データビットに連続して設けられ、例えば奇数パリティである。パリティビットは、パリティ自身を含め、ビット全体で“1”の個数が奇数となるように設定されている。なお、6単位の場合の受信機3における露光については、図10と図11を用いて後述する。
なお、図7に示した例では、1ビットが6単位の例を示したが、1ビットは例えば6単位以下であってもよく、6単位以上であってもよい。
[サブデータセット]
次に、サブデータセットの例を説明する。
ビーコン信号は、図7に示したメインデータセットに加え、さらにメインデータセットに重畳されるサブデータセットを有している。図3を用いて説明したMAP IDは、例えばこのサブデータセットに記述されている。図8は、本実施形態に係るメインデータセットに重畳されるサブデータセットの例を示す図である。なお、図8に示す例では、メインデータの1ビット(6単位)に対し、サブデータは1ビット(60単位)とする例である。
図8に示す例では、メインデータセットは、スタートビット(1ビット)、データビット(48ビット)およびパリティビット(1ビット)の計50ビットである。そして、データビットとパリティビットにサブデータが重畳されている。符号g11は、2ビット目のデータビットを拡大して示した図である。また、図8の例は、サブデータセットの重畳に、メインデータセットの正転=1、反転=0を用いた場合である。
まず、スタートビットは、1ビット=サブデータの60単位が全て点灯状態である。
次に、サブデータビットは、データビットが“1”の発光パターンである符号g12が正転であり、データビットが“0”の発光パターンである符号g13が逆転である。
そして、パリティビットは“0”の発光パターンであるので逆転である。
なお、スタートビットの60単位の間は、メインデータの送信を不可とする。
図8に示したように、メインデータセットの正転と反転を繰り返し送信することで、メインデータにサブデータを重畳して連続送信するこができる。このサブデータセットに、例えば処理頻度の低い情報を割り当てることで、常時処理が必要な情報を、より高速に取得することが可能である。
なお、図8に示したデータビットのビット数や、サブデータの単位数は一例であり、これに限らない。また、サブデータセットの重畳は、メインデータセットの正転=0、反転=1であってもよい。また、サブデータの1ビットは、50単位以下であってもよく、50単位以上であってもよい。
[送信機の送信処理]
次に、送信機2が行う送信処理手順例を説明する。
図9は、本実施形態に係る送信機2が行う送信処理手順のフローチャートである。
(ステップS1)送信情報生成部21は、送信情報を生成する。
(ステップS2)エンコーダ22は、送信情報生成部21が出力する送信情報をエンコード処理して送信データを生成する。なお、エンコーダ22は、サブデータが含まれている場合、サブデータも含めてエンコード処理を行う。また、上述したように、送信データには、スタートビットとデータビットとパリティビットが含まれる。このため、エンコーダ22は、エンコード処理の際、スタートビットをデータビットの前に付与し、さらにパリティビットを計算して、計算したパリティビットをデータビットの後に付与する。
(ステップS3)送信部23は、エンコーダ22が出力する送信データを基づいて、Hレベルのデータに対して発光部24を点灯するように制御し、Lレベルのデータに対して発光部24を消灯するように制御することで、ビーコン信号を送信するように制御する。
[受信機の画像処理]
次に、受信機3が行う画像処理について説明する。
図10は、本実施形態に係る送信機からの光を含む画像を撮影部の全感度領域で撮影した画像例を示す図である。図10において、符号g101は、ビーコンの輝点の画像であり、符号g102とg103はダウンライト照明による光の画像である。このように、受信機3が撮影した画像には、送信機2以外の他の光源による画像が撮影される場合がある。なお、図10では、説明のために白と黒とを反転させている。
図11は、本実施形態に係る光学系にフィルタ処理を行った後撮影した画像例を示す図である。なお、図11に示す例は、図9に示した撮影された画像に対して、IR帯域を通過させるBPF(バンドパスフィルタ)を用いた後の画像である。すなわち、本実施形態では、撮影部31が有する撮像素子の前段の光学系でBPFをかけている。この理由は、撮影部31が白黒の撮影装置の場合は、撮影後に輝度情報となってしまうためである。また、図11では、説明のために白と黒とを反転させている。符号g121は、ビーコン信号の輝点の画像であり、符号g122とg123はダウンライト照明による光の画像である。このように、本実施形態では、BPFを用いることで、不要な可視光照明による画像を除去または減衰させることができ検出精度を向上させることができる。なお、処理部32は、さらに例えばクラスタリング処理等を行って、面積が閾値以上の白領域の画像を抽出することで、符号g122やg123の領域の画像を除去するようにしてもよい。
[受信機側の点灯と消灯の判定]
次に、消灯と点灯の判定例について、図12〜図14を用いて説明する。
図12は、本実施形態に係る“0”の発光パターンにおける消灯と点灯の判定例を示す図である。図13は、本実施形態に係る“1”の発光パターンにおける消灯と点灯の判定例を示す図である。図14は、本実施形態に係る判定基準例を示す図である。図12と図13において、横軸は経過時間であり、縦軸は信号レベル(HレベルとLレベル)である。
また、図12と図13において、符号g201とg221は、発光部24の点灯と消灯を表す。符号g202とg222は、第1ケースにおける撮影装置の露光タイミングである。符号g203とg223は、第2ケースにおける撮影装置の露光タイミングである。符号g204とg224は、第3ケースにおける撮影装置の露光タイミングである。符号g209と符号229が示す範囲は、HレベルとLレベルの判定結果を示す。
なお、図12と図13は、露光時間が5/6単位の例である。この露光時間および露光タイミングは、受信機3の露光制御部321が制御する。また、発光部24と撮影部31のフレームレートの周波数のズレは、撮影部のレートを100とすると98.33〜101.66(±1.66%)が許容される。ただし、図12と図13は、発光部24と撮影部31のフレームレートの周波数完全一致した場合の図である。
図12と図13の第1ケース〜第3ケースでは、5/6単位の露光時間のうち、1/6単位以上の入光があったらHと判定する。
符号g202とg222の第1ケースの場合は、発光部24の立ち上がりタイミングと、露光時間の立ち上がりタイミングが一致している例である。符号g202のように、第1ケースでは、“0”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が2個であり、消灯(Lレベル)が4個であると判定される。符号g222のように、第1ケースでは、“1”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が4個であり、消灯(Lレベル)が2個であると判定される。
符号g203とg223の第2ケースの場合は、発光部24の立ち上がりタイミングと、露光時間の立ち上がりタイミングが2/6単位(120[deg])進んでいる例である。符号g203のように、第2ケースでは、“0”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が3個であり、消灯(Lレベル)が3個であると判定される。符号g223のように、第2ケースでは、“1”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が5個であり、消灯(Lレベル)が1個であると判定される。
符号g204とg224の第3ケースの場合は、発光部24の立ち上がりタイミングと、露光時間の立ち上がりタイミングが4/6単位(240[deg])進んでいる例である。符号g204のように、第3ケースでは、“0”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が3個であり、消灯(Lレベル)が3個であると判定される。符号g224のように、第3ケースでは、“1”の発光パターンに対して、点灯(Hレベル)が5個であり、消灯(Lレベル)が1個であると判定される。
次に、記憶部323が記憶する判定基準について説明する。
なお、ここでは、説明が煩雑になることを避けるため、上述したサブデータ処理を除外してメインデータのデコード処理について説明する。
図14に示すようにHレベルの個数が0個の場合、受信機3のデコーダ325は、スタートビット(Start bit)と見なす、または光量不足等によりID(識別情報)読み取りができない(不可)とみなす。Hレベルの個数が1個の場合、デコーダ325は、光量不足等によりID(識別情報)読み取りができない(不可)とみなす。また、Hレベルの個数が2個以上、3個以下の場合、デコーダ325は、“0”とみなす。Hレベルの個数が4個以上、5個以下の場合、デコーダ325は、“1”とみなす。Hレベルの個数が6個の場合、デコーダ325は、光量過剰等によりID(識別情報)読み取りができない(不可)とみなす、または発光部24以外の光源であるとみなす。これらの判定基準は、受信機3の記憶部323が記憶している。なお、図13に示した判定基準は、1ビットが6単位の場合である。このため、判定基準は、1ビットが6単位以外の場合、1ビットの単位数に合わせて設定される。
このように、第1ケース〜第3ケースの“0”の発光パターンと“1”の発光パターンは、図13に示した判定基準に基づいて、“0”または“1”が適切に判定される。例えば奇数パリティと合わせ解読不能な信号列であることを識別する。
次に、受信機3が撮影した画像に対して行う処理例を説明する。
図15は、本実施形態に係る撮影された画像に対して行う処理を説明するための図である。なお、図15に示す例では、データビットが8ビットの例である。受信機3の撮影部31は、発光パターンを、1ビットあたり6枚、10(=1+8+1)ビットに対して計60枚撮影する。なお、図15は白と黒とを反転してある。
また、符号g301が示す領域の画像(01〜06)は、スタートビットの発光パターンを撮影した画像である。符号g302〜g309が示す領域の画像(07〜12、13〜18、19〜24、25〜30、31〜36、37〜42、43〜48、49〜54、55〜60)は、1ビット目〜8ビット目の発光パターンを撮影した画像である。
1単位目(01)がL、2単位目(02)がL、…、6単位目(06)がLである。このため、受信機3の判定部324は、1〜6単位をスタートビットであると判定する。
続けて、判定部324は、データビットの1ビット目の1単位目(07)〜6単位目(12)の順に判定する。判定部324は、HHHHLL、すなわちHが4個のため“1”と判定する。
続けて、判定部324は、データビットの2ビット目の1単位目(08)〜6単位目(18)の順に判定する。判定部324は、HHLLLL、すなわちHが2個のため“0”と判定する。
以下、判定部324は、3ビット目、…、8ビット目を順に判定する。
続けて、判定部324は、符号g310の1単位目(55)〜6単位目(60)の順に判定する。判定部324は、HHHHLL、すなわちHが4個のため“1”と判定する。なお、判定部324は、符号g310に続いて、符号g301のLLLLLLの発光パターン、すなわちスタートビットを受信した際、そのスタートビットの前のビットをパリティビットであると判定する。または、データビット長が予め決められている場合、判定部324は、所定のデータビットの後に付与されているビットをスタートビットであると判定する。
図15に示したように、発光パターンが輝点(図15では黒点)として連続画像に撮影されるため、処理部32は、これらの画像に対してHかLかを判定した後、ビット毎に“0”か“1”を判定する。そして、受信機3の処理部32は、判定結果を用いて、ビーコン信号に含まれるデータに対してデコードを行うことができる。
なお、上述したように、本実施形態では、送信機2は、送信機2のタイミングでビーコン信号を送信する。そして、受信機3は、送信機2からの同期信号を用いずに画像から送信データに対してデコードを行う。このように、受信機3が、送信機2からの同期信号を用いずに画像に対してデコードを行える理由は、上述したようにビーコン信号の信号列(メインデータセット)の構成を、1ビットを複数単位で構成し、HレベルとLレベルの発光の組み合わせ(“0”の発光パターンをHHLLLL、“1”の発光パターンをHHHHLL)で定義したためである。また、受信機3が、送信機2からの同期信号を用いずに画像に対してデコードを行える理由は、データnビットと、スタートビット(1ビット)とパリティビット(1ビット)で構成したためである。
なお、本実施形態の位置同定精度は、送信機2の設置数と受信機3の撮影部31の画素数に依存するが、例えば20cm以下が可能である。
[画像処理手順]
次に、受信機3の処理部32が行う画像処理手順例を説明する。
図16は、本実施形態に係る受信機3の処理部32が行う画像処理手順のフローチャートである。
(ステップS101)撮影部31は、露光制御部321の制御に基づいて撮影する。
(ステップS102)画像処理部322は、撮影された多値(例えばグレースケール、256階調)の画像を2値化する。
(ステップS103)画像処理部322は、2値化された画像に対してクラスタリング処理を行う。なお、画像処理部322は、クラスタリング処理を行うクラスタごとに画素数、縦横比および充填率等の属性を付加する。なお、画像処理部322は、例えば記憶部323が記憶する閾値以上の画素に対してクラスタリング処理を行う。
(ステップS104)画像処理部322は、クラスタリング処理を行った結果に基づいて、光源候補の領域の画像を抽出する。なお、画像処理部322は、ステップS103で付加した属性に基づいて光源候補を抽出する。
(ステップS105)画像処理部322は、系列で光源候補が蓄積されたら光源候補を追跡する。なお、画像処理部322は、追跡に必要なデータを記憶部323に記憶させる。例えば、画像処理部322は、例えば6フレーム後を探して近傍(例えば5画素×5画素)に類似の光源があれば同一の光源と仮定してその間の信号強度を抽出する。画像処理部322は、HレベルとLレベルに不適切な強度であれば信号候補から外す。画像処理部322は、現時刻から後の時刻に見つかった光源を基準にしてその後の光源を探すことを光源が見つからなくなるまで繰り返す。
以下、判定部324は、画像処理された結果に基づいてHレベルとLレベルを判定する。そして、判定部324は、1ビットにおけるHレベルの個数に基づいて“0”の発光パターンであるか“1”の発光パターンであるか判定する。続けて、デコーダ325は、画像処理部322が追跡した信号列について信号列の長さを検証し、必要に応じてエラー訂正もしくはエラー検出信号を利用して信号を補正して、送信情報を得る。
なお、上述した画像処理手順は一例であり、これに限らない。画像処理部322は、画像処理において、例えばエッジ検出、特徴量検出等の処理を行ってもよい。
[方向の演算方法]
次に、受信機3が行うビーコン信号の方向の演算方法について、図17と図18を用いて説明する。
図17は、本実施形態に係る撮影された画像における座標を示す図である。図17において、水平方向をU軸方向、垂直方向をV軸方向とする。符号g401は、撮影された画像内のビーコン信号の輝点を表す。ビーコン信号の輝点の座標(u,v)を、以下、輝点座標という。
本実施形態では、受信機3の処理部32は、輝点座標(u,v)からビーコン信号が送信された方向(方位角ω,仰角θ)を演算する。なお、方向演算部327は、ビーコン信号の方向を計算する際に、CALデータ記憶部326が記憶するキャリブレーションデータを使用する。
図18は、本実施形態に係るカメラ座標を示す図である。
図18に示すように、カメラ座標の原点をカメラ光学中心とする。例として,複数のレンズからなる光学系においては物側主点とする。さらに、カメラ座標軸をXc,Yc,Zcとする。また、カメラ座標は、−Yc方向を撮影部31前方とし且つ移動体前方とし、+Zc方向を天井方向とする左手系とする。
輝点座標(u,v)(図17)に対し、内部パラメータならびにレンズ歪みの補正データを使用することで,カメラ座標上の点に変換する。
ビーコン信号の輝点座標(u,v)と、ビーコン信号のカメラ座標系での座標(Xc,Yc,Zc)(以下、ビーコン座標ともいう)との関係は次式(1)で表される。
Figure 2020166458
ただし、式(1)において、(fx,fy)はピクセル単位の焦点距離であり、(Cx,Cy)はピクセル単位の光学的中心(主点)であり、Sはスケールファクタである。カメラレンズの半径方向と円周方向の歪みが、このXc,Yc,Zcに反映されている。
半径方向の歪み係数kと円周方向の歪み係数pを用いて、カメラ座標系における拡張表記すると次式(2)のように表すことができる。
Figure 2020166458
式(2)において、Xcにおけるx’(1+k+k+k)の項と、Ycにおけるy’(1+k+k+k)の項は、撮影部31が有するレンズによる歪み成分の内、半径方向の歪みを表している。また、Xcにおける{2px’y’+p(r+2x’)}の項と、Ycにおける{p(r+2y’)+2px’y’}の項は、撮影部31が有するレンズによる歪み成分の内、円周方向の歪みを表している。
方向演算部327は、例えば規定画像や送信機2の配置パターンを用いたキャリブレーションターゲットによるカメラキャリブレーションを行う。そして、方向演算部327は、既知の座標に対応する理論上の撮像内座標と実際に撮影された座標とを比較してk値とp値を決定する。これにより、本実施形態によれば、レンズの歪みが算出されるカメラ座標に与える影響を除去することができるので、以降の自己位置算出を精度良く行うことができる。
カメラ座標系におけるビーコン信号の方向(方位角ω,仰角θ)は、次式(3)のように表すことができる。
Figure 2020166458
[自己位置の演算方法]
次に、受信機3が行う自己位置の演算方法について、図19〜図21を用いて説明する。
図19は、本実施形態におけるカメラ座標とワールド座標を示す図である。図19では、2つの送信機2a,2bを用いて説明する。(Xw,Yw,Zw)がワールド座標系であり、(Xc,Yc,Zc)がカメラ座標系である。符号g421は、カメラ座標系における送信機2aの座標(X1c,Y1c,Z1c)、ワールド座標系における送信機2aの座標(X1w,Y1w,Z1w)を表している。符号g422は、カメラ座標系における送信機2bの座標(X2c,Y2c,Z2c)、ワールド座標系における送信機2bの座標(X2w,Y2w,Z2w)を表している。また、ワールド座標系におけるカメラ座標系の原点Ocの座標を(t,t,t)とする。
式(1)で演算したカメラ座標系におけるビーコン座標と、既知のワールド座標系におけるビーコン座標を複数使用すると、回転行列と併進行列を求められる。従って、ワールド座標系を使用した既知の地図上での自己位置を算出することができる。
ここで、カメラ座標系からワールド座標系への変換は、3次元アフィン変換により行う。この変換に使用される変換行列の各値は、参照するビーコン信号を必要数確保すれば算出可能である。しかしながら、実施形態では位置同定に必要な,X,Y,θzのみに限定し、他のパラメータはセンサからの入手や固定値とした。
ワールド座標とカメラ座標との関係は、要素rnmからなる回転行列と、要素tからなる併進行列を用いて、次式(4)のように表すことができる。
Figure 2020166458
回転行列要素であるr11〜r33は、カメラ座標がワールド座標系に対して,Xw軸周りにα、Yw軸周りにβ、Zw軸周りにγ回転しているとした場合の変数であるとする。
ここでαとβは、例えば移動体や撮影部31に内蔵された慣性センサの、重力に対する値を用いて取得することができる。また、tも、床面との距離センサより取得可能である。
この結果、位置同定のために求めなければならない変数は、t(X),t(Y)と、Zw軸周りの回転角度γ(θ)となる。
ここで、ワールド座標系におけるビーコン座標は既知であるため、複数の送信機2を用いて連立方程式を解き,撮影部31の撮影位置と方向を得ることができる(自己位置と方向の同定)。
図20は、天井に取り付けられている複数の送信機2からの光を撮影した際の画像のイメージ図である。符号g431が示す領域は、撮影部31によって撮影された画像である。符号g433が示す領域は、送信機2が天井に取り付けられている部屋の外形を示している。また、符号g441〜g445は、各送信機2が送信したビーコン信号を示している。また、受信機3は、受信した送信データに対してデコードを行い、符号g441の送信機2のID(識別情報)がID1、符号g442の送信機2のIDがID2、符号g443の送信機2のIDがID3、符号g444の送信機2のIDがID4を得る。図20の例では、撮影範囲以外であったため、受信機3は、符号g445のIDを取得できていない。
上述したように、各送信機2のワールド座標系における位置は既知である。そして、受信機3は、ビーコン信号を受信できた送信機2のIDを送信データから取得し、かつ方向を演算して求める。さらに、複数の送信機2の位置から、自己位置を同定する。この結果、図20に示すように、ワールド座標系における受信機3の位置が同定される。なお、図20において、紙面の上側を受信機3の後方(REAR)とし、紙面の下側を受信機3の前方(FRONT)とする。
受信機3は、図21に示すように、同定した自己位置を地図上の座標に変換する。図21は、本実施形態に係る地図上の自己位置を示す図である。図21において、横軸はX軸であり、縦軸はY軸である。また、図21に示す例は、4つの送信機2を撮影して、IDを取得できた場合の例である。なお、IDが5の送信機2(図20の符号g445)は、撮影範囲外であったため撮影できていない。図21に示す例の自己位置は、例えばXw=2855、Yw=3140、θz=303度である。
このように、本実施形態によれば、受信機3を起動して画像を撮影すれば即時に自己位置の座標と向きが得られる。また、本実施形態によれば、図21に示すように送信機2のIDに紐付けた地図を得ることができる。
[位置同定の処理手順]
次に、受信機3が行う位置同定の処理手順例を説明する。
図22は、本実施形態に係る受信機3が行う位置同定の処理手順のフローチャートである。
(ステップS201)撮影部31は、露光制御部321の制御に応じて撮影する。
(ステップS202)画像処理部322は、撮影された画像に対して画像処理(図16のステップS102〜S105)の処理を行う。
(ステップS203)判定部324は、画像処理部が出力する情報に基づいて、判定処理を行って、ビーコン信号による画像を確定する。続けて、デコーダ325は、ビーコン信号からIDを含む送信データを抽出する。これにより、デコーダ325は、ビーコン信号のIDを確定する。
(ステップS204)方向演算部327は、画像処理部が出力する情報と、CALデータ記憶部326が記憶するキャリブレーション情報と、上述した式(1)、式(2)を用いて、カメラ座標系におけるビーコン信号の位置(ビーコン座標)を確定する。続けて、方向演算部327は、画像処理部が出力する情報を用いて、上述した式(3)によってビーコン信号の方向(撮影部31から見た送信機2の方向)を演算する。
(ステップS205)自己位置演算部329は、デコーダ325が出力する送信データを取得する。続けて、自己位置演算部329は、IDを2つ以上検出できたか否かを判別する。自己位置演算部329は、IDを2つ以上検出できたと判別した場合(ステップS205;YES)、ステップS206の処理に進める。自己位置演算部329は、IDを2つ以上検出できていないと判別した場合(ステップS205;NO)、ステップS201の処理に戻る。
(ステップS206)自己位置演算部329は、撮影部31が出力する検出結果と、方向演算部327が出力する方向情報を取得する。続けて、自己位置演算部329は、検出結果と、方向情報と、接続部330が出力する地図情報を用いて、上述した式(4)によって送信機2の自己位置を演算して同定する。
以上のように、本実施形態では、測位のための基準となるビーコン信号に点光源の光信号を使用した。本実施形態のビーコン信号は、ユニークなID(識別情報)を持ち、既知の座標に複数設置される。本実施形態では、撮影部31によりビーコン信号を撮影することで、各ビーコン信号の識別と撮影部31からの方位を取得するようにした。そして、本実施形態では、この撮影データと既知のビーコン信号の座標データ(ビーコン座標)から現在の自己位置(カメラ撮影位置)を推定するようにした。
本実施形態によれば、ビーコン信号に光を使用することにより、鏡面以外では電波のようなマルチパスの影響がないため、設置後の設置環境個別のキャリブレーションが不要である。また、本実施形態によれば、電波の様に他の機器との干渉やノイズの影響を受けにくい。
[地図情報、移動経路、停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲]
次に、地図情報、移動経路、停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲について、図23と図24を参照して説明する。
図23は、本実施形態に係る地図情報、移動経路、停止位置、待機位置、目的位置、自由走行範囲の例を示す図である。
符号g500は、建屋構造体のCADデータに基づいて作成された地図情報であり、管理システム6の表示部65に表示される画像でもある。なお、地図情報には、無人搬送車5の自己位置は含まれていない。
符号g531は、地図の原点(0,0,0)を示す。また、符号g541は、壁や仕切りを示す。
黒で塗りつぶした符号g531等の黒い丸印は、送信機2を示す。図23に示すように、送信機2は、建屋の例えば天井に複数個設置されている。この設置位置(ビーコン座標)は、原点に対する位置として設定されている。
符号g501、g507、およびg511は、例えば動作開始位置であり待機位置でもある。
符号g502、g503、g512およびg513は、停止位置である。
符号g504、およびg514は、移動経路である。なお、符号g504の移動経路は例えば第1の無人搬送車5の移動経路であり、符号g514の移動経路は例えば第2の無人搬送車5の移動経路である。
符号g505、g508、およびg515は、自己位置(含む方向)を示している。
符号g506およびg516は、自由走行範囲であり、例えば無人搬送車4同士のすれ違いや障害物回避のためにルート設定可能な範囲である。
図24は、レイアウト変更に伴う移動経路の変更例を示す図である。図24に示す例は、例えばレイアウト変更に伴って、作業者が図23の符号g504の移動経路の一部を、符号g561から符号g562へ変更した例である。このような変更を、作業者は、表示部65に表示された地図上で、作業者が操作部64を操作して設定する。また、符号g564は、図23の移動経路g504の一部(符号g502〜g563の間)を廃止した例を示している。
上述したように、停止位置、待機位置、目的位置および自由走行範囲は、作業者(利用者)によって設定される。また、自己位置は、無人搬送車5の受信機3が演算して求めた情報である。地図情報は、管理システム6が記憶する情報である。また、移動経路は、表示部65に表示された地図上で、作業者が操作部64を操作して設定する。
本実施形態では、送信機2からのビーコン信号を用いたので、従来のように床に無人搬送車5を誘導するための磁気テープを施設する必要が無いため、長期運用による誘導部材の劣化が生じない。
また本実施形態によれば、自由走行範囲を設定できるので、この領域は自由経路走行となり複線経路設定不要となる。
さらに、本実施形態によれば、レイアウト変更等があった場合でも、従来のように磁気テープの施設を変更する必要が無く、地図上の移動経路の修正のみで容易に変更可能である。
[無人搬送車の処理例]
次に、無人搬送車5が行う処理例を説明する。
図25は、本実施形態に係る無人搬送車5が行う処理手順のフローチャートである。
(ステップS501)無人搬送車5は、作業者の操作に応じて、無人搬送車5をオン状態に設定し、受信機3と通信部52をオン状態にする。
(ステップS502)無人搬送車5の移動経路動作計画部53は、管理システム6から地図情報を取得する。なお、取得の際、無人搬送車5は、管理システム6に対して地図情報の送信をリクエストする指示を送信するようにしてもよい。また、無人搬送車5は、最新の地図情報を取得できない場合、過去に取得した地図情報や予め記憶している地図情報を用いてもよい。
(ステップS503)移動経路動作計画部53は、管理システム6から目的位置等を含む指示情報を取得する。なお、取得の際、無人搬送車5は、管理システム6に対して指示情報の送信をリクエストする指示を送信するようにしてもよい。このように、移動経路動作計画部53は、少なくとも目的位置を取得する。なお、移動経路動作計画部53は、待機位置、停止位置等も取得するようにしてもよい。
(ステップS504)移動経路動作計画部53は、指示情報に目的位置が含まれているか否かを判別する。移動経路動作計画部53は、指示情報に目的位置が含まれていると判別した場合(ステップS504;YES)、ステップS506の処理に進める。移動経路動作計画部53は、指示情報に目的位置が含まれていないと判別した場合(ステップS504;NO)、ステップS505の処理に進める。
(ステップS505)移動経路動作計画部53は、無人搬送車5の運行を終了し、受信した指示情報に含まれる停止位置か待機位置に停止させる。処理後、移動経路動作計画部53は、運行処理を終了する。
(ステップS506)移動経路動作計画部53は、送信機2のビーコン信号を撮影してビーコン信号を取得する。続けて、移動経路動作計画部53は、ビーコン信号を撮影した画像に基づいて送信機2のIDを取得する。続けて、移動経路動作計画部53は、取得したIDと、管理システム6から取得した地図情報に含まれるIDと座標に基づいて、ステップS201〜S206(図22)のように現在位置を同定する。なお、無人搬送車5は、同定した現在位置を自己位置情報として管理システム6に送信する。
(ステップS507)移動経路動作計画部53は、取得した指示方法と地図情報と現在位置に基づいて、現在位置から目的位置までの移動経路を演算する。
(ステップS508)移動経路動作計画部53は、計算した経路に基づいて駆動指示を生成し、生成した駆動指示によって駆動部54を駆動して移動経路上を移動する。
(ステップS509)移動経路動作計画部53は、センサ51が出力する検出結果を取得する。続けて、移動経路動作計画部53は、取得した検出結果に基づいて障害物の有無と障害物の位置を取得する。なお、センサ51が障害物センサの場合、センサ51は障害物から所定の範囲に達した際に検出結果を移動経路動作計画部53に出力する。
(ステップS510)移動経路動作計画部53は、センサ51から取得した検出結果と地図情報とを比較して、経路上に新たな障害物があるか否かを判別する。移動経路動作計画部53は、経路上に新たな障害物があると判別した場合(ステップS510;YES)、ステップS511の処理に進める。移動経路動作計画部53は、経路上に新たな障害物がないと判別した場合(ステップS510;NO)、ステップS506の処理に戻る。
(ステップS511)移動経路動作計画部53は、ステップS506と同様にビーコン信号を取得して現在位置を同定する。なお、無人搬送車5は、新たな障害物の位置を管理システム6に送信するようにしてもよい。また、無人搬送車5は、同定した現在位置を自己位置情報として管理システム6に送信する。続けて、移動経路動作計画部53は、ステップS509で取得した障害物の位置を避けるように、現在位置から目的位置までの移動経路を再演算して変更する。
(ステップS512)移動経路動作計画部53は、現在位置が、指示情報に含まれている目的位置と一致するか否かを判別する。移動経路動作計画部53は、現在位置が目的位置と一致すると判別した場合(ステップS512;YES)、ステップS513の処理に進める。移動経路動作計画部53は、現在位置が目的位置と一致しないと判別した場合(ステップS512;NO)、ステップS508の処理に戻す。
(ステップS513)移動経路動作計画部53は、無人搬送車5の運行を終了し、受信した指示情報に含まれる目的位置に停止させる。処理後、移動経路動作計画部53は、運行処理を完了し、ステップS503の処理に戻す。
なお、無人搬送車5は、図23と図24に示したように、同じ敷地内を複数走行していてもよい。この場合、各無人搬送車5は、図25の処理を行う。
また、図25を用いて説明した処理は一例であり、これに限らない。例えば、ステップS503とS503は同時であっても処理手順が逆であってもよい。
また、上述した例では、移動計画を無人搬送車5が演算する例を説明したが、移動計画を管理システム6が演算して各無人搬送車5へ送信するようにしてもよい。
例えば無人搬送車5の運行計画を、上位システムである管理システム6が管理するが、無人搬送車5に対して目的地や走行・待機指令だけでなく、各無人搬送車5の経路計算まで行って、無人搬送車5に対し逐次動作指示(直進10m,右折60deg等)を行ってもよい。
なお、常設装置へのアプローチ、例えば無人搬送車5に対する充電ステーションへの位置決めや、高い精度が要求されるトロリーとの自動連結などは、従来の磁気誘導を併用し精度を高めるようにしてもよい。または誘導レールの設置などで、物理的に位置決めしてもよい。
以上のように、本実施形態では、送信機2からのビーコン信号を用いることで、軌道タイプに変えて無軌道タイプを採用、誘導テープの施工や維持管理の手間を省くようにした。
また本実施形態では、天井に設置された発光源(送信機2)と受信機3(撮影部31、処理部32)によるシステムを使用するようにした。
また本実施形態では、各無人搬送車5は、ビーコン座標や移動経路,目的位置候補などが示された独自地図を持っており、目的位置の指示を上位の管理システム6から受けて自律的に走行するようにした。
また本実施形態では、地図情報を管理システム6で管理し、必要時(例えば無人搬送車5の起動時)に自動で無人搬送車5内が記憶する地図情報を更新するようにした。
これにより、本実施形態によれば、経路の無軌道化により、管理システム6上で容易に経路や目的位置等の変更が可能となる。この結果、本実施形態によれば、任意のタイミングで、例えば工程変更に合わせ日に何度でも自由に経路切り替えができる。また本実施形態によれば、稼働エリア内を自由に移動できることから、ループ軌道や複線の設定を行わなくても、複数台のすれ違いなどの自律的な経路移動による同時稼働が可能である。
ここで、特許文献1と特許文献2に記載の技術では、磁気テープや反射板が床に設置されているため、自身や他の車両や作業者の歩行によっての劣化を免れない。また、特許文献2に記載の技術では、無人搬送車と反射板間に障害物が多く存在するような環境での稼働が困難であった。
これに対して本実施形態によれば、磁気テープを用いないで光信号を用いるようにしたので、無人搬送車5や作業者に移動による劣化が発生しない。また、本実施形態によれば、無軌道走行のための反射板を用いず、送信機2を例えば天井に設置するため、自己位置認識にLRF(Laser Range Finder;レーザー測距器)と反射板の組み合わせの側方測距に較べ遮蔽物が少ない。
無軌道化のための自己位置認識システムには電波式がある。しかしながら、電波式では初期キャリブレーションが複雑な点と、受信条件が悪化した場合、誤った位置情報を出力する可能性があり工場で稼働する無人搬送車システムには不適である。
これに対して本実施形態によれば、光学式を用いたため、キャリブレーション不要であり送信機2が遮蔽された場合、測位不能で停止させることができるので、無人搬送車の経路逸脱の危険を避けることができる。
なお、本発明における無人搬送車システム1の機能の全てまたは一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより無人搬送車システム1が行う処理の全てまたは一部を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)を備えたWWWシステムも含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形および置換を加えることができる。
1…無人搬送車システム、2,2a,2b,2c,・・・…送信機、3…受信機、21,21a,21b,21c,・・・…送信情報生成部、22,22a,22b,22c,・・・…エンコーダ、23,23a,23b,23c,・・・…送信部、24,24a,24b,24c,・・・…発光部、31…撮影部、32…処理部、321…露光制御部、322…画像処理部、323…記憶部、324…判定部、325…デコーダ、326…、CALデータ記憶部、327…方向演算部、329…自己位置演算部、330…接続部、5…無人搬送車、51…センサ、52…通信部、53…移動経路動作計画部、54…駆動部、6…管理システム、61…地図データ記憶部、62…管理部、63…通信部、64…操作部、65…表示部

Claims (7)

  1. 送信機に固有の識別情報と前記送信機の位置情報を含み走行する領域を含む地図情報と、移動先の目的位置を取得する取得部と、
    前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影し、撮影した画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する受信機と、
    前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる制御部と、
    を備える無人搬送車。
  2. 前記制御部は、前記無人搬送車の停止位置、待機位置、および自由走行領域を取得し、取得した前記停止位置、前記待機位置、および前記自由走行領域のうち少なくとも1つを用いて現在位置から前記目的位置までの前記移動経路を演算する、請求項1に記載の無人搬送車。
  3. 障害物を検出するセンサを備え、
    前記制御部は、前記センサが検出した検出結果に基づいて、前記障害物の位置を取得し、前記障害物の位置を避けるように、前記センサが検出した際の現在位置から前記目的位置までの経路を再演算して変更し、変更した前記移動経路を走行させる、請求項1または請求項1に記載の無人搬送車。
  4. 送信機に固有の識別情報を光信号で送信する送信機と、無人搬送車と、管理システムと、を備え、
    前記管理システムは、
    前記送信機に固有の前記識別情報と前記送信機の位置情報を含み前記無人搬送車が走行する領域を含む地図情報を記憶する地図データ記憶部と、
    前記地図情報を提示する表示部と、
    目的位置と前記地図情報を前記無人搬送車へ送信する管理部と、を備え、
    前記無人搬送車は、
    前記地図情報と、前記目的位置を取得する取得部と、
    前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影し、撮影した画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する受信機と、
    前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる制御部と、を備える、
    無人搬送車システム。
  5. 前記管理システムは、利用者が操作した結果を検出する操作部を備え、
    前記管理システムの管理部は、前記表示部に表示された前記地図情報に基づいて、前記操作部を前記利用者が操作して前記無人搬送車の移動先である目的位置を設定した結果を取得する、請求項4に記載の無人搬送車システム。
  6. 前記管理システムの管理部は、前記表示部に表示された前記地図情報に基づいて、前記操作部を前記利用者が操作して前記無人搬送車の前記現在位置から移動先である目的位置を設定した経路を取得し、取得した前記経路を前記無人搬送車へ送信し、
    前記無人搬送車は、前記管理システムから受信した前記経路を前記移動経路の代わりに使用して走行させる、請求項5に記載の無人搬送車システム。
  7. 取得部が、送信機に固有の識別情報と前記送信機の位置情報を含み走行する領域を含む地図情報と、移動先の目的位置を取得する手順と、
    撮影部が、前記送信機から固有の前記識別情報を含む光信号を撮影する手順と、
    処理部が、撮影された画像に基づいて前記識別情報を取得し、前記識別情報と前記地図情報に基づいて自己位置を同定する手順と、
    制御部が、前記自己位置と、前記地図情報と、前記目的位置に基づいて、現在位置から前記目的位置までの移動経路を演算し、演算した前記移動経路を走行させる手順と、
    を含む無人搬送車の制御方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023042429A1 (ja) * 2021-09-14 2023-03-23 日立Astemo株式会社 車載カメラ校正装置、制御装置、およびビーコン付パターン
JP2023071584A (ja) * 2021-11-11 2023-05-23 台達電子工業股▲ふん▼有限公司 測位システム及び方法
JP7456375B2 (ja) 2020-12-25 2024-03-27 株式会社豊田自動織機 フォークリフト用操作端末、フォークリフト用操作システム、及びフォークリフト用操作プログラム

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