JP2020166055A - 映像投影システム - Google Patents
映像投影システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2020166055A JP2020166055A JP2019064465A JP2019064465A JP2020166055A JP 2020166055 A JP2020166055 A JP 2020166055A JP 2019064465 A JP2019064465 A JP 2019064465A JP 2019064465 A JP2019064465 A JP 2019064465A JP 2020166055 A JP2020166055 A JP 2020166055A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- transparent
- viewing angle
- angle control
- light
- transparent screen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Overhead Projectors And Projection Screens (AREA)
- Optical Elements Other Than Lenses (AREA)
- Projection Apparatus (AREA)
- Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)
Abstract
Description
透明スクリーンと、前記透明スクリーンのフロント側に配置された映像投影ユニットと、前記透明スクリーンおよび前記映像投影ユニットの間に配置された透明視野角制御フィルムと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンの前記透明視野角制御フィルム側の表面での映像光の反射角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像投影ユニットから投影された映像光が、前記透明スクリーン上に結像し、
前記透明スクリーンの前記透明視野角制御フィルム側の表面での反射光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱される、映像投影システムが提供される。
本発明による映像投影システムは、透明スクリーンと、透明スクリーンに対してフロント側に配置された映像投影ユニットと、透明スクリーンおよび映像投影ユニットの間に配置された透明視野角制御フィルムとを備え、映像投影ユニットからの映像光の反射角度が透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、映像投影ユニットが配置されている。このような映像投影システムにおいては、映像投影ユニットから投影された映像光が透明スクリーンで結像しながら、透明スクリーンの透明視野角制御フィルム側の表面での反射光が、透明視野角制御フィルムによって散乱されることで、反射光が床や地面または天井で不要な結像を起こすことを抑制できる。このような映像投影システムによれば、不要な結像が快適な視認の妨げとなったり、演出の邪魔になったりするのを抑制することができる。
本発明において、「透明視野角制御フィルムの視野角制御角度」とは、透明視野角制御フィルムの透明スクリーン側の表面(界面)を基点として、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して成す角度により規定する。
本発明において、「映像光の反射角度」とは、透明スクリーンの透明視野角制御フィルム側の表面(界面)を基点として、透明スクリーンの厚み方向の直交面(垂線)に対して反射光の成す角度により規定する。
本発明において、「映像光の投影角度」とは、映像投影ユニットを基点として、透明スクリーンの直交面(垂線)に対して映像光の成す角度により規定する。
本発明において、「フロント側」とは、透明スクリーンの観察者側表示面の方向を指す。
映像投影システムで用いられる映像投影ユニットは、下記の透明スクリーンに映像を投影できるものであれば特に限定されず、例えば、市販のリアプロジェクタやフロントプロジェクタを用いることができる。特に、映像光の投影角度を透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内に調節し易いため、レンズシフト機能を有するキャノン(株)社製WX450STを好適に用いることができる。
映像投影システムで用いられる透明スクリーンは、バインダと、光反射性材料とを含む光散乱層を備えるものであることが好ましい。当該透明スクリーンは、光散乱層のみからなる単層構成であってもよいし、保護層、基材層、粘着層、および反射防止層等の他の層をさらに備える複層構成の積層体であってもよい。また、当該透明スクリーンは、ガラスや透明パーティション等の支持体を備えてもよい。当該透明スクリーンは、映像投影ユニットから出射される投影光を異方的に拡散反射することにより投影光の視認性と透過光の視認性とを両立できる。
光散乱層は、バインダと、光反射性材料とを含んでなる。光反射性材料としては下記の光反射性微粒子や磁性微粒子等を好適に用いることができる。このような光反射性材料を用いることで、光散乱層内で光を異方的に拡散反射させて、光の利用効率を高めることができる。
光散乱層は、透明性の高いフィルムを得るために、透明性の高い有機系バインダまたは無機系バインダを用いることが好ましい。透明性の高い有機系バインダとしては、樹脂、例えば、熱可塑性樹脂や、熱硬化性樹脂、および電離放射線硬化性樹脂等の自己架橋性樹脂を用いることができる。透明性の高い樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂、ポリウレタンアクリレート系樹脂、エポキシアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、セルロース系樹脂、アセタール系樹脂、ビニル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリイミド系樹脂、メラミン系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、およびフッ素系樹脂等が挙げられる。
これらの有機系バインダ、無機系バインダは必要に応じて溶剤をさらに含むものであって良い。溶剤としては、有機溶剤に限定されず、一般の塗料組成物に用いられる溶剤が使用可能である。例えば、水をはじめとする親水性溶媒も使用可能である。また、本発明のバインダが液体である場合は溶剤を含有しなくてもよい。
光反射性微粒子は、形状は特に問わず、略球状であっても、薄片状であっても、針状であってもよい。光反射性微粒子の形状が略球状である場合、一次粒子のメジアン径は好ましくは0.1〜2500nmであり、より好ましくは0.2〜1500nmであり、さらに好ましくは0.5〜500nmである。光反射性微粒子の一次粒子のメジアン径が上記範囲内であると、透過視認性を損なわずに投影光の十分な散乱効果が得られることで、透明スクリーンに鮮明な映像を投影することができる。なお、本発明において、光反射性微粒子の一次粒子のメジアン径(D50)は、動的光散乱法により粒度分布測定装置(大塚電子(株)製、商品名:DLS−8000)を用いて測定した粒度分布から求めることができる。
(正反射率)
分光測色計(コニカミノルタ(株)製、品番:CM−3500dを用いて測定した。適切な溶媒(水またはメチルエチルケトン)に分散させた粉体材料をスライドガラス上に膜厚が0.5mm以上になるように塗布、乾燥させた。得られた塗膜付きガラス板について、ガラス面からの塗膜部の正反射率を測定した。
磁性微粒子の種類は特に限定されず、磁場の印加によってバインダ中で任意の角度で配向するものであれば良い。磁場の印加方法は特に限定されず、従来公知の方法によって行うことができる。例えば、バインダと磁性微粒子を含む分散体をフィルム状に成型し、そのフィルムの厚み方向に任意の方法によって磁場を印加することで、フィルム中の磁性微粒子は磁力線に沿って配列させることができる。その際に、磁場の印加の方向や強さ、製造工程におけるフィルムの位置や搬送速度等の条件を変化させて、フィルム中を通過する磁力線の方向や位置を制御することで、配向状態の制御も可能となる。続いて、磁性微粒子が所望の角度で配向した状態でフィルムを硬化して、磁性微粒子の配向状態を固定化することで、磁性微粒子の配向状態を制御したフィルムを得ることができる。磁性微粒子を配向させてから固定化するまでの間に配向状態が緩和してしまうことを避けるために、分散体の粘度は、フィルムの成型方法、磁場の強さ、および配向から固定化までの時間に応じて適切に調整されることが望ましい。
光散乱層には、用途に応じて、上記光反射性材料以外にも従来公知の添加剤を加えてもよい。添加剤としては、例えば、分散剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、離型剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、色材、蛍光材、および輝度向上材等が挙げられる。色材としては、カーボンブラック、黒鉛、アゾ系色素、アントラキノン系色素、ペリノン系色素等の色素または染料を用いることができる。色材(カーボンブラック、黒鉛粒子等)を含むことで、光散乱層やそれを備える透明スクリーンの全光線透過率とヘイズとの設定の自由度を向上させることができる。また、色材を混合して色味を調整してもよい。さらに、輝度向上材としては、アルミニウム、銀、銅、白金、金、チタン、ニッケル、スズ、スズ−コバルト合金、インジウム、クロム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、および硫化亜鉛からなる金属系粒子、ガラスに金属または金属酸化物を被覆した光輝性材料、または天然雲母や合成雲母に金属酸化物を被覆した光輝性材料を添加してもよい。輝度向上材を添加することで映像光の輝度を向上させることができる。また、液晶性化合物等を混合してもよい。
基材層は、上記の光散乱層を支持するための層であり、透明スクリーンの強度を向上させることができる。基材層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような透明性の高い材料、例えばガラスまたは樹脂を用いて形成することが好ましい。このような樹脂としては、例えば、上記の光散乱層と同様の透明性の高い樹脂を用いることができる。また、上記した樹脂を2種以上積層した複合フィルムまたはシートを使用してもよい。なお、基材層の厚さは、その強度が適切になるように材料に応じて適宜変更することができ、例えば、10〜1000μmの範囲としてもよい。
保護層は、透明スクリーンの表面側(大気に触れる側)に積層されるものであり、耐光性、耐傷性、および防汚性等の機能を付与するための層である。保護層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、紫外線・電子線によって硬化する樹脂、即ち、電離放射線硬化型樹脂、電離放射線硬化型樹脂に熱可塑性樹脂と溶剤を混合したもの、および熱硬化型樹脂を用いることができるが、これらの中でも電離放射線硬化型樹脂が特に好ましい。
粘着層は、透明スクリーンに透明視野角制御フィルムや保護フィルム等を貼付するための層である。粘着層は、透明スクリーンの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような粘着剤組成物を用いて形成することが好ましい。粘着剤組成物としては、例えば、天然ゴム系、合成ゴム系、アクリル樹脂系、ポリビニルエーテル樹脂系、ウレタン樹脂系、シリコーン樹脂系等が挙げられる。合成ゴム系の具体例としては、スチレン−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリイソブチレンゴム、イソブチレン−イソプレンゴム、スチレン−イソプレンブロック共重合体、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−エチレン−ブチレンブロック共重合体が挙げられる。シリコーン樹脂系の具体例としては、ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらの粘着剤は、1種単独または2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、アクリル系粘着剤が好ましい。
反射防止層は、透明スクリーンや透明視野角制御フィルムの最表面での反射や、外光からの映りこみを防止するための層である。反射防止層は、透明スクリーンや透明視野角制御フィルムの表面側(大気側)に積層されるものであってもよく、両面に積層されるものであってもよい。特に透明スクリーンとして用いる際には観察者側に積層するのが好ましい。反射防止層は、透明スクリーンや透明視野角制御フィルムの透過視認性や所望の光学特性を損なわないような材料を用いて形成することが好ましい。このような材料としては、例えば、フッ化マグネシウムや二酸化ケイ素などの無機化合物やフッ素受持などの低屈折率材料の薄膜を用いることができる。また、反射防止層の表面には、目的に応じて、凹凸構造、プリズム構造、マイクロレンズ構造等の微細構造を付与することもできる。
透明スクリーンは、上記の各層以外にも、従来公知の様々な機能性層を備えてもよい。機能性層としては、染料や着色剤等を含んだ光吸収層、プリズムシート、マイクロレンズシート、フレネルレンズシート、およびレンチキュラーレンズシート等の光拡散層、紫外線および赤外線等の光線カット層等が挙げられる。
透明スクリーンの製造方法は、光散乱層を形成する工程を含むものである。
(1)上述の光反射性微粒子と上述のバインダとを混錬して、樹脂組成物を得る。
(2)得られた樹脂組成物を融点以上の温度(Tm〜Tm+70℃)に加熱された溶融押出機に供給して、樹脂組成物を溶融する。
(3)溶融した樹脂組成物を、例えばTダイ等のダイによりシート状に押し出し、押出されたシート状物を回転している冷却ドラムなどで急冷固化することによりフィルムを成形する。
(1)上述のバインダ中に上述の磁性微粒子を分散させて、分散体を得る。分散方法は特に限定されず、従来公知の分散方法を用いることができる。例えば、バインダとしては、工程上の管理や磁性微粒子の分散・配向の観点からUV硬化型樹脂を用いることが好ましい。
(2)得られた分散体を成型する。例えば、基材層や支持体となるフィルム上に分散体を塗布して、必要に応じて分散体を加熱等により予備硬化させ、塗膜を形成して、成型する。
(3)成形した分散体に磁場を印加して、磁性微粒子を任意の角度に配向させる。磁場の強さや印加方法を調節することで、磁性微粒子の配向角度を調節することができる。
(4)磁性微粒子が配向した分散体を硬化させ、磁性微粒子の配向状態を固定化して、光散乱層を形成する。例えば、バインダとしてUV硬化型樹脂を用いる場合には、UV照射によって分散体を硬化させることができる。
映像投影システムで用いられる透明視野角制御フィルムとしては、従来公知の透明視野角制御フィルムを用いることができ、視野角制御角度の範囲内において入射光を散乱し、視野角制御角度の範囲外において透過するものであれば良い。視野角制御角度は、透明視野角制御フィルムの透明スクリーン側の表面(界面)を基点として、透明視野角制御フィルムの厚み方向の直交面(垂線)に対して成す角度により規定できる。視野角制御角度は、好ましくは10度以上80度以下であり、より好ましくは15度以上70度以下であり、さらに好ましくは20度以上60度以下である。また、透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が好ましくは0%以上40%未満、より好ましくは0%以上30%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が好ましくは60%以上92%以下、より好ましくは70%以上92%以下である。
映像投影システムで用いられる積層体は、透明スクリーンと透明視野角制御フィルムとを備えるものである。積層体は、視野角制御フィルム上に透明スクリーンが直接形成された形態でも良いし、もしくは、透明スクリーン上に視野角制御フィルムが直接形成された形態でも良い。
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える車両用部材を用いてもよい。車両用部材としては、フロントガラスやサイドガラス等が挙げられる。車両用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、車両用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
本発明の映像投影システムにおいては、上記の透明スクリーンを備える建物用部材を用いてもよい。建物用部材としては、住宅の窓ガラス、コンビニや路面店のガラス壁等を挙げることができる。建物用部材は上記の透明スクリーンを備えることで、別途のスクリーンを設けなくても、建物用部材上に鮮明な画像を表示させることができる。
透明スクリーンの測定方法は次のとおりである。
(1)ヘイズ
ヘーズメータ(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS K 7136に準拠して測定した。
(2)全光線透過率
ヘーズメータ(日本電色工業(株)製、品番:SH−7000)を用い、JIS K 7361に準拠して測定した。
(3)写像性
写像性測定器(スガ試験機(株)製、品番:ICM−1T)を用い、JIS K 7374に準拠して、光学くし幅0.125mmで測定した時の像鮮明度(%)の値を写像性とした。像鮮明度の値が大きい程、透過写像性が高いことを示す。
(4)鎖状クラスターの長さ
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子が形成している鎖状クラスターの長さを測定した。
(5)配向角度
走査型電子顕微鏡(Phenom−world社製Phenom ProX)を用いて透明スクリーン(光散乱層)の厚さ方向の断面を測定した画像に基づき、光散乱層中の磁性微粒子の配向角度(光散乱層面の厚さ方向の法線方向に対して成す角度)を測定した。
[製造例1]
まず、ポリエチレンテレフタレート(PET)ペレット((株)ベルポリエステル製、銘柄IFG8L)と、PETペレットに対して0.012質量%の薄片状アルミニウム微粒子A(光反射性微粒子、一次粒子の平均径1μm、アスペクト比300、正反射率62.8%)とを、タンブラー混合器にて30分間混合して、表面に均一に薄片状アルミニウムが付着したPETペレットを得た。得られたペレットを、ストランドダイスを備えた二軸混練押出機のホッパーへ供給し、押出温度250℃で薄片状アルミニウムが練り込まれたマスターバッチを得た。得られたマスターバッチとPETペレット(銘柄IFG8L)とを1:2の割合で均一に混合した後、Tダイを備えた二軸押出機のホッパーに投入し、押出温度250℃で押し出して、厚み75μmのフィルムを製膜して、透明スクリーン1を得た。
真空蒸着によって成膜したAl/Ni/Al(膜厚20nm/20nm/20nm)積層薄膜を粉砕して、薄片状磁性微粒子(一次粒子の平均径:1.7μm、アスペクト比:28)を得た。バインダとして市販のUV硬化型樹脂(ポリマーアクリレート型)を用い、得られた磁性微粒子をUV硬化型樹脂中の固形分重量に対して1.2質量%添加し、分散液を得た。得られた分散液を、バーコーター(三井電気社製Table Coater Model TC−3)を用いて、A5版のPETフィルム(東洋紡社製2軸延伸PETフィルム、コスモシャインA4300、厚さ50μm)上に塗布し、塗膜(厚さ5μm)を形成して、成型した後、300mTの電磁石に通すことで磁場を印加した。磁場印加直後にUVを照射することで、磁性微粒子が特定の角度に配向した光散乱層を備える透明スクリーン2を得た。
透明視野角制御フィルムとして、リンテック株式会社製ウインコスビジョンコントロールフィルム(Y−2555)(視野角制御角度:25度以上55度以下)を用意した。
[実施例1]
図1に示す実施形態と同様にして映像投影システム1を作製した。具体的には、台上に上記で得た透明スクリーン1を配置し、透明スクリーンのフロント側(観察者側)に20cmの距離で離隔して、上記の透明視野角制御フィルムを配置した。また、透明スクリーンの表面での映像光の反射角度が透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように調節して、映像投影ユニット(キャノン(株)製WX450ST)を配置した。透明視野角制御フィルムの斜め上方から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、反射光は台上で不要な結像を起こさなかった。写真撮影の結果を図4に示した。
図2に示す実施形態と同様にして映像投影システム2を作製した。具体的には、台上に上記で得た透明スクリーン1を配置し、透明スクリーンのフロント側(観察者側)に上記の透明視野角制御フィルムを近接して配置した。また、透明スクリーンの表面での映像光の反射角度が透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように調節して、映像投影ユニット(キャノン(株)製WX450ST)を配置した。透明視野角制御フィルムの斜め上方から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、反射光は台上で不要な結像を起こさなかった。
透明スクリーン1の代わりに透明スクリーン2を用いた以外は、実施例1と同様にして映像投影システム3を作製した。透明視野角制御フィルムの斜め上方から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、反射光は台上で不要な結像を起こさなかった。
透明スクリーン1の代わりに透明スクリーン2を用いた以外は、実施例2と同様にして映像投影システム4を作製した。透明視野角制御フィルムの斜め上方から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、反射光は台上で不要な結像を起こさなかった。
台上に上記で得た透明スクリーン1を配置した。透明スクリーンの斜め上方から映像光を透明スクリーンに向けて投影したところ、透明スクリーンには明瞭な映像が結像し、反射光は台上で不要な結像を起こした。透明視野角制御フィルムを配置しなかったことで、台上への映像の映り込みが快適な視認の妨げとなった。写真撮影の結果を図5に示した。
12、22、32:透明視野角制御フィルム
13、23、33:映像投影ユニット
14、24、34:映像光の投影角度の範囲
15、25、35:映像光
16、26、36:反射光
17、27、37:視野角制御角度の範囲
18、28、38:観察者
19、29、39:透明スクリーンの直交面(垂線)
20、30:床
40:天井
α:透明スクリーンの直交面(垂線)に対して反射光の成す角度
β:透明視野角制御フィルムの直交面(垂線)に対して成す角度(視野角制限角度)
γ:透明スクリーンの直交面(垂線)に対して映像光の成す角度(映像光の投影角度)
Claims (10)
- 透明スクリーンと、前記透明スクリーンのフロント側に配置された映像投影ユニットと、前記透明スクリーンおよび前記映像投影ユニットの間に配置された透明視野角制御フィルムと、を備える映像投影システムであって、
前記透明スクリーンの前記透明視野角制御フィルム側の表面での映像光の反射角度が前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内となるように、前記映像投影ユニットが配置されており、
前記映像投影ユニットから投影された映像光が、前記透明スクリーン上に結像し、
前記透明スクリーンの前記透明視野角制御フィルム側の表面での反射光が、前記透明視野角制御フィルムによって散乱される、映像投影システム。 - 前記映像投影ユニットの映像光の投影角度の範囲の上限値が、前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度の範囲内である、請求項1に記載の映像投影システム。
- 前記透明視野角制御フィルムの視野角制御角度が、10度以上80度以下である、請求項1または2に記載の映像投影システム。
- 前記透明視野角制御フィルムは、視野角制御角度の範囲内の平行光線透過率が0%以上40%未満であり、かつ、視野角制御角度の範囲外の平行光線透過率が60%以上92%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとが積層体を構成している、請求項1〜4のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記積層体が、前記透明スクリーンと前記透明視野角制御フィルムとの間に透明層を含む、請求項5に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンのヘイズ値が35%以下である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンが、光反射性材料を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンが車両用部材の少なくとも一部である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の映像投影システム。
- 前記透明スクリーンが建物用部材の少なくとも一部である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の映像投影システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019064465A JP7134123B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 映像投影システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019064465A JP7134123B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 映像投影システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020166055A true JP2020166055A (ja) | 2020-10-08 |
JP7134123B2 JP7134123B2 (ja) | 2022-09-09 |
Family
ID=72714882
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019064465A Active JP7134123B2 (ja) | 2019-03-28 | 2019-03-28 | 映像投影システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7134123B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7493274B1 (ja) | 2022-12-22 | 2024-05-31 | シャンシィ ユニバーシティ | 液晶コヒーレント表示透明スクリーン及び液晶レーザー透明表示システム |
Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005107011A (ja) * | 2003-09-29 | 2005-04-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置 |
JP2017207586A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | Jxtgエネルギー株式会社 | 光学素子およびそれを備える映像投影システム |
JP2017211454A (ja) * | 2016-05-24 | 2017-11-30 | 大日本印刷株式会社 | スクリーン、映像表示装置 |
JP2017215605A (ja) * | 2012-06-06 | 2017-12-07 | 大日本印刷株式会社 | スクリーン、及びスクリーンの製造方法 |
WO2017221527A1 (ja) * | 2016-06-20 | 2017-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 透明スクリーン、及び、映像表示システム |
JP2018013787A (ja) * | 2015-12-02 | 2018-01-25 | Jxtgエネルギー株式会社 | 反射型透明スクリーンおよびそれを備えた画像投影装置 |
JP2018106138A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-07-05 | セントラル硝子株式会社 | 透明スクリーン |
-
2019
- 2019-03-28 JP JP2019064465A patent/JP7134123B2/ja active Active
Patent Citations (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005107011A (ja) * | 2003-09-29 | 2005-04-21 | Daicel Chem Ind Ltd | 反射スクリーン、それを用いた表示方法および表示装置 |
JP2017215605A (ja) * | 2012-06-06 | 2017-12-07 | 大日本印刷株式会社 | スクリーン、及びスクリーンの製造方法 |
JP2018013787A (ja) * | 2015-12-02 | 2018-01-25 | Jxtgエネルギー株式会社 | 反射型透明スクリーンおよびそれを備えた画像投影装置 |
JP2017207586A (ja) * | 2016-05-17 | 2017-11-24 | Jxtgエネルギー株式会社 | 光学素子およびそれを備える映像投影システム |
JP2017211454A (ja) * | 2016-05-24 | 2017-11-30 | 大日本印刷株式会社 | スクリーン、映像表示装置 |
WO2017221527A1 (ja) * | 2016-06-20 | 2017-12-28 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 透明スクリーン、及び、映像表示システム |
JP2018106138A (ja) * | 2016-12-14 | 2018-07-05 | セントラル硝子株式会社 | 透明スクリーン |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7493274B1 (ja) | 2022-12-22 | 2024-05-31 | シャンシィ ユニバーシティ | 液晶コヒーレント表示透明スクリーン及び液晶レーザー透明表示システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP7134123B2 (ja) | 2022-09-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6815952B2 (ja) | 反射型透明スクリーンの製造方法 | |
JP6133522B1 (ja) | 透明スクリーンおよびそれを備えた映像投影システム | |
US10488565B2 (en) | Dispersion liquid for forming transparent light scattering layer of transparent screen, transparent screen, and method for manufacture of transparent screen | |
JP6266844B2 (ja) | シート状透明積層体、それを備えた透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム | |
WO2016190137A1 (ja) | 透明積層体、それを備えた透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム | |
WO2017150408A1 (ja) | 映像投影システム | |
WO2020171167A1 (ja) | 映像投影システム | |
JP6313919B2 (ja) | 透明光散乱体、それを備えた反射型透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム | |
JP6691815B2 (ja) | 映像投影システム | |
WO2019159529A1 (ja) | 映像投影システム | |
JP7134123B2 (ja) | 映像投影システム | |
JP6765912B2 (ja) | 映像を投影可能な積層体、およびそれを備えた映像投影システム | |
JP2017027026A (ja) | ガラス複合体、それを備えた透明スクリーン、およびそれを備えた映像投影システム | |
WO2020116431A1 (ja) | 微粒子配向光反射制御フィルム | |
WO2020116428A1 (ja) | 微粒子配向透明フィルム | |
JP6691809B2 (ja) | 映像投影システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210922 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220613 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20220617 |
|
R155 | Notification before disposition of declining of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R155 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20220830 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7134123 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |