JP2020159820A - 回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法 - Google Patents

回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法 Download PDF

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Abstract

【課題】蒸気雰囲気中においても振動をロバストに測定可能な回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法を提供する。【解決手段】回転機械の回転体に設けられた動翼について、非接触センサを用いて動翼に対する距離に応じて連続的な電磁的信号を検出する。電磁的信号の発生時間を計測し、当該発生時間の変化量に基づいて、動翼の振動振幅を算出する。【選択図】図1

Description

本開示は、動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法に関する。
蒸気タービンやガスタービンのような回転機械では、信頼性向上を目的に、回転体上に設けられた動翼の振動特性を評価するための振動計測が行われる。この種の振動計測技術は様々あるが、その一つとして、テレメータ計測技術が知られている。テレメータ計測技術では、回転機械の動翼に応力を検出するためのひずみゲージを取り付け、運転中にひずみゲージで検出した結果を、無線通信によって外部に送ることで振動計測が行われる。テレメータ計測技術の課題としては、ひずみゲージを動翼に施工するが必要であることからコストが高くなりやすく、また外部への無線通信を行うための電力源(バッテリ)を動翼側に搭載する必要があることから、計測期間がバッテリの持続期間に制限されてしまい、長期にわたる計測が難しいことがある。
このようなテレメータ計測技術の課題を解決する手法として、回転体の周囲に存在する静止体にセンサを取り付け、動翼の振動を非接触方式で計測する非接触翼振動計測技術(BTT:Blade Tip Timing)がある(例えば特許文献1を参照)。
特表2013−541668号公報
非接触翼振動計測技術では、非接触センサとして主にレーザセンサもしくは光学式センサが採用される。この場合、レーザセンサから照射されるレーザの光路上を動翼が通過することで、動翼の通過タイミングを検出し、その時間的変化から振動計測が行われる。しかしながら、このようなレーザを用いた振動計測は、例えば、ガスタービン、航空機エンジン、ターボチャージャのような回転機械の動翼を流れる作動流体が空気や燃焼ガスであれば計測が可能であるものの、蒸気タービンのように作動流体が蒸気である環境では、蒸気の影響により光学式センサが動翼の通過を正常に検出することができない場合があり、安定して連続的な計測を行うことが難しいのが現状である。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、蒸気雰囲気中においても振動をロバストに測定可能な回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る回転機械の振動計測装置は上記課題を解決するために、
動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測装置であって、
前記動翼に対する距離に応じて連続的な電磁的信号を検出可能な非接触センサと、
前記電磁的信号の発生時間を計測可能なタイムカウンタと、
前記タイムカウンタで計測された前記発生時間の変化量に基づいて、前記動翼の振動振幅を算出する振動振幅算出部と、
を備える。
上記(1)の構成によれば、非接触センサによって動翼との距離に応じた連続的な電磁的信号が検出される。回転機械の運転中に検出された電磁的信号は、タイムカウンタによって発生時間が特定され、当該発生時間の変化量に基づいて動翼の振動振幅が算出される。このような構成を採用することで、例えば蒸気雰囲気中においてもロバストな振動計測が可能となる。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、
前記振動振幅から前記動翼に作用する振動応力を求めるための応力変換関数を、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に規定するデータベースを記憶する記憶部と、
前記電磁的信号に基づいて前記非接触センサと前記動翼との位置関係を推定する位置関係推定部と、
前記位置関係推定部で推定された前記位置関係に対応する前記応力変換関数を前記データベースから求め、前記応力変換関数に基づいて前記振動振幅に対応する前記振動応力を算出する振動応力算出部と、
を更に備える。
回転機械の運転状態によって動翼と非接触センサとの位置関係が変化することがある(例えば運転時に生じる発熱によって、回転機械の構成部材間に熱伸び差が生じることで、動翼と非接触センサとの距離が変化することがある)。上記(2)の構成では、非接触センサと動翼との位置関係毎に、振動振幅から動翼に作用する振動応力を求めるための応力変換関数が、予めデータベースとして規定される。そして、実測した電磁的信号に基づいて推定された位置関係に対応する応力変換関数をデータベースから特定することで、動翼と非接触センサとの位置関係が変化した場合においても、ロバストに振動応力を算出することができる。
(3)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、
前記データベースには、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に前記電磁的信号の波形が登録されており、
前記位置関係推定部は、前記非接触センサで検出された前記電磁的信号の波形を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する。
上記(3)の構成によれば、動翼と非接触センサとの位置関係毎に、電磁的信号の波形を登録しておくことで、実測した電磁的信号の波形をデータベースに照合することにより、動翼と非接触センサとの位置関係を的確に推定できる。
(4)幾つかの実施形態では上記(2)の構成において、
前記データベースには、前記回転機械の運転状態量と、前記非接触センサ及び前記動翼間の位置関係とが関連付けて登録されており、
前記位置関係推定部は、前記回転機械で検出された運転状態量を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する。
上記(4)の構成によれば、データベースに運転状態量と位置関係とを予め関連付けて登録しておくことで、回転機械で検出された運転状態量から位置関係を精度よく推定できる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか一構成において、
前記非接触センサは電磁式センサ又は渦電流式センサである。
上記(5)の構成によれば、電磁式センサ又は渦電流式センサのような非接触センサを用いて、ロバストな振動計測が可能である。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(5)のいずれか一構成において、
前記振動振幅算出部又は前記応力算出部の少なくとも一方の算出結果を出力可能に構成された出力部を更に備える。
上記(6)の構成によれば、振動振幅又は応力の少なくとも一方の算出結果が出力可能に構成される。出力部は、例えば、ディスプレイ等の表示装置のように人間の五感によって認識可能な態様とすることでオペレータなどの作業員が算出結果を把握可能に構成されてもよいし、制御信号や指令信号として出力することで他の装置で利用可能に構成されてもよい。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係る回転機械の振動計測方法は上記課題を解決するために、
動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測方法であって、
非接触センサを用いて、前記動翼に対する距離に応じて連続的な電磁的信号を検出する工程と、
前記電磁的信号の発生時間を計測する工程と、
前記発生時間の変化量に基づいて、前記動翼の振動振幅を算出する工程と、
を備える。
上記(7)の方法によれば、非接触センサによって動翼との距離に応じた連続的な電磁的信号が検出される。回転機械の運転中に検出された電磁的信号は、例えばタイムカウンタによって発生時間が特定され、当該発生時間の変化量に基づいて動翼の振動振幅が算出される。このような構成を採用することで、例えば蒸気雰囲気中においてもロバストな振動計測が可能となる。
(8)幾つかの実施形態では上記(7)の方法において、
前記振動から前記動翼に作用する応力を求めるための応力変換関数を、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に規定するデータベースを予め用意する工程と、
前記電磁的信号に基づいて前記非接触センサと前記動翼との位置関係を推定する工程と、
前記位置関係に対応する前記応力変換関数を前記データベースから求め、前記応力変換関数に基づいて前記振動振幅に対応する前記振動応力を算出する工程と、
を更に備える。
回転機械の運転状態によって動翼と非接触センサとの位置関係が変化することがある(例えば運転時に生じる発熱によって、回転機械の構成部材間に熱伸び差が生じることで、動翼と非接触センサとの距離が変化することがある)。上記(8)の構成では、非接触センサと動翼との位置関係毎に、振動振幅から動翼に作用する振動応力を求めるための応力変換関数が、予めデータベースとして規定される。そして、実測した電磁的信号に基づいて推定された位置関係に対応する応力変換関数をデータベースから特定することで、動翼と非接触センサとの位置関係が変化した場合においても、ロバストに振動応力を算出することができる。
(9)幾つかの実施形態では上記(8)の方法において、
前記データベースには、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に前記電磁的信号の波形が登録されており、
前記位置関係を推定する工程では、前記非接触センサで検出された前記電磁的信号の波形を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する。
上記(9)の構成によれば、動翼と非接触センサとの位置関係毎に、電磁的信号の波形を登録しておくことで、実測した電磁的信号の波形をデータベースに照合することにより、動翼と非接触センサとの位置関係を的確に推定できる。
(10)幾つかの実施形態では上記(8)の方法において、
前記データベースには、前記回転機械の運転状態量と、前記非接触センサ及び前記動翼間の位置関係とが関連付けて登録されており、
前記位置関係を推定する工程では、前記回転機械で検出された運転状態量を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する。
上記(10)の方法によれば、データベースに運転状態量と位置関係とを予め関連付けて登録しておくことで、回転機械で検出された運転状態量から位置関係を精度よく推定できる。
(11)幾つかの実施形態では上記(8)から(10)のいずれか一方法において、
前記データベースは、前記回転機械と同一又は類似の構成を有する試験機を用いた予備試験によって作成される。
上記(11)の方法によれば、上述の振動計測方法の実施に先立って、試験機を用いた予備試験を実施することで、信頼性の高いデータベースを構築できる。
(12)幾つかの実施形態では上記(11)の方法において、
前記予備試験は真空環境下で実施される。
上記(12)の方法によれば、雰囲気中に計測誤差に影響を及ぼす可能性が最も少なくなる真空環境下で予備試験を実施することで、より信頼性の高いデータベースを構築できる。
(13)幾つかの実施形態では上記(8)から(10)のいずれか一方法において、
前記データベースは数値シミュレーションによって作成される。
上記(13)の方法によれば、上述の振動計測方法の実施に先立って、例えばFEM解析のような数値シミュレーションを実施することで、信頼性の高いデータベースを構築できる。
(14)幾つかの実施形態では上記(7)から(13)のいずれか一方法において、
前記非接触センサは電磁式センサ又は渦電流式センサである。
上記(14)の方法によれば、電磁式センサ又は渦電流式センサのような非接触センサを用いて、ロバストな振動計測が可能である。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、蒸気雰囲気中においても振動をロバストに測定可能な回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係る振動計測装置の全体構成を示す模式図である。 図1の回転機械の概略断面図である。 動翼に加振力が付与されていない基準状態における、動翼と非接触センサとの位置関係、非接触センサで検出される電磁的信号、当該時間変化に基づいて生成されるTTL信号、及び、基準位置が回転数センサを通過する際に発生する基準信号をそれぞれ関連付けて示す図である。 動翼に加振力が付加されている振動状態において、動翼と非接触センサとの位置関係、非接触センサで検出される電磁的信号の時間変化、当該時間変化に基づいて生成されるTTL信号、及び、基準位置が回転数センサを通過する際に発生する基準信号をそれぞれ関連付けて示す図である。 動翼と非接触センサとの位置関係が変化した場合に、非接触センサで検出される電磁的信号が変化する様子を示している。 データベースを作成するための予備試験を実施する様子を示す模式図である。 データベースを作成するための予備試験を工程毎に示すフローチャートである。 データベースに登録された応力変換関数の一例である。 本発明の少なくとも一実施形態に係る振動計測方法を工程毎に示すフローチャートである。 回転体を周辺構成とともに軸方向から示す模式図である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
以下の実施形態に係る振動計測装置100は、例えば蒸気タービンのような回転機械1を計測対象とする。図1は本発明の少なくとも一実施形態に係る振動計測装置100の全体構成を示す模式図である。図2は図1の回転機械1の概略断面図である。
回転機械1は、回転体2と、回転体2の周囲に設けられた静止体4(図2を参照)と、を備える。回転体2は、例えばタービン軸(回転軸)であり、その径方向外側には、タービン翼である動翼6が設けられている。回転体2を囲む静止体4はケーシングであり、動翼6の外周が静止体4の内周と対向するように回転体2を収容する。回転機械1の運転時には、回転体2と静止体4との間に形成されるクリアランスに対して、蒸気等の作動媒体が導入されることで、回転体2が回転駆動される。
尚、動翼6は図1に示すように、回転体2の回転方向(周方向)に沿って複数配列されている。以下の説明において複数の動翼6を個々に区別して言及する場合には、符号6a、6b、6c、・・・を用いるが、これらをまとめて総称する場合には符号6を用いることとする。
振動計測装置100は、動翼6の振動を非接触で計測する非接触翼振動計測技術(BTT:Blade Tip Timing)を利用する装置である。動翼6の振動とは、回転体2の回転駆動時に、動翼6の回転体2に対する相対位置が、回転体2の停止時における動翼6の回転体2に対する相対位置から変位することである。振動計測装置100は、非接触センサ110と、回転数センサ120と、演算部130と、出力部140と、を備える。
非接触センサ110は、静止体4の所定位置に配置されるBTT計測センサである。非接触センサ110は、静止体4の内周面において、動翼6に対向するように設置される。非接触センサ110は、電磁式センサ又は渦電流式センサであり、回転駆動時に通過する動翼6との距離に対応する電磁的信号を検知する。
ここで図3は、動翼6に加振力が付与されていない基準状態における、動翼6と非接触センサ110との位置関係、非接触センサ110で検出される電磁的信号、当該時間変化に基づいて生成されるTTL信号、及び、基準位置Kが回転数センサ120を通過する際に発生する基準信号をそれぞれ関連付けて示す図である。図3(a)では、インテグラルシュラウド翼(ISB:Integral Shroud Blade)である動翼6が径方向外側からヘッド部が示されており、回転方向(周方向)に沿って配列された複数の動翼6に対して、静止体4側に設けられた非接触センサ110の計測範囲110aが部分的に交差する様子が示されている。
非接触センサ110では、回転機械1の運転時に近傍を通過する動翼6に対する距離に応じて電磁的信号が検出される。非接触センサ110で検知される電磁的信号は、図3(b)に示すように、複数の動翼6が非接触センサ110の近傍を次々に通過するタイミングに対応して周期的に変化する波形を示している。このような電磁的信号は、後に詳述するように、予めトリガレベルとして設定された閾値と比較されることで図3(c)に示すTTL信号に変換され、振動振幅の算出に用いられる。
尚、本実施形態では、動翼6がインテグラルシュラウド翼(ISB)である場合が例示されているが、動翼6の形状はこれに限られない。
図1に戻って、回転数センサ120は、回転体2の基準位置Kを検出することで、回転体2の回転数を検出する。より詳しくは、回転数センサ120は、回転体2が回転駆動された際に基準位置Kが通過する毎にパルス状の基準信号を出力することで、演算部130は当該基準信号に基づいて回転体2の周期を特定可能に構成される。
演算部130は、メモリ及びCPU(Central Processing Unit:中央演算装置)により構成される。演算部130は、専用のハードウェアにより実現されるものであっても、演算部130の機能を実現するためのプログラムをメモリにロードして実行することによりその機能を実現させるものであってもよい。
演算部130は、動翼6の振動振幅を算出する振動振幅算出部132と、動翼6と非接触センサ110との位置関係を推定する位置関係推定部133と、動翼6に作用する振動応力の算出を行う振動応力算出部134と、各種演算に必要な情報等を記憶する記憶部136と、を備える。
振動振幅算出部132は、非接触センサ110で検出された電磁的信号に基づいて動翼6の振動を算出する。振動振幅算出部132は、回転体2が回転し、回転体2に存在する基準位置Kが回転数センサ120の前を通過した際に回転数センサ120が出力するパルス状の基準信号の発生時間T0と、非接触センサ110で動翼6の通過時に出力される電磁的信号の発生時間(T1、T2、T3、・・・、T1’、T2’、T3’、・・・)との時間差ΔTを求めることにより、動翼6の振動振幅の算出を行う(動翼6の振動振幅が大きければ、基準信号T0と電磁的信号の発生時間との時間差も大きくなる)。
具体的に説明すると、振動振幅算出部132は、まず基準状態について非接触センサ110で検出された電磁的信号(図3(b)を参照)を取得し、予めトリガレベルとして設定された閾値を適用することでTTL信号(図3(c)を参照)を生成する。TTL信号は、電磁的信号のうち閾値を超えた範囲において所定レベルを有するパルス波形を有するように生成される。基準状態におけるTTL信号の発生時間(T1、T2、T3、・・・)は、例えばMHzオーダのタイムカウンタ137でカウントすることによって求められ、所定のメモリにTTL信号発生時刻として記録される。振動振幅算出部132は、このようなTTL信号の発生時間(T1、T2、T3、・・・)と基準信号の発生時間(T0)との時間差ΔT(T1−T0、T2−T0、T3−T0、・・・)に基づいて、基準状態における振動振幅を算出可能である。
図4は、動翼6に加振力が付加されている振動状態において、動翼6と非接触センサ110との位置関係、非接触センサ110で検出される電磁的信号の時間変化、当該時間変化に基づいて生成されるTTL信号、及び、基準位置Kが回転数センサ120を通過する際に発生する基準信号をそれぞれ関連付けて示す図である。
振動振幅算出部132は、振動状態(回転機械1の運転時を含む)における電磁的信号(図4(b)を参照)に、予めトリガレベルとして設定された閾値を適用することでTTL信号(図4(c)を参照)を生成する。TTL信号は、電磁的信号のうち閾値を超えた範囲において所定レベルを有するパルス波形を有するように生成される。振動状態におけるTTL信号の発生時間(T1’、T2’、T3’、・・・)は、例えばMHzオーダのタイムカウンタでカウントすることによって求められ、所定のメモリにTTL信号発生時刻として記録される。振動振幅算出部132は、このようなTTL信号の発生時間(T1’、T2’、T3’、・・・)と基準信号の発生時間(T0)との時間差ΔT(T1’−T0、T2’−T0、T3’−T0、・・・)に基づいて、振動状態における振動振幅を算出可能である。
尚、図4では、図3に示す基準状態と比較しやすいように、図3に示す基準状態に対応する各データを破線で重ねて示している。
このように振動振幅算出部132は、基準状態におけるTTL信号の発生時間(T1、T2、T3、・・・)及び振動状態におけるTTL信号の発生時間(T1’、T2’、T3’、・・・)と基準信号(T0)との時間差ΔT(T1−T0、T2−T0、T3−T0、・・・、T1’−T0、T2’−T0、T3’−T0,・・・)に基づいて、基準状態及び振動状態における動翼6の振動振幅をそれぞれ算出可能に構成される。尚、時間差ΔTに基づいて、動翼6の振動振幅を算出する方法は、例えば、公知の一点法を含む小数点法や多点法などを用いればよい。一点法は、一つの非接触センサ110を静止体4に配置し、動翼6が非接触センサ110を通過する時間差を計測して動翼6の振動振幅を再現する方法である。多点法は多数の非接触センサ110を静止体4に配置し、動翼6が個々の非接触センサ110を通過するときの時間を計測して動翼6の振動波形を再現する方法である。
ここで回転機械1の運転中に、回転体2、静止体4及び動翼6等の各構成要素間に熱伸び差が生じることで、計測対象となる動翼6と非接触センサ110との位置関係が変化することがある。図5は動翼6と非接触センサ110との位置関係が変化した場合に、非接触センサ110で検出される電磁的信号が変化する様子を示している。図5(a)は、動翼6と非接触センサ110の位置関係が軸方向に沿って変化することで、4つの位置関係A、B、C、Dを取りうることを示しており、図5(b)は図5(a)の各位置関係に対応する電磁的信号を示している。
前述したようにTTL信号を生成するために用いられる閾値は、トリガレベルである一定値として予め設定されるが、図5に示すように、動翼6と非接触センサ110との位置関係が変化すると、電磁的信号との相対的関係が変化し、同じ振動であっても、異なる振動計測結果となってしまう。本実施形態では、後述の計測方法を採用することで、このような課題を解決可能である。
図1に戻って位置関係推定部133は、基準状態で非接触センサ110で検出された電磁的信号に基づいて、非接触センサ110と動翼6との位置関係を推定する。本実施形態では、動翼6と非接触センサ110との位置関係毎に、電磁的信号の波形を後述するデータベース135に登録しておくことで、実測した電磁的信号の波形をデータベース135に照合することにより、動翼6と非接触センサ110との位置関係を的確に推定できる。
振動応力算出部134は振動振幅算出部132で算出された振動振幅に基づいて、動翼6に作用する振動応力を算出する。このような振動応力の算出は、詳しくは後述するが、データベース135に登録された応力変換関数を用いて、振動振幅算出部132で算出された振動振幅を振動応力に変換することにより行われる。
記憶部136は、例えばハードディスクやメモリなどの記憶装置から構成され、振動計測に必要な各種情報が記憶される。記憶部136には、このような記憶情報の一つとして、振動計測に用いられるデータベース135が記憶され、必要に応じて適宜読み出し可能に構成される。
尚、出力部140は例えばディスプレイ等であり、振動振幅算出部132及び応力算出部134等の算出結果を表示することで、オペレータに把握させるためのものである。
<データベースの作成方法>
ここで、記憶部136に記憶されるデータベース135の具体的な作成方法とその内容について説明する。ここではまず、データベース135の作成方法の一つとして、計測対象である回転機械1と同一、又は、類似する試験機を用いた予備試験を実施することにより、データベース135を作成する場合について説明する。図6はデータベース135を作成するための予備試験を実施する様子を示す模式図であり、図7はデータベース135を作成するための予備試験を工程毎に示すフローチャートである。
まず予備試験に使用する試験機1’を用意する(ステップS100)。試験機1’は計測対象である回転機械1と同一、又は、類似する構成を有する。すなわち試験機1’は、計測対象である回転機械1そのものを用いてもよいし、それと同等と見なせる程度の類似構成を有する他の回転機械を用いてもよい。尚、以下の説明では試験機1’を回転機械1と区別して示し、また試験機1’は、回転機械1が備える回転体2及び動翼6にそれぞれ対応する回転体2’及び動翼6’を備えるとして述べる。
続いてステップS101で用意した試験機1’を、真空チャンバ(不図示)内に設置する(ステップS101)。真空チャンバは、試験機1’の全体を収容可能なケーシングであり、ポンプ等によって内部を減圧可能に構成される。
続いて、試験機1’の動翼6’の周囲に非接触センサ110A〜110Dを設置する(ステップS102)。この非接触センサ110A〜110Dは、前述の振動計測装置100が備える非接触センサ110と同一又は類似のものである。非接触センサ110A〜110Dの設置位置は、図5を参照して前述した動翼6と非接触センサ110との位置関係A〜Dに対応するように設定される。すなわち予備試験では、実機である回転機械1において動翼6及び非接触センサ110の位置関係がどのように変化するかに基づいて非接触センサ110の設置位置が決定される。
このような非接触センサ110の設置関係の決定は、例えば実機である回転機械1において、運転中に非接触センサ110と動翼6’との位置関係がどのように変化するかを予測して行われる。例えば、実際の回転機械1では運転中に発生する熱量によって、回転体2、静止体4及び動翼6間に熱伸び差が生じることによって、非接触センサ110と動翼6との位置関係が変化することがある。ステップS102では、このような実機に生じる熱伸び差の向きや量を考慮して非接触センサ110A〜110Dの設置位置A〜Dの選定が行われる。
尚、本実施形態では非接触センサ110と動翼6との間における熱伸び差に着目して設置位置A〜Dの選定を行っているが、これに代えて又は加えて、動翼6と非接触センサ110との位置関係が変化する要因を広く考慮することができる。
続いて試験機1’の動翼6’に対して、応力を測定するためのひずみゲージ150を設置する(ステップS103)。ひずみゲージ150の検出信号は、例えばテレメータ又はスリップリングを介して静止側に取り出し可能に構成される。本実施形態ではテレメータ計測が行われるため、駆動用電源となるバッテリ(不図示)もまた試験機1’の回転体2’に設置される。そのため、ひずみゲージ150による検出は、バッテリに駆動用電力が残存している期間に限定されるが、予備試験はデータベース135の作成時に一時的に実施される試験であるため、問題となることはない。
続いて真空チャンバを減圧することにより、試験機1’の周辺雰囲気を真空状態にする(ステップS104)。そして真空雰囲気中において試験機1’の回転体2’を回転させる(ステップS105)。このように予備試験では、実機を用いた振動計測とは異なり、真空状態で実施されることで蒸気のような計測に影響を与える要因が排除された環境下で実施される。
続いて非接触センサ110A〜110Dの検出値をそれぞれ計測することにより、基準状態(加振力が付与されていない状態)における位置関係A〜Dに対応する電磁的信号の時間変化を取得する(ステップS106)。このように取得された各電磁的信号は、それぞれ対応する位置関係A〜Dに関連付けて記録される(ステップS107)。
続いて回転中の動翼6’に対して加振装置を用いて加振力を付与し、動翼6’を強制的に振動させる(ステップS108)。このような振動状態(加振力が付与されている状態)において非接触センサ110A〜110Dの検出値を取得し(ステップS109)、位置関係A〜Dに対応する振動振幅を算出する(ステップS110)。
尚、非接触センサ110A〜110Dの検出値に基づく振動振幅の算出方法については、前述の振動振幅算出部132で用いられる算出方法と同様である。
続いて振動状態(加振力が付与されている状態)においてひずみゲージ150の検出値を取得し(ステップS111)、ステップS110で算出された位置関係A〜Dに対応する振動振幅に関連付けて記録する(ステップS112)。
続いてステップS107及びS112の記録内容を、データベース135として記憶部136に登録する。これによりデータベース135には、図6に示すように、(i)非接触センサ110と動翼6との位置関係A〜D、(ii)各位置関係A〜Dにおける非接触センサ110で検出された電磁的信号の時間変化、(iii)各位置関係A〜Dにおける振動振幅と振動応力との関係がそれぞれ登録され、データベース135が完成する。
ここで図8はデータベース135に登録された応力変換関数の一例である。この例では、各位置関係A〜Dにおいて振動振幅と振動応力との関係を規定する応力変換関数FA〜FDが一次関数として示されている。この場合、応力変換関数FA〜FDの傾きαA〜αDは、振動振幅を振動応力に変換するための応力変換係数に相当する。
尚、上記説明ではデータベース135を予備試験に基づいて作成する場合について述べたが、これに代えて、データベース135の各登録内容を、例えばFEM解析のような数値シミュレーションに基づいて作成してもよい。この場合、予備試験の実施が不要となるため、作業コストの低減に有利である。
<振動計測方法>
続いて上記構成を有する振動計測装置100によって実施される振動計測方法について説明する。図9は本発明の少なくとも一実施形態に係る振動計測方法を工程毎に示すフローチャートである。
まず回転機械1を運転し(ステップS200)、非接触センサ110で検出された電磁的信号を取得する(ステップS201)。ここで回転機器1は前述したように例えば蒸気タービンであり、動翼6が蒸気雰囲気中で回転した状態で、非接触センサ110による電磁的信号の検出が行われる。
続いてステップS201で取得した電磁的信号に基づいて、動翼6と非接触センサ110との位置関係を推定する(ステップS202)。ステップS202における位置関係の推定は、ステップS201で取得された電磁的信号に含まれる波形を、データベース135に登録された波形と比較することにより行われる。
尚、ステップS202における位置関係推定部133による位置関係の推定は、実機である回転機械1で予め取得された運転状態量と位置関係との相関関係を用いて行ってもよい。運転状態量は、回転機械1に設置された各種センサによって検出可能な任意のパラメータであってよく、例えば静止体4のケーシング温度である。この場合、実機である回転機械1を用いて試験運転を行うことで、運転状態量であるケーシング温度と、静止体4及び動翼6間における熱伸び差とをそれぞれ実測し、これらを関連付けてデータベース135に登録する。そして推定実施時には、回転機械1に設置されたセンサ(不図示)によって運転状態量(ケーシング温度)を取得し、当該運転状態量に対応する静止体4及び動翼6間における熱伸び差を、データベース135から読み出すことにより求める。そして当該熱伸び差から幾何学的演算によって、静止体4及び動翼6間における位置関係が求められる。この態様では、データベース135に予め登録された相関関係に基づいて位置関係を求めることで、精度のよい位置関係の推定が可能となる。特にデータベース135に登録する相関関係を、測定対象となる回転機械1を用いた実機試験によって取得することで、回転機械1の固有特性をも加味した精度のよい推定が可能となる。
続いてステップS201で取得された電磁的信号の発生時間(T1’、T2’、T3’,・・・)と基準信号の発生時間(T0)との時間差ΔT(T1’−T0、T2’−T0、T3’−T0,・・・)に基づいて、動翼6の振動振幅を算出する(ステップS2035)。このような動翼6の振動振幅の算出は、図4を参照して上述したように、電磁的信号を、予めトリガレベルとして設定された閾値と比較することでTTL信号に変換し、当該TTL信号の発生時間と基準信号の発生時間とによって求められる時間差ΔTに基づいて行われる。
尚、図9ではステップS203はステップS202の後に実施されているが、ステップS202と同時に実施されてもよいし、ステップS202より前に実施されてもよい。
続いて振動応力算出部134は、データベース135に基づいて、ステップS202で推定された位置関係に対応する応力変換関数Fを求める(ステップS204)。図6のデータベース135のうち項目(iii)には、位置関係毎に、振動振幅から振動応力を算出するための応力に変換するための応力変換関数が登録されている(詳しくは図8を参照)。ステップS204では、このようなデータベース135を参照することで、ステップS202で推定された位置関係に対応する応力変換関数を求める。本実施形態では、応力変換関数は一次関数で規定されるため、その傾きは応力変換係数に相当する。
続いて振動応力算出部134は、ステップS204で求めた応力変換関数Fを用いて、ステップS203で算出された振動振幅に対応する振動応力を算出する(ステップS205)。このように動翼6と非接触センサ110との位置関係の推定結果から求められた応力変換関数Fを用いて振動応力を算出することで、動翼と非接触センサ110との間に熱伸び差等によって位置関係が変化した場合であっても、ロバストな計測が可能となる。
そして、振動振幅や振動応力の算出結果は、例えばディスプレイのような出力部140に出力される(ステップS206)。尚、ステップS206では出力部140への出力に代えて又は加えて、算出結果を他の装置に入力して各種制御に利用してもよい。
尚、回転体2上には回転方向(周方向)に沿って複数の動翼6a、6b、6c、・・・が配列されているが、上述の振動計測は、各動翼6に対してそれぞれ実施される。この場合、各動翼6a、6b、6c、・・・は回転数センサの検出値に基づいて識別されてもよい。
図10は回転体2を周辺構成とともに軸方向から示す模式図である。回転体2上に設けられた各動翼6a、6b、6c、・・・の設置位置は、回転体2上の基準位置Kに対する各動翼6a、6b、6c、・・・の角度Φと、回転数センサ120に対する非接触センサ110の取付角度θ(設計値)によって特定される。そのため、非接触センサ110による電磁的信号の検出とともに、回転数センサ120による回転数検出を実施することで、基準位置Kの通過タイミングに基づいて、非接触センサ110で検出された電磁的信号に含まれる各波形成分が、どの動翼6a、6b、6c、・・・に対応するものであるかを特定できる。これにより、各動翼6a、6b、6c、・・・に対応する波形成分を用いて上述の振動計測方法を実施することで、各動翼6a、6b、6c、・・・における振動計測を個別に実施することもできる。
以上説明したように上述の実施形態によれば、非接触センサ110によって動翼6との距離に応じた連続的な電磁的信号が検出される。回転機械の運転中に検出された電磁的信号は、タイムカウンタによって発生時間が特定され、当該発生時間の変化量に基づいて動翼の振動振幅が算出される。このような構成を採用することで、例えば蒸気雰囲気中においてもロバストな振動計測が可能となる。
本発明の少なくとも一実施形態は、動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測装置、及び、振動計測方法に利用可能である。
1 回転機械
2 回転体
4 静止体
6 動翼
6 動翼
100 振動計測装置
110 非接触センサ
120 回転数センサ
130 演算部
132 振動振幅算出部
133 位置関係推定部
134 振動応力算出部
135 データベース
136 記憶部
137 タイムカウンタ
140 出力部
150 ひずみゲージ

Claims (14)

  1. 動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測装置であって、
    前記動翼に対する距離に応じて連続的な電磁的信号を検出可能な非接触センサと、
    前記電磁的信号の発生時間を計測可能なタイムカウンタと、
    前記タイムカウンタで計測された前記発生時間の変化量に基づいて、前記動翼の振動振幅を算出する振動振幅算出部と、
    を備える、回転機械の振動計測装置。
  2. 前記振動振幅から前記動翼に作用する振動応力を求めるための応力変換関数を、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に規定するデータベースを記憶する記憶部と、
    前記電磁的信号に基づいて前記非接触センサと前記動翼との位置関係を推定する位置関係推定部と、
    前記位置関係推定部で推定された前記位置関係に対応する前記応力変換関数を前記データベースから求め、前記応力変換関数に基づいて前記振動振幅に対応する前記振動応力を算出する振動応力算出部と、
    を更に備える、請求項1に記載の回転機械の振動計測装置。
  3. 前記データベースには、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に前記電磁的信号の波形が登録されており、
    前記位置関係推定部は、前記非接触センサで検出された前記電磁的信号の波形を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する、請求項2に記載の回転機械の振動計測装置。
  4. 前記データベースには、前記回転機械の運転状態量と、前記非接触センサ及び前記動翼間の位置関係とが関連付けて登録されており、
    前記位置関係推定部は、前記回転機械で検出された運転状態量を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する、請求項2に記載の回転機械の振動計測装置。
  5. 前記非接触センサは電磁式センサ又は渦電流式センサである、請求項1から4のいずれか一項に記載の回転機械の振動計測装置。
  6. 前記振動振幅算出部又は前記応力算出部の少なくとも一方の算出結果を出力可能に構成された出力部を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載の回転機械の振動計測装置。
  7. 動翼が設けられた回転体を備える回転機械の振動計測方法であって、
    非接触センサを用いて、前記動翼に対する距離に応じて連続的な電磁的信号を検出する工程と、
    前記電磁的信号の発生時間を計測する工程と、
    前記発生時間の変化量に基づいて、前記動翼の振動振幅を算出する工程と、
    を備える、回転機械の振動計測方法。
  8. 前記振動から前記動翼に作用する応力を求めるための応力変換関数を、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に規定するデータベースを予め用意する工程と、
    前記電磁的信号に基づいて前記非接触センサと前記動翼との位置関係を推定する工程と、
    前記位置関係に対応する前記応力変換関数を前記データベースから求め、前記応力変換関数に基づいて前記振動振幅に対応する前記振動応力を算出する工程と、
    を更に備える、請求項7に記載の回転機械の振動計測方法。
  9. 前記データベースには、前記非接触センサと前記動翼との位置関係毎に前記電磁的信号の波形が登録されており、
    前記位置関係を推定する工程では、前記非接触センサで検出された前記電磁的信号の波形を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する、請求項8に記載の回転機械の振動計測方法。
  10. 前記データベースには、前記回転機械の運転状態量と、前記非接触センサ及び前記動翼間の位置関係とが関連付けて登録されており、
    前記位置関係を推定する工程では、前記回転機械で検出された運転状態量を前記データベースに照合することにより前記位置関係を推定する、請求項8に記載の回転機械の振動計測方法。
  11. 前記データベースは、前記回転機械と同一又は類似の構成を有する試験機を用いた予備試験によって作成される、請求項8から10のいずれか一項に記載の回転機械の振動計測方法。
  12. 前記予備試験は真空環境下で実施される、請求項11に記載の回転機械の振動計測方法。
  13. 前記データベースは数値シミュレーションによって作成される、請求項8から10のいずれか一項に記載の回転機械の振動計測方法。
  14. 前記非接触センサは電磁式センサ又は渦電流式センサである、請求項7から13のいずれか一項に記載の回転機械の振動計測方法。
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