JP2020152682A - 非乳化型化粧料組成物 - Google Patents

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Yuki Tanabe
勇輝 田辺
真樹 松尾
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真樹 松尾
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Abstract

【課題】(i)良好なハリ感を与え、(ii)塗布後に適度な保湿感を与え、(iii)剤のなじみが良く、さらに(iv)塗布中のベタつきが低減された、非乳化型化粧料組成物を提供する。【解決手段】本発明の非乳化型化粧料組成物は、成分A:アクリル系アニオン性ポリマー、成分B:多価アルコール、成分C:ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、成分D:ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン、成分E:水、を含有する。【選択図】なし

Description

本発明は、非乳化型化粧料組成物に関する。
シワやたるみが気になる使用者などを対象とした皮膚化粧料として、肌にハリ感および保湿感を与える皮膚化粧料が研究・開発されている。例えば、特許文献1は、肌にハリ感を与える成分として、平均分子量1000〜5000のポリエチレングリコール(PEG)を開示している。また、特許文献2は、ハリ感を向上させる成分として、常温で液状の高級アルコールを開示している。
特開2012−197253号公報 特開2005−053879号公報
しかし、PEGは水溶性が高いため、PEGを配合した製剤は、塗布中のベタつきが顕著になる場合がある。また、高級アルコールを配合した製剤に関しては、塗布後に油膜感が残り、みずみずしさを感じない傾向がある。さらに、高級アルコールを配合する製剤は乳化型製剤となるため、みずみずしさを向上させようとしても限界がある。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、(i)良好なハリ感を与え、(ii)塗布後に適度な保湿感を与え、(iii)剤のなじみが良く、さらに(iv)塗布中のベタつきが低減された、非乳化型化粧料組成物を提供することにある。
本発明者らが鋭意検討した結果、(i)アクリル系アニオン性ポリマー、(ii)多価アルコール、(iii)ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、(iv)ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン、ならびに(v)水、を含有させた非乳化型の組成物によって、上記の課題を解決できるという新規な知見が見出された。
すなわち、本発明の非乳化型化粧料組成物は、以下の発明を包含する。
(1)下記成分A、下記成分B、下記成分C、下記成分D、および下記成分Eを含有する、非乳化型化粧料組成物。
成分A:アクリル系アニオン性ポリマー
成分B:多価アルコール
成分C:ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル
成分D:ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン
成分E:水。
(2)下記成分Fをさらに含有する、(1)に記載の非乳化型化粧料組成物。
成分F:数平均分子量10000〜30000のポリエチレングリコール。
(3)上記成分Aが、カルボキシビニルポリマーおよび/またはアルキル変性カルボキシビニルポリマーである、(1)または(2)に記載の非乳化型化粧料組成物。
(4)上記成分Cが、オキシプロピレンの平均付加モル数が9〜14であるポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルである、(1)〜(3)のいずれかに記載の非乳化型化粧料組成物。
(5)上記成分Dが、ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシランである、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の非乳化型化粧料組成物。
(6)炭化水素油、シリコーン油、エステル油、炭素数が12〜24の脂肪族アルコール、炭素数が12〜24の脂肪酸および植物油の合計含有量が、0.1質量%以下である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の非乳化型化粧料組成物。
本発明によれば、(i)良好なハリ感を与え、(ii)塗布後に適度な保湿感を与え、(iii)剤のなじみが良く、さらに(iv)塗布中のベタつきが低減された、非乳化型化粧料組成物が提供される。
以下、本発明の実施の形態の一例について詳細に説明するが、本発明は、これらに限定されない。
本明細書において特記しない限り、数値範囲を表す「A〜B」は、「A以上、B以下」を意味する。本明細書において特記しない限り、成分の含有量を表す質量%は、非乳化型化粧料組成物全体の質量を100質量%とした値である。
本発明の非乳化型化粧料組成物では、(i)アクリル系アニオン性ポリマー、(ii)多価アルコール、(iii)ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル、ならびに(iv)ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーンを配合することによって、従来技術の短所を克服した。これは単なる例示であるが、各成分による作用効果を簡潔に説明すると、以下のようになる。
1.アクリル系アニオン性ポリマー(成分A)を配合ことにより、ハリ感が与えられる。
2.多価アルコール(成分B)を配合することにより、塗布後の保湿感が与えられる。
3.ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル(成分C)を配合することにより、製剤のなじみを改善できる。
4.ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン(成分D)を配合することにより、製剤の塗布中のベタつきを抑制し得る。
5.任意成分ではあるが、数平均分子量10000〜30000のポリエチレングリコール(成分F)をさらに配合すると、製剤の塗布後のベタつきが低減されるので、より好ましい。
〔各成分〕
以下、本発明の非乳化型化粧料組成物に含まれる、各成分について順に説明する。
[成分A:アクリル系アニオン性ポリマー]
成分Aは、アクリル系アニオン性ポリマーである。成分Aは、肌にハリ感を与える機能を有している。成分Aは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
成分Aとしては、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステルなどのアクリロイル基および/またはメタクリロイル基を有するモノマーに由来する構成単位を有するポリマーが挙げられる。成分Aとしては、例えば、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体)、アクリル酸アルキルコポリマー、(アクリレーツ/イタコン酸ステアレス−20)コポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ステアレス−20)クロスポリマー、(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス−25)コポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸ヒドロキシアルキル)コポリマー、(アクリレーツ/ネオデカン酸ビニル)クロスポリマー、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマーなどが挙げられる。成分Aは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
上記成分Aは、塩基性物質で中和して用いられてもよい。塩基性物質としては、例えば、トリエタノールアミン、モノエタノールアミンなどのアルカノールアミン;アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機塩基;アルギニンなどの塩基性アミノ酸などが挙げられる。また、塩基性物質の添加量は、上記成分Aを中和するのに充分な量であり、これら成分の種類や使用量に応じて適宜配合すれば良い。
成分Aは、なじみの良さに優れ、皮膜感がないという観点から、好ましくは、カルボキシビニルポリマーおよび/またはアルキル変性カルボキシビニルポリマーである。カルボキシビニルポリマーとは、主としてアクリル酸の重合体を指す。アルキル変性カルボキシビニルポリマーとは、主としてアクリル酸とメタクリル酸アルキルの共重合体を指す。カルボキシビニルポリマーおよび/またはアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
カルボキシビニルポリマーおよびアルキル変性カルボキシビニルポリマーは、市販品を容易に入手することができる。カルボキシビニルポリマーの好ましい市販品としては、例えば、「カーボポール934」、「カーボポール940」、「カーボポール941」、「カーボポール980」、「カーボポール981」、「カーボポール1342」、「カーボポール2984」、「カーボポールUltrez 10」、「カーボポールETD 2050」(いずれも日本ルーブリゾール株式会社);「AQUPEC HV−501」、「AQUPEC HV−504」、「AQUPEC HV−505」、「ハイビスワコー104」、「ハイビスワコー105」(いずれも和光純薬工業株式会社)などが挙げられる。アルキル変性カルボキシビニルポリマーの好ましい市販品としては、例えば、「PEMULEN TR−1」、「PEMULEN TR−2」、「カーボポールETD 2020」、「カーボポールULTREZ 20」(いずれも日本ルーブリゾール株式会社)などが挙げられる。
本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Aの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、好ましくは0.01〜0.5質量%であり、より好ましくは0.02〜0.3質量%であり、さらに好ましくは0.02〜0.05質量%である。上記含有量が0.01質量%以上であることにより、ハリ感がより一層向上する。上記含有量が0.5質量%以下とすることにより、皮膜感が強くなりすぎる傾向を抑制できる。また、上記含有量が0.5質量%以下であることにより、剤の伸びが良好となり、剤によれが生じる(ゲル状の塊の触感を与える)ことを抑制できる。
[成分B:多価アルコール]
成分Bは、多価アルコールである。成分Bは、製剤の塗布後における保湿感を与える機能を有している。成分Bは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
成分Bとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール(1,2−プロパンジオール)、1,3−プロパンジオール、イソプレングリコール、ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール(1,3−ブタンジオール)、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、グリセリン(1,2,3−プロパントリオール)、ジグリセリン、ポリグリセリン、ソルビトール、マルチトール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド、ポリオキシプロピレンメチルグルコシドなどが挙げられる。中でも、炭素数3〜6のプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、イソプレングリコールが好ましい。
本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Bの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、好ましくは3.0〜30.0質量%であり、より好ましくは5.0〜15.0質量%である。上記含有量が3.0質量%以上であることにより、より一層保湿感を与えられる。上記含有量が30.0質量%以下であることにより、塗布中のベタつきをより一層抑制できる。
[成分C:ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル]
成分Cは、ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルである。成分Cは、製剤になじみの良さを与える機能を有している。成分Cは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。なお、「なじみがよい」とは、剤を塗布する際に、比較的早く剤による滑りが感じられなくなり、剤が肌に浸透したように感じられることをいう。
ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテルとは、ジグリセリンのポリアルキレングリコールエーテル(ジグリセリンにアルキレンオキシドを付加重合して得られるエーテル)である。上記アルキレングリコールとしては、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコールが挙げられる。成分Cにおける、アルキレンオキシドの平均付加モル数は9〜14が好ましい。
成分Cとしては、オキシプロピレンの平均付加モル数が9〜14(より好ましくは、14)であるポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルが好ましい。
成分Cとしては、市販品を用いることもできる。このような市販品の例としては、商品名「SY−DP9」(PPG−9ジグリセリル)、商品名「SY−DP14」(PPG−14ジグリセリル)(いずれも阪本薬品工業)が挙げられる。
本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Cの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、好ましくは0.1〜10.0質量%であり、より好ましくは0.2〜5.0質量%であり、さらに好ましくは0.5〜3.0質量%である。上記含有量が0.1質量%以上であることにより、剤のなじみをさらに向上させることができる。上記含有量が10.0質量%以下とすることにより、塗布後のカサつきをより一層防止でき、保湿感が向上する。
[成分D:ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン]
成分Dは、ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーンである。成分Dは、製剤の塗布中のベタつきを抑制する機能を有している。特に、成分Dは、成分Bにより生じるベタつきを効果的に抑制できる。成分Dは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Dの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、好ましくは0.1〜3.0質量%であり、より好ましくは0.3〜2.5質量%である。上記含有量が0.1質量%以上であることにより、製剤の塗布中のベタつきをより一層抑制することができる。上記含有量が3.0質量%以下とすることにより、塗布時のすべり感を抑制でき、剤のなじみがより一層良好となる。
成分Dとしては、例えば、下記式(1)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2020152682
式(1)中、R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子または置換基であり、同一であっても異なっていてもよい。ただし、R、R、RおよびRのうち少なくとも1つは、ポリエーテル鎖を含む置換基である。
ポリエーテル鎖を含む置換基以外の置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基などのアルキル基;ビニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基などのアルケニル基;フェニル基、キシリル基などのアリール基;ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基;3−クロロプロピル基などのハロゲン化アルキル基;メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基などの有機基が挙げられる。中でも、アルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
ポリエーテル鎖を含む置換基とは、ポリオキシアルキレン鎖を含む置換基であり、例えば、下記式(2)で表される置換基が挙げられる。
−(OROR ・・・(2)。
式(2)中、Rは、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基であり、より好ましくはエチレン基またはプロピレン基であり、さらに好ましくはエチレン基である。(OR)は、オキシエチレン単位であることが好ましい。すなわち、ポリエーテル鎖を含む置換基は、ポリエチレングリコール鎖(ポリオキシエチレン鎖)を含む置換基であることが好ましい。なお、ポリエーテル鎖は、互いに異なる炭素数のアルキレン基から形成されていてもよく、例えば、オキシエチレン単位とオキシプロピレン単位を含んでいてもよい。
式(2)中、nは、オキシアルキレン単位の平均付加モル数であり、特に限定されないが、5〜100が好ましく、10〜30がより好ましい。なお、成分Dとして含まれるポリエーテル変性シラン中の全てのポリエーテル鎖についての、オキシアルキレン単位の平均付加モル数は、特に限定されないが、5〜150が好ましく、20〜50がより好ましい。
式(2)中、Rは、水素原子または置換基である。置換基は、特に限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘプチル基、オクチル基などのアルキル基が好ましい。より好ましくは、Rは、メチル基である。
成分Dとしては、下記式(3)で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 2020152682
式(3)中、R、R、RおよびRは、それぞれ、水素原子または置換基であり、同一であっても異なっていてもよい。R、R、RおよびRは、好ましくはアルキル基であり、より好ましくはメチル基である。RおよびRは、同一であっても異なっていてもよく、好ましくは炭素数1〜4のアルキレン基であり、より好ましくはエチレン基、プロピレン基であり、さらに好ましくはエチレン基である。lおよびmは、それぞれ、オキシアルキレン単位の平均付加モル数であり、同一であっても異なっていてもよく、特に限定されないが、好ましくは5〜100であり、より好ましくは10〜30である。また、lとmの和(l+m)は、特に限定されないが、好ましくは5〜150であり、より好ましくは20〜50である。
成分Dは、市販品を用いることもできる。このような市販品としては、例えば、東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「DOW CORNING 2501 COSMETIC WAX」(ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシラン)などが挙げられる。なお、ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシランは、上記式(3)において、R、R、R、Rがいずれもメチル基であり;R、Rがいずれもエチレン基であり;l、mがいずれも18である。
[成分E:水]
成分Eは、水である。成分Eは特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Eの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、好ましくは60.0〜90.0質量%である。
[成分F(任意成分):ポリエチレングリコール]
本発明の非乳化型化粧料組成物は、成分F:数平均分子量が10000〜30000であるポリエチレングリコールを含有していることが好ましい。成分Fは、製剤の塗布後のベタつきをより一層抑制する機能を有している。特に、成分Fは、成分Bにより生じるベタつきを効果的に抑制できる。このため、特に乾いた使用感が求められる場合には、成分Fを配合することが好ましい。一方、しっとりとした使用感が強く求められる場合には、成分Fは配合しなくてもよい。成分Fの数平均分子量は、10000〜20000であることがより好ましい。成分Fは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
本発明の非乳化型化粧料組成物において、成分Fの含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、0.01〜0.5質量%が好ましく、0.05〜0.4質量%がより好ましく、0.1〜0.3質量%がさらに好ましい。上記含有量が0.01質量%以上であることにより、製剤の塗布後のベタつきをより一層抑制することができる。上記含有量が0.5質量%以下とすることにより、製剤の塗布中のベタつきをより一層抑制することができる。
[その他の任意成分]
本発明の非乳化型化粧料組成物は、成分F以外にも、さらなる任意成分を含有していてよい。このような任意成分の例としては、低級アルコール;紫外線吸収剤;粉体;酸化防止剤;防腐剤(メチルパラベンなど);香料;着色剤;キレート剤;清涼剤;増粘剤;ビタミン類;中和剤;アミノ酸;pH調整剤;美白剤;抗炎症剤;消臭剤;動植物抽出物;金属封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩など)などの添加剤が挙げられる。これらの任意成分は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
〔剤型、製造方法および用途〕
本発明の非乳化型化粧料組成物は、乳化されていない非乳化の組成物である。
本発明の非乳化型化粧料組成物の剤型としては、例えば、化粧水(ローション)、美容液(セラム)、ジェルなどが挙げられる。
本発明の非乳化型化粧料組成物は、非乳化組成物であり、炭化水素油、シリコーン油、エステル油、炭素数が12〜24の脂肪族アルコール、炭素数が12〜24の脂肪酸および植物油からなる群より選ばれる油性成分を実質的に含まないことが好ましい。
本発明の非乳化型化粧料組成物に含まれている炭化水素油、シリコーン油、エステル油、炭素数が12〜24の脂肪族アルコール、炭素数が12〜24の脂肪酸および植物油の合計含有量は、本発明の非乳化型化粧料組成物100質量%中、0.1質量%以下であることが好ましい。合計含有量が0.1質量%以下ならば、製剤の油っぽさを抑制し、より一層のみずみずしさを与えることができる。
本発明の非乳化型化粧料組成物は、常法に則って製造することができる。一例としては、上記の各成分を混合し、パドルミキサーなどで攪拌する方法が挙げられる。
本発明の非乳化型化粧料組成物の用途は、特に限定されないが、皮膚化粧料が好ましく、より具体的には、例えば、スキンケア化粧料である(保湿化粧料、美白化粧料、アクネケア用化粧料、アンチエージング化粧料(しわ抑制、たるみ抑制などを目的とする化粧料)など)。上記組成物は、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨などでありうる。
本発明の非乳化型化粧料組成物を適用する部位は、特に限定されない。一例として、上記組成物の適用部位は、顔(額、目元、目じり、頬、口元など)、腕、肘、手の甲、指先、足、膝、かかと、首、脇、背中などである。
上記各項目で記載した内容は、他の項目においても適宜援用できる。本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。したがって、異なる実施形態にそれぞれ開示されている技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても、本発明の技術的範囲に含まれる。
本明細書中に記載された学術文献および特許文献のすべてが、本明細書中において参考文献として援用される。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例のみに限定されるものではない。なお、下記の実施例および比較例における配合量および含有量は、純分に換算した量(質量%)である。なお、各実施例または比較例で調製した非乳化型化粧料組成物の全質量を100質量%とする。
〔実施例1〜23、比較例1〜4〕
表1〜3の組成に従って、各成分を混合・攪拌して、実施例1〜23、比較例1〜6に係る非乳化型化粧料組成物を調製した。
表1〜3中、主な成分の詳細は以下の通りである。
・カルボキシビニルポリマー:LUBRIZOL社製、商品名「CARBOPOL 980」
・アルキル変性カルボキシビニルポリマー:LUBRIZOL社製、商品名「PEMULEN TR−1」
・ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル:坂本薬品工業社製、商品名「SY−DP14T」
・ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシラン:東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「DOW CORNING 2501 COSMETIC WAX」。
〔評価項目〕
各実施例および各比較例で得られた非乳化型化粧料組成物を、前腕部内側に塗布し、手でなじませた。各化粧料組成物の塗布中の肌の「ベタつきのなさ」および「なじみの良さ」、ならびに、塗布後の肌の「ハリ感」および「保湿感」を、以下の基準で評価した。評価は、専門評価員3名がそれぞれ行った。
(ベタつきのなさの評価基準)
○(良好):べたつきが全く感じられない。
△(実用可能):わずかにべたつきを感じるが、実用上不快感がない。
×(不良):明らかにべたつきが感じられ、実用上不快である。
(なじみのよさの評価基準)
○(良好):滑り感がなくなるまでの時間が短い。
△(実用可能):滑り感がなくなるまである程度時間がかかるが、実用上許容範囲内である。
×(不良):滑り感がなくなるまでに、実用上時間がかかりすぎる。
(ハリ感の評価基準)
○(良好):明らかなハリ感が感じられる。
△(実用可能):わずかにハリ感が感じられる。
×(不良):ハリ感が全く感じられない。
なお、上記評価においては、肌が伸ばされるような感触(肌がピンと張るような感触)がある場合に「ハリ感が感じられる」と評価した。
(保湿感の評価基準)
○(良好):肌が明らかしっとりとしたと感じられる。
△(実用可能):肌がわずかにしっとりとしたと感じられる。
×(不良):肌がしっとりとしたと感じられない。
Figure 2020152682
Figure 2020152682
Figure 2020152682
〔結果〕
実施例1および比較例1の比較から、成分Aを含有させることにより、ハリ感が得られることが判る。実施例6および比較例2の比較から、成分Bを含有させることにより、塗布後の保湿感が得られることが判る。実施例12および比較例3の比較から、成分Cを含有させることにより、剤のなじみが良くなることが判る。実施例16および比較例4の比較から、成分Dの含有量を含有させることにより、塗布中のベタつきを抑制できることが判る。実施例20〜23から、任意成分Fを含有させることにより、塗布後のベタつきをより一層抑制できることが判る。
なお、実施例1〜8、10〜15、17〜19、21、23で得られた非乳化型化粧料組成物は、塗布後の肌のベタつきが全く感じられなかった。このため、さらっとした使用感触を求める使用者にとって、特に好ましい使用感触であった。実施例9、16、20、22は、塗布後の肌にわずかにベタつきが感じられるものであったが、実用上不快感がないレベルであった。
実施例1、2、4、6〜23で得られた非乳化型化粧料組成物は、塗布中に剤のよれ(ゲル状の塊が感じられること)が全くなく、優れた塗布感触であった。実施例3、5は、塗布中にわずかなゲル状の塊が感じられたものの、実用上不快感がないレベルであった。
〔処方例〕保湿ジェル
カルボキシビニルポリマー 0.35質量%
グリセリン 5.00質量%
ジグリセリン 1.50質量%
ジプロピレングリコール 5.00質量%
イソプレングリコール 1.50質量%
PPG−14ジグリセリル 1.50質量%
トリメチルグリシン 3.00質量%
ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシラン 1.50質量%
PEG20000 0.30質量%
PEG1500 1.50質量%
キサンタンガム 0.03質量%
メチルパラベン 0.20質量%
フェノキシエタノール 0.30質量%
1,2−オクタンジオール 0.10質量%
オクトキシグリセリン 0.05質量%
香料 0.05質量%
水酸化カリウム 適量
水 残部
合計 100質量%

Claims (6)

  1. 下記成分A、下記成分B、下記成分C、下記成分D、および下記成分Eを含有する、非乳化型化粧料組成物。
    成分A:アクリル系アニオン性ポリマー
    成分B:多価アルコール
    成分C:ポリオキシアルキレンジグリセリルエーテル
    成分D:ポリエーテル変性シランおよび/またはポリエーテル変性シリコーン
    成分E:水
  2. 下記成分Fをさらに含有する、請求項1に記載の非乳化型化粧料組成物。
    成分F:数平均分子量10000〜30000のポリエチレングリコール
  3. 前記成分Aが、カルボキシビニルポリマーおよび/またはアルキル変性カルボキシビニルポリマーである、請求項1または2に記載の非乳化型化粧料組成物。
  4. 前記成分Cが、オキシプロピレンの平均付加モル数が9〜14であるポリオキシプロピレンジグリセリルエーテルである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非乳化型化粧料組成物。
  5. 前記成分Dが、ビスPEG−18メチルエーテルジメチルシランである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非乳化型化粧料組成物。
  6. 炭化水素油、シリコーン油、エステル油、炭素数が12〜24の脂肪族アルコール、炭素数が12〜24の脂肪酸および植物油の合計含有量が、0.1質量%以下である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非乳化型化粧料組成物。
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