JP2020142320A - 振れ止め装置、振れ止め装置を備えた研削盤及び振れ止め装置の制御方法 - Google Patents

振れ止め装置、振れ止め装置を備えた研削盤及び振れ止め装置の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】工作物の加工状態に応じて変化する、砥石等から工作物へ付与される付勢力に対応させて工作物を付勢する支持部の付勢力を高精度に制御でき、且つ低コストである振れ止め装置、振れ止め装置を備えた研削盤及び振れ止め装置の制御方法を提供する。【解決手段】振れ止め装置10は、支持部20と、ピストン部32と、所定の流量の流体が供給されると所定の流量Qに応じた付勢力Fでピストン部32及び支持部20を工作物Wの外周面Waに向かう方向に付勢する後方付勢室33と、を備えるシリンダ装置30と、流体供給装置80から供給される流体を所定の流量Qに調整してシリンダ装置30の後方付勢室33に供給するアクティブ流量制御弁ユニット40と、所定の流量Qに対応する制御指令値tに基づいて、アクティブ流量制御弁ユニット40を制御する制御装置70と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、振れ止め装置、振れ止め装置を備えた研削盤及び振れ止め装置の制御方法に関する。
従来、研削盤や旋盤といった軸線回りに回転する軸状の工作物の外周面を加工する工作機械においては、工作物に押し当てられた刃物や砥石の付勢力又は工作物の自重等によって、工作物が撓み、軸線が振れる(偏心する)虞がある。このため、軸線が振れないよう工作物の回転を許容した接触状態において、工作物の外周面を、刃物や砥石の付勢力等に対向する方向から押し当てて支持し、工作物の回転軸線の振れを抑制する振れ止め装置がある。
例えば、公知の振れ止め装置の一例としては油圧シリンダを用いたものがある。この場合、一定圧の油圧を油圧シリンダに給排することにより、ピストンが往復動する。ピストンには支持軸が一体的に連結され、支持軸には、例えば、ラックが形成されている。また、ラックと噛合するようピニオンが形成された軸状の支持部材が支持軸と直交して配置される。このような構成により、ピストンが往復動すると、ピニオンがラックと噛合する支持部材が軸線周りに回転する。そして、支持部材の回転は、ボールねじ機構によって軸線方向への往復動に変換され、先端の支持部(シュー)を工作物の外周面に押し当てて工作物を支持する。
また、別の例として下記特許文献1に記載される振れ止め装置もある。特許文献1に記載の振れ止め装置では、パルスモータを利用し、パルスモータの駆動力をねじ機構に伝達させ、ねじ機構に連動する支持部(シュー)を工作物の外周面に所定の付勢力で押し当てて工作物を支持する。
特許第2546062号公報
しかしながら、上述の油圧シリンダを用いた振れ止め装置では、ラック、ピニオン、及びボールねじ機構等、複数のねじ機構を備えておりコストが高くなるという課題がある。また、上述したように一定の油圧の供給によってピストンを付勢するものが多い。このため、工作物の加工箇所及び加工状態等により刻々変化する刃物や砥石から工作物へ付与される付勢力に対応して対向する付勢力を精度よく制御できない。これにより、砥石から工作物へ付与される付勢力と、対向する支持部の付勢力との間のバランスが崩れ、回転する工作物の軸線が振れる(偏心する)虞がある。
これに対し、特許文献1の振れ止め装置では、パルスモータの回転駆動力を、複雑な送りねじ機構を介して軸方向の力に変換する。その際、軸方向の力が、刃物や砥石から工作物へ付与される付勢力と対向するとともに付勢力の大きさと釣り合うようパルスモータの回転駆動力を調整することで精度のよい制御ができる。しかしながら、特許文献1の振れ止め装置では、パルスモータ自体や、パルスモータの回転制御及び複雑な送りねじ機構等により、さらにコストが高くなるという課題がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、工作物の加工状態に応じて変化する、砥石等から工作物へ付与される付勢力に対応させて工作物を付勢する支持部の付勢力を高精度に制御でき、且つ低コストである振れ止め装置、振れ止め装置を備えた研削盤及び振れ止め装置の制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る振れ止め装置は、軸線回りに回転する工作物の外周面を支持することにより前記工作物の前記軸線の振れを抑制する。振れ止め装置は、前記工作物の外周面を支持する支持部と、前記支持部と連結され往復動可能なピストン部と、前記ピストン部と隣接して設けられ所定の流量の流体が供給されると前記所定の流量に応じた付勢力で前記ピストン部及び前記支持部を前記工作物の外周面に向かう方向に付勢する後方付勢室と、を備えるシリンダ装置と、流体供給装置から供給される前記流体を前記所定の流量に調整して前記シリンダ装置の前記後方付勢室に供給するアクティブ流量制御弁ユニットと、前記所定の流量に対応する制御指令値に基づいて、前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御する制御装置と、を備える。
上記より、振れ止め装置では、流体がシリンダ装置の後方付勢室に供給される際、アクティブ流量制御弁ユニットによって所定の流量に調整されたのち後方付勢室に供給される。これにより、シリンダ装置のピストン部と連結される支持部は、流体圧により工作物の外周面方向に向かって付勢され移動する。そして、支持部は、流体供給装置から供給された流体の所定の流量に応じた所望の付勢力で工作物の外周面を付勢することができる。
このように、振れ止め装置では、アクティブ流量制御弁ユニットによって後方付勢室に供給される流体の流量を調整することにより、支持部が工作物の外周面を付勢するときの付勢力が精度よく制御できる。即ち、従来技術のように、高価な送りねじ機構、ボールねじ機構及びパルスモータ等を用いずとも、流体の流れを簡易で安価なアクティブ流量制御弁ユニット及びシリンダ装置を用いて制御することで、支持部が工作物を付勢する付勢力を高精度に制御できるので、低コストな振れ止め装置が得られる。
また、本発明に係る研削盤は、上述した振れ止め装置と、砥石車と、を備える。振れ止め装置は、前記支持部が、前記工作物を挟んで前記砥石車と対向して配置された状態で、前記砥石車により研削される工作物の軸線の振れを抑制する。前記制御装置は、研削加工時において前記砥石車が前記工作物を付勢する第一付勢力に基づいて前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御し、前記支持部によって前記工作物を第二付勢力で付勢し支持する。これにより、上述した低コストな振れ止め装置を備える低コストな研削盤が得られる。
また、本発明に係る上記振れ止め装置の制御方法は、前記振れ止め装置が、前記支持部の変位量を検出する変位センサ、及び前記支持部が前記工作物の外周面を支持する際に、前記工作物の外周面から前記支持部が受ける反力の大きさを検出する荷重センサの少なくとも一方を備える。そして、前記制御方法は、前記変位センサ及び前記荷重センサの少なくとも一方のデータに基づいて、前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御する。このような、低コストな振れ止め装置の制御方法により、支持部が工作物の外周面を付勢するときの付勢力を低コストで且つ精度よく制御できる。
第一実施形態の振れ止め装置の模式図である。 図1におけるアクティブ流量制御弁ユニットの断面図である。 図1の振れ止め装置の支持部が工作物から離間した状態の図デアル。 図1における電磁制御弁が第二位置に切り替えられ状態を説明する図である。 第一実施形態に係る振れ止め装置を備えた研削盤の平面図である。 各研削プロセスにおける時間に対する砥石台位置を説明するグラフである。 各研削プロセスにおける砥石車の切込み速度を示すグラフである。 各研削プロセスにおける砥石車の目標研削力を示すグラフである。 振れ止め装置の制御装置により制御される作動のフローチャートである。 変形例3のアクティブ流量制御弁ユニットを説明する図である。 第二実施形態の振れ止め装置を説明する図である。
<1.第一実施形態>
(1−1.概要)
以下、第一実施形態の振れ止め装置10について、図面を参照しつつ説明する。振れ止め装置10は、例えば、軸状の工作物Wが工作機械に支持され、軸線回りに回転しながら外周面Waが例えば砥石車、切削刃具等の加工工具によって加工される際、工作物Wの外周面Waを所定の付勢力で付勢し支持することにより、工作物Wの軸線の振れ(偏心)を抑制する装置である。
このとき、振れ止め装置10の適用が可能な工作機械としては、例えば、後に説明する研削盤がある。また、研削盤に限らず、旋盤にも適用可能である。さらには、軸状の工作物Wを軸線回りに回転させながら、外周面又は内周面を所定の加工工具によって加工する工作機械であればどのようなものにも適用可能である。
(1−2.振れ止め装置10)
まず、第一実施形態の振れ止め装置10について、図面を参照して説明する。図1の模式図に示すように、振れ止め装置10は、支持部20、シリンダ装置30、アクティブ流量制御弁ユニット40、変位センサ50、荷重センサ60、制御装置70及び油圧ポンプである流体供給装置80を備える。
図1に示すように、支持部20は、一例として軸状に形成され、先端部21が、軸線回りに回転する工作物Wの外周面Waを所定の付勢力で付勢して支持する。このとき、先端部21は通常、「シュー」と呼称される工作物Wの外周面Waとの接触部位である。以降においては、先端部21をシュー21と呼称する。シュー21は、工作物Wの外周面Waと接触した状態で工作物Wの回転を、摺動させながら許容しつつ、工作物Wに所定の付勢力Fの付与が可能となっている。付勢力Fは、支持部20の軸線方向に沿った方向、即ち、工作物Wの軸線と直交する方向への付勢力であり、後述するシリンダ装置30に供給される流体の作用によって生成される。
図1に示すように、シリンダ装置30は、有底筒状のボデー31、ボデー31の内部に往復動可能に収容されるピストン部32、流体が流入出する後方付勢室33及び前方付勢室34を備える。ピストン部32は、ボデー31内において軸線方向に往復動可能に配置される。ピストン部32は、円柱状に形成された本体部32a、本体部32aの両端面(図1において左右端面)の各中央から突設される第一突部32b(図1左側)、及び第二突部32c(図1右側)を備える。
本体部32aは、本体部32aの外周面とボデー31の内周面31aとの間が液密で、且つ内周面31aに対して軸線方向に相対移動可能となるよう外周面が、シール部材等を介してボデー31の内周面31aに嵌合される。図3に示すように、第一突部32bの端面32b1(図1の左側)は、ピストン部32が左方向に移動されたとき、ボデー31の底面31bと当接して、ピストン部32の移動を規制する。
第二突部32cは、第一突部32bの端面32b1がボデー31の底面31bと当接した停止位置においても、ボデー31の右側端面からさらに右方に突出して形成される。そして、第二突部32cの端部は、支持部20の左側端部と一体移動可能となるよう連結される。第二突部32cと支持部20との接合部近傍の外周面には鍔部32eが立設される。鍔部32eは、図1に示すように、第二突部32cの外周面全周に形成されてもよいし、外周面の一部のみに設けられてもよい。
なお、鍔部32eは、第二突部32cと支持部20との連結部近傍でなくとも、第二突部32c側及び支持部20側の任意の位置に形成しても良い。そして、鍔部32eのピストン部32側の端面には、後に詳述する変位センサ50の測定面32e1が設けられる。ただし、この態様に限らず、測定面32e1は、鍔部32eの支持部20側の端面に設けてもよい。
図1に示すように、後方付勢室33は、ピストン部32(本体部32a)の左側でピストン部32(本体部32a)と隣接して設けられる。後方付勢室33は、ピストン部32の本体部32aの左側端面と、ボデー31の内周面31aと、ボデー31の底面31bとに囲まれ形成される閉塞空間である。後方付勢室33は、ボデー31内に配置されるピストン部32の軸線方向への往復動によって容積が変動する。
また、後方付勢室33は、内部に流体が供給される場合において、流体が流入する入口孔33a、及び流体が流出する出口孔33bを備える。本実施形態では、入口孔33aは、ボデー31の底面31bに貫通し形成される。このとき、入口孔33aは、ピストン部32が図1における左側に移動し、第一突部32bの端面32b1が底面31bに当接してピストン部32の軸線方向の移動が規制される移動規制状態においても、端面32b1が入口孔33aを塞ぐことがないように底面31bに形成される。
また、本実施形態において出口孔33bは、ボデー31の側面の内周面と外周面とを貫通して形成される。このとき、ピストン部32の第一突部32bの端面32b1がボデー31の底面31bと当接する移動規制状態においても、出口孔33bは、後方付勢室33内に配置されるよう形成される。
後方付勢室33は、所定の流量Q(図略)の流体が後述する第一流路40aの一部(上流側流路に相当)を通って入口孔33aから供給されると、所定の流量Qに応じた付勢力Fでピストン部32及び支持部20を工作物Wの外周面Waに向かう方向(図1において右方向)に付勢する。
換言すると、後方付勢室33に所定の流量Qの流体が供給されると、後方付勢室33内の流体の圧力は、所定の流量Qに応じた圧力Pr(図略)となる。このため、ピストン部32には、後方付勢室33の圧力Prに応じた付勢力Fが生じ、ピストン部32及び支持部20を工作物Wの外周面Waに向かう方向に付勢力Fで付勢する。
また、前方付勢室34は、ピストン部32を挟んで後方付勢室33の反対側、つまり、ピストン部32(本体部32a)の図1における右側で本体部32aと隣接し設けられる。前方付勢室34は、ピストン部32の本体部32aの右側端面、ボデー31の内周面31a、挿通孔31dが形成された底面31c及び第二突部32cによって囲まれ形成される閉塞空間である。前方付勢室34は、ボデー31内におけるピストン部32の軸線方向への往復動によって容積が変動する。
なお、図示はしないが、このとき、挿通孔31dの内周面と、挿通孔31dに挿通される第二突部32cの外周面との間は、液密で且つ第二突部32cとボデー31とが軸線方向に相対移動可能となるよう例えばゴム製のシール部材が介在している。シール部材は、例えばオイルシールである。ただし、シール部材は、オイルシールに限らず、Oリングであってもよい。
また、シール部材は、挿通孔31dの内周面と第二突部32cの外周面との間にグリスを介在させるだけでもよい。さらには、挿通孔31dの内周面と第二突部32cの外周面との間はシール部材を備えていなくてもよい。つまり、挿通孔31dの内周面と第二突部32cの外周面との間には、若干の隙間があってもよい。この態様によっても、前方付勢室34に流入した流体の作用によって、前方付勢室34の圧力が短時間であっても所定の圧力以上となれば、ピストン部32は、工作物Wから離間する方向に移動することができる。
前方付勢室34は、前方付勢室34内への流体の流入及び排出が兼用で行われる入出口34aを一つだけ備える。入出口34aは、ピストン部32の移動によって容積が変動する前方付勢室34内に常に配置されるようボデー31の側面を貫通して形成される。
次に、主に流体の流量を制御するアクティブ流量制御弁ユニット40について説明する。アクティブ流量制御弁ユニット40は、図1に示すように、第一流路40a(一部が本発明の上流側流路(一方)に相当する)、第二流路40b(本発明の下流側流路(他方)に相当する)、第三流路40c(本発明の上流側流路(一方の流路)に相当する)、第四流路40d(本発明の上流側流路(一方の流路)に相当する)及び前方流路40eを備える。
さらに、アクティブ流量制御弁ユニット40は、アクティブ流量制御弁41、第一固定絞り42、第二固定絞り43(本発明の固定絞りに相当する)、第一逆止弁44、第二逆止弁45及び第三逆止弁46(本発明の逆止弁に相当する)を備える。このように形成されるアクティブ流量制御弁ユニット40は、シリンダ装置30の後方付勢室33に所定の流量Qの流体を供給することで、ピストン部32に連結される支持部20を作動させ、シュー21によって工作物Wを所定の付勢力Fで付勢し支持する。
第一流路40aは、図1に示すように、電磁制御弁47と後方付勢室33に形成された入口孔33aとを接続する流路である。また、第二流路40b(下流側流路に相当)は、電磁制御弁47と後方付勢室33に形成された出口孔33bとを接続する流路である。第一流路40a及び第二流路40bは、図1に示す電磁制御弁47を作動させることにより接続先が流体供給装置80(油圧ポンプ)とタンク91(ドレン)との間で切替えられる。
図1に示すように、電磁制御弁47において、第一流路40aと流体供給装置80とが接続される制御位置を第一位置Po1とする。また、図4に示すように、電磁制御弁47において、第二流路40bと流体供給装置80とが接続される制御位置を第二位置Po2とする。なお、電磁制御弁47は、ソレノイド及びコイルばねによって、ポートの位置の切替えが行なわれる公知の4ポート2位置制御弁である。よって、詳細な説明については省略する。
第一流路40aは、電磁制御弁47側から後方付勢室33に向って順番に、流路の分岐点である第一分岐点40a1及び第二分岐点40a2を備える。第三流路40c(上流側流路に相当)は、一端が第一分岐点40a1に接続される。また、第二分岐点40a2には、第四流路40d(上流側流路に相当)の一端が接続される。
そして、後に詳述するアクティブ流量制御弁41が第三流路40cの他端と第四流路40dの他端との間に配置され両他端の間を連通させる。また、第一固定絞り42が、第三流路40c上に配置される。また、第二逆止弁45が、第四流路40d上に配置される。このとき、第二逆止弁45は、アクティブ流量制御弁41から第二分岐点40a2に向かって流れる流体の流れのみを許容するよう配置される。
第二固定絞り43(固定絞りに相当)は、第二流路40b(下流側流路に相当)において後方付勢室33の出口孔33bの近傍に配置される。また、第三逆止弁46(逆止弁に相当)は、第二流路40bにおいて、第二固定絞り43よりさらに下流側(後方付勢室33から離間する側)に配置される。第三逆止弁46は、流体の後方付勢室33からの排出のみを許容するよう配置される。さらに、第二流路40bは、第三逆止弁46よりさらに下流側(後方付勢室33から離間する側)に、流路の分岐点である第三分岐点40b1(分岐部に相当する)を備える。
第三分岐点40b1は、前方流路40eを介して前方付勢室34の入出口34aと接続される。これにより、第三逆止弁46(逆止弁)は、第二流路40b(下流側流路)における第二固定絞り43(固定絞り)と第三分岐点40b1(分岐部)との間に配置されることとなる。
上述したように、アクティブ流量制御弁41は、第三流路40cの他端と第四流路40dの他端との間に配置される。アクティブ流量制御弁41は、流体供給装置80から後方付勢室33に供給される流体の流量を、アクティブ流量制御弁41が備えるダイアフラム41aを変位させることによって所望の流量に調整する。
詳細には、制御装置70が、所定の流量に対応する制御指令値tに基づいてアクティブ流量制御弁41を制御し、後方付勢室33に供給する流体の流量を所定の流量に調整する。このとき、制御指令値tと流量との関係は、予め制御装置70の記憶部(図略)が備えている。
図2に示すように、アクティブ流量制御弁41は、ダイアフラム41a、筒状のハウジング41b、アクチュエータ41c、流体貯留室41d、流体供給室41e、弁座41f、及び流体貯留室41dと流体供給室41eとの間を連通させる第一連通通路41g及び第二連通通路41hを備える。上述したように、アクティブ流量制御弁41は、第三流路40cと第四流路40dとの間に配置され、上流側流路の一部を形成する。
筒状のハウジング41bは、何れも有底筒状に形成される図2において下方の第一ハウジング41b1及び上方の第二ハウジング41b2を備える。第一ハウジング41b1は、内部に上述した流体貯留室41dを備える。また、第一ハウジング41b1の図2における左方の壁には、流入孔48を備える。流入孔48は、流体貯留室41dから外方に貫通され形成される。流入孔48は、電磁制御弁47の位置が第一位置Po1(図1の状態)にあるとき、第三流路40c及び第一流路40aの一部を介して油圧ポンプである流体供給装置80と接続される。
第一ハウジング41b1の流体貯留室41d内には、アクチュエータ41cが収容される。本実施形態においては、アクチュエータ41cは、第一ハウジング41b1とボイスコイルモータ49(以降、VCM49とのみ記載する)によって構成される。VCM49は、第一ハウジング41b1の内周面に固定される固定子74及び固定子74に対し、図1の上下方向に移動可能な可動子75を備える。
ボイスコイル(図略)に電流を流すと、ボイスコイルには、図2における上下方向のいずれか一方の方向に推力が生じる。また、上記と逆向きの電流を流すことにより、図2の上下方向のいずれか他方の方向に推力が生じる。なお、VCM49は公知の電磁式リニアモータであるので、これ以上の詳細な説明については省略する。アクチュエータ41cのVCM49は、図略のドライバを介して制御装置70と接続される。制御装置70の制御指令値tに基づいて、VCM49が作動し、可動子75が上下方向に駆動される。
第二ハウジング41b2は、内部に前述した流体供給室41eを備える。第二ハウジング41b2の図2における上方の底壁には、弁座41fを備える。弁座41fには、上端面の中央から図2における上方に向って流出孔85が外方と貫通して形成される。流出孔85は、後方付勢室33と、第四流路40d及び第一流路40aの一部を介して接続される。これにより、流体供給室41eが後方付勢室33と連通される。
流体貯留室41dと流体供給室41eとの間には、弁体であるダイアフラム41aが介在する。ダイアフラム41aは、ハウジング41b内の空間を流体貯留室41dと流体供給室41eとに区画する。第一連通通路41g及び第二連通通路41hは、それぞれ流体貯留室41d及び流体供給室41eの側壁に貫通して設けられるとともに、図2に示すように、外方の端部同士が接続されて、流体貯留室41dと流体供給室41eとの間を連通させる。これにより、流入孔48を通過して流体貯留室41dに流入した流体は、第一連通通路41g及び第二連通通路41hを通過し流体供給室41eにも供給される。
ダイアフラム41aは、外周部が第一ハウジング41b1の外周部と第二ハウジング41b2の外周部との間に挟み込まれることによりハウジング41bに固定される。これにより、ダイアフラム41aは、図2において上側の面が弁座41fと所定の隙間Dを隔てて対向し、隙間Dによって絞りを形成する。
ダイアフラム41aは、図2において下側の面の略中央部が、VCM49の可動子75の上端面に接合され固定される。これにより、VCM49に通電がされ、可動子75が上下に作動するとダイアフラム41aの中央部が可動子75の移動に伴って、上下方向に制御指令値tの分だけ変位する。これにより、所望の流量の流体が、流体供給室41eから隙間D、流出孔85、第四流路40d及び第一流路40aの一部を介して後方付勢室33に供給される。
図1に示す変位センサ50は、支持部20及びピストン部32の変位量を検出する。従って、変位センサ50は、支持部20と相対移動するよう、例えば、シリンダ装置30のボデー31の外周面に固定される。これにより、変位センサ50は、ピストン部32の第二突部32cの外周面に形成される鍔部32e(測定面32e1)のボデー31に対する相対位置(変位)を検出する。変位センサ50は、図略のアンプを介して制御装置70と接続される。制御装置70は、変位センサ50が検出した検出データを、アンプ(図略)を介して取得する。
なお、このとき、変位センサ50は、どのようなタイプのセンサでもよい。変位センサ50は、例えば作動変圧器式、ポテンショメータ、渦電流式、電磁誘導式、磁気式、光学式等のどのようなセンサであってもよい。従って、測定面32e1は、選択したセンサの計測方法に応じて好ましい形状で形成される。
荷重センサ60は、例えば公知の歪ゲージである。荷重センサ60は、支持部20又は第二突部32cの外周面に貼付される。本実施形態では、第二突部32cの外周面に貼付される。これにより、荷重センサ60は、支持部20が工作物Wの外周面Waを付勢し支持する際に、工作物Wの外周面Waから支持部20が受ける反力の大きさ、即ち、支持部20が工作物Wの外周面Waを付勢する付勢力Fの大きさを検出することができる。
なお、本実施形態の振れ止め装置10が適用される工作機械が、例えば、研削盤とする場合、砥石車が工作物Wを研削するとき、工作物Wが砥石車から受ける付勢力を第一付勢力F1とすると、第一付勢力F1の付勢方向は、一例として工作物Wの軸線に対して直交するとともに、水平方向であるものとする。荷重センサ60は、図略のアンプを介して制御装置70と接続される。制御装置70は、荷重センサ60が検出した検出データを、アンプを介して取得する。
制御装置70は、上述したように、所定の流量に対応する制御指令値tに基づいて、アクティブ流量制御弁41のVCM49を制御し、アクティブ流量制御弁ユニット40を流動する流体の流量を制御する。詳細については後に述べるが、このとき、制御装置70は、制御指令値tの大きさを、変位センサ50及び荷重センサ60が検出する検出データに基づき決定する。
(1−3.研削盤)
次に、上記振れ止め装置10を備えた工作機械を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。以降において、振れ止め装置10を備えた工作機械として、例えば研削盤を例に挙げ説明する。なお、工作機械としては、上述したように、研削盤の他、例えば、旋盤等も適用できる。
本実施形態の研削盤100の全体構成について、図5を参照して説明する。図5は、研削盤100の平面図である。図5に示すように、研削盤100は、ベッド110、主軸台120、心押台130、砥石支持装置140、上記で説明した振れ止め装置10及び主に研削盤100の作動の制御を行なう制御装置170を備える。なお、制御装置170は、振れ止め装置10が備える制御装置70と相互にデータ通信が行えるように構成されている。
ベッド110は、床上に配置され、上面には、一対の砥石台用ガイドレール111が、図5の左右方向(Z軸方向)に延在する。一対の砥石台用ガイドレール111は、砥石支持装置140の砥石台トラバースベース141が摺動可能なレールである。また、一対の砥石台用ガイドレール111の図5における下側には、主軸台120が摺動可能な一対の第一ガイドレール112が、図5の左右方向(Z軸方向)に延在する。また、図5において、一対の第一ガイドレール112の右側には、心押台130を摺動可能とする一対の第二ガイドレール113が、図5の左右方向(Z軸方向)に延在する。
また、ベッド110には、一対の砥石台用ガイドレール111の間に、砥石台トラバースベース141を図5の左右方向に駆動する砥石台用Z軸ボールねじ114が配置される。砥石台用Z軸ボールねじ114の端部には、砥石台用Z軸ボールねじ114を回転駆動する砥石台用Z軸モータ115が配置される。砥石台用Z軸モータ115は、図略の駆動回路を介して制御装置170と接続される。制御装置170が、砥石台用Z軸モータ115の回転を制御することで、砥石台トラバースベース141がベッド110に対して所望の量だけZ軸方向に移動する。
さらに、ベッド110には、一対の第一ガイドレール112の間に、主軸台120を図5の左右方向に駆動するための第一Z軸ボールねじ116が配置される。第一Z軸ボールねじ116の端部には、第一Z軸ボールねじ116を回転駆動する第一Z軸モータ117が配置される。第一Z軸モータ117は、図略の駆動回路を介して制御装置170と接続される。制御装置170が、第一Z軸モータ117の回転を制御することで、主軸台120がベッド110に対して所望の量だけZ軸方向に移動する。
ベッド110には、一対の第二ガイドレール113の間に、心押台130を図5の左右方向に駆動するための、第二Z軸ボールねじ118が配置される。第二Z軸ボールねじ118の端部には、第二Z軸ボールねじ118を回転駆動する第二Z軸モータ119が配置される。第二Z軸モータ119は、駆動回路を介して制御装置170と接続される。制御装置170が、第二Z軸モータ119の回転を制御することで、心押台130がベッド110に対して所望の量だけZ軸方向に移動する。
主軸台120は、工作物Wの一端側を回転可能に支持する。主軸台120は、主軸台本体121と、主軸122と、主軸チャック123とを備える。主軸台本体121は、一対の第一ガイドレール112上を摺動可能に配置される。主軸台本体121は、第一Z軸ボールねじ116のナット部材に連結される。そして、制御装置170が、第一Z軸モータ117の回転を制御することで、主軸台本体121が、一対の第一ガイドレール112に沿って移動する。
この主軸台本体121の内部には、主軸122が軸回り(図5のZ軸回り)に回転可能に挿通支持される。この主軸122は、図略の駆動回路を介して制御装置170と接続される図略のモータにより回転駆動される。また、主軸122の右端に、長尺の工作物Wの軸方向一端を把持する主軸チャック123が取り付けられる。つまり、制御装置170が、図示しないモータの回転を制御することで、主軸122が、所望の回転速度で回転駆動される。
心押台130は、主軸台120に対向する位置に設けられ、工作物Wの他端側を回転可能に支持する。このとき工作物Wは軸線が水平となるように支持される。心押台130は、心押台本体131と、心押センタ132とを備える。心押台本体131は、一対の第二ガイドレール113上を摺動可能に配置される。心押台本体131は、第二Z軸ボールねじ118のナット部材に連結される。そして、制御装置170が、第二Z軸モータ119の回転を制御することで、心押台本体131が、一対の第二ガイドレール113に沿って移動する。
また、心押台本体131には、図5の左右方向に貫通する孔が形成される。この心押台本体131の貫通孔に、心押センタ132が回転可能に挿通支持される。この心押センタ132の回転軸は、主軸122の回転軸と同軸上に位置する。そして、この心押センタ132は、工作物Wの軸方向他端を支持する。
そして、主軸チャック123と心押センタ132とにより、工作物Wの両端が支持される。このように、工作物Wは、主軸チャック123及び心押センタ132により、主軸(軸線に相当)回り(Z軸回り)に回転可能に保持される。
砥石支持装置140は、砥石台トラバースベース141と、砥石台142と、砥石車143と、砥石回転用モータ145とを備える。砥石回転用モータ145は、図略の駆動回路を介して制御装置170と接続される(図示しない)。前述したように、砥石台トラバースベース141は、一対の砥石台用ガイドレール111上を摺動可能に配置される。
砥石台トラバースベース141は、砥石台用Z軸ボールねじ114のナット部材に連結されている。これにより、制御装置170が、砥石台用Z軸モータ115の回転を制御することで、砥石台トラバースベース141が、一対の砥石台用ガイドレール111に沿って移動する。砥石台トラバースベース141の上面には、砥石台142が摺動可能な一対のX軸ガイドレール141aが設けられる。
一対のX軸ガイドレール141aは、図5の上下方向(X軸方向)に延在する。さらに、砥石台トラバースベース141には、一対のX軸ガイドレール141aの間に、砥石台142を図5の上下方向に駆動するための、X軸ボールねじ141bが配置される。X軸ボールねじ141bの端部には、X軸ボールねじ141bを回転駆動するX軸モータ141cが配置される。X軸モータ141cは、図略の駆動回路を介して制御装置170と接続される。
砥石台142は、砥石台トラバースベース141の上面に設けられた一対のX軸ガイドレール141a上を摺動可能に配置される。砥石台142は、X軸ボールねじ141bのナット部材に連結されている。これにより、制御装置170が、X軸モータ141cの回転を制御することで、砥石台142が、一対のX軸ガイドレール141aに沿って移動する。つまり、砥石台142は、ベッド110、主軸台120及び心押台130に対して、X軸方向及びZ軸方向(トラバース送り方向)に相対移動可能である。
砥石台142のうち図5の下側部分には、図5の左右方向に貫通する孔(貫通孔)が形成される。この砥石台142の貫通孔に、砥石車回転軸部材(図示せず)が、砥石中心軸回り(Z軸回り)に回転可能に支持される。この砥石車回転軸部材の一端(図5の左端)に、砥石車143が砥石車回転軸部材と同軸となるよう取り付けられる。
また、砥石台142の上面には、上述したように砥石回転用モータ145が固定される。そして、砥石車回転軸部材の他端(図5の右端)と砥石回転用モータ145の回転軸とにそれぞれプーリが固定され、各プーリ間にベルトが懸架されることで、砥石回転用モータ145の駆動により、砥石車143が砥石軸回りに回転する。
振れ止め装置10は、図5に示す位置に配置される。振れ止め装置10のシリンダ装置30は、高い剛性を備える支持部材35を介して、ベッド110の上面に固定される。ただし、支持部材35は、所定の剛性を備え、シリンダ装置30を支持できればどのような形状で形成されてもよい。また、振れ止め装置10が備えるアクティブ流量制御弁ユニット40、制御装置70及び流体供給装置80(油圧ポンプ)は、どこに配置しても良い。また、図5には示さないが、変位センサ50及び荷重センサ60の配置位置は、上記で説明したとおりである。
そして、制御装置70は、研削盤100の制御装置170によって、工作物Wの研削加工が開始されると、変位センサ50及び荷重センサ60の検出データを取得し、検出データに基づき制御指令値tを決定する。なお、このとき、変位センサ50は、シリンダ装置30のボデー31に対する支持部20及びピストン部32の変位量を検出する。また、荷重センサ60は、支持部20が工作物Wを付勢する付勢力F(第二付勢力F2)の大きさを検出する。そして、アクティブ流量制御弁ユニット40は、検出した第二付勢力F2が、砥石車143が工作物Wを付勢する第一付勢力F1と釣り合うよう調整する。
つまり、制御装置70は、決定した制御指令値tによって、アクティブ流量制御弁ユニット40(アクティブ流量制御弁41)を制御し、支持部20(シュー21)によって工作物Wを、第一付勢力F1と同等の大きさで、且つ第一付勢力F1と対向する第二付勢力F2で付勢し支持する。これにより、研削加工時における工作物Wの軸線の振れ(撓み)が抑制され、精度のよい工作物W(最終製品)が得られる。詳細は、以下に記載した作動の説明において述べる。
(1−4.作動)
研削盤100に係る作動の説明を行なう。まず、作動の概要の説明を行なう。作動の前提として、本実施形態における研削盤100では、砥石車143が、工作物WのX軸方向のみに移動して切り込むプランジ研削のみ行なうものと仮定して説明する。なお、研削盤100は公知の工作機械である。このため、以降の説明において、主軸台120、心押台130、砥石支持装置140等をX軸、Y軸、Z軸方向に移動させるときの各機構の作動の詳細な説明は省略する。
また、通常、砥石車によって工作物Wの外周面Waの研削加工を行なう際、図6Aに示すように粗研、精研、微研、スパークアウトという公知の研削プロセスがある。このため、研削盤100においても、研削プロセスが粗研、精研、微研、スパークアウトと進行していくと、図6Aのグラフに示すように、制御装置170の制御により砥石車143がX軸方向に移動する切り込み量が増加するとともに、図6Bのグラフに示すように、切り込み速度が段階的に減少する。なお、スパークアウト時には切り込み速度は0とする。
このとき、粗研、精研、微研時における砥石車143の各切り込み速度v1、v2、v3は、粗研、精研、微研時における各研削力Pが、予め設定された目標の研削力P1、P2、P3となるように設定される(図6Cのグラフ参照)。この切り込み速度v1、v2、v3と、目標の研削力P1、P2、P3との対応関係は、予め実験等により取得され、制御装置170の図略の記憶部に記憶される。この場合、第一付勢力F1は、研削力P1、P2、P3に対応して求められる。
なお、このとき、各切り込み速度v1、v2、v3は、研削力P1、P2、P3に限らず、粗研、精研、微研の各研削プロセス時における所望の各研削抵抗r1、r2、r3(図略)を目標として設定してもよい。この場合、第一付勢力F1は、各研削抵抗r1、r2、r3に対応して求められる。また、粗研、精研、微研時における砥石車143の各切り込み速度v1、v2、v3は、工作物Wの外径とも対応して、制御装置170の図略の記憶部に予め記憶される。
研削加工時における工作物Wの現在の外径は、砥石車143のX軸方向における現在の位置から求めることができる。砥石車143のX軸方向における現在の位置は、砥石車143をX軸方向に移動させるX軸モータ141cの回転量から求めることができる。
なお、本実施形態の振れ止め装置10が行なう工作物Wの振れ止めの制御では、粗研、精研、微研のどの研削プロセスにおいても同様の制御を行なう。このため、本実施形態の研削盤100に係る作動の説明においては、代表として、粗研時における制御についてのみ説明する。ただし、これは、あくまで説明の都合上、粗研時における制御として説明するだけであって、他の研削時における説明と読み替えればよい。
制御を開始儀、所定の粗研時(図略)においては、図3に示すように、工作物Wと砥石車143とが当接する研削状態であり、振れ止め装置10が備える支持部20と工作物Wとは離間している離間状態とする。砥石車143の回転方向は図3の矢印で示すとおりとする。そして、砥石車143は、制御装置170の制御により粗研における切込み速度v1(図略)で、図3における左方向に移動しながら、工作物Wの外周面Waを研削加工する。このとき、研削力Pは、切込み速度v1に対応する研削力P1(図略)である。そして、砥石車143は、切込み速度v1で左方向に移動しながら、研削力P1に対応する第一付勢力F1で工作物WをX軸方向に付勢している。
次に、振れ止め装置10の作動の一例について図7のフローチャートに基づき説明する。なお、説明の都合上、上記で説明したように、所定の粗研時においては、はじめ、振れ止め装置10の支持部20は、工作物Wの外周面Waから離間しているものとする。振れ止め装置10の制御装置70は、制御装置170から研削加工を開始したとの信号を受信すると、アクティブ流量制御弁ユニット40を制御し、支持部20を右方に移動させてシュー21を工作物Wの外周面Waに当接させる(図1の状態参照)。
このとき、制御装置70は、シュー21を、工作物Wから離間している状態から、当接状態とするため、アクティブ流量制御弁ユニット40の電磁制御弁47を、図4に示す状態(第二位置Po2)から、図1に示す状態(第一位置Po1)に切り替えるとともに、流体供給装置80(油圧ポンプ)を作動させる(第一工程S10)。
これにより、アクティブ流量制御弁ユニット40では、流体供給装置80から供給される流体が、電磁制御弁47、電磁制御弁47から第一分岐点40a1までの間の第一流路40a(上流側流路)、第一固定絞り42を備える第三流路40c(上流側流路)、アクティブ流量制御弁41、第二逆止弁45を備える第四流路40d(上流側流路)、及び第二分岐点40a2からシリンダ装置30の後方付勢室33までの間の第一流路40a(上流側流路)を流れ後方付勢室33に供給される。
また、後方付勢室33に供給された流体が、後方付勢室33の出口孔33bから、第二固定絞り43(固定絞りに相当)及び第三逆止弁46(逆止弁に相当)を備える第二流路40b(下流側流路)、及び電磁制御弁47を流通してタンク91(ドレン)に排出される。なお、このとき、第二流路40bにおいて、第二固定絞り43及び第三逆止弁46のさらに下流には、第三分岐点40b1(分岐部に相当)を備える。
これにより、前方付勢室34にも第二流路40bから前方流路40eを介して流体が供給される。しかしながら、出口孔33bと第三分岐点40b1との間には、第二固定絞り43が設けられている。従って、前方付勢室34には、後方付勢室33に供給される流体の圧力よりも低い圧力の流体が、容積の変動(縮小)する前方付勢室34に供給される。
上記より、後方付勢室33には、流体の流量に応じた流体圧力が生じる。このため、後方付勢室33の流体圧力と上述した前方付勢室34の流体圧力との差圧分の流体圧力が、ピストン部32の本体部32aの端面を工作物Wの方向に付勢して、シュー21を工作物Wに向かって移動させる。このとき、アクティブ流量制御弁41では、上記で説明した、支持部20を工作物Wに向かって移動させる付勢力が、第一付勢力F1と逆向きで且つ等しい大きさ、つまり、第一付勢力F1と絶対値が等しい大きさの第二付勢力F2となるよう、制御装置70によってダイアフラム41aの変位量が制御され後方付勢室33に供給される流体流量Qが調整される。
また、このとき研削盤100の制御装置170は、所定の粗研時における演算上の第一付勢力F1のデータを有している。そこで、制御装置70は、制御装置170から、第一付勢力F1のデータを取得する。そして、制御装置70は、シュー21によって、工作物Wを演算上の第一付勢力F1と逆向きで同じ大きさの第二付勢力F2で付勢するようアクティブ流量制御弁41を制御する(第二工程S20)。
詳細には、第一付勢力F1と対向し、第一付勢力F1と同等の大きさの第二付勢力F2を生成するため、制御装置70は、シリンダ装置30の後方付勢室33に供給すべき流体の所定の流量Q1(図略)を、制御装置70の記憶部が予め記憶する第二付勢力F2と流量Q1との対応関係から求める。その後、制御装置70は、所定の流量Q1に対応する制御指令値t1を生成する。そして、制御装置70は、制御指令値t1に基づき、アクティブ流量制御弁41のVCM49を制御する。これにより、後方付勢室33には、支持部20(シュー21)に第二付勢力F2を発生させるための流量Q1の流体が供給され、支持部20(シュー21)が工作物Wに向かって移動する。
次に、制御装置70が、変位センサ50が検出する検出データ(検出値)を取得する(第三工程S30)。そして、制御装置70は、変位センサ50の検出データ(検出値)を確認しながら、支持部20をさらに移動させ、シュー21を工作物Wの外周面Waに当接させるとともに、工作物Wが偏心していないと仮定した場合の工作物Wの演算上の外径位置までシュー21の端面を移動させる(第四工程S40)。これにより、工作物Wが、第一付勢力F1によって偏心していた場合、シュー21が工作物Wを砥石車143側に押し戻し、振れのない状態とすることができる。
また、制御装置70は、さらに精度向上のため、荷重センサ60の検出値を検出する(第五工程S50)。このとき、荷重センサ60が検出した検出値は、工作物Wの外周面Waから支持部20(シュー)が受ける反力の大きさに相当する。即ち、荷重センサ60が検出した検出した検出値は、粗研時(研削加工時に相当する)において、シュー21が工作物Wを実際に付勢した付勢力Fの大きさを直接検出している。そして、荷重センサ60から検出した検出値が、目標とする第二付勢力F2に対応する目標値と一致しているか否かの確認を行なう(第六工程S60)。
第六工程S60において、荷重センサ60の検出値と目標値とが一致している場合には、プログラムを終了する。しかし、荷重センサ60の検出値が目標値と異なっている場合には、一致するまで、公知のフィードバック制御を行なう(第七工程S70)。
上記より、支持部20(シュー21)は、工作物Wの外周面Waを実際の第一付勢力F1と対向する方向から、同じ大きさの第二付勢力F2で付勢できるので、精度よく工作物Wの軸線の振れを抑制することができ、偏心がなく加工精度のよい工作物Wが得られる。つまり、研削加工時において、制御装置70は、砥石車143が工作物Wを付勢する第一付勢力F1に基づいてアクティブ流量制御弁ユニット40を制御し、シュー21によって工作物Wを第二付勢力F2(|F2|=|F1|)で付勢し支持することにより加工精度のよい工作物Wが得られる。
その後、制御装置170によって制御された研削加工が全て終了し、支持部20による工作物Wの外周面Waへの付勢が解除される場合、制御装置70は、アクティブ流量制御弁ユニット40の電磁制御弁47を第一位置Po1から第二位置Po2に切り替える。これに伴って、第二流路40bと流体供給装置80とが接続されるとともに、第一流路40aとタンク91(ドレン)とが接続される。
上記により、所定の圧力以上の流体が、流体供給装置80(油圧ポンプ)から第二流路40b及び前方流路40eを介してシリンダ装置30の前方付勢室34に供給される。流体が前方付勢室34に供給されると、前方付勢室34内における流体の所定の圧力に応じた付勢力でピストン部32及び支持部20が工作物Wの外周面Waから離間する方向に付勢され移動する。
このため、ピストン部32が図1の左方に移動し前方付勢室34の容積が拡大するとともに、後方付勢室33の容積が縮小する。これにより、後方付勢室33内の流体が後方付勢室33内から押し出され、第一逆止弁44を備える第一流路40aを通ってタンク91(ドレン)に排出される。
(1−5.第一実施形態による効果)
上記第一実施形態によれば、振れ止め装置10は、工作物Wの外周面Waを支持する支持部20と、支持部20と連結されるピストン部32と、所定の流量の流体が供給されると所定の流量Qに応じた付勢力Fでピストン部32及び支持部20を工作物Wの外周面Waに向かう方向に付勢する後方付勢室33と、を備えるシリンダ装置30と、流体供給装置80(油圧ポンプ)から供給される流体を所定の流量Qに調整してシリンダ装置30の後方付勢室33に供給するアクティブ流量制御弁ユニット40と、所定の流量Qに対応する制御指令値tに基づいて、アクティブ流量制御弁ユニット40を制御する制御装置70と、を備える。
上記より、振れ止め装置10では、流体がシリンダ装置30の後方付勢室33に供給される際、アクティブ流量制御弁ユニット40によって所定の流量Qに調整されたのち後方付勢室33に供給される。これにより、シリンダ装置30のピストン部32に連結される支持部20は、後方付勢室33に供給された流体の圧力により工作物Wの外周面Wa方向に向かって付勢され移動する。そして、支持部20は、流体供給装置80から供給された流体の所定の流量に応じた所定の付勢力(第二付勢力F2)によって、工作物Wの外周面Waを付勢することができる。
このように、振れ止め装置10では、アクティブ流量制御弁ユニット40によって後方付勢室33に供給される流体の流量Qを調整することにより、支持部20が工作物Wの外周面Waを付勢するときの付勢力(第二付勢力F2)が精度よく制御できる。即ち、従来技術のように、高価な送りねじ機構、ボールねじ機構及びパルスモータ等を用いずとも、流体の流れを簡易な構成で安価なアクティブ流量制御弁ユニット40及びシリンダ装置30を用いた制御によって、支持部20が工作物Wを付勢する付勢力(第二付勢力F2)を高精度に制御できるので、低コストな振れ止め装置10が得られる。
また、上記第一実施形態の振れ止め装置10によれば、アクティブ流量制御弁ユニット40は、後方付勢室33に流体が供給される場合における後方付勢室33の上流側流路に設けられるアクティブ流量制御弁41と、下流側流路に設けられる第二固定絞り43(固定絞り)と、を備える。これにより、後方付勢室33に供給する所定の流量Q1(図略)を安定して供給できる。
また、上記第一実施形態の振れ止め装置10によれば、アクティブ流量制御弁41の弁体はダイアフラム41aである。これにより、アクティブ流量制御弁41を安価に製作でき、延いては、振れ止め装置10及び研削盤100の低コスト化に寄与する。
また、上記第一実施形態の振れ止め装置10によれば、シリンダ装置30は、ピストン部32を挟んで後方付勢室33の反対側に設けられ流体供給装置80から流体が供給されると流体の圧力に応じた付勢力Fでピストン部32及び支持部20を工作物Wの外周面Waから離間する方向に付勢する前方付勢室34を備える。
アクティブ流量制御弁41は、後方付勢室33の上流側流路に設けられ、第二固定絞り43(固定絞り)は、後方付勢室33の下流側流路に設けられる。前方付勢室34は、下流側流路における第二固定絞り43よりもさらに下流側に配置される第三分岐点40b1(分岐部)と前方流路40eによって接続される。そして、アクティブ流量制御弁ユニット40は、下流側流路における第二固定絞り43と第三分岐点40b1との間に流体の後方付勢室33からの排出のみを許容する第三逆止弁46(逆止弁)を備える。
このようなアクティブ流量制御弁ユニット40の流路構成により、後方付勢室33に流体を供給して工作物Wを所定の第二付勢力F2で付勢する場合と、前方付勢室34に流体を供給し第二付勢力F2を解除する場合との切替えが、電磁制御弁47の切替えのみで簡易に且つ確実に行なえ低コスト化に寄与する。
また、上記第一実施形態によれば、研削盤100は、振れ止め装置10と、砥石車143と、を備える。振れ止め装置10の制御装置70は、研削加工時において研削盤100の砥石車143が工作物Wを付勢する第一付勢力F1に基づいてアクティブ流量制御弁ユニット40を制御し、支持部20によって工作物Wを第二付勢力F2で付勢し支持する。これにより、上述した低コストな振れ止め装置10を備える低コストな研削盤100が得られる。
また、上記第一実施形態の研削盤100によれば、第一付勢力F1及び第二付勢力F2の大きさの絶対値は等しい。これにより、研削加工時において、工作物Wの軸線が振れることはなく、研削加工精度のよい工作物Wが得られる。
また、上記第一実施形態の振れ止め装置10の制御方法によれば、振れ止め装置10は、支持部20の変位量を検出する変位センサ50、及び支持部20が工作物Wの外周面Waを支持する際に、工作物Wの外周面Waから支持部20が受ける反力の大きさを検出する荷重センサ60を備える。そして制御方法は、変位センサ50及び荷重センサ60のデータに基づいて、アクティブ流量制御弁ユニット40を制御する。これにより、非常に研削加工精度のよい工作物Wが得られる。
ただし、この態様に限らず、振れ止め装置10は、変位センサ50、及び荷重センサ60のいずれか一方を備えるだけでもよい。たとえば、変位センサ50のみを備えた場合には、第一実施形態で説明した変位センサ50による制御と同様に、変位センサ50によって検出した支持部20の位置を正とする。そして、制御装置70によって、変位センサ50の検出値を確認しながら、支持部20を移動させ、支持部20のシュー21を工作物Wの外周面Waに当接させるとともに、工作物Wが偏心していないと仮定した場合の工作物Wの演算上の外径位置まで移動させて振れを抑制する制御のみを行なってもよい。これによっても相応の効果は期待できる。
また、上記において、荷重センサ60のみを備えた場合には、支持部20の位置は確認せず、荷重センサ60の検出値のみを参照しながら、荷重センサ60の検出値が示す付勢力の大きさが、第一付勢力F1と逆向きで且つ同等の第二付勢力F2になるよう支持部20の移動をアクティブ流量制御弁ユニット40の制御によって実施してもよい。これによっても相応の効果は期待できる。
(1−6.その他)
(1−6−1.変形例1)
なお、上記第一実施形態では、研削盤100の砥石車143が、工作物Wに対し、X軸方向のみに切り込むプランジ研削を行なうものとして説明した。しかし、この態様には限らない。変形例1(図略)として、研削盤100は、X軸方向に切り込みながらZ軸方向にも移動するトラバース研削を行なう研削盤であってもよい。
ただし、トラバース研削を行なう場合、長軸状の工作物Wの軸方向全域に対し、砥石車を同じ付勢力F1で付勢した場合、最も剛性が低い工作物Wの中央部において大きな撓みが生じてしまう。このため、振れ止め装置10のアクティブ流量制御弁ユニット40を制御する際、工作物Wの軸線方向の位置においてそれぞれ異なる剛性の大きさに基づいて、支持部20により付勢する第二付勢力F2の大きさを設定するようにすればよい。
具体的には、剛性が異なる工作物Wの軸線方向における各位置毎に予め実験等によって導出した係数を設け、軸線方向における工作物Wの各位置毎の第二付勢力F2の大きさを係数に応じて変更すればよい。なお、係数を設けること以外の制御方法については、上記第一実施形態と同様である。これにより、トラバース研削においても、良好に、振れが抑制された工作物Wが得られる。
(1−6−2.変形例2)
また、上記第一実施形態では、アクティブ流量制御弁ユニット40において、アクティブ流量制御弁41が、後方付勢室33に流体が供給される場合における後方付勢室33の上流側流路に設けられた。また、第二固定絞り43(固定絞り)が、後方付勢室33に流体が供給される場合における後方付勢室33の下流側流路に設けられた。
しかしながら、この態様には限らず、第一実施形態の変形例2(図略)として、第二固定絞り43(固定絞り)が、後方付勢室33に流体が供給される場合における後方付勢室33の上流側流路に設けられ、アクティブ流量制御弁41が、後方付勢室33に流体が供給される場合における後方付勢室33の下流側流路に設けられていてもよい。これによっても上記第一実施形態と同様の効果が期待できる。
(1−6−3.変形例3)
また、上記第一実施形態及び変形例1,2では、アクティブ流量制御弁ユニット40において、アクティブ流量制御弁41が、ダイアフラムの弁体を用いた態様として説明したが、これには限らない。変形例3として、アクティブ流量制御弁41は、例えば、弁体が図8に示すようなアクチュエータ343によって駆動されるポペット弁342で形成されたアクティブ流量制御弁341であってもよい。また、弁体は、公知のスプール弁(図略)等によって形成されてもよい。これらによっても同様の効果が期待できる。
<2.第二実施形態>
また、上記第一実施形態の研削盤100では、工作物Wの振れ止め装置10が、砥石車143が付勢する第一付勢力F1に対向して第二付勢力F2のみを付勢する態様としたが、これには限らない。第二実施形態として、研削盤100の振れ止め装置として、さらに図9に示す上下振れ止め装置210を備えてもよい。
上下振れ止め装置210は、第一実施形態と同様の振れ止め装置10と、揺動部材211と、を備える。図9に示す揺動部材211は、第一辺211a、第二辺211b及び第三辺211cによってクランク状に形成され、第一辺211aと第二辺211bとの交点に回転支持軸Piを備える。第一辺211aは、振れ止め装置10の支持部20に付勢される被付勢部212を備える。また、第三辺211cは、工作物Wの外周面Waを、重力方向下方から上方に向かって付勢し支持する上下支持部である。
被付勢部212が、振れ止め装置10の支持部20に付勢されることにより、揺動部材211が回転支持軸Piを回転中心に揺動される。これにより、研削加工時において、第三辺211cの先端が、図9に示すように、工作物Wの外周面Waを、砥石車143が工作物Wを第一付勢力F1で付勢する方向と交差する方向である重力方向下方から上方に向かって付勢し支持する。
このとき、重力方向下方から上方に向かって工作物Wを付勢する付勢力と対向する付勢力は、砥石車143の研削抵抗による工作物Wへの下方への付勢力(押圧力)、及び工作物Wの自重による付勢力である。従って、第二実施形態においては、砥石車143の研削抵抗による工作物Wへの下方への付勢力(押圧力)、及び自重による付勢力の大きさを予め求め、それらに対向するよう振れ止め装置10の制御を行なえばよい。これにより、砥石車143の研削抵抗による工作物Wへの下方への押圧、及び自重による重力方向下方への工作物Wの振れ(撓み)が良好に抑制できる。
10;振れ止め装置、 20;支持部、 30;シリンダ装置、 32;ピストン部、 32a;本体部、 33;後方付勢室、 34;前方付勢室、 40;アクティブ流量制御弁ユニット、 40a;第一流路、 40a1;第一分岐点、 40a2;第二分岐点、 40b;第二流路、 40b1;第三分岐点、 40c;第三流路、 40d;第四流路、 40e;前方流路、 41;アクティブ流量制御弁、 41a;ダイアフラム、 44;第一逆止弁、 45;第二逆止弁、 46;第三逆止弁、 47;電磁制御弁、 50;変位センサ、 60;荷重センサ、 70;制御装置、 80;流体供給装置、 91;タンク、 100;研削盤、 143;砥石車、 210;上下振れ止め装置、 211;揺動部材、 F1;第一付勢力、 F2;第二付勢力。

Claims (9)

  1. 軸線回りに回転する工作物の外周面を支持することにより前記工作物の前記軸線の振れを抑制する振れ止め装置であって、
    前記工作物の外周面を支持する支持部と、
    前記支持部と連結され往復動可能なピストン部と、前記ピストン部と隣接して設けられ所定の流量の流体が供給されると前記所定の流量に応じた付勢力で前記ピストン部及び前記支持部を前記工作物の外周面に向かう方向に付勢する後方付勢室と、を備えるシリンダ装置と、
    流体供給装置から供給される前記流体を前記所定の流量に調整して前記シリンダ装置の前記後方付勢室に供給するアクティブ流量制御弁ユニットと、
    前記所定の流量に対応する制御指令値に基づいて、前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御する制御装置と、
    を備える、振れ止め装置。
  2. 前記アクティブ流量制御弁ユニットは、
    前記後方付勢室に前記流体が供給される場合における前記後方付勢室の上流側流路及び下流側流路の一方に設けられるアクティブ流量制御弁と、
    前記上流側流路及び前記下流側流路の他方に設けられる固定絞りと、を備える、請求項1に記載の振れ止め装置。
  3. 前記アクティブ流量制御弁の弁体はダイアフラムである、請求項2に記載の振れ止め装置。
  4. 前記シリンダ装置は、前記ピストン部を挟んで前記後方付勢室の反対側に設けられ前記流体供給装置から前記流体が供給されると前記流体の圧力に応じた付勢力で前記ピストン部及び前記支持部を前記工作物の外周面から離間する方向に付勢する前方付勢室を備え、
    前記アクティブ流量制御弁は、前記後方付勢室の前記上流側流路に設けられ、
    前記固定絞りは、前記後方付勢室の前記下流側流路に設けられ、
    前記前方付勢室は、前記下流側流路における前記固定絞りよりもさらに下流側に配置される分岐部と前方流路によって接続され、
    前記アクティブ流量制御弁ユニットは、前記下流側流路における前記固定絞りと前記分岐部との間に前記流体の前記後方付勢室からの排出のみを許容する逆止弁を備える、請求項2又は3に記載の振れ止め装置。
  5. 前記振れ止め装置は、
    前記支持部の変位量を検出する変位センサ、及び前記支持部が前記工作物の外周面を支持する際に、前記工作物の外周面から前記支持部が受ける反力の大きさを検出する荷重センサの少なくとも一方を備え、
    前記制御装置は、
    前記変位センサ及び前記荷重センサの少なくとも一方のデータに基づいて、前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御する、請求項1−4の何れか1項に記載の振れ止め装置。
  6. 請求項1−5の何れか1項に記載の振れ止め装置と、
    砥石車と、を備え、
    前記振れ止め装置は、
    前記支持部が、前記工作物を挟んで前記砥石車と対向して配置された状態で、前記砥石車により研削される前記工作物の前記軸線の振れを抑制し、
    前記制御装置が、研削加工時において前記砥石車が前記工作物を付勢する第一付勢力に基づいて前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御し、前記支持部によって前記工作物を第二付勢力で付勢し支持する、振れ止め装置を備えた研削盤。
  7. 前記第一付勢力及び前記第二付勢力の大きさの絶対値は等しい、請求項6に記載の振れ止め装置を備えた研削盤。
  8. 前記研削盤は、さらに上下振れ止め装置を備え、
    前記上下振れ止め装置は、
    前記振れ止め装置と、前記振れ止め装置の前記支持部に付勢されて揺動し、前記研削加工時において、前記工作物の外周面を、前記砥石車が前記工作物を付勢する方向と交差する方向である重力方向下方から上方に向かって付勢し支持する上下支持部を有する揺動部材と、を備える、請求項6又は7に記載の振れ止め装置を備えた研削盤。
  9. 請求項1−4の何れか1項に記載の振れ止め装置の制御方法であって、
    前記振れ止め装置は、
    前記支持部の変位量を検出する変位センサ、及び前記支持部が前記工作物の外周面を支持する際に、前記工作物の外周面から前記支持部が受ける反力の大きさを検出する荷重センサの少なくとも一方を備え、
    前記制御方法は、
    前記変位センサ及び前記荷重センサの少なくとも一方のデータに基づいて、前記アクティブ流量制御弁ユニットを制御する、振れ止め装置の制御方法。
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CN114178953A (zh) * 2021-12-03 2022-03-15 东莞市捷丰机械有限公司 一种四轨道车床抛光机

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