JP2020134284A - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】良質なフロックが形成されるための凝集剤の添加量を迅速且つ簡単に判別することができる情報処理装置を提供する。【解決手段】情報処理装置10はCPU11及びHDD14を備え、CPU11はHDD14に格納されている教師データ、具体的に、上水処理を施す原水に既知量の凝集剤が添加されて撹拌されたときから400秒分の画像データの各々に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かのカテゴリーを関連付けた教師データについて深層学習を行い、その後、上水処理を施す原水に既知量の凝集剤が添加されて撹拌されたときから300秒以内の画像データであって将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かのカテゴリーを関連付けていない画像データ(判別対象画像データ)が入力されたとき、深層学習の学習結果及び判別対象画像データから判別対象画像データに対応する原水中に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する。【選択図】図1

Description

本発明は上水処理に用いられる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
従来より、河川水やダム水又は湖沼水等の原水(以下、単に「原水」という。)を飲料水にするための上水処理が知られている(例えば、特許文献1参照。)。図4は上水処理を実行するために用いられる上水処理システム40を概略的に示すブロック図である。図4の上水処理システム40は、上水処理を施すための原水を貯留する着水井41と、原水に凝集剤を添加して原水の濁質が凝集する核(以下、「凝集核」という。)を形成する急速混和池42と、凝集剤が添加された原水をゆっくりと撹拌し凝集核に原水の濁質が凝集したフロックを形成するフロック形成池43と、形成されたフロックを沈殿させる沈澱池44と、フロックが沈殿した後の上水を濾過する濾過池45と、濾過された上水を消毒する消毒槽46とを備える。
凝集剤は、例えば、上水処理システム40の管理者がフロックの形成に最適なpHや凝集剤の添加量を決定するジャーテストを実施した後に急速混和池42から原水に添加される。このとき、ジャーテストが実施されることなく、本来の凝集剤の適切な添加量に対して過剰な量の凝集剤が急速混和池42から原水に添加されると、例えば、多量の小さなフロックがフロック形成池43に形成され、フロックが沈殿池44で沈澱し難く、また、濾過地45でのフロックの濾過に負荷がかかる等、沈殿池44及び濾過地45での処理に悪影響を及ぼす。したがって、沈殿池44及び濾過地45での処理に悪影響を及ぼさないような沈降性に優れた良質なフロックをフロック形成池43で形成する必要があり、そのためには、ジャーテストを実施して凝集剤の適切な添加量を決定するのがよい。
ところで、一般的に、良質なフロックが形成されるか否かはフロック形成池43から採水した原水を用いてジャーテストを実施することにより、又はフロック形成池43においてフロックが形成される様子を観察することにより、判断される。このとき、上水処理システム40の管理経験が豊富な管理者はジャーテストを開始した後の早い段階で、又はフロック形成池43においてフロックが形成される様子の観察を開始した後の早い段階で、凝集剤の適切な添加量を決定する高度な技量を有する。
特開平07−185573号公報
しかしながら、近年、上水処理システム40の高度な技量を有する管理者は高齢化等によって減少しているため、ジャーテストを開始した後の早い段階で、又はフロック形成池43においてフロックが形成される様子の観察を開始した後の早い段階で、迅速に凝集剤の適切な添加量を決定することができない場合がある。また、上水処理システム40の高度な技量を有しない管理者(以下、「一般管理者」という。)であっても原水の濁度や色度に基づいて凝集剤の添加量を簡易的に判定する凝集剤添加量簡易判定モデルが存在し、一般管理者は凝集剤添加量簡易判定モデルに基づいて原水への凝集剤の添加量を簡単に決定することができるが、凝集剤添加量簡易判定モデルは豪雨災害等が発生して原水の濁度が急増したとき等に使用することができない。これに対応して、一般管理者はジャーテストを実施するが、上水処理システム40の高度な技量を有しないため、ジャーテストを実施するだけでなく、フロック形成池43から沈澱池44に流入した原水の濁度も考慮して良質なフロックが形成されるか否かを確実に判断する。したがって、原水に凝集剤を添加して数時間経過した後でなければ凝集剤の適切な添加量を決定することができないという問題がある。
すなわち、良質なフロックが形成されるための凝集剤の添加量を迅速且つ簡単に判別することができないという問題がある。
本発明の目的は、良質なフロックが形成されるための凝集剤の添加量を迅速且つ簡単に判別することができる情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理装置であって、前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習手段と、前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力手段と、前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別手段とを備えることを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明の情報処理方法は、濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理方法であって、前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習ステップと、前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力ステップと、前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別ステップとを有することを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明のプログラムは、濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記情報処理方法は、前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習ステップと、前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力ステップと、前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、良質なフロックが形成されるための凝集剤の添加量を迅速且つ簡単に判別することができる。
本発明の実施の形態に係る情報処理装置の構成を概略的に示すブロック図である。 図1におけるHDDに予め作成された教師データを格納する格納処理の手順を示すフローチャートである。 図1におけるCPUによって実行される学習処理の手順を示すフローチャートである。 上水処理を実行するために用いられる上水処理システムを概略的に示すブロック図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は、本発明の実施の形態に係る情報処理装置10の構成を概略的に示すブロック図である。
図1の情報処理装置10は、CPU11、RAM12、ROM13、HDD14、及びデータ入力部15を備え、これらは内部バス16を介して互いに接続されている。また、データ入力部15には、カメラ等の撮像装置17が接続されている。CPU11は、ROM13又はHDD14に格納されたプログラムをCPU11のワークメモリであるRAM12に展開して実行する。また、撮像装置17は被写体を撮像して画像データを取得し、例えば、画像データはデータ入力部15から入力されてHDD14に格納される。なお、撮像装置17は各種データを格納するHDD等の記憶媒体を備えてもよく、取得した画像データは撮像装置17が有する記憶媒体に格納されてもよい。HDD14には後述の累積損失関数値及び教師データが格納され、CPU11はHDD14に格納された教師データについて学習する。
撮像装置17は凝集剤が添加された原水に凝集核又はフロックが形成される様子を撮影するために用いられ、本実施の形態では、上水処理システム40を構成する急速混和池42に設置される。急速混和池42では、通常、凝集剤が添加された原水は約300秒間素早く撹拌される。なお、急速混和池42以外の場所で着水井41から採水された原水に凝集剤を添加して素早く撹拌し、凝集剤の適切な添加量を決定するとき、撮像装置17は当該場所に設置されてもよい。
図2は、図1におけるHDD14に予め作成された教師データを格納する格納処理の手順を示すフローチャートである。
図2において、まず、1Lの水道水に所定の量のカオリン溶液及び標準フミン酸溶液を添加して濁度及びpHの異なる複数の模擬河川水が調製され、次いで、凝集剤として所定の量の塩基度50%のポリ塩化アルミニウム(PAC)が各模擬河川水に添加される(S201)。本実施の形態では、各模擬河川水に5mg/L又は15mg/Lの凝集剤が添加される。その後、各模擬河川水の水質データとしてpH、濁度、UV−260nmにおける吸光度(色度)、及び全有機炭素TOC(Total Organic Carbon)が測定される(S202)。表1は5mg/L又は15mg/Lの凝集剤が添加された直後の各模擬河川水のpH、濁度、UV−260nmにおける吸光度、及び全有機炭素TOCに関する測定結果を示す。
Figure 2020134284
次いで、5mg/L又は15mg/Lの凝集剤が添加された各模擬河川水は300秒間素早く撹拌され、その後、1050秒ゆっくりと撹拌される。これにより、各模擬河川水の撹拌に応じて各模擬河川水が変化する様子、具体的には、各模擬河川水中に凝集核が形成され、その後、凝集核に原水の濁質が凝集してフロックが形成される様子が撮像装置17によって1350秒間動画撮影される(S203)。続いて、動画撮影が終了した後に、各模擬河川水の水質データとしてpH、濁度、UV−260nmにおける吸光度(色度)、及び全有機炭素TOCが再度測定される(S204)。このとき、これらの水質データに加え、形成されたフロックの沈降速度が測定されてもよい。表2は動画撮影が終了した後の各模擬河川水のpH、濁度、UV−260nmにおける吸光度、及び全有機炭素TOCに関する測定結果を示す。
Figure 2020134284
その後、各模擬河川水は、各模擬河川水中に凝集核及びフロックが形成される様子、形成されたフロックの沈降性、又は凝集剤の添加による濁度の変化等を総合的に判断して4つのカテゴリーに分類される(S205)。例えば、形成されたフロックの沈降性がよく、動画撮影後の濁度が0以上0.10以下の模擬河川水は「優」のカテゴリーに分類され、形成されたフロックの沈降性がよく、動画撮影後の濁度が0.11以上0.50以下の模擬河川水は「良」のカテゴリーに分類され、形成されたフロックの沈降性がよいとはいえず、動画撮影後の濁度が0.51以上1.00以下の模擬河川水は「可」のカテゴリーに分類され、形成されたフロックの沈降性がよいとはいえず、動画撮影後の濁度が1.01以上の模擬河川水は「悪」のカテゴリーに分類される。
「優」、「良」、「可」のいずれかのカテゴリーに分類された模擬河川水は、その模擬河川水に形成されたフロックが上水処理に悪影響を及ぼさないことを示し、模擬河川水に添加された凝集剤の添加量が妥当(適切な範囲内)であることを示す。一方、「悪」のカテゴリーに分類された模擬河川水は、模擬河川水に形成されたフロックが上水処理に悪影響を及ぼすことを示し、模擬河川水に添加された凝集剤の添加量が妥当でないことを示す。表3は4つのカテゴリーに分類されたときの模擬河川水番号を示す。
Figure 2020134284
次いで、各カテゴリーから任意の3つの模擬河川水が抽出され、その結果、全てのカテゴリーから12の模擬河川水が抽出される。抽出された各模擬河川水について、1350秒の間動画撮影がなされているが、例えば、各模擬河川水の動画撮影開始後1秒〜400秒の間に撮影された動画データを構成する1秒毎の静止画データが取得される。すなわち、各模擬河川水から400枚の静止画データが取得され、カテゴリー毎に1200枚の静止画データが取得され、全てのカテゴリーから4800枚の静止画データが取得される。取得された全ての静止画データの各々から凝集核及びフロックの形成に関係のない背景や撹拌翼等が含まれないように一部(例えば、200×200ピクセル)を切り取った部分静止画データが取得される(S206)。
本実施の形態では、4800枚の部分静止画データが取得されるが、そのうち、4200枚の部分静止画データの各々には、各部分静止画データに対応する各模擬河川水の水質データ及び各模擬河川水に分類されたカテゴリーが関連付けられることによって教師データが生成され(S207)、生成された各教師データはHDD14に格納され(S208)、本処理は終了する。一方、教師データとしてHDD14に格納されなかった600枚の部分静止画データは後述のテストデータとして用いるためにHDD14に格納される。
なお、教師データは濁度及びpHの異なる複数の模擬河川水に5mg/L又は15mg/Lの凝集剤が添加され、撹拌が開始されてから400秒以内に取得された画像データに各模擬河川水の水質データ及び各模擬河川水に分類されたカテゴリーが関連付けられることによって生成されることを説明したが、実際の上水処理システム40を構成する急速混和池42で凝集核が形成されるまでに取得された画像データ及びフロック形成池43で凝集核からフロックが形成されるまでに取得された画像データと、各画像データを取得した際の原水の水質データ及びその原水に分類されたカテゴリーとに基づいて生成されてもよい。
図3は、図1におけるCPU11によって実行される学習処理の手順を示すフローチャートである。図3の学習処理(学習ステップ)は、情報処理装置10がHDD14に格納された教師データを用いて深層学習を行うことにより、実行される。深層学習には、例えば、多段階の演算処理により対象画像の特徴をシステムが自動抽出して学習した後に新たに判別すべき対象を高精度に認識するCNN(Convolutional Neural Network)モデルが用いられ、本実施の形態では、CNNモデルとしていわゆるAlex Netが用いられる。
一般的に、多くのデータを用いて深層学習を行うとき、所定のデータ数(バッチサイズ)を有する複数のバッチを準備し、全てのバッチについて深層学習を行ったとき、1エポックの深層学習を行ったとカウントされる。1エポックで十分な深層学習が行われることは稀であり、通常、数十エポックの深層学習が行われる。図3の学習処理はバッチサイズを100とし且つエポック数を50とする条件下で行われる際の1エポックの学習を行う場合について説明する。
図3において、まず、CPU11は、教師データに関連付けられているカテゴリー等の情報(以下、「正解ラベル」という。)に対し、Alex Netに基づいて出力される学習結果の誤りの程度を示す累積損失関数値を0に設定し(S301)、教師データに基づく部分静止画データの全てをHDD14から読み込む(S302)。
次いで、CPU11は画像データの局所的な特徴量を抽出するフィルタ処理である畳み込み演算処理及び畳み込み演算処理によって抽出された特徴量を残してデータを圧縮するプーリング演算処理をHDD14から読み込んだ各部分静止画データに実行する。これにより、各部分静止画データが有する特徴量に基づく複数の特徴量ベクトルが得られる。続いて、得られた複数の特徴量ベクトルを1つに結合する全結合型演算処理及び1つに結合された特徴量ベクトルを活性化関数(ソフトマックス関数)によって一次元データに変換して出力するソフトマックス演算処理を実行する。ソフトマックス演算処理が実行されると、CPU11はHDD14から読み込まれた各部分静止画データに対して関連付けるカテゴリーを識別する(S303)。ここで識別されるカテゴリーは格納処理(図2)のS205において用いられた4つのカテゴリー「優」、「良」、「可」、又は「悪」である。
本実施の形態では、CPU11は(1)畳み込み演算処理、(2)プーリング演算処理、(3)畳み込み演算処理、(4)プーリング演算処理、(5)3回の畳み込み演算処理、(6)プーリング演算処理、(7)2回の全結合型演算処理、及び(8)ソフトマックス演算処理をこの順でHDD14から読み込んだ部分静止画データに実行している。
その後、CPU11は、S303において識別された部分静止画データ毎のカテゴリー及び正解ラベルに基づいて損失関数値を算出し、算出された各損失関数値を累積加算して累積損失関数値を算出し(S304)、1バッチの学習が終了したか否かを判別する(S305)。S305の判別の結果、CPU11は、1バッチの学習が終了していないとき、S302に戻り、1バッチの学習が終了したとき、予め準備した全てのバッチの学習が終了したか否かを判別する(S306)。S306の判別の結果、CPU11は、全てのバッチの学習が終了していないとき、S307に進み、累積損失関数値に基づく学習を行い、例えば、S304で算出された累積損失関数値が0に近づくように畳み込み演算処理、プーリング演算処理、及び全結合型演算処理を修正し、S301に戻る。一方、S306の判別の結果、全てのバッチの学習が終了したとき、本処理は終了する。
図3の学習処理(学習ステップ)が実行された情報処理装置10は、例えば、原水に凝集剤が添加されて撹拌が開始されたときから300秒以内に撮影された画像データ、すなわち、急速混和池42で凝集核が形成される様子を示す画像データであって将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データ(以下、「判別対象画像データ」という。)がデータ入力部15に入力された場合(入力ステップ)、教師データを学習した学習結果及び判別対象画像データに基づいて判別対象画像データに対応する原水に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別し(判別ステップ)、その原水に分類されるカテゴリー(以下、「予想カテゴリー」という。)を出力する。
ところで、図3の学習処理が実行された情報処理装置10が判別対象画像データから予想カテゴリーを正しく出力するか否かを検証する必要がある。本実施の形態では、HDD14に格納されたテストデータ及び後述の正解データに基づいてその検証が行われた。
テストデータは、所定の模擬河川水に凝集剤が添加されて撹拌が開始されたときから400秒以内に撮影された画像データに基づく600枚の部分静止画データであり、各部分静止画データからなるテストデータに当該模擬河川水が分類されるカテゴリーについての情報は有しない。一方、正解データは、テストデータを構成する各部分静止画データに、当該模擬河川水が分類されるカテゴリーについての情報を関連付けることによって構成されている。
情報処理装置10は、各テストデータがデータ入力部15に入力された後、各テストデータについて図3の学習処理におけるS302〜S303を実行し、教師データを学習した学習結果に基づいて、各テストデータに対応する模擬河川水が分類されるカテゴリーを出力した。各テストデータ及び出力されたカテゴリーと、正解データとを比較した結果、出力されたカテゴリーのうち95.2%のカテゴリーが正解データと一致した。これにより、上水処理を施す原水に既知量の凝集剤を添加したとき、情報処理装置10は凝集剤を添加して撹拌を始めたときから400秒分の画像データがあれば、その原水中に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かを信頼できる程度に正しく判別することがわかった。
本実施の形態では、情報処理装置10は4200枚の部分静止画データから作成された教師データに基づいてテストデータに対応する模擬河川水が分類されるカテゴリーを95.2%の高い確率で正しく判別することを説明したが、その確率は新たな教師データの学習に応じて上昇することが期待される。
本実施の形態によれば、情報処理装置10はCPU11及びHDD14を備え、CPU11はHDD14に格納されている教師データ、例えば、模擬河川水に既知量の凝集剤が添加されて撹拌されたときから400秒分の画像データの各々に模擬河川水中に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かのカテゴリーを関連付けた教師データについて深層学習を行う。次いで、CPU11は、例えば、上水処理を施す原水に既知量の凝集剤が添加されて撹拌されたときから300秒以内の画像データであって将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かのカテゴリーを関連付けていない画像データである判別対象画像データが入力されたとき、教師データを学習した学習結果及び判別対象画像データに基づいて判別対象画像データに対応する原水中に将来形成されるフロックが上水処理に悪影響を及ぼすか否かのカテゴリーを判別する。
すなわち、教師データについて深層学習を行った情報処理装置10は、上水処理を施す原水に既知量の凝集剤を添加したとき、凝集核が形成される様子を示す画像データがあれば将来形成されるフロックが良質なフロックであるか否かを判別する。このとき、情報処理装置10が判別した判別結果は信頼してもよいので、例えば、高度な技量を有する管理者がフロック形成池43においてフロックが形成される様子を観察して凝集剤の適切な添加量を決定するよりも迅速に凝集剤の適切な添加量を決定することができる。また、迅速に凝集剤の適切な添加量を決定することができない一般管理者であっても情報処理装置10を用いることにより、ジャーテストを実施した結果や沈澱池44での原水の濁度に関する情報を長時間かけて取得しなくても迅速且つ簡単に凝集剤の適切な添加量を決定することができる。したがって、教師データについて深層学習を行った情報処理装置10は凝集核が形成される様子を示す画像データがあれば良質なフロックが形成されるための凝集剤の添加量を迅速且つ簡単に判別することができる。
本実施の形態では、情報処理装置10は急速混和池42で凝集核が形成される様子を示す画像データとして原水に凝集剤が添加されて撹拌が開始されたときから300秒以内に撮影された画像データを用いて予想カテゴリーを出力しているが、凝集核は原水に凝集剤が添加されて直ちに形成されるので、原水に凝集剤が添加されて撹拌が開始されたときから120秒以内に撮影された画像データを用いて予想カテゴリーを出力してよい。これにより、さらに迅速に凝集剤の適切な添加量を判別することができる。
また、本実施の形態では、撮像装置17が急速混和池42に設置されていることを前提としているが、撮像装置17が急速混和池42及びフロック形成池43のいずれにも設置されてもよい。これにより、例えば、情報処理装置10は急速混和池42で凝集核が形成される様子を示す300秒分の画像データだけでなく、フロック形成池43でフロックが形成される初期の様子を示す更に100秒分の画像データ、すなわち、凝集剤が添加されてから400秒分の画像データも予想カテゴリーを出力する際に用いられるので、400秒分の教師データを最大限に活用してより正確な予想カテゴリーを出力することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に何ら限定されるものではない。
本発明は上述の実施の形態の1以上の機能を実現するプログラムをネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1以上のプロセッサーがプログラムを読み出して実行する処理でも実現可能であり、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
10 情報処理装置
11 CPU
15 データ入力部
17 撮像装置

Claims (8)

  1. 濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理装置であって、
    前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習手段と、
    前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力手段と、
    前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別手段とを備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記第1の時間は400秒であることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. 前記第2の時間は400秒であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
  4. 前記第2の時間は300秒であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
  5. 前記第2の時間は120秒であることを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
  6. 前記教師データを構成する画像データ及び前記入力された画像データは前記濁質が凝集する際の凝集核を示すことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理方法であって、
    前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習ステップと、
    前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力ステップと、
    前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別ステップとを有することを特徴とする情報処理方法。
  8. 濁質を有する水に凝集剤を添加することによって形成されるフロックを前記水から除去する上水処理に用いられる情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記情報処理方法は、
    前記凝集剤が添加されてから第1の時間以内に取得される画像データ及び前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を関連付けた教師データを学習する学習ステップと、
    前記凝集剤が添加されてから第2の時間以内に取得され且つ前記除去されるフロックが前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かの情報を有しない画像データを入力する入力ステップと、
    前記教師データを学習した学習結果及び前記入力された画像データに基づいて、前記画像データに含まれるフロックが前記水から除去される際に前記上水処理に悪影響を及ぼすか否かを判別する判別ステップとを有することを特徴とするプログラム。
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