JP2020131008A - パターの生産方法、および製造装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造することはできなかった。【解決手段】ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターにおいて、少なくともヘッドを固定する工程と、固定する工程の後に、グリップの一部をヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る工程とを有する、パターの製造方法により、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できる。【選択図】図1

Description

本発明は、パターを製造する方法等に関するものである。
従来、ヘッド、シャフト、および当該ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターが存在した(例えば、特許文献1参照)。
特表平11−509449号公報
しかし、上記のようなパターを製造するには、例えば、ヘッドをシャフトに結合した後、平面が形成されたグリップを、当該平面がヘッドの一面に対して予め決められた角度をなすように、作業者が目視でシャフトとグリップとの間の軸周りの位置関係を調節しながら、シャフトに結合しなければならない。または、シャフトとグリップとの間の軸周りの位置関係を規定するガイド機構を、パターに設けることが必要となる。
このため、従来、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造することはできなかった。
本第一の発明のパターの製造方法は、ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターにおいて、少なくともヘッドを固定する工程と、固定する工程の後に、グリップの一部をヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る工程とを有する、パターの製造方法である。
かかる構成により、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できる。
また、本第二の発明のパターの製造方法は、第一の発明に対して、一面は、フェース面であり、予め決められた角度は、180度であるパターの製造方法である。
かかる構成により、ヘッドのフェース面に対して180度をなす平面を有するグリップを具備することによって、プレーヤーが把持しているグリップの平面の向きからフェース面の向きを的確に知覚できるパターを、高い精度で容易に製造できる。
また、本第三の発明のパターの製造方法は、第一または第二の発明に対して、固定する工程において、シャフトまたはグリップのうち1以上をさらに固定するパターの製造方法である。
かかる構成により、パターをより高い精度で製造できる。
また、本第四の発明のパターの製造方法は、第一から第三いずれか1つの発明に対して、削る工程は、グリップを平面に削る削り部材の向きを、当該削り部材の削り面がヘッドの一面に対して予め決められた角度となるように調整する工程を含むパターの製造方法である。
かかる構成により、グリップの一部をヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削ることができる。
なお、第一から第四いずれか1つの発明において、固定する工程の前に、少なくともグリップをシャフトに結合する工程をさら有していてもよい。
かかる構成により、平面が形成されたグリップをシャフトに結合する場合と比べて、パターを高い精度で製造できる。
また、上記構成において、グリップは軟質であり、結合する工程の前に、グリップの一部に、硬質である硬質部を形成する工程をさら有し、結合する工程では、形成する工程で硬質部が形成されたグリップを、当該硬質部が削る工程で削られる位置となるように、シャフトに結合し、削る工程では、形成する工程で形成された硬質部を、ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削ってもよい。
かかる構成により、既存の軟質のグリップを利用することで、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップであり、かつ把持し易いグリップを具備するパターを、高い精度で容易かつ安価に製造できる。
さらに、上記構成において、硬質部は、プレート状であり、結合する工程では、形成する工程で硬質部が形成されたグリップを、当該硬質部の主面がヘッドの一面に対して予め決められた角度をなすように、シャフトに結合してもよい。
かかる構成により、グリップに形成されたプレート状の硬質部を、ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削ることができる。
また、本第五の発明のパターの製造方法は、第一から第四いずれか1つの発明に対して、グリップにおいて、平面に削られる部分は硬質であり、他の部分は軟質であるパターの製造方法である。
かかる構成により、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップであり、かつ把持し易いグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できる。
また、本第六の発明のパターの製造装置は、ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターを製造する製造装置であって、少なくともヘッドを固定する固定部と、固定部が少なくともヘッドを固定している状態で、グリップの一部をヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る削り部とを具備する、パターの製造装置である。
かかる構成により、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できる。
また、本第七の発明の製造装置は、第六の発明に対して、ヘッドは、シャフトに予め固定されており、固定部は、ベースと、ベースに設けられ、シャフトを固定する1または2以上の第一治具とを含む製造装置である。
かかる構成により、シャフトを1以上の第一治具で固定することで、ヘッドも固定できる。
また、本第八の発明の製造装置は、第七の発明に対して、1以上の各第一治具は、ベースと、シャフトが収容される凹部を有する第一ブロックと、ベースの上面と第一ブロックの下面との間に設けられ、第一ブロックを、上面に対する下面の高さを調整可能に押し上げるジャッキと、シャフトが凹部に収容された状態で、シャフトを第一ブロックとの間に挟んで固定する第二ブロックとを有する製造装置である。
かかる構成により、シャフトを所望の高さに固定できる。
また、本第九の発明の製造装置は、第八の発明に対して、シャフトがベースの上面と平行になるように、1以上の第一治具のうち少なくとも1つの第一治具のジャッキの、第一ブロックを押し上げる高さが調整される製造装置である。
かかる構成により、シャフトをベースの上面と平行に固定できる。
また、本第十の発明の製造装置は、第七から第九いずれか1つの発明に対して、ヘッドの一面上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する三次元計測部をさらに具備し、削り部は、グリップを平面に削る削り部材、および削り部材の向きを調整する調整機構を含む切削手段と、角度を示す角度データが格納される格納手段と、角度データおよび面データを用いて、切削手段を介して、グリップの一部をヘッドの一面に対して角度データが示す角度で平面に削るための処理を行う処理手段とを具備する製造装置である。
かかる構成により、グリップの一部を、ヘッドの一面に対して角度データが示す角度で平面に、高い精度で削ることができる。
また、本第十一の発明の製造装置は、第十の発明に対して、切削手段は、予め決められた形式のデータを用いてグリップの切削を行い、処理手段は、三次元計測部が取得した面データを予め決められた形式のデータに変換する変換手段と、格納手段から角度データを取得する角度取得手段と、前記変換手段による変換後のデータおよび前記角度取得手段が取得した角度データを切削手段に引き渡し、削り面がヘッドの一面に対して角度データが示す角度となるように、調整機構を介して削り部材の向きを調整させる調整手段とを有する製造装置である。
かかる構成により、面データの形式変換が行われるので、予め決められた形式のデータを用いる切削手段の利用が可能になる。
また、本第十二の発明の製造装置は、第七から第十一のいずれか1つの発明に対して、固定部は、グリップの、削り部によって平面に削られる部分以外の部分を固定する第二治具をさらに含む製造装置である。
かかる構成により、グリップを削る際に生じる振動が抑制され、より高い精度での削りが可能となる。
本発明によれば、ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できる。
実施の形態1における製造方法で製造されるパターの一例を示す外観図 同パターをグリップの上面の上方から見下ろした図 同グリップの平面がヘッドの一面に対してなす角度の一例を示す図 同パターの製造装置のブロック図 同パターの製造方法の工程図 削る工程の詳細例を示す工程図 同硬質部を有するグリップの一例を示す図 実施の形態2におけるパターの製造装置のブロック図 同固定部の上面図 同固定部の側面図 同第一治具の断面図 同第二治具をも有する固定部の側面図 同固定部の具体例を示す斜視図 同切削処理を説明するフローチャート 同コンピュータシステムの外観図 同コンピュータシステムの内部構成の一例を示す図
以下、パターの製造方法等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下で説明するパターの製造方法は、パターの生産方法といってもよい。また、各実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
(実施の形態1)
図1は、本実施の形態における製造方法で製造されるパター1の一例を示す外観図である。パター1は、シャフト11、シャフト11の一方端に結合されるヘッド12、およびシャフト11の他方端に結合されるグリップ13を具備する。グリップ13は、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす平面1321を有する。
なお、本実施の形態では、図1等に示されるように、パター1のヘッド12側を下、グリップ13側を上としている。ただし、かかる上下関係は逆でもよい。
ヘッド12の一面とは、例えば、フェース面121である。フェース面121とは、ボールを打つ面である。フェース面121は、通常、平面である。平面とは、平らな面である。本実施の形態でいう平面は、例えば、総じて平面であるが、局所的に凹凸や曲面が存在する場合も含む。また、平面は、例えば、平面とみなし得るほど曲率が小さい曲面をも含む、と考えてもよい。
なお、ヘッド12は、フェース面121以外にも、1または2以上の平らな部分を有していてもよい。かかる場合、一面は、フェース面121以外の1以上の平らな部分のうち、一の部分でもよい。この種の平らな部分は、例えば、背面122に存在してもよいし、その他の面に存在しても構わない。背面122とは、フェース面121の反対側の面であり、その他の面とは、フェース面121と交わる面(上面、下面等)である。
ヘッド12の一面がフェース面121である場合、予め決められた角度は、例えば、180度である。
図2は、シャフト11、ヘッド12、およびヘッド12のフェース面121に対して180度の角度をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1を、グリップ13の上面133(グリップエンドともいう)の上方から見下ろした図である。
本実施の形態において、グリップ13の平面1321がヘッド12の一面に対してなす角度とは、当該一面の法線ベクトルに対する、平面1321の法線ベクトルの角度である。
従って、ヘッド12のフェース面121に対して180度の角度をなす平面1321を有するグリップ13とは、例えば、図3に示すように、フェース面121の法線ベクトルn0に対する、平面1321の法線ベクトルn1の角度が、180度であるようなグリップ13である。
ただし、ヘッド12の一面がフェース面121である場合における予め決められた角度は、例えば、135度、90度、45度、0度など、180度以外の角度でもよい。なお、0度と180度は、例えば、2平面間の角度としては、同等と考えてもよいし、2平面間の角度が0度または180度であることは、2平面が平行であるといってもよい。
図2および図3に示したような、ヘッド12のフェース面121に対して180度の角度をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1によれば、プレーヤーは、把持しているグリップ13の感触でフェース面121の向きを的確に知覚できる。その結果、プレーヤーは、例えば、フェース面121を的確にカップに向けることが可能となり、パッティングの精度が向上する。
なお、パター1において、フェース面121にロフト角が付いていてもよい。ロフト角とは、例えば、フェース面121の、シャフト11の中心線(パター1の軸、または単に軸という場合もある)を含む鉛直面に対する傾斜である、といってもよい。詳しくは、ヘッド12のフェース面121は、シャフト11の中心線を含む鉛直面に対して、例えば、当該鉛直面と直交する直線を前後方向としたときに、当該フェース面121の右側の縁と左側の縁の前後方向の位置が相違し、上側の縁と下側の縁の前後方向の位置は一致するように、傾斜していてもよい。
ロフト角が付いていることで、例えば、グリーン周囲の長い芝に埋もれているボールを斜め上方にパッティングしたり、グリーン上のボールを水平にパッティングしたり、あるいは、プレーヤーの好みによる両者の使い分け等が容易となり、パッティングの精度がさらに向上する。
上記のようなロフト角付きのパター1において、予め決められた角度とは、例えば、平面1321の法線ベクトルn1の、シャフト11の中心線に垂直な方向の成分が、ヘッド12のフェース面121の法線ベクトルn0の、シャフト11の中心線に垂直な方向の成分に対してなす角度である。ただし、ロフト角付きのパター1においても、予め決められた角度は、平面1321の法線ベクトルn1の、ヘッド12のフェース面121の法線ベクトルn0に対する角度であってもよい。
シャフト11は、例えば、鉄などの金属、ステンレスなどの合金、炭素繊維等で構成されるが、その素材は問わない。ヘッド12は、例えば、鉄やチタンなどの金属、各種の合金や樹脂等で構成されるが、その素材は問わない。
グリップ13は、例えば、硬材で構成される。硬材とは、硬質の素材である。硬質とは、例えば、硬さが、第一閾値より大または第一閾値以上であることである、といってもよい。硬材は、例えば、ABS樹脂やメラミン樹脂等の樹脂であるが、金属などでもよく、その種類は問わない。これによって、高精度で耐摩耗性に優れた平面1321を有するグリップ13が実現される。
または、グリップ13は、軟材で構成されてもよい。軟材とは、軟質の素材である。軟質とは、例えば、硬さが、第二閾値以下または第二閾値より小さいことである、といってもよい。第二閾値は、通常、第一閾値より小さい値であるが、第一閾値と同じ値でもよい。後者の場合、硬質とは、硬さが閾値より大または閾値以上であることであり、軟質とは、硬さが当該閾値以下または当該閾値より小さいことである、といってもよい。
軟材は、例えば、ゴムやエストラマ等の弾性を有する樹脂であるが、シリコンなどでもよく、その種類は問わない。これによって、手で把持し易いグリップ13が実現される。なお、手で把持し易いことは、グリップ13が、例えば、手の形状や握力に応じて変形することにより、手に馴染むことであるが、汗や雨等で滑り難いことでもよく、その態様は問わない。
または、グリップ13は、硬材と軟材を組み合わせて構成されてもよい。詳しくは、グリップ13は、例えば、軸に平行な平面で2つの部分に分けられ、当該2つの部分の一方が硬材、他方が軟材であってもよい。硬質である部分と、軟質である部分とは、例えば、m:nの割合(m,nは整数)で構成されてもよい。なお、m:nは、例えば、1:1、1:3、2:3などであるが、その値は問わない。かかるグリップ13の、硬材の部分が平面に削られることによって、高精度で耐摩耗性に優れた平面1321を有し、かつ手で把持し易いグリップ13が実現される。
または、例えば、軟材で構成されたグリップ13の一部に、硬質の部分(例えば、硬質部132a:図7参照)を形成してもよい。なお、硬質部132aを形成する方法については、「形成する工程」で説明する。
ヘッド12は、例えば、ネック123を介して、シャフト11の一方端に結合されている。詳しくは、ネック123は、ヘッド12の上面の所定の位置に、例えば、ボルトや溶接などによって予め結合されている。そして、かかるネック123の、ヘッド12に結合されている側とは反対側の端部に、例えば、図示しないネジ山が形成され、シャフト11の一方端側には、このねじ山と係合する図示しないネジ溝が形成されている。ネック123のねじ山がシャフト11のネジ溝にねじ込まれることで、ヘッド12は、ネック123を介してシャフト11の一方端に結合される。
または、ヘッド12とシャフト11は、溶接または接着などによって直に結合されていてもよく、その結合方法は問わない。または、ヘッド12とシャフト11は、例えば、金属等の素材で一体形成されていても構わない。
グリップ13の底面131側には、図2に示すようなシャフト挿入孔1311が形成されており、シャフト11の他方端が、シャフト挿入孔1311に挿入されることにより、グリップ13はシャフト11と結合している。
なお、グリップ13をシャフト11と結合する際に、例えば、グリップ13は加熱されてもよい。シャフト11の他方端が、この加熱されたグリップ13の、拡張した又は軟化したシャフト挿入孔1311に挿入される。時間が経過すると、グリップ13は、その素材が有する熱的な性質(例えば、樹脂が有する熱可塑性または熱硬化性、金属が有する熱膨張性等)により、シャフト11の他方端と着脱困難に結合される。
また、着脱可能なグリップ13を実現する場合は、例えば、ABS樹脂やポリカーボネート等の、硬度が高く、耐摩耗性にも優れた熱可塑性樹脂を用いることは好適である。熱可塑性樹脂で構成されたグリップ13は、加熱されることで軟化し、シャフト11に対する装着が容易に行える。また、軟化した状態でシャフト11に装着されたグリップ13は、温度が下がると再び硬化し、シャフト11に対して強固に結合される。ただし、グリップ13とシャフト11の他方端とは、例えば、接着剤で接着されてもよく、その結合方法は問わない。
図4は、本実施の形態におけるパター1の製造装置2の一例を示すブロック図である。この製造装置2は、固定部21、および削り部22を備える。
固定部21は、各種の部材を固定する。各種の部材とは、例えば、パター1、シャフト11、ヘッド12、グリップ13などである。固定とは、可動のものを動かないようにすることである。固定は、例えば、ヘッド12の少なくとも一部分を、位置も向きも変化しない(すなわち、移動も回転もしない)ようにすることであってもよい。
固定部21は、例えば、シャフト11、ヘッド12、およびグリップ13を具備するパター1において、少なくともヘッド12を固定する。また、固定部21は、ヘッド12に加えて、シャフト11またはグリップ13のうち1以上をさらに固定してもよい。
詳しくは、固定部21は、ヘッド12を固定する固定具211を備える。固定具211は、第一平面2111aを有する第一部材2111、第一平面2111aと対向する第二平面2112aを有する第二部材2112、および第一平面2111aと第二平面2112aの間隔を調整する間隔調整機構2113を備える。
なお、第一平面2111aと第二平面2112aは、通常、平行であるが、平行でなくてもよい。また、前述したような、ロフト角付きのパター1を製造する場合、第一平面2111aは、第二平面2112aに対して、ロフト角に対応する角度だけ傾斜していてもよいが、平行でも構わない。
かかる固定具211において、第一平面2111aと第二平面2112aの間にヘッド12が挿入され、間隔調整機構2113は、第一平面2111aがヘッド12のフェース面121と接し、かつ第二平面2112aがヘッド12の背面122と接するように、当該2平面の間隔を調節する。これによって、ヘッド12は固定される。
固定部21は、例えば、1または2以上の万力によって実現されるが、その実現手段は問わない。
固定具211の間隔調整機構2113による上記のような間隔調整は、例えば、作業者の操作に応じて行われるが、自動的に行われてもよい。
後者の場合、固定具211は、例えば、第一部材2111または第二部材2112の少なくとも一方を移動させる駆動部と、フェース面121の第一平面2111aへの接触状態を検知する第一センサと、背面122の第二平面2112aへの接触状態を検知する第二センサと、第一および第二の各センサの検知結果を用いて駆動部を制御する制御部とをさらに備える。
第一および第二の各センサは、例えば、接触センサ、圧力センサなどで実現され、駆動部は、例えば、モータで実現され、制御部は、例えば、MPU、メモリなどで実現されるが、その実現手段は問わない。
なお、固定部21は、例えば、シャフト11を固定する第二の固定具も備えていてもよい。第二の固定具は、例えば、固定具211と同様の構成を有する。第二の固定具において、シャフト11が第一平面2111aと第二平面2112aとの間に挿入され、間隔調整機構2113は、シャフト11の一部が第一平面2111aと接し、かつ当該一部の反対側の部分が第二平面2112aと接するように、当該2平面の間隔を調整する。それによって、シャフト11は固定される。
また、第二の固定具に代えて又はこれに加えて、固定部21は、例えば、グリップ13を固定する第三の固定具も備えていてもよい。第三の固定具は、例えば、固定具211と同様の構成を有する。第三の固定具において、グリップ13が第一平面2111aと第二平面2112aとの間に挿入され、間隔調整機構2113は、グリップ13のフェース面121以外の一部が第一平面2111aと接し、かつ当該一部の反対側の部分が第二平面2112aと接するように、当該2平面の間隔を調整する。それによって、グリップ13は固定される。
なお、グリップ13が軟質である場合、第三の固定具でがっちりと固定することは容易でなく、これを削る際に振動が生じ、削り加工の精度が低下する可能性がある。そこで、例えば、軟質のグリップ13の表面をレジンで固め、レジンで固められたグリップ13を、第三の固定具で固定してもよい。
グリップ13の表面をレジンで固めるには、例えば、グリップ13の表面をラップで包み、ラップで包まれたグリップを箱に収納し、グリップが収納された箱の隙間に液体のレジンを注入して、箱内のレジンを固化させればよい。レジンが固化した後、箱からグリップ13を取り出し、第三の固定具で固定する。こうしてレジンで固められたグリップは、第三の固定具でがっちりと固定され、高い精度の削り加工を施される。削り加工の後、レジンは、ラップと一緒にグリップ13の表面から取り除かれる。なお、加工後にレジンを取り外し易いよう、グリップ13に対して鉛直の方向に、薄い板を挿入しておいてもよい。
さらに、第二または第三の各固定具においても、間隔調整は、例えば、作業者の操作に応じて行われるが、自動的に行われてもよい。自動的な間隔制御を実現する手段も、固定具211の場合と同様である。ただし、第二または第三の各固定具は制御部を有さず、固定具211の制御部が、第二または第三の各固定具における位置調整をも行ってもよい。
削り部22は、各種の部材を削る。各種の部材とは、例えば、グリップ13である。削り部22は、例えば、固定部21が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部を、ヘッド12のフェース面121に対して予め決められた角度で平面に削る。
削り部22は、上記のような状態で、グリップ13の一部を、例えば、ヘッド12のフェース面121に対して180度の角度で平面に削る。ただし、予め決められた角度は、何度でもよい。また、角度は、調整可能であってもよい。
詳しくは、削り部22は、グリップ13の一部を平面に削るための削り部材221、削り部材221の向きを調整するための向き調整機構222、および削り部材221の位置を調整するための位置調整機構223を備える。
削り部材221は、例えば、グリップ13の一部を切ることにより平面に削る部材である。この種の部材は、例えば、カッターである。カッターは、例えば、刃によるもの、レーザによるもの、ウォータージェットによるもの等、何でもよい。
または、削り部材221は、例えば、グリップ13の一部を摩擦により平面に削る部材でもよい。この種の部材は、例えば、やすりであるが、研磨機でもよく、その種類は問わない。
または、削り部材221は、例えば、グリップ13の一部をそぎ取ることにより平面に削る部材でもよい。この種の部材は、例えば、スライサーであるが、カンナやドリルなどでもよく、その種類は問わない。
向き調整機構222は、例えば、削り部材221の削り面221aが、固定具211の第一平面2111aに対して予め決められた角度となるように、削り部材221の向きを調整する。具体的には、削り面221aの法線ベクトルは、グリップ13の平面1321に対して180度(つまり反対向き)であることから、例えば、第一部材2111の第一面2111aの法線ベクトルが、ヘッド13の一面(例えば、フェース面121)に対して180度である場合、向き調整機構222は、削り部材221の削り面221aの法線ベクトルが、固定具211の第一平面2111aの法線ベクトルに対して予め決められた角度(例えば、180度)となるように、削り部材221の向きを調整すればよい。
または、例えば、削り面221aの情報(例えば、法線ベクトル)と、ヘッド13の一面の情報(例えば、法線ベクトル)とが取得され、向き調整機構222は、削り面221aがヘッド13の一面に対して予め決められた角度をなす(例えば、削り面221aがヘッド13の一面と平行)になるように、削り部材221の向きを調整してもよい。
ただし、削り部材221の向きが、削り面221aが第一平面2111aと平行になるように予め調整された状態で、固定されていてもよく、かかる場合には、向き調整機構222は不要である。
位置調整機構223は、例えば、削り部材221の削り面221aが、グリップ13の予め決められた位置を通るように、削り部材221の位置を調節する。具体的には、位置調整機構223は、例えば、削り部材221の削り面221aの、固定具211の第一平面2111aからの距離が、予め決められた値になるように、削り部材221の位置を調整してもよい。ただし、削り面221aの第一平面2111aからの距離が予め決められた値になるように、削り部材221の位置が調整された状態で、固定されていてもよく、かかる場合には、位置調整機構223は不要である。
向き調整機構222が、削り面221aが第一平面2111aと平行になるように、削り部材221の向きを調整し、かつ位置調整機構223が、削り面221aの第一平面2111aからの距離が予め決められた値になるように、削り部材221の位置を調整した後、削り部材221は、グリップ13の一部を削る。それによって、グリップ13の側面132に、ヘッド12のフェース面121に対して予め決められた角度をなす平面1321が形成される。
向き調整機構222は、例えば、雲台等によって実現されるが、その実現手段は問わない。また、位置調整機構223は、例えば、レール、およびレールに沿って移動するスライダー等によって実現されるが、実現手段は問わない。
なお、上記のような、向き調整機構222による向き調整、および位置調整機構223による位置調整は、例えば、作業者の操作に応じて行われるが、向き調整または位置調整の少なくとも一方は、自動的に行われてもよい。
例えば、向き調整および位置調整の両方が自動的に行われる場合、削り部22は、例えば、向き調整機構222を駆動する第二駆動部と、位置調整機構223を駆動する第三駆動部と、ヘッド12の一面(例えば、フェース面121)の第一平面2111aに対する向きを検知する第三センサと、削り面221aの第一平面2111aに対する向きを検知する第四センサと、削り面221aの第一平面2111aからの距離を検知する第五センサと、第三センサの検知結果および第四センサの検知結果を用いて第一駆動部を制御し、かつ第五センサの検知結果を用いて第二駆動部を制御する第二制御部とをさらに備える。ただし、削り部22は、かかる第二制御部を備えず、例えば、前述した固定部21を構成する制御部が、第二および第三の各駆動部の制御をも行ってもよい。
なお、例えば、第一平面2111aに対する削り面221aの位置が、予め決められた位置で固定されている又は手操作で調整される場合、削り部22は、第二駆動部と第三および第四の2センサのみを備え、第三駆動部と第五センサを備えていなくてもよい。また、例えば、第一平面2111aに対する削り面221aの角度が、予め決められた角度で固定されている又は手操作で調整される場合、削り部22は、例えば、第三駆動部と第五センサのみを備え、第二駆動部と第三および第四の2センサを備えていなくてもよい。
また、第三〜第五の各センサは、本実施の形態では、第一平面2111aを基準に向きや距離を検知しているが、基準となる面は、例えば、第二平面2112aでもよいし、または、製造装置2内のその他の平面(例えば、筐体の内面等)でもよいし、製造装置2の外部の平面(例えば、床面等)でも構わない。
第三および第四の各センサは、例えば、角度センサまたは傾斜センサなどで実現される。第五センサは、例えば、距離センサまたは変位センサなどで実現される。第三および第四の各駆動部は、例えば、モータで実現される。第二制御部は、例えば、MPU、およびメモリなどで実現される。ただし、各要素の実現手段は問わない。
なお、製造装置2は、汎用の加工機でも実現可能である。汎用の加工機とは、例えば、マシニングセンタである。マシニングセンタは、例えば、タッチプローブ、2種類以上の削り部材などを有し、コンピュータ制御で自動的に、削り、穴あけ等の各種の加工を行うことができる機械である。タッチプローブは、例えば、第三〜第五の各センサの機能を実現する。マシニングセンタは、例えば、5軸制御のものが好適である。5軸とは、X,Y,Zの3軸に、2方向の回転軸を加えたものである。ただし、マシニングセンタは、4軸制御や3軸制御のものでもよい。または、汎用の加工機は、例えば、フライス盤などでもよく、そのタイプは問わない。
図5は、本実施の形態におけるパター1の製造方法の工程図である。この製造方法は、固定する工程S51、および削る工程S52を有する。削る工程S52は、固定する工程S51の後に行われる。
(固定する工程S51)固定部21は、シャフト11、ヘッド12、およびグリップ13を具備するパター1において、少なくともヘッド12を固定する。なお、本工程は、例えば、作業者が固定部21を操作して行うが、固定部21によって自動的に行われてもよい。固定部21の動作については、前述したので繰り返さない。
(削る工程S52)削り部22は、固定部21が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部を、ヘッド12の一面(例えば、フェース面121)に対して予め決められた角度(例えば、180度)で平面に削る。なお、本工程は、例えば、作業者が削り部22を操作して行うが、削り部22によって、例えば、図6に示すような手順で自動的に行われてもよい。
図6は、削る工程52の一例を示す工程図である。なお、本例において、第一平面2111aに対する削り面221aの位置は、予め決められた位置で固定されているものとする。また、削り部22は、第二駆動部と、第三および第四の2センサと、第二制御部とを備え、第二制御部のメモリには、予め決められた角度(例えば、180度)を示す情報が格納されている。格納されている角度は、例えば、製造装置2が有するキーボードやタッチパネル等の入力デバイスを介して受け付けられた情報である。ただし、角度は、予めメモリに格納されていてもよい。格納されている角度は、後に別の角度(例えば、135度、90度等)の入力が受け付けられると、当該別の角度に更新される。
(読み出す工程S61)削り部22を構成する第二制御部は、予め決められた角度をメモリから読み出す。
(一面の情報を取得する工程S62)第二制御部は、第三センサの検知結果を用いて、ヘッド12の一面の情報を取得する。例えば、第三センサで検知された傾斜角を基に、ヘッド12の一面の法線ベクトルが取得される。
(削り面の情報を取得する工程S63)第二制御部は、第四センサの検知結果を用いて、削り部材221の削り面221aの情報を取得する。例えば、第四センサで検知された傾斜角を基に、削り面221aの法線ベクトルが取得される。
(調整する工程S64)第二制御部は、一面の情報を取得する工程S62で取得された情報と、削り面221aの情報を取得する工程S63で取得された情報とを用いて、第二駆動部を介して向き調整機構222を駆動することにより、ヘッド12の一面に対する削り面221aの向きを、ステップS61で取得された角度に調整する。例えば、削り面221aの法線ベクトルが、ヘッド12の一面の法線ベクトルに対して180度(または平行)となるように、削り部材221の向きが調整される。
(調整された削り部材でグリップを削る工程S65)第二制御部は、調整する工程S64で向きが調整された削り部材221を用いて、グリップ13を削る。その後、図5の工程図にリターンする。
これによって、例えば、図1〜図3に示したような、シャフト11、ヘッド12、および当該ヘッド12の一面(例えば、フェース面121)に対して予め決められた角度(例えば、180度)をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1が製造される。
なお、この製造方法は、例えば、結合する工程(図示しない)をさらに有していてもよい。結合する工程は、固定する工程S51の前に行われる。
(結合する工程)少なくともグリップ13を、シャフト11に結合する。詳しくは、例えば、ヘッド12は、予めシャフト11に結合されている又はシャフト11と一体形成されていてもよく、かかる場合、グリップ13のシャフト11への結合だけを行えばよい。なお、グリップ13をシャフト11に結合する各種の方法については、前述したので繰り返さない。
なお、前述したような、軸に平行な平面で2つの部分に分けられ、当該2つの部分のうち一方が硬質、他方が軟質であるグリップ13の場合は、例えば、軟質の部分がフェース面121と同じ側に、硬質の部分がフェース面121の反対側になるように、シャフト11に装着される。
グリップ13のシャフト11への結合は、例えば、作業者によって行われるが、製造装置2によって自動的に行われてもよい。後者の場合、製造装置2は、例えば、グリップ13をシャフト11に結合する結合部(図示しない)をさらに有する。結合部は、例えば、グリップ13を加熱する加熱手段、および加熱されたグリップ13のシャフト挿入孔1311にシャフト11を挿入する挿入手段などを有する。ただし、結合部の実現手段は問わない。
または、ヘッド12もグリップ13も未結合であってもよく、その場合、作業者は、ヘッド12をシャフト11の一方端に結合し、グリップ13をシャフト11の他方端に結合する。なお、ヘッド12とグリップ13を結合する順序は問わない。また、ヘッド12をシャフト11に結合する方法については、前述したので繰り返さない。
ヘッド12のシャフト11への結合は、例えば、手作業で行われるが、製造装置2によって自動的に行われてもよい。後者の場合、製造装置2は、例えば、ヘッド12をシャフト11に結合する第二結合部(図示しない)をさらに有する。第二結合部は、例えば、ねじ込み手段を有する。ねじ込み手段は、シャフト11またはヘッド12の少なくとも一方を軸周りに回転させることで、予めヘッド12に結合されているネック123のねじ山を、シャフト11のネジ溝にねじ込む。ただし、第二結合部の実現手段は問わない。
なお、後述する「形成する工程」で、グリップ13の一部に硬質部132aが形成された場合は、当該グリップ13を、当該硬質部132aが、前述した削る工程S52で削られる位置となるように、シャフト11に結合する。
具体的には、例えば、プレート状の硬質部132aがグリップ13に形成された場合、作業者は、かかるグリップ13を、当該硬質部132aの主面が、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなすように、シャフト11に結合する。主面とは、硬質部132aが有する最も大きい平面である、といってもよい。なお、最も大きい平面が2つ存在する場合は、いずれか一方でよいが、軸から遠い方の面である、と定義してもよい。
これにより、前述した削る工程S52では、グリップ13に形成された硬質部132aが、ヘッド12の一面(例えば、フェース面121)に対して予め決められた角度(例えば、180度)で平面に削られる。
さらに、この製造方法は、形成する工程(図示しない)をも有していてもよい。形成する工程は、結合する工程の前に行われる。
(形成する工程)軟質のグリップ13の一部に、例えば、図7に示すような硬質部132aを形成する。なお、硬質部132aが形成される部分は、通常、グリップ13の側面131の一部であるが、他の面(例えば、上面133、底面131など)の一部または全部でもよい。硬質部132aは、樹脂や金属等の硬材で構成されており、削る工程52で平面に削られる。
詳しくは、例えば、ゴムやシリコン等の軟材で構成されたグリップ13の側面132の一部に、凹部を形成する。凹部は、例えば、プレート状である。プレート状とは、プレートの形状である。プレートとは、薄い板である。プレートは、例えば、細長くて薄い直方体である。なお、直方体は、完全な直方体でなくてもよい。または、プレートは、例えば、細長くて薄い円柱、細長くて薄い角柱などでもよく、細長くて薄ければ、その形状は問わない。
なお、細長いことは、例えば、横方向の幅に対する縦方向の長さの比(または差)が閾値以上または閾値より大きいことである、といってもよい。また、薄いことは、例えば、横方向の幅または縦方向の長さに対する高さ方向の厚みの比が、閾値以下または閾値より小さいことである、といってもよい。ただし、厚みは、削る工程S52で削られる厚みよりも大きい。
凹部は、例えば、切り抜きによって形成される。または、凹部は、グリップ13を加熱し、その側面132の一部に、硬質部132aと同じプレート状の金型を押し当ることによって形成されてもよく、その形成方法は問わない。かかる凹部に、当該凹部と同じプレート状で硬質の硬質部132aを埋め込む。
硬質部132aの形成は、例えば、作業者によって行われるが、製造装置2によって自動的に行われてもよい。後者の場合、製造装置2は、例えば、グリップ13に硬質部132aを形成する形成部(図示しない)をさらに有する。形成部は、例えば、グリップ13の側面132の一部に凹部を形成する凹部形成手段、形成された凹部に、当該凹部と同じプレート状で硬質の硬質部132aを埋め込む埋め込み手段などを有する。ただし、形成部の実現手段は問わない。
なお、以上のような製造方法において、固定する工程S51で固定されるパター1のグリップ13には、例えば、粗い平面が形成されていてもよい。粗い平面とは、削る工程S52で形成される平面ほど、精度が高くない平面である。粗い平面は、予め形成されていてもよいし、「形成する工程」で形成されてもよい。「形成する工程」で形成される粗い平面は、例えば、前述した硬質部132aの主面であってもよい。つまり、粗い平面を形成することは、例えば、軟質のグリップ13に、プレート状の硬質部132aを設けることでもよい。
粗い平面を有するグリップ13は、例えば、当該粗い平面がヘッド12の一面に対して予め決められた角度を概ねなす状態で、予めシャフト11に結合されていてもよいし、または、「結合する工程」で、当該粗い平面がヘッド12の一面に対して予め決められた角度を概ねなすように、シャフト11に結合されてもよい。削る工程S52では、かかるグリップ13の、粗い平面が形成されている部分が削られ、それによって、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす精度の高い平面が実現される。
なお、上記のような粗い平面が形成されたグリップ13を具備するパター1には、通常、ガイド機構は設けられていないが、設けられていてもよい。ガイド機構とは、シャフト11とグリップ13との間の軸周りの位置関係を規定する機構である。ガイド機構は、例えば、シャフト11とグリップ13の形状によって、かかる位置関係を規定する機構である。この種のガイド機構は、例えば、シャフト11とグリップ13の、互いに係合する2つの部位で構成される。2つの部位は、例えば、形状が合う一対のガイド面でもよいし、凹部および凸部の組でもよい。または、ガイド機構は、上記のような位置関係を、シャフト11とグリップ13に表出された目印により規定する機構であってもよい。なお、ガイド機構については、例えば、本出願人による特許第6371029号公報に記載されている。
粗い平面が形成されたグリップ13は、「結合する工程」において、ガイド機構を用いて、当該粗い平面がヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなすように、シャフト11に結合される。これにより、例えば、目視で結合する場合と比べて、当該粗い平面がヘッド12の一面に対してなす角度を、予め決められた角度に、より近づけることができる。その結果、削る工程S52での削り量の削減が可能となる。
以上、本実施の形態によれば、ヘッド12、シャフト11、およびグリップ13を具備するパター1において、少なくともヘッド12を固定する工程S51と、固定する工程S51の後に、グリップ13の一部をヘッド12の一面に対して予め決められた角度で平面に削る工程S52とを有する、パターの製造方法により、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1を、高い精度で容易に製造できる。
また、上記の製造方法において、一面は、フェース面121であり、予め決められた角度は、180度であることにより、ヘッド12のフェース面121に対して180度をなす平面1321を有するグリップ13を具備することによって、プレーヤーが把持しているグリップ13の平面1321の向きからフェース面121の向きを的確に知覚できるパター1を、高い精度で容易に製造できる。
また、固定する工程S51において、シャフト11またはグリップ13のうち1以上をさらに固定することにより、パター1をより高い精度で製造できる。
また、削る工程S52は、グリップ13を平面に削る削り部材221の向きを、当該削り部材221の削り面221aがヘッド13の一面に対して予め決められた角度となるように調整する工程S64を含むことにより、グリップ13の一部をヘッド13の一面に対して予め決められた角度で平面に削ることができる。
なお、上記の製造方法において、固定する工程S51の前に、少なくともグリップ13をシャフト11に結合する工程をさら有していてもよく、それにより、平面1321が形成されたグリップ13をシャフト11に結合する場合と比べて、パター1を高い精度で製造できる。
また、上記の製造方法において、グリップ13は軟質であり、結合する工程S52の前に、グリップ13に、硬質である硬質部132aを形成する工程をさら有し、結合する工程では、形成する工程で硬質部132aが形成されたグリップ13を、当該硬質部132aが削る工程S52で削られる位置となるように、シャフトに11に結合し、削る工程S52では、形成する工程で形成された硬質部132aを、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度で平面に削ってもよい。こうして、既存の軟質のグリップ13を利用することで、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす平面1321を有するグリップ13であり、かつ把持し易いグリップ13を具備するパター1を、高い精度で容易かつ安価に製造できる。
さらに、上記製造方法において、硬質部132aは、プレート状であり、結合する工程では、形成する工程で硬質部132aが形成されたグリップ13を、当該硬質部132aの主面がヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなすように、シャフト11に結合してもよく、それにより、硬質部132aを、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度で平面に削ることができる。
また、グリップ13において、平面に削られる部分は硬質であり、他の部分は軟質であることにより、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす平面1321を有するグリップ13であり、かつ把持し易いグリップ13を具備するパター1を、高い精度で容易に製造できる。
また、本実施の形態の製造装置2は、ヘッド12、シャフト11、およびグリップ13を具備するパター1において、少なくともヘッド12を固定する固定部21と、固定部21が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部をヘッド12の一面に対して予め決められた角度で平面に削る削り部22とを具備することにより、ヘッド12の一面に対して予め決められた角度をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1を、高い精度で容易に製造できる。
(実施の形態2)
本実施の形態において、パター1を製造する製造装置3について説明する。パター1の構造は、図1〜図3、および図7に示されている。製造装置3によるパター1の基本的な製造方法は、実施の形態1と同様であり、図4および図5に示されている。以下では、実施の形態1と重複する事項の説明は省略または簡略化し、相違する事項のみ詳しく説明する。
図8は、本実施の形態における製造装置3のブロック図である。製造装置3は、固定部31、削り部32、および三次元計測部33を備える。固定部31は、実施の形態1における固定部21と同様、ヘッド12、シャフト11、およびグリップ13を具備するパター1の、少なくともヘッド12を固定する。
ただし、本実施の形態において、ヘッド12は、シャフト11に予め固定されており、固定部31は、例えば、後述する1または2以上の第一治具311(図9〜図11参照)でシャフト11を固定することによって、結果としてヘッド12も固定する点が異なる。また、固定部31は、例えば、後述する第二治具312(図12,図13参照)で、グリップ13をも固定する。なお、固定部31は、例えば、図示しない第三治具で、ヘッド12をさらに固定してもよい。
削り部32は、実施の形態1における削り部22と同様、固定部31が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部をヘッド12の一面(通常、フェース面121:以下、「一面121」と記す場合がある)に対して予め決められた角度で平面に削る動作(以下では、かかる動作を「切削」と記す場合がある)を行う。ただし、削り部32は、三次元計測部33による計測結果を用いて、かかる切削を行う点が異なる。
三次元計測部33は、ヘッド12の一面121上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する。面データからは、例えば、ヘッド12の一面121の法線ベクトルが取得され得る。面データは、例えば、ラスタ形式のデータといってもよい。
三次元計測部33は、例えば、タッチプローブである。タッチプローブとは、対象物の表面を探針で走査することにより、当該表面の面データ(対象物の三次元形状といってもよい)を取得する装置である。または、三次元計測部33は、例えば、走査レーザプローブ等の非接触式プローブでもよく、ヘッド12の一面121の面データを取得可能であれば、その種類は問わない。
三次元座標とは、三次元空間における座標である。三次元座標は、通常、X,Y,およびZの3軸で定義される直交座標系における座標であるが、例えば、極座標系における座標などでもよく、その形式は問わない。具体的には、例えば、図9および図10に示すように、3軸中の2軸(例えば、X軸,Y軸)が、後述するベース310の上面と平行であり、他の1軸(例えば、Z軸)がベース310の上面と垂直であるような三次元直交座標系が、固定部31に対して定義されてもよい。
図9は、固定部31の上面図であり、図10は、固定部31の側面図である。固定部31は、ベース310、および1または2以上の第一治具311を備える。ベース310とは、1以上の第一治具311等の土台となる部材である。ベース310は、例えば、金属製の板である。なお、板とは、通常、薄くて長細い直方体であるが、例えば、薄い楕円柱や、薄い六角柱などでもよい。また、薄いことは、例えば、ベース310の厚みが予め決められた閾値よりも小さいことであるが、その閾値は問わない。さらに、ベース310は、例えば、樹脂、セラミック等で形成されてもよく、その素材や形状は問わない。
なお、ベース310は、例えば、後述する加工機に対して着脱可能であってもよい。つまり、ベース310には、固定部31を加工機に装着するための装着機構(図示しない)が設けられていてもよい。例えば、加工機側の、固定部31を受け入れる受け入れ部位に、1または2以上のネジ孔が設けられており、固定部31のベース310には、当該受け入れ部位の1または2以上のネジ孔に対応する位置に、ネジが貫通する1または2以上のネジ孔が設けられていてもよい。この場合、作業者は、工作機側の1以上のネジ孔に対して、ベース310の1以上のネジ孔を合わせ、1以上のネジで締めることにより、固定部31を加工機に装着する。1以上のネジを緩めると、固定部31は、工機から離脱可能となる。
また、ベース310には、例えば、図9および図10に示すように、固定部31を人手で加工機にセットするための2つの取っ手313が設けられていてもよい。取っ手313が設けられる位置は、例えば、ベース310の上面の、2つの短辺の各中点の近傍であるが、2つの長辺の各中点の近傍であってもよい。または、取っ手313は、例えば、ベース310の上面の、4つの辺の各中点の近傍に設けられてもよいし、ベース310の側面に設けられてもよく、その位置や数は問わない。
なお、図9に示されたパター1は、シャフト11が曲がっているタイプであるが、かかる曲がったシャフト11を含む平面は、図10から分かるように、通常、ヘッド12のフェース面121に対して概ね平行である。このため、シャフト11が曲がっているタイプのパター1であっても、「予め決められた角度」は、シャフト11が一直線であるタイプのパター1の場合と同等と考えてよい。
第一治具311とは、シャフト11を固定する器具である。図11は、第一治具311の断面図である。第一治具311は、例えば、第一ブロック3112、ジャッキ3113、および第二ブロック3114を備える。
第一ブロック3112とは、シャフト11を支持する部材である。第一ブロック3112は、例えば、シャフト11が収容される凹部3112aを有する。凹部3112aは、例えば、V字型が好適であるが、U字型、コの字型等でもよく、シャフト11が収容可能であれば、その形状は問わない。
ジャッキ3113とは、シャフト11を上方に持ち上げる部材である。上方とは、例えば、Z軸の方向である。ジャッキ3113は、例えば、ベース310の上面と第一ブロック3112の下面との間に設けられ、第一ブロック3112の下面を、ベース310の上面に対する高さを調整可能に押し上げる。ベース310の上面は、例えば、X軸およびY軸と平行な平面であり、通常、水平面である。調整可能とは、ジャッキ3113が、例えば、スクリューや、油または空気を加減圧する機構などを有しており、ベース310の上面から第一ブロック3112の下面までの高さを適宜な高さに調整し得ることである。
ジャッキ3113は、例えば、スクリュージャッキである。スクリュージャッキとは、スクリューの回転によって第一ブロック3112を押し上げる部材である。ただし、ジャッキ3113は、例えば、油圧ジャッキ、エアージャッキ等でもよく、そのタイプは問わない。
第二ブロック3114とは、シャフト11を固定する部材である。第二ブロック3114は、例えば、シャフト11が凹部3112aに収容された状態で、シャフト11を第一ブロック3112との間に挟んで固定する。
なお、固定部31が備える2以上の第一治具311は、例えば、図10等に示されるように、同じ構造を有する。ただし、2以上の第一治具311は、例えば、図13に示されるように、異なる構造を有していてもよい。
図13は、固定部31の具体例を示す斜視図である。図13の例では、固定部31は、2つの第一治具311を備え、そのうち、ヘッド12側の第一治具311のみが、ジャッキ3113を有し、高さを調整可能である。グリップ13側の第一治具311は、ジャッキ3113を有さず、高さは固定である。
また、固定部31は、例えば、図12に示すように、第二治具312をも備えることは好適である。図12は、第二治具312をも有する固定部31の側面図である。第二治具312とは、グリップ13を固定する器具である。第二治具312は、例えば、図13に示すようなクランプ312でもよい。
クランプ312は、ベース310の上面に取り付けられ、グリップ13の、削り部32によって平面に削られる部分以外の部分を固定する。平面に削られる部分以外の部分とは、例えば、平面に削られる部分を挟んで対向する一対の部分である。クランプ312は、例えば、対向する2つのピストン3122を、m組(mは自然数:例えば、m=2)有しており、かかる一対の部分を、当該m組の、対向する2つのピストン3122(以下、「ピストン対」)で挟んで固定する。これにより、第二治具312は、削り部32による切削を妨げることなく、グリップ13を固定することができる。
詳しくは、ピストン対の一方は、例えば、ベース310の上面に取り付けられた第一支持部材3121aによって、当該上面からの高さを調整可能に、かつ、2つの第二治具312を結ぶ線の方向(つまり、シャフト11の方向)に移動可能に、支持される。同様に、ピストン対の他方は、例えば、ベース310の上面に取り付けられた第二支持部材3121bによって、当該上面からの高さを調整可能に、かつ、2つの第二治具312を結ぶ線の方向に移動可能に、支持される。
なお、高さを調整可能であることは、第一支持部材3121aおよび第二支持部材3121bの各々が、例えば、1または2以上のピストン3122が設けられ、上下にスライドするスライド部材等の高さ調整機構を有することであってもよい。ただし、高さ調整機構の構造は問わない。また、移動可能であることは、第一支持部材3121aおよび第二支持部材3121bの各々が、例えば、2つの第二治具312を結ぶ線の方向に平行な、1または2以上の溝3124等の移動機構を有することである。ただし、移動機構の構造は問わない。
作業者は、例えば、上記のような高さ調整機構と移動機構を利用して、グリップ13を的確に挟み得るように、m組のピストン対の高さと水平位置を調節する。グリップ13は、こうして調節されたm組のピストン対によって固定される。
削り部32は、固定部31が少なくともヘッド12を固定している状態で、例えば、図12に示すように、グリップ13の一部をヘッド12の一面121に対して予め決められた角度(図12の例では、90度)で平面に削る切削を行う。
削り部32は、例えば、切削手段321、格納手段322、処理手段323、および受付手段324を備える。
切削手段321は、例えば、削り部材3211、および調整機構3212を含む。削り部材3211は、グリップ13を平面に削る部材である。削り部材3211は、例えば、カッター、スライサー、ドリル等であるが、その種類は問わない。調整機構3212は、削り部材3211の削り面3211aの、少なくとも向きを調整する。削り面3211aの向きとは、通常、削り面3211aの法線方向である。
なお、調整機構3212は、例えば、削り面3211aの位置をも調整してもよい。削り面3211aの位置とは、例えば、削り面3211aの中心点の位置であるが、削り面3211a上の一の点の位置であれば、どの位置でもよい。
格納手段322は、予め決められた角度を示す角度データを格納し得る。予め決められた角度は、実施の形態1と同様、例えば、180度であるが、0度、90度、270度等でもよく、その数値は問わない。
格納手段322には、例えば、“180度”等の角度データが予め格納されていてもよい。または、例えば、後述する受付手段324が角度データを受け付け、当該受け付けられた角度データを、後述する蓄積手段3234が格納手段322に蓄積してもよい。なお、新たな角度データが受け付けられると、格納されている角度データは、当該新たな角度データに更新される。
処理手段323は、格納手段322に格納されている角度データと、三次元計測部33が取得した面データとを用いて、切削手段321を介してグリップ13を切削する切削処理を行う。
処理手段323は、例えば、図6と同様の手順で、切削手段321を介して切削を行ってもよい。
(読み出す工程S61)処理手段323は、格納手段322から角度データを読み出す。
(一面の情報を取得する工程S62)処理手段323は、三次元計測部33が取得した面データを用いて、ヘッド12の一面121の法線の方向に関する第一方向情報(第一法線ベクトル)を取得する。
(削り面の情報を取得する工程S63)処理手段323は、切削手段321から、削り面3211aの法線の方向に関する第二方向情報(第二法線ベクトル)を取得する。
(調整する工程S64)処理手段323は、工程S62で取得した第一方向情報、および工程S63で取得した第二方向情報を用いて、削り面3211aの、ヘッド12の一面121に対する角度を示す第二角度データを取得する。そして、処理手段323は、当該取得した第二角度データが、工程S61で読み出した角度データと一致するように、調整機構3212を介して削り部材3211の向きを調整する。
(調整された削り部材でグリップを削る工程S65)処理手段323は、工程S64で向きが調整された削り部材3211を用いて、グリップ13を削る。
これにより、ヘッド12の一面121に対して予め決められた角度をなす一の平面1321が、グリップ13に形成される。
または、切削手段321は、例えば、予め決められた形式のデータを用いて切削を行う加工機(工作機械ともいう)でもよい。加工機は、例えば、マシニングセンタであるが、NC(数値制御)またはCNC(コンピュータ数値制御)によるフライス盤等でもよく、その種類は問わない。
予め決められた形式とは、通常、ベクタ形式である。予め決められた形式のデータとは、例えば、CAM(コンピュータ支援製造)データであるが、NCデータ等でもよく、その種類は問わない。CAMデータとは、コンピュータ支援で製造を行うためのデータである。NCデータとは、NCフライス盤等を制御するデータである。
切削手段321が、予め決められた形式のデータを用いて切削を行う加工機の場合、処理手段323は、例えば、変換手段3231、角度取得手段3232、調整手段3233、および蓄積手段3234を含む。
変換手段3231は、三次元計測部33が取得した面データを、予め決められた形式であり、切削手段321に適合する形式のデータに変換する。前述したように、面データは、通常、ラスタ形式のデータであるのに対し、加工機等の切削手段321は、通常、ベクタ形式のデータを用いて切削を行うことから、変換は、例えば、ラスタ形式からベクタ形式への変換であってもよい。変換手段3231は、例えば、CATIA(登録商標)等のCAD/CAMソフトであってもよい。
変換手段3231は、取得された面データを、例えば、CAM等の予め決められた形式のデータに変換する。その際、変換手段3231は、取得された面データを、例えば、まず、区切りを有する形式(例えば、CSVやTSV等)のデータに変換し、次に、当該区切りを有する形式のデータを、CAM等の予め決められた形式のデータに変換してもよい。
角度取得手段3232は、格納手段322から角度データを取得する。
調整手段3233は、変換手段3231による変換後のデータ(以下、「変換データ」と記す場合がある)と、角度取得手段323が取得した角度データとを切削手段321に引き渡し、削り面3211aがヘッド12の一面121に対して予め決められた角度となるように、調整機構3212を介して削り部材3211の向きを調整させる。
蓄積手段3234は、後述する受付手段324が受け付けた角度データを格納手段322に蓄積する。
受付手段324は、角度データを受け付ける。受け付けられる角度データは、例えば、90度の倍数(つまり、“0度”,“90度”,“180度”,“270度”の4種類)である。または、受け付けられる角度データは、例えば、45度や30度といった、90度以外の角度の倍数(例えば、40度の倍数である“45度”や“135度”、30度の倍数である“30度”や“60度”等)でもよい。ただし、受付手段324は、例えば、ユーザがテンキー等で指定した0以上360未満の数値(例えば、“170度”や“185度”等)を受け付けてもよく、角度データの値は問わない。
受付手段324は、角度データを、通常、キーボードやマウスやタッチパネル等の入力デバイスを介して受け付けるが、例えば、他の装置から受信してもよいし、記録媒体から読み出してもよく、その受け付けの態様は問わない。
なお、上記構成は一例であり、適宜変更し得る。例えば、削り部32は、受付手段324を備えていなくてもよいし、処理手段323は、蓄積手段3234を含まなくてもよい。
格納手段322は、例えば、ハードディスクやフラッシュメモリといった不揮発性の記録媒体が好適であるが、RAMなど揮発性の記録媒体でも実現可能である。
格納手段322に情報が記憶される過程は問わない。例えば、記録媒体を介して情報が格納手段322で記憶されるようになってもよく、ネットワークや通信回線等を介して送信された情報が格納手段322で記憶されるようになってもよく、あるいは、入力デバイスを介して入力された情報が格納手段322で記憶されるようになってもよい。入力デバイスは、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等、何でもよい。
処理手段323、変換手段3231、角度取得手段3232、調整手段3233、および蓄積手段3234は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。処理手段323等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。ただし、処理手順は、ハードウェア(専用回路)で実現してもよい。
受付手段324は、入力デバイスを含むと考えても、含まないと考えてもよい。受付手段324は、入力デバイスのドライバーソフトによって、または入力デバイスとそのドライバーソフトとで実現され得る。
以下、製造装置3によるパター1の製造工程について、具体例を交えて説明する。本実施の形態におけるパター1の製造方法の工程図は、図5と同様である。なお、具体例において、切削手段321は、CAM等の予め決められた形式のデータを用いて切削を行う加工機である。固定部31は、シャフト11の、ヘッド12側およびグリップ13側を固定する2つの第一治具311を有し、当該2つの第一治具311でシャフト11を固定した状態で、加工機にセットされる。加工機には、三次元計測部33が取得した面データを予め決められた形式に変換した変換データと、予め決められた角度を示す角度データとが処理手段323によって与えられ、加工機は、与えられた変換データと角度データを用いてグリップ13の切削を行う。
(固定する工程S51)固定部31は、パター1の、少なくともヘッド12を固定する。
ヘッド12は、シャフト11に予め固定されており、固定部31は、例えば、図9〜図11に示すように、2つの第一治具311でシャフト11を固定することによって、ヘッド12をも固定する。さらに、固定部31は、例えば、図12に示すように、第二治具312でグリップ13をも固定する。
本工程は、具体的には、例えば、既存のパター1を利用して、以下の手順で行われてもよい。作業者は、最初、既存のパター1に対して、グリップ13をカッターで切断してシャフト11から剥がす作業を行う。次に、作業者は、当該グリップが剥がされた後のシャフト11に、例えば、図7に示したような、硬質部132aを有する新たなグリップ13を装着する。
次に、作業者は、硬質部132a付きのグリップ13が装着されたパター1を、固定部31にセットする。詳しくは、例えば、図10等に示す2つの第一治具311の各々において、当初、第二ブロック3114は取り外されており、第一ブロック3112の上面側に形成されたV字型の凹部3112aが露見している。
作業者は、一方の第一治具311の凹部3112aに、シャフト11のグリップ13側を、他方の第一治具311の凹部3112aには、シャフト11のヘッド12側を、それぞれ収納する。そして、2つの第一治具311の各々に対し、例えば、図示しないネジで第二ブロック3114を取り付けることによって、第二ブロック3114は、第一ブロック3112との間にシャフト11を挟んで固定する。第二ブロック3114がシャフト11を固定する強さは、ネジの締め具合によって変化する。
なお、凹部3112aがV字型であることにより、例えば、シャフト11の太さが不均一である(例えば、ヘッド12側が細く、グリップ13側が太い)場合でも、2つの第一治具311は、シャフト11を均等な強さで固定することができる。
次に、作業者は、2つの第一治具311の少なくとも一方のジャッキ3113を操作して、シャフト11を水平にする。なお、この作業は、ジャッキ3113が、例えば、スクリューによるジャッキである場合、作業者がシャフト11を目視しながらスクリューを回転させることにより行われてもよい。
または、ジャッキ3113が、例えば、処理手段323によって気圧または油圧を制御可能なジャッキである場合、製造装置3は、例えば、シャフト11を予め決められた位置から撮影するカメラをさらに備え、処理手段323が、カメラからの画像を処理してシャフト11の中心線を取得し、当該検出した中心線が、水平を示す基準線に対して平行となるように、ジャッキ3113の気圧または油圧を調整してもよい。
なお、三次元計測部33が、シャフト11の表面の面データをも取得してもよく、その場合、処理手段323は、当該取得された面データを用いて、シャフト11の中心線の方向を示す方向データを取得し、当該取得した方向データの示す方向が水平方向となるように、ジャッキ3113の気圧または油圧を調整してもよい。
なお、固定部31が、例えば、図12に示すように、第二治具312をも有する場合、作業者は、第二治具312でグリップ13を固定する作業をさらに行う。詳しくは、第二治具312が、例えば、図13に示すようなクランプ3122を有する場合、作業者は、硬質部132aが上側となるように、パター1を軸周りに回転させた後、グリップ13の、硬質部132aを挟んで対抗する部分を、クランプ3122で挟んで固定する。こうしてグリップ13を第二治具312で固定することで、次の削る工程S52でグリップ13に生じる振動が抑制され、その結果、グリップ13に形成される平面1321の精度が向上する。
(削る工程S52)削り部32は、固定部31が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部を、ヘッド12の一面(通常、フェース面121)に対して予め決められた角度(例えば、180度)で平面に削る。
本工程は、削り部32によって、例えば、図6に示す手順で自動的に行われてもよい。その場合の処理については、前述したので繰り返さない。
または、切削手段321が、予め決められた形式データで切削を行う加工機である場合、処理手段323は、例えば、図14に示す切削処理を行ってもよい。図14は、切削処理を説明するフローチャートである。
(ステップS1401)処理手段323は、受付手段324が角度データを受け付けたか否かを判別する。受付手段324が角度データを受け付けたと判別された場合はステップS1402に進み、受け付けていないと判別された場合はステップS1403に進む。
(ステップS1402)蓄積手段3234は、ステップS1401で受け付けられた角度データを格納手段322に蓄積する。その後、ステップS1401に戻る。
(ステップS1403)処理手段323は、三次元計測部33が面データを取得したか否かを判別する。前述したように、三次元計測部33は、ヘッド12の一面121上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する。なお、ヘッド12の一面121上の3以上の各点の位置を計測することは、例えば、「ヘッド12を三次元で計測すること」といってもよい。三次元計測部33が面データを取得したと判別された場合はステップS1404に進み、取得していないと判別された場合はステップS1401に戻る。
(ステップS1404)変換手段3231は、ステップS1403で取得された面データを、変換手段3231に適合する形式のデータであり、予め決められた形式のデータに変換する。詳しくは、変換手段3231は、例えば、CATIA等のCAD/CAMソフトで実現されてもよく、その場合、取得された面データは、例えば、CATIAに適合するCAM等の形式のデータに変換される。その際、変換手段3231は、取得された面データを、例えば、まず、区切りを有するCSVやTSV等の形式のデータに変換し、次に、当該区切りを有する形式のデータを、CAM等の形式のデータに変換してもよい。ただし、取得された面データが元々、区切りを有する形式である場合は、区切りを有するデータへの変換は行わなくてよい。
(ステップS1405)角度取得手段3232は、格納手段322から角度データを取得する。
(ステップS1406)調整手段3233は、ステップS1404での変換後のデータである変換データと、ステップS1405で取得された角度データとを切削手段321に引き渡し、削り面3211aがヘッド12の一面121に対して予め決められた角度となるように、調整機構3212を介して削り部材3211の向きを調整させる。
(ステップS1407)処理手段323は、切削手段321による切削が完了したか否かを判別する。切削手段321による切削が完了したと判別された場合は上位処理(図5参照)にリターンし、完了していないと判別された場合はステップS1407に戻る。
なお、本実施の形態では、三次元計測部33が取得した三次元の座標群を「面データ」と称し、かかる面データを切削手段321に適合する形式に変換し、当該変換後の変換データを、格納手段322から取得された角度データと共に、切削手段に引き渡したが、例えば、ヘッド12を三次元で計測した結果をCSVデータに変換し、当該変換後のCSVデータを、格納手段322から取得された角度データと共に、CATIAに取り込んでもよい。CATIAは、CSVを3Dポイントに置き換えることにより「面データ」を作成し、当該面データに対して、角度データに基づく回転処理を施すことにより、CAMデータを作成してもよい。こうして作成されたCAMデータが加工機等の切削手段321に与えられ、切削手段321は、グリップ13に、ヘッド12の一面121に対して、角度データが示す角度をなす平面1321が形成されるように、グリップ13の一部を削ることができる。
以上、本実施の形態によれば、製造装置3は、ヘッド12、シャフト11、およびグリップ13を具備するパター1を製造する製造装置3であって、少なくともヘッド12を固定する固定部31と、固定部31が少なくともヘッド12を固定している状態で、グリップ13の一部をヘッド12の一面(通常、フェース面)121に対して予め決められた角度で平面に削る削り部32とを具備することにより、ヘッド12の一面121に対して予め決められた角度をなす平面1321を有するグリップ13を具備するパター1を、高い精度で容易に製造できる。
また、上記構成において、ヘッド12は、シャフト11に予め固定されており、固定部31は、ベース310と、ベース310に設けられ、シャフト11を固定する1または2以上の第一治具311とを含むことにより、製造装置3は、シャフト11を1以上の第一治具311で固定することで、ヘッド12も固定できる。
また、上記構成において、1以上の各第一治具311は、ベース310と、シャフト11が収容される凹部3112aを有する第一ブロック3112と、ベース310の上面と第一ブロック3112の下面との間に設けられ、第一ブロック3112を、上面に対する下面の高さを調整可能に押し上げるジャッキ3113と、シャフト11が凹部3112aに収容された状態で、シャフト11を第一ブロック3112との間に挟んで固定する第二ブロック3114とを有することにより、製造装置3は、シャフト11を所望の高さに固定できる。
また、上記構成において、シャフト11がベース310の上面と平行になるように、1以上の第一治具311のうち少なくとも1つの第一治具311のジャッキ3113の、第一ブロック3112を押し上げる高さが調整されることにより、製造装置3は、シャフト11をベース310の上面と平行に固定できる。
また、製造装置3は、ヘッド12の一面121上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する三次元計測部33をさらに具備し、削り部32は、グリップ13を平面に削る削り部材3211、および削り部材3211の向きを調整する調整機構3212を含む切削手段321と、予め決められた角度を示す角度データが格納される格納手段322と、角度データおよび面データを用いて、切削手段321を介して、グリップ13の一部をヘッド12の一面121に対して予め決められた角度で平面に削るための処理を行う処理手段323とを具備することにより、グリップ13の一部を、ヘッド12の一面121に対して予め決められた角度で平面に、高い精度で削ることができる。
また、上記構成において、切削手段321は、予め決められた形式のデータを用いてグリップ13の切削を行い、処理手段321は、三次元計測部33が取得した面データを予め決められた形式のデータに変換する変換手段3231と、格納手段322から角度データを取得する角度取得手段3232と、変換手段3231による変換後のデータおよび角度取得手段3232が取得した角度データを切削手段321に引き渡し、削り面3211aがヘッド12の一面121に対して予め決められた角度となるように、調整機構3212を介して削り部材3211の向きを調整させる調整手段3233とを有することにより、製造装置3では、面データの形式変換が行われるので、予め決められた形式のデータを用いる切削手段321の利用が可能になる。
また、上記構成において、固定部31は、グリップ13の、削り部32によって平面に削られる部分以外の部分を固定する第二治具312をさらに含むことにより、製造装置3では、グリップを削る際に生じる振動が抑制され、より高い精度での削りが可能となる。
なお、本実施の形態において、固定部31は、例えば、シャフト11を固定することによって、結果として「少なくともヘッド12を固定する」ものであるとした。しかし、固定部31は、「少なくとも一部分を固定することにより、パター1を固定するもの」であってもよい。なお、「少なくとも一部分」とは、通常、シャフト11、ヘッド12、またはグリップ13である。
そして、かかる場合、固定部31がパター1を固定している状態で、削り部32は、グリップ13の一部を、ヘッド12の一面(例えば、フェース面121)に対して予め決められた角度(例えば、180度)で平面に削る。
なお、本実施の形態における加工処理を実現するソフトウェアは、例えば、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、ヘッド12、シャフト11、およびグリップ13を具備するパター1において、前記ヘッド12の一面121上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する三次元計測部33と、前記グリップ13を平面に削る削り部材3211、および前記削り部材3211の向きを調整する調整機構3212を含み、予め決められた形式のデータを用いて前記グリップ13の切削を行う切削手段321とに接続され、かつ、予め決められた角度を示す角度データが格納される格納手段322にアクセス可能なコンピュータを、前記三次元計測部33が取得した面データを前記予め決められた形式のデータに変換する変換手段3231と、前記格納手段322から前記角度データを取得する角度取得手段3232と、前記変換手段3231による変換後のデータと前記角度取得手段3232が取得した角度データとを前記切削手段321に引き渡し、前記削り面3211aが前記ヘッド12の一面121に対して前記予め決められた角度となるように、前記調整機構3212を介して前記削り部材3211の向きを調整させる調整手段3233として機能させるためのプログラムである。
図15は、本実施の形態におけるプログラムを実行して、処理手段323を実現するコンピュータシステム900の外観図である。本実施の形態は、加工機等の切削手段321に接続されたコンピュータハードウェアおよびその上で実行されるコンピュータプログラムによって実現され得る。図15において、コンピュータシステム900は、ディスクドライブ905を含むコンピュータ901と、キーボード902と、マウス903と、ディスプレイ904とを備える。なお、キーボード902やマウス903やディスプレイ904をも含むシステム全体をコンピュータと呼んでもよい。
図16は、コンピュータシステム900の内部構成の一例を示す図である。図16において、コンピュータ901は、ディスクドライブ905に加えて、MPU911と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM912と、MPU911に接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶すると共に、一時記憶空間を提供するRAM913と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、およびデータを記憶するストレージ914と、MPU911、ROM912等を相互に接続するバス915と、外部ネットワークや内部ネットワーク等のネットワークへの接続を提供するネットワークカード916と、を備える。ストレージ914は、例えば、ハードディスク、SSD、フラッシュメモリなどである。バス915には、例えば、タッチプローブ等の三次元計測部33と、加工機等の切削手段321とが接続される。
コンピュータシステム900に、処理手段323の機能を実行させるプログラムは、例えば、DVD、CD−ROM等のディスク921に記憶されて、ディスクドライブ905に挿入され、ストレージ914に転送されてもよい。これに代えて、そのプログラムは、ネットワークを介してコンピュータ901に送信され、ストレージ914に記憶されてもよい。プログラムは、実行の際にRAM913にロードされる。なお、プログラムは、ディスク921、またはネットワークから直接、ロードされてもよい。また、ディスク921に代えて他の着脱可能な記録媒体(例えば、DVDやメモリカード等)を介して、プログラムがコンピュータシステム900に読み込まれてもよい。
プログラムは、コンピュータの詳細を示す901に、処理手段323の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティプログラム等を必ずしも含んでいなくてもよい。プログラムは、制御された態様で適切な機能やモジュールを呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいてもよい。コンピュータシステム900がどのように動作するのかについては周知であり、詳細な説明は省略する。
なお、上述したコンピュータシステム900は、サーバまたは据え置き型のPCであるが、処理手段323は、例えば、スマートフォンやタブレット端末やノートPCといった、携帯端末で実現されてもよい。この場合、例えば、キーボード902およびマウス903はタッチパネルに、ディスクドライブ905はメモリカードスロットに、ディスク921はメモリカードに、それぞれ置き換えられてもよい。ただし、以上は例示であり、処理手段323を実現するコンピュータのハードウェア構成は問わない。
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信する送信ステップや、情報を受信する受信ステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
なお、上記各実施の形態において、各工程(各機能)は、単一の装置によって集中的に行われてもよく、あるいは、複数の装置によって分散的に行われてもよい。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
以上のように、本発明にかかる製造方法は、ヘッド、シャフト、および当該ヘッドの一面に対して予め決められた角度をなす平面を有するグリップを具備するパターを、高い精度で容易に製造できるという効果を有し、製造方法等として有用である。
1 パター
2、3 製造装置
11 シャフト
12 ヘッド
13 グリップ
21、31 固定部
22、32 削り部
33 三次元計測部
121 フェース面(ヘッドの一面)
122 背面
123 ネック
131 底面
132 側面
132a 硬質部
133 上面
211 固定具
221、3211 削り部材
221a、3211a 削り面
222 向き調整機構
223 位置調整機構
310 ベース
311 第一治具
312 第二治具(クランプ)
321 切削手段
322 格納手段
323 処理手段
324 受付手段
1311 シャフト挿入孔
1321 平面
2111 第一部材
2111a 第一平面
2112 第二部材
2112a 第二平面
2113 間隔調整機構
3112 第一ブロック
3112a 凹部
3114 第二ブロック
3113 ジャッキ
3212 調整機構
3231 変換手段
3232 角度取得手段
3233 調整手段
3234 蓄積手段

Claims (9)

  1. ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターにおいて、少なくとも前記ヘッドを固定する工程と、
    前記固定する工程の後に、前記グリップの一部を前記ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る工程とを有する、パターの生産方法。
  2. 前記固定する工程において、
    前記シャフトまたは前記グリップのうち1以上をさらに固定する請求項1記載のパターの生産方法。
  3. 前記削る工程は、
    前記グリップを平面に削る削り部材の向きを、当該削り部材の削り面が前記ヘッドの一面に対して前記予め決められた角度となるように調整する工程を含む、請求項1または請求項2記載のパターの生産方法。
  4. 前記グリップにおいて、平面に削られる部分は硬質であり、他の部分は軟質である請求項1から請求項3いずれか一項に記載のパターの生産方法。
  5. ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターを製造する製造装置であって、
    少なくとも前記ヘッドを固定する固定部と、
    前記固定部が少なくとも前記ヘッドを固定している状態で、前記グリップの一部を前記ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る削り部とを具備する製造装置。
  6. ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターの少なくとも一部分を固定することにより、前記パターを固定する固定部と、
    前記固定部が前記パターを固定している状態で、前記グリップの少なくとも一部分を前記ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る削り部とを具備する製造装置。
  7. 前記ヘッドの一面上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する三次元計測部をさらに具備し、
    前記削り部は、
    前記グリップを平面に削る削り部材と前記削り部材の向きを調整する調整機構とを含み、予め決められた形式のデータを用いて前記グリップの切削を行う切削手段と、
    角度を示す角度データが格納される格納手段と、
    前記三次元計測部が取得した面データを前記予め決められた形式のデータに変換する変換手段と、
    前記格納手段から前記角度データを取得する角度取得手段と、
    前記変換手段による変換後のデータと前記角度取得手段が取得した角度データとを前記切削手段に引き渡し、前記削り面が前記ヘッドの一面に対して前記角度データが示す角度となるように、前記調整機構を介して前記削り部材の向きを調整させる調整手段とを具備する請求項6記載の製造装置。
  8. 固定部、および削り部によって実現されるパターの生産方法であって、
    前記固定部が、ヘッド、シャフト、およびグリップを具備するパターの少なくとも一部を固定することにより、前記パターを固定する工程と、
    前記削り部が、前記固定部が前記パターを固定している状態で、前記グリップの一部を前記ヘッドの一面に対して予め決められた角度で平面に削る工程とを含むパターの生産方法。
  9. さらに、前記ヘッドの一面上の3以上の各点の位置を計測し、3以上の三次元座標の集合である面データを取得する三次元計測部によって実現され、
    前記削り部は、前記グリップを平面に削る削り部材と前記削り部材の向きを調整する調整機構とを含み、予め決められた形式のデータを用いて前記グリップの切削を行う切削手段、角度を示す角度データが格納される格納手段、変換手段、角度取得手段、および調整手段を具備し、
    前記削る工程は、
    前記変換手段が、前記三次元計測部が取得した面データを前記予め決められた形式のデータに変換する変換ステップと、
    前記角度取得手段が、前記格納手段から前記角度データを取得する角度取得ステップと、
    前記調整手段が、前記変換手段による変換後のデータと前記角度取得手段が取得した角度データとを前記切削手段に引き渡し、前記削り面が前記ヘッドの一面に対して前記角度データが示す角度となるように、前記調整機構を介して前記削り部材の向きを調整させる調整ステップとを含む請求項8記載のパターの生産方法。
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