JP2020128304A - アルミナ多孔質体及びその製造方法 - Google Patents

アルミナ多孔質体及びその製造方法 Download PDF

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智 末廣
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Hajime Okawa
元 大川
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Teiichi Kimura
禎一 木村
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Seiji Takahashi
誠治 高橋
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Abstract

【課題】シャープな孔径分布と大きな気孔率を有し、かつそれらを調整できるアルミナ多孔質体の製造方法を提供する。【解決手段】アルミニウム塩水溶液にカルボン酸とアルカリを添加することで、分散性が良好なアルミニウム含有コロイドを含む原料液を得る。原料液を噴霧熱分解することにより多孔質アルミナ粒子を得る。さらに当該粒子材料を含む成形材料を焼成することで、アルミナ多孔質体を得る。多孔質アルミナ粒子の細孔特性は原料液調製条件等により調整され、アルミナ多孔質体の細孔特性、空隙率等は多孔質アルミナ粒子の細孔特性を高度に反映し、さらに成形、焼成条件によって調整される。【選択図】図8

Description

本明細書は、アルミナ多孔質体及びその製造方法に関する。
アルミニウムの酸化物であるアルミナ(Al23)は、研磨材料、各種の耐熱性材料、耐靱性材料、耐熱衝撃性材料のほか、自動車排ガス浄化触媒等の触媒の担体等として有用である。なかでも、アルミナの多孔質焼結体は、こうした用途に好適である。
アルミナ多孔質体の製造方法は、種々存在する。例えば、所定の粒子径のアルミナ粒子を成形し、焼成して、粒子間隙として空孔を形成して多孔体とする方法、発泡材料や焼失材料などの細孔源材料を含んだアルミナ成形体を焼成し、焼成の過程で細孔源材料を除去して多孔質体を得る方法などが知られている(非特許文献1)。
国立科学博物館 技術の系統化調査報告書第12集、p.183−p.187
しかしながら、上記のような手法が開示されているにしろ、アルミナ多孔質体の気孔率、細孔径、連通率、比表面積などの細孔特性を制御することは困難であった。したがって、現在までのところ、触媒担体等として好適に用いるアルミナ多孔質体を製造することは困難であった。
本明細書は、本明細書は、優れた細孔特性を有するアルミナ多孔質体及びその製造方法等を提供する。
本発明者らは、噴霧熱分解法によりアルミナ多孔質体を作製するのにあたり、消失剤(焼失剤)及び分散剤としてカルボン酸を用いる原料液の調製について検討した。その結果、原料液の調製方法を工夫することで、良好な気孔率や比表面積を備えうるアルミナ多孔質粒子を噴霧熱分解法で製造できるという知見を得た。さらに、本発明者らは、こうしたアルミナ多孔質粒子を用いて焼結体を製造したところ、極めて高精度にメジアン径や気孔率を制御したアルミナ多孔質体を得ることができることを見出した。本明細書は、こうした知見に基づき以下の手段を提供する。
本明細書は、カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する原料液調製工程と、前記原料液の液滴を加熱して粒子化するアルミナ多孔質粒子材料の製造工程と、前記アルミナ多孔質粒子材料を含む成形材料を1000℃以上1400℃未満で焼結してアルミナ多孔質体を取得する工程と、を備える、アルミナ多孔質体の製造方法を提供する。
また、本明細書は、結晶性アルミナを含有し、メジアン径が0.02μm以上0.2μm未満である、アルミナ多孔質体を提供する。また、本発明明細書は、メジアン径が0.02μm以上0.2μm以下であり、開気孔率が50%以上、である、アルミナ多孔質体を提供する。
例えば、本明細書は、以下の態様の手段を提供することができる。
[1]アルミナ多孔質体の製造方法であって、
カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する原料液調製工程と、
前記原料液の液滴を加熱して粒子化するアルミナ多孔質粒子材料の生成工程と、
前記アルミナ多孔質粒子材料を含む成形材料を焼結して1000℃以上1400℃未満でアルミナ多孔質体を取得する焼成工程と、
を備える、方法。
[2]前記原料液調製工程は、アルミニウム塩水溶液にカルボン酸を加えたのち、アルカリを添加して前記原料液を調製する工程である、[1]に記載の方法。
[3]前記原料液調製工程は、アルミニウム塩水溶液にアルカリを加えたのち、カルボン酸を添加して前記原料液を調製する工程である、[1]に記載の方法。
[4]前記原料液調製工程は、不溶物である水酸化アルミニウムを含む分散液にカルボン酸を加えることで前記原料液を調製する工程である、[3]に記載の方法。
[5]前記水酸化アルミニウムはゲル状の水酸化アルミニウムである、[4]に記載の方
法。
[6]前記原料液調製工程は、アルミニウム塩を溶解した液体のpHを調整して水酸化アルミニウムを析出させることを含む、[3]〜[5]のいずれかに記載の方法。
[7]前記原料液調製工程は、前記カルボン酸を、アルミニウムに対してモル比で1以上2以下加えることを含む、[1]〜[6]のいずれかに記載の方法。
[8]前記カルボン酸は、酢酸、クエン酸、シュウ酸及びリンゴ酸からなる群から選択さ
れる1種又は2種以上である、[1]〜[7]のいずれかに記載の方法。
[9]前記カルボン酸は、クエン酸である、[1]〜[8]のいずれかに記載の方法。
[10]前記生成工程後であって前記焼成工程に先だって、前記アルミナ多孔質粒子材料を600℃以上950℃以下で仮焼する工程、をさらに備える、[1]〜[9]のいずれかに記載の方法。
[11]前記仮焼工程後であって前記焼成工程に先だって、前記アルミナ多孔質粒子材料の少なくとも一部をγ−アルミナ相とする結晶化工程をさらに備える、[10]に記載の方法。
[12]前記仮焼工程後に、前記アルミナ多孔質粒子材料の少なくとも一部をα−アルミナ相とする結晶化工程をさらに備える、[10]に記載の方法。
[13]アルミナ多孔質体を製造するためのアルミナ多孔質粒子材料の製造方法であって、
カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する原料液調製工程と、
前記原料液の液滴を加熱して粒子化するアルミナ多孔質粒子材料の生成工程と、
前記アルミナ多孔質粒子材料を600℃以上950℃以下で仮焼する仮焼工程と、
を備える、方法。
[14]結晶性アルミナを含有し、メジアン径が0.02μm以上0.2μm以下であり、開気孔率が50%以上である、アルミナ多孔質体。
[15]結晶性アルミナを含有し、メジアン径が0.02μm以上0.2μm未満である、アルミナ多孔質体。
[16]全気孔率が55%以上である、[14]又は[15]に記載のアルミナ多孔質体。
[17]開気孔率が55%以上である、[14]又は[15]に記載のアルミナ多孔質体。
本明細書に開示されるアルミナ多孔質粒子材料の製造工程の一例を示す図である。 実施例1におけるアルミナ多孔質粒子材料の製造工程を示す図である。 1050℃、2時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 1100℃、0時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 1200℃、0時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 1300℃、0時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 1400℃、0時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 1400℃、2時間焼成によるアルミナ多孔質体の細孔分布を示す図である。 各種のアルミナ多孔質体の焼成温度とメジアン径の関係及び焼成温度と開気孔率との関係を示す図である。
本明細書は、アルミナ多孔質体及びその製造方法等に関する。本明細書に開示されるアルミナ多孔質体(以下、単に、本多孔質体ともいう。)の製造方法(以下、単に、本製造方法ともいう。)によれば、以下の工程を備えることができる。第1に、内部及び表面等に細孔を備えるアルミナ多孔質粒子材料(以下、本粒子材料ともいう。)を得る。さらに、本粒子材料を含む成形体を一定条件下で焼成する。これらの工程を備えることで、細孔特性に優れる本多孔質体を得ることができる。
本粒子材料の成形体の上記条件での焼成時において、本粒子材料同士が近接し結合して焼結が進行する。このとき、それぞれの本粒子材料の接触している部分(ネック)の成長に伴い、結合した本粒子材料の表面や内部の細孔同士が連通する。この結果、本多孔質体は、本粒子材料が内部や表面に有する細孔が連通して形成される連通孔を少なくとも備える。一方、焼成条件が緩和されているため、焼結の進行が制御されて、ネックの成長や粒成長が抑制され、連通孔のさらなる連結等や拡張が抑制される。このため、本粒子材料が本来的に有していた多孔質性が反映された、メジアン径が抑制された多孔質体を得ることができる。なお、本粒子材料は、本粒子材料間の空隙に由来する細孔を備える場合もある。
以上のように、本製造方法によれば、本粒子材料の多孔質性(例えば、タップ(かさ)密度や電子顕微鏡観察によって観察される粒子内部空隙などから明らかである。)などを高度に反映させた細孔特性を有する多孔質体を得ることができる。すなわち、本製造方法によれば、均質性に富む粒径特性など粒径特性に優れた多孔質性の本粒子材料を得て、上記焼成条件を採用することで、本粒子材料の粒径特性や多孔質性を反映して、メジアン径が小さい多孔質体を得ることができる。加えて、開気孔率や全気孔率が高い及び/又は孔径の均一性に優れていたりする、本多孔質体を得ることができる。
なお、上記作用は、推論であって、必ずしも本明細書における開示を拘束するものではない。なお、従来、アルミナ多孔質体として、高い多孔質性及び孔径の均一性の結体を得ることは困難であった。
以下、本製造方法の一部でもある本粒子材料の製造方法、本粒子材料、本多孔質体、本製造方法、本多孔質体等の種々の実施形態について適宜図面を参照しながら説明する。図1は、本粒子材料の製造方法の概要を示す図である。
(アルミナ多孔質粒子材料の製造方法)
本粒子材料の製造方法は、アルミニウム含有コロイドである原料液調製工程と、この原料液の液滴を加熱して粒子化する生成工程と、を備えることができる。さらに、必要に応じて、本粒子材料製造方法は、粒子を加熱(焼成)して結晶化を促進する結晶化工程を備えることができる。
本粒子材料製造方法は、いわゆる噴霧熱分解法と称される粉末合成方法を利用する。すなわち、得ようとする粉末の原料を含む溶液又は分散液を、適切な手段で液滴とし、この液滴を加熱することで、液体を蒸発させて、少なくとも部分的に原料を熱分解するとともに粒子化する方法である。なお、噴霧熱分解法の本製造方法への適用については後段で詳述する。
(原料液調製工程)
原料液調製工程は、カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する工程である。原料液は、例えば、2段階で製造することができる。以下、第1の原料液をまず調製し、その後、第2の原料液を調製して、噴霧熱分解に供する場合について説明する。すなわち、本粒子材料製造方法においては、アルミニウム塩を含有する液体に対して、カルボン酸及びアンモニアなどのアルカリをそれぞれ順次を添加することで原料液を製造することができる。カルボン酸及びアルカリの添加順序は、最初にアルカリ、その後、カルボン酸であってもよいし、最初にカルボン酸、その後にアルカリであってもよい。
(原料液調製の第1の態様)
(第1の原料液)
第1の原料液は、不溶物として水酸化アルミニウムを含む液体とすることができる。かかる第1の原料液は、種々の方法によって準備することができる。例えば、概して、水酸化アルミニウム(Al(OH)3)は、水に不溶であるが、水酸化アルミニウムを水に投入した水であってもよい。
また、第1の原料液は、アルミニウム塩を溶解した液体のpHを調整して水酸化アルミニウムを析出させて調製してもよい。この第1の原料液においては、水酸化アルミニウムを、ゲル状の沈殿物として含むことになる。さらにまた、第1の原料液は、別途準備した水酸化アルミニウムゲルを水等に投入して調製してもよいし、水等に投入するとゲル化するように予め調製された水酸化アルミニウムゲル粉末(商業的に入手可能である。)を水に投入して調製してもよい。
第1の原料液は、操作性やその後の第2の原料液の調製を考慮すると、アルミニウム塩から生成させたゲル状の水酸化アルミニウムを含むことが好ましい。こうした水酸化アルミニウムを含むことで、カルボン酸の添加により、噴霧熱分解法による多孔質粒子化に適したアルミニウム含有コロイドを形成することができて、消失剤としてのカルボン酸含有量を多孔質化に好適に多様な形態で分散が可能であること、比較的大きなコロイド粒子を形成可能であることから、多孔質性及び/又は比表面積の制御が容易になる。
第1の原料液は水酸化アルミニウムを保持又は分散する液体は、例えば、水又は水と相溶する有機溶媒との混液である。有機溶媒としては、メタノール、エタノールなどの炭素数1〜4程度の低級アルコール、アセトニトリル、DMSO等が挙げられる。なお、かかる混液は、水を主体とすることが好ましく、すなわち、水を体積%で50%超含み、例えば、60体積%以上、また例えば、70体積%以上、また例えば、80体積%以上、さらに例えば、90体積%以上、さらにまた例えば、95体積%以上とすることができる。
第1の原料液に含まれる水酸化アルミニウム(Al(OH)3)の濃度は特に限定しないが、0.05M以上5M以下とすることができ、また例えば、0.05M以上2M以下とすることができる。さらに例えば、0.1M以上1.5M以下とすることができる。
第1の原料液をアルミニウム塩から調製するとき、アルミニウム塩としては、特に限定しないで、水溶性のアルミニウム塩を用いることができる。例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、リン酸アルミニウム等のほか、アルミニウムセカンダリーブチレート等、さらにはアルミニウムイソプロピレート等も挙げられる。アルミニウム塩の濃度は、既に説明した水酸化アルミニウムのモル濃度が得られる濃度とすることができる。
第1の原料液を、アルミニウム塩から調製するとき、pHは、アンモニアなどのアルカリを用いて、アルミニウム塩溶液のpHを4以上11以下程度に調整することができる。こうすることで、水酸化アルミニウムのゲル状沈殿を析出させることができる。アンモニアなどのアルカリの添加量は、特に限定しない。例えば、アルミニウム塩(アルミニウム)に対してアンモニアを添加するとき、アルミニウム1モルに対してアンモニアは2モル以上8モル以下程度とすることができる。また、例えば、3モル以上6モル以下程度とすることもできる。
(第2の原料液)
第2の原料液は、第1の原料液に対して、カルボン酸を加えて、不溶物である水酸化アルミニウムを、コロイド粒子として分散させたコロイド溶液として調製することができる。第2の原料液では、ゲル状の沈殿として生成した水酸化アルミニウムに、カルボン酸が
吸着して、その結果、粒子間に反発力を生じさせて、コロイド粒子として分散させることができるようになるほか、カルボン酸が水酸化物イオンを一部置換したアルミニウム含有化合物も含む多様な分散質(コロイド粒子)を含むことになる。
また、カルボン酸は、加熱により消失して粒子に孔部を形成することができる。したがって、不溶物として生成させた水酸化アルミニウム粒子に対してカルボン酸を用いてアルミニウム含有コロイドを調製することは、比較的な大きな水酸化アルミニウムコロイド粒子を生成させることができることと、アルミニウムイオンと消失剤との多様な形態で分散させうることから、アルミナ多孔質粒子材料製造のための噴霧熱分解に好適な原料液を調製することができる。
第2の原料液中には、こうしたアルミニウム含有コロイド粒子が多数形成される。このため、第2の原料液から形成する液滴が高濃度にかつ多様な形態でカルボン酸を含有することができることとなり、得られるアルミナ粒子の多孔質性や比表面積増大に寄与することができる。
カルボン酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸などのモノカルボン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸などのジカルボン酸、クエン酸、アコニット酸などのトリカルボン酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などのα−ヒドロキシカルボン酸などが挙げられる。あるいは、EDTA又はその塩であってもよい。好ましくは、α−ヒドロキシカルボン酸を用いることができる
。より好ましくは、クエン酸などの、α−ヒドロキシトリカルボン酸である。
水酸化アルミニウムコロイドの形成は、第1の原料液に対してカルボン酸を添加して、ゲル状の沈殿が消失していって液体が徐々に澄明になることで確認できる。特に限定するものではないが、ゲル状沈殿がおおよそなくなり、液体がほとんど澄明〜澄明になるまでカルボン酸を添加することが好ましい。
カルボン酸の量は、多孔質性及び比表面積にも影響する。本製造方法によれば、水酸化アルミニウムをカルボン酸によりコロイドとするため、多量のカルボン酸とともに水酸化アルミニウムを第2の原料液に分散させることができる。したがって、多孔質性や比表面積の設計自由度が向上している。
カルボン酸の添加量は特に限定するものではなく、用いるカルボン酸の種類や意図する多孔質性及び/又は比表面積にもよるが、概して、第1の原料液中のアルミニウム(アルミニウム塩)に対して当量比で、1以上4以下程度とすることができる。また、例えば、1以上3以下程度とすることもできる。なお、アルミニウムは三価であるため、アルミニウム1モルに対して当量比で1のカルボン酸は、酢酸であれば3モルであり、クエン酸であれば1モルとなる。
こうして調製した第2の原料液は、上記したように、各種態様のコロイド粒子を含むアルミニウム含有コロイドとなっている。このため、第2の原料液は、アルミニウムもカルボン酸も第2の原料液内において良好に分散して含まれている。
アルミニウム含有コロイドは、不溶物である水酸化アルミニウムに対してカルボン酸を加えてコロイドとしたものである。このため、このコロイドは、比較的大きな粒子径のコロイド粒子(分散質)を有するものと考えられる。
また、このコロイドには、水酸化アルミニウムに対して、Al(OH)3に対してカルボン酸が吸着したコロイド粒子のほか、例えば、Al(OH)2(R(COOH)31/3、Al(OH)(R(COOH)32/3、Al(R(COOH)33等、Al(OH)2(RCOOH)1〜Al(OH)1(RCOOH)2〜Al(RCOOH)3など、カルボン酸の種類によっても多様な態様のアルミニウム含有化合物である分散質を含んでいるものと考えられる。
こうした態様のアルミニウム含有コロイドである第2の原料液を液滴として蒸発〜熱分解することで、液滴表面や内部での焼結の進行が抑制されて液滴表面及び液滴内部においても空隙を形成されやすくなるものと考えられる。
(原料液調製の第2の態様)
(第1の原料液)
第1の原料液は、アルミニウム塩を含む溶液(液体)とすることができる。かかる第1の原料液は、種々の方法によって準備することができる。例えば、概して、既述の水溶性のアルミニウム塩を水に溶解して製造することができる。第2の態様の第1の原料液に含まれるアルミニウム塩の濃度は、特に限定しないが、0.05M以上5M以下とすることができ、また例えば、0.05M以上2M以下とすることができる。さらに例えば、0.1M以上1.5M以下とすることができる。
第1の原料液をアルミニウム塩から調製するとき、アルミニウム塩としては、特に限定しないで、水溶性のアルミニウム塩を用いることができる。例えば、塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、シュウ酸アルミニウム、リン酸アルミニウム等のほか、アルミニウムセカンダリーブチレート等、さらにはアルミニウムイソプロピレート等も挙げられる。アルミニウム塩の濃度は、最終的に既に説明した水酸化アルミニウムのモル濃度が得られる濃度とすることができる。
第2の態様の第1の原料液は、カルボン酸を含有している。カルボン酸は、カルボン酸塩を一部置換したアルミニウム含有化合物も生成させる。カルボン酸は、第1の態様におけるのと同様の態様(種類、濃度)で用いることができる。
(第2の原料液)
第2の態様の第1の原料液に、アルミニウム含有コロイドを形成させる程度に、アンモニアなどのアルカリを供給することで、第2の原料液を調製することができる。アルカリは、第1の態様におけるのと同様の態様(種類、濃度等)で用いることができる。
すなわち、第2の態様の第2の原料液では、アルカリを加えることにより、アルミニウムのカルボン酸塩のカルボン酸イオンを水酸化物イオンが一部置換したアルミニウム含有化合物も含む「多様なアルミニウム分散質(コロイド粒子)」をカルボン酸とともに均一に分散させたアルミニウム含有コロイドを生成させることができる。すなわち、この原料液中のアルミニウム含有コロイドは、Al(OH)2(R(COOH)31/3、Al(OH)(R(COOH)32/3、Al(R(COOH)33等、Al(OH)2(RCOOH)1〜Al(OH)1(RCOOH)2〜Al(RCOOH)3など、カルボン酸の種類によっても多様な態様のアルミニウム含有化合物である分散質を含んでいるものと考えられる。したがって、アルミニウムイオンと消失剤であるカルボン酸との多様な形態で分散させうることから、アルミナ多孔質粒子材料製造のための噴霧熱分解に好適な原料液を調製することができる。
第2の原料液中には、こうしたアルミニウム含有コロイド粒子が多数形成される。このため、第2の原料液から形成する液滴が高濃度にかつ多様な形態でカルボン酸を含有することができることとなり、得られるアルミナ粒子の多孔質性や比表面積増大に寄与することができる。
(生成工程)
生成工程は、原料液、より具体的には、第2の原料液の液滴を、加熱して粒子化することができる。生成工程は、第2の原料液を適当な液滴形成手段により液滴とし、当該液滴を加熱して液体を蒸発させるとともに第2の原料中の原料を熱分解して、アルミナを含む粒子を生成することができる。生成工程は、例えば、いわゆる従来の噴霧熱分解法に準じて実施することができる。
第2の原料液から得られる液滴は、比較的大きく、かつ各種態様のコロイド粒子を含むアルミニウム含有コロイドである。すなわち、第2の原料液のアルミニウム含有コロイドは、種々の態様を有しているため、このため、生成工程における温度、ガス流量、霧化などの各種条件や、その後の焼成工程における温度条件によって、所望の比表面積や相対密度の制御の自由度が大きいものとなっている。また、第1の態様の第2の原料液は、水溶性であるアルミニウム塩に対してカルボン酸を供給して得られるアルミニウム−カルボン酸キレート(第2の態様による第2の原料液)よりも大きな粒子となっている傾向がある。このため、より、粒子特性の制御の自由度が高いものとなっている。
生成工程で用いる液滴化手段は、特に限定しないで、公知の噴霧熱分解法に適用されている手段を用いることができる。したがって、特に限定しないで、スプレーノズル、超音波霧化手段、静電霧化手段等を適宜選択して用いることができる。好ましくは、超音波霧化手段などである。
また、生成工程では、各種熱源を利用した加熱炉を用いることができる。加熱炉についても特に限定しないで公知の噴霧熱分解法に適用される赤外線加熱炉、マイクロ波加熱炉、抵抗加熱炉などの各種の加熱炉を適宜用いることができる。
生成工程における、第2の原料液における原料濃度のほか、温度、ガスの種類及びガス流量等については、粒径制御、組成制御、粒子構造制御及び生産性の観点から適宜設定することができる。例えば、温度は、一定温度であってもよいが、加熱炉の導入部から排出部までの間を、徐々に昇温する形態を採ることができる。典型的には、液滴の乾燥から熱分解を意図した温度設定とすることができる。液滴の乾燥のためには、おおよそ、200℃〜600℃程度の温度を設定することができる。また、例えば、熱分解のためには、600℃〜1600℃程度の温度を設定することができる。
一例としては、加熱炉全体で、200℃〜1000℃、また例えば、200℃〜800℃の範囲で加熱するような加熱形態とし、これらの温度範囲を、2以上の、より好ましくは3以上の、さらに好ましくは4以上の異なる温度(例えば、200℃、400℃、600℃及び800℃など)に制御した熱源を配置して加熱することが好ましい。
また、ガスについては、アルミナ生成の観点から、酸素を含んだ酸化性ガス、典型的には空気を用いることができる。その流量は、公知の噴霧熱分解法に準じて設定することができるが、例えば、2L/分〜10L/分、また、例えば、3L/分〜7L/分の範囲で適宜設定することができる。
生成工程によって得られた粒子は、少なくとも一部にアルミナ粒子を含むことができる。また、少なくとも一部は、カルボン酸が消失したことによる多孔質あるいは中空状の粒子となっている。例えば、生成工程によって得られる粒子は、概して多孔質性であり、典型的には、内部に1又は2以上の細孔を備えることができるし、表面にも細孔を備えることができる。また、アルミナは、非晶質であってもよいし結晶質であってもよい。アルミナの生成やその種類(結晶性や、結晶型)や多孔性については、生成工程における温度条件やガス流通条件によって適宜制御することができる。
生成工程で得られた粒子は、公知の捕捉手段で適宜捕捉される。こうした捕捉手段も、噴霧熱分解法において一般的に用いられる捕捉手段を適宜採用することができる。
(焼成工程)
生成工程で得られた粒子について、アルミナの結晶性や結晶型、多孔質性や比表面積などの粒子特性をさらに調節したり、確実にするには、追加の焼成工程を行うことが好ましい。焼成工程は、例えば、生成工程で得られた粒子を加熱してアルミナの結晶化を促進する結晶化工程として実施してもよいし、カルボン酸を完全に消失させて多孔質性を向上させる及び/又は比表面積を調節(減少や増大)する工程(仮焼工程)として実施してもよい。
例えば、多孔質体材料のメジアン径を抑制するには、酸化性雰囲気下で、例えば、400℃以上1000℃以下、また例えば、600℃以上950℃以下、また例えば、800℃以上900℃以下程度で必要な時間行うことができる。また例えば、400℃以上800℃以下、また例えば、500℃以上700℃以下、また例えば、550℃以上650℃以下程度で必要な時間行うことができる。時間は、例えば、2時間以上10時間以下、また例えば、4時間以上8時間以下、また例えば、5時間以上7時間以下である。かかる仮焼工程の実施により、後段での成形体焼成工程での、焼結性を向上させることができるとともに、開気孔率を増大しメジアン径を抑制することができる。
例えば、結晶化工程を実施する場合には、得ようとするアルミナの結晶形態に合わせて焼成温度を設定することができる。例えば、本粒子材料において、γ−アルミナを主要な結晶形とする場合には、例えば、800℃以上、また例えば、850℃以上1100℃未満程度することができる。また、本粒子材料において、α−アルミナを主要な結晶形とする場合には、例えば、1050℃以上、また例えば、1100℃以上、また例えば1100℃以上1400℃以下程度、より好適には、1150℃以上1200℃以下程度とすることができる。また、焼成時間も適宜設定できるが、例えば、1時間から3、4時間以下程度、典型的には2、3時間以内とすることができる。好ましくは、γ−アルミナ化のための焼成工程を実施する。
例えば、本粒子材料が、γ−アルミナを結晶形として含む場合、後段の成形体の焼成工程においてα−アルミナとなるような焼成温度を採用することができる。その場合、γからαへの相変化を、本多孔質体の孔径やその均質性を制御する要素とすることができ、意図したアルミナ多孔質体を得られやすくなる場合がある。
なお、こうした焼成工程は、酸化性雰囲気で実施することができる。すなわち、酸素雰囲気ないし空気雰囲気下で行うことができるほか、アルゴンガスや窒素などの還元性雰囲気で実施してもよいが、好ましくは、酸化性雰囲気である。
例えば、多孔質性向上のための焼成工程と、γ−アルミナ化又はα−アルミナ化のための焼成工程とを、これらの順で実施することができる。また例えば、これらの2種類の焼成工程を連続して実施することができる。好ましくは、γ−アルミナ化のための焼成工程を実施する。
本製造方法によれば、各種態様でアルミニウムとカルボン酸とを含有するアルミニウム含有コロイドである第2の原料液を調製することができる。このため、第2の原料液、すなわち、第2の原料液の液滴から多孔質性及び/又は比表面積に優れた粒子を得ることができる。したがって、後述する本明細書に開示されるアルミナ多孔質粒子材料のような多孔質性及び/又は比表面積、すなわち、所望の多孔質性及び/又は比表面積のアルミナ多孔質粒子材料を製造に適したものとすることができる。
なお、本製造方法においては、生成工程後のいずれかの段階で、得られた粒子の凝集状態を解除するための粒子の解砕工程を実施してもよい。こうした解砕工程は、通常の粉砕のほか、液相中での超音波破砕であってもよい。
(アルミナ多孔質粒子材料)
本明細書に開示されるアルミナ多孔質粒子材料は、結晶性アルミナを含有し、20m2/g以上90m2/g以下の比表面積と、60%以上80%以下の相対密度を有することができる。本製造方法によれば、水酸化アルミニウムなどのアルミニウム塩濃度やカルボン酸濃度を制御して多孔質性や比表面積を調整できるからである。
本明細書に開示されるアルミナ多孔質粒子材料は、例えば、γ−アルミナを含有し、相対密度が60%以上98%以下である多孔質アルミナ粒子を含むことができる。また例えば、同60%以上95%以下、また例えば、同60%以上90%以下、また例えば、同60%以上、85%以下、また例えば、同60%以上80%以下である。かかる材料は、従来のアルミナの用途に好適である。特に、触媒担体など、比表面積、多孔質性が求められる材料に有用であるである傾向がある。
本粒子材料は、例えば、γ−アルミナ(相)を有することができる。γ−アルミナは、X線回折スペクトルにより確認することができる。また、本粒子材料は、相対密度が60%以上80%以下である。こうした相対密度の範囲であると、本粒子材料の多孔質アルミナ粒子の有する孔構造(多孔質性、中空性等)は好適である。また、例えば、相対密度は、60%以上70%以下であってもよい。本明細書において、相対密度は、アルミナの真密度(3.7g/cm3)に対する、本粒子材料に関して窒素吸着等温線から導き出される細孔容積(Vp(cm3/g))から得られる本粒子材料の密度とアルミナの真密度から得られる本粒子材料の密度(ρ=1/((1/3.7)+Vp) (g/cm3))の比率として算出することができる。
また、本粒子材料の比表面積は、例えば、5m2/g以上であってもよく、また例えば、10m2/g以上であってもよく、また例えば、15m2/g以上であってもよく、また例えば、20m2/g以上であってもよく、また例えば40m2/g以上であってもよく、また例えば、50m2/g以上とすることができ、また、例えば、60m2/g以上とすることもでき、また例えば、80m2/g以上とすることができる。特に限定するものではないが、非表面積が40m2/g以上、または50m2/g以上、または60m2/g以上、または80m2/g以上であると、触媒担体や固体酸化物形燃料電池等に用いるのに十分な表面積を有しているといえる。なお、比表面積の測定は、ガスとして窒素、装置として吸着等温線測定装置(ベルソープミニ、日本ベル製)を用い、測定条件を0.1〜0.5kPa、5点測定して得ることができる。すなわち、これらの点に直線外挿し、傾きから比表面積の値を得ることができる。なお、その他の測定条件は、使用する装置のデフォルト設定で測定することができる傾向がある。
また、本明細書に開示される他のアルミナ多孔質粒子材料は、α−アルミナを含有していてもよい。α−アルミナは、X線回折スペクトルにより確認することができる。また、この材料においても、γ−アルミナを含有する場合と同様の相対密度を備えることができる。特に限定するものではないが、例えば、相対密度が60%以上80%以下であることが好ましい。また、例えば、60%以上70%以下であってもよい。さらに、この材料は比表面積が、例えば、5m2/g以上であってもよく、また例えば、10m2/g以上であってもよく、また例えば、15m2/g以上であってもよく、また例えば、20m2/g以上であってもよく、また例えば、40m2/g以上、または50m2/g以上、または60m2/g以上であってもよい。比表面積は大きいほど、反応面積や担持面積を確保できるため高性能を発揮できる。
また、本明細書に開示されるアルミナ多孔質粒子材料は、噴霧熱分解法によって合成されているため、個々の粒子は、外形的には、真球状粒子の形態を採ることができる。噴霧熱分解におけるミスト径の調節や温度制御などによって、得られる本粒子材料の平均粒径を適宜調節することが可能である。例えば、超音波を用いたミストを利用する噴霧熱分解法によれば、本粒子材料の平均粒子径が0.5μm以上3μm以下とすることができる。また、噴霧熱分解法によると、原料溶液の濃度を調整することで得られる粒子の嵩密度を調節することができる。例えば、0.3g/cm3以上1g/cm3以下の範囲の本粒子材料を得ることができる。噴霧熱分解法による本粒子材料によると、開気孔率及び全気孔率がそれぞれ高く、かつ、開気孔率/全気孔率の比率が、例えば、80%以上、また例えば例えば、85%以上、また例えば、90%以上、また例えば、95%以上、また例えば98%以上の本多孔質体を得やすくなる。
本粒子材料の平均粒子径は、SEM観察画像から、ランダムに選択した10000個の二次粒子(本粒子材料である。)について、2方向から測定した2つの直径を測定し、その平均値を平均粒子径として採用することができる。こうした粒子径は、Malvern Panalytical製のモフォロギシリーズの画像解析装置で測定することができる。
(アルミナ多孔質体の製造方法)
本明細書に開示されるアルミナ多孔質体の製造方法は、本粒子材料の製造工程を備え、こうした製造工程で得られた本粒子材料を含む成形材料を焼成する工程を、備えることができる。すなわち、本製造方法は、アルミニウム含有コロイドを含有する原料液を調製する原料液調製工程と、前記原料液の液滴を加熱して粒子化する生成工程と、前記生成工程で得られたアルミナ多孔質粒子材料を焼成する工程と(必要に応じて)、前記焼成したアルミナ多孔質粒子材料を含む成形材料を焼成してアルミナ多孔質体を取得する工程と、を備える、ことができる。
本粒子材料を得るまでの工程は、既に説明したとおりである。本粒子材料を用いて本多孔質体を得るには、例えば、常法に従い、焼成した本粒子材料の仮成形体を製造する。その後、この仮成形体体を焼成することにより得ることができる。
本多孔質体を得るのにあたって、本粒子材料の噴霧熱分解後における焼成工程温度を適宜選択することで、本多孔質体のメジアン径を調節することができる。
本多孔質体を得るためには、通常、焼成用原料の調製、成形体の調製及び成形体の焼成を実施することができる。焼成用原料の調製は、アルミナ焼結体に適用される公知の方法を適用することができる。特に限定するものではないが、例えば、本粒子材料のみを成形材料とすることもできる。本粒子材料のみを焼成用原料とすることで、他の材料に起因する孔部の生成を回避できるため、メジアン径や開孔率等の制御が容易となる。なお、本粒子材料に、水、有機溶媒などの分散剤などを適宜使用し、ボールミルやビーズミルなどを必要に応じて用いて混合(湿式混合又は乾式混合)し、必要に応じて乾燥することで得ることもできる。焼成用原料には、公知の添加剤、例えば、バインダー、助剤などを用いることができる。なお、焼成用原料は、成形体の調製において用いるプロセスに応じて、粉末、顆粒、スラリーなどの形態とすることができる。分散剤、バインダー、助剤などは、いずれも公知のものを適宜使用することができる。例えば、ポリビニルアルコールを2質量%程度混合することで好適な成形体を得ることができ、また、本粒子材料の使用に基づく焼結体の孔径制御に対する影響を回避又は抑制できる。
なお、本多孔質体は、セラミックスとしては、本粒子材料のみを用いることができるほか、必要に応じて、本粒子材料の他、アルミナと共焼結可能な他のセラミックス材料を含んでいてもよい。他のセラミックス材料を用いる場合において、セラミックス材料の総質量に対して、本粒子材料は例えば、90質量%以上、また例えば、95質量%以上、また例えば、98質量%以上、また例えば、99質量%以上、また例えば、99.5質量%以上、また例えば、99.8質量%以上、また例えば、99.9質量%以上とすることができる。かかる他のセラミックス材料としては、特に限定するものではないが、例えば、ジルコニア、マグネシアなどが挙げられる。なお、こうした他のセラミックス材料も、本粒子材料と同様に、ミストを用いた噴霧熱分解法によって得られる球状の粒子材料を用いることが好ましい。
焼成用原料から意図した成形体として調製するには、公知の種々のプロセスを採用できる。特に限定するものではないが、例えば、一軸加圧成形やCIPなどの加圧成形、鋳込み成形、ゲルキャスト成形、フィルター成膜、射出成形、ラバープレス、押出し成形、ドクターブレード成形、テープ成形など公知の成形プロセスを適宜採用することができる。成形体は、必要に応じて適宜乾燥される。
次に、成形体を焼成する。焼成条件としての焼成温度、すなわち、焼成工程における最高保持温度としては、例えば、1000℃以上1400℃未満とすることができる。焼成温度が低いほど、開気孔率が大きく、メジアン径が小さくなる傾向がある。例えば、1400℃の焼成温度では、焼成時間が長くなると(焼成レベルが高くなると)、開気孔率が低下する傾向がある。また例えば、1400℃の焼成温度では、焼成時間が長くなると(焼成レベルが高くなると)、メジアン径が増大する傾向がある一方、1100℃以下においてメジアン径が大きく低下する傾向がある。したがって、焼成温度は、また例えば、1000℃以上1350℃以下であり、また例えば、1000℃以上1300℃以下であり、また例えば、1000℃以上1250℃以下であり、また例えば、1000℃以上1200℃以下であり、また例えば、1000℃1150℃以下であり、また例えば、1000℃1100℃以下であり、また例えば、1000℃以上1050℃以下以下である。また例えば、α化を考慮すると、1050℃以上1400℃未満であり、また例えば、1050℃以上1350℃以下であり、また例えば、1050℃以上1300℃以下であり、また例えば、1050℃以上1250℃以下であり、また例えば、1050℃以上1200℃以下であり、また例えば、1050℃以上1100℃以下である。α化により粒子間での結合が促進されて強度が向上する。
また、焼成条件としての、焼成時間、すなわち、焼成温度での保持時間を、例えば、0時間以上4時間以下とすることができる。上記のとおり、焼成時間が長くなると、温度条件によっては、焼結が進行して開気孔率が低下し、メジアン径が増大する傾向がある。したがって、焼成時間は、また例えば、0時間以上3時間以下であり、また例えば、0時間以上2時間以下であり、また例えば、0時間以上1時間以下であり、また例えば、0時間以上0.5時間以下である。
以上のことから、焼成条件としては、例えば、焼成温度が1100℃未満の場合には、0時間以上2時間以下であり、焼成温度が、例えば、1100℃以上1400℃未満の場合には、0時間以上1時間以下、また例えば、0時間以上0.5時間以下などとすることができる。
なお、焼成温度に到達するまでの昇温条件としては、特に限定するものではないが、例えば、0.5℃/分以上5℃/以下、また例えば、1℃/分以上3℃/以下、また例えば、1.5℃/分以上2℃/以下などとすることができる。また、焼成温度からの降温条件としては、特に限定するものではないが、例えば、0.5℃/分以上5℃/以下、また例えば、1℃/分以上3℃/以下、また例えば、1.5℃/分以上2℃/分以下などとすることができる。
なお、焼成雰囲気は、酸素や空気などの酸化性雰囲気であってもよいし還元性雰囲気であってもよいが、好ましくは、酸化性雰囲気である。
なお、成形体中にバインダーなどを含む場合には、バインダーを予め除去するために、バインダーの焼失温度近傍であって上記焼成温度より十分低い温度(例えば、200℃以上500℃以下程度)で、一定時間維持するプロセスを実施することができる。
成形体の焼成は、公知の焼成プロセスを採用できる。特に限定するものではないが、例えば、マイクロ波などを用いた常圧焼結、ガス圧焼結、ホットプレス焼結、熱間静水圧加圧焼結(HIP)、パルス通電加圧焼結、マイクロ波焼結など適宜採用することができる。
また、本製造方法によれば、焼成条件の制御することにより焼結の進行を制御して、本粒子材料の粒子特性を生かした連結孔を備えて、シャープな孔径分布と高い開気孔率を備えるアルミナ多孔質体を得ることができる。
(アルミナ多孔質体)
以上のようなプロセスを用いて、本粒子材料を原料として用いる本多孔質体を得ることができる。本多孔質体は、その孔径分布(体積基準)で、0.02μm以上0.2μm未満のメジアン径を有する多孔質体を得ることができる。
本明細書において、メジアン径とは、メジアン径は、細孔径の累積分布(アンダーサイズ:孔径の大きい側がゼロ側とする)における累積率50%(D50)における孔径である。孔径は、実施例に開示される方法により求めることができる。メジアン径の上限は、例えば、0.2μm(200nm)未満であり、また例えば、0.15μm(150nm)以下であり、また例えば、0.1μm(100nm)以下であり、また例えば、0.05μm(50nm)以下である。また、メジアン径の下限は、また例えば、0.03μm(30nm)以上であり、また例えば、0.05μm(50nm)以上であり、また例えば、0.1μm(100nm)以上であり、また例えば、0.15μm(150nm)以上である。メジアン径の範囲は、これらの下限及び上限を適宜組み合わせて設定することができるが、例えば、0.02μm以上0.15μm以下、また例えば、0.02μm以上0.1μm以下などとすることができる。メジアン径は、後述する実施例に記載する方法により求めることができる。
また、本多孔質体の細孔径の累積分布に関しては、累積率10%における孔径であるD10及び同累積率90%における孔径であるD90の比、すなわち、D10/D90の比として2.0以下を有することができる。これは、原料として用いる本粒子材料の個々の粒子の空隙性、形状、比表面積等によるものであると考えられるが、従来にないシャープな孔径分布のアルミナ多孔質体となっている。
また、本多孔質体のD10/D90の比は、また例えば、1.8以下、また例えば、1.6以下、また例えば、1.5以下であってもよい。孔径の累積分布におけるD10、D90も実施例に開示される方法により求めることができる。
本多孔質体は、原料となる本粒子材料がそれ自体空隙を有する真球状粒子であることなどから、高い開気孔率、全気孔率及び開気孔率/全気孔率を有することができる。
本多孔質体は、例えば、50%以上の開気孔率を備えることができる。また例えば、52%以上、また例えば、53%以上、また例えば、54%以上、また例えば、55%以上の開気孔率を備えることができる。さらに、本多孔質体は、例えば、56%以上、また例えば、57%以上、また例えば、58%以上、また例えば59%以上の開気孔率を備えることができる。
また、本多孔質体は、例えば、50%以上、また例えば、55%以上、また例えば、60%以上、また例えば、62%以上、また例えば、63%以上、また例えば、64%以上、また例えば、65%以上、また例えば、66%以上の全気孔率を備えることもできる。
また、本多孔質体は、例えば、80%以上、また例えば、85%以上、また例えば、90%以上、また例えば、91%以上、また例えば、92%以上、また例えば、93%以上の開気孔率/全気孔率の比率を有することができる。
なお、本多孔質体の開気孔率は、アルキメデス法により測定することができる。本多孔質体の全気孔率はアルキメデス法により測定することができる。
本多孔質体は、メジアン径が0.02μm以上0.2μm未満のアルミナ多孔質体となっている。従来は、メジアン径が0.2μm未満のアルミナ多孔質体を得ることができなかったが、本製造方法に基づく、焼成温度及び焼成時間の制御により、焼結の進行を制御することにより、従来、メジアン径が0.2μm以上であったのに対して、メジアン径が0.2μm未満の微細なアルミナ多孔質体となっている。
本多孔質体は、本粒子材料に由来してアルミナを含有している。本粒子材料がα−アルミナ相を有する場合には、本多孔質体も、α−アルミナ相を有することができる。また、本粒子材料がγ−アルミナ相を有する場合には、本製造方法における焼成工程においてα−アルミナ相とすることができ、結果としてα−アルミナ相を有することができる。
以下の実施例は、本明細書の開示を具現化して説明するものであるが、本明細書の開示を限定するものではない。
(噴霧熱分解法によるアルミナ多孔質粒子材料の合成)
アルミナ多孔質粒子材料を図2に示すスキームに従い合成した。
(1)原料溶液の調製
原料として硝酸アルミニウム9水和物(Al(NO33・9H2O)を用い、硝酸アルミニウム9水和物について0.9Mの濃度の液を調製し、その後、この溶液1000mlに、クエン酸水溶液(濃度1.8M)1000ml及びアンモニア水(濃度5.4M)1000mlを添加して、硝酸アルミニウムとして0.3Mの濃度、クエン酸として0.6Mの濃度及びアンモニアとしての1.8Mの濃度となる、透明の原料溶液を調製した。
(2)噴霧熱分解
調製した原料溶液について、超音波霧化装置を備える噴霧熱分解装置を用いて、入口から順に200℃、400℃、600℃及び800℃の熱源を備えるに全長120cmの加熱炉に、キャリアガスとして空気を5L/分で供給して、噴霧熱分解による粒子合成を行った。
(3)仮焼
噴霧熱分解装置の捕集部にて各材料(アルミナ前駆体)を捕集後、材料の一部を、常圧下、空気下で、表1に示す2種類の仮焼条件(600℃で6時間のみ又は600℃で6時間及び900℃で2時間)で仮焼して、多孔質の真球状粒子であるアルミナ多孔質粒子材料を得た。
本実施例では、実施例1で合成したアルミナ多孔質粒子材料を用いて焼結体を作製した。すなわち、実施例1で合成した2種類の仮焼条件の多孔質粒子材料を用いて以下の操作により、アルミナ多孔質体(焼結体)を得た。すなわち、各多孔質粒子材料の約12gをメノウ乳鉢を用いて、多孔質粒子材料に対して8質量%なるように20%ポリビニルアルコール水溶液4.8gを混合後、乾燥して、原料粉末とし、この原料粉末を、直径10mmの成形型に充填した上、1次成形(49MPa)及びCIP成形(245Mpa)で加圧して直径約10ミリで厚み約2〜3ミリの成形体を得た。この成形体を、常圧下、空気下で、表1に示す焼成条件で焼成して、実施例1〜4及び比較例1〜2のアルミナ多孔質体(焼結体)を得た。
本実施例では、実施例3で作製したアルミナ多孔質体試料について評価を行った。以下に、その項目と評価方法を示す。
(かさ密度)
試料の乾燥質量を測定後、試料を水中に入れ、内部に含浸させ、試料を水中に浮かせた状態での水中質量を測定する。その後、試料を取り出し、表面の水分だけを除去したのち、飽水質量を測定する。(かさ密度)=(乾燥質量)/((飽水質量)−(水中質量))×水密度
(開気孔率)
開気孔率(%)=((飽水質量)−(乾燥質量))/((飽水質量)−(水中質量))×100
(閉気孔率)
閉気孔率(%)=(全気孔率)−(開気孔率)
(全気孔率)
全気孔率(%)=100−(相対密度)
(相対密度)
相対密度=(かさ密度)/4.0×100(αアルミナの真密度は4.0g/cm3である。)
(孔径分布)
水銀ポロシメータ法を用いた。具体的には、水銀ポロシメータAutoProbeIII(島津製作所製)を用い、アルミナ多孔質体試料を容器内に入れ、真空排気したのちに水銀を満たした。水銀に圧力をかけ、細孔の中に水銀を導入し、水銀の導入量(空隙量)とそのときの圧力の関係から孔の体積を測定した。圧力の増加に伴い入る孔径は小さくなることから、以下の式を用いて孔径−空孔体積のグラフを作製した。このグラフから、全空孔体積の50%の孔径であるメジアン径を求めた。
D=−4σcosθ/P
D:細孔の直径、σ:水銀の表面張力、θ:水銀の接触角、P:圧力
(結果)
実施例1〜4及び比較例1〜2のアルミナ多孔質体試料についての結果を、図3〜図8に示し、焼結温度と開気孔率との関係及び焼結温度とメジアン径との関係を図9に示す。
表1、図3〜9に示すように、実施例1〜4の多孔質体試料は、いずれも、200nm以下のメジアン径を有していた。また、表1のD10/D90の数値及び図3〜6に示すように、孔径分布は概ね一様性でかつシャープであることがわかった。また、実施例1〜4の多孔質体試料は、その開気孔率が58%〜60%、全気孔率が62〜66%とともに高かった。また、実施例1〜4の多孔質体試料は、焼成条件の温度及び時間が増大するのに従って、メジアン径が増大し、開気孔率が低下する傾向があることがわかった。また、焼成温度が1050℃と1100℃とでは、大きくメジアン径が変化(増大)することがわかった。
また、比較例1〜2の多孔質体試料は、200nmを超えるメジアン径を有する一方、開気孔率は56%〜54%であるが、良好な一様性でかつシャープな孔径分布を示した。また、比較例1〜2は、焼成温度が1400℃で焼成時間がそれぞれ0時間及び2時間であることが相違するのみであるが、比較例2は、比較例1に比較してメジアン径は顕著に増大し、開気孔率が顕著に低下することがわかった。
以上のことから、焼成温度が1000℃〜1400℃以下、あるいは1000℃〜1400℃未満とし、焼成時間を制御することでメジアン径が200nm以下ないし200nm未満であり、開気孔率が58%以上のアルミナ多孔質体が得られることがわかった。また、より低い温度であれば、より小さなメジアン径(例えば、180nm以下)及びより大きな開気孔率(例えば、59%以上)が得られることがわかった。なかでも、焼成温度が1000℃〜1100℃以下、あるいは1050℃以上1100℃以下で、焼成時間を制御することで、メジアン径(例えば、170nm以下、また例えば、160nm以下、また例えば、150nm以下、また例えば、100nm以下)及び開気孔率(例えば、59%以上、また例えば、60%以上)が得られることがわかった。
なお、実施例1〜4及び比較例1〜2についてX線回折スペクトルにて結晶相を確認したところ、α相となっていた。

Claims (17)

  1. アルミナ多孔質体の製造方法であって、
    カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する原料液調製工程と、
    前記原料液の液滴を加熱して粒子化するアルミナ多孔質粒子材料の生成工程と、
    前記アルミナ多孔質粒子材料を含む成形材料を焼結して1000℃以上1400℃未満でアルミナ多孔質体を取得する焼成工程と、
    を備える、方法。
  2. 前記原料液調製工程は、アルミニウム塩水溶液にカルボン酸を加えたのち、アルカリを添加して前記原料液を調製する工程である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記原料液調製工程は、アルミニウム塩水溶液にアルカリを加えたのち、カルボン酸を添加して前記原料液を調製する工程である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記原料液調製工程は、不溶物である水酸化アルミニウムを含む分散液にカルボン酸を加えることで前記原料液を調製する工程である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記水酸化アルミニウムはゲル状の水酸化アルミニウムである、請求項4に記載の方
    法。
  6. 前記原料液調製工程は、アルミニウム塩を溶解した液体のpHを調整して水酸化アルミニウムを析出させることを含む、請求項3〜5のいずれかに記載の方法。
  7. 前記原料液調製工程は、前記カルボン酸を、アルミニウムに対してモル比で1以上2以下加えることを含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記カルボン酸は、酢酸、クエン酸、シュウ酸及びリンゴ酸からなる群から選択さ
    れる1種又は2種以上である、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記カルボン酸は、クエン酸である、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記生成工程後であって前記焼成工程に先だって、前記アルミナ多孔質粒子材料を600℃以上950℃以下で仮焼する仮焼工程、をさらに備える、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。
  11. 前記仮焼工程後にであって前記焼成工程に先だって、、前記アルミナ多孔質粒子材料の少なくとも一部をγ−アルミナ相とする結晶化工程をさらに備える、請求項10に記載の方法。
  12. 前記仮焼工程後に、前記アルミナ多孔質粒子材料の少なくとも一部をα−アルミナ相とする結晶化工程をさらに備える、請求項10に記載の方法。
  13. アルミナ多孔質体を製造するためのアルミナ多孔質粒子材料の製造方法であって、
    カルボン酸を含有するアルミニウム含有コロイドである原料液を調製する原料液調製工程と、
    前記原料液の液滴を加熱して粒子化するアルミナ多孔質粒子材料の生成工程と、
    前記アルミナ多孔質粒子材料を600℃以上950℃以下で仮焼する仮焼工程と、
    を備える、方法。
  14. 結晶性アルミナを含有し、メジアン径が0.02μm以上0.2μm以下であり、開気孔率が50%以上である、アルミナ多孔質体。
  15. 結晶性アルミナを含有し、メジアン径が0.02μm以上0.2μm未満である、アルミナ多孔質体。
  16. 全気孔率が55%以上である、請求項14又は15に記載のアルミナ多孔質体。
  17. 開気孔率が55%以上である、請求項14又は15に記載のアルミナ多孔質体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS5939765A (ja) * 1982-08-30 1984-03-05 株式会社トクヤマ 多孔性アルミナ焼結体の製造方法
JP2002068854A (ja) * 2000-08-30 2002-03-08 National Institute Of Advanced Industrial & Technology アルミナ多孔体及びその製造方法
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