JP2020122460A - 斜板式液圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダブロックの傾動を抑制する斜板式液圧ポンプを提供する。【解決手段】ケーシング2内には、回転可能に設けられた回転軸7と、回転軸7とスプライン結合して複数のシリンダ穴11を有するシリンダブロック10と、シリンダブロック10の各シリンダ穴11に往復動可能に挿嵌された複数のピストン13と、各ピストン13の突出端側にそれぞれ装着された複数のシュー14と、複数のシュー14が摺動する斜板16とを有するポンプ装置5が配設されている。また、ケーシング2内には、回転軸7と平行に配置された駆動軸18が配設されている。シリンダブロック10の外周側には、シリンダブロック側歯車12が設けられている。駆動軸18には、シリンダブロック側歯車12に噛合する駆動軸側歯車21が設けられている。駆動軸18は、ケーシング2に軸受19,20を介して支持されている。【選択図】図1

Description

本発明は、例えば油圧ショベル、油圧クレーン、ホイールローダ等の建設機械に好適に用いられる斜板式液圧ポンプに関する。
油圧ショベル等の建設機械に搭載されている斜板式液圧ポンプは、中空のケーシングと、前記ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸が挿通される中心孔、および、前記中心孔よりも径方向外側に配置され周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ穴を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの各シリンダ穴に往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、前記複数のピストンの突出端側にそれぞれ装着された複数のシューと、前記複数のシューが摺動する平滑面を有する斜板と、前記ケーシングと前記シリンダブロックとの間に設けられ、前記シリンダ穴と連通する眉形状の吸入ポートおよび吐出ポートを有する弁板と、を備えている。
ここで、特許文献1,2には、ケーシング内に複数のシリンダブロックを設けた構成が記載されている。このうちの特許文献2には、一方のシリンダブロックの外周側に設けた歯車と他方のシリンダブロックの外周側に設けた歯車とを直接噛合させることにより、これら両シリンダブロックの間で動力の伝達を行う構成が記載されている。この技術によれば、シリンダブロックに設けた歯車を介して動力の伝達を行うため、例えば回転軸に動力伝達用の歯車を設ける構成(特許文献1)と比較して、軸方向寸法を低減することができる。
実公昭59−13347号公報 特開平10−288148号公報
ところで、斜板式液圧ポンプにより駆動される油圧アクチュエータに負荷が生じて圧力が高くなった場合には、弁板の吐出ポートに繋がったシリンダ穴の圧力が高くなる。これにより、シリンダブロックは、回転軸とシリンダブロックとのスプライン結合部の隙間に伴って、回転軸に対して微小に傾動する傾向となる。
ここで、特許文献2に記載された技術について考える。この場合、隣合うシリンダブロックの一方のシリンダブロック側の吐出ポートが高圧となり、もう一方のシリンダブロック側の吐出ポートが低圧となっているときには、高圧側のシリンダブロックの傾動が大きくなり、低圧側のシリンダブロックの傾動に影響を与える可能性がある。これにより、各シリンダブロックに設けられた歯車同士の噛合が不均一となり各歯車の寿命の低下に繋がる虞がある。また、シリンダブロックに傾動が発生すること、および、歯車に大きな摩擦力、接触反力が加わることに伴って、シリンダブロックと弁板との間の摺動状態が不安定となり、シリンダブロックおよび弁板の寿命の低下に繋がる虞もある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、シリンダブロックの傾動を抑制する斜板式液圧ポンプを提供することにある。
本発明による斜板式液圧ポンプは、中空のケーシングと、前記ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、前記回転軸が挿通される中心孔、および、前記中心孔よりも径方向外側に配置され周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ穴を有するシリンダブロックと、前記シリンダブロックの各シリンダ穴に往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、前記複数のピストンの突出端側にそれぞれ装着された複数のシューと、前記複数のシューが摺動する平滑面を有する斜板と、前記ケーシング内に回転可能に設けられ、前記回転軸と平行に配置された駆動軸と、を備えている。
そして、本発明が採用する構成の特徴は、前記シリンダブロックの外周側には、シリンダブロック側歯車が設けられており、前記駆動軸には、前記シリンダブロック側歯車に噛合する駆動軸側歯車が設けられており、前記駆動軸は、前記ケーシングに軸受を介して支持されている。
本発明によれば、シリンダブロックの傾動を抑制して、斜板式液圧ポンプを良好に駆動させることができる。
本発明の実施形態による斜板式液圧ポンプを示す断面図である。 図1中の弁板、回転軸、駆動軸、歯車等を矢示II−II方向からみた断面図である。 一方のシリンダブロックの吐出ポート側のシリンダが高圧となり、他方のシリンダブロックの吐出ポート側のシリンダが低圧となっているときの説明図である。 従来技術による、一方のシリンダブロックの吐出ポート側のシリンダが高圧となり、他方のシリンダブロックの吐出ポート側のシリンダが低圧となっているときの説明図である。 本発明の第1変形例による弁板、回転軸、駆動軸、歯車等を示す図2と同様の断面図である。 本発明の第2変形例による弁板、回転軸、駆動軸、歯車等を示す図2と同様の断面図である。
以下、本発明の実施形態による斜板式液圧ポンプの構成について、油液の代表例として作動油を圧送する可変容量型斜板式油圧ポンプに適用した場合を例に挙げ、添付図面に従って詳細に説明する。
図1ないし図3は、実施形態を示している。図1において、斜板式液圧ポンプ1(以下、液圧ポンプ1という)は、例えば、圧油の吐出量(容量)を可変に調整できる可変容量型斜板式油圧ポンプである。液圧ポンプ1は、例えば油圧ショベルの原動機(駆動源となるエンジンや電動モータ)によって回転駆動され、作動油タンク内から吸込んだ作動油を高圧の圧油として吐出する。即ち、液圧ポンプ1は、作動油タンクから作動油を吸込んで加圧し、加圧した作動油(圧油)を各種の油圧アクチュエータ(いずれも図示せず)に供給する。この液圧ポンプ1は、ケーシング2、ポンプ装置5、および駆動軸18により構成されている。
ケーシング2は、液圧ポンプ1の外殻を構成するもので、内部が中空に形成されている。このケーシング2は、有底筒状のケーシング本体2Aと、ケーシング本体2Aの開口側を閉塞する蓋部2Bとからなっている。ケーシング本体2Aの内部は、2個のポンプ装置5が配設されたポンプ室2Cとなっている。ケーシング本体2Aの底部2A1には、後述の駆動軸18が貫通する駆動軸貫通孔2A2が形成されている。駆動軸貫通孔2A2は、軸受19を介して駆動軸18を回転可能に支持している。また、ケーシング本体2Aの底部2A1には、駆動軸貫通孔2A2を挟んだ両側に軸受8を介して後述の回転軸7を支持する回転軸支持部材3がそれぞれ設けられている。回転軸支持部材3は、斜板支持部材6と共に、斜板16を傾転可能に支持する斜板支持体を構成している。
蓋部2Bには、駆動軸貫通孔2A2に対応する位置に軸受20を介して駆動軸18を支持する駆動軸支持穴2B1が形成されている。また、蓋部2Bには、各回転軸支持部材3に対応する位置に軸受9を介して回転軸7を支持する回転軸支持穴2B2がそれぞれ形成されている。
蓋部2Bには、給排通路を構成する吸込通路4Aと吐出通路4Bとが駆動軸支持穴2B1を挟んで一対設けられている。即ち、吸込通路4Aと吐出通路4Bとは、後述のポンプ装置5毎にそれぞれ一対設けられている。各吸込通路4Aは、後述の回転軸7を挟んで駆動軸18とは反対側に配置されている。一方、各吐出通路4Bは、駆動軸18側に配置されている。吸込通路4Aは、作動油の供給源となる作動油タンク(図示せず)に接続され、吐出通路4Bは、制御弁装置(図示せず)に接続されている。
ポンプ装置5は、ケーシング2のポンプ室2C内に2個設けられている。ポンプ装置5は、駆動軸18を挟んだ両側で回転軸支持部材3と回転軸支持穴2B2との間にそれぞれ配設されている。そして、各ポンプ装置5は、斜板支持部材6、回転軸7、シリンダブロック10、シリンダ穴11、ピストン13、シュー14、斜板16、弁板17等を含んで構成されている。
斜板支持部材6は、回転軸支持部材3に設けられている。斜板支持部材6は、後述の回転軸7を挟んで、一対の傾転支持面6A,6Bが一体に形成されている。斜板支持部材6の傾転支持面6A,6Bは、後述の斜板16を傾転可能(揺動可能)に支持する。
斜板支持部材6の傾転支持面6A,6Bは、斜板16を構成する脚部16A,16Bの凸湾曲面16C,16Dに対応して凹湾曲状に形成されている。斜板支持部材6は、斜板16を傾転(摺動)可能に案内するものである。斜板支持部材6には、各傾転支持面6A,6B間に位置して軸挿通孔6Cが穿設され、この軸挿通孔6C内には、回転軸7が隙間をもって挿通される。
回転軸7は、ケーシング2のポンプ室2C内に回転可能に設けられている。回転軸7は、一端側が回転軸支持部材3に設けられた軸受8を介して回転可能に支持され、他端側が回転軸支持穴2B2に設けられた軸受9を介して回転可能に支持されている。回転軸7の中間部位には、後述のシリンダブロック10にスプライン結合する雄スプライン部7Aが設けられている。
シリンダブロック10は、回転軸7と一体に回転するようにケーシング2内に設けられている。シリンダブロック10には、中央部に回転軸7が挿通される中心孔10Aが形成されている。この中心孔10Aには、回転軸7の雄スプライン部7Aにスプライン結合する雌スプライン部10A1が設けられている。また、シリンダブロック10は、中心孔10Aよりも径方向外側に配置され周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ穴11を有している。一般的に、シリンダブロック10に設けられるシリンダ穴11の個数は、奇数個(例えば7個または9個)に設定されている。
シリンダブロック10の外周10B側には、シリンダブロック側歯車12が設けられている。このシリンダブロック側歯車12は、複数のシリンダ穴11の径方向外側の外周10B側に固着され、後述する駆動軸18の駆動軸側歯車21に噛合している。これにより、シリンダブロック10は、駆動軸18の回転力が駆動軸側歯車21とシリンダブロック側歯車12とにより伝達されて回転する構成となっている。
ピストン13は、シリンダブロック10の各シリンダ穴11内にそれぞれ往復動可能に挿嵌されている。各ピストン13は、シリンダブロック10の回転に伴ってシリンダ穴11内を往復動し、作動油の吸入行程と吐出行程とを繰返すものである。
シュー14は、各ピストン13にそれぞれ設けられている。具体的には、各シュー14は、シリンダブロック10のシリンダ穴11から回転軸7の軸方向に突出するピストン13の突出端側にそれぞれ装着されている。
シュー押え15は、各シュー14を後述の斜板16に対して保持するものである。このシュー押え15は、後述する斜板16の平滑面16Eに向けてシュー14をそれぞれ押圧し、斜板16の平滑面16E上で各シュー14が環状軌跡を描くように摺動変位するのを補償するものである。
斜板16は、ケーシング2内に斜板支持部材6を介して傾転可能に設けられている。この斜板16の裏面側(ケーシング2の底部2A1側)には、斜板支持部材6の傾転支持面6A,6Bに向けて凸湾曲状に突出した一対の脚部16A,16Bが設けられている。斜板16の脚部16A,16Bは、回転軸7を挟むように離間して配置され、凹湾曲状をなす斜板支持部材6の傾転支持面6A,6Bに摺動可能に嵌合されている。
即ち、脚部16A,16Bは、斜板支持部材6の傾転支持面6A,6Bに摺動可能に嵌合する凸湾曲面16C,16Dを有する円弧状の半円柱体として形成されている。脚部16Aは、その凸湾曲面16Cが傾転支持面6Aに摺動可能に嵌合されている。一方、脚部16Bは、その凸湾曲面16Dが傾転支持面6Bに摺動可能に嵌合されている。
一方、斜板16の表面側(シリンダブロック10側)は、各シュー14が摺動する平滑面16Eとなっている。また、斜板16の中央位置には、その板厚方向(ケーシング2の軸方向)に貫通して延びる貫通孔16Fが設けられ、この貫通孔16Fには、脚部16A,16B間に位置して回転軸7が隙間をもって挿通される。液圧ポンプ1は、斜板16が図示しない傾転アクチュエータにより傾転駆動され、斜板16の傾転角に応じて吐出容量(圧油の吐出流量)が可変に制御される。
弁板17は、ケーシング2の蓋部2Bとシリンダブロック10との間に固定して設けられている。この弁板17は、シリンダブロック10の周方向に湾曲して延び、シリンダブロック10の端面に摺接することにより、回転軸7と一体に回転するシリンダブロック10を回転可能に支持している。弁板17は、一端側がシリンダブロック10のシリンダ穴11と連通し、他端側が蓋部2Bの吸込通路4A,吐出通路4Bと連通する眉形状の吸入ポート17Aおよび吐出ポート17Bを有している。即ち、弁板17の吐出ポート17Bは、後述の駆動軸18側に配置され、吸入ポート17Aは、駆動軸18を挟んで反対側に配置されている。
これら吸入ポート17Aおよび吐出ポート17Bは、シリンダブロック10の回転時に各シリンダ穴11と間欠的に連通する。このとき、各シリンダ穴11内を往復するピストン13は、その吸入行程では吸込通路4A、吸入ポート17Aを介して各シリンダ穴11内に作動油を吸込む。また、ピストン13は、その吐出行程では各シリンダ穴11内で高圧状態となった圧油を吐出ポート17Bを介して吐出通路4Bから吐出させる。
次に、エンジン等の駆動源により回転駆動される駆動軸18について説明する。
駆動軸18は、ケーシング2内に回転可能に設けられ、回転軸7と平行に配置されている。即ち、駆動軸18は、各ポンプ装置5の間に位置して、ケーシング本体2Aの駆動軸貫通孔2A2と蓋部2Bの駆動軸支持穴2B1との間を延びている。駆動軸18は、駆動軸貫通孔2A2から突出する突出端18A側にエンジン、モータ等の動力源(図示せず)が接続され、この動力源により回転駆動される。駆動軸18は、駆動軸貫通孔2A2に軸受19を介して回転可能に支持され、駆動軸支持穴2B1に軸受20を介して回転可能に支持されている。
図2に示すように、駆動軸18の中心O1は、弁板17の吐出ポート17Bの周方向の中心O2と弁板17の中心O3との延長線A−A上に位置している。即ち、駆動軸18の中心O1、吐出ポート17Bの開口位相をθ°としたときの1/2θ°の地点(吐出ポート17Bの周方向の中心O2)、および弁板17の中心O3が同一直線(延長線A−A)上に位置するように、弁板17と駆動軸18とを配設している。
なお、本実施形態では、2個のポンプ装置5の弁板17の中心O3、吐出ポート17Bの周方向の中心O2、駆動軸18の中心O1が同一直線状に位置するように配設されている。即ち、2個のポンプ装置5は、駆動軸18の中心O1に対して反転した状態で配設されている。
駆動軸側歯車21は、シリンダブロック側歯車12に対応する位置で駆動軸18の外周側に固着されている。この駆動軸側歯車21は、シリンダブロック側歯車12に噛合しており、駆動軸18の回転力をシリンダブロック10に伝達する。図1〜図3に示すように、各ポンプ装置5のシリンダブロック側歯車12は、駆動軸側歯車21を挟んだ両側に噛合している。
本実施形態による液圧ポンプ1は、上述の如き構成を有するもので、次に液圧ポンプ1の作動について説明する。
まず、エンジンおよびモータ等の動力源により、駆動軸18が回転駆動されるとその回転力が駆動軸側歯車21およびシリンダブロック側歯車12を介して、各ポンプ装置5のシリンダブロック10を回転させる。この場合、液圧ポンプ1は、斜板16を傾転アクチュエータにより傾転駆動させることで、吐出容量を変化させることができる。
ところで、上述した従来技術では、図4に示すように、隣合うポンプ装置101A,101Bは、シリンダブロック102A,102Bの外周側に設けられたシリンダブロック側歯車103A,103B同士が噛合して動力の伝達を行っている。この場合、例えばシリンダブロック102A側の弁板104Aの吐出ポート105Aが高圧となると、シリンダブロック102Aは、回転軸106Aとシリンダブロック102Aとのスプライン結合部107Aの隙間に基づいて、回転軸106Aに対して矢示B方向に微小に傾動する傾向となる。
この場合、もう一方のシリンダブロック102B側の弁板104Bの吐出ポート105Bが低圧となっているときには、高圧側のシリンダブロック102Aの傾動が大きくなり、低圧側のシリンダブロック102Bがスプライン結合部107Bを中心として回転軸106Bに対して矢示C方向に傾動する傾向となる。これにより、各シリンダブロック102A,102Bに設けられたシリンダブロック側歯車103A,103B同士の噛合が不均一となり各シリンダブロック側歯車103A,103Bの寿命の低下に繋がる虞がある。また、シリンダブロック102A,102Bに傾動が発生すること、および、各シリンダブロック側歯車103A,103Bに大きな摩擦力、接触反力が加わることに伴って、シリンダブロック102A,102Bと弁板104A,104Bとの間の摺動状態が不安定となり、シリンダブロック102A,102Bおよび弁板104A,104Bの寿命の低下に繋がる虞がある。なお、図4では、各シリンダブロック102A,102Bの傾動を誇張して示している。
そこで、本実施形態では、軸受19,20により回転可能に支持された駆動軸18に駆動軸側歯車21を設け、この駆動軸側歯車21に各ポンプ装置5のシリンダブロック10の外周側に設けられたシリンダブロック側歯車12を噛合させている。
図3に示すように、弁板17の吐出ポート17Bが高圧となった場合には、回転軸7の雄スプライン部7Aとシリンダブロック10の雌スプライン部10A1とのスプライン結合部を中心として、シリンダブロック10に矢示D方向のモーメントが働くことになる。この場合、駆動軸18は、長さ方向で軸受19,20により回転可能に支持されているので、傾動が抑制されて動作している。従って、シリンダブロック10が矢示D方向に傾動しようとしても、この傾動が駆動軸18によって抑制されることにより、駆動軸側歯車21とシリンダブロック側歯車12との接触状態を良好に保つことができる。
また、駆動軸18の中心O1は、弁板17の吐出ポート17Bの周方向の中心O2と弁板17の中心O3との延長線A−A上に位置している。これにより、シリンダブロック側歯車12と駆動軸側歯車21とには、各歯車12,21の接触により引き離れる方向に反力が働く。この反力は、シリンダブロック10が駆動軸18側に傾動しようとする力(矢示D方向のモーメント)を相殺する方向に加わる。その結果、シリンダブロック10の傾動を抑制することができるので、シリンダブロック側歯車12と駆動軸側歯車21との接触状態を良好に保つことができる。
また、各ポンプ装置5のシリンダブロック側歯車12は、駆動軸18の駆動軸側歯車21にそれぞれ噛合しているので、一方のポンプ装置5の弁板17の吐出ポート17Bが高圧で、他方のポンプ装置5の弁板17の吐出ポート17Bが低圧である場合にも、他方のシリンダブロック10が一方のシリンダブロック10から影響を受けるのを抑制することができる。従って、各ポンプ装置5は、シリンダブロック10の傾動を抑制することができるので、弁板17とシリンダブロック10との潤滑状態を良好に保つことができる。その結果、シリンダブロック10と弁板17との寿命を向上させることができる。
かくして、本実施形態による液圧ポンプ1は、中空のケーシング2と、前記ケーシング2内に回転可能に設けられた回転軸7と、前記回転軸7が挿通される中心孔10A、および、前記中心孔10Aよりも径方向外側に配置され周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ穴11を有するシリンダブロック10と、前記シリンダブロック10の各シリンダ穴11に往復動可能に挿嵌された複数のピストン13と、前記各シリンダ穴11から突出する各ピストン13の突出端側にそれぞれ装着された複数のシュー14と、前記複数のシュー14を摺動可能に案内する平滑面16Eを有する斜板16と、前記ケーシング2内に回転可能に設けられ、前記回転軸7と平行に配置された駆動軸18と、を備えている。
そして、本実施形態の特徴は、前記シリンダブロック10の外周側には、シリンダブロック側歯車12が設けられており、前記駆動軸18には、前記シリンダブロック側歯車12に噛合する駆動軸側歯車21が設けられており、前記駆動軸18は、前記ケーシング2に軸受19,20を介して支持されている。
また、前記シリンダブロック10は、前記駆動軸18の周方向に離間して複数個設けられており、前記複数のシリンダブロック10にそれぞれ設けられたシリンダブロック側歯車12は、前記駆動軸18に設けられた前記駆動軸側歯車21に噛合している。
また、前記ケーシング2と前記シリンダブロック10との間には、前記シリンダブロック10の周方向に湾曲して延び、前記シリンダブロック10の前記シリンダ穴11と連通する眉形状の吸入ポート17Aおよび吐出ポート17Bを有する弁板17が設けられており、前記弁板17の前記吐出ポート17Bは、前記駆動軸18側に配置されている。
また、前記駆動軸18の中心O1は、前記吐出ポート17Bの周方向の中心O2と前記弁板17の中心O3との延長線A−A上に位置している。
なお、上述した実施形態では、2個のポンプ装置5を駆動する駆動軸18の中心O1、それぞれの吐出ポート17Bの周方向の中心O2,O2、および弁板17の中心O3,O3を同一直線上に配設した場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図5に示す第1変形例のように、それぞれのポンプ装置5の吐出ポート17Bの周方向の中心O2と弁板17の中心O3の延長線A−A上に駆動軸18の中心O1を位置させ、かつ、それぞれの延長線A−Aが交差するように配設されていてもよい。
また、上述した実施形態では、ケーシング2内に2個のポンプ装置5を配設した場合(2連斜板式ピストンポンプ)を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば図6に示す第2変形例のように、駆動軸18の周方向に離間して3個のポンプ装置5をケーシング2内に配設してもよい。さらに、駆動軸18の周方向に離間して4個以上のポンプ装置5を配設してもよい。また、ケーシング2内に駆動軸18の駆動軸側歯車21に噛合するシリンダブロック側歯車12を備えた1個のポンプ装置5を配設していてもよい。
実施形態では、斜板式液圧ポンプとして可変容量型の液圧ポンプ1を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば固定容量型の液圧ポンプを用いてもよい。
実施形態では、液圧ポンプ1を油圧ショベルに適用する場合を例に挙げて説明した。しかし、これに限らず、例えば油圧クレーン、ホイールローダ等の油圧ショベル以外の建設機械に適用してもよい。さらに、建設機械に限定されず、産業機械や一般機械に組み込まれる油圧ポンプ等、各種機械に用いられる斜板式液圧ポンプとして広く適用できるものである。
1 液圧ポンプ(斜板式液圧ポンプ)
2 ケーシング
7 回転軸
10 シリンダブロック
10A 中心孔
11 シリンダ穴
12 シリンダブロック側歯車
13 ピストン
14 シュー
16 斜板
16E 平滑面
17 弁板
17A 吸入ポート
17B 吐出ポート
18 駆動軸
19,20 軸受
21 駆動軸側歯車
O1 駆動軸の中心
O2 吐出ポートの中心
O3 弁板の中心
A−A 延長線

Claims (4)

  1. 中空のケーシングと、
    前記ケーシング内に回転可能に設けられた回転軸と、
    前記回転軸が挿通される中心孔、および、前記中心孔よりも径方向外側に配置され周方向に離間して軸方向に延びる複数のシリンダ穴を有するシリンダブロックと、
    前記シリンダブロックの各シリンダ穴に往復動可能に挿嵌された複数のピストンと、
    前記複数のピストンの突出端側にそれぞれ装着された複数のシューと、
    前記複数のシューが摺動する平滑面を有する斜板と、
    前記ケーシング内に回転可能に設けられ、前記回転軸と平行に配置された駆動軸と、を備えた斜板式液圧ポンプにおいて、
    前記シリンダブロックの外周側には、シリンダブロック側歯車が設けられており、
    前記駆動軸には、前記シリンダブロック側歯車に噛合する駆動軸側歯車が設けられており、
    前記駆動軸は、前記ケーシングに軸受を介して支持されていることを特徴とする斜板式液圧ポンプ。
  2. 請求項1に記載の斜板式液圧ポンプにおいて、
    前記シリンダブロックは、前記駆動軸の周方向に離間して複数個設けられており、
    前記複数のシリンダブロックにそれぞれ設けられたシリンダブロック側歯車は、前記駆動軸に設けられた前記駆動軸側歯車に噛合していることを特徴とする斜板式液圧ポンプ。
  3. 請求項1に記載の斜板式液圧ポンプにおいて、
    前記ケーシングと前記シリンダブロックとの間には、前記シリンダブロックの周方向に湾曲して延び、前記シリンダブロックの前記シリンダ穴と連通する眉形状の吸入ポートおよび吐出ポートを有する弁板が設けられており、
    前記弁板の前記吐出ポートは、前記駆動軸側に配置されていることを特徴とする斜板式液圧ポンプ。
  4. 請求項3に記載の斜板式液圧ポンプにおいて、
    前記駆動軸の中心は、前記吐出ポートの周方向の中心と前記弁板の中心との延長線上に位置していることを特徴とする斜板式液圧ポンプ。
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