JP2020112746A - 光学装置、画像表示装置及び表示装置 - Google Patents

光学装置、画像表示装置及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】表示画像の一層の広画角化を図り得る構成、構造を有する光学装置を提供する。【解決手段】光学装置10は、第1導光板21、3つの偏向部材31,32,33から成る第1偏向ユニット30、第2導光板22、3つの偏向部材41,42,43から成る第1偏向ユニット40から構成されており、第1番目の偏向部材31,41には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、導光板21,22、第2番目の偏向部材32,42を介して第3番目の偏向部材33,43から出射され、第2番目の偏向部材32によって偏向された光の第1導光板21における伝播方向を第1方向、第2番目の偏向部材42によって偏向された光の第2導光板22における伝播方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と非平行であって反対方向である。【選択図】 図1

Description

本開示は、光学装置、斯かる光学装置を備えた画像表示装置、及び、斯かる画像表示装置を備えた表示装置、より具体的には、頭部装着型ディスプレイ(HMD,Head Mounted Display)に用いられる表示装置に関する。
近年、観察者の目の前に配置した光学装置に画像形成装置からの画像を表示させる頭部装着型ディスプレイ(HMD)の開発が、鋭意、進められている。そして、種々の形式の頭部装着型ディスプレイが検討されているが、頭部装着型ディスプレイに対して、一層リアリティーのある画像を提供するために表示画像の広画角化が強く求められている。このような要求に対処するために、光学装置を構成する導光板に3つの偏向手段を配置した頭部装着型ディスプレイが、例えば、米国特許公開公報2006/0132914A1あるいは米国特許公開公報2014/0330966A1から周知である。
また、特開2009−133998号公報には、
(A)2次元マトリクス状に配列された複数の画素を備えた画像形成装置、
(B)画像形成装置の画素から出射された光を平行光とするコリメート光学系、及び、
(C)コリメート光学系にて進行方位の異なる複数の平行光とされた光が入射され、導光され、出射される光学装置、
を備えた画像表示装置であって、
光学装置は、
(a)入射された光が内部を全反射により伝播した後、出射される導光板、
(b)導光板に入射された光が導光板の内部で全反射されるように、導光板に入射された光を回折反射する、反射型体積ホログラム回折格子から成り、導光板に配設された第1回折格子部材、及び、
(c)導光板の内部を全反射により伝播した光を回折反射し、導光板から出射する、反射型体積ホログラム回折格子から成り、導光板に配設された第2回折格子部材、
を備えており、
第1回折格子部材の中心を原点とし、原点を通る第1回折格子部材の法線であって、コリメート光学系側に向かう方向を正方向とする法線をXi軸、原点を通り、Xi軸と直交し、第2回折格子部材側に向かう方向を正方向とする導光板の軸線をYi軸としたとき、
画像形成装置の中心の画素から出射され、コリメート光学系の中心を通過する中心光は、Xii平面に対して光学的に平行であり、且つ、Xii平面に対して鋭角にて交わっていることを特徴とする画像表示装置が開示されている。
米国特許公開公報2006/0132914A1 米国特許公開公報2014/0330966A1 特開2009−133998号公報
しかしながら、上記の2つの米国特許公開公報に開示された頭部装着型ディスプレイにあっては、表示画像の一層の広画角化の要望に対処することができない。また、特開2009−133998号公報に開示された画像表示装置は、第1回折格子部材及び第2回折格子部材の2つの回折格子部材しか有していないため、第1回折格子から第2回折格子に伝搬する1方向にしか導光板内で表示画像領域を拡大することができない。
従って、本開示の目的は、表示画像の一層の広画角化を図り得る構成、構造を有する光学装置、斯かる光学装置を備えた画像表示装置、及び、斯かる画像表示装置を備えた表示装置を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の光学装置は、
画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置であって、
第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である。
上記の目的を達成するための本開示の画像表示装置は、
画像形成装置、及び、
画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置、
を備えた画像表示装置であって、
光学装置は、本開示の光学装置から成る。
上記の目的を達成するための本開示の表示装置は、
観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えた表示装置であって、
画像表示装置は、画像形成装置、及び、画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置を備えており、
光学装置は、本開示の光学装置から成る。
図1A並びに図1Bのそれぞれは、実施例1の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニット、並びに、第2導光板及び第2偏向ユニットの模式図である。 図2A並びに図2Bのそれぞれは、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置の模式図、並びに、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図である。 図3A及び図3Bは、実施例1の光学装置の模式的な断面図であり、図3Cは、光学装置を側面から眺めた模式図である。 図4は、実施例1の光学装置を上方から眺めた模式図である。 図5は、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図である。 図6A、図6B及び図6Cは、実施例1の表示装置における画像形成装置の概念図である。 図7は、実施例1の光学装置における画像形成装置、導光板、第1A偏向部材、第2A偏向部材等の配置を示す概念図である。 図8A並びに図8Bは、実施例1の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニット、並びに、第2導光板及び第2偏向ユニットの配置・第1段階を示す模式図である。 図9A並びに図9Bのそれぞれは、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置・第1段階の模式図、並びに、配置・第1段階における第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図である。 図10A及び図10Bは、実施例1の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニットの配置・第2段階を示す模式図である。 図11A並びに図11Bのそれぞれは、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置・第2段階の模式図、並びに、配置・第2段階における第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図である。 図12A及び図12Bは、実施例1の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニットの配置・第2段階を示す模式図である。 図13は、実施例2の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニットの模式図である。 図14は、実施例2の光学装置を構成する第2光板及び第2偏向ユニットの模式図である。 図15A、図15B、図15C、図15D、図15E、図15F、図15G及び図15Hは、実施例1の光学装置の変形例の概念図である。 図16A及び図16Bは、実施例1の光学装置において得られる画像領域をシミュレーションした結果を示す図である。 図17は、実施例1の光学装置において得られる画像領域をシミュレーションした結果を示す図である。 図18A及び図18Bは、それぞれ、実施例1の光学装置において得られる第1導光板及び第2導光板における光の伝播状態をシミュレーションした結果を示す図である。 図19A及び図19Bは、それぞれ、実施例1の光学装置において得られる第1偏向ユニット及び第2偏向ユニットによって得られる画像をシミュレーションした結果を示す図である。 図20は、図16A、図16B及び図17を示すシミュレーションの結果を求めるための、第1偏向ユニットを構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置状態を示す模式図である。 図21は、ピッチdをパラメータとした、第1A偏向部材あるいは第2A偏向部材への光の入射角と、第1A偏向部材あるいは第2A偏向部材の回折角との関係を示すグラフである。 図22A、図22B及び図22Cは、XYZ直交座標系及び(x0,y0,z0)直交座標系を説明するための図である。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の光学装置、画像表示装置及び表示装置、全般に関する説明
2.実施例1(本開示の光学装置、画像表示装置及び表示装置)
3.実施例2(実施例1の変形)
4.その他
〈本開示の光学装置、画像表示装置及び表示装置、全般に関する説明〉
本開示の光学装置、本開示の画像表示装置を構成する光学装置、本開示の表示装置を構成する光学装置(以下、これらを総称して、『本開示の光学装置等』と呼ぶ場合がある)において、第1導光板と第2導光板とは並置されている構成とすることができる。即ち、第1導光板と第2導光板とは、例えば、空気層を介して、離間して平行に配置されている構成とすることができる。
上記の好ましい構成を含む本開示の光学装置等において、
画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
原点を通るXYZ直交座標系において、
原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
第1偏向ユニットと第2偏向ユニットとは、YZ平面に対称な位置に配置されている形態とすることができる。
第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向である第1方向は、+X軸方向に、但し、+X軸とは非平行に、あるいは平行に延び、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向である第2方向は、−X軸方向に、但し、−X軸とは非平行に、あるいは平行延びる。即ち、第1方向と第2方向とは、非平行であり、あるいは又、同一直線上にある。第1A偏向部材と第2A偏向部材とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状である形態とすることができるし、異なる形状である形態とすることもできる。同様に、第1B偏向部材と第2B偏向部材とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状である形態とすることができるし、異なる形状である形態とすることもできるし、第1C偏向部材と第2C偏向部材とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状である形態とすることができるし、異なる形状である形態とすることもできる。
本開示の光学装置等における上記の好ましい形態において、
第1偏向ユニットは、Z軸を中心として、反時計方向又は時計方向の第1回転方向に回転した状態で配置されており、
第2偏向ユニットは、Z軸を中心として、時計方向又は反時計方向の第2回転方向に回転した状態で配置されている構成とすることができる。そして、この場合、+X軸を基準として、第1回転方向への回転角度をφ1、第2回転方向への回転角度をφ2としたとき、
|φ1|=|φ2
を満足する形態とすることができ、更には、
0(度)<|φ1|=|φ2|≦23(度)
好ましくは、
0(度)<|φ1|=|φ2|≦16(度)
を満足する形態とすることができる。尚、第1偏向ユニットを第1回転方向に回転した状態で配置する代わりに、第1偏向ユニットを構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトルを第1回転方向に回転した状態としてもよいし、第2偏向ユニットを第2回転方向に回転した状態で配置する代わりに、第2偏向ユニットを構成する第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材の波数ベクトルを第2回転方向に回転した状態としてもよい。
更には、本開示の光学装置等における以上に説明した各種の好ましい形態において、第1B偏向部材に入射する光の方向と、第1B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ1、第2B偏向部材に入射する光の方向と、第2B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ2としたとき、
90度<ψ1
90度<ψ2
を満足する形態とすることができ、更には、
90度<ψ1≦105度
90度<ψ2≦105度
好ましくは、
90度<ψ1≦100度
90度<ψ2≦100度
を満足する形態とすることができ、更には、
ψ1=ψ2
具体的には、限定するものではないが、
99.5(度)≦ψ1=ψ2≦100.5(度)
を満足することが好ましい。
更には、本開示の光学装置等における以上に説明した各種の好ましい形態において、第1B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第1B偏向部材正射影像と、第2B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第2B偏向部材正射影像とは、部分的に重複している(場合によっては、接している)形態とすることができ、更には、第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは重複している(場合によっては、第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは、接している)形態とすることができる。このように、第1B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第1B偏向部材正射影像と、第2B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第2B偏向部材正射影像とを、部分的に重複させることで、画像の中央部において画像に切れ目が生じることを、確実に防止することができる。また、第1C偏向部材を第1導光板に正射影したときの第1C偏向部材正射影像と、第2C偏向部材を第1導光板に正射影したときの第2C偏向部材正射影像とは、部分的に重複している(場合によっては、接している)形態とすることができ、更には、第1C偏向部材正射影像の−X軸方向端部と、第2C偏向部材正射影像の+X軸方向端部とは重複している(場合によっては、第1C偏向部材正射影像の−X軸方向端部と、第2C偏向部材正射影像の+X軸方向端部とは、接している)形態とすることができる。また、第1A偏向部材を第1導光板に正射影したときの第1A偏向部材正射影像と、第2A偏向部材を第1導光板に正射影したときの第2A偏向部材正射影像とは、部分的に重複している(場合によっては、接している)形態とすることができ、更には、第1A偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2A偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは重複している(場合によっては、第1A偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2A偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは、接している)形態とすることができる。
更には、本開示の光学装置等における以上に説明した各種の好ましい形態において、
第1A偏向部材及び第2A偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Aとし、kv 1-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A,kY 1-A,kZ 1-Aとし、第2A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Aとし、kv 2-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A,kY 2-A,kZ 2-Aとしたとき、
X 1-A+kX 2-A=0
Y 1-A=kY 2-A
Z 1-A=kZ 2-A
を満足する形態とすることができ、この場合、
第1C偏向部材及び第2C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Cとし、kv 1-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C,kY 1-C,kZ 1-Cとし、第2C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Cとし、kv 2-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C,kY 2-C,kZ 2-Cとしたとき、
X 1-C+kX 2-C=0
Y 1-C=kY 2-C
Z 1-C=kZ 2-C
を満足する形態とすることができ、更には、
第1B偏向部材及び第2B偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Bとし、kv 1-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B,kY 1-B,kZ 1-Bとし、第2B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Bとし、kv 2-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B,kY 2-B,kZ 2-Bとしたとき、
X 1-B+kX 2-B=0
Y 1-B=kY 2-B
Z 1-B=kZ 2-C
を満足する形態とすることができ、更には、
v 1-A+kv 1-B+kv 1-C=0
v 2-A+kv 2-B+kv 2-C=0
を満足する形態とすることができる。そして、これによって、第1A偏向部材及び第2A偏向部材に入射する光と、第1C偏向部材及び第2C偏向部材から出射する光とは、共役関係となる。尚、ベクトルを、上記のとおり、上付き文字「v」を付して表現し、ベクトルのX成分、Y成分、Z成分を、上記のとおり、上付き文字「X」,「Y」,「Z」を付して表現する。
導光板に対する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材並びに第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材の配置状態に依るが、体積ホログラム回折格子は、透過型であってもよいし、反射型であってもよい。体積ホログラム回折格子とは、+1次の回折光のみを回折するホログラム回折格子を意味する。
更には、以上に説明した好ましい構成、形態を含む本開示の光学装置等において、
第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
画像形成装置から出射される光に対する第1A偏向部材の平均回折効率をη1-A、第1B偏向部材の平均回折効率をη1-B、第1C偏向部材の平均回折効率をη1-Cとしたとき、
η1-B/η1-A<1
η1-C/η1-A<1
を満足し、
第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
画像形成装置から出射される光に対する第2A偏向部材の平均回折効率をη2-A、第2B偏向部材の平均回折効率をη2-B、第2C偏向部材の平均回折効率をη2-Cとしたとき、
η2-B/η2-A<1
η2-C/η2-A<1
を満足する形態とすることができる。
η1-B≦0.2,η2-B≦0.2,η1-C≦0.2,η2-C≦0.2を満足することが好ましい。ここで、回折効率ηとは、体積ホログラム回折格子に入射する光の光強度をI0、体積ホログラム回折格子によって回折される+1次の回折光の光強度をI1としたとき、I1/I0で表される。回折効率は、例えば、体積ホログラム回折格子の厚さによって制御することができる。即ち、体積ホログラム回折格子の厚さを薄くすれば、回折効率ηの値は低くなる。また、体積ホログラム回折格子における屈折率変調度Δnが大きくなるほど、回折効率ηの値は低くなる。例えば、回折効率η=0.2として、体積ホログラム回折格子に入射した光(光量=1.0)が、体積ホログラム回折格子から出射されるとき、体積ホログラム回折格子の光入射部に最も近い体積ホログラム回折格子の領域から出射する光の光量をLI1、次に近い体積ホログラム回折格子の領域から出射する光の光量をLI2、3番目に近い体積ホログラム回折格子の領域から出射する光の光量をLI3、4番目に近い体積ホログラム回折格子の領域から出射する光の光量をLI4としたとき、
LI1=1.0×0.2=0.2
LI2=(1.0−0.2)×0.2=0.16
LI3=(1.0−0.2−0.16)×0.2=0.128
LI4=(1.0−0.2−0.16−0.128)×0.2=0.102
となる。
以下の説明において、説明を簡素化するため、第1A偏向部材及び第2A偏向部材を総称して『第1A偏向部材等』と呼び、第1B偏向部材及び第2B偏向部材を総称して『第1B偏向部材等』と呼び、第1C偏向部材及び第2C偏向部材を総称して『第1C偏向部材等』と呼ぶ場合がある。
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の光学装置等において、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線は、第1A偏向部材及び第2A偏向部材に対して垂直に入射する形態とすることもできるし、垂直ではない或る角度で入射する形態とすることもできる。即ち、後者の場合、
画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
原点を通るXYZ直交座標系において、
原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点に入射する光線を第1導光板(XZ平面)へ正射影したときの正射影像とX軸との成す角度は90度未満であることが望ましく、70度以上、90度未満であることが一層望ましい。また、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点に入射する光線をYZ平面に正射影したときの正射影像とY軸との成す角度は−20度以上、20度以下であることが望ましい。
また、第1A偏向部材によって偏向された光の全てが第1B偏向部材に入射し、
第1B偏向部材によって偏向された光の全てが第1C偏向部材に入射し、
第2A偏向部材によって偏向された光の全てが第2B偏向部材に入射し、
第2B偏向部材によって偏向された光の全てが第2C偏向部材に入射する形態とすることができる。但し、実際には、第1A偏向部材、第2A偏向部材によって偏向された光の一部、第1B偏向部材、第2B偏向部材によって偏向された光の一部は、導光板で損失される場合がある。
更には、以上に説明した好ましい形態を含む本開示の光学装置等において、第1導光板及び第2導光板を構成する材料の屈折率は1.5以上、好ましくは1.6以上である形態とすることができるし、体積ホログラム回折格子を構成する材料の屈折率は1.5以上、好ましくは1.6以上である形態とすることができる。
以上に説明した好ましい形態を含む本開示の光学装置等において、光学装置は半透過型(シースルー型)である。具体的には、少なくとも観察者の眼球(瞳)に対向する光学装置の部分を半透過(シースルー)とし、光学装置のこの部分(具体的には、少なくとも第1C偏向部材及び第2C偏向部材)を通して外景を眺めることができる。ここで、「半透過」という用語は、入射する光の1/2(50%)を透過し、あるいは反射することを意味するのではなく、入射する光の一部を透過し、残部を反射するといった意味で用いている。
本開示の画像表示装置あるいは表示装置によって、単色(例えば、緑色)の画像表示を行うことができる。一方、カラーの画像表示を行う場合、異なるP種類(例えば、P=3であり、赤色、緑色、青色の3種類)の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折に対応させるために、第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等は、体積ホログラム回折格子から成るP層の回折格子層が積層されて成る構成とすることができる。各回折格子層には1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されている。あるいは又、異なるP種類の波長帯域(あるいは、波長)を有するP種類の光の回折に対応するために、1層の回折格子層から成る第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等にP種類の干渉縞が形成されている構成とすることもできる。あるいは又、例えば、第1番目の第1導光板及び第2導光板に、赤色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折・反射させる体積ホログラム回折格子から成る回折格子層から構成された第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を配し、第2番目の第1導光板及び第2導光板に、緑色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折させる体積ホログラム回折格子から成る回折格子層から構成された第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を配し、第3番目の第1導光板及び第2導光板、青色の波長帯域(あるいは、波長)を有する光を回折させる体積ホログラム回折格子から成る回折格子層から構成された第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を配し、これらの6枚の導光板を隙間を開けて積層する構造を採用してもよい。あるいは又、例えば、第1導光板の一方の面に、赤色又は青色の波長帯域を有する光を回折させる第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等と、緑色の波長帯域を有する光を回折させる第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等とを積層し、第1導光板の他方の面に、青色又は赤色の波長帯域を有する光を回折させる第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を配してもよい。同様に、第2導光板の一方の面に、赤色又は青色の波長帯域を有する光を回折させる第2A偏向部材等、第2B偏向部材等及び第2C偏向部材等と、緑色の波長帯域を有する光を回折させる第2A偏向部材等、第2B偏向部材等及び第2C偏向部材等とを積層し、第2導光板の他方の面に、青色又は赤色の波長帯域を有する光を回折させる第2A偏向部材等、第2B偏向部材等及び第2C偏向部材等を配してもよい。そして、これらの構成を採用することで、各波長帯域(あるいは、波長)を有する光が第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等において回折されるときの回折効率の増加、回折受容角の増加、回折角の最適化を図ることができる。体積ホログラム回折格子が直接大気と接しないように、保護部材を配することが好ましい。
体積ホログラム回折格子を構成する材料として、フォトポリマー材料を挙げることができる。本開示の光学装置等における体積ホログラム回折格子の構成材料や基本的な構造は、従来の体積ホログラム回折格子の構成材料や構造と同じとすればよい。体積ホログラム回折格子には、その内部から表面に亙り干渉縞が形成されているが、係る干渉縞それ自体の形成方法は、従来の形成方法と同じとすればよい。具体的には、例えば、体積ホログラム回折格子を構成する材料(例えば、フォトポリマー材料)に対して一方の側の第1の所定の方向から物体光を照射し、同時に、体積ホログラム回折格子を構成する材料に対して他方の側の第2の所定の方向から参照光を照射し、物体光と参照光とによって形成される干渉縞を体積ホログラム回折格子を構成する材料の内部に記録すればよい。第1の所定の方向、第2の所定の方向、物体光及び参照光の波長を適切に選択することで、体積ホログラム回折格子の表面における干渉縞の所望のピッチ、干渉縞の所望の傾斜角(スラント角)を得ることができる。干渉縞の傾斜角とは、体積ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を意味する。体積ホログラム回折格子から成るP層の回折格子層の積層構造から構成する場合、このような回折格子層の積層は、P層の回折格子層をそれぞれ別個に作製した後、P層の回折格子層を、例えば、紫外線硬化型接着剤を使用して積層(接着)すればよい。また、粘着性を有するフォトポリマー材料を用いて1層の回折格子層を作製した後、その上に順次粘着性を有するフォトポリマー材料を貼り付けて回折格子層を作製することで、P層の回折格子層を作製してもよい。
干渉縞の傾斜角(スラント角)は、体積ホログラム回折格子において一定であってもよいし、体積ホログラム回折格子に入射する画像の画角の値に依存して変化させてもよい。干渉縞の傾斜角を入射する画像の画角の値に依存して変化させる場合、連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。また、干渉縞の回折効率を、物体光と参照光の干渉比率を変えることによって、連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。
体積ホログラム回折格子を構成する材料(物体光及び参照光を照射する前の感光材料前駆体層を構成するフォトポリマー材料)は、少なくとも、光重合性化合物、バインダー樹脂、及び、光重合開始剤から構成されていれば、如何なるフォトポリマー材料をも用いることができる。光重合性化合物として、例えば、アクリル系モノマー、メタクリル系モノマー、スチレン系モノマー、ブタジエン系モノマー、ビニル系モノマー、エポキシ系モノマー等の公知の光重合性化合物を用いることができる。これらは、共重合体でもよく、1官能体又は多官能体でもよい。また、これらのモノマーは、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよい。バインダー樹脂も公知の如何なるものも使用可能であり、具体的には、酢酸セルロース系樹脂、アクリル系樹脂、アクリル酸エステル系樹脂、メタクリル酸樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリビニルエーテル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル系樹脂、尿素系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、天然ゴム系樹脂、ポリビニルカルバゾール、ポリエチレングリコール、フェノール系樹脂、又は、これらの共重合体、ゼラチン等を挙げることができる。バインダー樹脂も、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよい。光重合開始剤も、公知の如何なるものも使用可能である。光重合開始剤は、単体で使用してもよいし、複数で使用してもよいし、複数又は単体の光増感色素との組み合わせて用いてもよい。感光材料前駆体層には可塑剤、連鎖移動剤、その他の添加剤を適宜加えてもよい。体積ホログラム回折格子を保護するための保護層を構成する材料は、透明であれば如何なる材料をも使用することができ、コーティングにより形成しても、予めフィルム化されたものを感光材料前駆体層にラミネートしてもよい。保護層を構成する材料として、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂を挙げることができる。
以上に説明した各種好ましい形態を含む本開示の画像表示装置あるいは表示装置における画像表示装置において、画像形成装置は、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第1構成の画像形成装置』と呼ぶ。
第1構成の画像形成装置として、例えば、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;透過型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置;有機EL(Electro Luminescence)素子、無機EL素子、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ素子等の発光素子から構成された画像形成装置を挙げることができるが、中でも、反射型空間光変調装置及び光源から構成された画像形成装置、あるいは、有機EL素子から構成された画像形成装置とすることが好ましい。空間光変調装置として、ライト・バルブ、例えば、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等の透過型あるいは反射型の液晶表示装置、デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)を挙げることができ、光源として発光素子を挙げることができる。更には、反射型空間光変調装置は、液晶表示装置、及び、光源からの光の一部を反射して液晶表示装置へと導き、且つ、液晶表示装置によって反射された光の一部を通過させて光学系へと導く偏光ビームスプリッターから成る構成とすることができる。光源を構成する発光素子として、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光、緑色光及び青色光をライトパイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。画素の数は、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。
あるいは又、以上に説明した好ましい形態を含む本開示の画像表示装置あるいは表示装置における画像表示装置において、画像形成装置は、光源、及び、光源から出射された平行光を走査する走査手段を備えた形態とすることができる。尚、このような画像形成装置の構成を、便宜上、『第2構成の画像形成装置』と呼ぶ。
第2構成の画像形成装置における光源として発光素子を挙げることができ、具体的には、赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子、白色発光素子を挙げることができるし、あるいは又、赤色発光素子、緑色発光素子及び青色発光素子から出射された赤色光、緑色光及び青色光をライトパイプを用いて混色、輝度均一化を行うことで白色光を得てもよい。発光素子として、例えば、半導体レーザ素子や固体レーザ、LEDを例示することができる。第2構成の画像形成装置における画素(仮想の画素)の数も、画像表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよく、画素(仮想の画素)の数の具体的な値として、320×240、432×240、640×480、1024×768、1920×1080等を例示することができる。また、カラーの画像表示を行う場合であって、光源を赤色発光素子、緑色発光素子、青色発光素子から構成する場合、例えば、クロスプリズムを用いて色合成を行うことが好ましい。走査手段として、光源から出射された光を水平走査及び垂直走査する、例えば、二次元方向に回転可能なマイクロミラーを有するMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)やガルバノ・ミラーを挙げることができる。
第1構成の画像形成装置あるいは第2構成の画像形成装置において、光学系(画像形成装置からの出射光を平行光とする光学系であり、『平行光出射光学系』と呼ぶ場合があり、具体的には、例えば、コリメート光学系やリレー光学系)にて複数の平行光とされた光を導光板に入射させるが、このような、平行光であることの要請は、これらの光が導光板へ入射したときの光波面情報が、第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を介して導光板から出射された後も保存される必要があることに基づく。尚、複数の平行光を生成させるためには、具体的には、例えば、平行光出射光学系における焦点距離の所(位置)に、例えば、画像形成装置の光出射部を位置させればよい。平行光出射光学系は、画素の位置情報を光学装置の光学系における角度情報に変換する機能を有する。平行光出射光学系として、凸レンズ、凹レンズ、自由曲面プリズム、ホログラムレンズを、単独、若しくは、組み合わせた、全体として正の光学的パワーを持つ光学系を例示することができる。
平行光出射光学系から出射された光を第1A偏向部材及び第2A偏向部材に入射させるためには、適切な導光手段を平行光出射光学系と第1A偏向部材及び第2A偏向部材との間に配置すればよい。導光手段として反射鏡を挙げることができる。また、平行光出射光学系から出射された光を、直接、第1A偏向部材及び第2A偏向部材に集光させてもよい。
導光板は、2つの平行面(第1面及び第2面)を有している。光が入射する導光板の面を導光板入射面、光が出射する導光板の面を導光板出射面としたとき、第1面によって導光板入射面及び導光板出射面が構成されていてもよいし、第1面によって導光板入射面が構成され、第2面によって導光板出射面が構成されていてもよい。
導光板を構成する材料として、石英ガラスやBK7等の光学ガラスを含むガラスや、プラスチック材料(例えば、PMMA、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂)を挙げることができる。導光板の形状は、平板に限定するものではなく、湾曲した形状を有していてもよい。屈折率が1.5以上の材料として、BK7、ポリカーボネート樹脂、非晶性のポリプロピレン系樹脂、AS樹脂を含むスチレン系樹脂を例示することができるし、屈折率が1.6以上の材料として、アクリレル系樹脂を例示することができる。
画像表示装置は調光装置を備えていてもよい。即ち、光学装置は、調光装置の少なくとも一部分と重なっていてもよい。より具体的には、光学装置の少なくとも第1C偏向部材や第2C偏向部材等は、調光装置と重なっていることが好ましい。調光装置については、後に詳しく述べる。
本開示の表示装置において、フレームは、観察者の正面に配置されるフロント部と、フロント部の両端に蝶番を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部とから成る構成とすることができる。尚、各テンプル部の先端部にはモダン部が取り付けられている。画像表示装置はフレームに取り付けられているが、具体的には、例えば、画像形成装置をフロント部の上部に取り付ければよい。また、フロント部と2つのテンプル部とが一体となった構成とすることもできる。即ち、本開示の表示装置の全体を眺めたとき、フレームは、概ね通常の眼鏡と略同じ構造を有する。パッド部を含むフレームを構成する材料は、金属や合金、プラスチック、これらの組合せといった、通常の眼鏡を構成する材料と同じ材料から構成することができる。更には、フロント部にノーズパッドが取り付けられている構成とすることができる。即ち、本開示の表示装置の全体を眺めたとき、フレーム(リムを含む)及びノーズパッドの組立体は、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。ノーズパッドも周知の構成、構造とすることができる。
また、本開示の表示装置にあっては、デザイン上、あるいは、装着の容易性といった観点から、1つあるいは2つの画像形成装置からの配線(信号線や電源線等)が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路あるいは制御手段)に接続されている形態とすることが望ましい。更には、各画像形成装置はヘッドホン部を備えており、各画像形成装置からのヘッドホン部用配線が、テンプル部、及び、モダン部の内部を介して、モダン部の先端部からヘッドホン部へと延びている形態とすることもできる。ヘッドホン部として、例えば、インナーイヤー型のヘッドホン部、カナル型のヘッドホン部を挙げることができる。ヘッドホン部用配線は、より具体的には、モダン部の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部へと延びている形態とすることが好ましい。また、フロント部の中央部分に撮像装置が取り付けられている形態とすることもできる。撮像装置は、具体的には、例えば、CCDあるいはCMOSセンサーから成る固体撮像素子とレンズから構成されている。撮像装置からの配線は、例えば、フロント部を介して、一方の画像表示装置(あるいは画像形成装置)に接続すればよく、更には、画像表示装置(あるいは画像形成装置)から延びる配線に含ませればよい。
本開示の表示装置によって、例えば、頭部装着型ディスプレイ(HMD)を構成することができる。そして、これによって、表示装置の軽量化、小型化を図ることができるし、表示装置装着時の不快感を大幅に軽減させることが可能となり、更には、製造コストダウンを図ることも可能となる。あるいは又、車両や航空機のコックピット等に備えられるヘッドアップディスプレイ(HUD)に本開示の画像表示装置を適用することができる。具体的には、画像形成装置から出射された光に基づき虚像が形成される虚像形成領域が車両や航空機のコックピット等のフロントガラスに配されたHUDとすることができるし、あるいは又、画像形成装置から出射された光に基づき虚像が形成される虚像形成領域を有するコンバイナが車両や航空機のコックピット等のフロントガラスに配されたHUDとすることもできる。
実施例1は、本開示の光学装置、本開示の画像表示装置及び本開示の表示装置に関する。実施例1の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニットの模式図を図1Aに示し、第2導光板及び第2偏向ユニットの模式図を図1Bに示す。また、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置の模式図を図2Aに示し、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図を図2Bに示す。更に、実施例1の光学装置の模式的な断面図を図3A及び図3Bに示し、光学装置を側面から眺めた模式図を図3Cに示し、実施例1の光学装置を上方から眺めた模式図を図4に示し、実施例1の表示装置を正面から眺めた模式図を図5に示し、実施例1の表示装置における画像形成装置の概念図を図6A、図6B及び図6Cに示す。尚、図1A、図1B、図8A、図8B、図10A、図10B、図12A及び図12Bは、右眼用の画像表示装置を構成する光学装置を正面から眺めた概念図であり、図の右手側に観察者の鼻が位置し、図の左手側に観察者の耳が位置する。
実施例1の光学装置10は、画像形成装置60から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置であって、
第1導光板21及び第2導光板22、並びに、第1導光板21に設けられた第1偏向ユニット30及び第2導光板22に設けられた第2偏向ユニット40を備えており、
第1偏向ユニット30は、第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33から構成されており、
第2偏向ユニット40は、第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43から構成されている。
そして、第1A偏向部材31には、画像形成装置60から出射された光の一部が入射され、
第1A偏向部材31に入射した光は、第1A偏向部材31によって偏向され、第1導光板21の内部で全反射されて第1B偏向部材32に入射し、第1B偏向部材32によって偏向され、第1導光板21の内部で全反射されて第1C偏向部材33に入射し、第1C偏向部材33によって偏向され、観察者の瞳90に向けて出射される。
また、第2A偏向部材41には、画像形成装置60から出射された光の少なくとも残部が入射され、
第2A偏向部材41に入射した光は、第2A偏向部材41によって偏向され、第2導光板22の内部で全反射されて第2B偏向部材42に入射し、第2B偏向部材42によって偏向され、第2導光板22の内部で全反射されて第2C偏向部材43に入射し、第2C偏向部材43によって偏向され、観察者の瞳90に向けて出射される。
そして、第1B偏向部材32によって偏向された光の第1導光板21における伝播方向を第1導光板21へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材42によって偏向された光の第2導光板22における伝播方向を第1導光板21へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である。尚、第1方向と第2方向とは非平行である。但し、このような状態に限定するものではなく、場合によっては、第1方向と第2方向とは、同一直線上にある状態とすることもできる。
また、実施例1の画像表示装置11は、
画像形成装置60、及び、
画像形成装置60から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置、
を備えており、
光学装置は、実施例1の光学装置10から成る。
更には、実施例1の表示装置は、
観察者の頭部に装着されるフレーム50、及び、
フレーム50に取り付けられた画像表示装置11、
を備えており、
画像表示装置11は、画像形成装置60、及び、画像形成装置60から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置を備えており、
光学装置は、実施例1の光学装置10から成る。
そして、実施例1の光学装置において、第1導光板21と第2導光板22とは並置されている。即ち、第1導光板21と第2導光板22とは、例えば、空気層を介して、離間して平行に配置されている。
実施例1の表示装置を、具体的には、2つの画像表示装置11を備えた両眼型としたが、1つ備えた片眼型としてもよい。光学装置10は、シースルー型(半透過型)である。また、画像形成装置60は、単色の画像を表示するが、これに限定するものではない。右眼用の画像表示装置について右手系の座標軸に基づき、以下、説明を行うが、左眼用の画像表示装置については左手系の座標軸として読み替えればよい。
実施例1の光学装置10において、
画像形成装置60の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板21と衝突する第1導光板21上の点を原点Oとし、
原点Oを通るXYZ直交座標系において、
原点Oを通り、第1方向に平行な直線と、原点Oを通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
原点Oを通り、第1導光板21に垂直な軸をZ軸とし、
X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
第1偏向ユニット30と第2偏向ユニット40とは、YZ平面に対称な位置に配置されている。後述するように、画像形成装置60の画像形成領域中心点から出射された光線は、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41に対して垂直に入射する形態を採用してもよいし、後述するように、或る角度で入射する形態を採用してもよい。また、画像形成装置60の画像形成領域中心点から出射された光線は、観察者の瞳の中心に入射するとする。
第1B偏向部材32によって偏向された光の第1導光板21における伝播方向を第1導光板21へ正射影したときの方向である第1方向は、+X軸方向に延びている。但し、+X軸とは非平行に延びている。また、第2B偏向部材42によって偏向された光の第2導光板22における伝播方向を第1導光板21へ正射影したときの方向である第2方向は、−X軸方向に延びている。但し、−X軸とは非平行に延びている。観察者が、水平方向に位置する対象物(例えば、水平方向、無限遠方の対象物、地平線や水平線)を眺めたときの視線(『観察者の水平方向視線』)が含まれ、且つ、水平に位置する観察者の2つの瞳が含まれる平面を『水平面』、この水平面に対して垂直な平面を『垂直面』とするとき、実施例1において、+X軸及び−X軸は水平面内に位置する。
ここで、原点Oを中心とした(x0,y0,z0)直交座標系を想定する。x0軸は、観察者の瞳90の中心を通る瞳孔中心線と平行な軸である。z0軸はXZ平面内にあるし、y0軸はx0軸及びy0軸に直交する。x0軸の「+」方向を、観察者から離れる方向とする。z0軸の「+」方向を、観察者の耳から鼻へ向かう方向とする。ここで、『瞳孔中心線』(pupillary axis)は、眼の入射瞳中心を通り、角膜表面に垂直な線と定義される。
前述したとおり、図22Aに示すように、第1導光板21及び第2導光板22は、X軸がx0軸に一致し、Z軸がz0軸に一致するように配置されてもよい。尚、図22A、図22B及び図22Cにおいて、画像形成装置60の画像形成領域中心点から出射された光線を点線で示し、瞳孔中心線を一点鎖線で示すが、これらの図は、右眼用の画像表示装置に関する図である。
あるいは又、図22B、図22Cに示すように、第1導光板21及び第2導光板22の観察者の鼻側に位置する端部Aが観察者の耳側に位置する端部Bよりも、前方に位置するように配置されていてもよい。この場合、X軸とz0軸との成す角度θ0は、0度を超える値(θ0>0)である。具体的には、θ0の値は、
0(度)<θ0≦20(度)
を満足することが好ましい。また、画像形成装置60の画像形成領域中心点から出射された光線が原点Oに入射するときのX軸及びY軸との成す角度を(θX,θY)とするとき、即ち、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点Oに入射する光線を第1導光板21(XZ平面)へ正射影したときの正射影像とX軸との成す角度をθX、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点Oに入射する光線をYZ平面に正射影したときの正射影像とY軸との成す角度をθYとするとき、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が観察者側から導光板に入射する場合(図22B参照)、
70(度)≦θX<90(度)
−20(度)≦θY≦20(度)
を満足することが好ましい。また、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が観察者と反対の側から導光板に入射する場合(図22C参照)、
70(度)≦θX<90(度)
−20(度)≦θY≦20(度)
を満足することが好ましい。θ0とθXの関係は、θ0≧(90−θX)の関係にあることが好ましい。即ち、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点Oに入射する光線を第1導光板21(XZ平面)へ正射影したときの正射影像とX軸との成す角度(θX)は90度未満であることが望ましく、70度以上、90度未満であることが一層望ましい。また、画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点Oに入射する光線をYZ平面に正射影したときの正射影像とY軸との成す角度(θY)は−20度以上、20度以下であることが望ましい。
図示した例では、第1偏向ユニット30及び第2偏向ユニット40を構成する第1A偏向部材31と第2A偏向部材41とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状である。同様に、第1B偏向部材32と第2B偏向部材42とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状であるし、第1C偏向部材33と第2C偏向部材43とは、YZ平面に対称な位置に配置され、対称であって同じ形状である。具体的には、例えば、第1偏向ユニット30は、水平画角20度乃至水平画角0度、垂直画角±20度の画像を表示し、第2偏向ユニット40は、水平画角0度乃至水平画角−20度、垂直画角±20度の画像を表示するといった構成を採用することができる。即ち、実施例1の光学装置にあっては、具体的には、第1A偏向部材31には、画像形成装置60から出射された光の半分が入射され、第2A偏向部材41には、画像形成装置60から出射された光の残り半分が入射される。プラス方向の水平画角の画像は観察者の鼻側を占める画像に該当し、マイナス方向の水平画角の画像は観察者の耳側を占める画像である。
但し、これに限定するものではなく、第1偏向ユニット30及び第2偏向ユニット40を構成する第1A偏向部材31と第2A偏向部材41とは、YZ平面に対称な位置に配置されているが、異なる形状とすることができるし、同様に、第1B偏向部材32と第2B偏向部材42とは、YZ平面に対称な位置に配置され、異なる形状とすることができるし、第1C偏向部材33と第2C偏向部材43とは、YZ平面に対称な位置に配置され、異なる形状とすることができる。具体的には、例えば、第1偏向ユニット30は、水平画角16度乃至水平画角0度、垂直画角±20度の画像を表示し、第2偏向ユニット40は、水平画角0度乃至水平画角−23度、垂直画角±20度の画像を表示するといった構成を採用することができる。
実施例1の光学装置10において、第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33、並びに、第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43は、体積ホログラム回折格子から成る。ここで、図3Aに示すように、第1導光板21は、2つの平行面(第1面21A及び第2面21B)を有しており、例えば、第1面21Aによって第1導光板21の導光板入射面が構成され、第2面21Bによって第1導光板21の導光板出射面が構成されている。また、第2導光板22は、2つの平行面(第1面22A及び第2面22B)を有しており、例えば、第1面22Aによって第2導光板22の導光板入射面が構成され、第2面22Bによって第2導光板22の導光板出射面が構成されている。あるいは又、図3Bに示すように、第1導光板21は、2つの平行面(第1面21A及び第2面21B)を有しており、例えば、第1面21Aによって第1導光板21の導光板入射面が構成され、第2面21Bによって第1導光板21の導光板出射面が構成されている。また、第2導光板22は、2つの平行面(第1面22A及び第2面22B)を有しており、例えば、第1面22Aによって第2導光板22の導光板入射面が構成され、第2面22Bによって第2導光板22の導光板出射面が構成されている。
そして、反射型の体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材31、第1B偏向部材32、第1C偏向部材33、第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43は、第1導光板21及び第2導光板22の第2面21B,22Bあるいは第1面21A,22Aに配設されている(具体的には、接着されている)。第1A偏向部材31、第1B偏向部材32、第1C偏向部材33、第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43は、1層の回折格子層から成る。フォトポリマー材料から成る各偏向部材には、1種類の波長帯域(あるいは、波長)に対応する干渉縞が形成されており、従来の方法で作製されている。偏向部材(回折光学素子)に形成された干渉縞のピッチは一定であり、干渉縞は直線状である。干渉縞の傾斜角(スラント角)は、体積ホログラム回折格子において一定であってもよいし、体積ホログラム回折格子に入射する画像の画角の値に依存して変化させてもよい。干渉縞の傾斜角を入射する画像の画角の値に依存して変化させる場合、連続的に変化させてもよいし、段階的に変化させてもよい。
第1A偏向部材31、第2A偏向部材41に入射した光が、導光板21,22の内部で全反射するためには、導光板21,22の内部を伝播し、導光板21,22の第1面21A,22Aあるいは第2面21B,22Bと衝突する光の第1面21A,21Bあるいは第2面21B,22Bに対する角度(入射角)は、全反射角度よりも大きな角度であることが要求される。よって、例えば、第1A偏向部材31への光の入射角は、
v・sin(θin)+m・kv 1-A=kv・sin(θdiff
を満足する必要があり、しかも、θdiffは全反射角より大きな値となることが要求される。ここで、
v ・・・・入射光の波数ベクトル
θin・・・・入射角
θdiff・・・回折角
m・・・・・次数
である。画像の画角に対する回折角は、後述するブラッグ条件を満たす式によって定義され、波長λと格子面のピッチdによって決まる。ピッチdをパラメータとした、第1A偏向部材31あるいは第2A偏向部材41への光の入射角と、第1A偏向部材31あるいは第2A偏向部材41の回折角との関係を図21のグラフに示す。図21中、「A」はピッチd=300nmのデータを示し、「B」はピッチd=320nmのデータを示し、「C」はピッチd=340nmのデータを示し、「D」はピッチd=360nmのデータを示し、「E」はピッチd=380nmのデータを示す。
ところで、画像の画角に対する回折角θdiffは前述の式によって表される。透過型の体積ホログラム回折格子の場合、mの値は「−1」(−1次)であることが好ましく、入射画角は全反射角度から−90度の回折角(図21参照)に対応する。第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41は、それぞれ、+X軸方向及び−X軸方向への水平画角を分担するが、担当する水平画角がオーバラップすることが好ましい。第1A偏向部材31あるいは第2A偏向部材41において、波長530nmの場合のピッチdと回折角との関係を図21のグラフに示す。この場合、0度を境に「D」や「E」のように入射水平画角がオーバラップするピッチを選択することが好ましい。オーバラップする入射角が大きいほど、瞳に到達し得る水平画角が狭くなるが、偏向部材の幅を全反射のピッチと同等になるように設定すればよく、この場合、光源の波長分散性を考慮して偏向部材の幅を設定してもよい。例えば、導光板の厚さをT、導光板内を全反射する光の全反射のピッチをPtirとしたとき、
偏向部材の幅=Ptir=2・T・tan(θdiff
の式を満たすように偏向部材の幅(具体的には、第1A偏向部材31の+X軸方向に沿った幅、第2A偏向部材41の−X軸方向に沿った幅)を設定すればよい。例えば、LEDから成る光源の波長半値幅が30nmである場合、500nm乃至560nmの範囲を計算し、最小となる偏向部材の幅を設定するか、若しくは、回折角θdiffの最大角を設定することが好ましい。
ここで、第1A偏向部材31によって偏向された光の全てが第1B偏向部材32に入射し、
第1B偏向部材32によって偏向された光の全てが第1C偏向部材33に入射し、
第2A偏向部材41によって偏向された光の全てが第2B偏向部材42に入射し、
第2B偏向部材42によって偏向された光の全てが第2C偏向部材43に入射することが好ましい。但し、導光板21,22における光ロス分を除く。
第1A偏向部材等から第1B偏向部材等に向かって導光板21,22の内部を光が全反射により伝播することで、導光板21,22に入射した画像は、Y軸方向に伸長(拡大)される。また、第1B偏向部材等から第1C偏向部材等に向かって導光板21,22の内部を光が全反射により伝播することで、Y軸方向に伸長(拡大)された画像は、更に、+X軸方向及び−X軸方向に伸長される。こうして、画像形成装置60からの画像は、縦横方向に伸長(拡大)されて、観察者の瞳90に到達する。また、画像形成装置60からの平行光は、第1A偏向部材等及び第1B偏向部材等によって回折され(具体的には、複数回、回折・反射され)、導光板21,22の内部を全反射により伝播し、平行光のまま導光板21,22から第2面22から出射する。
第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等の導光板20とは対向していない面を、透明樹脂板あるいは透明樹脂フィルムで被覆し、第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等に損傷が生じることを防止する構造としてもよい。また、導光板20の第1面21や第2面22に透明な保護フィルムを貼り合わせ、導光板20を保護してもよい。
図示した例では、第1A偏向部材等及び第1C偏向部材等の平面形状は矩形であり、
第1B偏向部材等の平面形状は台形である。但し、これらの部材の平面形状はこれらに限定されない。例えば、第1A偏向部材等の平面形状は円形であってもよいし、第1B偏向部材等の平面形状は矩形であってもよい。導光板21,22の平面形状は、隅が切り欠かれた形状とすることもできる。
画像形成装置60から出射される光(単色)の波長をλ0=530nmとした。また、導光板21,22を構成する材料を厚さ1.0mmのガラス(屈折率:1.51)、第1A偏向部材等、第1B偏向部材等及び第1C偏向部材等を構成するフォトポリマー材料の平均屈折率を1.51とした。尚、導光板21,22の厚さは、表示画像の広画角化に本質的には寄与しないが、導光板21,22の厚さを薄くすることで、第1A偏向部材等のサイズの縮小化を図ることができ、画像形成装置60を構成する平行光出射光学系を小型化することができるし、導光板21,22の厚さを厚くすることで、導光板21,22での全反射回数を減らすことができ、反射面散乱を抑えて高画質な画像を投影可能となるので、最適な厚さの導光板21,22を選択する必要がある。
以下、第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33の配置について説明するが、第2偏向ユニット40を構成する第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43の配置は、向きが異なる点を除き、第1偏向ユニット30と同様とすることができる。また、前述したとおり、右眼用の画像表示装置について右手系の座標軸に基づき、以下、説明を行う。
ここで、体積ホログラム回折格子には、傾斜角(スラント角)Φを有する干渉縞が形成されている。傾斜角Φとは、体積ホログラム回折格子の表面と干渉縞の成す角度を指す。干渉縞は、体積ホログラム回折格子の内部から表面に亙り、形成されている。干渉縞は、ブラッグ条件を満たしている。反射型の体積ホログラム回折格子におけるブラッグ条件とは、以下の式(A)を満足する条件を指す。式(A)中、mは正の整数、λは波長、dは格子面のピッチ(干渉縞を含む仮想平面の法線方向の間隔)、Θは干渉縞へ入射する角度の余角を意味する。また、入射角Ψにて回折格子部材に光が侵入した場合の、Θ、傾斜角Φ、入射角Ψの関係は、式(B)のとおりである。
m・λ=2・d・sin(Θ) (A)
Θ=90°−(Φ+Ψ) (B)
図8A及び図8Bは、第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33、並びに、第2偏向ユニット40を構成する第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43の配置・第1段階を示す模式図である。また、図9A及び図9Bのそれぞれは、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置・第1段階の模式図、及び、配置・第1段階における第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図である。
配置・第1段階にあっては、第1A偏向部材31の有する波数ベクトルをkv 1-A’とし、kv 1-A’のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A’,kY 1-A’,kZ 1-A’とし、第2A偏向部材41の有する波数ベクトルをkv 2-A’とし、kv 2-A’のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A’,kY 2-A’,kZ 2-A’としたとき、
X 1-A’=−kX 2-A’=0
Y 1-A’=kY 2-A’ =0
Z 1-A’=kZ 2-A
である。
また、第1C偏向部材33の有する波数ベクトルをkv 1-C’とし、kv 1-C’のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C’,kY 1-C’,kZ 1-C’とし、第2C偏向部材43の有する波数ベクトルをkv 2-C’とし、kv 2-C’のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C’,kY 2-C’,kZ 2-C’としたとき、
X 1-C’=−kX 2-C’=0
Y 1-C’=kY 2-C’ =0
Z 1-C’=kZ 2-C
である。
更には、第1B偏向部材32の有する波数ベクトルをkv 1-B’とし、kv 1-B’のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B’,kY 1-B’,kZ 1-B’とし、第2B偏向部材42の有する波数ベクトルをkv 2-B’とし、kv 2-B’のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B’,kY 2-B’,kZ 2-B’としたとき、
X 1-B’=−kX 2-B’=0
Y 1-B’=kY 2-B’ =0
Z 1-B’=kZ 2-C
である。ここで、
v 1-A’+kv 1-B’+kv 1-C’=0
v 2-A’+kv 2-B’+kv 2-C’=0
を満足する。
この状態をシミュレーションした結果を図16Aに示す。図16A、図16B及び図17は、第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33が図20に示す状態で配置されているとしたときの、即ち、第1A偏向部材31と第2A偏向部材4とが合体され、第1B偏向部材32と第2B偏向部材42とが合体された状態で配置されているとしたときの、シミュレーション結果を示す図である。シミュレーション結果を示す図16A、図16B、図17、図19A及び図19Bにおいて、「A」は、光源から出射される光のうち、ピーク強度を有する波長λ0の光によって得られる画像の領域を示し、「B」は、光源から出射される光のうち、波長(λ0−10nm)によって得られる画像の領域を示し、「C」は、光源から出射される光のうち、波長(λ0+10nm)によって得られる画像の領域を示す。また、図16A、図16B、図17、図19A及び図19Bにおいて、横軸は、Y軸方向におけるFOV(Field Of View、視野、視野角)の値であり、縦軸は、X軸方向におけるFOVの値である。図18A及び図18Bにおいて、横軸は、±X軸方向における第1導光板21における位置を示し、縦軸は、±Y軸方向における第1導光板21における位置を示す。
第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33、並びに、第2偏向ユニット40を構成する第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43の配置・第2段階を示す模式図を、図10A及び図10Bに示す。また、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置・第2段階の模式図、及び、配置・第2段階における第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図を図11A及び図11Bに示す。
配置・第2段階にあっては、第1偏向ユニット30を、原点Oを中心として、時計方向の第1回転方向に例えば7度、回転した状態で配置する。また、第2偏向ユニット40を、原点Oを中心として、反時計方向の第2回転方向に例えば7度(例えば時計方向に−7度)、回転した状態で配置する。このような回転によって得られる画像のシミュレーション結果を図16Bに示すが、図16Aと比較して、+X軸方向及びY軸方向に移動することが判る。尚、第1偏向ユニット30を、時計方向の第1回転方向に例えば7度、回転した状態で配置する代わりに、第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33の波数ベクトルを、時計方向の第1回転方向に例えば7度、回転した状態としてもよい。また、第2偏向ユニット40を、反時計方向の第2回転方向に例えば7度(例えば時計方向に−7度)、回転した状態で配置する代わりに、第2偏向ユニット40を構成する第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43の波数ベクトルを、反時計方向の第2回転方向に例えば7度(例えば時計方向に−7度)、回転した状態としてもよい。
尚、配置・第2段階にあっては、第1A偏向部材31の有する波数ベクトルをkv 1-A”とし、kv 1-A”のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A,kY 1-A”,kZ 1-A”とし、第2A偏向部材41の有する波数ベクトルをkv 2-A”とし、kv 2-A”のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A,kY 2-A”,kZ 2-A”としたとき、
X 1-A +kX 2-A =0
Y 1-A”=kY 2-A
Z 1-A”=kZ 2-A
である。
また、第1C偏向部材33の有する波数ベクトルをkv 1-C”とし、kv 1-C”のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C”,kY 1-C”,kZ 1-C”とし、第2C偏向部材43の有する波数ベクトルをkv 2-C”とし、kv 2-C”のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C”,kY 2-C”,kZ 2-C”としたとき、
X 1-C”+kX 2-C”=0
Y 1-C”=kY 2-C
Z 1-C”=kZ 2-C
である。
更には、第1B偏向部材32の有する波数ベクトルをkv 1-B”とし、kv 1-B”のX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B”,kY 1-B”,kZ 1-B”とし、第2B偏向部材42の有する波数ベクトルをkv 2-B”とし、kv 2-B”のX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B”,kY 2-B”,kZ 2-B”としたとき、
X 1-B”+kX 2-B”=0
Y 1-B”=kY 2-B
Z 1-B”=kZ 2-C
である。ここで、
v 1-A”+kv 1-B”+kv 1-C”=0
v 2-A”+kv 2-B”+kv 2-C”=0
を満足する。
即ち、実施例1の光学装置において、
第1偏向ユニット30は、Z軸を中心として、反時計方向又は時計方向の第1回転方向に回転した状態で配置されている。また、第2偏向ユニット40は、Z軸を中心として、時計方向又は反時計方向の第2回転方向に回転した状態で配置されている。また、+X軸を基準として、第1回転方向への回転角度をφ1、第2回転方向への回転角度をφ2としたとき、
|φ1|=|φ2
を満足し、また、
0(度)<|φ1|=|φ2|≦23(度)
好ましくは、
0(度)<|φ1|=|φ2|≦16(度)
を満足することが望ましい。具体的には、図示した例では、第1偏向ユニット30は、原点Oを中心として、時計方向の第1回転方向に|φ1|=7度(+7度)、回転した状態で配置されており、第2偏向ユニット40は、原点Oを中心として、反時計方向の第2回転方向に|φ2|=7度(−7度)、回転した状態で配置されている。
ところで、図8Aに示した第1偏向ユニット30を、原点Oを中心として、時計方向の第1回転方向に例えば7度、回転した状態で配置し、図8Bに示した第2偏向ユニット40を、原点Oを中心として、反時計方向の第2回転方向に例えば7度(例えば時計方向に−7度)、回転した状態で配置したとすると、図10A及び図10Bに示す状態になるが、この状態では、Y軸及びその近傍にあっては、画像に「抜け」が発生する。画像に抜けが発生する領域を、図10A及び図10Bにおいて、点線で囲まれた領域で示す。
従って、このような画像抜けの発生を防止するために、第1B偏向部材32及び第2B偏向部材42のそれぞれにおいて、第1B偏向部材32を第1導光板21に正射影したときの第1B偏向部材正射影像と、第2B偏向部材42を第1導光板21に正射影したときの第2B偏向部材正射影像とを、部分的に重複させている。更には、第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とを、重複させている。このような、実施例1の光学装置を構成する第1偏向ユニットの配置・第2段階を示す模式図を、図12A及び図12Bに示すが、図示した例では、第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは、接している。
第1偏向ユニット30を構成する第1A偏向部材31、第1B偏向部材32及び第1C偏向部材33、並びに、第2偏向ユニット40を構成する第2A偏向部材41、第2B偏向部材42及び第2C偏向部材43の配置・第3段階を示す模式図を、図1A及び図1Bに示す。また、実施例1の光学装置を構成する第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の配置・第3段階の模式図を図2Aに示し、配置・第3段階における第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材の波数ベクトル等の概念図を図2Bに示す。
配置・第3段階にあっては、第1B偏向部材32に入射する光の方向(図1Aにおいて、「L1」で示す)と、第1B偏向部材32から出射する光の方向(図1Aにおいて、「L2」で示す)の成す角度をψ1、第2B偏向部材42に入射する光の方向(図1Aにおいて、「L3」で示す)と、第2B偏向部材42から出射する光の方向(図1Aにおいて、「L4」で示す)の成す角度をψ2としたとき、
90度<ψ1
90度<ψ2
を満足する。更には、
90度<ψ1≦105度
90度<ψ2≦105度
好ましくは、
90度<ψ1≦100度
90度<ψ2≦100度
を満足することが好ましい。具体的には、限定するものではないが、
99.5(度)≦ψ1=ψ2≦100.5(度)
を満足することが好ましい。
具体的には、第1B偏向部材32及び第2B偏向部材42を回転させ、第1B偏向部材32及び第2B偏向部材42における傾斜角(スラント角)Φ、格子面のピッチd、干渉縞へ入射する角度の余角Θの最適化を図ればよい。具体的には、ψ1=ψ2=100度とした。また、第1C偏向部材33及び第2C偏向部材43を回転させ、第1C偏向部材33及び第2C偏向部材43における傾斜角(スラント角)Φ、格子面のピッチd、干渉縞へ入射する角度の余角Θの最適化を図ればよい。
このような偏向部材32,42,33,43の回転によって得られる画像のシミュレーション結果を図17に示すが、図16Bと比較して、+X軸方向におけるFOVの値が広がっている、即ち、図16Bにおける領域(白抜きで示される領域D)の部分が、図17においては殆ど無くなっていることが判る。実施例1の光学装置において得られる第1導光板21及び第2導光板22における光の伝播状態をシミュレーションした結果を、図18A及び図18Bに示し、図1Aに示した第1偏向ユニット30及び第2偏向ユニット40によって得られる画像のシミュレーション結果を図19A及び図19Bに示す。
尚、配置・第3段階にあっては、第1A偏向部材31の有する波数ベクトルをkv 1-Aとし、kv 1-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A,kY 1-A,kZ 1-Aとし、第2A偏向部材41の有する波数ベクトルをkv 2-Aとし、kv 2-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A,kY 2-A,kZ 2-Aとしたとき、
X 1-A+kX 2-A=0
Y 1-A=kY 2-A
Z 1-A=kZ 2-A
である。
また、第1C偏向部材33の有する波数ベクトルをkv 1-Cとし、kv 1-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C,kY 1-C,kZ 1-Cとし、第2C偏向部材43の有する波数ベクトルをkv 2-Cとし、kv 2-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C,kY 2-C,kZ 2-Cとしたとき、
X 1-C+kX 2-C=0
Y 1-C=kY 2-C
Z 1-C=kZ 2-C
である。
更には、第1B偏向部材32の有する波数ベクトルをkv 1-Bとし、kv 1-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B,kY 1-B,kZ 1-Bとし、第2B偏向部材42の有する波数ベクトルをkv 2-Bとし、kv 2-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B,kY 2-B,kZ 2-Bとしたとき、
X 1-B+kX 2-B=0
Y 1-B=kY 2-B
Z 1-B=kZ 2-C
である。ここで、
v 1-A+kv 1-B+kv 1-C=0
v 2-A+kv 2-B+kv 2-C=0
を満足する。
図2Bに示す例では、概念的に図示した波数ベクトルkv 1-A、kv 1-B、kv 1-Cによって形成される三角形は、不等辺三角形であり、第1A偏向部材等のグレーティング周期d1の値は、例えば、335.00nmであり、第1B偏向部材等のグレーティング周期d2の値は、例えば、359.26nmであり、第1C偏向部材等のグレーティング周期d3の値は、例えば、384.22nmである。
また、画像形成装置60から出射される光に対する第1A偏向部材31の平均回折効率をη1-A、第1B偏向部材32の平均回折効率をη1-B、第1C偏向部材33の平均回折効率をη1-Cとしたとき、η1-B/η1-A<1,η1-C/η1-A<1を満足し、画像形成装置60から出射される光に対する第2A偏向部材41の平均回折効率をη2-A、第2B偏向部材42の平均回折効率をη2-B、第2C偏向部材の平均回折効率をη2-Cとしたとき、η2-B/η2-A<1,η2-C/η2-A<1を満足する。
図6Aに示すように、画像形成装置60(以下、図6Aに示す画像形成装置を画像形成装置60Aと呼ぶ)は、第1構成の画像形成装置であり、2次元マトリクス状に配列された複数の画素を有する。具体的には、画像形成装置60Aは、反射型空間光変調装置、及び、白色光を出射する発光ダイオード(LED)から成る光源71から構成されている。各画像形成装置60A全体は、筐体70(図6Aでは、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体70には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介して光学系(平行光出射光学系、コリメート光学系74)から光が出射される。筐体70は、図示しない取付け部材によって、フロント部51の上部に取り付けられている。反射型空間光変調装置は、ライト・バルブとしてのLCOSから成る液晶表示装置(LCD)73から成る。更には、光源71からの光の一部を反射して液晶表示装置73へと導き、且つ、液晶表示装置73によって反射された光の一部を通過させて光学系74へと導く偏光ビームスプリッター72が備えられている。液晶表示装置73は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、640×480個)の画素(液晶セル、液晶表示素子)を備えている。偏光ビームスプリッター72は、周知の構成、構造を有する。光源71から出射された無偏光の光は、偏光ビームスプリッター72に衝突する。偏光ビームスプリッター72において、P偏光成分は通過し、系外に出射される。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター72において反射され、液晶表示装置73に入射し、液晶表示装置73の内部で反射され、液晶表示装置73から出射される。ここで、液晶表示装置73から出射した光の内、「白」を表示する画素から出射した光にはP偏光成分が多く含まれ、「黒」を表示する画素から出射した光にはS偏光成分が多く含まれる。従って、液晶表示装置73から出射され、偏光ビームスプリッター72に衝突する光の内、P偏光成分は、偏光ビームスプリッター72を通過し、光学系74へと導かれる。一方、S偏光成分は、偏光ビームスプリッター72において反射され、光源71に戻される。光学系74は、例えば、凸レンズから構成され、平行光を生成させるために、光学系74における焦点距離の所(位置)に画像形成装置60A(より具体的には、液晶表示装置73)が配置されている。画像形成装置60Aから出射された画像は、図示しない導光手段を介して、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41に入射する。液晶表示装置73は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、640×480個)の画素(液晶セル、液晶表示素子)を備えている。
あるいは又、図6Bに示すように、画像形成装置60(以下、図6Bに示す画像形成装置を画像形成装置60Bと呼ぶ)は、有機EL表示装置75から構成されている。有機EL表示装置75から出射され画像は、凸レンズ76を通過し、平行光となって、図示しない導光手段を介して、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41へと向かう。有機EL表示装置75は、2次元マトリクス状に配列された複数(例えば、640×480個)の画素(有機EL素子)を備えている。
あるいは又、図6Cに示すように、第2構成の画像形成装置である画像形成装置60(以下、図6Cに示す画像形成装置を画像形成装置60Cと呼ぶ)は、
光源81、
光源81から出射された光を平行光とするコリメート光学系82、
コリメート光学系82から出射された平行光を走査する走査手段84、及び、
走査手段84によって走査された平行光をリレーし、出射するリレー光学系85、
から構成されている。尚、画像形成装置60C全体が筐体70(図6Cでは、一点鎖線で示す)内に納められており、係る筐体70には開口部(図示せず)が設けられており、開口部を介してリレー光学系85から光が出射される。そして、筐体70は、図示しない取付け部材によって、フロント部51の上部に取り付けられている。光源81は、緑色を発光する発光素子(LED)から構成されている。そして、光源81から出射された光は、全体として正の光学的パワーを持つコリメート光学系82に入射し、平行光として出射される。そして、この平行光は、全反射ミラー83で反射され、マイクロミラーを二次元方向に回転自在とし、入射した平行光を2次元的に走査することができるMEMSから成る走査手段84によって水平走査及び垂直走査が行われ、一種の2次元画像化され、仮想の画素(画素数は、例えば、画像形成装置60Aと同じとすることができる)が生成される。そして、仮想の画素からの光は、周知のリレー光学系から構成されたリレー光学系(平行光出射光学系)85を通過し、図示しない導光手段を介して、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41に入射する。
図7に概念図を示すように、光学装置は1つの画像形成装置60(60A,60B,60C)を備えており、画像形成装置60から出射された画像を、レンズ74,76,85(図面においては参照番号101で表す)によって集光し、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41に入射させてもよい。画像生成装置60から出射された画像は、レンズ101を介して、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材41に入射される。このとき、レンズ101のX軸方向の入射瞳径は、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材32のX軸方向の幅よりも大きいことが好ましく、第1A偏向部材31及び第2A偏向部材32のX軸方向の幅と同じであることが一層好ましい。尚、図7において、第1A偏向部材31、第2A偏向部材41及び導光板21,22以外の偏向部材の図示を省略した。
表示装置を構成するフレーム50は、観察者の正面に配置されるフロント部51(リム51’を備えている)と、フロント部51の両端に蝶番52を介して回動自在に取り付けられた2つのテンプル部53と、各テンプル部53の先端部取り付けられたモダン部(先セル、耳あて、イヤーパッドとも呼ばれる)54から成る。また、ノーズパッド51”が取り付けられている。即ち、フレーム50及びノーズパッド51”の組立体は、基本的には、通常の眼鏡と略同じ構造を有する。更には、前述したとおり、各筐体70が、図示しない取付け部材によって、フロント部51に取り付けられている。フレーム50は、金属又はプラスチックから作製されている。尚、各筐体70は、取付け部材によってフロント部51に着脱自在に取り付けられていてもよい。
更には、一方の画像形成装置60から延びる配線(信号線や電源線等であり、一部は図示していない)55が、テンプル部53、及び、モダン部54の内部を介して、モダン部54の先端部から外部に延び、制御装置(制御回路、制御手段)58に接続されている。更には、各画像形成装置60はヘッドホン部56を備えており、各画像形成装置60から延びるヘッドホン部用配線57が、テンプル部53、及び、モダン部54の内部を介して、モダン部54の先端部からヘッドホン部56へと延びている。ヘッドホン部用配線57(一部は図示していない)は、より具体的には、モダン部54の先端部から、耳介(耳殻)の後ろ側を回り込むようにしてヘッドホン部56へと延びている。このような構成にすることで、ヘッドホン部56やヘッドホン部用配線57が乱雑に配置されているといった印象を与えることがなく、すっきりとした表示装置とすることができる。
実施例1の光学装置、実施例1の画像表示装置を構成する光学装置、実施例1の表示装置を構成する光学装置は、第1導光板及び第2導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2偏向ユニットを備えており、画像形成装置から出射された画像の一部(例えば、半分)は第1偏向ユニットに入射し、画像形成装置から出射された画像の少なくとも残部(例えば、残りの半分)は第2偏向ユニットに入射する。即ち、画像が、第1A偏向部材及び第2A偏向部材によって、一種、分割される。そして、これらの分割された画像は、最終的に第1偏向ユニット及び第2偏向ユニットから出射され、合成されて、即ち、第1C偏向部材及び第2C偏向部材から出射された画像が合成されて、観察者の瞳に到達する。従って、従来の光学装置における画像の水平画角の例えば2倍とすることができる。即ち、一層の広画角化を図り得る構成、構造を有する光学装置、斯かる光学装置を備えた画像表示装置、及び、斯かる画像表示装置を備えた表示装置を提供することができる。しかも、第1方向と第2方向とは、反対方向であって、非平行であるが故に、一層の広画角化を図ることができる。
第1導光板及び第2導光板の代わりに、1枚の導光板に第1偏向ユニット及び第1偏向ユニットを設けた場合、第1偏向ユニットによって回折・反射され、導光板内を全反射して進行する光が、第2偏向ユニットに侵入し、第2偏向ユニットによって回折・反射されてしまう虞があるが、第1偏向ユニットを第1導光板に設け、第2偏向ユニットを第2導光板に設けることで、第1偏向ユニットによって回折・反射され、導光板内を全反射して進行する光が、第2偏向ユニットに侵入することが無くなり、このような問題の発生を防止することができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例1において、+X軸、−X軸は水平面内に位置するとした。一方、実施例2において、+X軸、−X軸は垂直面内に位置する。実施例2の光学装置を構成する第1導光板及び第1偏向ユニット並びに第2導光板及び第2偏向ユニットの模式図を図13並びに図14に示す。図13及び図14は、右眼用の画像表示装置を構成する光学装置を正面から眺めた概念図であり、図の右手側に観察者の耳が位置し、図の左手側に観察者の鼻が位置する。即ち、Y軸(具体的には、−Y軸)方向に観察者の鼻が位置し、Y軸(具体的には、+Y軸)方向に観察者の耳が位置する。導光板に入射した光は、第1A偏向部材、第2A偏向部材から第1B偏向部材、第2B偏向部材に向かって、概ね水平方向に進行する(即ち、Y軸が水平方向に位置する)。以上の点を除き、実施例2の光学装置は、実施例1の光学装置と同様の構成、構造とすることができるので、詳細な説明は省略する。尚、実施例1を採用するか、実施例2を採用するかは、光学装置や画像表示装置、表示装置に要求される仕様に基づき決定すればよい。
以上、本開示を好ましい実施例に基づき説明したが、本開示はこれらの実施例に限定するものではない。実施例において説明した表示装置(頭部装着型ディスプレイ)、画像表示装置、光学装置の構成、構造は例示であり、適宜変更することができる。偏向部材を、反射型ブレーズド回折格子素子とすることもできる。また、本開示の表示装置は、立体視ディスプレイ装置として用いることもできる。この場合、必要に応じて、光学装置に偏光板や偏光フィルムを着脱自在に取り付け、あるいは、光学装置に偏光板や偏光フィルムを貼り合わせればよい。画像表示装置は調光装置を備えていてもよい。即ち、光学装置は、調光装置の少なくとも一部分と重なっていてもよい。より具体的には、光学装置の少なくとも第1C偏向部材等は、調光装置と重なっていることが好ましい。
実施例1においては、第1A偏向部材及び第2A偏向部材から出射された光は、導光板の下方に向かって伝播する例を説明したが、導光板の上方に向かって伝播する形態とすることもできる。
1枚の体積ホログラム回折格子を構成する材料に、第1A偏向部材等と第1B偏向部材等とを形成してもよいし、第1A偏向部材等と第1C偏向部材等とを形成してもよいし、第1B偏向部材等と第1C偏向部材等とを形成してもよいし、第1A偏向部材等と第1B偏向部材等と第1C偏向部材等と第1B偏向部材等とを形成してもよい。導光板にインプリント法やエッチング法に基づきホログラム領域を形成してもよい。
実施例1において説明した光学装置の変形例の概念図を、図15A、図15B、図15C、図15D、図15E、図15F、図15G及び図15Hを参照して以下に説明するように、変形することも可能である。即ち、図15Aに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1B偏向部材等32b及び第1C偏向部材等33bを配してもよい。あるいは又、図15Bに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31bを配してもよい。あるいは又、図15Cに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31a、第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配してもよい。あるいは又、図15Dに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31b、第1B偏向部材等32b及び第1C偏向部材等33bを配してもよい。あるいは又、図15Eに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31a、第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31bを配してもよい。あるいは又、図15Fに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31b、第1B偏向部材等32b及び第1C偏向部材等33bを配してもよい。あるいは又、図15Gに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31a、第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1B偏向部材等32b及び第1C偏向部材等33bを配してもよい。あるいは又、図15Hに示すように、導光板の第1面に透過型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31a、第1B偏向部材等32a及び第1C偏向部材等33aを配し、導光板の第2面に反射型体積ホログラム回折格子から成る第1A偏向部材等31b、第1B偏向部材等32b及び第1C偏向部材等33bを配してもよい。
調光装置は、具体的には、
第1基板、
第1基板と対向する第2基板、
第2基板と対向する第1基板の対向面に設けられた第1透明電極、
第1基板と対向する第2基板の対向面に設けられた第2透明電極、及び、
第1透明電極と第2透明電極とによって挟まれた調光層、
から成る形態とすることができる。尚、調光装置の動作時、調光装置の動作時、例えば、第1透明電極には第2透明電極よりも高い電圧が印加される。
調光層は、無機又は有機のエレクトロクロミック材料の酸化還元反応によって発生する物質の色変化を応用した光シャッタから成る形態とすることができる。具体的には、調光層は無機又は有機のエレクトロクロミック材料を含む形態とすることができ、更には、調光層は、第1透明電極側から、WO3層/Ta25層/IrXSn1-XO層といった無機エレクトロクロミック材料層の積層構造、あるいは又、WO3層/Ta25層/IrOx層といった無機エレクトロクロミック材料層の積層構造を有する形態とすることができる。WO3層の代わりに、MoO3層やV25層を用いることができる。また、IrOx層の代わりに、ZrO2層、リン酸ジルコニウム層を用いることができるし、あるいは又、プルシアンブルー錯体/ニッケル置換プルシアンブルー錯体等を用いることもできる。有機のエレクトロクロミック材料として、例えば、特開2014−111710号公報や特開2014−159385号公報に開示されたエレクトロクロミック材料を用いることもできる。
あるいは又、調光層は電気泳動分散液を含む形態とすることができるし、調光装置を、金属(例えば、銀粒子)の可逆的な酸化還元反応によって発生する電着・解離現象を応用した電着方式(エレクトロデポジション・電界析出)による光シャッタ、即ち、調光層は金属イオンを含む電解質を含む形態とすることもできる。
ここで、電気泳動分散液は、帯電した多数の電気泳動粒子、及び、電気泳動粒子とは異なる色の分散媒から構成される。例えば、第1透明電極にパターニングを施し、第2透明電極にはパターニングを施さない場合(所謂ベタ電極構成)であって、電気泳動粒子を負に帯電させた場合、第1透明電極に相対的に負の電圧を印加し、第2透明電極に相対的に正の電圧を印加すると、負に帯電している電気泳動粒子は第2透明電極を覆うように泳動する。従って、調光装置における遮光率は高い値となる。一方、これとは逆に、第1透明電極に相対的に正の電圧を印加し、第2透明電極に相対的に負の電圧を印加すると、電気泳動粒子は第1透明電極を覆うように泳動する。従って、調光装置における遮光率は低い値となる。このような透明電極への印加を適切に行うことで、調光装置における遮光率の制御を行うことができる。電圧は直流であってもよいし、交流であってもよい。パターニングされた第1透明電極の形状は、電気泳動粒子が第1透明電極を覆うように泳動し、調光装置における遮光率が低い値となったとき、調光装置における遮光率の値の最適化を図れるような形状とすればよく、種々の試験を行い決定すればよい。必要に応じて、透明電極の上に絶縁層を形成してもよい。係る絶縁層を構成する材料として、例えば、無色透明な絶縁性樹脂を挙げることができ、具体的には、例えば、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリスチレン樹脂等を挙げることができる。
調光装置を構成する透明な第1基板及び第2基板を構成する材料として、具体的には、ソーダライムガラス、白板ガラス等の透明なガラス基板や、プラスチック基板、プラスチック・シート、プラスチック・フィルムを挙げることができる。ここで、プラスチックとして、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、酢酸セルロース等のセルロースエステル、ポリフッ化ビニリデンあるいはポリテトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンとの共重合体等のフッ素ポリマー、ポリオキシメチレン等のポリエーテル、ポリアセタール、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、メチルペンテンポリマー等のポリオレフィン、ポリアミドイミドあるいはポリエーテルイミド等のポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフッ化ビニリデン、テトラアセチルセルロース、ブロム化フェノキシ、ポリアリレート、ポリスルフォン等を挙げることができる。プラスチック・シート、プラスチック・フィルムは、容易に曲がらない剛性を有していてもよいし、可撓性を有していてもよい。第1基板及び第2基板を透明なプラスチック基板から構成する場合、基板内面に無機材料あるいは有機材料から成るバリア層を形成しておいてもよい。
第1基板と第2基板とは、外縁部において封止部材によって封止され、接着されている。シール剤とも呼ばれる封止部材として、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エン−チオール系樹脂、シリコーン系樹脂、変性ポリマー樹脂等の、熱硬化型、光硬化型、湿気硬化型、嫌気硬化型等の各種樹脂を用いることができる。
調光装置を構成する基板の一方が光学装置の構成部材(具体的には、体積ホログラム回折格子が直接大気と接しないように配設される保護部材)を兼ねる構成とすれば、表示装置全体の重量の減少を図ることができ、表示装置の使用者に不快感を感じさせる虞が無い。尚、他方の基板は一方の基板よりも薄い構成とすることができる。
第1透明電極は、パターニングされていてもよいし、パターニングされていなくともよい。第2透明電極も、パターニングされていてもよいし、パターニングされていなくともよい。第1透明電極及び第2透明電極を構成する材料として、具体的には、インジウム−スズ複合酸化物(ITO,Indium Tin Oxide,SnドープのIn23、結晶性ITO及びアモルファスITOを含む)、フッ素ドープSnO2(FTO)、IFO(FドープのIn23)、アンチモンドープSnO2(ATO)、SnO2、ZnO(AlドープのZnOやBドープのZnOを含む)、インジウム−亜鉛複合酸化物(IZO,Indium Zinc Oxide)、スピネル型酸化物、YbFe24構造を有する酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子等を挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、また、これらを2種類以上組み合わせて用いることもできる。第1透明電極や第2透明電極は、真空蒸着法やスパッタリング法等の物理的気相成長法(PVD法)、各種化学的気相成長法(CVD法)、各種塗布法等に基づき形成することができるし、パターニングは、エッチング法、リフトオフ法、各種マスクを用いる方法等、任意の方法で行うことができる。
調光装置はフロント部に配設されている形態とすることができる。そして、この場合、フロント部はリムを有し;調光装置はリムに嵌め込まれている形態とすることができる。また、以上に説明した種々の好ましい形態を含む本開示の表示装置において、観察者側から、光学装置、調光装置の順に配してもよいし、調光装置、光学装置の順に配してもよい。
表示装置の置かれた環境の照度を測定する照度センサ(環境照度測定センサ)を更に備えており;照度センサ(環境照度測定センサ)の測定結果に基づき、調光装置の遮光率を制御する形態とすることができる。あるいは又、表示装置の置かれた環境の照度を測定する照度センサ(環境照度測定センサ)を更に備えており;照度センサ(環境照度測定センサ)の測定結果に基づき、画像形成装置によって形成される画像の輝度を制御する形態とすることができる。これらの形態を組み合わせてもよい。
あるいは又、外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する第2の照度センサ(便宜上、『透過光照度測定センサ』と呼ぶ場合がある)を更に備えており;第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)の測定結果に基づき、調光装置の遮光率を制御する形態とすることができる。あるいは又、外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)を更に備えており;第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)の測定結果に基づき、画像形成装置によって形成される画像の輝度を制御する形態とすることができる。尚、第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)は、光学装置よりも観察者側に配置されている形態とすることが望ましい。第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)を、少なくとも2つ、配置し、高遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定、低遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定を行ってもよい。これらの形態を組み合わせてもよい。更には、これらの形態と、上記の照度センサ(環境照度測定センサ)の測定結果に基づき制御を行う形態とを組み合わせてもよい。
照度センサ(環境照度測定センサ、透過光照度測定センサ)は、周知の照度センサから構成すればよいし、照度センサの制御は周知の制御回路に基づき行えばよい。
調光装置の最高光透過率は50%以上であり、調光装置の最低光透過率は30%以下である構成とすることができる。尚、調光装置の最高光透過率の上限値として99%を挙げることができるし、調光装置の最低光透過率の下限値として1%を挙げることができる。ここで、
(光透過率)=1−(遮光率)
の関係にある。
調光装置にコネクタを取り付け(具体的には、第1透明電極や第2透明電極にコネクタを取り付け)、調光装置の遮光率を制御するための制御回路(調光装置・制御回路であり、例えば、画像形成装置を制御するための制御装置に含まれている)にこのコネクタ及び配線を介して調光装置を電気的に接続すればよい。
場合によっては、調光装置を通過する光は調光装置によって所望の色に着色される構成とすることができる。そして、この場合、調光装置によって着色される色は可変である形態とすることができるし、あるいは又、調光装置によって着色される色は固定である形態とすることができる。尚、前者の場合、例えば、赤色に着色される調光装置と、緑色に着色される調光装置と、青色に着色される調光装置とを積層する形態とすればよい。また、後者の場合、調光装置によって着色される色として、限定するものではないが、茶色を例示することができる。
観察者が、調光装置及び光学装置を通過した光の明るさを観察し、観察者が、スイッチやボタン、ダイアル、スライダ、ノブ等を操作することで手動にて遮光率を制御、調整することができるし、あるいは又、前述した外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)の測定結果に基づき、遮光率を制御、調整することができる。尚、遮光率の制御、調整は、具体的には、第1透明電極及び第2透明電極に印加する電圧を制御すればよい。第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)を、少なくとも2つ、配置し、高遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定、低遮光率の部分を通過した光に基づく照度の測定を行ってもよい。表示装置は、画像表示装置を1つ備えていてもよいし、2つ備えていてもよい。画像表示装置を2つ備えている場合、一方の調光装置と他方の調光装置のそれぞれにおいて、第1透明電極及び第2透明電極に印加する電圧を調整することで、一方の調光装置における遮光率及び他方の調光装置における遮光率の均等化を図ることができる。一方の調光装置における遮光率及び他方の調光装置における遮光率は、例えば、前述した外部環境から調光装置を透過した光に基づく照度を測定する第2の照度センサ(透過光照度測定センサ)の測定結果に基づき、制御することができるし、あるいは又、観察者が、一方の調光装置及び光学装置を通過した光の明るさ及び他方の調光装置及び光学装置を通過した光の明るさを観察し、観察者が、スイッチやボタン、ダイアル、スライダ、ノブ等を操作することで手動にて制御、調整することもできる。遮光率の調整を行う場合、光学装置にテストパターンを表示してもよい。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《光学装置》
画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置であって、
第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である光学装置。
[A02]第1導光板と第2導光板とは並置されている[A01]に記載の光学装置。
[A03]画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
原点を通るXYZ直交座標系において、
原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
第1偏向ユニットと第2偏向ユニットとは、YZ平面に対称な位置に配置されている[A01]又は[A02]に記載の光学装置。
[A04]第1偏向ユニットは、Z軸を中心として、反時計方向又は時計方向の第1回転方向に回転した状態で配置されており、
第2偏向ユニットは、Z軸を中心として、時計方向又は反時計方向の第2回転方向に回転した状態で配置されている[A03]に記載の光学装置。
[A05]+X軸を基準として、第1回転方向への回転角度をφ1、第2回転方向への回転角度をφ2としたとき、
|φ1|=|φ2
を満足する[A04]に記載の光学装置。
[A06]0(度)<|φ1|=|φ2|≦23(度)
を満足する[A05]に記載の光学装置。
[A07]第1B偏向部材に入射する光の方向と、第1B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ1、第2B偏向部材に入射する光の方向と、第2B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ2としたとき、
90度<ψ1
90度<ψ2
を満足する[A03]乃至[A06]のいずれか1項に記載の光学装置。
[A08]90度<ψ1≦105度
90度<ψ2≦105度
を満足する[A07]に記載の光学装置。
[A09]ψ1=ψ2
を満足する[A07]又は[A08]に記載の光学装置。
[A10]画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
原点を通るXYZ直交座標系において、
原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点に入射する光線を第1導光板へ正射影したときの正射影像とX軸との成す角度(θX)は90度未満である[A01]乃至[A09]のいずれか1項に記載の光学装置。
[A11]70(度)≦θ0<90(度)
を満足する[A10]に記載の光学装置。
[A12]画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点に入射する光線をYZ平面に正射影したときの正射影像とY軸との成す角度(θX)は−20度以上、20度以下である[A10]又は[A11]に記載の光学装置。
[A13]第1B偏向部材を第1導光板(XY平面)に正射影したときの第1B偏向部材正射影像と、第2B偏向部材を第1導光板(XY平面)に正射影したときの第2B偏向部材正射影像とは、部分的に重複している[A03]乃至[A12]のいずれか1項に記載の光学装置。
[A14]第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは重複している[A13]に記載の光学装置。
[A15]第1A偏向部材及び第2A偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Aとし、kv 1-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A,kY 1-A,kZ 1-Aとし、第2A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Aとし、kv 2-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A,kY 2-A,kZ 2-Aとしたとき、
X 1-A+kX 2-A=0
Y 1-A=kY 2-A
Z 1-A=kZ 2-A
を満足する[A03]乃至[A14]のいずれか1項に記載の光学装置。
[A16]第1C偏向部材及び第2C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Cとし、kv 1-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C,kY 1-C,kZ 1-Cとし、第2C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Cとし、kv 2-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C,kY 2-C,kZ 2-Cとしたとき、
X 1-C+kX 2-C=0
Y 1-C=kY 2-C
Z 1-C=kZ 2-C
を満足する[A15]に記載の光学装置。
[A17]第1B偏向部材及び第2B偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
第1B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Bとし、kv 1-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B,kY 1-B,kZ 1-Bとし、第2B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Bとし、kv 2-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B,kY 2-B,kZ 2-Bとしたとき、
X 1-B+kX 2-B=0
Y 1-B=kY 2-B
Z 1-B=kZ 2-C
を満足する[A16]に記載の光学装置。
[A18]kv 1-A+kv 1-B+kv 1-C=0
v 2-A+kv 2-B+kv 2-C=0
を満足する[A17]に記載の光学装置。
[A19]第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
画像形成装置から出射される光に対する第1A偏向部材の平均回折効率をη1-A、第1B偏向部材の平均回折効率をη1-B、第1C偏向部材の平均回折効率をη1-Cとしたとき、
η1-B/η1-A<1
η1-C/η1-A<1
を満足し、
第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
画像形成装置から出射される光に対する第2A偏向部材の平均回折効率をη2-A、第2B偏向部材の平均回折効率をη2-B、第2C偏向部材の平均回折効率をη2-Cとしたとき、
η2-B/η2-A<1
η2-C/η2-A<1
を満足する[A01]乃至[A18]のいずれか1項に記載の光学装置。
[B01]《画像表示装置》
画像形成装置、及び、
画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置、
を備えた画像表示装置であって、
光学装置は、第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である画像表示装置。
[B02]《画像表示装置》
画像形成装置、及び、
画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置、
を備えた画像表示装置であって、
光学装置は、[A01]乃至[A19]のいずれか1項に記載の光学装置から成る画像表示装置。
[C01]《表示装置》
観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えた表示装置であって、
画像表示装置は、画像形成装置、及び、画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置を備えており、
光学装置は、第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である表示装置。
[C02]《表示装置》
観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
フレームに取り付けられた画像表示装置、
を備えた表示装置であって、
画像表示装置は、画像形成装置、及び、画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置を備えており、
光学装置は、[A01]乃至[A19]のいずれか1項に記載の光学装置から成る画像表示装置。
10・・・光学装置、11・・・画像表示装置、20・・・導光板、21・・・導光板の第1面、22・・・導光板の第2面、23・・・支持部材、31・・・第1A偏向部材、32・・・第1B偏向部材、33・・・第1C偏向部材、41・・・第2A偏向部材、42・・・第2B偏向部材、43・・・第2C偏向部材、50・・・フレーム、51・・・フロント部、51’・・・リム、51”・・・ノーズパッド、52・・・蝶番、53・・・テンプル部、54・・・モダン部、55・・・配線(信号線や電源線等)、56・・・ヘッドホン部、57・・・ヘッドホン部用配線、58・・・制御装置(制御回路、制御手段)、60,60A,60B,60C・・・画像形成装置、70・・・筐体、71・・・光源、72・・・偏光ビームスプリッター(PBS)、73・・・液晶表示装置(LCD)、74・・・有機EL表示装置、75・・・有機EL表示装置、76・・・凸レンズ、81・・・光源、82・・・コリメート光学系、83・・・全反射ミラー、84・・・走査手段、85・・・リレー光学系、90・・・観察者の瞳

Claims (18)

  1. 画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置であって、
    第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
    第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
    第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
    第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
    第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
    第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である光学装置。
  2. 第1導光板と第2導光板とは並置されている請求項1に記載の光学装置。
  3. 画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
    原点を通るXYZ直交座標系において、
    原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
    原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
    X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
    第1偏向ユニットと第2偏向ユニットとは、YZ平面に対称な位置に配置されている請求項1に記載の光学装置。
  4. 第1偏向ユニットは、Z軸を中心として、反時計方向又は時計方向の第1回転方向に回転した状態で配置されており、
    第2偏向ユニットは、Z軸を中心として、時計方向又は反時計方向の第2回転方向に回転した状態で配置されている請求項3に記載の光学装置。
  5. +X軸を基準として、第1回転方向への回転角度をφ1、第2回転方向への回転角度をφ2としたとき、
    |φ1|=|φ2
    を満足する請求項4に記載の光学装置。
  6. 0(度)<|φ1|=|φ2|≦23(度)
    を満足する請求項5に記載の光学装置。
  7. 第1B偏向部材に入射する光の方向と、第1B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ1、第2B偏向部材に入射する光の方向と、第2B偏向部材から出射する光の方向の成す角度をψ2としたとき、
    90度<ψ1
    90度<ψ2
    を満足する請求項3に記載の光学装置。
  8. 90度<ψ1≦105度
    90度<ψ2≦105度
    を満足する請求項7に記載の光学装置。
  9. ψ1=ψ2
    を満足する請求項7に記載の光学装置。
  10. 画像形成装置の画像形成領域中心点から出射された光線が第1導光板と衝突する第1導光板上の点を原点とし、
    原点を通るXYZ直交座標系において、
    原点を通り、第1方向に平行な直線と、原点を通り、第2方向に平行な直線とが交差する交差角度のうち、鋭角の交差角度の二等分線であって、第1方向に向かう二等分線を含む軸を+X軸とし、
    原点を通り、第1導光板に垂直な軸をZ軸とし、
    X軸及びZ軸と直交する軸をY軸としたとき、
    画像形成装置の画像形成領域中心点から出射され、原点に入射する光線を第1導光板へ正射影したときの正射影像とX軸との成す角度は90度未満である請求項1に記載の光学装置。
  11. 第1B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第1B偏向部材正射影像と、第2B偏向部材を第1導光板に正射影したときの第2B偏向部材正射影像とは、部分的に重複している請求項3に記載の光学装置。
  12. 第1B偏向部材正射影像の+X軸方向端部と、第2B偏向部材正射影像の−X軸方向端部とは重複している請求項11に記載の光学装置。
  13. 第1A偏向部材及び第2A偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
    第1A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Aとし、kv 1-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-A,kY 1-A,kZ 1-Aとし、第2A偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Aとし、kv 2-AのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-A,kY 2-A,kZ 2-Aとしたとき、
    X 1-A+kX 2-A=0
    Y 1-A=kY 2-A
    Z 1-A=kZ 2-A
    を満足する請求項3に記載の光学装置。
  14. 第1C偏向部材及び第2C偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
    第1C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Cとし、kv 1-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-C,kY 1-C,kZ 1-Cとし、第2C偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Cとし、kv 2-CのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-C,kY 2-C,kZ 2-Cとしたとき、
    X 1-C+kX 2-C=0
    Y 1-C=kY 2-C
    Z 1-C=kZ 2-C
    を満足する請求項13に記載の光学装置。
  15. 第1B偏向部材及び第2B偏向部材は、体積ホログラム回折格子から成り、
    第1B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 1-Bとし、kv 1-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 1-B,kY 1-B,kZ 1-Bとし、第2B偏向部材の有する波数ベクトルをkv 2-Bとし、kv 2-BのX成分、Y成分、Z成分をkX 2-B,kY 2-B,kZ 2-Bとしたとき、
    X 1-B+kX 2-B=0
    Y 1-B=kY 2-B
    Z 1-B=kZ 2-C
    を満足する請求項14に記載の光学装置。
  16. v 1-A+kv 1-B+kv 1-C=0
    v 2-A+kv 2-B+kv 2-C=0
    を満足する請求項15に記載の光学装置。
  17. 画像形成装置、及び、
    画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置、
    を備えた画像表示装置であって、
    光学装置は、第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
    第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
    第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
    第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
    第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
    第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である画像表示装置。
  18. 観察者の頭部に装着されるフレーム、及び、
    フレームに取り付けられた画像表示装置、
    を備えた表示装置であって、
    画像表示装置は、画像形成装置、及び、画像形成装置から出射された光が入射され、導光され、出射される光学装置を備えており、
    光学装置は、第1導光板及び第2導光板、並びに、第1導光板に設けられた第1偏向ユニット及び第2導光板に設けられた第2偏向ユニットを備えており、
    第1偏向ユニットは、第1A偏向部材、第1B偏向部材及び第1C偏向部材から構成されており、
    第2偏向ユニットは、第2A偏向部材、第2B偏向部材及び第2C偏向部材から構成されており、
    第1A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の一部が入射され、
    第1A偏向部材に入射した光は、第1A偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1B偏向部材に入射し、第1B偏向部材によって偏向され、第1導光板の内部で全反射されて第1C偏向部材に入射し、第1C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第2A偏向部材には、画像形成装置から出射された光の少なくとも残部が入射され、
    第2A偏向部材に入射した光は、第2A偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2B偏向部材に入射し、第2B偏向部材によって偏向され、第2導光板の内部で全反射されて第2C偏向部材に入射し、第2C偏向部材によって偏向され、観察者の瞳に向けて出射され、
    第1B偏向部材によって偏向された光の第1導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第1方向、第2B偏向部材によって偏向された光の第2導光板における伝播方向を第1導光板へ正射影したときの方向を第2方向としたとき、第1方向は第2方向と反対方向である表示装置。
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